説明

プラズマ発生装置およびプラズマ発生装置の使用

プラズマ発生装置は、電力を供給される第1の電極と、第1の電極の前に位置付けされた第2の電極構造を備える。絶縁層が、第1の電極と第2の電極構造の間にはさまれている。第2の電極構造は、ギャップ部分をその間に画定する複数の第2の電極部分を有する。ギャップ部分の幅はwである。第2の電極部分各々は前表面を有し、さらにギャップ部分各々は前表面を有し、各第2の電極部分の前表面と隣接するギャップ部分の前表面との間の高差はhであり、さらに、hは最大でも1mmで、比w/hは少なくとも1である。したがって、第2の電極部分の前表面とギャップ部分の前表面は一緒に滑らかなトポグラフィを形成する。本装置によって発生されたプラズマ(空気または他の酸素含有気体中の)は、オゾンを形成し、そのオゾンは、例えば食品を処理するために使用可能である。滑らかなトポグラフィによって、全てのプラズマが実質的に包装容器の内部に発生するようになり、その包装容器の壁は第2の電極構造の方へ押されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラズマ発生装置およびプラズマ発生装置の使用に関する。本発明には、品物の殺菌および/または表面汚染除去に特に応用されるが、これだけではない。
【背景技術】
【0002】
知られていることであるが、有用な効果を実現するために、電気放電が意図的に引き起こされることがある。例えば、大気圧の空気中でのコロナ放電を使用してオゾン(O)を生成することが知られている。例えば、特許文献1は、コロナ放電オゾン発生ユニットを開示し、このユニットでは、コロナ放電は、エアギャップおよび円筒誘電体(ガラス)シールドで隔てられ、約12,000ボルトの交流電圧に接続された同心電極間に発生する。電極は、ステンレス鋼メッシュで形成されている。
【0003】
コロナ放電は、プラズマの一形態、すなわち部分的にイオン化した気体であり、励起中性種を含めてある割合の自由電子とイオンを含んでいる。
【0004】
オゾンの生成は、特に、殺菌および水処理用途にとって関心がある。というのは、オゾンは、バクテリアのような微小生物を無害にすることができ、さらにオゾン自体は不安定で、比較的短時間で分解して酸素になる。オゾンを使用する殺菌には、加熱、化学的消毒、UV放射線および核放射線のような競合技術よりも優れた多くの潜在的利点がある。
【0005】
特許文献2は、密封されたプラスチック袋などの密閉容器中に入れられた物体を殺菌するための装置および方法を開示している。本装置は、2つの平行な絶縁体を介して互いに向かい合う2つの平行な高電圧電極を有し、これらの2つの平行絶縁体間にギャップがある。密閉容器は、これらの平行絶縁体間のギャップ中に配置される。この装置を動作させることによって、密閉容器中の酸素はオゾンに変換される。電極は、7〜25kVの電圧で動作する。
【0006】
特許文献2は、密閉容器中に内部導電体がある実施形態を開示している。この実施形態は、より低い印加電圧を使用できるようにする。しかし、この書類は、また、密閉容器が細い場合には、密閉容器中の内部導電体が必要でないことがあると説明している。
【0007】
特許文献2のデバイスの動作は、密閉容器の外にオゾンを発生させ、重大な作業者危険を引き起こすかもしれないと考えられる。さらに、密閉容器中に内部導電体がない場合には、印加電圧を制限するために、密閉容器の横方向の長さは非常に小さくなければならない(例えば、最高約10mm)。たとえそうであっても、高電圧が使用されなければならず、密閉容器の両端間に非常に高い電界を生じさせ、これは、エレクトロニクス部品を含む物品などの敏感な物品を損傷するという結果をもたらすだろう。さらに、容器が導電性物品(例えば、ほとんどの食品)を含むとき、その導電性物品の配列が、生成されるオゾンの量に影響を及ぼし、さらに容器を損傷するホットスポットを引き起こすことがある。
【0008】
特許文献3は、表面コロナ放電を生成する方法および装置を開示している。ベース電極とメッシュ電極が、誘電体スペーサによって隔てられている。メッシュ電極は、接地されている。60Hzで2.5〜3.6kVの交流電圧がベース電極に加えられて、オゾンを生成するための表面コロナ放電を生じさせる。コロナ放電は、メッシュ電極の開口中に形成される。特許文献3は、プラスチック袋の中の物体、例えば組織、臓器、食品などの殺菌を開示している。この場合に、プラスチック袋の蓋は、オゾン生成装置で形成され、オゾン生成装置はプラスチック袋の残りの体積から多孔質誘電体板で隔てられている。オゾン生成装置によって生成されたオゾンは、多孔質誘電体板を通り抜けてプラスチック袋中の物体の方へ散らばる。したがって、オゾン生成装置とプラスチック袋中の物体との間に封止がないというのが、特許文献3の要求であり、そうでなければ、オゾンは、プラスチック袋中の物体に達することができない。
【0009】
2007年、Schwabedissen等(非特許文献1)は、オゾンをベースとした殺菌方法を開示している。特許文献4は、同様な開示を提供している。
【0010】
Schwabedissen等は、包装容器の内部表面上のラベルによって支援される表面誘電体障壁放電に依拠して、密封包装容器の内部に大気圧プラズマを発生させることを開示している。このラベルは、ここで内部電極と呼ばれる金属電極を含んでいる。外部電極配列が包装容器の外面に接触して配置されており、高電圧交流信号が外部電極配列に加えられる。外部電極配列は、内部電極に容量結合されており、それによって、密封包装容器の内部に表面誘電体障壁放電を生じさせてオゾンを発生させる。
【0011】
Schwabedissen等によって使用された内部電極は、複雑な形をしている。これは、ラベル上の内部電極のエッジ長を最大限にするためである。というのは、電界強度は、このエッジで高いからである。内部電極の金属は、包装容器の内部の方へ向いている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】米国特許第3967131号明細書
【特許文献2】米国特許第6007770号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2003/0108460号明細書
【特許文献4】国際公開第2006/039883号
【非特許文献】
【0013】
【非特許文献1】A. Schwabedissen, P Lacinski, X. Chen and J. Engemann, "PlasmaLabel-a new method to disinfect goods inside a closed package using dielectric barrier discharges" Contrib. Plasma Phys. 47 No. 7, 551-558 (2007)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明者は、上に特定された従来技術による開示の各々には、例えば動作の安全性、具体化の容易さおよび/または使用の容易さに関連する不利点があることを実感した。さらに、本発明者は、従来技術の不利点の1つ、いくつか、または全ては、本発明を使用して対処することができると考えている。
【課題を解決するための手段】
【0015】
それ故に、第1の好ましい態様では、本発明は、
第1の電極と、
第1の電極の前に位置付けされた第2の電極構造と、
第1の電極と第2の電極構造の間にはさまれた絶縁層と
を備えるプラズマ発生装置を提供し、第2の電極構造は、ギャップ部分をその間に画定する複数の第2の電極部分を有し、ギャップ部分の幅はwであり、第2の電極部分各々は前表面を有し、さらにギャップ部分各々は前表面を有し、各第2の電極部分の前表面と隣接するギャップ部分の前表面との間の高差はhであり、さらに、hは最大でも1mmで、比w/hは少なくとも1である。
【0016】
第2の好ましい態様では、本発明は、プラズマ発生装置の使用を提供し、プラズマ発生装置は、
第1の電極と、
第1の電極の前に位置付けされた第2の電極構造と、
第1の電極と第2の電極構造の間にはさまれた絶縁層と
を備え、
第2の電極構造は、ギャップ部分をその間に画定する複数の第2の電極部分を有し、ギャップ部分の幅はwであり、第2の電極部分各々は前表面を有し、さらにギャップ部分各々は前表面を有し、第2の電極部分の前表面とギャップ部分の前表面は一緒に包装容器処理表面を形成し、各第2の電極部分の前表面と隣接するギャップ部分の前表面との間の高差はhであり、さらに、hは最大でも1mmで、比w/hは少なくとも1であり、
本使用は、処理されるべき包装容器を包装容器処理表面に当てるステップと、本装置を動作させてプラズマを発生させるステップを含み、発生したプラズマは、実質的に全て、処理される包装容器の中に位置付けされている。
【0017】
第3の好ましい態様では、本発明は、第1の態様に従ったプラズマ発生装置と少なくとも1つの処理されるべき包装容器(および、好ましくは、一連の包装容器)の殺菌装置を提供する。
【0018】
好ましいおよび/または選択的な特徴が、これから示される。これらの特徴は、状況が特に別の要求をしなければ、単独でまたは本発明の任意の態様との任意の組合せで組み合わされることがある。
【0019】
好ましくは、第2の電極部分の前表面とギャップ部分の前表面は一緒に滑らかなトポグラフィを形成する。このことは、デバイスの前表面全体にわたって実質的に均等にプラズマを発生させるために好ましい。このことによって、全てのプラズマを利用することができるようになる。さらに、このことによって、本装置の表面をいっそう容易に保守(例えば、洗浄)することができるようになる。本装置が、滅菌または消毒雰囲気(例えば、バクテリア、真菌、ウイルスなどによって劣化を起こしやすい物体を保管または操作するためのチャンバ中のような)を実現または維持するのに使用される場合に、このことは特に重要である。
【0020】
好ましくは、hの値は十分に小さく、および/または比w/hの値は十分に大きいので、使用中に、プラズマは、実質的に全て、第2の電極部分の前表面とギャップ部分の前表面の最前部の直前に(または、最も好ましい場合には、そこだけに)発生する。
【0021】
第2の電極構造が実質的に平面的形状を持つことがある。しかし、これは、不可欠なことではない。第2の電極は、第2の電極を必要に応じてプラズマを発生させるという仕事に適したものにする任意の形状を持つことができる。例えば、第2の電極は、少なくとも1次元または2次元で凸または凹形状を持つことができる。さらに「鞍状」(1つの次元では凸状、直交する次元では凹状)も考えられる。したがって、「前」という用語は、第2の電極よりも第1の電極の遠く離れた前の(すなわち、第1の電極からより遠く離れた)局部的な場所を指す意図である。前方向は、第1の電極と第2の電極の両方から離れるように向けられた線に沿っていると考えることができ、この線は、第2の電極の全体的な形の接線に垂直である。
【0022】
好ましくは、hは、最大でも0.9mm、最大でも0.8mm、最大でも0.7mm、最大でも0.6mm、最大でも0.5mm、最大でも0.4mm、最大でも0.3mm、最大でも0.2mm、または最大でも0.1mmである。特に、本発明者は、0〜0.3mmの範囲のhが優れた性能を実現することを発見した。
【0023】
好ましくは、比w/hは、少なくとも1である。より好ましくは、この比は、少なくとも2、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも8、少なくとも10、少なくとも20、少なくとも30、少なくとも40、少なくとも50、または少なくとも100である。
【0024】
好ましくは、wは、第1の電極と第2の電極の間の間隔距離の0.1から2倍、より好ましくは0.2から2倍(例えば、約0.4、0.6、または0.8倍)である。この間隔距離によって、制御された方法で第1の電極からの電界がこのギャップを通って外に漏れるようになり、その結果、プラズマが許容可能な電圧でより制御可能に形成されるようになる。しかし、wの好ましい範囲は、第2の電極の形に或る程度依存している。第2の電極の渦巻き(またはほぼ渦巻き)形の場合のwの最適値は約0.4であると現在考えられるが、六角形の第2の電極の場合には、最適性能を実現するwは0.6から0.8である可能性がある。第1の電極と第2の電極構造の間の距離は、好ましくは0.1から10mmの範囲、より好ましくは0.1〜5mmまたは0.1〜2mmの範囲、または1〜10、1〜5mmまたは1〜2mmの範囲である可能性がある。
【0025】
ここでは、hの測定およびw/hの測定は、ランダムな表面粗さを実質的に無視して行われる意図である。第2の電極部分は、好ましくは、規則正しく配列され、この規則正しい配列は非ランダムである。例えば、好ましくは、第2の電極部分は、一緒に、実質的に放射状のおよび/または実質的に渦巻き形のパターンを形成する。代替えの配列が可能であり、例えば、格子パターンまたはハチの巣状(例えば、六角形)のパターンが可能である。
【0026】
好ましくは、ギャップ部分は誘電体材料を含む。このようにして、ギャップ部分の前表面は、誘電体材料表面である。
【0027】
各第2の電極部分は上を覆う絶縁層の付いた導電性要素を含むことができるので、第2の電極部分の前表面は絶縁表面である。これは、例えば第2の電極を環境劣化から守るために、使用中に第2の電極に覆いつけることが望ましい場合に好ましい。適切な上を覆う絶縁層は、また、第2の電極自体よりも容易に洗浄可能であることがある。したがって、「第2の電極部分」という用語は、必ずしも導電部分だけを必要とするものと解釈されるべきでない。第2の電極部分は、もし存在すれば、上を覆う絶縁層も含むと考えられる。
【0028】
導電性要素の上を覆う絶縁層がある場合には、好ましくは、この絶縁層は、第2の電極部分に隣接するギャップ部分に延びて入っている。このようにして、第2の電極部分の前表面とギャップ部分の前表面が互いに連続的で、かつ同じ材料で形成されることが可能である。一実施形態では、これによって、ランダムな粗さ(好ましくは、最小限に抑えられる)は別にして、本装置の前表面は滑らか(例えば、平ら)になる。そのような装置は、容易に洗浄可能な表面を備えている。絶縁層は、ガラス、マイカ、プラスチックまたはセラミックのような材料であることがある。
【0029】
代替実施形態では、各第2の電極部分は、第2の電極部分の前表面に露出された導電性要素を含むことがある。このようにして、第2の電極は、一般に、使用者の目に見える(また、使用者が触ることができる)。しかし、一般に、第2の電極構造は接地に接続されている。このようにして、第2の電極は、使用者にどんな電気的危険ももたらさない。さらに、好ましくは、第2の電極部分の導電性要素は、少なくとも部分的に、デバイスの表面に埋め込まれている。例えば、ギャップ部分の前表面は、隣接する第2の電極部分の後表面の前方に位置付けされることがある。このようにして、hを減少させることができる。そのような実施形態では、hが実質的にゼロであることがあり、その場合には、導電性要素の前表面がギャップ部分の前表面と水平である。
【0030】
第1の電極は、一般に、第1の電極に交流電圧信号を加えるための信号発生源に接続されているか、接続可能である。第1の電極は、一般に、本装置の内部に位置付けされており、使用者と接触するように露出されていない。例えば、第1の電極は、絶縁ケーシングの中に保持されていることがある。このケーシングの外面は、接地に接続される(または、接続可能である)ことがある。
【0031】
第1の電極に加えられる信号の大きさは、好ましくは少なくとも0.5kVrms、より好ましくは少なくとも1kVrmsである。第1の電極に加えられる信号の大きさは、好ましくは最大でも30kVrms、より好ましくは最大でも15kVrms、または最大でも8kVrmsである。第1の電極に加えられる信号の周波数は、好ましくはkHzの範囲であるが、本装置は、50〜60Hzで動作させても満足に動作するだろう(kHz範囲に比べると良くないが)。より好ましくは、第1の電極に加えられる信号の周波数は、少なくとも1kHzである。さらにより好ましくは、第1の電極に加えられる信号の周波数は、少なくとも5kHzまたは少なくとも10kHzである。好ましくは、第1の電極に加えられる信号の周波数は、最大でも200kHz、より好ましくは最大でも100kHz、さらにより好ましくは最大でも50kHzである。第1の電極に加えられる信号の大きさおよび周波数の範囲のこれらの好ましい限界は、任意の組合せで組み合わせることができる。
【0032】
本装置は、連続モード動作が可能であるが、パルスモードで動作させることが好ましい。パルスモードが好ましい主な理由は、特に包装容器がプラスチック材料から形成されている場合に、包装容器の熱負荷を制御するためである。一般に、5〜100%の範囲のデューティサイクルが使用されることがある。好ましくは、30〜50%の範囲のデューティサイクルが使用される。一般的なサイクル時間は0.05〜2秒に及ぶ。好ましくは、0.2〜0.4秒の範囲のサイクル時間が使用される。例えば、サイクル時間0.2秒でデューティサイクル50%の場合には、プラズマは、0.1秒間オン、0.1秒間オフの繰り返しで繰り返されるだろう。
【0033】
第2の電極が接地に接続されないで代わりに信号を加えられることがあり得る。この場合、この信号は、第1の電極に加えられる信号と予め決められた位相関係を持っていることが好ましい。例えば、第2の電極に加えられる信号は、第1の電極に加えられる信号と全く位相がずれていることがある。好ましくは、第2の電極に加えられる信号の大きさは、第1の電極に加えられる信号の大きさよりも小さい(また、最も好ましくは、かなり小さい)。このことによって、デバイスからの漏れ電気干渉のさらなる減少(すなわち、デバイスから離れたところでの漏れ電界の減少)が可能になる。
【0034】
好ましくは、第1の電極と第2の電極構造の間にはさまれた絶縁層は、第1の電極と第2の電極構造の間のスペースを完全に満たしている。このことが有利である理由は、そうではなくて第1の電極と第2の電極構造の間に気体で満たされたスペースがあれば、そのようなスペースにプラズマが発生することがあり、これは、装置の効率および寿命を減少させるからである。
【0035】
1つの特に好ましい構成では、本装置は、包装容器を処理するのに適している。この場合、好ましくは、第2の電極部分の前表面とギャップ部分の前表面は一緒に包装容器処理表面を形成している。使用中に、処理されるべき包装容器は、包装容器処理表面に当てられる。そのとき、本装置は、プラズマを発生させるように動作可能である。好ましくは、発生したプラズマは、そのとき実質的に全て、処理されるべき包装容器の内部に位置付けされている。このことの重要な利点は、プラズマの生成物(例えば、オゾン)を包装容器の内部だけに形成することができるので使用者がプラズマの生成物の有意の量にさらされないということである。
【0036】
好ましくは、包装容器処理表面と包装容器の間のギャップの大きさを限定するために、使用中に包装容器処理表面と包装容器は、互いに合っている。そのようなギャップの制限(または、さらに除去も)は、プラズマが生じ得る、包装容器の外部の体積を減少させる。
【0037】
好ましくは、使用中に、包装容器の少なくとも一部が、第2の電極構造全体の上に重ねられている。このようにして、包装容器処理表面と合わされた包装容器のその一部の領域の大きさは、第2の電極構造よりも大きいことがある。このことは、プラズマが包装容器の内部だけに発生し包装容器の外に発生しないことを保証するのに役立つ。
【0038】
本装置は、さらに、包装容器と包装容器処理表面を互いに押し合わせるように動作することができる駆立て手段をさらに有することがある。例えば、駆立て手段は、圧力差によって実現されることがある。そのようなものは、包装容器処理表面と流体連通した吸込み手段で実現することができる。好ましくは、包装容器処理表面は、包装容器と包装容器処理表面の間のギャップから空気を引き抜くためのチャネルを含み、前記チャネルは、任意に、第2の電極部分間のギャップ部分で形成される。チャネルは、実質的に放射状のおよび/または実質的に渦巻き形のパターンをなして包装容器処理表面に形成されることがある。
【0039】
本装置は、さらに、使用中に包装容器で実質的に封止するために設けられた、任意に包装容器処理表面の周囲に延びる少なくとも1つの封止材を含むことがある。
【0040】
好ましくは、本装置は、駆立て手段が包装容器と包装容器処理表面を互いに押し合わせたときだけ第1の電極に電圧を加えるように動作することができるスイッチング手段を含む。例えば、駆立て手段が吸込みによって実現される場合に、包装容器と包装容器処理表面の適切な相互押し合いを示すために、吸込みラインの圧力の予め決められた低下値が利用されることがある。このようにして、スイッチング手段は、安全デバイスとして作用することができ、包装容器が包装容器処理表面に押し付けられていないとき本装置がプラズマを発生させることがないようにする。
【0041】
代替実施形態では、包装容器処理表面は、処理されるべき包装容器に合うことができるようにフレキシブルであることがある。その上、包装容器処理表面は、弾性を持っていることがある。例えば、包装容器処理表面を包装容器に合わせる前に、包装容器処理表面は凸形状であることがある。このことは、包装容器が剛性材料、例えばガラスまたは剛性プラスチックから形成される場合に、特に有用である。
【0042】
好ましくは、包装容器は、植物材料、食品、動物材料、医療用物体、眼科用物体、および薬学用または化粧用製品から選ばれた、処理されるべき少なくとも1つの物体を含む。ここで特に関心のあるのは、ベーカリー製品(新鮮なパンのような)、新鮮な果物、新鮮な野菜、新鮮な食肉、新鮮な魚などのような腐りやすい食品である。しかし、包装容器は空気などの気体だけを含むことができる。その場合に、処理された空気をどこか他の場所で使用するために、上で示されたように包装容器中の空気を処理することは関心のあることがあり、包装容器は、処理された空気を含みかつ運ぶために使用される。
【0043】
一般に、本装置を用いた処理中、包装容器は実質的に気密である。包装容器が使用者によって開けられるまで実質的な気密完全性を維持するために、包装容器は、少なくとも1つの封止を含むことがある。この封止は、開けることによって不可逆的に壊されることがある。代わりに、封止は、使用者による開封の後で再び封止可能であることがある。しかし、プラズマの生成物が、安全性の点で包装容器から漏れ出ることを許される状況では、このことは、不可欠ではない。
【0044】
代替実施形態では、1つまたは複数の物体を操作するためのエンクロージャとして包装容器を使用することができる。そのような物体は、封止可能な開口を通してエンクロージャに入れることができる。本装置を使用するエンクロージャの処理の前に、間にまたは後で、例えば物体を開けるか物体に対して何か他の工程を行うために、エンクロージャの内部で物体を操作することができる。エンクロージャが1つまたは複数のフレキシブルな操作領域(一般に、2つ)を含むとき、この操作は支援されることがある。例えば、フレキシブルな操作領域は、手袋の形をしたエンクロージャの部分によって実現されることがあり、使用者が手をその手袋の中に入れることができ、それによって、使用者が、手袋の厚さでエンクロージャの内部スペースから隔てられながら、エンクロージャの内部スペースに手を「入れて」物体の操作を行うことができるようになる。この工程中に、フレキシブルな操作領域を含めて全エンクロージャは、好ましくは、実質的に封止されたままである。実際には、この実施形態の好ましい形態は、使い捨てのグローブボックスである。この実施形態は、操作物体が1つまたは複数の生物学的有害物質を含む場合に、例えば現場での操作に、または、単に、使い捨てまたは組み立て式のエンクロージャが正当化される場合(例えば、エンクロージャの使用が滅多にない場合)に、および従来のグローブボックスのコストおよび/またはスペースが正当化されない場合に、特に、好ましい。
【0045】
包装容器は、大気圧または大気圧に近い包装雰囲気を含むことがある。包装雰囲気は、好ましくは、酸素(例えば、少なくとも1%の酸素、また好ましくは少なくとも5%の酸素または少なくとも10%の酸素)を含む。例えば、包装材料は空気であることがある。代替えの雰囲気も考えられる。例えば、容器の処理は、包装容器内部の雰囲気から反応性ガスまたは汚染物を除去するためであることがある。一実施形態では、有毒な揮発性有機化合物が、物体の製造で使用された材料(例えば、接着剤)によって放出されることがある。プラズマは、この有毒な揮発性有機化合物を酸化して、比較的に安全にすることができる。他の実施形態では、純粋窒素中でプラズマによって生成された活性種が、特定の望ましくない化合物を破壊するのに有用であることがある。
【0046】
ある気体混合物が、調整雰囲気食品包装(MAP)で使用され、この工程のために、本発明の好ましい実施形態は特に有用である。したがって、例えば、その雰囲気は、調整雰囲気食品包装(MAP)で普通に使用されるような酸素または二酸化炭素のような気体の高いレベルを含むことができる。
【0047】
プラズマがオゾン発生プラズマであることが好ましい。このプラズマは殺菌用途にとって特に関心があるが、本発明は、必ずしも殺菌用途に限定されない。一般に、オゾンは、酸素分子から酸素ラジカルおよびイオンを形成しその結果これらの3つの種の間の反応がオゾンの形成につながることによって、プラズマで生成される。
【0048】
オゾンは、優れた殺菌/消毒剤であり、包装された食品および包装された医療用品などの包装された消費者用物品を処理するのに特に有用であると考えられる。オゾンは、バクテリア、真菌、ウイルス、胞子などを攻撃して実質的に無害にすることができる。大気圧および周囲温度で、オゾンは、有益なことに半減期が短い。プラズマを使用して包装容器中にオゾンを形成した後で、オゾンの量は時間とともに減少して、(処理後ある時間して)消費者が包装容器を開けるようになるとき、包装容器は、残留オゾンをほとんどまたは全く含んでいない。
【0049】
包装容器は、剛体であることがあるが、少なくとも装置の発生表面に押し付けられるように意図された領域では、最も好ましくはフレキシブルである。例えば、包装容器は、フレキシブルな重合体層を含むことがある。既知の包装用プラスチックが特に適しており、例えば、ポリプロピレン(PP)、二軸延伸ポリプロピレン(BOPP)、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、これらの材料の組合せなどが適している。剛性包装容器(例えば、PETのような剛性プラスチックまたはガラス包装容器の場合)の場合には、本装置が剛性包装容器の外形に合うことが可能である。
【0050】
包装自体には、金属層などの導電層が実質的に無いことが好ましい。このことは、包装が、金属を含む留め具(例えば、ステープル、ワイヤ留め具、その他)などの個別金属部品を含む可能性を排除しない。しかし、包装容器中のプラズマの発生を促進するために、包装が、パターン化された導電層などの導電層を含まないことが特に好ましい。この理由の1つは、そのような層を含むと、包装および/または包装工程の修正が必要になることである。対照的に、本発明の好ましい実施形態の使用は、さらに他の部品を包装の中に追加する必要なしに、予め封止された包装容器を殺菌することを可能にする。このことは、例えば、一か所で包装容器を製造し封止して、後で殺菌するために本装置に移すことができることを意味いている。包装の中に導電層を含むことのさらに他の不利点は、包装された製品の品質に干渉する可能性がある。例えば、包装された食品に接触する金属ラベルは、食品の味の変化、変色、その他を引き起こすことがある。
【0051】
いくつかの実施形態では、第1の電極および第2の電極用の比較的大きな全「フットプリント」領域をプラズマ発生装置に設けることが好ましい。これによって、対応する大きな領域にわたってプラズマを発生させることが可能になる。必要な電極領域は、適当に大きな単一の第1および第2の電極を使用して実現される。しかし、本発明者が実感したことであるが、発明者のシステムは、モジュール配列を使用して大きさの拡大縮小が可能である。
【0052】
したがって、本発明のさらに他の態様では、複数のモジュールを含むプラズマ発生システムが提供され、各モジュールは少なくともモジュール第2の電極を備え、それぞれのモジュール第2の電極は、第2の電極がモジュール第2の電極の組立によって実現される第1の態様に従って、プラズマ発生装置に組み込むことができる。
【0053】
このプラズマ発生システムでは、第1の電極はモジュール第2の電極と協働する単一(すなわち、非モジュール)ユニットとして形成されることがある。しかし、このシステムは、プラズマ発生表面の組立を可能にするように、対応する第2のモジュール電極に対して配列されたモジュール第1の電極を備えることが好ましい。
【0054】
好ましくは、モジュール第2の電極および/またはモジュール第1の電極が互いにぴったりついて電極の必要なアレイを形成する。このモザイク状配列は、好ましくは、プラズマ発生表面全体にわたって比較的一様なプラズマ分布を実現する。
【0055】
本発明のさらに他の任意の特徴は、以下で述べられる。
【0056】
本発明の好ましい実施形態は、添付の図面に関連して以下で説明される。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の一実施形態に従って使用される装置を示す概略断面図である。
【図2】図1の一部を示す拡大図である。
【図3】本発明の他のより好ましい実施形態に従って使用される装置を示す概略断面図である。
【図4】図3の装置の包装容器処理表面を示す概略平面図である。
【図5】本発明の一具体化を示す部分概略断面図である。
【図6】本発明の他の具体化を示す部分概略断面図である。
【図7】本発明のさらに他の具体化を示す部分概略断面図である。
【図8】本発明の他の実施形態を示す概略図である。
【図9】プラズマを生成する使用中の様々なデバイスの一部を示す概略断面図であり、電界および関連したプラズマのプラスチック袋中への侵入を示し、各デバイスの性能は第2の電極部材の間隔で変わる。
【図10】プラズマを生成する使用中の様々なデバイスの一部を示す概略断面図であり、電界および関連したプラズマのプラスチック袋中への侵入を示し、各デバイスの性能は第2の電極部材の間隔で変わる。
【図11】プラズマを生成する使用中の様々なデバイスの一部を示す概略断面図であり、電界および関連したプラズマのプラスチック袋中への侵入を示し、各デバイスの性能は第2の電極部材の間隔で変わる。
【発明を実施するための形態】
【0058】
図1は、本発明の好ましい実施形態に従った殺菌装置の概略断面図を示す。殺菌装置は、包装容器12中に含まれた少なくとも1つの物体(図示されていないが、一般に、新鮮な果物/野菜のような食品または創傷包帯のような医療用品)を含めて、プラズマ発生装置10と処理されるべき包装容器12とを含む。
【0059】
この実施形態の包装容器は、PEなどのプラスチック材料で形成されたフレキシブルな袋を含む。封止14は、包装容器の前に開いていた領域に既知の方法で形成される。
【0060】
プラズマ発生装置10は、金属で形成された、使用中に接地に電気的に接続されるハウジング16を含む。ハウジング16は絶縁体18を囲み、電力を供給される第1の電極20がこの絶縁体18中に埋め込まれている。第1の電極20は、信号発生源、高電圧電力供給22に電気的に接続されている。高電圧電力供給22は、接地された金属シェル24の中に完全に含まれている。
【0061】
本装置は、第2の電極26のフットプリントに実質的に隣接する包装容器処理表面を有している。第2の電極26は、金属であり、処理表面に露出している。他の実施形態では、第2の電極は、絶縁材料の薄い層で覆われている(または、絶縁材料の薄い層の中に埋め込まれている)ことがある。第2の電極26は、第1の電極20の上にあり、これと重なっている。第1および第2の電極は、実質的に同じ全フットプリントを持っていることがある。第1および第2の電極は、絶縁材料18の薄い層で隔てられている。
【0062】
ガス流バッフル28の形の封止手段が、発生表面のまわりに設けられている。この封止手段は、包装容器の対応する部分に接触しかつその部分で封止するために、傾斜連続表面を形成している。この表面は、消毒プロセスの初めに包装容器を本装置上に支持することができるようにし、さらに、包装容器が包装容器処理表面に向かって動かされるときに、包装容器と封止手段の間の封止の維持を可能にする。
【0063】
ガス流バッフル28とハウジング16の間に、真空ポンプ(図示されない)に接続されたガス流路30、32が形成されている。包装容器が封止手段によって支持されているとき、ポンプを働かせることで、包装容器と発生表面の間のスペース中の空気を引き抜くことができる。圧力差が、包装容器を発生表面に向かって押しやり、最終的には包装容器を第2の電極に押し付ける。封止が完了した(または、少なくとも改善された)ときに、真空ラインの減圧を使用して、第1の電極に電圧を加えるように電力のスイッチをオンにすることができる。
【0064】
第2の電極の構造は、包装容器と第2の電極の間に閉じ込められた空気の泡を生じさせないために注意深く設計される。例えば、適切な電極構造は、渦巻き形の分岐アームのアレイを有し、中心のノードとそれらのアームの末端が接地に接続されることがある。アーム間には、空気を閉じ込める可能性のある領域を形成することなしに発生表面と包装容器の間から空気を引き出すことができるチャネルが形成されている。したがって、真空ポンプを働かせると、包装容器は均等に包装容器処理表面に押し付けられる。この実施形態では、hおよびwは、チャネルの形状を記述し、チャネルは、第2の電極部分間のギャップと一致している。当業者は、これらの寸法を容易に見積もることができ、また第2の電極部分とその間のギャップの配置の規則性を考慮して、これらの寸法をランダムな表面粗さと区別することができる。例えば、これらの寸法を測定するために表面プロファイル測定が行われることがある。
【0065】
図2により明りょうに示されるように、第1の電極20を動作させることで、発生した電界は、第2の電極26の構造化された形(ギャップ27を参照されたい)を通り抜けて外に「漏れ」て、第2の電極の上のスペースに入るようになる。気体(例えば、空気)が存在する高電界領域にプラズマ13が生じる。包装袋が発生表面にしっかり押し付けられたとき、包装容器材料の層は、第2の電極の上面の上の発生表面に追加の絶縁層を形成する。しかし、このことは、実際の問題として、電界の幾何学的形態に大きな影響を及ぼさない。そのとき、プラズマは、包装容器材料の層の上に、したがって包装容器の内部に生じる。
【0066】
一般に、第2の電極のアーム間のギャップは、2つの電極間の絶縁体ギャップの約0.2〜2倍であり、最も好ましくは約0.4倍である。
【0067】
図2(図1の一部の拡大図)によりはっきりと示されるように、プラズマは、包装容器の内部に全体的に強く打ちつけられる。包装容器処理表面に押し付けられた(より一般には、装置に押し付けられた)包装容器の領域の大きさが、第2の電極の領域の大きさよりも大きいように、したがってプラズマの領域の大きさよりも大きいように、包装容器は、包装容器処理表面に押し付けられる。このことで、プラズマが、一部は包装容器の内部に打ち付けられ、一部は包装容器の外に打ち付けられるということが無くなる(そうでなければ、デバイスの作業者にとって問題を引き起こすことがある)。したがって、オゾンは、包装容器中に含まれた酸素ガスから生成される。
【0068】
留意すべきことであるが、本実施形態は、いくつかの重要な技術的利点を提供する。第1に、従来技術のいくつかのシステム(例えば、2007年、Schwabedissen等)では、少なくとも1つの電力供給される電極が、装置の表面に露出した状態で設けられている。これは、非常に危険である。対照的に、本発明の好ましい実施形態には、高電圧が加えられる露出部品はない。このことによって、本実施形態は高水分状況で、高湿度状況で、または水面下でも動作することができるようになる。好ましい実施形態の第2の電極の設計は、漏れ出る電界が、装置からの距離につれて非常に急激に減少することを意味している。このことは、次に、装置の動作によってもたらされるどんな電気的干渉も非常に小さいということを意味している。Schwabedissen等の電極の大きなサイズは、大きな放射界を引き起こして、重大な規制問題を引き起こし、さらに現場での医療的使用を困難または非現実的なものにする。
【0069】
さらに留意すべきことであるが、包装容器中に設けられるべき金属ラベルが無いことは特に有利である。1つの重要な利点は、特別のまたは修正された包装容器が必要でないということである。したがって、本発明の好ましい実施形態は、既存の包装容器系列または包装容器材料を修正する必要なしに、使用することができる。このことは、また、効率および費用の点で利点がある。既に製造され包装された在庫品(例えば、古い予め包装された医療用在庫品)は、使用前に殺菌または再殺菌することができる。さらに、金属ラベルの無いことで、食物と接触する金属の問題(反応、味、その他)が回避される。従来技術の装置では、包装された中身と接触する金属に関連した問題は、プラズマが存在し包装容器の内部で有害反応を助長するとき、本当により深刻であることがある。
【0070】
図2に見られるように、第2の電極構造の導電性要素の前表面は、隣接するギャップ部の前表面と水平であるように示されている。したがって、この特定の実施形態では、hはゼロである。しかし、例えば、上で述べられたように浅い空気排出チャネルを備える場合には、hがゼロでないことがあり得る。そのような状況(hがゼロでない)は、例えば、第2の電極構造が第1の電極を覆う絶縁材料の層の上に置かれている場合に、起きる。
【0071】
図3は、図1の実施形態の改変を示す。図1に示されたのと同様な特徴は、図1と同じ参照番号を与えられており、ここで再び説明されない。図3では、殺菌されるべき材料(包装容器中の)を、プラズマ処理にさらされる包装容器の領域からより容易に遠ざけるために、装置は反対にされている。装置の構造で、必然的に、強い電界だけが包装容器中に短い距離だけ侵入することになる。強い電界の侵入範囲は、図3に破線で示されている。図1のように、プラズマは、実質的に全て包装容器12の中に形成される。
【0072】
図1で使用された封止手段は、図3で使用されるものと違っている。図3では、第2の電極構造を取り囲むチャネル中にOリングが位置付けされている。封止配列は、図4によりはっきりと示されている。Oリング40は、包装容器処理表面(また、発生表面とも呼ばれる)から僅かに突き出るように位置付けされている。真空用ダクト42が、第2の電極構造44を取り囲むように位置付けされ、その第2の電極構造44は第1の電極(図4に46として透視で示される)の上にある。接地された遮蔽48は、第2の電極構造も接地するために第2の電極構造に電気的に接続されて、安全動作を保証している。
【0073】
図5は、本発明の1つの具体化の部分概略断面図を示す。この具体化では、本装置は、包装容器12を処理するために使用される。第2の電極の導電性要素は、包装容器処理表面に露出されている。しかし、包装容器が包装容器処理表面に向かって動かされるとき、包装容器自体の壁が第2の電極の導電性要素を覆って、好ましくは、包装容器処理表面と包装容器の間に有意なギャップを残さない。この効果は、第1の電極に電圧が加えられたとき、プラズマ11が包装容器12の内部だけに形成されるということである。このようにして、オゾンは、密封された袋包装容器の内部だけに生成されるように、生成することができる。このことは、食物、包帯、および医療機器の殺菌処理に特に有用である。また、このことは、例えば、密封された袋から気体汚染物質を除去するために使用されることがある。
【0074】
図6は、本発明の他の具体化の部分概略断面図を示す。図6では、本装置は、例えば表面消毒のために、包装容器無しで使用可能である。第2の電極構造の導電性要素は、例えばプラスチック(例えば、テフロン(登録商標))、セラミック、ガラスなどの絶縁材料の薄い層60の後ろに位置付けされている。このことによって、本装置のプラズマ発生表面は、滑らかで均質均一になり、例えば容易な洗浄を可能にし、また第2の電極を見えないところに完全に隠すようにする。そのような装置は、生物学的安全キャビネット、冷蔵庫(例えば、家庭の冷蔵庫)、マイクロ波オーブン、皿洗い機、ごみ(生ごみ)箱などの壁の中へ組み込まれて、殺菌および悪臭防止を可能にすることがある。そのような装置は、また例えば、化粧品箱の蓋に組み込まれることがある。
【0075】
図7は、図6の改変を示し、絶縁層60が存在しない。この装置は図6の装置と同様な用途を持つ意図である。
【0076】
図8は、本発明の他の実施形態の概略図を示す。この実施形態では、図8の左図に示されるように、本装置は、適合可能な包装容器処理表面を持っている。第1の電極70は、フレキシブルな弾性絶縁層72(例えば、絶縁性シリコーン重合体で形成された)の1つの側に位置付けされ、第2の電極構造74は、フレキシブルな弾性絶縁層72の前側に位置付けされている。第1および第2の電極は、例えば、導電性シリコーン重合体で形成することができる。使用する前に、フレキシブルな弾性絶縁層72(したがって、電極)の外形は、凸状である。しかし、包装容器(例えば、ガラスまたはプラスチック瓶76)に押し付けられたとき、包装容器処理表面は、包装容器の形状に合っている。ここで目的は、後に第1の電極に電圧を加えることによって生成されるプラズマが全て包装容器の中に形成されて、包装容器の中だけにオゾンを形成するために、第2の電極構造の全てが包装容器の壁に押し付けられることを保証することである。この装置は真空ポンプを必要としないので、図1の装置よりも小さくなり、かつ安価に製造することができる。理解されるように、この装置は、剛性包装容器の処理にとって特に関心がある。ここで留意されるべきことであるが、図8は概略である。特に、図8の右図は、上端および下端で第2の電極が瓶の壁に密接に接触していないことを示している。しかし、本発明の現実的な具体化では、第2の電極の全てが瓶の壁と密接に接触するように押し付けられることが好ましい。これは、瓶の外でのプラズマの発生を回避するためである。
【0077】
既知のシステムに優る本システムの利点を考えることは、ここで関心のあることである。例えば、特許文献2のシステムを使用すると、オゾンが包装容器の内部と外の両方に生成され、結果として、重大な作業者危険と、作業者危険を回避するために、密封されたエンクロージャの中で装置を動作させなければならないという必要条件とが生じる。しかし、本発明の好ましい実施形態を使用すると、安全動作状態の自動検出が例えば真空系の圧力に基づいている状態で、オゾンは、存在する場合に包装容器の中だけに生成される。
【0078】
さらに、特許文献2では、複雑な電極構造(例えば、その書類の図3を参照されたい)を袋の中に入れなければ、ただ非常に細い包装容器(例えば、約10mm以内の全幅)だけを処理することができる。そのときでも、非常に高い電圧が必要である。本発明の好ましい実施形態では、包装容器の1つの側の小さな領域が利用可能であれば、任意の包装容器を処理することができる。
【0079】
特許文献2では、袋の中身全体が非常に高い電界にさらされ、多くの敏感な物品、特にエレクトロニクスを含む物品の殺菌を妨げている。容器内の導電性の物品のまさにその配置が、また一般に、生成されるオゾンの量に大きな影響を及ぼすだろうし、さらに袋を損傷するホットスポットも生じさせるかもしれない。本発明の好ましい実施形態では、電界領域は、第2の電極に近い小さな体積に限定されるので、包装容器の中身は、生成されるオゾンの量に影響を及ぼさないし、また包装容器の中身は、どんな大きな電界にもさらされない。
【0080】
特許文献3に関して、その書類の装置によって生成されるプラズマのほとんどは、メッシュ電極のワイヤ間のスペース内で生成されるだろう。その理由は、特許文献3での最強電界領域(プラズマが生じる)がこの領域に生じるからである。このことによって、プラズマ発生装置全体が包装容器の中に置かれなければ、プラズマが全て包装容器の内部に形成されるような方法で包装容器を処理することは不可能になるだろう。
【0081】
さらに他の実施形態(図示されない)では、本装置は、装置を包装容器または容器の中に挿入することができるような構成で形成されることがある。例えば、装置は、第2の電極構造が挿入構造上に位置付けされるように構成され、その挿入構造は包装容器または容器の中に挿入することができるような形および寸法で作られることがある。第1の電極は、第2の電極構造と重なって配置される。ここで、特に関心のあるのは、全体の大きさと比べて比較的細い開口を持った包装容器または容器、例えば瓶などの処理である。挿入構造をそのような開口に挿入してプラズマを発生させるように装置を動作させることによって、包装容器または容器の中身を含めて包装容器または容器の内部を処理することが可能になる。装置に対する包装容器の封止に関して上で概説されたのと同様な理由で、装置は、包装容器または容器の開口で封止するように構成されることがある。滑らかで一様な包装容器処理表面を設けることで、装置の容易な洗浄が可能になる。
【0082】
好ましい実施形態で処理される適切な包装容器構造には、また、トレイパックがある可能性がある。そのようなパックは、一般に、特に食品産業において、産業製造ライン配置に見られる。
【0083】
連続モード動作が可能であるが、装置をパルスモードで動作させることが好ましい。パルスモードが好ましい主な理由は、特に包装容器がプラスチック材料から形成されている場合に、包装容器に対する熱負荷を制御するためである。好ましい実施形態では、30〜50%の範囲のデューティサイクルが使用され、サイクル時間は0.2〜0.4秒の範囲である。例えば、サイクル時間0.2秒、デューティサイクル50%の場合には、プラズマは、0.1秒間オン、0.1秒間オフで繰り返されるだろう。
【0084】
試作品ユニット(実質的に図1に従っている)に関して、ここでいくつかの性能データが示される。ここで指摘されることであるが、試作品は必ずしも最適化されていない。
【0085】
オゾン濃度: 密封袋中の空気に最高700ppmのオゾンを生成することができる。本発明者は、試作品装置を使用してかなり高いオゾン濃度を達成することができると考えているが、オゾン濃度は、診断の性能によって制限される。袋の中の気体が純粋酸素であればもっと遥かに高い濃度を得ることができると考えられる。
【0086】
オゾン生成率: 発生領域の1平方メートル当たり毎秒最高72mgのオゾンを生成することができる。この数字は、デューティサイクル100%で試作品システムについて得られた。もっとも空気中に生成されるプラズマに対して35ミクロンのポリプロピレン膜があるが。したがって、例えば、10cm×10cmの電極の付いた1リットルの容器中に100ppmのオゾン濃度を得るには、約0.25秒かかる。オゾン生成率は、より高い酸素濃度を用いて(例えば、純粋酸素を使用して)実質的に高めることができる。実際には、通常、パルスシステムが使用される(通常、ほぼデューティサイクル50%、サイクル時間0.2〜1秒)。
【0087】
電力消費: 上のオゾン生成率の場合、試作品の電力消費は1平方メートル当たり33kWである。したがって、10cm×10cm電極では、電力消費は330Wである。
【0088】
図9〜11は、プラスチック袋中への電界侵入、したがってプラスチック袋内部のスペース中でのプラズマの形成に及ぼす第2の電極の間隔の効果を示す。
【0089】
図9〜11の各々(ただし、図9だけに番号が付けられている)において、第2の電極100は、誘電体層102中に埋め込まれている。プラスチック袋104は、誘電体層102の表面に密接に接触して位置付けされている。駆動電圧が第1の電極(図示されない)に加えられ、その駆動電圧の値は、図9では10kVrms、図10では3kVrms、また図11では0.7kVである。第2の電極は接地されている。その結果として、いくらかの電界が第2の電極を通り抜けて漏れる。図9〜11は、電界強度108と結果として生じるプラズマ106の輪郭を示す。上記の好ましい実施形態の説明に基づいて理解されるように、プラズマまたは電界が袋の中に深く侵入し過ぎることなしに、プラスチック袋の内部に一様なプラズマを形成することが望ましい。
【0090】
図9では、第2の電極部分間の間隔は、0.2mmである。これは、小さ過ぎるように示されている。非常に大きな駆動電圧が必要である(これは、費用がかかり、安全でない)。しかし、比較的一様なプラズマが生成される。電界は、デバイスから離れると急激に減少する。
【0091】
図10では、第2の電極部分間の間隔は0.4mmである。これは、このデバイスにとって最適の間隔であるように思われる。図9よりも遥かに小さな駆動電圧で、一様なプラズマのより厚い層が生成される。電界は、第2の電極構造の近くに強く局在し、袋の内部へ深くまで侵入していない。
【0092】
図11では、第2の電極部分間の間隔は1.8mmである。これは、このデバイスにとって大きすぎるように示されている。第2の電極構造のただ小さな領域を覆うだけの不連続なプラズマが形成される。電界は、デバイス表面からかなりの距離まで延びて、袋の中身の損傷の危険を冒し、さらに電気的干渉を起こす。しかし、留意されるべきことであるが、ほんの小さな駆動電圧が必要なだけである。
【0093】
いくつかの実施形態では、第1の電極および第2の電極のための比較的大きな全「フットプリント」領域をプラズマ発生装置に設けることが必要である。これによって、対応する大きな領域にわたったプラズマの発生が可能になる。必要な電極領域は、適当に大きな単一の第1および第2の電極を使用することによって実現することができる。しかし、モジュール配置を使用して拡大することによって、装置の必要な大きさを実現することがより好ましい。したがって、適切なプラズマ発生システムは、複数のモジュールを備え、各モジュールがモジュール第1の電極およびモジュール第2の電極を備えている。これらのモジュールが組みたてられて、モジュール電極が互いにぴったりついて目下の用途に適切なフットプリントを持った必要電極構造を実現することができるようになる。このモザイク状の配列は、好ましくは、プラズマ発生表面全体にわたって比較的一様なプラズマ分布を実現する。
【0094】
さらに、本装置の性能の最適化に近づくように第2の電極の断面形状を調節することができる。例えば、第2の電極の断面形状は楕円であることがある。
【0095】
第1の電極は、本装置の性能の最適化に近づくような方法で構造化されることがある。特に、第1の電極が、完全な平面構造である必要はない。第1の電極は、突出部(好ましくは、滑らかな突出部)を含むことがある。この突出部は、第2の電極の対応する形状特徴、例えば第2の電極のギャップと重なって実現されることがある。突出部は、1つまたは複数の小波の形で設けられることがある。突出部は、好ましくは、装置表面でプラズマ生成電界の生成を強める。第1の電極は、連続電極でその中にギャップが形成されていないことが好ましい。
【0096】
本発明は、食品の分野での応用に限定されると考えられない。この技術のさらに他の応用は、エレクトロニクス、ガラスまたは他の表面洗浄、自動車用途、および空中浮遊媒介生物に対するし尿の暴露による臭気および病害拡大を制御するための仮設トイレおよびおとし便所の配置、の分野に見出される。
【0097】
本発明の好ましい実施形態は、例として説明された。これらの実施形態の改変、さらに他の実施形態およびそれの改変は、この開示を読むと当業者には明らかになり、したがって本発明の範囲内である。
【符号の説明】
【0098】
10 プラズマ発生装置
11、13 プラズマ
12 包装容器
14 封止
16 ハウジング
18 絶縁体
20 第1の電極
22 高電圧電力供給
24 金属シェル
26 第2の電極
27 ギャップ
28 ガス流バッフル
30、32 ガス流路
40 Oリング
42 真空用ダクト
44 第2の電極構造
46 第1の電極
48 遮蔽
60 絶縁層
70 第1の電極
72 フレキシブルな弾性絶縁層
74 第2の電極構造
76 ガラスまたはプラスチック瓶
100 第2の電極
102 誘電体層
104 プラスチック袋
106 プラズマ
108 電界強度

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の電極と、
前記第1の電極の前に位置付けされた第2の電極構造と、
前記第1の電極と前記第2の電極構造の間にはさまれた絶縁層と
を備えるプラズマ発生装置であって、前記第2の電極構造が、ギャップ部分をその間に画定する複数の第2の電極部分を有し、前記ギャップ部分の幅がwであり、前記第2の電極部分各々が前表面を有し、さらに前記ギャップ部分各々が前表面を有し、各第2の電極部分の前記前表面と隣接するギャップ部分の前記前表面との間の高差がhであり、さらに、hが最大でも1mmで、比w/hが少なくとも1である、プラズマ発生装置。
【請求項2】
hが、最大でも0.3mmである、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記ギャップ部分が、誘電体材料を含む、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
wが、前記第1の電極と前記第2の電極の間の間隔距離の0.2倍から2倍である、請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記第2の電極部分が、一緒に、実質的に放射状のおよび/または実質的に渦巻き形のパターンを形成している、請求項1から4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
各第2の電極部分が、上を覆う絶縁層の付いた導電性要素を含み、その結果、前記第2の電極部分の前記前表面が絶縁表面になっている、請求項1から5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記導電性要素の上を覆う前記絶縁層が、前記第2の電極部分に隣接する前記ギャップ部分に延びて入り、その結果、前記第2の電極部分の前記前表面と前記ギャップ部分の前記前表面が互いに連続的になっている、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
各第2の電極部分が、前記第2の電極部分の前記前表面に露出された導電性要素を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記第2の電極構造が、接地に接続されている、請求項1から8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記第1の電極が、前記第1の電極に交流電圧信号を加えるための信号発生源に接続されている、または接続可能である、請求項1から9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記第1の電極が、絶縁ケーシングの中に保持されている、請求項1から10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
包装容器を処理するのに適しており、前記第2の電極部分の前記前表面と前記ギャップ部分の前記前表面が一緒に包装容器処理表面を形成し、処理されるべき前記包装容器が前記包装容器処理表面に当てられたとき、前記装置が、プラズマを発生させるように動作可能であり、前記プラズマが、実質的に全て、処理されるべき前記包装容器の内部に位置付けされている、請求項1から11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記包装容器処理表面と前記包装容器の間のギャップの大きさを限定するために、使用中に前記包装容器処理表面と前記包装容器が、互いに合っている、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
使用中に、前記包装容器の少なくとも一部が、前記第2の電極構造全体の上に重ねられ、その結果、前記包装容器処理表面と合わされた、前記包装容器の前記一部の領域の大きさが前記第2の電極構造よりも大きくなっている、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記包装容器と前記包装容器処理表面を互いに押し合わせるように動作することができる駆立て手段をさらに有する、請求項13または請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記駆立て手段が、前記包装容器処理表面と流体連通した吸込み手段によって実現されている、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記包装容器処理表面が、前記包装容器と前記包装容器処理表面の間のギャップから空気を引き抜くためのチャネルを含み、前記チャネルが、任意に、前記第2の電極部分間の前記ギャップ部分によって実現されている、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記チャネルが、前記包装容器処理表面に、実質的に放射状のおよび/または実質的に渦巻き形のパターンで形成されている、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
使用中に前記包装容器で実質的に封止するために設けられた、任意に前記包装容器処理表面の周囲に延びる少なくとも1つの封止材をさらに含む、請求項16から18のいずれかの一項に記載の装置。
【請求項20】
前記包装容器処理表面が、処理されるべき前記包装容器に合うことができるようにフレキシブルである、請求項13から15のいずれかの一項に記載の装置。
【請求項21】
前記包装容器処理表面が、弾性を持っている、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記包装容器処理表面が、少なくとも前記包装容器に合わせられる前、凸状である、請求項20または21に記載の装置。
【請求項23】
請求項12から22のいずれかの一項に記載のプラズマ発生装置と少なくとも1つの処理されるべき包装容器の殺菌装置。
【請求項24】
プラズマ発生装置の使用であって、前記プラズマ発生装置が、
第1の電極と、
前記第1の電極の前に位置付けされた第2の電極構造と、
前記第1の電極と前記第2の電極構造の間にはさまれた絶縁層と
を備え、
前記第2の電極構造が、ギャップ部分をその間に画定する複数の第2の電極部分を有し、前記ギャップ部分の幅がwであり、前記第2の電極部分各々が前表面を有し、さらに前記ギャップ部分各々が前表面を有し、前記第2の電極部分の前記前表面と前記ギャップ部分の前記前表面が一緒に包装容器処理表面を形成し、各第2の電極部分の前記前表面と隣接するギャップ部分の前記前表面との間の高差がhであり、さらに、hが最大でも1mmで、比w/hが少なくとも1であり、
前記使用が、処理されるべき包装容器を前記包装容器処理表面に当てるステップと、前記装置を動作させてプラズマを発生させるステップを含み、前記発生したプラズマが、実質的に全て、処理される前記包装容器の中に位置付けされている、プラズマ発生装置の使用。
【請求項25】
前記包装容器処理表面と前記包装容器の間のギャップの大きさを制限するために、前記包装容器処理表面と前記包装容器が互いに合っている、請求項24に記載の使用。
【請求項26】
前記包装容器の少なくとも一部が、前記第2の電極構造全体の上に重ねられ、その結果、前記包装容器処理表面と合わされた、前記包装容器の前記一部の領域の大きさが前記第2の電極構造よりも大きくなっている、請求項24または25に記載の使用。
【請求項27】
前記包装容器と前記包装容器処理表面が互いに押し合っている、請求項24から26のいずれか一項に記載の使用。
【請求項28】
前記包装容器処理表面と流体連通した吸込み手段を使用して、前記包装容器と前記包装容器処理表面を互いに押し合わせる、請求項27に記載の使用。
【請求項29】
前記包装容器が、植物材料、食品、動物材料、医療用物体、眼科用物体、および薬学用または化粧用製品から選ばれた少なくとも1つの処理されるべき物体を含む、請求項24から28のいずれか一項に記載の使用。
【請求項30】
前記包装容器が、前記装置を用いた処理中に実質的に気密である、請求項24から29のいずれか一項に記載の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2013−510398(P2013−510398A)
【公表日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−537442(P2012−537442)
【出願日】平成22年11月3日(2010.11.3)
【国際出願番号】PCT/GB2010/002031
【国際公開番号】WO2011/055113
【国際公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【出願人】(503392976)ザ・ユニヴァーシティ・コート・オブ・ザ・ユニヴァーシティ・オブ・グラスゴー (7)
【Fターム(参考)】