説明

ベルトコンベヤー用ローラー

【課題】ベルトコンベヤー用ローラーの長寿命化に関する。
【解決手段】ゴムベルトを回転させるローラー200が具備されるベルトコンベヤーにおいて、ローラー200の摩耗を確認する凹溝211が形成されたローラー管210と、ローラー管210の内部に挿入されたシャフト220によって繋がれて、ベルトコンベヤーと回転されるように結合されるシャフト補強部材230と、ローラー管210の両側端を密閉する防塵カバー270と、シャフト補強部材230の外周面に結合されるベアリング240が備えられるベアリングハウジング260と、ベアリングハウジング260の内側に挿入されてベアリング240の一面を支持してベアリング240の膨脹または収縮を制御する平板スプリング250と、防塵カバー270の外側面に固定結合されてローラー200の内部に浸透する異物を遮断するエンドキャップ290を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はベルトコンベヤー用ローラーに関することで、もっと詳しくは燃料及び原料を移送するためのベルトコンベヤーローラーの摩耗状態を肉眼で容易く確認して点検及び入れ替え時期を把握することができるし、ローラーの駆動の時発生される粉塵や雨天の時雨水の流入を前もって遮断するベルトコンベヤー用ローラーに関するのである。
【背景技術】
【0002】
一般的にコンベヤーは原資材、機械部品、包装された貨物などを連続的に運ぶ機械として、最近の物流合理化の措置によって倉庫及び流通センターで活発に使われている重要な運び器機である。
【0003】
このようなコンベヤーはベルトコンベヤー、ローラーコンベヤー、スクリューコンベヤー、チェーンコンベヤーなど種類が多様であり、用途によって選択的に使うようになるのに、その中でも一番多く使われるのがローラーコンベヤー及びベルトコンベヤーなどがある。
【0004】
ここで、ローラーコンベヤーは自由に回転することができるローラーを多数並列させてこれを傾くようにするとかギアーで回転させて貨物を移動させるのに使っているし、またベルトコンベヤーは水平または傾斜になった長いフレームの両端に設置されたベルトプーリーにベルトを巻いてかけてその下にベルトを支持する多数のローラーを配置してこれを回転させることで貨物を連続的に運ぶのに使われている。
【0005】
一方、ローラーコンベヤー及びベルトコンベヤーにおいて、ローラーの機能は非常に重要なことで、特にベルトコンベヤーに使われる場合ベルトを移動させるとかベルトの弛まれることを防止するためにベルトコンベヤーの底面に多数のローラーを配置してこれを回転させてベルトが循環されるようにすることで貨物などを支持及び運ぶようになる。
【0006】
ここで多数のローラーはその見掛けを成すローラー管の両端にベアリングハウジングが溶接設置されてその内部の中央にローラーを支持するシャフトが貫通設置されているし、シャフトとベアリングハウジング内のベアリングが接触した状態でベアリングが回転されるによってシャフトを中心にローラーが回転される構造になっている。
【0007】
ところが、ベアリングの回転でローラーが持続的に運転されながらローラー内部のベアリングなどが摩耗されて、またベアリング内部に異物が流入されるとかベアリングハウジングの外に潤滑油などが漏洩する問題点があった。
【0008】
だけでなく、防水処理にならなくてベアリングの内部及び外部にさびが発生して、ローラーの設置後には潤滑油の投入が不可能で耐久寿命を急激に縮めさせる問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
このような問題点を解決するために本発明はベルトコンベヤーのゴムベルトを回転させることができるローラーの外部表面に凹溝を形成することで、使用者が肉眼でローラーの表面の摩耗状態を確認してこのローラーの点検及び入れ替え時期を把握することができるベルトコンベヤー用ローラーを提供するのにその目的がある。
【0010】
本発明の他の目的はローラーの駆動中季節の温度差によって膨脹または収縮するベアリングの一端にこのベアリングの膨脹率または収縮率を制御する平板スプリングを具備することで、ローラーの駆動がなだらかに成り立つようにしてローラーの誤作動発生のくらいを最小化するのにその目的がある。
【0011】
本発明のまた他の目的は防塵カバーの外部面に異物遮断部材を設置してベルトコンベヤーの運行中外部から浸透する粉塵、水及び砂などのような各種の異物からより完璧に保護して騷音と震動を最小化して、ローラー内部の部品たちの寿命を延長させて長期間使うのにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
このような目的を果たすために本発明はベルトコンベヤーの上部に長さ方向で位して、ゴムベルトを回転させることができるように多数ヶのローラーが 具備されるベルトコンベヤーにおいて、前記ローラーの表面の摩耗状態を確認することができるように凹溝が形成されたローラー管と、前記のローラー管の両側の端部に構成されて、このローラー管の内部に挿入されたシャフトによって繋がれて、ベルトコンベヤーと回転されるように結合されるシャフト補強部材と、前記のローラー管の両側端を密閉させて、前記のシャフト補強部材が貫通される防塵カバーと、前記の防塵カバーの内周に挿入されて、前記のシャフト補強部材の外周面に回転可能に結合されるベアリングが備えられるベアリングハウジングと、前記のベアリングハウジングの内側に挿入されてベアリングの一面を弾性によって支持してこのベアリングの膨脹または収縮を制御する平板スプリングと、前記の防塵カバーの外側面に固定結合されてローラーの内部に浸透する各種の異物を遮断するエンドキャップと、を備えることを特徴とするベルトコンベヤー用ローラーを提供する。
【0013】
また、本発明において、前記の平板スプリングの外周面にはベアリングの膨脹及び収縮を制御するように平板スプリングと一体に形成されるが、所定の弾性力を持つように一定の角度くらい折曲されるように弾性突起が形成されることを特徴とするベルトコンベヤー用ローラーを提供する。
【0014】
また、本発明において、防塵カバーの補助突起と前記のエンドキャップの内側面の間にはローラーの外部から各種の微細異物などが浸透することを防止する異物遮断部材がもっと備えられることを特徴とするベルトコンベヤー用ローラーを提供する。
【発明の効果】
【0015】
このような本発明によれば、使用者が肉眼でローラー表面の摩耗状態を容易く確認することができてローラーの点検及び入れ替え時期を把握することができるし、ベルトコンベヤーのゴムベルトと接触されるローラーの空回転を防止する效果がある。
【0016】
また、本発明によれば、ローラーの駆動中季節の温度差によってベアリングの膨脹率及び収縮率を制御することで、ローラーの駆動がなだらかに成り立つようにする效果がある。
【0017】
また、本発明によれば、ローラーの駆動中ローラーの内部に浸透する粉塵、水及び砂等のような各種の異物から完璧に保護してローラー内部の部品たちの寿命を延長させて長期間使うことができる效果がある。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1は本発明の好ましい実施例によるベルトコンベヤー用ローラーを示した設置状態図。
【図2】図2は本発明の好ましい実施例によるベルトコンベヤー用ローラーを示 した分解斜視図。
【図3】図3は本発明の好ましい実施例によるベルトコンベヤー用ローラーを示 した断面図。
【図4】図4は本発明の好ましい実施例によるベルトコンベヤー用ローラーの平板スプリングを示した斜視図。
【図5】図5は本発明の好ましい実施例によるベルトコンベヤー用ローラーのカバー及び異物遮断部材を示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の好ましい実施例を添付された図面たちを参照して詳しく説明する。まず各図面の構成要素たちに参照符号を付け加えるにおいて、等しい構成要素たちに対してはたとえ他の図面上に表示されてもできるだけ等しい符号を持つようにしている事に留意しなければならない。また、本発明を説明することにおいて、係わる公知構成または機能に対する具体的な説明が本発明の要旨を濁ごすことができると判断される場合にはその詳細な説明は略する。
【0020】
図1は本発明の好ましい実施例によるベルトコンベヤー用ローラーを示 した設置状態図で、図2は本発明の好ましい実施例によるベルトコンベヤー用ローラーを示した分解斜視図であり、図3は本発明の好ましい実施例によるベルトコンベヤー用ローラーを示した断面図である。また、図4は本発明の好ましい実施例によるベルトコンベヤー用ローラーの平板スプリングを示した斜視図であり、図5は本発明の好ましい実施例によるベルトコンベヤー用ローラーのカバー及び異物遮断部材を示した斜視図である。
【0021】
図示されたところのように、本発明によればベルトコンベヤー100の上部には長さ方向で位して各種の移送物を移送するゴムベルト110を回転させる多数ヶのローラー200が回転可能に備えられる。
【0022】
ここで、ローラー200は外周面にゴムベルト110と接触して、ローラー200の表面の摩耗状態を確認する凹溝211が形成されたローラー管210、ローラー200を回転させるシャフト220をベルトコンベヤー100に固定結合させるシャフト補強部材230、シャフト220の回転力を支持するベアリング240が収容されたベアリングハウジング260、ベアリングハウジング260の内側面に挿入されて、ローラー管210の両端部に結合されて外部から汚染物質を遮断する防塵カバー270及びこの防塵カバー270と結合するエンドキャップ290を備えて構成される。
【0023】
ローラー管210は樹脂素材を利用して射出成形を通じて製作されることとして所定の厚さを持つ円筒状の管形態に形成されて、ローラー管210の外周には使用者が肉眼でローラー200表面の摩耗状態を確認して点検及び入れ替え時期を把握することができるように凹溝211が形成される。
【0024】
ここで、ローラー管210の外周の凹溝211はローラー200の滑めらかな表面によってゴムベルト110とローラー200が空回転することを防止する。
【0025】
すなわち、凹溝211はローラー管210の外周面にスクリュー加工方式などを通じてこのローラー管210の円周に沿って陥没形成されてゴムベルト110と接触するローラー管210の表面の摩耗状態を容易く確認することができる。
【0026】
防塵カバー270はローラー管210の両側端に設置されて雨水などの各種の汚染物質がローラー管210の内部に浸透することを防止するようにローラー管210の内部を密閉させるのである。
【0027】
このような防塵カバー270は防塵カバー270と、この防塵カバー270を貫くシャフト補強部材230の間の裕隔を通じて雨水などの汚染物質が流入されることを防止するために外側に突出形成された補助突起271が形成される。
【0028】
ベアリングハウジング260はローラー管210と同じく樹脂素材に形成されるのに、このような樹脂素材は鋼鉄材質になったことに比べて耐摩耗性及び耐化學性が優秀だから長期間の使用が可能でローラー200の重量を大きく減らすことができるようになる。
【0029】
このようなベアリングハウジング260は後述するシャフト補強部材230と回転できるように結合されて、ローラー200の回転を支持するシャフト220の自重とシャフト220にかかる荷重を支持しながらシャフト220をなだらかに回転するようにするベアリング240が収容されて、防塵カバー270の内周に挿入されて、接着または溶接などの方法で防塵カバー270と融着される。
【0030】
一方、ベアリング240には潤滑油が注入されていてローラー200の反復的な作動で温度が上昇されながら形態が変形されることでベアリング240の回転力を減少させるだけでなくベアリング240のひんぱんな駆動でベアリング240が摩耗されることを防止することができるのである。
【0031】
平板スプリング250はベアリング240の後方に位するようにベアリングハウジング260の内側に挿入されて、その外周面にはベアリング240に弾性力を提供する多数の弾性突起251が形成される。
【0032】
ここで、平板スプリング250に形成された弾性突起251はローラー200の駆動中、季節の温度差、高速回転するローラー200の回転によって発生する摩擦力によって膨脹または収縮するベアリング240の膨脹率または収縮率などを制御することとして、平板スプリング250と一体に形成されるが、所定の弾性力を持つように一定の角度くらい折曲されるように形成されてベアリング240の外周面と接触される。
【0033】
すなわち、本発明の弾性突起251は所定の弾性力を持ったままベアリング240といつも接触された状態を維持していて、ベアリング240が膨脹される時には弾性力によってベアリング240の膨張力を減少させて、ベアリング240が収縮する場合には弾性突起251の弾性力によってベアリング240を支持することで、ベアリング240と回転可能に結合されるシャフト補強部材230がなだらかに回転されるようにするのである。
【0034】
シャフト補強部材230はシャフト220の重量を最小化してローラー200の全体的な重量を減少させることと同時にローラー200の回転力を支持するようにローラー200の両側端部に構成されることとして、ベアリング240と回転可能に結合されて、外周面にベルトコンベヤー100に着脱が可能に固定することができる引っ掛かり部232が形成されて、その内周面にはシャフト220の端部が挿入されるのである。
【0035】
すなわち、シャフト補強部材230はローラー200の回転のためにこのローラーの一側及び他側にそれぞれ構成されてベアリング240及びコンベヤーと回転可能に結合されることであり、シャフト220はローラー200の一側及び他側にそれぞれ構成されるシャフト補強部材230を連結してローラー200が容易く回転するように構成されるのである。
【0036】
これによって、従来のローラー200の回転のために構成されるシャフトの外径より小さな外径で製作ができるからローラーの重量を減少させることができる。
【0037】
例えば、従来のシャフトがローラー200の回転のために最小φ24外径に製作されなければならなかったら、本発明ではシャフト補強部材230を連結するシャフト220の外径を最小φ12の外径に製作してもローラー200がなだらかに回転ができるので、ローラー200の重量を最大限減少することができるようになるのである。
【0038】
エンドキャップ290はベルトコンベヤー100の駆動中に粉塵、水などがベアリング240で浸透することをあらかじめ防止することで、ローラー200の内部部品たちの寿命を延長させて長期間使うことができるようになるのである。
【0039】
このようなエンドキャップ290は防塵カバー270に形成された補助突起271に固定結合されることとして、補助突起271とともに二重に外部の各種の異物たちがローラー200の内部に浸透することを遮断するのである。
【0040】
一方、エンドキャップ290と防塵カバー270の間には異物遮断部材280を附着させることで、エンドキャップ290と補助突起271の間の微細な裕隔から浸透する微細ほこり等の微細異物を遮断することができる。
【0041】
ここで異物遮断部材280は樹脂材で弾性があるスポンジを用いるようになるのにこれはローラー200が回転しながらローラー200の内側に位した部品たちが少しの流動が発生するようになって、ローラー200の内側に防塵カバー270と繋がれたエンドキャップ290の間に附着してローラー200の流動に構わずに外部から汚染物質が流入される状況を防止して、また防塵カバー270と緩衝の役目も成り立つようになるのである。
【0042】
以上の説明は本発明の技術思想を例示的に説明したことに過ぎないこととして、本発明が属する技術分野で通常の知識を持った者なら本発明の本質的な特性から脱しない範囲で多様な修正及び変形が可能である。したがって、本発明に開示された実施例たちは本発明の技術思想を限定するためではなく説明するためのことで、このような実施例によって本発明の技術思想の範囲が限定されるのではない。本発明の保護範囲は下の請求範囲によって解釈されなければならないし、それと同等な範囲内にいるすべての技術思想は本発明の権利範囲に含まれることに解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0043】
100:ベルトコンベヤー 110:ゴムベルト
200:ローラー 210:ローラー管
211:凹溝 220:シャフト
230:シャフト補強部材 232:引っ掛かり部
240:ベアリング 250:平板スプリング
251:弾性突起 260:ベアリングハウジング
270:防塵カバー 271:補助突起
280:異物遮断部材 290:エンドキャップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベルトコンベヤーの上部に長さ方向で位して、ゴムベルトを回転させることができるように多数ヶのローラーが具備されるベルトコンベヤーにおいて、
前記ローラーの表面の摩耗状態を確認することができるように凹溝が形成されたローラー管と、
前記のローラー管の両側の端部に構成されて、このローラー管の内部に挿入されたシャフトによって繋がれて、ベルトコンベヤーと回転されるように結合されるシャフト補強部材と、
前記のローラー管の両側端を密閉させて、前記のシャフト補強部材が貫通される防塵カバーと、
前記の防塵カバーの内周に挿入されて、前記のシャフト補強部材の外周面に回転可能に結合されるベアリングが備えられるベアリングハウジングと、
前記のベアリングハウジングの内側に挿入されてベアリングの一面を弾性によって支持してこのベアリングの膨脹または収縮を制御する平板スプリングと、
前記の防塵カバーの外側面に固定結合されてローラーの内部に浸透する各種の異物を遮断するエンドキャップと、を備えることを特徴とするベルトコンベヤー用ローラー。
【請求項2】
前記の平板スプリングの外周面にはベアリングの膨脹及び収縮を制御するように平板スプリングと一体に形成されるが、所定の弾性力を持つように一定の角度くらい折曲されるように弾性突起が形成されることを特徴とする請求項1に記載のベルトコンベヤー用ローラー。
【請求項3】
前記の防塵カバーの補助突起と前記のエンドキャップの内側面の間にはローラーの外部から各種の微細異物などが浸透することを防止する異物遮断部材がもっと備えられることを特徴とする請求項1に記載のベルトコンベヤー用ローラー。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2011−213490(P2011−213490A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−78382(P2011−78382)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(511082676)
【氏名又は名称原語表記】Won−Jin KIM
【住所又は居所原語表記】4−305,Gaya Apt.,755/1,Gwangyeong−dong,Gwangyang−si,Jeollanam−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】