説明

ホールカッター

【課題】切屑の飛散を防止し、切屑を効率的に回収し得るホールカッターを提供する。
【解決手段】刃筒3の端部外周に複数の刃チップを相対回転方向へ互いに間隔をあけて並設し、刃筒3内の切屑回収室4に連通する吸引孔8を設けている。各刃チップは、相対回転方向の両側のうち相対回転向き側で半径方向に沿って延びる前切刃と、半径方向の内側で相対回転中心線1aの方向に沿って延びる内横切刃と、半径方向の外側で相対回転中心線1aの方向に沿って延びる外横切刃と、前切刃と内横切刃と外横切刃とを含むすくい面とを備えている。すくい面は、前切刃側が相対回転向き側へ傾くすくい角を有しているとともに、外横切刃側が相対回転向き側へ傾く傾き角を有している。すくい角及び傾き角により切屑を刃筒3内の切屑回収室4に案内する。刃筒3内の切屑回収室4に入り込んだ切屑を吸引孔8から回収する。刃筒3を切屑飛散防止カバーとしても兼用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転中心軸に設けた刃筒の端部外周に複数の刃部を回転中心軸の相対回転方向へ互いに間隔をあけて並設したホールカッターに係り、切削に伴い切屑の飛散を防止するとともに切屑を回収する手段に関するものである。
【背景技術】
【0002】
下記の特許文献1に示すホールカッターにおいては、刃筒を回転させてワークを穿孔する際に刃筒の外側に排出されて拡散した切屑ばかりでなく、ワークを穿孔して生じた円柱形の被切削部材についても、切屑とともに回収することが必須である。さらに、刃筒の外側に拡散した切屑が刃筒の各刃部とワークとの間に溜まり易い。とりわけ、厚板を切削する場合に切屑の排出が容易ではなく、穿孔により刃部が高温に熱せられると、各刃部とワークとの間に溜まった切屑が刃部に溶着される構成刃先となるため、刃部の冷却が不十分であると、前記構成刃先が発生して刃部が寿命を迎えてしまう問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−236716号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような従来のホールカッターにおいては、例えば高放射線環境で使用した場合、穿孔作業によって生じた切屑が汚染物質となるので、汚染物質管理のため切屑及び切削油は全て回収しなければならないという課題があった。同時に、原子炉内やクリーンルームなど、高度な防塵管理が要求される環境においては、切屑及び切削油の飛散防止が求められるという課題もあった。そのような課題の中で、切屑を刃筒の外側に飛ばして除去するホールカッターにおいては、飛散防止カバーなど、切屑回収用機器をホールカッターの外周全体に配置することが求められ、ホールカッターの周辺に大きなスペースが必要となるため、スペースの少ない場所における穿孔作業は困難である問題点もあった。
【0005】
本発明では、回転中心軸に設けた刃筒の端部外周に複数の刃部を回転中心軸の相対回転方向へ互いに間隔をあけて並設したホールカッターにおいて、刃筒を回転させて穿孔する際に生じる切屑の飛散や、穿孔時に使用する切削油の飛散を防止するとともに、その切屑及び切削油の回収を容易にすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
後記実施形態の図面(図1〜6)の符号を援用して本発明にかかるホールカッターを説明する。
請求項1の発明にかかるホールカッターにおいては、回転中心軸(1)に設けた刃筒(3)の端部外周に複数の刃部(13,14,15)を回転中心軸(1)の相対回転方向(X)へ互いに間隔(S)をあけて並設し、この刃筒(3)内に設けた切屑回収室(4)に連通する吸引孔(8)を回転中心軸(1)に設けている。従って、刃筒(3)内の切屑回収室(4)に入り込んだ切屑を吸引孔(8)から回収することができる。また、刃部(13,14,15)を有する刃筒(3)を切屑飛散防止カバーとしても兼用することができる。
【0007】
請求項1の発明を前提とする請求項2の発明において、前記刃部(13,14,15)は、相対回転方向(X)の両側のうち相対回転向き(XF)側で半径方向(Y)に沿って延びる前切刃(16)と、半径方向(Y)の内側で相対回転中心線(1a)の方向に沿って延びる内横切刃(17)と、半径方向(Y)の外側で相対回転中心線(1a)の方向に沿って延びる外横切刃(18)と、この前切刃(16)と内横切刃(17)と外横切刃(18)とを含むすくい面(19)とを備え、この刃部(13,14,15)のすくい面(19)は、前切刃(16)側が相対回転向き(XF)側へ傾くすくい角(α)を有している。従って、そのすくい角(α)により切屑を刃筒(3)内の切屑回収室(4)に案内することができる。
【0008】
請求項2の発明を前提とする請求項3の発明において、前記刃部(13,14,15)のすくい面(19)は、外横切刃(18)側が相対回転向き(XF)側へ傾く傾き角(β)を有している。従って、その傾き角(β)により切屑を刃筒(3)内の切屑回収室(4)に案内することができる。
【0009】
請求項1から請求項3のうちいずれか一つの請求項の発明を前提とする請求項4の発明において、前記回転中心軸(1)の吸引孔(8)は、刃筒(3)内の切屑回収室(4)に連通して相対回転中心線(1a)の方向に沿って延びる縦孔(9)と、この縦孔(9)に連通して半径方向(Y)に沿って延びる横孔(10)とを有し、この回転中心軸(1)の外周に相対回転可能に挿嵌した吸引筒(6)にはこの横孔(10)に連通する吸引口(6a)を設けている。従って、回転中心軸(1)に吸引孔(8)を容易に形成することができる。
【0010】
請求項4の発明を前提とする請求項5の発明において、前記横孔(10)は回転中心軸(1)の相対回転方向(X)へ複数並設され、前記吸引筒(6)の吸引口(6a)は回転中心軸(1)の相対回転に伴い各横孔(10)に順次連通する。従って、回転中心軸(1)の吸引孔(8)から吸引筒(6)の吸引口(6a)への切屑の回収を円滑に行なうことができる。
【0011】
請求項1から請求項5のうちいずれか一つの請求項の発明を前提とする請求項6の発明において、前記刃筒(3)の端部外周には刃筒(3)内の切屑回収室(4)に連通する切屑案内溝(20)を各刃部(13,14,15)間で各刃部(13,14,15)に隣接して設け、この切屑案内溝(20)において外端縁部(20a)と内端縁部(20b)との間に設けた底部を外端縁部(20a)から内端縁部(20b)に向うに従い前記吸引孔(8)側へ接近するように傾斜させている。従って、刃筒(3)の切屑案内溝(20)は、刃筒(3)内の切屑回収室(4)への空気の流入を容易にして吸引力を維持することができる。また、切屑案内溝20の底部の傾斜により、切屑回収室4から外側への切屑や切削油の排出を防止することができる。
【0012】
請求項1から請求項6のうちいずれか一つの請求項の発明を前提とする請求項7の発明において、前記吸引孔(8)には、刃筒(3)の各刃部(13,14,15)により切削されて刃筒(3)内の切屑回収室(4)に入り込んだ円柱形の被切削部材(C)を吸引して保持することができる保持手段(21)を、吸引経路を残して配設している。従って、円柱形の被切削部材(C)は、保持手段(21)により保持されて、刃筒(3)の外側に残さずに回収される。
【0013】
請求項1から請求項7のうちいずれか一つの請求項の発明を前提とする請求項8の発明において、前記刃筒(3)の外側に配置したノズル(22)から冷却空気を刃筒(3)の端部外周に向けて排出する。従って、吸引孔8からの吸引力で生じる空気の流れと相俟って、刃筒(3)の各刃部(13,14,15)を冷却し、構成刃先の発生を未然に防いでホールカッターの寿命を延ばすことができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、回転中心軸(1)に設けた刃筒(3)の端部外周に複数の刃部(13,14,15)を回転中心軸(1)の相対回転方向(X)へ互いに間隔をあけて並設したホールカッターにおいて、刃筒(3)を回転させて穿孔する際に生じる切屑の飛散や、穿孔時に使用する切削油の飛散を防止するとともに、その切屑及び切削油の回収を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】後記の実施形態にかかるホールカッターを正面から見て示す断面図である。
【図2】上記ホールカッターの平面図である。
【図3】図1のA−A線断面図である。
【図4】上記ホールカッターの刃筒を示す底面図である。
【図5】(a)はこの刃筒を展開して示す部分側面図であり、(b)はこの刃筒の各刃チップの関係を示す説明図である。
【図6】別例にかかるホールカッターを正面から見て示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態にかかるホールカッターについて図面を参照して説明する。
図1に示すように回転中心軸1の先端側に形成された吸引部2の先端部には円筒状の刃筒3が螺着され、刃筒3内には切屑回収室4が回転中心軸1の回転中心線1aの方向に沿って刃筒3の先端部から吸引部2まで延びている。回転中心軸1の先端側外周には図2に示すように腕5により支持された吸引筒6が軸受筒7を介して挿嵌されている。回転中心軸1は軸受筒7及び吸引筒6に対し回転中心線1aを中心に刃筒3とともに回転する。
【0017】
回転中心軸1の吸引部2に形成された吸引孔8は、回転中心線1aの方向に沿って延びる縦孔9と、図3に示すように回転中心軸1の回転方向Xへ複数等間隔で並設されて半径方向Yに沿って延びる横孔10とを有している。刃筒3内の切屑回収室4は縦孔9を通して各横孔10に連通している。吸引筒6には回転中心軸1の回転に伴い各横孔10に対し軸受筒7の開口7aを通して順次連通する吸引口6aが形成されている。吸引筒6の吸引口6aにはエア吸引装置(図示せず)のホース11が接続されている。
【0018】
図1に示すように前記刃筒3の端部外周には図4に示すように6個のチップ台12が設けられ、6個の刃部としての刃チップ(3個の外刃チップ13と2個の内刃チップ14と1個の中刃チップ15)がチップ台12に取着されて回転中心軸1の回転方向Xへ互いに等間隔Sをあけて並設されている。各刃チップ(3個の外刃チップ13と2個の内刃チップ14と1個の中刃チップ15)は、図4及び図5(a)(b)に示すように、回転方向Xの両側のうち回転向きXF側で半径方向Yに沿って延びる前切刃16と、半径方向Yの内側で回転中心線1aの方向に沿って延びる内横切刃17と、半径方向Yの外側で回転中心線1aの方向に沿って延びる外横切刃18と、前切刃16と内横切刃17と外横切刃18とを含むすくい面19とを備えている。
【0019】
すくい面19は、図5(a)に示すように前切刃16側が前切刃16に対する対辺側よりも回転向きXF側に位置して回転向きXF側へ傾くすくい角αを有しているとともに、図4に示すように外横切刃18側が内横切刃17側よりも回転向きXF側に位置して回転向きXF側へ傾く傾き角βを有している。
【0020】
なお、各刃チップ(3個の外刃チップ13と2個の内刃チップ14と1個の中刃チップ15)において内横切刃17と外横切刃18との間の前切刃16の形態は図5(b)に示すように互いに異なる。
【0021】
刃筒3の端部外周には刃筒3内の切屑回収室4に連通する切屑案内溝20が各刃チップ(3個の外刃チップ13と2個の内刃チップ14と1個の中刃チップ15)間で各刃チップに隣接して形成されている。切屑案内溝20において外端縁部20aと内端縁部20bとの間に設けた底部は、外端縁部20aから内端縁部20bに向うに従い吸引孔8側へ接近するように傾斜している。
【0022】
ホールカッターが例えばフライス盤に取付けられてワークに対し回転すると、ワークが刃筒3の各刃チップ13,14,15により切削されて生じる切屑は、前述したすくい角α及び傾き角βを有するすくい面19に衝突した際に生じる分力により、切屑案内溝20を経て刃筒3内の切屑回収室4に案内される。また、吸引孔8からの吸引力により切屑案内溝20を経て切屑回収室4に至る空気の流れが生じて、その切屑は切屑案内溝20を経て切屑回収室4に引き込まれる。その際、空気の流れにより切屑が刃筒3とともに冷やされて刃筒3に付着しにくくなる。切屑回収室4に入り込んだ切屑は、吸引孔8において縦孔9に吸引された後に、軸受筒7の開口7aを通して吸引口6aに順次連通する一つの横孔10に吸引されて、吸引口6aからホース11に排出される。
【0023】
図6に示す別例では、マグネット21が吸引孔8の縦孔9に対し各横孔10を避けて吸引経路を残すように配設されている。マグネット21は、刃筒3の各刃チップ13,14,15により切削されて刃筒3内の切屑回収室4に入り込んだ円柱形の被切削部材Cを吸引して保持することができる保持手段としての機能を果たす。また、刃筒3の外側には冷却空気を刃筒3の端部外周に向けて排出する一または二以上のノズル22が配置されている。ノズル22は、吸引孔8からの吸引力により切屑案内溝20を経て切屑回収室4に至る空気を冷却することができる。
【0024】
本実施形態は下記の効果を有する。
(1) 刃筒3内の切屑回収室4に入り込んだ切屑を吸引孔8(縦孔9及び横孔10)から回収することができる。従って、回転中心軸1に設けた刃筒3の端部外周に複数の各刃チップ(3個の外刃チップ13と2個の内刃チップ14と1個の中刃チップ15)を回転中心軸1の回転方向Xへ互いに間隔Sをあけて並設したホールカッターにおいて、下記のすくい面19の機能と相俟って、刃筒3を回転させて穿孔する際に生じる切屑を効率的に回収することができる。また、切削油を使用する場合にはその切削油も切屑とともに効率的に回収することができる。
【0025】
(2) すくい面19に設けた所定のすくい角α及び傾き角βにより、切屑を刃筒3内の切屑回収室4に案内することができる。従って、上記のホールカッターにおいて、上記の吸引孔8の機能と相俟って、刃筒3を回転させて穿孔する際に生じる切屑がホールカッターの外側に飛散するのを防止することができる。
【0026】
(3) 刃筒3を切屑飛散防止カバーとしても兼用することができるので、ホールカッターの外部に切屑飛散防止カバーを設けることなく、上記の吸引孔8及びすくい面19の機能と相俟って、刃筒3を回転させて穿孔する際に生じる切屑がホールカッターの外側に飛散するのを防止することができる。
【0027】
(4) 刃筒3の切屑案内溝20は刃筒3内の切屑回収室4への空気の流入を容易にして吸引力を維持する機能を果たす。また、切屑案内溝20の底部を外端縁部20aから内端縁部20bに向うに従い吸引孔8側へ接近するように傾斜させたので、切屑回収室4に入り込んだ切屑や切削油が切屑案内溝20から外側へ排出されるのを防止することができる。
【0028】
(5) 刃筒3の各刃チップ13,14,15により切削されて刃筒3内の切屑回収室4に入り込んだ円柱形の被切削部材Cは、吸引孔8からの吸引力とマグネット21の磁力とにより吸引孔8の縦孔9に引き込まれ、マグネット21に吸着されて刃筒3の外側に残さずに回収される。
【0029】
(6) 吸引孔8からの吸引力で生じる空気の流れにより、切削油や外部からの冷却装置を使用しなくても各刃チップ13,14,15を冷却し、構成刃先の発生を未然に防いでホールカッターの寿命を延ばすことができる。
【0030】
前記実施形態以外にも例えば下記のように構成してもよい。
・ ホールカッターを前記フライス盤以外に例えば旋盤に取付けてもよく、その場合にはワークがホールカッターに対し回転する。いずれにしても、ホールカッターをワークに対し相対回転させて切削する。
【0031】
・ 前記実施形態では吸引孔8を縦孔9と横孔10とにより構成したが、横孔を省略して縦孔のみにより構成してもよい。
・ 前記実施形態では6個の刃チップ(3個の外刃チップ13と2個の内刃チップ14と1個の中刃チップ15)をチップ台12に取着したが、複数(例えば2個、3個、5個、8個、9個、10個)の刃チップをチップ台に取着することができる。
【0032】
・ 前記実施形態では各刃チップ(3個の外刃チップ13と2個の内刃チップ14と1個の中刃チップ15)の前切刃16を互いに異なる形態にしたが、各刃チップの前切刃を同じ形態にしてもよい。
【符号の説明】
【0033】
1…回転中心軸、1a…回転中心線、3…刃筒、4…切屑回収室、6…吸引筒、6a…吸引口、8…吸引孔、9…吸引孔の縦孔、10…吸引孔の横孔、13,14,15…刃部としての刃チップ、16…前切刃、17…内横切刃、18…外横切刃、19…すくい面、20…切屑案内溝、20a…外端縁部、20b…内端縁部、21…マグネット(保持手段)、22…ノズル、C…円柱形の被切削部材、X…回転方向、XF…回転向き、Y…半径方向、α…すくい角、β…傾き角。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転中心軸に設けた刃筒の端部外周に複数の刃部を回転中心軸の相対回転方向へ互いに間隔をあけて並設したホールカッターにおいて、この刃筒内に設けた切屑回収室に連通する吸引孔を回転中心軸に設けたことを特徴とするホールカッター。
【請求項2】
前記刃部は、相対回転方向の両側のうち相対回転向き側で半径方向に沿って延びる前切刃と、半径方向の内側で相対回転中心線の方向に沿って延びる内横切刃と、半径方向の外側で相対回転中心線の方向に沿って延びる外横切刃と、この前切刃と内横切刃と外横切刃とを含むすくい面とを備え、この刃部のすくい面は、前切刃側が相対回転向き側へ傾くすくい角を有していることを特徴とする請求項1に記載のホールカッター。
【請求項3】
前記刃部のすくい面は、外横切刃側が相対回転向き側へ傾く傾き角を有していることを特徴とする請求項2に記載のホールカッター。
【請求項4】
前記回転中心軸の吸引孔は、刃筒内の切屑回収室に連通して相対回転中心線の方向に沿って延びる縦孔と、この縦孔に連通して半径方向に沿って延びる横孔とを有し、この回転中心軸の外周に相対回転可能に挿嵌した吸引筒にはこの横孔に連通する吸引口を設けたことを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか一つの請求項に記載のホールカッター。
【請求項5】
前記横孔は回転中心軸の相対回転方向へ複数並設され、前記吸引口は回転中心軸の相対回転に伴い各横孔に順次連通することを特徴とする請求項4に記載のホールカッター。
【請求項6】
前記刃筒の端部外周には刃筒内の切屑回収室に連通する切屑案内溝を各刃部間で各刃部に隣接して設け、この切屑案内溝において外端縁部と内端縁部との間に設けた底部を外端縁部から内端縁部に向うに従い前記吸引孔側へ接近するように傾斜させたことを特徴とする請求項1から請求項5のうちいずれか一つの請求項に記載のホールカッター。
【請求項7】
前記吸引孔には、刃筒の各刃部により切削されて刃筒内の切屑回収室に入り込んだ円柱形の被切削部材を吸引して保持することができる保持手段を、吸引経路を残して配設したことを特徴とする請求項1から請求項6のうちいずれか一つの請求項に記載のホールカッター。
【請求項8】
前記刃筒の外側に配置したノズルから冷却空気を刃筒の端部外周に向けて排出することを特徴とする請求項1から請求項7のうちいずれか一つの請求項に記載のホールカッター。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−111690(P2013−111690A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−259424(P2011−259424)
【出願日】平成23年11月28日(2011.11.28)
【出願人】(505374783)独立行政法人日本原子力研究開発機構 (727)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(000205052)大見工業株式会社 (27)
【Fターム(参考)】