説明

ヘッジホッグ経路調節剤としての化合物および組成物

【課題】ヘッジホッグシグナル伝達経路の活性を調節する方法を提供する。
【解決方法】本発明は、ヘッジホッグシグナル伝達経路の活性を調節する方法を提供する。特に、本発明は、例えばPtc機能喪失型、ヘッジホッグ機能獲得型、Smoothened機能獲得型またはGli機能獲得型の表現型に起因する異常な成長状態を阻害する方法であって、十分量の式I:


の化合物と細胞を接触させることを含む方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願との相互引用
本出願は、米国仮特許出願第60/797,949号(2006年5月5日出願)の優先権の利益を主張している、国際出願番号PCT/US2007/068292(2007年5月4日出願)の国内移行出願である。この出願の全ての開示は、その全体において、かつ全ての目的に関して本明細書に組み込まれる。
【0002】
背景
本発明の分野
本発明は、ヘッジホッグシグナル伝達経路の活性を調節する方法を提供する。特に、本発明は、例えばPtc機能喪失型、ヘッジホッグ機能獲得型、Smoothened機能獲得型、またはGli機能獲得型の表現型に起因する異常な増殖状態を阻害する方法であって、細胞を、十分量の式Iの化合物と接触させることを含む方法を提供する。
【背景技術】
【0003】
本発明の背景
胚の発達の過程で、ヘッジホッグシグナル伝達経路は、多くのプロセスに、例えば細胞増殖、分化および組織パターン化の制御に必須である。しかしながら、ヘッジホッグシグナル伝達経路の異常な活性、例えば、活性の増加の結果として、病理学的な結果を有し得る。この点で、成熟組織中でのヘッジホッグ経路の活性化は、脳、筋肉、および皮膚、前立腺の癌、髄芽腫、膵臓腺癌、および小細胞肺癌(これらに限定されない)を含む特定のタイプの癌に至り得る。ヘッジホッグシグナル伝達経路の活性化の増進は、幾つかの疾患の病理および/または症候に寄与する。従って、ヘッジホッグシグナル伝達経路の活性を調節する分子は、このような疾患の処置における治療薬として有用である。
【発明の開示】
【0004】
本発明の概要
一つの態様において、本発明は、式I:
【化1】

[式中、
およびYは、NおよびCR10から独立して選択され;ここで、R10は、水素、ハロ、C1−6アルキル、ハロ置換C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロ置換C1−6アルコキシおよび−OXNR10a10bから選択され;ここで、R10aおよびR10bは、水素およびC1−6アルキルから独立して選択され;
【0005】
は、シアノ、ハロ、C1−6アルキル、ハロ置換C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロ置換C1−6アルコキシ、C6−10アリール、ジメチル−アミノ、C1−6アルキル−スルファニルおよびC3−8ヘテロシクロアルキルから選択され、該基は、所望により2個までのC1−6アルキル基で置換され、
およびRは、水素、シアノ、ハロ、C1−6アルキル、ハロ置換C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロ置換C1−6アルコキシおよびジメチルアミノから独立して選択され、
およびRは、水素、ハロ、シアノ、C1−6アルキル、ハロ置換C1−6アルキル、C1−6アルコキシおよびハロ置換C1−6アルコキシから独立して選択されるか、
あるいは、
およびR、または、RおよびRの何れかが、両者が結合しているフェニルと一体となって、C5−10ヘテロアリールを形成し;
およびRは、水素、C1−6アルキル、ハロ置換C1−6アルキル、C1−6アルコキシおよびハロ置換C1−6アルコキシから独立して選択され;ただし、RおよびRは同時に水素ではなく;
は、水素、ハロ、C1−6アルキル、ハロ置換C1−6アルキル、C1−6アルコキシおよびハロ置換C1−6アルコキシから選択され;
は、−S(O)11、−C(O)R11、−OR11、−NR12a12bおよび−R11から選択され;ここで、R11は、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキルおよびヘテロシクロアルキルから選択され;R12aおよびR12bは、C1−6アルキルおよびヒドロキシ置換C1−6アルキルから独立して選択され;
ここで、Rのアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルおよびヘテロシクロアルキルは、所望によりC1−6アルキル、ハロ置換C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロ置換C1−6アルコキシ、C6−10アリール−C0−4アルキル、C5−10ヘテロアリール−C0−4アルキル、C3−12シクロアルキルおよびC3−8ヘテロシクロアルキルから独立して選択される1から3個の基で置換されていてもよく;
ここで、Rのアリール−アルキル置換基は、所望によりハロ、C1−6アルキル、ハロ置換C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロ置換C1−6アルコキシおよびメチル−ピペラジニルから独立して選択される1から3個の基で置換されている。]
の化合物、およびそのN−オキシド誘導体、プロドラッグ誘導体、保護誘導体、個々の異性体および異性体混合物;およびこれらの化合物の薬学的に許容される塩、溶媒和物(例えば水和物)を提供する。
【0006】
第2の態様において、本発明は、1種以上の適当な賦形剤と混合した、式Iの化合物またはそのN−オキシド誘導体、個々の異性体および異性体混合物;またはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を提供する。
【0007】
第3の態様において、本発明は、動物において、ヘッジホッグ経路活性の調節が、疾患の病理および/または症候を予防、阻害または寛解し得る疾患を処置する方法であって、該動物に、治療有効量の式Iの化合物またはそのN−オキシド誘導体、個々の異性体および異性体混合物、またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む方法を提供する。
【0008】
第4の態様において、本発明は、動物において、ヘッジホッグ経路活性が疾患の病理および/または症候に寄与する疾患を処置するための医薬の製造における、式Iの化合物の使用を提供する。
【0009】
第5の態様において、本発明は、式Iの化合物およびそのN−オキシド誘導体、プロドラッグ誘導体、保護誘導体、個々の異性体および異性体混合物、およびその薬学的に許容される塩を製造する方法を提供する。
【0010】
定義
基としての、および他の基(例えばハロ置換アルキルおよびアルコキシ)の構成要素としての“アルキル”は、直鎖であっても分枝鎖であってもよい。C1−4アルコキシは、メトキシ、エトキシなどを含む。ハロ置換アルキルは、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチルなどを含む。
【0011】
“アリール”は、6から10個の環炭素原子を含む、単環式または縮合二環式芳香環の集合を意味する。例えば、アリールは、フェニルであってもナフチルであってもよく、好ましくはフェニルである。“アリーレン”は、アリール基から誘導される二価の基を意味する。
【0012】
“ヘテロアリール”は、1個以上の環員がヘテロ原子である、上記のアリールについて定義された通りの基である。例えばC5−10ヘテロアリールは、炭素原子によって示される最小5個の環員であって、これらの炭素原子がヘテロ原子によって置き換えられ得る。結果として、C5−10ヘテロアリールは、ピリジル、インドリル、インダゾリル、キノキサリニル、キノリニル、ベンゾフラニル、ベンゾピラニル、ベンゾチオピラニル、ベンゾ[1,3]ジオキソール、イミダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ピリミジニル、フラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピラゾリル、チエニルなどを含む。
【0013】
“シクロアルキル”は、示された数の環原子を含む、飽和または部分的に不飽和の、単環式、縮合二環式または架橋多環式環の集合を意味する。例えば、C3−10シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどを含む。
【0014】
“ヘテロシクロアルキル”は、本出願で定義したシクロアルキルであって、ただし、示された1個以上の環炭素が、−O−、−N=、−NR−、−C(O)−、−S−、−S(O)−または−S(O)− (ここで、Rは水素、C1−4アルキルまたは窒素保護基である。)から選択される部分によって置き換えられているものを意味する。例えば、C3−8ヘテロシクロアルキルは、本発明の化合物を記載するために本出願で用いられるとき、モルホリノ、ピロリジニル、ピロリジニル−2−オン、ピペラジニル、ピペリジニル、ピペリジニルオン、1,4−ジオキサ−8−アザ−スピロ[4.5]デカ−8−イル、チオモルホリノ、スルファノモルホリノ、スルホノモルホリノなどを含む。
【0015】
“ハロゲン”(またはハロ)は、好ましくは、クロロまたはフルオロを表すが、ブロモまたはヨードであってもよい。
【0016】
“ヘッジホッグ機能獲得型”は、Ptc遺伝子、ヘッジホッグ遺伝子またはSmoothened遺伝子の異常な修飾または変異、または該遺伝子の発現量の減少(または喪失)の結果、細胞をヘッジホッグタンパク質と接触させるのに似た表現型をもたらすこと、例えばヘッジホッグ経路の異常な活性化をもたらすことを言う。該機能獲得型は、Ptc遺伝子生成物がGli遺伝子、例えばGli1、Gli2およびGli3の発現量を制御する能力を喪失することを含み得る。“ヘッジホッグ機能獲得型”という用語はまた、ヘッジホッグ自身の修飾または変異(これらに限定されない)を含む、ヘッジホッグシグナル伝達経路における何れかの変化によって起こる全ての類似の細胞表現型(例えば過剰増殖を示すこと)を言う。例えば、仮にヘッジホッグが細胞内で変異されていなくとも、ヘッジホッグシグナル伝達経路の活性化によって異常に速い増殖速度を有する腫瘍細胞を、“ヘッジホッグ機能獲得型”の表現型を有するとする。
【0017】
“Patched機能喪失型”は、Ptc遺伝子の異常な修飾または変異、または、該遺伝子の発現量の減少の結果、細胞をヘッジホッグタンパク質と接触させるのに似た表現型をもたらすこと、例えばヘッジホッグ経路の異常な活性化をもたらすことを言う。該機能喪失型は、Ptc遺伝子生成物が、Gli遺伝子、例えばGli1、Gli2およびGli3の発現量を制御する能力を喪失することを含み得る。
【0018】
“Gli機能獲得型”は、Gli遺伝子の異常な修飾または変異、または、該遺伝子の発現量の増加の結果、細胞をヘッジホッグタンパク質と接触させるのに似た表現型をもたらすこと、例えばヘッジホッグ経路の異常な活性化をもたらすことを言う。
【0019】
“Smoothened機能獲得型”は、Smo遺伝子の異常な修飾または変異、または、該遺伝子の発現量の増加の結果、細胞をヘッジホッグタンパク質と接触させるのに似た表現型をもたらすこと、例えばヘッジホッグ経路の異常な活性化をもたらすことを言う。
【0020】
“処置する”、“処置すること”および“処置”は、疾患および/またはそれに付随の症候を緩和するまたは軽減する方法を言う。
【0021】
本発明は、ヘッジホッグ、Patched (Ptc)、Gliおよび/またはSmoothenedによって制御されるシグナル伝達経路が、式Iの化合物によって調節され得ることを見出したことに関する。
【0022】
望ましい態様の説明
一つの態様において、式Iの化合物に関して、
およびYが、NおよびCR10から選択され;ここで、R10が、水素、メチル、フルオロ、クロロ、ブロモ、ジメチルアミノ−エトキシおよびトリフルオロメチルから選択され;
およびRが、水素、メチル、クロロ、フルオロ、ブロモ、トリフルオロメチルおよびメトキシから独立して選択され;ただし、RおよびRが同時に水素ではなく;
が、水素、フルオロ、クロロ、メチルおよびトリフルオロメチルから選択される。
【0023】
別の態様において、
が、シアノ、クロロ、フルオロ、メチル、エチル、t−ブチル、プロピル、イソブチル、イソプロピル、イソプロピルオキシ、ブトキシ、メトキシ、ジメチル−アミノ、エトキシ、メチル−スルファニル、フェニル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシおよびピペラジニルから選択され、該基は、所望により2個までのメチル基で置換され、
およびRが、水素、クロロ、フルオロ、シアノ、メチル、トリフルオロメチル、イソプロピルオキシ、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメトキシおよびジメチルアミノから独立して選択され、
およびRが、水素、クロロ、メチル、メトキシおよびシアノから独立して選択されるか、
あるいは、
およびR、または、RおよびRの何れかが、両者が結合しているフェニルと一体となって、キノキサリニルを形成する。
【0024】
別の態様において、
が、−S(O)11、−OR11、−C(O)R11、−NR12a12bおよび−R11から選択され;ここで、R11が、チオモルホリノ、スルホノモルホリノ、スルファノモルホリノ、モルホリノ、シクロヘキシル、フェニル、アゼパン−1−イル、2−オキソピペラジン−1−イル、1,4−オキサゼパン−4−イル、ピペリジン−1−イル、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル、ピペリジン−3−イル、ピペラジニル、ピロリジニルおよび1,4−ジアゼパン−1−イルから選択され;
12aおよびR12bが、イソブチルおよびヒドロキシ−エチルから独立して選択され;
ここで、Rのチオモルホリノ、スルホノモルホリノ、スルファノモルホリノ、モルホリノ、シクロヘキシル、フェニル、アゼパン−1−イル、2−オキソピペラジン−1−イル、1,4−オキサゼパン−4−イル、ピペリジン−1−イル、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル、ピペリジン−3−イル、ピペラジニル、ピロリジニルまたは1,4−ジアゼパン−1−イルが、所望によりメチル、エチル、メトキシ、ベンジル、チエニル−メチル、ピリジニル−メチル、ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−6−イルおよび2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン−7−イルから独立して選択される1から3個の基で置換されてもよく;
ここで、Rのフェニルまたはベンジル置換基が、所望によりメトキシ、エトキシ、メチル−ピペラジニル、メチル、トリフルオロメトキシ、クロロ、フルオロおよびトリフルオロメチルから独立して選択される1から3個の基で置換される。
【0025】
望ましい式Iの化合物は、次に示すものから選択される:
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [4−(モルホリン−4−スルホニル)−フェニル]−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
4'−シアノ−2−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
4'−メトキシ−2−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
4'−メトキシ−2−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (4−シクロヘキシル−フェニル)−アミド;
4'−メトキシ−2−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(2−メチル−モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
4'−ジメチルアミノ−2−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (4−シクロヘキシル−フェニル)−アミド;
4'−ジメチルアミノ−2−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (4−モルホリン−4−イル−フェニル)−アミド;
6−クロロ−4'−ジメチルアミノ−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−[1,4]オキサゼパン−4−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
6−クロロ−4'−ジメチルアミノ−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−モルホリン−4−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
6−クロロ−4'−ジメチルアミノ−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
6−クロロ−4'−メトキシ−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(2−メチル−モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
6−クロロ−4'−メトキシ−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−[1,4]オキサゼパン−4−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
6−クロロ−4'−メトキシ−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
6−クロロ−4'−メトキシ−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−モルホリン−4−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
【0026】
4'−メトキシ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−モルホリン−4−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
4'−メトキシ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−[1,4]オキサゼパン−4−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
4'−メトキシ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(2−メチル−モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
4'−ジメチルアミノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(2−メチル−モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
4'−ジメチルアミノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−[1,4]オキサゼパン−4−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
4'−ジメチルアミノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−モルホリン−4−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
4'−メトキシ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
4'−エトキシ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
6−メチル−4'−メチルスルファニル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
4'−ジメチルアミノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
6−メチル−[1,1';4',1'']テルフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
3'−クロロ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
2',4'−ジクロロ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
2'−クロロ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
3'−クロロ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
3',4'−ジクロロ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
3'−クロロ−6−メチル−4'−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
6,4'−ジメチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
【0027】
4'−エチル−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
4'−tert−ブチル−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
6−メチル−4'−プロピル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
4'−イソブチル−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
4'−イソプロピル−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
6,2',6'−トリメチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
6,2',3'−トリメチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
6−メチル−4'−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
6−メチル−3'−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
6−メチル−3',5'−ビストリフルオロメチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
3'−イソプロポキシ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
3'−エトキシ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
2',6'−ジメトキシ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
6−メチル−4'−トリフルオロメトキシ−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
6−メチル−3'−トリフルオロメトキシ−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (4−モルホリン−4−イル−フェニル)−アミド;
4'−メトキシ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (4−モルホリン−4−イル−フェニル)−アミド;
3'−メトキシ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (4−モルホリン−4−イル−フェニル)−アミド;
4'−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (4−モルホリン−4−イル−フェニル)−アミド;
3'−ジメチルアミノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (4−モルホリン−4−イル−フェニル)−アミド;
4'−フルオロ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (4−モルホリン−4−イル−フェニル)−アミド;
3'−フルオロ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (4−モルホリン−4−イル−フェニル)−アミド;
2'−フルオロ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (4−モルホリン−4−イル−フェニル)−アミド;
4−メチル−N−(4−モルホリン−4−イル−フェニル)−3−キノキサリン−6−イル−ベンズアミド;
【0028】
6−メチル−4'−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−ビフェニル−3−カルボン酸 (4−モルホリン−4−イル−フェニル)−アミド;
2'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (4−モルホリン−4−イル−フェニル)−アミド;
3'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (4−モルホリン−4−イル−フェニル)−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−[1,4]オキサゼパン−4−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(2−メチル−モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−[1,2']ビピリジニル−5'−イル)−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−モルホリン−4−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (4−モルホリン−4−イル−フェニル)−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (3−フルオロ−4−モルホリン−4−イル−フェニル)−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (3−クロロ−4−モルホリン−4−イル−フェニル)−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (3−ブロモ−4−モルホリン−4−イル−フェニル)−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (3−メチル−4−モルホリン−4−イル−フェニル)−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (4−モルホリン−4−イル−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (4−シクロヘキシル−フェニル)−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 ビフェニル−4−イルアミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (4'−メトキシ−ビフェニル−4−イル)−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [4−(4−ベンジル−ピペラジン−1−イル)−フェニル]−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [4−(ピペリジン−1−スルホニル)−フェニル]−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [4−(ピロリジン−1−スルホニル)−フェニル]−アミド;
4'−シアノ−6−メトキシ−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
4'−シアノ−2−メトキシ−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
4'−シアノ−2−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
【0029】
3'−フルオロ−4'−メトキシ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
4'−イソプロポキシ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
4'−ブトキシ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
3'−クロロ−4'−メトキシ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
4'−メトキシ−6,3'−ジメチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
4'−シアノ−2−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [4−(ピペリジン−1−スルホニル)−フェニル]−アミド;
4'−シアノ−6−フルオロ−ビフェニル−3−カルボン酸 [4−(ピペリジン−1−スルホニル)−フェニル]−アミド;
6−ブロモ−4'−シアノ−ビフェニル−3−カルボン酸 [4−(ピペリジン−1−スルホニル)−フェニル]−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(4−ベンジル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(4−チオフェン−3−イルメチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
4'−シアノ−2−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
4'−メトキシ−2−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
2−メチル−4'−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
2−メチル−4'−トリフルオロメトキシ−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
4'−シアノ−2−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(2−メチル−モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
4'−シアノ−2−フルオロ−ビフェニル−3−カルボン酸 [4−(ピペリジン−1−スルホニル)−フェニル]−アミド;
4'−シアノ−6−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [4−(ピペリジン−1−スルホニル)−フェニル]−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(4−ピリジン−4−イルメチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(4−ピリジン−3−イルメチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 {6−[4−(2,6−ジメトキシ−ベンジル)−[1,4]ジアゼパン−1−イル]−ピリジン−3−イル}−アミド;
【0030】
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 {6−[4−(2−エトキシ−ベンジル)−[1,4]ジアゼパン−1−イル]−ピリジン−3−イル}−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−{4−[2−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−ベンジル]−[1,4]ジアゼパン−1−イル}−ピリジン−3−イル)−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 {6−[4−(4−メトキシ−2,3−ジメチル−ベンジル)−[1,4]ジアゼパン−1−イル]−ピリジン−3−イル}−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 {6−[4−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イルメチル)−[1,4]ジアゼパン−1−イル]−ピリジン−3−イル}−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(4−ピリジン−2−イルメチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(4−ベンゾ[1,3]ジオキソール−4−イルメチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 {6−[4−(2−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−[1,4]ジアゼパン−1−イル]−ピリジン−3−イル}−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 {6−[4−(2−ジメチルアミノ−ベンジル)−[1,4]ジアゼパン−1−イル]−ピリジン−3−イル}−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 {6−[4−(2−クロロ−5−トリフルオロメチル−ベンジル)−[1,4]ジアゼパン−1−イル]−ピリジン−3−イル}−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 {6−[4−(2,3−ジフルオロ−ベンジル)−[1,4]ジアゼパン−1−イル]−ピリジン−3−イル}−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 {6−[4−(2−クロロ−4−フルオロ−ベンジル)−[1,4]ジアゼパン−1−イル]−ピリジン−3−イル}−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 {6−[4−(2,6−ジフルオロ−ベンジル)−[1,4]ジアゼパン−1−イル]−ピリジン−3−イル}−アミド;
2−クロロ−4'−シアノ−ビフェニル−3−カルボン酸 [4−(ピペリジン−1−スルホニル)−フェニル]−アミド;
4'−シアノ−6−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
2−クロロ−4'−シアノ−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
4'−シアノ−6−エチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 {6−[4−(3−フルオロ−ベンジル)−ピペラジン−1−イル]−ピリジン−3−イル}−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 {6−[4−(2−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−ピペラジン−1−イル]−ピリジン−3−イル}−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 {6−[4−(3−クロロ−ベンジル)−ピペラジン−1−イル]−ピリジン−3−イル}−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 {6−[4−(4−イソブチル−ベンジル)−ピペラジン−1−イル]−ピリジン−3−イル}−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 {6−[4−(4−tert−ブチル−ベンジル)−ピペラジン−1−イル]−ピリジン−3−イル}−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 {6−[4−(7−メトキシ−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イルメチル)−ピペラジン−1−イル]−ピリジン−3−イル}−アミド;
【0031】
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(4−ベンジル−ピペラジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(4−ピリジン−3−イルメチル−ピペラジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 {6−[4−(4−ジフルオロメトキシ−ベンジル)−ピペラジン−1−イル]−ピリジン−3−イル}−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 {6−[4−(4−シアノ−ベンジル)−ピペラジン−1−イル]−ピリジン−3−イル}−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(4−キノリン−5−イルメチル−ピペラジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(4−ピリジン−4−イルメチル−ピペラジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(4−ピリジン−2−イルメチル−ピペラジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 {6−[4−(4−イミダゾール−1−イル−ベンジル)−ピペラジン−1−イル]−ピリジン−3−イル}−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 {6−[4−(3−シアノ−ベンジル)−ピペラジン−1−イル]−ピリジン−3−イル}−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(4−イソキノリン−5−イルメチル−ピペラジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
(R)−2−メチル−N−(6−(2−メチルモルホリノ)ピリジン−3−イル)−4'−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−3−カルボキサミド;
4'−シアノ−2−メチル−N−(6−スルホニルモルホリノピリジン−3−イル)ビフェニル−3−カルボキサミド;
(S)−4'−シアノ−2−メチル−N−(6−(2−メチルモルホリノ)ピリジン−3−イル)ビフェニル−3−カルボキサミド;
(R)−6−クロロ−N−(6−(2−メチルモルホリノ)ピリジン−3−イル)−4'−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−3−カルボキサミド;
4'−シアノ−2−メチル−N−(6−スルフィニルモルホリノピリジン−3−イル)ビフェニル−3−カルボキサミド;
4'−シアノ−N−(6−(ジイソブチルアミノ)ピリジン−3−イル)−2−メチルビフェニル−3−カルボキサミド;
4'−シアノ−N−(2−((2S,6R)−2,6−ジメチルモルホリノ)ピリミジン−5−イル)−2−メチルビフェニル−3−カルボキサミド;
【0032】
N−(2−((2S,6R)−2,6−ジメチルモルホリノ)ピリミジン−5−イル)−2−メチル−4'−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−カルボキサミド;
N−(2−((2S,6R)−2,6−ジメチルモルホリノ)ピリミジン−5−イル)−2−メチル−4'−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−3−カルボキサミド;
N−(2−(ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−2−メチル−4'−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−3−カルボキサミド;
2−メチル−N−(6−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)ピリジン−3−イル)−4'−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−3−カルボキサミド;
N−(5−クロロ−6−((2S,6R)−2,6−ジメチルモルホリノ)ピリジン−3−イル)−2−メチル−4'−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−3−カルボキサミド;
N−(6−((2R,6S)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピリジン−3−イル)−2−メチル−4'−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−3−カルボキサミド;
N−(6−(4−エチルピペラジン−1−カルボニル)ピリジン−3−イル)−2−メチル−4'−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−3−カルボキサミド;
2−メチル−N−(6−(2−オキソピペラジン−1−イル)ピリジン−3−イル)−4'−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−3−カルボキサミド;
2−メチル−N−(6−(1−(ピリジン−4−イルメチル)ピペリジン−4−イル)ピリジン−3−イル)−4'−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−3−カルボキサミド;
2−メチル−N−(6−(2−オキソ−4−(ピリジン−4−イルメチル)ピペラジン−1−イル)ピリジン−3−イル)−4'−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−3−カルボキサミド;
2−メチル−N−(6−(1−(ピリジン−4−イルメチル)ピペリジン−3−イル)ピリジン−3−イル)−4'−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−3−カルボキサミド;
N−(6−(1−エチルピペリジン−3−イル)ピリジン−3−イル)−2−メチル−4'−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−3−カルボキサミド;および
N−(6−((2R,6S)−2,6−ジメチルモルホリノ)ピリジン−3−イル)−2−メチル−4'−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−3−カルボキサミド。
【0033】
従って、特に、ヘッジホッグ、PtcまたはSmoothenedシグナル伝達活性に関して妨げる式Iの化合物は、同様に、正常細胞および/またはpatched機能喪失表現型、ヘッジホッグ機能獲得表現型、Smoothened機能獲得表現型、または、Gli機能獲得表現型を有する細胞における増殖(または他の生物学的結果)を阻害し得ると予測される。従って、特定の態様において、これらの化合物は、正常細胞、例えばヘッジホッグ経路を活性化する遺伝子の変異を有さない細胞におけるヘッジホッグ活性を阻害するのに有用であり得る。好ましい態様において、本化合物は、好ましくは特に標的細胞において、ヘッジホッグタンパク質の少なくとも幾らかの生物学的活性を阻害し得る。
【0034】
従って、本発明の方法は、正常細胞、組織および臓器ならびにPtc機能喪失型、ヘッジホッグ機能獲得型、Smoothened機能獲得型またはGli機能獲得型の表現型を有する細胞、組織および臓器を含む広範囲の細胞、組織および臓器の、修復の制御および/または機能性能の制御において、例えば該シグナル経路のSmoothenedまたは下流の構成要素の活性化を阻害することによって、ヘッジホッグシグナル伝達のPtc阻害に拮抗する、式Iの化合物の使用を含む。例えば、対象の方法は、神経組織、骨、および軟骨の形成および修復の制御、精子形成の制御、平滑筋の制御、肺、肝臓および原腸から発生する他の臓器の制御、造血機能の制御、皮膚および毛髪成長の制御などの範囲の治療適用および美容適用を有する。さらに、対象の方法は、培養物中で提供される細胞(in vitro)に対して、または動物全般における細胞に対して(in vivo)、行われ得る。
【0035】
別の態様において、対象の方法は、Ptc機能喪失型、ヘッジホッグ機能獲得型、Smoothened機能獲得型またはGli機能獲得型の表現型を有する上皮細胞を処置するためのものであり得る。例えば、対象の方法は、基底細胞癌または他のヘッジホッグ経路関連障害を処置するまたは予防するのに用いられ得る。
【0036】
特定の態様において、式Iの化合物は、Smoothenedまたはその下流のタンパク質に結合することによって、ヘッジホッグ経路の活性を阻害し得る。特定の態様において、対象のアンタゴニストは、Patchedに結合することによって、ヘッジホッグ経路の活性を阻害し得る。
【0037】
別の望ましい態様において、対象の方法は、悪性髄芽腫および他の主要なCNS悪性神経外胚葉性腫瘍のための処置計画の一部として用いられ得る。
【0038】
別の態様において、本発明は、in vivoで、増殖またはPtc機能喪失型、ヘッジホッグ機能獲得型、Smoothened機能獲得型またはGli機能獲得型の他の生物学的結果を阻害するのに十分な量で製剤化された、活性成分としてヘッジホッグシグナル調節剤、例えば本明細書で記載した式Iの化合物、Ptcアゴニスト、Smoothenedアンタゴニスト、またはヘッジホッグ経路下流タンパク質アンタゴニストを含む医薬製剤を提供する。
【0039】
式Iの化合物、patchedアゴニスト、Smoothenedアンタゴニスト、またはヘッジホッグ経路下流タンパク質アンタゴニストを用いる対象の処置は、ヒトおよび動物の双方に有効であり得る。本発明が適用可能な動物の対象は、ペットとしてまたは市販の目的の何れかで飼われている飼育動物および家畜の双方に拡張される。この例は、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ヒツジ、ブタ、およびヤギである。
【0040】
薬理および有用性
本発明は、ヘッジホッグシグナル伝達経路の活性化を阻害する、例えば、Ptc機能喪失型、ヘッジホッグ機能獲得型、Smoothened機能獲得型またはGli機能獲得型の表現型に起因する異常な増殖状態を阻害する方法および化合物であって、細胞を、正常なPtc活性を刺激する、正常なヘッジホッグ活性と拮抗する、Smoothened活性と拮抗する、またはGli活性と拮抗する、例えば異常な増殖状態を元に戻すまたは制御するのに十分な量の式Iの化合物と接触させることを含む方法を提供する。
【0041】
シグナル伝達分子のヘッジホッグ・ファミリーのメンバーは、脊椎動物の発生の際の多くの重要な短時間および長時間パターン形成過程に介在する。パターン形成は、それによって胚細胞が分化された組織の秩序立てた空間配置を形成する活動である。高次生物の身体的な複雑性は、細胞の内在系および細胞の外因性シグナルの相互作用により胚発生において生じる。誘導性相互作用は、脊椎動物の発生における身体計画の最も初期の確立からの胚のパターン形成、臓器系のパターン形成、組織の分化の間の多様な細胞のタイプの形成に必須である。発生の細胞相互作用の効果は変化する:応答細胞が、応答細胞の非誘導状態および誘導状態の双方で異なる細胞を誘導することによって、細胞の分化の1つの経路から他の経路にそらす(誘導)。ある場合には、細胞は、その近傍の細胞をそれ自身のように分化するよう誘導し(同一遺伝子誘導);他の場合には、細胞はその近傍の細胞をそれ自身のように分化することを阻害する。発生の初期において、細胞相互作用は連続的であり、その結果、2種の細胞のタイプの間での初期誘導が、多様性の進行的増幅を導く。さらに、誘導性相互作用が、胚だけではなく成熟細胞でも起こり、そして形態形成パターンを確立し維持するよう作用し、さらに分化を誘導し得る。
【0042】
ヘッジホッグ遺伝子の脊椎動物のファミリーは、哺乳動物で存在する3種のメンバーを含み、これらはDesert (Dhh)、Sonic (Shh)およびIndian (Ihh)ヘッジホッグとして知られ、この全てが分泌性タンパク質をコードする。これらの種々のヘッジホッグタンパク質は、高度に保存されたN−末端領域であるシグナルペプチドおよびより多様なC−末端ドメインを構成する。生化学的検討により、Hh前駆体タンパク質の自動分解が分子内チオエステル中間体を経て起り、続いて後者が求核置換で切断されることが示されている。求核体は、N−ペプチドのC−末端に共有結合してそれを細胞表面に固定する、小さい親油性分子であるようである。その生物学的意義は重大である。この固定の結果、ヘッジホッグ生成細胞の表面上で、N−末端ヘッジホッグペプチドが局所的に高濃度となる。このN−末端ペプチドが、短長期のヘッジホッグシグナリング活動に必要であり、かつ十分である。
【0043】
不活性なヘッジホッグシグナル伝達経路では、膜貫通型タンパク質受容体 Patched (Ptc)が、7回膜貫通型タンパク質であるSmoothened (Smo)の活性を阻害している。Hhシグナルタンパク質の下流成分である転写因子Gliは、Fused and Suppressor of fused (Sufu)を含む細胞質タンパク質との相互作用により核に移入するのを防げられる。その結果、ヘッジホッグ標的遺伝子転写の活性化が抑制される。経路の活性化は、3種の哺乳動物のリガンド(Dhh、ShhまたはIhh)の何れかとPtcとの結合により開始される。リガンドの結合は、Smoの抑制の反転を生じ、それにより、転写因子Gliの活性型の核への移動を起こすカスケードを活性化する。核のGliは、PtcおよびGli自身を含む標的遺伝子の発現を活性化する。
【0044】
上昇したヘッジホッグシグナルの伝達レベルは、癌形成を開始させるのに十分であり、腫瘍の生存に必要である。これらの癌は、前立腺癌 (“Hedgehog signalling in prostate regeneration, neoplasia and metastasis”, Karhadkar SS, Bova GS, Abdallah N, Dhara S, Gardner D, Maitra A, Isaacs JT, Berman DM, Beachy PA., Nature. 2004 Oct 7;431(7009):707-12; “Inhibition of prostate cancer proliferation by interference with SONIC HEDGEHOG-GLI1 signaling”, Sanchez P, Hernandez AM, Stecca B, Kahler AJ, DeGueme AM, Barrett A, Beyna M, Datta MW, Datta S, Ruiz i Altaba A., Proc Natl Acad Sci U S A. 2004 Aug 24;101(34):12561-6)、乳癌 (“Hedgehog signaling pathway is a new therapeutic target for patients with breast cancer”, Kubo M, Nakamura M, Tasaki A, Yamanaka N, Nakashima H, Nomura M, Kuroki S, Katano M., Cancer Res. 2004 Sep 1;64(17):6071-4)、髄芽種 (“Medulloblastoma growth inhibition by hedgehog pathway blockade”, Berman DM, Karhadkar SS, Hallahan AR, Pritchard JI, Eberhart CG, Watkins DN, Chen JK, Cooper MK, Taipale J, Olson JM, Beachy PA., Science. 2002 Aug 30;297(5586):1559-61)、基底細胞癌(“Identification of a small molecule inhibitor of the hedgehog signaling pathway: effects on basal cell carcinoma-like lesions”, Williams JA, Guicherit OM, Zaharian BI, Xu Y, Chai L, Wichterle H, Kon C, Gatchalian C, Porter JA, Rubin LL, Wang FY., Proc Natl Acad Sci U S A. 2003 Apr 15;100(8):4616-21; “Activating Smoothened mutations in sporadic basal-cell carcinoma”, Xie J, Murone M, Luoh SM, Ryan A, Gu Q, Zhang C, Bonifas JM, Lam CW, Hynes M, Goddard A, Rosenthal A, Epstein EH Jr, de Sauvage FJ., Nature. 1998 Jan 1;391(6662):90-2)、膵臓癌(“Hedgehog is an early and late mediator of pancreatic cancer tumorigenesis”, Thayer SP, di Magliano MP, Heiser PW, Nielsen CM, Roberts DJ, Lauwers GY, Qi YP, Gysin S, Fernandez-del Castillo C, Yajnik V, Antoniu B, McMahon M, Warshaw AL, Hebrok M., Nature. 2003 Oct 23;425(6960):851-6; “Widespread requirement for Hedgehog ligand stimulation in growth of digestive tract tumours”, Berman DM, Karhadkar SS, Maitra A, Montes De Oca R, Gerstenblith MR, Briggs K, Parker AR, Shimada Y, Eshleman JR, Watkins DN, Beachy PA., Nature. 2003 Oct 23;425(6960):846-51)、および、小細胞肺癌 (“Hedgehog signalling within airway epithelial progenitors and in small-cell lung cancer”, Watkins DN, Berman DM, Burkholder SG, Wang B, Beachy PA, Baylin SB., Nature. 2003 Mar 20;422(6929):313-7)を含み、これらに限定されない。
【0045】
上述の通り、本発明は、さらに、処置が必要な対象において、上記の疾患または異常の何れかを予防するまたは処置する方法であって、該対象に、治療有効量(下記の“投与および医薬組成物”を参照のこと)の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む方法を提供する。上記の何れかの使用において、必要な投与量は、投与方法、処置されるべき特定の状態、および望ましい効果に依存して変化する。
【0046】
投与および医薬組成物:
一般的に、本発明の化合物は、治療有効量で、当技術分野で既知の、何れかの有用な且つ許容される方法を介して、単独で、または1種以上の治療薬と組み合わせて投与される。治療有効量は、該疾患の重症度、対象の年齢および関連の健康、用いられる化合物の力価および他の因子に依存して、広く変化し得る。一般的に、満足のいく結果は、1日用量で約0.03から2.5mg/kg体重の全身投与で得られる。大型哺乳類(例えばヒト)に適応される1日用量は、約0.5mgから約100mgの範囲で、便宜的には例えば1日4回までの分割投与で、または徐放形で投与される。経口投与に適当な単位投与形は、約1から50mgの活性成分を含む。
【0047】
本発明の化合物は、医薬組成物として、何れかの慣用的な経路によって、特に経腸で、例えば経口で、例えば錠剤またはカプセル剤の形態で、または、非経腸で、例えば注射可能な溶液または懸濁液の形態で、局所で、例えばローション、ゲル、軟膏またはクリームの形態で、または経鼻剤または坐剤の形態で投与され得る。少なくとも1種の薬学的に許容される担体または希釈剤とくみ合わせた、遊離形または薬学的に許容される塩形の本発明の化合物を含む医薬組成物は、慣用の方法で、混合、造粒、または被覆法によって製造され得る。例えば、経口組成物は、以下の成分と共に活性成分を含む錠剤またはゼラチンカプセルであり得る:a) 希釈剤、例えば乳糖、ブドウ糖、ショ糖、マンニトール、ソルビトール、セルロース、および/またはグリシン;b) 滑沢剤、例えばシリカ、タルク、ステアリン酸、そのマグネシウム塩またはカルシウム塩、および/またはポリエチレングリコール;錠剤については、さらに、c) 結合剤、例えばケイ酸マグネシウムアルミニウム、澱粉ペースト、ゼラチン、トラガカントゴム、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース ナトリウム、および/またはポリビニルピロリドン;望ましいならばd) 崩壊剤、例えば澱粉、寒天、アルギン酸またはそのナトリウム塩、あるいは発泡性混合物;および/またはe) 吸着剤、着色料、風味剤および甘味料。注射可能な組成物は、水性等張性溶液または懸濁液であり得る。そして、坐剤は、脂肪性エマルジョンまたは懸濁液から製造され得る。該組成物は、滅菌されていてもよく、および/またはアジュバント、例えば保存料、安定剤、湿化剤、または乳化剤、溶解促進剤、浸透圧調整用塩、および/または緩衝剤を含んでもよい。さらに、それらはまた、他の治療に有益な物質を含んでもよい。経皮適応に適当な製剤は、担体と共に、有効量の本発明の化合物を含む。担体は、宿主の皮膚を通過するのを助けるための吸収可能な薬理学的に許容される溶媒を含み得る。例えば経皮デバイスは、裏打ち材、所望により担体と共に本化合物を含むリザーバー、所望により本化合物を宿主の皮膚に制御され且つ予め定められた速度で長時間に亘って送達する速度制御障壁、および、皮膚にデバイスを固定するための手段を含む包帯の形態である。マトリックス経皮製剤もまた用いられ得る。例えば皮膚および眼への局所適用に適当な製剤は、好ましくは、当技術分野で周知の水性の溶液、軟膏、クリームまたはゲルである。これらは、溶解剤、安定剤、張力増加剤、緩衝剤、および保存料を含んでもよい。
【0048】
本発明の化合物は、治療有効量で、1種以上の治療薬(医薬組成物)と組み合わせて投与され得る。例えば、免疫調節剤または抗炎症物質または他の抗腫瘍治療薬と、相乗効果が生じ得る。本発明の化合物が他の治療と組み合わせて投与される場合、共投与される化合物の用量は、用いられる併用薬のタイプ、用いられる特定の薬物、処置される状態などに依存して当然に変化する。
【0049】
本発明はまた、例えば、a)本明細書で開示した遊離形または薬学的に許容される塩形の本発明の化合物である第1薬物、および、b)少なくとも1種の併用薬を含むキットなどの薬学的組み合わせを提供する。該キットは、その投与のための指示書を含み得る。
【0050】
“共投与”または“組み合わせ投与”などの用語は、本明細書で用いられるとき、一人の患者に選択された複数の治療薬の投与を含み、そして、該薬物が必ずしも同一の投与経路によって投与されなくてもよく、また必ずしも同時に投与されなくてもよい処置計画を含むことを意図している。
【0051】
“薬学的組み合わせ”という用語は、本明細書で用いるとき、2種以上の活性成分の混合または組み合わせから得られる製品であり、そして活性成分の固定化された組み合わせおよび固定化されない組み合わせの両方を含む。“固定化された組み合わせ”という用語は、活性成分、例えば式Iの化合物および併用薬が、共に、1人の患者に、同時に、1個の投与形で投与されることを意味する。“固定化されない組み合わせ”という用語は、活性成分、例えば式Iの化合物および併用薬が、共に、1人の患者に、別個の形として、同時に(simultaneously)、同時に(concurrently)、または連続して、特定の時間制限なしで投与され、ここで、該投与は、患者の体内に治療有効量の2種の化合物を提供することを意味する。後者はまた、カクテル療法、例えば3種以上の活性成分の投与に適用する。
【0052】
本発明の化合物の製造方法
本発明はまた、本発明の化合物の製造方法を含む。記載された反応において、最終生成物中で反応性の官能基(例えばヒドロキシ、アミノ、イミノ、チオまたはカルボキシ基)が望ましいとき、反応中の該基の望ましくない反応を避けるために、該反応性の官能基を保護する必要があり得る。慣用の保護基は、標準的な方法に従って用いられ得る。例えば、T.W. Greene and P. G. M. Wuts in “Protective Groups in Organic Chemistry”, John Wiley and Sons, 1991 を参照のこと。
【0053】
式Iの化合物は、下記の反応スキームIの通りに進めることによって製造され得る。
反応スキームI:
【化2】

ここで、Y、Y、R、R、R、R、R、R、R、RおよびRは、本発明の概要において式Iで定義した通りである。
式Iの化合物は、式2(または2')の化合物を、式3の化合物と、適当な溶媒(例えばジクロロメタン、N,N−ジメチルホルムアミドなど)の存在下、約−20から約100℃の範囲の温度で、反応させることによって製造され得る。該反応は、完了するまで約20時間以下かかる。
【0054】
式Iの化合物の合成の詳細な例は、下記の実施例で見出され得る。
【0055】
本発明の化合物の合成における追加的プロセス
本発明の化合物は、遊離塩基形の本化合物を薬学的に許容される無機酸または有機酸と反応させることによって、薬学的に許容される酸付加塩として製造され得る。あるいは、本発明の化合物の薬学的に許容される塩基付加塩は、遊離酸形の本化合物を薬学的に許容される無機または有機塩基と反応させることによって製造され得る。
【0056】
あるいは、塩形の本発明の化合物は、出発物質または中間体の塩を用いて製造され得る。
【0057】
遊離酸または遊離塩基の形態の本発明の化合物は、それぞれ、対応する塩基付加塩または酸付加塩から製造され得る。例えば、酸付加塩の形態の本発明の化合物は、適当な塩基(例えば水酸化アンモニウム、水酸化ナトリウムなど)で処理することによって、対応する遊離塩基に変換され得る。塩基付加塩の形態の本発明の化合物は、適当な酸(例えば塩酸など)で処理することによって、対応する遊離酸に変換され得る。
【0058】
非酸化形の本発明の化合物は、適当な不活性有機溶媒中(例えばアセトニトリル、エタノール、水性ジオキサンなど)、0から80℃で、還元剤(例えば硫黄、二酸化硫黄、トリフェニルホスフィン、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、三塩化リン、三臭化リンなど)で処理することによって、本発明の化合物のN−オキシドから製造され得る。
【0059】
本発明の化合物のプロドラッグ誘導体は、当業者に既知の方法によって製造され得る(例えば、さらに詳細については、Saulnier et al., (1994), Bioorganic and Medicinal Chemistry Letters, Vol. 4, p. 1985を参照のこと)。例えば、適当なプロドラッグは、誘導体化されていない本発明の化合物を、適当なカルバミル化剤(例えば1,1−アシルオキシアルキルカルバノクロリデート、パラ−ニトロフェニル カーボネートなど)と反応させることによって製造され得る。
【0060】
本発明の化合物の保護誘導体は、当業者に既知の方法によって製造され得る。保護基の保護および脱保護に適用される方法の詳細な記載は、T. W. Greene, “Protecting Groups in Organic Chemistry”, 3rd edition, John Wiley and Sons, Inc., 1999 で見出され得る。
【0061】
本発明の化合物は、簡便には、溶媒和物(例えば水和物)として、本発明の方法の際に製造され得るかまたは形成され得る。本発明の化合物の水和物は、簡便には、水性/有機溶媒混合物(有機溶媒には、例えばジオキサン、テトラヒドロフランまたはメタノールを使用)から再結晶することによって、簡便に製造され得る。
【0062】
本発明の化合物は、本化合物のラセミ混合物を光学活性な分割剤と反応させることによって、一対のジアステレオアイソマー化合物を形成し、ジアステレオマーを分離し、光学的に純粋なエナンチオマーを回収することによって、その個々の立体異性体として製造され得る。エナンチオマーの分割を、本発明の化合物の共有結合性ジアステレオマー誘導体を用いて行う場合、分離可能な複合体が好ましい(例えば結晶性のジアステレオマーの塩)。ジアステレオマーは、別個の物理学的性質(例えば融点、沸点、溶解度、反応性など)を有し、これらの相違点の利点を用いることによって容易に分離され得る。ジアステレオマーは、クロマトグラフィーによって、または好ましくは溶解度の違いに基づく分離/分割法によって、分離され得る。次いで光学的に純粋なエナンチオマーを、分割剤と共に、ラセミ化を起こさない何れかの実用的な方法によって回収する。化合物の立体異性体の分割に適応可能な方法のより詳細な記載は、Jean Jacques, Andre Collet, Samuel H. Wilen, “Enantiomers, Racemates and Resolutions”, John Wiley And Sons, Inc., 1981 に見出され得る。
【0063】
要約すれば、式Iの化合物は、
(a) 反応スキームIの反応;および
(b) 所望により本発明の化合物を薬学的に許容される塩に変換すること;
(c) 所望により塩形の本発明の化合物を非塩形に変換すること;
(d) 所望により非酸化形の本発明の化合物を薬学的に許容されるN−オキシドに変換すること;
(e) 所望によりN−オキシド形態の本発明の化合物をその非酸化形に変換すること;
(f) 所望により異性体混合物から本発明の化合物の個々の異性体を分割すること;
(g) 所望により誘導体化されていない本発明の化合物を薬学的に許容されるプロドラッグ誘導体に変換すること;および
(h) 所望によりプロドラッグ誘導体の本発明の化合物を誘導体化されていない形態に変換すること;
を含むプロセスによって製造され得る。
【0064】
出発物質の製造は、特に記載されない限り、該化合物が既知であるか、あるいは、当技術分野で既知の方法または本明細書の実施例で開示された方法と類似の方法で製造され得る。
【0065】
上記の変換は、本発明の化合物の製造方法の、ただの例示であり、他の周知の方法も同様に用いられ得ることが、当業者に認識されるであろう。
【実施例】
【0066】
実施例
本発明は、さらに、本発明の式Iの化合物の製造を説明している、下記の実施例によって例示されるが、これに限定されない。
【0067】
実施例1
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [4−(モルホリン−4−スルホニル)−フェニル]−アミド
【化3】

【0068】
段階1: メタノール(70ml)中の3−ヨード−4−メチル−安息香酸(10.0g, 38.2mmol)の溶液に、濃硫酸(0.5ml)を加える。該反応混合物を70℃で48時間加熱し、環境温度まで冷却し、次いで濃縮する。その後、酢酸エチル(100ml)および水性NaHCO(飽和, 100ml)溶液を残渣に加える。有機層を分離し、再度水性NaHCO(飽和, 100ml)溶液で洗浄する。有機層を分離し、無水NaSOで乾燥し、濃縮し、3−ヨード−4−メチル−安息香酸メチルエステル1を得る。それをさらに精製することなく次の段階に用いる。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.31 (s, 1 H), 7.87 (d, 1 H, J = 8.4 Hz), 7.48 (d, 1 H, J = 8.4 Hz), 3.85 (s, 3 H), 3.35 (s, 3H);
LC-MS m/z: 277.0 (M+1).
【0069】
段階2: 3−ヨード−4−メチル−安息香酸メチルエステル(1.38g, 5.00mmol)、4−シアノフェニルボロン酸(1.10g, 7.48mmol)、酢酸パラジウム(168mg, 0.748mmol)、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル(0.526g, 1.50mmol)およびフッ化カリウム(0.870g, 15.0mmol)を含む丸底フラスコに、無水1,4−ジオキサン(15ml)を加える。フラスコをアルゴンでパージし、密封する。該混合物を130℃で18時間撹拌し、環境温度まで冷却し、次いで水(20ml)および酢酸エチル(20ml)を加える。吸引濾過で固体を除く。濾液をEtOAc(20ml×2)で抽出する。有機層を合わせて、水性HCl(5%, 20ml)で、そして飽和NaHCO(20ml)で洗浄する。それをMgSOで乾燥し、濃縮する。残渣をシリカゲル・カラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン, 濃度勾配)によって精製し、4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸メチルエステル2を得る。
LC-MS m/z: 252.1 (M+1).
【0070】
段階3: 1,4−ジオキサン−HO(1:1混合物, 20ml)中の4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸メチルエステル2(2.56g, 10.3mmol)の溶液に、NaOH(1.22g, 30.2mmol)を加える。該反応物を環境温度で24時間撹拌する。この混合物に、水性HCl(1N, 36ml)を加え、次いで、それを酢酸エチル(40ml×3)で抽出する。有機層を合わせて、無水NaSOで乾燥する。溶媒を除去する。得られた固体を少量のアセトニトリルで洗浄し、空気乾燥し、4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸3を得る。
1H NMR (DMSO-d6) δ 7.94 (d, 2 H, J = 8.0 Hz), 7.84 (dd, 1 H, J1 = 8.4 Hz, J2 = 1.2 Hz), 7.75 (d, 1 H, J = 1.2 Hz), 7.61 (d, 2 H, J = 8.0 Hz), 7.48 (d, 1 H, J = 8.4 Hz), 2.29 (s, 3 H);
LC-MS m/z 238.1 (M+1).
【0071】
段階4: 無水塩化メチレン(5ml)中の、4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸3(40mg, 0.17mmol)の懸濁液に、2滴のDMFを加える。次いで、塩化オキサリル(32mg, 22μl, 0.25mmol)を加える。該混合物を、透明になるまで、環境温度で撹拌する。その後、それを濃縮し、無水塩化メチレン(3ml)に再度溶解し、塩化メチレン(2ml)中の4−(モルホリン−4−スルホニル)−フェニルアミン(61mg, 0.25mmol)およびトリエチルアミン(34mg, 47μl, 0.33mmol)の溶液に加える。該混合物を2時間撹拌し、濃縮し、残渣を分取HPLC(マストリガー)(C18カラム, 0.05%TFA含有CHCN−HOで溶出)によって精製し、4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [4−(モルホリン−4−スルホニル)−フェニル]−アミドを得る。
1H NMR (DMSO-d6) δ 10.64 (s, 1 H), 8.07(d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.97 (d, 2 H, J = 8.4 Hz), 7.95 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 7.89 (s, 1 H), 7.43 (d, 2 H, J = 8.4 Hz), 7.67 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.53 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 3.63 (m, 4 H), 2.84 (m, 4 H) 2.32 (s, 3 H);
LC-MS m/z: 462.1 (M+1).
【0072】
実施例2
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド
【化4】

【0073】
段階1: 2−クロロ−5−ニトロ−ピリジン4(2.38g, 15mmol)およびcis−2,6−ジメチルモルホリン(1.73g, 15mmol)の溶液に、KCO(4.14g, 30mmol)を加える。該混合物を50℃で終夜加熱する。濃縮後、残渣をEtOAcと水の層間に分配する。EtOAc層を無水NaSOで乾燥し、濃縮し、粗生成物6を、黄色の固体として得る。粗生成物を、さらに精製することなく次の段階に直接用いる。
LC-MS m/z: 238.1 (M+1).
【0074】
段階2: 上記の粗製の物質6を、Pd−C(0.2g)の存在下で、MeOH(100ml)中、水素下で、10時間かけて水素化する。懸濁液をセライトで濾過し、濾液を濃縮し、粗生成物7を暗褐色の油状物として得る。これをさらに精製することなく次の段階に直接用いる。
LC-MS m/z: 208.1 (M+1).
【0075】
段階3: 乾燥DMF(5ml)中の、3−ブロモ−4−メチル安息香酸(108mg, 0.5mmol)、6−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イルアミン7(104mg, 0.5mmol)、およびHATU(190mg, 0.5mmol)の溶液に、トリエチルアミン(139μL, 1.0mmol)を滴下する。得られた混合物を室温で2時間撹拌する。濃縮後、残渣をEtOAcと水の層間に分配する。有機層を乾燥し、濃縮し、粗生成物を得る。最終化合物を、フラッシュ・カラム・クロマトグラフィーによって、ヘキサン中50%EtOAcを溶出液として用いて精製し、8を白色の固体として得る。
LC-MS m/z: 404.1 (M+1).
【0076】
段階4: トルエン(0.2ml)と水(0.2ml)とエタノール(0.05ml)の混合溶媒系中の、4−シアノフェニルボロン酸(18mg, 0.12mmol)、3−ブロモ−N−[6−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イル]−4−メチル−ベンズアミド8(40mg, 0.1mmol)、Pd(PPh)(11mg, 0.01mmol)、およびNaCO(42mg, 0.4mmol)の混合物を、140℃で、マイクロ波照射下、30分間加熱する。該反応混合物をEtOAcおよび水で希釈する。水層をEtOAcで抽出する。合わせた有機層を塩水で洗浄し、濃縮し、粗生成物を得る。これを分取HPLC(マストリガー)(C18カラム, 0.05%TFA含有CHCN−HOで溶出)によって精製し、4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イル]−アミドを得る。
LC-MS m/z: 427.2 (M+1).
【0077】
適当な出発物質を用いて、上記の例で記載した手順を繰り返すことによって、表1に記載した式Iの化合物を得る。
【0078】
表1
【表1】

【0079】
【表2】

【0080】
【表3】

【0081】
【表4】

【0082】
【表5】

【0083】
【表6】

【0084】
【表7】

【0085】
【表8】

【0086】
【表9】

【0087】
【表10】

【0088】
【表11】

【0089】
【表12】

【0090】
【表13】

【0091】
【表14】

【0092】
【表15】

【0093】
【表16】

【0094】
【表17】

【0095】
【表18】

【0096】
【表19】

【0097】
【表20】

【0098】
【表21】

【0099】
本発明の化合物は、ヘッジホッグシグナル伝達経路を阻害する能力を評価するために分析される。
【0100】
Hh経路阻害についてのGli-Lucレポーター・アッセイ
マウスのTM3細胞(American Type Culture Collection, ATCC, Manassas, VAより購入)を、5%の熱不活性化ウマ血清および2.5%のFBS(Gibco/Invitrogen, Carlsbad, CA )、50単位/mLのペニシリンおよび50μg/mLのストレプトマイシン(Gibco/Invitrogen, Carlsbad, CA)を加えたDMEM/F12培地(Gibco/Invitrogen, Carlsbad, CA)中で、37℃で、5%COで、空気雰囲気中で培養する。TM3細胞を、pTA-8xGli-Lucレポーター・プラスミドでトランスフェクトした。末端をTMHh-12とした、安定にトランスフェクトしたクローンを選択した。TMHh-12クローンが、Shh-N刺激に良好な応答を示した。アンタゴニストのIC50を評価するために、8000個のTMHh-12細胞を、384ウェル・プレートのそれぞれのウェルに、2%のFBSを加えた50% DMEM/F12培地と共に移した。12時間後、Hh経路は、リコンビナントのマウスShhタンパク質(E.coli中で発現, 8μg/mL)を添加することによって、または、Smoアゴニストを添加することによって活性化される。試験化合物をプレートに異なる濃度で加える。48時間後、蛍ルシフェラーゼ活性を、Bright-Glo(商標) Luciferase Assay System (Promega, Madison, WI)で分析する。該化合物の効果により発光シグナルが50%まで減少するとき、IC50を測定する。これらの化合物の毒性を、TM3細胞中、CellTiter Glo assayを用いて、または、TM3-Luc細胞株(構成的ルシフェラーゼ発現ベクターで安定的にトランスフェクトしたTM3細胞)によって評価する。
【0101】
式Iの化合物は、好ましくは、500nM未満の、より好ましくは200nM未満のEC50を有する。
【0102】
細胞毒性試験
細胞毒性試験は、本発明の化合物の、髄芽腫細胞(Daoy細胞)、基底細胞癌細胞(TE354.T細胞)およびコントロール細胞(ヒト正常線維芽細胞)に対する効果を、以下の手順に従って比較して行われる。
【0103】
Daoy細胞(髄芽種細胞株)をATCCから購入し、最小必須培地(Eagle)中、2mMのL−グルタミン、および、1.5g/Lの重炭酸ナトリウム、0.1mMの非必須アミノ酸、および1.0mMのピルビン酸ナトリウムおよび10%のFBSを含むよう調節されたEarle's BSSと共に、37℃で、5%のCOで、空気雰囲気中で培養する。
【0104】
TE354.T細胞(ATCCより購入)を、ダルベッコ修飾イーグル培地中で、4mMのL−グルタミンウシ胎児血清および10%のFBSと共に培養する。
【0105】
正常なヒトの皮膚線維芽細胞(Clonetics)を、線維芽細胞増殖培地(Clonetics)中で培養する。
【0106】
上記の細胞株をそれぞれ独立して96ウェル・プレートに植え付け、5,000〜10,000細胞/ウェルの密度まで培養する。本発明の化合物を、異なる濃度で、該細胞培養物に加える。2日後、細胞生存率を、Cell Titer-Glo Luminescent Cell Viability Assay Kit (Promega)で、製造者プロトコルに従って評価する。細胞生存率は、発光シグナルによって直接測定され、該シグナルが50%阻害されたとき、EC50を測定する。
【0107】
式Iの化合物は、好ましくは、500nM未満の、より好ましくは200nM未満のEC50を有する。
【0108】
本明細書で記載した実施例および態様は例示の目的のみであり、その観点から種々の修飾または変更が当業者に示唆され、また、それらは本出願の精神および範囲内および添附の請求項の範囲内に含まれる。本明細書で引用された全ての文献、特許および特許明細書は、言及することによって、全ての目的に関して組み込まれている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊離の形態またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物もしくは異性体の形態である、式I:
【化1】

[式中、
およびYは、NおよびCR10から独立して選択され;ここで、R10は、水素、ハロ、C1−6アルキル、ハロ置換C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロ置換C1−6アルコキシおよび−OXNR10a10bから選択され;ここで、R10aおよびR10bは、水素およびC1−6アルキルから独立して選択され;
は、シアノ、ハロ、C1−6アルキル、ハロ置換C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロ置換C1−6アルコキシ、C6−10アリール、ジメチル−アミノ、C1−6アルキル−スルファニルおよびC3−8ヘテロシクロアルキルから選択され、該基は、所望により2個までのC1−6アルキル基で置換され、
およびRは、水素、シアノ、ハロ、C1−6アルキル、ハロ置換C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロ置換C1−6アルコキシおよびジメチルアミノから独立して選択され、
およびRは、水素、ハロ、シアノ、C1−6アルキル、ハロ置換C1−6アルキル、C1−6アルコキシおよびハロ置換C1−6アルコキシから独立して選択されるか、
あるいは、
およびR、または、RおよびRの何れかが、両者が結合しているフェニルと一体となって、C5−10ヘテロアリールを形成し;
およびRは、水素、C1−6アルキル、ハロ置換C1−6アルキル、C1−6アルコキシおよびハロ置換C1−6アルコキシから独立して選択され;ただし、RおよびRは同時に水素ではなく;
は、水素、ハロ、C1−6アルキル、ハロ置換C1−6アルキル、C1−6アルコキシおよびハロ置換C1−6アルコキシから選択され;
は、−S(O)11、−C(O)R11、−NR12a12bおよび−R11から選択され;ここで、R11は、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキルおよびヘテロシクロアルキルから選択され;R12aおよびR12bは、C1−6アルキルおよびヒドロキシ置換C1−6アルキルから独立して選択され;
ここで、Rのアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルおよびヘテロシクロアルキルは、所望によりC1−6アルキル、ハロ置換C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロ置換C1−6アルコキシ、C6−10アリール−C0−4アルキル、C5−10ヘテロアリール−C0−4アルキル、C3−12シクロアルキルおよびC3−8ヘテロシクロアルキルから独立して選択される1から3個の基で置換されていてもよく;
ここで、Rのアリール−アルキル置換基は、所望によりハロ、C1−6アルキル、ハロ置換C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ハロ置換C1−6アルコキシおよびメチル−ピペラジニルから独立して選択される1から3個の基で置換されている。]
の化合物。
【請求項2】
およびYが、NおよびCR10から選択され;ここで、R10が、水素、メチル、フルオロ、クロロ、ブロモ、ジメチルアミノ−エトキシおよびトリフルオロメチルから選択され;
およびRが、水素、メチル、クロロ、フルオロ、ブロモ、トリフルオロメチルおよびメトキシから独立して選択され;ただし、RおよびRは同時に水素ではなく;
が、水素、フルオロ、クロロ、メチルおよびトリフルオロメチルから選択される、
請求項1に記載された化合物。
【請求項3】
が、シアノ、クロロ、フルオロ、メチル、エチル、t−ブチル、プロピル、イソブチル、イソプロピル、イソプロピルオキシ、ブトキシ、メトキシ、ジメチル−アミノ、エトキシ、メチル−スルファニル、フェニル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシおよびピペラジニルから選択され、該基は、所望により2個までのメチル基で置換され、
およびRが、水素、クロロ、フルオロ、シアノ、メチル、トリフルオロメチル、イソプロピルオキシ、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメトキシおよびジメチルアミノから独立して選択され、
およびRが、水素、クロロ、メチル、メトキシおよびシアノから独立して選択されるか、
あるいは、
およびR、または、RおよびRの何れかが、両者が結合しているフェニルと一体となって、キノキサリニルを形成する、
請求項2に記載された化合物。
【請求項4】
が、−S(O)11、−OR11、−C(O)R11、−NR12a12bおよび−R11から選択され;ここで、R11が、チオモルホリノ、スルホノモルホリノ、スルファノモルホリノ、モルホリノ、シクロヘキシル、フェニル、アゼパン−1−イル、2−オキソピペラジン−1−イル、1,4−オキサゼパン−4−イル、ピペリジン−1−イル、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル、ピペリジン−3−イル、ピペラジニル、ピロリジニルおよび1,4−ジアゼパン−1−イルから選択され;R12aおよびR12bが、イソブチル、ヒドロキシ−エチルから独立して選択され、
ここで、Rのチオモルホリノ、スルホノモルホリノ、スルファノモルホリノ、モルホリノ、シクロヘキシル、フェニル、アゼパン−1−イル、2−オキソピペラジン−1−イル、1,4−オキサゼパン−4−イル、ピペリジン−1−イル、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル、ピペリジン−3−イル、ピペラジニル、ピロリジニルまたは1,4−ジアゼパン−1−イルが、所望によりメチル、エチル、メトキシ、ベンジル、チエニル−メチル、ピリジニル−メチル、ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−6−イルおよび2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン−7−イルから独立して選択される1から3個の基で置換されていてもよく;
ここで、Rのフェニルまたはベンジル置換基が、所望によりメトキシ、エトキシ、メチル−ピペラジニル、メチル、トリフルオロメトキシ、クロロ、フルオロおよびトリフルオロメチルから独立して選択される1から3個の基で置換される、
請求項3に記載された化合物。
【請求項5】
次に示すものから選択される、請求項4に記載された化合物:
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [4−(モルホリン−4−スルホニル)−フェニル]−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
4'−シアノ−2−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
4'−メトキシ−2−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
4'−メトキシ−2−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (4−シクロヘキシル−フェニル)−アミド;
4'−メトキシ−2−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(2−メチル−モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
4'−ジメチルアミノ−2−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (4−シクロヘキシル−フェニル)−アミド;
4'−ジメチルアミノ−2−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (4−モルホリン−4−イル−フェニル)−アミド;
6−クロロ−4'−ジメチルアミノ−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−[1,4]オキサゼパン−4−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
6−クロロ−4'−ジメチルアミノ−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−モルホリン−4−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
6−クロロ−4'−ジメチルアミノ−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
6−クロロ−4'−メトキシ−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(2−メチル−モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
6−クロロ−4'−メトキシ−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−[1,4]オキサゼパン−4−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
6−クロロ−4'−メトキシ−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
6−クロロ−4'−メトキシ−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−モルホリン−4−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
4'−メトキシ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−モルホリン−4−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
4'−メトキシ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−[1,4]オキサゼパン−4−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
4'−メトキシ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(2−メチル−モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
4'−ジメチルアミノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(2−メチル−モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
4'−ジメチルアミノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−[1,4]オキサゼパン−4−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
4'−ジメチルアミノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−モルホリン−4−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
4'−メトキシ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
4'−エトキシ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
6−メチル−4'−メチルスルファニル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
4'−ジメチルアミノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
6−メチル−[1,1';4',1'']テルフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
3'−クロロ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
2',4'−ジクロロ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
2'−クロロ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
3'−クロロ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
3',4'−ジクロロ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
3'−クロロ−6−メチル−4'−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
6,4'−ジメチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
4'−エチル−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
4'−tert−ブチル−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
6−メチル−4'−プロピル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
4'−イソブチル−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
4'−イソプロピル−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
6,2',6'−トリメチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
6,2',3'−トリメチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
6−メチル−4'−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
6−メチル−3'−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
6−メチル−3',5'−ビストリフルオロメチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
3'−イソプロポキシ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
3'−エトキシ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
2',6'−ジメトキシ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
6−メチル−4'−トリフルオロメトキシ−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
6−メチル−3'−トリフルオロメトキシ−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (4−モルホリン−4−イル−フェニル)−アミド;
4'−メトキシ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (4−モルホリン−4−イル−フェニル)−アミド;
3'−メトキシ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (4−モルホリン−4−イル−フェニル)−アミド;
4'−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (4−モルホリン−4−イル−フェニル)−アミド;
3'−ジメチルアミノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (4−モルホリン−4−イル−フェニル)−アミド;
4'−フルオロ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (4−モルホリン−4−イル−フェニル)−アミド;
3'−フルオロ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (4−モルホリン−4−イル−フェニル)−アミド;
2'−フルオロ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (4−モルホリン−4−イル−フェニル)−アミド;
4−メチル−N−(4−モルホリン−4−イル−フェニル)−3−キノキサリン−6−イル−ベンズアミド;
6−メチル−4'−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−ビフェニル−3−カルボン酸 (4−モルホリン−4−イル−フェニル)−アミド;
2'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (4−モルホリン−4−イル−フェニル)−アミド;
3'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (4−モルホリン−4−イル−フェニル)−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−[1,4]オキサゼパン−4−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(2−メチル−モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−[1,2']ビピリジニル−5'−イル)−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−モルホリン−4−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (4−モルホリン−4−イル−フェニル)−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (3−フルオロ−4−モルホリン−4−イル−フェニル)−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (3−クロロ−4−モルホリン−4−イル−フェニル)−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (3−ブロモ−4−モルホリン−4−イル−フェニル)−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (3−メチル−4−モルホリン−4−イル−フェニル)−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (4−モルホリン−4−イル−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (4−シクロヘキシル−フェニル)−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 ビフェニル−4−イルアミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (4'−メトキシ−ビフェニル−4−イル)−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [4−(4−ベンジル−ピペラジン−1−イル)−フェニル]−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [4−(ピペリジン−1−スルホニル)−フェニル]−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [4−(ピロリジン−1−スルホニル)−フェニル]−アミド;
4'−シアノ−6−メトキシ−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
4'−シアノ−2−メトキシ−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
4'−シアノ−2−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
3'−フルオロ−4'−メトキシ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
4'−イソプロポキシ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
4'−ブトキシ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
3'−クロロ−4'−メトキシ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
4'−メトキシ−6,3'−ジメチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−アゼパン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミド;
4'−シアノ−2−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [4−(ピペリジン−1−スルホニル)−フェニル]−アミド;
4'−シアノ−6−フルオロ−ビフェニル−3−カルボン酸 [4−(ピペリジン−1−スルホニル)−フェニル]−アミド;
6−ブロモ−4'−シアノ−ビフェニル−3−カルボン酸 [4−(ピペリジン−1−スルホニル)−フェニル]−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(4−ベンジル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(4−チオフェン−3−イルメチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
4'−シアノ−2−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
4'−メトキシ−2−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
2−メチル−4'−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
2−メチル−4'−トリフルオロメトキシ−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
4'−シアノ−2−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(2−メチル−モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
4'−シアノ−2−フルオロ−ビフェニル−3−カルボン酸 [4−(ピペリジン−1−スルホニル)−フェニル]−アミド;
4'−シアノ−6−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [4−(ピペリジン−1−スルホニル)−フェニル]−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(4−ピリジン−4−イルメチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(4−ピリジン−3−イルメチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 {6−[4−(2,6−ジメトキシ−ベンジル)−[1,4]ジアゼパン−1−イル]−ピリジン−3−イル}−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 {6−[4−(2−エトキシ−ベンジル)−[1,4]ジアゼパン−1−イル]−ピリジン−3−イル}−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 (6−{4−[2−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−ベンジル]−[1,4]ジアゼパン−1−イル}−ピリジン−3−イル)−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 {6−[4−(4−メトキシ−2,3−ジメチル−ベンジル)−[1,4]ジアゼパン−1−イル]−ピリジン−3−イル}−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 {6−[4−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イルメチル)−[1,4]ジアゼパン−1−イル]−ピリジン−3−イル}−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(4−ピリジン−2−イルメチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(4−ベンゾ[1,3]ジオキソール−4−イルメチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 {6−[4−(2−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−[1,4]ジアゼパン−1−イル]−ピリジン−3−イル}−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 {6−[4−(2−ジメチルアミノ−ベンジル)−[1,4]ジアゼパン−1−イル]−ピリジン−3−イル}−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 {6−[4−(2−クロロ−5−トリフルオロメチル−ベンジル)−[1,4]ジアゼパン−1−イル]−ピリジン−3−イル}−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 {6−[4−(2,3−ジフルオロ−ベンジル)−[1,4]ジアゼパン−1−イル]−ピリジン−3−イル}−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 {6−[4−(2−クロロ−4−フルオロ−ベンジル)−[1,4]ジアゼパン−1−イル]−ピリジン−3−イル}−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 {6−[4−(2,6−ジフルオロ−ベンジル)−[1,4]ジアゼパン−1−イル]−ピリジン−3−イル}−アミド;
2−クロロ−4'−シアノ−ビフェニル−3−カルボン酸 [4−(ピペリジン−1−スルホニル)−フェニル]−アミド;
4'−シアノ−6−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
2−クロロ−4'−シアノ−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
4'−シアノ−6−エチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 {6−[4−(3−フルオロ−ベンジル)−ピペラジン−1−イル]−ピリジン−3−イル}−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 {6−[4−(2−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−ピペラジン−1−イル]−ピリジン−3−イル}−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 {6−[4−(3−クロロ−ベンジル)−ピペラジン−1−イル]−ピリジン−3−イル}−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 {6−[4−(4−イソブチル−ベンジル)−ピペラジン−1−イル]−ピリジン−3−イル}−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 {6−[4−(4−tert−ブチル−ベンジル)−ピペラジン−1−イル]−ピリジン−3−イル}−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 {6−[4−(7−メトキシ−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イルメチル)−ピペラジン−1−イル]−ピリジン−3−イル}−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(4−ベンジル−ピペラジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(4−ピリジン−3−イルメチル−ピペラジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 {6−[4−(4−ジフルオロメトキシ−ベンジル)−ピペラジン−1−イル]−ピリジン−3−イル}−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 {6−[4−(4−シアノ−ベンジル)−ピペラジン−1−イル]−ピリジン−3−イル}−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(4−キノリン−5−イルメチル−ピペラジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(4−ピリジン−4−イルメチル−ピペラジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(4−ピリジン−2−イルメチル−ピペラジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 {6−[4−(4−イミダゾール−1−イル−ベンジル)−ピペラジン−1−イル]−ピリジン−3−イル}−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 {6−[4−(3−シアノ−ベンジル)−ピペラジン−1−イル]−ピリジン−3−イル}−アミド;
4'−シアノ−6−メチル−ビフェニル−3−カルボン酸 [6−(4−イソキノリン−5−イルメチル−ピペラジン−1−イル)−ピリジン−3−イル]−アミド;
(R)−2−メチル−N−(6−(2−メチルモルホリノ)ピリジン−3−イル)−4'−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−3−カルボキサミド;
4'−シアノ−2−メチル−N−(6−スルホニルモルホリノピリジン−3−イル)ビフェニル−3−カルボキサミド;
(S)−4'−シアノ−2−メチル−N−(6−(2−メチルモルホリノ)ピリジン−3−イル)ビフェニル−3−カルボキサミド;
(R)−6−クロロ−N−(6−(2−メチルモルホリノ)ピリジン−3−イル)−4'−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−3−カルボキサミド;
4'−シアノ−2−メチル−N−(6−スルフィニルモルホリノピリジン−3−イル)ビフェニル−3−カルボキサミド;
4'−シアノ−N−(6−(ジイソブチルアミノ)ピリジン−3−イル)−2−メチルビフェニル−3−カルボキサミド;
4'−シアノ−N−(2−((2S,6R)−2,6−ジメチルモルホリノ)ピリミジン−5−イル)−2−メチルビフェニル−3−カルボキサミド;
N−(2−((2S,6R)−2,6−ジメチルモルホリノ)ピリミジン−5−イル)−2−メチル−4'−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−カルボキサミド;
N−(2−((2S,6R)−2,6−ジメチルモルホリノ)ピリミジン−5−イル)−2−メチル−4'−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−3−カルボキサミド;
N−(2−(ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−2−メチル−4'−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−3−カルボキサミド;
2−メチル−N−(6−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)ピリジン−3−イル)−4'−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−3−カルボキサミド;
N−(5−クロロ−6−((2S,6R)−2,6−ジメチルモルホリノ)ピリジン−3−イル)−2−メチル−4'−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−3−カルボキサミド;
N−(6−((2R,6S)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピリジン−3−イル)−2−メチル−4'−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−3−カルボキサミド;
N−(6−(4−エチルピペラジン−1−カルボニル)ピリジン−3−イル)−2−メチル−4'−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−3−カルボキサミド;
2−メチル−N−(6−(2−オキソピペラジン−1−イル)ピリジン−3−イル)−4'−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−3−カルボキサミド;
2−メチル−N−(6−(1−(ピリジン−4−イルメチル)ピペリジン−4−イル)ピリジン−3−イル)−4'−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−3−カルボキサミド;
2−メチル−N−(6−(2−オキソ−4−(ピリジン−4−イルメチル)ピペラジン−1−イル)ピリジン−3−イル)−4'−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−3−カルボキサミド;
2−メチル−N−(6−(1−(ピリジン−4−イルメチル)ピペリジン−3−イル)ピリジン−3−イル)−4'−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−3−カルボキサミド;および
N−(6−(1−エチルピペリジン−3−イル)ピリジン−3−イル)−2−メチル−4'−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−3−カルボキサミド。
【請求項6】
請求項1〜5の何れか1項に記載された化合物を有効成分として含む、細胞中のヘッジホッグ経路の阻害剤。
【請求項7】
細胞が、Ptc機能喪失型、ヘッジホッグ機能獲得型、Smoothened機能獲得型、またはGli機能獲得型の表現型を有するものである、請求項6に記載された阻害剤。
【請求項8】
in vivoまたはin vitroで細胞をヘッジホッグ・アンタゴニストと接触させるために使用されるものである、請求項7に記載された阻害剤。
【請求項9】
治療適用の一部として使用されるものである、請求項8に記載された阻害剤。
【請求項10】
治療適用が、膵臓癌、前立腺癌、髄芽腫、基底細胞癌および小細胞肺癌のための治療適用から選択される、請求項9に記載された阻害剤。
【請求項11】
請求項1〜5の何れか1項に記載された化合物を有効成分として含む、望ましくない細胞増殖の阻害剤。
【請求項12】
細胞増殖が、膵臓癌、前立腺癌、髄芽腫、基底細胞癌および小細胞肺癌における細胞増殖から選択される、請求項11に記載された阻害剤。

【公開番号】特開2012−17333(P2012−17333A)
【公開日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−189963(P2011−189963)
【出願日】平成23年8月31日(2011.8.31)
【分割の表示】特願2009−510112(P2009−510112)の分割
【原出願日】平成19年5月4日(2007.5.4)
【出願人】(503261524)アイアールエム・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー (158)
【氏名又は名称原語表記】IRM,LLC
【Fターム(参考)】