説明

コンバイン

【課題】外気導入口において目詰まりが生じたとしたとしても、コンデンサを充分に冷却できるようにすることを課題とする。
【解決手段】キャビン10の後側壁10aに設けられた当該キャビン10内部の冷房用のコンデンサ20と、キャビン10の右側壁10bに設けられ、コンデンサ20を冷却するための外気を取り入れる外気導入口30と、当該外気導入口30の下方に配置され、エンジン4の熱交換器(ラジエータ41、インタークーラ42、及びオイルクーラ43)を冷却するための外気を取り入れる外気取入口40に設けられるロータリースクリーン52と、を具備するコンバインにおいて、ロータリースクリーン52からコンデンサ20へと外気を案内するための風路70(筒部材71)を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャビン内部の冷房用のコンデンサを備えるコンバインに関し、より詳細にはコンデンサを冷却する外気を導入するための風路に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンバインにおいては、キャビン内部を冷却するための冷房装置が具備されており、係る冷房装置には一般的にコンデンサが備えられている。例えば、特許文献1に記載の如くである。
【0003】
特許文献1に記載のコンバインにおいては、キャビン内部の冷房用のコンデンサ(コンデンサユニット)が、キャビンの後側壁に取り付けられている。また、キャビンの右側壁には、コンデンサを冷却する外気を導入するための外気導入口が設けられている。当該外気導入口には、網体が張設されている。外気導入口は、キャビン内部の運転部と仕切り壁によって隔てられた外気流通空間と連通状態とされており、コンデンサはこの外気流通空間に露出した状態で配置されている。コンデンサには冷却用ファンが付設されており、当該冷却用ファンの吸引力によって、外気が外気導入口から外気流通空間に取り込まれ、コンデンサを通過することにより、当該コンデンサで熱交換されて冷却できるようになっている。
【0004】
また、特許文献1に記載のコンバインにおいては、外気導入口の下方に外気取入口が設けられている。当該外気取入口は、エンジンの熱交換器を冷却するための外気を取り入れるためのものであり、外気取入口の背後に配置されるエンジンと、当該外気取入口と、の間には、ラジエータやインタークーラやオイルクーラ等のエンジンの種々の熱交換器が配置されている。また、外気取入口には、塵埃の侵入を防止するためのロータリースクリーンが備えられている。エンジンには冷却用ファンが付設されており、当該冷却用ファンの吸引力によって、外気が外気取入口からロータリースクリーンに取り込まれ、エンジンの熱交換器を通過することにより、熱交換によって当該熱交換器を冷却できるようになっている。
【0005】
このような構成のコンバインにおいては、外気取入口にはロータリースクリーンが備えられているため、この外気取入口が目詰まりする可能性は極力低減されている。一方で、外気導入口には、このような防塵手段が設けられておらず、依然として目詰まりが生じる可能性があり、これによってコンデンサが充分に冷却されないおそれがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2011−41498号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記を考慮して、外気導入口において目詰まりが生じたとしたとしても、コンデンサを充分に冷却できるようにすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0009】
請求項1の発明は、キャビンの後側壁に設けられた当該キャビン内部の冷房用のコンデンサと、前記キャビンの側壁に設けられ、前記コンデンサを冷却するための外気を取り入れる外気導入口と、当該外気導入口の下方に配置され、エンジンの熱交換器を冷却するための外気を取り入れる外気取入口に設けられるロータリースクリーンと、を具備するコンバインにおいて、前記ロータリースクリーンから前記コンデンサへと外気を案内するための風路を設けたことを特徴としている。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1に記載のコンバインにおいて、前記風路は、側面視において、前記エンジンの熱交換器及び前記ロータリースクリーンの駆動部と重複しないように、前記ロータリースクリーン上部の背後にあるスペースに配置されることを特徴としている。
【0011】
請求項3の発明は、請求項2に記載のコンバインにおいて、前記ロータリースクリーンを収容する筐体内部に、前記コンデンサへの風路と、前記エンジンの熱交換器への風路と、を区画するための仕切り板を設けたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0013】
請求項1に記載の発明によれば、外気導入口において目詰まりが生じたとしても、ロータリースクリーンから風路を介してコンデンサへと外気を案内することができるため、コンデンサを充分に冷却することができる。
【0014】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、ロータリースクリーン上部の背後にある空きスペースを有効利用することにより、従来の構成に大きな変更を加えることなく容易に風路を設けることができる。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明の効果に加えて、エンジンの熱交換器に外気を導入するための冷却用ファンの吸引力等によって、ロータリースクリーンからコンデンサへの外気の流れが阻害されるのを、防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施の一形態に係るコンバインの全体的な構成を示す右側面図である。
【図2】本発明の実施の一形態に係るコンバインの構成を示す後面図である。
【図3】除塵装置及び風路の構成を示す右側面一部断面図である。
【図4】除塵装置及び風路の構成を示す後方斜視図である。
【図5】風路の構成を示す後方斜視図であり、図4に示した状態から除塵装置を取り払ったときの状態を示す図である。
【図6】風路の構成を示す後面断面図である。図中に示した白抜き矢印は外気の流れを示している。図中に二点鎖線の円で囲った部分には、筒部材の下部の右側面に形成された開口の内周面と、筐体の内側の面(左側面)に形成された開口の内周面と、の接触部の拡大図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下では、本発明の実施の一形態に係るコンバイン1について、添付図面を参照して説明する。
【0018】
始めに、コンバイン1の全体的な構成について、図1を参照して説明する。なお、以下では、コンバイン1の前進方向を前方と定義して説明を行う。
コンバイン1は、左右一対の走行クローラ2・2にて支持された走行機体3を具備する。走行機体3の前下部には、コンバイン1の駆動源であるエンジン4が搭載される。走行機体3の最前部には、穀稈を刈り取りながら取り込む6条刈り用の刈取装置5が、油圧シリンダによって昇降調節可能に装着される。走行機体3には、フィードチェーンを有する脱穀装置と、当該脱穀装置から取り出された穀粒を貯溜する穀物タンク6と、が横並び状に搭載される。なお、脱穀装置が走行機体3の左側に、穀物タンク6が走行機体3の右側に配置される。走行機体3の後部に旋回可能な排出オーガ7が設けられ、穀物タンク6内部の穀粒が、排出オーガ7の籾投げ口8からトラックの荷台またはコンテナ等に排出されるように構成されている。刈取装置5の右側方で、穀物タンク6の前方には、キャビン10が設けられている。
【0019】
このようにして、コンバイン1は、キャビン10でのオペレータによる操作具類の操作によって、エンジン4の動力を走行クローラ2・2や刈取装置5や脱穀装置等に伝達して、走行クローラ2・2により走行機体3を走行させながら、刈取作業や脱穀作業を行うことができるように構成されている。
【0020】
図2に示すように、キャビン10は、略四角形箱型に形成されるものであり、内部に運転部Dが設けられている。当該運転部Dは、床部の前部にステアリングコラムを立設し、当該ステアリングコラムの上端部にステアリングハンドルを取り付け、当該ステアリングハンドルの後方に運転席を配置して構成されている。
【0021】
さらに、キャビン10の天井部には、冷房装置12が具備されており、天井部に設けられた吹き出し口から冷風を吹き出させることにより、キャビン10内部を冷却できるようになっている。詳細には、冷房装置12は、キャビン10の天井部の導風ダクト内にエバポレータを配設し、当該エバポレータと、コンデンサ20やレシーバ21(図2参照)等よりなるコンデンサユニット22と、の間に冷媒供給用のホースと冷媒戻し用のホースとを介設して構成されている。こうして、エバポレータにより生起される冷気を導風ダクトより吹き出し口へと圧送できるようにしている。
【0022】
図2及び図3に示すように、コンデンサ20やレシーバ21等よりなるコンデンサユニット22は、キャビン10の後側壁10aに取り付けられている。詳細には、コンデンサユニット22は、コンデンサ20に付設された冷却用ファン23を後方に向けた状態でキャビン10の後側壁10aに取り付けられて、コンデンサ20がキャビン10の後側壁10aの内側の空間(以下、「外気流通空間S」と称する。図6参照。)に面して露出する状態とされている。
【0023】
キャビン10の後部には、仕切り壁が設けられており、当該仕切り壁の前方の運転部Dと、仕切り壁の後方の外気流通空間Sと、が隔てられている。言い換えれば、キャビン10内部は、仕切り壁によって、運転部Dと、外気流通空間Sと、に区画されている。
【0024】
図2及び図3に示すように、キャビン10の側壁である右側壁10b(本実施形態では、右側壁10bと後壁10aとの間のコーナー部)には、外気導入口30が設けられている。当該外気導入口30は、コンデンサ20を冷却するための外気を外気流通空間Sに取り入れるためのものである。外気導入口30には、塵埃の侵入を防止するための網体31が張設されている。外気導入口30は、側面視においてエンジン4の上方に配置されている(図1参照)。
【0025】
このような構成において、コンデンサ20に付設された冷却用ファン23が回転駆動されると、当該冷却用ファン23の吸引力によって、外気が外気導入口30から外気流通空間Sに取り込まれる。取り込まれた外気が、外気流通空間Sに露出しているコンデンサ20を通過することにより、当該コンデンサ20で熱交換されて当該コンデンサ20が冷却される。熱交換された後の外気(温風)は、冷却用ファン23の吸引力によってキャビン10の後方に排出される。
【0026】
走行機体3の、外気導入口30の下方に相当する位置には、外気取入口40が設けられている(図1参照)。当該外気取入口40は、エンジン4の熱交換器(ラジエータ41やインタークーラ42やオイルクーラ43)を冷却するための外気を取り入れるためのものである。図2に示すように、外気取入口40の背後(左側方)には、エンジン4が配置される。当該エンジン4は、付設された冷却用ファン44を右側に向けて、当該冷却用ファン44が外気取入口40と対向配置された状態となるように設けられる。エンジン4の冷却用ファン44と、外気取入口40と、の間には、エンジン水冷用のラジエータ41、ターボ過給器用のインタークーラ42、及び、作動油冷却用のオイルクーラ43が配置される(図2、図4、及び図5参照)。
【0027】
図2〜図4に示すように、外気取入口40には、塵埃の侵入を防止するための除塵装置50が設けられている。以下では、除塵装置50について詳述する。
【0028】
除塵装置50は、筐体51、ロータリースクリーン52、駆動部60(電動モータ53)、吸引ダクト54、吸引ファン55、及び接続ダクト58等により構成される。
【0029】
筐体51は、側面視において中空状の枠体であり、ロータリースクリーン52を回転可能な状態で収容するとともに、外気の風路を成すものである。筐体51はヒンジ56・56を介して走行機体3に対して開閉回動可能に構成されている。筐体51を開き回動させると、インタークーラ42及びオイルクーラ43が外向きに露出することになる。
【0030】
なお、筐体51内には、当該筐体51内を上下に区画する仕切り板57が設けられている。仕切り板57は、筐体51の内側の面51bの上部に固設されて、前後方向(水平方向)に延出している。なお、仕切り板57は、側面視において、インタークーラ42及びオイルクーラ43の上方に配置される(図3及び図4参照)。
【0031】
ロータリースクリーン52は、円板形状の網体であり、外気を通過させる一方、藁屑等の塵埃は通過させないものである。ロータリースクリーン52の中心は、筐体51の内側の面51bに立設されたステーに軸支される。ロータリースクリーン52は、その中心を回転中心として、アクチュエータである電動モータ53により回転される。
【0032】
ロータリースクリーン52の駆動部60は、電動モータ53や減速装置やこれらを支持する支持体等によりなる。電動モータ53は、ロータリースクリーン52を回転させるためのアクチュエータである。電動モータ53は、筐体51内の前上部に収容される(図3参照)。
【0033】
吸引ダクト54は、ロータリースクリーン52の外面(吸い込み面)に付着した塵埃を吸引するものである。吸引ダクト54は、ロータリースクリーン52に近接するように配置され、当該ロータリースクリーン52の外面(吸い込み面)と面する側が開口されて吸引面として構成される。接続ダクト58を介して吸引ダクト54と連通している吸引ファン55(図2参照)が回転駆動されることにより、吸引ダクト54の吸引面から塵埃等を吸引可能に構成される。
【0034】
このように構成される除塵装置50においては、電動モータ53によりロータリースクリーン52を回転させながら吸引ファン55を回転駆動させることで、ロータリースクリーン52の外面(吸い込み面)に付着した塵埃を、吸引ダクト54を介して吸引ファン55により順次吸引除去することができる。これにより、外気取入口40(ロータリースクリーン52)において目詰まりが生じることが防止されている。
【0035】
このような構成において、エンジン4に付設された冷却用ファン44が回転駆動されると、当該冷却用ファン44の吸引力によって、外気が外気取入口40からロータリースクリーン52を通って走行機体3内に取り込まれる。取り込まれた外気のうち、仕切り板57よりも下方を通過してきたものは、ロータリースクリーン52の背後に配置されているラジエータ41やインタークーラ42やオイルクーラ43を通過する。これに伴って、熱交換によりこれらエンジン4の熱交換器(本実施形態では、ラジエータ41、インタークーラ42、及びオイルクーラ43)が冷却される。
【0036】
このように、基本的には、外気導入口30から走行機体3内に取り入れられた外気が冷房用のコンデンサ20に供給され、外気取入口40から走行機体3内に取り入れられた外気がエンジン4の熱交換器に供給される。しかしながら、本実施形態においては、コンデンサ20の冷却効果を向上させるために、外気取入口40から走行機体3内に取り入れられた外気の一部を、風路70を介して、コンデンサ20に供給できるようにしている。以下では、この風路70について、詳述する。
【0037】
本実施形態の風路70は、筒部材71等によって構成される。筒部材71は、外形が直方体形状の筒状の部材である。当該筒部材71は、ロータリースクリーン52上部の背後(筐体51の内側の面51bの左側方)のスペースに配置される。当該スペースは、側面視においてオイルクーラ43の上方に位置する空間であり、従来は空きスペースとなっていた空間である(図5参照)。すなわち、当該スペースは、側面視において、エンジン4の熱交換器(ラジエータ41やインタークーラ42やオイルクーラ43)、及び、ロータリースクリーン52の駆動部60と重複しないように、エンジン4の熱交換器の上方、かつ、ロータリースクリーン52の駆動部60の後方に配置される空間である。当該スペースに筒部材71を配置することにより、従来の構成に大きな変更を加えることなく、コンバイン1に風路70を新たに設けることができる。
【0038】
図5に示すように、筒部材71はキャビン10の後部下面から下方に突出するように設けられる。図6に示すように、筒部材71の上端には開口71aが形成されており、当該開口71aは外気導入口40の下端に形成された開口40aと連通接続されている。このように、筒部材71の内側の空間は、外気流通空間Sと連通状態とされている。
【0039】
図6に示すように、筒部材71の下部の右側面には開口71bが形成されており、当該開口71bは筐体51の内側の面51bの上部に形成された開口51aと連通接続されている。開口71bと開口51aとは側面視において同一の形状を有し、これら開口71b・51aの内周面にはゴム部材72・59がそれぞれ付設されている。これにより、筐体51をヒンジ56・56を介して走行機体3に対して閉じ回動させたときに、開口71bと開口51aとがゴム部材72・59により密着するようになっている。このように、筒部材71の内側の空間は、筐体51内と連通状態とされている。
【0040】
このような構成により、筐体51内の仕切り板57よりも上方の空間と、外気流通空間Sと、は筒部材71を介して連通されており(図6参照)、これにより外気取入口40(ロータリースクリーン52)からコンデンサ20へと外気を案内できるようになっている。したがって、外気取入口40から取り込まれた外気のうち、仕切り板57よりも上方を通過してきたものは、開口51a・71bを通って筒部材71内に流入し、当該筒部材71の上端の開口71aから外気流通空間Sに流入し、コンデンサ20を通過する。これに伴って、当該コンデンサ20で熱交換されて当該コンデンサ20が冷却される。熱交換された後の外気(温風)は、冷却用ファン23の吸引力によってキャビン10の後方に排出される。
【0041】
以上で説明したように、筐体51内においては、ロータリースクリーン52下部からエンジン4の熱交換器への風路と、ロータリースクリーン52上部からコンデンサ20への風路と、が仕切り板57によって分離されている。したがって、エンジン4の冷却用ファン44の吸引力がコンデンサ20の冷却用ファン23の吸引力に対して過大である場合においても、コンデンサ20への風路(筒部材71内等)が負圧となることを防止できるので、負圧の発生等によってロータリースクリーン52からコンデンサ20への外気の流れが阻害されることがない。
【0042】
以上の如く、本実施形態に係るコンバイン1は、キャビン10の後側壁10aに設けられた当該キャビン10内部の冷房用のコンデンサ20と、キャビン10の右側壁10bに設けられ、コンデンサ20を冷却するための外気を取り入れる外気導入口30と、当該外気導入口30の下方に配置され、エンジン4の熱交換器(ラジエータ41、インタークーラ42、及びオイルクーラ43)を冷却するための外気を取り入れる外気取入口40に設けられるロータリースクリーン52と、を具備するコンバインにおいて、ロータリースクリーン52からコンデンサ20へと外気を案内するための風路70(筒部材71)を設けたものである。したがって、外気導入口30において目詰まりが生じたとしても、ロータリースクリーン52から風路70(筒部材71)を介してコンデンサ20へと外気を案内することができるため、コンデンサ20を充分に冷却することができる。
【0043】
また、本実施形態に係るコンバイン1は、風路70(筒部材71)は、側面視において、エンジン4の熱交換器(ラジエータ41、インタークーラ42、及びオイルクーラ43)及びロータリースクリーン52の駆動部60(電動モータ53)と重複しないように、ロータリースクリーン52上部の背後にあるスペースに配置されたものである。したがって、ロータリースクリーン52(筐体51)上部の背後にある空きスペースを有効利用することにより、従来の構成に大きな変更を加えることなく容易に風路70を新たに設けることができる。
【0044】
さらに、本実施形態に係るコンバイン1は、ロータリースクリーン52を収容する筐体51内部に、コンデンサ20(筒部材71)への風路と、エンジン4の熱交換器(ラジエータ41、インタークーラ42、及びオイルクーラ43)への風路と、を区画するための仕切り板57を設けたものである。したがって、エンジン4の熱交換器(ラジエータ41、インタークーラ42、及びオイルクーラ43)に外気を導入するための冷却用ファン44の吸引力等によって風路70(筒部材71)内が負圧になることがなく、ロータリースクリーン52からコンデンサ20への外気の流れが阻害されるのを防止することができる。
【符号の説明】
【0045】
1 コンバイン
4 エンジン
10 キャビン
10a (キャビンの)後側壁
10b (キャビンの)右側壁
20 コンデンサ
30 外気導入口
40 外気取入口
41 ラジエータ(エンジンの熱交換器)
42 インタークーラ(エンジンの熱交換器)
43 オイルクーラ(エンジンの熱交換器)
44 冷却用ファン
50 除塵装置
51 筐体
52 ロータリースクリーン
53 電動モータ
60 駆動部(ロータリースクリーンの駆動部)
57 仕切り板
70 風路
71 筒部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャビンの後側壁に設けられた当該キャビン内部の冷房用のコンデンサと、
前記キャビンの側壁に設けられ、前記コンデンサを冷却するための外気を取り入れる外気導入口と、
当該外気導入口の下方に配置され、エンジンの熱交換器を冷却するための外気を取り入れる外気取入口に設けられるロータリースクリーンと、を具備するコンバインにおいて、
前記ロータリースクリーンから前記コンデンサへと外気を案内するための風路を設けたことを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
請求項1に記載のコンバインにおいて、前記風路は、側面視において、前記エンジンの熱交換器及び前記ロータリースクリーンの駆動部と重複しないように、前記ロータリースクリーン上部の背後にあるスペースに配置されることを特徴とするコンバイン。
【請求項3】
請求項2に記載のコンバインにおいて、前記ロータリースクリーンを収容する筐体内部に、前記コンデンサへの風路と、前記エンジンの熱交換器への風路と、を区画するための仕切り板を設けたことを特徴とするコンバイン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−56631(P2013−56631A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−196413(P2011−196413)
【出願日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【出願人】(000006781)ヤンマー株式会社 (3,810)
【Fターム(参考)】