説明

ナビゲーション装置、その制御方法及び制御プログラム

【課題】ナビゲーションの技術において、走行中に立ち寄りそうな施設が沿道に多い道路を優先的に経路に用いることにより、途中で予期せず施設に立寄ることになっても、迂回や時間のロスを最小限で済ませる。
【解決手段】施設数判断部41が、地図データに含まれる施設データ及び道路データから、各道路の周辺における施設数を判断する。このように判断された施設数の多い道路を、経路計算部42が、優先的に採用して経路計算を行う。このように、沿道に施設が多い道路を優先的に経路に用いることにより、途中で予期せず施設に立ち寄ることになっても、迂回や時間のロスが最小限で済む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーションの技術において、走行中に立ち寄りそうな施設が沿道に多い道路を優先的に経路に用いることにより、途中で予期せず施設に立寄ることになっても、迂回や時間のロスを最小限で済ませる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタル技術の進展に伴い、車両などの移動体について目的地への経路を案内するナビゲーション装置の技術が急速に普及した。ナビゲーション装置では、典型的には、地図上の道路や地名、建物などを数値化して選られたデータベースをCD−ROM等の記憶媒体に保持させ、それらデジタル地図データベースに基づいて目的地を設定し、予め装置が保持している道路データベースにしたがって誘導路を経路探索し、得られた誘導路と、ジャイロスコープや車速パルスを用いた自立航法及びGPSやFM多重を用いた電波航法から推定した自車位置とをマップマッチングしながら画面上に表示し経路誘導を行う。
【0003】
このようなナビゲーション装置において、商業施設などの目的地の設定を容易にするため、検索の機能も普及している。このような検索では、自車周辺検索、目的地周辺検索、ルートサイド検索(経路上の施設を検索)等の機能があり、誘導路を走行中でもユーザが立ち寄りたい施設等を探すことができる。
【特許文献1】特開2005−37143
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、目的地を設定し出発する時点では、途中寄り道の予定が無くても、途中で空腹になるなど事情が変わり飲食店などに立ち寄りたい場合も考えられるが、その時点で飲食店を上記の周辺検索等で探し経由地とするような場合は、そのための迂回や時間のロスが大きくなる問題が生じる。食事などの時間帯によって飲食店の多い場所を優先するなどの例はあるが(例えば、特許文献1参照)、個別具体的な好みや事情などに応じた使い勝手や、出力する情報も不十分であった。
【0005】
本発明は、上記のような従来技術の課題を解決するもので、その目的は、ナビゲーションの技術において、走行中に立ち寄りそうな施設が沿道に多い道路を優先的に経路に用いることにより、途中で予期せず施設に立寄ることになっても、迂回や時間のロスを最小限で済ませることである。本発明の他の目的は、個別具体的な好みや事情などに応じた優れた使い勝手の実現、さらには、より充実した情報の出力である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するため、本発明の一態様は(請求項1、9、17)、自車位置推定用の航法センサと、情報の入力部及び記憶部と、表示部を含む情報の出力部と、前記各部の制御を含む情報処理を行う制御部と、を備え、出発地から目的地までの経路を案内するナビゲーション装置(その制御方法、制御プログラム)において、施設の位置情報を含む施設データと、道路の位置及び属性を含む道路データと、を含む地図データを前記記憶部で記憶する記憶手段を用い、前記地図データに含まれる前記施設データ及び前記道路データから、各道路の周辺における施設数を判断する施設数判断手段(方法及びプログラムでは「手段」は「処理」と読み替える。以下同じ。)と、判断された前記施設数の多い道路を優先的に採用して経路計算を行う経路計算手段と、を前記制御部が実現(方法及びプログラムでは「実現」は「実行」と読み替える。以下同じ。)することを特徴とする。
【0007】
このように、走行中に立ち寄りそうな施設が沿道に多い道路を優先的に経路に用いることにより、途中で予期せず施設に立寄ることになっても、迂回や時間のロスを最小限で済ませることが可能となる。
【0008】
本発明の他の態様は(請求項2、10、18)、上記態様において、前記判断の対象となる施設の種別の設定を前記入力部から受け付ける対象施設設定手段を前記制御部により実現し、前記施設数判断手段は、判断の対象として設定された前記施設の種別を対象として前記施設数を判断することを特徴とする。
【0009】
このように、判断対象とする施設の種別をユーザが自由に指定できることにより、ユーザごとや利用都度ごとに個別具体的な好みや事情などに合った優れた使い勝手が実現できる。
【0010】
本発明の他の態様は(請求項3、11、19)、上記態様において、施設の種別毎に、前記判断又は前記採用における優先度の設定を前記入力部から受け付ける優先度設定手段を前記制御部が実現し、前記経路計算手段は、設定された前記優先度を加味して前記経路計算を行うことを特徴とする。
【0011】
このように、どの種別の施設が多い道路を優先して経路に用いるか、種別ごとの優先度をユーザが指定できることにより、複数の種類の施設についても、個別具体的な好みや事情を反映させた経路を走行可能となる。
【0012】
本発明の他の態様は(請求項4、12、20)、上記態様において、自車の進行方向を前記航法センサを用いて検出する進行方向検出手段と、前記経路計算による経路上にあって、判断の対象として設定された前記種別の施設について、検出した前記進行方向からみて、経路の左右どちら側にあるのか前記表示部に表示する左右表示手段と、を前記制御部により実現することを特徴とする。
【0013】
このように、設定した種別でかつ経路上にある施設について、自車の進行方向から見て左右どちら側になるのかを表示することにより、立寄りが容易となり、運転の安全も改善できる。
【0014】
本発明の他の態様は(請求項5、13、21)、上記態様において、前記左右表示手段は、設定された前記優先度の高い種別の施設を表示対象とすることを特徴とする。
【0015】
このように、高い優先度の設定された種別の施設を、左右の表示対象とすることにより、ユーザの設定した関心の高い施設の情報が提供でき、個別具体的な使い勝手が改善する。
【0016】
本発明の他の態様は(請求項6、14、22)、上記態様において、自車位置を前記航法センサを用いて検出する自車位置検出手段と、前記経路計算による経路上にあって、前記判断の対象として設定された前記施設について、検出した前記自車位置からの距離を前記表示部に表示する距離表示手段と、を前記制御部が実現することを特徴とする。
【0017】
このように、判断対象の各施設への自車位置からの距離を表示することにより、どの施設に立寄るかを距離を考慮して判断することが容易になる。
【0018】
本発明の他の態様は(請求項7、15、23)、上記態様において、前記距離表示手段は、前記自車位置から、設定された前記優先度の高い種別の施設までの距離を表示することを特徴とする。
【0019】
このように、高い優先度の設定された種別の施設を、距離の表示対象とすることにより、ユーザの設定した関心の高い施設の情報が提供でき、個別具体的な使い勝手が改善する。
【0020】
本発明の他の態様は(請求項8,16、24)、上記態様において、前記経路計算による前記経路の全部、前途又は一部について、経路から所定距離範囲内の施設について、施設数と、自車位置からの到着予想時刻若しくは時間、の少なくとも一方を表示する手段を前記制御部により実現することを特徴とする。
【0021】
このように、経路から近い各施設について数や、到着予想時間等を表示することにより、施設立寄りを含むドライブの時間を計画することも一層容易になる。
【発明の効果】
【0022】
以上のように、本発明によれば、ナビゲーションの技術において、走行中に立ち寄りそうな施設が沿道に多い道路を優先的に経路に用いることにより、途中で予期せず施設に立寄ることになっても、迂回や時間のロスを最小限で済ませることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
次に、本発明を実施するための最良の実施形態について、図面に沿って説明する。なお、背景技術や課題で既に説明し本発明と共通の前提事項は繰り返さない。
【0024】
〔1.構成〕
本実施形態は、出発地から目的地までの経路を案内するナビゲーション装置(以下「本装置」とも呼ぶ)を示すもので、ナビゲーション装置の制御方法及び制御プログラムとしても把握可能である。
【0025】
そのうち、本装置の構成を図1に示す。まず、航法センサを用いる自車位置推定用の部分として、1は、GPSによる絶対位置・方位検出部、2は、ジャイロ等を用いる相対方位検出部、3は、車より得られるパルスを処理するための車速検出部である。5〜7は、システムが動作するのに必要なメモリ、8は、表示に必要なメモリ、9は、表示部10やユーザ入力部11と制御部4とを結ぶユーザインタフェース部、10は、地図やメニューなどの情報を液晶表示パネルなどに表示する表示部であり、図示しない音声合成回路やスピーカなどともに情報の出力部を構成する。11は、ユーザから指示など各種情報の入力を受け付ける入力部である。
【0026】
また、12は、HDD(ハードディスクドライブ、)、DVD−ROMやCD−ROMなどの記憶媒体から各種のデータベースを読み取るためのディスク制御部で、DRAMなどのメモリとともに情報の記憶部を構成する。この記憶部は、施設の位置情報を含む施設データと、道路の位置及び属性を含む道路データと、を含む地図データを記憶する記憶手段の役割を果たす。
【0027】
ここで、道路データは、経路探索用データベースと、表示地図用データベースという二つの部分を持つ。すなわち、図2(a)のような道路のネットワーク構造があるとき、経路探索用データベースは、図2(b)に示すように、主要交差点あるいは、道路属性(道路種別、車幅)が変わる場所をノードとし、そのノード間をリンクとして表現するものである。表示地図用データベースは、図2(c)に示すように、細街路(道幅5.5m以内など)といった案内不適切な道路や、表示用の形状点も含む。
【0028】
図1のなかで、4は、本装置の各部の制御を含む情報処理を行う制御部で、システム全体を制御するメインCPU及びその周辺回路であるが、この制御部4は、所定の制御プログラムに従い、以下のような機能作用に対応する処理手段(例えば、図1の41、42…)を実現実行する。
【0029】
〔2.作用効果〕
〔2−1.基本的作用効果〕
まず、基本的には、制御部4において、施設数判断部41(施設数判断手段)が、前記地図データに含まれる前記施設データ及び前記道路データから、各道路の周辺における施設数を判断する(施設数判断処理)。このように判断された施設数の多い道路を、経路計算部42(経路計算手段)が、優先的に採用して経路計算を行う(経路計算処理)。このように、沿道に施設が多い道路を優先的に経路に用いることにより、途中で予期せず施設に立ち寄ることになっても、迂回や時間のロスが最小限で済む。
【0030】
〔2−2.種別の設定〕
対象施設設定部43(対象施設設定手段)を設け、上記のような施設数判断の対象となる施設の種別の設定を入力部11から受け付けてもよい(対象施設設定処理)。この場合、施設数判断部41は、判断の対象として、このように設定された施設の種別を対象として前記施設数を判断する。このように、判断対象とする施設の種別をユーザが自由に指定できることにより、ユーザごとや利用都度ごとに個別具体的な好みや事情などに合った優れた使い勝手が実現できる。
【0031】
〔2−3.優先度の設定〕
また、優先度設定部44(優先度設定手段)を設け、前記経路計算での前記採用における優先度の設定を、施設の種別毎に、入力部11から受け付けてもよい(優先度設定処理)。この場合、経路計算部42は、このように設定された前記優先度を加味して前記経路計算を行う。このように、どの種別の施設が多い道路を優先して経路に用いるか、種別ごとの優先度をユーザが指定できることにより、複数の種類の施設についても、個別具体的な好みや事情を反映させた経路を走行可能となる。
【0032】
〔2−4.左右の表示〕
各施設が道路のどちら側かを表示してもよい。この場合、進行方向検出部45(進行方向検出手段)を設け、前記航法センサを用いて、すなわち絶対位置・方位検出部1や相対方位検出部2などからの情報に基づいて、自車の進行方向を検出する(進行方向検出処理)。また、左右表示部46(左右表示手段)を設け、前記経路計算による経路上にあって、判断の対象として設定された前記種別の施設について、検出した前記進行方向からみて、経路の左右どちら側にあるのか表示部10に表示する(左右表示処理)。
【0033】
このように、設定した種別でかつ経路上にある施設について、自車の進行方向から見て左右どちら側になるのかを表示することにより、立寄りが容易となり、運転の安全も改善できる。
【0034】
特に、上記のような左右の表示は、優先度設定部44により設定された前記優先度の高い種別の施設を表示対象とすることも望ましい。ここで優先度の「高い」の基準は相対的でも絶対的でもよい。このように、高い優先度の設定された種別の施設を、左右の表示対象とすることにより、ユーザの設定した関心の高い施設の情報が提供でき、個別具体的な使い勝手が改善する。
【0035】
〔2−5.距離の表示〕
また、本装置では、自車位置検出部47(自車位置検出手段)が前記航法センサを用いて自車位置を検出しているが(自車位置検出処理)、この自車位置を用いて各施設への距離を表示する距離表示部48(距離表示手段)を設けてもよい。すなわち、距離表示部48は、前記経路計算による経路上にあって、対象施設設定部43により前記判断の対象として設定された前記施設について、自車位置検出部47が検出する前記自車位置からの距離を表示部10に表示する(距離表示処理)。
【0036】
このように、判断対象の各施設への自車位置からの距離を表示することにより、どの施設に立寄るかを距離を考慮して判断することが容易になる。
【0037】
特に、上記のような距離の表示は、優先度設定部44により設定された前記優先度の高い種別の施設を表示対象とすることも望ましい。このように、高い優先度の設定された種別の施設を、距離の表示対象とすることにより、ユーザの設定した関心の高い施設の情報が提供でき、個別具体的な使い勝手が改善する。
【0038】
〔2−6.施設数や到着予想の表示〕
また、経路の全部、前途又は一部について、経路から所定距離範囲内の施設について、施設数と、自車位置からの到着予想時間若しくは時刻、の少なくとも一方やその他の情報を表示する手段や処理を導入してもよい。このように、経路から近い各施設について数や、到着予想時間等を表示することにより、施設立寄りを含むドライブの時間を計画することも一層容易になる。
【0039】
〔3.具体例〕
上記のような各特徴や態様を適宜組み合わせた例を示す。
〔3−1.経路探索への施設数反映〕
まず、経路探索アルゴリズムは、出発地の最寄りのリンクと、目的地の最寄りのリンクの間を、典型的にはダイクストラ法を用いて探索する。この際、両端や途中で判断対象となるそれぞれのリンクについては、以下のような道路属性により通りやすさを数値(コスト)の少なさとして決定し、それら数値(コスト)が低い道路を優先的に経路に組み込む。このような判断における道路の通りやすさ、すなわち経路での採用のされやすさは、次のように表すことができる。

道路の通りやすさ=α×リンク距離
α:(例えば、国道=10、県道=15のように道路属性による重み付け)

すなわち、経路探索用データベース(図2(b))のリンク属性オフセットに基づくリンク情報として(図3)、リンク属性や、道路沿い施設情報として、道路沿い施設フラグ、施設数、施設のリンク内距離、道路の右沿い、左沿いにあるかといった情報を設定する。
【0040】
選択した施設による道路の通りやすさは、以下のように設定することで、施設のある道路に優先的に経路を引かせることが可能である。

施設による道路の通りやすさ=α×リンク距離×(リンク距離/(β×該当施設数+リンク距離)) …式1

このβを大きくすれば、該当施設がある道路がより優先されるようになる。すなわちこのβを変更することにより、該当施設のある道路の優先度を変更できる。
【0041】
〔3−2.施設の選択と優先度の設定〕
優先度の設定は上記のβの変更により可能であり、施設の選択とあわせて図4に例示するようなユーザ設定画面が考えられる。この画面例では施設の種別ごとの「優先度」について、グラフィック表示による「大」「中」「小」の優先度ボタンの操作により、表1に示すような対応するβをユーザが設定でき、「なし」のボタンでその施設を選択すなわち指定から外し、判断から除外できる。
【0042】
〔3−3.距離や到着予想時刻等の表示〕
また、選択した施設について、まず、経路上の距離は、探索結果である経路のなかで現在の走行場所からリンク距離を加算して求める。また、この距離をもとに、国道は30km/h、県道は20km/hといった予想平均走行速度などから、各施設の到着予想時間や時刻も計算可能である。施設ごとのこれら情報は、施設情報の「右or左道路沿いフラグ」(図3)に基づき、例えば図5に示すように、走行道路の右沿いか左沿いかわかるように簡易的に表示することが望ましい。なお「右or左道路沿いフラグ」は北向きや東向きなどを基準とし、走行方向が逆なら逆の意味に解釈するなど、詳細は自由である。
【0043】
〔3−4.フローチャートの例〕
以上のような処理の主な部分に対応するフローチャートの一例を図6に示す。すなわち、優先度が設定され選択されている施設がなければ(ステップS1)通常探索をするが(ステップS2)、そのような施設があれば(ステップS1)、上記のようにβを設定し(ステップS3)、上記の式1を用いて経路探索し(ステップS4)、その経路探索の結果、道路沿いにおける選択した施設の有無に応じ(ステップS5)、有れば施設情報を表示し(ステップS6)、無ければその旨を知らせる(ステップS7)。
【0044】
〔4.主な効果の確認〕
以上のように、本実施形態によれば、ナビゲーションの技術において、走行中に立ち寄りそうな施設が沿道に多い道路を優先的に経路に用いることにより、途中で予期せず施設に立寄ることになっても、迂回や時間のロスを最小限で済ませることが可能となる。また、本実施形態によれば、個別具体的な好みや事情などに応じた優れた使い勝手の実現、さらには、より充実した情報の出力が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の実施形態の構成を示す機能ブロック図。
【図2】本発明の実施形態における表示地図用及び経路探索用の各データベースの例を示す概念図。
【図3】本発明の実施形態におけるリンク属性情報を例示する概念図。
【図4】本発明の実施形態における施設優先度の選択画面例を示す図。
【図5】本発明の実施形態における走行道路沿いの施設情報画面例を示す図。
【図6】本発明の実施形態における処理手順の一例を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0046】
1…絶対位置・方位検出部
2…相対方位検出部
3…車速検出部
4…制御部(メインCPU及びその周辺回路)
5…ROM
6…DRAM
7…SRAM
8…VRAM
9…ユーザインタフェース部
10…表示部
11…入力部
12…ディスク制御部
13…FM多重受信及び処理部
14…光/ビーコン受信及び処理部
41…施設数判断部
42…経路計算部
43…対象施設設定部
44…優先度設定部
45…進行方向検出部
46…左右表示部
47…自車位置検出部
48…距離表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車位置推定用の航法センサと、情報の入力部及び記憶部と、表示部を含む情報の出力部と、前記各部の制御を含む情報処理を行う制御部と、を備え、出発地から目的地までの経路を案内するナビゲーション装置において、
施設の位置情報を含む施設データと、道路の位置及び属性を含む道路データと、を含む地図データを前記記憶部で記憶する記憶手段を用い、
前記地図データに含まれる前記施設データ及び前記道路データから、各道路の周辺における施設数を判断する施設数判断手段と、
判断された前記施設数の多い道路を優先的に採用して経路計算を行う経路計算手段と、
を前記制御部が実現することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
前記判断の対象となる施設の種別の設定を前記入力部から受け付ける対象施設設定手段を前記制御部により実現し、
前記施設数判断手段は、判断の対象として設定された前記施設の種別を対象として前記施設数を判断することを特徴とする請求項1記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
施設の種別毎に、前記判断又は前記採用における優先度の設定を前記入力部から受け付ける優先度設定手段を前記制御部が実現し、
前記経路計算手段は、設定された前記優先度を加味して前記経路計算を行うことを特徴とする請求項1又は2記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
自車の進行方向を前記航法センサを用いて検出する進行方向検出手段と、
前記経路計算による経路上にあって、判断の対象として設定された前記種別の施設について、検出した前記進行方向からみて、経路の左右どちら側にあるのか前記表示部に表示する左右表示手段と、
を前記制御部により実現することを特徴とする請求項2又は3記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
前記左右表示手段は、設定された前記優先度の高い種別の施設を表示対象とすることを特徴とする請求項4記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
自車位置を前記航法センサを用いて検出する自車位置検出手段と、
前記経路計算による経路上にあって、前記判断の対象として設定された前記施設について、検出した前記自車位置からの距離を前記表示部に表示する距離表示手段と、
を前記制御部が実現することを特徴とする請求項2から5のいずれか一項に記載のナビゲーション装置。
【請求項7】
前記距離表示手段は、前記自車位置から、設定された前記優先度の高い種別の施設までの距離を表示することを特徴とする請求項6記載のナビゲーション装置。
【請求項8】
前記経路計算による前記経路の全部、前途又は一部について、経路から所定距離範囲内の施設について、施設数と、自車位置からの到着予想時刻若しくは時間、の少なくとも一方を表示する手段を前記制御部により実現することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のナビゲーション装置。
【請求項9】
自車位置推定用の航法センサと、情報の入力部及び記憶部と、表示部を含む情報の出力部と、前記各部の制御を含む情報処理を行う制御部と、を備え、出発地から目的地までの経路を案内するナビゲーション装置の制御方法において、
施設の位置情報を含む施設データと、道路の位置及び属性を含む道路データと、を含む地図データを前記記憶部で記憶する記憶手段を用い、
前記地図データに含まれる前記施設データ及び前記道路データから、各道路の周辺における施設数を判断する施設数判断処理と、
判断された前記施設数の多い道路を優先的に採用して経路計算を行う経路計算処理と、
を前記制御部が実行することを特徴とするナビゲーション装置の制御方法。
【請求項10】
前記判断の対象となる施設の種別の設定を前記入力部から受け付ける対象施設設定処理を前記制御部により実行し、
前記施設数判断処理は、判断の対象として設定された前記施設の種別を対象として前記施設数を判断することを特徴とする請求項9記載のナビゲーション装置の制御方法。
【請求項11】
施設の種別毎に、前記判断又は前記採用における優先度の設定を前記入力部から受け付ける優先度設定処理を前記制御部が実行し、
前記経路計算処理は、設定された前記優先度を加味して前記経路計算を行うことを特徴とする請求項9又は10記載のナビゲーション装置の制御方法。
【請求項12】
自車の進行方向を前記航法センサを用いて検出する進行方向検出処理と、
前記経路計算による経路上にあって、判断の対象として設定された前記種別の施設について、検出した前記進行方向からみて、経路の左右どちら側にあるのか前記表示部に表示する左右表示処理と、
を前記制御部により実行することを特徴とする請求項10又は11記載のナビゲーション装置の制御方法。
【請求項13】
前記左右表示処理は、設定された前記優先度の高い種別の施設を表示対象とすることを特徴とする請求項12記載のナビゲーション装置の制御方法。
【請求項14】
自車位置を前記航法センサを用いて検出する自車位置検出処理と、
前記経路計算による経路上にあって、前記判断の対象として設定された前記施設について、検出した前記自車位置からの距離を前記表示部に表示する距離表示処理と、
を前記制御部が実行することを特徴とする請求項10から13のいずれか一項に記載のナビゲーション装置の制御方法。
【請求項15】
前記距離表示処理は、前記自車位置から、設定された前記優先度の高い種別の施設までの距離を表示することを特徴とする請求項14記載のナビゲーション装置の制御方法。
【請求項16】
前記経路計算による前記経路の全部、前途又は一部について、経路から所定距離範囲内の施設について、施設数と、自車位置からの到着予想時刻若しくは時間、の少なくとも一方を表示する処理を前記制御部により実行することを特徴とする請求項9から15のいずれか一項に記載のナビゲーション装置の制御方法。
【請求項17】
自車位置推定用の航法センサと、情報の入力部及び記憶部と、表示部を含む情報の出力部と、前記各部の制御を含む情報処理を行う制御部と、を備え、出発地から目的地までの経路を案内するナビゲーション装置の制御プログラムにおいて、
施設の位置情報を含む施設データと、道路の位置及び属性を含む道路データと、を含む地図データを前記記憶部で記憶する記憶手段を用い、
前記地図データに含まれる前記施設データ及び前記道路データから、各道路の周辺における施設数を判断する施設数判断処理と、
判断された前記施設数の多い道路を優先的に採用して経路計算を行う経路計算処理と、
を前記制御部に実行させることを特徴とするナビゲーション装置の制御プログラム。
【請求項18】
前記判断の対象となる施設の種別の設定を前記入力部から受け付ける対象施設設定処理を前記制御部に実行させ、
前記施設数判断処理は、判断の対象として設定された前記施設の種別を対象として前記施設数を判断することを特徴とする請求項17記載のナビゲーション装置の制御プログラム。
【請求項19】
施設の種別毎に、前記判断又は前記採用における優先度の設定を前記入力部から受け付ける優先度設定処理を前記制御部に実行させ、
前記経路計算処理は、設定された前記優先度を加味して前記経路計算を行うことを特徴とする請求項17又は18記載のナビゲーション装置の制御プログラム。
【請求項20】
自車の進行方向を前記航法センサを用いて検出する進行方向検出処理と、
前記経路計算による経路上にあって、判断の対象として設定された前記種別の施設について、検出した前記進行方向からみて、経路の左右どちら側にあるのか前記表示部に表示する左右表示処理と、
を前記制御部に実行させることを特徴とする請求項18又は19記載のナビゲーション装置の制御プログラム。
【請求項21】
前記左右表示処理は、設定された前記優先度の高い種別の施設を表示対象とすることを特徴とする請求項20記載のナビゲーション装置の制御プログラム。
【請求項22】
自車位置を前記航法センサを用いて検出する自車位置検出処理と、
前記経路計算による経路上にあって、前記判断の対象として設定された前記施設について、検出した前記自車位置からの距離を前記表示部に表示する距離表示処理と、
を前記制御部に実行させることを特徴とする請求項18から21のいずれか一項に記載のナビゲーション装置の制御プログラム。
【請求項23】
前記距離表示処理は、前記自車位置から、設定された前記優先度の高い種別の施設までの距離を表示することを特徴とする請求項22記載のナビゲーション装置の制御プログラム。
【請求項24】
前記経路計算による前記経路の全部、前途又は一部について、経路から所定距離範囲内の施設について、施設数と、自車位置からの到着予想時刻若しくは時間、の少なくとも一方を表示する処理を前記制御部に実行させることを特徴とする請求項17から23のいずれか一項に記載のナビゲーション装置の制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−78627(P2007−78627A)
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−270169(P2005−270169)
【出願日】平成17年9月16日(2005.9.16)
【出願人】(000001487)クラリオン株式会社 (1,722)
【Fターム(参考)】