説明

コンピュータテレフォニーシステムにおける呼の規制

本出願は、呼の規制に関する。一般に、PBXは、個々の電話と一群の電話との両者から発生している呼を規制する能力を有する。しかしながら、大きな組織におけるノマディズム/ホットデスキングは、一般に、多くのPBXを備えており、多くのPBXは、製造業者が異なることがよくあり、PBXベースの呼の規制の解決策は役に立たない。その結果、コンピュータテレフォニーに基づく解決策が選ばれた。呼の規制は、CTIサーバ(1)において行われる。CTIサーバ(1)は、源電話端末(12)から宛先電話端末(8)への呼設定要求を、ユーザからコンピュータ端末(10)を介して受信する。CTIサーバは、呼の規制の設定に従って、呼設定要求を承認又は阻止して、承認された呼設定要求をPBX(4)に転送し、それによって、CTIサーバは、PBXの呼の規制の設定をオーバーライドする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、コンピュータテレフォニーの分野に関し、コンピュータテレフォニーネットワークにおいて発生している呼の要求を管理することに関する。
【背景技術】
【0002】
多数の電話を有する会社の電話システムのような、企業の電話システムの中の電話から行われる無断の呼の制御には問題があると、長い間にわたって見なされてきた。企業環境において、無断の電話呼は、幾つかのリスクとなる。これは、以下の幾つかの観点からであり得る。
【0003】
・コスト(即ち、課金率の高い宛先:国際呼の宛先、割増料金の宛先へのアクセス)
・時間(即ち、無断の私用電話に費やされる労働時間)
・規則/コンプライアンス(即ち、業界の規則に違反する無断の電話呼)。
【0004】
一般に、電話システムは、個々の電話と一群の電話との両者から発生している呼を規制する能力を有する。このようなシステムに固有の欠点は、呼が規制されている電話を割り当てられた個人が、その組織を避けて、所望のタイプの呼を承認する組織が見付かるまで、異なる電話を試みることができるということである。
【0005】
この欠点に対処するために、幾つかのPBXのベンダは、ユーザが、固有の機密コード(PIN)を使用して、選択した電話に「登録」できるという概念を取り入れた。登録すると、電話は事実上彼らのものになる。即ち、電話は内線番号を得て、呼の規制状態(call barring status)を含む個人設定を割り当てられる。
【0006】
これは、この問題に対する不完全な解決策に過ぎない。全てのユーザが、1つの適切に備え付けられたPBXを共有する小さな組織では、ユーザ登録は効果的であり得る。しかしながら、大きな組織には、一般に多くのPBXがあり、多くのPBXは、製造業者が異なり、バージョンが異なることがよくあり、電話登録は役立たなくなる。
【0007】
可能性のある別の解決策では、自動案内サービスを設置して、それによって、個人が特定の番号にダイヤルして、PINを使用して身元を明らかにして、ダイヤルしたい番号を入力して、その番号が、そのユーザが使用する権限を受けている番号である場合は、その個人に代わって、発呼するサービスが行なわれる。
【0008】
これは、効果的であるが、明らかに面倒な発呼のやり方であり、且つ非常に重大な欠点を有する。即ち、(例えば、コンピュータテレフォニーのクライアントと、OC(マイクロソフト(Microsoft)のオフィスコミュニケータ(Office Communicator))のようなインスタントメッセージングのクライアントアプリケーション又はコンタクトのディレクトリとを使用して、ユーザのPCから)しばしば自動的に発呼される。従来のCTIシステムでは、ユーザは、コンピュータ端末を使用して、ユーザのコンピュータ端末に関連付けて登録したテレフォニー端末からの発信呼を設定するように要求できる。CTI制御装置は、そのコンピュータから発信された要求に対して、適切な電話端末からの呼を設定するように、ユーザの環境にサービスしているPBXに命令することによって応答する。ユーザがセキュリティの詳細を案内サービスに手入力することを要するが、クライアントに関連付けられている電話が、デフォルトで幾つかの呼(例えば、全て有料呼)を規制する状態になる場合は、これらの自動発呼システムは明らかに動作しない。
【0009】
コンピュータテレフォニー環境における呼の規制に対して現在行われていることは、不十分で問題がある。自動ダイヤリングの環境において、個人の許可(permission)に基づいて呼の規制を可能にする方法が必要とされている。
【発明の概要】
【0010】
複数のコンピュータ端末と複数の電話端末とを具備するコンピュータテレフォニー(CTI)システムにおいて発生している呼の要求を管理するシステム及び対応する方法を提案する。呼の要求を管理するシステムは、ユーザに関連付けられている1組の許可と、コンピュータ端末を源電話端末に関連付ける登録とを記憶する記憶装置を具備している。更に、システムは、源電話端末から宛先電話端末への呼設定要求を、ユーザから、コンピュータ端末を介して受信するCTIサーバを具備する。呼設定要求は、記憶装置において1組の許可に関連付けられているユーザ識別子を含む。CTIサーバは、使用の際に、呼設定要求と1組の許可とを比較して、許可に基づいて、呼を承認又は阻止するように構成されている。
【0011】
方法は、宛先電話端末への呼設定要求を、ユーザから、コンピュータ端末のうちの1つを介して、CTIサーバにおいて受信するステップを含む。CTIサーバは、呼設定要求と、ユーザに関連付けられている1組の許可とを比較して、許可に基づいて、呼を承認又は阻止する。
【0012】
更なる態様によると、呼の要求は、源電話端末と、宛先電話端末を識別する番号とに関連付けられている。源電話端末は、PBXに対する内線である。CTIサーバは、承認された呼の要求をPBXに転送する。この更なる態様によると、PBXは、源電話端末に関する呼の規制の設定を備えており、CTIサーバは、PBXの呼の規制の設定をオーバーライドする。
【0013】
更なる態様によると、CTIサーバは、要求された呼を、第2のPBXを介してルーティングするように、PBXに指示する。更なる態様によると、呼設定要求と、ユーザに関連する1組の許可との比較結果に基づいて、第2のPBXは、呼を承認又は阻止する。更なる態様によると、CTIサーバによって提供された呼の妥当性確認データをチェックした結果に基づいて、第2のPBXは、呼を承認又は阻止する。
【0014】
理解を助けるために、次に、図面を参照して本発明の実施形態を例示的に記載する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に従って、呼の規制を提供するネットワークの概略図を示している。
【図2】本発明に従って、呼の規制を提供するネットワークの概略図を示している。
【図3a】本発明に従って、データベースのスキーマを示している。
【図3b】本発明に従って、データベースのスキーマを示している。
【図4】本発明を実施するサーバの概略図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0016】
ここで、図1を参照して、第1の実施形態を記載する。図1に示されているように、ユーザ11は、電話端末12と、処理デバイス、例えばPC5とにアクセスする。PC5は、様々なアプリケーションを実行し得る。様々なアプリケーションは、ウェブブラウザと、電子メールクライアントと、関連するソフトウェア、例えばクライアント10とを含む。クライアント10は、IMサーバ6に対するクライアントである。IMサーバ6は、例えば、オフィスコミュニケーションズサーバ(office communications server, OCS)と、ライブコミュニケーションズサーバ(Live Communications Server, LCS)であり、両者はマイクロソフト(Microsoft)から提供されている。ウェブと電子メールアプリケーションとに対する共通の付属物は、コンタクトリスト(contact list)である。IMアプリケーションの場合には、コンタクトリストは、「バディリスト(buddy list)」と呼ばれることもあり、これもPC5上に含まれている。電話端末12は、ローカルPBX4を介して、公衆電話網(ISDN/PSTNネットワーク9)に電話呼を行なうために接続される。ローカルPBX4は、ISDN中継線13を介して、ISDN/PSTNネットワーク9に接続される。電話端末12は、ローカルPBX4に対する内線と呼ばれ得る。コンピュータテレフォニーのイベントを開始するために、PC5は、LCS OCSのサーバ6を介して、CTIサーバ1に接続される。LCS OCSのサーバ6は、データベース6aに関連付けられている。データベース6aは、例えば、マイクロソフトからのアクティブディレクトリ(Active Directory)である。更に、CTIサーバ1は、コンピュータテレフォニーのイベントを実施するためにローカルPBX4に接続され、コンピュータテレフォニーの動作に関係する内部記録を記憶するためにデータベース2(例えば、オラクルデータベース(Oracle database))に接続される。
【0017】
CTIサーバ1と、データベース2と、LOS OCSのサーバ6と、ローカルPBX4との間と、LOS OCSのサーバ6とアクティブディレクトリのデータベース6aとの間とにおける相互接続は、社内データネットワーク7を介して提供される。社内データネットワーク7は、例えば、イーサネット(登録商標)のLANである。
【0018】
OCクライアント10のようなIMクライアントを使用するために、ユーザは、最初に、一般に、ユーザ名とパスワードとを提出することによって、そのクライアントに対して本人であることを証明する必要がある。次に、OCサーバ6によって、ユーザ名とパスワードは、データベース6aに保持されている関連する記録と照合される。ユーザは、OCクライアント6に対して安全に認証されると、更に、CTIの動作に使用したい電話を登録しなければならない。一般に、これは、登録プロセスの一部として、ユーザ名とパスワードとのようなユーザの信用を証明するもの(credential)がCTIサーバ1に送られて、データベース2に保持されている記録に対して認証されることを意味する。ブリティッシュ・テレコミュニケーションズ(British Telecommunications)の名前における国際特許公開WO99/51015とWO02/076071は、コンピュータ端末の識別(identity)に関連付けて、電話端末の識別を登録する適切な方法を開示している。
【0019】
電話登録に成功すると、ユーザ11は、PC5とCTIサーバ1とを介して電話端末12を制御する権限を受けたと見なされる。認証されたユーザが、PC5から、例えばOCクライアント10における「バディ」アイコンをクリックすることによって、相手側への電話呼を設定する要求を開始した場合に、CTIサーバ1によって受信される要求は、ユーザのSIP URIと、選択されたバディの宛先番号とを含む(両者は、OCクライアント10によって挿入される)。SIP URIは、発呼したい人の認証された識別を提供する。このユーザのSIP URIの不正使用、即ち、別のコンピュータのユーザによる不正使用を回避するために、CTIサーバ1とLCSサーバ6との間の接続7は、安全である。ブリティッシュ・テレコミュニケーションズの名前における国際特許出願WO2007/110567は、呼を要求しているユーザに割り当てられた電話の内線番号を、特定のユーザのSIP URIから、どのように識別できるかについて記載している。
【0020】
次に、ユーザ11がCTIサーバ1を介して電話呼をどのように設定するかについて記載する。最初に、ユーザは、宛先(例えば、「バディリスト」からの同僚又は友人)を選択する。この例によると、宛先は、遠く離れている(即ち、国際)電話端末8であるものとする。電話端末8は、ローカルPBX4と、ISDN/PSTNネットワーク9とに接続している。外線にダイヤルする通常のプレフィックス(例えば、9)を、要求の中の宛先ディレクトリ番号に付加する。ユーザ11は、宛先を特定したテレフォニー要求を、IMクライアント10とLCSサーバ6とを介して、CTIサーバ1に送る。ユーザの許可をチェックするために、CTIサーバ1は、ユーザのIMクライアント10からの要求において受信したSIP URIについて、関連するデータベース2で検索する。(この例ではSIP URIによって識別される)各ユーザがかけることを許可されている呼について、即ち、呼の規制テーブルを参照して、データベース2を事前構成する。更に、ローカルPBX4によって規制されている宛先について、データベース2を事前構成する。一般に、これらは、発呼元のPBXの内線に関連して指定される。この例では、データベース2に保持されている呼の規制テーブルは、ユーザ11が国際呼をかけることを許可されていることを示している。次に、CTIサーバ1は、ユーザ11を登録した内線、この例では内線12から、要求された宛先に呼を設定するように、ローカルPBX4に命令する。しかしながら、ローカルPBX4によって電話端末12に適用される通常の呼の規制が、国際呼を排除するかもしれず、従って、ユーザがその宛先にアクセスすることを許可されていても、ローカルPBX4が呼を阻止するであろう。
【0021】
図1に示されているように、第2のISDN中継線14は、ローカルPBX4からISDN/PSTNネットワーク9まで配置されている。このアプローチによると、ローカルPBX4は、第2のISDN中継線14を通じて行なう全て呼を、国際呼であっても又はローカル呼であっても、可能にする。あるレベルのセキュリティを提供するために、CTIサーバ1のみが知っている特別の秘密のプレフィックス(例えば、「9229」)を、第2のISDN中継線14に割り振る。既に記載したように、(即ち、データベース2の中の呼の規制テーブルによって示されているように)ユーザが国際呼をかける権限を受けていると、CTIサーバ1が決定した場合は、CTIサーバ1は、ローカルPBX4に転送されるダイヤル番号に、標準のプレフィックス(一般に、9)ではなく、特別のプレフィックス(例えば、9229)を自動的に付加する。ローカルPBX4が、CTIサーバ1から、呼設定要求を受信すると、ローカルPBX4は、第2のISDN中継線14を介して呼を設定することによって、特別のプレフィックスの存在に応答する。
【0022】
この方法は、望ましいユーザ別の呼の規制を実現するが、例えば、悪意のあるユーザは、第2のISDN中継線14へのアクセスを承認するプレフィックスを見付けるまで、様々なプレフィックスを試みることができるであろう。更に、例えば、PBXのフィーチャーフォンである場合は、内線12のディスプレイ上で、プレフィックスを実際に見ることができるかもしれない。
【0023】
次に、図2を参照して、別の実施形態を記載する。図2は、図1と同じ基本的なCTIシステムを示しているが、追加の電話交換デバイス3、即ち、一般に特別の特徴を備えたPBXを有する基本的なCTIシステムを示している。これを説明するために、電話交換デバイス3を「追加のPBX」と呼ぶが、実際には、必要な能力をたまたま有している既存のPBXがあるかもしれない。PBX4と3は、異なる設備であってもよく、又は、1つのPBX内において別個の機能として統合されていてもよい。追加のPBX3の例については、後述で説明する。
【0024】
PBX3と4との間の相互接続は、社内電話網15を介して提供される。追加のPBX3と、データベース2と、CTIサーバ1との間における相互接続は、内部のデータネットワーク7を介して提供される。更に、PBX3は、中継線16を介して、ISDN/PSTNネットワーク9に直接に接続される。国際呼は、中継線16を通じて可能にされる。
【0025】
呼設定プロセス中に、ユーザ11によってクライアント10を介して選択された宛先番号が、データベース2の中で識別される番号のうちの1つであって、ローカルPBX4によって規制されている番号(例えば、国際呼の宛先番号)であるかどうかを、CTIサーバ1がチェックする。ユーザが選択した宛先番号が、内線12に対して一様に又は特別に規制されていることが、CTIサーバ1に分かると、CTIサーバ1は、その宛先番号が、承認された宛先として、データベース2の中のユーザの呼の規制のプロファイルに記録されているかどうかをチェックする。
【0026】
制約されている宛先にアクセスする権限をユーザが受けていないことを、ユーザの呼の規制のプロファイルが示す場合は、CTIサーバ1は、標準のルーティング番号(例えば、「9」)をダイヤル番号に付加する。標準のルーティング番号により、呼は、通常の電話交換デバイス、即ちローカルPBX4にルーティングされ、呼はローカルPBX4で阻止される。制約されている宛先にアクセスする権限をユーザが受けていることを、ユーザの呼の規制のプロファイルが示す場合は、ローカルPBX4によって規制されている宛先に、CTIサーバ1が呼をつながなければならない。呼をつなぐために、CTIサーバ1は、既に記載したように、特別のルーティング番号(例えば、「9229」)を通常のダイヤル番号に付加する。
【0027】
この実施形態によると、特別のルーティング番号により、呼は、社内電話網15を介して、追加のPBX3にルーティングされる。例えば、通常、源の内線2000から、より一般的な90014441234ではなく、宛先94490014441234に発呼するように、CTIサーバ1がPBX4に要求する。ローカルPBX4は、「900・・・」から始まる番号を、国際呼の宛先に関するものと見なすが、「9449・・・」から始まる番号を、国際呼として識別しないので、その呼を阻止しない。
【0028】
単純な実施形態によると、追加のPBX3は、ローカルPBX4から呼を受信すると、SIP又はISDNメッセージを使用して、PSTN/ISDN9を介して宛先8に発呼する。この単純な実施形態によると、追加のPBX3は、ローカルPBX4から受信した、「9449」番に関連する呼の要求を、それ以上チェックしない。この単純化された実施形態によると、追加のPBX3と、データベース2と、CTIサーバ1は、相互接続する必要がない。しかしながら、呼が許可されていることを、追加のPBX3が、発呼前に自身でチェックするならば、より安全になるであろう。次に、このような更なるセキュリティチェックを提供する、更なる実施形態を記載する。
【0029】
国際標準ECMA−269、第7版、2006年12月、「コンピュータに支援された遠隔通信アプリケーションのためのサービス」(ECMA CSTA)(International standard ECMA-269, 7th edition, December 2006, “Services for Computer Supported Telecommunications Applications”(ECMA CSTA))に関連して、次の実施形態を記載する。ECMA CSTAは、コンピュータテレフォニーの分野に従事する人によく知られているであろう。
【0030】
この実施形態によると、図3aに示されているように、データベース2は、2つのセクションを有する。1つ目の永久セクション(permanent section)21は、ユーザに関連付けられている許可(permission)を記録する。2つ目の一時的セクション(transient section)22は、CTIサーバ1が現在の呼に関連のある許可の詳細を書いている場合に提供される。より詳しくは、永久セクション21は、登録された電話端末フィールド212と、ユーザIDフィールド214と、許可フィールド216とを備えている。一時的セクション22は、登録された電話端末フィールド222と、宛先番号フィールド224とを備えている。
【0031】
ユーザからの特定のCTI呼設定要求に応答して、特定の宛先番号が特定のユーザに対して許可されていることを(即ち、データベース2の永久セクション22を参照することによって)、CTIサーバ1が確認すると、CTIサーバ1は、特定の呼の要求に関する許可のこれらの詳細(例えば、ユーザ11、内線12、宛先8)を、データベース2の一時的セクション22に書き込む。当該実施形態によると、呼別の許可の詳細は、比較的短い時間フレーム、例えば10秒の間のみ、データベース2に保持される。
【0032】
要求された呼が追加のPBX3に届くと、追加のPBXは、直ぐに発呼せずに、当該実施形態によると、最初に、データベース2の一時的セクション22に保持されている呼別の許可をチェックする。例えば、追加のPBX3(又は、追加のPBX3に関連付けられているアプリケーション)が、データベース2に直接に又はその代わりにCTIサーバ1を介してSQL照会をすることによって、このチェックを行なうことができる。追加のPBX3からデータベース2に対する照会は、発呼者と、申し込まれた宛先とを識別する必要があるが、追加のPBX3は、ローカルPBX4から受信した呼の要求に含まれている呼のパラメータにアクセスするだけである。これらのパラメータは、CTIサーバ1がPBX4を介して提供できるパラメータに制限されている。社内電話網15では、ローカルPBX4と追加のPBX3との間において社内電話網15を通じて、ユーザの識別を送ることができない。従って、通常は、発呼側のPBXの内線12の内線番号と、宛先番号との組み合わせを残す。これは、その日のうちにこの組み合わせが繰り返され易くなり得るという問題をもたらすが、データベース2の一時的セクション22へのエントリに課された10秒の時間フレームの間、この組み合わせが他に存在しない確率は非常に高い。その結果、データベース2の一時的セクション22を参照することによって、追加のPBX3は、呼の要求が特定の認証されたユーザに関係していて、従って、呼が許可されている呼であるかどうかを正確に識別できる確率が非常に高いことを確認できる。
【0033】
呼の要求が追加のPBX3によって認証されると、追加のPBX3は、通常のやり方で、中継線16とPSTN/ISDN9とを介して、希望の宛先8に発呼する。
【0034】
一般に、ある組織では、従業員は、決まったデスクを有していないかもしれないが、任意の空いているデスクに着くことができるので、そのデスクで利用可能なPBXの内線のどれかを使用する。その結果、従業員は、彼らに永久に割り振られた内線を使用しないことが多くなる。即ち、従業員は、会社の電話番号表において彼らに永久に割り当てられている内線3033を有しているかも知れないが、今日は、たまたま内線2000に座っているということである。
【0035】
別の実施形態によると、PSTN/ISDN9を介して発呼するために追加のPBX3によって使用されるSIP又はISDNメッセージにおいて、追加のPBX3は、ユーザに対して登録された内線番号(又はCLI)(例えば、2000)を、ユーザに割り当てられた内線番号(例えば、3033)で上書きすることができる。一般に、両者の内線番号は、データベース2の永久セクション21に記録されている。CTIサーバ1は、認証プロセスの結果(即ち、そのユーザに割り当てられた内線番号、3033)と、登録プロセスの結果(即ち、そのユーザに対して登録された内線番号、2000)として、ユーザ11の詳細を有している。従って、追加のPBX3は、ユーザに割り当てられた内線番号を、データベース2から検索できる。
【0036】
最後に、追加のPBX3は、データベース2の一時的セクション22における呼別の許可の記録に、「完了呼」に関するとしてマークを付して、特定の呼別の許可を、別の呼に関連する使用に対して利用できないようにして、悪意のあるユーザによる悪用を防ぐことができる。
【0037】
更なるセキュリティ手段として、追加のPBX3を介して発呼するために使用される一連の番号(ルーティング番号)を提供することができる。例えば、9449のアクセスコードを有するだけでなく、一連の20個のコード、即ち、9449乃至9469を使用できる。図3bに示されているように、一時的セクション22の中に、アクセスコードフィールド226を含むように、データベース2を変更する。この更なるセキュリティ手段を使って、CTIサーバ1が追加のPBX3を介して発呼する場合に、CTIサーバ1は、発呼するときの一連のアクセスコードから1つのアクセスコードをランダムに選択できる。CTIサーバ1は、選択されたアクセスコードを、データベースの一時的セクション22に書き込むので、追加のPBX3が呼を受信すると、追加のPBX3は、ローカルPBX4から受信したアクセスコードと、データベースの記録とをマッチングすることができる。一連のアクセスコードがより多くなると、セキュリティが向上することが分かるであろう。
【0038】
上述では、データベース2の一時的セクション22に対する参照に従って、呼の要求の中で指定されている宛先に発呼する許可を発呼者が有していないという理由で、呼の要求がCTIサーバ1によって拒絶されると、CTIサーバ1は、次の何れかを選ぶことができる。
【0039】
a)ローカルPBX4を通して発呼する。この場合は、これは拒絶音(例えば、イギリスではNU)を受信するであろう;
b)(電話資源を節約するために)発呼しないが、呼が失敗したことを知らせるのに適したCTI信号を、クライアント10に送り返す。一般に、これは、「CSTAの失敗(CSTA Failed)」(即ち、呼の進行が止まったこと、例えば、発信呼の試みが、話し中のエンドポイントに出会ったことを示す)であるであろう;又は、
c)(例えば、追加のPBX3によって提供される)IVRのダイヤログを使用して、更なる認証情報、即ち、PIN、又は更にクレジットカード番号を、ユーザに要求する。
【0040】
追加のPBX3は、ローカルPBX4のように、従来の回線交換PBXであってもよい。従来の回線交換PBXは、例えば、カナダのトロントのノーテルネットワークスコーポレイション(Nortel Networks Corporation)からのメリディアン(Meridian)、又はカナダのオンタリオ州カンタのミッテルネットワークスコーポレイション(Mitel Networks Corporation)からのSX2000である。その代わりに、従来の回線交換PBXは、アメリカのカリフォルニア州サンノゼのシスコシステムズ(Cisco Systems, Inc.)からのVoIP AVVIDのような、IP電話装置であってもよい。追加のPBX3は、SIPサーバ、IVRサーバ、又は実際には、CTIとのインターフェイスを有し且つ呼の遮断と制御ができる任意のデバイスと同等であり得る。
【0041】
更なる実施形態によると、ローカルPBX4から追加のPBX3にルーティングされた各呼に関係する要求を、追加のPBX3は、CSTAルートポイントに宛てる。ルートポイントは、追加のPBX3からの要求の受信に対して、PBX3による呼の通常の処理を停止して、CSTAルート要求を生成することによって応答する。CSTAルート要求は、追加のPBX3によってCTIサーバ1に送られて、追加のPBX3を通る呼のルーティングを、CTIサーバ1に制御させる。CTIサーバ1は、データベース2の一時的セクション22を参照して、呼を承認するかどうかをチェックする。
【0042】
既に記載したように、呼の要求、従ってCSTAルート要求は、一般に、発呼デバイス(例えば、電話端末12)の識別(例えば、「内線2000」)と、宛先番号(例えば、94490014441234)の識別とを含んでいる。CTIサーバ1の制御のもとで、(データベース2の中のユーザ別の許可に従って)呼を承認することが決定されると、CTIサーバ1は、CSTAルート選択を追加のPBX3に送り返すことによって、CSTAルート要求に応答する。CSTAルート選択は、PBX3から中継線16に沿ってPSTN/ISDN9に発呼するのに適したアクセスコード(例えば、9449)と、希望の宛先番号(例えば、0014441234)とを含んでいる。都合の良いことに、ISDN/PSTN9に呼をルーティングするために追加のPBX3によって使用されるアクセスコードは、ローカルPBX4に対する内線のユーザには認識できないので、セキュリティを高めるであろう。
【0043】
呼を追加のPBX3にルーティングするために様々なアクセスコートを試みて、次に、その呼を追加のPBX3から中継線16を介してルーティングするために様々な更なるアクセスコードを試みることによって、デバイス12の権限を受けていないユーザが、ISDN/PSTNネットワーク9への中継線16にアクセスする能力は、標準のPBXルーティング制約よって制限されるであろう。更に、使用されているCSTAルートポイントが、CTIサーバ1の制御のもとで、制約されていない宛先への呼を許可できるであろう。
【0044】
その代わりに、追加のPBX3は、呼のルーティングを制御する追加のソフトウェアを備えたテレフォニープラットフォームであってもよい。このようなデバイスが呼をルーティングするやり方は、「ダイヤルプラン」として一般に知られている。命令をダイヤルプランに加えて、適切なダイヤルされた番号を抽出して、サードパーティーシステム(即ち、データベース2及び/又はCTIサーバ1)に照会して、呼のルーティングを決定することができる。適応テレフォニープラットフォームは、通信(即ち、入ってきた呼の要求)を遮断して、追加のPBX3に関して既に記載したプロセスを実施する。SIP標準のような標準に基づいて、且つANSI Cのような適切なプログラミング言語を使用して、適切なテレフォニープラットフォームを書くことができる。
【0045】
代わりのより単純な実施によると、CTIサーバ1は、データベース2の一時的なセクションに、アクセスコードを書き込まない。この実施によると、データベース2の中のアクセスコードをチェックする代わりに、追加のPBX3は、呼の要求の中で識別される発呼側PBXの内線12の内線番号(例えば、2000)を使用する。PBX3は、データベース2において、ユーザの登録された内線番号(例えば、2000)を調べて、登録された内線番号に関連付けられているユーザ11の許可を得る。次に、追加のPBX3は、呼の要求の中で識別される宛先番号を読み出して、呼の要求の中で指定されている呼が許可されているかをチェックする。
【0046】
上述の実施形態の記載において、CTIクライアントは、一般に、IMクライアントであり得る。IMクライアントは、SIP URIによってユーザを識別する。しかしながら、ユーザがデスクトップからテレフォニー要求を求めることができる他のやり方がある。通常は、テレフォニー要求は、モジラファイアフォックス(Mozilla Firefox)又はマイクロソフトインターネットエクスプローラ(Microsoft Internet Explorer)のようなウェブブラウザからであり得る。次に、ブラウザから開始される呼が、本発明から恩恵を受け得るプロセスについて記載する。
【0047】
ユーザは、URIベースのダイヤリングに登録するときに、登録プロセスの一部として、ユーザ名/パスワードを入力する。そのユーザ名/パスワードは、サーバによってチェックされ、適切であれば、ユーザは認証される。公開国際特許出願WO2007/110567は、ユーザのSIP URIを登録キーとして記憶して、その後に、ユーザのSIP URIを使用して、コンピュータテレフォニーの呼の要求の中でユーザを識別する、ユーザの登録方式をカバーしている。
【0048】
国際特許公報のWO99/51015とWO02/076071とに記載されている初期のCTIに関する方式は、ユーザの登録の記録の役割をするクッキーを、ユーザのブラウザにどのように書き込んで記憶するかについて記載している。ユーザが「クリックツウコール(click-to-call)」機能を使用して、ウェブページから選択した番号に対して電話呼を開始すると、呼の要求と共に、ユーザ登録のクッキーのコピーをCTIサーバ1に送る。この時点で、CTIサーバ1は、データベース2に保持されている元の登録記録を使って、クッキーの内容をチェックする。有効な登録が、クッキーに含まれている詳細と一致していることが分かると、データベース2は、その登録に関連付けられている認証されたユーザ名を記録して、(発呼ユーザの識別と宛先番号との2つのもの(duple)によって定義される)要求された呼を許可するかどうかについて、CTIサーバ1がチェックできるようにする。これ以降のプロセスについては、既に記載した。
【0049】
上述では、(追加のPBX3を除く)1つのみの企業用(ローカル)PBX4について検討した。実際には、企業内には、数十又は更に数百ものこのような企業用PBXがあり得る。更なる実施形態によると、本発明のCTIシステムは、任意の数のPBXに接続できるので、CTIで制御する呼の規制の恩恵を、企業全体のテレフォニーシステム又は他の大きなテレフォニーシステムにわたって拡張できる。これらのPBXの全てがCTIに対応している場合に、本発明は最も効果的であるが、1つ以上の企業用(ローカル)PBXがCTIに対応していない実施形態について、次に記載する。
【0050】
この実施形態によると、ローカルPBX4はCTIに対応しておらず、追加のPBX3を使用して呼を設定する。より詳しくは、この実施形態によると、既に記載したように、ユーザ11は、ウェブページ上のリンク又はバディアイコンをクリックして、呼を開始する。CTIサーバ1は、ユーザPC5から要求を受信して、ユーザの許可に従って(即ち、データベース2を参照して)、呼を承認することを決定する。しかしながら、呼の源として示された内線(即ち、ユーザを登録している内線12)がローカルPBX4に現在接続されていて、この内線がローカルPBX4においてCTIの能力を有していないことを、CTIサーバ1が明らかにする。この実施形態によると、CTIサーバ1は、ユーザ11を登録している電話端末12を呼ぶように、追加のPBX3に命令する。ユーザ11は、電話端末12において、追加のPBX3からの呼に答える。追加のPBX3は、電話端末12のオフフックになることを検出して、希望の宛先(例えば、電話端末8)に発呼する。
【0051】
着信呼の規制
上述の実施形態の全ては、アウトバウンドコールの観点から、本発明を記載している。ダイヤル番号識別サービス(Dialled Number Identification Service, DNIS)は、発呼者によってダイヤルされた番号を企業側ユーザに提供する遠隔通信サービス(telecoms service)である。インバウンドコールが追加のPBX3を通ると、DNISを使用して、呼に関連付けられているテレフォニー信号から、発呼者がダイヤルした番号を抽出できる。追加のPBX3は、発呼者がダイヤルした番号から、目的の受信者を識別できる。適切に構成されたデータベースを提供して、テレフォニー信号中の情報によって識別された源番号から、特定のユーザが着信呼を承認するかどうかを、追加のPBX3に決定させる。更なる実施形態によると、他の要素、例えば、時刻、等に従って、インバウンドコールの呼の規制は更に限定される。
【0052】
当業者に分かるように、上述のPC5と、CTIサーバ1と、LOS OCSのサーバ6は各々、図4に示されているような1つ以上の市販のサーバ又は同様の汎用処理手段として実施され得る。同様に、ローカルPBX4と追加のテレフォニー交換デバイス3とのような最新のディジタル方式の交換は、図4に示されているようなプロセッサのアーキテクチャに基づき得る。図4は、本発明の更なる実施形態に従って、コンピュータテレフォニーシステムの上述のコンポーネントを実施するのに適したサーバに対する典型的なアーキテクチャを示している。実際には、幾つかのこのようなサーバが一般に必要である。サーバは、ソフトウェアプログラムの実行と、処理手段の動作の制御とのために、中央処理ユニット(central processing unit, CPU)40を具備している。CPU40は、バス41を介して、幾つかのデバイスに接続される。デバイスは、システムとアプリケーションソフトウェアとを記憶する1つ以上の記憶デバイス42、例えば、ハードディスクドライブ、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ、光ディスクドライブ、及び/又は磁気テープドライブ、並びにメモリデバイス、例えば、ROM44とRAM45を含む。更に、サーバは、外部のネットワークコンポーネント(例えば、図1のコンピュータテレフォニーシステム内の他のコンポーネント)につなぐために、通信インターフェイス47を含む。更に、サーバは、入力/出力ポート46を介してバス41に接続されたユーザの入力/出力デバイス、例えばマウスとキーボード(示されない)と、ディスプレイ48とを含むことができる。上述のアーキテクチャは、単に、典型的なサーバアーキテクチャの例であって、これに制限されないことが、当業者に分かるであろう。更に、上述のサーバは全て、その目的の実現を可能にするために必要なオペレーティングソフトウェアとアプリケーションソフトウェアとを有していることが分かるであろう。
【0053】
当業者に分かるように、本発明は、図4に表されているような1つ以上の汎用コンピュータにロードされたソフトウェアにおいて実施でき、プログラムを1つ以上の汎用コンピュータにロードできるように、フロッピー(登録商標)ディスク、CD−ROM、又は磁気テープのようなコンピュータプログラム製品に、このソフトウェアの何れか又は全てを収めてもよい。本発明を実施するために使用されるコンピュータプログラム製品は、適切なコンピュータ入力デバイスによって読み出し可能な任意の適切な記憶媒体において具現され得る。記憶媒体は、例えば、CD−ROM、光学的に読み出し可能なマーク、磁気媒体である。
【0054】
上述の実施形態は、本発明の説明に役立つ例として理解すべきである。本発明の更なる実施形態が構想されて、技術能力を有する読者に明らかになるであろう。任意の1つの実施形態に関連して記載された任意の特徴と、別の実施形態の1つ以上の特徴又は実施形態の任意の組み合わせとを、組み合わせて使用してもよいことが分かるであろう。更に、請求項に定義されている本発明の範囲を逸脱しなければ、上述に記載されていない同等の又は修正したものを用いてもよい。
【0055】
分かり易くするために、電話とテレフォニーとに関して上述で説明したが、本発明は、例えばSIPを特徴付ける応用において、他の通信手段に等しく関連する。音声呼に加えて、本発明は、ビデオ又は任意の他の媒体に関する呼の制御に等しく適用できる。
【0056】
ユーザによってスクリーンからダイヤル番号として選択された番号と、被呼番号とが異なる、即ち、アクセスコードが追加されている場合があることに留意すべきである。本発明を使用して、特定の番号のトランザクションを、例えば企業方針に従って隠すことができる。本発明は、企業のテレフォニーシステムに制限されず、2つ以上の電話を備えた任意のCTIテレフォニーシステムにおける応用を有する。
【符号の説明】
【0057】
1・・・CTIサーバ、2・・・データベース、3・・・追加のPBX、4・・・ローカルPBX、6・・・サーバ、6a・・・データベース、7・・・会社用データネットワーク、8、12・・・電話端末、9・・・ISDN/PSTNネットワーク、10・・・クライアント、11・・・ユーザ、13、16・・・中継線、14・・・第2のISDN中継線、21・・・永久セクション、22・・・一時的セクション、40・・・中央処理ユニット、41・・・バス、42・・・記憶デバイス、44・・・ROM、45・・・RAM、46・・・入力/出力ポート、47・・・通信インターフェイス、48・・・ディスプレイ、212、222・・・登録された電話端末フィールド、214・・・ユーザIDフィールド、216・・・許可フィールド、224・・・宛先番号フィールド、226・・・アクセスコードフィールド。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のコンピュータ端末と複数の電話端末とを具備するコンピュータテレフォニー(CTI)システムにおいて、呼の要求を管理する方法であって、
ユーザは、1組の許可に関連付けられていて、
前記方法は、
宛先電話端末への呼設定要求であって、前記ユーザを特定している前記呼設定要求を、前記ユーザから、前記コンピュータ端末のうちの1つを介して、CTIサーバにおいて受信するステップを含み、
前記CTIサーバは、
前記呼設定要求と、前記ユーザに関連付けられている前記1組の許可とを比較して、
前記許可に基づいて、前記呼設定要求を承認又は阻止し、
前記呼設定要求は、源電話端末と、前記宛先電話端末を識別する番号とに関連付けられていて、
前記源電話端末は、PBXに対する内線であり、
前記CTIサーバは、承認された呼設定要求を前記PBXに転送し、
前記PBXは、前記源電話端末に関する呼の規制の設定を備えており、
前記CTIサーバは、前記呼を可能にするために、前記PBXの呼の規制の設定をオーバーライドする、
方法。
【請求項2】
前記CTIサーバは、前記呼設定要求を前記PBXに転送する前に、前記宛先番号を変更する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記CTIサーバは、前記呼設定要求を前記PBXに転送する前に、特別のプレフックスを前記宛先番号に追加する、請求項1又は2の何れか1項に記載の方法。
【請求項4】
前記CTIサーバは、前記要求された呼を、特別の中継線を介してルーティングするように、前記PBXに指示する、請求項1乃至3の何れか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記CTIサーバは、前記要求された呼を、第2のPBXを介してルーティングするように、前記PBXに指示する、請求項1乃至4の何れか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記呼設定要求と、前記ユーザに関連付けられている前記1組の許可との比較結果に基づいて、前記第2のPBXは、前記呼設定要求を承認又は阻止する、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記CTIサーバによって提供された前記呼の妥当性確認データをチェックした結果に基づいて、前記第2のPBXは、前記呼設定要求を承認又は阻止する、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記呼設定要求は、源電話端末と、前記宛先電話端末を識別する番号とに関連付けられていて、
前記源電話端末は、第1のPBXに対する内線であり、
前記CTIサーバは、前記要求された呼を設定するために、前記源電話端末と前記宛先番号とを呼ぶように、第2のPBXに命令する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記呼設定要求の前記宛先番号及び前記呼設定要求の前記源電話端末の識別を含む着信呼の通知を、前記PBXから、前記CTIサーバにおいて受信するステップと、
前記CTIシステムにおいて前記宛先番号とリンクされているユーザを、前記CTIサーバにおいて識別するステップと、
前記呼設定要求の前記源電話端末の前記識別を、前記識別されたユーザに関連付けられている前記許可と照合するステップと、
前記照合の結果に基づいて、前記呼を阻止又は承認するステップと、
を含む、請求項1乃至8の何れか1項に記載の方法。
【請求項10】
汎用コンピュータにおいて実行されたときに請求項1乃至9の何れか1項に記載の方法を行なわせるプロセッサ実行可能命令を記憶するコンピュータ読み出し可能媒体。
【請求項11】
複数のコンピュータ端末と複数の電話端末とを具備するコンピュータテレフォニー(CTI)システムにおいて発生している呼の要求を管理するシステムであって、
前記システムは、
記憶装置と、
CRIサーバと、
CTIサーバインターフェイスと、
を具備しており、
前記記憶装置は、
ユーザに関連付けられている1組の許可と、コンピュータ端末を源電話端末に関連付ける登録とを記憶し、
前記CTIサーバは、
前記源電話端末から宛先電話端末への呼設定要求を、前記ユーザから、前記コンピュータ端末を介して受信し、
前記呼設定要求は、ユーザ識別子を含んでいて、
前記ユーザ識別子は、前記記憶装置において前記1組の許可に関連付けられていて、
前記CTIサーバは、使用の際に、
前記呼設定要求と前記1組の許可とを比較して、
前記許可に基づいて、前記呼設定要求を承認又は阻止するように構成されており、
前記呼設定要求は、前記源電話端末と、前記宛先電話端末を識別する番号とに関連付けられていて、
前記源電話端末は、PBXに対する内線であって、
前記PBXは、前記源電話端末に関する呼の規制の設定を備えており、
前記CTIサーバインターフェイスは、
前記PBXの呼の規制の設定をオーバーライドするために、承認された呼設定要求を前記PBXに転送する、
システム。

【図1】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4】
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【公表番号】特表2012−522414(P2012−522414A)
【公表日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−501366(P2012−501366)
【出願日】平成22年3月9日(2010.3.9)
【国際出願番号】PCT/GB2010/000418
【国際公開番号】WO2010/109161
【国際公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(390028587)ブリティッシュ・テレコミュニケーションズ・パブリック・リミテッド・カンパニー (104)
【氏名又は名称原語表記】BRITISH TELECOMMUNICATIONS PUBLIC LIMITED COMPANY
【Fターム(参考)】