説明

カバー状ラベル及びポンプ容器

【課題】ポンプディスペンサー部分に販売促進効果を期待することができる程度の表示面積を確保することができると共に、ノズルヘッドの無用の押し下げ等を防止することができるカバー状ラベルを提供する。
【解決手段】容器本体31の口部から突出したポンプディスペンサー部分に被嵌される筒状の胴部10と、胴部10の上端開口部を閉塞する天面板20とを備えている。胴部10の周面には、注出ノズル35の下面が掛止されるノズル挿入孔NHが形成されており、天面板20には、ノズルヘッドの操作部34が嵌り込む嵌合孔Hが形成されている。ポンプ容器に装着した状態では、胴部10におけるノズル挿入孔NHとノズル挿入孔NHに対応する下端縁との間の部分が、注出ノズル35と容器本体31の肩部との間に挟み込まれており、操作部34が天面板20の嵌合孔Hに嵌合し、嵌合孔Hの周辺部分がノズルヘッドの操作部34の上面より下側に位置している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ポンプ容器における容器本体の口部に取り付けられたポンプディスペンサー部分に装着されるカバー状ラベルに関する。
【背景技術】
【0002】
液体商品を充填する容器としては、例えば、図10に示すように、押し下げ式のノズルヘッド53を有するポンプディスペンサー52がボトル51の口部に取り付けられたポンプ容器50があり、こういったポンプ容器50では、ポンプディスペンサー52を構成しているノズルヘッド53の操作部分54を押し下げることによって、所定量の液体商品を注出することができるようになっている。
【0003】
こういったポンプ容器50では、ノズルヘッド53の無用の押し下げや外力による不意の押し下げを防止するために、ノズルヘッド53を案内する、スプリングが収容された案内筒55には、ノズルヘッド53とキャップ56との間にストッパ57を嵌め込むようになっており、ストッパ57を取り外さないと、液体商品を注出することができないようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開平06−081653号公報
【特許文献2】特開2001−175177号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上述したようなポンプ容器50の場合、ボトル51部分には、商品名やデザイン等をボトル51の胴部表面に直接印刷したり、商品名やデザイン等を印刷した筒状のシュリンクラベルをボトルの胴部に装着することによって十分な表示面積を確保することができるが、目に付きやすい上部のポンプディスペンサー52部分には人の目を引くような表示を施しにくいので、十分な販売促進効果を発揮させることができないといった問題がある。
【0006】
そこで、この発明の課題は、ポンプディスペンサー部分に販売促進効果を期待することができる程度の表示面積を確保することができると共に、ストッパを取り付けなくとも、ノズルヘッドの無用の押し下げ等を防止することができるカバー状ラベルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明は、注出ノズルを有する押下式のノズルヘッドを備えたポンプディスペンサーが容器本体の口部に取り付けられたポンプ容器のポンプディスペンサー部分に装着される、シート部材によって形成されたカバー状ラベルであって、ポンプディスペンサー部分に被嵌される筒状の胴部を備え、前記胴部の周面には、注出ノズルの下面が掛止されるノズル掛止部が形成されており、前記胴部における前記ノズル掛止部から前記胴部下端縁までの縦方向の長さが、前記ポンプ容器における注出ノズルと容器本体の肩部との間の長さと略同等であることを特徴とするカバー状ラベルを提供するものである。
【0008】
また、請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明のカバー状ラベルにおいて、前記胴部の上端開口部を閉塞する天面板を備え、前記天面板には、ノズルヘッドが嵌り込む嵌合孔が形成されており、前記胴部下端から前記天面板の前記嵌合孔が形成されている部分までの縦方向高さが、前記ポンプ容器における容器本体の肩部からノズルヘッドの上面までの高さより低いことを特徴としている。なお、嵌合孔は完全に開口されていてもよく、切れ目を形成することによって形成された舌片を持ち上げることによって嵌合孔が形成されるものでもよい。
【0009】
また、請求項3に係る発明は、内容物を注出するための注出ノズルを有する押下式のノズルヘッドを備えたポンプディスペンサーが容器本体の口部に取り付けられたポンプ容器であって、請求項1または2に記載のカバー状ラベルが、ポンプディスペンサー部分に装着されていることを特徴とするポンプ容器を提供するものである。
【発明の効果】
【0010】
以上のように、請求項1に係る発明のカバー状ラベルは、ポンプディスペンサー部分に被嵌される筒状の胴部を備えているので、その胴部に表示を施すことで、ポンプディスペンサー部分に販売促進効果を期待することができる程度の表示面積を確保することができる。
【0011】
また、胴部の周面には、注出ノズルの下面が掛止されるノズル掛止部が形成されており、胴部におけるノズル掛止部から胴部下端縁までの縦方向の長さが、ポンプ容器における注出ノズルと容器本体の肩部との間の長さと略同等に設定されているので、ポンプ容器のポンプディスペンサー部分に装着した状態では、胴部におけるノズル掛止部とノズル掛止部に対応する下端縁との間の部分が注出ノズルと容器本体との間に挟み込まれることになる。従って、このカバー状ラベルをポンプ容器のポンプディスペンサー部分に装着した状態では、ノズルヘッドを押し下げようとしても、押し下げることができず、従来のストッパと同様の機能を確保することができる。
【0012】
また、請求項2に係る発明のカバー状ラベルは、胴部の上端開口部を閉塞する天面板に、ノズルヘッドが嵌り込む嵌合孔が形成されており、胴部下端から天面板の嵌合孔が形成されている部分までの縦方向高さが、ポンプ容器における容器本体の肩部からノズルヘッドの上面までの高さより低くなっているので、ポンプ容器のポンプディスペンサー部分に装着した状態では、ノズルヘッドが天面板の嵌合孔に嵌合し、天面板における嵌合孔の周辺部分がノズルヘッドの上面より下側に位置することになる。従って、このカバー状ラベルをポンプ容器のポンプディスペンサー部分に装着した状態では、ノズルヘッドの注出ノズルが掛止されているノズル掛止部の反対側からノズル掛止部側に力が加わっても、ノズル掛止部に対する注出ノズルの掛止状態が解除されにくく、装着されたカバー状ラベルがポンプディスペンサー部分から簡単に外れることはない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】(a)はこの発明に係るカバー状ラベルの一実施形態を示す平面図、(b)は同上のカバー状ラベルを示す背面図である。
【図2】同上のカバー状ラベルを示す斜視図である。
【図3】同上のカバー状ラベルを形成するためのラベル形成基材を示す平面図である。
【図4】同上のカバー状ラベルのポンプ容器への装着前の状態を示す斜視図である。
【図5】同上のカバー状ラベルをポンプ容器に装着した状態を示す斜視図である。
【図6】(a)は他の実施形態であるカバー状ラベルを示す平面図、(b)は同上のカバー状ラベルを示す背面図である。
【図7】同上のカバー状ラベルを示す斜視図である。
【図8】同上のカバー状ラベルを形成するためのラベル形成基材を示す平面図である。
【図9】同上のカバー状ラベルをポンプ容器に装着した状態を示す斜視図である。
【図10】一般的なポンプ容器を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。図1(a)、(b)及び図2に示すカバー状ラベル1は、図4に示すように、容器本体31の口部にポンプディスペンサー32が取り付けられたポンプ容器30のポンプディスペンサー32部分に装着されるものであり、容器本体31の口部から突出したポンプディスペンサー32部分に被嵌される筒状の胴部10と、この胴部10の上端開口部を閉塞する天面板20とを備えている。なお、ポンプディスペンサー32は、ノズルヘッド33を構成している注出ノズル35が連設された操作部34を押し下げることによって、所定量の液体商品を注出することができるようになっている。
【0015】
このカバー状ラベル1は、図3に示すように、ポリプロピレンやポリエステル等によって形成された厚さ0.1〜1mm程度のプラスチックシートからなるラベル形成基材1aから形成されており、胴部10には、ポンプ容器30内に充填される液体商品に関する種々の表示が予め印刷されている。
【0016】
前記ラベル形成基材1aは、同図に示すように、胴部10を構成している正面板11の両側縁に、折目線1b、1cを介して、正面板11より背が低い背面板12及び背面板11に接着固定される接着片13がそれぞれ連設されており、正面板11及び背面板12の下端縁には、中央部が上方に突出するように湾曲した折目線1d、1eを介して、内側に折り返される折返片14、15がそれぞれ連設されている。
【0017】
前記背面板12の上端縁は、幅方向の中央部が下方側に突出するように湾曲しており、湾曲した折目線1fを介して、胴部10の上端開口部を閉塞する舟形形状の天面板20が連設されていると共に、この天面板20の反対側の側縁には、折目線1fと同様に湾曲した折目線1gを介して、幅方向の中央部に切り込み23aが形成された差込片23が連設されている。
【0018】
前記天面板20には、中央部にC字状の切目21と、この切目21から折目線1f、1gの中央部にそれぞれ至る半円弧状の切目22、22とが形成されており、C字状の切目21によって囲われた舌片部分を起こすことによって、ポンプディスペンサー32のノズルヘッド33の操作部34が嵌り込む嵌合孔Hが形成されるようになっている。なお、折目線1b、1c、1d、1e、1f、1gとしては、溝状、ミシン目状等の折曲罫線を採用することができる。
【0019】
以上のように構成されたラベル形成基材1aから、上述したようなカバー状ラベル1を形成するには、まず、接着片13の外面にホットメルト等の接着剤を塗布した状態で、背面板12を折目線1bで正面板11の内面側に折り重ねた後、接着片13を折目線1cで背面板12の外面側に折り重ねて、接着片13を背面板12に接着固定することによって、筒状の胴部10を形成する。
【0020】
続いて、差込片23を折目線1gで略90度折り曲げた後、さらに、天面板20を折目線1fで折り曲げて、差込片23を正面板11の内面に沿わせながら、胴部10内に差し込むと、図1(a)、(b)及び図2に示すように、胴部10の上端開口部が天面板20によって閉塞される。
【0021】
最後に、折返片14、15を、折目線1d、1eで胴部10の内側に折り返すと、胴部10の下端縁が、正面板11(背面板12)の幅方向の両端部に向かって徐々に低くなるように湾曲した状態となり、正面板11の上部が胴部10の上端から立ち上がったカバー状ラベル1が出来上がる。
【0022】
このようにして形成されたカバー状ラベル1の天面板20は、図1(b)に示すように、正面板11(背面板12)の幅方向の中央部が最も低く、正面板11(背面板12)の幅方向の両端部に向かって徐々に高くなるように湾曲した状態になっており、胴部10には、図2に示すように、折目線1cの上側に、背面板12、差込片23及び天面板20によって取り囲まれた、ポンプディスペンサー32の注出ノズル35を差し込み可能なノズル挿入孔NHが形成されている。また、胴部10におけるノズル挿入孔NHの下縁から胴部10の下端縁までの縦方向の長さが、ポンプ容器30における注出ノズル35と容器本体31の肩部との間の長さと略同等に設定されていると共に、胴部10の下端から天面板20における切目21の形成部分までの縦方向高さが、ポンプ容器30における容器本体31の肩部からノズルヘッド33の操作部34の上面までの高さより低くなるように設定されている。
【0023】
このようにして形成されたカバー状ラベル1の胴部10を、ポンプ容器30の注出ノズル35の先端部をノズル挿入孔NHに差し込むようにして、容器本体31の口部から突出したポンプディスペンサー32部分に被嵌すると、図5に示すように、湾曲した天面板20の最も低い位置に形成された切目21によって囲われた舌片部分がノズルヘッド33の操作部34によって押し上げられ、それに伴って天面板20に形成された嵌合孔Hにノズルヘッド33の操作部34が嵌合し、天面板20における嵌合孔Hの周辺部分がノズルヘッド33の操作部34の上面より下側に位置する状態で、カバー状ラベル1がポンプ容器30のポンプディスペンサー32部分に装着される。
【0024】
このように、このカバー状ラベル1がポンプ容器30のポンプディスペンサー32部分に装着された状態では、ノズルヘッド33の注出ノズル35の下面がノズル挿入孔NHの下縁に掛止されており、胴部10の下端縁が、容器本体31のテーパ状の肩部に沿うような状態で接触し、胴部10におけるノズル挿入孔NHの下縁とノズル挿入孔NHに対応する下端縁との間の部分、即ち、折目線1c部分が、注出ノズル35と容器本体31の肩部との間に挟み込まれた状態になっている。なお、ノズル挿入孔NHの下縁が請求項1に係る発明の「ノズル掛止部」に相当する。
【0025】
以上のように、このカバー状ラベル1は、容器本体31の口部から突出したポンプディスペンサー32部分に被嵌される筒状の胴部10を備えていると共に、その胴部10を形成している正面板11の上部が胴部10の上端から立ち上がっているので、その胴部10や正面板11の上部に表示を施すことで、ポンプディスペンサー32部分に販売促進効果を期待することができる程度の表示面積を確保することができる。
【0026】
また、このカバー状ラベル1がポンプ容器30のポンプディスペンサー32部分に装着された状態では、ノズルヘッド33の注出ノズル35がノズル挿入孔NHの下縁に掛止されており、しかも、胴部10の下端縁、特に、ノズル挿入孔NHに対応する部分が容器本体31のテーパ状の肩部に接触しているので、ノズルヘッド33の操作部34の上面を覆っている天面板20の舌片部分を押し下げようとしても、ノズルヘッド33を押し下げることができず、従来のストッパと同様の機能を確保することができる。
【0027】
また、このカバー状ラベル1をポンプ容器30のポンプディスペンサー32部分に装着した状態では、ノズルヘッド33の操作部34が天面板20の嵌合孔Hに嵌合し、天面板20における嵌合孔Hの周辺部分がノズルヘッド33の操作部34の上面より下側に位置しているので、胴部10におけるノズル挿入孔NHの反対側からノズル挿入孔NH側に力が加わっても、注出ノズル35がノズル挿入孔NHから脱落しにくく、装着されたカバー状ラベル1がポンプディスペンサー32部分から簡単に外れることはない。
【0028】
また、このカバー状ラベル1では、正面板11及び背面板12の下端縁に、折目線1d、1eを介して、折返片14、15を連接し、これらの折返片14、15を胴部10の内側に折り返しているので、胴部10の下端部が撓みにくく、ノズルヘッド33の押下防止機能を確実に発揮させることができる。
【0029】
また、このカバー状ラベル1では、C字状の切目21によって囲われた舌片部分がノズルヘッド33の操作部34によって押し上げられるので、天面板20は、その短手方向の中央部が上方側に突出するように湾曲する傾向にあるが、切目21から折目線1f、1gの中央部にそれぞれ至る半円弧状の切目22、22が形成されているので、舌片部分が連設されていないノズル挿入孔NHの反対側の部分が、舌片部分を有するノズル挿入孔NH側の部分から切り離されることになる。これによって、分断された天面板20における、舌片部分が連設されていないノズル挿入孔NHの反対側の部分については、短手方向にフラットにすることによって、嵌合孔Hの周辺部分を押し下げることができるので、ノズルヘッド33の操作部34の嵌合孔Hの周辺部分からの突出量が大きくなり、ノズルヘッド33の操作部34が嵌合孔Hから脱落しにくいという効果がある。
【0030】
図6〜図9は他の実施形態を示している。このカバー状ラベル2も、上述したカバー状ラベル1と基本的に同一構成を有しているので、同一構成要素には、同一符号を付してその説明を省略し、異なる構成要素について詳細に説明する。
【0031】
上述したカバー状ラベル1は、天面板20が舟形形状で、その長手方向及び短手方向の双方に対称であるのに対して、このカバー状ラベル2は、屈曲した折目線1h、1iを介して、背面板12及び差込片23が連設された天面板20Aが六角形状で、その短手方向には対称であるが、長手方向には非対称である点で異なっている。
【0032】
このカバー状ラベル2は、図8に示すラベル形成基材2aから形成されるが、図6(a)及び図8に示すように、背面板12の幅方向の中央位置から折目線1c側に任意の距離だけ離れた位置における正面板11と背面板12との間隔(天面板20Aの奥行き)が、背面板12の幅方向の中央位置から折目線1b側に同一距離だけ離れた位置における正面板11と背面板12との間隔(天面板20Aの奥行き)より小さくなっており、切目21よりも折目線1b側において、正面板11と背面板12との間隔(天面板20Aの奥行き)が最大になっている。
【0033】
その結果、天面板20Aは、図6(b)に示すように、切目21よりも折目線1b側において、その高さ位置が最も低くなり、しかも、その最も低い高さ位置が、上述したカバー状ラベル1の天面板20の最も低い高さ位置よりもさらに低くなるので、天面板20Aに形成された嵌合孔Hに嵌り込んだノズルヘッド33の操作部34の嵌合孔Hからの突出量が、上述したカバー状ラベル1に比べて大きくなり、装着されたカバー状ラベル1がポンプディスペンサー32部分からさらに外れにくくなるという効果がある。
【0034】
なお、上述した各実施形態では、容器本体31の肩部がテーパ状になっているポンプ容器30のポンプディスペンサー32部分に装着するカバー状ラベル1、2について説明したが、本発明のカバー状ラベルが装着可能なポンプ容器における容器本体の肩部は、テーパ状である必要はなく、フラットであってもよい。
【0035】
また、上述した各実施形態では、天面板20にC字状の切目21を形成し、この切目21によって囲われた舌片部分を持ち上げることによって、ノズルヘッド33の操作部34が嵌り込む嵌合孔を形成するようにしているが、これに限定されるものではなく、完全に開口された嵌合孔を形成しておくことも可能である。
【0036】
また、上述した各実施形態では、胴部10の周面に注出ノズル35を挿入可能なノズル挿入孔NHを形成しているが、これに限定されるものではなく、注出ノズル35の下面を掛止することができるのであれば、切り欠きであってもよい。
【0037】
また、上述した各実施形態では、正面板11及び背面板12の下端縁に、折目線1d、1eを介して、連設された折返片14、15を内側に折り返すことによって、胴部10の下端部の撓みを防止するようにしているが、これに限定されるものではなく、強度等を確保することができるのであれば、あえて折返片を設ける必要はない。
【0038】
また、上述した各実施形態では、扁平な胴部10の下端縁を、その全周にわたって、ポンプ容器30における容器本体31のテーパ状の肩部に接触させるために、正面板11及び背面板12の下端縁の中央部を窪ませるようにしているが、ポンプ容器における容器本体の肩部がフラットな場合は、扁平な胴部であっても、胴部の下端縁が同一高さ位置において容器本体の肩部に接触することになるので、胴部の下端縁はフラットにしておくことが望ましい。
【0039】
また、上述した各実施形態では、胴部10の横断面形状が舟形または扁平な六角形状のカバー状ラベル1、2について説明したが、これらに限定されるものではなく、胴部の横断面形状を円形、楕円形、扁平でない多角形状にすることも可能である。ただし、胴部の横断面形状が円形の場合は、容器本体31の肩部がテーパ状になっていても、胴部の下端縁が全周にわたって、テーパ状の肩部における同一の高さ位置に接触することになるので、胴部の下端縁もフラットにしておくことが望ましい。
【0040】
また、上述した各実施形態では、正面板11の上部を胴部10から上方に突出させているが、これに限定されるものではなく、十分な表示面積を確保することができるのであれば、必ずしも、正面板11の上部を胴部10から上方に突出させる必要はない。
【0041】
また、上述した各実施形態では、胴部10の上端開口部を天面板20、20Aによって閉塞するようにしているが、これに限定されるものではなく、装着状態を保持することができるのであれば、天面板を省略することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明は、ポンプ容器におけるポンプディスペンサー部分に人の目を引くような表示を施したい場合に利用することができる。
【符号の説明】
【0043】
1、2 カバー状ラベル
1a、2a ラベル形成基材
1b、1c、1d、1e、1f、1g、1h、1i 折目線
10 胴部
11 正面板
12 背面板
13 接着片
14、15 折返片
20、20A 天面板
21、22 切目
23 差込片
23a 切り込み
30 ポンプ容器
31 容器本体
32 ポンプディスペンサー
33 ノズルヘッド
34 操作部
35 注出ノズル
H 嵌合孔
NH ノズル挿入孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
注出ノズルを有する押下式のノズルヘッドを備えたポンプディスペンサーが容器本体の口部に取り付けられたポンプ容器のポンプディスペンサー部分に装着される、シート部材によって形成されたカバー状ラベルであって、
ポンプディスペンサー部分に被嵌される筒状の胴部を備え、
前記胴部の周面には、注出ノズルの下面が掛止されるノズル掛止部が形成されており、
前記胴部における前記ノズル掛止部から前記胴部下端縁までの縦方向の長さが、前記ポンプ容器における注出ノズルと容器本体の肩部との間の長さと略同等であることを特徴とするカバー状ラベル。
【請求項2】
前記胴部の上端開口部を閉塞する天面板を備え、
前記天面板には、ノズルヘッドが嵌り込む嵌合孔が形成されており、
前記胴部下端から前記天面板の前記嵌合孔が形成されている部分までの縦方向高さが、前記ポンプ容器における容器本体の肩部からノズルヘッドの上面までの高さより低い請求項1に記載のカバー状ラベル。
【請求項3】
注出ノズルを有する押下式のノズルヘッドを備えたポンプディスペンサーが容器本体の口部に取り付けられたポンプ容器であって、
請求項1または2に記載のカバー状ラベルが、前記ポンプディスペンサー部分に装着されていることを特徴とするポンプ容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−192949(P2012−192949A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−57283(P2011−57283)
【出願日】平成23年3月15日(2011.3.15)
【出願人】(000238005)株式会社フジシールインターナショナル (641)
【Fターム(参考)】