説明

てこ式工具、仮把持具、てこ式工具の利用方法

【課題】操作性を高め、作業を容易とするてこ式工具等を提供する。
【解決手段】圧縮ペンチ1では、ハンドル軸8を中心として揺動可能に連結されたハンドル2、3の先端に、ダイ5、6の後端がそれぞれ揺動可能に連結される。ダイ5、6もまたこれらを連結する連結板4に設けた軸4a、4bを中心として揺動可能である。ハンドル3には、コ字状の一対の側部材161をコ字の一端側で連結した形状を有し、コ字の縦棒部分を仮把持用のアーム部16aとした仮把持具16が、アーム部16aをハンドル2に向けた状態で取り付けられる。圧縮ペンチ1を用いた電線の接続時には、アーム部16aとハンドル2を把持してハンドル2、3を近接させ、ダイ5、6の先端の凹部7a(7b)にセットした圧縮コネクタCの仮圧縮を行い、導線Lへの仮止めを行った後、両手をハンドル2、3にそれぞれ持ち替えて圧縮コネクタCを本圧縮し導線L同士を接続することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は圧縮ペンチなどのてこ式工具、てこ式工具に用いる仮把持具、およびてこ式工具の利用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電線の配線時には、電線の接続作業を行う場合がある。この際、電線の被覆を剥がし導線を露出させ、接続する導線同士を沿わせて、その周囲に断面がC形あるいは円形の筒状の圧縮コネクタを配置し、この圧縮コネクタを圧縮ペンチにより圧縮して導線同士を接続する。
【0003】
この際用いる圧縮ペンチとしては、てこの原理を用いて先端の作業部に力を作用させる、てこ式工具と呼ばれるものがある。その例が図25に示す圧縮ペンチ100である。
【0004】
圧縮ペンチ100は2段てこの構成を有する例である。即ち、第1の支点であるハンドル軸8を中心として揺動可能に連結されたハンドル2、3の先端に、ダイ5、6の後端が連結軸9、10にてそれぞれ揺動可能に連結される。そして、ダイ5、6もこれらを連結する連結板4に設けた第2の支点である軸4a、4bを中心としてそれぞれ揺動可能である。
ダイ5、6の先端側の相対向する面の各々には凹部7a、凹部7bが設けられる。図25(a)はダイ5、6の先端を近接させた状態であり、この時、凹部7a、凹部7bはそれぞれ異なる大きさの圧縮孔7を形成する。
【0005】
圧縮ペンチ100により圧縮コネクタを圧縮するには、まず、図25(b)のように、ハンドル2、3の後端同士を離間させる。これにより、ハンドル2、3の先端同士、および、これに連結されるダイ5、6の後端同士が近接する。これに伴いダイ5、6の先端同士が離間し、凹部7a、凹部7bの間隔が広げられる。
広げられた凹部7a、凹部7bのうち適当な箇所に、接続する導線Lの周囲に配置した圧縮コネクタCをセットした後、ハンドル2、3の後端同士を近接させるように力を加えると、先程とは逆に、ダイ5、6の先端同士が近接し、圧縮コネクタCが圧縮され、導線L同士が接続される(特許文献1の図8参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10−80034号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
この種の圧縮ペンチ100は、てこの原理を利用してダイ5、6の先端に大きな力を作用させる構造となっているので、作業者がハンドル2、3に加える力を低減させつつ、大きな力を作用させるためには、ハンドル軸8から連結軸9、10までの長さを短くし、かつハンドル軸8からハンドル2、3の後端までの長さを長くする必要がある。
【0008】
このため、圧縮ペンチ100では、長いハンドルを大きな揺動角度で揺動させる必要があり、作業者は、大きく開くハンドル2、3の後端をそれぞれ片手で把持して力を加える必要がある。
【0009】
前述した電線の接続作業において、圧縮コネクタCの圧縮を開始するまでは、圧縮コネクタCを凹部7a(7b)にセットしておく必要がある。しかしながら、上記のように圧縮ペンチ100は両手で操作することが前提となるので、片手で圧縮コネクタCをセットしておくことは難しい。
このため、電線の接続作業においては、一旦小型のペンチを用いて圧縮コネクタCを仮圧縮し、導線Lの仮圧着および圧縮コネクタCの導線Lへの仮止めを行った後、圧縮ペンチ100に持ち替えて圧縮コネクタCの本圧縮を行い導線L同士を接続することが多い。
【0010】
しかし、このような接続作業ではペンチを持ち替える必要があり、持ち替え時にペンチを落としてしまう可能性もあるなど、特に高所において一人で作業するような場合等では作業性が悪いという不都合があった。
【0011】
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたもので、操作性を高め、作業を容易とするてこ式工具、てこ式工具に用いる仮把持具、およびてこ式工具の利用方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前述した目的を達するための第1の発明は、第1の支点を中心として揺動可能に連結された一対のハンドルの先端にそれぞれ作業部を設けたてこ式工具であって、一方のハンドルの前記支点側の前部に、他方のハンドル側に位置する仮把持部を設けたことを特徴とするてこ式工具である。
【0013】
かかる構成により、てこ式工具において、仮把持部とハンドルを片手で把持しつつハンドル同士を近接させ、てこの原理により作業部に力を加えることができる。これにより、小さな力を先端の作業部に加えればよい場合、例えば圧縮コネクタの仮圧縮などでは、これを片手で容易に行うことができるとともに、大きな力を加える場合には仮把持部からハンドルに容易に持ち替えて操作を行うことができるので、てこ式工具の操作性を高め、作業を容易に行うことができるようになる。
【0014】
また、前記仮把持部が、揺動する前記ハンドルが衝突しない位置に設けられることが望ましい。
【0015】
かかる構成により、仮把持部がてこ式工具におけるハンドルの開閉を妨げることがなくなる。加えて、他方のハンドルにより近い位置に仮把持部を設けることができ、圧縮ペンチの操作性をより高めることができる。
【0016】
前記仮把持部は、把持位置を移動させて持ち替えを行うことが可能であることが望ましい。また、前記仮把持部の、ハンドル長さ方向に沿った長さが、把持位置を移動させて持ち替えを行うことが可能な長さであることが望ましい。
【0017】
かかる構成により、操作に適当な箇所に把持位置を移動させててこ式工具の操作を行うことができる。そして、仮把持部をハンドル長さ方向に把持位置を移動させて持ち替えられる長さとすることにより、仮把持部を持ち替えて操作を行い作業部に加わる力を調節することができる。即ち、作業部に小さな力を加えればよい場合は、作業部により近いハンドル先端側を把持して操作を行えばよく、より大きな力を加える場合は、作業部により遠いハンドル後端側を把持して操作を行えばよい。
【0018】
さらに、第1の発明のてこ式工具は、前記一対のハンドル同士の離間を防ぐラチェット機構を更に有することが望ましい。
【0019】
かかる構成により、仮把持部を把持していた片手をハンドルに持ち替えたり、あるいは仮把持部を持ち替えたりする際にハンドル同士が離間することがないので、作業性がより高まる。
【0020】
また、第1の発明のてこ式工具は、前記作業部の後端と前記ハンドルの先端が揺動可能に連結されるとともに、前記作業部が第2の支点を中心として揺動可能である2段てこの構成を有することが望ましい。
【0021】
2段てこの構成を有するてこ式工具は、操作時にハンドルを大きく離間させる必要があり両手での操作が前提となることから、仮把持部を設け片手での操作を可能とし操作性を高める効果が非常に大きく本発明の対象として特に適している。
【0022】
さらに、第1の発明のてこ式工具は、前記作業部において被圧縮物を圧縮する圧縮ペンチであることが望ましい。
【0023】
かかる構成により、作業性を向上させるニーズが非常に大きい被圧縮物の圧縮作業に、仮把持部を設けた圧縮ペンチを適用することができる。このような圧縮ペンチを用いることにより、片手で仮把持部を把持して被圧縮物の仮圧縮を行った後、仮把持部からハンドルに容易に持ち替えて本圧縮を行うことができるなど、作業性が非常に高まるので、仮把持部を設けることが特に有効である。
【0024】
前述した目的を達するための第2の発明は、支点を中心として揺動可能に連結された一対のハンドルの先端にそれぞれ作業部を設けたてこ式工具に用いる仮把持具であって、仮把持用のアーム部と、前記ハンドルの一方に固定可能な固定部とを有することを特徴とする仮把持具である。
【0025】
かかる構成の仮把持具をてこ式工具に取り付ければ、アーム部とハンドルを片手で把持しつつハンドル同士を近接させ、てこの原理により作業部に力を加えることができる。これにより、小さな力を作業部に加えればよい場合、これを片手で容易に行うことができるとともに、大きな力を加える場合にはアーム部からハンドルに容易に持ち替えて操作を行うことができるので、てこ式工具の操作性を高め、作業を容易に行うことができるようになる。
【0026】
この仮把持具のアーム部は、前記固定部を前記ハンドルの一方に固定した際、前記ハンドルの揺動を避けた位置に配置されていることが望ましい。
【0027】
かかる構成により、仮把持具をてこ式工具に取り付けた際、アーム部がハンドルの開閉を妨げることがない。加えて、他方のハンドルにより近い位置にアーム部を設けることができるようになり、てこ式工具の操作性をより高めることができる。
【0028】
また、第2の発明の仮把持具は、アーム部と固定部を有する一対の側部材で構成し、これら側部材を、前記アーム部と前記固定部の間で締結することにより、前記ハンドルに固定可能であることが望ましい。さらに、前記一対の側部材の締結を行う際、これら側部材の間に間隔保持材を配置することが望ましい。
また、第2の発明の仮把持具は、アーム部と固定部を有する一対の側部材からなり、前記一対の側部材は、前記固定部の端部において連結されていることが望ましい。
【0029】
かかる構成により、固定部でハンドルを挟み、てこ式工具のハンドルに容易に取り付けることが可能になる。また、側部材の間に間隔保持材を配置して締結を行う場合、アーム部の間隔を適正に保つことが容易になり、初めて取扱う場合でも取り付けが容易になる。
【0030】
前述した目的を達するための第3の発明は、支点を中心として揺動可能に連結された一対のハンドルの先端のそれぞれに作業部を設けた、てこ式工具の一方のハンドルに、第2の発明の仮把持具を取付けた後、前記仮把持具のアーム部と他方のハンドルを片手で把持しつつ、小さな力を加えてハンドル同士を近接させて前記作業部で目的物を仮圧縮した後、前記一対のハンドルを両手で近接させて圧縮することを特徴とする、てこ式工具の利用方法である。
【0031】
てこ式工具に第2の発明の仮把持具を取付け、これを利用して上記のように圧縮作業を行うことで、電線接続時のてこ式工具による圧縮コネクタの圧縮作業等、従来の方法では仮圧縮の後に工具を変える必要があるなど作業性の悪かったものを容易に行うことができるようになる。
【発明の効果】
【0032】
本発明により、操作性を高め、作業を容易とするてこ式工具、てこ式工具に用いる仮把持具、およびてこ式工具の利用方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】圧縮ペンチ1を示す図
【図2】仮把持具16の斜視図
【図3】仮把持具16の正面図
【図4】仮把持具16の背面図
【図5】仮把持具16の平面図
【図6】仮把持具16の底面図
【図7】仮把持具16の右側面図
【図8】仮把持具16の左側面図
【図9】ハンドル2、3を離間させた状態の圧縮ペンチ1を示す図
【図10】仮圧縮時の圧縮ペンチ1を示す図
【図11】延長ハンドル18a、18bを取り付けた圧縮ペンチ1を示す図
【図12】仮把持具26の斜視図
【図13】仮把持具26の正面図
【図14】仮把持具26の背面図
【図15】仮把持具26の平面図
【図16】仮把持具26の底面図
【図17】仮把持具26の右側面図
【図18】仮把持具26の左側面図
【図19】仮把持具27の斜視図
【図20】仮把持具28の斜視図
【図21】仮把持具29の斜視図
【図22】圧縮ペンチ1aを示す図
【図23】仮圧縮時の圧縮ペンチ1aを示す図
【図24】圧縮ペンチ1aの別の例を示す図
【図25】圧縮ペンチ100を示す図
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、図面を参照しながら、本発明のてこ式工具等の実施形態について説明する。
なお、本発明の実施形態は、てこ式工具として圧縮コネクタ等の被圧縮物の圧縮作業を行う圧縮ペンチの例を挙げ説明するが、これに限られることはない。
【0035】
[第1の実施形態]
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、第1の実施形態のてこ式工具である圧縮ペンチ1について示す図である。図1(a)は圧縮ペンチ1の側面を示す図、図1(b)は圧縮ペンチ1を後方から図1(a)の矢印Aに示す方向に見た図である。なお、図1は、圧縮ペンチ1の作業部であるダイ5、6の先端を近接させた状態である。
【0036】
圧縮ペンチ1は、図25で説明した従来の圧縮ペンチ100に加え、仮把持具16がハンドル3のダイ5、6側の前部からその後方にかけて取り付けられる点で主に異なる。その他、図25において既に説明した箇所は、図等で同じ符号を付し、説明を省略する。
【0037】
図2〜図8は仮把持具16について詳細に示す図である。図2は斜視図であり、図3は正面図、図4は背面図、図5は平面図、図6は底面図、図7は右側面図、図8は左側面図である。なお、正面図、平面図は、仮把持具16を圧縮ペンチ1のハンドル3に取り付けた際、圧縮ペンチ1の先端側(ダイ5、6側)、上側(ハンドル2側)に位置する面をそれぞれ示し、背面図、底面図はその逆である。右側面図は、図1(a)で示された面に対応し、左側面図はその逆である。
【0038】
仮把持具16は、概ね、広く開口したコ字状に形成された2つの側部材161、161をコ字の一端側で連結した形状を有しており、適当な強度と弾性を有する金属を加工したうえ、表面をビニル等で被覆するなどして製造される。
【0039】
仮把持具16の側部材161は、それぞれアーム部16aと、固定部16b、16cとを有する。
アーム部16aは、後述する圧縮ペンチ1の操作時に仮把持を行う部分(仮把持部)であり、側部材161のコ字形状の縦棒部分に対応する。
固定部16b、16cは、側部材161のコ字形状の端部に対応する部分であり、仮把持具16をハンドル3に固定する部分である。
側部材161、161の一方の端部にある固定部16b、16b(第2の固定部)の先端は、渡り部164を介して連結されている。
側部材161、161の他方の端部では、固定部16c(第1の固定部)とアーム部16aとの間に、それぞれネジ孔163、孔167が設けられ、ネジ162を一方の側部材161の孔167に通して他方の側部材161のネジ孔163に螺合させ締め込むことにより、両側部材161を締結できるようになっている。
【0040】
図1(a)、(b)に示すように、圧縮ペンチ1のハンドル3への仮把持具16の取り付け時には、アーム部16aをハンドル2に向けた状態で、固定部16bの間でハンドル3を挟みつつ、固定部16cの間にハンドル3を配置しネジ孔163にネジ162を締め込んで両側部材161を締結する。これにより、仮把持具16が固定部16b、16cでハンドル3に固定される。
この時、仮把持具16はハンドル3の前側(ハンドル軸8寄り)に配置され、ハンドル2と3を閉じたときに、アーム部16a、16aはハンドル2の横に位置している。また、アーム部16aのハンドル長さ方向に沿った長さは、片手による把持位置をハンドル長さ方向に移動させて持ち替え可能な長さであり、例えば150mm程度である。
【0041】
また、両側部材161のアーム部16a同士の間隔はハンドル2の幅より大きく、アーム部16aが揺動するハンドル2に衝突しない様に避けて設けられる。なお、ハンドル3の両側にアーム部16aが配置されるので、後述する圧縮作業時には、作業者の利き手に適した側のアーム部16aを把持すればよい。
【0042】
図1(a)、(b)において20は、ハンドル2、3を連結する連結部である。連結部20は、一端がハンドル3に取り付けられる棒材20aと、棒材20aの他端を摺動可能に収容する収容部20bと、収容部20bをハンドル2に取り付ける取付部20cよりなる。
【0043】
収容部20bに収容される棒材20aの他端は、棒材20aの長さ方向に交互に凹形状と凸形状(不図示)を有し、取付部20cには、当該他端の凹凸形状と組み合わせられてラチェット機構を形成する、ばね等により付勢された係止爪(不図示)が設けられる。係止爪が棒材20aの他端の凹凸に係止することにより、収容部20bから抜け出す方向の棒材20aの移動がロックされ、ハンドル2、3の離間が防がれる。なお、圧縮ペンチ1のダイ5、6を完全に閉じるまでハンドル2、3の後端同士を近接させたうえ所定の力を加えるとラチェット機構のロックが外れてハンドル2、3が離間可能になる。
【0044】
本実施形態の圧縮ペンチ1では仮把持具16のアーム部16aを把持して圧縮作業が可能になるので、電線の接続時に圧縮コネクタを圧縮する手順は、前述した図25の圧縮ペンチ100の例とは異なる。
即ち、図9に示すように、まず、圧縮ペンチ1のダイ5、6を開くためにハンドル2、3の後端同士を離間させる。次に、ハンドル2とアーム部16aを片手で把持しつつ、他方の手により、ダイ5、6の凹部7a(7b)の間に、接続する導線Lの周囲に配置した圧縮コネクタCをセットする。
【0045】
そして、ハンドル2とアーム部16aを把持した片手を握るようにして、図10(a)に示すようにハンドル2、3を近接させることにより、ダイ5、6を途中まで閉じて圧縮コネクタCを仮圧縮する。この仮圧縮は、コネクタCで導線Lが仮止めされた状態になる程度に行う。これにより、導線Lが圧縮コネクタCにより仮止めされる。
【0046】
この後、圧縮コネクタCをセットしていた片手と、ハンドル2とアーム部16aを把持していた片手とを、ハンドル2とハンドル3の後端にそれぞれ持ち替えて両ハンドルを近接させ、ダイ5、6の先端に、仮圧縮時よりも大きな圧縮力を加えて圧縮コネクタCを本圧縮し、導線L同士を接続する。
【0047】
また、圧縮コネクタCの仮圧縮の際は、小さな力でできるので、図10(a)に示すように、アーム部16aの先端側を把持しつつ作業できるが、この圧縮力が十分でない場合は、図10(b)に示すように、手をアーム部16aの後端側に持ち替えたうえ作業を行うことで、より大きな力で圧縮コネクタCを仮圧縮できる。
【0048】
前述の本圧縮の際や、上記のようにアーム部16aを持ち替える際には、一旦アーム部16aおよびハンドル2の把持を離すことになるが、この際、連結部20のラチェット機構により、ハンドル同士の離間が防がれる。
【0049】
このように、第1の実施形態によれば、アーム部16aを有する仮把持具16をハンドル3の前部に取り付け、ハンドル3の後部に比べてハンドル2に近接した位置にアーム部16aを配置して、このアーム部16aとハンドル2を把持できるようにしたので、仮把持具16のアーム部16aとハンドル2を片手で把持操作しつつハンドル2、3同士を近接させ、てこの原理によりダイ5、6に力を加えることができる。これにより、片手で圧縮コネクタCの仮圧縮を行うことができる。その上、本圧縮時にはアーム部16aからハンドル3に容易に持ち替えて操作ができるので、圧縮ペンチ1の操作性を高め、作業を容易に行うことができる。
【0050】
また、仮把持具16をハンドル3に取り付けた際、仮把持具16のアーム部16aはハンドル2、3の揺動を避けた位置に在るので、ハンドル2、3の開閉がアーム部16aにより妨げられることがない。加えて、アーム部16aをハンドル2に近い位置に設けることができ、圧縮ペンチ1の操作性がより高まる。
さらに、アーム部16aのハンドル長さ方向に沿った長さは、把持位置を移動させて持ち替えできる長さであるので、操作に適当な箇所でアーム部16aを把持して圧縮ペンチ1の操作を行うことができ、ダイ5、6に加える力を調節することができる。ダイ5、6に小さな力を加えて仮圧縮等の圧縮作業を行えばよい場合は、ダイ5、6により近いハンドル先端側を把持して作業を行えばよく、より大きな力を加えて圧縮作業を行う場合は、ダイ5、6により遠いハンドル後端側を把持して作業を行えばよい。
【0051】
加えて、圧縮ペンチ1は、ハンドル2、3の離間を防ぐラチェット機構を有するので、上記の本圧縮の際アーム部16aからハンドルに片手を持ち替えたり、アーム部16aの把持位置を移動させて持ち替える際にもハンドル2、3の離間が防がれ、作業性を高めることができる。
【0052】
さらに、仮把持具16のハンドル3への取付時には、渡り部164で連結された一方の固定部16b、16bでハンドルを挟みつつ、他方の固定部16c、16c間でハンドルを挟み、ネジ162を用いて締結できるので、仮把持具16を圧縮ペンチ1に容易に取り付けることができる。
【0053】
以上説明した、第1の実施形態の圧縮ペンチ1は2段てこの構成を有しているが、これに限らず、例えば、先端にダイを有する1対のハンドルが支点を中心として揺動可能に連結され、ハンドルを閉じることでダイに力を加える1段てこの構成を有する圧縮ペンチにも、同様の仮把持具16を設けることにより、上記と同様の効果が得られる。ただし、2段てこの構成を有する圧縮ペンチ1では、より効率よくダイ5、6に力を加える目的から、前述したようにハンドル2、3を大きく開閉する必要があり、両手での操作が前提となるので、仮把持具16を設け片手での操作を可能とし作業性を高める効果が非常に大きく、仮把持具16の取り付けに特に適している。
【0054】
また、本実施形態は、てこ式工具の例として、先端のダイ5、6を作業部として圧縮作業を行う圧縮ペンチ1の例を用いて説明したが、これに限ることはなく、上記のダイを種々の作業を行うためのものに置き換えることにより、そのまま種々のてこ式工具に適用することができ、同様の効果が得られる。ただし、電線の接続時等に行われる圧縮ペンチを用いた圧縮作業は、作業性を向上させるニーズが非常に大きく、仮把持具16を設けることによる上記の効果が特に有効である。
【0055】
更に、図11に示すように、ハンドル2、3の後端には、それぞれ延長ハンドル18a、18bを設けてもよい。仮把持具16の固定部16cは、図に示すように延長ハンドル18bの上から取付けることもできる。この場合も上記の手順で圧縮コネクタの仮圧縮および本圧縮を行うことができ、同様の効果が得られる。また、延長ハンドル18a、18bによりハンドル2、3を延長し、ハンドル軸8からさらに離れた箇所に力を加えて圧縮ペンチ1を操作できるので、より小さな力で本圧縮を行うことができる。
【0056】
加えて、前記第1の実施形態の仮把持具16には、2種類の固定部、すなわち互に連結されておりその間にハンドル3を挟んで固定する固定部16b、16b(第2の固定部)と、ネジ162を締め込むことによりハンドル3を狭持する固定部16c、16c(第1の固定部)の2種類の固定部を設けたが、本発明の仮把持具は、固定部として一方のタイプのみを採用したものであっても良い。また、固定部を設ける位置は、仮把持具の端部以外の位置であっても良い。
【0057】
さらに、間隔保持材を用いて、両側部材161の締結時にアーム部16a同士の間隔を適正に保つことを容易とすることもできる。以下、間隔保持材を用いた、本発明の仮把持具の別の例を第2〜第5の実施形態として説明する。
【0058】
[第2の実施形態]
図12〜図18は本発明の仮把持具の第2の実施形態である仮把持具26について示す図である。図12は斜視図であり、図13は正面図、図14は背面図、図15は平面図、図16は底面図、図17は右側面図、図18は左側面図である。
【0059】
仮把持具26では、一方の側部材161の孔167と、他方の側部材161のネジ孔163の間に、間隔保持材としての筒体165が配置される。筒体165の内部にはネジが貫通する孔(不図示)が設けられる。また、両側部材161の固定部16c、16cの先端が渡り部166を介して連結される。その他の点は、第1の実施形態の仮把持具16とほぼ同様であるので、図等に同じ番号を付し説明を省略する。
【0060】
仮把持具26を圧縮ペンチ1へ取り付ける際は、両側部材161の固定部16bの間、固定部16cの間にハンドル3を挟み、上記の孔167とネジ孔163の間に筒体165を配置し、孔167から筒体165にネジ162を通しネジ孔163への締め込みを行い、両側部材161を筒体165を介して締結する。
これにより、仮把持具26を、固定部16bと、固定部16cおよび筒体165とで圧縮ペンチ1のハンドル3に固定する。
仮把持具26を取り付けた圧縮ペンチ1を用いることにより、第1の実施形態と同じ手順で圧縮コネクタの仮圧縮および本圧縮を行うことができる。これにより、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
【0061】
加えて、前述の第1の実施形態の仮把持具16では、ネジ162の締め込みにより両側部材161のアーム部16a同士が近接するので、アーム部16aがハンドル2の揺動を妨げないよう、ネジ162の締め込み量を調整する必要があったが、この実施形態の仮把持具26の場合では、アーム部16a同士の間隔は、ネジ162を最大限締め込んだ場合でも、筒材165により所定の距離に保たれる。従って、筒体165の長さをハンドル2の幅とするなど適切なものに定めておけば、ネジ162の締め込み加減に関わらず、アーム部16aが、揺動するハンドル2との衝突を避ける位置に配置されるので、初めて取扱う場合でも取り付けやすいという利点がある。
【0062】
[第3の実施形態]
図19は、間隔保持材としての筒体を用いた仮把持具の別の例である仮把持具27を示す図である。
【0063】
図19は、仮把持具27を示す斜視図である。この仮把持具27が前記第2の実施形態の仮把持具26と異なる点は、下端部を渡り部166で連結した固定部16c、16cを、側部材161、161と別体とした点である。そして、圧縮ペンチ1への取付時に、固定部16c、16cを側部材161、161と一体化する。固定部16c、16cの上端部にはネジ162が通過できる孔(不図示)が設けられる。その他の構成は仮把持具26とほぼ同様であるので、図等で同じ番号を付し説明を省略する。
【0064】
仮把持具27を圧縮ペンチ1に取り付ける際は、両側部材161を、固定部16bの間でハンドル3を挟むように配置する。また、別体とした固定部16c、16cを、その間にハンドル3を挟むように配置する。さらに、固定部16c、16cの上端部の間に筒体165を配置する。そして、ネジ162を、一方の側部材161の孔167に通し、固定部16c、16cの上端部および筒体165の孔を通して、他方の側部材161のネジ孔(図17のネジ孔163を参照)へ締め込む。
これにより、両側部材161を筒体165および固定部16c、16cを介して締結し、仮把持具27を、固定部16bと、固定部16cおよび筒体165とでハンドル3に固定する。ハンドル3は、固定部16c、16c、渡り部166及び筒体165の間に狭持される。
【0065】
[第4の実施形態]
図20は、仮把持具28を示す斜視図である。図20(a)、(b)は、仮把持具28をそれぞれ異なる方向から見たものである。この仮把持具28が前記第2の実施形態の仮把持具26と異なる点は、第一に、両側部材161を、固定部16b側でもネジにより1か所で締結したところである。第二に、前記第2の実施形態の仮把持具26に設けた渡り部166の部分を連結用のネジ162cに変えた点である。すなわち、固定部16c側ではネジにより2か所で締結される。その他の構成は仮把持具26とほぼ同様であるので、図等で同じ番号を付し説明を省略する。
即ち、一方の側部材161の固定部16b側の端部では、アーム部16aと固定部16bの間に孔167aが設けられ、固定部16c側の端部では、アーム部16aと固定部16cの間と、固定部16cの下端部とにそれぞれ孔167b、167cが設けられる。
他方の側部材161では、上記の孔167a、167b、167cに対応する箇所に、ネジ孔(不図示)がそれぞれ設けられる。
【0066】
仮把持具28を圧縮ペンチ1に取り付ける際は、両側部材161の固定部16bの間でハンドル3を挟み、固定部16cの間にハンドル3を配置する。そして、筒体165と同様の筒体165aを、一方の側部材161の孔167aと、これに対応する他方の側部材161のネジ孔との間に配置し、仮把持具26の例と同様にネジ162aによる締め込みを行う。固定部16c側でも、ネジ162b、162cを用いて同様に締め込みを行う。
これにより、両側部材161を筒体165a、165b、165cを介して締結し、固定部16bおよび筒体165aと、固定部16cおよび筒体165b、165cとで仮把持具28をハンドル3に固定する。
【0067】
[第5の実施形態]
図21は、仮把持具29を示す斜視図である。図21(a)、(b)は、仮把持具29をそれぞれ異なる方向から見た斜視図である。仮把持具29が前記第4の実施形態の仮把持具28と異なる点は、固定部16b側の端部の渡り部164の部分でも両側部材161がネジを用いて締結される点である。その他の構成は仮把持具28とほぼ同様であるので、図等で同じ番号を付し説明を省略する。
即ち、一方の側部材161の固定部16b側では、固定部16bの下端部にも孔167dが設けられる。他方の側部材161で、孔167dに対応する箇所には、ネジ孔(不図示)が設けられる。
【0068】
仮把持具29を圧縮ペンチ1に取り付ける際は、両側部材161の固定部16bの間、固定部16cの間にハンドル3を配置し、以下、仮把持具26の例と同様、ネジ162a〜162dを用いて、両側部材161を筒体165a〜165dを介して締結し、固定部16bおよび筒体165a、165dと、固定部16cおよび筒体165b、165cとでハンドル3を狭持して仮把持具29をハンドル3に固定する。
【0069】
以上説明した仮把持具27、28、29でも、先に説明した仮把持具26と同様の効果が得られる。
【0070】
[第6の実施形態]
次に、本発明の第6の実施形態について説明する。図22は、第6の実施形態のてこ式工具である圧縮ペンチ1aについて示す図である。図22(a)は圧縮ペンチ1aの側面を示す図、図22(b)は圧縮ペンチ1aを後方から図22(a)の矢印Bに示す方向に見た図である。図22は、図1と同様、圧縮ペンチ1aの先端のダイ5、6を近接させ閉じた状態である。
【0071】
本発明の第6の実施形態の圧縮ペンチ1aは、図25で説明した従来の圧縮ペンチ100に対し、ハンドルの形状において主に異なる。その他、図25等において既に説明した箇所は、図等で同じ符号を付し、説明を省略する。
【0072】
圧縮ペンチ1aでは、ハンドル3aの前部に仮把持部19が形成されている。ハンドル3aには孔19aが設けられ、孔19aに片手を通して仮把持部19を把持することができる。仮把持部19の指を掛ける部分は、ハンドル3aの後部の指を掛ける部分の延長線よりもハンドル2aに接近している。
また、ハンドル2aは、ハンドル長さ方向に沿って凹凸形状を有し、仮把持部19に対応する位置では、ハンドル3aに向かって凹となる凹部15が形成される。
【0073】
さらに具体的に説明すると、図22(a)、(b)に示すように、ハンドル3aは断面略U字状であり、その前部は揺動するハンドル2aが入るように形成されている。すなわち、ハンドル3aの前部は幅方向に所定の間隔をおいて対向配置された一対の板状部材で構成されており、この間隔は、ハンドル2aの幅よりも大きい。このハンドル3aの前部に孔19aが設けられ、仮把持部19が形成されている。この第6の実施形態においても、仮把持部19はハンドル2a、3aの揺動を避けた位置に設けられる。
【0074】
本実施形態の圧縮ペンチ1aでも、ハンドル2aと仮把持部19を片手で把持して圧縮ペンチ1aの操作を行うことが可能になる。なお、この際ハンドル2a側では凹部15を把持し操作を行うことができるので、ハンドル2aと仮把持部19の把持がより容易となる。
【0075】
圧縮ペンチ1aを用いて圧縮コネクタを圧縮する際も、第1の実施形態と同様の手順で行うことができる。図23は、圧縮ペンチ1aによる圧縮コネクタCの仮圧縮について示す図である。図23(a)は、圧縮コネクタCを凹部7aにセットした状態を示す図であり、この後、第1の実施形態と同様の手順で圧縮コネクタCの仮圧縮および本圧縮を行う。図23(b)は、圧縮ペンチ1aにより圧縮コネクタCの仮圧縮を行った状態を示す図である。本実施形態でも仮圧縮時の必要な圧縮力に応じてハンドル長さ方向に仮把持部19の把持位置を移動して圧縮作業を行うことができる。
【0076】
以上より、第6の実施形態でも、第1の実施形態と同様の効果が得られる。なお、仮把持部19の形状はこれに限らず、ハンドル3aの前部のハンドル2a側に、片手で把持可能な部分があればよく、例えば図24に示すように、孔19aをやや小さいものとすることもできる。
また、前記実施形態の仮把持具を圧縮ペンチに取り外し不能に固定して、仮把持部としてもよい。
【0077】
以上、添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0078】
1、1a、100………圧縮ペンチ
2、2a、3、3a………ハンドル
4………連結板
4a、4b………軸
5、6………ダイ
7………圧縮孔
7a、7b、15………凹部
8………ハンドル軸
9、10………連結軸
16、26、27、28、29………仮把持具
16a………アーム部
16b、16c………固定部
18a、18b………延長ハンドル
19………仮把持部
20………連結部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の支点を中心として揺動可能に連結された一対のハンドルの先端にそれぞれ作業部を設けたてこ式工具であって、
一方のハンドルの前記支点側の前部に、他方のハンドル側に位置する仮把持部を設けたことを特徴とするてこ式工具。
【請求項2】
前記仮把持部が、揺動する前記ハンドルが衝突しない位置に設けられることを特徴とする請求項1記載のてこ式工具。
【請求項3】
前記仮把持部は、把持位置を移動させて持ち替えを行うことが可能であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のてこ式工具。
【請求項4】
前記仮把持部の、ハンドル長さ方向に沿った長さが、把持位置を移動させて持ち替えを行うことが可能な長さであることを特徴とする請求項3記載のてこ式工具。
【請求項5】
前記一対のハンドル同士の離間を防ぐラチェット機構を更に有することを特徴とする請求項1から請求項4に記載のてこ式工具。
【請求項6】
前記作業部の後端と前記ハンドルの先端が揺動可能に連結されるとともに、前記作業部が第2の支点を中心として揺動可能である2段てこの構成を有することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のてこ式工具。
【請求項7】
前記作業部において被圧縮物を圧縮する圧縮ペンチであることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載のてこ式工具。
【請求項8】
支点を中心として揺動可能に連結された一対のハンドルの先端にそれぞれ作業部を設けたてこ式工具に用いる仮把持具であって、
仮把持用のアーム部と、前記ハンドルの一方に固定可能な固定部とを有することを特徴とする仮把持具。
【請求項9】
前記アーム部が、前記固定部を前記ハンドルの一方に固定した際、前記ハンドルの揺動を避けて配置されることを特徴とする請求項8記載の仮把持具。
【請求項10】
アーム部と固定部を有する一対の側部材からなり、これら側部材を、前記アーム部と前記固定部の間で締結することにより、前記ハンドルに固定可能であることを特徴とする請求項8または請求項9に記載の仮把持具。
【請求項11】
前記一対の側部材の締結を行う際、これら側部材の間に間隔保持材を配置することを特徴とする請求項10に記載の仮把持具。
【請求項12】
アーム部と固定部を有する一対の側部材からなり、前記一対の側部材は、前記固定部の端部において連結されていることを特徴とする請求項8から請求項11のいずれかに記載の仮把持具。
【請求項13】
支点を中心として揺動可能に連結された一対のハンドルの先端のそれぞれに作業部を設けた、てこ式工具の一方のハンドルに、請求項8から請求項12のいずれかに記載の仮把持具を取付けた後、前記仮把持具のアーム部と他方のハンドルを片手で把持しつつ、小さな力を加えてハンドル同士を近接させて前記作業部で目的物を仮圧縮した後、前記一対のハンドルを両手で近接させて圧縮することを特徴とする、てこ式工具の利用方法。

【図1】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−27078(P2013−27078A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−157339(P2011−157339)
【出願日】平成23年7月19日(2011.7.19)
【出願人】(508125184)古河パワーコンポーネンツ株式会社 (6)
【出願人】(000141060)株式会社関電工 (115)
【Fターム(参考)】