説明

ヒドロキシカルボン酸のエステルを含む抗菌組成物

抗菌組成物、特に粘膜組織(すなわち、粘膜)に対して、局所的に適用するのに有用な抗菌組成物であって、具体的には、ヒドロキシカルボン酸の脂肪族アルコールエステル、それらの乳酸アルコキシル化誘導体など、またはそれらの組合せを含んでいる。それらの組成物には、エンハンサー成分、界面活性剤成分、疎水性成分、および/または親水性成分をさらに含むことができる。そのような組成物は、効果的な局所抗菌活性を与え、従って、微生物(ウイルスを含む)によって引き起こされるかまたは悪化させられる症状の治療および/または予防に有用である。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
抗菌組成物であって、
(C2〜C8)ヒドロキシカルボン酸の(C7〜C14)飽和脂肪族アルコールエステル、(C2〜C8)ヒドロキシカルボン酸の(C8〜C22)モノ−もしくはポリ−不飽和脂肪族アルコールエステル、上記のもののいずれかの1モルのヒドロキシカルボン酸あたり5モル未満のアルコキシドを有するアルコキシル化誘導体、またはそれらの組合せを含む有効量の抗菌成分を含み、
前記組成物が無水であるか、および/または前記抗菌成分中の前記脂肪族アルコールエステルが少なくとも60%純度である、抗菌組成物。
【請求項2】
α−ヒドロキシ酸、β−ヒドロキシ酸、キレート化剤、(C1〜C4)アルキルカルボン酸、(C6〜C12)アリールカルボン酸、(C6〜C12)アラルキルカルボン酸、(C6〜C12)アルカリールカルボン酸、フェノール系エンハンサー化合物、(C1〜C10)アルキルアルコール、エーテルグリコール、またはそれらの組合せを含むエンハンサー成分の有効量をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
抗菌組成物であって、
(C2〜C8)ヒドロキシカルボン酸の(C7〜C14)飽和脂肪族アルコールエステル、(C2〜C8)ヒドロキシカルボン酸の(C8〜C22)モノ−もしくはポリ−不飽和脂肪族アルコールエステル、上記のもののいずれかの1モルのヒドロキシカルボン酸あたり5モル未満のアルコキシドを有するアルコキシル化誘導体、またはそれらの組合せを含む有効量の抗菌成分を含み、そして
前記組成物が、α−ヒドロキシ酸、β−ヒドロキシ酸、キレート化剤、(C1〜C4)アルキルカルボン酸、(C6〜C12)アリールカルボン酸、(C6〜C12)アラルキルカルボン酸、(C6〜C12)アルカリールカルボン酸、フェノール系エンハンサー化合物、(C1〜C10)アルキルアルコール、エーテルグリコール、またはそれらの組合せを含むエンハンサー成分の有効量をさらに含むが、
ただし、前記組成物がパラベンまたはフェノキシエタノールを含まない、抗菌組成物。
【請求項4】
水が10重量%未満の量で存在する、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
前記エンハンサー成分がカルボン酸を含む、請求項2または請求項3に記載の組成物。
【請求項6】
前記エンハンサー成分がα−ヒドロキシ酸を含む、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
前記エンハンサー成分の合計濃度の、抗菌成分の合計濃度に対する比率が、重量基準で、(10:1)から(1:300)までの範囲である、請求項2〜6のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項8】
前記抗菌成分が、少なくとも0.1重量%の量で存在する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項9】
前記抗菌成分が、グリコール酸、乳酸、3−ヒドロキシブタン酸、またはそれらの組合せの(C8〜C12)脂肪族アルコールエステルを含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項10】
界面活性剤成分をさらに含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項11】
前記界面活性剤の合計濃度の、抗菌成分の合計濃度に対する比率が、重量基準で、(5:1)から(1:100)までの範囲である、請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
前記界面活性剤成分が、スルホン酸塩界面活性剤、硫酸塩界面活性剤、ホスホン酸塩界面活性剤、リン酸塩界面活性剤、ポロキサマー界面活性剤、カチオン性界面活性剤、またはそれらの混合物を含む、請求項10または請求項11に記載の組成物。
【請求項13】
前記界面活性剤が、スルホン酸塩界面活性剤、硫酸塩界面活性剤、リン酸塩界面活性剤、およびそれらの混合物からなる群より選択される、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
親水性成分をさらに含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項15】
前記親水性成分が、1重量%〜40重量%の量で存在する、請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
前記親水性成分が、グリコール、低級アルコールエーテル、短鎖エステル、またはそれらの組合せを含み、前記親水性成分が、23℃で少なくとも20重量%の量で水に溶解する、請求項15に記載の組成物。
【請求項17】
疎水性成分をさらに含む、請求項1〜16のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項18】
前記疎水性成分が、50重量%〜99重量%の量で存在する、請求項17に記載の組成物。
【請求項19】
前記疎水性成分が、23℃で液状、ゼラチン状、半固形状、または固形状であり、そして23℃で水に5重量%未満の溶解度を有する有機化合物である、請求項17または請求項18に記載の組成物。
【請求項20】
抗菌死滅速度試験で評価したときに、10分間で試験細菌において少なくとも3の対数減少を有する、請求項1〜20のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項21】
哺乳類の粘膜組織上の微生物を死滅させるかまたは不活化させる方法であって、
前記方法が、前記哺乳類の組織を、(C2〜C8)ヒドロキシカルボン酸の(C7〜C14)飽和脂肪族アルコールエステル、(C2〜C8)ヒドロキシカルボン酸の(C8〜C22)モノ−もしくはポリ−不飽和脂肪族アルコールエステル、上記のもののいずれかの1モルのヒドロキシカルボン酸あたり5モル未満のアルコキシドを有するアルコキシル化誘導体、またはそれらの組合せの有効量を含む抗菌組成物と接触させることを含む、方法。
【請求項22】
前記粘膜組織が、前鼻孔、鼻洞、食道、口腔、および耳組織から選択される、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
感染された創傷または病変を治療する方法であって、
患部組織を、(C2〜C8)ヒドロキシカルボン酸の(C7〜C14)飽和脂肪族アルコールエステル、(C2〜C8)ヒドロキシカルボン酸の(C8〜C22)モノ−もしくはポリ−不飽和脂肪族アルコールエステル、前述のもののいずれかのアルコキシル化誘導体、またはそれらの組合せの有効量を含む抗菌組成物と接触させることを含むが、ここで前記アルコキシル化誘導体が、1モルのヒドロキシカルボン酸あたり、5モル未満のアルコキシドを含む、方法。
【請求項24】
哺乳動物の組織の上で、微生物によって引き起こされるかまたは悪化させられる疾患を予防および/または治療する方法であって、前記方法が、前記哺乳動物の組織を、請求項1〜20のいずれか1項に記載の抗菌組成物と接触させることを含む、方法。
【請求項25】
被験者の鼻腔、前鼻孔、および/または鼻咽頭の少なくとも一部から、微生物をデコロナイズする方法であって、前記方法が、前記鼻腔、前鼻孔、および/または鼻咽頭を、1種または複数の微生物を死滅させるのに有効な量の請求項1〜20のいずれか1項に記載の抗菌組成物と接触させることを含む、方法。
【請求項26】
微生物を死滅させるか不活化させる方法であって、前記方法が、前記微生物を、1種または複数の微生物を死滅させるか不活化させるのに有効な量の請求項1〜20のいずれか1項に記載の抗菌組成物と接触させることを含む、方法。
【請求項27】
前記微生物が細菌を含み、前記抗菌組成物が1種または複数の細菌を死滅させるのに有効な量で使用される、請求項23に記載の方法。
【請求項28】
前記細菌が、スタフィロコッカス属、ストレプトコッカス属、エシェリキア属、エンテロコッカス属、シューダモナス属、またはそれらの組合せを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項29】
前記細菌が、スタフィロコッカス・アウレウス、スタフィロコッカス・エピデルミジス、エシェリキア・コリ、シュードモナス・エルジノーサ、ストレプトコッカス・ピオゲネス、またはそれらの組合せを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項30】
前記微生物が、1種または複数のウイルスを含み、前記抗菌組成物が、1種または複数のウイルスを不活化させるのに有効な量で使用される、請求項23に記載の方法。
【請求項31】
前記微生物が、1種または複数の真菌を含み、前記抗菌組成物が、1種または複数の真菌を死滅させるのに有効な量で使用される、請求項23に記載の方法。
【請求項32】
表面の上に残留抗菌効果を与える方法であって、前記方法が、前記表面を、請求項1〜20のいずれか1項に記載の組成物と接触させることを含む、方法。
【請求項33】
微生物感染により引き起こされる感冒および/または呼吸器疾患に関して被験者を予防および/または治療する方法であって、前記方法が、前記被験者を、前記被験者の呼吸器系の少なくとも一部において、感冒および/または呼吸器疾患を引き起こす1種または複数の微生物を死滅させるかまたは不活化させるのに有効な量の請求項1〜20のいずれか1項に記載の組成物と接触させることを含む、方法。
【請求項34】
被験者の鼻腔、前鼻孔、および/または鼻咽頭の少なくとも一部から、微生物をデコロナイズする方法であって、前記方法が、前記鼻腔、前鼻孔、および/または鼻咽頭を、1種または複数の微生物を死滅させるのに有効な量の請求項1〜20のいずれか1項に記載の抗菌組成物と接触させることを含む、方法。
【請求項35】
被験者における中耳炎を治療する方法であって、前記方法が、中耳、鼓膜、および/またはエウスタキー管を、請求項1〜20のいずれか1項に記載の抗菌組成物と接触させることを含む、方法。
【請求項36】
被験者における慢性副鼻腔炎を治療する方法であって、前記方法が、前記呼吸器系の少なくとも一部を、請求項1〜20のいずれか1項に記載の抗菌組成物と接触させることを含む、方法。
【請求項37】
被験者の皮膚の上の膿痂疹を治療する方法であって、前記方法が、前記患部領域を、請求項1〜20のいずれか1項に記載の抗菌組成物と接触させることを含む、方法。
【請求項38】
被験者の哺乳動物組織における感染を治療および/または予防する方法であって、前記方法が、前記の哺乳類組織を、1種または複数の微生物を死滅させるか不活化させるのに有効な量の請求項1〜20のいずれか1項に記載の抗菌組成物と接触させることを含む、方法。
【請求項39】
火傷を治療する方法であって、前記方法が、被験者の前記火傷領域を、1種または複数の微生物を死滅させるか不活化させるのに有効な量の請求項1〜20のいずれか1項に記載の抗菌組成物と接触させることを含む、方法。
【請求項40】
創傷または病変を治療する方法であって、前記方法が、被験者の前記創傷または病変を、1種または複数の微生物を死滅させるか不活化させるのに有効な量の請求項1〜20のいずれか1項に記載の抗菌組成物と接触させることを含む、方法。
【請求項41】
被験者の咽頭/食道の少なくとも一部から微生物をデコロナイズする方法であって、前記方法が、前記食道腔を、咽頭における組織の中または上の1種または複数の微生物を死滅させるのに有効な量の請求項1〜20のいずれか1項に記載の組成物と接触させることを含む、方法。
【請求項42】
被験者の咽頭/食道の少なくとも一部から微生物をデコロナイズする方法であって、前記方法が、口腔、鼻腔、またはその両方を、前記組成物の充分な量が咽頭を通過して、咽頭における組織の中または上のバクテリアコロナイゼーションを減少させるかまたは消滅させることを可能とするのに有効な量の請求項1〜20のいずれか1項に記載の組成物と接触させることを含む、方法。
【請求項43】
被験者の口腔の少なくとも一部から微生物をデコロナイズする方法であって、前記方法が、前記口腔を、口腔における軟組織の中または上の1種または複数の微生物を死滅させるのに有効な量の請求項1〜20のいずれか1項に記載の組成物と接触させることを含む、方法。
【請求項44】
創傷または病変を治療する方法であって、前記方法が、被験者の創傷または病変を、1種または複数の微生物を死滅または不活化させるのに有効な量の抗菌組成物と接触させることを含み、ここで、前記抗菌組成物が、
(C2〜C8)ヒドロキシカルボン酸の(C7〜C14)飽和脂肪族アルコールエステル、(C2〜C8)ヒドロキシカルボン酸の(C8〜C22)モノ−もしくはポリ−不飽和脂肪族アルコールエステル、上記のもののいずれかの1モルのヒドロキシカルボン酸あたり5モル未満のアルコキシドを有するアルコキシル化誘導体、またはそれらの組合せを含む有効量の抗菌成分を含む、方法。
【請求項45】
基質を除染する方法であって、前記方法が、基質に対して請求項1〜20のいずれか1項に記載の組成物を適用する工程を含む、方法。
【請求項46】
前記基質が、食肉、肉製品、植物、植物の部分からなる群より選択される、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記基質が、織物、ガラス、ポリマー表面、金属、木材、およびゴムからなる群より選択される、請求項45に記載の方法。

【図1a】
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【図1b】
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【図1c】
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【公表番号】特表2008−537732(P2008−537732A)
【公表日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−501052(P2008−501052)
【出願日】平成18年3月10日(2006.3.10)
【国際出願番号】PCT/US2006/009008
【国際公開番号】WO2006/099358
【国際公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
2.TEFLON
【出願人】(599056437)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (1,802)
【Fターム(参考)】