説明

アジュバントおよびそれらを使用する方法

水中で安定なマイクロエマルションを形成する、乳化剤および共界面活性剤と混合した酸性化剤を含む組成物を明細書に記載している。本発明の組成物を用いて化合物を水溶液中に分散させる方法も記載している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、農業用アジュバント、すなわち組成物を含むバイオベースの生分解性マイクロエマルションを製造する方法、および当該アジュバントの使用を対象とする。本発明はまた、化合物を水中に分散させるためにそのようなマイクロエマルションを用いる方法に関する。
【背景技術】
【0002】
米国特許第6,348,434号は、アルキルフェノキシアルカノエートおよびベンゼンスルホネートを含む除草活性を有する化合物の非水乳化性濃縮物を記載している。しかし、これらの化合物は、環境への影響を有し、ベンゼンスルホネートなどの芳香族化合物を用いている。同様に、特許出願WO98/48624は、陰イオン界面活性剤としてのエトキシル化ノニルフェノールリン酸エステルを記載している。しかし、ノニルフェノールは、米国環境保護庁により、農薬ラベルで特定しなければならない「毒性学的に問題のある不活性物質」として分類されている。ノニルフェノールエステル類は、有毒な代謝物を形成する能力があるため環境に被害を与える可能性があり、それらの使用は、エストロン様活性が疑われているため好ましくない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、環境への影響を有するノニルフェノールエトキシラートまたは他の芳香族化合物を含まず、所望の分散能力特性を有するバイオベースアジュバントシステムが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、この必要性を満たすものであり、環境にやさしいアジュバントおよび/または界面活性剤を開示する。
【0005】
一実施形態において、組成物は、酸性化剤、乳化剤、共界面活性剤および水を含む。
【0006】
他の実施形態において、方法は、乳化剤を共界面活性剤と混合し、それにより混合物を形成させる段階、ならびに酸性化剤および水を前記混合物と混合し、それによりアジュバント組成物を形成させる段階を含む。
【0007】
さらなる実施形態において、組成物は、プロピオン酸、乳化剤、植物性脂肪酸、水、ならびにソルビタンモノステアレート、ロジンのポリオキシエチレンエステル、ポリオキシエチレンドデシルモノエーテル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレンモノヘキサデシルエーテル、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンモノ(シス−9−オクタデセニル)エーテル、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンモノオクタデシルエーテル、ポリオキシエチレンジオレエート、ポリオキシエチレンジステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート、オレイン酸のポリグリセロールエステル、ポリオキシエチレンソルビトールヘキサステアレート、ポリオキシエチレンモノテトラデシルエーテル、ポリオキシエチレンソルビトールヘキサオレエート、脂肪酸、トール油、ソルビトールのヘキサエステル、エトキシル化ひまし油、エトキシル化ダイズ油、エトキシル化ポリオキシエチレンソルビトールテトラオレエート、脂肪酸、グリセロールとポリエチレングリコールの混合エステル、アルコール、それらのうちいずれかのC9〜C16エトキシル化誘導体、およびそれらのうちいずれかの組合せからなる群から選択される化合物を含む。
【0008】
さらなる実施形態において、組成物は、本質的に酸性化剤、乳化剤、共界面活性剤および水からなる。
【0009】
本発明の他の実施形態は、本明細書における後続の説明から当業者には明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明のアジュバント組成物の一実施形態に基づいて実施した試験の結果を示す図である。
【図2】本発明のアジュバント組成物の一実施形態に基づいて実施した試験の結果を示す図である。
【図3】本発明のアジュバント組成物の一実施形態に基づいて実施した試験の結果を示す図である。
【図4】本発明のアジュバント組成物の一実施形態に基づいて実施した試験の結果を示す図である。
【図5】本発明のアジュバント組成物の一実施形態に基づいて実施した試験の結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
アジュバントおよび界面活性剤は噴霧溶液添加剤であり、農薬溶液を含む噴霧溶液の性能を改善するために、下記に限定されないが、殺生物剤、殺虫剤、除草剤、殺菌剤および殺ダニ剤を含む農薬溶液に添加される製品であるとみなされる。アジュバントの例は、相溶剤(一般的噴霧溶液中の2つまたはそれ以上の除草剤の混合を促進するために用いる)、飛散抑制剤(除草剤の飛散の可能性を低減するために用いる)、懸濁助剤(溶液中の除草剤製剤の混合および懸濁を促進するために用いる)、噴霧緩衝剤(噴霧溶液の酸性度を変化させるために用いる)および界面活性剤を含むが、これらに限定されない。
【0012】
発芽後成熟前の除草剤の有効性は施用前に遭遇する植物の経時期間(age)、サイズおよび生育条件などの植物因子による影響を著しく受けるため、除草剤の性能は変化することがあり得る。発芽後成熟前の除草剤の有効性の変動を最小限にする1つの方法は、噴霧溶液にアジュバントまたは界面活性剤を用いることである。アジュバントは、発芽後成熟前の除草剤の有効性を一般的に改善する。
【0013】
アジュバントは、殺生物剤、殺菌剤、殺線虫剤、除草剤、農薬、殺虫剤、またはそれらのうちいずれかの組合せを含む噴霧溶液の生物学的活性を増大させるため、および/または種々の物理的特性を改変させるために農薬とともに用いられる添加剤である。アジュバントおよび界面活性剤は、作物保護化合物(除草剤)の性能を改善するために噴霧溶液に添加される。アジュバントはまた、下記に限定されないが、農薬の安定性、溶解性、相溶性、浸透性、延展性、濡れ性、被覆性および飛散性を含む変数をコントロールするうえで重要な役割を果たす。界面活性剤は、噴霧溶液の液滴と病害虫標的表面との間の表面張力を低下させ、それにより一層大きな被覆率をもたらすアジュバントとして作用する。
【0014】
界面活性剤は、水中のアジュバントの均一な分布を得るための乳化剤として油性アジュバントに添加される。一実施形態において、アジュバントは、葉表面上の噴霧剤液滴の広がり、葉表面上の噴霧剤液滴の保持および植物角皮を通しての噴霧剤液滴中の除草剤の浸透などの除草剤性能の多くの面に影響を及ぼし得る。界面活性剤は、例えば、葉の表面上の水と油または水とワックスなどの混合しない化学物質の間の「橋」を形成する。界面活性剤は、施用時の除草剤の噴霧剤液滴の表面張力を低下させ、より完全な噴霧剤被覆および液滴の植物体表面上の除草剤の付着を可能にする。除草剤の中には、除草剤の保持および浸透をさらに改善するために脂肪酸を含むものもある。水中に多くの陽イオンが存在する場合、硬水の場合と同様に、特に制限されることはなく、ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびマグネシウムなどの陽イオンが除草剤と反応し、それにより除草剤の取込みおよび有効性を減少させることがあり得る。例えば、水中の高レベルのカルシウム(硬水)は、グリホセートの防除効力を低下させる。同様に、重炭酸ナトリウムは、セトキシジムの有効性を低下させる。硫酸アンモニウム(窒素肥料としての用途を有する)などの硬水軟化剤は、グリホセートおよびセトキシジムに対するこのような影響を打ち消すことができる。また、除草剤は、特に農業において一般的に肥料または肥料溶液とともに施用される。相溶剤は、これらの除草剤を懸濁した状態に保つのに用いられる。ほとんどの除草剤は、相溶性の問題を伴うことなく窒素溶液に入れて施用できるが、水が高レベルの種々の塩を含む場合(硬水)、または水が非常に冷たい場合には、相溶性は不十分である可能性がある。
【0015】
一実施形態において、施用前に水中に分散させるべき殺生物剤、殺菌剤、殺線虫剤、除草剤、農薬または殺虫剤などの生物または化学製剤と容易に混合することができる生分解性およびバイオリニューワブル(bio-renewable)成分に基づくアジュバントマイクロエマルションを開示する。他の実施形態において、酸性化剤、レシチン、水および水中共界面活性剤を含む組成物を混合し、組成物を水中に分散させ、分散した組成物を土壌に施用する方法を述べる。
【0016】
また、他の実施形態は、レシチンを界面活性剤と混合し、それにより、レシチン共界面活性剤混合物を形成させ、酸性化剤を水の存在下でレシチン共界面活性剤混合物と混合し、それによりアジュバントシステムを形成させることによって、マイクロエマルションを製造する方法を述べる。この実施形態の一態様は、アジュバントシステムの追加の成分として、植物性脂肪酸、ダイズ脂肪酸、それらのうちいずれかの誘導体、およびそれらのうちいずれかの組合せを使用することを述べる。
【0017】
他の実施形態において、酸性化剤、レシチン、水、ならびにトリグリセリド、ジグリセリド、糖アルコール、エトキシル化モノグリセリド、脂肪酸エトキシレート、ソルビタンモノエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ソルビタンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル、グリセロールエステル、短鎖脂肪アルコール、酸、エステル、グリセロール、グリコール、それらのうちいずれかの誘導体、およびそれらのうちいずれかの組合せからなる群から選択される化合物を含むマイクロエマルションを開示する。
【0018】
他の実施形態において、酸性化剤、レシチン、水、ならびにソルビタンモノステアレート、ロジンのポリオキシエチレンエステル、ポリオキシエチレンドデシルモノエーテル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレンモノヘキサデシルエーテル、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンモノ(シス−9−オクタデセニル)エーテル、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンモノオクタデシルエーテル、ポリオキシエチレンジオレエート、ポリオキシエチレンジステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート、オレイン酸のポリグリセロールエステル、ポリオキシエチレンソルビトールヘキサステアレート、ポリオキシエチレンモノテトラデシルエーテル、ポリオキシエチレンソルビトールヘキサオレエート、脂肪酸、ソルビトールのヘキサエステル、エトキシル化ひまし油、エトキシル化ダイズ油、エトキシル化ポリオキシエチレンソルビトールテトラオレエート、脂肪酸、トール油、グリセロールとポリエチレングリコールの混合エステル、アルコール、それらのうちいずれかのC9〜C16エトキシル化誘導体、およびそれらのうちいずれかの組合せからなる群から選択される化合物を含むマイクロエマルションを開示する。
【0019】
他の実施形態において、バイオレメディエーション(bioremediation)適用分野、殺生物適用分野における肥料濃縮物として、および硬水軟化剤として適用することができるマイクロエマルションを含むアジュバントシステムを開示する。この実施形態の一態様は、そのようなアジュバントシステムを調製するためのバイオベースおよびバイオリニューワブル成分の使用を記載している。
【0020】
マイクロエマルションは、油、水および界面活性剤を含む、透明な等方性の熱力学的に安定な液体混合物である。水相は、塩および/または他の成分を含んでいてもよい。マイクロエマルションは、多数の成分から調製することができる。従来のエマルションと異なり、マイクロエマルションは、成分の単純な混合により生成し、高せん断条件を必要としない。2つの不混和性相(水および「油」)が界面活性剤相に隣接して存在するマイクロエマルションのような三成分システムにおいて、界面活性剤分子が油と水との界面において単層を形成しており、界面活性剤分子の疎水性末端が油相に溶解し、親水性の先端基が水相に溶解している。二成分系(水/界面活性剤または油/界面活性剤)と同様に、(逆)球状および円柱状ミセルからラメラ相および2連続マイクロエマルションまでの異なる形態の自己集合構造が得られる。油中水型マイクロエマルションは、油、水および界面活性剤を含む光学的に透明な混合物である。水滴が、界面活性剤により安定化された連続油相中に存在する。
【0021】
一実施形態において、アジュバントシステムはマイクロエマルションであり、除草剤、枯葉剤、乾燥剤、植物成長調節剤、殺虫剤、殺菌剤、葉栄養剤、殺ダニ剤、およびそれらのうちいずれかの組合せなどの、農薬の活性および有効性を増大させるための界面活性剤として用いることができる。アジュバントシステムは、噴霧溶液の表面張力を減少させ、それにより浸透を促進することによって、より均一な被覆をもたらす。アジュバントシステムはまた、噴霧溶液のpHを低下させる酸性化剤として用い、それにより、高いpHに感受性のある農薬のアルカリ加水分解を予防することができる。
【0022】
一実施形態において、レシチン共界面活性剤混合物を生成する。そのような混合物は、下記に限定されないが、短鎖脂肪アルコール、酸、エステル、グリセロール、グリコール、またはそれらのうちいずれかの組合せを含む共溶媒の任意の存在下で、レシチンを、約10.0〜18.0の範囲のHLBを有する面活性剤と混合することによって製造する。共界面活性剤混合物は、エトキシル化モノグリセリドもしくは脂肪酸エトキシレート、ダイズ油、プロピレングリコール、またはそれらのうちいずれかの組合せを含んでいてもよい。例えば、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ソルビタンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル、グリセロールエステル、糖エステル、ポリグリセロールエステル、それらのうちいずれかの誘導体、またはそれらのうちいずれかの組合せのようないくつかの界面活性剤を、前記混合物に対して用いることができる。他の実施形態において、12〜16のHLB値を有する界面活性剤を用いることができる。前記界面活性剤混合物は、流動化レシチン、粗レシチン、脱油レシチン、またはそれらのうちいずれかの組合せなどのレシチンを、界面活性剤および共溶媒を含む組成物と混合することによって製造することができる。一実施形態において、そのような混合物の範囲は、約50重量%〜約90重量%の濃度のレシチンを含み、前記混合物の残余は共界面活性剤を含んでいてもよい。
【0023】
レシチン共界面活性剤混合物を水の存在下で酸性化剤と混合して、アジュバントシステムを製造することができる。一実施形態において、使用可能な混合物のレベルは、水中酸性化剤約30重量%〜約45重量%であり、水中酸性化剤をレシチン共界面活性剤混合物に加える。
【0024】
レシチン共界面活性剤混合物、またはレシチン共界面活性剤を含むアジュバントシステムは、下記に限定されないが、ブレンディング、ミキシング、せん断混合、乱流攪拌(turbulizing)、攪拌、均質化、またはそれらのうちいずれかの組合せを含む様々な技術により達成することができる。一実施形態において、これらの混合物を製造するために用いることができる混合時間は、少なくとも30分間であり得る。他の実施形態において、均一な混合物を製造するのに十分な温度で約30分〜約3時間の時間を用いることもできる。一実施形態において、25℃〜60℃の温度を用いることができる。そのような条件は、要因によって可変する効果(cause variable effect)の結果であり、混合物を製造するのに用いる共界面活性剤の種類および濃度に基づいて最適化することができる。
【0025】
用いる共界面活性剤は、プロピレングリコール、エチレングリコール、グリセロール、短鎖脂肪酸、エステル、またはそれらのうちいずれかの組合せを含んでいてもよい。本明細書で用いるグリコールまたはグリセロールは、バイオベース由来のものであってもよい。本開示の様々な実施形態はまた、石油化学資源から伝統的に得られるバイオベースのグリセロール、バイオベースのプロピレングリコール、およびバイオベースのエチレングリコールに関する。特に、バイオベースのプロピレングリコールおよびバイオベースのエチレングリコールは、生物学的資源由来(すなわち、生物由来)のポリオールの水素化分解により製造することができる。生物由来ポリオールの水素化分解による生成物の混合物、およびそれから製造される生成物は、例えば、ASTM国際放射性同位体標準法D6866を用いて、それらの炭素同位体比により、石油由来生成物と区別することができる。本明細書で用いるように、「生物由来」という用語は、例えば、農業、林業、植物、細菌または動物供給原料などの再生可能な生物学的供給原料に由来するか、またはそれにより合成されることを意味する。
【0026】
一実施形態において、前記アジュバントシステムは、第1の成分および少なくとも1つの他の第2の成分を含んでいてもよい。一実施形態において、前記第1の成分は、酸性化剤であってもよい。様々な実施形態において、前記第2の成分は、下記の化合物のうちの少なくとも1つであってもよい。すなわち、乳化剤、共界面活性剤、植物脂肪酸、ダイズ脂肪酸、アルコール、酸、エステル、グリセロール、グリコール、水、それらのうちいずれかの誘導体、またはそれらのうちいずれかの組合せである。他の実施形態において、植物または土壌物質への施用特性を向上させるために、アジュバントシステムを生物学的物質、化学物質または肥料と混合する。
【0027】
一実施形態において、前記第1の成分は、例えば、プロピオン酸または他のあらゆる有効な酸性化剤などの酸性化剤であってもよい。この実施形態の特定の態様は、下記に限定されないが、メチル酢酸、酢酸、乳酸、フマル酸、クエン酸、リン酸、アスコルビン酸、または酸性化剤としてのそれらのうちいずれかの組合せを含む、他のあらゆる適切な酸を用いることができる。
【0028】
他の実施形態は、植物脂肪酸(例えば、ダイズ脂肪酸)、それらのうちいずれかの誘導体、またはそれらのうちいずれかの組合せなどの第2の成分を用いる。特に制限されることはなく、酪酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、ヘキサコサン酸、オクタコサン酸、トリアコンタン酸およびn−ドトリアコンタン酸、ならびにプロピオン酸、n−吉草酸、エナント酸、ペラルゴン酸、ヘンデカン酸、トリデカン酸、ペンタデカン酸、ヘプタデカン酸、ノナデカン酸、ヘンエイコサン酸、トリコサン酸、ペンタコサン酸、ヘプタコサン酸、イソ酪酸、イソカプロン酸、イソカプリル酸、イソカプリン酸、イソラウリン酸、11−メチルドデカン酸、イソミリスチン酸、13−メチルテトラデカン酸、イソパルミチン酸、15−メチルヘキサデカン酸、イソステアリン酸、17−メチルオクタデカン酸、イソアラキン酸、19−メチルエイコサン酸、a−エチルヘキサン酸、a−ヘキシルデカン酸、a−ヘプチルウンデカン酸、2−デシルテトラデカン酸、2−ウンデシルテトラデカン酸、2−デシルペンタデカン酸、2−ウンデシルペンタデカン酸などの奇数個の炭素原子を有するもの、ファインオキソコール1800酸(日産化学工業株式会社の製品)、6−メチルオクタン酸、8−メチルデカン酸、10−メチルドデカン酸、12−メチルテトラデカン酸、14−メチルヘキサデカン酸、16−メチルオクタデカン酸、18−メチルエイコサン酸、20−メチルドコサン酸、22−メチルテトラコサン酸、24−メチルヘキサコサン酸、4−デセン酸を含む26−メチルオクタコサン酸、カプロレイン酸、4−ドデセン酸、5−ドデセン酸、ラウロレイン酸、4−テトラデセン酸、5−テトラデセン酸、9−テトラデセン酸、パルミトレイン酸、6−オクタデセン酸、オレイン酸、9−オクタデセン酸、11−オクタデセン酸、9−エイコセン酸、シス−11−エイコセン酸、セトレイン酸、13−ドコセン酸、15−テトラコセン酸、17−ヘキサコセン酸、6,9,12,15−ヘキサデカテトラエン酸、リノール酸、リノレン酸(18:3 n3)、ガンマリノレン酸(18:3 n6)、α−エレオステアリン酸、ガドレイン酸(20:1)、α−エレオステアリン酸、プニカ酸、6,9,12,15−オクタデカテトラエン酸、パリナリン酸、5,8,11,14−エイコサテトラエン酸、エルカ酸、5,8,11,14,17−エイコサペンタエン酸(EPA)、7,10,13,16,19−ドコサペンタエン酸、4,7,10,13,16,19−ドコサヘキサエン酸(DHA)、α−ヒドロキシラウリン酸、α−ヒドロキシミリスチン酸、α−ヒドロキシパルミチン酸、α−ヒドロキシステアリン酸、ω−ヒドロキシラウリン酸、α−ヒドロキシアラキン酸、9−ヒドロキシ−12−オクタデセン酸、リシノレイン酸、α−ヒドロキシベヘン酸、9−ヒドロキシ−トランス−10,12−オクタデカジエン酸、カモレン酸、イプロール酸、9,10−ジヒドロキシステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、シュウ酸、クエン酸、リン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、D,L−リンゴ酸、またはそれらのうちいずれかの組合せなどを含むあらゆる適切な植物ベースの脂肪酸を用いることができる。
【0029】
他の実施形態において、前記第2の成分は、水に溶解されていてもよい。一般的に、マイクロエマルションアジュバント組成物を別個に提供し、使用する際に浸透剤(共界面活性剤など)と一緒にする。最終組成物を水で希釈し、土壌上に噴霧するか、または注ぐことができる。一実施形態において、成分は、使用を容易にするために1つの相に存在していてもよく、水で希釈することにより、土壌に施用する準備がなされる。一実施形態において、水溶液中の前記第1の成分の濃度は、0.1〜20%の範囲であってもよい。施用のために用いられる濃度および方法が、作物の種類、所望の防除の種類、および/または他の条件によって異なり、常用の実験を用いて最適化できることは、当業者には明らかであろう。用いる共界面活性剤は、特に制限されることはなく、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル(例えば、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノステアレート)のポリエチレンオキシドなどの、ソルビタンモノエステルのポリオキシエチレン誘導体も含んでいてもよい。これらの化合物は、TWEEN60またはTWEEN80などの、Uniqema社(Delawareの企業)による「TWEEN」という商品名で入手可能である。所望のHLB範囲にある他のあらゆる適切な界面活性剤が利用可能である。そのような界面活性剤は、例えば、BASF(Florham Park、NJ)、Lonza(Allendale、NJ)、Stepan(Northfield、IL)、Kerry(Beloit、WI)などの多くの供給業者から入手可能である。
【0030】
他の実施形態において、10〜18という所定のHLB範囲にある混合界面活性剤(界面活性剤混合物)を、除草剤の有効性および浸透を改善するために利用可能なアジュバントシステムの可溶化特性を向上させるのに用いることができる。
【0031】
他の実施形態は、除草剤を土壌に施用するための硬(例えば、井戸)水の使用を可能にする。硬水の硬度を低下させる処理に費用がかかるため、硬水中の本発明の組成物の分散性は重要である。ミネラル(例えば、カルシウム、マグネシウムおよび鉄)含量が高い井戸水も用いることができる。本明細書で述べるアジュバントシステムは、除草剤と混合する際、水での希釈に関して、1エーカー当たり約6ポンド(1ヘクタール当たり6.7kg)から1エーカー当たり約300ポンド(1ヘクタール当たり336.3kg)までの割合で用いることができる。特定の実施形態において、アジュバントシステムは、アジュバントシステムおよび殺生物剤を、植物もしくは草の葉、土壌自体、または防除することが望ましい他の植物病害虫などと相互に接触させるいずれかの施用技術によって、効果的な防除を達成するのに必要な量に従い、1エーカー当たり約1ポンド(1ヘクタール当たり1.1kg)またはそれ未満の割合で用いることができる。
【0032】
他の実施形態において、本開示の組成物は、「肥料組成物および使用する方法(Fertilizer Compositions and Methods of Using)」というタイトルの2006年10月13日に出願された米国特許出願第11/549,470号に記載されているような種々の有機肥料と併用することができ、そこでの開示内容の全体が参照により取り込まれる。
【0033】
本開示の教示はまた、下記に限定されないが、施用前に水中に分散させることができる殺生物剤、殺菌剤、殺線虫剤、除草剤、農薬、殺虫剤、またはそのいずれかの組合せを含む生物または化学製剤と併用することができる。例えば、施用前に水中に分散させることができる作物保護に用いられる物質は、本開示の教示により開発することができる。レシチンおよび共界面活性剤の混合物を調製し、施用に必要である生物または化学製剤と混合して水中の安定な分散を生じさせることができる。一実施形態において、前記分散は硬水中で分散させることもできる。
【0034】
一実施形態において、組成物は、本質的に酸性化剤、乳化剤、共界面活性剤および水からなる。
【0035】
他の実施形態において、生成物を製造する方法は、乳化剤を共界面活性剤と混合し、それにより混合物を形成させる段階を含む。前記混合物を酸性化剤および水と混合し、それによりアジュバント組成物を形成させる。
【0036】
さらなる実施形態において、組成物は、プロピオン酸、乳化剤、水、ならびにトリグリセリド、ジグリセリド、糖アルコール、エトキシル化モノグリセリド、脂肪酸エトキシレート、ソルビタンモノエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ソルビタンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル、グリセロールエステル、短鎖脂肪アルコール、酸、エステル、グリセロール、グリコール、それらのうちいずれかの誘導体、およびそれらのうちいずれかの組合せからなる群から選択される化合物を含む。
【0037】
一実施形態において、組成物は、プロピオン酸、乳化剤、植物脂肪酸、水、ならびにソルビタンモノステアレート、ロジンのポリオキシエチレンエステル、ポリオキシエチレンドデシルモノエーテル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレンモノヘキサデシルエーテル、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンモノ(シス−9−オクタデセニル)エーテル、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンモノオクタデシルエーテル、ポリオキシエチレンジオレエート、ポリオキシエチレンジステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート、オレイン酸のポリグリセロールエステル、ポリオキシエチレンソルビトールヘキサステアレート、ポリオキシエチレンモノテトラデシルエーテル、ポリオキシエチレンソルビトールヘキサオレエート、脂肪酸、トール油、ソルビトールのヘキサエステル、エトキシル化ひまし油、エトキシル化ダイズ油、エトキシル化ポリオキシエチレンソルビトールテトラオレエート、脂肪酸、グリセロールとポリエチレングリコールの混合エステル、アルコール、それらのうちいずれかのC9〜C16エトキシル化誘導体、およびそれらのうちいずれかの組合せからなる群から選択される化合物を含む。
【0038】
さらなる実施形態において、組成物は、プロピオン酸、乳化剤、植物脂肪酸、水、ならびにソルビタンモノステアレート、ロジンのポリオキシエチレンエステル、ポリオキシエチレンドデシルモノエーテル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレンモノヘキサデシルエーテル、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンモノ(シス−9−オクタデセニル)エーテル、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンモノオクタデシルエーテル、ポリオキシエチレンジオレエート、ポリオキシエチレンジステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート、オレイン酸のポリグリセロールエステル、ポリオキシエチレンソルビトールヘキサステアレート、ポリオキシエチレンモノテトラデシルエーテル、ポリオキシエチレンソルビトールヘキサオレエート、脂肪酸、トール油、ソルビトールのヘキサエステル、エトキシル化ひまし油、エトキシル化ダイズ油、エトキシル化ポリオキシエチレンソルビトールテトラオレエート、脂肪酸、グリセロールとポリエチレングリコールの混合エステル、アルコール、それらのうちいずれかのC9〜C16エトキシル化誘導体、およびそれらのうちいずれかの組合せからなる群から選択される化合物を含む。
【0039】
さらなる実施形態において、組成物は、プロピオン酸、乳化剤、水、ならびにエトキシル化モノグリセリド、脂肪酸エトキシレート、ソルビタンモノエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ソルビタンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル、プロピレングリコール、グリセロール、それらのうちいずれかのグリコール誘導体、およびそれらのうちいずれかの組合せからなる群から選択される化合物から本質的になる。
【0040】
一実施形態において、組成物は、乳化剤およびエトキシル化モノグリセリド、脂肪酸エトキシレートまたはそれらの組合せを含む。前記組成物は、さらにプロピオン酸および水を含む。
【0041】
様々な実施形態において、前記乳化剤はレシチンを含む。他の実施形態は、水中の化合物を分散させるための、本開示の組成物の使用を含む。
【実施例】
【0042】
本発明をさらに説明するために、以下の非限定的な実施例を記載する。当業者は、これらの実施例のいくつかの変形形態が本発明の趣旨の範囲内で可能であることを認識するであろう。
【0043】
(実施例1)
この実施例では、ANアジュバント製剤を調製する方法の一実施形態を述べる。35重量%の量のYELKIN T商標のレシチン(Archer Daniels Midland Company、Decatur、ILから入手できる粗レシチン)、35重量%の量のプロピオン酸(Fisher Scientific、Fairlawn、NJから入手できる)、3.5重量%の量の植物脂肪酸(Chemtura、Middlebury、CTから入手できる)を10重量%の脂肪酸エトキシレート(Stepan、Northfield、ILから入手できるNinex MT-610)と混合することにより、アジュバント混合物を調製した。
【0044】
前記成分を混合し、絶えず攪拌しながら50℃で30分間〜60分間加熱した。約30分間絶えず攪拌しながら20重量%の水を徐々に加えた。この実施例で用いた脂肪酸エトキシレートは、農業用乳化剤であり、米国EPA§40CFR180.910、米国EPA§21CFR176.210、175.105に従ってEPAにより不活性成分として承認されている。農業用アジュバントとして用いることのできる安定なマイクロエマルションが得られた。
【0045】
(実施例2)
この実施例では、アジュバント濃縮製剤を調製する方法の一実施形態を述べる。35重量%の量のYELKIN SS商標のレシチン(Archer Daniels Midland Company、Decatur、ILから入手できる漂白流動化レシチン)と10重量%の脂肪酸エトキシレート(Stepan、Northfield、ILから入手できるNinex MT-610)とを混合することにより、アジュバント濃縮混合物を調製した。
【0046】
前記成分を混合し、絶えず攪拌しながら50℃で30分間〜60分間加熱した。50℃で約30分間絶えず攪拌しながら、前記混合物に対し20重量%の水および前記混合物に対し35重量%のプロピオン酸(Fisher Scientific、Fairlawn、NJから入手できる)を加え、続いて20重量%の水を徐々に加えた。この実施例で用いた脂肪酸エトキシレートは、非APE農業用乳化剤であり、米国EPA§40CFR180.910、米国EPA§21CFR176.210、175.105に従って、EPAにより不活性成分として承認されている。農業用アジュバントとして用いることのできる安定なマイクロエマルションが得られた。
【0047】
(実施例3)
この実施例では、アジュバント濃縮製剤を調製する方法の一実施形態を述べる。35重量%の量のYELKIN TS商標のレシチン(Archer Daniels Midland Company、Decatur、ILから入手できる流動化レシチン)と10重量%の脂肪酸エトキシレート(Stepan、Northfield、ILから入手できるNinex MT-610)とを混合することにより、アジュバント濃縮混合物を調製した。
【0048】
前記成分を混合し、絶えず攪拌しながら50℃で30分間〜60分間加熱した。50℃で約30分間絶えず攪拌しながら、前記混合物に対し35重量%のプロピオン酸(Fisher Scientific、Fairlawn、NJから入手できる)を加え、続いて前記混合物に対し20重量%の水を徐々に加えた。この実施例で用いた脂肪酸エトキシレートは、非APE農業用乳化剤であり、米国EPA§40CFR180.910、米国EPA§21CFR176.210、175.105に従って、EPAにより不活性成分として承認されている。農業用アジュバントとして用いることのできる安定なマイクロエマルションが得られた。
【0049】
(実施例4)
実施例1、2または3のいずれかにより製造された組成物を水中、場合により硬水中の除草剤で希釈して、0.1重量%〜1.0重量%の水中マイクロエマルションを含むエマルションを形成させる。前記マイクロエマルションは、必要とされる殺生物管理に応じて、1エーカー当たり0.1ガロン〜10.0ガロン(1ヘクタール当たり0.94リットル〜93.5リットル)の量で施用することができ、また、いくつかの実施形態において、土地1エーカー当たり0.1ガロン〜2.0ガロン(1ヘクタール当たり0.94リットル〜18.7リットル)の量で施用することができる。
【0050】
(実施例5)
種々の希釈濃度を有する実施例1の組成物の表面張力を測定した。希釈濃度を表1に示す。表面張力は、CSC−DuNouy表面張力計(ASTM D1331)を用いて測定した。パラフィン上の各希釈物の液滴の接触角をRame−Hart接触角ゴニオメータで測定した。パラフィンの表面に対する各液滴の角度を、液滴形成の30、60および90秒後に測定した。
【0051】
[表1]
┌──────┬──────────┬──────────────┐
│ │ │ │
│希釈濃度 │ 表面張力 │パラフィン上の接触角(度) │
│ │ │ │
│ │ ├───────┬──────┤
│ │ │ │ │
│ (%) │ (ダイン/cm) │ 60秒 │ 90秒 │
│ │ │ │ │
├──────┼──────────┼───────┼──────┤
│ │ │ │ │
│ 0.01 │ 45.9 │ 87 │ 87 │
│ │ │ │ │
│ │ │ │ │
│ 0.10 │ 41.5 │ 58 │ 55 │
│ │ │ │ │
│ │ │ │ │
│ 0.25 │ 38.8 │ 58 │ 52 │
│ │ │ │ │
└──────┴──────────┴───────┴──────┘
【0052】
接触角(CA)は、固体表面と接触している液滴のプロファイル尺度である。界面活性剤または湿潤剤が液体中に導入されると、表面張力が低下し、液滴がより平らになる。界面活性剤によって接触角が低下するほど、そのような界面活性剤を含む液体の延展性と被覆特性が大きくなる。水は約93度の接触角を有し、典型的な界面活性剤は接触角を約30〜45度とするように促す。濃縮穀物油またはメチル化種子油の接触角は約58度であり、この実施例のアジュバント組成物は同様の表面湿潤特性を有する。さらに、この実施例のアジュバント組成物の表面張力データは、従来の湿展剤に典型的なもの(すなわち、30〜50ダイン/cm)である。
【0053】
(実施例6)
Monsanto社から入手可能なROUNDUP POWERMAX商標の除草剤のアジュバントとして機能する実施例1の組成物の能力を測定した。この実施例において、試験した組成物は、水、ROUNDUP POWERMAX商標の除草剤およびROUNDUP POWERMAX商標の除草剤と実施例1の組成物との混合物であった。
【0054】
この実施例で用いたノズルは、Teejet XR8003VSであった。前記組成物を20℃の水道水を用いて調製した。各組成物を、Aerometrics PDPAレーザーシステムのプローブボリュームの上30cm(センチメートル)の高さで40psi(1平方インチ当たりのポンド数)(2.758バール)でノズルの先端から噴霧した。スキャンした小滴のサイズ範囲は、25.7μm(マイクロメートル)〜900.0μmであった。光電子倍増管(PMT)の電圧は325V(ボルト)に設定した。x−y軸交点の下での各処理、および長いx軸の長さに沿ったスキャンに対し、2種類の測定を行って、全体的なサンプル(overall global sample)を得た。
【0055】
この実施例の試験の結果を図1〜5に示す。PDPA−100Dシステムを用いて測定した噴霧体全体の平均速度(m/秒)を図1および2に示す。データは、噴霧に対してこの実施例のアジュバント組成物が有する効果を明らかに示しており、アジュバント組成物は従来の湿潤剤と同様に機能する。この実施例の組成物の効果は、数中位直径(NMD)、速度、および150μm未満の容積%により推定される飛散能の点で明確に認められる。この実施例において、アジュバント組成物は、水およびPOWERMAX商標の除草剤と比べて、NMDを明らかに増加させ、噴霧体の速度を上昇させ、150μm未満の小滴に含まれる噴霧容積を減少させた。アジュバント組成物はさらに、図3および4に示すように相対的なスパンを減少させた。
【0056】
データから、本開示のアジュバント組成物を含む除草剤と比較したROUNDUP POWERMAX商標の除草剤単独の小滴の容積パーセントは次の通りであったことがわかる。すなわち、150μm未満の小滴については、アジュバント組成物はそのような液滴を2倍減少させ、100μm未満の小滴については、アジュバント組成物はそのような液滴を3倍減少させた。図5に示すように、空気噴射ノズルの小滴スペクトルは、この実施例のアジュバント組成物の存在下で著しく改善する。データから、アジュバント組成物の使用は、葉の農薬のより良好な被覆率、林冠(canopy)における農薬のより良好な浸透、ならびに葉の表面に対する農薬のより良好な有効性、付着および保持をもたらすであろうということがわかる。
【0057】
(実施例7)
この実施例では、ダイズに対するグリホセートのアジュバントとしての実施例1の組成物の有効性を評価した。この実施例は、乱塊法を用い、10×25フィート(3.05×7.62メートル)のプロットサイズで3回反復実施した。
【0058】
この実施例のアジュバント組成物は、農薬の性能を改善する多機能性レシチンベースの製品である。アジュバント組成物は強い酸性化剤であり、水100ガロン当たり少なくとも1パイント(378.5リットル当たり0.47リットル)の割合で、良好な湿潤剤/延展剤である。この実施例のアジュバント組成物は、硬水軟化特性を有し、1ガロン当たり1クォート(1リットル当たり0.25リットル)の率で施用した場合に飛散抑制剤としての役割も果たし、また、アジュバント組成物を併用する農薬の被覆および付着の改善を可能にする。この実施例のアジュバント組成物の他の特性は、それに含まれるレシチンが、農薬が葉の角皮に浸透することを可能にし、葉のろう質層を通じた農薬の浸透性を最大限にすると同時に、植物の保護ろう質層の完全性を維持することである。これは、植物体内に浸透することによって機能する農薬の性能を改善すると同時に、植物に対する焼け(burn)の可能性を著しく低減させる。
【0059】
この実施例の結果を表2に示すが、ギリフォセートとともに施用したアジュバント組成物は非常に良好な雑草の防除をもたらすことがわかり、エノコログサ、イチビ、水アサおよびブタクサに対する雑草防除は21日後にそれぞれ99%、99%、97%および99%であることがわかった。この実施例から、植物毒性の割合は施用後7および14日後にそれぞれ5%および1.7%と測定され、また植物毒性の割合が施用後21および28日目に0%とさらに測定されたことから、アジュバント組成物はダイズに対して非常に安全であることもわかった。
【0060】
[表2]

【0061】
表2に示すように、この実施例のアジュバント組成物は、市販のアジュバントRazor Exstra 4726と比較して低い植物毒性作用を有する。
【0062】
本発明を特定の具体例としての実施形態、組成物およびその使用に関して記載した。しかし、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、例示的な実施形態のいずれかの様々な置換、修正または組合せを行うことができることは当業者により認識されるであろう。したがって、本発明は、例示的な実施形態の記載によって限定されるものではなく、むしろ出願時に添付した特許請求の範囲に限定される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
酸性化剤、
乳化剤、
共界面活性剤、および

を含む組成物。
【請求項2】
化合物をさらに含み、水中での前記組成物と前記化合物との接触により前記化合物が水中に分散する、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記酸性化剤が、プロピオン酸、メチル酢酸、酢酸、乳酸、フマル酸、クエン酸、リン酸、およびそれらのうちいずれかの組合せからなる群から選択される、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
植物脂肪酸、ダイズ脂肪酸、それらのうちいずれかの誘導体、およびそれらのうちいずれかの組合せからなる群から選択される化合物をさらに含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記水が硬水である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
植物脂肪酸が、酪酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、ヘキサコサン酸、オクタコサン酸、トリアコンタン酸およびn−ドトリアコンタン酸、ならびにプロピオン酸、n−吉草酸、エナント酸、ペラルゴン酸、ヘンデカン酸、トリデカン酸、ペンタデカン酸、ヘプタデカン酸、ノナデカン酸、ヘンエイコサン酸、トリコサン酸、ペンタコサン酸、ヘプタコサン酸、イソ酪酸、イソカプロン酸、イソカプリル酸、イソカプリン酸、イソラウリン酸、11−メチルドデカン酸、イソミリスチン酸、13−メチルテトラデカン酸、イソパルミチン酸、15−メチルヘキサデカン酸、イソステアリン酸、17−メチルオクタデカン酸、イソアラキン酸、19−メチルエイコサン酸、a−エチルヘキサン酸、a−ヘキシルデカン酸、a−ヘプチルウンデカン酸、2−デシルテトラデカン酸、2−ウンデシルテトラデカン酸、2−デシルペンタデカン酸、2−ウンデシルペンタデカン酸などの奇数個の炭素原子を有するもの、ファインオキソコール1800酸(日産化学工業株式会社の製品)、6−メチルオクタン酸、8−メチルデカン酸、10−メチルドデカン酸、12−メチルテトラデカン酸、14−メチルヘキサデカン酸、16−メチルオクタデカン酸、18−メチルエイコサン酸、20−メチルドコサン酸、22−メチルテトラコサン酸、24−メチルヘキサコサン酸、4−デセン酸を含む26−メチルオクタコサン酸、カプロレイン酸、4−ドデセン酸、5−ドデセン酸、ラウロレイン酸、4−テトラデセン酸、5−テトラデセン酸、9−テトラデセン酸、パルミトレイン酸、6−オクタデセン酸、オレイン酸、9−オクタデセン酸、11−オクタデセン酸、9−エイコセン酸、シス−11−エイコセン酸、セトレイン酸、13−ドコセン酸、15−テトラコセン酸、17−ヘキサコセン酸、6,9,12,15−ヘキサデカテトラエン酸、リノール酸、リノレン酸(18:3 n3)、ガンマリノレン酸(18:3 n6)、α−エレオステアリン酸、ガドレイン酸(20:1)、α−エレオステアリン酸、プニカ酸、6,9,12,15−オクタデカテトラエン酸、パリナリン酸、5,8,11,14−エイコサテトラエン酸、エルカ酸、5,8,11,14,17−エイコサペンタエン酸(EPA)、7,10,13,16,19−ドコサペンタエン酸、4,7,10,13,16,19−ドコサヘキサエン酸(DHA)、α−ヒドロキシラウリン酸、α−ヒドロキシミリスチン酸、α−ヒドロキシパルミチン酸、α−ヒドロキシステアリン酸、ω−ヒドロキシラウリン酸、α−ヒドロキシアラキン酸、9−ヒドロキシ−12−オクタデセン酸、リシノレイン酸、α−ヒドロキシベヘン酸、9−ヒドロキシ−トランス−10,12−オクタデカジエン酸、カモレン酸、イプロール酸、9,10−ジヒドロキシステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、シュウ酸、クエン酸、リン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、D,L−リンゴ酸、それらのうちいずれかの誘導体、およびそれらのうちいずれかの組合せからなる群から選択される、請求項4に記載の組成物。
【請求項7】
前記乳化剤が、流動化レシチン、脱油レシチン、粗レシチン、およびそれらのうちいずれかの組合せからなる群から選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
前記乳化剤または前記共界面活性剤が10.0〜18.0の親水性−親油性バランスを有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
前記共界面活性剤が、エトキシル化モノグリセリド、脂肪酸エトキシレート、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ソルビタンアルキルエステル、プロピレングリコール、グリセロール、グリコール、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル、グリセロールエステル、それらのうちいずれかの誘導体、およびそれらのうちいずれかの組合せからなる群から選択される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
前記プロピレングリコールおよび他のグリコールが、ASTM国際放射性同位体標準法D6866により決定されるバイオベース源から得られる、請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
前記共界面活性剤がエトキシル化モノグリセリド、脂肪酸エトキシレートおよびそれらの組合せからなる群から選択され、
前記酸性化剤がプロピオン酸である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項12】
前記乳化剤がレシチンである、請求項11に記載の組成物。
【請求項13】
前記酸性化剤がプロピオン酸であり、
前記共界面活性剤が、エトキシル化モノグリセリド、脂肪酸エトキシレート、ソルビタンモノエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ソルビタンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル、グリセロールエステル、短鎖脂肪アルコール、酸、エステル、グリセロール、グリコール、それらのうちいずれかの誘導体、およびそれらのうちいずれかの組合せからなる群から選択され、
該組成物は、トリグリセリド、ジグリセリド、糖アルコール、およびそれらのうちいずれかの組合せからなる群から選択される化合物をさらに含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項14】
前記乳化剤がレシチンである、請求項13に記載の組成物。
【請求項15】
乳化剤を共界面活性剤と混合し、それにより混合物を形成させる段階と、
酸性化剤および水を前記混合物と混合し、それによりアジュバント組成物を形成させる段階と、を含む方法。
【請求項16】
化合物をさらに含み、水中での前記アジュバント組成物と前記化合物との接触により、前記化合物が水中に分散する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記酸性化剤が、プロピオン酸、メチル酢酸、酢酸、乳酸、フマル酸、クエン酸、リン酸、およびそれらのうちいずれかの組合せからなる群から選択される、請求項15または16に記載の方法。
【請求項18】
混合の作業を少なくとも25℃の温度で、少なくとも30分間実施する、請求項15〜17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記共界面活性剤が、エトキシル化モノグリセリド、脂肪酸エトキシレート、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ソルビタンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル、プロピレングリコール、グリセロール、グリコール、グリセロールエステル、それらのうちいずれかの誘導体、およびそれらのうちいずれかの組合せからなる群から選択される、請求項15〜18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
植物脂肪酸、ダイズ脂肪酸、それらのうちいずれかの誘導体、およびそれらのうちいずれかの組合せからなる群から選択される化合物を前記混合物と混合する段階をさらに含む、請求項15〜19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記乳化剤が、流動化レシチン、脱油レシチン、粗レシチン、およびそれらのうちいずれかの組合せからなる群から選択される、請求項15〜20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記プロピレングリコールおよび他のグリコールが、ASTM国際放射性同位体標準法D6866により決定されるバイオベース源から得られる、請求項19に記載の方法。
【請求項23】
前記アジュバント組成物を0.1重量%〜20重量%の濃度で水中に分散させる段階をさらに含む、請求項15〜22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
土地1エーカー当たり前記水中に分散させた0.1ガロン〜10.0ガロン(0.94リットル/ヘクタール〜93.5リットル/ヘクタール)のアジュバント組成物を施用する段階をさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記植物脂肪酸が、酪酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、ヘキサコサン酸、オクタコサン酸、トリアコンタン酸およびn−ドトリアコンタン酸、ならびにプロピオン酸、n−吉草酸、エナント酸、ペラルゴン酸、ヘンデカン酸、トリデカン酸、ペンタデカン酸、ヘプタデカン酸、ノナデカン酸、ヘンエイコサン酸、トリコサン酸、ペンタコサン酸、ヘプタコサン酸、イソ酪酸、イソカプロン酸、イソカプリル酸、イソカプリン酸、イソラウリン酸、11−メチルドデカン酸、イソミリスチン酸、13−メチルテトラデカン酸、イソパルミチン酸、15−メチルヘキサデカン酸、イソステアリン酸、17−メチルオクタデカン酸、イソアラキン酸、19−メチルエイコサン酸、a−エチルヘキサン酸、a−ヘキシルデカン酸、a−ヘプチルウンデカン酸、2−デシルテトラデカン酸、2−ウンデシルテトラデカン酸、2−デシルペンタデカン酸、2−ウンデシルペンタデカン酸などの奇数個の炭素原子を有するもの、ファインオキソコール1800酸(日産化学工業株式会社の製品)、6−メチルオクタン酸、8−メチルデカン酸、10−メチルドデカン酸、12−メチルテトラデカン酸、14−メチルヘキサデカン酸、16−メチルオクタデカン酸、18−メチルエイコサン酸、20−メチルドコサン酸、22−メチルテトラコサン酸、24−メチルヘキサコサン酸、4−デセン酸を含む26−メチルオクタコサン酸、カプロレイン酸、4−ドデセン酸、5−ドデセン酸、ラウロレイン酸、4−テトラデセン酸、5−テトラデセン酸、9−テトラデセン酸、パルミトレイン酸、6−オクタデセン酸、オレイン酸、9−オクタデセン酸、11−オクタデセン酸、9−エイコセン酸、シス−11−エイコセン酸、セトレイン酸、13−ドコセン酸、15−テトラコセン酸、17−ヘキサコセン酸、6,9,12,15−ヘキサデカテトラエン酸、リノール酸、リノレン酸(18:3 n3)、ガンマリノレン酸(18:3 n6)、α−エレオステアリン酸、ガドレイン酸(20:1)、α−エレオステアリン酸、プニカ酸、6,9,12,15−オクタデカテトラエン酸、パリナリン酸、5,8,11,14−エイコサテトラエン酸、エルカ酸、5,8,11,14,17−エイコサペンタエン酸(EPA)、7,10,13,16,19−ドコサペンタエン酸、4,7,10,13,16,19−ドコサヘキサエン酸(DHA)、α−ヒドロキシラウリン酸、α−ヒドロキシミリスチン酸、α−ヒドロキシパルミチン酸、α−ヒドロキシステアリン酸、ω−ヒドロキシラウリン酸、α−ヒドロキシアラキン酸、9−ヒドロキシ−12−オクタデセン酸、リシノレイン酸、α−ヒドロキシベヘン酸、9−ヒドロキシ−トランス−10,12−オクタデカジエン酸、カモレン酸、イプロール酸、9,10−ジヒドロキシステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、シュウ酸、クエン酸、リン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、D,L−リンゴ酸、それらのうちいずれかの誘導体、およびそれらのうちいずれかの組合せからなる群から選択される、請求項20に記載の方法。
【請求項26】
請求項15〜25のいずれか一項に記載の方法により製造される、生成物。
【請求項27】
プロピオン酸、
乳化剤、
植物脂肪酸、
水、ならびに
ソルビタンモノステアレート、ロジンのポリオキシエチレンエステル、ポリオキシエチレンドデシルモノエーテル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレンモノヘキサデシルエーテル、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンモノ(シス−9−オクタデセニル)エーテル、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンモノオクタデシルエーテル、ポリオキシエチレンジオレエート、ポリオキシエチレンジステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート、オレイン酸のポリグリセロールエステル、ポリオキシエチレンソルビトールヘキサステアレート、ポリオキシエチレンモノテトラデシルエーテル、ポリオキシエチレンソルビトールヘキサオレエート、脂肪酸、トール油、ソルビトールのヘキサエステル、エトキシル化ひまし油、エトキシル化ダイズ油、エトキシル化ポリオキシエチレンソルビトールテトラオレエート、脂肪酸、グリセロールとポリエチレングリコールの混合エステル、アルコール、それらのうちいずれかのC9〜C16エトキシル化誘導体、およびそれらのうちいずれかの組合せからなる群から選択される化合物、を含む組成物。
【請求項28】
前記乳化剤がレシチンである、請求項27に記載の組成物。
【請求項29】
酸性化剤、
乳化剤、
共界面活性剤、および

から本質的になる組成物。
【請求項30】
前記酸性化剤がプロピオン酸であり、
前記乳化剤がレシチンであり、
前記共界面活性剤が、エトキシル化モノグリセリド、脂肪酸エトキシレート、ソルビタンモノエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ソルビタンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル、プロピレングリコール、グリセロール、グリコール、それらのうちいずれかの誘導体、およびそれらのうちいずれかの組合せからなる群から選択される、請求項29に記載の組成物。
【請求項31】
前記乳化剤がレシチンである、請求項29に記載の組成物。
【請求項32】
殺生物剤、殺菌剤、殺線虫剤、除草剤、農薬、殺虫剤またはそれらのうちいずれかの組合せをさらに含む、請求項1〜14または27〜31のいずれか一項に記載の組成物、あるいは請求項26に記載の生成物。
【請求項33】
請求項1〜14または27〜31のいずれか一項に記載の化合物および組成物、あるいは請求項26に記載の生成物を、水溶液中に分散させる段階を含む、化合物を分散させる方法。
【請求項34】
前記化合物を0.1重量%〜20重量%の濃度で水溶液中に分散させる、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
水溶液中に分散させた前記化合物を土壌、植物またはそれらの組合せに施用することをさらに含む、請求項33に記載の方法。
【請求項36】
前記化合物を土地1エーカー当たり0.1ガロン〜10.0ガロン(0.94リットル/ヘクタール〜93.5リットル/ヘクタール)のレベルで分散させる、請求項33に記載の方法。
【請求項37】
前記化合物を分散させる段階が水溶液中の前記化合物を噴霧することを含む、請求項33に記載の方法。
【請求項38】
前記水溶液が硬水を含む、請求項33に記載の方法。
【請求項39】
請求項1〜14または27〜31のいずれか一項に記載の組成物、あるいは請求項26に記載の生成物の、バイオレメディエーション用の薬剤としての使用。
【請求項40】
請求項1〜14または27〜31のいずれか一項に記載の組成物、あるいは請求項26に記載の生成物の、肥料の施用のための薬剤としての使用。
【請求項41】
殺生物剤、殺菌剤、殺線虫剤、除草剤、農薬、殺虫剤またはそれらのうちいずれかの組合せを水溶液中に分散させるための、請求項1〜14または27〜31のいずれか一項に記載の組成物、あるいは請求項26に記載の生成物の使用。
【請求項42】
列挙した特許請求の範囲の要素から本質的になる、請求項1〜14のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項43】
列挙した特許請求の範囲の要素からなる、請求項1〜14のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項44】
前記組成物およびグリホセートの植物への施用に際して、前記組成物および前記グリホセートが従来のアジュバントと比較して植物に対する毒性が低い、請求項1〜14または27〜31のいずれか一項に記載の組成物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2010−518126(P2010−518126A)
【公表日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−549297(P2009−549297)
【出願日】平成20年2月12日(2008.2.12)
【国際出願番号】PCT/US2008/053667
【国際公開番号】WO2008/100896
【国際公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【出願人】(507303309)アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド カンパニー (16)
【Fターム(参考)】