説明

カード処理装置

【課題】障害者でも容易にカードをカード挿入口に挿入できるようにする。
【解決手段】筐体には、その取扱者対向面11からカード挿入方向Iに凹み、凹みの底にカード挿入口41が形成されていると共に、凹みの側周面のうちの下面が誘導面23を成す第一案内凹部21と、第一案内凹部21の誘導面23から下方に凹み、凹みの底面がカード挿入口41の縁のうちの下長手縁42aを含む挿入ガイド面32を成す第二案内凹部31と、が形成されている。第二案内凹部31の開口39は、カード1の主面2よりも大きく、第一案内凹部21の開口29は、第二案内凹部31の開口39よりも大きい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カードが挿入されるカード挿入口を有するカード処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現金自動預け払い機(ATM:Automated teller machine)等、カードを受け入れるカード処理装置では、カード取扱者によるカード挿入を容易にするために各種工夫が施されている。
【0003】
例えば、特許文献1に記載のカード処理装置では、その筐体の外面から下方に凹んだ凹部を形成し、この凹部の底面を下ガイド面とし、この下ガイド面の奥にカード挿入口を設けている。さらに、このカード処理装置では、下ガイド面に多数の通気孔が形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−123205号公報 (図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に記載の技術では、確かに、健常者にはカード挿入が容易である。しかしながら、当該技術では、手や指に障害のある者や視覚障害者にはカード挿入の困難性が残るという問題点がある。
【0006】
本発明は、このような従来技術の問題点に着目し、手や指に障害のある者や視覚障害者が容易にカード挿入できるカード処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記問題点を解決するための発明に係るカード処理装置は、
カードが挿入及び/又は排出されるカード口が形成されている筐体を有するカード処理装置において、
前記カード口の縁は、前記カードを形成する面のうちの最も大きな一対のカード主面に対向する一対の長手縁を有し、
前記筐体には、カード取扱者と相対する取扱者対向面と、前記カード口から内部に向かう挿入方向に、前記取扱者対向面から凹み、凹みの底に該カード口が形成されていると共に、該凹みの側周面のうちのいずれかの面が誘導面を成す第一案内凹部と、前記カード口の前記一対の長手縁のうちの一方の長手縁から他方の長手縁の方向に、前記第一案内凹部の前記誘導面から凹み、凹みの底面が該他方の長手縁を含むガイド面を成す第二案内凹部と、が形成され、
前記第二案内凹部の開口は、前記カードの主面よりも大きく、前記第一案内凹部の開口は、該第二案内凹部の開口よりも大きい、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明では、開口サイズ及び凹みの向きが異なる複数の案内凹部により、カードをカード口に段階的に導いているため、手や指に障害のある者や視覚障害者でもカードをカード口に容易に挿入することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明に係る一実施形態におけるカード処理装置の斜視図である。
【図2】本発明に係る一実施形態におけるカード受入部の斜視図(カード挿入前)である。
【図3】図2におけるIII−III線断面図である。
【図4】本発明に係る一実施形態におけるカード受入部回りの断面図(カードの挿入前)である。
【図5】本発明に係る一実施形態におけるカード処理装置の、カードの横断面、カード挿入口、第一案内凹部の開口、第二案内凹部の開口のそれぞれの大きさを示す説明図である。
【図6】本発明に係る一実施形態におけるカード受入部の斜視図(カードの挿入過程)である。
【図7】本発明に係る一実施形態におけるカード受入部回りの斜視図(カードの挿入過程のその1)図である。
【図8】本発明に係る一実施形態におけるカード受入部回りの断面図(カードの挿入過程のその2)図である。
【図9】本発明に係る一実施形態におけるカード受入部回りの断面図(カードの挿入時)図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係るカード処理装置の実施形態について、図面を用いて説明する。
【0011】
本実施形態のカード処理装置の筐体10には、図1に示すように、この筐体10の取扱者対向面11に、カードを受け入れるカード受入部20が形成されていると共に、ディスプレイパネル13や操作パネル14等が設けられている。
【0012】
このカード処理装置が受け入れるカード1は、図2に示すように、互いに対向する一対の長方形状の主面2を有している。この主面2は、カード1を形成する面のうち最も大きな面である。なお、以下では、この一対の主面2の相互の間隔寸法をカード1の厚さ寸法tとし、長方形状の主面2の長手方向の寸法をカード1の縦幅寸法lとし、主面2の短手方向の寸法をカード1の横幅寸法wとする。
【0013】
カード受入部20は、図2及び図3に示すように、筐体10の取扱者対向面11からこの筐体10の裏面12(図1に示す)に向かうカード挿入方向Iに凹んだ第一案内凹部21を有している。この第一案内凹部21の凹みの底28には、カード挿入口41が形成されている。
【0014】
カード挿入口41の縁は、長方形状を成し、互いに対向する一対の長手縁42と、互いに対向する一対の短手縁43とを有している。一対の長手縁42は、当該カード処理装置の設置面に平行な水平方向に伸び、且つ上下に並んでいる。また、一対の短手縁43は、この設置面に対して鉛直方向に伸び且つ横方向Hに並んでいる。
【0015】
第一案内凹部21は、筐体10の横方向Hで互いに対向する一対の内側面22と、鉛直方向で互いに対向する下誘導面23及び上誘導面26と、を有している。上誘導面26は、筐体10の裏面側に向かうに連れて次第に下誘導面23に近づく向きに湾曲し、そのカード挿入方向I側の端で、下誘導面23のカード挿入方向I側の端と接続している。
【0016】
カード受入部20は、さらに、第一案内凹部21の下誘導面23から下方に凹んだ第二案内凹部31を有している。この第二案内凹部31の底面は、カード挿入方向Iに伸びる第一挿入ガイド面32を成している。この第一挿入ガイド面32は、カード処理装置の設置面に対向しているものの、そのカード排出方向E側の端に対してカード挿入方向I側の端が若干上に位置するよう、僅かに傾斜している。また、この第二案内凹部31の側面のうち、カード挿入方向Iに伸び且つ互いに対向する一対の側面が第二挿入ガイド面34を成し、この第二案内凹部31の側面のうち、カード挿入方向I側の側面が奥側面35を成し、この奥側面35に対向する側面が手前側面36を成している。
【0017】
第二案内凹部31の奥側面35には、カード挿入口41の下長手縁42aが、第二案内凹部31の底面である第一挿入ガイド面32に含まれるように、カード挿入口41が形成されている。また、第二案内凹部31の手前側面36の横方向Hの中央部には、奥側面35から遠ざかるカード排出方向Eに円弧状に凹む逃げ部37が形成されている。また、第二案内凹部31の底面である第一挿入ガイド面32には、多数の通気孔33が形成されている。なお、第一案内凹部21の底28を形成する面は、前述した上誘導面26のうちのカード挿入方向I側の部分26aと第二案内凹部31の奥側面35とを有している。
【0018】
第一案内凹部21の下誘導面23は、第二案内凹部31の側面である一対の第二挿入ガイド面34,34のそれぞれから、第一案内凹部21の一対の内側面22,24に向かって横方向Hに広がっている側部下誘導面23と、第二案内凹部31の側面である手前側面36からカード排出方向Eに広がっている手前下誘導面23と、を有している。
【0019】
第一案内凹部21の内面の一つである上誘導面26のカード挿入方向I側の部分26a、言い換えると、第一案内凹部21の底28の部分には、横方向Hに長い発光器(発光部)45が設けられている。また、第一案内凹部21の内面の一つである下誘導面23の各側部下誘導面24,24には、カード挿入方向Iに長い発光器(発光部)46,46が設けられている。これらの発光器45,46は、いずれも、複数のLED(Light Emitting Diode)を並べて構成してものである。
【0020】
図5に示すように、カード挿入口41の一対の長手縁42の相互間の寸法、つまり短手縁43の長さ寸法は、カード1の厚さ寸法tよりも若干大きく、カード挿入口41の一対の短手縁43の相互間の寸法、つまり長手縁42の長さ寸法は、カード1の横幅寸法wより若干大きい。すなわち、カード挿入口41は、カード1の横断面よりも若干大きい。なお、図5は、カード1の横断面、カード挿入口41、第二案内凹部31の開口39、第一案内凹部21の開口29のそれぞれの大きさを示すもので、それぞれの位置関係を示すものではない。
【0021】
また、第二案内凹部31の側面のうち、一対の第二挿入ガイド面34,34の相互間の寸法は、カード挿入口41の長手縁42の長さ寸法より若干大きく、第二案内凹部31の側面のうち、互いに対向する奥側面35と手前側面36との相互間の寸法は、カード1の縦幅寸法lより大きい。このため、第二案内凹部31の開口39は、カード1の主面2よりも大きい。また、この第二案内凹部31の底面である第一挿入ガイド面32上には、カード1を置くことができる。
【0022】
第一案内凹部21の一対の内側面22,22の相互間の寸法は、第二案内凹部31の一対の第二挿入ガイド面34,34間の寸法に、第二案内凹部31の両側に広がっている側部下誘導面24,24の横幅寸法を加えた寸法である。この第一案内凹部21の開口29は、第二案内凹部31の開口39よりも大きい。
【0023】
筐体10内には、図3及び図4に示すように、第一案内凹部21内への物体の進入を検知する進入検知センサ(検知手段)50と、カード挿入口41から内部に入ってきたカード1をカード挿入方向Iに送ると共に、内部に入ったカード1をカード排出方向Eに送ってカード挿入口41から排出させる一対のカード送りローラ15と、ディスプレイパネル13や操作パネル14等を制御するためのコンピュータ(発熱体)16と、このコンピュータ16に空気を送ってコンピュータ16を冷却する送風ファン51と、送風ファン51からの空気が通る主ダクト52と、主ダクト52を通ってきた空気をコンピュータ16に導く第一副ダクト53と、主ダクト52を通ってきた空気を第二案内凹部31の複数の通気孔33に導くための第二副ダクト54と、主ダクト52からの空気を第一副ダクト53と第二副ダクト54とのうちの一方に導くための切替弁(切替手段)55と、この切替弁55を駆動制御する弁制御回路(切替手段)56と、第二副ダクト54からの空気が一時的に溜まるチャンバ57と、が設けられている。
【0024】
チャンバ57は、第二案内凹部31の底面である第一挿入ガイド面32に形成されている多数の通気孔33へ空気を送れるよう、この第一挿入ガイド面32の下に形成されている。このチャンバ57には、第二副ダクト54につながっている。
【0025】
切替弁55は、第二副ダクト54を塞いで主ダクト52からの空気を第一副ダクト53に送る第一送風状態と、第一副ダクト53を塞いで主ダクト52からの空気を第二副ダクト54に送る第二送風状態とに変位可能な弁体55aと、この弁体55aを第一送風状態と第二送風状態とに変位させる弁体駆動機構55bと、を備えている。弁制御回路56は、この弁体駆動機構55bに対して駆動制御信号を送る。
【0026】
進入検知センサ50は、発光素子50aと、この発光素子50aからの光を受ける受光素子50bとを有している。発光素子50aは、第一案内凹部21の上誘導面26の裏側であって、カード排出方向E側に寄った位置に配置され、受光素子50bは、第二案内凹部31の底面である第一挿入ガイド面32の裏側のチャンバ57内であって、カード排出方向E側に寄った位置に配置されている。
【0027】
筐体10内には、以上の他、カード1に記憶されているデータを読み取る読取装置(不図示)、さらに、必要に応じて、カード1に記憶されているデータを書き換える書込み装置(不図示)等、カード1に対して何らかの処理を行う装置が設けられている。なお、カード1へのデータ記憶形態としては、カード1の表面に磁気テープが貼り付けられ、この磁気テープにデータが記憶される形態、カード1内にICチップが設けられ、このICチップにデータが記憶されている形態、バーコード等の視覚的に認識できるデータがカード1表面に直接描かれている形態等、各種形態があるが、本発明において、カード1へのデータ記憶形態はいずれの形態であってもよい。
【0028】
次に、本実施形態におけるカード処理装置の作用及び効果について説明する。
【0029】
切替弁55は、図4に示すように、カード挿入口41内にカード1が挿入されていない等の場合、第一送風状態になっており、送風ファン51からの空気は、主ダクト52、第一副ダクト53を経て、コンピュータ16に送られ、このコンピュータ16を冷却している。
【0030】
カード取扱者は、カード処理装置にカード1を挿入する際には、このカード処理装置の取扱者対向面11側に立つ。取扱者対向面11の第一案内凹部21内には、図2に示すように、各発光器45,46が設けられ、基本的に常時発光している。このため、健常者のみならず、弱視者であっても、第一案内凹部21の位置、さらに、この第一案内凹部21の底28に設けられているカード挿入口41の概略位置を認識することができる。
【0031】
カード取扱者は、発光器45,46の発光により、第一案内凹部21の位置、さらにカード挿入口41の概略位置を認識すると、又は、第一案内凹部21の底28に形成されているカード挿入口41を目視で直接認識すると、図6及び図7に示すように、カード1を第一案内凹部21の開口29から、この第一案内凹部21の内部に入れる。
【0032】
第一案内凹部21の開口29は、図5を用いて説明したように、カード1の主面2より大きな第二案内凹部31の開口39及び底面32よりもさらに大きい。このため、手や指に障害のある者や視覚障害者でも、容易に、カード1を第一案内凹部21の開口29から、この第一案内凹部21の内部に入れことができる。
【0033】
第一案内凹部21の上誘導面26は、前述したように、筐体10の裏面側に向かうに連れて次第に下誘導面23に近づく向きに湾曲している。このため、第一案内凹部21内に入れたカード1は、上誘導面26及び下誘導面23に誘導され、下誘導面23に形成されている第二案内凹部31内に導かれる。すなわち、手や指に障害のある者や視覚障害者でも、第一案内凹部21内に入れたカード1を、図8に示すように、容易に、第二案内凹部31の底面である第一挿入ガイド面32上に置くことができる。
【0034】
カード取扱者は、第二案内凹部31の第一挿入ガイド面32上にカード1を置くと、このカード1を装置の奥側、つまりカード挿入方向I側に押す。すると、カード1は、その両側が第二案内凹部31の一対の側面である第二挿入ガイド面34,34にガイドされ、その下面が第一挿入ガイド面32にガイドされて、図9に示すように、カード挿入口41内に入り込む。したがって、手や指に障害のある者や視覚障害者でも、容易に、カード1を第二案内凹部31からカード挿入口41に入れことができる。
【0035】
カード1がカード挿入口41内に入り込むと、このカード1は、一対のカード送りローラ15により、カード挿入方向Iに送られ、読取装置及び/又は書込み装置(不図示)等で処理される。カード1に対して所定の処理が施されると、カード送りローラ15が逆転して、カード1をカード排出方向Eへ送り、カード挿入口41から排出する。カード挿入口41から排出されたカード1は、第二案内凹部31の底面である第一挿入ガイド面32上に置かれる。
【0036】
そして、カード取扱者は、第二案内凹部31の第一挿入ガイド面32上にあるカード1を、ここから取り出す。なお、この際、カード取扱者の手は、第一案内凹部21の各面22,23,26により、カード挿入時のカード1と同様に、第二案内凹部31内に導かれる。
【0037】
ところで、図6及び図7に示すように、第一案内凹部21の開口29をカード取扱者の手又はカード1が通ると、これが進入検知センサ50により検知される。具体的に、進入検知センサ50の発光素子50aから受光素子50bへの光が、カード1等により遮られ、受光素子50bは、このときの受光量の変化によりカード1等の進入を検知する。
【0038】
進入検知センサ50の受光素子50bがカード1等の進入を検知すると、弁制御回路56は、切替弁55に対して、第一送風状態から第二送風状態への切替を指示する。この結果、切替弁55は、第二送風状態になり、送風ファン51からの空気は、主ダクト52、第一副ダクト53、チャンバ57を経て、第二案内凹部31の底面である第一挿入ガイド面32に形成されている多数の通気孔33から、第二案内凹部31内に吹き出る。この第二送風状態は、進入検知センサ50によりカード1等の進入が検知されてから所定時間後、又は、カード1が挿入され、さらにカード送りローラ15によりカード1が排出されてから所定時間後まで継続する。
【0039】
このため、カード1が、第二案内凹部31の底面である第一挿入ガイド面32に置かれても、カード1と第一挿入ガイド面32との間に摩擦力はほとんど働かない。よって、カード挿入時、カード取扱者は、第二案内凹部31の底面である第一挿入ガイド面32に置いたカード1を、極めて軽微な力でカード挿入方向Iに押すことができる。また、カード排出時、つまり、カード送りローラ15により、カード1がカード挿入口41から排出されて第一挿入ガイド面32上に載ると、この第一挿入ガイド面32が傾斜している関係で、カード排出方向Eに移動し、カード1の排出側先端が第二案内凹部31の手前側面36に接する。カード取扱者は、このカード1を、第二案内凹部31の円弧状の逃げ部37(図2、図5参照)に指を入れて、第二案内凹部31から取り出す。
【0040】
以上、本実施形態では、第一案内凹部21内に発光器45,46が設けられているため、弱視者であっても、第一案内凹部21の位置、この第一案内凹部21の底28に設けられているカード挿入口41の概略位置を認識することができる。さらに、本実施形態では、開口サイズ及び凹みの向きが異なる複数の案内凹部21,31により、カード1をカード挿入口41に段階的に導いているため、手や指に障害のある者や視覚障害者でもカード1をカード挿入口41に容易に挿入することができる。
【0041】
よって、本実施形態では、各種障害者でもカード処理装置にカード1を容易に挿入することができる。
【0042】
なお、以上の実施形態では、カード挿入口41から入ってきたカード1をカード挿入口41から排出しているが、カード挿入口41とは異なるカード排出口を設け、このカード排出口からカード1を排出するようにしてもよい。この場合、カード受入部20と同様、第一案内凹部、第二案内凹部及びカード排出口を有するカード排出口部を設けることが好ましい。
【0043】
また、本実施形態では、コンピュータ16の冷却用とカード浮上用とに送風ファン51を兼用しているが、それぞれに専用の送風ファン51を設けてもよい。
【0044】
また、本実施形態では、第一案内凹部21への物体の進入を検知するために光学式センサを用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、超音波センサや磁気センサ等を用いてもよい。
【符号の説明】
【0045】
1:カード、2:主面、10:筐体、11:取扱者対向面、12:裏面、15:カード送りローラ、16:コンピュータ(発熱体)、20:カード受入部、21:第一案内凹部、23:下誘導面、26:上誘導面、28:(第一案内凹部の)底、29:(第一案内凹部の)開口、31:第二案内凹部、32:第一挿入ガイド面、33:通気孔、34:第二挿入ガイド面、35:奥側面、36:手前側面、37:逃げ部、39:(第二案内凹部の)開口、41:カード挿入口、42:長手縁、42a:下長手縁、43:短手縁、45,46:発光器(発光部)、50:進入検知センサ(検知手段)、51:送風ファン、52:主ダクト、53:第一副ダクト、54:第二副ダクト、55:切替弁、56:弁制御回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カードが挿入及び/又は排出されるカード口が形成されている筐体を有するカード処理装置において、
前記カード口の縁は、前記カードを形成する面のうちの最も大きな一対のカード主面に対向する一対の長手縁を有し、
前記筐体には、
カード取扱者と相対する取扱者対向面と、
前記カード口から内部に向かう挿入方向に、前記取扱者対向面から凹み、凹みの底に該カード口が形成されていると共に、該凹みの側周面のうちのいずれかの面が誘導面を成す第一案内凹部と、
前記カード口の前記一対の長手縁のうちの一方の長手縁から他方の長手縁の方向に、前記第一案内凹部の前記誘導面から凹み、凹みの底面が該他方の長手縁を含むガイド面を成す第二案内凹部と、
が形成され、
前記第二案内凹部の開口は、前記カードの主面よりも大きく、前記第一案内凹部の開口は、該第二案内凹部の開口よりも大きい、
ことを特徴とするカード処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載のカード処理装置において、
前記第一案内凹部は、凹みの側周面の一つのである前記誘導面としての第一誘導面と、該第一誘導面と対向する第二誘導面とを有し、
前記第二誘導面は、前記挿入方向に向かうに連れて次第に前記第一誘導面に近づく面形状を成している、
ことを特徴とするカード処理装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のカード処理装置において、
前記誘導面のうち、前記第二案内凹部を基準として、前記挿入方向に対して垂直な方向の両側の位置に設けられた発光部を備えている、
ことを特徴とするカード処理装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載のカード処理装置において、
前記第二案内凹部の底面を成す前記ガイド面には、複数の通気孔が形成され、
前記筐体内に配置された送風ファンと、該送風ファンからの空気を前記複数の通気孔に導くダクトとを備えている、
ことを特徴とするカード処理装置。
【請求項5】
請求項4に記載のカード処理装置において、
前記ダクトは、前記送風ファンからの空気が通る主ダクトと、該主ダクトを通ってきた該空気を前記筐体内に配置された発熱体に導く第一副ダクトと、該主ダクトを通ってきた該空気を前記複数の通気孔に導く第二副ダクトと、を有し、
前記第一案内凹部に物体が入り込んだか否かを検知する検知手段と、
前記検知手段が前記第一案内凹部に物体が入り込んだことを検知すると、前記主ダクトを通ってきた前記空気を前記第二副ダクトに流し、該検知手段が該第一案内凹部に物体が入り込んだことを検知した後に予め定められた条件を満たすと、該主ダクトを通ってきた該空気を前記第一副ダクトに流す切替手段と、
を備えている、
ことを特徴とするカード処理装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載のカード処理装置において、
前記第二案内凹部の底面を成す前記ガイド面は、当該カード処理装置の設置面に対向した面であり、
前記カード口の前記一方の長手縁がカード口縁の上縁で、前記他方の長手縁が該カード挿入口縁の下縁である、
ことを特徴とするカード処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−43306(P2012−43306A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−185526(P2010−185526)
【出願日】平成22年8月20日(2010.8.20)
【出願人】(000168285)エヌイーシーコンピュータテクノ株式会社 (572)
【Fターム(参考)】