説明

アリ防除法

本発明は、フィプロニル及びλ−シハロトリンの混合物を用いるアリ防除の方法に関する。また、本発明は、前記混合物を用いるアリの採餌活動を抑制する方法にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィプロニル及びλ−シハロトリンの混合物を用いるアリ防除の方法に関する。また、本発明は、前記混合物を用いてアリの採餌活動を抑制する方法にも関する。
【0002】
米国特許出願第6559175号は、フィプロニル及びλ−シハロトリンの混合物でトウモロコシ種子又は土壌を処理することにより、害虫からトウモロコシ植物を保護する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
アリ(例えば、ヒアリ(Solenopsis invicta Buren)など)は、重要害虫である。ヒアリ塚がかく乱されるときに、何百匹の働きヒアリが、侵入者を攻撃して刺すことにより、巣を守るために塚から現れるであろう。また、ヒアリ塚の建築活動は、植物の根を痛め、鑑賞植物及び作物の損失につながることがある。幾つかの地域では、ヒアリは、一年中活発であり、それ故に長期間の防除を提供することが好ましい。ヒアリの巣は、すぐに設置され、多くの場合には、アリが湿気を探すことができて、かつ猛暑又は極寒状態から守られる地下数フィートにある。
【0004】
以前には、アリは、単一殺虫剤を用いて防除されていた。しかし、単一殺虫剤溶液は、地表又は地表付近で採餌している働きアリを殺虫するだけであり、巣の奥底に存在するアリを防除できないので、単一殺虫剤溶液は一時的な防除を提供するにすぎない。有効な長期間の防除のために、巣中のアリを殺虫することが重要である。具体的には、女王アリが殺虫されないならば、巣はすぐに再設置され得る。
【0005】
オーバーアンドアウト(Over’N Out)(登録商標)及びトップチョイス(TopChoice)(登録商標)が、有効成分としてフィプロニルを含む、アリ防除のための現存する単一殺虫剤製品の例である。フィプロニルが遅効性殺虫剤であるから、働きアリは、殺虫されるまえに、殺虫剤を巣中に移す。しかし、フィプロニルの遅効性のために、その製品は地表上の採餌アリの迅速防除に適しておらず、またアリ防除は、その製品を適用している消費者に直ぐに分かるものではない。
【0006】
つい最近になって、単一殺虫剤製品のこれらの不利点を克服するために、飼料及び殺虫剤を含むヒアリ餌が外部環境に適用され、第二の殺虫組成物が巣又はアリ塚に適用されるという、2段階法が利用された。この方法の不利点は、操作者が、異なる製品を用いて、2つの個別の適用法を用いる必要があることである。
【0007】
英国特許第2316870号は、殺虫剤を共製剤化することにより、2つの個別の殺虫剤適用法を用いるという課題を克服する。英国特許第2316870号明細書には、餌マトリクス、非マイクロカプセル化殺虫剤、及びマイクロカプセル化殺虫剤を含む殺虫餌組成物が開示されている。
【0008】
米国特許出願公開第2006/073180号明細書には、ヒアリ餌(フィプロニルなどの殺虫剤を含む)及び放出制御殺虫剤(λ−シハロトリンなど)を含む粒状組成物を適用することにより、ヒアリを防除する方法が開示されている。その製剤は、急速な殺虫を防ぐように設計されているので、フィプロニルと接触した後でさえも、採餌アリはすぐに殺虫されず、そしてλ−シハロトリンを巣に戻し、その後に、それは長期間の防除を提供するために放出される。
【0009】
英国特許第2316870号明細書及び米国特許出願公開第2006/073180号明細書の両方には、これらの殺虫化合物間の拮抗作用を防ぐために、殺虫剤を共製剤化するときに放出制御製剤を利用する必要があることが教示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ピレスロイドは、防虫剤として、並びにアリの速い殺虫及び防除を提供するものとして一般に知られている。λ−シハロトリンの即効性のために、当業者は、別の殺虫剤(フィプロニルなど)と共製剤化されるならば、λ−シハロトリンが、採餌アリが他の殺虫剤を上手く巣に戻すことを阻害するものであることを予期するであろう。また、当業者は、λ−シハロトリンの殺虫性が、アリがフィプロニル処理された顆粒と接触することを阻害するものであることを予期するであろう。
【課題を解決するための手段】
【0011】
驚くべきことに、今では、フィプロニル及びλ−シハロトリンの混合物(ただし、殺虫剤のどちらも放出制御製剤中に存在しない)を用いて、優良なアリ防除を達成できることが分かっている。驚くべきことに、これらの有効成分を単独よりも併用することによって、アリ防除の水準がより高くなった。より驚くべきことに、フィプロニル及びλ−シハロトリンの混合物が、アリの採餌活動の抑制に対する相乗効果を有することが分かった。
【0012】
本発明によれば、放出制御製剤中にフィプロニルもピレスロイドも存在しない、フィプロニル及びピレスロイド殺虫剤を含む組成物をアリが存在する場所に適用する工程を含むアリを防除する方法を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0013】
任意のピレスロイド殺虫剤が、本発明の組成物に使用され得る。一実施形態では、ピレスロイド殺虫剤は、ビフェントリン、β−シフルトリン、デルタメトリン、ペルメトリン、シペルメトリン及びλ−シハロトリンからなる群から選択される。好ましくは、ピレスロイドはλ−シハロトリンである。1種以上のピレスロイド殺虫剤の混合物が、例えば抵抗性管理のために、本発明に使用され得る。
【0014】
フィプロニルと類似の性質を有する他の殺虫剤が、フィプロニルの代わりに、又はフィプロニルに加えて、使用され得る。例えば、そのような殺虫剤は、殺虫剤のピラゾール種(例えば、ピリプロール、ピラフルプロール及びアセトプロールなど)に由来するものでよい。
【0015】
米国特許出願公開第2006/073180号明細書に対して、本発明の製剤は、ピレスロイド殺虫剤(例えば、λ−シハロトリンなど)と採餌アリの直接的接触による急速な殺虫及びフィプロニルの存在による長期間防除を達成する。良好な長期間防除を達成するために十分なフィプロニルがアリの巣へ移されることを確実にしながら、良好な殺虫を提供するために、ピレスロイドの適切な投与量を使用することが重要である。ピレスロイドの適切な投与量は、特定の殺虫剤、対象とするアリの種類、及び殺虫剤に対するそれの感受性によって変わるであろう。適切には、その投与量は、少なくとも幾つかのアリの集団に対して亜致死の量であろう。
【0016】
用語「場所」とは、例えば、庭、庭園、公園、芝生、ゴルフ場などのアリが発見されるであろう任意の場所をいう。
【0017】
用語「放出制御製剤」とは、時間がたてば、又は幾つかの環境条件に応じて、殺虫剤が段階的に放出される任意の製剤をいう。例えば、放出制御製剤中の殺虫剤の段階的放出は、殺虫剤が緩やかに放出される不活性キャリア上へ殺虫剤を吸着させることにより、達成され得る。また、放出制御製剤は、液体殺虫剤を放出しながら、水と接触して破裂するか、又はUV光により分解するカプセルの形態でよい。
【0018】
本組成物は、例えば液体、顆粒、発泡体、ゲル、粉末などの任意の適切な製剤型として存在してよい。本発明の一実施形態では、本組成物は液体の形態である。本発明のさらなる実施形態では、本組成物は顆粒の形態である。顆粒製剤が、操作者への暴露なしで容易に、かつ速く適用され、そしてアリにより容易に巣へ戻されるので、それらは特に有利である。
【0019】
本発明の方法で用いる組成物は、様々な方法で製剤化してよい。例えば、組成物が顆粒の形態である場合には、フィプロニル及びピレスロイド殺虫剤は個別の顆粒又は小粒中に存在してよく、適切な比で均質的に混合される。また、フィプロニル及びピレスロイドは、両方の殺虫剤が同一の顆粒又は小粒中に存在するように、共製剤化され得る。
【0020】
良好なアリ防除を達成するために、フィプロニル及びピレスロイドの相対量を調整することが重要である。過剰なピレスロイドが存在するならば、全ての採餌アリが急速に殺虫されるので、殺虫組成物が巣に戻されないであろう。
【0021】
逆に、少な過ぎるピレスロイドが存在するならば、本組成物は、消費者の期待を適えるほど速くヒアリ防除を起こさないであろう。それ故に、本発明の一実施形態では、ピレスロイド:フィプロニルの重量比は、約1:10〜約20:1である。ピレスロイドがλ−シハロトリンであるときに、適切には、λ−シハロトリン:フィプロニルの重量比は、約3:1〜約7:1である。より適切には、λ−シハロトリン:フィプロニルの重量比は約5:1である。
【0022】
本発明の組成物は、約0.001%〜約99%の殺虫剤を含んでよい。適切には、本組成物は、約0.001%〜約10%の殺虫剤を含む。より適切には、本組成物は、約0.001%〜約1%の殺虫剤を含む。より適切には、本組成物は、約0.004%〜約0.5%の殺虫剤を含む。正確な投与が達成されることを確実にするために、必要とされるであろう任意の希釈を考慮して、組成物中に存在する殺虫剤の量を基準として、この適用範囲は計算される。例えば、一実施形態では、本組成物は、0.0135%のλ−シハロトリン及び0.0206%のフィプロニルを含み、1000平方フィート当たり1ポンドの割合で希釈なしで適用される。
【0023】
本発明の方法に使用される組成物が、急速に有効成分を放出することが好ましい。例えば、製剤が顆粒である場合には、顆粒は、自由水分の存在下で急速に分解及び分散するように、適切に設計される。
【0024】
顆粒は、様々な手法(例えば手)によって分配されてよい。殺虫剤の所望の量のより効果的な分配のために、回転式散布機、振とう缶又は滴下散布機を使用してよい。
【0025】
本発明で用いる粒状製剤としては、成形品及び比較的粗い粒子の両方が挙げられる。殺虫剤に加えて、一般に、顆粒は、充填剤(キャリアともいう)、界面活性剤(この用語は分散剤及び湿潤剤を含むことができる)及び補助剤(例えば、バインダー、安定剤及び緩衝剤)を含むことができる。充填剤は、不活性であるか、又は生物学的機能を果たす(例えば、肥料として機能する)ことができる。好ましくは、充填剤、並びに他の成分は、顆粒調製中、又は長期保管時に、又は野外での使用時に、殺虫活性材料を分解しないべきである。当業者は、これらの基準を満たすために、適切な顆粒成分を容易に選択できる。
【0026】
粒状製剤のための典型的なキャリアとしては、肥料、砂、石灰石、フラー土、アタパルジャイト粘土、ベントナイト粘土、モンモリロナイト粘土、バーミキュライト、パーライト、炭酸カルシウム、れんが、軽石、パイロフィライト、カオリン、ドロマイト、石こう、木粉、粉砕軸つきトウモロコシ、粉砕落花生殻、糖類、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、マグネシア、マイカ、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化アンチモン、氷晶石、ジプサム、チョーク、ゼオライト、カルサイト、珪藻土、硫酸カルシウム、及び殺虫剤を吸収するか、又は殺虫剤でコーティングされ得る他の有機若しくは無機材料が挙げられる。
【0027】
粒状基材材料は、上述の典型的なキャリアの1つ、及び/又は尿素/ホルムアルデヒド肥料、尿素、カリウム化合物(例えば、カリウムの硫酸塩、硝酸塩、塩化物、酸化物、メタリン酸塩など)、アンモニウム化合物(例えば、アンモニウムの硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩など)、リン化合物(例えば、リン酸など)、硫黄、類似の植物栄養素及び微量栄養素、並びにこれらの混合物又は組み合わせなどの肥料材料でよい。本殺虫剤は、顆粒の全体に均質的に分配されるか、顆粒が形成された後に顆粒基材上にスプレー含漬若しくは吸収されるか、又は顆粒の表面上にコーティングされてよい。
【0028】
バインダーは、顆粒の成分を凝集させるために使用され得る。存在する場合には、典型的には、バインダーは、粒状組成物の約20重量%(乾燥基準)以下、より典型的には約2〜約20重量%の量で使用され得る。バインダーは、含有物を粒状基材に結合させ、取り扱い中に粒径を維持する。適切なバインダーの例としては、醸造用濃縮溶解物、リグノスルホン酸塩、リグニン炭酸ナトリウム、トウ糖蜜、ビートシロップ、ビート糖蜜、脱糖されたビート糖蜜、乳清、でんぷん、糖蜜などを有する大豆溶解物、加水分解コラーゲン、アミノ酸溶液、セルロース誘導体、又はセルロース系ポリマーバインダーが挙げられる。また、例えば醸造用濃縮溶解物と等しい性質を有する他の水溶性バインダーも使用され得る。
【0029】
顆粒の性質を改良するのに好ましい場合には、追加の補助剤(例えば、界面活性剤、分散剤、崩壊剤、湿潤剤など)を加えることができる。
【0030】
また、追加の有効成分が、表面活性剤(例えば、ヘビー芳香族ナフサ、ケロシン及び他の石油留分など)、又は植物油;及び/又は粘着剤(例えば、デキストリン、接着剤又は合成樹脂)を含む製剤中に存在してもよい。
【0031】
さらに、また、本製剤は、アリと殺虫剤の接触を促進する誘引成分を含んでもよく、採餌アリに本製剤を巣に戻させる。典型的には、本組成物は餌の形態であろう。
【0032】
本発明によれば、放出制御製剤中にフィプロニルもピレスロイドも存在しない、フィプロニル及びピレスロイド殺虫剤を含む組成物をアリが存在する場所に適用する工程を含む、ヒアリの採餌活動を抑制する方法を提供する。任意のピレスロイドを使用してよく、例えば、それは、ビフェントリン、β−シフルトリン、デルタメトリン、ペルメトリン、シペルメトリン及びλ−シハロトリンからなる群から選択されてよい。最適には、ピレスロイドはλ−シハロトリンである。
【0033】
本発明は、任意の特定の場所で任意の好ましくないアリ種を防除するために使用してよい。アリ種の次の非限定的な羅列が、本発明によって防除され得る:ヒアリ(Solenopsis spp.、例えば、ヒアリ、Solenopsis invicta)、シロアシアリ(Technomyrmex albipes)、オドラス・ハウス・アリ(Tapinoma sessile)、ピラミッドアリ(Dorymyrmex pyramicus)、収穫アリ(例えば、Pogonomyrmex barbatus)、地上営巣アリ、クロオオアリ(Camponotus spp.)、アルゼンチンアリ(Linepithema humile)、ファラオアリ(Monomorium pharaonis)、アシナガアリ(Paratrechina longicornis)、アシナガキアリ(Anoplolepis gracilipes)、カリブアシナガアリ(Paratrechina pubens)、ツヤオオズアリ(Pheidole spp.)Lasius spp.、チビヒアリ(Wasmannia auropunctata)、及び泥棒アリ(Solenpsis molesta)。一実施形態では、本発明は、ヒアリを防除するために使用される。
【実施例】
【0034】
次の実施例は、説明をするためのみにある。実施例は、必ずしも行なわれた全試験を代表するものではなく、また本発明に何らかの限定を加えるものでもない。当業者には明らかな通り、容易に制御できないかなりの数の要因が、個別の試験の結果に影響し、それらを再現不能なものに変えることがある。例えば、それらの結果は、環境要因(例えば、温度及び降雨など)によって変わるであろう。
【0035】
実施例
実施例1
1.1 試設計
オオヒアリ(Solenopsis invicta Buren)活性を有する刈られたバヒアグラス牧草の領域に試料を入れた。前記牧草上に活性アリ塚を確認し、20個の25ftのプロット(それぞれ2個の活性塚を包含している)を区切った。
【0036】
ガンディー(Gandy)滴下散布機を使用して、下記表1に示されるように、適切な処理品を各プロットに適用した。4個のプロット(同形)を処理品ごとに使用した。
【0037】
【表1】

【0038】
処理品4及び5に関する2個の製品を適用前に完全に混合した。プロット当たり1/4インチの水を用いて、全処理品を水で湿らせた。
【0039】
1.2 塚かく乱評価
処理前(0日目)、さらには処理後1、2、3、5、7、10、14、17及び21日目に、塚かく乱の評価を行なった。
【0040】
塚を測量旗竿でかく乱し、アリの反応を0〜10の基準(0は出現するアリ無しであり、1はごく少量の反応であり、10は大量の反応である)で格付けした。
【0041】
1.3 採餌率評価
処理前(0日目)、さらには処理後1、2、3、5、7、10、14、17及び21日目に、採餌率の評価を行なった。
【0042】
日の出の直前に、2切れのホットドッグを索引カード上の各プロットに置いて、90分間放置した。カード上のアリの数を0〜10の基準(0はアリ無しであり、1は少量のアリであり、10はカード上に重なっているホットドッグをアリが完全に覆っている)で格付けした。
【0043】
1.4 結果
表2には、0日目の値の関数として採餌率の平均値(%)が示される。平均値(%)が低くなるほど、観察された採餌活動が少なくなる。
【0044】
【表2】

【0045】
表3には、0日目の値の関数として塚かく乱の平均値(%)が示される。平均値(%)が低くなるほど、観察された塚の反応が少なくなる。
【0046】
【表3】

【0047】
このデータによって、処理後少なくとも14日目までは、λ−シハロトリン及びフィプロニルの組み合わせ(処理品4及び5)が、いずれかの殺虫剤単独よりも採餌を少なくし、さらに塚の反応も少なくすることが示される。
【0048】
未処理防除(処理品1)に関する採餌値は、処理後14、17及び21日目により低くなったが、恐らくは早朝の降雨のために限定された採餌活動を示していることに留意されたい。
【0049】
また、アリが熱のために土壌中により深く移動する残暑にこの試験を行なったことに留意されたい。この影響は、時間とともに未処理防除(処理品1)に関する塚かく乱データの多様性において確認できる。
【0050】
1.5 相乗効果分析
表4及び5には、コルビー(Colby)式を用いて評価したときの、採餌率及び塚かく乱のそれぞれにおける(0日目の評価と比較したときの)減少率(%)が示される。このデータは、処理品2(λ−シハロトリンのみ)、3(フィプロニルのみ)及び5(λ−シハロトリン+フィプロニル)由来のデータを基準としている。(A+B)に関して予測される結果は、(A+B)−(A×B/100)(式中、A及びBは、A及びB自体について「観測された」結果である)である。実結果が予測される結果より著しく高い(ステューデント・ニューマン・クルーズ(Student−Newman−Keuls)多範囲試験に基づく有意性)ならば、λ−シハロトリン及びフィプロニルの混合物由来の防除は相乗的である。
【0051】
【表4】

【0052】
コルビー式及びステューデント・ニューマン・クルーズ多範囲試験を用いて、処理後5日目及び7日目の採餌率における相乗効果を確認した。
【0053】
【表5】

【0054】
コルビー式及びステューデント・ニューマン・クルーズ多範囲試験を用いて、処理後1日目の塚かく乱データにおける相乗効果を確認した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放出制御製剤中にフィプロニルもピレスロイドも存在しない、フィプロニル及びピレスロイド殺虫剤を含む組成物をアリが存在する場所に適用する工程を含む、アリを防除する方法。
【請求項2】
ピレスロイドが、ビフェントリン、β−シフルトリン、デルタメトリン、ペルメトリン、シペルメトリン及びλ−シハロトリンからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ピレスロイドがλ−シハロトリンである、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
組成物が液体の形態である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
組成物が顆粒の形態である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
フィプロニル及びピレスロイドが、個別の顆粒又は小粒中に存在する、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
フィプロニル及びピレスロイドが、同一の顆粒又は小粒中に存在する、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
フィプロニル:ピレスロイドの重量比が、約1:10〜約20:1である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
フィプロニル:ピレスロイドの重量比が約5:1である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
組成物が、有効成分の速放性を与えるように設計されている、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
放出制御製剤中にフィプロニルもピレスロイドも存在しない、フィプロニル及びピレスロイド殺虫剤を含む組成物をアリが存在する場所に適用する工程を含む、アリの採餌活動を抑制する方法。
【請求項12】
ピレスロイドが、ビフェントリン、β−シフルトリン、デルタメトリン、ペルメトリン、シペルメトリン及びλ−シハロトリンからなる群から選択される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
ピレスロイド殺虫剤がλ−シハロトリンである、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
アリがヒアリである、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。

【公表番号】特表2011−506508(P2011−506508A)
【公表日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−538438(P2010−538438)
【出願日】平成20年12月16日(2008.12.16)
【国際出願番号】PCT/EP2008/010700
【国際公開番号】WO2009/080249
【国際公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【出願人】(500584309)シンジェンタ パーティシペーションズ アクチェンゲゼルシャフト (352)
【Fターム(参考)】