サービス提供装置、サービス提供システム、及びプログラム
【課題】 認証テーブルに登録されていない利用者にサービスを提供するサービス提供装置、サービス提供システム、及びプログラムを提供する。
【解決手段】 利用者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、他の装置と通信を行う通信手段と、通信手段を介して、外部の認証装置に、識別情報取得手段により取得した識別情報を送信するとともに該利用者の認証処理を要求し、該認証の結果を取得する認証結果取得手段と、少なくとも1種類のサービスを提供するサービス提供手段と、利用者から料金の支払いを受け付ける支払い受付手段と、認証結果取得手段が認証成功の結果を取得した場合に、または、認証結果取得手段が認証失敗の結果を取得し、支払い受付手段が料金の支払いを受け付けた場合に、サービス提供手段にサービスの提供の許可を与える。
【解決手段】 利用者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、他の装置と通信を行う通信手段と、通信手段を介して、外部の認証装置に、識別情報取得手段により取得した識別情報を送信するとともに該利用者の認証処理を要求し、該認証の結果を取得する認証結果取得手段と、少なくとも1種類のサービスを提供するサービス提供手段と、利用者から料金の支払いを受け付ける支払い受付手段と、認証結果取得手段が認証成功の結果を取得した場合に、または、認証結果取得手段が認証失敗の結果を取得し、支払い受付手段が料金の支払いを受け付けた場合に、サービス提供手段にサービスの提供の許可を与える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サービス提供装置、サービス提供システム、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
プリント機能、スキャン機能、コピー機能、及びファックス機能などの各種のサービスを利用者に提供する装置が知られている。利用者は、このようなサービスを利用するとき、利用権限があることを確認するために、認証テーブルに基づく認証を求められる。
【0003】
例えば、特許文献1には、ホストコンピュータが、クライアントコンピュータから印刷処理の要求を受信したとき、受信データに基づいてユーザ情報を参照し、認証テーブルに登録されたユーザのみに印刷実行の許可する点が記載されている。また、特許文献2には、端末からプリペイドカードを用いて認証、及び課金を要求し、カード管理サーバにおいて認証処理、及び課金処理が成功した場合に限り、コンテンツサーバから端末に対してサービスを提供する点が記載されている。
【0004】
さらに、特許文献3には、印刷データに含まれる認証情報とキーワードとに基づいて、公用と私用の何れの印刷であるかを判定し、私用である場合に限り、利用者に対して課金する点が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−175444号公報
【特許文献2】特開平11−316729号公報
【特許文献3】特許4617621号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、認証テーブルに登録されていない利用者にサービスを提供するサービス提供装置、サービス提供システム、及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するため、請求項1に記載のサービス提供装置は、利用者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、他の装置と通信を行う通信手段と、前記通信手段を介して、外部の認証装置に、前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を送信するとともに該利用者の認証処理を要求し、該認証の結果を取得する認証結果取得手段と、少なくとも1種類のサービスを提供するサービス提供手段と、利用者から料金の支払いを受け付ける支払い受付手段と、前記認証結果取得手段が認証成功の結果を取得した場合に、または、前記認証結果取得手段が認証失敗の結果を取得し、前記支払い受付手段が料金の支払いを受け付けた場合に、前記サービス提供手段に前記サービスの提供の許可を与えるサービス制御手段とを有することを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載のサービス提供装置は、請求項1に記載のサービス提供装置において、前記支払い受付手段は、前記認証結果取得手段が認証失敗の結果を取得した場合に限り、利用者から料金の支払いを受け付けることを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載のサービス提供装置は、請求項1または2に記載のサービス提供装置において、利用者が識別情報を入力するための識別情報入力手段を有し、前記認証結果取得手段は、前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報、または、前記識別情報入力手段により得た前記識別情報を、前記認証装置に送信することを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載のサービス提供装置は、請求項1乃至3の何れかに記載のサービス提供装置において、利用者がパスワードを入力するためのパスワード入力手段を有し、前記認証結果取得手段は、前記識別情報と、前記パスワード入力手段により得た前記パスワードとを前記認証装置に送信することを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載のサービス提供装置は、請求項1乃至3の何れかに記載のサービス提供装置において、前記サービスは、複数の種類を含み、前記サービス提供手段は、前記認証結果取得手段が認証失敗の結果を取得した場合に、提供するサービスの種類を制限することを特徴とする。
【0012】
請求項6に記載のサービス提供装置は、請求項1に記載のサービス提供装置において、前記認証結果取得手段は、前記認証装置が前記認証処理を完了する前に、前記支払い受付手段が料金の支払いを受け付けた場合に、前記通信手段を介して、前記認証装置に前記認証処理を中断する要求を送信することを特徴とする。
【0013】
請求項7に記載のサービス提供装置は、利用者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を、認証テーブルに利用者ごとに登録された認証情報と照合することによって該利用者の認証処理を行う認証手段と、少なくとも1種類のサービスを提供するサービス提供手段と、利用者から料金の支払いを受け付ける支払い受付手段と、前記認証手段による認証が成功した場合に、または、前記認証手段による認証が失敗し、前記支払い受付手段が料金の支払いを受け付けた場合に、前記サービス提供手段に前記サービスの提供の許可を与えるサービス制御手段とを有することを特徴とする。
【0014】
請求項8に記載のサービス提供装置は、請求項7に記載のサービス提供装置において、前記支払い受付手段は、前記認証結果取得手段が認証失敗の結果を取得した場合に限り、利用者から料金の支払いを受け付けることを特徴とする。
【0015】
請求項9に記載のサービス提供装置は、請求項7または8に記載のサービス提供装置において、利用者が識別情報を入力するための識別情報入力手段を有し、前記認証手段は、前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報、または、前記識別情報入力手段により得た前記識別情報を、前記認証情報と照合することによって利用者を認証することを特徴とする。
【0016】
請求項10に記載のサービス提供装置は、請求項7乃至9の何れかに記載のサービス提供装置において、利用者がパスワードを入力するためのパスワード入力手段を有し、前記認証手段は、前記識別情報と、前記パスワード入力手段により得たパスワードとを、前記認証情報と照合することを特徴とする。
【0017】
請求項11に記載のサービス提供装置は、請求項7乃至10の何れかに記載のサービス提供装置において、前記サービスは、複数の種類を含み、前記サービス提供手段は、前記認証手段による認証が失敗した場合に、提供するサービスの種類を制限することを特徴とする。
【0018】
請求項12に記載のサービス提供装置は、請求項7に記載のサービス提供装置において、前記認証手段は、前記認証処理の完了前に、前記支払い受付手段が料金の支払いを受け付けた場合に、前記認証処理を中断することを特徴とする。
【0019】
請求項13に記載のサービス提供システムは、利用者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を、認証テーブルに利用者ごとに登録された認証情報と照合することによって該利用者の認証処理を行う認証手段と、少なくとも1種類のサービスを提供するサービス提供手段と、利用者から料金の支払いを受け付ける支払い受付手段と、前記認証手段による認証が成功した場合に、または、前記認証手段による認証が失敗し、前記支払い受付手段が料金の支払いを受け付けた場合に、前記サービス提供手段に前記サービスの提供の許可を与えるサービス制御手段とを有することを特徴とする。
【0020】
請求項14に記載のサービス提供システムは、請求項13に記載のサービス提供システムにおいて、前記支払い受付手段は、前記認証結果取得手段が認証失敗の結果を取得した場合に限り、利用者から料金の支払いを受け付けることを特徴とする。
【0021】
請求項15に記載のサービス提供システムは、請求項13または14に記載のサービス提供システムにおいて、利用者が識別情報を入力するための識別情報入力手段を有し、前記認証手段は、前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報、または、前記識別情報入力手段により得た前記識別情報を、前記認証情報と照合することによって利用者を認証することを特徴とする。
【0022】
請求項16に記載のサービス提供システムは、請求項13乃至15の何れかに記載のサービス提供システムにおいて、利用者がパスワードを入力するためのパスワード入力手段を有し、前記認証手段は、前記識別情報と、前記パスワード入力手段により得たパスワードとを、前記認証情報と照合することを特徴とする。
【0023】
請求項17に記載のサービス提供システムは、請求項13乃至16の何れかに記載のサービス提供システムにおいて、前記サービスは、複数の種類を含み、前記サービス提供手段は、前記認証手段による認証が失敗した場合に、提供するサービスの種類を制限することを特徴とする。
【0024】
請求項18に記載のサービス提供システムは、請求項13に記載のサービス提供システムにおいて、前記認証手段は、前記認証処理の完了前に、前記支払い受付手段が料金の支払いを受け付けた場合に、前記認証処理を中断することを特徴とする。
【0025】
請求項19に記載のサービス提供システムは、利用者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を、認証テーブルに利用者ごとに登録された認証情報と照合することによって該利用者の認証処理を行う第1の認証手段と、時刻に応じて該利用者を認証する第2の認証手段と、少なくとも1種類のサービスを提供するサービス提供手段と、前記第1の認証手段、または前記第2の認証手段による認証が成功した場合に、前記サービス提供手段に前記サービスの提供の許可を与えるサービス制御手段とを有することを特徴とする。
【0026】
請求項20に記載のサービス提供システムは、利用者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を、認証テーブルに利用者ごとに登録された認証情報と照合することによって該利用者の認証処理を行う第1の認証手段と、利用者の入力操作によりパスワードを得るパスワード入力手段と、パスワード入力手段に得た前記パスワードに基づいて利用者を認証する第2の認証手段と、少なくとも1種類のサービスを提供するサービス提供手段と、前記第1の認証手段、または前記第2の認証手段による認証が成功した場合に、前記サービス提供手段に前記サービスの提供の許可を与えるサービス制御手段とを有することを特徴とする。
【0027】
請求項21に記載のサービス提供システムは、利用者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を、認証テーブルに利用者ごとに登録された認証情報と照合することによって該利用者の認証処理を行う第1の認証手段と、他の装置と通信を行う通信手段と、前記通信手段を介し、識別情報に基づいて利用者の入退場を管理する外部の入退場管理装置に、前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を送信するとともに、該利用者の入場、または退場を示す入退場情報を要求し、前記入退場情報を取得する入退場情報取得手段と、前記入退場情報取得手段により取得した前記入退場情報に基づいて、利用者を認証する第2の認証手段と、少なくとも1種類のサービスを提供するサービス提供手段と、前記第1の認証手段、または前記第2の認証手段による認証が成功した場合に、前記サービス提供手段に前記サービスの提供の許可を与えるサービス制御手段とを有することを特徴とする。
【0028】
請求項22に記載のプログラムは、サービス提供装置を、利用者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、他の装置と通信を行う通信手段と、前記通信手段を介して、外部の認証装置に、前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を送信するとともに該利用者の認証処理を要求し、該認証の結果を取得する認証結果取得手段と、少なくとも1種類のサービスを提供するサービス提供手段と、利用者から料金の支払いを受け付ける支払い受付手段と、前記認証結果取得手段が認証成功の結果を取得した場合に、または、前記認証結果取得手段が認証失敗の結果を取得し、前記支払い受付手段が料金の支払いを受け付けた場合に、前記サービス提供手段に前記サービスの提供の許可を与えるサービス制御手段とを有することを特徴として機能させる。
【0029】
請求項23に記載のプログラムは、サービス提供装置を、利用者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を、認証テーブルに利用者ごとに登録された認証情報と照合することによって該利用者の認証処理を行う認証手段と、少なくとも1種類のサービスを提供するサービス提供手段と、利用者から料金の支払いを受け付ける支払い受付手段と、前記認証手段による認証が成功した場合に、または、前記認証手段による認証が失敗し、前記支払い受付手段が料金の支払いを受け付けた場合に、前記サービス提供手段に前記サービスの提供の許可を与えるサービス制御手段として機能させることを特徴とする。
【0030】
請求項24に記載のプログラムは、サービス提供装置を、利用者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を、認証テーブルに利用者ごとに登録された認証情報と照合することによって該利用者の認証処理を行う第1の認証手段と、時刻に応じて該利用者を認証する第2の認証手段と、少なくとも1種類のサービスを提供するサービス提供手段と、前記第1の認証手段、または前記第2の認証手段による認証が成功した場合に、前記サービス提供手段に前記サービスの提供の許可を与えるサービス制御手段として機能させることを特徴とする。
【0031】
請求項25に記載のプログラムは、サービス提供装置を、利用者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を、認証テーブルに利用者ごとに登録された認証情報と照合することによって該利用者の認証処理を行う第1の認証手段と、利用者の入力操作によりパスワードを得るパスワード入力手段と、パスワード入力手段に得た前記パスワードに基づいて利用者を認証する第2の認証手段と、少なくとも1種類のサービスを提供するサービス提供手段と、前記第1の認証手段、または前記第2の認証手段による認証が成功した場合に、前記サービス提供手段に前記サービスの提供の許可を与えるサービス制御手段として機能させることを特徴とする。
【0032】
請求項26に記載のプログラムは、サービス提供装置を、利用者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を、認証テーブルに利用者ごとに登録された認証情報と照合することによって該利用者の認証処理を行う第1の認証手段と、識別情報に基づいて利用者の入退場を管理する外部の管理装置に、前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を送信するとともに、該利用者の入場、または退場を示す入退場情報を要求し、前記入退場情報を取得する入退場情報取得手段と、前記入退場情報取得手段により取得した前記入退場情報に基づいて、利用者を認証する第2の認証手段と、少なくとも1種類のサービスを提供するサービス提供手段と、前記第1の認証手段、または前記第2の認証手段による認証が成功した場合に、前記サービス提供手段に前記サービスの提供の許可を与えるサービス制御手段として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0033】
請求項1の発明によれば、認証装置に登録されている利用者は、料金を支払うことなく、サービスの提供を受けることができ、一方、認証装置に登録されていない利用者は、料金を支払うことを条件としてサービスの提供を受けることができる。
【0034】
請求項2の発明によれば、認証装置に登録されている利用者が、誤って料金を支払うことを防止することができる。
【0035】
請求項3の発明によれば、利用者は、ICカードや携帯端末装置などの識別情報の記憶手段を所持していないときでも、識別情報を入力することによりサービスの提供を受けることができる。
【0036】
請求項4の発明によれば、パスワードの照合によりセキュリティを向上させることができる。
【0037】
請求項5の発明によれば、利用者の認証の成否に応じて、提供するサービスの種類を異ならせることができる。
【0038】
請求項6の発明によれば、認証に要する時間を省くことができる。
【0039】
請求項7の発明によれば、認証テーブルに認証情報が登録されている利用者は、料金を支払うことなく、サービスの提供を受けることができ、一方、認証テーブルに認証情報が登録されていない利用者は、料金を支払うことを条件としてサービスの提供を受けることができる。
【0040】
請求項8の発明によれば、認証テーブルに認証情報が登録されている利用者が、誤って料金を支払うことを防止することができる。
【0041】
請求項9の発明によれば、利用者は、ICカードや携帯端末装置などの識別情報の記憶手段を所持していないときでも、識別情報を入力操作することによりサービスの提供を受けることができる。
【0042】
請求項10の発明によれば、パスワードの照合によりセキュリティを向上させることができる。
【0043】
請求項11の発明によれば、認証テーブルに認証情報が登録されている利用者と、認証テーブルに認証情報が登録されていない利用者との間で、提供を受けることができるサービスの種類を異ならせることができる。
【0044】
請求項12の発明によれば、認証に要する時間を省くことができる。
【0045】
請求項13の発明によれば、認証テーブルに認証情報が登録されている利用者は、料金を支払うことなく、サービスの提供を受けることができ、一方、認証テーブルに認証情報が登録されていない利用者は、料金を支払うことを条件としてサービスの提供を受けることができる。
【0046】
請求項14の発明によれば、認証テーブルに認証情報が登録されている利用者が、誤って料金を支払うことを防止することができる。
【0047】
請求項15の発明によれば、利用者は、ICカードや携帯端末装置などの識別情報の記憶手段を所持していないときでも、識別情報を入力操作することによりサービスの提供を受けることができる。
【0048】
請求項16の発明によれば、パスワードの照合によりセキュリティを向上させることができる。
【0049】
請求項17の発明によれば、認証テーブルに認証情報が登録されている利用者と、認証テーブルに認証情報が登録されていない利用者との間で、提供を受けることができるサービスの種類を異ならせることができる。
【0050】
請求項18の発明によれば、認証に要する時間を省くことができる。
【0051】
請求項19の発明によれば、認証テーブルに認証情報が登録されている利用者は、時刻によらずにサービスの提供を受けることができ、一方、認証テーブルに認証情報が登録されていない利用者は、時刻に依存してサービスの提供を受けることができる。
【0052】
請求項20の発明によれば、認証テーブルに認証情報が登録されている利用者は、パスワードを必要とせずにサービスの提供を受けることができ、一方、認証テーブルに認証情報が登録されていない利用者は、パスワード入力を条件してサービスの提供を受けることができる。
【0053】
請求項21の発明によれば、認証テーブルに認証情報が登録されている利用者は、外部の管理装置が有する入退場情報に依存せずにサービスの提供を受けることができ、一方、認証テーブルに認証情報が登録されていない利用者は、外部の入退場管理装置が有する入退場情報に応じてサービスの提供を受けることができる。
【0054】
請求項22の発明によれば、認証装置に登録されている利用者は、料金を支払うことなく、サービスの提供を受けることができ、一方、認証装置に登録されていない利用者は、料金を支払うことを条件としてサービスの提供を受けることができる。
【0055】
請求項23の発明によれば、認証テーブルに認証情報が登録されている利用者は、料金を支払うことなく、サービスの提供を受けることができ、一方、認証テーブルに認証情報が登録されていない利用者は、料金を支払うことを条件としてサービスの提供を受けることができる。
【0056】
請求項24の発明によれば、認証テーブルに認証情報が登録されている利用者は、時刻によらずにサービスの提供を受けることができ、一方、認証テーブルに認証情報が登録されていない利用者は、時刻に依存してサービスの提供を受けることができる。
【0057】
請求項25の発明によれば、認証テーブルに認証情報が登録されている利用者は、パスワードを必要とせずにサービスの提供を受けることができ、一方、認証テーブルに認証情報が登録されていない利用者は、パスワード入力を条件してサービスの提供を受けることができる。
【0058】
請求項26の発明によれば、認証テーブルに認証情報が登録されている利用者は、外部の入退場管理装置が有する入退場情報に依存せずにサービスの提供を受けることができ、一方、認証テーブルに認証情報が登録されていない利用者は、外部の入退場管理装置が有する入退場情報に応じてサービスの提供を受けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】画像形成装置の機能構成図である。
【図2】サービス許可処理に関する機能構成図である。
【図3】サービス許可処理のフロー図である。
【図4】サービス許可処理のフロー図である。
【図5】識別番号の入力操作画面の表示例を示す。
【図6】画像形成装置と認証装置の間の通信を示すラダーチャートである。
【図7】サービス提供処理のフロー図である。
【図8】課金処理のフロー図である。
【図9】他の実施形態におけるサービス許可処理に関する機能構成図である。
【図10】他の実施形態におけるサービス許可処理のフロー図である。
【図11】他の実施形態におけるサービス許可処理に関する機能構成図である。
【図12】他の実施形態におけるサービス許可処理のフロー図である。
【図13】他の実施形態におけるサービス許可処理に関する機能構成図である。
【図14】他の実施形態におけるサービス許可処理のフロー図である。
【図15】他の実施形態における画像形成装置の機能構成図である。
【図16】他の実施形態における通信ネットワークの構成図である。
【図17】他の実施形態におけるサービス許可処理に関する機能構成図である。
【図18】他の実施形態におけるサービス許可処理のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0060】
図1に示されるサービス提供システムにおいて、画像形成装置1は、利用者に、コピー機能、プリント機能、スキャン機能、及びファックス機能のサービスを提供する装置である。本実施形態では、サービス提供装置として画像形成装置1を挙げるが、これに限定されることはなく、例えば、インターネットを介してサービスを提供するASP(Application Service Provider)のサーバや、そのサービスの提供を受けるための端末装置などを含むサービス提供システムであってもよい。なお、提供するサービスは、上記のように複数の種類に限定されることはなく、1種類であってもよい。
【0061】
画像形成装置1は、CPU(Central Processing Unit)2と、ROM(Read Only Memory)20と、RAM(Random Access Memory)21と、不揮発性メモリ(NVRAM:Non−volatile RAM)22と、操作部30と、表示部31と、通信処理部4とを含む。
【0062】
CPU2は、画像形成装置1の全体的な制御を行う演算処理回路であって、利用者の認証に関する処理、及び、コピー機能の実行などを含めたサービス提供処理などを行う。ROM20は、CPU2を動作させるプログラムが記録されている。RAM21は、このプログラムによりCPU2が動作するためのワーキングメモリである。本実施形態の画像形成装置1は、このようにソフトウェアにより機能するものとして構成されているが、特定用途向け集積回路などを含むハードウェアによって構成してもよい。
【0063】
不揮発性メモリ22は、例えばフラッシュメモリであり、装置の動作設定に関するパラメータなどが記録されている。操作部30は、利用者がサービスを受けるための各種の操作を行う操作手段であって、タッチパネルやキーなどを含む。具体的には、操作部30は、コピー機能などの実行指示手段、識別情報やパスワードなどの情報の入力手段、及び提供を受けるサービスの種類を選択する選択手段として用いられる。表示部31は、例えば液晶パネルであり、上記のタッチパネルと重ね合わせられて用いられる。表示部31は、利用者への情報の通知、及び、タッチパネルによる入力画面などの表示手段として用いられる。
【0064】
通信処理部4は、外部の装置と通信を行う通信手段であり、例えば、LAN(Local Area Network)40に接続され、他の装置との通信を処理する回路により構成される。本実施形態では、通信処理部4は、外部の認証装置8との通信を処理する。認証装置8は、例えばケルベロスプロトコルにより利用者の認証を行う認証サーバである。
【0065】
また、画像形成装置1は、課金処理部5と、識別情報取得部6と、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)70と、画像処理部71と、画像読取部72と、モデム72と、印刷処理部73とを含む。
【0066】
課金処理部5は、利用者から料金の支払いを受け付ける支払い受付手段であり、例えばコインキットなどと称される装置により構成される。具体的には、課金処理部5は、硬貨、または紙幣の投入口と、該投入を検出する検出手段と、投入された金額をチャージ金額として加算する加算手段と、サービスの提供時に金額を減算する減算手段と、チャージ金額の残金を返却する返却手段とを有している。
【0067】
課金処理部5は、例えば、画像形成装置1の本体部と、RS−232Cなどのシリアルインターフェースを介して接続される。もっとも、課金処理部5は、これに限定されることはなく、画像形成装置1の本体と一体的に構成してもよいし、LAN40に接続された課金サーバなどにより構成してもよい。この場合、課金サーバは、画像処理装置1が通信処理部4を介して送信した支払い要求を受信することによって、料金の支払を受け付ける。なお、利用者への課金は、プリペイド方式、または料金の請求処理によってもよい。
【0068】
識別情報取得部6は、利用者を特定するための識別情報を取得する識別情報取得手段であり、例えば、近距離無線通信(NFC:Near Field Communication)によって利用者のICカード60から識別情報を読み取るICカードリーダである。識別情報取得部6は、画像形成装置1の本体部とUSB(Universal Serial Bus)インターフェースなどを介して接続される。
【0069】
【表1】
【0070】
識別情報としては、例えば、表1に示される識別番号を用いるとよい。識別番号は、利用者ごとに割り当てられた固有番号である。もっとも、識別情報は、このような識別番号に限定されることはなく、アルファベットなどの文字を含む文字列としてもよい。
【0071】
利用者は、画像形成装置1を利用する場合、ICカード60を識別情報取得部6に翳して、装置1に識別番号を認識させる。もっとも、識別情報取得部6は、識別情報を取得する取得手段であれば、他の装置により構成してもよい。すなわち、例えば、利用者の磁気カード、または、スマートフォンや携帯電話機などの携帯端末装置から識別情報を読み取る装置を採用してもよい。
【0072】
さらに、識別情報の取得機能に加えて、上述した課金処理部5の機能を兼ね備えるICカードキャッシャーと称される装置を採用してもよい。この場合、識別情報取得部6と課金処理部5とが一体的に構成されることになり、また、課金処理部5は、上述した硬貨などの投入に代えて、ICカード60のチャージ金額により、支払いの受け付けを行う。
【0073】
ハードディスクドライブ70は、サービスを提供するときに画像データなどを記録する。画像処理部71は、サービスを提供するときに画像データの伸張処理、及び圧縮処理などを行う。画像読取部72は、コピー機能などを実行するときに画像データの読取を行う。モデム74は、ファックス機能を実行するときに電話回線に接続されてファックス通信を行う。印刷処理部73は、プリント機能を実行するときにLAN40を介して受信した画像データなどの印刷処理を行う。
【0074】
上述した各部2,20〜22,30,31,4〜6,70〜74は、バスBを介して互いに電気的に接続されている。
【0075】
次に、図2を参照して、サービス提供の許可に関するCPU2の機能を説明する。CPU2は、ROM20に記録されたプログラムを読み込むと、認証結果取得部10と、サービス制御部11と、サービス提供部12とを、機能として形成する。
【0076】
認証結果取得部10は、図6に示されるように、通信処理部4を介して、外部の認証装置8に、識別情報取得部6により取得した識別情報と、利用者が操作部30から入力したパスワードとを送信するとともに利用者の認証処理を要求し、認証の結果を取得する認証結果取得手段である。なお、認証結果取得部10は、識別情報取得部6により取得した識別情報に代えて、利用者が操作部30を使って入力した識別情報を送信してもよい。
【0077】
認証結果取得部10は、認証装置8から取得した認証の結果をサービス制御部11に通知する。サービス制御部11は、サービス提供手段12にサービスの提供の許可を与える制御手段である。具体的には、サービス制御部11は、上記の認証の結果と、課金処理部5から通知される支払いの有無とに応じて、サービスの提供の許可を与える。
【0078】
サービス提供部12は、サービスを提供する手段として機能し、プリント機能を実行するプリント機能部121と、ファックス機能を実行するファックス機能部122と、コピー機能を実行するコピー機能部123と、スキャナ機能を実行するスキャナ機能部124とを含む。各機能部121〜124は、利用者が操作部30を使って選択したサービスに応じて、上述した各部70〜74などを制御する。このとき、選択可能なサービスの種類は、認証結果取得部10から得た認証結果が失敗である場合に制限される。サービス提供部12は、サービス制御部11により許可されたとき、サービスを提供する。
【0079】
次に、このサービスの許可に関するCPU2の処理について、図3、及び図4を参照して説明する。図3と図4は、互いに、図中の丸で囲まれた数字において連結されることによって、1つのフロー図を構成するものである。
【0080】
まず、識別情報取得部6は、利用者がICカード60を翳すことによって、利用者の識別番号を取得する(ステップSt1のYES)。識別番号は、図5に示されるような画面を表示部31に表示し、利用者が操作部30を使って入力することによっても得られる(ステップSt1のNO、ステップSt4のYES)。したがって、画像形成装置1は、利用者がICカード60を所持していないときでも、操作部30により識別番号を得る。なお、画像形成装置1は、操作部30からの識別番号の入力手段に代えて、または、この入力手段とともに、指紋認証などの生体認証の手段を設けることによって識別情報を得てもよい。
【0081】
識別番号を取得すると(ステップSt1のYES、ステップSt4のYES)、表示部31は、パスワードの入力を要求するメッセージを表示する(ステップSt2)。そして、利用者が操作部30を使ってパスワードを入力すると(ステップSt3のYES)、認証結果取得部10は、図6を参照して説明したように、認証装置8に、識別番号とパスワードとを送信し、利用者の認証を要求する(ステップSt5)。
【0082】
【表2】
【0083】
認証装置8は、表2に示される内容の認証テーブルを有している。認証テーブルには、利用者ごとの認証情報として、識別番号とパスワードが登録されている。認証装置8は、画像形成装置1から受信した識別番号、及びパスワードを、この認証テーブルの認証情報と照合し、識別番号、及びパスワードの両方が一致する場合、認証の成功を画像形成装置1に通知する。一方、受信した識別番号が登録されていないとき、またはパスワードが不一致である場合、認証装置8は、認証の失敗を画像形成装置1に通知する。
【0084】
例えば、表1に例示されている利用者の「富士 一郎」、及び「田中 登」は、識別番号が認証テーブルに登録されているため、入力したパスワードが認証テーブルにそれぞれ登録したものと一致した場合、認証される(つまり、認証の成功)が、パスワードが不一致の場合、認証されない(つまり、認証の失敗)。また、表1に例示されている他の利用者は、その識別番号が認証テーブルに登録されていないため、入力したパスワードと関係なく、認証されない。
【0085】
本実施形態では、上述したように、セキュリティの観点から識別番号とパスワードを用いた認証を例示しているが、識別番号のみを用いて認証するようにしてもよい。この場合、表1に例示した「富士 一郎」、及び「田中 登」のように、認証テーブルに識別番号が登録されている利用者は、パスワードの入力を必要とせずに認証される。
【0086】
このように認証テーブルに登録される利用者としては、大学を例に挙げると、教授や準教授などであり、他方、認証テーブルに登録されない利用者としては、学生などである。
【0087】
認証は、認証装置8から認証結果を得ることにより完了する(ステップSt6のYES)。サービス制御部11は、認証が成功した場合(ステップSt7のYES)、サービス提供部12にサービスの提供を許可する(ステップSt8)。これにより、サービス提供部12は、機能部121〜124の各機能を実行することが可能となる。
【0088】
そして、CPU2は、利用者が操作部30によりサービスの利用の継続を選択した場合、再びステップSt8から処理を行い(ステップ9のNO)、他方、サービスの利用の終了が選択された場合、処理を終了する(ステップ9のYES)。
【0089】
一方、認証が失敗した場合(ステップSt7のNO)、サービス提供部12は、提供するサービスの種類を制限する処理を行う(ステップSt10)。
【0090】
【表3】
【0091】
サービス提供部12は、例えば表3に示されるような管理テーブルにより、機能部121〜124ごとにサービス提供の可否を管理する。ここで、表中に「OK」と記載されている機能は提供可能であり、他方、「NG」と記載されている機能は提供不可能である。もっとも、サービス提供部12は、上記の管理テーブルにおいて提供可能とされている機能であっても、サービス制御部11から許可を得なければ、実行することは不可能である。
【0092】
サービス制御部11は、認証が失敗した場合(ステップSt7のNO)、表3に示されるように、ファックス機能、及びスキャン機能を提供不可能にする。このとき、利用者は、これらの機能を選択することが不可能となる。これにより、画像形成装置1は、認証の成否に応じて、利用者に提供するサービスの種類を異ならせる。なお、提供不可能とする機能の種類は、上表に限定されるものではない。
【0093】
次に、サービス制御部11は、課金処理部5に、利用者による料金の支払い受付けの有無を確認する(ステップSt11)。課金処理部5は、例えば、投入口に料金分の硬貨、または紙幣が投入されたことを検出したとき、サービス制御部11に支払い受付があったことを通知する。なお、課金処理部5が課金サーバ、またはICカードキャッシャーである場合、料金分のチャージ金額が確認されたとき、または、利用者が操作部30から料金分の支払いの操作を行ったとき、支払いの受付けが通知される。
【0094】
サービス制御部11は、支払い受付けがあった場合に(ステップSt11のYES)、サービス提供部12にサービスの提供の許可を与える(ステップSt12)。これにより、サービス提供部12は、表3の管理テーブルにおいて提供可能とされている機能を実行することが可能となる。
【0095】
そして、CPU2は、利用者が操作部30からサービスの利用の継続を選択した場合、再びステップSt11から処理を行い(ステップ13のNO)、他方、サービスの利用の終了が選択された場合、処理を終了する(ステップ13のYES)。これは、支払い受付がなかった場合(ステップSt11のNO)も同様である。
【0096】
また、認証結果取得部10は、認証装置8が認証処理を完了する前に(ステップSt6のNO)、料金の支払いを受け付けた場合に(ステップSt14のYES)、図6に示されるように、認証装置8に認証処理を中断する要求を送信する(ステップSt15)。要求を受信した認証装置8は、認証処理を中断する。
【0097】
そして、サービス提供部12は、認証が失敗したものとして、ステップSt10と同様にサービスの種類を制限し(ステップSt16)、上述したステップSt12以降の処理が行われる。これによると、利用者は、料金を支払うことによって、認証に要する時間を省き、サービスの提供を受けることができる。もっとも、認証が中断した場合の処理は、これに限定されることはなく、例えば、課金処理部5に認証の中断を通知し、この通知を受けた認証処理部5は、支払われた金額を利用者に返却するようにしてもよい。
【0098】
なお、上述したフローにおいて、課金処理部5は、認証結果取得部10が認証失敗の結果を取得した場合に限り、利用者から料金の支払いを受け付けるようにしてもよい。例えば、課金処理部5は、認証成功の結果を取得した場合に、料金の支払いがあったとき、支払われた金額を利用者に返却するようにしてもよい。これによると、認証装置8に登録されている利用者が、誤って料金を支払うことを防止するという効果が得られる。もっとも、認証結果取得部10が認証成功の結果を取得した場合であっても、利用者の私的な利用に備えて、課金処理部5が支払いを受け付けてもよい。
【0099】
次に、サービス提供部12の処理を、図7を参照して説明する。サービス提供部12は、表3に示された管理テーブルを参照し、提供可能とされるサービスの一覧を表示部31に表示する(ステップSt21)。そして、サービス提供部12は、利用者が操作部30を使ってサービスを選択すると(ステップSt22のYES)、サービス制御部11の許可の有無を判断する(ステップSt23)。なお、利用者は、表3において提供不可能とされるサービスを選択することはできない。
【0100】
サービス提供部12は、許可がある場合(ステップ23のYES)、選択されたサービスに該当する機能を実行する(ステップSt24)。そして、サービス提供部12は、利用者が操作部30を使ってサービスの利用の継続を選択した場合、再びステップSt22から処理を行い(ステップ25のNO)、他方、サービスの利用の終了が選択された場合、処理を終了する(ステップ25のYES)。
【0101】
また、サービス提供部12は、許可がない場合(ステップ23のNO)、再びステップSt22から処理を行う。
【0102】
次に、課金処理部5の処理を、図8を参照して説明する。課金処理部5は、投入口に硬貨、または紙幣が投入されたことを検出すると(ステップSt31のYES)、利用者のチャージ金額として金額の加算処理を行う(ステップSt32)。
【0103】
チャージ金額が、サービスに必要な料金以上になると(ステップSt33のYES)、課金処理部5は、支払いの受付けがあったことをサービス制御部11に通知する(ステップSt34)。一方、チャージ金額が、サービスに必要な料金より少ない場合(ステップSt33のNO)、ステップSt31、St32の処理を繰り返す。
【0104】
次に、課金処理部5は、サービス提供部12からサービスの機能を実行したことが通知されると(ステップSt35)、チャージ金額からサービスの料金を減算する(ステップSt36)。
【0105】
そして、課金処理部5は、利用者が操作部30を使ってサービスの利用の継続を選択した場合、再びステップSt33から処理を行い(ステップ37のNO)、他方、サービスの利用の終了が選択された場合(ステップ37のYES)、利用者に残金を返却して処理を終了する(ステップ38)。これは、支払い受付け後、時間内にサービスの機能の実行がなかった場合(ステップSt35のNO)も同様である。
【0106】
このように、本実施形態の画像形成装置1によると、認証装置に登録されている利用者は、料金を支払うことなく、サービスの提供を受け、一方、認証装置に登録されていない利用者は、料金を支払うことを条件としてサービスの提供を受けることができる。したがって、上述した大学の例のように、認証装置8の認証テーブルに、教授などの職員の利用者を登録し、学生などの利用者を登録しないようにすれば、学生の私的なサービスの利用に対して課金をすることができる。さらに、学生は、教授などの職員と比較すると、入学・卒業により頻繁に入れ替わるから、登録の手間が省かれるという効果もある。
【0107】
本実施形態では、外部の認証装置8により利用者の認証を行うようにしたが、これに代えて、画像形成装置1が認証テーブルを有し、認証を行うようにしてもよい。図9は、この場合のCPU2の機能構成を示している。なお、図中、先の実施形態と同一の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0108】
本実施形態と先の実施形態の相違点は、認証部13、及び認証テーブル131である。認証部13は、識別情報取得部6により取得した識別情報、または利用者が操作部30を用いて入力した識別情報を、認証テーブル131に利用者ごとに登録された認証情報と照合することによって該利用者の認証処理を行う認証手段である。認証テーブル131は、例えばNVRAM22に記録してもよいし、他の不揮発性の記録手段に記録してもよい。
【0109】
認証テーブル131は、表2と同様の内容を有し、利用者ごとの認証情報として、識別番号とパスワードとが登録されている。認証部13は、識別番号、及び、利用者が操作部30を使って入力したパスワードを、この認証テーブル131の認証情報と照合し、識別番号、及びパスワードの両方が一致する場合、利用者を認証する。一方、識別番号が登録されていないとき、またはパスワードが不一致である場合、認証部13は利用者を認証しない。
【0110】
次に、図10に、CPU2の処理フローを示し、説明する。なお、図中、ステップSt41〜St44,St46〜St52は、図3、及び図4のステップSt1〜St4,St6〜St13と同様の内容であるため、その説明を省略する。
【0111】
ステップSt41〜St44の処理によって識別番号、及びパスワードを取得後、認証部13は、識別番号、及びパスワードを、認証テーブル131に登録された認証情報と照合する(ステップSt45)。照合の結果、認証が成功した場合(ステップSt46のYES)、サービスの提供は許可される(ステップSt47、St48)。
【0112】
他方、認証が失敗した場合(ステップSt46のNO)、サービスの種類が制限され、料金の支払いを条件として、サービスの提供は許可される(ステップSt49〜St52)。なお、本実施形態においても、図4に示されたステップSt6、St14〜16のように、認証部13が、認証処理の完了前に料金の支払いを受け付けた場合に、認証処理を中断するようにしてもよい。
【0113】
これまで述べた実施形態では、認証テーブルに登録されていない利用者に、料金の支払いを条件として、サービスを提供するものであったが、サービス提供の条件は、これに限定されることはない。
【0114】
例えば、図11に示されるように、先の実施形態と同様に、認証テーブル151に基づいて認証を行う第1認証部15に加え、時刻を計時する計時部161と、計時部161から現在時刻を取得して、その時刻に応じて認証を行う第2認証部16とを、CPU2に構成するようにしてもよい。なお、図中、先の実施形態と同一の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0115】
第1認証部15は、識別情報、及びパスワードに基づいて認証処理を行い、認証の結果をサービス制御部11と第2認証部16とに通知する。第2認証部16は、第1認証部15による認証が失敗した場合、認証を行う。第2認証部16は、例えば、現在時刻が特定の時間帯である場合に利用者を認証し、そうでない場合、利用者を認証しない。なお、上記の時間帯は、例えば、NVRAM22などの不揮発性の記録手段に記録されている。
【0116】
サービス制御部11は第1認証部15、または第2認証部16による認証が成功した場合に、サービス提供手段12にサービスの提供の許可を与える。
【0117】
次に、図12にCPU2の処理フローを示し、説明する。なお、図中、ステップSt61〜St64は、図3のステップSt1〜St4と同様の内容であるため、その説明を省略する。
【0118】
ステップSt61〜St64の処理によって識別番号、及びパスワードを取得後、第1認証部15は、識別番号、及びパスワードを、認証テーブル151に登録された認証情報と照合する(ステップSt65)。
【0119】
第1認証部15による認証が成功した場合(ステップSt66のYES)、サービス制御部11は、サービスの提供を許可する(ステップSt67)。
【0120】
そして、CPU2は、利用者が操作部30を使用してサービスの利用の継続を選択した場合、再びステップSt66から処理を行い(ステップ68のNO)、他方、サービスの利用の終了が選択された場合、処理を終了する(ステップ68のYES)。
【0121】
一方、第1認証部15による認証が失敗した場合(ステップSt66のNO)、第2認証部16は、現在時刻が特定の時間帯であるか、否かを判定する(ステップSt69)。
【0122】
現在時刻が特定の時間帯である場合(ステップ69のYES)、第2認証部16は、認証の成功をサービス制御部11に通知し、これにより、サービス制御部11は、サービスの提供を許可する(ステップSt70)。
【0123】
そして、CPU2は、利用者が操作部30からサービスの利用の継続を選択した場合(ステップ68のNO)、再びステップSt66から処理を行い(ステップ68のNO)、他方、サービスの利用の終了が選択された場合、処理を終了する(ステップ68のYES)。これは、第2認証部16による認証が失敗した場合(ステップSt69のNO)も同様である。
【0124】
本実施形態の画像形成装置1は、認証テーブル151に認証情報が登録されていない利用者に、時刻に依存してサービスを提供する。大学を例に挙げると、画像形成装置1は、学生などの利用者に、例えば講義が行われる時間帯のみに無料でサービスを提供すると好適である。
【0125】
この実施形態では、時刻に応じて利用者を認証する認証手段を設けたが、これに代えて、パスワードの照合により認証する手段を設けてもよい。
【0126】
この場合、例えば、図13に示されるように、先の実施形態と同様に、認証テーブル151に基づいて認証を行う第1認証部15に加え、利用者が操作部30を使って入力したパスワードに基づいて認証を行う第2認証部17を、CPU2に構成するようにしてもよい。なお、図中、先の実施形態と同一の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0127】
第2認証部17は、第1認証部15による認証が失敗した場合、認証処理を行う。第2認証部17は、利用者が入力したパスワードを、例えば、NVRAM22などの不揮発性の記録手段に記録されたパスワードと照合し、一致した場合、利用者を認証し、他方、一致しない場合、利用者を認証しない。なお、この第2認証部17の認証処理に用いられるパスワードは、第1認証部15による認証処理に用いられるパスワードとは異なるものであるため、明確に区別するように、第2パスワードと称することとする。
【0128】
サービス制御部11は第1認証部15、または第2認証部17による認証が成功した場合に、サービス提供手段12にサービスの提供の許可を与える。
【0129】
次に、図14にCPU2の処理フローを示し、説明する。なお、図中、ステップSt71〜St78は、図12のステップSt61〜St68と同様の内容であるため、その説明を省略する。
【0130】
ステップSt71〜St78の処理によって、第1認証部15は、識別番号、及びパスワードに基づく認証を行い、該認証が成功した場合(ステップSt76のYES)、サービス制御部11は、サービスの提供を許可する。
【0131】
一方、第1認証部15による認証が失敗した場合(ステップSt76のNO)、表示部31は、利用者に第2パスワードの入力を要求する内容を表示する(ステップSt79)。利用者が操作部30を使って第2パスワードを入力すると(ステップSt80のYES)、第2認証部17は、第2パスワードの照合を行う(ステップSt81)。これにより認証が成功した場合(ステップSt82のYES)、サービス制御部11は、サービスの提供を許可する(ステップSt83)。
【0132】
その後、CPU2は、ステップSt78の処理を行う。これは、第2パスワードが入力されない場合(ステップSt80のNO)、及び、第2認証部17の認証が失敗した場合(ステップSt82のNO)も同様である。
【0133】
本実施形態の画像形成装置1は、認証テーブル151に認証情報が登録されていない利用者に、第2パスワードの入力を条件としてサービスを提供する。大学を例に挙げると、教授が、予め、画像処理装置1に第2パスワードを設定しておき、画像形成装置1は、教授から第2パスワードを教えられた学生などの利用者のみにサービスを提供すると好適である。
【0134】
さらに、画像形成装置1に第2パスワードの有効期限を管理する手段を設け、第2パスワードが期限を経過すると無効になるようにするとよい。すなわち、第2認証部17の認証が、有効期限の経過前は、第2パスワードを入力すると成功するが、有効期限の経過後は、第2パスワードを入力しても失敗するようにしてもよい。大学を例にすると、第2パスワードの有効期限を講義の終了時刻に設定しておき、画像形成装置1は、講義中に限り、学生に無料でサービスを提供すると好適である。
【0135】
ここまで述べた実施形態は、画像形成装置1に認証部15を備えたものであるが、図1に示された実施形態のように、外部の認証装置8により利用者の認証を行ってもよい。また、サービス提供システムに適用可能な外部の装置は、認証装置8に限定されることはなく、例えば、他の管理装置を適用してもよい。図15は、利用者の入退場を管理する入退場管理装置9と連動する場合の構成である。なお、図中、先の実施形態と同一の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0136】
本実施形態において、通信処理部4は、LAN40を介して、入退場管理装置9と通信可能に接続されている。図16は、大学を例として、この入退場管理装置9を含む通信ネットワークの構成を示している。
【0137】
講義室には、本実施形態の画像形成装置1a、及びゲート装置90が設置されており、一方、売店や食堂などの共有スペースには、他の画像形成装置1bが設置されている。ゲート装置90は、上述した識別情報取得部6と同様の機能を備え、講義室に入室する利用者、または講義室から退室する利用者のICカードから識別番号を取得する。そして、ゲート装置90は、入退場管理装置9に、識別番号と、入場、または退場を示す入退場情報とを、LAN40経由で送信する。
【0138】
【表4】
【0139】
入退場管理装置9は、表4に示されるように、利用者の識別番号ごとに入退場情報を管理する。表中、「IN」は、該当する利用者が、講義室に入室していることを指し、他方、「OUT」は、該当する利用者が、講義室から退室していることを指す。表1に例示された識別番号と対比すると、表4から、例えば、「山田 幸子」は講義室に入室しており、「竹下 直人」は退室していることが理解できる。
【0140】
本実施形態の画像形成装置1は、例えば、図17に示されるように、先の実施形態と同様に、認証テーブル151に基づいて認証を行う第1認証部15に加え、入退場管理装置9から取得した入退場情報に基づいて認証を行う第2認証部18と、この入退場情報を取得する入退場情報取得部181を、CPU2に構成する。なお、図中、先の実施形態と同一の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0141】
入退場情報取得部181は、通信処理部4を介し、入退場管理装置9に、識別情報取得部6により取得した識別番号、または、利用者が操作部30を使って入力した識別番号を送信するとともに該利用者の入退場情報を要求し、入退場情報を取得する手段である。入退場管理装置8は、受信した識別番号に対応する入退場情報を画像形成装置1に送信する。
【0142】
第2認証部18は、該当する利用者の入退場情報が入場状態(「IN」)を示す場合、利用者を認証し、他方、退場状態(「OUT」)を示す場合、利用者を認証しない。サービス制御部11は第1認証部15、または第2認証部18による認証が成功した場合に、サービス提供手段12にサービスの提供の許可を与える。
【0143】
次に、図18にCPU2の処理フローを示し、説明する。なお、図中、ステップSt91〜St98は、図12のステップSt61〜St68と同様の内容であるため、その説明を省略する。
【0144】
ステップSt91〜St98の処理によって、第1認証部15は、識別番号、及びパスワードに基づく認証を行い、該認証が成功した場合(ステップSt96のYES)、サービス制御部11は、サービスの提供を許可する。
【0145】
一方、第1認証部15による認証が失敗した場合(ステップSt96のNO)、入退場情報取得部181は、入退場管理装置9から、識別番号に該当する利用者の入退場情報を取得する(ステップSt99)。第2認証部18は、入退場情報が入場状態(「IN」)を示す場合(ステップSt100のYES)、利用者を認証する。これにより、サービス制御部11は、サービスの提供を許可する(ステップSt101)。
【0146】
その後、CPU2は、ステップSt98の処理を行う。これは、入退場情報が退場状態(「NO」)を示す場合、つまり、第2認証部18の認証が失敗した場合(ステップSt100のNO)も同様である。
【0147】
本実施形態の画像形成装置1によれば、認証テーブル151に認証情報が登録されている利用者は、外部の入退場管理装置9が有する入退場情報に依存せずにサービスの提供を受け、一方、認証テーブル151に認証情報が登録されていない利用者は、外部の入退場管理装置9が有する入退場情報に応じてサービスの提供を受けることができる。
【0148】
表4の例の場合、講義室に入室している「山田 幸子」は、図16の画像形成装置1aを利用できるが、一方、講義室から退室している「竹下 直人」は、図16の画像形成装置1bを利用できない。なお、本実施形態においても、第1認証部15に代えて、外部の認証装置8により利用者の認証を行ってもよい。
【0149】
これまで述べた実施形態と同様の作用効果は、上述した各機能を実現するためのプログラムが記録された記録媒体をサービス提供装置に供給し、該装置内のコンピュータが上記のプログラムを実行することによっても得られる。なお、記録媒体は、コンピュータが読み出し可能なものであれば、CD−ROM、DVD、またはSDカードなどのうち、何れであってもよい。
【0150】
以上、好ましい実施例を参照して本発明の内容を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば、種々の変形態様を採り得ることは自明である。
【符号の説明】
【0151】
1 画像形成装置
2 CPU
4 通信処理部
5 課金処理部
6 識別情報取得部
8 認証装置
9 入退場管理装置
10 認証結果取得部
11 サービス制御部
12 サービス提供部
13 認証部
131 認証テーブル
15 第1認証部
151 認証テーブル
16,17,18 第2認証部
181 入退場情報取得部
【技術分野】
【0001】
本発明は、サービス提供装置、サービス提供システム、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
プリント機能、スキャン機能、コピー機能、及びファックス機能などの各種のサービスを利用者に提供する装置が知られている。利用者は、このようなサービスを利用するとき、利用権限があることを確認するために、認証テーブルに基づく認証を求められる。
【0003】
例えば、特許文献1には、ホストコンピュータが、クライアントコンピュータから印刷処理の要求を受信したとき、受信データに基づいてユーザ情報を参照し、認証テーブルに登録されたユーザのみに印刷実行の許可する点が記載されている。また、特許文献2には、端末からプリペイドカードを用いて認証、及び課金を要求し、カード管理サーバにおいて認証処理、及び課金処理が成功した場合に限り、コンテンツサーバから端末に対してサービスを提供する点が記載されている。
【0004】
さらに、特許文献3には、印刷データに含まれる認証情報とキーワードとに基づいて、公用と私用の何れの印刷であるかを判定し、私用である場合に限り、利用者に対して課金する点が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−175444号公報
【特許文献2】特開平11−316729号公報
【特許文献3】特許4617621号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、認証テーブルに登録されていない利用者にサービスを提供するサービス提供装置、サービス提供システム、及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するため、請求項1に記載のサービス提供装置は、利用者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、他の装置と通信を行う通信手段と、前記通信手段を介して、外部の認証装置に、前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を送信するとともに該利用者の認証処理を要求し、該認証の結果を取得する認証結果取得手段と、少なくとも1種類のサービスを提供するサービス提供手段と、利用者から料金の支払いを受け付ける支払い受付手段と、前記認証結果取得手段が認証成功の結果を取得した場合に、または、前記認証結果取得手段が認証失敗の結果を取得し、前記支払い受付手段が料金の支払いを受け付けた場合に、前記サービス提供手段に前記サービスの提供の許可を与えるサービス制御手段とを有することを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載のサービス提供装置は、請求項1に記載のサービス提供装置において、前記支払い受付手段は、前記認証結果取得手段が認証失敗の結果を取得した場合に限り、利用者から料金の支払いを受け付けることを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載のサービス提供装置は、請求項1または2に記載のサービス提供装置において、利用者が識別情報を入力するための識別情報入力手段を有し、前記認証結果取得手段は、前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報、または、前記識別情報入力手段により得た前記識別情報を、前記認証装置に送信することを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載のサービス提供装置は、請求項1乃至3の何れかに記載のサービス提供装置において、利用者がパスワードを入力するためのパスワード入力手段を有し、前記認証結果取得手段は、前記識別情報と、前記パスワード入力手段により得た前記パスワードとを前記認証装置に送信することを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載のサービス提供装置は、請求項1乃至3の何れかに記載のサービス提供装置において、前記サービスは、複数の種類を含み、前記サービス提供手段は、前記認証結果取得手段が認証失敗の結果を取得した場合に、提供するサービスの種類を制限することを特徴とする。
【0012】
請求項6に記載のサービス提供装置は、請求項1に記載のサービス提供装置において、前記認証結果取得手段は、前記認証装置が前記認証処理を完了する前に、前記支払い受付手段が料金の支払いを受け付けた場合に、前記通信手段を介して、前記認証装置に前記認証処理を中断する要求を送信することを特徴とする。
【0013】
請求項7に記載のサービス提供装置は、利用者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を、認証テーブルに利用者ごとに登録された認証情報と照合することによって該利用者の認証処理を行う認証手段と、少なくとも1種類のサービスを提供するサービス提供手段と、利用者から料金の支払いを受け付ける支払い受付手段と、前記認証手段による認証が成功した場合に、または、前記認証手段による認証が失敗し、前記支払い受付手段が料金の支払いを受け付けた場合に、前記サービス提供手段に前記サービスの提供の許可を与えるサービス制御手段とを有することを特徴とする。
【0014】
請求項8に記載のサービス提供装置は、請求項7に記載のサービス提供装置において、前記支払い受付手段は、前記認証結果取得手段が認証失敗の結果を取得した場合に限り、利用者から料金の支払いを受け付けることを特徴とする。
【0015】
請求項9に記載のサービス提供装置は、請求項7または8に記載のサービス提供装置において、利用者が識別情報を入力するための識別情報入力手段を有し、前記認証手段は、前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報、または、前記識別情報入力手段により得た前記識別情報を、前記認証情報と照合することによって利用者を認証することを特徴とする。
【0016】
請求項10に記載のサービス提供装置は、請求項7乃至9の何れかに記載のサービス提供装置において、利用者がパスワードを入力するためのパスワード入力手段を有し、前記認証手段は、前記識別情報と、前記パスワード入力手段により得たパスワードとを、前記認証情報と照合することを特徴とする。
【0017】
請求項11に記載のサービス提供装置は、請求項7乃至10の何れかに記載のサービス提供装置において、前記サービスは、複数の種類を含み、前記サービス提供手段は、前記認証手段による認証が失敗した場合に、提供するサービスの種類を制限することを特徴とする。
【0018】
請求項12に記載のサービス提供装置は、請求項7に記載のサービス提供装置において、前記認証手段は、前記認証処理の完了前に、前記支払い受付手段が料金の支払いを受け付けた場合に、前記認証処理を中断することを特徴とする。
【0019】
請求項13に記載のサービス提供システムは、利用者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を、認証テーブルに利用者ごとに登録された認証情報と照合することによって該利用者の認証処理を行う認証手段と、少なくとも1種類のサービスを提供するサービス提供手段と、利用者から料金の支払いを受け付ける支払い受付手段と、前記認証手段による認証が成功した場合に、または、前記認証手段による認証が失敗し、前記支払い受付手段が料金の支払いを受け付けた場合に、前記サービス提供手段に前記サービスの提供の許可を与えるサービス制御手段とを有することを特徴とする。
【0020】
請求項14に記載のサービス提供システムは、請求項13に記載のサービス提供システムにおいて、前記支払い受付手段は、前記認証結果取得手段が認証失敗の結果を取得した場合に限り、利用者から料金の支払いを受け付けることを特徴とする。
【0021】
請求項15に記載のサービス提供システムは、請求項13または14に記載のサービス提供システムにおいて、利用者が識別情報を入力するための識別情報入力手段を有し、前記認証手段は、前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報、または、前記識別情報入力手段により得た前記識別情報を、前記認証情報と照合することによって利用者を認証することを特徴とする。
【0022】
請求項16に記載のサービス提供システムは、請求項13乃至15の何れかに記載のサービス提供システムにおいて、利用者がパスワードを入力するためのパスワード入力手段を有し、前記認証手段は、前記識別情報と、前記パスワード入力手段により得たパスワードとを、前記認証情報と照合することを特徴とする。
【0023】
請求項17に記載のサービス提供システムは、請求項13乃至16の何れかに記載のサービス提供システムにおいて、前記サービスは、複数の種類を含み、前記サービス提供手段は、前記認証手段による認証が失敗した場合に、提供するサービスの種類を制限することを特徴とする。
【0024】
請求項18に記載のサービス提供システムは、請求項13に記載のサービス提供システムにおいて、前記認証手段は、前記認証処理の完了前に、前記支払い受付手段が料金の支払いを受け付けた場合に、前記認証処理を中断することを特徴とする。
【0025】
請求項19に記載のサービス提供システムは、利用者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を、認証テーブルに利用者ごとに登録された認証情報と照合することによって該利用者の認証処理を行う第1の認証手段と、時刻に応じて該利用者を認証する第2の認証手段と、少なくとも1種類のサービスを提供するサービス提供手段と、前記第1の認証手段、または前記第2の認証手段による認証が成功した場合に、前記サービス提供手段に前記サービスの提供の許可を与えるサービス制御手段とを有することを特徴とする。
【0026】
請求項20に記載のサービス提供システムは、利用者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を、認証テーブルに利用者ごとに登録された認証情報と照合することによって該利用者の認証処理を行う第1の認証手段と、利用者の入力操作によりパスワードを得るパスワード入力手段と、パスワード入力手段に得た前記パスワードに基づいて利用者を認証する第2の認証手段と、少なくとも1種類のサービスを提供するサービス提供手段と、前記第1の認証手段、または前記第2の認証手段による認証が成功した場合に、前記サービス提供手段に前記サービスの提供の許可を与えるサービス制御手段とを有することを特徴とする。
【0027】
請求項21に記載のサービス提供システムは、利用者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を、認証テーブルに利用者ごとに登録された認証情報と照合することによって該利用者の認証処理を行う第1の認証手段と、他の装置と通信を行う通信手段と、前記通信手段を介し、識別情報に基づいて利用者の入退場を管理する外部の入退場管理装置に、前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を送信するとともに、該利用者の入場、または退場を示す入退場情報を要求し、前記入退場情報を取得する入退場情報取得手段と、前記入退場情報取得手段により取得した前記入退場情報に基づいて、利用者を認証する第2の認証手段と、少なくとも1種類のサービスを提供するサービス提供手段と、前記第1の認証手段、または前記第2の認証手段による認証が成功した場合に、前記サービス提供手段に前記サービスの提供の許可を与えるサービス制御手段とを有することを特徴とする。
【0028】
請求項22に記載のプログラムは、サービス提供装置を、利用者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、他の装置と通信を行う通信手段と、前記通信手段を介して、外部の認証装置に、前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を送信するとともに該利用者の認証処理を要求し、該認証の結果を取得する認証結果取得手段と、少なくとも1種類のサービスを提供するサービス提供手段と、利用者から料金の支払いを受け付ける支払い受付手段と、前記認証結果取得手段が認証成功の結果を取得した場合に、または、前記認証結果取得手段が認証失敗の結果を取得し、前記支払い受付手段が料金の支払いを受け付けた場合に、前記サービス提供手段に前記サービスの提供の許可を与えるサービス制御手段とを有することを特徴として機能させる。
【0029】
請求項23に記載のプログラムは、サービス提供装置を、利用者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を、認証テーブルに利用者ごとに登録された認証情報と照合することによって該利用者の認証処理を行う認証手段と、少なくとも1種類のサービスを提供するサービス提供手段と、利用者から料金の支払いを受け付ける支払い受付手段と、前記認証手段による認証が成功した場合に、または、前記認証手段による認証が失敗し、前記支払い受付手段が料金の支払いを受け付けた場合に、前記サービス提供手段に前記サービスの提供の許可を与えるサービス制御手段として機能させることを特徴とする。
【0030】
請求項24に記載のプログラムは、サービス提供装置を、利用者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を、認証テーブルに利用者ごとに登録された認証情報と照合することによって該利用者の認証処理を行う第1の認証手段と、時刻に応じて該利用者を認証する第2の認証手段と、少なくとも1種類のサービスを提供するサービス提供手段と、前記第1の認証手段、または前記第2の認証手段による認証が成功した場合に、前記サービス提供手段に前記サービスの提供の許可を与えるサービス制御手段として機能させることを特徴とする。
【0031】
請求項25に記載のプログラムは、サービス提供装置を、利用者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を、認証テーブルに利用者ごとに登録された認証情報と照合することによって該利用者の認証処理を行う第1の認証手段と、利用者の入力操作によりパスワードを得るパスワード入力手段と、パスワード入力手段に得た前記パスワードに基づいて利用者を認証する第2の認証手段と、少なくとも1種類のサービスを提供するサービス提供手段と、前記第1の認証手段、または前記第2の認証手段による認証が成功した場合に、前記サービス提供手段に前記サービスの提供の許可を与えるサービス制御手段として機能させることを特徴とする。
【0032】
請求項26に記載のプログラムは、サービス提供装置を、利用者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を、認証テーブルに利用者ごとに登録された認証情報と照合することによって該利用者の認証処理を行う第1の認証手段と、識別情報に基づいて利用者の入退場を管理する外部の管理装置に、前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を送信するとともに、該利用者の入場、または退場を示す入退場情報を要求し、前記入退場情報を取得する入退場情報取得手段と、前記入退場情報取得手段により取得した前記入退場情報に基づいて、利用者を認証する第2の認証手段と、少なくとも1種類のサービスを提供するサービス提供手段と、前記第1の認証手段、または前記第2の認証手段による認証が成功した場合に、前記サービス提供手段に前記サービスの提供の許可を与えるサービス制御手段として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0033】
請求項1の発明によれば、認証装置に登録されている利用者は、料金を支払うことなく、サービスの提供を受けることができ、一方、認証装置に登録されていない利用者は、料金を支払うことを条件としてサービスの提供を受けることができる。
【0034】
請求項2の発明によれば、認証装置に登録されている利用者が、誤って料金を支払うことを防止することができる。
【0035】
請求項3の発明によれば、利用者は、ICカードや携帯端末装置などの識別情報の記憶手段を所持していないときでも、識別情報を入力することによりサービスの提供を受けることができる。
【0036】
請求項4の発明によれば、パスワードの照合によりセキュリティを向上させることができる。
【0037】
請求項5の発明によれば、利用者の認証の成否に応じて、提供するサービスの種類を異ならせることができる。
【0038】
請求項6の発明によれば、認証に要する時間を省くことができる。
【0039】
請求項7の発明によれば、認証テーブルに認証情報が登録されている利用者は、料金を支払うことなく、サービスの提供を受けることができ、一方、認証テーブルに認証情報が登録されていない利用者は、料金を支払うことを条件としてサービスの提供を受けることができる。
【0040】
請求項8の発明によれば、認証テーブルに認証情報が登録されている利用者が、誤って料金を支払うことを防止することができる。
【0041】
請求項9の発明によれば、利用者は、ICカードや携帯端末装置などの識別情報の記憶手段を所持していないときでも、識別情報を入力操作することによりサービスの提供を受けることができる。
【0042】
請求項10の発明によれば、パスワードの照合によりセキュリティを向上させることができる。
【0043】
請求項11の発明によれば、認証テーブルに認証情報が登録されている利用者と、認証テーブルに認証情報が登録されていない利用者との間で、提供を受けることができるサービスの種類を異ならせることができる。
【0044】
請求項12の発明によれば、認証に要する時間を省くことができる。
【0045】
請求項13の発明によれば、認証テーブルに認証情報が登録されている利用者は、料金を支払うことなく、サービスの提供を受けることができ、一方、認証テーブルに認証情報が登録されていない利用者は、料金を支払うことを条件としてサービスの提供を受けることができる。
【0046】
請求項14の発明によれば、認証テーブルに認証情報が登録されている利用者が、誤って料金を支払うことを防止することができる。
【0047】
請求項15の発明によれば、利用者は、ICカードや携帯端末装置などの識別情報の記憶手段を所持していないときでも、識別情報を入力操作することによりサービスの提供を受けることができる。
【0048】
請求項16の発明によれば、パスワードの照合によりセキュリティを向上させることができる。
【0049】
請求項17の発明によれば、認証テーブルに認証情報が登録されている利用者と、認証テーブルに認証情報が登録されていない利用者との間で、提供を受けることができるサービスの種類を異ならせることができる。
【0050】
請求項18の発明によれば、認証に要する時間を省くことができる。
【0051】
請求項19の発明によれば、認証テーブルに認証情報が登録されている利用者は、時刻によらずにサービスの提供を受けることができ、一方、認証テーブルに認証情報が登録されていない利用者は、時刻に依存してサービスの提供を受けることができる。
【0052】
請求項20の発明によれば、認証テーブルに認証情報が登録されている利用者は、パスワードを必要とせずにサービスの提供を受けることができ、一方、認証テーブルに認証情報が登録されていない利用者は、パスワード入力を条件してサービスの提供を受けることができる。
【0053】
請求項21の発明によれば、認証テーブルに認証情報が登録されている利用者は、外部の管理装置が有する入退場情報に依存せずにサービスの提供を受けることができ、一方、認証テーブルに認証情報が登録されていない利用者は、外部の入退場管理装置が有する入退場情報に応じてサービスの提供を受けることができる。
【0054】
請求項22の発明によれば、認証装置に登録されている利用者は、料金を支払うことなく、サービスの提供を受けることができ、一方、認証装置に登録されていない利用者は、料金を支払うことを条件としてサービスの提供を受けることができる。
【0055】
請求項23の発明によれば、認証テーブルに認証情報が登録されている利用者は、料金を支払うことなく、サービスの提供を受けることができ、一方、認証テーブルに認証情報が登録されていない利用者は、料金を支払うことを条件としてサービスの提供を受けることができる。
【0056】
請求項24の発明によれば、認証テーブルに認証情報が登録されている利用者は、時刻によらずにサービスの提供を受けることができ、一方、認証テーブルに認証情報が登録されていない利用者は、時刻に依存してサービスの提供を受けることができる。
【0057】
請求項25の発明によれば、認証テーブルに認証情報が登録されている利用者は、パスワードを必要とせずにサービスの提供を受けることができ、一方、認証テーブルに認証情報が登録されていない利用者は、パスワード入力を条件してサービスの提供を受けることができる。
【0058】
請求項26の発明によれば、認証テーブルに認証情報が登録されている利用者は、外部の入退場管理装置が有する入退場情報に依存せずにサービスの提供を受けることができ、一方、認証テーブルに認証情報が登録されていない利用者は、外部の入退場管理装置が有する入退場情報に応じてサービスの提供を受けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】画像形成装置の機能構成図である。
【図2】サービス許可処理に関する機能構成図である。
【図3】サービス許可処理のフロー図である。
【図4】サービス許可処理のフロー図である。
【図5】識別番号の入力操作画面の表示例を示す。
【図6】画像形成装置と認証装置の間の通信を示すラダーチャートである。
【図7】サービス提供処理のフロー図である。
【図8】課金処理のフロー図である。
【図9】他の実施形態におけるサービス許可処理に関する機能構成図である。
【図10】他の実施形態におけるサービス許可処理のフロー図である。
【図11】他の実施形態におけるサービス許可処理に関する機能構成図である。
【図12】他の実施形態におけるサービス許可処理のフロー図である。
【図13】他の実施形態におけるサービス許可処理に関する機能構成図である。
【図14】他の実施形態におけるサービス許可処理のフロー図である。
【図15】他の実施形態における画像形成装置の機能構成図である。
【図16】他の実施形態における通信ネットワークの構成図である。
【図17】他の実施形態におけるサービス許可処理に関する機能構成図である。
【図18】他の実施形態におけるサービス許可処理のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0060】
図1に示されるサービス提供システムにおいて、画像形成装置1は、利用者に、コピー機能、プリント機能、スキャン機能、及びファックス機能のサービスを提供する装置である。本実施形態では、サービス提供装置として画像形成装置1を挙げるが、これに限定されることはなく、例えば、インターネットを介してサービスを提供するASP(Application Service Provider)のサーバや、そのサービスの提供を受けるための端末装置などを含むサービス提供システムであってもよい。なお、提供するサービスは、上記のように複数の種類に限定されることはなく、1種類であってもよい。
【0061】
画像形成装置1は、CPU(Central Processing Unit)2と、ROM(Read Only Memory)20と、RAM(Random Access Memory)21と、不揮発性メモリ(NVRAM:Non−volatile RAM)22と、操作部30と、表示部31と、通信処理部4とを含む。
【0062】
CPU2は、画像形成装置1の全体的な制御を行う演算処理回路であって、利用者の認証に関する処理、及び、コピー機能の実行などを含めたサービス提供処理などを行う。ROM20は、CPU2を動作させるプログラムが記録されている。RAM21は、このプログラムによりCPU2が動作するためのワーキングメモリである。本実施形態の画像形成装置1は、このようにソフトウェアにより機能するものとして構成されているが、特定用途向け集積回路などを含むハードウェアによって構成してもよい。
【0063】
不揮発性メモリ22は、例えばフラッシュメモリであり、装置の動作設定に関するパラメータなどが記録されている。操作部30は、利用者がサービスを受けるための各種の操作を行う操作手段であって、タッチパネルやキーなどを含む。具体的には、操作部30は、コピー機能などの実行指示手段、識別情報やパスワードなどの情報の入力手段、及び提供を受けるサービスの種類を選択する選択手段として用いられる。表示部31は、例えば液晶パネルであり、上記のタッチパネルと重ね合わせられて用いられる。表示部31は、利用者への情報の通知、及び、タッチパネルによる入力画面などの表示手段として用いられる。
【0064】
通信処理部4は、外部の装置と通信を行う通信手段であり、例えば、LAN(Local Area Network)40に接続され、他の装置との通信を処理する回路により構成される。本実施形態では、通信処理部4は、外部の認証装置8との通信を処理する。認証装置8は、例えばケルベロスプロトコルにより利用者の認証を行う認証サーバである。
【0065】
また、画像形成装置1は、課金処理部5と、識別情報取得部6と、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)70と、画像処理部71と、画像読取部72と、モデム72と、印刷処理部73とを含む。
【0066】
課金処理部5は、利用者から料金の支払いを受け付ける支払い受付手段であり、例えばコインキットなどと称される装置により構成される。具体的には、課金処理部5は、硬貨、または紙幣の投入口と、該投入を検出する検出手段と、投入された金額をチャージ金額として加算する加算手段と、サービスの提供時に金額を減算する減算手段と、チャージ金額の残金を返却する返却手段とを有している。
【0067】
課金処理部5は、例えば、画像形成装置1の本体部と、RS−232Cなどのシリアルインターフェースを介して接続される。もっとも、課金処理部5は、これに限定されることはなく、画像形成装置1の本体と一体的に構成してもよいし、LAN40に接続された課金サーバなどにより構成してもよい。この場合、課金サーバは、画像処理装置1が通信処理部4を介して送信した支払い要求を受信することによって、料金の支払を受け付ける。なお、利用者への課金は、プリペイド方式、または料金の請求処理によってもよい。
【0068】
識別情報取得部6は、利用者を特定するための識別情報を取得する識別情報取得手段であり、例えば、近距離無線通信(NFC:Near Field Communication)によって利用者のICカード60から識別情報を読み取るICカードリーダである。識別情報取得部6は、画像形成装置1の本体部とUSB(Universal Serial Bus)インターフェースなどを介して接続される。
【0069】
【表1】
【0070】
識別情報としては、例えば、表1に示される識別番号を用いるとよい。識別番号は、利用者ごとに割り当てられた固有番号である。もっとも、識別情報は、このような識別番号に限定されることはなく、アルファベットなどの文字を含む文字列としてもよい。
【0071】
利用者は、画像形成装置1を利用する場合、ICカード60を識別情報取得部6に翳して、装置1に識別番号を認識させる。もっとも、識別情報取得部6は、識別情報を取得する取得手段であれば、他の装置により構成してもよい。すなわち、例えば、利用者の磁気カード、または、スマートフォンや携帯電話機などの携帯端末装置から識別情報を読み取る装置を採用してもよい。
【0072】
さらに、識別情報の取得機能に加えて、上述した課金処理部5の機能を兼ね備えるICカードキャッシャーと称される装置を採用してもよい。この場合、識別情報取得部6と課金処理部5とが一体的に構成されることになり、また、課金処理部5は、上述した硬貨などの投入に代えて、ICカード60のチャージ金額により、支払いの受け付けを行う。
【0073】
ハードディスクドライブ70は、サービスを提供するときに画像データなどを記録する。画像処理部71は、サービスを提供するときに画像データの伸張処理、及び圧縮処理などを行う。画像読取部72は、コピー機能などを実行するときに画像データの読取を行う。モデム74は、ファックス機能を実行するときに電話回線に接続されてファックス通信を行う。印刷処理部73は、プリント機能を実行するときにLAN40を介して受信した画像データなどの印刷処理を行う。
【0074】
上述した各部2,20〜22,30,31,4〜6,70〜74は、バスBを介して互いに電気的に接続されている。
【0075】
次に、図2を参照して、サービス提供の許可に関するCPU2の機能を説明する。CPU2は、ROM20に記録されたプログラムを読み込むと、認証結果取得部10と、サービス制御部11と、サービス提供部12とを、機能として形成する。
【0076】
認証結果取得部10は、図6に示されるように、通信処理部4を介して、外部の認証装置8に、識別情報取得部6により取得した識別情報と、利用者が操作部30から入力したパスワードとを送信するとともに利用者の認証処理を要求し、認証の結果を取得する認証結果取得手段である。なお、認証結果取得部10は、識別情報取得部6により取得した識別情報に代えて、利用者が操作部30を使って入力した識別情報を送信してもよい。
【0077】
認証結果取得部10は、認証装置8から取得した認証の結果をサービス制御部11に通知する。サービス制御部11は、サービス提供手段12にサービスの提供の許可を与える制御手段である。具体的には、サービス制御部11は、上記の認証の結果と、課金処理部5から通知される支払いの有無とに応じて、サービスの提供の許可を与える。
【0078】
サービス提供部12は、サービスを提供する手段として機能し、プリント機能を実行するプリント機能部121と、ファックス機能を実行するファックス機能部122と、コピー機能を実行するコピー機能部123と、スキャナ機能を実行するスキャナ機能部124とを含む。各機能部121〜124は、利用者が操作部30を使って選択したサービスに応じて、上述した各部70〜74などを制御する。このとき、選択可能なサービスの種類は、認証結果取得部10から得た認証結果が失敗である場合に制限される。サービス提供部12は、サービス制御部11により許可されたとき、サービスを提供する。
【0079】
次に、このサービスの許可に関するCPU2の処理について、図3、及び図4を参照して説明する。図3と図4は、互いに、図中の丸で囲まれた数字において連結されることによって、1つのフロー図を構成するものである。
【0080】
まず、識別情報取得部6は、利用者がICカード60を翳すことによって、利用者の識別番号を取得する(ステップSt1のYES)。識別番号は、図5に示されるような画面を表示部31に表示し、利用者が操作部30を使って入力することによっても得られる(ステップSt1のNO、ステップSt4のYES)。したがって、画像形成装置1は、利用者がICカード60を所持していないときでも、操作部30により識別番号を得る。なお、画像形成装置1は、操作部30からの識別番号の入力手段に代えて、または、この入力手段とともに、指紋認証などの生体認証の手段を設けることによって識別情報を得てもよい。
【0081】
識別番号を取得すると(ステップSt1のYES、ステップSt4のYES)、表示部31は、パスワードの入力を要求するメッセージを表示する(ステップSt2)。そして、利用者が操作部30を使ってパスワードを入力すると(ステップSt3のYES)、認証結果取得部10は、図6を参照して説明したように、認証装置8に、識別番号とパスワードとを送信し、利用者の認証を要求する(ステップSt5)。
【0082】
【表2】
【0083】
認証装置8は、表2に示される内容の認証テーブルを有している。認証テーブルには、利用者ごとの認証情報として、識別番号とパスワードが登録されている。認証装置8は、画像形成装置1から受信した識別番号、及びパスワードを、この認証テーブルの認証情報と照合し、識別番号、及びパスワードの両方が一致する場合、認証の成功を画像形成装置1に通知する。一方、受信した識別番号が登録されていないとき、またはパスワードが不一致である場合、認証装置8は、認証の失敗を画像形成装置1に通知する。
【0084】
例えば、表1に例示されている利用者の「富士 一郎」、及び「田中 登」は、識別番号が認証テーブルに登録されているため、入力したパスワードが認証テーブルにそれぞれ登録したものと一致した場合、認証される(つまり、認証の成功)が、パスワードが不一致の場合、認証されない(つまり、認証の失敗)。また、表1に例示されている他の利用者は、その識別番号が認証テーブルに登録されていないため、入力したパスワードと関係なく、認証されない。
【0085】
本実施形態では、上述したように、セキュリティの観点から識別番号とパスワードを用いた認証を例示しているが、識別番号のみを用いて認証するようにしてもよい。この場合、表1に例示した「富士 一郎」、及び「田中 登」のように、認証テーブルに識別番号が登録されている利用者は、パスワードの入力を必要とせずに認証される。
【0086】
このように認証テーブルに登録される利用者としては、大学を例に挙げると、教授や準教授などであり、他方、認証テーブルに登録されない利用者としては、学生などである。
【0087】
認証は、認証装置8から認証結果を得ることにより完了する(ステップSt6のYES)。サービス制御部11は、認証が成功した場合(ステップSt7のYES)、サービス提供部12にサービスの提供を許可する(ステップSt8)。これにより、サービス提供部12は、機能部121〜124の各機能を実行することが可能となる。
【0088】
そして、CPU2は、利用者が操作部30によりサービスの利用の継続を選択した場合、再びステップSt8から処理を行い(ステップ9のNO)、他方、サービスの利用の終了が選択された場合、処理を終了する(ステップ9のYES)。
【0089】
一方、認証が失敗した場合(ステップSt7のNO)、サービス提供部12は、提供するサービスの種類を制限する処理を行う(ステップSt10)。
【0090】
【表3】
【0091】
サービス提供部12は、例えば表3に示されるような管理テーブルにより、機能部121〜124ごとにサービス提供の可否を管理する。ここで、表中に「OK」と記載されている機能は提供可能であり、他方、「NG」と記載されている機能は提供不可能である。もっとも、サービス提供部12は、上記の管理テーブルにおいて提供可能とされている機能であっても、サービス制御部11から許可を得なければ、実行することは不可能である。
【0092】
サービス制御部11は、認証が失敗した場合(ステップSt7のNO)、表3に示されるように、ファックス機能、及びスキャン機能を提供不可能にする。このとき、利用者は、これらの機能を選択することが不可能となる。これにより、画像形成装置1は、認証の成否に応じて、利用者に提供するサービスの種類を異ならせる。なお、提供不可能とする機能の種類は、上表に限定されるものではない。
【0093】
次に、サービス制御部11は、課金処理部5に、利用者による料金の支払い受付けの有無を確認する(ステップSt11)。課金処理部5は、例えば、投入口に料金分の硬貨、または紙幣が投入されたことを検出したとき、サービス制御部11に支払い受付があったことを通知する。なお、課金処理部5が課金サーバ、またはICカードキャッシャーである場合、料金分のチャージ金額が確認されたとき、または、利用者が操作部30から料金分の支払いの操作を行ったとき、支払いの受付けが通知される。
【0094】
サービス制御部11は、支払い受付けがあった場合に(ステップSt11のYES)、サービス提供部12にサービスの提供の許可を与える(ステップSt12)。これにより、サービス提供部12は、表3の管理テーブルにおいて提供可能とされている機能を実行することが可能となる。
【0095】
そして、CPU2は、利用者が操作部30からサービスの利用の継続を選択した場合、再びステップSt11から処理を行い(ステップ13のNO)、他方、サービスの利用の終了が選択された場合、処理を終了する(ステップ13のYES)。これは、支払い受付がなかった場合(ステップSt11のNO)も同様である。
【0096】
また、認証結果取得部10は、認証装置8が認証処理を完了する前に(ステップSt6のNO)、料金の支払いを受け付けた場合に(ステップSt14のYES)、図6に示されるように、認証装置8に認証処理を中断する要求を送信する(ステップSt15)。要求を受信した認証装置8は、認証処理を中断する。
【0097】
そして、サービス提供部12は、認証が失敗したものとして、ステップSt10と同様にサービスの種類を制限し(ステップSt16)、上述したステップSt12以降の処理が行われる。これによると、利用者は、料金を支払うことによって、認証に要する時間を省き、サービスの提供を受けることができる。もっとも、認証が中断した場合の処理は、これに限定されることはなく、例えば、課金処理部5に認証の中断を通知し、この通知を受けた認証処理部5は、支払われた金額を利用者に返却するようにしてもよい。
【0098】
なお、上述したフローにおいて、課金処理部5は、認証結果取得部10が認証失敗の結果を取得した場合に限り、利用者から料金の支払いを受け付けるようにしてもよい。例えば、課金処理部5は、認証成功の結果を取得した場合に、料金の支払いがあったとき、支払われた金額を利用者に返却するようにしてもよい。これによると、認証装置8に登録されている利用者が、誤って料金を支払うことを防止するという効果が得られる。もっとも、認証結果取得部10が認証成功の結果を取得した場合であっても、利用者の私的な利用に備えて、課金処理部5が支払いを受け付けてもよい。
【0099】
次に、サービス提供部12の処理を、図7を参照して説明する。サービス提供部12は、表3に示された管理テーブルを参照し、提供可能とされるサービスの一覧を表示部31に表示する(ステップSt21)。そして、サービス提供部12は、利用者が操作部30を使ってサービスを選択すると(ステップSt22のYES)、サービス制御部11の許可の有無を判断する(ステップSt23)。なお、利用者は、表3において提供不可能とされるサービスを選択することはできない。
【0100】
サービス提供部12は、許可がある場合(ステップ23のYES)、選択されたサービスに該当する機能を実行する(ステップSt24)。そして、サービス提供部12は、利用者が操作部30を使ってサービスの利用の継続を選択した場合、再びステップSt22から処理を行い(ステップ25のNO)、他方、サービスの利用の終了が選択された場合、処理を終了する(ステップ25のYES)。
【0101】
また、サービス提供部12は、許可がない場合(ステップ23のNO)、再びステップSt22から処理を行う。
【0102】
次に、課金処理部5の処理を、図8を参照して説明する。課金処理部5は、投入口に硬貨、または紙幣が投入されたことを検出すると(ステップSt31のYES)、利用者のチャージ金額として金額の加算処理を行う(ステップSt32)。
【0103】
チャージ金額が、サービスに必要な料金以上になると(ステップSt33のYES)、課金処理部5は、支払いの受付けがあったことをサービス制御部11に通知する(ステップSt34)。一方、チャージ金額が、サービスに必要な料金より少ない場合(ステップSt33のNO)、ステップSt31、St32の処理を繰り返す。
【0104】
次に、課金処理部5は、サービス提供部12からサービスの機能を実行したことが通知されると(ステップSt35)、チャージ金額からサービスの料金を減算する(ステップSt36)。
【0105】
そして、課金処理部5は、利用者が操作部30を使ってサービスの利用の継続を選択した場合、再びステップSt33から処理を行い(ステップ37のNO)、他方、サービスの利用の終了が選択された場合(ステップ37のYES)、利用者に残金を返却して処理を終了する(ステップ38)。これは、支払い受付け後、時間内にサービスの機能の実行がなかった場合(ステップSt35のNO)も同様である。
【0106】
このように、本実施形態の画像形成装置1によると、認証装置に登録されている利用者は、料金を支払うことなく、サービスの提供を受け、一方、認証装置に登録されていない利用者は、料金を支払うことを条件としてサービスの提供を受けることができる。したがって、上述した大学の例のように、認証装置8の認証テーブルに、教授などの職員の利用者を登録し、学生などの利用者を登録しないようにすれば、学生の私的なサービスの利用に対して課金をすることができる。さらに、学生は、教授などの職員と比較すると、入学・卒業により頻繁に入れ替わるから、登録の手間が省かれるという効果もある。
【0107】
本実施形態では、外部の認証装置8により利用者の認証を行うようにしたが、これに代えて、画像形成装置1が認証テーブルを有し、認証を行うようにしてもよい。図9は、この場合のCPU2の機能構成を示している。なお、図中、先の実施形態と同一の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0108】
本実施形態と先の実施形態の相違点は、認証部13、及び認証テーブル131である。認証部13は、識別情報取得部6により取得した識別情報、または利用者が操作部30を用いて入力した識別情報を、認証テーブル131に利用者ごとに登録された認証情報と照合することによって該利用者の認証処理を行う認証手段である。認証テーブル131は、例えばNVRAM22に記録してもよいし、他の不揮発性の記録手段に記録してもよい。
【0109】
認証テーブル131は、表2と同様の内容を有し、利用者ごとの認証情報として、識別番号とパスワードとが登録されている。認証部13は、識別番号、及び、利用者が操作部30を使って入力したパスワードを、この認証テーブル131の認証情報と照合し、識別番号、及びパスワードの両方が一致する場合、利用者を認証する。一方、識別番号が登録されていないとき、またはパスワードが不一致である場合、認証部13は利用者を認証しない。
【0110】
次に、図10に、CPU2の処理フローを示し、説明する。なお、図中、ステップSt41〜St44,St46〜St52は、図3、及び図4のステップSt1〜St4,St6〜St13と同様の内容であるため、その説明を省略する。
【0111】
ステップSt41〜St44の処理によって識別番号、及びパスワードを取得後、認証部13は、識別番号、及びパスワードを、認証テーブル131に登録された認証情報と照合する(ステップSt45)。照合の結果、認証が成功した場合(ステップSt46のYES)、サービスの提供は許可される(ステップSt47、St48)。
【0112】
他方、認証が失敗した場合(ステップSt46のNO)、サービスの種類が制限され、料金の支払いを条件として、サービスの提供は許可される(ステップSt49〜St52)。なお、本実施形態においても、図4に示されたステップSt6、St14〜16のように、認証部13が、認証処理の完了前に料金の支払いを受け付けた場合に、認証処理を中断するようにしてもよい。
【0113】
これまで述べた実施形態では、認証テーブルに登録されていない利用者に、料金の支払いを条件として、サービスを提供するものであったが、サービス提供の条件は、これに限定されることはない。
【0114】
例えば、図11に示されるように、先の実施形態と同様に、認証テーブル151に基づいて認証を行う第1認証部15に加え、時刻を計時する計時部161と、計時部161から現在時刻を取得して、その時刻に応じて認証を行う第2認証部16とを、CPU2に構成するようにしてもよい。なお、図中、先の実施形態と同一の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0115】
第1認証部15は、識別情報、及びパスワードに基づいて認証処理を行い、認証の結果をサービス制御部11と第2認証部16とに通知する。第2認証部16は、第1認証部15による認証が失敗した場合、認証を行う。第2認証部16は、例えば、現在時刻が特定の時間帯である場合に利用者を認証し、そうでない場合、利用者を認証しない。なお、上記の時間帯は、例えば、NVRAM22などの不揮発性の記録手段に記録されている。
【0116】
サービス制御部11は第1認証部15、または第2認証部16による認証が成功した場合に、サービス提供手段12にサービスの提供の許可を与える。
【0117】
次に、図12にCPU2の処理フローを示し、説明する。なお、図中、ステップSt61〜St64は、図3のステップSt1〜St4と同様の内容であるため、その説明を省略する。
【0118】
ステップSt61〜St64の処理によって識別番号、及びパスワードを取得後、第1認証部15は、識別番号、及びパスワードを、認証テーブル151に登録された認証情報と照合する(ステップSt65)。
【0119】
第1認証部15による認証が成功した場合(ステップSt66のYES)、サービス制御部11は、サービスの提供を許可する(ステップSt67)。
【0120】
そして、CPU2は、利用者が操作部30を使用してサービスの利用の継続を選択した場合、再びステップSt66から処理を行い(ステップ68のNO)、他方、サービスの利用の終了が選択された場合、処理を終了する(ステップ68のYES)。
【0121】
一方、第1認証部15による認証が失敗した場合(ステップSt66のNO)、第2認証部16は、現在時刻が特定の時間帯であるか、否かを判定する(ステップSt69)。
【0122】
現在時刻が特定の時間帯である場合(ステップ69のYES)、第2認証部16は、認証の成功をサービス制御部11に通知し、これにより、サービス制御部11は、サービスの提供を許可する(ステップSt70)。
【0123】
そして、CPU2は、利用者が操作部30からサービスの利用の継続を選択した場合(ステップ68のNO)、再びステップSt66から処理を行い(ステップ68のNO)、他方、サービスの利用の終了が選択された場合、処理を終了する(ステップ68のYES)。これは、第2認証部16による認証が失敗した場合(ステップSt69のNO)も同様である。
【0124】
本実施形態の画像形成装置1は、認証テーブル151に認証情報が登録されていない利用者に、時刻に依存してサービスを提供する。大学を例に挙げると、画像形成装置1は、学生などの利用者に、例えば講義が行われる時間帯のみに無料でサービスを提供すると好適である。
【0125】
この実施形態では、時刻に応じて利用者を認証する認証手段を設けたが、これに代えて、パスワードの照合により認証する手段を設けてもよい。
【0126】
この場合、例えば、図13に示されるように、先の実施形態と同様に、認証テーブル151に基づいて認証を行う第1認証部15に加え、利用者が操作部30を使って入力したパスワードに基づいて認証を行う第2認証部17を、CPU2に構成するようにしてもよい。なお、図中、先の実施形態と同一の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0127】
第2認証部17は、第1認証部15による認証が失敗した場合、認証処理を行う。第2認証部17は、利用者が入力したパスワードを、例えば、NVRAM22などの不揮発性の記録手段に記録されたパスワードと照合し、一致した場合、利用者を認証し、他方、一致しない場合、利用者を認証しない。なお、この第2認証部17の認証処理に用いられるパスワードは、第1認証部15による認証処理に用いられるパスワードとは異なるものであるため、明確に区別するように、第2パスワードと称することとする。
【0128】
サービス制御部11は第1認証部15、または第2認証部17による認証が成功した場合に、サービス提供手段12にサービスの提供の許可を与える。
【0129】
次に、図14にCPU2の処理フローを示し、説明する。なお、図中、ステップSt71〜St78は、図12のステップSt61〜St68と同様の内容であるため、その説明を省略する。
【0130】
ステップSt71〜St78の処理によって、第1認証部15は、識別番号、及びパスワードに基づく認証を行い、該認証が成功した場合(ステップSt76のYES)、サービス制御部11は、サービスの提供を許可する。
【0131】
一方、第1認証部15による認証が失敗した場合(ステップSt76のNO)、表示部31は、利用者に第2パスワードの入力を要求する内容を表示する(ステップSt79)。利用者が操作部30を使って第2パスワードを入力すると(ステップSt80のYES)、第2認証部17は、第2パスワードの照合を行う(ステップSt81)。これにより認証が成功した場合(ステップSt82のYES)、サービス制御部11は、サービスの提供を許可する(ステップSt83)。
【0132】
その後、CPU2は、ステップSt78の処理を行う。これは、第2パスワードが入力されない場合(ステップSt80のNO)、及び、第2認証部17の認証が失敗した場合(ステップSt82のNO)も同様である。
【0133】
本実施形態の画像形成装置1は、認証テーブル151に認証情報が登録されていない利用者に、第2パスワードの入力を条件としてサービスを提供する。大学を例に挙げると、教授が、予め、画像処理装置1に第2パスワードを設定しておき、画像形成装置1は、教授から第2パスワードを教えられた学生などの利用者のみにサービスを提供すると好適である。
【0134】
さらに、画像形成装置1に第2パスワードの有効期限を管理する手段を設け、第2パスワードが期限を経過すると無効になるようにするとよい。すなわち、第2認証部17の認証が、有効期限の経過前は、第2パスワードを入力すると成功するが、有効期限の経過後は、第2パスワードを入力しても失敗するようにしてもよい。大学を例にすると、第2パスワードの有効期限を講義の終了時刻に設定しておき、画像形成装置1は、講義中に限り、学生に無料でサービスを提供すると好適である。
【0135】
ここまで述べた実施形態は、画像形成装置1に認証部15を備えたものであるが、図1に示された実施形態のように、外部の認証装置8により利用者の認証を行ってもよい。また、サービス提供システムに適用可能な外部の装置は、認証装置8に限定されることはなく、例えば、他の管理装置を適用してもよい。図15は、利用者の入退場を管理する入退場管理装置9と連動する場合の構成である。なお、図中、先の実施形態と同一の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0136】
本実施形態において、通信処理部4は、LAN40を介して、入退場管理装置9と通信可能に接続されている。図16は、大学を例として、この入退場管理装置9を含む通信ネットワークの構成を示している。
【0137】
講義室には、本実施形態の画像形成装置1a、及びゲート装置90が設置されており、一方、売店や食堂などの共有スペースには、他の画像形成装置1bが設置されている。ゲート装置90は、上述した識別情報取得部6と同様の機能を備え、講義室に入室する利用者、または講義室から退室する利用者のICカードから識別番号を取得する。そして、ゲート装置90は、入退場管理装置9に、識別番号と、入場、または退場を示す入退場情報とを、LAN40経由で送信する。
【0138】
【表4】
【0139】
入退場管理装置9は、表4に示されるように、利用者の識別番号ごとに入退場情報を管理する。表中、「IN」は、該当する利用者が、講義室に入室していることを指し、他方、「OUT」は、該当する利用者が、講義室から退室していることを指す。表1に例示された識別番号と対比すると、表4から、例えば、「山田 幸子」は講義室に入室しており、「竹下 直人」は退室していることが理解できる。
【0140】
本実施形態の画像形成装置1は、例えば、図17に示されるように、先の実施形態と同様に、認証テーブル151に基づいて認証を行う第1認証部15に加え、入退場管理装置9から取得した入退場情報に基づいて認証を行う第2認証部18と、この入退場情報を取得する入退場情報取得部181を、CPU2に構成する。なお、図中、先の実施形態と同一の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0141】
入退場情報取得部181は、通信処理部4を介し、入退場管理装置9に、識別情報取得部6により取得した識別番号、または、利用者が操作部30を使って入力した識別番号を送信するとともに該利用者の入退場情報を要求し、入退場情報を取得する手段である。入退場管理装置8は、受信した識別番号に対応する入退場情報を画像形成装置1に送信する。
【0142】
第2認証部18は、該当する利用者の入退場情報が入場状態(「IN」)を示す場合、利用者を認証し、他方、退場状態(「OUT」)を示す場合、利用者を認証しない。サービス制御部11は第1認証部15、または第2認証部18による認証が成功した場合に、サービス提供手段12にサービスの提供の許可を与える。
【0143】
次に、図18にCPU2の処理フローを示し、説明する。なお、図中、ステップSt91〜St98は、図12のステップSt61〜St68と同様の内容であるため、その説明を省略する。
【0144】
ステップSt91〜St98の処理によって、第1認証部15は、識別番号、及びパスワードに基づく認証を行い、該認証が成功した場合(ステップSt96のYES)、サービス制御部11は、サービスの提供を許可する。
【0145】
一方、第1認証部15による認証が失敗した場合(ステップSt96のNO)、入退場情報取得部181は、入退場管理装置9から、識別番号に該当する利用者の入退場情報を取得する(ステップSt99)。第2認証部18は、入退場情報が入場状態(「IN」)を示す場合(ステップSt100のYES)、利用者を認証する。これにより、サービス制御部11は、サービスの提供を許可する(ステップSt101)。
【0146】
その後、CPU2は、ステップSt98の処理を行う。これは、入退場情報が退場状態(「NO」)を示す場合、つまり、第2認証部18の認証が失敗した場合(ステップSt100のNO)も同様である。
【0147】
本実施形態の画像形成装置1によれば、認証テーブル151に認証情報が登録されている利用者は、外部の入退場管理装置9が有する入退場情報に依存せずにサービスの提供を受け、一方、認証テーブル151に認証情報が登録されていない利用者は、外部の入退場管理装置9が有する入退場情報に応じてサービスの提供を受けることができる。
【0148】
表4の例の場合、講義室に入室している「山田 幸子」は、図16の画像形成装置1aを利用できるが、一方、講義室から退室している「竹下 直人」は、図16の画像形成装置1bを利用できない。なお、本実施形態においても、第1認証部15に代えて、外部の認証装置8により利用者の認証を行ってもよい。
【0149】
これまで述べた実施形態と同様の作用効果は、上述した各機能を実現するためのプログラムが記録された記録媒体をサービス提供装置に供給し、該装置内のコンピュータが上記のプログラムを実行することによっても得られる。なお、記録媒体は、コンピュータが読み出し可能なものであれば、CD−ROM、DVD、またはSDカードなどのうち、何れであってもよい。
【0150】
以上、好ましい実施例を参照して本発明の内容を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば、種々の変形態様を採り得ることは自明である。
【符号の説明】
【0151】
1 画像形成装置
2 CPU
4 通信処理部
5 課金処理部
6 識別情報取得部
8 認証装置
9 入退場管理装置
10 認証結果取得部
11 サービス制御部
12 サービス提供部
13 認証部
131 認証テーブル
15 第1認証部
151 認証テーブル
16,17,18 第2認証部
181 入退場情報取得部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、
他の装置と通信を行う通信手段と、
前記通信手段を介して、外部の認証装置に、前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を送信するとともに該利用者の認証処理を要求し、該認証の結果を取得する認証結果取得手段と、
少なくとも1種類のサービスを提供するサービス提供手段と、
利用者から料金の支払いを受け付ける支払い受付手段と、
前記認証結果取得手段が認証成功の結果を取得した場合に、または、前記認証結果取得手段が認証失敗の結果を取得し、前記支払い受付手段が料金の支払いを受け付けた場合に、前記サービス提供手段に前記サービスの提供の許可を与えるサービス制御手段とを有することを特徴とするサービス提供装置。
【請求項2】
前記支払い受付手段は、前記認証結果取得手段が認証失敗の結果を取得した場合に限り、利用者から料金の支払いを受け付けることを特徴とする請求項1に記載のサービス提供装置。
【請求項3】
利用者が識別情報を入力するための識別情報入力手段を有し、
前記認証結果取得手段は、前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報、または、前記識別情報入力手段により得た前記識別情報を、前記認証装置に送信することを特徴とする請求項1または2に記載のサービス提供装置。
【請求項4】
利用者がパスワードを入力するためのパスワード入力手段を有し、
前記認証結果取得手段は、前記識別情報と、前記パスワード入力手段により得た前記パスワードとを前記認証装置に送信することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のサービス提供装置。
【請求項5】
前記サービスは、複数の種類を含み、
前記サービス提供手段は、前記認証結果取得手段が認証失敗の結果を取得した場合に、提供するサービスの種類を制限することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のサービス提供装置。
【請求項6】
前記認証結果取得手段は、前記認証装置が前記認証処理を完了する前に、前記支払い受付手段が料金の支払いを受け付けた場合に、前記通信手段を介して、前記認証装置に前記認証処理を中断する要求を送信することを特徴とする請求項1に記載のサービス提供装置。
【請求項7】
利用者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、
前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を、認証テーブルに利用者ごとに登録された認証情報と照合することによって該利用者の認証処理を行う認証手段と、
少なくとも1種類のサービスを提供するサービス提供手段と、
利用者から料金の支払いを受け付ける支払い受付手段と、
前記認証手段による認証が成功した場合に、または、前記認証手段による認証が失敗し、前記支払い受付手段が料金の支払いを受け付けた場合に、前記サービス提供手段に前記サービスの提供の許可を与えるサービス制御手段とを有することを特徴とするサービス提供装置。
【請求項8】
前記支払い受付手段は、前記認証結果取得手段が認証失敗の結果を取得した場合に限り、利用者から料金の支払いを受け付けることを特徴とする請求項7に記載のサービス提供装置。
【請求項9】
利用者が識別情報を入力するための識別情報入力手段を有し、
前記認証手段は、前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報、または、前記識別情報入力手段により得た前記識別情報を、前記認証情報と照合することによって利用者を認証することを特徴とする請求項7または8に記載のサービス提供装置。
【請求項10】
利用者がパスワードを入力するためのパスワード入力手段を有し、
前記認証手段は、前記識別情報と、前記パスワード入力手段により得たパスワードとを、前記認証情報と照合することを特徴とする請求項7乃至9の何れかに記載のサービス提供装置。
【請求項11】
前記サービスは、複数の種類を含み、
前記サービス提供手段は、前記認証手段による認証が失敗した場合に、提供するサービスの種類を制限することを特徴とする請求項7乃至10の何れかに記載のサービス提供装置。
【請求項12】
前記認証手段は、前記認証処理の完了前に、前記支払い受付手段が料金の支払いを受け付けた場合に、前記認証処理を中断することを特徴とする請求項7に記載のサービス提供装置。
【請求項13】
利用者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、
前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を、認証テーブルに利用者ごとに登録された認証情報と照合することによって該利用者の認証処理を行う認証手段と、
少なくとも1種類のサービスを提供するサービス提供手段と、
利用者から料金の支払いを受け付ける支払い受付手段と、
前記認証手段による認証が成功した場合に、または、前記認証手段による認証が失敗し、前記支払い受付手段が料金の支払いを受け付けた場合に、前記サービス提供手段に前記サービスの提供の許可を与えるサービス制御手段とを有することを特徴とするサービス提供システム。
【請求項14】
前記支払い受付手段は、前記認証結果取得手段が認証失敗の結果を取得した場合に限り、利用者から料金の支払いを受け付けることを特徴とする請求項13に記載のサービス提供システム。
【請求項15】
利用者が識別情報を入力するための識別情報入力手段を有し、
前記認証手段は、前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報、または、前記識別情報入力手段により得た前記識別情報を、前記認証情報と照合することによって利用者を認証することを特徴とする請求項13または14に記載のサービス提供システム。
【請求項16】
利用者がパスワードを入力するためのパスワード入力手段を有し、
前記認証手段は、前記識別情報と、前記パスワード入力手段により得たパスワードとを、前記認証情報と照合することを特徴とする請求項13乃至15の何れかに記載のサービス提供システム。
【請求項17】
前記サービスは、複数の種類を含み、
前記サービス提供手段は、前記認証手段による認証が失敗した場合に、提供するサービスの種類を制限することを特徴とする請求項13乃至16の何れかに記載のサービス提供システム。
【請求項18】
前記認証手段は、前記認証処理の完了前に、前記支払い受付手段が料金の支払いを受け付けた場合に、前記認証処理を中断することを特徴とする請求項13に記載のサービス提供システム。
【請求項19】
利用者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、
前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を、認証テーブルに利用者ごとに登録された認証情報と照合することによって該利用者の認証処理を行う第1の認証手段と、
時刻に応じて該利用者を認証する第2の認証手段と、
少なくとも1種類のサービスを提供するサービス提供手段と、
前記第1の認証手段、または前記第2の認証手段による認証が成功した場合に、前記サービス提供手段に前記サービスの提供の許可を与えるサービス制御手段とを有することを特徴とするサービス提供システム。
【請求項20】
利用者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、
前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を、認証テーブルに利用者ごとに登録された認証情報と照合することによって該利用者の認証処理を行う第1の認証手段と、
利用者の入力操作によりパスワードを得るパスワード入力手段と、
パスワード入力手段に得た前記パスワードに基づいて利用者を認証する第2の認証手段と、
少なくとも1種類のサービスを提供するサービス提供手段と、
前記第1の認証手段、または前記第2の認証手段による認証が成功した場合に、前記サービス提供手段に前記サービスの提供の許可を与えるサービス制御手段とを有することを特徴とするサービス提供システム。
【請求項21】
利用者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、
前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を、認証テーブルに利用者ごとに登録された認証情報と照合することによって該利用者の認証処理を行う第1の認証手段と、
他の装置と通信を行う通信手段と、
前記通信手段を介し、識別情報に基づいて利用者の入退場を管理する外部の入退場管理装置に、前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を送信するとともに、該利用者の入場、または退場を示す入退場情報を要求し、前記入退場情報を取得する入退場情報取得手段と、
前記入退場情報取得手段により取得した前記入退場情報に基づいて、利用者を認証する第2の認証手段と、
少なくとも1種類のサービスを提供するサービス提供手段と、
前記第1の認証手段、または前記第2の認証手段による認証が成功した場合に、前記サービス提供手段に前記サービスの提供の許可を与えるサービス制御手段とを有することを特徴とするサービス提供システム。
【請求項22】
サービス提供装置を、
利用者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、
他の装置と通信を行う通信手段と、
前記通信手段を介して、外部の認証装置に、前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を送信するとともに該利用者の認証処理を要求し、該認証の結果を取得する認証結果取得手段と、
少なくとも1種類のサービスを提供するサービス提供手段と、
利用者から料金の支払いを受け付ける支払い受付手段と、
前記認証結果取得手段が認証成功の結果を取得した場合に、または、前記認証結果取得手段が認証失敗の結果を取得し、前記支払い受付手段が料金の支払いを受け付けた場合に、前記サービス提供手段に前記サービスの提供の許可を与えるサービス制御手段とを有することを特徴として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項23】
サービス提供装置を、
利用者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、
前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を、認証テーブルに利用者ごとに登録された認証情報と照合することによって該利用者の認証処理を行う認証手段と、
少なくとも1種類のサービスを提供するサービス提供手段と、
利用者から料金の支払いを受け付ける支払い受付手段と、
前記認証手段による認証が成功した場合に、または、前記認証手段による認証が失敗し、前記支払い受付手段が料金の支払いを受け付けた場合に、前記サービス提供手段に前記サービスの提供の許可を与えるサービス制御手段として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項24】
サービス提供装置を、
利用者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、
前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を、認証テーブルに利用者ごとに登録された認証情報と照合することによって該利用者の認証処理を行う第1の認証手段と、
時刻に応じて該利用者を認証する第2の認証手段と、
少なくとも1種類のサービスを提供するサービス提供手段と、
前記第1の認証手段、または前記第2の認証手段による認証が成功した場合に、前記サービス提供手段に前記サービスの提供の許可を与えるサービス制御手段として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項25】
サービス提供装置を、
利用者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、
前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を、認証テーブルに利用者ごとに登録された認証情報と照合することによって該利用者の認証処理を行う第1の認証手段と、
利用者の入力操作によりパスワードを得るパスワード入力手段と、
パスワード入力手段に得た前記パスワードに基づいて利用者を認証する第2の認証手段と、
少なくとも1種類のサービスを提供するサービス提供手段と、
前記第1の認証手段、または前記第2の認証手段による認証が成功した場合に、前記サービス提供手段に前記サービスの提供の許可を与えるサービス制御手段として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項26】
サービス提供装置を、
利用者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、
前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を、認証テーブルに利用者ごとに登録された認証情報と照合することによって該利用者の認証処理を行う第1の認証手段と、
識別情報に基づいて利用者の入退場を管理する外部の管理装置に、前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を送信するとともに、該利用者の入場、または退場を示す入退場情報を要求し、前記入退場情報を取得する入退場情報取得手段と、
前記入退場情報取得手段により取得した前記入退場情報に基づいて、利用者を認証する第2の認証手段と、
少なくとも1種類のサービスを提供するサービス提供手段と、
前記第1の認証手段、または前記第2の認証手段による認証が成功した場合に、前記サービス提供手段に前記サービスの提供の許可を与えるサービス制御手段として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項1】
利用者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、
他の装置と通信を行う通信手段と、
前記通信手段を介して、外部の認証装置に、前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を送信するとともに該利用者の認証処理を要求し、該認証の結果を取得する認証結果取得手段と、
少なくとも1種類のサービスを提供するサービス提供手段と、
利用者から料金の支払いを受け付ける支払い受付手段と、
前記認証結果取得手段が認証成功の結果を取得した場合に、または、前記認証結果取得手段が認証失敗の結果を取得し、前記支払い受付手段が料金の支払いを受け付けた場合に、前記サービス提供手段に前記サービスの提供の許可を与えるサービス制御手段とを有することを特徴とするサービス提供装置。
【請求項2】
前記支払い受付手段は、前記認証結果取得手段が認証失敗の結果を取得した場合に限り、利用者から料金の支払いを受け付けることを特徴とする請求項1に記載のサービス提供装置。
【請求項3】
利用者が識別情報を入力するための識別情報入力手段を有し、
前記認証結果取得手段は、前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報、または、前記識別情報入力手段により得た前記識別情報を、前記認証装置に送信することを特徴とする請求項1または2に記載のサービス提供装置。
【請求項4】
利用者がパスワードを入力するためのパスワード入力手段を有し、
前記認証結果取得手段は、前記識別情報と、前記パスワード入力手段により得た前記パスワードとを前記認証装置に送信することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のサービス提供装置。
【請求項5】
前記サービスは、複数の種類を含み、
前記サービス提供手段は、前記認証結果取得手段が認証失敗の結果を取得した場合に、提供するサービスの種類を制限することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のサービス提供装置。
【請求項6】
前記認証結果取得手段は、前記認証装置が前記認証処理を完了する前に、前記支払い受付手段が料金の支払いを受け付けた場合に、前記通信手段を介して、前記認証装置に前記認証処理を中断する要求を送信することを特徴とする請求項1に記載のサービス提供装置。
【請求項7】
利用者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、
前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を、認証テーブルに利用者ごとに登録された認証情報と照合することによって該利用者の認証処理を行う認証手段と、
少なくとも1種類のサービスを提供するサービス提供手段と、
利用者から料金の支払いを受け付ける支払い受付手段と、
前記認証手段による認証が成功した場合に、または、前記認証手段による認証が失敗し、前記支払い受付手段が料金の支払いを受け付けた場合に、前記サービス提供手段に前記サービスの提供の許可を与えるサービス制御手段とを有することを特徴とするサービス提供装置。
【請求項8】
前記支払い受付手段は、前記認証結果取得手段が認証失敗の結果を取得した場合に限り、利用者から料金の支払いを受け付けることを特徴とする請求項7に記載のサービス提供装置。
【請求項9】
利用者が識別情報を入力するための識別情報入力手段を有し、
前記認証手段は、前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報、または、前記識別情報入力手段により得た前記識別情報を、前記認証情報と照合することによって利用者を認証することを特徴とする請求項7または8に記載のサービス提供装置。
【請求項10】
利用者がパスワードを入力するためのパスワード入力手段を有し、
前記認証手段は、前記識別情報と、前記パスワード入力手段により得たパスワードとを、前記認証情報と照合することを特徴とする請求項7乃至9の何れかに記載のサービス提供装置。
【請求項11】
前記サービスは、複数の種類を含み、
前記サービス提供手段は、前記認証手段による認証が失敗した場合に、提供するサービスの種類を制限することを特徴とする請求項7乃至10の何れかに記載のサービス提供装置。
【請求項12】
前記認証手段は、前記認証処理の完了前に、前記支払い受付手段が料金の支払いを受け付けた場合に、前記認証処理を中断することを特徴とする請求項7に記載のサービス提供装置。
【請求項13】
利用者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、
前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を、認証テーブルに利用者ごとに登録された認証情報と照合することによって該利用者の認証処理を行う認証手段と、
少なくとも1種類のサービスを提供するサービス提供手段と、
利用者から料金の支払いを受け付ける支払い受付手段と、
前記認証手段による認証が成功した場合に、または、前記認証手段による認証が失敗し、前記支払い受付手段が料金の支払いを受け付けた場合に、前記サービス提供手段に前記サービスの提供の許可を与えるサービス制御手段とを有することを特徴とするサービス提供システム。
【請求項14】
前記支払い受付手段は、前記認証結果取得手段が認証失敗の結果を取得した場合に限り、利用者から料金の支払いを受け付けることを特徴とする請求項13に記載のサービス提供システム。
【請求項15】
利用者が識別情報を入力するための識別情報入力手段を有し、
前記認証手段は、前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報、または、前記識別情報入力手段により得た前記識別情報を、前記認証情報と照合することによって利用者を認証することを特徴とする請求項13または14に記載のサービス提供システム。
【請求項16】
利用者がパスワードを入力するためのパスワード入力手段を有し、
前記認証手段は、前記識別情報と、前記パスワード入力手段により得たパスワードとを、前記認証情報と照合することを特徴とする請求項13乃至15の何れかに記載のサービス提供システム。
【請求項17】
前記サービスは、複数の種類を含み、
前記サービス提供手段は、前記認証手段による認証が失敗した場合に、提供するサービスの種類を制限することを特徴とする請求項13乃至16の何れかに記載のサービス提供システム。
【請求項18】
前記認証手段は、前記認証処理の完了前に、前記支払い受付手段が料金の支払いを受け付けた場合に、前記認証処理を中断することを特徴とする請求項13に記載のサービス提供システム。
【請求項19】
利用者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、
前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を、認証テーブルに利用者ごとに登録された認証情報と照合することによって該利用者の認証処理を行う第1の認証手段と、
時刻に応じて該利用者を認証する第2の認証手段と、
少なくとも1種類のサービスを提供するサービス提供手段と、
前記第1の認証手段、または前記第2の認証手段による認証が成功した場合に、前記サービス提供手段に前記サービスの提供の許可を与えるサービス制御手段とを有することを特徴とするサービス提供システム。
【請求項20】
利用者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、
前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を、認証テーブルに利用者ごとに登録された認証情報と照合することによって該利用者の認証処理を行う第1の認証手段と、
利用者の入力操作によりパスワードを得るパスワード入力手段と、
パスワード入力手段に得た前記パスワードに基づいて利用者を認証する第2の認証手段と、
少なくとも1種類のサービスを提供するサービス提供手段と、
前記第1の認証手段、または前記第2の認証手段による認証が成功した場合に、前記サービス提供手段に前記サービスの提供の許可を与えるサービス制御手段とを有することを特徴とするサービス提供システム。
【請求項21】
利用者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、
前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を、認証テーブルに利用者ごとに登録された認証情報と照合することによって該利用者の認証処理を行う第1の認証手段と、
他の装置と通信を行う通信手段と、
前記通信手段を介し、識別情報に基づいて利用者の入退場を管理する外部の入退場管理装置に、前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を送信するとともに、該利用者の入場、または退場を示す入退場情報を要求し、前記入退場情報を取得する入退場情報取得手段と、
前記入退場情報取得手段により取得した前記入退場情報に基づいて、利用者を認証する第2の認証手段と、
少なくとも1種類のサービスを提供するサービス提供手段と、
前記第1の認証手段、または前記第2の認証手段による認証が成功した場合に、前記サービス提供手段に前記サービスの提供の許可を与えるサービス制御手段とを有することを特徴とするサービス提供システム。
【請求項22】
サービス提供装置を、
利用者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、
他の装置と通信を行う通信手段と、
前記通信手段を介して、外部の認証装置に、前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を送信するとともに該利用者の認証処理を要求し、該認証の結果を取得する認証結果取得手段と、
少なくとも1種類のサービスを提供するサービス提供手段と、
利用者から料金の支払いを受け付ける支払い受付手段と、
前記認証結果取得手段が認証成功の結果を取得した場合に、または、前記認証結果取得手段が認証失敗の結果を取得し、前記支払い受付手段が料金の支払いを受け付けた場合に、前記サービス提供手段に前記サービスの提供の許可を与えるサービス制御手段とを有することを特徴として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項23】
サービス提供装置を、
利用者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、
前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を、認証テーブルに利用者ごとに登録された認証情報と照合することによって該利用者の認証処理を行う認証手段と、
少なくとも1種類のサービスを提供するサービス提供手段と、
利用者から料金の支払いを受け付ける支払い受付手段と、
前記認証手段による認証が成功した場合に、または、前記認証手段による認証が失敗し、前記支払い受付手段が料金の支払いを受け付けた場合に、前記サービス提供手段に前記サービスの提供の許可を与えるサービス制御手段として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項24】
サービス提供装置を、
利用者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、
前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を、認証テーブルに利用者ごとに登録された認証情報と照合することによって該利用者の認証処理を行う第1の認証手段と、
時刻に応じて該利用者を認証する第2の認証手段と、
少なくとも1種類のサービスを提供するサービス提供手段と、
前記第1の認証手段、または前記第2の認証手段による認証が成功した場合に、前記サービス提供手段に前記サービスの提供の許可を与えるサービス制御手段として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項25】
サービス提供装置を、
利用者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、
前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を、認証テーブルに利用者ごとに登録された認証情報と照合することによって該利用者の認証処理を行う第1の認証手段と、
利用者の入力操作によりパスワードを得るパスワード入力手段と、
パスワード入力手段に得た前記パスワードに基づいて利用者を認証する第2の認証手段と、
少なくとも1種類のサービスを提供するサービス提供手段と、
前記第1の認証手段、または前記第2の認証手段による認証が成功した場合に、前記サービス提供手段に前記サービスの提供の許可を与えるサービス制御手段として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項26】
サービス提供装置を、
利用者の識別情報を取得する識別情報取得手段と、
前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を、認証テーブルに利用者ごとに登録された認証情報と照合することによって該利用者の認証処理を行う第1の認証手段と、
識別情報に基づいて利用者の入退場を管理する外部の管理装置に、前記識別情報取得手段により取得した前記識別情報を送信するとともに、該利用者の入場、または退場を示す入退場情報を要求し、前記入退場情報を取得する入退場情報取得手段と、
前記入退場情報取得手段により取得した前記入退場情報に基づいて、利用者を認証する第2の認証手段と、
少なくとも1種類のサービスを提供するサービス提供手段と、
前記第1の認証手段、または前記第2の認証手段による認証が成功した場合に、前記サービス提供手段に前記サービスの提供の許可を与えるサービス制御手段として機能させることを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2013−29956(P2013−29956A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−165096(P2011−165096)
【出願日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]