説明

エステル交換油脂含有毛髪化粧料

【課題】 シリコーン類を配合しなくともシリコーン類を配合したと同等以上の滑らかさや艶を毛髪に付与できるヘアトリートメントやヘアリンス等を提供することを、目的とする。更に、毛髪のザラツキ感を抑えることができる毛髪化粧料を提供することを、目的とする。
【解決手段】 下記エステル交換油脂を含有することを特徴とする毛髪化粧料。
植物性油脂と水添植物性油脂とのエステル交換反応により調製される油脂であって、構成脂肪酸中、C18脂肪酸を70〜90重量%及び飽和脂肪酸を40〜60重量%含有し、且つ上昇融点が40〜50℃であるエステル交換油脂

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、毛髪化粧料(特に、ヘアトリートメント及びヘアリンス等)に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ヘアトリートメントやヘアリンスには、毛髪に滑らかさや艶を付与する目的で、シリコーン類が配合されている(特許文献1)。
しかし、一般に、シリコーン類は、一旦、毛髪に付着すると、シャンプー処理しても、なかなか落ちにくい。そのため、シリコーン類を配合したヘアトリートメントやヘアリンスを使い続けると、次第に毛髪表面にシリコーン類が蓄積され、その結果、毛髪にザラツキ感やパサツキ感が生じ、或いは各種毛髪処理剤の薬効成分が毛髪内部に浸透しにくい、といった問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−60271号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記事情に鑑み、本願発明は、シリコーン類を配合しなくともシリコーン類を配合したと同等以上の滑らかさや艶を毛髪に付与できるヘアトリートメントやヘアリンス等を提供することを、目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本願発明者が鋭意、検討した結果、植物性油脂由来のエステル交換油脂を用いれば、優れた功を奏することを見出し、本願発明を成すに到った。
更に、本願発明者は、そのような植物性油脂由来のエステル交換油脂は毛髪のザラツキ感を抑えるという効能も併せ持つことを見出し、本願発明を成すに到った。
【0006】
即ち、本願第1発明は、下記エステル交換油脂を含有することを特徴とする毛髪化粧料、を提供する。
植物性油脂と水添植物性油脂とのエステル交換反応により調製される油脂であって、構成脂肪酸中、炭素数(「C」とも言う。)18脂肪酸を70〜90重量%及び飽和脂肪酸を40〜60重量%含有し、且つ上昇融点が40〜50℃であるエステル交換油脂
尚、「上昇融点」は、基準油脂分析法(2.2.4.2)に規定された方法により測定されたものである。
【0007】
本願第2発明は、植物性油脂がコメ油であり、水添植物性油脂が水添コメ油であることを特徴とする本願第1発明の毛髪化粧料、を提供する。
【0008】
本願第3発明は、下記油脂組成物を含有することを特徴とする本願第1発明又は第2発明の毛髪化粧料、を提供する。
エステル交換油脂及び上昇融点が10℃以下である植物性油脂を含有する油脂組成物
【0009】
本願第4発明は、上昇融点が10℃以下である植物性油脂が、コメ油であることを特徴とする本願第3発明の毛髪化粧料、を提供する。
【0010】
本願第5発明は、エステル交換油脂と上昇融点が10℃以下である植物性油脂との含有重量比が1:1〜1:1.5であることを特徴とする本願第3発明又は第4発明の毛髪化粧料、を提供する。
【0011】
本願第6発明は、油脂組成物中、トランス酸含有率が3重量%以下であることを特徴とする本願第3発明〜第5発明の何れかの毛髪化粧料、を提供する。
尚、「トランス酸含有率」は、基準油脂分析試験法(暫17)に準じて測定したものである。
【0012】
本願第7発明は、更に、以下の成分、即ちC6〜10脂肪酸類とグリセリン類とのトリエステル化物、C16〜20脂肪酸類とグリセリン類とのトリエステル化物、C16〜20脂肪酸類とトリメチロールプロパン類とのトリエステル化物、C16〜20脂肪酸類とトレハロース類とのエステル化物、C5〜24カルボン酸類とペンタエリスリトール類2量体とのヘキサエステル化物、炭酸類とC6〜10アルコール類とのジエステル化物、ピロリドンカルボン酸(「PCA」とも言う。)類とC18〜22アルコール類とのエステル化物、ダイマー酸類とダイマージオール類とのエステル化物、シクロヘキサン類、及び植物性油脂から成る化合物群より選択される1種以上、C12〜22脂肪族アルコール類、並びにカチオン界面活性剤を含有することを特徴とする本願第1発明〜第6発明の何れかの毛髪化粧料、を提供する。
【0013】
本願第8発明は、更に、以下の成分、即ちトリ2−エチルヘキサン酸グルセリル、トリイソステアリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、イソステアリン酸トレハロースエステルズ、ヘキサ(ベヘン酸/安息香酸/エチルヘキサン酸)ジペンタエリスリチル、炭酸ジカプリリル、PCAオクチルドデシル、ダイマージリノール酸ダイマージリノレイル、ジオクチルシクロヘキサン、アブラナ種子油、及びヒマシ油から成る化合物群より選択される1種以上、C12〜22脂肪族アルコール類、並びにカチオン界面活性剤を含有することを特徴とする本願第1発明〜第6発明の何れかの毛髪化粧料、を提供する。
【0014】
本願第9発明は、毛髪化粧料が、ヘアトリートメント又はヘアリンスである本願第1発明〜第8発明の何れかの毛髪化粧料、を提供する。
【発明の効果】
【0015】
本願発明により、シリコーン類を配合しなくともシリコーン類を配合したと同等以上の滑らかさ(特に、ツルツル感)や艶を毛髪に付与できる毛髪化粧料、特にヘアトリートメントやヘアリンスを提供することができる。
更に、本願発明により、毛髪のザラツキ感を抑えることができる毛髪化粧料を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本願発明を、最良の実施形態に基づき、説明する。
本願発明に係る毛髪化粧料には、エステル交換油脂を含有する。これにより、毛髪のザラツキ感を抑えることができる。エステル交換油脂は、植物性油脂と水添植物性油脂とのエステル交換反応により調製される。
【0017】
植物性油脂としては、例えば構成脂肪酸中、C18脂肪酸を70〜90重量%含有し、植物性油脂中、トランス脂肪酸含有率3重量%以下のものが好ましい。具体的には、コメ油、コメヌカ油、サフラワー油、トウモロコシ油、大豆油、胡麻油、菜種油、オリーブ油、落花生油等の1種以上が挙げられ、コメ油又はコメヌカ油が好ましい。
【0018】
水添植物性油脂は、例えば植物性油脂を水添したものであり、水添植物性油脂中、トランス脂肪酸含有率1重量%以下のものが好ましい。具体的には、水添コメ油、水添コメヌカ油、水添サフラワー油、水添トウモロコシ油、水添大豆油、水添胡麻油、水添菜種油、水添オリーブ油、水添落花生油等の1種以上が挙げられ、水添コメ油又は水添コメヌカ油が好ましい。
【0019】
水添は、例えば、圧力1〜20kg/cm、100〜250℃にて、触媒(Ni等)存在下、水素を吹き込みながら、不飽和脂肪酸が殆ど無くなる迄[具体的には、ヨウ素価が5以下(特に、3以下)になる迄]、行うのが好ましい。
【0020】
エステル交換反応は、以下のようにして行うことができる。即ち、先ず、植物性油脂と水添植物性油脂とを、混合する。植物性油脂と水添植物性油脂との混合重量比(植物性油脂:水添植物性油脂)は、80:20〜50:50(特に75:25〜55:45)が好ましい。次いで、65〜85℃にて、金属触媒(Naメチラート等)又は酵素触媒(リパーゼ等)の触媒存在下、常法に従い、非位置選択性ランダムエステル交換反応を行う。その後、必要に応じ、活性白土等にて脱色、更に脱臭を行う。
【0021】
上記のようにして調製されるエステル交換油脂は、一般に構成脂肪酸中、C18脂肪酸を70〜90重量%及び飽和脂肪酸を40〜60重量%含有するが、通常C12以下の飽和脂肪酸は実質的に含まれない。更に、エステル交換油脂は、上昇融点40〜50(典型的には、42〜50)℃である。
【0022】
本願発明に係る毛髪化粧料には、エステル交換油脂を、そのまま配合することができるが、これに替え又はこれと併用して、下記油脂組成物として配合することができる。即ち、油脂組成物は、エステル交換油脂及び上昇融点が10℃以下である植物性油脂を含有する。
上昇融点が10℃以下である植物性油脂としては、前記植物性油脂として例示したものが挙げられ、コメ油が好ましい。
【0023】
油脂組成物の組成において、エステル交換油脂と上昇融点が10℃以下である植物性油脂との含有重量比(エステル交換油脂:上記植物性油脂)は、1:1〜1:1.5が好ましい。
そのようにして調製される油脂組成物は通常、トランス酸含有率が3重量%以下である。
【0024】
本願発明に係る毛髪化粧料には、添加剤として、C12〜C22脂肪族アルコール類、界面活性剤、炭化水素類、油脂類、ロウ類、脂肪酸エステル油類、多価アルコール類、エーテル油類、シリコーン類等の1種以上を、加えてもよい。
【0025】
添加剤において、C12〜C22脂肪族アルコール類としては、具体的にはラウリルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ミリスチルアルコール、ベヘニルアルコール等の1種以上が挙げられる。
【0026】
添加剤において、界面活性剤としては具体的には、カチオン界面活性剤[C12〜C22アルキルトリメチルアンモニウム塩(塩化若しくは臭化セチルトリメチルアンモニウム、塩化若しくは臭化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化若しくは臭化ステアリルトリメチルアンモニウム等)、ジアルキルジメチルアンモニウム塩(塩化若しくは臭化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化若しくは臭化ジココイルジメチルアンモニウム、塩化若しくは臭化ジセチルジメチルアンモニウム、塩化若しくは臭化ジデシルジメチルアンモニウム、塩化若しくは臭化ジオレイルジメチルアンモニウム等)]、アニオン界面活性剤[C12〜C16硫酸塩(ラウリル硫酸Na、ラウレス硫酸Na、ラウレス・5硫酸Na、ラウリル硫酸TEA、ラウレス硫酸TEA等)、アミノ酸系(ココイルグルタミン酸Na、ラウロイルグルタミン酸Na、ラウロイルメチルアラニンNa、ココイルメチルアラニンNa、ラウロイルサルコシンNa、ココイルサルコシンNa等)]、非イオン界面活性剤[ソルビタン系(ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノカプリレート等)、POEアルキルエーテル(POEラウリルエーテル、POEセチルエーテル、POEオレイルエーテル、POE2−オクチルドデシルエーテル、POEベヘニルエーテル等)]の1種以上が挙げられる。
【0027】
添加剤において、炭化水素類としては、具体的には流動パラフィン、固パラ、スクワラン、ワセリン、セレシン等の1種以上が挙げられる。
【0028】
添加剤において、油脂類としては、具体的にはオリーブ油、リノールサラダ油、ホホバ油、アボカド油、ミンク油等の1種以上が挙げられる。
【0029】
添加剤において、ロウ類としては、具体的にはラノリン、カルナウバロウ、キャンデルラロウ、ミツロウ、鯨ロウ等の1種以上が挙げられる。
【0030】
添加剤において、脂肪酸エステル油類としては、具体的にはイソステアリン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル等の1種以上が挙げられる。
【0031】
添加剤において、多価アルコール類としては、具体的にはプロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール等の1種以上が挙げられる。
【0032】
添加剤において、エーテル油類としては、具体的にはバチルアルコール、キミルアルコール、ジオクチルエーテル、ドデシルジメチルブチルエーテル、セチルジメチルブチルエーテル等の1種以上が挙げられる。
【0033】
添加剤において、シリコーン類としては、具体的にはジメチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン、環状ジメチルシリコーン、アルコール変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン等の1種以上が挙げられる。
【0034】
本願発明に係る毛髪化粧料の組成において、エステル交換油脂は0.005〜5.0(特に0.01〜3.0)重量%が好ましく、また油脂組成物は0.03〜8.0(特に0.04〜6.0)重量%が好ましい。
【0035】
本願発明に係る毛髪化粧料の種類としては、例えばヘアトリートメント、ヘアリンス、整髪料、コンディショニング、パーマネントウエーブ剤、染毛剤、脱色剤、シャンプー剤等が挙げられる。
【0036】
本願発明に係る毛髪化粧料の内、特に下記ヘアトリートメント又はヘアリンスは、シリコーン類を配合しなくともシリコーン類を配合したと同等以上の滑らかさ(特に、ツルツル感)や艶をも、毛髪に付与することができる。
【0037】
即ち、ヘアトリートメント又はヘアリンスは、前記油脂組成物を含有し、更に下記成分から成る化合物群(「化合物群」とも言う。)より選択される1種以上、C12〜22脂肪族アルコール類、並びにカチオン界面活性剤を含有する。
【0038】
化合物群としては、以下の成分、即ちC6〜10脂肪酸類とグリセリン類とのトリエステル化物、C16〜20脂肪酸類とグリセリン類とのトリエステル化物、C16〜20脂肪酸類とトリメチロールプロパン類とのトリエステル化物、C16〜20脂肪酸類とトレハロース類とのエステル化物、C5〜24カルボン酸類とペンタエリスリトール類2量体とのヘキサエステル化物、炭酸類とC6〜10アルコール類とのジエステル化物、PCA類とC18〜22アルコール類とのエステル化物、ダイマー酸類とダイマージオール類とのエステル化物、シクロヘキサン類、及び植物性油脂から成るもの、が挙げられる。
【0039】
具体的には、化合物群としては、以下の成分、即ちトリ2−エチルヘキサン酸グルセリル、トリイソステアリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、イソステアリン酸トレハロースエステルズ、ヘキサ(ベヘン酸/安息香酸/エチルヘキサン酸)ジペンタエリスリチル、炭酸ジカプリリル、PCAオクチルドデシル、ダイマージリノール酸ダイマージリノレイル、ジオクチルシクロヘキサン、アブラナ種子油、及びヒマシ油から成るもの、が好ましい。
【0040】
C12〜22脂肪族アルコール類及びカチオン界面活性剤としては、前記添加剤において、それぞれ例示したものが挙げられる。
【0041】
上記ヘアトリートメント又はヘアリンスの組成において、油脂組成物は0.03〜7.0(特に、0.04〜6.0)重量%、化合物群より選択される1種以上0.1〜6.0(特に、0.3〜5.0)重量%、C12〜22脂肪族アルコール類2.0〜10.0(特に、4.0〜8.0)重量%、並びにカチオン界面活性剤1.0〜6.0(特に、2.0〜5.0)重量%、がそれぞれ好ましい。
【実施例】
【0042】
以下、本願発明を、実施例に基づき、具体的に説明する。
<毛髪化粧料の調製>
表1〜6に示す配合組成に従って、ヘアトリートメント(実施例1〜14、比較例1及び2)、整髪料(実施例15、比較例3)、パーマネントウエーブ剤(実施例16、比較例4)、染毛剤(実施例17、比較例5)、シャンプー剤(実施例18、比較例6)を、それぞれ調製した。尚、「対照」は、精製水そのものとした。
【0043】
<毛髪化粧料の性能評価試験>
・ヘアトリートメント
使用毛束(長さ25cm×幅6cmの3枚重ね人毛ミノ毛をブリーチ処理1回したもの)を市販のシャンプー剤にてシャンプー処理し、濯ぎ、そしてタオルドライした。次いで、ヘアトリートメント(実施例1〜14、比較例1及び2、対照)を、塗布し、毛束全体に良く馴染ませ後、濯ぎ、タオルドライ、そして乾燥した。その後、この毛束の毛髪について、下記4段階基準で官能評価した。
【0044】
・整髪料
使用毛束を市販のシャンプー剤にてシャンプー処理し、濯ぎ、タオルドライ、そして乾燥した。次いで、整髪料(実施例15、比較例3)を塗布した。その後、この毛束の毛髪について、下記4段階基準で官能評価した。
【0045】
・パーマネントウエーブ剤又は染毛剤
使用毛束を市販のシャンプー剤にてシャンプー処理し、濯ぎ、そしてタオルドライした。次いで、パーマネントウエーブ剤(実施例16、比較例4)又は染毛剤(実施例17、比較例5)を用い、通常のパーマネントウエーブ処理又は染毛処理を行った後、濯ぎ、タオルドライ、そして乾燥した。その後、この毛束の毛髪について、下記4段階基準で官能評価した。
【0046】
・シャンプー剤
使用毛束をシャンプー剤(実施例18、比較例6)にてシャンプー処理し、濯ぎ、タオルドライ、そして乾燥した。その後、この毛束の毛髪について、下記4段階基準で官能評価した。
【0047】
毛髪化粧料の性能評価試験結果を、表1〜6に示す。尚、4段階官能評価基準は、以下のとおりである。
【0048】
「毛髪のザラツキ感の無さ」:毛髪のザラツキ感が、「◎」は「全く認められない」、「○」は「殆ど認められない」、「△」は「或る程度、認められる」、「×」は「強く認められる」。
【0049】
「毛髪の吸着感」:毛髪の吸着感が、「◎」は「十分、認められる」、「○」は「適度に認められる」、「△」「殆ど認められない」、「×」は「全く認められない」。
【0050】
「毛髪の艶」、「毛髪の滑り(ツルツル感)」:「毛髪の艶」、「毛髪の滑り(ツルツル感)」が、「◎」は「対照よりも、極めて強く認められる」、「○」は「対照よりも、強く認められる」、「△」「対照と殆ど同じ」、「×」は「対照よりも、認められない」。
【0051】
【表1】

【0052】
【表2】

【0053】
【表3】

【0054】
【表4】

【0055】
【表5】

【0056】
【表6】

【0057】
表中、1)コメヌカ油/水添コメヌカ油エステルズ、ボーソー油脂社製、「CM−コメOE1」。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記エステル交換油脂を含有することを特徴とする毛髪化粧料。
植物性油脂と水添植物性油脂とのエステル交換反応により調製される油脂であって、構成脂肪酸中、C18脂肪酸を70〜90重量%及び飽和脂肪酸を40〜60重量%含有し、且つ上昇融点が40〜50℃であるエステル交換油脂
【請求項2】
植物性油脂がコメ油であり、水添植物性油脂が水添コメ油であることを特徴とする請求項1に記載の毛髪化粧料。
【請求項3】
下記油脂組成物を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の毛髪化粧料。
エステル交換油脂及び上昇融点が10℃以下である植物性油脂を含有する油脂組成物
【請求項4】
上昇融点が10℃以下である植物性油脂が、コメ油であることを特徴とする請求項3に記載の毛髪化粧料。
【請求項5】
エステル交換油脂と上昇融点が10℃以下である植物性油脂との含有重量比が1:1〜1:1.5であることを特徴とする請求項3又は4に記載の毛髪化粧料。
【請求項6】
油脂組成物中、トランス酸含有率が3重量%以下であることを特徴とする請求項3〜5の何れかに記載の毛髪化粧料。
【請求項7】
更に、以下の成分、即ちC6〜10脂肪酸類とグリセリン類とのトリエステル化物、C16〜20脂肪酸類とグリセリン類とのトリエステル化物、C16〜20脂肪酸類とトリメチロールプロパン類とのトリエステル化物、C16〜20脂肪酸類とトレハロース類とのエステル化物、C5〜24カルボン酸類とペンタエリスリトール類2量体とのヘキサエステル化物、炭酸類とC6〜10アルコール類とのジエステル化物、ピロリドンカルボン酸類とC18〜22アルコール類とのエステル化物、ダイマー酸類とダイマージオール類とのエステル化物、シクロヘキサン類、及び植物性油脂から成る化合物群より選択される1種以上、C12〜22脂肪族アルコール類、並びにカチオン界面活性剤を含有することを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の毛髪化粧料。
【請求項8】
更に、以下の成分、即ちトリ2−エチルヘキサン酸グルセリル、トリイソステアリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、イソステアリン酸トレハロースエステルズ、ヘキサ(ベヘン酸/安息香酸/エチルヘキサン酸)ジペンタエリスリチル、炭酸ジカプリリル、PCAオクチルドデシル、ダイマージリノール酸ダイマージリノレイル、ジオクチルシクロヘキサン、アブラナ種子油、及びヒマシ油から成る化合物群より選択される1種以上、C12〜22脂肪族アルコール類、並びにカチオン界面活性剤を含有することを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の毛髪化粧料。
【請求項9】
毛髪化粧料が、ヘアトリートメント又はヘアリンスであることを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の毛髪化粧料。

【公開番号】特開2013−103929(P2013−103929A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−264088(P2011−264088)
【出願日】平成23年11月14日(2011.11.14)
【出願人】(591028980)山栄化学株式会社 (45)
【Fターム(参考)】