デスクサイド什器及びデスクシステム
【課題】什器として使い勝手を良好とすることができるとともに、配置変更にも柔軟に対応することができるデスクサイド什器及びデスクシステムを提供する。
【解決手段】デスクサイド什器2は、天板及び脚部を備えたデスクの周辺に配設して使用されるデスクサイド什器2であって、床面上に載置された一方向に幅広なベース体31と、該ベース体31の前記一方向の寸法よりも短寸な該一方向の寸法とされ、内部に物品を収納可能とされた上部収納体51とを備え、前記上部収納体51は前記ベース体31の前記一方向の一端部側と他端部側とのいずれかの位置に選択的に載置可能とされるとともに、前記上部収納体51を前記天板の下方に配置可能とされていることを特徴とする。
【解決手段】デスクサイド什器2は、天板及び脚部を備えたデスクの周辺に配設して使用されるデスクサイド什器2であって、床面上に載置された一方向に幅広なベース体31と、該ベース体31の前記一方向の寸法よりも短寸な該一方向の寸法とされ、内部に物品を収納可能とされた上部収納体51とを備え、前記上部収納体51は前記ベース体31の前記一方向の一端部側と他端部側とのいずれかの位置に選択的に載置可能とされるとともに、前記上部収納体51を前記天板の下方に配置可能とされていることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デスクサイド什器及びデスクシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、会社や事務所等で使用される執務者用のデスクとしては、床面上に設けられた脚部と、該脚部の上に設けられ作業面として使用される天板とを備えるものが広く用いられている。そして、執務者は該デスクの前方に設置された椅子に座り、天板上で執務をすることができる。
このようなデスクにおいては、天板の下方に形成される空間のうち執務者が着座する空間部分に該執務者の下肢が収容され、他の空間部分に物品を収容可能とされたワゴンが配設されるケースが多く見られる。この場合、執務者は着座位置の近辺に執務に必要な物品を収容できるとともに、該天板の下方空間を有効活用することができるというメリットがある。
【0003】
一方、近年では、執務者用のデスクとして、一方向に長寸な幅広形状の天板を有するデスクが採用されている(下記特許文献1参照)。このような幅広形状のデスクでは、該デスクの手前側に複数の執務者が幅方向に間隔を有して座り、天板を共有使用して執務をするという態様が採られる。
【0004】
ここで、執務者各人の占有スペースとなる幅方向の空間を区切る手段として、前述のワゴンが利用されている。すなわち、該ワゴンを占有スペースの境界線上に配設することにより、執務者各人は天板の下方に物品を収容できるとともに、各人の占有スペースを明確にすることができる。
また、会社の組織変更や人事異動等による執務者人数に増減が生じた場合には、当該ワゴンを移動させることにより占有スペースを適宜変更することができるため、柔軟に対応することができ、非常に高い利便性を得ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−172303号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、会社等においては、執務者と打ち合わせをする訪問者が該執務者の着座箇所に訪れる場合があり、こういった場合に前述のワゴンでは収納機能のみを有し着座機能を有していないため、当該執務者及び訪問者は移動して他の場所で打ち合わせをしなくてならなかった。または、執務者着座箇所の近辺に、訪問者が座るための椅子を別途用意して打ち合わせをしなくてはならなかった。いずれにしても、手間が生じ不便であるため、使い勝手の良いワゴンが望まれていた。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、什器として使い勝手を良好とすることができるとともに、配置変更にも柔軟に対応することができるデスクサイド什器及びデスクシステムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用している。
すなわち、本発明に係るデスクサイド什器は、天板及び脚部を備えたデスクの周辺に配設して使用されるデスクサイド什器であって、床面上に載置された一方向に幅広なベース体と、該ベース体の前記一方向の寸法よりも短寸な該一方向の寸法とされ、内部に物品を収納可能とされた上部収納体とを備え、前記上部収納体は前記ベース体の前記一方向の一端部側と他端部側とのいずれかの位置に選択的に載置可能とされるとともに、前記上部収納体を前記天板の下方に配置可能とされていることを特徴とする。
【0009】
このようなデスクサイド什器では、執務者が上部収納体をベース体の一端部側に載置するかまたは他端部側に載置するかを選択することができる。よって、執務者は、デスクとデスクサイド什器との配置関係や使い勝手に応じて上部収納体の載置位置を選択できるため、什器としての使い勝手を良好とするとともに、配置変更にも柔軟に対応することができる。
また、上部収納体をデスクの天板の下方に配置することができるため、該天板の下方の空間を有効活用することができる。
【0010】
また、本発明に係るデスクサイド什器は、前記ベース体の上面における前記上部収納体を載置する部分以外の部分に載置して、着座可能な腰掛部を備えていることを特徴とする。
【0011】
この構成によれば、腰掛部に腰掛けることができるため、什器としての使い勝手を良好とすることができる。
また、腰掛部は上部収納体とともに選択的に載置することができるため、什器としての使い勝手を良好とするとともに、配置変更にも柔軟に対応することができる。
【0012】
さらに、前記上部収納体は、平面視において正方形に形成されているとともに、その一辺をなす側面を開口部として箱状に形成され、前記上部収納体は、前記開口部を水平方向において前記ベース体の前記一方向に直交する方向と該一方向とに向けて、前記ベース体に選択的に載置可能とされていることが好ましい。
【0013】
これにより、執務者は、上部収納体の開口部を一方向に直交する方向に向けるかまたは一方向に向けるかを選択することができる。よって、執務者は、デスクとデスクサイド什器との配置関係や使い勝手に応じて上部収納体の開口部の方向を選択することができるため、什器としての使い勝手を良好とするとともに、配置変更にも柔軟に対応することができる。
【0014】
また、前記ベース体は、その下面に、該デスクサイド什器を前記床面上にて移動可能とするキャスターを有していてもよい。
【0015】
これにより、デスクサイド什器は床面上を移動可能であるため、配置変更にも柔軟に対応することができる。
【0016】
また、本発明に係るデスクシステムは、デスクと、上記のうちのいずれか一に記載のデスクサイド什器とを備え、該デスクサイド什器は、前記デスクの天板下方の空間内に前記上部収納体を挿入配置して設置可能とされていることを特徴とする。
【0017】
この構成によれば、上記のうちのいずれか一に記載のデスクサイド什器を備えるため、什器として使い勝手を良好とすることができるとともに、配置変更にも柔軟に対応することができるデスクサイドシステムとすることができる。
【0018】
また、本発明に係るデスクサイド什器は、天板及び脚部を備えたデスクの周辺に配設して使用されるデスクサイド什器であって、床面上に載置され、内部に物品を収納可能とされた第一ベース体と、該第一ベース体よりも短尺な高さ寸法とされ、内部に物品を収納可能とされた第二ベース体とを備え、前記第一ベース体と前記第二ベース体とは、前記デスクの天板の一の辺に沿う辺方向に配置順を選択して連結可能とされていてもよい。
【0019】
これにより、執務者が第一ベース体と第二ベース体との配置順を選択することができる。よって、執務者は、デスクとデスクサイド什器との配置関係や使い勝手に応じて、第一ベース体、第二ベース体の配置位置を選択できるため、什器としての使い勝手を良好とするとともに、配置変更にも柔軟に対応することができる。
また、第一ベース体をデスクの天板の下方に配置することができるため、該天板の下方の空間を有効活用することができる
【0020】
また、本発明に係るデスクサイド什器は、前記第二ベース体に載置して、着座可能な腰掛部を備えていてもよい。
【0021】
これにより、腰掛部に腰掛けることができるため、什器としての使い勝手を良好とすることができる。
また、腰掛部が載置される第二ベース体は、第一ベース体の一方側または他方側のいずれか側に選択的に配置することができるため、什器としての使い勝手を良好とするとともに、配置変更にも柔軟に対応することができる。
【0022】
また、前記第一ベース体及び前記第二ベース体は、その下面に、該デスクサイド什器を前記床面上にて移動可能とするキャスターを有していてもよい。
【0023】
これにより、デスクサイド什器は床面上を移動可能であるため、配置変更にも柔軟に対応することができる。
【0024】
また、本発明に係るデスクシステムは、デスクと、上記のうちのいずれか一に記載のデスクサイド什器とを備え、該デスクサイド什器は、前記デスクの天板下方の空間内に前記第一ベース体を挿入配置して設置可能とされていることを特徴とする。
【0025】
この構成によれば、上記のうちのいずれか一に記載のデスクサイド什器を備えるため、什器として使い勝手を良好とすることができるとともに、配置変更にも柔軟に対応することができるデスクサイドシステムとすることができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明に係るデスクサイド什器及びデスクシステムによれば、什器として使い勝手を良好とすることができるとともに、配置変更にも柔軟に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の一実施形態に係るデスクシステムの概略全体図である。
【図2】本発明の第一実施形態に係るデスクサイド什器の概略斜視図である。
【図3】本発明の第一実施形態に係るデスクサイド什器をベース体、上部収納体及び腰掛部に分解した図である。
【図4】本発明の第一実施形態に係るデスクサイド什器の上部収納体の(a)正面図、(b)側面図である。
【図5】本発明の第一実施形態に係るデスクサイド什器の腰掛部の(a)底面図、(b)断面図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るデスクシステムにおいて、デスクサイド什器の配置位置を変更した概略全体図である。
【図7】本発明の第一実施形態に係るデスクサイド什器に腰掛けた場合及び第三実施形態を説明する上面図である。
【図8】本発明の第二実施形態に係るデスクサイド什器の概略斜視図である。
【図9】本発明の第四実施形態に係るデスクサイド什器に腰掛けた場合の正面図である。
【図10】本発明の第五実施形態に係るデスクサイド什器のベース体と上部収納体(腰掛部)の固定方法を示す部分拡大図である。
【図11】本発明の第六実施形態に係るデスクサイド什器を第一ベース体、第二ベース体に分解した図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
(第一実施形態)
以下、本発明の第一実施形態に係るデスクシステム1について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るデスクシステム1の概略全体図である。
デスクシステム1は、図1に示すように、上面を作業面とされて幅広なデスク11と、該デスク11の前方に配設された椅子21と、デスク11の下方に配設されたデスクサイド什器2とを備えている。
なお、図1に示すように、デスク11の幅方向をA−B方向、デスク11の奥行き方向をC−D方向とする。
【0029】
デスク11は、床面F上に設置された一対の門型の脚部12と、該脚部12の上部に載置された天板13と、一対の脚部12間に横架された横架部材(不図示。以下同じ。)とを備えている。
脚部12は、床面Fから立設する一対の脚本体16と、該脚本体16の上部を連結する連結杆17とを有しており、天板13のA−B方向の両端部に設けられている。
天板13は、上面が床面Fと平行な作業面とされ、A−B方向に長寸法な幅広形状に形成されている。また、天板13には、その上面のC−D方向の略中央にA−B方向に延在する天板用仕切板19が設けられている。天板用仕切板19は、例えばアクリル樹脂等の半透明樹脂から形成されている。
なお、デスク11の天板13の上面には、内部に物品収納部81を有し、下部に支持脚82が設けられた箱体80が複数配設されている。
【0030】
椅子21は、床面Fに設置され移動可能とされた椅子用キャスター26が設けられた椅子用脚部22と、該椅子用脚部22の上部に設けられ着座可能な座部23と、該座部23の端部より立設する背もたれ部24と、座部23の側方に配設された肘掛部25とを有している。
また、椅子21は、デスク11のC側及びD側に、それぞれ3個ずつ計6個配設されている。
このようなデスク11及び椅子21では、デスク11のC側、D側にそれぞれ3人の執務者をA−B方向に所定の間隔を有して椅子21に着座可能とし、天板13を共有して執務可能としている。
【0031】
次に、デスクサイド什器2について詳細に説明する。
図2に示すように、デスクサイド什器2は、床面F上に載置されたベース体31と、該ベース体31の上方に載置された上部収納体51と、該ベース体31の上方であって上部収納体51と隣接載置された腰掛部71とを備えている。
また、図1に示すように、デスクサイド什器2は、デスク11の天板13の下方の空間内に上部収納体51を挿入して設置されている。
ここで、デスクサイド什器2の幅方向(一方向)を図2に示すS−T方向と、奥行き方向(一方向に直交する方向)をU−V方向とする。
【0032】
図3に示すように、ベース体31は、箱状のベース本体41と、該ベース本体41の下面に設けられたベース用キャスター48とを有している。
【0033】
ベース本体41は、図1に示すように着座する執務者側が開口部42とされた箱状部材であり、S−T方向に幅広として形成されている。また、図3に示すように、ベース本体41は、下面を形成する略矩形のベース用底板43と、該ベース用底板43から立設する一対のベース用側板44及びベース用背板45と、該ベース用側板44及びベース用背板45の上部に設けられたベース用天板46と、ベース用底板43のS−T方向略中央から立設するベース用仕切板47とを有している。
ベース用天板46の上面には、上部収納体51及び腰掛部71取り付け用のベース取付穴部49が複数設けられている。本実施形態では、U−V方向に間隔を有して2個、S−T方向に間隔を有して5個の計10個の穴部(H〜Q)が設けられている。
【0034】
ベース用キャスター48は、デスクサイド什器2を床面F上にて移動可能とし、ベース用底板43の下面に複数設けられ、本実施形態では、U−V方向に間隔を有して2箇所、S−T方向に間隔を有して3箇所の計6箇所設けられている。また、ベース用キャスター48として、本実施形態では低床式ベース用キャスターが採用されている。
【0035】
上部収納体51は、ベース本体41と同様に着座する執務者側が開口部52とされ、内部に物品を収納可能とされた箱状部材である。また、図2に示すように、そのS−T方向の寸法がベース本体41のS−T方向の寸法よりも短寸とされ、U−V方向の寸法はベース本体41のU−V方向の寸法と略同一である。
また、図3に示すように、上部収納体51は、下面を形成する略矩形の収納体用底板53と、該収納体用底板53から立設する一対の収納体用側板54及び収納体用背板55と、該収納体用側板54及び収納体用背板55の上部に設けられた収納体用天板56と、収納体用底板53と収納体用天板56との間に配設された収納体用棚板57とを有している。
図4に示すように、一対の収納体用側板54の内面には、奥行き方向に離間して一対のスリット穴61がそれぞれ設けられ、該スリット穴61に棚板取付部材62の一端が挿入されるとともに、他端がスリット穴61から内方に向かって突出し、該突出した部分に収納体用棚板57が載置されることにより、収納体用棚板57が上部収納体51内部に配設されている。
また、収納体用底板53の下面には、下向きに突出するベース本体41取り付け用の第一ダボ59が複数設けられている。本実施形態では、U−V方向に間隔を有してそれぞれ2箇個、S−T方向に間隔を有して2個の計4個の第一ダボ59が設けられている。そして、当該第一ダボ59は、図3に示すベース本体41のベース用天板46の上面に設けられたベース取付穴部49の(H,I,M,N)に挿入されることにより、図2に示すように上部収納体51はベース体31に対してS−T方向のS側の端部(一端部)及びU−V方向の両端部を揃えて載置されている。
【0036】
図2に示すように、腰掛部71は板状部材であり、そのS−T向の寸法がベース本体41のS−T方向の寸法よりも短寸とされ、U−V方向の寸法はベース本体41のU−V方向の寸法と略同一として構成され、ベース本体41の上方であって上部収納体51に隣接して載置されている。
また、図5に示すように、腰掛部71はベース本体41の上面に載置される下部材72と、該下部材72の上方に積層され着座可能とされた上部材73とを有している。
下部材72には、下向きに突出するベース本体41取り付け用の第二ダボ79が複数設けられている。本実施形態では、腰掛部71のU−V方向に間隔を有して2個、S−T方向に間隔を有して2個の計4個の第二ダボ79が設けられている。そして、当該第二ダボ79は、図3に示すベース本体41のベース用天板46の上面に設けられたベース取付穴部49の(J,L,O,Q)に挿入されることにより、図2に示すように腰掛部71はベース体31に対してS−T方向のT側の端部(他端部)及びU−V方向の両端部を揃えて載置されている。
また、本実施形態では、図5に示すように、下部材72はベニア合板で構成されるとともに、その下面から上方に向かって鬼目ナット75が設けられ、該鬼目ナット75にネジ76が挿入されることにより、該ネジ76の頭部を第二ダボ79として構成されている。また、上部材73は、例えばウレタン等のクッション材で構成されている。
なお、本実施形態では、図2に示すように、腰掛部71と上部収納体51とのS−T方向の寸法は、腰掛部71のS−T方向の寸法の方が大とされている。
【0037】
また、図3に示すように、上部収納体51の第一ダボ59(図4参照)をベース本体41のベース用天板46の上面に設けられたベース取付穴部49の(K,L,P,Q)に挿入するとともに、腰掛部71の第二ダボ79(図5参照)をベース本体41のベース用天板46上面に設けられたベース取付穴部49の(H,J,M,O)に挿入することもできる。この場合は、上部収納体51はベース体31のT側の端部(他端部)に、腰掛部71はベース体31のS側の端部(一端部)にそれぞれ揃えて載置される。
【0038】
このように構成されたデスクシステム1では、上部収納体51及び腰掛部71をベース体31のS−T方向のS側またはT側に選択的に載置することができる。
具体的には、図1に示すように、椅子21に着座する執務者のデスク11に向かって右側にデスクサイド什器2を載置する場合には、図2に示す構成のデスクサイド什器2とすることで、上部収納体51をデスク11の天板13の下方に配置することができるとともに、腰掛部71を天板13の手前側に設けることできる。
一方、図6に示すように、椅子21に着座する執務者のデスク11に向かって左側にデスクサイド什器2を載置する場合には、図2とS−T方向反転にした構成のデスクサイド什器2とすることで、上部収納体51をデスク11の天板13の下方に配置することができるとともに、腰掛部71を天板13の手前側に設けることできる。
以上のように、執務者は、デスク11とデスクサイド什器2との配置関係や使い勝手に応じて、上部収納体51及び腰掛部71の載置位置を適宜選択できるため、什器としての使い勝手を良好とするとともに、配置変更にも柔軟に対応することができる。
【0039】
また、ベース体31にはベース用キャスター48が設けられているため、執務者は容易にデスクサイド什器2を移動することができるためには、配置変更にも柔軟に対応することができる。
【0040】
また、上部収納体51をデスク11の天板13の下方に配置することができるため、天板13の下方の空間を有効利用することができとともに、執務空間における収納スペースを確保することができる。
【0041】
また、椅子21に着座する執務者と打ち合わせのある訪問者が訪れた場合には、該訪問者は腰掛部71に着座して打ち合わせをすることができるため、什器としての使い勝手を良好とすることができる。
また、腰掛部71と上部収納体51との幅方向の寸法は、腰掛部71の幅方向の寸法の方が大とされているため、図7に示すように、訪問者Zが腰掛部71に着座して脚をデスク11の下方に配設する場合に、該脚と上部収納体51とが接触することがなく快適な体勢で着座することができる。
【0042】
(第二実施形態)
以下、本発明の第二実施形態に係るデスクサイド什器202ついて、図8を用いて説明する。
この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0043】
第一実施形態におけるデスクサイド什器2では、図2に示すように上部収納体51のU−V方向のV側が開口部52とされているが、本実施形態では、図2及び図8に示すようにU−V方向のV側及びS−T方向のT側が選択的に開口部242とされる。
【0044】
すなわち、図8に示すように、デスクサイド什器202の上部収納体251は、そのS−T方向の寸法及びU−V方向の寸法が同一で形成され、換言すると平面視において正方形に形成されている。
【0045】
このように構成されたデスクシステム201では、上部収納体251がその開口部242をU−V方向のV側、S−T方向のT側に向けて選択的に載置可能とされている。よって、執務者の上部収納体251の開口部242へのアクセスの要望に応じて、該上部収納体251の載置方向を選択することができ、使い勝手を良好とするとともに、配置変更にも柔軟に対応することができる。
【0046】
(第三実施形態)
以下、本発明の第三実施形態に係るデスクサイド什器302ついて、図7を用いて説明する。
この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0047】
第一実施形態におけるデスクサイド什器2では、図2に示すように上部収納体51の開口部42は奥行き方向の一方側にのみ設けられていたが、図7に示すように本実施形態では奥行き方向の両方側に設けられている。
【0048】
すなわち、上部収納体は、収納体用底板の奥行き方向略中央から立設する分割板350で奥行き方向一方側と他方側とに分割されている。
このように構成された上部収納体351では、執務者がE側及びF側からアクセス可能となる。よって、デスクサイド什器302を挟んで二人の執務者が物品を収納することができるため、収納面での利便性を高めることができる。
【0049】
(第四実施形態)
以下、本発明の第四実施形態に係るデスクサイド什器402ついて、図9を用いて説明する。
この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0050】
第一実施形態におけるデスクサイド什器2では、図2に示すように腰掛部71の奥行き方向の端部及び幅方向の端部はベース体31の端部と揃えて載置されていた。一方、本実施形態では、図9に示すように、幅方向の端部がベース体31の端部よりも突出している。
【0051】
すなわち、腰掛部471はS−T方向のS側の端部は上部収納体51に当接するとともに、T側の端部は正面視してベース体31の端部よりも突出している。
このように構成されたデスクサイド什器402では、訪問者Zは腰掛部471に着座する際には、膝下Z1を腰掛部471の突出部分の下方に配設することができるため、快適な姿勢で着座することができる。
【0052】
(第五実施形態)
以下、本発明の第五実施形態に係るデスクサイド什器502ついて、図10を用いて説明する。
この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0053】
第一実施形態におけるデスクサイド什器2では、図3に示すように上部収納体51及び腰掛部71はベース体31に対して、該ベース体31のベース取付穴部49に第一ダボ59及び第二ダボ79が挿入されることにより固定されている。一方、本実施形態では、図10に示すように、支持ピン586により固定されている。
【0054】
すなわち、上部収納体551及び腰掛部571の下面には、支持金具581が皿ネジ582により固定されるとともに凹穴部583が設けられ、該凹穴部583には下端に鍔部を有する雌ネジ筒584が圧嵌されている。そして、上部に雄ネジ部585を有する支持ピン586は、該雌ネジ筒584に螺合されるとともに、該支持金具581の下部に設けられたつまみ部587により緊締されている。すなわち、支持ピン586の突出高さを任意の位置に調整し、つまみ部587を底面視時計回りに回転すると、その内周部側の上面が雌ネジ筒584の下面に圧着することにより、支持ピン586の雌ネジ筒584に対する回動が阻止されて緊締される。
また、該支持ピン586の下端部はテーパ状に形成され、ベース体531の上面に設けられた取付穴588に嵌合された支持筒589に挿入配置されている。
【0055】
このように構成されたデスクサイド什器502では、支持ピン586の突出長さを調整することにより、上部収納体551及び腰掛部571の高さを調整することができるとともに、該上部収納体551及び腰掛部571をベース体531に対して確実に固定することができる。
【0056】
(第六実施形態)
以下、本発明の第六実施形態に係るデスクサイド什器602ついて、図11を用いて説明する。
この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0057】
第一実施形態におけるデスクサイド什器2では、図3に示すように物品を収納する部分は、ベース体31と上部収納体51とから構成されている。一方、本実施形態に係るデスクサイド什器602では、図11に示すように物品を収納する部分は第一ベース体631と第二ベース体651とから構成されている。
【0058】
すなわち、デスクサイド什器602は、床面F上に載置された第一ベース体631と、該第一ベース体631のS−T方向T側に配設され第一ベース体631よりも短尺な高さ寸法とされた第二ベース体651と、第二ベース体651の上方であって第一ベース体631と隣接載置された腰掛部71とを備えている。
また、デスクサイド什器602は、図1に示すデスク11の天板13の下方の空間内に第一ベース体631を挿入して設置されている(不図示)。すなわち、図1に示すデスク11の奥行き方向C−D方向が、図11に示すデスクサイド什器602の幅方向S−T方向と同一とされており、デスク11の天板13の一の辺に沿う方向は、図1に示すC−D方向であり、かつ図11に示すS−T方向である。
【0059】
第一ベース体631は、箱状の第一ベース本体630と、該第一ベース本体630の下面に設けられたベース用キャスター48とを有している。
【0060】
第一ベース本体630は、一方側(U−V方向のV方向)が開口部632とされた箱状部材であり、下面を形成する第一ベース用底板633と、該第一ベース用底板633から立設する一対の第一ベース用側板634a,634b及び第一ベース用背板635と、該第一ベース用側板634a,634b及び第一ベース用背板635の上部に設けられた第一ベース用天板636と、第一ベース用底板633と第一ベース用天板636との間に配設された第一ベース用棚板637とを有している。また、第一ベース体631は、一対の第一ベース用側板634a,634b間で囲まれた空間において物品を収納可能とされている。
【0061】
ベース用キャスター48は、デスクサイド什器602を床面F上にて移動可能とし、第一ベース用底板633の下面に複数に設けられ、本実施形態では、U−V方向に間隔を有して2箇所、S−T方向に間隔を有して2箇所の計4箇所設けられている。
【0062】
第二ベース体651は、箱状の第二ベース本体650と、該第二ベース本体650の下面に設けられたベース用キャスター48とを有している。
【0063】
第二ベース本体650は、一方側(U−V方向のV方向)が開口部662とされた箱状部材であり、下面を形成する第二ベース用底板663と、該第二ベース用底板663から立設する一対の第二ベース用側板664a,664b及び第二ベース用背板665と、該第二ベース用側板664a,664b及び第二ベース用背板665の上部に設けられた第二ベース用天板666とを有している。また、第二ベース体651は、一対の第二ベース用側板664a,664b間で囲まれた空間において物品を収納可能とされている。
【0064】
ベース用キャスター48は、デスクサイド什器602を床面F上にて移動可能とし、第二ベース用底板663の下面に複数に設けられ、本実施形態では、U−V方向に間隔を有して2箇所、S−T方向に間隔を有して2箇所の計4箇所設けられている。
【0065】
また、第一ベース体631と第二ベース体651とのU−V方向の寸法は同一とされており、第一ベース体631と第二ベース体651とは、第一ベース用側板634bを第二ベース用側板664aに当接させて連結されている。また、第一ベース用側板634bと第二ベース用側板664aとは、例えばボルト611とナット612とにより固定されている。また、第一ベース用側板634bと第二ベース用側板664aとは、クリップによる固定等適宜選択可能である。あるいは、第一実施形態における上部収納体51(または腰掛部71)とベース本体41との固定のように、ベース取付穴部49と第一ダボ59(または第二ダボ79)との嵌合による固定であってもよい。
また、第一ベース用側板634a,634b及び第二ベース用側板664a,664bには、それぞれボルト孔613が形成されているため、第一ベース用側板634aを第二ベース用側板664bに当接させるように、第一ベース体631を第二ベース体651のS−T方向T側に配置することもできる。
【0066】
腰掛部71は板状部材であって、第二ベース体651に載置され、第二ベース用天板666とS−T向の寸法及びU−V方向の寸法が略同一とされている。
【0067】
このように構成されたデスクサイド什器602では、第一ベース体631及び第二ベース体651をS−T方向のS側またはT側に選択的に配置することができる。よって、執務者は、デスク11とデスクサイド什器602との配置関係や使い勝手に応じて、第一ベース体631、第二ベース体651の配置位置を選択できるため、什器としての使い勝手を良好とするとともに、配置変更にも柔軟に対応することができる。
【0068】
また、配置変更の際には、第一ベース体631と第二ベース体651とを分離させれば容易移動させることができるため、使い勝手を良好とすることができる。
【0069】
また、上述した実施の形態において示した動作手順、あるいは各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
【0070】
例えば、第一実施形態及び第五実施形態で示す上部収納体51,551及び腰掛部71,571とベース体31,531の固定方向の他に、上部収納体及び腰掛部をベース体にビス等で固定することとしてもよい。この場合は、上部収納体及び腰掛部を強固に固定することができる。
【0071】
また、本実施形態では、ベース体31の上方には上部収納体51と腰掛部71が載置されているが、上部収納体51が載置される箇所に別の腰掛部を載置して、ベース体31の上方全面を腰掛部とする構成であってもよい。このような構成では、デスクサイド什器を挟んで両側の執務者にそれぞれ訪問者があった場合でも、デスクサイド什器をデスク11の下方から引き出して、デスクサイド什器の幅方向一方側に一の訪問者が着座し、幅方向他方側に他の訪問者が着座することができる。よって、多くの訪問者が着座可能となり、デスクサイド什器の着座機能の利便性を高めることができる。
【0072】
また、第四実施形態では、腰掛部471の突出部分は幅方向の端部に設けられていたが、奥行き方向の端部に設けてよい。この構成では、訪問者が腰掛部471に執務者側に向かって着座する場合に、膝下を突出部分の下方に配設でき、快適な姿勢をとることができる。
【符号の説明】
【0073】
1,201…デスクシステム
2,202,302,402,502,602…デスクサイド什器
11…デスク
12…脚部
13… 天板
31,531…ベース体
48…ベース用キャスター
51,251,351,551…上部収納体
52…開口部
71,471,571…腰掛部
631…第一ベース体
651…第二ベース体
F…床面
S側…一端部側
T側…他端部側
S−T方向…一方向
U−V方向…一方向に直交する方向
【技術分野】
【0001】
本発明は、デスクサイド什器及びデスクシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、会社や事務所等で使用される執務者用のデスクとしては、床面上に設けられた脚部と、該脚部の上に設けられ作業面として使用される天板とを備えるものが広く用いられている。そして、執務者は該デスクの前方に設置された椅子に座り、天板上で執務をすることができる。
このようなデスクにおいては、天板の下方に形成される空間のうち執務者が着座する空間部分に該執務者の下肢が収容され、他の空間部分に物品を収容可能とされたワゴンが配設されるケースが多く見られる。この場合、執務者は着座位置の近辺に執務に必要な物品を収容できるとともに、該天板の下方空間を有効活用することができるというメリットがある。
【0003】
一方、近年では、執務者用のデスクとして、一方向に長寸な幅広形状の天板を有するデスクが採用されている(下記特許文献1参照)。このような幅広形状のデスクでは、該デスクの手前側に複数の執務者が幅方向に間隔を有して座り、天板を共有使用して執務をするという態様が採られる。
【0004】
ここで、執務者各人の占有スペースとなる幅方向の空間を区切る手段として、前述のワゴンが利用されている。すなわち、該ワゴンを占有スペースの境界線上に配設することにより、執務者各人は天板の下方に物品を収容できるとともに、各人の占有スペースを明確にすることができる。
また、会社の組織変更や人事異動等による執務者人数に増減が生じた場合には、当該ワゴンを移動させることにより占有スペースを適宜変更することができるため、柔軟に対応することができ、非常に高い利便性を得ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−172303号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、会社等においては、執務者と打ち合わせをする訪問者が該執務者の着座箇所に訪れる場合があり、こういった場合に前述のワゴンでは収納機能のみを有し着座機能を有していないため、当該執務者及び訪問者は移動して他の場所で打ち合わせをしなくてならなかった。または、執務者着座箇所の近辺に、訪問者が座るための椅子を別途用意して打ち合わせをしなくてはならなかった。いずれにしても、手間が生じ不便であるため、使い勝手の良いワゴンが望まれていた。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、什器として使い勝手を良好とすることができるとともに、配置変更にも柔軟に対応することができるデスクサイド什器及びデスクシステムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用している。
すなわち、本発明に係るデスクサイド什器は、天板及び脚部を備えたデスクの周辺に配設して使用されるデスクサイド什器であって、床面上に載置された一方向に幅広なベース体と、該ベース体の前記一方向の寸法よりも短寸な該一方向の寸法とされ、内部に物品を収納可能とされた上部収納体とを備え、前記上部収納体は前記ベース体の前記一方向の一端部側と他端部側とのいずれかの位置に選択的に載置可能とされるとともに、前記上部収納体を前記天板の下方に配置可能とされていることを特徴とする。
【0009】
このようなデスクサイド什器では、執務者が上部収納体をベース体の一端部側に載置するかまたは他端部側に載置するかを選択することができる。よって、執務者は、デスクとデスクサイド什器との配置関係や使い勝手に応じて上部収納体の載置位置を選択できるため、什器としての使い勝手を良好とするとともに、配置変更にも柔軟に対応することができる。
また、上部収納体をデスクの天板の下方に配置することができるため、該天板の下方の空間を有効活用することができる。
【0010】
また、本発明に係るデスクサイド什器は、前記ベース体の上面における前記上部収納体を載置する部分以外の部分に載置して、着座可能な腰掛部を備えていることを特徴とする。
【0011】
この構成によれば、腰掛部に腰掛けることができるため、什器としての使い勝手を良好とすることができる。
また、腰掛部は上部収納体とともに選択的に載置することができるため、什器としての使い勝手を良好とするとともに、配置変更にも柔軟に対応することができる。
【0012】
さらに、前記上部収納体は、平面視において正方形に形成されているとともに、その一辺をなす側面を開口部として箱状に形成され、前記上部収納体は、前記開口部を水平方向において前記ベース体の前記一方向に直交する方向と該一方向とに向けて、前記ベース体に選択的に載置可能とされていることが好ましい。
【0013】
これにより、執務者は、上部収納体の開口部を一方向に直交する方向に向けるかまたは一方向に向けるかを選択することができる。よって、執務者は、デスクとデスクサイド什器との配置関係や使い勝手に応じて上部収納体の開口部の方向を選択することができるため、什器としての使い勝手を良好とするとともに、配置変更にも柔軟に対応することができる。
【0014】
また、前記ベース体は、その下面に、該デスクサイド什器を前記床面上にて移動可能とするキャスターを有していてもよい。
【0015】
これにより、デスクサイド什器は床面上を移動可能であるため、配置変更にも柔軟に対応することができる。
【0016】
また、本発明に係るデスクシステムは、デスクと、上記のうちのいずれか一に記載のデスクサイド什器とを備え、該デスクサイド什器は、前記デスクの天板下方の空間内に前記上部収納体を挿入配置して設置可能とされていることを特徴とする。
【0017】
この構成によれば、上記のうちのいずれか一に記載のデスクサイド什器を備えるため、什器として使い勝手を良好とすることができるとともに、配置変更にも柔軟に対応することができるデスクサイドシステムとすることができる。
【0018】
また、本発明に係るデスクサイド什器は、天板及び脚部を備えたデスクの周辺に配設して使用されるデスクサイド什器であって、床面上に載置され、内部に物品を収納可能とされた第一ベース体と、該第一ベース体よりも短尺な高さ寸法とされ、内部に物品を収納可能とされた第二ベース体とを備え、前記第一ベース体と前記第二ベース体とは、前記デスクの天板の一の辺に沿う辺方向に配置順を選択して連結可能とされていてもよい。
【0019】
これにより、執務者が第一ベース体と第二ベース体との配置順を選択することができる。よって、執務者は、デスクとデスクサイド什器との配置関係や使い勝手に応じて、第一ベース体、第二ベース体の配置位置を選択できるため、什器としての使い勝手を良好とするとともに、配置変更にも柔軟に対応することができる。
また、第一ベース体をデスクの天板の下方に配置することができるため、該天板の下方の空間を有効活用することができる
【0020】
また、本発明に係るデスクサイド什器は、前記第二ベース体に載置して、着座可能な腰掛部を備えていてもよい。
【0021】
これにより、腰掛部に腰掛けることができるため、什器としての使い勝手を良好とすることができる。
また、腰掛部が載置される第二ベース体は、第一ベース体の一方側または他方側のいずれか側に選択的に配置することができるため、什器としての使い勝手を良好とするとともに、配置変更にも柔軟に対応することができる。
【0022】
また、前記第一ベース体及び前記第二ベース体は、その下面に、該デスクサイド什器を前記床面上にて移動可能とするキャスターを有していてもよい。
【0023】
これにより、デスクサイド什器は床面上を移動可能であるため、配置変更にも柔軟に対応することができる。
【0024】
また、本発明に係るデスクシステムは、デスクと、上記のうちのいずれか一に記載のデスクサイド什器とを備え、該デスクサイド什器は、前記デスクの天板下方の空間内に前記第一ベース体を挿入配置して設置可能とされていることを特徴とする。
【0025】
この構成によれば、上記のうちのいずれか一に記載のデスクサイド什器を備えるため、什器として使い勝手を良好とすることができるとともに、配置変更にも柔軟に対応することができるデスクサイドシステムとすることができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明に係るデスクサイド什器及びデスクシステムによれば、什器として使い勝手を良好とすることができるとともに、配置変更にも柔軟に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の一実施形態に係るデスクシステムの概略全体図である。
【図2】本発明の第一実施形態に係るデスクサイド什器の概略斜視図である。
【図3】本発明の第一実施形態に係るデスクサイド什器をベース体、上部収納体及び腰掛部に分解した図である。
【図4】本発明の第一実施形態に係るデスクサイド什器の上部収納体の(a)正面図、(b)側面図である。
【図5】本発明の第一実施形態に係るデスクサイド什器の腰掛部の(a)底面図、(b)断面図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るデスクシステムにおいて、デスクサイド什器の配置位置を変更した概略全体図である。
【図7】本発明の第一実施形態に係るデスクサイド什器に腰掛けた場合及び第三実施形態を説明する上面図である。
【図8】本発明の第二実施形態に係るデスクサイド什器の概略斜視図である。
【図9】本発明の第四実施形態に係るデスクサイド什器に腰掛けた場合の正面図である。
【図10】本発明の第五実施形態に係るデスクサイド什器のベース体と上部収納体(腰掛部)の固定方法を示す部分拡大図である。
【図11】本発明の第六実施形態に係るデスクサイド什器を第一ベース体、第二ベース体に分解した図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
(第一実施形態)
以下、本発明の第一実施形態に係るデスクシステム1について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るデスクシステム1の概略全体図である。
デスクシステム1は、図1に示すように、上面を作業面とされて幅広なデスク11と、該デスク11の前方に配設された椅子21と、デスク11の下方に配設されたデスクサイド什器2とを備えている。
なお、図1に示すように、デスク11の幅方向をA−B方向、デスク11の奥行き方向をC−D方向とする。
【0029】
デスク11は、床面F上に設置された一対の門型の脚部12と、該脚部12の上部に載置された天板13と、一対の脚部12間に横架された横架部材(不図示。以下同じ。)とを備えている。
脚部12は、床面Fから立設する一対の脚本体16と、該脚本体16の上部を連結する連結杆17とを有しており、天板13のA−B方向の両端部に設けられている。
天板13は、上面が床面Fと平行な作業面とされ、A−B方向に長寸法な幅広形状に形成されている。また、天板13には、その上面のC−D方向の略中央にA−B方向に延在する天板用仕切板19が設けられている。天板用仕切板19は、例えばアクリル樹脂等の半透明樹脂から形成されている。
なお、デスク11の天板13の上面には、内部に物品収納部81を有し、下部に支持脚82が設けられた箱体80が複数配設されている。
【0030】
椅子21は、床面Fに設置され移動可能とされた椅子用キャスター26が設けられた椅子用脚部22と、該椅子用脚部22の上部に設けられ着座可能な座部23と、該座部23の端部より立設する背もたれ部24と、座部23の側方に配設された肘掛部25とを有している。
また、椅子21は、デスク11のC側及びD側に、それぞれ3個ずつ計6個配設されている。
このようなデスク11及び椅子21では、デスク11のC側、D側にそれぞれ3人の執務者をA−B方向に所定の間隔を有して椅子21に着座可能とし、天板13を共有して執務可能としている。
【0031】
次に、デスクサイド什器2について詳細に説明する。
図2に示すように、デスクサイド什器2は、床面F上に載置されたベース体31と、該ベース体31の上方に載置された上部収納体51と、該ベース体31の上方であって上部収納体51と隣接載置された腰掛部71とを備えている。
また、図1に示すように、デスクサイド什器2は、デスク11の天板13の下方の空間内に上部収納体51を挿入して設置されている。
ここで、デスクサイド什器2の幅方向(一方向)を図2に示すS−T方向と、奥行き方向(一方向に直交する方向)をU−V方向とする。
【0032】
図3に示すように、ベース体31は、箱状のベース本体41と、該ベース本体41の下面に設けられたベース用キャスター48とを有している。
【0033】
ベース本体41は、図1に示すように着座する執務者側が開口部42とされた箱状部材であり、S−T方向に幅広として形成されている。また、図3に示すように、ベース本体41は、下面を形成する略矩形のベース用底板43と、該ベース用底板43から立設する一対のベース用側板44及びベース用背板45と、該ベース用側板44及びベース用背板45の上部に設けられたベース用天板46と、ベース用底板43のS−T方向略中央から立設するベース用仕切板47とを有している。
ベース用天板46の上面には、上部収納体51及び腰掛部71取り付け用のベース取付穴部49が複数設けられている。本実施形態では、U−V方向に間隔を有して2個、S−T方向に間隔を有して5個の計10個の穴部(H〜Q)が設けられている。
【0034】
ベース用キャスター48は、デスクサイド什器2を床面F上にて移動可能とし、ベース用底板43の下面に複数設けられ、本実施形態では、U−V方向に間隔を有して2箇所、S−T方向に間隔を有して3箇所の計6箇所設けられている。また、ベース用キャスター48として、本実施形態では低床式ベース用キャスターが採用されている。
【0035】
上部収納体51は、ベース本体41と同様に着座する執務者側が開口部52とされ、内部に物品を収納可能とされた箱状部材である。また、図2に示すように、そのS−T方向の寸法がベース本体41のS−T方向の寸法よりも短寸とされ、U−V方向の寸法はベース本体41のU−V方向の寸法と略同一である。
また、図3に示すように、上部収納体51は、下面を形成する略矩形の収納体用底板53と、該収納体用底板53から立設する一対の収納体用側板54及び収納体用背板55と、該収納体用側板54及び収納体用背板55の上部に設けられた収納体用天板56と、収納体用底板53と収納体用天板56との間に配設された収納体用棚板57とを有している。
図4に示すように、一対の収納体用側板54の内面には、奥行き方向に離間して一対のスリット穴61がそれぞれ設けられ、該スリット穴61に棚板取付部材62の一端が挿入されるとともに、他端がスリット穴61から内方に向かって突出し、該突出した部分に収納体用棚板57が載置されることにより、収納体用棚板57が上部収納体51内部に配設されている。
また、収納体用底板53の下面には、下向きに突出するベース本体41取り付け用の第一ダボ59が複数設けられている。本実施形態では、U−V方向に間隔を有してそれぞれ2箇個、S−T方向に間隔を有して2個の計4個の第一ダボ59が設けられている。そして、当該第一ダボ59は、図3に示すベース本体41のベース用天板46の上面に設けられたベース取付穴部49の(H,I,M,N)に挿入されることにより、図2に示すように上部収納体51はベース体31に対してS−T方向のS側の端部(一端部)及びU−V方向の両端部を揃えて載置されている。
【0036】
図2に示すように、腰掛部71は板状部材であり、そのS−T向の寸法がベース本体41のS−T方向の寸法よりも短寸とされ、U−V方向の寸法はベース本体41のU−V方向の寸法と略同一として構成され、ベース本体41の上方であって上部収納体51に隣接して載置されている。
また、図5に示すように、腰掛部71はベース本体41の上面に載置される下部材72と、該下部材72の上方に積層され着座可能とされた上部材73とを有している。
下部材72には、下向きに突出するベース本体41取り付け用の第二ダボ79が複数設けられている。本実施形態では、腰掛部71のU−V方向に間隔を有して2個、S−T方向に間隔を有して2個の計4個の第二ダボ79が設けられている。そして、当該第二ダボ79は、図3に示すベース本体41のベース用天板46の上面に設けられたベース取付穴部49の(J,L,O,Q)に挿入されることにより、図2に示すように腰掛部71はベース体31に対してS−T方向のT側の端部(他端部)及びU−V方向の両端部を揃えて載置されている。
また、本実施形態では、図5に示すように、下部材72はベニア合板で構成されるとともに、その下面から上方に向かって鬼目ナット75が設けられ、該鬼目ナット75にネジ76が挿入されることにより、該ネジ76の頭部を第二ダボ79として構成されている。また、上部材73は、例えばウレタン等のクッション材で構成されている。
なお、本実施形態では、図2に示すように、腰掛部71と上部収納体51とのS−T方向の寸法は、腰掛部71のS−T方向の寸法の方が大とされている。
【0037】
また、図3に示すように、上部収納体51の第一ダボ59(図4参照)をベース本体41のベース用天板46の上面に設けられたベース取付穴部49の(K,L,P,Q)に挿入するとともに、腰掛部71の第二ダボ79(図5参照)をベース本体41のベース用天板46上面に設けられたベース取付穴部49の(H,J,M,O)に挿入することもできる。この場合は、上部収納体51はベース体31のT側の端部(他端部)に、腰掛部71はベース体31のS側の端部(一端部)にそれぞれ揃えて載置される。
【0038】
このように構成されたデスクシステム1では、上部収納体51及び腰掛部71をベース体31のS−T方向のS側またはT側に選択的に載置することができる。
具体的には、図1に示すように、椅子21に着座する執務者のデスク11に向かって右側にデスクサイド什器2を載置する場合には、図2に示す構成のデスクサイド什器2とすることで、上部収納体51をデスク11の天板13の下方に配置することができるとともに、腰掛部71を天板13の手前側に設けることできる。
一方、図6に示すように、椅子21に着座する執務者のデスク11に向かって左側にデスクサイド什器2を載置する場合には、図2とS−T方向反転にした構成のデスクサイド什器2とすることで、上部収納体51をデスク11の天板13の下方に配置することができるとともに、腰掛部71を天板13の手前側に設けることできる。
以上のように、執務者は、デスク11とデスクサイド什器2との配置関係や使い勝手に応じて、上部収納体51及び腰掛部71の載置位置を適宜選択できるため、什器としての使い勝手を良好とするとともに、配置変更にも柔軟に対応することができる。
【0039】
また、ベース体31にはベース用キャスター48が設けられているため、執務者は容易にデスクサイド什器2を移動することができるためには、配置変更にも柔軟に対応することができる。
【0040】
また、上部収納体51をデスク11の天板13の下方に配置することができるため、天板13の下方の空間を有効利用することができとともに、執務空間における収納スペースを確保することができる。
【0041】
また、椅子21に着座する執務者と打ち合わせのある訪問者が訪れた場合には、該訪問者は腰掛部71に着座して打ち合わせをすることができるため、什器としての使い勝手を良好とすることができる。
また、腰掛部71と上部収納体51との幅方向の寸法は、腰掛部71の幅方向の寸法の方が大とされているため、図7に示すように、訪問者Zが腰掛部71に着座して脚をデスク11の下方に配設する場合に、該脚と上部収納体51とが接触することがなく快適な体勢で着座することができる。
【0042】
(第二実施形態)
以下、本発明の第二実施形態に係るデスクサイド什器202ついて、図8を用いて説明する。
この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0043】
第一実施形態におけるデスクサイド什器2では、図2に示すように上部収納体51のU−V方向のV側が開口部52とされているが、本実施形態では、図2及び図8に示すようにU−V方向のV側及びS−T方向のT側が選択的に開口部242とされる。
【0044】
すなわち、図8に示すように、デスクサイド什器202の上部収納体251は、そのS−T方向の寸法及びU−V方向の寸法が同一で形成され、換言すると平面視において正方形に形成されている。
【0045】
このように構成されたデスクシステム201では、上部収納体251がその開口部242をU−V方向のV側、S−T方向のT側に向けて選択的に載置可能とされている。よって、執務者の上部収納体251の開口部242へのアクセスの要望に応じて、該上部収納体251の載置方向を選択することができ、使い勝手を良好とするとともに、配置変更にも柔軟に対応することができる。
【0046】
(第三実施形態)
以下、本発明の第三実施形態に係るデスクサイド什器302ついて、図7を用いて説明する。
この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0047】
第一実施形態におけるデスクサイド什器2では、図2に示すように上部収納体51の開口部42は奥行き方向の一方側にのみ設けられていたが、図7に示すように本実施形態では奥行き方向の両方側に設けられている。
【0048】
すなわち、上部収納体は、収納体用底板の奥行き方向略中央から立設する分割板350で奥行き方向一方側と他方側とに分割されている。
このように構成された上部収納体351では、執務者がE側及びF側からアクセス可能となる。よって、デスクサイド什器302を挟んで二人の執務者が物品を収納することができるため、収納面での利便性を高めることができる。
【0049】
(第四実施形態)
以下、本発明の第四実施形態に係るデスクサイド什器402ついて、図9を用いて説明する。
この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0050】
第一実施形態におけるデスクサイド什器2では、図2に示すように腰掛部71の奥行き方向の端部及び幅方向の端部はベース体31の端部と揃えて載置されていた。一方、本実施形態では、図9に示すように、幅方向の端部がベース体31の端部よりも突出している。
【0051】
すなわち、腰掛部471はS−T方向のS側の端部は上部収納体51に当接するとともに、T側の端部は正面視してベース体31の端部よりも突出している。
このように構成されたデスクサイド什器402では、訪問者Zは腰掛部471に着座する際には、膝下Z1を腰掛部471の突出部分の下方に配設することができるため、快適な姿勢で着座することができる。
【0052】
(第五実施形態)
以下、本発明の第五実施形態に係るデスクサイド什器502ついて、図10を用いて説明する。
この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0053】
第一実施形態におけるデスクサイド什器2では、図3に示すように上部収納体51及び腰掛部71はベース体31に対して、該ベース体31のベース取付穴部49に第一ダボ59及び第二ダボ79が挿入されることにより固定されている。一方、本実施形態では、図10に示すように、支持ピン586により固定されている。
【0054】
すなわち、上部収納体551及び腰掛部571の下面には、支持金具581が皿ネジ582により固定されるとともに凹穴部583が設けられ、該凹穴部583には下端に鍔部を有する雌ネジ筒584が圧嵌されている。そして、上部に雄ネジ部585を有する支持ピン586は、該雌ネジ筒584に螺合されるとともに、該支持金具581の下部に設けられたつまみ部587により緊締されている。すなわち、支持ピン586の突出高さを任意の位置に調整し、つまみ部587を底面視時計回りに回転すると、その内周部側の上面が雌ネジ筒584の下面に圧着することにより、支持ピン586の雌ネジ筒584に対する回動が阻止されて緊締される。
また、該支持ピン586の下端部はテーパ状に形成され、ベース体531の上面に設けられた取付穴588に嵌合された支持筒589に挿入配置されている。
【0055】
このように構成されたデスクサイド什器502では、支持ピン586の突出長さを調整することにより、上部収納体551及び腰掛部571の高さを調整することができるとともに、該上部収納体551及び腰掛部571をベース体531に対して確実に固定することができる。
【0056】
(第六実施形態)
以下、本発明の第六実施形態に係るデスクサイド什器602ついて、図11を用いて説明する。
この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0057】
第一実施形態におけるデスクサイド什器2では、図3に示すように物品を収納する部分は、ベース体31と上部収納体51とから構成されている。一方、本実施形態に係るデスクサイド什器602では、図11に示すように物品を収納する部分は第一ベース体631と第二ベース体651とから構成されている。
【0058】
すなわち、デスクサイド什器602は、床面F上に載置された第一ベース体631と、該第一ベース体631のS−T方向T側に配設され第一ベース体631よりも短尺な高さ寸法とされた第二ベース体651と、第二ベース体651の上方であって第一ベース体631と隣接載置された腰掛部71とを備えている。
また、デスクサイド什器602は、図1に示すデスク11の天板13の下方の空間内に第一ベース体631を挿入して設置されている(不図示)。すなわち、図1に示すデスク11の奥行き方向C−D方向が、図11に示すデスクサイド什器602の幅方向S−T方向と同一とされており、デスク11の天板13の一の辺に沿う方向は、図1に示すC−D方向であり、かつ図11に示すS−T方向である。
【0059】
第一ベース体631は、箱状の第一ベース本体630と、該第一ベース本体630の下面に設けられたベース用キャスター48とを有している。
【0060】
第一ベース本体630は、一方側(U−V方向のV方向)が開口部632とされた箱状部材であり、下面を形成する第一ベース用底板633と、該第一ベース用底板633から立設する一対の第一ベース用側板634a,634b及び第一ベース用背板635と、該第一ベース用側板634a,634b及び第一ベース用背板635の上部に設けられた第一ベース用天板636と、第一ベース用底板633と第一ベース用天板636との間に配設された第一ベース用棚板637とを有している。また、第一ベース体631は、一対の第一ベース用側板634a,634b間で囲まれた空間において物品を収納可能とされている。
【0061】
ベース用キャスター48は、デスクサイド什器602を床面F上にて移動可能とし、第一ベース用底板633の下面に複数に設けられ、本実施形態では、U−V方向に間隔を有して2箇所、S−T方向に間隔を有して2箇所の計4箇所設けられている。
【0062】
第二ベース体651は、箱状の第二ベース本体650と、該第二ベース本体650の下面に設けられたベース用キャスター48とを有している。
【0063】
第二ベース本体650は、一方側(U−V方向のV方向)が開口部662とされた箱状部材であり、下面を形成する第二ベース用底板663と、該第二ベース用底板663から立設する一対の第二ベース用側板664a,664b及び第二ベース用背板665と、該第二ベース用側板664a,664b及び第二ベース用背板665の上部に設けられた第二ベース用天板666とを有している。また、第二ベース体651は、一対の第二ベース用側板664a,664b間で囲まれた空間において物品を収納可能とされている。
【0064】
ベース用キャスター48は、デスクサイド什器602を床面F上にて移動可能とし、第二ベース用底板663の下面に複数に設けられ、本実施形態では、U−V方向に間隔を有して2箇所、S−T方向に間隔を有して2箇所の計4箇所設けられている。
【0065】
また、第一ベース体631と第二ベース体651とのU−V方向の寸法は同一とされており、第一ベース体631と第二ベース体651とは、第一ベース用側板634bを第二ベース用側板664aに当接させて連結されている。また、第一ベース用側板634bと第二ベース用側板664aとは、例えばボルト611とナット612とにより固定されている。また、第一ベース用側板634bと第二ベース用側板664aとは、クリップによる固定等適宜選択可能である。あるいは、第一実施形態における上部収納体51(または腰掛部71)とベース本体41との固定のように、ベース取付穴部49と第一ダボ59(または第二ダボ79)との嵌合による固定であってもよい。
また、第一ベース用側板634a,634b及び第二ベース用側板664a,664bには、それぞれボルト孔613が形成されているため、第一ベース用側板634aを第二ベース用側板664bに当接させるように、第一ベース体631を第二ベース体651のS−T方向T側に配置することもできる。
【0066】
腰掛部71は板状部材であって、第二ベース体651に載置され、第二ベース用天板666とS−T向の寸法及びU−V方向の寸法が略同一とされている。
【0067】
このように構成されたデスクサイド什器602では、第一ベース体631及び第二ベース体651をS−T方向のS側またはT側に選択的に配置することができる。よって、執務者は、デスク11とデスクサイド什器602との配置関係や使い勝手に応じて、第一ベース体631、第二ベース体651の配置位置を選択できるため、什器としての使い勝手を良好とするとともに、配置変更にも柔軟に対応することができる。
【0068】
また、配置変更の際には、第一ベース体631と第二ベース体651とを分離させれば容易移動させることができるため、使い勝手を良好とすることができる。
【0069】
また、上述した実施の形態において示した動作手順、あるいは各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
【0070】
例えば、第一実施形態及び第五実施形態で示す上部収納体51,551及び腰掛部71,571とベース体31,531の固定方向の他に、上部収納体及び腰掛部をベース体にビス等で固定することとしてもよい。この場合は、上部収納体及び腰掛部を強固に固定することができる。
【0071】
また、本実施形態では、ベース体31の上方には上部収納体51と腰掛部71が載置されているが、上部収納体51が載置される箇所に別の腰掛部を載置して、ベース体31の上方全面を腰掛部とする構成であってもよい。このような構成では、デスクサイド什器を挟んで両側の執務者にそれぞれ訪問者があった場合でも、デスクサイド什器をデスク11の下方から引き出して、デスクサイド什器の幅方向一方側に一の訪問者が着座し、幅方向他方側に他の訪問者が着座することができる。よって、多くの訪問者が着座可能となり、デスクサイド什器の着座機能の利便性を高めることができる。
【0072】
また、第四実施形態では、腰掛部471の突出部分は幅方向の端部に設けられていたが、奥行き方向の端部に設けてよい。この構成では、訪問者が腰掛部471に執務者側に向かって着座する場合に、膝下を突出部分の下方に配設でき、快適な姿勢をとることができる。
【符号の説明】
【0073】
1,201…デスクシステム
2,202,302,402,502,602…デスクサイド什器
11…デスク
12…脚部
13… 天板
31,531…ベース体
48…ベース用キャスター
51,251,351,551…上部収納体
52…開口部
71,471,571…腰掛部
631…第一ベース体
651…第二ベース体
F…床面
S側…一端部側
T側…他端部側
S−T方向…一方向
U−V方向…一方向に直交する方向
【特許請求の範囲】
【請求項1】
天板及び脚部を備えたデスクの周辺に配設して使用されるデスクサイド什器であって、
床面上に載置された一方向に幅広なベース体と、
該ベース体の前記一方向の寸法よりも短寸な該一方向の寸法とされ、内部に物品を収納可能とされた上部収納体とを備え、
前記上部収納体は前記ベース体の前記一方向の一端部側と他端部側とのいずれかの位置に選択的に載置可能とされるとともに、前記上部収納体を前記天板の下方に配置可能とされていることを特徴とするデスクサイド什器。
【請求項2】
請求項1に記載のデスクサイド什器において、
前記ベース体の上面における前記上部収納体を載置する部分以外の部分に載置して、着座可能な腰掛部を備えていることを特徴とするデスクサイド什器。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のデスクサイド什器において、
前記上部収納体は、平面視において正方形に形成されているとともに、その一辺をなす側面を開口部として箱状に形成され、
前記上部収納体は、前記開口部を水平方向において前記ベース体の前記一方向に直交する方向と該一方向とに向けて、前記ベース体に選択的に載置可能とされていることを特徴とするデスクサイド什器。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のデスクサイド什器において、
前記ベース体は、その下面に、該デスクサイド什器を前記床面上にて移動可能とするキャスターを有していることを特徴とするデスクサイド什器。
【請求項5】
デスクと、
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のデスクサイド什器とを備え、
該デスクサイド什器は、前記デスクの天板下方の空間内に前記上部収納体を挿入配置して設置可能とされていることを特徴とするデスクシステム。
【請求項6】
天板及び脚部を備えたデスクの周辺に配設して使用されるデスクサイド什器であって、
床面上に載置され、内部に物品を収納可能とされた第一ベース体と、
該第一ベース体よりも短尺な高さ寸法とされ、内部に物品を収納可能とされた第二ベース体とを備え、
前記第一ベース体と前記第二ベース体とは、前記デスクの天板の一の辺に沿う辺方向に配置順を選択して連結可能とされていることを特徴とするデスクサイド什器。
【請求項7】
請求項6に記載のデスクサイド什器において、
前記第二ベース体に載置して、着座可能な腰掛部を備えていることを特徴とするデスクサイド什器。
【請求項8】
請求項6または請求項7に記載のデスクサイド什器において、
前記第一ベース体及び前記第二ベース体は、その下面に、該デスクサイド什器を前記床面上にて移動可能とするキャスターを有していることを特徴とするデスクサイド什器。
【請求項9】
デスクと、
請求項6から請求項8のいずれか一項に記載のデスクサイド什器とを備え、
該デスクサイド什器は、前記デスクの天板下方の空間内に前記第一ベース体を挿入配置して設置可能とされていることを特徴とするデスクシステム。
【請求項1】
天板及び脚部を備えたデスクの周辺に配設して使用されるデスクサイド什器であって、
床面上に載置された一方向に幅広なベース体と、
該ベース体の前記一方向の寸法よりも短寸な該一方向の寸法とされ、内部に物品を収納可能とされた上部収納体とを備え、
前記上部収納体は前記ベース体の前記一方向の一端部側と他端部側とのいずれかの位置に選択的に載置可能とされるとともに、前記上部収納体を前記天板の下方に配置可能とされていることを特徴とするデスクサイド什器。
【請求項2】
請求項1に記載のデスクサイド什器において、
前記ベース体の上面における前記上部収納体を載置する部分以外の部分に載置して、着座可能な腰掛部を備えていることを特徴とするデスクサイド什器。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のデスクサイド什器において、
前記上部収納体は、平面視において正方形に形成されているとともに、その一辺をなす側面を開口部として箱状に形成され、
前記上部収納体は、前記開口部を水平方向において前記ベース体の前記一方向に直交する方向と該一方向とに向けて、前記ベース体に選択的に載置可能とされていることを特徴とするデスクサイド什器。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のデスクサイド什器において、
前記ベース体は、その下面に、該デスクサイド什器を前記床面上にて移動可能とするキャスターを有していることを特徴とするデスクサイド什器。
【請求項5】
デスクと、
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のデスクサイド什器とを備え、
該デスクサイド什器は、前記デスクの天板下方の空間内に前記上部収納体を挿入配置して設置可能とされていることを特徴とするデスクシステム。
【請求項6】
天板及び脚部を備えたデスクの周辺に配設して使用されるデスクサイド什器であって、
床面上に載置され、内部に物品を収納可能とされた第一ベース体と、
該第一ベース体よりも短尺な高さ寸法とされ、内部に物品を収納可能とされた第二ベース体とを備え、
前記第一ベース体と前記第二ベース体とは、前記デスクの天板の一の辺に沿う辺方向に配置順を選択して連結可能とされていることを特徴とするデスクサイド什器。
【請求項7】
請求項6に記載のデスクサイド什器において、
前記第二ベース体に載置して、着座可能な腰掛部を備えていることを特徴とするデスクサイド什器。
【請求項8】
請求項6または請求項7に記載のデスクサイド什器において、
前記第一ベース体及び前記第二ベース体は、その下面に、該デスクサイド什器を前記床面上にて移動可能とするキャスターを有していることを特徴とするデスクサイド什器。
【請求項9】
デスクと、
請求項6から請求項8のいずれか一項に記載のデスクサイド什器とを備え、
該デスクサイド什器は、前記デスクの天板下方の空間内に前記第一ベース体を挿入配置して設置可能とされていることを特徴とするデスクシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−106928(P2013−106928A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−11168(P2012−11168)
【出願日】平成24年1月23日(2012.1.23)
【出願人】(000000561)株式会社岡村製作所 (1,415)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年1月23日(2012.1.23)
【出願人】(000000561)株式会社岡村製作所 (1,415)
【Fターム(参考)】
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