説明

テントもしくはシェルタのためのベント

内部への通気を可能とする、テントまたはシェルタ用のベント22を提供する。ベント22は、中央に位置し、ベントフラップ24を縦方向に横切るベントポール30により支持される。ベントポール30は、使用時において、ベントフラップ24を開いた位置に支持するために十分な弾力を有する構造を形成するが、簡単に取り外すことができ、収納に際して折り畳むことができる。好ましくは、ベントポール30は、ベントフラップ24に沿って縦方向に、かつ、ベントフラップ24の外縁28に位置する開口部36に対してほぼ直角方向に伸長する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テントおよびシェルタに関し、特にテントまたはシェルタとともに使用するベントに関する。
【背景技術】
【0002】
キャンプは、多くの人がエンジョイする人気の高いレクリエーション活動である。アウトドアライフを満喫するためにキャンプをする人もいれば、ホテルに滞在する代わりの安価な手段としてキャンプを利用する人もいる。
【0003】
典型的に、キャンパーたちは、キャンプをしている間、テントの中で眠る。テントは、軽量で、しばしば防水性のある布地で作られた、運搬可能なシェルタである。テントは、典型的に、フレーム上に張られ、ここに支持されるキャンパスまたは他の材料で作られた折りたたみ式シェルタである。テントは、アウトドアキャンプ用に、あるいは一時的な建築物として使用され、多種多様な形状およびサイズがある。最も人気のある形状はドーム形、すなわち自立型のタイプである。このタイプは、組み立てが簡単であり、木の枝やその他の支持物を用いて固定する必要がなく、テントが組み立てられると、テント用のポール構造全体がテントに密着するようになっている。こうした特徴により、組み立てたテントを、その形状を損なうことなく、1人または複数のキャンパーで持ち上げることが可能となる。テントのポール構造をカバーするように雨よけ(フライシート)を設けることができ、このフライシートは、テントに取り付けてもよいし、地面にペグで留めてもよい。キャンパーは、テントも地面にペグ留めするようにすることもできる。
【0004】
多くの自立型テントの場合、曲がりやすく、テントの両側のコーナー(角部)間を伸長するポールが用いられる。これらのポールは、端部がテントのコーナー、またはテント床部の外縁沿いのどこかに取り付けられるよう、アーク状に湾曲される。テントの布地は、このアークに沿って、ループ、ホックまたはスリーブなどで取り付けられる。テントのコーナー(あるいは、代替的にテント床部の縁)にポール端部を取り付け、テントの壁部および天井部のアタッチメントをポール中央部に取り付けると、テント布にテンションがかかり、テント布に構造をもたらす。そして、すべてのポールが配置されると、テント布にテンションがかかって、自立型のテント構造が形成される。
【0005】
多くの場合テントは閉じた構造であるため、テント内の空気は淀む。結露、淀んだ空気、臭気といったものは、多くの場合、テントに通気することで除去可能である。こうした通気は、たとえば、ドアを少し開けたまま保ったり、テントに窓を設けたりして行う。最近では、テントの頂上部をメッシュにし、テントの上を覆うようにフライシートをかけ、テントのポール構造により、メッシュ部分とフライシートとの間にスペースをとる、という設計がなされるようになっている。理論的には、空気は、頂上部のメッシュ材を通ってテントから流れ出て、フライシートとテントの間のエリアに流れ込む。このように、フライシートの下で、空気は出入りし循環することになる。
【0006】
このようなメッシュとフライシートを用いたテント構造は、良好に機能はするものの、フライシートが常に最適な通気を提供するわけではない。しばしばフライシートは、ほぼ地面まで伸長しており、弱い風が、テントとフライシートの間に丁度よく吹き込まなければ、フライシートの下に淀んだ空気が蓄積してしまい、適切な通気は得られない。
【0007】
キャンプ時に使用されるもう1つの構造に、シェルタがある。一般的にシェルタは、ポールでできたフレーム構造であり、雨、虫、または/および日差しを防御するカバーまたは天蓋を備える。キャンプ用のシェルタは、典型的に、布地と折り畳み可能なポールからなり、運搬や収納のためコンパクトに折り畳むことできるようになっている。シェルタは、任意的にスクリーンのような壁を備えるようにすることもできる。シェルタは、たとえば、ピクニック場で設営され、雨を遮り、虫を防ぐ遮蔽された貯蔵場所として、テントと隣接して使用される。
【0008】
シェルタにも通気は必要である。一般的にシェルタは、頂上部と、該頂上部から伸長し、ポールまたはその他の支持手段に取り付けられる2つ以上の側面を有する。結露や淀んだ空気は、この頂上部の下に蓄積しやすい。さらに、気候が温暖になると、通気のないシェルタ内の環境は、かなり暑くなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】韓国登録実用新案第20−300920号公報(Y1)
【特許文献2】特開平07−139228号公報
【特許文献3】韓国登録実用新案第20−246490号公報(Y1)
【特許文献4】韓國登録実用新案第20−319112号公報(Y1)
【発明の概要】
【0010】
本発明の基本的な理解を図るために、以下に、本発明のいくつかの実施形態の概要を示す。この概要は、本発明の外延を示すものではない。また、本発明の主要または不可欠な要素を特定するものでもなく、本発明の範囲を画定するものでもない。後で提示するさらに詳細な記述の前提として、本発明の幾つかの実施形態を簡潔に提示することを唯一の目的とする。
【0011】
一実施例では、テント用のベントが提供される。ベントポールがフライシートに連結され、使用時において、ベントフラップを開いた位置に支持するために十分な弾力を有する構造を形成するが、ベントポールは、簡単に取り外すことができ、収納に際して折り畳むことができる。
【0012】
一実施例では、ベントポールは、グラスファイバーのリッジポールで構成され、フライシートの中心線沿いにベントフラップのエッジからエッジまでの距離を伸長する。
【0013】
一実施例では、ベントポールは、グラスファイバーのリッジポールで構成され、ベントフラップのエッジとフライシートの中心点までの距離を伸長する。
【0014】
一実施例では、シェルタ用のベントが提供される。ベントポールがシェルタ本体に連結され、使用時において、ベントフラップを開いた位置に支持するために十分な弾力を有する構造を形成するが、ベントポールは、簡単に取り外すことができ、収納に際して折り畳むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、本発明の一実施形態による2つのベントを有するフライシートを備えたテントの正面斜視図である。
【図2】図2は、図1に示すテントの背面斜視図である。
【図3】図3は、図1に示すテントの概略背面図である。
【図4】図4は、図1に示すテントの概略側面図である。
【図5】図5は、図1に示すテントの概略平面図である。
【図6】図6は、図1に示すテントの概略裏面図である。
【図7】図7は、本発明の他の実施形態による単一のベント備えたフライシート示すテントの概略裏面図である。
【図8】図8は、図1に示すテントの頂上部を示す詳細図である。
【図9】図9は、図1に示すテントのポケットがベントポールを保持した状態を示す詳細図である。
【図10】図10は、本発明の一実施形態によるシェルタの正面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の様々な実施形態について記述する。各実施形態についての理解を徹底するため、特定の構造および詳細について説明するが、特定細部の記載がなくとも本発明の実施が可能であることは、当業者には自明である。さらに、実施形態の特徴を曖昧にしないため、周知の特徴についての記述は、省略または簡易化する。
【0017】
説明に際して、図面を参照するが、同様の要素に対しては、同じ符号を付している。図1は、本発明の一実施形態を組み込んだテント10を示す。図示のテント10は、単純化したモデルであり、テント10におけるいくつかのポールと具体的詳細は示していない。これは、テントの一般的構造および製品は周知であるため、具体的構造についての記述を省略または簡易化して、実施形態の特徴をより明確になるようにしている。
【0018】
図示のテント10は、自立型のモデルである。テント10は、ドーム型とも呼ばれるタイプのテントであるが、本発明の特徴は、自立型やドーム型であることに制限されず、様々なタイプのテントに適用可能である。テント10は、この技術分野では周知の態様で、壁12と、この壁12とテントを支えるためのポール構造14を備える。
【0019】
一般的に、テント10は、組み立てた状態で、直立にテント10を支えるポール構造14を備える。各ポールは、テント側壁の縁に沿って伸長するスリーブ(図示せず)を通って、対角線上の両側のコーナーの間を伸長する。この分野において周知の態様によれば、ポールは典型的にストレートである。ポールは、設置状態において、スリーブ内を伸長してアーチ形に湾曲し、テント10のコーナーに取り付けられる。ポールのテンションが、スリーブに上向きのテンションをかけ、コーナーに外向きのテンションをかける。スリーブにより、ポールのテンションはポール端部へと向けられ、コーナーに下方向の力をかける。このようなテンションの協働により、テント壁面とテント床面にテンションが加えられるが、このテンションは、テント壁面が柔軟性有さないため、反発を受ける。すなわち、テント10の壁面は、図1〜図5に示す組み立てた状態において、外向きに引っ張られる。さらに、ポールのテンションがコーナーを外向きに圧し、テント10の床部にわずかなテンションをかけ、シワを伸ばし、テント10内の床部スペースを最大限に広げる。このように、テント10を組み立てると、ポールの連結がテント10を安定させる。ポールはテントと直接取り付けられ、テントは図に示す構造を維持しつつ引き上げられる。このように、テントは「自立的」であり、地面に固定したり、その他の手段で安定させたりする必要がない。しかしながら、本発明の実施態様は、別の構造を有するテントにも適用可能である。
【0020】
テント10は、その上部をカバーするフライシート20を備える。このフライシート20は、ポール構造14の上部を横切って支持されているが、ペグまたはステーク(図示はしないが周知である)を用いて地面に取り付けることと可能である。また、フライシート20は、ポール、ガイロープ、クリップまたはその他の連結具(図示はしないが周知である)を用いて、テント上に固定することもできる。図1〜図4に示すように、テント10はドア16を有し、好ましくは窓(図示せず)を備える。ドアと窓は、周知ではあるが、選択的に閉じることができる。さらにテント10は、図1に示すように、テント10の前側を伸長する日よけ18を備えることもできるが、日よけをつけるかどうかの選択は、あくまでも任意である。同様に、テント10には、いずれかの(またはすべての)側面から伸長する前室を設けることができ、また、1つ以上の側面から伸長する追加の日よけを設けることもできる。サイズや形状、ドア、窓、その他の開口部、日よけ、前室などの位置と数、およびテントに共通するその他の特徴など、テントの設計に関する仕様は、本発明の本質ではなく、周知の様々な構造を使用することが可能である。
【0021】
図1〜図5に示す実施形態においては、テント10のフライシート20の上部に、ベント22が設けられている。図8に示すように、ベント22は、フライシート20の本体とは別個に上部フラップ24を備える。上部フラップ24は、外縁28を有する。また、ベント22は、内部フラップ26を備えるが、こちらは典型的に、フライシート20の本体構造として形成される。内部フラップ26は、内縁29を有する。必要であれば、図8に示すように、開口部36をカバーするフライシート20のメッシュ部分27に、内部フラップ26を取り付けることも可能である。メッシュ部分27は、上部フラップ24の下に伸長して、ベント22から虫が入るのを防止し、フライシート20の形状を維持する役割を果たす。代替的に、上部フラップ24の下の部分のフライシート20をオープン(すなわち、メッシュ素材もその他の材料も用いずに)にしてもよい。いずれの構造においても、雨がベントから入り込み、テント10の上に落ちるのを防止するのに十分な量において、上部フラップ24の下に、内部フラップ26が延長することが好ましい。しかしながら、メッシュ部分27またはオープン部分が、外縁28を超えて拡がっている場合も、本発明の範囲に入り得る。
【0022】
本発明の一実施形態においては、ベント22を開状態に保ち、通気を最大限に行うため、ベントポール30を設けている。ベントポール30は、ベント22の裏面を中心に沿って縦方向に走り、ベント22の上部に頂上部Aを形成する。ベントポール30は、開口部36に対して概ね直角方向に設けられるが、その他の方向に設けている場合も本発明の範囲に包含される。図1〜図6に示すように、ベントポール30は、テント10の1つの側面上にある第1のベント22aの外縁28から、テント10の反対側の側面上にある第2のベント22bの外縁28’へと、フライシートの中心点Pを横切って、中心線Cに沿って伸長する。また、図1〜図6に示すように、1本のベントポール30が、テンションを利用して、2つの別々のベントを開状態に支持している。上部フラップ24は、布地の裏側の外縁28に、ポケット32を備える。図9に示すように、ポケット32は、ベントポールの端部31を保持し固定するようになっている。ベントポール30は、テント10の1つの側面上にある第1のベント22aの外縁28から、テント10の反対側の側面上の第2のベント22bの外縁28’までの距離と同じ長さであるか、この距離よりも少し長いことが好ましい。これにより、ベントポール端部31、31’をポケット32、32’に挿入した際、ベントポール30にテンションがかかり、ベント22、22’の布地をピンと張った状態に引っ張って、図1〜図4に示すような尾根または折り目を頂上に形成し、ベント22、22’を開いた位置に保持するので、ベント下の通気が可能となる。
【0023】
ベントの上部フラップの形状は、一般的に三角形である。これは、三角形であると、きれいに頂上部を形成でき、排水や水はけに効果的であるためであるが、半円形、台形、四角形など、その他の形状であっても本発明の範囲内である。ベント22は、テント10またはフライシート20と同じ布地で作ることが好ましいが、別の色の布地で作ったり、同じような性質を有する別の布地で作ったりすることもできる。上部フラップ24は、側縁24a、24bに沿って、フライシート20の頂上部に連結されるが、外縁28は連結しないで開放しておく。図1〜図5に示すように、上部フラップ24の最内部であるA点は、側縁24aと24bが交わる地点であるが、この位置には小さな開口部を残しておき、ここを通って、ベントポール30が上部フラップ24の下を通過することが可能なようになっている。上部フラップ24は、フライシート20に縫い付けることが好ましいが、接着剤や布溶接など、布と布とを固定する産業界で周知のその他の手段の使用も、本発明の範囲に入る。
【0024】
ポケット32は、2つのベント22、22’間に、布地がピンと張った状態で維持されるよう、ベントポール30の端部31を保持し、固定する役割を果たす。なお、外縁28に沿った縫い目の中にポール端部31を保持するなど、当業者には周知なその他ポール端部保持手段により、ベントポール端部31を保持することも、本発明の範囲に入る。また、中心線Cに沿った様々な地点で、ベントポール30をフライシート20に固定するため、追加的な保持手段を用いることも可能である。ホックやマジックテープ(登録商標)を、中心線Cに沿ってフライシート20の裏面に取り付け、ポールの周囲を包んで固定することが好ましいが、あるいは別の方法でポールを包囲し、一般的な位置および方向にポールを固定することも可能である。また、布タイ、布ループ、弾性ループ、弾性ストリップなど周知の締結手段や、フライシート20の表面または裏面に設けたスリーブ(図示せず)を、追加的保持手段として用いることも、本発明の範囲に入る。
【0025】
ポケット32は、布製であることが好ましく、メッシュ生地製であると一層好ましい。その他の布地製であっても、本発明の範囲内ではあるが、テント10またはフライシート20と同じ布地、もしくはこれらと同様の性質の布地を用いることもできる。また、ウェビングやその他の弾力的な素材を用いてポケット32を作ることも可能である。ポケット32は、上部フラップ24の外縁28の裏面に固定されるが、この際、3つのサイドに沿って取り付け、最内部である第4のサイドは、ベントポール30の端部31を収容できるよう開放したまま残しておく。ポケット32は、上部フラップ24に縫い付けて固定することが好ましいが、適切な接着剤や布溶接など、産業界では周知のその他の手段を用いることも可能である。ポール30の端部31を十分に保持することができるよう、ポケット32は四角形または台形であることが好ましい。しかしながら、ポール端部31を十分に保持できるのであれば、三角形や半円形などであっても本発明の範囲に入り、この場合、ポケットの適切なサイドを上部フラップ24に固定する。
【0026】
本発明の一実施形態によれば、ベントポール30は、曲げやすい、弾力的な構造である。ここで、曲げやすいというのは、収納する際に、曲げたり、折りたたんだりすることが可能だという意味である。ポール30は、一体形成であることが好ましいが、周知の方法で、多数の部分を入れ子状に連結して構成してもよく、また、その他周知の曲げやすい従来からあるテントポールを使用してもよい。使用に際してユーザーは、テントの仕様書の指示に従い、テントを組み立て、直立させる。ベントポール30を、ベント22に挿入し、その端部31をポケット32内に固定し、その他の追加的保持手段34を適切に用いて留める。その後、フライシート20をテント10の上部に固定する。布地のテンションとベントポール30により形成される頂上部により、通気が促進されるだけでなく、雨天時に、良好な水はけ、排水が提供される。図1〜図5に示すように、ベントポール30は、フライシートの内側に配置され、頂上部A、すなわち「折り目」を形成する。
【0027】
本発明の一実施形態によれば、図1〜図6に示すように、フライシート20は、1〜3つのベント22を備えることができ、好ましくは、テント10の対向する側面に2つのベント22a、22bを備える。図7に示すように、3つのベント22a、22b、22cが所望される場合は、第3のベントは、テント10の後側に設けることが好ましい。ベントポール30は、前述したように第1および第2のベント22a、22bを支える。そして、追加のベントポール30’が第3のベント22cを支える。中心線C’に沿って1つのベントしかなく、わたすべき距離が短くなるため、ベントポール30’の長さは、ベントポール30のおよそ半分くらいとなり、第3のベント22cをピント張った状態に維持するのに適したサイズに形成される。中心線Cおよび中心線C’は、ほぼ直角方向にあるが、その他の角度および方向を用いることも可能である。中央ポケット33が中心点Pの付近に設けられるが、その構成は前述したポケット32と同様である。ベントポール30’は、図7に示すように、中央ポケット33とポケット32’の間の距離を伸長する。この特殊な構成は、フライシートに設けるベントの数が奇数である場合に適用できる。
【0028】
さらにもう1つの実施態様において、中央ポケット33は、すべてのベントポール30の最内端31を収容し、保持するために用いられる。これにより、すべてのベントポール30の長さを短くすることが可能となり、ベントポール30の長さは、テント10の中央ポケット33からベント22の外縁28までの距離となる。この場合、中央ポケット33は、必要な数のベントポールの収容が可能なよう適切な構成をとり、中央ポケット33は、各ポール端部31を受け入れるのに適切な数のポケットを備える。
【0029】
もう1つの実施態様において、フライシート20は4つ以上のベントを備え、テント10の各側面に1つのベントを設けることも可能である。また、1つの側面に2つ以上のベントを設けることも、本発明の範囲に入る。
【0030】
中心線Cに沿って、中心点Pから任意の距離までベント22を設けることも可能である。また、適切なベントポールおよびベントフラップ構造を用いて、ベント22を中心線Cからオフセットすることも、本発明の範囲に入る。
【0031】
図10に示す実施例において、ベント22はシェルタ110上に設けられている。シェルタ110は、周知のように、4面112a〜112dを有することが好ましく、地面まで到達する側壁を任意に有することができる(図10は、地面までの側壁を有さないシェルタを示す)。シェルタ110が4面でない場合も、本発明の範囲に入る。従来的なシェルタと同様に、シェルタ110は頭頂部113を有する。壁面(図示せず)の長さに応じて、シェルタ110はドアや窓などの開口部を任意に有することができる。シェルタ110は、周知のようにフレーム114で支持されるが、その具体的詳細については本発明の記述を明確にするため、ここでは省略する。周知のように、シェルタ110は、さらに、ペグ、ガイロープなどの補助的支持手段で支えることもできる。テント10について前述したように、ベントポール30は、シェルタ110の1つのサイドにある第1のベント22aの外縁28から、シェルタ110の対向するサイドにある第2のベント22bの外縁28’へと、中心線C沿いにシェルタ110頭頂部の中心点Pを横切って伸長する。シェルタ110が備えるベントの数は、いくつであってもよく、たとえば、シェルタ全体で1つのベントの場合から、各サイドに1つの場合、各サイドに2つ以上の場合まで、すべて本発明の範囲に入る。ベント22、ベントポール30、ポケット32およびその他の要素の構成は、テント10について説明したのと同様である。
【0032】
本明細書において引用されている事項は、その参照により、全体的として本明細書に組み込まれる。本発明の範囲が、ここに具体的に示した例により限定されることはない。さらに、特に言及がない限りは、添付図面は、実物を正確に縮尺するものではない。前述した主旨に従い、本発明の範囲および思想を逸脱することなく、様々な変更、改良が可能であり、本発明の範囲は、特許請求の範囲によってのみ制限される。
【0033】
その他の変形例も、本発明の思想の範囲内にある。このように、本発明は、さまざまな改良の態様や代替の態様を許容するものであるが、特定の実施態様について図示し、それについて詳細に説明した。しかしながら、ここに示した特定の形態や開示された形態にのみ限定することを意図するものではなく、添付の特許請求の範囲に定める本発明の思想および範囲内にある、すべての改良の態様、代替の態様、均等物を包含することを意図するものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
テントフレームと、
前記フレームを支持する少なくとも1つの頂上部または側壁と、
前記テントの少なくとも頂上部をカバーし、フラップを備えた少なくとも1つのベントを有するフライシートと、
前記ベントフラップに着脱可能に連結され、前記をフラップを支持して、前記ベントを開いた位置に維持する、少なくとも1つの伸長部材と、
を備えるテント。
【請求項2】
前記伸長部材は、前記ベントフラップに沿って縦方向に、かつ、前記ベントフラップの外縁に位置する開口部に対してほぼ直角方向に伸長する、請求項1に記載のテント。
【請求項3】
布構造用のベントであって、
上部フラップと、
前記布構造の中心点から外側に、前記上部フラップの外縁まで伸長し、これにより、前記上部フラップを支持し、前記ベントを開状態に維持して通気を可能とする伸長部材と、を備える布構造用ベント。
【請求項4】
前記上部フラップは、さらに、前記伸長部材の端部を収容し、着脱可能に保持するための保持ポケットを備える、請求項3に記載のベント。
【請求項5】
請求項3に記載のベントを1つ以上備えた布構造用ベントシステムであって、前記伸長部材は、前記布構造の第1の側面上に設けた第1のベントの上部フラップの外縁と、前記布構造の第2の側面上に設けた第2のベントの上部フラップの外縁との間を伸長しており、前記第1の側面と、前記第2の側面とは、反対側の位置にある、布構造用ベントシステム。
【請求項6】
請求項3に記載のベントを備えたシェルタ。
【請求項7】
請求項5に記載のベントシステムを備えたシェルタ。
【請求項8】
請求項3に記載のベントを備えたフライシートを有するテント。
【請求項9】
請求項5に記載のベントシステムを備えたフライシートを有するテント。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2013−501170(P2013−501170A)
【公表日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−523052(P2012−523052)
【出願日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際出願番号】PCT/US2010/043762
【国際公開番号】WO2011/014689
【国際公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【出願人】(593107454)ザ・コールマン・カンパニー・インコーポレイテッド (44)
【氏名又は名称原語表記】THE COLEMAN COMPANY, INC.
【Fターム(参考)】