説明

コンテナハウス

【課題】低コスト、簡素な構造で移動性を高めつつ、メンテナンスを改善するコンテナハウスを提供する。
【解決手段】 コンテナハウス1は、事務所として利用するものであり、少なくとも、底板2と、底板2に固定される前板3と、前脚4と、ローラ5を備える後脚6と、前板3に固定される掛合部材7と、を備えてコンテナ脱着装置付自動車に積み降ろし自在に構成される鉄鋼製のコンテナ8とを備え、コンテナハウス1は、底板2上及び前板3の裏面に固定されるハウス9を備え、ハウス9は、窓10を設けたハウジング11と、ハウジング11の後面に形成される観音開き式の開閉扉12と、開閉扉12を開閉させるヒンジ13と、開閉扉12をロックするロック装置14と、底板2の裏面には、一対のレール23と、複数のリブ24と、走行時にコンテナ8を自動車に固縛する固縛装置とが備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は車両で移動可能なコンテナハウスに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンテナハウスに関しては複数の提案がなされている。例えば、特許文献1に示す通り、エアーコンディショナーが設置されているコンテナーハウスに関し、搬送時に室外機を引っ掛けたりすることなく、また冷却能力が高く、窃盗に遭ったりすることのない構造とすることを課題とした発明が提案されている。この発明は、コンテナーハウスの側壁より内側に、コンテナーハウスの室内と仕切られ、外部と連通する開口を有する室外機格納室を設け、該室外機格納室中に、室外機の吹き出し口を前記開口に向けて設置した構造とする。また、前記の室外機格納室の床部に開口を設け、コンテナーハウスの床下の空気が室外機格納室に流入する構造とする。
【特許文献1】特開平09-137616
【0003】
しかしながら、せっかく、便利な設備が設けられたとしても、移動、設置、メンテナンスが煩雑である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、低コスト、簡素な構造で移動性を高めたコンテナハウスを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題に鑑み、請求項1の発明は、少なくとも、底板と、該底板に固定される前板と、前脚と、ローラ付後脚と、前記前板に固定される掛合部材と、を備えてコンテナ脱着装置付車両に脱着自在に構成されるコンテナと、前記底板上に固定されたハウスと、を備えたことを特徴とするコンテナハウスである。
【0006】
請求項2の発明は、前記ハウスが事務所である請求項1のコンテナハウスである。
【0007】
請求項3の発明は、前記ハウス内に机が固定された請求項1のコンテナハウスである。
【0008】
請求項4の発明は、前記ハウス内にイスが固定された請求項1のコンテナハウスである。
【発明の効果】
【0009】
請求項1〜4により、移動性が高まる。
【0010】
請求項2により、前記ハウスが事務所であるので、選挙事務所等、多様な事務所の用途に適用できる。
【0011】
請求項3により、前記ハウス内に家具が固定されたので、机の搬入、搬出の煩雑さが解消できる。
【0012】
請求項4により、前記ハウス内に空調装置が固定されたので、空調装置の設置の煩雑さが解消できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下に、本発明の好適な一実施形態であるコンテナハウス1について図面を参照して説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲において、改変等を加えることができるものであり、それらの改変、均等物等も本発明の技術的範囲に含まれ、該技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
【実施例1】
【0014】
図1乃至図4に示すコンテナハウス1は、事務所として利用するものであり、用途は限定されることはなく、少なくとも、底板2と、底板2に固定される前板3と、前脚4と、ローラ5を備える後脚6と、前板3に固定される掛合部材7と、を備えてコンテナ脱着装置付自動車100(図9及び図10参照)に積み降ろし自在に構成される鉄鋼製のコンテナ8とを備えている。コンテナハウス1は、底板2上及び前板3の裏面に固定されるハウス9を備えている。このハウス9は、窓10を設けたハウジング11と、ハウジング11の後面に形成される観音開き式の開閉扉12と、開閉扉12を開閉させるヒンジ13と、開閉扉12をロックするロック装置14と、底板2の裏面には、一対のレール23と、複数のリブ24と、走行時にコンテナ8を自動車100に固縛する固縛装置25とが備えられている。以下、各要素を詳細に説明する。
【0015】
コンテナハウス1内には、図示は略すが、家具(机、イス、ベッド、タンス、ソファ等)を固定してもよい。また、空調装置も固定してもよい。例えば、イスは回動自在に壁に連結され、倒すことで使用し、戻すことで収納できるものが好ましい。
【0016】
次に、コンテナ脱着装置付自動車100について図9を参照して説明する。このコンテナ脱着装置付自動車100は、運転席にコントロールスイッチ102、P.T.O.を操作するPTOレバー103、荷台部分に、ダンプアーム104と、リフトシリンダ105、ソレノイドバルブ106、リフトシリンダ105で回動(図10(a)〜(e))されるリフトアーム107とを備えている。リフトアーム107の先端には、吊上フック101が設けられ、これによりコンテナハウス1が積み降ろし可能となる。またダンプアーム104は後端部を中心として回動可能となっている(図10(f)(g)参照)。また、ロックシリンダ109、コンテナハウス1をロック可能なコンテナロック180が設けられ、リフトアーム107を固縛状態又は非固縛状態とするものである。コンテナ脱着装置付自動車100の後端部には、コンテナハウス1の底面の洋式便器9を案内するヒンジローラ181が設けられ、またコンテナハウス1を係止するコンテナフック182が設けられている。183はジャッキである。なお、ダンプアーム104のダンプ(図10(g)参照)が可能である。コンテナハウス1をコンテナ脱着装置付自動車100に脱着するとき、前脚4は折り畳まれてもよい。
【0017】
コンテナハウス1をコンテナ脱着装置付自動車100に積み降ろしする場合は、吊上フック101をローラ5に取り付け、コンテナハウス1を吊り上げたり吊り下げたりすることで、コンテナ脱着装置付自動車100へのコンテナハウス1の積み降ろしを実行する(図9及び図10参照)。このとき、ローラ5の働きで、コンテナハウス1の底面の円滑な運動を確保し、円滑な作業ができる。なお、図10(a)は固縛状態、同(b)は開放状態、同(c)は離脱状態、同(d)は離脱完了状態、同(e)は装着状態、同(f)は装着完了状態を各々示し、同(g)はダンプ状態を示す。なお、コンテナハウス1をコンテナ脱着装置付自動車100へ脱着するとき、前脚4を折り曲げたり、縮めたりして、支障の無い様にしてもよい。
【0018】
コンテナハウス1は、コンテナ脱着装置付自動車100へ脱着自在であるので、運搬、移動、設置、保管も容易である。
【0019】
尚、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その他種々の変形例を包含するものである。例えば、前脚4の裏面の後部にはローラ5付の後脚6が、また前部にはローラの付いていない内側に折畳んで係止可能な前脚4が夫々一対づつ設けてもよい。前脚4の変更形態として、図示は略すが、折り曲げ可能な構造(伸縮自在でもよい)となっており、折り曲げて前脚4に掛け止めされる構造であり、地面に設置する場合は、直立し、コンテナ脱着自動車100に装着されるときは、折り畳まれるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】(a)は本発明の実施形態のコンテナハウスの正面図、(b)は同右側面図である。
【図2】同コンテナハウスの左側面図である。
【図3】同コンテナハウスの底面図である。
【図4】コンテナハウスの自動車への積み下ろし作業を示す説明図である。
【図5】コンテナ脱着装置付自動車の動作説明図である。
【符号の説明】
【0021】
1…コンテナハウス 2…底板 3…前板 4…前脚
5…ローラ 6…後脚 7…掛合部材 8…コンテナ
9…ハウス 10…窓 11…ハウジング
12…開閉扉 13…ヒンジ 14…ロック装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも、底板と、該底板に固定される前板と、前脚と、ローラ付後脚と、前記前板に固定される掛合部材と、を備えてコンテナ脱着装置付車両に脱着自在に構成されるコンテナと、
前記底板上に固定されたハウスと、
を備えたことを特徴とするコンテナハウス。
【請求項2】
前記ハウスが事務所である請求項1のコンテナハウス。
【請求項3】
前記ハウス内に家具が固定された請求項1のコンテナハウス。
【請求項4】
前記ハウス内に空調装置が固定された請求項1のコンテナハウス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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