説明

テルミサルタンを含む経口懸濁液

本発明は、活性物質テルミサルタンの医薬溶液、好ましくは経口医薬溶液に関する。この溶液は10より高いpHを有し、かつ風味及び有効期間を改善するために添加される1種以上の糖アルコールをさらに含み、ここで、糖アルコール又は医薬溶液は最大1000ppmの還元糖を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンジオテンシンII受容体拮抗薬、好ましくは活性物質テルミサルタンと、風味及び有効期間を改善するために添加される1種以上の糖アルコールとを含む、pHが10以上の医薬溶液、好ましくは飲用医薬溶液であって、糖アルコール又はアルコールの溶液への添加前の還元糖の含量が1000ppmを超えない、医薬溶液に関する。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
下記式
【0003】
【化1】

【0004】
を有する化合物4'-((2-n-プロピル-4-メチル-6-(1-メチルベンズイミダゾール-2-イル)-ベンズイミダゾール-1-イル)メチル)ビフェニル-2-カルボン酸(IUPAC)のINN名であるテルミサルタンは、高血圧の治療用に認可され、かつ様々な薬用量強度(dosage strength)の錠剤形態で入手可能なアンジオテンシンII受容体拮抗薬である。子供、特に6歳未満の子供、及び高齢者又は嚥下が困難な病気の人に使用するためには、医用製剤として錠剤を使用できない場合が多い。イヌ及びネコ等の家庭用ペットでは、理論的には錠剤を投与できるであろうが、錠剤は、動物の頬袋内で保持され、また後で再び吐き出され、ひいては薬用量の信頼性が著しく損なわれる場合が多い。さらに、錠剤の所定の固定薬用量ステップのため、限られた範囲内で薬用量と重量を適合させることのみが可能である。
生理学的観点から、投薬スプレー、ピペット、スプーン又はカップ等の適切な目盛り付き投薬補助具を用いて量を制御して投与し得る、有機共溶媒のない飲用溶液がさらに適切、かつ好ましい。風味向上剤の添加によって、高血圧を治療するための長期投与に特に有利な、子供及びペットにさえ受け入れられる製剤を調製する可能性もある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
(発明の説明)
本発明の目的は、アンジオテンシンII受容体拮抗薬を含む医薬溶液、好ましくは飲用医薬溶液を提供することである。好ましいアンジオテンシンII受容体拮抗薬は、下記INN名:カンデサルタン、エプロサルタン、イルベサルタン、ロサルタン、オルメサルタン、タソサルタン、テルミサルタン及びバルサルタンで知られている物質、並びにこれらの医薬的に許容できる塩、水和物又は多形である。治療量を達成するために必要なアンジオテンシンII受容体拮抗薬、好ましくはテルミサルタンの濃度は、1mg/ml〜10mg/mlであろう。さらに、テルミサルタンの非常にpH依存性の溶解度のため、水性製剤は、物理的に安定な溶液を確保するため、2未満又は10を超えるpHを有しなければならない。
これらの要件に基づいて、まず最初に酸性pH範囲の製剤を提供しようと試みた。このpH範囲では、必要ならば、かなり多くの保存料が利用可能だからである(この意図した用途では多用量容器の使用が明らかに好ましい)。
【発明を実施するための形態】
【0006】
製剤の下記主成分を使用した。
a) 所望濃度範囲で溶解性を確保するためのpH活性成分;
b) テルミサルタンの苦味、ガリガリした食味をマスクするための風味補正成分(糖、糖アルコール、代替糖、風味添加剤);
c) テクスチャーエンハンサー、通常は粘度増加アジュバント、例えばセルロース誘導体、PVP、グリセロール等;
d) 多用量容器内の微生物学的品質を保証するための保存料;
e) 必要に応じて、製剤を安定化するための抗酸化剤、例えばBHA、BHT、EDTA又は没食子酸プロピル等。
この開発作業中に驚くべきことに、1mg/mlを超える活性物質の濃度では、1.5未満のpHが必要であり、例えばメタンスルホン酸又はリン酸などの有機強酸の使用を必要とすることが分かった。このような酸性溶液の非常に強力な収斂作用は、この種の酸性製剤を特に子供で、イヌ及びネコ等の家庭用ペットでも長期使用するのに全く適さないようにする。
従って、さらなる開発作業は、予想外にも≧10のpH範囲にシフトしなければならなかった。このために用いた塩基成分は、まず最初に、物理的及び化学的に安定な溶液を生じさせるため、水酸化ナトリウム溶液、メグルミン又は水酸化ナトリウム溶液とメグルミンの組合せだった。アルカリ金属又はアルカリ土類金属の炭酸塩/炭酸水素塩の使用は、本例では十分に高いpHをもたらさない。投与経路及び標的集団を考慮してエタノールアミンの使用も除外された。
溶液中のテルミサルタンの苦味、ガリガリする食味をマスク又は改善するため、通常量の合成代替糖(サッカリン、サッカリン-Na、Na-シクラマート、アセスルファム、アスパルテーム、スクラロース等)(不耐性のリスクがあり、或いは場合によっては国際的に許可されない(Na-シクラマート))のほかに、糖アルコール、例えばキシリトール、マルチトール、ソルビトール、又はマンニトールをそれらの適合性について調査した。それらは齲蝕原性(緩徐に酸に変換される)ではなく、かつ低カロリー値を有し、これは特に子供でで、しかしペットにとっても長期使用の主な利点である。それらは原則的に適切であるが、普通の糖(グルコース、グルコースシロップ、フルクトース、サッカロース、マルトース、ラクトース等)の使用は、上記欠点のため(齲歯、カロリー負荷の理由)回避される。
【0007】
理論的には本発明のテルミサルタン溶液の特性に影響を及ぼすことなく物質を添加することができるが、標的集団の背景及び長期投与に備えて、香味料の添加はアレルギーの可能性があるため大いに回避された。このような香味料の例は、サクランボ、イチゴ、キイチゴ、トゥッティフルッティ、スグリ、カラメル、チョコレート及びミント香味料、並びに動物用の肉及び魚の香味料である。
本発明のテルミサルタン溶液の全体の主観的印象を改善するため(まろやかさ/粘稠性(consistency)/粘度/テクスチャー)、グリセロール及びセルロース誘導体、例えばヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース又はヒドロキシプロピルメチルセルロース等;又は小濃度の可溶性PVPを使用することもできる。それらを使用する必要はないが、味覚受容体に達する前の接触時間を延ばすために有用であり、その結果さらに苦味をマスクする。
【0008】
10以上のpH範囲に適した濃度で利用できる保存料はごくわずかだけなので、インスリン製剤の分野で主に非経口的に使用されている、例えばクレゾール等のフェノール誘導体以外に、四級アンモニウム化合物のみが利用可能である。標的集団及び長期投与に関して、それらの毒性を批判的に見なければならない。従って、基本的に、利用可能な唯一の十分に許容できる選択肢は塩化ベンザルコニウムである、その経口による不快な苦味はさらに問題である。そこで、研究者らは、まず最初に、使用する糖アルコールの濃度が、下表にまとめた保存負荷試験(Preservation Loading Test)(PLT)に関する薬局方の要件を満たし得る程度を決定した。
【0009】

* 大腸菌(E.coli)、黄色ブドウ球菌(S.aureus)、緑膿菌(P.aeruginosa)
** カンジダ・アルビカンス(C.albicans)、アスペルギルス・ニガー(A.niger)
【0010】
糖アルコールキシリトール、マルチトール、ソルビトール及びマンニトールは、甘味感覚についてそれらのグルコースとの甘くする力及び食味のため特に好ましい。マルチトールが特に好ましい。しかし、保存効果については他の糖アルコールでも同一の結果を得ることができる。驚くべきことに、飲用テルミサルタン水溶液中少なくとも60%(質量パーセント/体積)という糖アルコール濃度を超えると、保存負荷のUSP薬局方の要件は満たされるが、欧州薬局方の高度な要件は満たされないことが分かった。USP保存負荷試験の基準は、活性物質の濃度が増加するにつれて、満たされる確実性が低減するが、4mg/mlの活性濃度まで実証することができる。
【0011】
今や驚くべきことに、USP保存負荷試験の基準を確実に満たすこと並びにテルミサルタンの濃度及び糖アルコール濃度も、使用する糖アルコール又はアルコールの品質に依存性であることが分かった。存在する還元糖の量が特に重要である。薬局方研究書によれば、0.2%までの含量が許容される。我々の調査の範囲内では、USP保存負荷試験は、糖アルコール中の還元糖(主にマルトース及びグルコース)の含量によって確実に支障なく順守されることが分かった。すなわち、添加前に、糖アルコール中の還元糖の量は1000ppmを超えてはならず、とりわけ、300ppmを超えてはならない。
マルチトール中の還元糖の300ppm未満という閾値は、マルチトール1kg当たり300mg未満の還元糖、又はマルチトール1g当たり0.3mg未満の還元糖に相当する。
従って、60%の糖アルコール溶液(すなわち100mlの溶液当たり60gの糖アルコール)は、飲用溶液100ml当たり最大で18mgの還元糖又は1ml当たり最大で0.18mgの還元糖を含むべきである。
閾値は、例えば、
・飲用溶液1ml当たり0.12mg未満の還元糖の40%糖アルコール溶液;
・飲用溶液1ml当たり0.15mg未満の還元糖の50%糖アルコール溶液;
・飲用溶液1ml当たり0.18mg未満の還元糖の60%糖アルコール溶液;
又は
・飲用溶液1ml当たり0.21mg未満の還元糖の70%糖アルコール溶液;
に相当する。
活性物質のアンジオテンシンII受容体拮抗薬、好ましくはテルミサルタンの量に基づき、還元糖の含量は20質量%未満、好ましくは10質量%未満、特に好ましくは5質量%未満でなければならない。
このように、驚くべきことに、飲用テルミサルタン溶液の安定性は糖アルコールに含まれる還元糖の量に左右されることが分かった。従って、飲用テルミサルタン溶液の安定性は、還元糖の含量が増えるつれて劣化する。酸性分解生成物が生じると、溶液内のpHが低下し、最終的にテルミサルタンの沈殿をもたらすのみならず、pHが9.5/9.0未満に低下する。しかし、貯蔵中に安定なテルミサルタン溶液を得るためには、≧10のpHの飲用テルミサルタン水溶液の糖アルコール中の還元糖の量が、薬局方に従って規定された糖アルコールの含量未満に制限されるという条件で、例えばキシリトール、ソルビトール又はマルチトール等の糖アルコールの添加が必須である。300ppm以下という閾値が好ましい。対応して調製される飲用テルミサルタン水溶液は長期間にわたって安定である。従って、それは、25℃/60%RH及び30℃/%RHで少なくとも12カ月の貯蔵安定性、好ましくは25℃/60%RH及び30℃/%RHで少なくとも36カ月の貯蔵安定性を有する。しかし、少なくとも250ppmの還元糖の量が活性物質の安定性にプラスの効果を有することも分かった。結果として、医薬溶液中の還元糖の1000ppm、好ましくは300pm〜250ppmの含量が好ましいとみなすべきである。
還元糖の含量が300ppm以下の糖アルコールを用いて調製した飲用テルミサルタン溶液は、いずれの抗酸化剤又は安定剤をも必要としないので、それらの添加は任意である。
1種以上の糖アルコールの排他的使用は、十分な保存のためのUSP要件のみを満たすので、国際的認可のための例として保存料としての塩化ベンザルコニウムの添加について調べた。この目標は、薬局方によって制定された要件に準拠して、基準を満たすために可能な最小量を添加することだった。≧10のpH値、40パーセント質量/体積(%W/V)以上の糖アルコール含量並びに他の任意の上記製剤アジュバント、0.005%W/V以上の塩化ベンザルコニウム濃度を有する1〜10mg/ml、好ましくは1〜5mg/mlの濃度範囲の飲用テルミサルタン水溶液は、塩化ベンザルコニウムの苦味を確実にマスクしながら、Ph.Eur.の要件を同様に確実に満たすことを実証した。
【0012】
(調製方法)
本発明は、1〜10mg/mlのテルミサルタン、好ましくは1〜5mg/mlのテルミサルタンを含む本発明の飲用テルミサルタン溶液の調製方法をも開示する。できる限り、この方法は、経口摂取される水溶液についての文献公知の方法をも使用する。
本方法は、必要に応じて塩又は水和物の形態の適量の活性物質を、水に溶解した生理学的に許容できるモル過剰の塩基と混ぜ合わせて、pH≧10の溶液を得る。さらなる製剤アジュバントを必要に応じて添加し、溶液に精製水を補給して、溶液1ml当たり1〜10mgの活性物質の濃度範囲を得る。この溶液は既術の特性、特に≧10のpH値という特性に対応することに留意すべきである。
特定の一実施形態では、粘稠性を与える成分、例えばセルロース誘導体又はPVP等を所定量の精製水で周囲温度で予め膨張させ、次に完全に溶解するまで70〜80℃の温度に加熱してから温度を70〜80℃で維持しながら、生理学的に許容できる塩基を添加してpHを10に調整する。次に撹拌しながら、1〜10mg/mlの濃度が得られるまで活性物質を添加し、1000ppm未満、好ましくは300ppm未満の量の還元糖を含む糖アルコールを加えて溶解させる。糖アルコールの添加及び溶解後、溶液を室温に冷ます。RTで撹拌しながら他の製剤アジュバント、例えば合成代替糖、香味料又は保存料を添加する。最終的に、生理学的に許容できる塩基を用いてpHを10に戻した後、必要な重量/体積まで精製水を添加して仕上げる。最後に、溶液をろ過して粒状不純物を除去した後、適切なガラス又はプラスチックボトルに移すことができる。
本発明の飲用テルミサルタン溶液は、貯蔵中に高い安定性を示し、活性物質の物理的不安定性によっても分解反応によっても制限されず、選択したpHの観点から、生理学的に十分に耐用性がよい。
ここで、以下の実施例を用いて本発明の飲用テルミサルタン溶液を説明する。これらの実施例は、例示としてのみ働き、限定的とみなすべきでない。
【実施例】
【0013】
実施例1

* ≦300ppmの還元糖、** PLT=保存負荷試験
【0014】
実施例2

* ≦300ppmの還元糖、** PLT=保存負荷試験
【0015】
実施例3

* ≦300ppmの還元糖、** PLT=保存負荷試験
【0016】
実施例4

* ≦300ppmの還元糖、** PLT=保存負荷試験
【0017】
実施例5

* ≦300ppmの還元糖、** PLT=保存負荷試験
【0018】
実施例6

* ≦300ppmの還元糖、** PLT=保存負荷試験
【0019】
実施例7

* ≦300ppmの還元糖、** PLT=保存負荷試験
【0020】
実施例8

* ≦300ppmの還元糖、** PLT=保存負荷試験

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンジオテンシンII受容体拮抗薬を含む、pH値が10以上の医薬溶液であって、1種以上の糖アルコールが総濃度40wt.%〜70wt.%、好ましくは60wt.%〜70wt.%まで存在し、ここで、前記糖アルコール又はアルコールは、前記溶液に添加される前に、1000ppmという還元糖の最大含量を有することを特徴とする医薬溶液。
【請求項2】
前記溶液が飲用溶液であることを特徴とする請求項1に記載の医薬溶液。
【請求項3】
前記アンジオテンシンII受容体拮抗薬がテルミサルタンであることを特徴とする請求項1又は2に記載の医薬溶液。
【請求項4】
前記医薬溶液が、1000ppmという還元糖の最大含量を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の医薬溶液。
【請求項5】
前記医薬溶液が、250ppmという還元糖の最小含量を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の医薬溶液。
【請求項6】
前記pHが、メグルミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム又は塩基性アミノ酸、例えばアルギニン若しくはグルタミン等の存在によって得られることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の医薬溶液。
【請求項7】
前記アンジオテンシンII受容体拮抗薬、好ましくはテルミサルタンが、1〜10mg/ml、好ましくは1〜5mg/mlの濃度で存在することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の医薬溶液。
【請求項8】
前記アンジオテンシンII受容体拮抗薬という活性物質の量に基づいた前記溶液中の還元糖の比率が、20質量%未満であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の医薬溶液。
【請求項9】
前記糖アルコール又はアルコールが、キシリトール、マルチトール、ソルビトール、マンニトール、エリスリトール及びイソマルトールの中から選択されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の医薬溶液。
【請求項10】
前記医薬溶液が、必要に応じて他の製剤アジュバントを含むことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の医薬溶液。
【請求項11】
保存料としてo-クレゾール、m-クレゾール、p-クレゾール又は塩化ベンザルコニウムが、必要に応じて単独又は組み合わせて添加されることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の医薬溶液。
【請求項12】
前記医薬溶液が、抗酸化剤又は安定剤を実質的に含まず、好ましくは抗酸化剤又は安定剤を含まないことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の医薬溶液。
【請求項13】
ヒト、特に子供、高齢者若しくは嚥下が困難なヒト;又は動物、特にイヌ若しくはネコの高血圧又は腎臓病を治療するための請求項1〜12のいずれか1項に記載の医薬溶液。
【請求項14】
請求項1〜12のいずれか1項に記載の医薬溶液の調製方法であって、
a) 前記アンジオテンシンII受容体拮抗薬、好ましくはテルミサルタンと、還元糖の含量が1000ppm未満、好ましくは300ppmの糖アルコールとを、少なくとも10以上のpHが得られるまで、過剰の医薬的に許容できる塩基に溶解させること;及び
b) 前記アンジオテンシンII受容体拮抗薬、好ましくはテルミサルタンの濃度を1〜10mg/mlに調整すること
を特徴とする方法。
【請求項15】
下記工程:
a) 粘稠性生成剤を精製水で膨張させる工程;
b) この膨張した粘稠性生成剤を≧50℃の温度で溶解させる工程;
c) ≧10.0のpHが得られるまで、医薬的に許容できる塩基を≧50℃の温度で添加する工程;
d) 前記アンジオテンシンII受容体拮抗薬、好ましくはテルミサルタン及び前記糖アルコールを≧50℃の温度で添加して溶解させる工程;
e) この溶液を周囲温度に冷ます工程;及び
f) この水溶液に精製水を補給して、前記アンジオテンシンII受容体拮抗薬、好ましくはテルミサルタンの所望濃度を得る工程
を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
工程b)〜d)を70℃〜80℃の温度で行なう、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記方法が、下記追加工程:
g) 周囲温度で撹拌しながら、1種以上の合成代替糖、香味料及び/又は保存料を添加する工程を含む、請求項15又は16に記載の方法。
【請求項18】
前記添加工程g)を工程e)と工程f)の間に行なう、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記医薬溶液をヒト又は動物の高血圧又は腎臓病を治療するために設計することを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項20】
請求項1〜13のいずれか1項に記載の飲用溶液を含む、投薬補助具があるか又はないガラス又はプラスチック容器。

【公表番号】特表2012−526856(P2012−526856A)
【公表日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−511281(P2012−511281)
【出願日】平成22年5月19日(2010.5.19)
【国際出願番号】PCT/EP2010/056895
【国際公開番号】WO2010/133638
【国際公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【出願人】(504225895)ベーリンガー インゲルハイム フェトメディカ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (34)
【Fターム(参考)】