説明

ブロモピリジン誘導体の製造方法

【課題】ブロモピリジン誘導体の製造方法の提供。
【解決手段】下記一般式(1)


(式中、Rは、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、カルボキシル基、シアノ基、アルキルアミノ基、置換若しくは非置換の炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシル基またはアルキルオキシカルボニル基を表し;nは、0〜4の整数を表し、mは、1〜5の整数を表し、n+m=5である)で示されるヒドロキシピリジン誘導体を、リン、オキシ塩化リン及び臭素から調製した反応試剤と反応させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬、農薬、有機電子材料の各分野においてビルディングブロックとして有用なブロモピリジン誘導体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ブロモピリジン誘導体は、従来、ヒドロキシピリジン誘導体に三臭化リン、五臭化リン、及びオキシ臭化リンのいずれか一種類若しくは二種類以上の組み合わせを反応させて製造する方法が提案されている。
【0003】
例えば、Brownらは、2−ヒドロキシ−3−ニトロピリジンを分子状臭素(Br)で処理すると、ピリジン核への臭素化が進行し、2−ヒドロキシ−3−ニトロ−5−ブロモピリジンが得られること;また、2−ヒドロキシ−3−ニトロピリジンを分子状臭素と三臭化リン(PBr)で処理すると、2−ブロモ−3−ニトロピリジンに加えて、ピリジン核への臭素化も進行した2,5−ジブロモ−3−ニトロピリジンも副生すること;そして、2−ヒドロキシ−3−ニトロピリジンを三臭化リン(PBr)と触媒量のオキシ臭化リン(POBr)を用い、180℃で処理すると、2−ブロモ−3−ニトロピリジンが得られることを報告している(例えば、非特許文献1参照)。
また、2,4−ジヒドロキシ−6−メチルピリジンとオキシ臭化リンを140℃で反応させて、2,4−ジブロモ−6−メチルピリジンを製造する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
さらに、6−ヒドロキシニコチン酸と五臭化リン(PBr)を120℃で反応させて、6−ブロモニコチン酸を製造する方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開2007/114323号
【特許文献2】米国特許第4112102号明細書
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Journal of American Chemical Society, 77, 6053, (1955)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前述したいずれの方法においても、ブロモピリジン誘導体を製造する為には、三臭化リンや五臭化リンといった安定性の面から取り扱いが困難な臭素化剤を別途調製する必要があるか、或いは、工業的に入手することが困難なオキシ臭化リンを使用する必要があるという問題があった。さらに、臭素化反応はいずれも120℃以上の高温で行われており、収率も十分なものではなく、工業的に利用する為には更なる改善が望まれていた。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そこで、本発明者らは、三臭化リンや五臭化リンに換えて比較的安定なリン及び臭素と、オキシ臭化リンに換えて工業的に入手容易なオキシ塩化リンとを用いてブロモピリジン誘導体の合成を試みたところ、公知の製法よりも緩和な条件で反応が進行することを見出した。かかる製法は、オキシ塩化リンを用いるため、クロロピリジン誘導体の副生が問題となるが、臭素化試剤の調製手順によりかかる問題も解決しうることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0008】
本発明は、以下の通りである。
【0009】
[1]下記一般式(2):
【化1】


(式中、Rは、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、カルボキシル基、シアノ基、アルキルアミノ基、置換若しくは非置換の炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシル基またはアルキルオキシカルボニル基を表し;nは、0〜4の整数を表し、mは、1〜5の整数を表し、n+m=5である)
で示されるブロモピリジン誘導体の製造方法であって、
[工程A]リン、オキシ塩化リン及び臭素により反応試剤を調製する工程、及び
[工程B]下記一般式(1):
【化2】


(式中、R、n、mは、前記と同義である)
で示されるヒドロキシピリジン誘導体を前記[工程A]で調製した反応試剤と反応させる工程
を含むことを特徴とする方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明の製造方法によれば、工業的に入手容易な原料を用い、ブロモピリジン誘導体を緩和な条件で製造することができる。しかも驚くべきことに、事前に反応試剤を調製することで、クロロピリジン誘導体の副生が低減され、目的物を効率よく製造することができる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に本発明の製造方法の実施の形態について詳細に説明する。
【0012】
本発明は、まず、リン、オキシ塩化リン及び臭素により反応試剤を調製する工程[工程A]、次いで、
下記一般式(1):
【化3】


(式中、Rは、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、カルボキシル基、シアノ基、アルキルアミノ基、置換若しくは非置換の炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシル基又はアルキルオキシカルボニル基を表し;nは、0〜4の整数を表し、mは、1〜5の整数を表し、n+m=5である)
で示されるヒドロキシピリジン誘導体及び前記反応試剤を反応させる工程[工程B]を経ることで、
下記一般式(2):
【化4】


(式中、R、n、mは、前記と同義である)
で示されるブロモピリジン誘導体を得るものである。
【0013】
前記[工程A]において、反応試剤を調製する方法は特に限定されず、いかなる方法で調製してもよい。好ましくは、リン、オキシ塩化リン及び臭素を、溶媒の存在下又は非存在下に、一緒に撹拌混合することで反応試剤を調製することができる。
【0014】
前記[工程A]で用いるリン(P)は、その同素体であれば特に限定されない。安全性の面から、赤リンを用いることが好ましい。リン、オキシ塩化リン(POCl)及び臭素(Br)は、工業用の試薬としても、容易に入手することができる。
【0015】
前記[工程A]で用いるリン(P)の使用量は、オキシ塩化リン1モルに対して0.9〜5モル、好ましくは0.9〜2モル、さらに好ましくは0.9〜1.5モルである。
【0016】
前記[工程A]で用いる臭素(Br)の使用量は、オキシ塩化リン1モルに対して1〜5モル、好ましくは2〜5モル、さらに好ましくは2.5〜3.5モルである。
【0017】
前記[工程A]における反応試剤の調製は、0〜100℃、好ましくは10〜70℃、より好ましくは20〜70℃の温度で行うことができる。100℃を超える温度で調製を行うと、揮発による臭素の不足や反応試剤の分解が懸念されるため好ましくない。
【0018】
前記[工程A]における反応試剤の調製は、1分〜8時間、好ましくは30分〜5時間、より好ましくは1時間〜3時間反応させることによって行うことができる。
【0019】
前記[工程A]における反応試剤の調製は、溶媒の存在下で行ってもよい。溶媒は、反応に不活性な溶媒であれば特に限定されず、調製する温度に応じて適宜選択される。単独で、又は2種類以上の溶媒を任意の割合で混合して用いてもよい。例えば、モノクロロベンゼン、モノブロモベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素系溶媒;塩化メチレン、臭化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、エチレンジクロリド、1,1,1−トリクロロエタン、トリクロロエチレン等のハロゲン化脂肪族炭化水素系溶媒などが使用できる。好ましくは、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどが使用できる。溶媒の使用量は、オキシ塩化リンに対して1〜10重量倍、好ましくは2〜5重量倍である。
【0020】
続く[工程B]において、一般式(1)で示されるヒドロキシピリジン誘導体を前記[工程A]で調製した反応試剤と反応させる工程も、特に限定されず、いかなる方法で行ってもよい。好ましくは、前記[工程A]で調製した反応試剤を、一般式(1)で示されるヒドロキシピリジン誘導体と、溶媒の存在下又は非存在下に、一緒に撹拌混合することで実施することができる。
【0021】
本発明で用いる、一般式(1)で示されるヒドロキシピリジン誘導体は、市販されており、アルドリッチ社などの試薬会社より容易に入手することが可能である。また、公知の方法(例えば、Archiv der Pharmazie (Weinheim, Germany), 1902, vol.240, p.358記載の方法)に準じて、アミノピリジンより合成することも可能である。
【0022】
本発明で用いる、一般式(1)で示されるヒドロキシピリジン誘導体において、他に定義の無いかぎり、ハロゲン原子とは、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を意味する。
【0023】
同様に、他に定義の無いかぎり、アルキルアミノ基とは、アルキル部分が炭素数1〜5の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基である、モノアルキルアミノ基またはジアルキルアミノ基を意味する。例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアモノ、ジエチルアモノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノなどを挙げることができる。
【0024】
同様に、他に定義の無いかぎり、置換若しくは非置換の炭素数1〜5のアルキル基とは、反応に関与しない任意の置換基で置換されていてもよい、アルキル部分が炭素数1〜5の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を意味する。反応に関与しない置換基としては、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、炭素数1〜5のアルコキシル基又はアルキルオキシカルボニル基などが挙げられる。置換若しくは非置換の炭素数1〜5のアルキル基の例として、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、及びこれらの置換誘導体を挙げることができる。
【0025】
炭素数1〜5のアルコキシル基は、−O−R′基(ここで、R′は、上記と同義の、炭素数1〜5の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基である)を意味し、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシなどを挙げることができる。同様に、炭素数1〜5のアルキルオキシカルボニル基は、−C(=O)OR′基(ここで、R′は、上記と同義の、炭素数1〜5の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基である)を意味し、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニルなどを挙げることができる。
【0026】
本発明で用いる、一般式(1)で示されるヒドロキシピリジン誘導体としては、Rが、同一又は異なって、水素原子、アルキルアミノ基、非置換の炭素数1〜5のアルキル基、又は炭素数1〜5のアルコキシル基を表し;nが、3又は4を表し、mが、1又は2を表し、n+m=5であるものが好ましい。Rが、同一又は異なって、水素原子又は非置換の炭素数1〜5のアルキル基を表し;nが、3又は4を表し、mが、1又は2を表し、n+m=5であるものが、特に好ましい。
【0027】
前記[工程B]における反応試剤の使用量は、一般式(1)のヒドロキシピリジン誘導体が有するヒドロキシル基1つ当たり、[工程A]の反応試剤の調製に使用したオキシ塩化リンを基準として、1〜5モル、好ましくは1〜2モル、さらに好ましくは1〜1.5モルである。
【0028】
前記[工程B]における一般式(1)で示される化合物と反応試剤の反応は、50〜150℃、好ましくは70〜130℃、より好ましくは90〜110℃の温度で行うことができる。
【0029】
前記[工程B]における一般式(1)で示される化合物と反応試剤の反応は、30分〜24時間、好ましくは3時間〜15時間、より好ましくは8時間〜12時間で行うことができる。
【0030】
前記[工程B]における一般式(1)で示される化合物と反応試剤の反応は、溶媒の存在下で行ってもよい。溶媒は、反応に不活性な溶媒であれば特に限定されず、反応温度に応じて適宜選択される。単独で、又は2種類以上の溶媒を任意の割合で混合して用いてもよい。例えば、モノクロロベンゼン、モノブロモベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素系溶媒;臭化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、エチレンジクロリド、1,1,1−トリクロロエタン、トリクロロエチレン等のハロゲン化脂肪族炭化水素系溶媒などが使用できる。
【0031】
前記[工程A]において反応試剤の調製を溶媒の存在下で行った場合、工程Aから得られる調製済みの反応試剤の溶液に、一般式(1)で示される化合物をそのまま、又は上記溶媒の溶液として添加し、前記[工程B]における反応を行ってもよい。
【0032】
[工程B]の完了後、得られた反応液から、濃縮、晶析等の一般的な操作を行うことにより、一般式(2)で示されるブロモピリジン誘導体を単離することができる。単離した化合物は必要に応じて蒸留、各種クロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
【0033】
なお、前記一般式(2)のブロモピリジン誘導体の用途において、クロロピリジン誘導体の副生を低減させる必要がない場合、本発明の製造方法は、前記[工程A]の反応試剤の調製を経ることなく行ってもよい。その場合、リン、オキシ塩化リン及び臭素と共に、前記一般式(1)のヒドロキシピリジン誘導体を一緒に撹拌混合してもよく、またリン、オキシ塩化リン及び前記一般式(1)のヒドロキシピリジン誘導体の混合物に、臭素を添加してもよい。その他の具体的な反応条件等は、前記[工程A]及び[工程B]についての記載に準じる。
【実施例】
【0034】
以下に本発明の様態を明らかにするために実施例を示すが、本発明はここに示す実施例のみに限定されるわけではない。
【0035】
実施例で得られた反応液は高速液体クロマトグラフィーを用いて測定し、純度を面積百分率(%)により求めた。測定条件は以下の通りである。
【0036】
検出器 :UV−8010(東ソー株式会社製)
カラムオーブン:CO−8010(東ソー株式会社製)
送液ポンプ :CCPD(東ソー株式会社製)
カラム :TSKGel ODS−80TM(東ソー株式会社製)
溶離液 :MeCN/0.01Mリン酸緩衝液(pH2)=400/600
カラム温度 :40℃
流量 :1ml/min.
サンプル調整 :試料を溶離液に1mg/mlの割合で溶解し、試料溶液とした。
注入量 :2μl
測定波長 :254nm
【0037】
実施例1
4−ブロモピリジンの合成
攪拌機、温度計、窒素導入管及び冷却管を備えた四つ口フラスコに、クロロベンゼン30g、赤リン(アルドリッチ社製)1.7g(0.055mol)、オキシ塩化リン(和光純薬社製)8.4g(0.055mol)及び臭素22g(0.138mol)を加え、室温で1時間攪拌した。次いで、4−ヒドロキシピリジン(東京化成社製)1.5g(0.05mol)を室温で加え、100℃に加熱した後、12時間反応した。反応終了後、室温まで冷却し、水50mL及び25%水酸化ナトリウム水溶液17gを加え中和した。得られた反応液(有機層)の分析結果を表1に示す。
【0038】
実施例2〜3及び5
4−ヒドロキシピリジンを他のヒドロキシピリジン誘導体に変更した以外は実施例1と同様の操作を行った。使用した原料と、得られた反応液の分析結果を表1に示す。
【0039】
実施例4及び6
赤リン2.3g(0.075mol)、オキシ塩化リン8.4g(0.055mol)及び臭素30g(0.188mol)を加え、且つ4−ヒドロキシピリジンをそれぞれ実施例3及び5で使用した他のヒドロキシピリジン誘導体に変更した以外は実施例1と同様の操作を行った。得られた反応液の分析結果を表1に示す。
【0040】
比較例1
攪拌機、温度計、窒素導入管及び冷却管を備えた四つ口フラスコに、クロロベンゼン30g、赤リン(アルドリッチ社製)1.7g(0.055mol)、オキシ塩化リン(和光純薬社製)8.4g(0.055mol)、臭素22g(0.138mol)及び4−ヒドロキシピリジン(東京化成社製)1.5g(0.05mol)を室温で加え、100℃に加熱した後、12時間反応した。反応終了後、室温まで冷却し、水50mL及び25%水酸化ナトリウム水溶液17gを加え中和した。得られた反応液(有機層)の分析結果を表1に示す。
【0041】
比較例2〜3
4−ヒドロキシピリジンを、それぞれ実施例2〜3で使用した他のヒドロキシピリジン誘導体に変更した以外は比較例1と同様の操作を行った。得られた反応液の分析結果を表1に示す。
【0042】
比較例4
4−ヒドロキシピリジンを、2,4,6−トリブロモフェノールに変更した以外は実施例1と同様の操作を行ったが、反応の進行が認められなかった。
【0043】
【表1】

【0044】
これらの結果から、本発明の製造方法により、ブロモピリジン誘導体を緩和な条件で、収率よく得られること、特に、実施例1〜3と比較例1〜3の対比から、クロロピリジン誘導体の副生を、臭素化試薬を予め調製しておくことにより、半分以下に抑制することができることが明らかになった。なお、比較例4で示したように、ピリジン核をベンゼン核に置き換えた場合、置換反応の進行は認められなかった。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明の方法によれば、医薬、農薬、有機電子材料の各分野においてビルディングブロックとして有用なブロモピリジン誘導体を緩和な条件で工業的に効率よく製造することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(2):
【化5】


(式中、Rは、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、カルボキシル基、シアノ基、アルキルアミノ基、置換若しくは非置換の炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシル基またはアルキルオキシカルボニル基を表し;nは、0〜4の整数を表し、mは、1〜5の整数を表し、n+m=5である)
で示されるブロモピリジン誘導体の製造方法であって、
[工程A]リン、オキシ塩化リン及び臭素により反応試剤を調製する工程、及び
[工程B]下記一般式(1):
【化6】


(式中、R、n、mは、前記と同義である)
で示されるヒドロキシピリジン誘導体を前記[工程A]で調製した反応試剤と反応させる工程
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
Rが、同一又は異なって、水素原子、アルキルアミノ基、非置換の炭素数1〜5のアルキル基、又は炭素数1〜5のアルコキシル基を表し;nが、3又は4を表し、mが、1又は2を表し、n+m=5である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
Rが、同一又は異なって、水素原子又は非置換の炭素数1〜5のアルキル基を表し;nが、3又は4を表し、mが、1又は2を表し、n+m=5である、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
[工程A]の反応試剤の調製で用いられる、オキシ塩化リン、リン及び臭素のモル比が、1:0.9〜5:1〜5である、請求項1〜3のいずれか記載の方法。
【請求項5】
[工程A]の反応試剤の調製で用いられる、オキシ塩化リン、リン及び臭素のモル比が、1:0.9〜1.5:2.5〜3.5である、請求項1〜4のいずれか記載の方法。
【請求項6】
[工程B]の反応が、90〜110℃の温度で実施される、請求項1〜5のいずれか記載の方法。

【公開番号】特開2013−95742(P2013−95742A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−242987(P2011−242987)
【出願日】平成23年11月7日(2011.11.7)
【出願人】(000113780)マナック株式会社 (40)
【Fターム(参考)】