カウンター
本発明は、本体の長手方向軸回りの少なくとも部分的ならせん形旋回の状態で配置される第1部材であって、本体における運動及び/または内容物は、計数され、前記第1部材は、計数を示す1以上のしるしを有する第1部材と、前記長手方向軸の方向にほぼ延伸する第2部材であって、前記第1部材における少なくとも部分的ならせん形旋回の1以上の部分の上及び下に重なる関係で動作可能なように配置される第2部材と、前記第1及び第2部材間の相対的な運動を生じさせる手段であって、前記運動は、前記長手方向軸回りの相対的に増加する回転を含む手段と、を含むカウンターを提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通常、カウンター、特にディスペンサーとともに用いるためのカウンターと前記カウンターを含むディスペンサーとに関する。より特別に、本発明は、例えば定量吸入器(MDIs)など定量ディスペンサーとともに用いるためのカウンターに関する。
【背景技術】
【0002】
カウンターは、さまざまな利用において有益であり、薬剤容器中に残る薬剤の投与回数の正確な決定が別な方法では得ることが困難である場合、とりわけ医療ディスペンサーの分野において重要である。前記医療ディスペンサーの例は、定量吸入器である。
【0003】
定量吸入器(MDIs)は、例えばエアロゾルの形態で肺に薬剤を投薬するための機器である。概して、例えばMDIsなどディスペンサーは、2つの構成要素、容器及び送達機器からなっている。容器は、液相を維持するために、例えば高圧力下において高圧ガス中で溶解されまたは混濁された薬剤を保持する。さらに、容器は多くの場合、内部計量バルブを含み、このバルブは、バルブを作動すると、正確に測定される再現可能な薬剤の投与量を放出するように設計される。一般的に送達機器は、作動装置及びマウスピースを含有する。例えば吸入または手動操作により使用者によって始動させられる作動装置は、投与量の放出を誘導するために、一般的に容器の計量バルブと相互に作用する。マウスピースは、薬剤を使用者に向ける働きをする。図1は、吸息作動ディスペンサーの図をもたらし、以下でより詳細に検討される。
【0004】
薬剤容器が、一般的に、例えばアルミニウムなど不透明材料で作られ、送達機器内に完全に収納されているので、通常、薬剤の投与量がどのくらいそこに残るかを使用者が効果的に計ることはできない。これは、まだ薬剤の投与量を含有するMDIを使用者が早まって捨てること、またはより悪いその望ましい耐用年数を超えてMDIを使用する結果となる。どちらの状況も望ましくなく、早まって捨てることは、浪費的である一方、耐用年数を超えて使用することは、潜在的に危険である。使用者は、そこに薬剤がいくらか存在するかどうかの測定を得るために、時々MDIsを振ることを試みるが、これは、容器の内容物における非常におおよその定性的測定のみをもたらさない。例えば、使用者が十分な薬剤及び投与量を形成する高圧ガスを含む容器と、若干の薬剤及び計量バルブを満たす必要があるものよりも少ない高圧ガスを含む容器と、を区別することはできない。言い換えれば、使用者が容器内に存在する薬剤の量を多く見積もり、実際にはなくてももう1つの他の投与量に対して残っている十分な薬剤があると誤って判断する危険性がある。さらに、使用者には、使用され使い果たされた容器より前に薬剤容器の交換を得ることへの十分な警告がもたらされない。
【0005】
したがって、使用者が、そこからどれくらい投与量が投与されたかと、相補的に、どれぐらい投与量が残っているかと、をたどることを可能にするカウンター機構を有するディスペンサー、例えば吸入器を設けることが望ましい。実際に、例えばアメリカ合衆国の食品医薬品局(FDA)及び欧州医薬品庁(EMEA)など取締機関は、投与量カウンターの導入を促す指針(非特許文献1及び非特許文献2)を公表した。
【0006】
投与量カウンターは、通常、‘計数’を記録する方法によって分類され、これらは、例えば容器/ハウジングの変位をもたらす運動または機械力に応答する一連の可動部分からなる機械的カウンターであり、電子カウンターは、例えば音、温度または圧力の変化など作動に関連する事象を感知するために電気回路を有しており、電気機械カウンターは、電気及び機械部分を組み合わせる。
【0007】
投与量カウンターに関するいくつかの背景となる従来技術には、特許文献1(投薬量計数機器を含む投薬装置)、特許文献2(吸入器投与量カウンター)、特許文献3(軸方向の力に応答する表示機器)、特許文献4(流体製品投薬機器のための改良型投与量表示器)、特許文献5(投薬量計数機器)、特許文献6(投薬量表示器を警告する表示機器)、特許文献7(ディスペンサーのための投与量カウンター)及び特許文献8(薬剤のためのディスペンサー)が含まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】欧州特許第1169245号明細書
【特許文献2】国際特許出願第PCT/GB97/03480号
【特許文献3】国際特許出願第PCT/US1996/008418号
【特許文献4】国際特許出願第PCT/FR2004/001844号
【特許文献5】英国特許第2372542号明細書
【特許文献6】国際特許出願第PCT/CA04/001884号
【特許文献7】国際特許出願第PCT/US04/039926号
【特許文献8】米国特許第7047964号明細書
【特許文献9】国際公開第1998/41254号パンフレット
【特許文献10】国際公開第2002/11802号パンフレット
【特許文献11】国際公開第2002/058772号パンフレット
【特許文献12】国際公開第2004/073776号パンフレット
【特許文献13】国際公開第2007/029019号パンフレット
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】Food and Drug Administration、Guidance for industry: integration of dose counting mechanisms into MDI drug products、2003
【非特許文献2】European Agency for Evaluation of Medicinal Products、Final guideline on the quality of inhalation and nasal products、2005
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
前記機器は、容器から投薬される薬剤の投与回数及び/またはそこに残る投与回数のいくつかの測定をもたらすことを可能にする利点をもたらすが、改良の余地が残る。特に、容器からの薬剤投与量の放出を確実に“計数する”投与量カウンターをもたらすことは困難なことがわかる。直面される困難は、一般的に小さい計量バルブのステムにおける比較的小さい運動を検出し、計数に変換する必要があることである。この困難は、薬剤容器の長さにおける製作公差が一定の長さを有していないことを意味するという事実によって深刻にされる。同時に、これは、カウンターが実際の場合よりも多く残りの投与回数を示すことを導くので、任意の運動に対して計数されず極めて望ましくない。その上、誤った計数の数を最小化するために、同様に圧力を調整する。
【0011】
さらに、カウンター、とりわけ薬剤投与量カウンターは、読みやすい形態で計数情報を表示することが望ましいので、それは、子供と高齢者及び大人とによって使用される。必然的に、カウンターは、同様に低コストで製造される必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
第1の態様から見ると、本発明は、カウンターを提供し、このカウンターは、
本体の長手方向軸回りの少なくとも部分的ならせん形旋回の状態で配置される第1部材であって、本体の運動及び/または内容物は、計数され、当該第1部材は、計数を示す1以上のしるしを有する、第1部材と、
前記長手方向軸の方向にほぼ延伸する第2部材であって、前記第2部材は、前記第1部材における少なくとも部分的な前記らせん形旋回の1以上の部分の上に及び下に重なる関係で動作可能なように配置される、第2部材と、
前記第1及び第2部材間の相対的な運動を生じさせる手段であって、前記運動は、前記長手方向軸回りの相対的に増加する回転を含む、手段と、を含む。
【0013】
本発明における好ましい実施形態において、本体は、ディスペンサーのための薬剤容器であり、このディスペンサーは、薬剤容器を受けるための胴体と、容器から薬剤の投与量を投薬するための投薬機構と、を有する。
【0014】
本発明におけるさらに好ましい実施形態において、運動は、作動されるディスペンサーに応えて相対的に増加する回転として行われる。
【0015】
本発明におけるさらになお好ましい実施形態において、1以上のしるしは、容器から投薬される、または容器内に残っている薬剤の投与回数を示す。
【0016】
それゆえに、さらなる態様から見ると、本発明は、ディスペンサーとともに用いるための投与量カウンターを提供し、このディスペンサーは、薬剤容器を受けるための胴体と、前記容器から薬剤の投与量を投薬するための投薬機構と、を有し、投与量カウンターは、
前記薬剤胴体における長手方向軸回りの少なくとも部分的ならせん形旋回の状態で配置され、前記容器内から投薬される、または容器内に残っている薬剤の投与回数を示す1以上のしるしを有する第1部材と、
前記長手方向軸の方向にほぼ延伸する第2部材であって、当該第2部材は、前記第1部材における少なくとも部分的な前記らせん形旋回の1以上の部分の上に及び下に重なる関係で動作可能なように配置される、第2部材と、
投薬機構を作動する場合に、前記第1及び第2部材間の相対的な運動を生じさせ、前記運動は、前記長手方向軸回りの相対的に増加する回転を含む手段と、を含む。
【0017】
本発明における好ましい実施形態において、第1部材は、前記ディスペンサーの前記長手方向軸回りで複数の(例えば2以上の)らせん形旋回の状態で配置される。
【0018】
本発明におけるさらに好ましい実施形態において、第2部材は、前記長手方向軸と実質的に平行な方向(例えば平行)に延在する。好ましくは、第2部材は、前記長手方向軸と平行であることについて10°以内、なおより好ましくは7°以内、例えば5°または1°以内である方向に延在する。
【0019】
本発明におけるさらに好ましい実施形態において、前記長手方向軸回りの相対的に増加する回転は、前記第1及び第2部材間の前記重なる関係を変化させる。
【0020】
他の態様から見ると、本発明は、ディスペンサーとともに用いるための投与量カウンターを提供し、このディスペンサーは、薬剤容器を受けるための胴体と、前記容器から薬剤の投与量を投薬する投薬機構と、を有し、投与量カウンターは、
前記薬剤容器における長手方向軸回りの単一の、または部分的ならせん形旋回の状態で配置され、前記容器内から投薬される、または容器内に残っている薬剤の投与回数を示す1以上のしるしを有する第1部材と、
ほぼ前記長手方向軸の方向に延在する窓を有するハウジングであって、前記ハウジングは、前記第1部材における単一の、または部分的な前記らせん形旋回の一部分のみが前記窓に露出されるように、前記第1部材とともに重なる関係に動作可能なように配置されるハウジングと、
前記投薬機構を作動する場合に、前記第1部材及び前記ハウジング間の相対的な運動を生じさせ、前記運動は、前記長手方向軸回りの相対的に増加する回転を含む手段と、を含む。
【0021】
さらなる態様から見ると、本発明は、上述のようなカウンターを含むディスペンサーを提供する。
【0022】
より具体的に、本発明は、ディスペンサーを提供し、このディスペンサーは、薬剤容器を受けるための胴体と、薬剤容器と、前記容器から薬剤の投与量を投薬するための投薬機構と、上述のようなカウンターと、を含む。
【0023】
好ましい実施形態において、カウンターは、ディスペンサーとともに用いるための投与量カウンターを含み、このディスペンサーは、薬剤容器を受けるための胴体と、前記容器から薬剤を投薬するための投薬機構と、を有し、前記容器は、一定の薬剤の投与量を含む。このように、これら特徴を言及すると、これらが本発明に好ましいだけであり必須ではないことが理解される。
【0024】
本発明におけるカウンターの第1部材は、好ましくは剛体、弾性または可撓性材料を含む。第1部材は、それ自体らせんの形態であり、またはらせん内に形成されることが可能である。らせんは、一定ピッチを有してもよく、または有していなくてもよい。第1部材の形態にかかわらず、そのらせん形状は、それ自体を円筒状の本体(例えば容器)の周囲に配置することに容易に役立ち、それによって、それらのバルキネス(bulkiness)、例えば直径及び長さを過度に増大することなく、例えば前記容器を有するディスペンサー機器の内部空間の制限に対処する。例えば、カウンターにおける第1部材が使用中にディスペンサーにおける外側ハウジングと内部容器との間で前方の方向に妨害なく回転する場合に、第1及び第2部材は、約5mmよりも小さい、例えば0.5mmから5mmの半径方向のすき間に取り付ける。
【0025】
さらに、らせん形の形態は、旋回高さに対する全高さの比率が大きく、これは、増大された表示能力をもたらす。本発明におけるカウンターにおいて有益であるらせん形の形態は、部分的な旋回(すなわち、1つの完全ならせん形旋回よりも小さい)、1以上の完全ならせん形旋回または完全な且つ部分的ならせん形旋回の組み合わせを含む。概して、完全ならせん形旋回は、軸回りで360度巻くことを含む。らせんの旋回数は、その表面に含有される複数のしるしによって決まる。したがって、旋回数は、1/2から12の範囲であり、好ましくは1から8、例えば3から6である。
【0026】
本発明における好ましいカウンターにおいて、第1部材が回転し、第2部材が固定される、または第2部材が回転し、第1部材が固定される。特に好ましくは、第2部材が固定され、第1部材が回転する。
【0027】
カウンターの第2部材は、可撓性、弾性、または剛体材料からなるストリップを含む。それゆえに、第1及び第2部材における一方または双方は、互いに上下にスライドするために収縮する、または曲がる。好ましくは、第1及び第2部材の一方または双方は、スライドすることの容易さのために、低摩擦係数材料からなっている。例示的な材料は、アセタール及びPTFE混合アセタールを含有する。
【0028】
第1及び第2部材は、重なる関係で動作可能なように配置される。より具体的に、第2部材は、前記第1部材における前記部分的な旋回または旋回の1以上の部分の上に及び下に重なる関係で動作可能なように配置される。好ましい重なる関係は、図2に示されており、図2において点線は、2つの旋回間の仮想的な境界を示し、矢印は、回転の方向を示す。
【0029】
図2(a)において、第2部材202は、第1部材201の1番目の旋回の一部の下に、且つ第1部材の2番目及び3番目の旋回の一部の上にある。したがって前記重なる関係は、1番目の旋回の一部201aを、例えば点線によっておよそ示される窓を介して表す。これは、第1部材の1番目の旋回における一部201aにあるしるしを強調する働きをする一方で、別の対応する一部にある複数のしるしを視界から塞ぐ。図2(b)において、第1及び第2部材間の相対的な運動があり、操作において運動は、投薬機構の作動によって引き起こされる。図2(b)において、第2部材は、いまだに第1部材の1番目の旋回の一部201bの下に、且つ第1部材の2番目及び3番目の旋回の上にある。しかし、第1部材における1番目の旋回の一部201bにある異なるしるしは、強調される。図2(c)において、第1及び第2部材間の多数の相対的な運動があり、操作においてこの運動は、投薬機構の作動によって引き起こされる。それゆえに、図2(c)において、第2部材は、今、第1部材における2番目の旋回の一部201cの下に、第1部材における1番目及び3番目の旋回の一部の上にある。
【0030】
好ましいカウンターにおいて、最初に表示される第1部材の端部は、一旋回を完了した後に、第2部材の下に送られる。これは、内側に向けて巻くために、第1部材を付勢することによって、または第2部材の下に第1部材を送るために手段の使用によって達成される。
【0031】
上述したことは、カウンターにおける第1及び第2部材間の好ましい重なる関係を説明する。それゆえに、好ましいカウンターにおいて、前記重なる関係は、前記第1部材の旋回または1つの部分的な旋回における一部のみが前記第2部材の上に及び下に、好ましくは上に位置するようにある。しかし、別の重なる関係が同様に可能であることが理解される。
【0032】
好ましくは、1以上のしるしは、前記第2部材の上に及び下に、好ましくは上にある第1部材の前記旋回または1つの部分的な旋回における一部にまたはこれを介して設けられる。好ましくは、1以上のしるしは、第1部材の形状及び/または1以上の数字、色、文字または記号を含む複数のしるしによって設けられる。記号は、矢印または別の指示表現を含有する。複数のしるしは、ディスペンサーの長手方向軸に対して直立または水平に方向付けられるが、好ましくは、直立である。
【0033】
好ましくは、複数のしるしは、数字を少なくとも含む。特に好ましいカウンターにおいて、数字の複数のしるしは、計数量(例えば放出された投与量、またはより好ましくはディスペンサー内の残り)における定量的な測定をもたらす。好ましいカウンターは、例えば、最も近い(nearest)1/2、1、2、10、20、50及び/または100、例えば1または2への数字の分解能をもたらす。例えば、使用者によって薬剤の1回分の投与量が投薬機構の2以上の作動(例えば‘吹くこと(puffs)’)に対応する場合、端数が使用される。
【0034】
すべての別の整数を表される場合に、これは、増大したフォントサイズを用いることを可能にし、それによって、よりよい視認性をもたらす一方で、使用者の計数をたどる能力に関して影響を最小限にするまたは影響がない。別の実施形態において、数字の分解能は、計数がその最大値に近づくにつれて(例えば、薬剤容器中の投与回数が枯渇になる場合)増大する。これは、枯渇に近くより大きい正確性が望ましい場合に、多数の投与量を包含する薬剤容器に対して都合が良い。あるいは、またはさらに、色の符号化は、薬剤容器中の投与量における残りの量が‘高い’(例えば緑)または‘低い’(例えば赤)かどうかを示す。複数のしるしは、第1及び第2部材における一方または双方に印刷され、切り取られ、エンボス加工され、鋳造され、接着され、組み込まれ、塗装され、または他のマーク(例えばレーザーマーキング)が付けられてもよい。
【0035】
本発明のカウンター及びディスペンサーにおけるさらに好ましい実施形態において、複数のしるしは、ディスペンサーのハウジングの窓に設けられる。これは、好ましくは複数のしるしに加えて、第1部材上に設けられる。
【0036】
本発明における好ましいカウンターにおいて、本体、例えば薬剤容器における長手方向軸回りでらせん状に配置される第1部材は、その長さに沿ってほぼ一定ピッチ及び/または幅を有する。しかし、別のカウンターにおいて、これらはその長さに沿って、例えばその長さに沿って異なるピッチ/幅の1以上の個別の区間で変化する。半径、高さ、旋回数、幅及びピッチ(または同等にねじれ角)を含有するさまざまな第1部材のパラメーターは、特有のカウンターに対する優先傾向または必要条件にしたがって変化することが理解される。
【0037】
本発明のカウンターにおける好ましい実施形態において、第1部材が配置される周囲に管状スリーブが設けられる。好ましくは、スリーブは、本体を取り囲み、本体の運動及び/内容物は、計数される(例えば、薬剤容器)。第1部材を回転する形態について、特に第1部材が複数のらせん形旋回の状態で配置される場合に、第1部材に対して内側に向けて収縮する性質がある。これは、ひいては、第1部材の正確に回転する能力に影響を及ぼす。スリーブは、この収縮を妨げる働きをし、第1部材をその形状に維持するために補助する。
【0038】
本発明のカウンターにおけるさらに好ましい実施形態において、脊柱部(spine)(例えば、剛体脊柱部)が、第1部材の長さの少なくとも一部に沿って設けられる。あるいは、またはさらに、カウンターは、第1部材を案内するための案内要素を含む。したがって、案内要素は、ディスペンサーまたはカウンターの他の部分、例えば薬剤の外側ハウジングまたは上記スリーブに備え付けられる、または一体となるトラックを含む。脊柱部及び/または案内要素は、第1部材、例えばそれに関して軸方向における圧縮などによって受けさせられる任意のゆがみを修正するために補助し、それによって計数の誤りを最小化する。しかし、第1部材は、前記脊柱部の必要なく、自然にそれ自身で修正してもよい。
【0039】
本発明における好ましいカウンターにおいて、相対的な回転を生じさせる手段は、歯当たり部材(teeth-bearing member)と解放可能なように係合する歯止め当たり部材(pawl-bearing member)を有する駆動機構を含む。概して、駆動機構は、例えば結合部材または薬剤容器における垂直運動をカウンター、例えば第1部材における回転運動に変換する。第1及び第2部材間の相対的な回転は、順方向で可能となるが、逆方向で実質的に防止される。このようにして、カウンターは、ディスペンサーにおいて計数(例えば、投与回数)の誤った指示をもたらすために、不適切に‘リセット’(偶然に、または故意に)できない。これは、使用者の誤用の可能性を最小化し、この誤用は、薬剤ディスペンサーに対して特有の使用である。しかし、あるいは、カウンターは、製造業者によって、未使用の本体(例えば薬剤容器)とともに交換する上でカウンターが巻き戻されること及びカウンターがリセットされることを可能とするように設計されている。
【0040】
さらに好ましいカウンターにおいて、駆動機構は、第1、通常、らせん形部材を長手方向軸と平行な方向への力に応答して長手方向軸回りの回転方向に付勢する。前記力は、ディスペンサー機器における投薬機構によってもたらされる。好ましくは、計数は、例えば吸入のための薬剤を含む製品の対応する単位が放出される前に、少なくとも開始される。
【0041】
上述した第1及び第2部材間の相対的な運動は、第1部材を本体に固定することと、本体の運動及び/または内容物は、計数され(例えば、薬剤容器または管状スリーブ)、第2部材を前記本体回りに回転することと、によって達成されることから理解される。しかし、好ましくは、第2部材は、前記本体(例えば、薬剤容器または管状スリーブ)に固定される。それに応じて、前記第1部材は、前記本体における前記長手方向軸回りに回転することが同様に好ましい。この形態において、第1部材の垂直運動は、本来、構成される計数を引き起こさない。
【0042】
本体(例えば、薬剤容器)回りの第1または第2部材の回転は、好ましくは、駆動機構によって、例えば第1または第2部材を歯止め当たり部材または歯当たり部材に固定することにより前記第1または第2部材を駆動することによって達成され、いずれか一方を回転する。好ましくは、前記第1部材は、(例えば、取り付けられることによって)前記駆動機構によって駆動される。
【0043】
ディスペンサーは、前記第1部材における前記少なくとも部分的ならせん形旋回の一部分のみが窓に露出されるようにある重なる関係とともに、第2部材と実質的に位置合わせされた重ねられた窓を有するハウジングを含有する。窓は、ハウジングの穴であってもよく、またはハウジングの透明部分であってもよい。これは、容器に残っている、またはそこから投薬される単位製品の量、例えば薬剤の定量などにおける正確な表示を可能にする。第2部材が材料における剛体ストリップを含む場合に、これは、ハウジングの内部に、または一体となって備え付けられる。
【0044】
本発明がディスペンサー、とりわけ定量ディスペンサーにおいて特別な利用を見出すという前述された検討から明らかにされる。それでもなお、本発明は、任意の適切な機器とともに実施される。
【0045】
本発明におけるカウンターは、従来型のディスペンサーとともに用いられ、このディスペンサーは、薬剤容器を受けるための胴体と、容器から薬剤の投与量を投薬するための投薬機構と、を含む。好ましくは、投与量カウンターは、定量吸入器とともに用いられる。特に好ましくは、投与量カウンターは、吸息作動定量吸入器とともに用いられる。前記吸入器は、例えば、特許文献9〜特許文献12から技術的に公知であり、これらの内容は、本明細書において参照として組み込まれる。
【0046】
本発明におけるこれらの及び別の態様は、添付の図を参照して例示的にのみ、これからさらに説明される。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明によるカウンターが取り付けられた従来型のディスペンサーにおける断面図である。
【図2(a)】本発明によるカウンターの部材間で重なる関係を概略的に示す図である。
【図2(b)】本発明によるカウンターの部材間で重なる関係を概略的に示す図である。
【図2(c)】本発明によるカウンターの部材間で重なる関係を概略的に示す図である。
【図3】本発明における第1実施形態によるカウンターが取り付けられた図1のディスペンサーにおける断面図である。
【図4】本発明における第1実施形態によるカウンターが取り付けられた図1のディスペンサーにおける断面図である。
【図5】本発明におけるカウンターとともに用いるための駆動機構を示す図である。
【図6a】本発明におけるカウンターとともに用いるための駆動機構の操作の原理の一部を示す概略図である。
【図6b】本発明におけるカウンターとともに用いるための駆動機構の操作の原理の一部を示す概略図である。
【図6c】本発明におけるカウンターとともに用いるための駆動機構の操作の原理の一部を示す概略図である。
【図6d】本発明におけるカウンターとともに用いるための駆動機構の操作の原理の一部を示す概略図である。
【図7a】本発明におけるカウンターとともに用いるための駆動機構の操作の原理の他の一部を示す概略図である。
【図7b】本発明におけるカウンターとともに用いるための駆動機構の操作の原理の他の部分を示す概略図である。
【図7c】本発明におけるカウンターとともに用いるための駆動機構の操作の原理の他の部分を示す概略図である。
【図7d】本発明におけるカウンターとともに用いるための駆動機構の操作の原理の他の部分を示す概略図である。
【図8】本発明によるカウンターを含有するディスペンサーの内部斜視図である。
【図9】図8におけるディスペンサーの外部斜視図である。
【図10】本発明における1つの実施形態によるカウンターの斜視図である。
【図11】本発明における他の実施形態によるカウンターの斜視図である。
【図12】本発明によるカウンターの部材間で重なる関係を概略的に示す図である。
【図13】本発明によるカウンターの部材間で他の重なる関係を概略的に示す図である。
【図14】第1部材を案内するための案内要素を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
本発明を説明するために、例示的なディスペンサーにおけるいくつかの特性及び動作原理の概要を最初にもたらす。本明細書において用いられるように、用語“ディスペンサー”は、製品(例えば薬剤)を保持する容器を受けるのに適する任意の機器を意味することを意図しており、ディスペンサーは、作動して容器から製品を同様に投薬する。
【0049】
図1は、吸息作動型の、ねじれバルブ(キンクバルブkink valve)ディスペンサーの例における部分的な断面図を示す。ディスペンサー100は、マウスピース104を有する胴体102と、回転されるマウスピースカバー106と、を含む。マウスピースカバーは、胴体の下側にある軸A回りに回転可能であり、中央指110とともに2つのカムローブ(1つのカムローブ108のみが示される)を含むカム設備に支持される。胴体は、薬剤容器114を受けるための開口部112を有する。容器は、胴体が容器の計量バルブ組立体(図示せず)の周囲で完全に延在する位置において胴体の上端部で適切な位置に固定して保持される。計量バルブ組立体は、計量チャンバー116及び排出ステム118を含む。あるいは、またはさらに、容器がディスペンサー内に完全に収納されると、容器は、その計量バルブ組立体の先端部で、例えば外側ハウジングのキャップ部によって保持されてもよい。本発明におけるカウンターとともに用いるための好ましいディスペンサーにおいて、ディスペンサーは、特許文献13に説明されるように公差調節機構(例えば当接機構)を含む。
【0050】
胴体の内側には、開口部112の内部に、内部溝(図示せず)が形成されている。結合部材120は、その周囲においてリブによって係合される溝を有する胴体にスライド可能に収容される。結合部材は、結合部材120に、フラップ122を枢動可能に設置するための一対の軸クリップ(図示せず)を有する。中央において、結合部材は、容器の排出ステム118のためのソケット124を有する。ソケットには、薄壁部、ねじれ可能部及びノズル端部を有する通路部126が延びている。ノズル端部は、結合部材の可動部分にある。結合部材の主要部分及び可動部分は、一体蝶番によって接続される。
【0051】
結合部材120の可動部分は、以下で説明されるように、フラップ122の底面のラッチに係合させるように配置される一対の逆鉤(図示せず)を同様に支える。結合部材の可動部分は、カム設備と係合するために、指を同様に支える。
【0052】
初めに、ディスペンサーを閉じると、フラップは、ラッチ解除され、結合部材の可動部分は、その下方位置にある。本明細書において時々ねじれ可能バルブと称されるねじれ可能部は、開口している。マウスピースカバー106の開口部において、カム設備の中央指は、ねじれバルブを閉じるために結合部材の可動部分に作用する。結合部材の可動部分における運動は、同様に、可動部材の逆鉤をフラップのラッチと係合させるようにしており、それによって、フラップを上方位置に固定する。結合部材120は、容器の内側に向けたステム118の変位とともに、計量バルブ組立体の内部バネ(図示せず)に対抗して主要カムローブ108によって持ち上げられる。さらにマウスピースカバー106を持ち上げることは、容器のバルブを開口させ、定量は、管の上方部分内に放出され、投与量は、閉じたバルブとして作用する閉じたねじれバルブによって保たれる。
【0053】
マウスピースを通して吸息することは、ディスペンサーを通じて気流を引き起こし、フラップ122に影響する。これは、逆鉤の解放を引き起こし、ねじれ管は、それ自身の復元力の影響と保たれる投与量の圧力とに従って、まっすぐになる傾向がある。それゆえに、投与量は、吸入のために、ノズルを通じてマウスピース内に放出される。フラップが吸息作動される場合、フラップは、ねじれバルブを開口することを保証するために結合部材の可動部分に作用する指(図示せず)を同様に支える。
【0054】
例示的なディスペンサーのこれらの及び別の特性は、説明される。特許文献9〜特許文献12により詳細に説明されており、これらの文献のすべての開示は、参照として本明細書において全体に組み込まれている。
【0055】
本発明の例示的な実施形態の以下の説明は、定量吸入器、特に図1に示されるディスペンサーとの関連で表される。しかし、上述のように、これは、適切な利用におけるまさに1つの例であることが、理解される。
【0056】
図3を参照すると、ディスペンサー100には、歯止め及び歯駆動機構300の歯当たり部材302が設けられている。用語“駆動機構”は、任意の手段として概して解釈され、この手段によって、投与量の投薬をカウンターによって形成されたカウンターに関連付ける。説明される実施形態において、投与量の投薬は、図1を参照して上述したように、例えば結合部材120の垂直運動を伴う。説明される好ましい実施形態において、この垂直運動は、増加する回転に変換され、この回転は、計数される。
【0057】
歯当たり部材は、カラー304を有しており、このカラーは、外側に面する表面に成形歯306のリングを有し、計量バルブ組立体の真上で容器の周りに延在する。一対のアーム308(一方のみが図3に描かれる)は、カラーから下方に向けて計量チャンバー116の一方の側面に延在する。アームは、結合部材120の上方部に接触してバネで留められている、または貼り付けられている。環状の歯止め当たり部材312(明確にするために、図3において部分のみに描かれている)は、歯との係合のため、カラー304の周りに適合させるために構成され、配置される。
【0058】
結合部材は、例えばマウスピースカバーを開口すると、垂直に移動する。結合部材120を持ち上げる(このことは、加圧された薬剤容器からの投与量の放出を引き起こす)ことの作用は、ディスペンサーにおける長手方向軸316と平行な方向において歯当たり装置での押し上げ力を付与する。結果として生じる歯当たりカラーにおける上向きの変位は、歯止め当たり部材312との係合を導き、この歯止め当たり部材は、回転可能に駆動される。投与量が放出され、マウスピースカバーが閉じられる位置まで回転されると、結合及び歯当たり部材は、例えば容器における内部バネ(図示せず)の使用によってそれらの元の位置へ下に移動することが可能である。この下への移動は、歯当たり部材302と歯止め当たり部材312との間に係合を同様に導き、さらなる回転をもたらす。
【0059】
総合すれば、これら2つの回転の増大は、歯止め当たり部材における“完全な”徐々に増加する回転を規定する。
【0060】
図4は、別の例示的な実施形態を示し、この実施形態において、ディスペンサーには、連動接続ロッド404によって結合部材120の上端部に結合された内側の歯止め当たりスリーブ402が設けられている。歯のリングは、外側ハウジング406の内面に形成され、このハウジングは、歯当たり部材を含む。操作方法は、上記で説明したものと同様である。
【0061】
図5は、例となる駆動機構300を示し、この機構において、歯306のリングは、歯止め当たり部材312をその穴内に配置した状態で、歯当たり部材302の内側に面する表面に配置される。
【0062】
2つの歯止め502a、502bは、歯止め当たり部材312によって一体的に支えられ、それに関して一部を切り取った部分によって画定される。この視点から見ると、それぞれの歯止めは、歯止め当たり部材312における環状の平面において、ほとんど同じ(反対だが)角度α、βで歯306のリングに向かって延在する。第2(下方)歯止め502bは、第1(上方)歯止め502aに対する周方向でオフセットされている。歯止めそれぞれは、基端部及び自由端を有する。先端508a、508bは、歯と動作可能なように係合するように、自由端のそれぞれから半径方向外側に突出する。
【0063】
計量バルブ組立体(視界から隠されている)の排出ステム118は、ステムブロック512のシャフト510に載るために、歯止め当たり部材312の底部のクリアランス穴を通って下へ挿入する。これは、図3で示される好ましい形態と異なる。この違いは、それ自体において駆動機構との関連で本質的に特に重要ではない。
【0064】
操作において、この視点から見ると、ステム118を押圧する且つ投与量を放出するために、ステムブロックを上向きに移動すると、歯止め当たり部材312は、歯当たり部材302に対して上下に移動し且つ回転する。便宜上、歯止め当たり部材312における上下運動は、それぞれ‘計数ストローク’及び‘復帰ストローク’と呼ばれる。
【0065】
図6aから図6dは、計数ストローク中における駆動機構の一連の断面図を示す。図6aにおいて、歯止め当たり部材は、突出ブロック610の使用によって、歯に接触して停止している。初めに、歯止め当たり部材について上に向けられる力は、第1(上方)歯止め502aの先端508aと歯602の垂直面612との間に摩擦接触をもたらす。この動作は、第2(下方)歯止め502bの先端508bが歯606(図6b)の傾斜面614の下方と係合するような時まで、歯止め当たり部材を実質的に垂直に上方に案内する。これは、上向きの斜め運動を生じさせ、先端508bが到達するまでこの運動は進み、その後、歯606の頂点616を越える(それぞれ図6c及び6d)。同時に、第1(上方)歯止め502aは、先端508aが歯602を通り過ぎることを可能とするために、内側に若干曲げる(図6c)。点線の矢印は、運動の方向を示す。
【0066】
図7aから図7dは、復帰ストローク中における一連の駆動機構の断面図を示す。図6における駆動機構と同様の要素は、同様の参照符号によって示される。
【0067】
図6dにほぼ対応する図7aにおいて、第1(上方)歯止め502aの先端508aは、歯604の傾斜面620の上方と摩擦係合するまで垂直に下方に移動し、下向きの斜め運動をもたらす。図7bにおいて、先端508aは、さらに面618まで下がって進み、このときブロック610は、歯604の上側の傾斜面620と係合する。今回は、第2(下方)歯止め502bは、先端508bが歯604を通り過ぎることを可能とするために、内側に若干曲げる。これは、歯止め当たり部材が歯の上に乗る(図7c及び7d)ために再び来るまで進む。図7dは、図6aにほぼ対応するが、1つの歯だけ、すなわち歯606から歯604まで回転される。
【0068】
上述の検討は、歯止め当たり部材が軸回りに(すなわち、全体としてディスペンサーに対して回転する)回転する場合を説明したが、歯当たり部材が回転することが同様に可能である。
【0069】
回転変位は、2つの係合を介して行われる必要がなく(これは、有益であるが)、垂直及び回転運動ともに含む必要がないことが同様に理解される。例えば、単に回転運動をもたらす、言い換えれば垂直運動がない機構が、同様に用いられてもよい。しかし、駆動機構は、カウンターの軸の長手方向回りにカウンターの第1及び第2部材間での相対的な回転を生じさせる。
【0070】
図8に示される投与量カウンターにおける具体的な実施形態において、片持ち梁802は、歯当たり部材302のカラー304の上縁部から上向きに延在し、投与量カウンターの第2部材202と一体的に接続する。第2部材は、実質的に垂直に延在する。この特別な形態において、第2部材202は、歯当たり部材302に対して空間的に固定され、この歯当たり部材は、下方位置及び上方位置間で振動する。片持ち梁802は、歯当たり部材が妨げられず運動することを可能にし、歯当たり部材のカラー304に下向きのバネ力を働かせ、その下方位置へ復帰させる。投与量カウンターは、通常、容器の周りで多数の旋回を形成するらせん形の第1部材201を同様に包含する。第1部材201は、歯止め当たり部材312(部分のみ示される)に連結される。第2部材202は、第1部材201の上に及び下に重なる。
【0071】
操作において、歯当たり部材302における上方への及びそれに続く下方への変位によって引き起こされる歯止め当たり部材312の回転は、第1部材201を回転させるために作用する。この特有の駆動機構において、これらの変位は、ともに第1から第2位置までのらせん形部材の回転を定義する。
【0072】
図9を参照すると、描かれるディスペンサー900は、ディスペンサーの胴体に取り付けられるまたは胴体と一体となる外側ハウジング902を有する。第2部材202は、外側ハウジングの窓904の下に重ね合わせられる。視界から隠される歯当たり部材は、窓に関して位置的に(本実施形態において、図8でのその位置に比べておよそ90度でオフセットする)第2部材202を固定する。図9から容易に確定されるように、投与量カウンターの第1部材201及び第2部材202は、第1部材201の1旋回の一部のみが窓に露出される(しるし“41”で示される)ように、重なる。
【0073】
例示的な重なる関係を図10に詳述する。第1部材201は、数字の複数のしるし1002を示し、このしるしは、軸316回りの複数の旋回(この場合において3つ)の状態で配置される。この特有の例において、組{0、1、・・・、60}の数は、部材における底部1004から頂部1006までの1つの整数ステップで減少するが、別の配置において、数は、頂部から底部まで減少してもよい。第2部材202は、単一の数字の整数(‘41’)のみがその幅を横切って表示されるように、1箇所を除いて旋回におけるそれぞれの一部にわたって延在する。数字(及び別の複数のしるし)は、90度で回転させられるように、本実施形態で示されるこれらに対して別の方向に代わりに方向付けられてもよい。
【0074】
異なる複数のしるしに加えて、第1部材201と関連する複数の構造的特徴は、形状と保持される投与量の数と容器及びディスペンサーの形態とに応じてピッチp、細長片幅W、高さh及び曲げの半径Rを含有して変化する。しかし、1つの例を与えるために、第1部材201は、三角形状のストリップ、すなわち一端で広く、他端でテーパ状であってもよい。さらに、第1及び第2部材201、202における片方または双方の材料は、例えば紙またはプラスチックなどさまざまな利用可能な材料から選択される。
【0075】
図11に示される投与量カウンターにおける別の重なる関係において、剛体の外側要素1102及び剛体の第2部材202を含む投与量カウンターは、凹部1106(例えば容器に対する)及びチャネル1108を画定する。可撓性の第1部材の第1端部1110は、外側要素1102及び第2部材202間のチャネル内に通されており、容器の内容物を分配するにしたがって、徐々に巻きつけられる。
【0076】
図12において、第1部材201は、1つの完全ならせん形旋回を作る。適切に窓のあるディスペンサーの外側ハウジング902は、第2部材202にわたって重ね合わせられる。窓904は、第1部材の一部201aのみを表すように構成される。第2部材は、第1部材の直径内に要素を含む。
【0077】
別の配置において、ハウジング902の窓904は、第2部材として効果的に機能し、第2部材は、除外されてもよい。それゆえに、ハウジング902の窓904は、単一のまたは部分的な第1部材のらせん形旋回の一部を表すために、機能する。
【0078】
図13において、窓904を介して見ると、第1部材201は、三角形状のストリップを含み、この三角形状のストリップは、第1部材の後方にある第2部材とともにハウジング902内に包まれ、完全ならせん形旋回を作る上縁部201bを少なくとも有する。第1部材を回転するにしたがって、第2部材202の可視部202aと第1部材の可視部201aとの間の比率は、増大する。例えば第1部材に対して緑色、第2部材に対して赤色など適切な着色は、燃料ゲージ型カウンターを提供する。あるいは、またはさらに、複数のしるしを、ハウジング902に設けてもよい。
【0079】
図14において、第1部材201には、第一部材201を案内するための案内要素Gが設けられている。図14に示される案内要素Gは、第1部材201の全長さに沿って延在するトラックを含む。しかし、別の実施形態において、案内要素Gは、第1部材201の長さの一部のみに沿って延在してもよい。案内要素Gは、第1部材201が回転するにしたがって圧縮しないことを保証することを補助する。
【0080】
投与量カウンターは、薬剤容器から放出された/容器内に残っている投与回数を正確にたどる一方で、対応する投与量が使用者に放出される前に、計数が記録されることが同様に望ましい。これは、使用者の誤用の可能性を減少する。それゆえに、ディスペンサーが駆動機構と例えばねじれバルブなど保持機構とを含有する場合に、元に戻せない計数は、第1係合によって開始され、この開始は、ねじれバルブ内への投与量の放出と同時に起こり、第2係合によって完了され、ディスペンサーは、ねじれバルブから使用者への放出後にリセットが同時に起こる。
【0081】
おそらく多くの別の効果的な代替手段は、当業者には思いつく。本発明は、説明された実施形態に制限されず、精神及びこの文書に添付の特許請求の範囲内に見出されるこれらの当業者に明らかである修正を包含する。
【符号の説明】
【0082】
41 しるし、114 薬剤容器、201 第1部材、202 第2部材、300 駆動機構、302 歯当たり部材、312 歯止め当たり部材、406 ハウジング、904 窓、1002 複数のしるし
【技術分野】
【0001】
本発明は、通常、カウンター、特にディスペンサーとともに用いるためのカウンターと前記カウンターを含むディスペンサーとに関する。より特別に、本発明は、例えば定量吸入器(MDIs)など定量ディスペンサーとともに用いるためのカウンターに関する。
【背景技術】
【0002】
カウンターは、さまざまな利用において有益であり、薬剤容器中に残る薬剤の投与回数の正確な決定が別な方法では得ることが困難である場合、とりわけ医療ディスペンサーの分野において重要である。前記医療ディスペンサーの例は、定量吸入器である。
【0003】
定量吸入器(MDIs)は、例えばエアロゾルの形態で肺に薬剤を投薬するための機器である。概して、例えばMDIsなどディスペンサーは、2つの構成要素、容器及び送達機器からなっている。容器は、液相を維持するために、例えば高圧力下において高圧ガス中で溶解されまたは混濁された薬剤を保持する。さらに、容器は多くの場合、内部計量バルブを含み、このバルブは、バルブを作動すると、正確に測定される再現可能な薬剤の投与量を放出するように設計される。一般的に送達機器は、作動装置及びマウスピースを含有する。例えば吸入または手動操作により使用者によって始動させられる作動装置は、投与量の放出を誘導するために、一般的に容器の計量バルブと相互に作用する。マウスピースは、薬剤を使用者に向ける働きをする。図1は、吸息作動ディスペンサーの図をもたらし、以下でより詳細に検討される。
【0004】
薬剤容器が、一般的に、例えばアルミニウムなど不透明材料で作られ、送達機器内に完全に収納されているので、通常、薬剤の投与量がどのくらいそこに残るかを使用者が効果的に計ることはできない。これは、まだ薬剤の投与量を含有するMDIを使用者が早まって捨てること、またはより悪いその望ましい耐用年数を超えてMDIを使用する結果となる。どちらの状況も望ましくなく、早まって捨てることは、浪費的である一方、耐用年数を超えて使用することは、潜在的に危険である。使用者は、そこに薬剤がいくらか存在するかどうかの測定を得るために、時々MDIsを振ることを試みるが、これは、容器の内容物における非常におおよその定性的測定のみをもたらさない。例えば、使用者が十分な薬剤及び投与量を形成する高圧ガスを含む容器と、若干の薬剤及び計量バルブを満たす必要があるものよりも少ない高圧ガスを含む容器と、を区別することはできない。言い換えれば、使用者が容器内に存在する薬剤の量を多く見積もり、実際にはなくてももう1つの他の投与量に対して残っている十分な薬剤があると誤って判断する危険性がある。さらに、使用者には、使用され使い果たされた容器より前に薬剤容器の交換を得ることへの十分な警告がもたらされない。
【0005】
したがって、使用者が、そこからどれくらい投与量が投与されたかと、相補的に、どれぐらい投与量が残っているかと、をたどることを可能にするカウンター機構を有するディスペンサー、例えば吸入器を設けることが望ましい。実際に、例えばアメリカ合衆国の食品医薬品局(FDA)及び欧州医薬品庁(EMEA)など取締機関は、投与量カウンターの導入を促す指針(非特許文献1及び非特許文献2)を公表した。
【0006】
投与量カウンターは、通常、‘計数’を記録する方法によって分類され、これらは、例えば容器/ハウジングの変位をもたらす運動または機械力に応答する一連の可動部分からなる機械的カウンターであり、電子カウンターは、例えば音、温度または圧力の変化など作動に関連する事象を感知するために電気回路を有しており、電気機械カウンターは、電気及び機械部分を組み合わせる。
【0007】
投与量カウンターに関するいくつかの背景となる従来技術には、特許文献1(投薬量計数機器を含む投薬装置)、特許文献2(吸入器投与量カウンター)、特許文献3(軸方向の力に応答する表示機器)、特許文献4(流体製品投薬機器のための改良型投与量表示器)、特許文献5(投薬量計数機器)、特許文献6(投薬量表示器を警告する表示機器)、特許文献7(ディスペンサーのための投与量カウンター)及び特許文献8(薬剤のためのディスペンサー)が含まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】欧州特許第1169245号明細書
【特許文献2】国際特許出願第PCT/GB97/03480号
【特許文献3】国際特許出願第PCT/US1996/008418号
【特許文献4】国際特許出願第PCT/FR2004/001844号
【特許文献5】英国特許第2372542号明細書
【特許文献6】国際特許出願第PCT/CA04/001884号
【特許文献7】国際特許出願第PCT/US04/039926号
【特許文献8】米国特許第7047964号明細書
【特許文献9】国際公開第1998/41254号パンフレット
【特許文献10】国際公開第2002/11802号パンフレット
【特許文献11】国際公開第2002/058772号パンフレット
【特許文献12】国際公開第2004/073776号パンフレット
【特許文献13】国際公開第2007/029019号パンフレット
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】Food and Drug Administration、Guidance for industry: integration of dose counting mechanisms into MDI drug products、2003
【非特許文献2】European Agency for Evaluation of Medicinal Products、Final guideline on the quality of inhalation and nasal products、2005
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
前記機器は、容器から投薬される薬剤の投与回数及び/またはそこに残る投与回数のいくつかの測定をもたらすことを可能にする利点をもたらすが、改良の余地が残る。特に、容器からの薬剤投与量の放出を確実に“計数する”投与量カウンターをもたらすことは困難なことがわかる。直面される困難は、一般的に小さい計量バルブのステムにおける比較的小さい運動を検出し、計数に変換する必要があることである。この困難は、薬剤容器の長さにおける製作公差が一定の長さを有していないことを意味するという事実によって深刻にされる。同時に、これは、カウンターが実際の場合よりも多く残りの投与回数を示すことを導くので、任意の運動に対して計数されず極めて望ましくない。その上、誤った計数の数を最小化するために、同様に圧力を調整する。
【0011】
さらに、カウンター、とりわけ薬剤投与量カウンターは、読みやすい形態で計数情報を表示することが望ましいので、それは、子供と高齢者及び大人とによって使用される。必然的に、カウンターは、同様に低コストで製造される必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
第1の態様から見ると、本発明は、カウンターを提供し、このカウンターは、
本体の長手方向軸回りの少なくとも部分的ならせん形旋回の状態で配置される第1部材であって、本体の運動及び/または内容物は、計数され、当該第1部材は、計数を示す1以上のしるしを有する、第1部材と、
前記長手方向軸の方向にほぼ延伸する第2部材であって、前記第2部材は、前記第1部材における少なくとも部分的な前記らせん形旋回の1以上の部分の上に及び下に重なる関係で動作可能なように配置される、第2部材と、
前記第1及び第2部材間の相対的な運動を生じさせる手段であって、前記運動は、前記長手方向軸回りの相対的に増加する回転を含む、手段と、を含む。
【0013】
本発明における好ましい実施形態において、本体は、ディスペンサーのための薬剤容器であり、このディスペンサーは、薬剤容器を受けるための胴体と、容器から薬剤の投与量を投薬するための投薬機構と、を有する。
【0014】
本発明におけるさらに好ましい実施形態において、運動は、作動されるディスペンサーに応えて相対的に増加する回転として行われる。
【0015】
本発明におけるさらになお好ましい実施形態において、1以上のしるしは、容器から投薬される、または容器内に残っている薬剤の投与回数を示す。
【0016】
それゆえに、さらなる態様から見ると、本発明は、ディスペンサーとともに用いるための投与量カウンターを提供し、このディスペンサーは、薬剤容器を受けるための胴体と、前記容器から薬剤の投与量を投薬するための投薬機構と、を有し、投与量カウンターは、
前記薬剤胴体における長手方向軸回りの少なくとも部分的ならせん形旋回の状態で配置され、前記容器内から投薬される、または容器内に残っている薬剤の投与回数を示す1以上のしるしを有する第1部材と、
前記長手方向軸の方向にほぼ延伸する第2部材であって、当該第2部材は、前記第1部材における少なくとも部分的な前記らせん形旋回の1以上の部分の上に及び下に重なる関係で動作可能なように配置される、第2部材と、
投薬機構を作動する場合に、前記第1及び第2部材間の相対的な運動を生じさせ、前記運動は、前記長手方向軸回りの相対的に増加する回転を含む手段と、を含む。
【0017】
本発明における好ましい実施形態において、第1部材は、前記ディスペンサーの前記長手方向軸回りで複数の(例えば2以上の)らせん形旋回の状態で配置される。
【0018】
本発明におけるさらに好ましい実施形態において、第2部材は、前記長手方向軸と実質的に平行な方向(例えば平行)に延在する。好ましくは、第2部材は、前記長手方向軸と平行であることについて10°以内、なおより好ましくは7°以内、例えば5°または1°以内である方向に延在する。
【0019】
本発明におけるさらに好ましい実施形態において、前記長手方向軸回りの相対的に増加する回転は、前記第1及び第2部材間の前記重なる関係を変化させる。
【0020】
他の態様から見ると、本発明は、ディスペンサーとともに用いるための投与量カウンターを提供し、このディスペンサーは、薬剤容器を受けるための胴体と、前記容器から薬剤の投与量を投薬する投薬機構と、を有し、投与量カウンターは、
前記薬剤容器における長手方向軸回りの単一の、または部分的ならせん形旋回の状態で配置され、前記容器内から投薬される、または容器内に残っている薬剤の投与回数を示す1以上のしるしを有する第1部材と、
ほぼ前記長手方向軸の方向に延在する窓を有するハウジングであって、前記ハウジングは、前記第1部材における単一の、または部分的な前記らせん形旋回の一部分のみが前記窓に露出されるように、前記第1部材とともに重なる関係に動作可能なように配置されるハウジングと、
前記投薬機構を作動する場合に、前記第1部材及び前記ハウジング間の相対的な運動を生じさせ、前記運動は、前記長手方向軸回りの相対的に増加する回転を含む手段と、を含む。
【0021】
さらなる態様から見ると、本発明は、上述のようなカウンターを含むディスペンサーを提供する。
【0022】
より具体的に、本発明は、ディスペンサーを提供し、このディスペンサーは、薬剤容器を受けるための胴体と、薬剤容器と、前記容器から薬剤の投与量を投薬するための投薬機構と、上述のようなカウンターと、を含む。
【0023】
好ましい実施形態において、カウンターは、ディスペンサーとともに用いるための投与量カウンターを含み、このディスペンサーは、薬剤容器を受けるための胴体と、前記容器から薬剤を投薬するための投薬機構と、を有し、前記容器は、一定の薬剤の投与量を含む。このように、これら特徴を言及すると、これらが本発明に好ましいだけであり必須ではないことが理解される。
【0024】
本発明におけるカウンターの第1部材は、好ましくは剛体、弾性または可撓性材料を含む。第1部材は、それ自体らせんの形態であり、またはらせん内に形成されることが可能である。らせんは、一定ピッチを有してもよく、または有していなくてもよい。第1部材の形態にかかわらず、そのらせん形状は、それ自体を円筒状の本体(例えば容器)の周囲に配置することに容易に役立ち、それによって、それらのバルキネス(bulkiness)、例えば直径及び長さを過度に増大することなく、例えば前記容器を有するディスペンサー機器の内部空間の制限に対処する。例えば、カウンターにおける第1部材が使用中にディスペンサーにおける外側ハウジングと内部容器との間で前方の方向に妨害なく回転する場合に、第1及び第2部材は、約5mmよりも小さい、例えば0.5mmから5mmの半径方向のすき間に取り付ける。
【0025】
さらに、らせん形の形態は、旋回高さに対する全高さの比率が大きく、これは、増大された表示能力をもたらす。本発明におけるカウンターにおいて有益であるらせん形の形態は、部分的な旋回(すなわち、1つの完全ならせん形旋回よりも小さい)、1以上の完全ならせん形旋回または完全な且つ部分的ならせん形旋回の組み合わせを含む。概して、完全ならせん形旋回は、軸回りで360度巻くことを含む。らせんの旋回数は、その表面に含有される複数のしるしによって決まる。したがって、旋回数は、1/2から12の範囲であり、好ましくは1から8、例えば3から6である。
【0026】
本発明における好ましいカウンターにおいて、第1部材が回転し、第2部材が固定される、または第2部材が回転し、第1部材が固定される。特に好ましくは、第2部材が固定され、第1部材が回転する。
【0027】
カウンターの第2部材は、可撓性、弾性、または剛体材料からなるストリップを含む。それゆえに、第1及び第2部材における一方または双方は、互いに上下にスライドするために収縮する、または曲がる。好ましくは、第1及び第2部材の一方または双方は、スライドすることの容易さのために、低摩擦係数材料からなっている。例示的な材料は、アセタール及びPTFE混合アセタールを含有する。
【0028】
第1及び第2部材は、重なる関係で動作可能なように配置される。より具体的に、第2部材は、前記第1部材における前記部分的な旋回または旋回の1以上の部分の上に及び下に重なる関係で動作可能なように配置される。好ましい重なる関係は、図2に示されており、図2において点線は、2つの旋回間の仮想的な境界を示し、矢印は、回転の方向を示す。
【0029】
図2(a)において、第2部材202は、第1部材201の1番目の旋回の一部の下に、且つ第1部材の2番目及び3番目の旋回の一部の上にある。したがって前記重なる関係は、1番目の旋回の一部201aを、例えば点線によっておよそ示される窓を介して表す。これは、第1部材の1番目の旋回における一部201aにあるしるしを強調する働きをする一方で、別の対応する一部にある複数のしるしを視界から塞ぐ。図2(b)において、第1及び第2部材間の相対的な運動があり、操作において運動は、投薬機構の作動によって引き起こされる。図2(b)において、第2部材は、いまだに第1部材の1番目の旋回の一部201bの下に、且つ第1部材の2番目及び3番目の旋回の上にある。しかし、第1部材における1番目の旋回の一部201bにある異なるしるしは、強調される。図2(c)において、第1及び第2部材間の多数の相対的な運動があり、操作においてこの運動は、投薬機構の作動によって引き起こされる。それゆえに、図2(c)において、第2部材は、今、第1部材における2番目の旋回の一部201cの下に、第1部材における1番目及び3番目の旋回の一部の上にある。
【0030】
好ましいカウンターにおいて、最初に表示される第1部材の端部は、一旋回を完了した後に、第2部材の下に送られる。これは、内側に向けて巻くために、第1部材を付勢することによって、または第2部材の下に第1部材を送るために手段の使用によって達成される。
【0031】
上述したことは、カウンターにおける第1及び第2部材間の好ましい重なる関係を説明する。それゆえに、好ましいカウンターにおいて、前記重なる関係は、前記第1部材の旋回または1つの部分的な旋回における一部のみが前記第2部材の上に及び下に、好ましくは上に位置するようにある。しかし、別の重なる関係が同様に可能であることが理解される。
【0032】
好ましくは、1以上のしるしは、前記第2部材の上に及び下に、好ましくは上にある第1部材の前記旋回または1つの部分的な旋回における一部にまたはこれを介して設けられる。好ましくは、1以上のしるしは、第1部材の形状及び/または1以上の数字、色、文字または記号を含む複数のしるしによって設けられる。記号は、矢印または別の指示表現を含有する。複数のしるしは、ディスペンサーの長手方向軸に対して直立または水平に方向付けられるが、好ましくは、直立である。
【0033】
好ましくは、複数のしるしは、数字を少なくとも含む。特に好ましいカウンターにおいて、数字の複数のしるしは、計数量(例えば放出された投与量、またはより好ましくはディスペンサー内の残り)における定量的な測定をもたらす。好ましいカウンターは、例えば、最も近い(nearest)1/2、1、2、10、20、50及び/または100、例えば1または2への数字の分解能をもたらす。例えば、使用者によって薬剤の1回分の投与量が投薬機構の2以上の作動(例えば‘吹くこと(puffs)’)に対応する場合、端数が使用される。
【0034】
すべての別の整数を表される場合に、これは、増大したフォントサイズを用いることを可能にし、それによって、よりよい視認性をもたらす一方で、使用者の計数をたどる能力に関して影響を最小限にするまたは影響がない。別の実施形態において、数字の分解能は、計数がその最大値に近づくにつれて(例えば、薬剤容器中の投与回数が枯渇になる場合)増大する。これは、枯渇に近くより大きい正確性が望ましい場合に、多数の投与量を包含する薬剤容器に対して都合が良い。あるいは、またはさらに、色の符号化は、薬剤容器中の投与量における残りの量が‘高い’(例えば緑)または‘低い’(例えば赤)かどうかを示す。複数のしるしは、第1及び第2部材における一方または双方に印刷され、切り取られ、エンボス加工され、鋳造され、接着され、組み込まれ、塗装され、または他のマーク(例えばレーザーマーキング)が付けられてもよい。
【0035】
本発明のカウンター及びディスペンサーにおけるさらに好ましい実施形態において、複数のしるしは、ディスペンサーのハウジングの窓に設けられる。これは、好ましくは複数のしるしに加えて、第1部材上に設けられる。
【0036】
本発明における好ましいカウンターにおいて、本体、例えば薬剤容器における長手方向軸回りでらせん状に配置される第1部材は、その長さに沿ってほぼ一定ピッチ及び/または幅を有する。しかし、別のカウンターにおいて、これらはその長さに沿って、例えばその長さに沿って異なるピッチ/幅の1以上の個別の区間で変化する。半径、高さ、旋回数、幅及びピッチ(または同等にねじれ角)を含有するさまざまな第1部材のパラメーターは、特有のカウンターに対する優先傾向または必要条件にしたがって変化することが理解される。
【0037】
本発明のカウンターにおける好ましい実施形態において、第1部材が配置される周囲に管状スリーブが設けられる。好ましくは、スリーブは、本体を取り囲み、本体の運動及び/内容物は、計数される(例えば、薬剤容器)。第1部材を回転する形態について、特に第1部材が複数のらせん形旋回の状態で配置される場合に、第1部材に対して内側に向けて収縮する性質がある。これは、ひいては、第1部材の正確に回転する能力に影響を及ぼす。スリーブは、この収縮を妨げる働きをし、第1部材をその形状に維持するために補助する。
【0038】
本発明のカウンターにおけるさらに好ましい実施形態において、脊柱部(spine)(例えば、剛体脊柱部)が、第1部材の長さの少なくとも一部に沿って設けられる。あるいは、またはさらに、カウンターは、第1部材を案内するための案内要素を含む。したがって、案内要素は、ディスペンサーまたはカウンターの他の部分、例えば薬剤の外側ハウジングまたは上記スリーブに備え付けられる、または一体となるトラックを含む。脊柱部及び/または案内要素は、第1部材、例えばそれに関して軸方向における圧縮などによって受けさせられる任意のゆがみを修正するために補助し、それによって計数の誤りを最小化する。しかし、第1部材は、前記脊柱部の必要なく、自然にそれ自身で修正してもよい。
【0039】
本発明における好ましいカウンターにおいて、相対的な回転を生じさせる手段は、歯当たり部材(teeth-bearing member)と解放可能なように係合する歯止め当たり部材(pawl-bearing member)を有する駆動機構を含む。概して、駆動機構は、例えば結合部材または薬剤容器における垂直運動をカウンター、例えば第1部材における回転運動に変換する。第1及び第2部材間の相対的な回転は、順方向で可能となるが、逆方向で実質的に防止される。このようにして、カウンターは、ディスペンサーにおいて計数(例えば、投与回数)の誤った指示をもたらすために、不適切に‘リセット’(偶然に、または故意に)できない。これは、使用者の誤用の可能性を最小化し、この誤用は、薬剤ディスペンサーに対して特有の使用である。しかし、あるいは、カウンターは、製造業者によって、未使用の本体(例えば薬剤容器)とともに交換する上でカウンターが巻き戻されること及びカウンターがリセットされることを可能とするように設計されている。
【0040】
さらに好ましいカウンターにおいて、駆動機構は、第1、通常、らせん形部材を長手方向軸と平行な方向への力に応答して長手方向軸回りの回転方向に付勢する。前記力は、ディスペンサー機器における投薬機構によってもたらされる。好ましくは、計数は、例えば吸入のための薬剤を含む製品の対応する単位が放出される前に、少なくとも開始される。
【0041】
上述した第1及び第2部材間の相対的な運動は、第1部材を本体に固定することと、本体の運動及び/または内容物は、計数され(例えば、薬剤容器または管状スリーブ)、第2部材を前記本体回りに回転することと、によって達成されることから理解される。しかし、好ましくは、第2部材は、前記本体(例えば、薬剤容器または管状スリーブ)に固定される。それに応じて、前記第1部材は、前記本体における前記長手方向軸回りに回転することが同様に好ましい。この形態において、第1部材の垂直運動は、本来、構成される計数を引き起こさない。
【0042】
本体(例えば、薬剤容器)回りの第1または第2部材の回転は、好ましくは、駆動機構によって、例えば第1または第2部材を歯止め当たり部材または歯当たり部材に固定することにより前記第1または第2部材を駆動することによって達成され、いずれか一方を回転する。好ましくは、前記第1部材は、(例えば、取り付けられることによって)前記駆動機構によって駆動される。
【0043】
ディスペンサーは、前記第1部材における前記少なくとも部分的ならせん形旋回の一部分のみが窓に露出されるようにある重なる関係とともに、第2部材と実質的に位置合わせされた重ねられた窓を有するハウジングを含有する。窓は、ハウジングの穴であってもよく、またはハウジングの透明部分であってもよい。これは、容器に残っている、またはそこから投薬される単位製品の量、例えば薬剤の定量などにおける正確な表示を可能にする。第2部材が材料における剛体ストリップを含む場合に、これは、ハウジングの内部に、または一体となって備え付けられる。
【0044】
本発明がディスペンサー、とりわけ定量ディスペンサーにおいて特別な利用を見出すという前述された検討から明らかにされる。それでもなお、本発明は、任意の適切な機器とともに実施される。
【0045】
本発明におけるカウンターは、従来型のディスペンサーとともに用いられ、このディスペンサーは、薬剤容器を受けるための胴体と、容器から薬剤の投与量を投薬するための投薬機構と、を含む。好ましくは、投与量カウンターは、定量吸入器とともに用いられる。特に好ましくは、投与量カウンターは、吸息作動定量吸入器とともに用いられる。前記吸入器は、例えば、特許文献9〜特許文献12から技術的に公知であり、これらの内容は、本明細書において参照として組み込まれる。
【0046】
本発明におけるこれらの及び別の態様は、添付の図を参照して例示的にのみ、これからさらに説明される。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明によるカウンターが取り付けられた従来型のディスペンサーにおける断面図である。
【図2(a)】本発明によるカウンターの部材間で重なる関係を概略的に示す図である。
【図2(b)】本発明によるカウンターの部材間で重なる関係を概略的に示す図である。
【図2(c)】本発明によるカウンターの部材間で重なる関係を概略的に示す図である。
【図3】本発明における第1実施形態によるカウンターが取り付けられた図1のディスペンサーにおける断面図である。
【図4】本発明における第1実施形態によるカウンターが取り付けられた図1のディスペンサーにおける断面図である。
【図5】本発明におけるカウンターとともに用いるための駆動機構を示す図である。
【図6a】本発明におけるカウンターとともに用いるための駆動機構の操作の原理の一部を示す概略図である。
【図6b】本発明におけるカウンターとともに用いるための駆動機構の操作の原理の一部を示す概略図である。
【図6c】本発明におけるカウンターとともに用いるための駆動機構の操作の原理の一部を示す概略図である。
【図6d】本発明におけるカウンターとともに用いるための駆動機構の操作の原理の一部を示す概略図である。
【図7a】本発明におけるカウンターとともに用いるための駆動機構の操作の原理の他の一部を示す概略図である。
【図7b】本発明におけるカウンターとともに用いるための駆動機構の操作の原理の他の部分を示す概略図である。
【図7c】本発明におけるカウンターとともに用いるための駆動機構の操作の原理の他の部分を示す概略図である。
【図7d】本発明におけるカウンターとともに用いるための駆動機構の操作の原理の他の部分を示す概略図である。
【図8】本発明によるカウンターを含有するディスペンサーの内部斜視図である。
【図9】図8におけるディスペンサーの外部斜視図である。
【図10】本発明における1つの実施形態によるカウンターの斜視図である。
【図11】本発明における他の実施形態によるカウンターの斜視図である。
【図12】本発明によるカウンターの部材間で重なる関係を概略的に示す図である。
【図13】本発明によるカウンターの部材間で他の重なる関係を概略的に示す図である。
【図14】第1部材を案内するための案内要素を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
本発明を説明するために、例示的なディスペンサーにおけるいくつかの特性及び動作原理の概要を最初にもたらす。本明細書において用いられるように、用語“ディスペンサー”は、製品(例えば薬剤)を保持する容器を受けるのに適する任意の機器を意味することを意図しており、ディスペンサーは、作動して容器から製品を同様に投薬する。
【0049】
図1は、吸息作動型の、ねじれバルブ(キンクバルブkink valve)ディスペンサーの例における部分的な断面図を示す。ディスペンサー100は、マウスピース104を有する胴体102と、回転されるマウスピースカバー106と、を含む。マウスピースカバーは、胴体の下側にある軸A回りに回転可能であり、中央指110とともに2つのカムローブ(1つのカムローブ108のみが示される)を含むカム設備に支持される。胴体は、薬剤容器114を受けるための開口部112を有する。容器は、胴体が容器の計量バルブ組立体(図示せず)の周囲で完全に延在する位置において胴体の上端部で適切な位置に固定して保持される。計量バルブ組立体は、計量チャンバー116及び排出ステム118を含む。あるいは、またはさらに、容器がディスペンサー内に完全に収納されると、容器は、その計量バルブ組立体の先端部で、例えば外側ハウジングのキャップ部によって保持されてもよい。本発明におけるカウンターとともに用いるための好ましいディスペンサーにおいて、ディスペンサーは、特許文献13に説明されるように公差調節機構(例えば当接機構)を含む。
【0050】
胴体の内側には、開口部112の内部に、内部溝(図示せず)が形成されている。結合部材120は、その周囲においてリブによって係合される溝を有する胴体にスライド可能に収容される。結合部材は、結合部材120に、フラップ122を枢動可能に設置するための一対の軸クリップ(図示せず)を有する。中央において、結合部材は、容器の排出ステム118のためのソケット124を有する。ソケットには、薄壁部、ねじれ可能部及びノズル端部を有する通路部126が延びている。ノズル端部は、結合部材の可動部分にある。結合部材の主要部分及び可動部分は、一体蝶番によって接続される。
【0051】
結合部材120の可動部分は、以下で説明されるように、フラップ122の底面のラッチに係合させるように配置される一対の逆鉤(図示せず)を同様に支える。結合部材の可動部分は、カム設備と係合するために、指を同様に支える。
【0052】
初めに、ディスペンサーを閉じると、フラップは、ラッチ解除され、結合部材の可動部分は、その下方位置にある。本明細書において時々ねじれ可能バルブと称されるねじれ可能部は、開口している。マウスピースカバー106の開口部において、カム設備の中央指は、ねじれバルブを閉じるために結合部材の可動部分に作用する。結合部材の可動部分における運動は、同様に、可動部材の逆鉤をフラップのラッチと係合させるようにしており、それによって、フラップを上方位置に固定する。結合部材120は、容器の内側に向けたステム118の変位とともに、計量バルブ組立体の内部バネ(図示せず)に対抗して主要カムローブ108によって持ち上げられる。さらにマウスピースカバー106を持ち上げることは、容器のバルブを開口させ、定量は、管の上方部分内に放出され、投与量は、閉じたバルブとして作用する閉じたねじれバルブによって保たれる。
【0053】
マウスピースを通して吸息することは、ディスペンサーを通じて気流を引き起こし、フラップ122に影響する。これは、逆鉤の解放を引き起こし、ねじれ管は、それ自身の復元力の影響と保たれる投与量の圧力とに従って、まっすぐになる傾向がある。それゆえに、投与量は、吸入のために、ノズルを通じてマウスピース内に放出される。フラップが吸息作動される場合、フラップは、ねじれバルブを開口することを保証するために結合部材の可動部分に作用する指(図示せず)を同様に支える。
【0054】
例示的なディスペンサーのこれらの及び別の特性は、説明される。特許文献9〜特許文献12により詳細に説明されており、これらの文献のすべての開示は、参照として本明細書において全体に組み込まれている。
【0055】
本発明の例示的な実施形態の以下の説明は、定量吸入器、特に図1に示されるディスペンサーとの関連で表される。しかし、上述のように、これは、適切な利用におけるまさに1つの例であることが、理解される。
【0056】
図3を参照すると、ディスペンサー100には、歯止め及び歯駆動機構300の歯当たり部材302が設けられている。用語“駆動機構”は、任意の手段として概して解釈され、この手段によって、投与量の投薬をカウンターによって形成されたカウンターに関連付ける。説明される実施形態において、投与量の投薬は、図1を参照して上述したように、例えば結合部材120の垂直運動を伴う。説明される好ましい実施形態において、この垂直運動は、増加する回転に変換され、この回転は、計数される。
【0057】
歯当たり部材は、カラー304を有しており、このカラーは、外側に面する表面に成形歯306のリングを有し、計量バルブ組立体の真上で容器の周りに延在する。一対のアーム308(一方のみが図3に描かれる)は、カラーから下方に向けて計量チャンバー116の一方の側面に延在する。アームは、結合部材120の上方部に接触してバネで留められている、または貼り付けられている。環状の歯止め当たり部材312(明確にするために、図3において部分のみに描かれている)は、歯との係合のため、カラー304の周りに適合させるために構成され、配置される。
【0058】
結合部材は、例えばマウスピースカバーを開口すると、垂直に移動する。結合部材120を持ち上げる(このことは、加圧された薬剤容器からの投与量の放出を引き起こす)ことの作用は、ディスペンサーにおける長手方向軸316と平行な方向において歯当たり装置での押し上げ力を付与する。結果として生じる歯当たりカラーにおける上向きの変位は、歯止め当たり部材312との係合を導き、この歯止め当たり部材は、回転可能に駆動される。投与量が放出され、マウスピースカバーが閉じられる位置まで回転されると、結合及び歯当たり部材は、例えば容器における内部バネ(図示せず)の使用によってそれらの元の位置へ下に移動することが可能である。この下への移動は、歯当たり部材302と歯止め当たり部材312との間に係合を同様に導き、さらなる回転をもたらす。
【0059】
総合すれば、これら2つの回転の増大は、歯止め当たり部材における“完全な”徐々に増加する回転を規定する。
【0060】
図4は、別の例示的な実施形態を示し、この実施形態において、ディスペンサーには、連動接続ロッド404によって結合部材120の上端部に結合された内側の歯止め当たりスリーブ402が設けられている。歯のリングは、外側ハウジング406の内面に形成され、このハウジングは、歯当たり部材を含む。操作方法は、上記で説明したものと同様である。
【0061】
図5は、例となる駆動機構300を示し、この機構において、歯306のリングは、歯止め当たり部材312をその穴内に配置した状態で、歯当たり部材302の内側に面する表面に配置される。
【0062】
2つの歯止め502a、502bは、歯止め当たり部材312によって一体的に支えられ、それに関して一部を切り取った部分によって画定される。この視点から見ると、それぞれの歯止めは、歯止め当たり部材312における環状の平面において、ほとんど同じ(反対だが)角度α、βで歯306のリングに向かって延在する。第2(下方)歯止め502bは、第1(上方)歯止め502aに対する周方向でオフセットされている。歯止めそれぞれは、基端部及び自由端を有する。先端508a、508bは、歯と動作可能なように係合するように、自由端のそれぞれから半径方向外側に突出する。
【0063】
計量バルブ組立体(視界から隠されている)の排出ステム118は、ステムブロック512のシャフト510に載るために、歯止め当たり部材312の底部のクリアランス穴を通って下へ挿入する。これは、図3で示される好ましい形態と異なる。この違いは、それ自体において駆動機構との関連で本質的に特に重要ではない。
【0064】
操作において、この視点から見ると、ステム118を押圧する且つ投与量を放出するために、ステムブロックを上向きに移動すると、歯止め当たり部材312は、歯当たり部材302に対して上下に移動し且つ回転する。便宜上、歯止め当たり部材312における上下運動は、それぞれ‘計数ストローク’及び‘復帰ストローク’と呼ばれる。
【0065】
図6aから図6dは、計数ストローク中における駆動機構の一連の断面図を示す。図6aにおいて、歯止め当たり部材は、突出ブロック610の使用によって、歯に接触して停止している。初めに、歯止め当たり部材について上に向けられる力は、第1(上方)歯止め502aの先端508aと歯602の垂直面612との間に摩擦接触をもたらす。この動作は、第2(下方)歯止め502bの先端508bが歯606(図6b)の傾斜面614の下方と係合するような時まで、歯止め当たり部材を実質的に垂直に上方に案内する。これは、上向きの斜め運動を生じさせ、先端508bが到達するまでこの運動は進み、その後、歯606の頂点616を越える(それぞれ図6c及び6d)。同時に、第1(上方)歯止め502aは、先端508aが歯602を通り過ぎることを可能とするために、内側に若干曲げる(図6c)。点線の矢印は、運動の方向を示す。
【0066】
図7aから図7dは、復帰ストローク中における一連の駆動機構の断面図を示す。図6における駆動機構と同様の要素は、同様の参照符号によって示される。
【0067】
図6dにほぼ対応する図7aにおいて、第1(上方)歯止め502aの先端508aは、歯604の傾斜面620の上方と摩擦係合するまで垂直に下方に移動し、下向きの斜め運動をもたらす。図7bにおいて、先端508aは、さらに面618まで下がって進み、このときブロック610は、歯604の上側の傾斜面620と係合する。今回は、第2(下方)歯止め502bは、先端508bが歯604を通り過ぎることを可能とするために、内側に若干曲げる。これは、歯止め当たり部材が歯の上に乗る(図7c及び7d)ために再び来るまで進む。図7dは、図6aにほぼ対応するが、1つの歯だけ、すなわち歯606から歯604まで回転される。
【0068】
上述の検討は、歯止め当たり部材が軸回りに(すなわち、全体としてディスペンサーに対して回転する)回転する場合を説明したが、歯当たり部材が回転することが同様に可能である。
【0069】
回転変位は、2つの係合を介して行われる必要がなく(これは、有益であるが)、垂直及び回転運動ともに含む必要がないことが同様に理解される。例えば、単に回転運動をもたらす、言い換えれば垂直運動がない機構が、同様に用いられてもよい。しかし、駆動機構は、カウンターの軸の長手方向回りにカウンターの第1及び第2部材間での相対的な回転を生じさせる。
【0070】
図8に示される投与量カウンターにおける具体的な実施形態において、片持ち梁802は、歯当たり部材302のカラー304の上縁部から上向きに延在し、投与量カウンターの第2部材202と一体的に接続する。第2部材は、実質的に垂直に延在する。この特別な形態において、第2部材202は、歯当たり部材302に対して空間的に固定され、この歯当たり部材は、下方位置及び上方位置間で振動する。片持ち梁802は、歯当たり部材が妨げられず運動することを可能にし、歯当たり部材のカラー304に下向きのバネ力を働かせ、その下方位置へ復帰させる。投与量カウンターは、通常、容器の周りで多数の旋回を形成するらせん形の第1部材201を同様に包含する。第1部材201は、歯止め当たり部材312(部分のみ示される)に連結される。第2部材202は、第1部材201の上に及び下に重なる。
【0071】
操作において、歯当たり部材302における上方への及びそれに続く下方への変位によって引き起こされる歯止め当たり部材312の回転は、第1部材201を回転させるために作用する。この特有の駆動機構において、これらの変位は、ともに第1から第2位置までのらせん形部材の回転を定義する。
【0072】
図9を参照すると、描かれるディスペンサー900は、ディスペンサーの胴体に取り付けられるまたは胴体と一体となる外側ハウジング902を有する。第2部材202は、外側ハウジングの窓904の下に重ね合わせられる。視界から隠される歯当たり部材は、窓に関して位置的に(本実施形態において、図8でのその位置に比べておよそ90度でオフセットする)第2部材202を固定する。図9から容易に確定されるように、投与量カウンターの第1部材201及び第2部材202は、第1部材201の1旋回の一部のみが窓に露出される(しるし“41”で示される)ように、重なる。
【0073】
例示的な重なる関係を図10に詳述する。第1部材201は、数字の複数のしるし1002を示し、このしるしは、軸316回りの複数の旋回(この場合において3つ)の状態で配置される。この特有の例において、組{0、1、・・・、60}の数は、部材における底部1004から頂部1006までの1つの整数ステップで減少するが、別の配置において、数は、頂部から底部まで減少してもよい。第2部材202は、単一の数字の整数(‘41’)のみがその幅を横切って表示されるように、1箇所を除いて旋回におけるそれぞれの一部にわたって延在する。数字(及び別の複数のしるし)は、90度で回転させられるように、本実施形態で示されるこれらに対して別の方向に代わりに方向付けられてもよい。
【0074】
異なる複数のしるしに加えて、第1部材201と関連する複数の構造的特徴は、形状と保持される投与量の数と容器及びディスペンサーの形態とに応じてピッチp、細長片幅W、高さh及び曲げの半径Rを含有して変化する。しかし、1つの例を与えるために、第1部材201は、三角形状のストリップ、すなわち一端で広く、他端でテーパ状であってもよい。さらに、第1及び第2部材201、202における片方または双方の材料は、例えば紙またはプラスチックなどさまざまな利用可能な材料から選択される。
【0075】
図11に示される投与量カウンターにおける別の重なる関係において、剛体の外側要素1102及び剛体の第2部材202を含む投与量カウンターは、凹部1106(例えば容器に対する)及びチャネル1108を画定する。可撓性の第1部材の第1端部1110は、外側要素1102及び第2部材202間のチャネル内に通されており、容器の内容物を分配するにしたがって、徐々に巻きつけられる。
【0076】
図12において、第1部材201は、1つの完全ならせん形旋回を作る。適切に窓のあるディスペンサーの外側ハウジング902は、第2部材202にわたって重ね合わせられる。窓904は、第1部材の一部201aのみを表すように構成される。第2部材は、第1部材の直径内に要素を含む。
【0077】
別の配置において、ハウジング902の窓904は、第2部材として効果的に機能し、第2部材は、除外されてもよい。それゆえに、ハウジング902の窓904は、単一のまたは部分的な第1部材のらせん形旋回の一部を表すために、機能する。
【0078】
図13において、窓904を介して見ると、第1部材201は、三角形状のストリップを含み、この三角形状のストリップは、第1部材の後方にある第2部材とともにハウジング902内に包まれ、完全ならせん形旋回を作る上縁部201bを少なくとも有する。第1部材を回転するにしたがって、第2部材202の可視部202aと第1部材の可視部201aとの間の比率は、増大する。例えば第1部材に対して緑色、第2部材に対して赤色など適切な着色は、燃料ゲージ型カウンターを提供する。あるいは、またはさらに、複数のしるしを、ハウジング902に設けてもよい。
【0079】
図14において、第1部材201には、第一部材201を案内するための案内要素Gが設けられている。図14に示される案内要素Gは、第1部材201の全長さに沿って延在するトラックを含む。しかし、別の実施形態において、案内要素Gは、第1部材201の長さの一部のみに沿って延在してもよい。案内要素Gは、第1部材201が回転するにしたがって圧縮しないことを保証することを補助する。
【0080】
投与量カウンターは、薬剤容器から放出された/容器内に残っている投与回数を正確にたどる一方で、対応する投与量が使用者に放出される前に、計数が記録されることが同様に望ましい。これは、使用者の誤用の可能性を減少する。それゆえに、ディスペンサーが駆動機構と例えばねじれバルブなど保持機構とを含有する場合に、元に戻せない計数は、第1係合によって開始され、この開始は、ねじれバルブ内への投与量の放出と同時に起こり、第2係合によって完了され、ディスペンサーは、ねじれバルブから使用者への放出後にリセットが同時に起こる。
【0081】
おそらく多くの別の効果的な代替手段は、当業者には思いつく。本発明は、説明された実施形態に制限されず、精神及びこの文書に添付の特許請求の範囲内に見出されるこれらの当業者に明らかである修正を包含する。
【符号の説明】
【0082】
41 しるし、114 薬剤容器、201 第1部材、202 第2部材、300 駆動機構、302 歯当たり部材、312 歯止め当たり部材、406 ハウジング、904 窓、1002 複数のしるし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体の長手方向軸回りで少なくとも部分的ならせん形旋回の状態で配置される第1部材であって、前記本体の運動及び/または内容物は、計数され、当該第1部材は、計数を示す1以上のしるしを有する、第1部材と、
前記長手方向軸の方向にほぼ延在する第2部材であって、当該第2部材は、前記第1部材における少なくとも部分的ならせん形旋回の1以上の部分の上に及び下に重なる関係で動作可能なように配置される、第2部材と、
前記第1及び前記第2部材間の相対的な運動を生じさせる手段であって、前記運動は、前記長手方向軸回りの相対的に増加する回転を含む、手段と、
を含むことを特徴とするカウンター。
【請求項2】
前記本体は、ディスペンサーのための薬剤容器であって、前記ディスペンサーは、前記薬剤容器を受けるための胴体と、前記薬剤容器から薬剤の投与量を投薬するための投薬機構と、を有することを特徴とする請求項1に記載のカウンター。
【請求項3】
前記運動は、作動する前記ディスペンサーに応えて相対的に増加する回転として行われることを特徴とする請求項2に記載のカウンター。
【請求項4】
1以上の前記しるしは、前記容器内から投薬される、または前記容器内に残っている薬剤の投与回数を示すことを特徴とする請求項2または3に記載のカウンター。
【請求項5】
ディスペンサーとともに用いるための投与量カウンターであって、前記ディスペンサーは、薬剤容器を受けるための胴体と、前記容器から薬剤の投与量を投薬するための投薬機構と、を有し、前記投与量カウンターは、
前記薬剤容器の長手方向軸回りで少なくとも部分的ならせん形旋回の状態で配置され、前記容器内から投薬される、または前記容器内に残っている薬剤の投与回数を示す1以上のしるしを有する、第1部材と、
前記長手方向軸の方向にほぼ延在する第2部材であって、当該第2部材は、前記第1部材における少なくとも部分的ならせん形旋回の1以上の部分の上に及び下に重なる関係で動作可能なように配置される、第2部材と、
前記投薬機構を作動する場合に、前記第1及び前記第2部材間の相対的な運動を生じさせ、前記運動は、前記長手方向軸回りの相対的に徐々に増加する回転を含む手段と、を含むことを特徴とする投与量カウンター。
【請求項6】
前記第1部材は、前記長手方向軸回りの複数のらせん形旋回の状態で配置されることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のカウンター。
【請求項7】
前記第2部材は、前記長手方向軸と平行な方向に延在することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のカウンター。
【請求項8】
前記長手方向軸回りの前記相対的に増加する回転は、前記第1及び前記第2部材間の前記重なる関係を変化させることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のカウンター。
【請求項9】
前記重なる関係は、前記第1部材における1つの部分的な旋回または旋回のみが前記第2部材の上にまたは下に、好ましくは覆って位置するようにあることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載のカウンター。
【請求項10】
1以上の前記しるしは、前記第2部材の上にまたは下に、好ましくは上に設置されるように、前記第1部材に設けられることを特徴とする請求項9に記載のカウンター。
【請求項11】
前記第2部材は、可撓性のある、弾力性のある、または剛体材料のストリップを含むことを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載のカウンター。
【請求項12】
前記第1部材は、剛体、弾力性のある、または可撓性のある材料を含むことを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載のカウンター。
【請求項13】
前記第1及び第2部材における一方または双方は、低摩擦係数材料からなっていることを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載のカウンター。
【請求項14】
1以上の前記しるしは、前記第1部材の形状及び/または1以上の数字、色、文字もしくは記号を含む前記複数のしるしによって設けられることを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載のカウンター。
【請求項15】
前記しるしは、1、2、5、10、20、50及び100の1つの割合における1以上の増加する順次的な数の組を含むことを特徴とする請求項14に記載のカウンター。
【請求項16】
前記しるしは、前記第1及び前記第2部材における一方または双方に印刷され、切り取られ、エンボス加工され、鋳造され、接着され、組み込まれ、且つ/または塗装されることを特徴とする請求項14または15に記載のカウンター。
【請求項17】
前記ディスペンサーの胴体における長手方向軸回りにらせん形に配置される前記第1部材は、その長さに沿って実質的に一定ピッチ及び/または幅を有することを特徴とする請求項1から16のいずれか一項に記載のカウンター。
【請求項18】
前記ディスペンサーの胴体における長手方向軸回りにらせん形に配置される前記第1部材は、その長さに沿って異なるピッチ及び/または幅の1以上の個別の区間を含む多様なピッチ及び/または幅を有することを特徴とする請求項1から16のいずれか一項に記載のカウンター。
【請求項19】
相対的な回転を生じさせる前記手段は、駆動機構を含み、前記駆動機構は、歯当たり部材と解放可能に係合するように配置及び構成されている歯止め当たり部材を有することを特徴とする請求項1から18のいずれか一項に記載のカウンター。
【請求項20】
前記駆動機構は、前記長手方向軸と実質的に平行な方向の力に応答して、前記長手方向軸回りの回転方向に前記第1部材を付勢することを特徴とする請求項19に記載のカウンター。
【請求項21】
第1位置から第2位置への前記第1部材の回転は、製品の投薬の前に開始されることを特徴とする請求項20に記載のカウンター。
【請求項22】
前記第2部材は、前記ディスペンサーに対して固定されることを特徴とする請求項1から21のいずれか一項に記載のカウンター。
【請求項23】
前記第1部材は、前記ディスペンサーの前記長手方向軸回りに回転することを特徴とする請求項1から22のいずれか一項に記載のカウンター。
【請求項24】
前記第1部材は、前記駆動機構によって駆動されることを特徴とする請求項19から23のいずれか一項に記載のカウンター。
【請求項25】
前記ディスペンサーは、前記第2部材と実質的に位置合わせされた窓を有するハウジングを含有し、
前記重なる関係は、前記第1部材における前記少なくとも部分的ならせん形旋回の一部分のみが前記窓に露出されるようにあることを特徴とする請求項1から24のいずれか一項に記載のカウンター。
【請求項26】
ディスペンサーとともに用いるための投与量カウンターであって、前記ディスペンサーは、薬剤容器を受けるための胴体と、前記容器から薬剤の投与量を投薬するための投薬機構と、を有し、当該投与量カウンターは、
前記薬剤容器の長手方向軸回りの単一の、または部分的ならせん形旋回の状態で配置され、前記容器中から投薬される、または容器中に残っている薬剤の投与回数を示す1以上のしるしを有する第1部材と、
ほぼ前記長手方向の軸方向に延在する窓を有するハウジングであって、前記ハウジングは、前記第1部材における単一の、または部分的ならせん形旋回の一部分のみが前記窓に露出されるように、前記第1部材とともに重なる関係に動作可能なように配置されるハウジングと、
前記投薬機構を作動する場合に、前記第1部材及び前記ハウジング間の相対的な運動を生じさせる手段であって、前記運動は、前記長手方向軸回りの相対的に増加する回転を含む手段と、を含むことを特徴とする投与量カウンター。
【請求項27】
請求項1から26のいずれか一項に記載のカウンターを含むことを特徴とするディスペンサー。
【請求項28】
薬剤容器を受けるための胴体と、前記薬剤容器と、前記容器から薬剤の投与量を投薬するための投薬機構と、請求項1から26のいずれか一項に記載のカウンターと、を含むことを特徴とするディスペンサー。
【請求項29】
加圧定量吸入器(pMDI)であることを特徴とする請求項27または28に記載のディスペンサー。
【請求項1】
本体の長手方向軸回りで少なくとも部分的ならせん形旋回の状態で配置される第1部材であって、前記本体の運動及び/または内容物は、計数され、当該第1部材は、計数を示す1以上のしるしを有する、第1部材と、
前記長手方向軸の方向にほぼ延在する第2部材であって、当該第2部材は、前記第1部材における少なくとも部分的ならせん形旋回の1以上の部分の上に及び下に重なる関係で動作可能なように配置される、第2部材と、
前記第1及び前記第2部材間の相対的な運動を生じさせる手段であって、前記運動は、前記長手方向軸回りの相対的に増加する回転を含む、手段と、
を含むことを特徴とするカウンター。
【請求項2】
前記本体は、ディスペンサーのための薬剤容器であって、前記ディスペンサーは、前記薬剤容器を受けるための胴体と、前記薬剤容器から薬剤の投与量を投薬するための投薬機構と、を有することを特徴とする請求項1に記載のカウンター。
【請求項3】
前記運動は、作動する前記ディスペンサーに応えて相対的に増加する回転として行われることを特徴とする請求項2に記載のカウンター。
【請求項4】
1以上の前記しるしは、前記容器内から投薬される、または前記容器内に残っている薬剤の投与回数を示すことを特徴とする請求項2または3に記載のカウンター。
【請求項5】
ディスペンサーとともに用いるための投与量カウンターであって、前記ディスペンサーは、薬剤容器を受けるための胴体と、前記容器から薬剤の投与量を投薬するための投薬機構と、を有し、前記投与量カウンターは、
前記薬剤容器の長手方向軸回りで少なくとも部分的ならせん形旋回の状態で配置され、前記容器内から投薬される、または前記容器内に残っている薬剤の投与回数を示す1以上のしるしを有する、第1部材と、
前記長手方向軸の方向にほぼ延在する第2部材であって、当該第2部材は、前記第1部材における少なくとも部分的ならせん形旋回の1以上の部分の上に及び下に重なる関係で動作可能なように配置される、第2部材と、
前記投薬機構を作動する場合に、前記第1及び前記第2部材間の相対的な運動を生じさせ、前記運動は、前記長手方向軸回りの相対的に徐々に増加する回転を含む手段と、を含むことを特徴とする投与量カウンター。
【請求項6】
前記第1部材は、前記長手方向軸回りの複数のらせん形旋回の状態で配置されることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のカウンター。
【請求項7】
前記第2部材は、前記長手方向軸と平行な方向に延在することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のカウンター。
【請求項8】
前記長手方向軸回りの前記相対的に増加する回転は、前記第1及び前記第2部材間の前記重なる関係を変化させることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のカウンター。
【請求項9】
前記重なる関係は、前記第1部材における1つの部分的な旋回または旋回のみが前記第2部材の上にまたは下に、好ましくは覆って位置するようにあることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載のカウンター。
【請求項10】
1以上の前記しるしは、前記第2部材の上にまたは下に、好ましくは上に設置されるように、前記第1部材に設けられることを特徴とする請求項9に記載のカウンター。
【請求項11】
前記第2部材は、可撓性のある、弾力性のある、または剛体材料のストリップを含むことを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載のカウンター。
【請求項12】
前記第1部材は、剛体、弾力性のある、または可撓性のある材料を含むことを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載のカウンター。
【請求項13】
前記第1及び第2部材における一方または双方は、低摩擦係数材料からなっていることを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載のカウンター。
【請求項14】
1以上の前記しるしは、前記第1部材の形状及び/または1以上の数字、色、文字もしくは記号を含む前記複数のしるしによって設けられることを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載のカウンター。
【請求項15】
前記しるしは、1、2、5、10、20、50及び100の1つの割合における1以上の増加する順次的な数の組を含むことを特徴とする請求項14に記載のカウンター。
【請求項16】
前記しるしは、前記第1及び前記第2部材における一方または双方に印刷され、切り取られ、エンボス加工され、鋳造され、接着され、組み込まれ、且つ/または塗装されることを特徴とする請求項14または15に記載のカウンター。
【請求項17】
前記ディスペンサーの胴体における長手方向軸回りにらせん形に配置される前記第1部材は、その長さに沿って実質的に一定ピッチ及び/または幅を有することを特徴とする請求項1から16のいずれか一項に記載のカウンター。
【請求項18】
前記ディスペンサーの胴体における長手方向軸回りにらせん形に配置される前記第1部材は、その長さに沿って異なるピッチ及び/または幅の1以上の個別の区間を含む多様なピッチ及び/または幅を有することを特徴とする請求項1から16のいずれか一項に記載のカウンター。
【請求項19】
相対的な回転を生じさせる前記手段は、駆動機構を含み、前記駆動機構は、歯当たり部材と解放可能に係合するように配置及び構成されている歯止め当たり部材を有することを特徴とする請求項1から18のいずれか一項に記載のカウンター。
【請求項20】
前記駆動機構は、前記長手方向軸と実質的に平行な方向の力に応答して、前記長手方向軸回りの回転方向に前記第1部材を付勢することを特徴とする請求項19に記載のカウンター。
【請求項21】
第1位置から第2位置への前記第1部材の回転は、製品の投薬の前に開始されることを特徴とする請求項20に記載のカウンター。
【請求項22】
前記第2部材は、前記ディスペンサーに対して固定されることを特徴とする請求項1から21のいずれか一項に記載のカウンター。
【請求項23】
前記第1部材は、前記ディスペンサーの前記長手方向軸回りに回転することを特徴とする請求項1から22のいずれか一項に記載のカウンター。
【請求項24】
前記第1部材は、前記駆動機構によって駆動されることを特徴とする請求項19から23のいずれか一項に記載のカウンター。
【請求項25】
前記ディスペンサーは、前記第2部材と実質的に位置合わせされた窓を有するハウジングを含有し、
前記重なる関係は、前記第1部材における前記少なくとも部分的ならせん形旋回の一部分のみが前記窓に露出されるようにあることを特徴とする請求項1から24のいずれか一項に記載のカウンター。
【請求項26】
ディスペンサーとともに用いるための投与量カウンターであって、前記ディスペンサーは、薬剤容器を受けるための胴体と、前記容器から薬剤の投与量を投薬するための投薬機構と、を有し、当該投与量カウンターは、
前記薬剤容器の長手方向軸回りの単一の、または部分的ならせん形旋回の状態で配置され、前記容器中から投薬される、または容器中に残っている薬剤の投与回数を示す1以上のしるしを有する第1部材と、
ほぼ前記長手方向の軸方向に延在する窓を有するハウジングであって、前記ハウジングは、前記第1部材における単一の、または部分的ならせん形旋回の一部分のみが前記窓に露出されるように、前記第1部材とともに重なる関係に動作可能なように配置されるハウジングと、
前記投薬機構を作動する場合に、前記第1部材及び前記ハウジング間の相対的な運動を生じさせる手段であって、前記運動は、前記長手方向軸回りの相対的に増加する回転を含む手段と、を含むことを特徴とする投与量カウンター。
【請求項27】
請求項1から26のいずれか一項に記載のカウンターを含むことを特徴とするディスペンサー。
【請求項28】
薬剤容器を受けるための胴体と、前記薬剤容器と、前記容器から薬剤の投与量を投薬するための投薬機構と、請求項1から26のいずれか一項に記載のカウンターと、を含むことを特徴とするディスペンサー。
【請求項29】
加圧定量吸入器(pMDI)であることを特徴とする請求項27または28に記載のディスペンサー。
【図1】
【図2(a)】
【図2(b)】
【図2(c)】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2(a)】
【図2(b)】
【図2(c)】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公表番号】特表2012−520106(P2012−520106A)
【公表日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−553523(P2011−553523)
【出願日】平成22年3月10日(2010.3.10)
【国際出願番号】PCT/GB2010/050405
【国際公開番号】WO2010/103316
【国際公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【出願人】(599108792)ユーロ−セルティーク エス.エイ. (134)
【公表日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月10日(2010.3.10)
【国際出願番号】PCT/GB2010/050405
【国際公開番号】WO2010/103316
【国際公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【出願人】(599108792)ユーロ−セルティーク エス.エイ. (134)
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