ディスク積層体及びディスクカートリッジ
【課題】ディスクカートリッジからの取り出しが容易で、ディスクカートリッジ1個あたりの記録容量を大きくすることができるディスク積層体を提供する。
【解決手段】 ディスクカートリッジには、間にスペーサ22を介して複数の薄型光ディスク21が積層されたディスク積層体20が収納されている。そして、スペーサ22は、薄型光ディスク21より大きな外径で、通気性を有する不織布でできている。また、スペーサ22における吸盤が接する領域の少なくとも一部が含まれるリング状領域は、通気性が他の領域よりも低い。これにより、ディスク積層体20から薄型光ディスク21及びスペーサ22を1枚ずつ確実に分離することができ、同時に複数枚の薄型光ディスク21及びスペーサ22を搬送するトラブルを防ぐことができる。
【解決手段】 ディスクカートリッジには、間にスペーサ22を介して複数の薄型光ディスク21が積層されたディスク積層体20が収納されている。そして、スペーサ22は、薄型光ディスク21より大きな外径で、通気性を有する不織布でできている。また、スペーサ22における吸盤が接する領域の少なくとも一部が含まれるリング状領域は、通気性が他の領域よりも低い。これにより、ディスク積層体20から薄型光ディスク21及びスペーサ22を1枚ずつ確実に分離することができ、同時に複数枚の薄型光ディスク21及びスペーサ22を搬送するトラブルを防ぐことができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスク積層体及びディスクカートリッジに係り、更に詳しくは複数枚の薄型ディスクが積層されているディスク積層体、及び該ディスク積層体が収納されているディスクカートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コンピュータで扱われる情報量の大容量化に伴い、情報を蓄える記憶装置の更なる大容量化が望まれている。記憶装置としては、主にハードディスク、光ディスク等のディスク状の記憶媒体、及び磁気テープ等のテープ状の記憶媒体があげられる。
【0003】
ディスク状の記憶媒体は、テープ状の記憶媒体に比べて記録領域の総面積が狭い。このため、記録密度が同じ場合には、ディスクカートリッジ1個あたりの記録容量を、テープカートリッジ1個あたりの記録容量よりも大きくするのは難しい。
【0004】
そこで、1個のディスクカートリッジに多数枚のディスクを収納することが考案された。
【0005】
例えば、特許文献1には、ハウジング内に、複数の磁気ディスクメディアを収容している磁気ディスクカートリッジが開示されている。
【0006】
また、特許文献2には、フレキシブルな複数の記録ディスクメディアをカートリッジケース内に一体回転可能に収納した記録ディスクカートリッジが開示されている。
【0007】
また、特許文献3には、光ディスクを多数枚収納するディスクカートリッジと、該ディスクカートリッジから光ディスクを取り出して記録再生し、光ディスクをディスクカートリッジに戻す手段を備えた光ディスク記録再生装置が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に開示されているディスクカートリッジ、特許文献3に開示されている光ディスク記録再生装置のディスクカートリッジでは、ディスクカートリッジ1個あたりの記録容量をそれほど大きくすることはできなかった。
【0009】
本発明は、かかる事情の下になされたもので、その第1の目的は、ディスクカートリッジからの取り出しが容易で、ディスクカートリッジ1個あたりの記録容量を大きくすることができるディスク積層体を提供することにある。
【0010】
また、本発明の第2の目的は、薄型ディスクの取り出しが容易で、記録容量を大きくすることができるディスクカートリッジを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、第1の観点からすると、吸着搬送される薄型ディスクが、複数枚積層されているディスク積層体であって、前記複数枚の薄型ディスクは、薄型ディスク同士が直接接触するのを防ぐためのスペーサを間に挟んで積層され、前記スペーサは、通気性を有するディスク積層体である。
【0012】
これによれば、ディスクカートリッジからの取り出しが容易で、ディスクカートリッジ1個あたりの記録容量を大きくすることができる。
【0013】
本発明は、第2の観点からすると、筐体と;前記筐体に対して出し入れ可能に取り付けられているディスクトレイと;前記ディスクトレイに載置されている本発明のディスク積層体と;を備えるディスクカートリッジである。
【0014】
これによれば、本発明のディスク積層体が収納されているため、薄型ディスクの取り出しが容易で、記録容量を大きくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態に係るディスクチェンジャの概略構成を説明するための図である。
【図2】ディスクカートリッジを説明するための図である。
【図3】ディスク積層体を説明するための図である。
【図4】薄型光ディスクを説明するための図である。
【図5】スペーサを説明するための図である。
【図6】ディスク搬送機構の吸着機構を説明するための図である。
【図7】薄型光ディスクにおけるリング状領域を説明するための図である。
【図8】ディスク搬送機構の動作を説明するための図(その1)である。
【図9】ディスク搬送機構の動作を説明するための図(その2)である。
【図10】ディスク搬送機構の動作を説明するための図(その3)である。
【図11】ディスク搬送機構の動作を説明するための図(その4)である。
【図12】ディスク搬送機構の動作を説明するための図(その5)である。
【図13】スペーサの通気性と薄型光ディスクを吸着搬送するときのスペーサの連れ回りとの関係を説明するための図である。
【図14】スペーサにおける通気性の低い領域を説明するための図である。
【図15】スペーサにおけるリング状領域の通気性とスペーサを吸着搬送するときの薄型光ディスクの連れ回りとの関係を説明するための図である。
【図16】異形のスペーサを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態を図1〜図16に基づいて説明する。図1には、一実施形態に係るディスクチェンジャ10が示されている。ここでは、ディスクチェンジャ10が設置されている床面に直交する方向をZ軸方向とし、床面に平行な面内で互いに直交する2つの方向をX軸方向とY軸方向とする。
【0017】
このディスクチェンジャ10は、ディスク搬送機構100、ディスクカートリッジ700、4台のドライブ装置800、及び制御装置(図示省略)などを備えている。
【0018】
上記制御装置は、CPU、該CPUにて解読可能なコードで記述されたプログラム及び該プログラムを実行する際に用いられる各種データが格納されているROM、作業用のメモリであるRAM、上位装置(例えば、パソコン)との通信を制御する通信インターフェースなどを有している。
【0019】
ディスクカートリッジ700は、一例として図2に示されるように、10段のディスクトレイ710を有している。
【0020】
各ディスクトレイは、ディスクカートリッジ700の筐体内に収容可能であるとともに、該筐体から引き出すことが可能である。ここでは、ディスクカートリッジ700は、各ディスクトレイ710が、+X方向に引き出されるように設置されているものとする。
【0021】
そして、各ディスクトレイには、複数枚の薄型光ディスクが間にスペーサを挟んで積層されているディスク積層体20が収納されている。
【0022】
ここでは、このディスク積層体20は、一例として図3に示されるように、10枚の薄型光ディスク21を含んでいる。
【0023】
また、ディスク積層体20は、ディスクトレイ710に接する最も−Z側にもスペーサ22が配置されている。
【0024】
薄型光ディスク21は、一例として図4に示されるように、外径L11の円板状であり、中心部に直径L12の開口(中心孔)を有している。ここでは、一例として、L11=120mm、L12=15mmとしている。
【0025】
この薄型光ディスク21は、厚さが約0.2mmのプラスチックフィルムに記録膜を形成したものであり、通気性はない。
【0026】
スペーサ22は、一例として図5に示されるように、外径L21の円板状であり、中心部に直径L22の開口(中心孔)を有している。ここでは、一例として、L21=123mm、L22=15mmとしている。このスペーサ22の詳細については、後述する。
【0027】
ディスク積層体20では、複数の薄型光ディスク21及び複数のスペーサ22は、平面視、それらの中心孔が一致するように積層されている。そこで、以下では、薄型光ディスク21とスペーサ22が積層されているときの中心孔を、ディスク積層体20の中心孔ともいう。
【0028】
図1に戻り、4台のドライブ装置800は、重ねられている。そして、最上段のドライブ装置800の筐体の上面には、スペーサ22を一時的に保管するスペーサストッカ400を備えている。
【0029】
各ドライブ装置は、それぞれ薄型光ディスク21が載置されるドライブトレイ810を有している。そして、各ドライブ装置は、ドライブトレイ810が−X方向に引き出されるように配置されている。
【0030】
ディスク搬送機構100は、図6に示されるように、Z軸に平行な昇降軸110、該昇降軸110の−Z側端部に取り付けられたブロック状の吸盤保持部材120、該吸盤保持部材120の−Z側の面に−Z方向を向いて保持されている3つの吸盤130、前記昇降軸110をZ軸方向に移動(昇降)させるための駆動系(図示省略)、真空ポンプ(図示省略)、該真空ポンプと各吸盤とを繋ぐ配管(図示省略)、該配管の途中に設けられ上記制御装置によって開閉される電磁弁(図示省略)などを含む吸着機構を有している。
【0031】
そこで、電磁弁を開とすることによって、各吸盤で薄型光ディスク21及びスペーサ22を真空吸着することができる。また、電磁弁を閉とすることによって、各吸盤に大気が導入され、吸着を解除することができる。
【0032】
また、ディスク搬送機構100は、上記吸着機構を水平方向に移動させるためのアーム機構(図示省略)を更に有している。
【0033】
また、ディスク搬送機構100は、各ディスクトレイをディスクカートリッジ700の筐体に対して出し入れする機構(図示省略)を更に有している。
【0034】
薄型光ディスク21における中心からの距離(半径)が12.5mm以内の領域は、情報の記録・再生に用いられない領域である。そこで、各吸盤は、薄型光ディスク21における中心からの距離(半径)が10〜12.5mmのリング状領域内を吸着するように配置されている(図7参照)。すなわち、図7における符号L13は25mm、符号L14は20mmである。
【0035】
次に、詳細な搬送手順について説明する。
A.全てのドライブ装置800を用いて、薄型光ディスク21に対して、記録あるいは再生を行う場合。
【0036】
(A1)ディスクカートリッジ700からディスクトレイ710を引き出す。
(A2)引き出されたディスクトレイ710の+Z側に吸着機構を移動させる。
(A3)吸盤保持部材120を下降させ、3つの吸盤130でディスク積層体20の最上面にある薄型光ディスク21を吸着する。
(A4)吸盤保持部材120を上昇させ、吸着した薄型光ディスク21をディスク積層体20から分離する(図8参照)。
(A5)ドライブトレイ810を引き出す。
(A6)薄型光ディスク21を吸着した吸着機構を、引き出されたドライブトレイ810の直上に移動させる(図9参照)。
(A7)薄型光ディスク21が吸着している吸盤保持部材120を下降させ、真空を解除する。これにより、薄型光ディスク21はドライブトレイ810に載置される(図10参照)。
(A8)吸盤保持部材120を上昇させる。
(A9)ドライブトレイ810をドライブ装置800の筐体内に収容する。
(A10)引き出されているディスクトレイ710の+Z側に吸着機構を移動させる。
(A11)吸盤保持部材120を下降させ、3つの吸盤130でディスク積層体20の最上面にあるスペーサ22を吸着する。
(A12)吸盤保持部材120を上昇させ、吸着したスペーサ22をディスク積層体20から分離する。
(A13)スペーサ22を吸着した吸着機構をスペーサストッカ400の直上に移動させる(図11参照)。
(A14)スペーサ22が吸着している吸盤保持部材120を下降させ、真空を解除する。これにより、スペーサ22はスペーサストッカ400上に載置される(図12参照)。
(A15)吸盤保持部材120を上昇させる。
(A16)次のドライブトレイ810のZ軸方向に関する位置に応じて、アームのZ軸方向に関する位置を調整する。
【0037】
以降、全てのドライブ装置800のドライブトレイ810に薄型光ディスク21がセットされるように、上記(A1)〜(A16)の処理を繰り返し行う。そして、各薄型光ディスク21に対して、記録あるいは再生を行う。
【0038】
B.記録あるいは再生が終了し、全ての薄型光ディスク21をディスクカートリッジ700に戻す場合。
【0039】
(B1)吸着機構をスペーサストッカ400の直上に移動させる。
(B2)吸盤保持部材120を下降させ、3つの吸盤130でスペーサストッカ400上のスペーサ22を吸着する。
(B3)吸盤保持部材120を上昇させ、吸着したスペーサ22をスペーサストッカ400から分離する。
(B4)スペーサ22を吸着した吸着機構をディスクトレイ710の直上に移動させる。
(B5)スペーサ22が吸着している吸盤保持部材120を下降させる。
(B6)スペーサ22が吸着している吸盤130の真空を解除する。これにより、スペーサ22はディスクトレイ710上に載置される。
(B7)吸盤保持部材120を上昇させる。
(B8)吸着機構を、引き出されたドライブトレイ810の直上に移動させる。
(B9)最も−Z側にあるドライブトレイ810のZ軸方向に関する位置に応じて、アームのZ軸方向に関する位置を調整する。ここでは、アームのZ軸方向に関する位置を薄型光ディスク21が装填されている最下段のドライブトレイ810のやや+Z側とする。
(B10)薄型光ディスク21が装填されているドライブトレイ810の最下段を引き出す。
(B11)吸着機構を該ドライブトレイ810の+Z側に移動させる。
(B12)吸盤保持部材120を下降させ、3つの吸盤130でドライブトレイ810上の薄型光ディスク21を吸着する。
(B13)吸盤保持部材120を上昇させ、吸着した薄型光ディスク21をドライブトレイ810から分離する。
(B14)薄型光ディスク21が取り出されたドライブトレイ810をドライブ装置800の筐体内に収容する。
(B15)薄型光ディスク21を吸着した吸着機構をディスクトレイ710の直上に移動させる。
(B16)薄型光ディスク21が吸着している吸盤保持部材120を下降させる。
(B17)薄型光ディスク21が吸着している吸盤130の吸着を解除する。これにより、薄型光ディスク21はディスクトレイ710上のスペーサ22上に載置される。
(B18)吸盤保持部材120を上昇させる。
【0040】
以降、スペーサストッカ400上の全てのスペーサ22、及び全ての薄型光ディスク21がディスクトレイ710上に載置されるように、上記(B1)〜(B18)の処理を繰り返し行う。
【0041】
(B19)ディスクトレイ710をディスクカートリッジ700に収納する。
【0042】
上記動作は、プログラム化され前記制御装置のROMに格納されている。すなわち、上記動作は、前記制御装置からの指示によって実行される。
【0043】
このように、薄型光ディスク21とスペーサ22は、ディスクトレイ710への収納時は重なって載置されているが、記録再生を行うときは個々に分離して搬送される。
【0044】
従って、吸着機構は、ディスク積層体20から薄型光ディスク21及びスペーサ22を1枚ずつ吸着しなければならない。ここで重要な動作が2つある。1つは、吸着機構が薄型光ディスク21を吸着するときであり、他の1つは、吸着機構がスペーサ22を吸着するときである。
【0045】
1.吸着機構が薄型光ディスク21を吸着するとき。
【0046】
このとき、薄型光ディスク21の直下にはスペーサ22がある。薄型光ディスク21は極めて平滑な通気性のないフィルム状部材であるため、3つの吸盤130が薄型光ディスク21を吸着した状態で、吸盤保持部材120を上昇させると、薄型光ディスク21と直下のスペーサ22との間に負圧が発生する。
【0047】
これにより、吸盤保持部材120を1秒以内に3センチ程度上昇させると、直下のスペーサ22も薄型光ディスク21と一緒に持ち上げられることがある。すなわち、スペーサ22が連れ上げられることがある。この現象は、薄型光ディスク21と直下のスペーサ22との間の負圧に起因して生じるので、負圧を発生しにくくすれば良い。
【0048】
そこで、図13に示されるように、互いに通気性が異なる6種類のスペーサ(1−1〜1−6)を作成し、スペーサの連れ回りの有無について実験を行った。なお、各スペーサは、いずれも厚さが0.2mmのポリエステル製の不織布で、外径123mmの円板状で、中心孔の直径は15mmである。すなわち、外見上は、上記スペーサ22と同じである。また、各スペーサは、いずれも単位面積(1m2)あたりの重さが60gである。
【0049】
ところで、不織布は、平均繊維径が1〜50μm程度の繊維を熱融着や接着剤を用いて布状に形成したものであり、繊維径を変えることにより通気性を調整することができる。
【0050】
なお、本明細書での通気性は、JIS L1096に定められているフラジールA法の評価に準拠している。すなわち、圧力差が125Paになったときの通過流量を通気性としている。
【0051】
また、薄型光ディスクとしては、厚さ120μmのポリカーボネートフィルムに記録膜をスパッタリングで成膜し、紫外線硬化樹脂の保護膜を形成したものを用いた。
【0052】
ここでは、薄型光ディスクとスペーサを10組積層したディスク積層体を、スペーサの種類毎に作成した。
【0053】
そして、ディスク積層体をディスクトレイに載置し、吸着機構で3センチを0.4秒で持ち上げ、その後2秒間保持した。
【0054】
ここでは、吸着機構で薄型光ディスクを持ち上げたとき、スペーサが連れ上げられ、吸着機構を静止させた後、スペーサが薄型光ディスクに1秒以上くっついていた場合を、スペーサの連れ回り「有り」としている。
【0055】
図13に示されるように、通気性が100cc/cm2/秒より大きい場合には、連れ回りを防ぐことができる。従って、スペーサの通気性としては、100cc/cm2/秒より大きいことが好ましいといえる。
【0056】
なお、不織布の厚さが0.2mmより厚くなると、通気性の閾値が100cc/cm2/秒と異なることが考えられる。
【0057】
比較例として、厚さが0.5mm、単位面積(1m2)あたりの重さが100g、通気性が100cc/cm2/秒の不織布でできたスペーサで同様の実験を行った。この場合は、該スペーサ(比較例)は、吸着機構が上昇後0.5秒以内に薄型光ディスクから離れてディスクトレイ内に落下した。すなわち、スペーサの連れ回りは「無し」と評価された。しかしながら、スペーサの厚さが厚いと、ディスク積層体の厚さが厚くなり、ディスクトレイに収納できる薄型光ディスクの枚数が減って、ディスクカートリッジ1個あたりの記録容量が減ることとなる。
【0058】
そのため、スペーサの厚さには上限がある。実際上は薄型光ディスクの厚さと同等ないし、2倍程度までと考えられるので、厚さ0.2mmのスペーサが実用上適していると考えられる。
【0059】
2.吸着機構がスペーサを吸着するとき。
【0060】
このとき、スペーサの直下には薄型光ディスクがある。スペーサの通気性が大きいと真空吸着が不可能で、吸着機構はスペーサを持ち上げることができない。
【0061】
また、真空ポンプの排気能力を大きくすると、負圧がスペーサ直下の薄型光ディスクにまで及び、スペーサを吸着したときに直下の薄型光ディスクも吸着するおそれがある。
【0062】
そこで、スペーサにおける吸盤が接する領域の少なくとも一部が含まれるリング状領域のみの通気性を低くした(図14参照)。ここでは、一例として、外径123mm、内径15mm、厚さ160μm、単位面積(1m2)あたりの重さが30gのポリエステル製の不織布を用い、スペーサにおける吸盤が接する領域が含まれるリング状領域に紙を貼付して通気性を低くした。なお、該リング状領域は、前述した薄型光ディスク21におけるリング状領域と同じである。
【0063】
そして、図15に示されるように、上記リング状領域に互いに通気性が異なる紙を貼付し、該リング状領域の通気性を互いに異ならせた6種類のスペーサ(2−1〜2−6)を作成し、上記と同様な実験を行った。
【0064】
その結果、リング状領域の通気性が1cc/cm2/秒より大きいと、薄型光ディスクの連れ回りが発生した。従って、リング状領域の通気性が1cc/cm2/秒未満であれば、スペーサを搬送するとき、薄型光ディスクの連れ回りを防ぐことができる。
【0065】
ところで、薄型光ディスクが厚く、重ければ上記リング状領域の通気性の適正値は異なるが、薄型光ディスクの実用的な厚さが0.1mm〜0.2mm程度であるため、実用上の上記リング状領域の通気性は、1cc/cm2/秒未満であるといえる。
【0066】
本実施形態のスペーサ22では、上記リング状領域の通気性を、0.5cc/cm2/秒としている。
【0067】
すなわち、スペーサ22は、通気性が相対的に高い領域と低い領域とを有し、通気性が高い領域の通気性は、100cm3/cm2/秒より大きく、通気性が低い領域の通気性は、1cm3/cm2/秒未満である。
【0068】
次に、上記6種類のスペーサ(1−1〜1−6)について、それぞれ薄型光ディスクと積層させてディスク積層体とし、該ディスク積層体をディスクトレイに載置し、該ディスクトレイをディスクカートリッジに収容した。これを、80℃、85%RHの雰囲気中に1000時間放置し、その後ドライブ装置で記録再生を行ったところ、異常なく記録再生を行うことができた。そして、その後ディスクカートリッジを分解したところ、薄型光ディスク及びスペーサに貼り付きなどは起きていなかった。
【0069】
また、比較例1として、図16に示されるように、上記スペーサ22と同程度の外径を有する異形のスペーサ22Aについて上記と同様の実験を行った。このスペーサ22Aは、クリーンペーパーで形成され、通気性は約0.5cc/cm2/秒であり、外周部四方に切り込み深さ50mm、円周方向の幅15mm程度が切り込まれている。この場合は、薄型光ディスクの連れまわりは生じなかった。これはスペーサ22Aの外側に大きな切れ込みがあって、負圧を逃がすためと考えられる。
【0070】
しかしながら、薄型光ディスクとスペーサ22Aを積層すると、スペーサ22Aの切れ込み部分で薄型光ディスク同士が直接、密着する。ディスクカートリッジを長時間使用する場合に、ディスクカートリッジ内に侵入した塵埃などが、薄型光ディスク同士が直接触れ合う部分に付着し、その部分に傷が付いてデータエラーを発生させるおそれがある。従って、スペーサは、薄型光ディスク同士が触れ合わないように、薄型光ディスク全領域を覆うことが必須である。
【0071】
また、比較例2として、上記6種類のスペーサ(1−1〜1−6)と同じ素材で外径80mmのスペーサを作成した。そして、スペーサの種類毎にディスク積層体を作成し、ディスクトレイに載置し、該ディスクトレイをディスクカートリッジに収納した。これを、80℃、85%RHの雰囲気中に1000時間放置し、その後ディスクカートリッジを分解したところ、薄型光ディスクの外周領域の一部に貼り付きが生じていた。これは、薄型光ディスクの搬送に支障をきたす程度であった。
【0072】
以上説明したように、本実施形態に係るディスクチェンジャ10によると、ディスク搬送機構100、ディスクカートリッジ700、4台のドライブ装置800、及び制御装置などを備えている。
【0073】
ディスクカートリッジ700には、間にスペーサ22を介して複数の薄型光ディスク21が積層されたディスク積層体20がディスクトレイ710に載置されて収納されている。
【0074】
そして、スペーサ22は、薄型光ディスク21より大きな直径で、通気性を有する不織布製である。また、スペーサ22における3つの吸盤130が接する領域の一部が含まれるリング状領域は、通気性が他の領域よりも低い。
【0075】
このときは、ディスク積層体20から薄型光ディスク21及びスペーサ22を1枚ずつ確実に分離することができ、同時に複数枚の薄型光ディスク21及びスペーサ22を搬送するトラブルを防ぐことができた。
【0076】
また、スペーサ22の外径を薄型光ディスク21の外径より大きくすることで、薄型光ディスク同士の擦れ合いを防ぐことができ、薄型光ディスク同士の貼り付きや傷つきによるデータエラーの発生を防ぐことができた。
【0077】
すなわち、(1)スペーサとして通気性の大きな不織布を用いることで、薄型光ディスクを吸着して持ち上げるとき、薄型光ディスクとスペーサとの間の負圧が小さくなり、薄型光ディスク直下のスペーサの連れ回りを防ぐことができる。
【0078】
(2)スペーサの一部を通気性が低い領域とし、該領域を真空吸着することにより、吸盤がスペーサを吸着するとき、発生する負圧は吸盤とスペーサとの間のみに限定され、その下の薄型光ディスクには効果を及ぼさない。従って、スペーサを持ち上げるときに、その直下の薄型光ディスクがスペーサとともに持ち上げられることはない。
【0079】
(3)スペーサが薄型光ディスクより大きい外径を持つことにより、スペーサを介して複数枚の薄型光ディスクを積層したときに薄型光ディスク同士が直接触れ合うことはない。これにより、薄型光ディスクの貼り付きを防ぐことができる。
【0080】
なお、上記実施形態では、各吸着機構が3つの吸盤を有する場合について説明したが、3つに限定されるものではない。そして、薄型光ディスクを吸着する吸盤とスペーサを吸着する吸盤とを異ならせても良い。
【0081】
例えば、各吸着機構が、吸盤保持部材120の中心からの距離が第1の距離で、薄型光ディスクを吸着する3つの吸盤と、吸盤保持部材120の中心からの距離が第2の距離で、スペーサを吸着する3つの吸盤とを有しても良い。すなわち、薄型光ディスクにおけるリング状領域及びスペーサにおけるリング状領域の、ディスク積層体の中心からの距離が異なっていても良い。例えば、スペーサにおけるリング状領域の内径が70mm、外径が80mmであっても良い。
【0082】
また、上記実施形態では、各吸着機構が吸盤130を用いて薄型光ディスク21及びスペーサ22を吸着する場合について説明したが、これに限定されるものではない。薄型光ディスク21及びスペーサ22の吸着保持、吸着解除が可能であれば良い。
【0083】
また、上記実施形態では、ディスク積層体20が10枚の薄型光ディスク21を含んでいる場合について説明したが、これに限定されるものではない。
【0084】
また、上記実施形態では、ディスクカートリッジ700が10段のディスクトレイ710を有する場合について説明したが、これに限定されるものではない。
【0085】
また、上記実施形態では、薄型ディスクが薄型光ディスクの場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、薄型ディスクが薄型磁気ディスクであっても良い。
【産業上の利用可能性】
【0086】
以上説明したように、本発明のディスク積層体によれば、ディスクカートリッジからの取り出しが容易で、ディスクカートリッジ1個あたりの記録容量を大きくするのに適している。また、本発明のディスクカートリッジによれば、薄型ディスクの取り出しが容易で、記録容量を大きくするのに適している。
【符号の説明】
【0087】
10…ディスクチェンジャ、20…ディスク積層体、21…薄型光ディスク(薄型ディスク)、22…スペーサ、100…ディスク搬送機構、110…昇降軸、120…吸盤保持部材、130…吸盤、400…スペーサストッカ、700…ディスクカートリッジ、710…ディスクトレイ、800…ドライブ装置、810…ドライブトレイ。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0088】
【特許文献1】特開2004−22011号公報
【特許文献2】特開2006−79786号公報
【特許文献3】特開2007−287242号公報
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスク積層体及びディスクカートリッジに係り、更に詳しくは複数枚の薄型ディスクが積層されているディスク積層体、及び該ディスク積層体が収納されているディスクカートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コンピュータで扱われる情報量の大容量化に伴い、情報を蓄える記憶装置の更なる大容量化が望まれている。記憶装置としては、主にハードディスク、光ディスク等のディスク状の記憶媒体、及び磁気テープ等のテープ状の記憶媒体があげられる。
【0003】
ディスク状の記憶媒体は、テープ状の記憶媒体に比べて記録領域の総面積が狭い。このため、記録密度が同じ場合には、ディスクカートリッジ1個あたりの記録容量を、テープカートリッジ1個あたりの記録容量よりも大きくするのは難しい。
【0004】
そこで、1個のディスクカートリッジに多数枚のディスクを収納することが考案された。
【0005】
例えば、特許文献1には、ハウジング内に、複数の磁気ディスクメディアを収容している磁気ディスクカートリッジが開示されている。
【0006】
また、特許文献2には、フレキシブルな複数の記録ディスクメディアをカートリッジケース内に一体回転可能に収納した記録ディスクカートリッジが開示されている。
【0007】
また、特許文献3には、光ディスクを多数枚収納するディスクカートリッジと、該ディスクカートリッジから光ディスクを取り出して記録再生し、光ディスクをディスクカートリッジに戻す手段を備えた光ディスク記録再生装置が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に開示されているディスクカートリッジ、特許文献3に開示されている光ディスク記録再生装置のディスクカートリッジでは、ディスクカートリッジ1個あたりの記録容量をそれほど大きくすることはできなかった。
【0009】
本発明は、かかる事情の下になされたもので、その第1の目的は、ディスクカートリッジからの取り出しが容易で、ディスクカートリッジ1個あたりの記録容量を大きくすることができるディスク積層体を提供することにある。
【0010】
また、本発明の第2の目的は、薄型ディスクの取り出しが容易で、記録容量を大きくすることができるディスクカートリッジを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、第1の観点からすると、吸着搬送される薄型ディスクが、複数枚積層されているディスク積層体であって、前記複数枚の薄型ディスクは、薄型ディスク同士が直接接触するのを防ぐためのスペーサを間に挟んで積層され、前記スペーサは、通気性を有するディスク積層体である。
【0012】
これによれば、ディスクカートリッジからの取り出しが容易で、ディスクカートリッジ1個あたりの記録容量を大きくすることができる。
【0013】
本発明は、第2の観点からすると、筐体と;前記筐体に対して出し入れ可能に取り付けられているディスクトレイと;前記ディスクトレイに載置されている本発明のディスク積層体と;を備えるディスクカートリッジである。
【0014】
これによれば、本発明のディスク積層体が収納されているため、薄型ディスクの取り出しが容易で、記録容量を大きくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態に係るディスクチェンジャの概略構成を説明するための図である。
【図2】ディスクカートリッジを説明するための図である。
【図3】ディスク積層体を説明するための図である。
【図4】薄型光ディスクを説明するための図である。
【図5】スペーサを説明するための図である。
【図6】ディスク搬送機構の吸着機構を説明するための図である。
【図7】薄型光ディスクにおけるリング状領域を説明するための図である。
【図8】ディスク搬送機構の動作を説明するための図(その1)である。
【図9】ディスク搬送機構の動作を説明するための図(その2)である。
【図10】ディスク搬送機構の動作を説明するための図(その3)である。
【図11】ディスク搬送機構の動作を説明するための図(その4)である。
【図12】ディスク搬送機構の動作を説明するための図(その5)である。
【図13】スペーサの通気性と薄型光ディスクを吸着搬送するときのスペーサの連れ回りとの関係を説明するための図である。
【図14】スペーサにおける通気性の低い領域を説明するための図である。
【図15】スペーサにおけるリング状領域の通気性とスペーサを吸着搬送するときの薄型光ディスクの連れ回りとの関係を説明するための図である。
【図16】異形のスペーサを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態を図1〜図16に基づいて説明する。図1には、一実施形態に係るディスクチェンジャ10が示されている。ここでは、ディスクチェンジャ10が設置されている床面に直交する方向をZ軸方向とし、床面に平行な面内で互いに直交する2つの方向をX軸方向とY軸方向とする。
【0017】
このディスクチェンジャ10は、ディスク搬送機構100、ディスクカートリッジ700、4台のドライブ装置800、及び制御装置(図示省略)などを備えている。
【0018】
上記制御装置は、CPU、該CPUにて解読可能なコードで記述されたプログラム及び該プログラムを実行する際に用いられる各種データが格納されているROM、作業用のメモリであるRAM、上位装置(例えば、パソコン)との通信を制御する通信インターフェースなどを有している。
【0019】
ディスクカートリッジ700は、一例として図2に示されるように、10段のディスクトレイ710を有している。
【0020】
各ディスクトレイは、ディスクカートリッジ700の筐体内に収容可能であるとともに、該筐体から引き出すことが可能である。ここでは、ディスクカートリッジ700は、各ディスクトレイ710が、+X方向に引き出されるように設置されているものとする。
【0021】
そして、各ディスクトレイには、複数枚の薄型光ディスクが間にスペーサを挟んで積層されているディスク積層体20が収納されている。
【0022】
ここでは、このディスク積層体20は、一例として図3に示されるように、10枚の薄型光ディスク21を含んでいる。
【0023】
また、ディスク積層体20は、ディスクトレイ710に接する最も−Z側にもスペーサ22が配置されている。
【0024】
薄型光ディスク21は、一例として図4に示されるように、外径L11の円板状であり、中心部に直径L12の開口(中心孔)を有している。ここでは、一例として、L11=120mm、L12=15mmとしている。
【0025】
この薄型光ディスク21は、厚さが約0.2mmのプラスチックフィルムに記録膜を形成したものであり、通気性はない。
【0026】
スペーサ22は、一例として図5に示されるように、外径L21の円板状であり、中心部に直径L22の開口(中心孔)を有している。ここでは、一例として、L21=123mm、L22=15mmとしている。このスペーサ22の詳細については、後述する。
【0027】
ディスク積層体20では、複数の薄型光ディスク21及び複数のスペーサ22は、平面視、それらの中心孔が一致するように積層されている。そこで、以下では、薄型光ディスク21とスペーサ22が積層されているときの中心孔を、ディスク積層体20の中心孔ともいう。
【0028】
図1に戻り、4台のドライブ装置800は、重ねられている。そして、最上段のドライブ装置800の筐体の上面には、スペーサ22を一時的に保管するスペーサストッカ400を備えている。
【0029】
各ドライブ装置は、それぞれ薄型光ディスク21が載置されるドライブトレイ810を有している。そして、各ドライブ装置は、ドライブトレイ810が−X方向に引き出されるように配置されている。
【0030】
ディスク搬送機構100は、図6に示されるように、Z軸に平行な昇降軸110、該昇降軸110の−Z側端部に取り付けられたブロック状の吸盤保持部材120、該吸盤保持部材120の−Z側の面に−Z方向を向いて保持されている3つの吸盤130、前記昇降軸110をZ軸方向に移動(昇降)させるための駆動系(図示省略)、真空ポンプ(図示省略)、該真空ポンプと各吸盤とを繋ぐ配管(図示省略)、該配管の途中に設けられ上記制御装置によって開閉される電磁弁(図示省略)などを含む吸着機構を有している。
【0031】
そこで、電磁弁を開とすることによって、各吸盤で薄型光ディスク21及びスペーサ22を真空吸着することができる。また、電磁弁を閉とすることによって、各吸盤に大気が導入され、吸着を解除することができる。
【0032】
また、ディスク搬送機構100は、上記吸着機構を水平方向に移動させるためのアーム機構(図示省略)を更に有している。
【0033】
また、ディスク搬送機構100は、各ディスクトレイをディスクカートリッジ700の筐体に対して出し入れする機構(図示省略)を更に有している。
【0034】
薄型光ディスク21における中心からの距離(半径)が12.5mm以内の領域は、情報の記録・再生に用いられない領域である。そこで、各吸盤は、薄型光ディスク21における中心からの距離(半径)が10〜12.5mmのリング状領域内を吸着するように配置されている(図7参照)。すなわち、図7における符号L13は25mm、符号L14は20mmである。
【0035】
次に、詳細な搬送手順について説明する。
A.全てのドライブ装置800を用いて、薄型光ディスク21に対して、記録あるいは再生を行う場合。
【0036】
(A1)ディスクカートリッジ700からディスクトレイ710を引き出す。
(A2)引き出されたディスクトレイ710の+Z側に吸着機構を移動させる。
(A3)吸盤保持部材120を下降させ、3つの吸盤130でディスク積層体20の最上面にある薄型光ディスク21を吸着する。
(A4)吸盤保持部材120を上昇させ、吸着した薄型光ディスク21をディスク積層体20から分離する(図8参照)。
(A5)ドライブトレイ810を引き出す。
(A6)薄型光ディスク21を吸着した吸着機構を、引き出されたドライブトレイ810の直上に移動させる(図9参照)。
(A7)薄型光ディスク21が吸着している吸盤保持部材120を下降させ、真空を解除する。これにより、薄型光ディスク21はドライブトレイ810に載置される(図10参照)。
(A8)吸盤保持部材120を上昇させる。
(A9)ドライブトレイ810をドライブ装置800の筐体内に収容する。
(A10)引き出されているディスクトレイ710の+Z側に吸着機構を移動させる。
(A11)吸盤保持部材120を下降させ、3つの吸盤130でディスク積層体20の最上面にあるスペーサ22を吸着する。
(A12)吸盤保持部材120を上昇させ、吸着したスペーサ22をディスク積層体20から分離する。
(A13)スペーサ22を吸着した吸着機構をスペーサストッカ400の直上に移動させる(図11参照)。
(A14)スペーサ22が吸着している吸盤保持部材120を下降させ、真空を解除する。これにより、スペーサ22はスペーサストッカ400上に載置される(図12参照)。
(A15)吸盤保持部材120を上昇させる。
(A16)次のドライブトレイ810のZ軸方向に関する位置に応じて、アームのZ軸方向に関する位置を調整する。
【0037】
以降、全てのドライブ装置800のドライブトレイ810に薄型光ディスク21がセットされるように、上記(A1)〜(A16)の処理を繰り返し行う。そして、各薄型光ディスク21に対して、記録あるいは再生を行う。
【0038】
B.記録あるいは再生が終了し、全ての薄型光ディスク21をディスクカートリッジ700に戻す場合。
【0039】
(B1)吸着機構をスペーサストッカ400の直上に移動させる。
(B2)吸盤保持部材120を下降させ、3つの吸盤130でスペーサストッカ400上のスペーサ22を吸着する。
(B3)吸盤保持部材120を上昇させ、吸着したスペーサ22をスペーサストッカ400から分離する。
(B4)スペーサ22を吸着した吸着機構をディスクトレイ710の直上に移動させる。
(B5)スペーサ22が吸着している吸盤保持部材120を下降させる。
(B6)スペーサ22が吸着している吸盤130の真空を解除する。これにより、スペーサ22はディスクトレイ710上に載置される。
(B7)吸盤保持部材120を上昇させる。
(B8)吸着機構を、引き出されたドライブトレイ810の直上に移動させる。
(B9)最も−Z側にあるドライブトレイ810のZ軸方向に関する位置に応じて、アームのZ軸方向に関する位置を調整する。ここでは、アームのZ軸方向に関する位置を薄型光ディスク21が装填されている最下段のドライブトレイ810のやや+Z側とする。
(B10)薄型光ディスク21が装填されているドライブトレイ810の最下段を引き出す。
(B11)吸着機構を該ドライブトレイ810の+Z側に移動させる。
(B12)吸盤保持部材120を下降させ、3つの吸盤130でドライブトレイ810上の薄型光ディスク21を吸着する。
(B13)吸盤保持部材120を上昇させ、吸着した薄型光ディスク21をドライブトレイ810から分離する。
(B14)薄型光ディスク21が取り出されたドライブトレイ810をドライブ装置800の筐体内に収容する。
(B15)薄型光ディスク21を吸着した吸着機構をディスクトレイ710の直上に移動させる。
(B16)薄型光ディスク21が吸着している吸盤保持部材120を下降させる。
(B17)薄型光ディスク21が吸着している吸盤130の吸着を解除する。これにより、薄型光ディスク21はディスクトレイ710上のスペーサ22上に載置される。
(B18)吸盤保持部材120を上昇させる。
【0040】
以降、スペーサストッカ400上の全てのスペーサ22、及び全ての薄型光ディスク21がディスクトレイ710上に載置されるように、上記(B1)〜(B18)の処理を繰り返し行う。
【0041】
(B19)ディスクトレイ710をディスクカートリッジ700に収納する。
【0042】
上記動作は、プログラム化され前記制御装置のROMに格納されている。すなわち、上記動作は、前記制御装置からの指示によって実行される。
【0043】
このように、薄型光ディスク21とスペーサ22は、ディスクトレイ710への収納時は重なって載置されているが、記録再生を行うときは個々に分離して搬送される。
【0044】
従って、吸着機構は、ディスク積層体20から薄型光ディスク21及びスペーサ22を1枚ずつ吸着しなければならない。ここで重要な動作が2つある。1つは、吸着機構が薄型光ディスク21を吸着するときであり、他の1つは、吸着機構がスペーサ22を吸着するときである。
【0045】
1.吸着機構が薄型光ディスク21を吸着するとき。
【0046】
このとき、薄型光ディスク21の直下にはスペーサ22がある。薄型光ディスク21は極めて平滑な通気性のないフィルム状部材であるため、3つの吸盤130が薄型光ディスク21を吸着した状態で、吸盤保持部材120を上昇させると、薄型光ディスク21と直下のスペーサ22との間に負圧が発生する。
【0047】
これにより、吸盤保持部材120を1秒以内に3センチ程度上昇させると、直下のスペーサ22も薄型光ディスク21と一緒に持ち上げられることがある。すなわち、スペーサ22が連れ上げられることがある。この現象は、薄型光ディスク21と直下のスペーサ22との間の負圧に起因して生じるので、負圧を発生しにくくすれば良い。
【0048】
そこで、図13に示されるように、互いに通気性が異なる6種類のスペーサ(1−1〜1−6)を作成し、スペーサの連れ回りの有無について実験を行った。なお、各スペーサは、いずれも厚さが0.2mmのポリエステル製の不織布で、外径123mmの円板状で、中心孔の直径は15mmである。すなわち、外見上は、上記スペーサ22と同じである。また、各スペーサは、いずれも単位面積(1m2)あたりの重さが60gである。
【0049】
ところで、不織布は、平均繊維径が1〜50μm程度の繊維を熱融着や接着剤を用いて布状に形成したものであり、繊維径を変えることにより通気性を調整することができる。
【0050】
なお、本明細書での通気性は、JIS L1096に定められているフラジールA法の評価に準拠している。すなわち、圧力差が125Paになったときの通過流量を通気性としている。
【0051】
また、薄型光ディスクとしては、厚さ120μmのポリカーボネートフィルムに記録膜をスパッタリングで成膜し、紫外線硬化樹脂の保護膜を形成したものを用いた。
【0052】
ここでは、薄型光ディスクとスペーサを10組積層したディスク積層体を、スペーサの種類毎に作成した。
【0053】
そして、ディスク積層体をディスクトレイに載置し、吸着機構で3センチを0.4秒で持ち上げ、その後2秒間保持した。
【0054】
ここでは、吸着機構で薄型光ディスクを持ち上げたとき、スペーサが連れ上げられ、吸着機構を静止させた後、スペーサが薄型光ディスクに1秒以上くっついていた場合を、スペーサの連れ回り「有り」としている。
【0055】
図13に示されるように、通気性が100cc/cm2/秒より大きい場合には、連れ回りを防ぐことができる。従って、スペーサの通気性としては、100cc/cm2/秒より大きいことが好ましいといえる。
【0056】
なお、不織布の厚さが0.2mmより厚くなると、通気性の閾値が100cc/cm2/秒と異なることが考えられる。
【0057】
比較例として、厚さが0.5mm、単位面積(1m2)あたりの重さが100g、通気性が100cc/cm2/秒の不織布でできたスペーサで同様の実験を行った。この場合は、該スペーサ(比較例)は、吸着機構が上昇後0.5秒以内に薄型光ディスクから離れてディスクトレイ内に落下した。すなわち、スペーサの連れ回りは「無し」と評価された。しかしながら、スペーサの厚さが厚いと、ディスク積層体の厚さが厚くなり、ディスクトレイに収納できる薄型光ディスクの枚数が減って、ディスクカートリッジ1個あたりの記録容量が減ることとなる。
【0058】
そのため、スペーサの厚さには上限がある。実際上は薄型光ディスクの厚さと同等ないし、2倍程度までと考えられるので、厚さ0.2mmのスペーサが実用上適していると考えられる。
【0059】
2.吸着機構がスペーサを吸着するとき。
【0060】
このとき、スペーサの直下には薄型光ディスクがある。スペーサの通気性が大きいと真空吸着が不可能で、吸着機構はスペーサを持ち上げることができない。
【0061】
また、真空ポンプの排気能力を大きくすると、負圧がスペーサ直下の薄型光ディスクにまで及び、スペーサを吸着したときに直下の薄型光ディスクも吸着するおそれがある。
【0062】
そこで、スペーサにおける吸盤が接する領域の少なくとも一部が含まれるリング状領域のみの通気性を低くした(図14参照)。ここでは、一例として、外径123mm、内径15mm、厚さ160μm、単位面積(1m2)あたりの重さが30gのポリエステル製の不織布を用い、スペーサにおける吸盤が接する領域が含まれるリング状領域に紙を貼付して通気性を低くした。なお、該リング状領域は、前述した薄型光ディスク21におけるリング状領域と同じである。
【0063】
そして、図15に示されるように、上記リング状領域に互いに通気性が異なる紙を貼付し、該リング状領域の通気性を互いに異ならせた6種類のスペーサ(2−1〜2−6)を作成し、上記と同様な実験を行った。
【0064】
その結果、リング状領域の通気性が1cc/cm2/秒より大きいと、薄型光ディスクの連れ回りが発生した。従って、リング状領域の通気性が1cc/cm2/秒未満であれば、スペーサを搬送するとき、薄型光ディスクの連れ回りを防ぐことができる。
【0065】
ところで、薄型光ディスクが厚く、重ければ上記リング状領域の通気性の適正値は異なるが、薄型光ディスクの実用的な厚さが0.1mm〜0.2mm程度であるため、実用上の上記リング状領域の通気性は、1cc/cm2/秒未満であるといえる。
【0066】
本実施形態のスペーサ22では、上記リング状領域の通気性を、0.5cc/cm2/秒としている。
【0067】
すなわち、スペーサ22は、通気性が相対的に高い領域と低い領域とを有し、通気性が高い領域の通気性は、100cm3/cm2/秒より大きく、通気性が低い領域の通気性は、1cm3/cm2/秒未満である。
【0068】
次に、上記6種類のスペーサ(1−1〜1−6)について、それぞれ薄型光ディスクと積層させてディスク積層体とし、該ディスク積層体をディスクトレイに載置し、該ディスクトレイをディスクカートリッジに収容した。これを、80℃、85%RHの雰囲気中に1000時間放置し、その後ドライブ装置で記録再生を行ったところ、異常なく記録再生を行うことができた。そして、その後ディスクカートリッジを分解したところ、薄型光ディスク及びスペーサに貼り付きなどは起きていなかった。
【0069】
また、比較例1として、図16に示されるように、上記スペーサ22と同程度の外径を有する異形のスペーサ22Aについて上記と同様の実験を行った。このスペーサ22Aは、クリーンペーパーで形成され、通気性は約0.5cc/cm2/秒であり、外周部四方に切り込み深さ50mm、円周方向の幅15mm程度が切り込まれている。この場合は、薄型光ディスクの連れまわりは生じなかった。これはスペーサ22Aの外側に大きな切れ込みがあって、負圧を逃がすためと考えられる。
【0070】
しかしながら、薄型光ディスクとスペーサ22Aを積層すると、スペーサ22Aの切れ込み部分で薄型光ディスク同士が直接、密着する。ディスクカートリッジを長時間使用する場合に、ディスクカートリッジ内に侵入した塵埃などが、薄型光ディスク同士が直接触れ合う部分に付着し、その部分に傷が付いてデータエラーを発生させるおそれがある。従って、スペーサは、薄型光ディスク同士が触れ合わないように、薄型光ディスク全領域を覆うことが必須である。
【0071】
また、比較例2として、上記6種類のスペーサ(1−1〜1−6)と同じ素材で外径80mmのスペーサを作成した。そして、スペーサの種類毎にディスク積層体を作成し、ディスクトレイに載置し、該ディスクトレイをディスクカートリッジに収納した。これを、80℃、85%RHの雰囲気中に1000時間放置し、その後ディスクカートリッジを分解したところ、薄型光ディスクの外周領域の一部に貼り付きが生じていた。これは、薄型光ディスクの搬送に支障をきたす程度であった。
【0072】
以上説明したように、本実施形態に係るディスクチェンジャ10によると、ディスク搬送機構100、ディスクカートリッジ700、4台のドライブ装置800、及び制御装置などを備えている。
【0073】
ディスクカートリッジ700には、間にスペーサ22を介して複数の薄型光ディスク21が積層されたディスク積層体20がディスクトレイ710に載置されて収納されている。
【0074】
そして、スペーサ22は、薄型光ディスク21より大きな直径で、通気性を有する不織布製である。また、スペーサ22における3つの吸盤130が接する領域の一部が含まれるリング状領域は、通気性が他の領域よりも低い。
【0075】
このときは、ディスク積層体20から薄型光ディスク21及びスペーサ22を1枚ずつ確実に分離することができ、同時に複数枚の薄型光ディスク21及びスペーサ22を搬送するトラブルを防ぐことができた。
【0076】
また、スペーサ22の外径を薄型光ディスク21の外径より大きくすることで、薄型光ディスク同士の擦れ合いを防ぐことができ、薄型光ディスク同士の貼り付きや傷つきによるデータエラーの発生を防ぐことができた。
【0077】
すなわち、(1)スペーサとして通気性の大きな不織布を用いることで、薄型光ディスクを吸着して持ち上げるとき、薄型光ディスクとスペーサとの間の負圧が小さくなり、薄型光ディスク直下のスペーサの連れ回りを防ぐことができる。
【0078】
(2)スペーサの一部を通気性が低い領域とし、該領域を真空吸着することにより、吸盤がスペーサを吸着するとき、発生する負圧は吸盤とスペーサとの間のみに限定され、その下の薄型光ディスクには効果を及ぼさない。従って、スペーサを持ち上げるときに、その直下の薄型光ディスクがスペーサとともに持ち上げられることはない。
【0079】
(3)スペーサが薄型光ディスクより大きい外径を持つことにより、スペーサを介して複数枚の薄型光ディスクを積層したときに薄型光ディスク同士が直接触れ合うことはない。これにより、薄型光ディスクの貼り付きを防ぐことができる。
【0080】
なお、上記実施形態では、各吸着機構が3つの吸盤を有する場合について説明したが、3つに限定されるものではない。そして、薄型光ディスクを吸着する吸盤とスペーサを吸着する吸盤とを異ならせても良い。
【0081】
例えば、各吸着機構が、吸盤保持部材120の中心からの距離が第1の距離で、薄型光ディスクを吸着する3つの吸盤と、吸盤保持部材120の中心からの距離が第2の距離で、スペーサを吸着する3つの吸盤とを有しても良い。すなわち、薄型光ディスクにおけるリング状領域及びスペーサにおけるリング状領域の、ディスク積層体の中心からの距離が異なっていても良い。例えば、スペーサにおけるリング状領域の内径が70mm、外径が80mmであっても良い。
【0082】
また、上記実施形態では、各吸着機構が吸盤130を用いて薄型光ディスク21及びスペーサ22を吸着する場合について説明したが、これに限定されるものではない。薄型光ディスク21及びスペーサ22の吸着保持、吸着解除が可能であれば良い。
【0083】
また、上記実施形態では、ディスク積層体20が10枚の薄型光ディスク21を含んでいる場合について説明したが、これに限定されるものではない。
【0084】
また、上記実施形態では、ディスクカートリッジ700が10段のディスクトレイ710を有する場合について説明したが、これに限定されるものではない。
【0085】
また、上記実施形態では、薄型ディスクが薄型光ディスクの場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、薄型ディスクが薄型磁気ディスクであっても良い。
【産業上の利用可能性】
【0086】
以上説明したように、本発明のディスク積層体によれば、ディスクカートリッジからの取り出しが容易で、ディスクカートリッジ1個あたりの記録容量を大きくするのに適している。また、本発明のディスクカートリッジによれば、薄型ディスクの取り出しが容易で、記録容量を大きくするのに適している。
【符号の説明】
【0087】
10…ディスクチェンジャ、20…ディスク積層体、21…薄型光ディスク(薄型ディスク)、22…スペーサ、100…ディスク搬送機構、110…昇降軸、120…吸盤保持部材、130…吸盤、400…スペーサストッカ、700…ディスクカートリッジ、710…ディスクトレイ、800…ドライブ装置、810…ドライブトレイ。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0088】
【特許文献1】特開2004−22011号公報
【特許文献2】特開2006−79786号公報
【特許文献3】特開2007−287242号公報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸着搬送される薄型ディスクが、複数枚積層されているディスク積層体であって、
前記複数枚の薄型ディスクは、薄型ディスク同士が直接接触するのを防ぐためのスペーサを間に挟んで積層され、
前記スペーサは、通気性を有するディスク積層体。
【請求項2】
前記スペーサは、通気性が相対的に高い領域と低い領域とを有することを特徴とする請求項1に記載のディスク積層体。
【請求項3】
前記通気性が低い領域は、吸着保持される領域の少なくとも一部が含まれるリング状領域であることを特徴とする請求項2に記載のディスク積層体。
【請求項4】
前記スペーサの厚さは0.2mm以下であり、該スペーサにおける前記通気性が高い領域の通気性は、JIS−L−1096A法の通気性定義で、100cm3/cm2/秒より大きく、前記通気性が低い領域の通気性は、1cm3/cm2/秒未満であることを特徴とする請求項2又は3に記載のディスク積層体。
【請求項5】
前記スペーサの外径は、前記薄型ディスクの外径以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のディスク積層体。
【請求項6】
筐体と;
前記筐体に対して出し入れ可能に取り付けられているディスクトレイと;
前記ディスクトレイに載置されている請求項1〜5のいずれか一項に記載のディスク積層体と;を備えるディスクカートリッジ。
【請求項7】
前記ディスク積層体は、スペーサが前記ディスクトレイと接していることを特徴とする請求項6に記載のディスクカートリッジ。
【請求項1】
吸着搬送される薄型ディスクが、複数枚積層されているディスク積層体であって、
前記複数枚の薄型ディスクは、薄型ディスク同士が直接接触するのを防ぐためのスペーサを間に挟んで積層され、
前記スペーサは、通気性を有するディスク積層体。
【請求項2】
前記スペーサは、通気性が相対的に高い領域と低い領域とを有することを特徴とする請求項1に記載のディスク積層体。
【請求項3】
前記通気性が低い領域は、吸着保持される領域の少なくとも一部が含まれるリング状領域であることを特徴とする請求項2に記載のディスク積層体。
【請求項4】
前記スペーサの厚さは0.2mm以下であり、該スペーサにおける前記通気性が高い領域の通気性は、JIS−L−1096A法の通気性定義で、100cm3/cm2/秒より大きく、前記通気性が低い領域の通気性は、1cm3/cm2/秒未満であることを特徴とする請求項2又は3に記載のディスク積層体。
【請求項5】
前記スペーサの外径は、前記薄型ディスクの外径以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のディスク積層体。
【請求項6】
筐体と;
前記筐体に対して出し入れ可能に取り付けられているディスクトレイと;
前記ディスクトレイに載置されている請求項1〜5のいずれか一項に記載のディスク積層体と;を備えるディスクカートリッジ。
【請求項7】
前記ディスク積層体は、スペーサが前記ディスクトレイと接していることを特徴とする請求項6に記載のディスクカートリッジ。
【図1】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【公開番号】特開2011−243236(P2011−243236A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−111604(P2010−111604)
【出願日】平成22年5月14日(2010.5.14)
【出願人】(000004352)日本放送協会 (2,206)
【出願人】(591053926)財団法人エヌエイチケイエンジニアリングサービス (169)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【出願人】(503391577)長太郎エンジニアリング株式会社 (16)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年5月14日(2010.5.14)
【出願人】(000004352)日本放送協会 (2,206)
【出願人】(591053926)財団法人エヌエイチケイエンジニアリングサービス (169)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【出願人】(503391577)長太郎エンジニアリング株式会社 (16)
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