説明

ゲームプログラム、ゲーム装置及びゲーム制御方法

【課題】プレイヤが所望する情報を容易に選択することができるようにする。
【解決手段】本ゲームプログラムでは、複数の情報データのいずれか1つの情報データに対応する情報が、画像データを用いて画像表示部3に表示される。そして、アナログスティック17SRが傾倒すると、アナログスティック17SRの傾倒方向を示す傾倒方向用データに基づいて、検索方向が制御部1に認識される。そして、アナログスティック17SRが傾倒した状態で回転すると、アナログスティック17SRの回転量に応じて、上記の情報データを基準として検索方向に位置する情報が、画像データを用いて画像表示部3に表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームプログラム、特に、傾倒可能かつ回転可能なアナログスティックを有するコンピュータにより実行されるゲームを実現するためのゲームプログラムに関する。また、このゲームプログラムにより実現されるゲームを実行可能なゲーム装置、およびこのゲームプログラムにより実現されるゲームをコンピュータにより制御するゲーム制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から様々なビデオゲームが提案されている。これらビデオゲームは、ゲーム装置において実行されるようになっている。たとえば、一般的なゲーム装置は、モニタと、モニタとは別体のゲーム機本体と、ゲーム機本体とは別体の入力装置たとえばコントローラとを有している。コントローラには、複数の入力釦が配置されている。
【0003】
このようなゲーム装置において実現されるビデオゲームの1つとして、たとえば、野球ゲームが知られている(非特許文献1を参照)。この野球ゲームでは、プレイヤがコントローラを操作することにより、各種の設定を行うことができるようになっている。たとえば、オリジナル選手を作成する場合、選手名入力画面において選手名等が設定される。この選手名入力画面では、たとえば、ひらがな、カタカナ、漢字、英字、数字、および記号が入力可能になっている。具体的には、プレイヤが十字ボタンを押し下げる操作を連続的に行うことにより、カーソルが移動し、このカーソルにより指示された文字等がハイライトされる。そして、ハイライトされた文字を選択する操作をコントローラから行うことにより、ハイライトされた文字が名前入力領域に入力される。このような操作を連続的に行うことにより、名前入力領域に複数の文字を入力することができ、選手名を設定することができる。
【非特許文献1】プロ野球スピリッツ4、コナミデジタルエンタテインメント、PS3版、2007年4月1日
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の野球ゲームでは、選手名入力画面において選手名が設定されるようになっていた。この選手名入力画面においてプレイヤが選手名を設定しようとした場合、プレイヤは、所望の文字を選択するために、カーソルを移動する必要がある。十字ボタンを1回押し下げたときにはカーソルは1マス移動するだけなので、プレイヤが所望の選手名を名前入力領域に入力し終わるまでには、十字ボタンを押し下げる操作を繰り返し行う必要があった。このため、この選手名を設定する操作を億劫に感じるプレイヤは、選手名の設定を十分に活用していないという問題があった。
【0005】
一方で、アナログスティックを有するゲーム機では、アナログスティックを傾倒することにより、選手名入力画面においてカーソルを移動することができる。この場合は、アナログスティックを傾倒し続けることにより、選手名入力画面においてカーソルを連続的に移動することができるので、上記の問題解決に期待を持つことができる。しかしながら、この場合では、移動中のカーソルが所望の文字を指示した瞬間にアナログスティックを傾倒状態からニュートラル状態に戻すことが難しいため、カーソルを所望の文字の位置で静止させることが難しいという問題が発生した。
【0006】
本発明では、プレイヤが所望する情報を容易に選択することができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係るゲームプログラムは、支点に指示されて傾倒可能かつ支点を中心に回転可能なアナログスティックを有するコンピュータに、以下の機能を実現させるためのプログラムである。
(1)記憶部に格納された複数の情報データを制御部に認識させる情報認識機能。
(2)複数の情報データのいずれか1つの情報データを第1情報データとして制御部に認識させる第1情報認識機能。
(3)第1情報データに対応する情報を、画像データを用いて画像表示部に表示する第1情報表示機能。
(4)アナログスティックが傾倒した状態のアナログスティックの傾倒方向を示す傾倒方向用データを、制御部に認識させる傾倒データ認識機能。
(5)傾倒方向用データに基づいて、第1情報データを基準とした情報データを検索する検索方向を制御部に認識させる検索方向認識機能。
(6)アナログスティックが傾倒した状態で回転したときに、アナログスティックの回転量を示す回転用データを制御部に認識させる回転データ認識機能。
(7)回転用データに基づいて、検索方向に位置する情報に対応する情報データを、第2情報データとして制御部に認識させる第2情報認識機能。
(8)第2情報データに対応する情報を、画像データを用いて画像表示部に表示する第2情報表示機能。
【0008】
このゲームプログラムでは、情報認識機能において、記憶部に格納された複数の情報データが制御部に認識される。第1情報認識機能においては、複数の情報データのいずれか1つの情報データが、第1情報データとして制御部に認識される。第1情報表示機能においては、第1情報データに対応する情報が、画像データを用いて画像表示部に表示される。傾倒データ認識機能においては、アナログスティックが傾倒した状態のアナログスティックの傾倒方向を示す傾倒方向用データが、制御部に認識される。検索方向認識機能においては、傾倒方向用データに基づいて、第1情報データを基準とした情報データを検索する検索方向が、制御部に認識される。回転データ認識機能においては、アナログスティックが傾倒した状態で回転したときに、アナログスティックの回転量を示す回転用データが、制御部に認識される。第2情報認識機能においては、回転用データに基づいて、検索方向に位置する情報に対応する情報データが、第2情報データとして制御部に認識される。第2情報表示機能においては、第2情報データに対応する情報が、画像データを用いて画像表示部に表示される。
【0009】
たとえば、本ゲームプログラムを用いることにより野球ゲームが実現された場合、記憶部に格納された複数の情報データ、たとえば選手キャラクタを識別するための複数の情報データが、制御部に認識される。たとえば、選手キャラクタを識別するための複数の情報データが複数の文字情報データである場合、これら複数の文字情報データのいずれか1つの文字情報データが、第1文字情報データとして制御部に認識される。すると、第1文字情報データに対応する文字情報が、画像データを用いて画像表示部にハイライト表示される。そして、アナログスティックが傾倒したときに、アナログスティックが傾倒した状態のアナログスティックの傾倒方向を示す傾倒方向用データが、制御部に認識される。たとえば、傾倒方向用データが、アナログスティックの傾倒方向を示す座標データである場合、この座標データに基づいて、第1文字情報データの位置を基準とした文字情報データを検索する検索方向が、制御部に認識される。そして、アナログスティックが傾倒した状態で回転したときに、アナログスティックの回転量を示す回転用データが、制御部に認識される。たとえば、回転用データが、アナログスティックの回転量を示す回転角度データである場合、この回転角度データに基づいて、検索方向に位置する文字情報に対応する文字情報データが、第2文字情報データとして制御部に認識される。すると、第2文字情報データに対応する文字情報が、画像データを用いて画像表示部にハイライト表示される。
【0010】
この場合、アナログスティックが傾倒したときに、アナログスティックの傾倒方向を示す座標データに基づいて、第1文字情報データの位置を基準とした文字情報データの検索方向が、制御部に認識される。そして、アナログスティックが傾倒した状態で回転したときに、アナログスティックの回転量を示す回転角度データに基づいて、検索方向に位置する文字情報に対応する文字情報データが、第2文字情報データとして制御部に認識される。すると、第2文字情報データに対応する文字情報が、画像データを用いて画像表示部にハイライト表示される。
【0011】
このように、請求項1に係る発明では、プレイヤは、アナログスティックを傾倒することにより検索方向を設定し、アナログスティックを回転することにより検索方向に位置する文字情報をハイライト表示することができる。一般的には、プレイヤがアナログスティックを傾倒して回転することにより、プレイヤが所望する情報を容易にハイライト表示することができる。このため、プレイヤは、所望する情報を容易に選択することができる。
【0012】
請求項2に係るゲームプログラムは、請求項1に記載のゲームプログラムにおいて、コンピュータに、以下の機能をさらに実現させるためのプログラムである。
(9)アナログスティックが傾倒した状態のアナログスティックの傾倒方向を示す傾倒方向用データを、制御部に認識させる傾倒データ認識機能。
(10)傾倒方向用データに基づいて、傾倒方向に対応する第1方向および第1方向とは異なる第2方向のいずれか一方の方向を、情報データの検索方向として制御部に認識させる検索方向認識機能。
【0013】
このゲームプログラムでは、傾倒データ認識機能において、アナログスティックが傾倒した状態のアナログスティックの傾倒方向を示す傾倒方向用データが、制御部に認識される。検索方向認識機能においては、傾倒方向用データに基づいて、傾倒方向に対応する第1方向および第1方向とは異なる第2方向のいずれか一方の方向が、情報データの検索方向として制御部に認識される。
【0014】
たとえば、本ゲームプログラムを用いることにより野球ゲームが実現された場合、アナログスティックが傾倒した状態のアナログスティックの傾倒方向を示す傾倒方向用データが、制御部に認識される。たとえば、傾倒方向用データが、アナログスティックの傾倒方向を示す座標データである場合、この座標データに基づいて、アナログスティックの傾倒方向に対応する第1方向および第1方向とは異なる第2方向のいずれか一方の方向が、文字情報データの検索方向として制御部に認識される。
【0015】
この場合、プレイヤは、アナログスティックを傾倒することにより、文字情報データの検索方向を、アナログスティックの傾倒方向に対応する第1方向および第1方向とは異なる第2方向のいずれか一方の方向に設定することができる。一般的には、アナログスティックを傾倒することにより、情報データの検索方向を、アナログスティックの傾倒方向に対応する第1方向および第1方向とは異なる第2方向のいずれか一方の方向に設定することができる。
【0016】
このように、請求項2に係る発明では、プレイヤは、アナログスティックを傾倒することによって、アナログスティックの傾倒方向を基準として、所定の方向に情報データの検索方向を設定することができる。すなわち、プレイヤは、アナログスティックの傾倒操作で情報データの検索方向を容易に設定することができる。
【0017】
請求項3に係るゲームプログラムは、請求項1又は2に記載のゲームプログラムにおいて、コンピュータに、以下の機能をさらに実現させるためのプログラムである。
(11)アナログスティックが傾倒した状態で回転したときに、傾倒方向用データに基づいてアナログスティックの回転量を示す回転用データを算出する処理を制御部に実行させ、回転用データを制御部に認識させる回転データ認識機能。
(12)回転用データが示す回転量に応じて検索方向に位置する情報に対応する情報データを検索する処理を制御部に実行させ、検索方向に位置する情報に対応する情報データを第2情報データとして制御部に認識させる第2情報認識機能。
【0018】
このゲームプログラムでは、回転データ認識機能において、アナログスティックが傾倒した状態で回転したときに、傾倒方向用データに基づいてアナログスティックの回転量を示す回転用データを算出する処理が、制御部により実行される。すると、この回転用データが、制御部に認識される。第2情報認識機能においては、回転用データが示す回転量に応じて検索方向に位置する情報に対応する情報データを検索する処理が、制御部により実行される。すると、この検索方向に位置する情報に対応する情報データが、第2情報データとして制御部に認識される。
【0019】
たとえば、本ゲームプログラムを用いることにより野球ゲームが実現された場合、アナログスティックが傾倒した状態で回転したときに、傾倒方向用データに基づいてアナログスティックの回転量を示す回転用データを算出する処理が、制御部により実行される。たとえば、傾倒方向用データが、アナログスティックの傾倒方向を示す座標データである場合、この座標データに基づいて、アナログスティックの回転量を示す回転角度データを算出する処理が、制御部により実行される。すると、この回転角度データが、制御部に認識される。すると、回転角度データが示す回転量に応じて検索方向に位置する文字情報に対応する文字情報データを検索する処理が、制御部により実行される。すると、この検索方向に位置する文字情報に対応する文字情報データが、第2文字情報データとして制御部に認識される。
【0020】
この場合、アナログスティックの傾倒方向を示す座標データに基づいて、アナログスティックの回転量を示す回転角度データが、制御部により算出される。すると、この回転角度データが示す回転量に応じて、検索方向に位置する文字情報に対応する文字情報データが、制御部により検索される。そして、検索された文字情報データが、第2文字情報データとして制御部に認識される。
【0021】
このように、請求項3に係る発明では、プレイヤは、アナログスティックを回転することによって、制御部により算出された回転角度データが示す回転量に応じて、アナログスティックの傾倒操作により設定された検索方向に位置する文字情報に対応する文字情報データを検索することができる。すなわち、プレイヤは、アナログスティックの回転操作で情報データの検索を容易に実行することができる。
【0022】
請求項4に係るゲームプログラムは、請求項1から3のいずれかに記載のゲームプログラムにおいて、コンピュータに、以下の機能をさらに実現させるためのプログラムである。
(13)アナログスティックが傾倒した状態で回転したときに、アナログスティックの回転方向および回転量を示す回転用データを制御部に認識させる回転データ認識機能。
(14)回転用データに基づいて、検索方向に位置する情報に対応する情報データを第2情報データとして制御部に認識させる第2情報認識機能。
(15)第2情報データに対応する情報を、画像データを用いて画像表示部に表示する第2情報表示機能。
(16)回転用データに基づいて、アナログスティックの回転方向が変化したか否かを制御部に判別させる回転方向判別機能。
(17)アナログスティックの回転方向が変化したと制御部に判別された場合に、アナログスティックの回転方向および回転量を示す回転用データを制御部に再認識させる回転データ再認識機能。
(18)制御部に再認識された回転用データに基づいて、検索方向とは異なる方向に位置する情報データを第3情報データとして制御部に認識させる第3情報認識機能。
(19)第3情報データに対応する情報を、画像データを用いて画像表示部に表示する第3情報表示機能。
【0023】
このゲームプログラムでは、回転データ認識機能においては、アナログスティックが傾倒した状態で回転したときに、アナログスティックの回転方向および回転量を示す回転用データが、制御部に認識される。第2情報認識機能においては、回転用データに基づいて、検索方向に位置する情報に対応する情報データが、第2情報データとして制御部に認識される。第2情報表示機能においては、第2情報データに対応する情報が、画像データを用いて画像表示部に表示される。回転方向判別機能においては、回転用データに基づいて、アナログスティックの回転方向が変化したか否かが、制御部により判別される。回転データ再認識機能においては、アナログスティックの回転方向が変化したと制御部に判別された場合に、アナログスティックの回転方向および回転量を示す回転用データが、制御部に再認識される。第3情報認識機能においては、制御部に再認識された回転用データに基づいて、検索方向とは異なる方向に位置する情報データが、第3情報データとして制御部に認識される。第3情報表示機能においては、第3情報データに対応する情報が、画像データを用いて画像表示部に表示される。
【0024】
たとえば、本ゲームプログラムを用いることにより野球ゲームが実現された場合、アナログスティックが傾倒した状態で回転したときに、アナログスティックの回転方向および回転量を示す回転用データが、制御部に認識される。たとえば、回転用データが、アナログスティックの回転方向および回転量を示す回転角度データである場合、この回転角度データに基づいて、検索方向に位置する文字情報に対応する文字情報データが、第2文字情報データとして制御部に認識される。すると、第2文字情報データに対応する文字情報が、画像データを用いて画像表示部にハイライト表示される。ここでは、回転角度データに基づいて、アナログスティックの回転方向が変化したか否かが、制御部により判別される。たとえば、回転角度データの符号を制御部に認識させることにより、アナログスティックの回転方向が変化したか否かが、制御部により判別される。そして、アナログスティックの回転方向が変化したと制御部に判別された場合に、アナログスティックの回転方向および回転量を示す回転角度データが、制御部に再認識される。すると、制御部に再認識された回転角度データに基づいて、検索方向とは異なる方向に位置する文字情報データが、第3文字情報データとして制御部に認識される。すると、第3文字情報データに対応する情報が、画像データを用いて画像表示部にハイライト表示される。
【0025】
この場合、アナログスティックの回転方向が変化したと制御部に判別された場合に、制御部に再認識された回転角度データに基づいて、検索方向とは異なる方向に位置する文字情報データが、第3文字情報データとして制御部に認識される。すると、第3文字情報データに対応する文字情報が、画像データを用いて画像表示部にハイライト表示される。
【0026】
このように、請求項4に係る発明では、プレイヤは、アナログスティックを傾倒することにより検索方向を設定し、アナログスティックを回転することにより検索方向に位置する文字情報をハイライト表示することができる。また、プレイヤは、アナログスティックを逆回転することにより検索方向とは異なる方向に位置する文字情報をハイライト表示することができる。一般的には、プレイヤがアナログスティックを傾倒した状態で回転したり逆回転したりすることにより、プレイヤが所望する情報を容易にハイライト表示することができる。このため、プレイヤは、所望する情報を容易に選択することができる。
【0027】
請求項5に係るゲームプログラムは、請求項1から4のいずれかに記載のゲームプログラムにおいて、コンピュータに、以下の機能をさらに実現させるためのプログラムである。
(20)傾倒角度用データに基づいて、アナログスティックの傾倒角度が、アナログスティックの誤作動の対象となる角度であるか否かを制御部に判断させる傾倒角度判断機能。
(21)アナログスティックの傾倒角度が、アナログスティックの誤作動の対象となる角度ではないと制御部により判断された場合に、傾倒方向用データに基づいて、第1情報データを基準とした情報データの検索方向を制御部に認識させる検索方向認識機能。
【0028】
このゲームプログラムでは、傾倒角度判断機能において、傾倒角度用データに基づいて、アナログスティックの傾倒角度が、アナログスティックの誤作動の対象となる角度であるか否かが、制御部により判断される。検索方向認識機能において、アナログスティックの傾倒角度が、アナログスティックの誤作動の対象となる角度ではないと制御部により判断された場合に、傾倒方向用データに基づいて、第1情報データを基準とした情報データの検索方向が、制御部に認識される。
【0029】
たとえば、本ゲームプログラムを用いることにより野球ゲームが実現された場合、傾倒角度用データに基づいて、アナログスティックの傾倒角度が、アナログスティックの誤作動の対象となる角度であるか否かが、制御部により判断される。そして、アナログスティックの傾倒角度が、アナログスティックの誤作動の対象となる角度ではないと制御部により判断された場合に、傾倒方向用データに基づいて、第1文字情報データを基準とした文字情報データの検索方向が、制御部に認識される。
【0030】
この場合、アナログスティックの中立位置(ニュートラル位置)からのアナログスティックの傾倒角度が、アナログスティックの誤作動の対象となる角度ではない場合に、傾倒方向用データに基づいて、第1文字情報データを基準とした文字情報データの検索方向が、制御部に認識される。言い換えると、アナログスティックの中立位置からのアナログスティックの傾倒角度が、アナログスティックの誤作動の対象となる角度である場合は、第1文字情報データを基準とした文字情報データの検索方向が、制御部に認識されなくなる。このようにして、請求項5に係る発明では、アナログスティックの誤作動を防止することができる。
【0031】
請求項6に係るゲームプログラムは、請求項1から5のいずれかに記載のゲームプログラムにおいて、コンピュータに、以下の機能をさらに実現させるためのプログラムである。
(22)アナログスティックの基本回転量を示す基本回転用データを制御部に認識させる基本回転用データ認識機能。
(23)アナログスティックが傾倒した状態で回転したときに、アナログスティックの回転量を示す回転用データを制御部に認識させる回転データ認識機能。
(24)回転用データが基本回転用データ以上であるか否かを制御部に判断させる回転データ判断機能。
(25)回転用データが基本回転用データ以上であると制御部に判断された場合に、回転用データに基づいて、検索方向に位置する情報に対応する情報データを第2情報データとして制御部に認識させる第2情報認識機能。
【0032】
このゲームプログラムでは、基本回転用データ認識機能において、アナログスティックの基本回転量を示す基本回転用データが、制御部に認識される。回転データ認識機能においては、アナログスティックが傾倒した状態で回転したときに、アナログスティックの回転量を示す回転用データが、制御部に認識される。回転データ判断機能においては、回転用データが基本回転用データ以上であるか否かが、制御部により判断される。第2情報認識機能においては、回転用データが基本回転用データ以上であると制御部に判断された場合に、回転用データに基づいて、検索方向に位置する情報に対応する情報データが、第2情報データとして制御部に認識される。
【0033】
たとえば、本ゲームプログラムを用いることにより野球ゲームが実現された場合、アナログスティックの基本回転量を示す基本回転用データが、制御部に認識される。そして、アナログスティックが傾倒した状態で回転したときに、アナログスティックの回転量を示す回転用データが、制御部に認識される。たとえば、基本回転用データが、アナログスティックの基本回転量を示す基本回転角度データであり、回転用データが、アナログスティックの回転量を示す回転角度データである場合、この回転角度データが基本回転角度データ以上であるか否かが、制御部により判断される。そして、回転角度データが基本回転角度データ以上であると制御部により判断された場合に、回転角度データに基づいて、検索方向に位置する文字情報に対応する文字情報データが、第2情報データとして制御部に認識される。
【0034】
この場合、回転角度データが基本回転角度データ以上であると制御部により判断された場合に、回転角度データに基づいて、検索方向に位置する文字情報に対応する文字情報データが、第2情報データとして制御部に認識される。たとえば、アナログスティックの回転角度データが所定の角度データ以上であると制御部により判断された場合に、この回転角度データに基づいて、検索方向に位置する文字情報に対応する文字情報データが、第2情報データとして制御部に認識される。
【0035】
このように、請求項6に係る発明では、アナログスティックの回転角度が所定の回転角度以上になるごとに、検索方向に位置する文字情報に対応する文字情報データを、第2文字情報データとして制御部に連続的に認識させることができる。すなわち、アナログスティックの回転角度が所定の回転角度以上になるごとに、第2文字情報データを画像表示部に連続的に表示することができる。一般的には、アナログスティックの回転角度が所定の回転角度以上になるごとに、検索方向に位置する文字情報に対応する文字情報データを、画像表示部に連続的に表示することができる。このため、プレイヤは、アナログスティックの回転操作で情報データを容易に検索することができる。
【0036】
請求項7に係るゲームプログラムは、請求項6に記載のゲームプログラムにおいて、コンピュータに、以下の機能をさらに実現させるためのプログラムである。
(26)検索方向に位置する情報データの数を制御部に認識させる情報数認識機能。
(27)アナログスティックが1回転したときの回転量を示す1回転用データを制御部に認識させる1回転データ認識機能。
(28)検索方向に位置する情報データの数を用いて1回転用データを除算する処理を制御部に実行させることにより、アナログスティックの基本回転量を示す基本回転用データを算出する基本回転用データ算出機能。
【0037】
このゲームプログラムでは、情報数認識機能において、検索方向に位置する情報データの数が、制御部に認識される。1回転データ認識機能においては、アナログスティックが1回転したときの回転量を示す1回転用データが、制御部に認識される。基本回転用データ算出機能においては、検索方向に位置する情報データの数を用いて1回転用データを除算する処理が、制御部により実行される。これにより、アナログスティックの基本回転量を示す基本回転用データが、算出される。
【0038】
たとえば、本ゲームプログラムを用いることにより野球ゲームが実現された場合、検索方向に位置する文字情報データの数が、制御部に認識される。また、アナログスティックが1回転したときの回転量を示す1回転用データが、制御部に認識される。そして、検索方向に位置する文字情報データの数を用いて、アナログスティックが1回転したときの回転量を示す1回転用データを除算する処理が、制御部により実行される。これにより、アナログスティックの基本回転量を示す基本回転用データが、算出される。
【0039】
この場合、検索方向に位置する文字情報データの数を用いて、アナログスティックが1回転したときの回転量を示す1回転用データを除算することにより、アナログスティックの基本回転量を示す基本回転用データが、算出される。たとえば、検索方向に位置する文字情報データの数から数値「1」を減算した値で、アナログスティックが1回転したときの回転量を示す1回転角度データ(360(度))を除算することにより、アナログスティックの基本回転角度データが算出される。
【0040】
このようにして算出された基本回転角度データを用いた場合、アナログスティックを1回転させることにより、検索方向に位置する文字情報データそれぞれを、制御部に連続的に認識させることができる。このため、プレイヤは、アナログスティックの回転操作で情報データを容易に検索することができる。
【0041】
請求項8に係るゲーム装置は、支点に指示されて傾倒可能かつ支点を中心に回転可能なアナログスティックを有するゲーム装置である。このゲーム装置は、記憶部に格納された複数の情報データを制御部に認識させる情報認識手段と、複数の情報データのいずれか1つの情報データを第1情報データとして制御部に認識させる第1情報認識手段と、第1情報データに対応する情報を画像データを用いて画像表示部に表示する第1情報表示手段と、アナログスティックが傾倒した状態のアナログスティックの傾倒方向を示す傾倒方向用データを制御部に認識させる傾倒データ認識手段と、傾倒方向用データに基づいて第1情報データを基準とした情報データを検索する検索方向を制御部に認識させる検索方向認識手段と、アナログスティックが傾倒した状態で回転したときに、アナログスティックの回転量を示す回転用データを制御部に認識させる回転データ認識手段と、回転用データに基づいて、検索方向に位置する情報に対応する情報データを、第2情報データとして制御部に認識させる第2情報認識手段と、第2情報データに対応する情報を、画像データを用いて画像表示部に表示する第2情報表示手段と、を備えている。
【0042】
請求項9に係るゲーム制御方法は、支点に指示されて傾倒可能かつ支点を中心に回転可能なアナログスティックを有するコンピュータにより制御されるゲーム制御方法である。このゲーム制御方法は、記憶部に格納された複数の情報データを制御部に認識させる情報認識ステップと、複数の情報データのいずれか1つの情報データを第1情報データとして制御部に認識させる第1情報認識ステップと、第1情報データに対応する情報を画像データを用いて画像表示部に表示する第1情報表示ステップと、アナログスティックが傾倒した状態のアナログスティックの傾倒方向を示す傾倒方向用データを制御部に認識させる傾倒データ認識ステップと、傾倒方向用データに基づいて第1情報データを基準とした情報データを検索する検索方向を制御部に認識させる検索方向認識ステップと、アナログスティックが傾倒した状態で回転したときに、アナログスティックの回転量を示す回転用データを制御部に認識させる回転データ認識ステップと、回転用データに基づいて、検索方向に位置する情報に対応する情報データを、第2情報データとして制御部に認識させる第2情報認識ステップと、第2情報データに対応する情報を、画像データを用いて画像表示部に表示する第2情報表示ステップと、を備えている。
【発明の効果】
【0043】
本発明では、アナログスティックが傾倒することにより検索方向を設定することができ、アナログスティックが回転することにより検索方向に位置する情報に対応する情報データを表示することができる。たとえば、アナログスティックが傾倒することにより、アナログスティックの傾倒方向を基準とした所定の方向に、情報データの検索方向を設定することができる。そして、アナログスティックが回転することにより、制御部により算出される回転用データが示す回転量に応じて、検索方向に位置する情報に対応する情報データを表示することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0044】
〔ゲーム装置の構成と動作〕
図1は、本発明の一実施形態によるゲーム装置の基本構成を示している。ここでは、ビデオゲーム装置の一例として、家庭用ビデオゲーム装置を対象として説明を行うこととする。家庭用ビデオゲーム装置は、家庭用ゲーム機本体および家庭用テレビジョンを備える。家庭用ゲーム機本体には、記録媒体10が装填可能となっており、記録媒体10からゲームデータが適宜読み出されてゲームが実行される。このようにして実行されるゲーム内容が家庭用テレビジョンに表示される。
【0045】
家庭用ビデオゲーム装置のゲームシステムは、制御部1と、記憶部2と、画像表示部3と、音声出力部4と、操作入力部5、通信部23とからなっており、それぞれがバス6を介して接続される。このバス6は、アドレスバス、データバス、およびコントロールバスなどを含んでいる。ここで、制御部1、記憶部2、音声出力部4および操作入力部5は、家庭用ビデオゲーム装置の家庭用ゲーム機本体に含まれており、画像表示部3は家庭用テレビジョンに含まれている。
【0046】
制御部1は、主に、ゲームプログラムに基づいてゲーム全体の進行を制御するために設けられている。制御部1は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)7と、信号処理プロセッサ8と、画像処理プロセッサ9とから構成されている。CPU7と信号処理プロセッサ8と画像処理プロセッサ9とは、それぞれがバス6を介して互いに接続されている。CPU7は、ゲームプログラムからの命令を解釈し、各種のデータ処理や制御を行う。たとえば、CPU7は、信号処理プロセッサ8に対して、画像データを画像処理プロセッサに供給するように命令する。信号処理プロセッサ8は、主に、3次元空間上における計算と、3次元空間上から擬似3次元空間上への位置変換計算と、光源計算処理と、3次元空間上又は擬似3次元空間上で実行された計算結果に基づいた画像および音声データの生成加工処理とを行っている。画像処理プロセッサ9は、主に、信号処理プロセッサ8の計算結果および処理結果に基づいて、描画すべき画像データをRAM12に書き込む処理を行っている。また、CPU7は、信号処理プロセッサ8に対して、各種データを処理するように命令する。信号処理プロセッサ8は、主に、3次元空間上における各種データに対応する計算と、3次元空間上から擬似3次元空間上への位置変換計算とを行っている。
【0047】
記憶部2は、主に、プログラムデータや、プログラムデータで使用される各種データなどを格納しておくために設けられている。記憶部2は、たとえば、記録媒体10と、インターフェース回路11と、RAM(Random Access Memory)12とから構成されている。記録媒体10には、インターフェース回路11が接続されている。そして、インターフェース回路11とRAM12とはバス6を介して接続されている。記録媒体10は、オペレーションシステムのプログラムデータや、画像データ、音声データ並びに各種プログラムデータからなるゲームデータなどを記録するためのものである。この記録媒体10は、たとえば、ROM(Read Only Memory)カセット、光ディスク、およびフレキシブルディスクなどであり、オペレーティングシステムのプログラムデータやゲームデータなどが記憶される。なお、記録媒体10にはカード型メモリも含まれており、このカード型メモリは、主に、ゲームを中断するときに中断時点での各種ゲームパラメータを保存するために用いられる。RAM12は、記録媒体10から読み出された各種データを一時的に格納したり、制御部1からの処理結果を一時的に記録したりするために用いられる。このRAM12には、各種データとともに、各種データの記憶位置を示すアドレスデータが格納されており、任意のアドレスを指定して読み書きすることが可能になっている。
【0048】
画像表示部3は、主に、画像処理プロセッサ9によってRAM12に書き込まれた画像データや、記録媒体10から読み出される画像データなどを画像として出力するために設けられている。この画像表示部3は、たとえば、テレビジョンモニタ20と、インターフェース回路21と、D/Aコンバータ(Digital-To-Analogコンバータ)22とから構成されている。テレビジョンモニタ20にはD/Aコンバータ22が接続されており、D/Aコンバータ22にはインターフェース回路21が接続されている。そして、インターフェース回路21にバス6が接続されている。ここでは、画像データが、インターフェース回路21を介してD/Aコンバータ22に供給され、ここでアナログ画像信号に変換される。そして、アナログ画像信号がテレビジョンモニタ20に画像として出力される。
【0049】
ここで、画像データには、たとえば、ポリゴンデータやテクスチャデータなどがある。ポリゴンデータはポリゴンを構成する頂点の座標データのことである。テクスチャデータは、ポリゴンにテクスチャを設定するためのものであり、テクスチャ指示データとテクスチャカラーデータとからなっている。テクスチャ指示データはポリゴンとテクスチャとを対応づけるためのデータであり、テクスチャカラーデータはテクスチャの色を指定するためのデータである。ここで、ポリゴンデータとテクスチャデータとには、各データの記憶位置を示すポリゴンアドレスデータとテクスチャアドレスデータとが対応づけられている。このような画像データでは、信号処理プロセッサ8により、ポリゴンアドレスデータの示す3次元空間上のポリゴンデータ(3次元ポリゴンデータ)が、画面自体(視点)の移動量データおよび回転量データに基づいて座標変換および透視投影変換されて、2次元空間上のポリゴンデータ(2次元ポリゴンデータ)に置換される。そして、複数の2次元ポリゴンデータでポリゴン外形を構成して、ポリゴンの内部領域にテクスチャアドレスデータが示すテクスチャデータを書き込む。このようにして、各ポリゴンにテクスチャが貼り付けられた物体つまり各種キャラクタを表現することができる。
【0050】
音声出力部4は、主に、記録媒体10から読み出される音声データを音声として出力するために設けられている。音声出力部4は、たとえば、スピーカ13と、増幅回路14と、D/Aコンバータ15と、インターフェース回路16とから構成されている。スピーカ13には増幅回路14が接続されており、増幅回路14にはD/Aコンバータ15が接続されており、D/Aコンバータ15にはインターフェース回路16が接続されている。そして、インターフェース回路16にバス6が接続されている。ここでは、音声データが、インターフェース回路16を介してD/Aコンバータ15に供給され、ここでアナログ音声信号に変換される。このアナログ音声信号が増幅回路14によって増幅され、スピーカ13から音声として出力される。音声データには、たとえば、ADPCM(Adaptive Differential Pulse Code Modulation)データやPCM(Pulse Code Modulation)データなどがある。ADPCMデータの場合、上述と同様の処理方法で音声をスピーカ13から出力することができる。PCMデータの場合、RAM12においてPCMデータをADPCMデータに変換しておくことで、上述と同様の処理方法で音声をスピーカ13から出力することができる。
【0051】
操作入力部5は、主に、コントローラ17と、操作情報インターフェース回路18と、インターフェース回路19とから構成されている。コントローラ17には、操作情報インターフェース回路18が接続されており、操作情報インターフェース回路18にはインターフェース回路19が接続されている。そして、インターフェース回路19にバス6が接続されている。
【0052】
コントローラ17は、プレイヤが種々の操作命令を入力するために使用する操作装置であり、プレイヤの操作に応じた操作信号をCPU7に送出する。コントローラ17には、第1ボタン17a、第2ボタン17b、第3ボタン17c、第4ボタン17d、上方向キー17U、下方向キー17D、左方向キー17L、右方向キー17R、L1ボタン17L1、L2ボタン17L2、R1ボタン17R1、R2ボタン17R2、スタートボタン17e、セレクトボタン17f、左スティック17SL及び右スティック17SRが設けられている。
【0053】
上方向キー17U、下方向キー17D、左方向キー17L及び右方向キー17Rは、例えば、キャラクタやカーソルをテレビジョンモニタ20の画面上で上下左右に移動させるコマンドをCPU7に与えるために使用される。
【0054】
スタートボタン17eは、記録媒体10からゲームプログラムをロードするようにCPU7に指示するときなどに使用される。
【0055】
セレクトボタン17fは、記録媒体10からロードされたゲームプログラムに対して、各種選択をCPU7に指示するときなどに使用される。
【0056】
左スティック17SL及び右スティック17SRは、いわゆるジョイスティックとほぼ同一構成のスティック型コントローラである。このスティック型コントローラは、直立したスティックを有している。このスティックは、支点を中心として直立位置から前後左右を含む360度の方向に、傾倒可能な構成になっている。また、このスティックは、傾倒した状態において、支点を中心として回転可能な構成になっている。左スティック17SL及び右スティック17SRは、スティックの傾倒方向及び傾倒角度に応じて、直立位置を原点とするx座標及びy座標の値を、操作信号として操作情報インターフェース回路18とインターフェース回路19とを介してCPU7に送出する。
【0057】
第1ボタン17a、第2ボタン17b、第3ボタン17c、第4ボタン17d、L1ボタン17L1、L2ボタン17L2、R1ボタン17R1及びR2ボタン17R2には、記録媒体10からロードされるゲームプログラムに応じて種々の機能が割り振られている。
【0058】
なお、左スティック17SL及び右スティック17SRを除くコントローラ17の各ボタン及び各キーは、外部からの押圧力によって中立位置から押圧されるとオンになり、押圧力が解除されると中立位置に復帰してオフになるオンオフスイッチになっている。
【0059】
通信部23は、通信制御回路24および通信インターフェース25を有している。通信制御回路24および通信インターフェース25は、ゲーム機をサーバや他のゲーム機等に接続するために用いられる。通信制御回路20および通信インターフェース21は、バス16を介してCPU11に接続されている。通信制御回路20および通信インターフェース21は、CPU11からの命令に応じて、ゲーム機をインターネットに接続するための接続信号を制御し発信する。また、通信制御回路20および通信インターフェース21は、インターネットを介してゲーム機をサーバや他のゲーム機に接続するための接続信号を制御し発信する。
【0060】
以上のような構成からなる家庭用ビデオゲーム装置の概略動作を、以下に説明する。電源スイッチ(図示省略)がオンにされゲームシステム1に電源が投入されると、CPU7が、記録媒体10に記憶されているオペレーティングシステムに基づいて、記録媒体10から画像データ、音声データ、およびプログラムデータを読み出す。読み出された画像データ、音声データ、およびプログラムデータの一部若しくは全部は、RAM12に格納される。そして、CPU7が、RAM12に格納されたプログラムデータに基づいて、RAM12に格納された画像データや音声データを画像や音声としてテレビジョンモニタ20やスピーカ13に出力するためのコマンドを発行する。
【0061】
画像データの場合、CPU7からのコマンドに基づいて、まず、信号処理プロセッサ8が、3次元空間上におけるキャラクタの位置計算および光源計算などを行う。次に、画像処理プロセッサ9が、信号処理プロセッサ8の計算結果に基づいて、描画すべき画像データのRAM12への書き込み処理などを行う。そして、RAM12に書き込まれた画像データが、インターフェース回路21を介してD/Aコンバータ22に供給される。ここで、画像データがD/Aコンバータ22でアナログ映像信号に変換される。そして、画像データはテレビジョンモニタ20に供給され画像として表示される。
【0062】
音声データの場合、まず、信号処理プロセッサ8が、CPU7からのコマンドに基づいて音声データの生成および加工処理を行う。ここでは、音声データに対して、たとえば、ピッチの変換、ノイズの付加、エンベロープの設定、レベルの設定及びリバーブの付加などの処理が施される。次に、音声データは、信号処理プロセッサ8から出力されて、インターフェース回路16を介してD/Aコンバータ15に供給される。ここで、音声データがアナログ音声信号に変換される。そして、音声データは増幅回路14を介してスピーカ13から音声として出力される。
【0063】
〔ゲーム装置における各種処理概要〕
本ゲーム機において実行されるゲームプログラムは、たとえば野球ゲームプログラムである。この野球ゲームプログラムを起動することにより、野球ゲームが実行される。図2は、本発明で主要な役割を果たす機能を説明するための機能ブロック図である。なお、本ゲーム機は、傾倒可能かつ回転可能な左スティック17SLおよび右スティック17SRを有している。以下では、本発明の対象となるアナログスティックが、右スティック17SRである場合を例として、説明を行うものとする。
【0064】
1回転データ認識手段50は、右スティック17SRが1回転したときの回転量を示す1回転用データをCPU7に認識させる機能を備えている。1回転データ認識手段50では、右スティック17SRが1回転したときの回転量を示す1回転用データが、CPU7に認識される。
【0065】
この手段では、たとえば、右スティック17SRが1回転したときの回転量を示す数値「360(度)」が、1回転角度データとしてCPU7に認識される。1回転角度データは、ゲームプログラムにおいて予め規定されている。この1回転角度データは、ゲームプログラムのロード時に、記録媒体10からRAM12にロードされ、RAM12に格納されている。
【0066】
情報認識手段51は、RAM12に格納された複数の情報データをCPU7に認識させる機能を備えている。情報認識手段51では、RAM12に格納された複数の情報データが、CPU7に認識される。
【0067】
この手段では、たとえば、複数の情報データが、選手キャラクタの名前を設定するために用いられる複数の文字情報データである場合、これら複数の文字情報データが、CPU7に認識される。ここでは、ひらがな、カタカナ、英字、数字、および記号等からなる文字情報が、複数の文字情報データが示す情報に対応している。また、たとえば、複数の情報データが、選手キャラクタの容姿を設定するために用いられる複数の容姿情報データである場合、これら複数の容姿情報データが、CPU7に認識される。ここでは、複数の眉、複数の目、複数の鼻、および複数の口のいずれか1つの部位に対する容姿情報が、複数の容姿情報データが示す情報に対応している。これら複数の情報データは、ゲームプログラムのロード時に、記録媒体10からRAM12にロードされ、RAM12に格納されている。
【0068】
第1情報認識手段52は、複数の情報データのいずれか1つの情報データを第1情報データとしてCPU7に認識させる機能を備えている。第1情報認識手段52では、複数の情報データのいずれか1つの情報データが、第1情報データとしてCPU7に認識される。
【0069】
この手段では、たとえば、複数の情報データが示す情報が、ひらがな全文字(カタカナ全文字、英字全文字、0から9までの数字、又は複数の記号)である場合、ひらがな全文字(カタカナ全文字、英字全文字、0から9までの数字、又は複数の記号)のうちのいずれか1つの文字(数字、又は記号)に対応する情報データが、第1情報データとしてCPU7に認識される。同様に、たとえば、複数の情報データが示す情報が、複数の眉(複数の目、複数の鼻、又は複数の口)である場合、複数の眉(複数の目、複数の鼻、又は複数の口)のうちのいずれか1つの眉(目、鼻、又は口)に対応する情報データが、第1情報データとしてCPU7に認識される。
【0070】
第1情報表示手段53は、第1情報データに対応する情報を、画像データを用いて画像表示部に表示する機能を備えている。第1情報表示手段53では、第1情報データに対応する情報が、画像データを用いて画像表示部に表示される。
【0071】
この手段では、たとえば、第1情報データに対応する情報が、文字、数字、および記号のいずれか1つである場合、この情報が、画像データを用いて、画像表示部にハイライト表示される。同様に、たとえば、第1情報データに対応する情報が、眉、目、鼻、および口のいずれか1つである場合、この情報が、画像データを用いて、画像表示部にハイライト表示される。ここでハイライト表示される情報は、ゲームプログラムにおいて予め規定されている。また、ハイライト表示するために用いられる画像データは、ゲームプログラムのロード時に、記録媒体10からRAM12にロードされ、RAM12に格納されている。
【0072】
傾倒データ認識手段54は、右スティック17SRが傾倒した状態の右スティック17SRの傾倒方向を示す傾倒方向用データを、CPU7に認識させる機能を備えている。傾倒データ認識手段54では、右スティック17SRが傾倒した状態の右スティック17SRの傾倒方向を示す傾倒方向用データが、CPU7に認識される。
【0073】
この手段では、たとえば、右スティック17SRが傾倒した状態の右スティック17SRの傾倒方向を、右スティック17SRの直立位置(中立位置)を原点とするx座標およびy座標を示す座標データで示した場合、この座標データが傾倒方向用データとなる。この傾倒方向用データは、右スティック17SRの傾倒方向および傾倒角度に応じて変化する。なお、この傾倒方向用データ(座標データ)は、右スティック17SRが傾倒したときに、コントローラ17から操作情報インターフェース回路18とインターフェース回路19とを介して、CPU7に送出されCPU7認識される。
【0074】
傾倒角度判断手段55は、傾倒角度用データに基づいて、右スティック17SRの傾倒角度が、右スティック17SRの誤作動の対象となる角度より大きいか否かをCPU7に判断させる機能を備えている。傾倒角度判断手段55では、傾倒角度用データに基づいて、右スティック17SRの傾倒角度が、右スティック17SRの誤作動の対象となる角度より大きいか否かが、CPU7により判断される。
【0075】
この手段では、たとえば、傾倒方向用データを、右スティック17SRの直立位置(中立位置)を原点とするx座標およびy座標を示す座標データで示した場合、傾倒方向用データ(傾倒方向用の座標データ)が、右スティック17SRの直立位置を中心とする所定の範囲内の座標データと一致するか否かが、CPU7により判断される。ここでは、右スティック17SRの直立位置を中心とする所定の範囲内の座標データが、右スティック17SRの誤作動の対象となる角度に対応している。この所定の範囲は、ゲームプログラムにおいて予め規定されている。
【0076】
検索方向認識手段56は、傾倒方向用データに基づいて、第1情報データを基準とした情報データを検索する検索方向をCPU7に認識させる機能を備えている。詳細には、検索方向認識手段56は、傾倒方向用データに基づいて、傾倒方向に対応する第1方向および第1方向とは異なる第2方向のいずれか一方の方向を、情報データの検索方向としてCPU7に認識させる機能を備えている。より詳細には、検索方向認識手段56は、右スティック17SRの傾倒角度が、右スティック17SRの誤作動の対象となる角度より大きいとCPU7により判断された場合に、傾倒方向用データに基づいて、第1情報データを基準とした、傾倒方向に対応する第1方向および第1方向とは異なる第2方向のいずれか一方の方向を、情報データの検索方向としてCPU7に認識させる機能を備えている。
【0077】
検索方向認識手段56では、右スティック17SRの傾倒角度が、右スティック17SRの誤作動の対象となる角度より大きいとCPU7により判断された場合に、傾倒方向用データに基づいて、第1情報データを基準とした、傾倒方向に対応する第1方向および第1方向とは異なる第2方向のいずれか一方の方向が、情報データの検索方向としてCPU7に認識される。
【0078】
この手段では、たとえば、傾倒方向用データを、右スティック17SRの直立位置(中立位置)を原点とするx座標およびy座標を示す座標データで示した場合、傾倒方向用の座標データが、右スティック17SRの直立位置を中心とする所定の範囲内の座標データと一致しないとCPU7により判断されたときに、傾倒方向用の座標データに基づいて、第1情報データを基準とした、傾倒方向に対応する第1方向および第1方向とは異なる第2方向のいずれか一方の方向が、情報データの検索方向としてCPU7に認識される。具体的には、傾倒方向用の座標データが、右スティック17SRの直立位置を中心とする所定の範囲内の座標データと一致しないとCPU7により判断されたときに、第1情報データを基準とした水平方向(水平右方向・水平左方向)又は垂直方向(垂直上方向・垂直下方向)が、情報データの検索方向としてCPU7に認識される。
【0079】
なお、本実施形態では、「検索方向」という文言が、「テレビジョンモニタ20に表示された情報を検索する方向」という意味で用いられる場合と、「RAM12に格納された情報データを検索する方向」という意味で用いられる場合とがある。
【0080】
情報数認識手段57は、検索方向に位置する情報データの数をCPU7に認識させる機能を備えている。情報数認識手段57では、検索方向に位置する情報データの数が、CPU7に認識される。
【0081】
この手段では、たとえば、検索方向が水平方向である場合、第1情報データを基準として、水平方向に位置する情報データの数が、CPU7に認識される。また、たとえば、検索方向が垂直方向である場合、第1情報データを基準として、垂直方向に位置する情報データの数が、CPU7に認識される。
【0082】
基本回転用データ認識手段58は、右スティック17SRの基本回転量を示す基本回転用データをCPU7に認識させる機能を備えている。詳細には、基本回転用データ算出手段58は、検索方向に位置する情報データの数を用いて1回転用データを除算する処理をCPU7に実行させることにより、右スティック17SRの基本回転量を示す基本回転用データを算出する機能を備えている。
【0083】
基本回転用データ算出手段58では、検索方向に位置する情報データの数を用いて1回転用データを除算する処理をCPU7に実行させることにより、右スティック17SRの基本回転量を示す基本回転用データが算出される。
【0084】
この手段では、たとえば、検索方向が水平方向である場合、1回転角度データが示す値「360(度)」を、水平方向に位置する文字情報データの数CN1から「1」を減算した値により除算する処理(=360/(CN1−1))が、CPU7に実行される。この除算結果の自然数倍(=360×m/(CN1−1):mは自然数)が、右スティック17SRの基本回転量を示す基本回転角度データとして、CPU7に認識される。また、たとえば、検索方向が垂直方向である場合、1回転角度データが示す値「360(度)」を、垂直方向に位置する文字情報データの数CN2から「1」を減算した値により除算する処理(=360/(CN2−1))が、CPU7に実行される。この除算結果の自然数倍(=360×m/(CN2−1):mは自然数)が、右スティック17SRの基本回転量を示す基本回転角度データとして、CPU7に認識される。
【0085】
回転データ認識手段59は、右スティック17SRが傾倒した状態で回転したときに、右スティック17SRの回転量を示す回転用データをCPU7に認識させる機能を備えている。詳細には、回転データ認識手段59は、右スティック17SRが傾倒した状態で回転したときに、右スティック17SRの回転方向および回転量を示す回転用データをCPU7に認識させる機能を備えている。より詳細には、回転データ認識手段59は、右スティック17SRが傾倒した状態で回転したときに、傾倒方向用データに基づいて右スティック17SRの回転方向および回転量を示す回転用データを算出する処理をCPU7に実行させ、回転用データをCPU7に認識させる機能を備えている。
【0086】
回転データ認識手段59では、右スティック17SRが傾倒した状態で回転したときに、傾倒方向用データに基づいて右スティック17SRの回転方向および回転量を示す回転用データを算出する処理がCPU7により実行される。そして、この回転用データが、CPU7に認識される。
【0087】
この手段では、たとえば、右スティック17SRが傾倒した状態で回転したときに、傾倒方向用の座標データに基づいて右スティック17SRの回転方向および回転量を示す回転角度データを算出する処理が、CPU7により実行される。たとえば、右スティック17SRが傾倒した状態で回転したときには、CPU7に最初に認識された第1の傾倒方向用の座標データを基準として、所定の時間間隔たとえば1/60(sec)ごとに傾倒方向用の座標データが、CPU7に連続的に認識される。そして、初期の傾倒方向用の座標データ(第1の傾倒方向用の座標データ)と最新の傾倒方向用の座標データ(n1/60(sec)後の傾倒方向用の座標データ:第n1の傾倒方向用の座標データ:n1は自然数)とに基づいて、右スティック17SRの回転角度データがCPU7により算出される。ここでCPU7により算出された右スティック17SRの回転角度データが、CPU7に認識される。
【0088】
回転データ判断手段60は、回転用データが基本回転用データ以上であるか否かをCPU7に判断させる機能を備えている。回転データ判断手段60では、回転用データが基本回転用データ以上であるか否かが、CPU7により判断される。
【0089】
この手段では、たとえば、回転角度データが示す値が基本回転角度データが示す値以上であるか否かが、CPU7により判断される。ここでは、基本回転用データ算出手段58において算出された値(=360×m/(CN1−1)、又は360×m/(CN2−1))が、基本回転角度データが示す値として用いられる。
【0090】
第2情報認識手段61は、回転用データに基づいて、検索方向に位置する情報に対応する情報データを、第2情報データとしてCPU7に認識させる機能を備えている。詳細には、第2情報認識手段61は、回転用データが示す回転量に応じて検索方向に位置する情報に対応する情報データを検索する処理をCPU7に実行させ、検索方向に位置する情報に対応する情報データを第2情報データとしてCPU7に認識させる機能を備えている。より詳細には、第2情報認識手段61は、回転用データが基本回転用データ以上であるとCPU7に判断された場合に、回転用データが示す回転量に応じて検索方向に位置する情報に対応する情報データを検索する処理をCPU7に実行させ、検索方向に位置する情報に対応する情報データを第2情報データとしてCPU7に認識させる機能を備えている。
【0091】
第2情報認識手段61では、回転用データが基本回転用データ以上であるとCPU7に判断された場合に、回転用データが示す回転量に応じて検索方向に位置する情報に対応する情報データを検索する処理が、CPU7により実行される。そして、検索方向に位置する情報に対応する情報データが、第2情報データとしてCPU7に認識される。
【0092】
この手段では、たとえば、回転角度データが示す値が基本回転角度データが示す値以上であるとCPU7により判断された場合に、回転角度データが示す回転角度に応じて検索方向に位置する情報に対応する情報データを検索する処理が、CPU7により実行される。そして、検索方向に位置する情報に対応する情報データが、第2情報データとしてCPU7に認識される。
【0093】
ここでは、右スティック17SRが回転を開始したときに、回転角度データが示す値が第1の基本回転角度データが示す値以上(α≧360/(CN1−1)、又はα≧360/(CN2−1)))であるとCPU7により判断された場合に、第1情報データを基準として検索方向に隣接する情報データが、第2情報データとしてCPU7に認識される。また、右スティック17SRが回転しているときに、回転角度データが示す値が第mの基本回転角度データが示す値以上(α≧360×m/(CN1−1)、又はα≧360×m/(CN2−1)))であるとCPU7により判断された場合、第1情報データを基準として検索方向の第m番目の情報データが、第2情報データとしてCPU7に認識される。
【0094】
第2情報表示手段62は、第2情報データに対応する情報を、画像データを用いて画像表示部に表示する機能を備えている。第2情報表示手段62では、第2情報データに対応する情報が、画像データを用いて画像表示部に表示される。
【0095】
この手段では、たとえば、第2情報データに対応する情報が、文字、数字、および記号のいずれか1つである場合、この情報が、画像データを用いて、画像表示部にハイライト表示される。同様に、たとえば、第2情報データに対応する情報が、眉、目、鼻、および口のいずれか1つである場合、この情報が、画像データを用いて、画像表示部にハイライト表示される。ここで、ハイライト表示するために用いられる画像データは、ゲームプログラムのロード時に、記録媒体10からRAM12にロードされ、RAM12に格納されている。
【0096】
回転方向判別手段63は、回転用データに基づいて、右スティック17SRの回転方向が変化したか否かをCPU7に判別させる機能を備えている。回転方向判別手段63では、回転用データに基づいて、右スティック17SRの回転方向が変化したか否かが、CPU7により判別される。
【0097】
この手段では、たとえば、回転角度データに基づいて、右スティック17SRの回転方向が変化したか否かが、CPU7により判別される。たとえば、回転角度データの符号をCPU7に認識させることにより、右スティック17SRの回転方向が変化したか否かが、CPU7により判別される。具体的には、回転角度データの符号が正から負に変化したか否か、および回転角度データの符号が負から正に変化したか否かが、CPU7により判別される。より具体的には、第n1の回転角度データと第(n1+1)の回転角度データとを乗算する処理をCPU7に実行させ、この乗算結果の符号が負であるか否かが、CPU7により判別される。
【0098】
回転データ再認識手段64は、右スティック17SRの回転方向が変化したとCPU7に判別された場合に、右スティック17SRの回転方向および回転量を示す回転用データをCPU7に再認識させる機能を備えている。回転データ再認識手段64では、右スティック17SRの回転方向が変化したとCPU7に判別された場合に、右スティック17SRの回転方向および回転量を示す回転用データが、CPU7に再認識される。
【0099】
この手段では、たとえば、回転角度データに基づいて、右スティック17SRの回転方向が変化したとCPU7により判別された場合、右スティック17SRの回転角度データが、CPU7に再認識される。具体的には、第n1の回転角度データと第(n1+1)の回転角度データとを乗算した値の符号が負であるとCPU7により判別された場合、右スティック17SRの回転角度データが、CPU7に再認識される。この場合、たとえば、第n1の傾倒方向用の座標データを基準として、所定の時間間隔たとえば1/60(sec)ごとに傾倒方向用の座標データが、CPU7に連続的に認識される。そして、第n1の傾倒方向用の座標データと最新の傾倒方向用の座標データ(n2/60(sec)後の傾倒方向用の座標データ:第n2の傾倒方向用の座標データ:n2は自然数、n2>n1)とに基づいて、右スティック17SRの回転角度データが、CPU7により算出される。ここでCPU7により算出された右スティック17SRの回転角度データが、CPU7に再認識される。
【0100】
第3情報認識手段65は、CPU7に再認識された回転用データに基づいて、検索方向とは異なる方向に位置する情報データを、第3情報データとしてCPU7に認識させる機能を備えている。詳細には、第3情報認識手段65は、CPU7に再認識された回転用データに基づいて、第1方向と反対の方向および第2方向と反対の方向のいずれか一方の方向に位置する情報データを、第3情報データとしてCPU7に認識させる機能を備えている。
【0101】
第3情報認識手段65では、CPU7に再認識された回転用データに基づいて、第1方向と反対の方向および第2方向と反対の方向のいずれか一方の方向に位置する情報データが、第3情報データとしてCPU7に認識される。
【0102】
この手段では、たとえば、CPU7に再認識された回転角度データに基づいて、第1方向と反対の方向および第2方向と反対の方向のいずれか一方の方向に位置する情報データが、第3情報データとしてCPU7に認識される。
【0103】
たとえば、第1方向が水平右方向である場合、水平左方向に位置する情報データが、第3情報データとしてCPU7に認識される。同様に、第1方向が水平左方向である場合、水平右方向に位置する情報データが、第3情報データとしてCPU7に認識される。一方で、第2方向が垂直上方向である場合、垂直下方向に位置する情報データが、第3情報データとしてCPU7に認識される。同様に、第2方向が垂直下方向である場合、垂直上方向に位置する情報データが、第3情報データとしてCPU7に認識される。
【0104】
第3情報表示手段66は、第3情報データに対応する情報を、画像データを用いて画像表示部に表示する機能を備えている。第3情報表示手段66では、第3情報データに対応する情報が、画像データを用いて画像表示部に表示される。
【0105】
この手段では、たとえば、第3情報データに対応する情報が、文字、数字、および記号のいずれか1つである場合、この情報が、画像データを用いて、画像表示部にハイライト表示される。同様に、たとえば、第3情報データに対応する情報が、眉、目、鼻、および口のいずれか1つである場合、この情報が、画像データを用いて、画像表示部にハイライト表示される。ここで、ハイライト表示するために用いられる画像データは、ゲームプログラムのロード時に、記録媒体10からRAM12にロードされ、RAM12に格納されている。
【0106】
〔野球ゲームにおける情報選択システムの説明と処理フロー〕
次に、野球ゲームにおける情報選択システムについて説明する。また、図12および図13に示すフローについても同時に説明する。なお、図12は野球ゲームの全体概要を説明するためのフローであり、図13は情報選択システムを説明するためのフローである。
【0107】
まず、ゲーム機の電源が投入されゲーム機が起動されると、野球ゲームプログラムが、記録媒体10からRAM12にロードされ格納される。このときには、野球ゲームを実行する上で必要となる各種の基本ゲームデータも、同時に、記録媒体10からRAM12にロードされ格納される(S1)。
【0108】
たとえば、基本ゲームデータには、ゲーム空間用の画像に関するデータが含まれている。そして、このゲーム空間用の画像に関するデータ、たとえば、スタジアム用の画像データ、および選手キャラクタ用の画像データ等が、CPU7に認識される。また、基本ゲームデータには、ゲーム空間用の画像に関するデータをゲーム空間に配置するための位置座標データが含まれている。
【0109】
また、基本ゲームデータには、以下に示す情報選択システムにおいて用いられる各種のデータが含まれている。たとえば、このデータには、右スティック17SRが1回転したときの回転角度を示す1回転角度データが、含まれている。1回転角度データには、たとえば、数値「360(度)」が割り当てられている。また、このデータには、文字情報や容姿情報に対応する複数の情報データが、含まれている。さらに、このデータには、文字情報や容姿情報に対応する画像データが、含まれている。
【0110】
続いて、RAM12に格納された野球ゲームプログラムが、基本ゲームデータに基づいて、CPU7により実行される(S2)。すると、野球ゲームの起動を示す画面が、テレビジョンモニタ20に表示される。すると、野球ゲームを実行するための各種の設定画面がテレビジョンモニタ20に表示される。
【0111】
ここでは、たとえば、野球ゲームのプレイモードを選択するためのモード選択画面が、テレビジョンモニタ20に表示される(図示しない)。このモード選択画面において、プレイヤがコントローラ17を操作することにより、プレイモードが決定される(S3)。プレイモードには、たとえば、12球団の中から好きなチームを選択して1試合の対戦を楽しむ対戦モード、12球団の中から好きなチームを選択してペナントレースを戦うペナントモード、およびプレイヤが一人の選手キャラクタになりきって選手キャラクタを育成する育成モード等が、用意されている。
【0112】
続いて、モード選択画面で選択されたプレイモードにおいて、各種のイベントが、CPU7により実行される(S4)。ここで実行される各種のイベントには、たとえば、AIプログラム(Artificial Intelligence プログラム)に基づいてCPU7により自動制御されるイベントや、コントローラ17からの入力信号に基づいてプレイヤにより手動制御されるイベントのようなイベントがある。また、選手キャラクタの制御には、AIプログラムに基づいて選手キャラクタに命令を自動的に指示する自動制御や、コントローラ17からの入力信号に基づいて選手キャラクタに命令を直接的に指示する手動制御等がある。このように、本野球ゲームでは、コントローラ17からの指示やAIプログラムからの指示に応じて、イベントが制御されたり、選手キャラクタに命令が指示されたりするようになっている。
【0113】
続いて、選択されたプレイモードが終了したか否かが、CPU7により判断される(S5)。具体的には、プレイモードが終了したことを示す命令が発行されたか否かが、CPU7により判断される。そして、プレイモードが終了したことを示す命令が発行されたとCPU7により判断された場合(S5でYes)、ゲーム継続用のデータをRAM12に格納する処理が、CPU7により実行される。そして、ゲーム継続用のデータがRAM12に格納されると、この野球ゲームを終了するか否かを選択する選択画面が、テレビジョンモニタ20に表示される(S6)。そして、この選択画面において、プレイヤがコントローラ17を操作することにより、野球ゲームの終了を示す項目が選択されると(S6でYes)、野球ゲームを終了するための処理がCPU7により実行される(S7)。一方で、この選択画面において、プレイヤがコントローラ17を操作することにより、野球ゲームの継続を示す項目が選択されると(S6でNo)、ステップ3(S3)のモード選択画面が、テレビジョンモニタ20に再表示される。
【0114】
なお、プレイモードが終了するための命令が発行されたとCPU7に判断されない限り(S5でNo)、モード選択画面で選択されたプレイモードにおいて、各種のイベントがCPU7により実行される(S4)。
【0115】
次に、情報選択システムの詳細を説明する。
【0116】
以下には、情報選択システムが育成モードにおいて実行される場合の例が示される。
【0117】
たとえば、育成モードが開始されると(S300)、チーム選択画面がテレビジョンモニタ20に表示される(図示しない)。このチーム選択画面において、プレイヤが所望するチームを選択するためにコントローラ17を操作すると、コントローラ17により選択されたチームが、CPU7に認識される(S301)。
【0118】
すると、選択されたチームにおいて育成する選手キャラクタ(育成選手キャラクタ)の設定を行うための各種の画面が、テレビジョンモニタ20に表示される。ここでテレビジョンモニタ20に表示される画面には、タイプ設定画面、名前設定画面101、特徴設定画面、および容姿設定画面102がある。なお、名前設定画面101および容姿設定画面102において各種の設定が行われるときに、情報選択システムが用いられる。
【0119】
まず、育成選手キャラクタのタイプを設定するためのタイプ設定画面が、テレビジョンモニタ20に表示される(図示しない)。このタイプ設定画面において、プレイヤが所望するタイプを選択するためにコントローラ17を操作すると、コントローラ17により選択されたタイプが、CPU7に認識される(S302)。ここでは、たとえば、若手、中堅、およびベテランのうちのいずれか1つのタイプが、育成選手キャラクタのタイプとして選択可能になっている。
【0120】
次に、育成選手キャラクタの名前を設定するための名前設定画面101が、図3に示すように、テレビジョンモニタ20に表示される(S303)。この名前設定画面101において、プレイヤが所望する名前を設定するためにコントローラ17を操作すると、コントローラ17により選択された名前が、CPU7に認識される。
【0121】
以下に、名前設定画面101において育成選手キャラクタの名前を設定する場合の詳細を示す。
【0122】
まず、RAM12に格納された複数の文字情報データが、CPU7に認識される。複数の文字情報データに対応する情報には、ひらがな、カタカナ、英字、数字、および記号等からなる情報が含まれている。
【0123】
続いて、複数の文字情報データのうちのいずれか1つの文字情報データが、第1情報データとしてCPU7に認識される。たとえば、ひらがな全文字のうちのいずれか1つの文字に対応する文字情報データが、第1情報データとしてCPU7に認識される。初期条件では、たとえば、文字「あ」に対応する文字情報データが、第1情報データとしてCPU7に認識される。
【0124】
続いて、ひらがなの各文字および記号を示す文字情報データが、画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示される(S304:図3を参照)。そして、第1情報データ、たとえば文字「あ」に対応する文字情報データが、画像データを用いてテレビジョンモニタ20にハイライト表示される(S305)。
【0125】
続いて、右スティック17SRが傾倒したか否かが、CPU7により判断される(S306)。ここでは、右スティック17SRが傾倒したときには、右スティック17SRの傾倒方向を示す座標データS(x,y)が、コントローラ17から送出され、RAM12に格納されるようになっている。たとえば、コントローラ17から送出された、右スティック17SRが傾倒した状態の右スティック17SRの傾倒方向を示す座標データS(x,y)(傾倒方向用データ)が、RAM12に格納されたか否かが、CPU7により判断される。
【0126】
そして、右スティック17SRの傾倒方向を示す座標データS(x,y)がRAM12に格納されたとCPU7により判断された場合、この座標データS(x,y)がCPU7に認識される。言い換えると、右スティック17SRの傾倒方向を示す座標データS(x,y)がCPU7に認識された場合が、右スティック17SRが傾倒した場合に対応している。ここで、右スティック17SRが傾倒していないとCPU7により判断された場合(S306でNo)、右スティック17SRが傾倒したか否かの監視が引き続きCPU7により実行される(S306)
なお、右スティック17SRの傾倒方向を示す座標データS(x,y)は、図4に示すように、右スティック17SRの直立位置(中立位置)を原点Oとして定義されている。
【0127】
続いて、右スティック17SRが傾倒したとCPU7により判断された場合(S306でYes)、傾倒方向を示す座標データS(x,y)に基づいて、右スティック17SRの傾倒角度が右スティック17SRの誤作動の対象となる角度より大きいか否かが、CPU7により判断される(S307)。ここでは、たとえば、傾倒方向を示す座標データS(x,y)が、右スティック17SRの直立位置Oを中心とする所定の範囲Rの座標データと一致するか否かが、CPU7により判断される。ここで用いられる、右スティック17SRの直立位置Oを中心とする所定の範囲Rは、ゲームプログラムにおいて予め規定されている。なお、右スティック17SRの直立位置Oを中心とする所定の範囲Rは、右スティック17SRの誤作動の対象となる角度の範囲に対応している。具体的には、右スティック17SRの直立位置Oを中心とする所定の範囲Rの座標データは、右スティック17SRの誤作動の対象となる角度に対応している。
【0128】
そして、右スティック17SRの傾倒角度が、右スティック17SRの誤作動の対象となる角度より大きいとCPU7により判断された場合、すなわち右スティック17SRの動作を認識する角度であるとCPU7により判断された場合(S307でNo)、傾倒方向を示す座標データS(x,y)に基づいて、右スティック17SRの傾倒方向に対応する第1方向および第1方向とは異なる第2方向のいずれか一方の方向が、情報データの検索方向としてCPU7に認識される(S308)。
【0129】
ここでは、傾倒方向を示す座標データS(x,y)が、右スティック17SRの直立位置Oを中心とする所定の範囲Rの座標データと一致しないとCPU7により判断されたときに、傾倒方向を示す座標データS(x,y)に対応する、文字情報データの検索方向が、CPU7に認識される。たとえば、図4に示した右スティック17SR用の座標系における、右スティック17SRの傾倒方向を示す座標データS(x,y)が示す位置に応じて、文字情報データの検索方向が、CPU7に認識される。
【0130】
具体的には、右スティック17SR用の座標系における領域A(「−45度<K≦45」の範囲の領域)に、右スティック17SRの傾倒方向を示す座標データS(x,y)が位置した場合、水平左方向が文字情報データの検索方向としてCPU7に認識される。また、右スティック17SR用の座標系における領域C(「135度<K≦225」の範囲の領域)に、右スティック17SRの傾倒方向を示す座標データS(x,y)が位置した場合、水平右方向が文字情報データの検索方向としてCPU7に認識される。同様に、右スティック17SR用の座標系における領域B(「45度<K≦135」の範囲の領域)に、右スティック17SRの傾倒方向を示す座標データS(x,y)が位置した場合、垂直下方向が文字情報データの検索方向としてCPU7に認識される。また、右スティック17SR用の座標系における領域D(「225度<K≦315度」の範囲の領域)に、右スティック17SRの傾倒方向を示す座標データS(x,y)が位置した場合、垂直上方向が文字情報データの検索方向としてCPU7に認識される。このようにして、右スティック17SR用の座標系における、右スティック17SRの傾倒方向を示す座標データS(x,y)が示す位置に応じて、文字情報データの検索方向が設定される。
【0131】
一方で、右スティック17SRの傾倒角度が、右スティック17SRの誤作動の対象となる角度以下であるとCPU7により判断された場合、すなわち右スティック17SRが誤動作したとCPU7により判断された場合(S307でYes)、ステップ306(S306)の処理が実行される。
【0132】
なお、本実施形態では、文字情報データの検索方向および容姿情報データの検索方向(後述する)が、右スティック17SRの傾倒方向とは反対の方向になる場合の例を示しているが、情報データの検索方向は、前記実施形態に限定されず、どのような方向にしても良い。たとえば、情報データの検索方向が、右スティック17SRの傾倒方向と同じ方向になるようにしても良い。
【0133】
続いて、CPU7に認識された検索方向に位置する全ての文字情報データの数が、CPU7に認識される(S309)。たとえば、検索方向が水平方向である場合、第1情報データを基準として、水平方向に位置する全ての文字情報データの数が、CPU7に認識される。また、たとえば、検索方向が垂直方向である場合、第1情報データを基準として、垂直方向に位置する全ての文字情報データの数が、CPU7に認識される。
【0134】
具体的には、第1情報データが文字「あ」に対応する文字情報データであり、検索方向が水平方向である場合、数値「11」が文字情報データ(あ・か・さ・た・な・は・ま・や・ら・わ・")の数CN1としてCPU7に認識される。また、第1情報データが文字「あ」に対応する文字情報データであり、検索方向が垂直方向である場合、数値「5」が文字情報データ(あ・い・う・え・お)の数CN2としてCPU7に認識される。
【0135】
続いて、右スティック17SRの検索方向に位置する文字情報データの数CN1,CN2を用いて1回転用データを除算する処理をCPU7に実行させることにより、右スティック17SRの基本回転量を示す基本回転用データが算出される(S310)。詳細には、第1情報データを除く右スティック17SRの検索方向に位置する文字情報データの数を用いて1回転用データを除算する処理をCPU7に実行させることにより、右スティック17SRの基本回転量を示す基本回転用データが算出される。
【0136】
たとえば、右スティック17SRの検索方向が水平方向である場合、1回転角度データが示す値「360(度)」を、水平方向に位置する文字情報データの数CN1(=11)から「1」を減算した値により除算する処理(=360/(CN1−1))が、CPU7に実行される。この除算結果の自然数倍(=36×m:mは自然数)が、右スティック17SRの基本回転量を示す基本回転角度データBK1として、CPU7に認識される。
【0137】
また、たとえば、検索方向が垂直方向である場合、1回転角度データが示す値「360(度)」を、垂直方向に位置する文字情報データの数CN2(=5)から「1」を減算した値により除算する処理(=360/(CN2−1))が、CPU7に実行される。この除算結果の自然数倍(=90×m:mは自然数)が、右スティック17SRの基本回転量を示す基本回転角度データBK2として、CPU7に認識される。
【0138】
続いて、右スティック17SRが回転したか否かが、CPU7により判断される(S311)。右スティック17SRが回転したときには、右スティック17SRの傾倒方向を示す座標データS(x,y)が変化する。このため、右スティック17SRの傾倒方向を示す座標データS(x,y)が変化したか否かが、CPU7により判断される。たとえば、傾倒時(t=0)の右スティック17SRの座標データS1(x1,y1)と、傾倒時を基準としてn1/60(sec)経過したときの時間tの右スティック17SRの座標データSn1(xn1,yn1)との差が「0」であるか否かが、CPU7により判断される。ここでは、傾倒時の右スティック17SRの座標データS1(x1,y1)と、ある時間tの右スティック17SRの座標データSn1(xn1,yn1)との差が「0」であるとCPU7により判断された場合が、右スティック17SRが回転した場合に対応している。また、傾倒時の右スティック17SRの座標データS1(x1,y1)と、ある時間tの右スティック17SRの座標データSn1(xn1,yn1)との差が「0」ではないとCPU7により判断された場合が、右スティック17SRが回転していない場合に対応している。
【0139】
ここで、右スティック17SRが回転していないとCPU7により判断された場合(S311でNo)、右スティック17SRが回転したか否かの監視が引き続きCPU7により実行される(S311)。
【0140】
一方で、右スティック17SRが回転したとCPU7により判断された場合(S311でYes)、すなわち右スティック17SRが傾倒した状態で回転した場合、傾倒方向用データに基づいて右スティック17SRの回転方向および回転量を示す回転用データを算出する処理がCPU7により実行される(S312)。
【0141】
たとえば、右スティック17SRが傾倒した状態で回転したときに、傾倒方向を示す座標データS(x,y)に基づいて右スティック17SRの回転方向および回転量を示す回転角度データAKを算出する処理が、CPU7により実行される。
【0142】
具体的には、右スティック17SRが傾倒した状態で回転したときには、CPU7に最初に認識された第1の傾倒方向用の座標データS1(x1,y1)を基準として、所定の時間間隔たとえば1/60(sec)ごとに傾倒方向用の座標データS(x,y)が、CPU7に連続的に認識される。そして、第1の傾倒方向用の座標データS1(x1,y1)と最新の傾倒方向用の座標データSn1(xn1,yn1)(n1/60(sec)後の傾倒方向用の座標データ:第n1の傾倒方向用の座標データ:n1は自然数)とに基づいて、右スティック17SRの回転角度データAKがCPU7により算出される。ここでは、右スティック17SRの回転角度データAKは、1/60(sec)ごとにCPU7により算出される(図5を参照)。
【0143】
たとえば、2つのベクトルa,bの内積を求める式(a・b=|a||b|cosα)に基づいて、第1の傾倒方向用の座標データS1(x1,y1)に基づいて定義されるベクトルa1と第n1の傾倒方向用の座標データSn1(xn1,yn1)に基づいて定義されるベクトルb1とがなす角度α1の余弦(=cosα1)が、CPU7により算出される。この余弦(=cosα1)の逆関数を算出する処理をCPU7に実行させることにより、第1の傾倒方向用のベクトルa1と第n1の傾倒方向用のベクトルb1とがなす角度α1が、算出される。ここで算出された角度α1は、RAM12に格納される。また、RAM12に格納された角度α1は、右スティック17SRの回転角度データAK(=α1)としてCPU7に認識される。
【0144】
なお、たとえば、反時計回りの方向の、第1の傾倒方向用のベクトルa1と第n1の傾倒方向用のベクトルb1とがなす角度α1が、180度を超える場合は、時計回りの方向の、第1の傾倒方向用のベクトルa1と第n1の傾倒方向用のベクトルb1とがなす角度α2が、CPU7により算出される。そして、たとえば「360×k−α2(kは自然数)」式を用いることにより、右スティック17SRの回転角度データAK(=α1)が算出される。
【0145】
また、たとえば、時計回りの方向の、第1の傾倒方向用のベクトルa1'と第n1の傾倒方向用のベクトルb1'とがなす角度α1'が、−180度より小さくなる場合は、反時計回りの方向の、第1の傾倒方向用のベクトルa1'と第n1の傾倒方向用のベクトルb1'とがなす角度α2'が、CPU7により算出される。そして、たとえば「−360×k+α2'(kは自然数)」式を用いることにより、右スティック17SRの回転角度データAK'(=α1')が算出される。
【0146】
続いて、回転用データが基本回転用データ以上であるか否かが、CPU7により判断される(S313)。たとえば、回転角度データAKが示す値の絶対値が基本回転角度データBK1,BK2が示す値以上であるか否かが、CPU7により判断される。ここでは、上記のように算出された値(=36×m、又は90×m、mは自然数)が、基本回転角度データBK1,BK2の値として用いられる。ここでは、検索方向が水平方向の場合、数値「36×m」が基本回転角度データBK1の値として用いられる。また、検索方向が垂直方向の場合、数値「90×m」が基本回転角度データBK2の値として用いられる。
【0147】
そして、回転用データが基本回転用データ以上であるとCPU7に判断された場合(S313でYes)、回転用データが示す回転量に応じて検索方向に位置する文字情報に対応する文字情報データを検索する処理が、CPU7により実行される(S314)。
【0148】
ここでは、右スティック17SRが回転を開始したときに、回転角度データAKが示す値の絶対値|AK|が第1の基本回転角度データBK1,BK2が示す値以上(α≧36、又はα≧90)であるとCPU7により判断された場合に、第1情報データを基準として検索方向に隣接する文字情報に対応する文字情報データが、第2情報データとしてCPU7に認識される。一般的には、右スティック17SRが回転しているときに、回転角度データAKが示す値の絶対値|AK|が第mの基本回転角度データBK1,BK2が示す値以上(α≧36×m、又はα≧90×m)であるとCPU7により判断された場合、第1情報データを基準として検索方向の第m番目に位置する情報に対応する文字情報データが、第2情報データとしてCPU7に認識される。このようにして、右スティック17SRが傾倒した状態で回転したときには、第1情報データを基準として、検索方向の文字情報データを、CPU7に連続的に認識させることができる。
【0149】
すると、第2情報データが、画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示される。たとえば、第2情報データに対応する文字情報が、画像データを用いて、テレビジョンモニタ20にハイライト表示される(S315)。
【0150】
具体的には、第1情報データに対応する文字情報が文字「あ」であり、検索方向が水平方向である場合、右スティック17SRの回転量に応じて、「か」、「さ」、「た」、「な」、「は」、「ま」、「や」、「ら」、「わ」、「"」、および「あ」のいずれか1つの文字情報に対応する情報データ(第2情報データ)が、画像データを用いて、テレビジョンモニタ20にハイライト表示される(図3を参照)。また、第1情報データに対応する文字情報が文字「あ」であり、検索方向が垂直方向である場合、右スティック17SRの回転量に応じて、「い」、「う」、「え」、「お」、および「あ」のいずれか1つの文字情報に対応する情報データ(第2情報データ)が、画像データを用いて、テレビジョンモニタ20にハイライト表示される(図3を参照)。
【0151】
なお、回転用データが基本回転用データ未満であるとCPU7に判断された場合(S313でNo)、右スティック17SRの回転に関する監視が引き続きCPU7により実行される(S311)。
【0152】
続いて、ハイライト表示された第2情報データが選択されたか否かが、CPU7により判断される(S316)。ここでは、たとえば、ハイライト表示された第2情報データを選択する入力信号が、コントローラ17から発行されたか否かが、CPU7により判断される。
【0153】
そして、ハイライト表示された第2情報データが選択されたとCPU7に判断された場合(S316でYes)、後述するステップ323(S323)の処理がCPU7により実行される。
【0154】
一方で、ハイライト表示された第2情報データが選択されていないとCPU7に判断された場合(S316でNo)、回転用データに基づいて、右スティック17SRの回転方向が変化したか否かが、CPU7により判別される(S317)。
【0155】
たとえば、回転角度データAKの符号をCPU7に認識させることにより、右スティック17SRの回転方向が変化したか否かが、CPU7により判別される。具体的には、回転角度データAKの符号が正から負に変化したか否か、および回転角度データAKの符号が負から正に変化したか否かが、CPU7により判別される。より具体的には、第n1の回転角度データAK_n1と第(n1+1)の回転角度データAK_n1+1とを乗算する処理をCPU7に実行させ、この乗算結果の符号が負であるか否かが、CPU7により判別される。ここで、n1は自然数である。
【0156】
なお、ここでは、右スティック17SR用の座標系の原点Oを中心として反時計回りの方向の回転角度が正と定義され、右スティック17SR用の座標系の原点Oを中心として時計回り方向の回転角度が負と定義されている。
【0157】
そして、右スティック17SRの回転方向が変化したとCPU7に判別された場合(S317でYes)、右スティック17SRの回転方向および回転量を示す回転用データが、CPU7に再認識される。
【0158】
たとえば、回転角度データAKに基づいて、右スティック17SRの回転方向が変化したとCPU7により判別された場合、この右スティック17SRの回転角度データAKが、CPU7に再認識される。具体的には、第n1の回転角度データAK_n1と第(n1+1)の回転角度データAK_n1+1とを乗算した値の符号が負であるとCPU7により判別された場合、右スティック17SRの回転角度データAK_n1+1が、CPU7に再認識される。この場合、上記のステップ312(S312)と同様に、たとえば、第n1の傾倒方向用の座標データSn1(xn1,yn1)を基準として、所定の時間間隔たとえば1/60(sec)ごとに傾倒方向用の座標データが、CPU7に連続的に認識される。そして、第n1の傾倒方向用の座標データSn1(xn1,yn1)と最新の傾倒方向用の座標データSn2(xn2,yn2)(n2/60(sec)後の傾倒方向用の座標データ:第n2の傾倒方向用の座標データ:n2は自然数、n2>n1)とに基づいて、右スティック17SRの回転角度データAK_n2が、CPU7により算出される(S318)。ここでCPU7により算出された右スティック17SRの回転角度データAK_n2が、新規の回転角度データAKとしてCPU7に認識される。
【0159】
続いて、CPU7に再認識された回転用データに基づいて、第1方向と反対の方向および第2方向と反対の方向のいずれか一方の方向に位置する情報データが、第3情報データとしてCPU7に認識される。
【0160】
たとえば、第1方向が水平左方向である場合、水平右方向に位置する情報データが、第3情報データとしてCPU7に認識される。同様に、第1方向が水平右方向である場合、水平左方向に位置する情報データが、第3情報データとしてCPU7に認識される。一方で、第2方向が垂直下方向である場合、垂直上方向に位置する情報データが、第3情報データとしてCPU7に認識される。同様に、第2方向が垂直上方向である場合、垂直下方向に位置する情報データが、第3情報データとしてCPU7に認識される。
【0161】
なお、図13に示した、ステップ319(S319)およびステップ320(S320)では、ステップ313(S313)およびステップ314(S314)と同様の処理が、CPU7により実行される。
【0162】
すると、第3情報データが、画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示される(S321)。たとえば、第3情報データに対応する文字情報が、画像データを用いて、テレビジョンモニタ20にハイライト表示される。
【0163】
具体的には、検索方向が水平左方向であり、第2情報データが文字「は」に対応する文字情報データであった場合、右スティック17SRの回転量に応じて、「な」、「た」、「さ」、「か」、「あ」、「"」、「わ」、「ら」、「や」、「ま」、および「は」のいずれか1つの文字情報に対応する情報データ(第3情報データ)が、画像データを用いて、テレビジョンモニタ20にハイライト表示される(図6を参照)。また、検索方向が垂直下方向であり、第2情報データが文字「え」に対応する文字情報データであった場合、右スティック17SRの回転量に応じて、「う」、「い」、「あ」、「お」、および「え」のいずれか1つの文字情報に対応する情報データ(第3情報データ)が、画像データを用いて、テレビジョンモニタ20にハイライト表示される(図6を参照)。
【0164】
続いて、ハイライト表示された第3情報データが選択されたか否かが、CPU7により判断される(S322)。ここでは、たとえば、ハイライト表示された第3情報データを選択する入力信号が、コントローラ17から発行されたか否かが、CPU7により判断される。
【0165】
そして、ハイライト表示された第3情報データが選択されていないとCPU7により判断された場合(S322でNo)、ステップ317(S317)がCPU7により実行される。一方で、ハイライト表示された第3情報データが選択されたとCPU7により判断された場合(S322でYes)、名前の設定を終了する命令が発行されたか否かがCPU7により判断される(S323)。
【0166】
そして、名前の設定を終了する命令が発行されたとCPU7により判断された場合(S323でYes)、入力された名前に対応するデータが、RAM12に格納される。一方で、名前の設定を終了する命令が未発行であるとCPU7に判断された場合(S323でNo)、ステップ306(S306)がCPU7により実行される。
【0167】
上記のように、本発明では、右スティック17SRを傾倒して回転することにより、プレイヤが所望する文字情報データ(第1情報データ、第2情報データ、および第3情報データ)をハイライト表示することができる。この状態において、ハイライト表示された文字情報を選択するためにコントローラ17が操作されると、ハイライト表示され文字情報が、名前入力欄に入力される。このような操作を繰り返し実行することにより、プレイヤは、所望の名前を設定することができる。
【0168】
なお、上記では、情報データが示す情報が、ひらがなである場合を例として説明を行ったが、図3に示したように、テレビジョンモニタ20の右部に表示されたボタンを選択することにより、カタカナ、英字、数字、および記号等も同様に入力することができる。
【0169】
次に、育成選手キャラクタの特徴を設定するための特徴設定画面が、テレビジョンモニタ20に表示される(図示しない)。この特徴設定画面において、プレイヤが所望する特徴を設定するためにコントローラ17を操作すると、コントローラ17により選択された特徴が、CPU7に認識される(S324)。ここでは、たとえば、背番号、ユニフォームネーム、ポジション、利き腕、投球フォーム、および打撃フォーム等の特徴が、育成選手キャラクタの特徴として設定可能になっている。
【0170】
次に、育成選手キャラクタの容姿を設定するための容姿設定画面102が、図7に示すように、テレビジョンモニタ20に表示される(S325)。この容姿設定画面102における設定に関する処理は、上記の名前設定画面101における設定と同様に、実行することができる。このため、図13における、容姿設定画面102における設定に対応するフローは、省略した。また、以下に示す、容姿設定に関する処理の説明では、上記の名前設定に関する処理の説明と重複する部分については、簡略化して説明した(S326)。
【0171】
なお、以下に示す、容姿設定に関する処理は、ステップ305(S305)からステップ323(S323)までの処理に対応している。すなわち、ステップ326(S326)では、ステップ305(S305)からステップ323(S323)までの処理に対応する処理が実行される。
【0172】
ここでは、まず、RAM12に格納された複数の容姿情報データが、CPU7に認識される。複数の容姿情報データが示す情報には、複数の眉、複数の目、複数の鼻、および複数の口からなる情報が含まれている。たとえば、複数の目に対応する容姿情報には、図8に示すように、「大きい3」、「大きい2」、「大きい1」、「普通」、「小さい1」、「小さい2」および「小さい3」が用意されている。具体的には、複数の容姿情報それぞれ(「大きい3」、「大きい2」、「大きい1」、「普通」、「小さい1」、「小さい2」、「小さい3」)に対応する容姿情報データとして、数値「3」、数値「2」、数値「1」、数値「0」、数値「−1」、数値「−2」、数値「−3」が用意されている。なお、容姿情報と容姿情報データとの対応関係は、ゲームプログラムにおいて予め規定されている。
【0173】
これら容姿情報データは、図8に示すように、リスト形式でCPU7に認識されている。なお、このリストは、仮想のものであって、テレビジョンモニタ20に表示されることはない。以下では、この複数の目に対応する容姿情報を用いて、情報選択システムの説明を行うものとする。
【0174】
続いて、複数の容姿情報データのうちのいずれか1つの容姿情報データが、第1情報データとしてCPU7に認識される。たとえば、複数の目の情報のうちのいずれか1つの目の情報に対応する容姿情報データが、第1情報データとしてCPU7に認識される。初期条件では、たとえば、「普通」に対応する容姿情報データが、第1情報データとしてCPU7に認識される。
【0175】
すると、第1情報データに対応する容姿情報、たとえば「普通」に対応する容姿情報が、画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示される。ここでは、「普通」という容姿項目が、画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示される。すると、この容姿情報データが示す容姿すなわち「普通」に対応する目が、画像データを用いて、テレビジョンモニタ20に表示された目の位置に表示される。なお、容姿情報データと画像データとの対応関係は、ゲームプログラムにおいて予め規定されている。
【0176】
続いて、右スティック17SRが傾倒したか否かが、CPU7により判断される。そして、傾倒方向を示す座標データS(x,y)に基づいて、右スティック17SRの傾倒角度が右スティック17SRの誤作動の対象となる角度より大きいか否かが、CPU7により判断される。そして、右スティック17SRの傾倒角度が、右スティック17SRの誤作動の対象となる角度より大きいとCPU7により判断された場合、すなわち右スティック17SRの動作を認識する角度であるとCPU7により判断された場合、傾倒方向を示す座標データS(x,y)に基づいて、右スティック17SRの傾倒方向に対応する方向が、情報データの検索方向としてCPU7に認識される。
【0177】
具体的には、図9に示すように、右スティック17SR用の座標系における領域B'(「y≧0」の領域)に、右スティック17SRの傾倒方向を示す座標データS(x,y)が位置した場合、垂直下方向がリストにおける情報データの検索方向としてCPU7に認識される。また、右スティック17SR用の座標系における領域D'(「y<0」の領域)に、右スティック17SRの傾倒方向を示す座標データS(x,y)が位置した場合、垂直上方向がリストにおける情報データの検索方向としてCPU7に認識される。
【0178】
続いて、右スティック17SRが傾倒した状態で回転したときに、傾倒方向を示す座標データS(x,y)に基づいて右スティック17SRの回転方向および回転量を示す回転角度データAKを算出する処理が、CPU7により実行される。
【0179】
続いて、回転角度データAKが基本回転角度データBK3以上であるか否かが、CPU7により判断される。基本回転角度データBK3の値としては、数値「45(度)」が用いられる。ここで用いられる基本回転角度データBK3の値は、ゲームプログラムにおいて予め規定されている。
【0180】
ここでは、右スティック17SRが回転を開始したときに、回転角度データAKが示す値の絶対値|AK|が第1の基本回転角度データBK3が示す値以上(α≧45)であるとCPU7により判断された場合に、第1情報データを基準として検索方向に隣接する容姿情報データが、第2情報データとしてCPU7に認識される。一般的には、右スティック17SRが回転しているときに、回転角度データAKが示す値の絶対値|AK|が第mの基本回転角度データBK3が示す値以上(α≧45×m)であるとCPU7により判断された場合、第1情報データを基準として検索方向の第m番目の容姿情報データが、第2情報データとしてCPU7に認識される。このようにして、右スティック17SRが傾倒した状態で回転したときには、第1情報データを基準として、検索方向の第m番目の容姿情報データを、CPU7に連続的に認識させることができる。
【0181】
すると、第2情報データに対応する容姿情報が、画像データを用いて画像表示部に表示される。たとえば、第2情報データに対応する容姿項目が、画像データを用いて、画像表示部に表示される。具体的には、第1情報データが「普通」に対応する容姿情報データであり、検索方向が垂直下方向である場合、右スティック17SRの回転量に応じて、「小さい1」、「小さい2」、「小さい3」、「大きい3」、「大きい2」、「大きい1」、および「普通」のいずれか1つの容姿情報に対応する容姿項目が、画像データを用いて、画像表示部に表示される。すると、容姿情報に対応する容姿(容姿情報データに対応する容姿)が、画像データを用いて、テレビジョンモニタ20に表示される(図7および図8を参照)。
【0182】
また、第1情報データが「普通」に対応する容姿情報データであり、検索方向が垂直上方向である場合、右スティック17SRの回転量に応じて、「大きい1」、「大きい2」、「大きい3」、「小さい3」、「小さい2」、「小さい1」、および「普通」のいずれか1つの容姿情報に対応する容姿項目が、画像データを用いて、画像表示部に表示される(図7および図8を参照)。
【0183】
続いて、回転角度データAKの符号をCPU7に認識させることにより、右スティック17SRの回転方向が変化したか否かが、CPU7により判別される。具体的には、回転角度データAKの符号が正から負に変化したか否か、および回転角度データAKの符号が負から正に変化したか否かが、CPU7により判別される。そして、右スティック17SRの回転角度データAKの符号が変化したとCPU7により判別された場合、右スティック17SRの回転角度データAKが、CPU7に再認識される。
【0184】
続いて、CPU7に再認識された回転角度データAKに基づいて、右スティック17SRの傾倒方向に対応する方向とは反対方向に位置する情報データが、第3情報データとしてCPU7に認識される。
【0185】
たとえば、右スティック17SRの傾倒方向に対応する方向が垂直下方向である場合、垂直上方向に位置する情報データが、第3情報データとしてCPU7に認識される。同様に、右スティック17SRの傾倒方向に対応する方向が垂直上方向である場合、垂直下方向に位置する情報データが、第3情報データとしてCPU7に認識される。
【0186】
すると、第3情報データに対応する容姿情報が、画像データを用いて画像表示部に表示される。たとえば、第3情報データに対応する容姿項目が、画像データを用いて、画像表示部に表示される。
【0187】
具体的には、検索方向が垂直下方向であり、第2情報データが「小さい1」に対応する容姿情報データであった場合、右スティック17SRの回転量に応じて、「普通」、「大きい1」、「大きい2」、「大きい3」、「小さい3」、「小さい2」、および「小さい1」のいずれか1つの容姿情報に対応する容姿項目が、画像データを用いて、画像表示部に表示される(図7および図8を参照)。すると、容姿情報データが示す容姿が、画像データを用いて、テレビジョンモニタ20に表示される。すると、容姿情報に対応する容姿(容姿情報データに対応する容姿)が、画像データを用いて、テレビジョンモニタ20に表示される。
【0188】
また、検索方向が垂直上方向であり、第2情報データが「小さい1」に対応する容姿情報データであった場合、右スティック17SRの回転量に応じて、「小さい2」、「小さい3」、「大きい3」、「大きい2」、「大きい1」、「普通」、および「小さい1」のいずれか1つの容姿情報に対応する容姿項目が、画像データを用いて、画像表示部に表示される(図7および図8を参照)。すると、容姿情報データが示す容姿が、画像データを用いて、テレビジョンモニタ20に表示される。すると、容姿情報に対応する容姿(容姿情報データに対応する容姿)が、画像データを用いて、テレビジョンモニタ20に表示される。
【0189】
上記のように、本発明では、右スティック17SRを傾倒して回転することにより、プレイヤが所望する容姿情報データを表示することができる。このような操作を繰り返し実行することにより、プレイヤは、所望の容姿を選手キャラクタに設定することができる。
【0190】
なお、上記では、情報データが示す情報が、目である場合を例として説明を行ったが、図7に示したように、テレビジョンモニタ20の左部に表示されたボタンを選択することにより、目以外の容姿も同様に設定することができる。
【0191】
以上のようにして、育成選手キャラクタに対する各種の設定が行われると、育成選手キャラクタに対する各種の設定が、RAM12に格納される(S327)。すると、育成選手キャラクタに対する各種の設定が終了され、育成モードにおいて各種のイベントがCPU7により実行される(S4)。
【0192】
最後に、情報選択システムにおける情報検索についての詳細説明を行っておく。
【0193】
まず、情報データを検索する検索方向が、CPU7に認識される。たとえば、傾倒方向用データに基づいて、情報データを検索する方向に対応する検索方向用データが、CPU7に認識される。たとえば、図10に示すように、検索方向が水平左方向である場合、数値「1」が検索方向用データの値としてCPU7に認識される。検索方向が水平右方向である場合、数値「2」が検索方向用データの値としてCPU7に認識される。検索方向が垂直下方向である場合、数値「3」が検索方向用データの値としてCPU7に認識される。検索方向が垂直上方向である場合、数値「4」が検索方向用データの値としてCPU7に認識される。このように、検索方向用データをCPU7に認識させることにより、野球ゲームにおいて、情報を検索する方向(検索方向)を設定することができる。
【0194】
次に、上記の回転角度データに基づいて、検索方向用データに対応する、検索方向に位置する情報を特定するための特定データを、設定する処理が、CPU7により実行させる。
【0195】
たとえば、文字情報データを「G1(i1,j1)」と定義した場合、「i1」および「j1」が特定データとなる。ここでは、図11に示すように、「i1」には「1」から「11」までのいずれか1つの自然数がCPU7により割り当てられ、「j1」には「1」から「5」までのいずれか1つの自然数がCPU7により割り当てられる。具体的には、「i1」は、テレビジョンモニタ20に表示された50音表の列に対応している。また、「j1」は、テレビジョンモニタ20に表示された50音表の行に対応している。
【0196】
また、容姿情報データを「G2(j2)」と定義した場合、「j2」が特定データとなる。ここでは、図11に示すように、「j2」には「1」から「7」までのいずれか1つの自然数がCPU7により割り当てられる。具体的には、「j2」は、CPU7に認識されたリストの行に対応している。
【0197】
以下では、情報データが文字情報データG1である場合を例として、情報検索の説明を行うものとする。
【0198】
上記のように文字情報データG1が定義されている場合、右スティック17SRが傾倒した状態で回転すると、回転角度データがCPU7に認識される。そして、この回転角度データが示す値が第mの基本回転角度データBK3が示す値以上であるとCPU7により判断された場合、第1情報データを基準として検索方向の第m番目の文字情報データが、第2情報データとしてCPU7に認識される。
【0199】
具体的には、第1情報データが「G1(i1,j1)」で定義される文字情報データであり、検索方向用データの値が「1」である(検索方向が水平左方向である)場合、検索方向用データに対応する特定データ、たとえば、検索方向用データの値「1」に対応する特定データi1が、上記の回転角度データに応じて変更される。この場合、回転角度データに応じて、検索方向用データの値「1」に対応する特定データi1を「1」づつインクリメントする処理(i1+1×m)が、CPU7により実行される。すると、第1情報データを基準として検索された文字情報データ、すなわち、変更された特定データに対応する第2情報データG1(i1+m,j1)が、CPU7に認識される。このようにして、検索方向に位置する情報に対応する情報データ(第2情報データ)G1(i1+m,j1)を、CPU7に認識させることができる。
【0200】
また、第1情報データが「G1(i1,j1)」で定義される文字情報データであり、検索方向用データの値が「2」である(検索方向が水平右方向である)場合、回転角度データに応じて、検索方向用データの値「2」に対応する特定データi1を「1」づつデクリメントする処理(i1−1×m)が、CPU7により実行される。すると、第1情報データを基準として検索された文字情報データ、すなわち変更された特定データに対応する第2情報データG1(i1−m,j1)が、CPU7に認識される。このようにして、検索方向に位置する情報に対応する情報データ(第2情報データ)G1(i1+m,j1)を、CPU7に認識させることができる。
【0201】
なお、検索方向用データの値が「1」の場合(検索方向が水平左方向である場合)、特定データ「i1+m」は「1」以上「11」以下の自然数になるように設定されている。「i1+m」が「12」以上になったときには、特定データ「i1+m」を初期化する処理、たとえば特定データ「i1+m」の「m」に「1−i1」を代入する処理が、CPU7により実行される。
【0202】
また、検索方向用データの値が「2」の場合(検索方向が水平右方向である場合)、特定データ「i1−m」は「1」以上「11」以下の自然数になるように設定されている。「i1−m」が「0」以下になったときには、特定データ「i1−m」を初期化する処理、たとえば特定データ「i1−m」の「m」に「−i1−1」を代入する処理が、CPU7により実行される。
【0203】
同様の考え方に基づけば、検索方向用データの値が「3」および「4」の場合(検索方向が垂直方向である場合)も、検索方向用データの値が「1」および「2」の場合と同様に、第1情報データG1(i1,j1)を基準として検索方向の第m番目の文字情報データ、すなわち第2情報データG1(i1,j1+m),G1(i1,j1−m)をCPU7に認識させることができる。
【0204】
〔他の実施形態〕
(a)前記実施形態では、ゲームプログラムを適用しうるコンピュータの一例としての家庭用ビデオゲーム装置を用いた場合の例を示したが、ゲーム装置は、前記実施形態に限定されず、モニタが別体に構成されたゲーム装置、モニタが一体に構成されたゲーム装置、ゲームプログラムを実行することによってゲーム装置として機能するパーソナルコンピュータやワークステーションなどにも同様に適用することができる。また、ゲーム装置は、前記実施形態に限定されず、携帯型コンピュータ、携帯型ゲーム装置などにも同様に適用することができる。
【0205】
(b)本発明には、前述したようなゲームを実行するプログラムおよびこのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も含まれる。この記録媒体としては、カートリッジ以外に、たとえば、コンピュータ読み取り可能なフレキシブルディスク、半導体メモリ、CD−ROM、DVD、MO、ROMカセット、その他のものが挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【0206】
【図1】本発明の一実施形態によるビデオゲーム装置の基本構成図。
【図2】前記ゲーム装置の機能ブロック図。
【図3】名前設定画面を説明するための図(その1)。
【図4】右スティック17SR用の座標系を説明するための図(名前設定用)。
【図5】右スティック17SRの回転角度の算出方法を説明するための図。
【図6】名前設定画面を説明するための図(その2)。
【図7】容姿設定画面を説明するための図。
【図8】容姿情報に対応する容姿情報データを説明するための図。
【図9】右スティック17SR用の座標系を説明するための図(容姿設定用)。
【図10】検索方向用データを説明するための図。
【図11】情報データおよび情報を特定するための特定データとの対応を示す図。
【図12】野球ゲームの全体概要を示すフロー。
【図13A】野球ゲームにおける情報選択システムを示すフロー。
【図13B】野球ゲームにおける情報選択システムを示すフロー。
【図13C】野球ゲームにおける情報選択システムを示すフロー。
【符号の説明】
【0207】
1 制御部
2 記憶部
3 画像表示部
4 音声出力部
5 操作入力部
7 CPU
12 RAM
17 コントローラ
17SR 右スティック(アナログスティック)
20 テレビジョンモニタ
23 通信部
50 1回転データ認識手段
51 情報認識手段
52 第1情報認識手段
53 第1情報表示手段
54 傾倒データ認識手段
55 傾倒角度判断手段
56 検索方向認識手段
57 情報数認識手段
58 基本回転用データ認識手段
59 回転データ認識手段
60 回転データ判断手段
61 第2情報認識手段
62 第2情報表示手段
63 回転方向判別手段
64 回転データ再認識手段
65 第3情報認識手段
66 第3情報表示手段
G 情報データ、第1情報データ、第2情報データ、第3情報データ
S(x,y) 傾倒方向を示す座標データ(傾倒方向用データ)
AK 回転角度データ
BK 基本回転角度データ
CN 検索方向に位置する情報データの数

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支点に指示されて傾倒可能かつ前記支点を中心に回転可能なアナログスティックを有するコンピュータに、
記憶部に格納された複数の情報データを制御部に認識させる情報認識機能と、
複数の前記情報データのいずれか1つの情報データを第1情報データとして制御部に認識させる第1情報認識機能と、
前記第1情報データに対応する情報を、画像データを用いて画像表示部に表示する第1情報表示機能と、
前記アナログスティックが傾倒した状態の前記アナログスティックの傾倒方向を示す傾倒方向用データを、制御部に認識させる傾倒データ認識機能と、
前記傾倒方向用データに基づいて、前記第1情報データを基準として前記情報データを検索する検索方向を制御部に認識させる検索方向認識機能と、
前記アナログスティックが傾倒した状態で回転したときに、前記アナログスティックの回転量を示す回転用データを制御部に認識させる回転データ認識機能と、
前記回転用データに基づいて、前記検索方向に位置する情報に対応する情報データを、第2情報データとして制御部に認識させる第2情報認識機能と、
前記第2情報データに対応する情報を、画像データを用いて画像表示部に表示する第2情報表示機能と、
を実現させるためのゲームプログラム。
【請求項2】
前記コンピュータに、
前記アナログスティックが傾倒した状態の前記アナログスティックの傾倒方向を示す傾倒方向用データを、制御部に認識させる傾倒データ認識機能と、
前記傾倒方向用データに基づいて、前記傾倒方向に対応する第1方向および前記第1方向とは異なる第2方向のいずれか一方の方向を、前記情報データの検索方向として制御部に認識させる検索方向認識機能と、
をさらに実現させるための請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記コンピュータに、
前記アナログスティックが傾倒した状態で回転したときに、前記傾倒方向用データに基づいて前記アナログスティックの回転量を示す回転用データを算出する処理を制御部に実行させ、前記回転用データを制御部に認識させる回転データ認識機能と、
前記回転用データが示す回転量に応じて前記検索方向に位置する情報に対応する情報データを検索する処理を制御部に実行させ、前記検索方向に位置する情報に対応する前記情報データを第2情報データとして制御部に認識させる第2情報認識機能と、
をさらに実現させるための請求項1又は2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記コンピュータに、
前記アナログスティックが傾倒した状態で回転したときに、前記アナログスティックの回転方向および回転量を示す回転用データを制御部に認識させる回転データ認識機能と、
前記回転用データに基づいて、前記検索方向に位置する情報に対応する情報データを第2情報データとして制御部に認識させる第2情報認識機能と、
前記第2情報データに対応する情報を、画像データを用いて画像表示部に表示する第2情報表示機能と、
前記回転用データに基づいて、前記アナログスティックの回転方向が変化したか否かを制御部に判別させる回転方向判別機能と、
前記アナログスティックの回転方向が変化したと制御部に判別された場合に、前記アナログスティックの回転方向および回転量を示す回転用データを制御部に再認識させる回転データ再認識機能と、
制御部に再認識された前記回転用データに基づいて、前記検索方向とは異なる方向に位置する情報データを第3情報データとして制御部に認識させる第3情報認識機能と、
前記第3情報データに対応する情報を、画像データを用いて画像表示部に表示する第3情報表示機能と、
をさらに実現させるための請求項1から3のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記コンピュータに、
前記傾倒角度用データに基づいて、前記アナログスティックの傾倒角度が、前記アナログスティックの誤作動の対象となる角度より大きいか否かを制御部に判断させる傾倒角度判断機能と、
前記アナログスティックの傾倒角度が、前記アナログスティックの誤作動の対象となる角度より大きいと制御部により判断された場合に、前記傾倒方向用データに基づいて、前記第1情報データを基準とした前記情報データの検索方向を制御部に認識させる検索方向認識機能と、
をさらに実現させるための請求項1から4のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記コンピュータに、
前記アナログスティックの基本回転量を示す基本回転用データを制御部に認識させる基本回転用データ認識機能と、
前記アナログスティックが傾倒した状態で回転したときに、前記アナログスティックの回転量を示す回転用データを制御部に認識させる回転データ認識機能と、
前記回転用データが前記基本回転用データ以上であるか否かを制御部に判断させる回転データ判断機能と、
前記回転用データが前記基本回転用データ以上であると制御部に判断された場合に、前記回転用データに基づいて、前記検索方向に位置する情報に対応する情報データを第2情報データとして制御部に認識させる第2情報認識機能と、
をさらに実現させるための請求項1から5のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項7】
前記コンピュータに、
前記検索方向に位置する前記情報データの数を制御部に認識させる情報数認識機能と、
前記アナログスティックが1回転したときの回転量を示す1回転用データを制御部に認識させる1回転データ認識機能と、
前記検索方向に位置する前記情報データの数を用いて前記1回転用データを除算する処理を制御部に実行させることにより、前記アナログスティックの基本回転量を示す基本回転用データを算出する基本回転用データ算出機能と、
をさらに実現させるための請求項6に記載のゲームプログラム。
【請求項8】
支点に指示されて傾倒可能かつ前記支点を中心に回転可能なアナログスティックを有するゲーム装置であって、
記憶部に格納された複数の情報データを制御部に認識させる情報認識手段と、
複数の前記情報データのいずれか1つの情報データを第1情報データとして制御部に認識させる第1情報認識手段と、
前記第1情報データに対応する情報を、画像データを用いて画像表示部に表示する第1情報表示手段と、
前記アナログスティックが傾倒した状態の前記アナログスティックの傾倒方向を示す傾倒方向用データを、制御部に認識させる傾倒データ認識手段と、
前記傾倒方向用データに基づいて、前記第1情報データを基準として前記情報データを検索する検索方向を制御部に認識させる検索方向認識手段と、
前記アナログスティックが傾倒した状態で回転したときに、前記アナログスティックの回転量を示す回転用データを制御部に認識させる回転データ認識手段と、
前記回転用データに基づいて、前記検索方向に位置する情報に対応する情報データを、第2情報データとして制御部に認識させる第2情報認識手段と、
前記第2情報データに対応する情報を、画像データを用いて画像表示部に表示する第2情報表示手段と、
を備えるゲーム装置。
【請求項9】
支点に指示されて傾倒可能かつ前記支点を中心に回転可能なアナログスティックを有するコンピュータにより制御されるゲーム制御方法であって、
記憶部に格納された複数の情報データを制御部に認識させる情報認識ステップと、
複数の前記情報データのいずれか1つの情報データを第1情報データとして制御部に認識させる第1情報認識ステップと、
前記第1情報データに対応する情報を、画像データを用いて画像表示部に表示する第1情報表示ステップと、
前記アナログスティックが傾倒した状態の前記アナログスティックの傾倒方向を示す傾倒方向用データを、制御部に認識させる傾倒データ認識ステップと、
前記傾倒方向用データに基づいて、前記第1情報データを基準として前記情報データを検索する検索方向を制御部に認識させる検索方向認識ステップと、
前記アナログスティックが傾倒した状態で回転したときに、前記アナログスティックの回転量を示す回転用データを制御部に認識させる回転データ認識ステップと、
前記回転用データに基づいて、前記検索方向に位置する情報に対応する情報データを、第2情報データとして制御部に認識させる第2情報認識ステップと、
前記第2情報データに対応する情報を、画像データを用いて画像表示部に表示する第2情報表示ステップと、
を備えるゲーム制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13A】
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【図13B】
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【図13C】
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