説明

フェンダプロテクタ

【課題】 熱収縮の差異に伴う不具合を吸収して防止することができ、恒久的にバンパとフェンダプロテクタとの取付け関係を維持することができるフェンダプロテクタを提供する。
【解決手段】 フェンダプロテクタの支持パネル3には、クリップ8を介してバンパ1のフランジ部1aを固定する一対の固定点7(一方の固定点を図示)が形成され、一対の固定点7間には、熱変化に伴うフェンダプロテクタ2の熱変形を吸収する差異吸収部5としての凹部溝10が構成されている。凹部溝10と各固定点7との間には、フランジ部1aを挟み込んで係合する係合部6が形成されている。挟持状態の係合部6は、フランジ部1a上を摺動することができる。凹部溝10の端部には、パネル部2aを貫通した開口11が形成されている。バンパ1と支持パネル3との熱変形に伴う差異を凹部溝10の変形で吸収する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のタイヤハウスの内側を覆うフェンダプロテクタの構成に関するものであり、特にバンパの下辺部裏面から内向きに延設されたフランジ部を固定するフェンダプロテクタの端部に形成したパネル部の構成に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、自動車の外装パネルとして使用されるバンパは、合成樹脂材を用いて製造したものが数多く用いられている。合成樹脂材を成形してバンパを製造することにより、バンパの軽量化を図ることができると共に、バンパを鋼板のプレス成形で構成した場合には得難い複雑な形状のバンパを、比較的容易に得ることができる。
【0003】
そして、複雑な形状にバンパを製造することが可能になるので、曲線的で滑らかな流線型をしたデザインにバンパを構成することができ、空気抵抗を少なくした空気力学的に有利な形状にバンパを構成することができる。
【0004】
また、鋼板で製造したバンパでは、跳ね上げた小石等によってバンパの表面にチッピング傷などが付くと、塗装が削られてしまい削られた傷の箇所に雨水等が接触して鋼板を腐食させてしまう問題も生じる。チッピング傷の影響を減らすためには、鋼板に対して耐チッピングの樹脂コーティングを塗装することが求められることになる。これらの理由から、バンパとしては、鋼板パネルに代えて樹脂パネルが数多く採用されてきている。
【0005】
一方、自動車の下面を覆うアンダーパネルを採用することも増えている。アンダーパネルを採用することによって、例えば、ガソリン車やディーゼル車では、エンジンや補器類の下面を保護し、ハイブリッド車や電気自動車では、モータ、インバータ、二次電池などの下面を保護することができる。そして、空気抵抗面を改善するため、アンダーパネルの下面をフラットに形成することができる。
【0006】
スポーティー車では、下面を広い範囲に亘って覆うことができるように、アンダーパネルも大型のパネルとして構成されている。ファミリー車においても、フロントバンパとフロントホイールハウスや、ラジエタの下からエンジンのオイルパンの前までをアンダーパネルで覆うことが行われることがある。例えば、フェンダプロテクタ(ホイールハウスのインナーライニング)の前方にフラット部を追加して、フラット部を延長した構成にして、バンパの下部(フロントスカート)までの間をフラット形状にした構成も採用されている。
【0007】
アンダーパネルを構成するものとして、ホイールハウス内において車輪を覆うフェンダプロテクタがある。このフェンダプロテクタの端部に形成したパネル部には、バンパに形成したフランジ部を取付けることができる。バンパのフランジ部をフェンダプロテクタのパネル部に固定したものとしては、フェンダライナ(本願発明におけるフェンダプロテクタに相当。)のバンパへの取付構造(特許文献1参照)などが提案されている。
【0008】
特許文献1に記載された発明では、図13、図14に示す構成が開示されている。図13に示すように、バンパ33の下部後方側には、下辺フランジ34とリブ35とが平行に配されている。そして、フェンダライナ30のパネル部40における前端部40aには、凹陥部31が形成されている。凹陥部31を形成することによって、パネル部40の前端部40aにおける上下方向の高さ寸法が、下辺フランジ34とリブ35との間の間隔よりも僅かに大きな高さ寸法となるように構成されている。
【0009】
下辺フランジ34とリブ35との間に凹陥部31を圧入するとともに、リブ35に形成した取付孔36とフェンダライナ30のパネル部40に形成した挿通孔32に、クリップ37を挿入することで、バンパ33をパネル部40に固定することができる。
【0010】
また、特許文献1に記載された発明には、図14に示す変形例も開示されている。図14に示す変形例では、バンパ33の下部後方側には、下辺フランジ34が配されているが、図13で示したリブ35は構成されていない。その代わり、フェンダライナ30のパネル部40の前端部には、切欠き部39を介してパネル部40の幅方向に沿った段差部38が形成されている。そして、パネル部40と段差部38との間に形成された隙間に下辺フランジ34を圧入した状態で、クリップ37をパネル部40の挿通孔32と下辺フランジ34の取付孔36との間に挿入することで、バンパ33をパネル部40に止着することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】実願平1−46570号(実開平2−136784号公報)のマイクロフィルム
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
特許文献1に記載された発明では、リブ35と下辺フランジ34とが平行に離間した構成に形成されている。しかも、リブ35の形成位置は、下辺フランジ34の位置から少し離れた高い位置に形成されている。そのため、バンパ33を樹脂成形によって成形するときには、リブ35の付け根部分において熱収縮に起因した溝状のライン、いわゆるヒケ線が発生し易くなる。ヒケ線が発生したときには、特に、車体色に合せてバンパ33の外表面に塗装を施したときには、このヒケ線が目立ってしまうことになる。このため、ヒケ線が目立ったバンパを装着した自動車では、自動車としての外観品質が低下してしまうことになる。
【0013】
また、特許文献1の車両におけるバンパ33の外表面形状では、比較的に直線的な外表面形状を有した構成になっている。しかし、近年においては、バンパの外表面形状として直線的な外表面形状を採用せずに、曲線的な外表面形状を多用した形状が多用されている。バンパの外表面形状を曲線的な外表面形状に形成したときには、角の部分においても大きな曲率面として構成されることになる。そして、フェンダライナ30のパネル部40の前端部40aにおける端縁形状は、バンパ33に合せた曲線形状に構成することになる。そして、パネル部40との間におけるバンパ33の取付け箇所も、複数の箇所で取付けることになる。
【0014】
バンパ33とフェンダライナ30とは共に合成樹脂を成形した構成ではあるが、バンパ33とフェンダライナ30とに対して求められているそれぞれの要求性能に合せて、異なる性能を有した合成樹脂材が選択されている。バンパ33としては、外装の塗装を行うことができ、板厚としてもそれなりの厚みが必要となる。そのため、バンパ33用の合成樹脂材としては、板厚を構成することができ、剛性も高く構成できる合成樹脂材が選択される。
【0015】
これに対して、フェンダライナとしては、ホイールハウスの内面を覆うことができ、タイヤによって巻き上げられた小石等がホイールハウス内面に当たったときの傷付きを防ぐことができればよい。そのため、小石等が衝突しても割れにくくなっていれば良く、板厚としても必ずしも厚く構成しておく必要がない。むしろ、車両の軽量化のためには、必要最小限の厚みとするのが好ましい。そして、ある程度柔らかい構成にしておくことができる。そのため、フェンダライナの合成樹脂材料としては、このような耐インパクト性を主眼におき、その他としては薄肉品の成形を可能にする流動性、即ち、成形加工性を有するものが選択される。
【0016】
このように、バンパ33とフェンダライナ30とでは、異なる材質の合成樹脂がそれぞれ用いられることになり、バンパ33とフェンダライナ30との間には、熱変形に対する熱挙動に差異が生じることになる。
【0017】
即ち、バンパ33を構成する合成樹脂材の線膨張係数と、フェンダライナ30を構成する合成樹脂材の線膨張係数とは、異なる線膨張係数を有することになる。その結果、バンパ33とフェンダライナ30とでは、温度変化によって熱膨張し、あるいは熱収縮する挙動が異なっている。即ち、バンパ33の方が熱変形に伴い熱伸縮率が小さく、フェンダライナ30の方が熱伸縮率が大きくなる。このような異なる特性を備えたバンパ33とフェンダライナ30とを、複数の固定点で相互に固定すると、固定点において過度の引張り力が加わったりする。
【0018】
そして、温度変化に伴って、フェンダライナ30の方がバンパ33よりも大きく伸び縮みを行うことになるので、フェンダライナ30が大きく伸びたときには、フェンダライナ30には弛みが発生することになる。また、伸び率の異なる部材間の間で、熱伸張や熱収縮を繰り返していると、伸び率の大きな部材であるフェンダライナ30には白濁化現象が発生し易くなり、白濁化した部位は強度が脆くなってしまう。その結果、バンパとフェンダライナとの間での建付けが悪くなり、隙間があくなどして美観を損ねることもある。
【0019】
このように構成されているので、図13に示した構成では、高温時にフェンダライナ30のパネルの前端部40aに生じる熱膨張を吸収することができなくなる。そして、凹陥部31が下辺フランジ34から下方に垂れ下がってしまうことになり、バンパ33の見栄えを低下させてしまうことになる。
【0020】
図14の構成では、例えば、外気温度が低温のときには、バンパ33における熱収縮よりもフェンダライナ30における熱収縮の方が大きくなるので、クリップ37でバンパ33を固定しているフェンダライナ30に形成した一対の挿通孔32間では、引張り力が作用することになる。即ち、バンパ33に係合したクリップ37が殆ど動かずに一対の挿通孔32間を略一定に保とうとするのに対して、フェンダライナ30では一対の挿通孔32間を大きく縮ませようとする。その結果、フェンダライナ30における一対の挿通孔32間では、引張り力が作用することになる。
【0021】
そして、一対の挿通孔32において、孔の径が広がるように拡径されることになる。また、フェンダライナ30の挿通孔32間において作用する引張り力によって、切欠き部39が更に大きく裂けてしまうことにもなる。
このように、外気温度の変化によって、バンパ33とフェンダライナ30との間で生じる熱収縮の差異によって、上述したような不具合が発生してしまうことになる。
【0022】
本願発明では、上述した従来の問題を解決し、熱収縮の差異に伴う不具合を吸収して防止することができ、恒久的にバンパとフェンダプロテクタとの取付け関係を維持することができるフェンダプロテクタの提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0023】
本願発明の課題は、請求項1〜6に記載された各発明により達成することができる。
即ち、本願発明は、ホイールハウス内において車輪を覆うフェンダプロテクタの端部に形成したパネル部に、バンパの下辺部裏面から内向きに延設されたフランジ部を取付けるフェンダプロテクタであって、
前記フランジ部を固定する前記パネル部が、前記フランジ部を下から支えて固定する支持パネルを有し、前記支持パネルは、離間して形成され、前記フランジ部を固定する二つ
の固定点と、前記二つの固定点間に形成され、前記支持パネルにおける熱伸縮の差異を吸収する差異吸収部と、前記差異吸収部と前記各固定点との間にそれぞれ形成され、前記フランジ部に係合する係合部と、を備え、
前記フランジ部に係合した前記各係合部の係合状態が、前記各係合部が前記フランジ部の側縁方向に沿って摺動可能となる係合状態になることを最も主要な特徴としている。
【0024】
また、本願発明では、前記支持パネルは、前記パネル部に形成した段差部に形成されてなることを主要な特徴としている。
更に、本願発明では、前記差異吸収部が、前記二つの固定点間を結ぶ線分に対して交差する方向に沿った長さ寸法を有し、前記支持パネルの下面側から下方に突出した凹部溝として形成されてなり、
前記凹部溝が、前記支持パネルの自由端縁を始点として形成され、前記凹部溝の終端には、前記凹部溝の溝幅以上の幅寸法を有し、前記パネル部の表裏両面間を貫通する開口が形成されてなることを主要な特徴としている。
【0025】
更にまた、本願発明では、前記差異吸収部が、前記二つの固定点間を結ぶ線分に対して交差する方向に沿った長さ寸法を有し、前記支持パネル部の表裏両面間を貫通する一対のスリットとして形成されてなり、
前記一方のスリットが、前記支持パネルの自由端縁を始点として形成され、前記他方のスリットが、前記一方のスリットの長手方向と略平行で、前記支持パネルの自由端縁から離れた領域内に形成され、前記他方のスリットにおける前記支持パネルの自由端縁から最も離れた端部には、同端部に連通して、前記他方のスリットのスリット幅以上の幅寸法を有し、前記パネル部の表裏両面間を貫通する開口が形成されてなることを主要な特徴としている。
【0026】
また、本願発明では、前記差異吸収部が、前記二つの固定点間を結ぶ線分に対して交差する方向に沿った長さ寸法を有する一対の薄肉付き溝として構成されてなり、
前記各薄肉付き溝が、互いに平行に配されて前記支持パネルの板厚内に形成されるとともに、前記一方の薄肉付き溝が、前記支持パネルの自由端縁を始点として形成され、前記他方の薄肉付き溝が、前記支持パネルの自由端縁から離れた領域内に形成され、
前記支持パネルの自由端から最も離れた前記他方の薄肉付き溝の端部には、同端部に連通して、前記薄肉付き溝の溝幅以上の幅寸法を有し、前記パネル部の表裏両面間を貫通する開口が形成されてなることを主要な特徴としている。
【0027】
更に、本願発明では、前記差異吸収部が、前記二つの固定点間を結ぶ線分に対して交差する方向に沿った長さ寸法を有し、互いに略平行に配された薄肉付き溝及びスリットの組合せとして構成されてなり、
前記薄肉付き溝が、前記支持パネルの板厚内に形成されるとともに、前記スリットが、前記支持パネル部の表裏両面間を貫通して形成され、前記薄肉付き溝又は前記スリットが、前記支持パネルの自由端縁を始点として形成され、前記スリット又は前記薄肉付き溝が、前記支持パネルの自由端縁から離れた領域内に形成され、
前記支持パネルの自由端縁から離れた領域内に形成された前記スリット又は前記薄肉付き溝における前記支持パネルの自由端から最も離れた端部には、同端部に連通して、同端部を有する前記スリットのスリット幅又は前記薄肉付き溝の溝幅以上の幅寸法を有し、前記パネル部の表裏両面間を貫通する開口が形成されてなることを主要な特徴としている。
【発明の効果】
【0028】
本願発明に係わるフェンダプロテクタでは、バンパを支持パネルの固定点で固定しても、フェンダプロテクタとバンパとの間で生じる熱収縮の差異を、差異吸収部が伸びたり縮んだりして変形することによって吸収できる。しかも、フランジ部との係合状態を維持し
ながら各係合部は、フランジ部の側縁方向に沿って摺動することができる。これによって、フェンダプロテクタに作用する外気の温度変化によって、フェンダプロテクタの固定点間で発生する伸びや収縮が発生しても、差異吸収部での吸収とともに、各係合部によってフェンダプロテクタがバンパから垂れ下がってしまうのを防止できる。
【0029】
また、低温時にフェンダプロテクタの固定点間で発生する収縮は、差異吸収部が広がることによって吸収することができる。そして、固定点において引張り力が高まってしまうのを低減させることができる。
【0030】
差異吸収部の構成としては、支持パネルの下面側から下方に突出した凹部溝として形成しておくことができる。そして、凹部溝の構成としては、二つの固定点間を結ぶ線分に対して交差する方向に沿った長さ寸法を有した構成とし、支持パネルの自由端縁を始点として形成し、凹部溝の終端には、凹部溝の溝幅以上の幅寸法を有してパネル部の表裏両面間を貫通する開口を形成しておくことができる。
【0031】
このように差異吸収部を構成することにより、温度変化によるフェンダプロテクタの固定点間での伸びや収縮を、凹部溝の変形によって効率よく吸収することができる。しかも、凹部溝の終端には、開口が形成されているので、凹部溝における挙動を行い易く構成できる。即ち、開口が形成されていないと、凹部溝の終端側はフェンダプロテクタのフランジ部と連接された構成になるが、開口を形成しておくことにより、凹部溝の終端側が自由になり、終端側での挙動が行い易くなる。
【0032】
差異吸収部の構成としては、一対のスリットを用いた構成や一対の薄肉付き溝を用いた構成、或いは、スリットと薄肉付き溝とを組合せた構成を採用することができる。スリットや薄肉付き溝は、二つの固定点間を結ぶ線分に対して交差する方向に沿った長さ寸法を有した構成とし、一方のスリット又は薄肉付き溝を支持パネルの自由端縁を始点として形成し、他方の薄肉付き溝又はスリットを支持パネルの自由端縁から離れた領域内に形成することができる。
【0033】
そして、支持パネルの自由端縁から離れた領域内に形成した他方の薄肉付き溝又はスリットの端部には、同端部を有する薄肉付き溝の溝幅又はスリットのスリット幅以上の幅寸法を有してパネル部の表裏両面間を貫通する開口を形成しておくことができる。
【0034】
このように、構成することにより、温度変化に伴うフェンダプロテクタの熱伸縮を差異吸収部によって効率良く吸収することができる。しかも、パネル部の表裏両面間を貫通する開口によって、支持パネルの自由端縁から離れた領域内に形成したスリット又は薄肉付き溝が熱変形するのを効率よく行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】フェンダプロテクタの斜視図である。(実施例1)
【図2】フランジ部を固定したパネル部の平面図である。(実施例1)
【図3】フランジ部を固定したパネル部の要部斜視図である。(実施例1)
【図4】差異吸収部の変形図である。(実施例2)
【図5】差異吸収部の変形図である。(実施例2)
【図6】段差吸収部の他の変形図である。(実施例3)
【図7】段差吸収部の別の変形図である。(実施例3)
【図8】図2のVIII−VIII断面図である。(実施例1)
【図9】フランジ部が熱収縮したときの図2のVIII−VIII断面図である。(実施例1)
【図10】フランジ部が熱伸張したときの図2のVIII−VIII断面図である。(実施例1)
【図11】図8のXI−XI断面図である。(実施例1)
【図12】フランジ部が熱伸張したときの説明図である。(従来例)
【図13】バンパとフェンダライナの斜視図である。(従来例1)
【図14】バンパとフェンダライナの他の斜視図である。(従来例1)
【発明を実施するための形態】
【0036】
本発明の好適な実施の形態について、添付図面に基づいて以下において具体的に説明する。本願発明に係わるフェンダプロテクタとしては、以下においては前輪用のフェンダプロテクタの構成を例に挙げて説明を行うが、本願発明に係わるフェンダプロテクタとしては、前輪用のフェンダプロテクタに限定されるものではなく、後輪用のフェンダプロテクタとしても好適に適用することができる。このため、本発明は、以下に説明する実施例に限定されるものではなく、多様な変更が可能である。
【実施例1】
【0037】
図1に示すように、前方側から見て略半円弧状或いは略逆U字状に形成されたフェンダプロテクタ2の前端部には、平面形状が略扇状に形成されたパネル部2aが構成されている。フェンダプロテクタ2の後端部には、略水平状に延設された後部取付部2bが構成されている。そして、フェンダプロテクタ2のパネル部2aによって、バンパ1(図3参照)に形成したフランジ部1aを固定することができる。
フェンダプロテクタ2は、後部取付部2bとフェンダプロテクタ2の前方側に形成した図示せぬ取り付け部材を介して、車体に取り付けることができる。
【0038】
パネル部2aの先端側には、バンパ1のフランジ部1aを下面側から支持して固定する支持パネル3と、フランジ部1aを上面側から被せて固定する延設部19と、が形成されている。そして、支持パネル3及び延設部19は共に、パネル部2aから延設された段差部として構成されている。また、パネル部2aの強度を向上させるため、パネル部2aには、補強凹部9が複数形成されている。
【0039】
バンパ1及びフェンダプロテクタ2は、それぞれ合成樹脂を射出成形することにより成形されている。バンパ1には剛性を有する性能が求められているので、剛性の性質を備えた合成樹脂材を用いて板厚に成形されている。また、フェンダプロテクタ2には、弾性的に変形可能となる性能が求められているので、弾性的に変形可能となる性質を備えた合成樹脂材を用いて薄肉状に成形されている。
【0040】
図3には、支持パネル3とパネル部2aとの間に形成した段差3bを示している。段差3bから先端側に延設して支持パネル3が形成されている。バンパ1とフェンダプロテクタ2との取付け構成として、以下では車両の左前方側におけるバンパ1とフェンダプロテクタ2との取付け構成を用いて説明を行うが、車両の右側前方におけるバンパ1とフェンダプロテクタ2との取付け構成は、図示した車両の左前方側におけるバンパ1とフェンダプロテクタ2との取付け構成と同様の取付け構成になっている。そのため、車両の右側前方におけるバンパ1とフェンダプロテクタ2との取付け構成の図示は省略している。
【0041】
図2、図3に示すように、支持パネル3には、バンパ1のフランジ部1aを固定する一対の固定点7が形成されており、延設部19には、バンパ1のフランジ部1aを固定する取付点16が形成されている。一対の固定点7及び取付点16は、クリップ8を挿入することができる孔形状に形成されており、フランジ部1aに形成した取付孔との間にクリップ8を挿入することで、バンパ1のフランジ部1aを支持パネル3及び延設部19に固定することができる。バンパ1をフェンダプロテクタ2に取付ける固定具として、クリップ8を用いる代わりに、ビスなどの固定具を用いることもできる。
【0042】
一対の固定点7間には、熱変化に伴うフェンダプロテクタ2の熱変形を吸収する差異吸収部5が形成されている。実施例1に示す構成では、差異吸収部5として支持パネル3の下面から下方に突出した凹部溝10として構成されている。凹部溝10は、一対の固定点7間を結ぶ線分に対して交差する方向に形成されており、支持パネル3の自由端3aからパネル部2aの本体側に向かった溝として形成されている。
【0043】
凹部溝10と各固定点7との間には、それぞれフランジ部1aを挟み込んで係合する係合部6が形成されている。係合部6は、支持パネル3から上方に立設され、立設された途中から前方側に屈折した、側面視において略逆L字状の形状に構成されている。係合部6をフェンダプロテクタ2と一体的に射出成形によって形成するときには、フェンダプロテクタ2の内面側を成形する金型の面から上方に突出する突起を形成しておくことができる。この突起によって逆L字状の内面をフェンダプロテクタ2の成形と同時に係合部6を成形することができる。そして、上記突起が配設されていた後には、係合部6の前方側に配された開口6aが成形されることになる。
【0044】
支持パネル3の自由端3aから遠い側にある凹部溝10の端部である凹部溝10の終端には、終端に連通しパネル部2aを上下方向に貫通する開口11が形成されている。開口11の幅は、凹部溝10の溝幅以上の幅寸法として形成しておくことができる。開口11の形成により、熱変形に伴う凹部溝10の終端での挙動を行い易くすることができる。即ち、パネル部2aによって凹部溝10の終端における挙動が規制されてしまうのを防いでおくことができ、熱変形に伴って凹部溝10は、パネル部2aとは略独立した状態で変動することができる。
【0045】
これにより、熱変形時には凹部溝10の変形によって、バンパ1とフェンダプロテクタ2との相対的な変位を吸収することができる。即ち、図2のVIII−VIII断面図である図8に示すように、常温状態の支持パネル3は、各固定点7においてクリップ8を介してフランジ部1aを固定している。そして、係合部6によって、フランジ部1aを挟持した状態になっている。
【0046】
この状態から外気の温度が高温状態になると、図9に示すように、フェンダプロテクタ2の方がバンパ1に比べて温度に対する熱伸張率が高いため、クリップ8で固定された一対の固定点7間では、バンパ1の伸びに比べてフンダプロテクタ2では大きな伸びを生じることになる。このとき、図12(a)に示すように、仮に差異吸収部5である凹部溝10が一対の固定点7間に形成されていない構成であったときには、図12(b)で示すように一対の固定点7間におけるフェンダプロテクタ2の伸びを吸収することができずに、フェンダプロテクタ2は下方に垂れ下がってしまうことになる。
【0047】
これに対して、本願発明では、一対の固定点7間には差異吸収部5である凹部溝10が形成されているので、外気の温度が高温状態になった場合であっても、図9に示すように凹部溝10の溝幅が狭くなる方向に凹部溝10が変形することで、フェンダプロテクタ2は下方に垂れ下がってしまうのを防止できる。
【0048】
また、外気の温度が低温状態になった場合には、図12(a)に示す構成では、バンパ1の熱収縮率がフェンダプロテクタ2の熱収縮率に比べて小さいので、一対の固定点7間における間隔はそれ程狭くならないのに対して、フェンダプロテクタ2の方は大きく縮もうとする。そのため、一対の固定点7に挿入したクリップ8によって、フェンダプロテクタ2に対して引張り力が作用することになる。
【0049】
この引張り力の作用によって、クリップ8が挿入されたフェンダプロテクタ2の各固定点7における取付孔は、大きく拡径することになる。その後、外気の温度変化が繰り返されてフェンダプロテクタ2の伸縮が起こると、時間の経過とともに一対の固定点7における取
付孔の孔径が大きくなった状態のままになってしまうとともに、固定点7における取付孔の周囲が白濁化して、脆くなってしまう。このような状態になると、フェンダプロテクタ2がクリップ8から外れてしまうことにもなる。
【0050】
これに対して本願発明では、一対の固定点7間には差異吸収部5である凹部溝10が形成されている。そのため、外気の温度が低温状態になった場合において、一対の固定点7に挿入したクリップ8によって、フェンダプロテクタ2に対して引張り力が作用しても、図10に示すように、凹部溝10の溝幅を広げる方向に凹部溝10は変形することができる。この凹部溝10の変形によって、フェンダプロテクタ2に作用する引張り力を吸収することができる。
【0051】
しかも、本願発明では、図11に示すように係合部6は、バンパ1のフランジ部1aに係合しているが、フェンダプロテクタ2の伸縮に合せてフランジ部1a上を摺動することができる係合状態になっている。このため、凹部溝10の変形によってフェンダプロテクタ2の伸び量を全て吸収することができなくても、フェンダプロテクタ2の伸縮動を妨げることなくフランジ部1a上を摺動することができる係合部6によって、フェンダプロテクタ2が下方に垂れ下がるのを防止しておくことができる。
【0052】
このように本願発明のフェンダプロテクタ2では、バンパ1とフェンダプロテクタ2との間に生じる熱収縮の差異に伴う不具合を吸収して防止することができる。その結果、バンパ1とフェンダプロテクタ2との取付け関係を恒久的に維持しておくことができる。
【実施例2】
【0053】
図4、図5を用いて、本願発明に係わるフェンダプロテクタ2の差異吸収部5に関する他の構成について説明する。実施例2においても、差異吸収部5の構成として、実施例1と同様に支持パネル3の下面から下方に突出した凹部溝20〜22として構成されている。実施例1における凹部溝10は、溝の長さ方向に亘って略同じ溝幅を有した構成になっているが、図4で示した凹部溝20では、支持パネル3の自由端3a側である凹部溝20の一端側における溝幅を広く構成し、凹部溝20の他端側に向かうのに従って溝幅が漸減する形状に構成されている。
【0054】
また、図5(a)に示した凹部溝21は、並列に2列形成された構成になっている。図5(a)では、凹部溝21として並列に2列形成した構成を示しているが、凹部溝21の形成個数としては、2列に限定されるものではなく2列以上の複数列として構成しておくこともできる。
【0055】
凹部溝21の長さ方向に亘った溝幅形状としては、凹部溝21の長さ方向に亘って略同じ溝幅を有した形状に構成しておくこともできる。また、支持パネル3の自由端3a側である凹部溝21の一端側における溝幅を広く構成し、凹部溝21の他端側に向かうのに従って溝幅が漸減する形状に構成しておくこともできる。
【0056】
図5(b)に示した凹部溝22では、凹部溝22の底部、即ち、凹部溝の中央で屈曲している部分の断面形状が、実施例1のように略半円弧状の形状ではなく、略V字状の形状に構成されている。凹部溝22の長さ方向に亘った溝幅形状としては、凹部溝22の長さ方向に亘って略同じ溝幅を有した形状に構成しておくこともできる。また、支持パネル3の自由端3a側である凹部溝22の一端側における溝幅を広く構成し、凹部溝22の他端側に向かうのに従って溝幅が漸減する形状に構成しておくこともできる。
【0057】
実施例2における差異吸収部5の構成以外の構成は、実施例1の構成と同様の構成にしておくことができる。そのため、実施例1と同様の構成については、実施例1で用いた部
材符号を用いることで、その部材に付いての説明を省略する。
【0058】
実施例2において、図4のように凹部溝20が形成されているので、支持パネル3が熱収縮を行うと支持パネル3は熱収縮にともなって、略扇子状に広がったり閉じられたりする挙動を示すことになる。本願発明では、凹部溝20の溝幅形状として、支持パネル3の自由端3a側であり凹部溝20の一端側における溝幅を広く形成し、凹部溝20の他端側に向かうに従って溝幅が漸減するように形成されている。そのため、支持パネル3における略扇状の挙動に凹部溝20の変形は追従することができる。
このように、外表面形状として曲面を多用したバンパ1(図3参照)にも本願発明のフェンダプロテクタ2を好適に適用させることができる。
【0059】
図5(a)のように凹部溝21を複数列に形成しておくことにより、常温時における凹部溝21の下方への突出量を低く抑えておくことができる。そして、支持パネル3が熱収縮を行うときには、凹部溝21によって、支持パネル3の変形を充分に吸収することができる。
【0060】
図5(b)のように凹部溝22を略V字形状に形成しておくことにより、支持パネル3が熱収縮を行うときには、略V字の底部を中心として凹部溝22が変形し易くなるので、凹部溝22が変形するときの応答性を良好にさせることができる。
【実施例3】
【0061】
図6、図7を用いて、本願発明に係わるフェンダプロテクタ2の差異吸収部5に関する別の構成について説明する。実施例3では、差異吸収部の構成として、図6に示すように、一対のスリット14a、14bを用いた構成や、図7に示すようにスリット14と薄肉付き溝17との組合せとして構成されている。尚、図7では、スリット14と薄肉付き溝17との組合せにより構成して例を示しているが、図7におけるスリット14 の代わりに薄肉付き溝17を形成して、一対の薄肉付き溝を用いた構成としておくこともできる。
【0062】
スリット14,14a、14b及び薄肉付き溝17は、それぞれ図1に示した一対の固定点7間を結んだ線分に対して交差する方向に形成されている。望ましくは、一対の固定点7間を結んだ線分に対して直交する方向にスリット14,14a、14b及び薄肉付き溝17を形成しておくことが望ましい構成になる。
【0063】
実施例3における差異吸収部の構成以外の構成は、実施例1の構成と同様の構成にしておくことができる。そのため、実施例1と同様の構成については、実施例1で用いた部材符号を用いることで、その部材に付いての説明を省略する。
【0064】
図6に示すように、一対のスリット14a、14bのうち、支持パネル3の自由端3a側からパネル部2aに向かって形成されるスリット14aは、スリット14aの奥に向かうのに従ってスリット幅が漸減する形状に形成されている。またスリット14bは、スリット14aと略平行に形成されており、支持パネル3の自由端3aを含まない支持パネル3の領域内に形成されている。
【0065】
スリット14bにおける支持パネル3の自由端3a側から最も離れた端部には、同端部に連通した開口15が、パネル部2aに形成されている。開口15は、パネル部2aの表裏方向に貫通する形状に形成されており、開口15の幅寸法は、スリット14bの幅寸法以上の寸法として形成されている。
【0066】
スリット14bは、スリット14bの長さ方向に亘って同じスリット幅を有する形状に形成されているが、開口15側に向かうのに従ってスリット幅が漸次幅広となるように形成しておくこともできる。
開口15を形成しておくことにより、支持パネル3が熱変形するときには、スリット14bにおける開口15側の端部における挙動を生じ易く構成しておくことができる。
【0067】
スリット14aのスリット幅の形状としては、図6に示すように奥に行くのに従ってスリット幅が漸減する形状に構成しておく代わりに、同じスリット幅として形成しておくこともできる。
【0068】
支持パネル3の熱収縮にともなって、支持パネル3が略扇子状に広がったり閉じられたりする挙動を示すことになるが、スリット14aにおける支持パネル3の自由端3a側におけるスリット幅を広く形成しておくことにより、この支持パネル3における略扇子状の挙動にスリット14aが追従することができる。
【0069】
図7で示す差異吸収部における構成としては、図6においてスリットとして形成したスリット14aの代わりに薄肉付き溝17として構成されている。即ち、スリット14aの下面側に薄肉部17aを設けた構成になっている。他の構成は、図6に示した構成と同様の構成になっている。そのため、図7に示した差異吸収部としての機能は、図6に関して説明したと同様の作用を奏することができる。
【産業上の利用可能性】
【0070】
本願発明の技術思想は、異なる熱変形を伴う部材間での固定構成として適用することができる。
【符号の説明】
【0071】
1・・・バンパ、
1a・・・フランジ部、
2・・・フェンダプロテクタ、
2a・・・パネル部、
3・・・支持パネル、
5・・・差異吸収部、
6・・・係合部、
6a・・・開口、
7・・・固定点、
10、20、21、22・・・凹部溝、
11・・・開口、
14、14a、14b・・・スリット、
15・・・開口、
17・・・薄肉付き溝、
30・・・フェンダライナ、
31・・・凹陥部、
33・・・バンパ、
34・・・下辺フランジ、
35・・・リブ、
38・・・段差部、
39・・・切欠き部、
40・・・パネル部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホイールハウス内において車輪を覆うフェンダプロテクタの端部に形成したパネル部に、バンパの下辺部裏面から内向きに延設されたフランジ部を取付けるフェンダプロテクタであって、
前記フランジ部を固定する前記パネル部が、前記フランジ部を下から支えて固定する支持パネルを有し、
前記支持パネルは、離間して形成され、前記フランジ部を固定する二つの固定点と、前記二つの固定点間に形成され、前記支持パネルにおける熱伸縮の差異を吸収する差異吸収部と、前記差異吸収部と前記各固定点との間にそれぞれ形成され、前記フランジ部に係合する係合部と、を備え、
前記フランジ部に係合した前記各係合部の係合状態が、前記各係合部が前記フランジ部の側縁方向に沿って摺動可能となる係合状態になることを特徴とするフェンダプロテクタ。
【請求項2】
前記支持パネルは、前記パネル部に形成した段差部に形成されてなることを特徴とする請求項1に記載のフェンダプロテクタ。
【請求項3】
前記差異吸収部が、前記二つの固定点間を結ぶ線分に対して交差する方向に沿った長さ寸法を有し、前記支持パネルの下面側から下方に突出した凹部溝として形成されてなり、
前記凹部溝が、前記支持パネルの自由端縁を始点として形成され、前記凹部溝の終端には、前記凹部溝の溝幅以上の幅寸法を有し、前記パネル部の表裏両面間を貫通する開口が形成されてなることを特徴とする請求項1又は2に記載のフェンダプロテクタ。
【請求項4】
前記差異吸収部が、前記二つの固定点間を結ぶ線分に対して交差する方向に沿った長さ寸法を有し、前記支持パネル部の表裏両面間を貫通する一対のスリットとして形成されてなり、
前記一方のスリットが、前記支持パネルの自由端縁を始点として形成され、前記他方のスリットが、前記一方のスリットの長手方向と略平行で、前記支持パネルの自由端縁から離れた領域内に形成され、
前記他方のスリットにおける前記支持パネルの自由端縁から最も離れた端部には、同端部に連通して、前記他方のスリットのスリット幅以上の幅寸法を有し、前記パネル部の表裏両面間を貫通する開口が形成されてなることを特徴とする請求項1又は2に記載のフェンダプロテクタ。
【請求項5】
前記差異吸収部が、前記二つの固定点間を結ぶ線分に対して交差する方向に沿った長さ寸法を有する一対の薄肉付き溝として構成されてなり、
前記各薄肉付き溝が、互いに平行に配されて前記支持パネルの板厚内に形成されるとともに、前記一方の薄肉付き溝が、前記支持パネルの自由端縁を始点として形成され、
前記他方の薄肉付き溝が、前記支持パネルの自由端縁から離れた領域内に形成され、
前記支持パネルの自由端から最も離れた前記他方の薄肉付き溝の端部には、同端部に連通して、前記薄肉付き溝の溝幅以上の幅寸法を有し、前記パネル部の表裏両面間を貫通する開口が形成されてなることを特徴とする請求項1又は2に記載のフェンダプロテクタ。
【請求項6】
前記差異吸収部が、前記二つの固定点間を結ぶ線分に対して交差する方向に沿った長さ寸法を有し、互いに略平行に配された薄肉付き溝及びスリットの組合せとして構成されてなり、
前記薄肉付き溝が、前記支持パネルの板厚内に形成されるとともに、前記スリットが、前記支持パネル部の表裏両面間を貫通して形成され、
前記薄肉付き溝又は前記スリットが、前記支持パネルの自由端縁を始点として形成され

前記スリット又は前記薄肉付き溝が、前記支持パネルの自由端縁から離れた領域内に形成され、
前記支持パネルの自由端縁から離れた領域内に形成された前記スリット又は前記薄肉付き溝における前記支持パネルの自由端から最も離れた端部には、同端部に連通して、同端部を有するスリットのスリット幅又は前記薄肉付き溝の溝幅以上の幅寸法を有し、前記パネル部の表裏両面間を貫通する開口が形成されてなることを特徴とする請求項1又は2に記載のフェンダプロテクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−112289(P2013−112289A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−262584(P2011−262584)
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(000229955)日本プラスト株式会社 (740)
【Fターム(参考)】