ポンプアダプタ付き密封容器
【課題】容器本体の密封性を確保しつつ、生産性及び開封作業性に優れた、新規なポンプアダプタ付き密封容器を提供する。
【解決手段】アダプタ5が、容器の口部上端に配置されるフランジ部5aと、フランジ部5aから口部の内側を通って垂下するとともにその内側にポンプシリンダの収納空間R5を形成する筐体部5bを有し、筐体部5bの下端部がポンプシリンダの先端筒の外周面を嵌合保持する下端筒部5cとしてなるアダプタであって、キャップ6は、容器本体の口部を取り囲んで当該口部に着脱可能に螺合する装着筒6aと、装着筒6aの上端に設けられた天壁6bから垂下するとともに筐体部5bの内周面に嵌合保持される嵌合軸部6cと、嵌合軸部6cと一体に繋がって下端筒部5cの内周面を全周に亘って密封保持するシール凸部6c3とを有し、シール凸部6c3と、嵌合軸部6cとの間に軸線O方向に沿って延在する環状の隙間S1を形成するものである。
【解決手段】アダプタ5が、容器の口部上端に配置されるフランジ部5aと、フランジ部5aから口部の内側を通って垂下するとともにその内側にポンプシリンダの収納空間R5を形成する筐体部5bを有し、筐体部5bの下端部がポンプシリンダの先端筒の外周面を嵌合保持する下端筒部5cとしてなるアダプタであって、キャップ6は、容器本体の口部を取り囲んで当該口部に着脱可能に螺合する装着筒6aと、装着筒6aの上端に設けられた天壁6bから垂下するとともに筐体部5bの内周面に嵌合保持される嵌合軸部6cと、嵌合軸部6cと一体に繋がって下端筒部5cの内周面を全周に亘って密封保持するシール凸部6c3とを有し、シール凸部6c3と、嵌合軸部6cとの間に軸線O方向に沿って延在する環状の隙間S1を形成するものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、内容物の充填空間を外界に通じさせる口部を有し、当該口部の内側に設けられたアダプタにポンプシリンダを収納する容器本体を、キャップを用いてアダプタとともに密封可能なポンプアダプタ付き密封容器に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
こうしたポンプアダプタ付き密封容器としては、例えば、ポンプアダプタの上端開口及び下端開口をそれぞれ、シール膜で密封することにより、当該アダプタに中栓としての機能を併せ持たせたものが開示されている（例えば、特許文献１参照）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
【特許文献１】特開２００３−２９２０７３号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、こうした従来のポンプアダプタ付き密封容器は、アダプタの上端開口のシール膜を剥がした後、ポンプシリンダを押し込んで下端開口のシール膜を突き破らなければならないため、容器本体の開封作業が煩雑で改善の余地がある。また、アダプタの上端開口と下端開口それぞれに、シール膜を設ける必要があるため、生産工程も煩雑で、工数の削減に改善の余地がある。
【０００５】
本発明の目的とするところは、容器本体の密封性を確保しつつ、生産性及び開封作業性に優れた、新規なポンプアダプタ付き密封容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明のポンプアダプタ付き密封容器は、内容物の充填空間を外界に通じさせる口部を有し、当該口部の内側に設けられたアダプタにポンプシリンダを収納する容器本体と、当該容器本体の口部に、アダプタとともに着脱可能に取り付けられるキャップとを備え、前記アダプタが、容器本体の口部上端に配置されるフランジ部と、当該フランジ部から口部の内側を通って垂下するとともにその内側にシリンダの収納空間を形成する筐体部を有し、当該筐体部の下端部がシリンダの先端筒の外周面を嵌合保持する下端筒部としてなるアダプタであって、
前記キャップは、容器本体の口部を取り囲んで当該口部に着脱可能に螺合する装着筒と、当該装着筒の上端に設けられた天壁から垂下するとともに前記筐体部の内周面に嵌合保持される嵌合軸部と、当該嵌合軸部と一体に繋がって前記下端筒部の内周面を全周に亘って密封保持するシール凸部とを有し、当該シール凸部と、前記嵌合軸部との間に軸線方向に沿って延在する環状の隙間を形成するものであることを特徴とするものである。
【０００７】
本発明では、前記嵌合軸部及び筐体部にそれぞれ、互いに着脱可能に係止される環状突起と環状凹部とを設けることができる。
【０００８】
前記容器本体としては、例えば、変形及び復元の可能な内層体と、この内層体を剥離可能に収納する外層体とを有する二重容器を採用することができ、また、前記容器本体としては、その内側に、軸線に沿って摺動可能な中皿を配置し、その相互間に充填空間を形成したものを採用することができる。
【発明の効果】
【０００９】
本発明では、キャップの天壁から垂下するシール凸部でアダプタの下端筒部の内周面を全周に亘って密封することから、容器本体に充填された内容物が、アダプタに流入することを阻止することができる。
【００１０】
また、かかる構成によれば、シール膜を用いることなく、キャップを締めるだけの簡単な作業で、容器本体をアダプタとともに密封することができる。更に、キャップには、シール凸部から軸線方向に沿って間隔（隙間）を空けてアダプタの筐体部の内周面を嵌合保持する嵌合軸部が設けられている。かかる構成によれば、キャップに対してアダプタを予め、仮セット（仮組み）することができることから、容器本体に内容物を充填した後、キャップをねじ込むだけでアダプタとともに密封状態に組み付けることができる。
【００１１】
加えて、キャップをねじ込んで密封するにあたり、パッキン等のシール材を設ければ、その押し潰し（弾性変形）に大きな力（トルク）を要するところ、本発明によれば、キャップに設けたシール凸部をアダプタの下端筒部の内周面に嵌合させるだけでよいため、キャップのねじ込みに要する力（トルク）を小さく（低く）抑えることができる。更に、かかる構成によれば、シール凸部と、前記嵌合軸部との間に軸線方向に沿って延在する環状の隙間を形成することで、アダプタとキャップとの接触面積が減少する分、キャップのねじ込みに要する力（トルク）を更に小さく（低く）抑えることができる。
【００１２】
更に、本発明に係るキャップは、容器本体の口部に着脱可能に螺合するものであるため、キャップを緩めるだけの簡単な作業で、容器本体をアダプタとともに開封することができる。
【００１３】
従って、本発明によれば、容器本体の密封性を確保しつつ、生産性及び開封作業性に優れた、新規なポンプアダプタ付き密封容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【００１４】
【図１】本発明である、ポンプアダプタ付き密封容器の第１の形態を示す縦断面図である。
【図２】同形態に係るアダプタに適用可能なポンプユニットの一例を一部断面で示す図である。
【図３】図１の要部拡大図である。
【図４】本発明である、ポンプアダプタ付き密封容器の第２の形態を示す縦断面図である。
【図５】図４の要部拡大図である。
【図６】本発明である、ポンプアダプタ付き密封容器の第３の形態を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【００１５】
以下、図面を参照して、本発明である、ポンプアダプタ付き密封容器の様々な形態を詳細に説明する。
【００１６】
図１にて、符号１は、本発明の第１の形態である、合成樹脂製のポンプアダプタ付き密封容器である。符号２は、図２に例示するポンプユニット１０を収納する合成樹脂製の容器本体である。
【００１７】
容器本体２は、変形及び復元の可能な薄肉（例えば、袋状）の内層体３と、この内層体３を収納する外層体４とを有する二重容器としてなる、デラミネーション容器（剥離容器）である。内層体３は、口部３ａと共に薄肉の胴部３ｂ及び底部３ｃが一体に成形された変形可能な薄肉（例えば、袋状）のボトル形容器である。内層体３は、その内側に、口部３ａを通して外界に通じる内容液の充填空間Ｒ1が形成されている。
【００１８】
一方、外層体４も、口部４ａ、胴部４ｂおよび底部４ｃが一体に成形されたボトル形の容器である。外層体４の内側には、図１の実線で示すように、内層体３が剥離可能に密着している。外層体４の口部４ａには、内層体３の口部３ａが一体に連結されている。また、内層体３の底部３ｃも、外層体４の底部４ｃで挟持されている。これにより、内層体３は、外層体４の口部４ａ及び底部４ｃを基点として、その内側に剥離可能に連結されている。本形態では、内層体４の底部４ｃに形成したパーティングラインの一部が離間することで、内層体３と外層体４との間に外気を導入することができる。
【００１９】
符号５は、容器本体２の口部の内側に設けられた合成樹脂製のアダプタである。アダプタ５は、図２に例示するポンプユニット１０を装着する。アダプタ５は、図３に示すように、容器本体２の口部（３ａ，４ａ）上端に配置されるフランジ部５ａと、このフランジ部５ａから口部（３ａ，４ａ）の内側を通って垂下するとともにその内側にポンプシリンダ１１ａの収納空間Ｒ5を形成する筐体部５ｂを有する。
【００２０】
筐体部５ｂは、図３に示すように、容器本体２の口部（内層体３の口部３ａ）内周面を全周に亘って密封状態に保持する大径部５ｂ1と、この大径部５ｂ1よりも小径の中径部５ｂ2と、この中径部５ｂ2よりも小径の小径部５ｂ3を有し、この小径部５ｂ3が環状壁部５ｂ4を介して筐体部５ｂの下端部５ｃに繋がる。筐体部５ｂの下端部５ｃは、図２に例示するポンプシリンダ１１ａの先端筒１１ｂの外周面を嵌合保持する下端筒部（以下、「下端筒部５ｃ」）としてなる。
【００２１】
下端筒部５ｃは、図３に示すように、その内側に開口部Ａ5を形作る環状壁５ｃ1が一体に設けられている。これにより、下端筒部５ｃは、同図に示すように、環状壁５ｃ1よりも先端の部分５ｃ2では、その内側でパイプ２０を嵌合保持している。これにより、パイプ２０は、充填空間Ｒ１に配置される。なお、パイプ２０の吸入口側には、図１に示すように、フィルタ２１が装着されているが、フィルタ２１は、省略することができる。
【００２２】
符号６は、容器本体２の口部に、アダプタ５とともに着脱可能に取り付けられる合成樹脂製のキャップである。キャップ６は、装着筒６ａを有する。この装着筒６ａは、容器本体２の口部を取り囲んでその内側にねじ部６ｓが形成されている。ねじ部６ｓは、容器本体２の口部４ａに形成されたねじ部２ｓに着脱可能に螺合する。装着筒６ａの上端には、天壁６ｂが一体に設けられている。天壁６ｂからは軸部６ｃが一体に垂下する。
【００２３】
軸部６ｃは、図３に示すように、筐体部５ｂの内周面（小径部５ｂ3の内周面）に嵌合保持される嵌合軸部６ｃ1を有する。嵌合軸部６ｃ1と、筐体部５ｂの内周面（小径部５ｂ3の内周面）とを嵌合させる構成としては、アダプタ５をキャップ６に対して着脱可能に仮セット（仮組み）できる構成であればよい。
【００２４】
本発明に従えば、嵌合軸部６ｃ1の外周面及び筐体部５ｂの内周面（小径部５ｂ3の内周面）を平滑な面としてのみ構成することも可能であるが、本形態では、嵌合軸部６ｃ1には、軸部６ｃから軸線Ｏ周りに周回する環状突起６ｐが一体に設けられている。環状突起６ｐは、小径部５ｂ3の内周面に全周に亘って形成された環状凹部５ｎに係止されることで嵌合保持されている。これにより、アダプタ５をキャップ６に対して強固に仮セット（仮組み）できる。
【００２５】
また、軸部６ｃは、嵌合軸部６ｃ1に環状壁部６ｃ2を介して一体に繋がる凸部６ｃ3を有する。凸部６ｃ3は、アダプタ５の下端筒部５ｃの内周面に圧入嵌合させることで、当該下端筒部５ｃの内周面を全周に亘って密封保持する凸部（以下、「シール凸部６ｃ3」）として機能する。これにより、嵌合軸部６ｃ1とシール凸部６ｃ3との間には、軸線Ｏ方向に沿って延在する環状の隙間Ｓ1が形成される。
【００２６】
このように、本形態では、キャップ６の天壁６ｂから垂下するシール凸部６ｃ3でアダプタ５の下端筒部５ｃの内周面を全周に亘って密封することから、容器本体２に充填された内容液が、アダプタ５に流入することを阻止することができる。
【００２７】
また、かかる構成によれば、従来のように、シール膜を用いることなく、キャップ６を締めるだけの簡単な作業で、容器本体２をアダプタ５とともに密封することができる。更に、キャップ６には、シール凸部６ｃ3から軸線Ｏ方向に沿って間隔（隙間）Ｓ1を空けてアダプタ５の筐体部５ｂの内周面を嵌合保持する嵌合軸部６ｃ1が設けられていることで、キャップ６に対してアダプタ５を予め、仮セットすることができる。これにより、容器本体２に内容液を充填した後、キャップ６をねじ込むだけでアダプタ５とともに密封状態に組み付けることができる。
【００２８】
加えて、キャップ６をねじ込んで密封するにあたり、パッキン等のシール材を設ければ、その押し潰し（弾性変形）に大きな力（トルク）を要するところ、本形態によれば、キャップ６に設けたシール凸部６ｃ3をアダプタ５の下端筒部５ｃの内周面に嵌合させるだけでよいため、キャップ６のねじ込みに要する力（トルク）を小さく（低く）抑えることができる。更に、かかる構成によれば、シール凸部６ｃ3と、嵌合軸部６ｃ1との間に軸線Ｏ方向に沿って延在する環状の隙間Ｓ1を形成することで、アダプタ５とキャップ６との接触面積が減少する分、キャップ６のねじ込みに要する力（トルク）を更に小さく（低く）抑えることができる。
【００２９】
更に、本形態に係るキャップ６は、容器本体２の口部に着脱可能に螺合するものであるため、キャップ６を緩めるだけの簡単な作業で、容器本体２をアダプタ５とともに開封することができる。
【００３０】
従って、本形態によれば、容器本体２の密封性を確保しつつ、生産性及び開封作業性に優れた、新規なポンプアダプタ付き密封容器を提供することができる。
【００３１】
更に、本形態のように、嵌合軸部６ｃ1に環状突起６ｐを設け、この環状突起６ｐをアダプタ５に形成した環状凹部５ｎに着脱可能に嵌合保持させれば、キャップ６に対するアダプタ５の仮セットをより強固に行うことができる。これにより、生産性を更に向上させることができる。
【００３２】
なお、符号６ｄは、軸線Ｏ周りに間隔を置いて配置された、軸線Ｏに沿って延在する複数の突条である。これにより、本形態に係る、軸部６ｃは、複数の突条６ｄを介してアダプタ５の大径部５ｂ1の外周面に嵌合保持される。これにより、仮セットを更に強固に行うことができる。
【００３３】
なお、ポンプユニット１０は、図２に一部断面で示すシリンダ（以下、「ポンプシリンダ」）１１を有する。ポンプシリンダ１１は、内溶液の充填空間Ｒ10を形成する本体１１ａを有し、この本体１１ａの先端部１１ｂが、吸入口Ａ10を形作る先端筒（以下、「先端筒１１ｂ」）としてなる。これにより、充填空間Ｒ10には、吸入口Ａ10を通して内溶液が充填される。なお、図２において、ポンプシリンダ１１の充填空間Ｒ10に内蔵された各構成（例えば、弾性部材（スプリング）、吸入弁等）は、簡略化のために図示を省略している。
【００３４】
図２において、符号１２は、ポンプシリンダ１１内に配置された図示せぬピストンとステム１３を介して繋がる押圧ヘッドである。これにより、ポンプユニット１０は、既存のポンプと同様、押圧ヘッド１２の押し込み及び復元の繰り返しにより、充填空間Ｒ10に吸入された内容液を外界に噴射させる。なお、押圧ヘッド１２は、ヘッド本体１２ａに設けたノズル本体１２ｂに噴射孔Ａ12を形成し、この噴射孔Ａ12をノズルピン１２ｃによって押圧ヘッド１２の押し込み及び復元に合せて開閉するように構成したものである。但し、本発明に従えば、押圧ヘッド１２は、ノズルピン１２ｃを設けることなく、ヘッド本体１２ａに噴射孔を形成したもの等、その構成は問わない。
【００３５】
また、ポンプユニット１０は、ポンプカバー１４を備える。ポンプカバー１４は、外筒１４ａと内筒１４ｂを有し、この内筒１４ｂの内側には、ねじ部１４ｓが形成されている。ねじ部１４ｓは、容器本体２の口部２ａ（４ａ）に形成されたねじ部２ｓに着脱可能に螺合する。また、ポンプシリンダ１１は、フランジ１５を有し、このフランジ１５をポンプカバー１４の裏面に設けた環状突起１４ｐに引っ掛けて係止することで、ポンプカバー１４に固定される。なお、外筒１４ａは、図示せぬ外容器（例えば、据え置き容器）の口部内側に着脱可能に嵌合させる。
【００３６】
図４及び５は、本発明である、ポンプアダプタ付き密封容器の第２の形態である。なお、以下の説明においては、第１の形態と異なる部分のみを説明し、同形態と同一の部分は、その説明を省略する。
【００３７】
本形態では、図５に示すように、軸部６ｃは、アダプタ５の筐体部５ｂの内周面（中径部５ｂ2の内周面）に嵌合保持される嵌合軸部６ｃ1と、この嵌合軸部６ｃ1よりも小径の中径部６ｃ2と、この中径部６ｃ2よりも小径の小径部６ｃ3を有し、この小径部６ｂ3が環状壁部６ｃ4を介してシール凸部６ｃ3に繋がる。
【００３８】
本形態では、嵌合軸部６ｃ1の外周面及び筐体部５ｂの内周面（中径部５ｂ2の内周面）が平滑な面としてのみ構成されている。これにより、キャップ６に対するアダプタ５の仮セットは、第１の形態とは異なり、嵌合軸部６ｃ1の外周面を筐体部５ｂの内周面（中径部５ｂ2の内周面）に嵌合させるだけで実現される。この場合、構成を簡素化できるため、生産性及び開封作業性に優れる。
【００３９】
図６は、本発明である、ポンプアダプタ付き密封容器の第３の形態である。本形態は、第２の形態に係る、キャップ６を、異なる容器本体２に適用したものである。本形態に係る、容器本体２は、デラミネーション容器に替えて、口部２ａ、胴部２ｂ及び底部２ｃで構成されたボトル形容器の内側に、軸線Ｏに沿って胴部２ｂの内周面を摺動可能な中皿２ｄを配置し、当該中皿２ｄと容器本体２との相互間に充填空間Ｒ1を形成したものである。
【００４０】
なお、本形態に係る、アダプタ５は、中皿２ｄの上昇によって内容液が圧送される底上げ容器である。このため、本形態では、内容液を吸入するためのパイプ２０が不要となる。このため、本形態では、内容液が吸入に係る、開口部Ａ5は、下端筒部５ｃの内周面で形作られている。
【００４１】
本形態に係る、容器本体２には、第１の形態に係る、キャップ６も適用させることができる。即ち、本発明に従う、キャップは、容器本体の口部に、ポンプアダプタを着脱可能に螺合させることができるものであれば、様々な形態の容器本体に適用させることができる。
【００４２】
上述したところは、本発明の一形態を示したにすぎず、本発明に従えば、種々の変更を加えることができる。例えば、キャップ６の軸部６ｃの外観形状は、アダプタ６（ポンプシリンダ１１）の外観形状に合わせて、適宜変更させることができる。また、キャップ６に対してアダプタ５を仮セットさせる構成は、嵌合軸部６ｃ1をアダプタ５の内周面に対して全周に亘って圧入嵌合させることで、シール性を合わせて付与する構成とすることができる。また、環状突起６ｐは、アダプタ５に設けることができる。
【産業上の利用可能性】
【００４３】
本発明は、内容物の充填空間を外界に通じさせる口部を有し、当該口部の内側に設けられたアダプタに、ポンプシリンダを収納する容器本体を、キャップを用いてアダプタとともに密封可能なポンプアダプタ付き密封容器であれば、様々なものに採用することができる。また、内容物についても、液体石鹸、シャンプー、リンス、化粧料等、液状物であればこれを問わない。
【符号の説明】
【００４４】
１ ポンプアダプタ付き密封容器
２ 容器本体
２ｄ 中皿（底上げ容器）
３ 内層体（二重容器）
４ 外層体（二重容器）
５ アダプタ
５ｎ 環状凹部（仮セット用凹部）
６ キャップ
６ａ 装着筒
６ｂ 天壁
６ｃ 軸部
６ｃ1 嵌合軸部
６ｃ3 シール凸部
６ｐ 環状突起（仮セット用突起）
１０ ポンプユニット
１１ ポンプシリンダ
【技術分野】
【０００１】
本発明は、内容物の充填空間を外界に通じさせる口部を有し、当該口部の内側に設けられたアダプタにポンプシリンダを収納する容器本体を、キャップを用いてアダプタとともに密封可能なポンプアダプタ付き密封容器に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
こうしたポンプアダプタ付き密封容器としては、例えば、ポンプアダプタの上端開口及び下端開口をそれぞれ、シール膜で密封することにより、当該アダプタに中栓としての機能を併せ持たせたものが開示されている（例えば、特許文献１参照）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
【特許文献１】特開２００３−２９２０７３号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、こうした従来のポンプアダプタ付き密封容器は、アダプタの上端開口のシール膜を剥がした後、ポンプシリンダを押し込んで下端開口のシール膜を突き破らなければならないため、容器本体の開封作業が煩雑で改善の余地がある。また、アダプタの上端開口と下端開口それぞれに、シール膜を設ける必要があるため、生産工程も煩雑で、工数の削減に改善の余地がある。
【０００５】
本発明の目的とするところは、容器本体の密封性を確保しつつ、生産性及び開封作業性に優れた、新規なポンプアダプタ付き密封容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明のポンプアダプタ付き密封容器は、内容物の充填空間を外界に通じさせる口部を有し、当該口部の内側に設けられたアダプタにポンプシリンダを収納する容器本体と、当該容器本体の口部に、アダプタとともに着脱可能に取り付けられるキャップとを備え、前記アダプタが、容器本体の口部上端に配置されるフランジ部と、当該フランジ部から口部の内側を通って垂下するとともにその内側にシリンダの収納空間を形成する筐体部を有し、当該筐体部の下端部がシリンダの先端筒の外周面を嵌合保持する下端筒部としてなるアダプタであって、
前記キャップは、容器本体の口部を取り囲んで当該口部に着脱可能に螺合する装着筒と、当該装着筒の上端に設けられた天壁から垂下するとともに前記筐体部の内周面に嵌合保持される嵌合軸部と、当該嵌合軸部と一体に繋がって前記下端筒部の内周面を全周に亘って密封保持するシール凸部とを有し、当該シール凸部と、前記嵌合軸部との間に軸線方向に沿って延在する環状の隙間を形成するものであることを特徴とするものである。
【０００７】
本発明では、前記嵌合軸部及び筐体部にそれぞれ、互いに着脱可能に係止される環状突起と環状凹部とを設けることができる。
【０００８】
前記容器本体としては、例えば、変形及び復元の可能な内層体と、この内層体を剥離可能に収納する外層体とを有する二重容器を採用することができ、また、前記容器本体としては、その内側に、軸線に沿って摺動可能な中皿を配置し、その相互間に充填空間を形成したものを採用することができる。
【発明の効果】
【０００９】
本発明では、キャップの天壁から垂下するシール凸部でアダプタの下端筒部の内周面を全周に亘って密封することから、容器本体に充填された内容物が、アダプタに流入することを阻止することができる。
【００１０】
また、かかる構成によれば、シール膜を用いることなく、キャップを締めるだけの簡単な作業で、容器本体をアダプタとともに密封することができる。更に、キャップには、シール凸部から軸線方向に沿って間隔（隙間）を空けてアダプタの筐体部の内周面を嵌合保持する嵌合軸部が設けられている。かかる構成によれば、キャップに対してアダプタを予め、仮セット（仮組み）することができることから、容器本体に内容物を充填した後、キャップをねじ込むだけでアダプタとともに密封状態に組み付けることができる。
【００１１】
加えて、キャップをねじ込んで密封するにあたり、パッキン等のシール材を設ければ、その押し潰し（弾性変形）に大きな力（トルク）を要するところ、本発明によれば、キャップに設けたシール凸部をアダプタの下端筒部の内周面に嵌合させるだけでよいため、キャップのねじ込みに要する力（トルク）を小さく（低く）抑えることができる。更に、かかる構成によれば、シール凸部と、前記嵌合軸部との間に軸線方向に沿って延在する環状の隙間を形成することで、アダプタとキャップとの接触面積が減少する分、キャップのねじ込みに要する力（トルク）を更に小さく（低く）抑えることができる。
【００１２】
更に、本発明に係るキャップは、容器本体の口部に着脱可能に螺合するものであるため、キャップを緩めるだけの簡単な作業で、容器本体をアダプタとともに開封することができる。
【００１３】
従って、本発明によれば、容器本体の密封性を確保しつつ、生産性及び開封作業性に優れた、新規なポンプアダプタ付き密封容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【００１４】
【図１】本発明である、ポンプアダプタ付き密封容器の第１の形態を示す縦断面図である。
【図２】同形態に係るアダプタに適用可能なポンプユニットの一例を一部断面で示す図である。
【図３】図１の要部拡大図である。
【図４】本発明である、ポンプアダプタ付き密封容器の第２の形態を示す縦断面図である。
【図５】図４の要部拡大図である。
【図６】本発明である、ポンプアダプタ付き密封容器の第３の形態を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【００１５】
以下、図面を参照して、本発明である、ポンプアダプタ付き密封容器の様々な形態を詳細に説明する。
【００１６】
図１にて、符号１は、本発明の第１の形態である、合成樹脂製のポンプアダプタ付き密封容器である。符号２は、図２に例示するポンプユニット１０を収納する合成樹脂製の容器本体である。
【００１７】
容器本体２は、変形及び復元の可能な薄肉（例えば、袋状）の内層体３と、この内層体３を収納する外層体４とを有する二重容器としてなる、デラミネーション容器（剥離容器）である。内層体３は、口部３ａと共に薄肉の胴部３ｂ及び底部３ｃが一体に成形された変形可能な薄肉（例えば、袋状）のボトル形容器である。内層体３は、その内側に、口部３ａを通して外界に通じる内容液の充填空間Ｒ1が形成されている。
【００１８】
一方、外層体４も、口部４ａ、胴部４ｂおよび底部４ｃが一体に成形されたボトル形の容器である。外層体４の内側には、図１の実線で示すように、内層体３が剥離可能に密着している。外層体４の口部４ａには、内層体３の口部３ａが一体に連結されている。また、内層体３の底部３ｃも、外層体４の底部４ｃで挟持されている。これにより、内層体３は、外層体４の口部４ａ及び底部４ｃを基点として、その内側に剥離可能に連結されている。本形態では、内層体４の底部４ｃに形成したパーティングラインの一部が離間することで、内層体３と外層体４との間に外気を導入することができる。
【００１９】
符号５は、容器本体２の口部の内側に設けられた合成樹脂製のアダプタである。アダプタ５は、図２に例示するポンプユニット１０を装着する。アダプタ５は、図３に示すように、容器本体２の口部（３ａ，４ａ）上端に配置されるフランジ部５ａと、このフランジ部５ａから口部（３ａ，４ａ）の内側を通って垂下するとともにその内側にポンプシリンダ１１ａの収納空間Ｒ5を形成する筐体部５ｂを有する。
【００２０】
筐体部５ｂは、図３に示すように、容器本体２の口部（内層体３の口部３ａ）内周面を全周に亘って密封状態に保持する大径部５ｂ1と、この大径部５ｂ1よりも小径の中径部５ｂ2と、この中径部５ｂ2よりも小径の小径部５ｂ3を有し、この小径部５ｂ3が環状壁部５ｂ4を介して筐体部５ｂの下端部５ｃに繋がる。筐体部５ｂの下端部５ｃは、図２に例示するポンプシリンダ１１ａの先端筒１１ｂの外周面を嵌合保持する下端筒部（以下、「下端筒部５ｃ」）としてなる。
【００２１】
下端筒部５ｃは、図３に示すように、その内側に開口部Ａ5を形作る環状壁５ｃ1が一体に設けられている。これにより、下端筒部５ｃは、同図に示すように、環状壁５ｃ1よりも先端の部分５ｃ2では、その内側でパイプ２０を嵌合保持している。これにより、パイプ２０は、充填空間Ｒ１に配置される。なお、パイプ２０の吸入口側には、図１に示すように、フィルタ２１が装着されているが、フィルタ２１は、省略することができる。
【００２２】
符号６は、容器本体２の口部に、アダプタ５とともに着脱可能に取り付けられる合成樹脂製のキャップである。キャップ６は、装着筒６ａを有する。この装着筒６ａは、容器本体２の口部を取り囲んでその内側にねじ部６ｓが形成されている。ねじ部６ｓは、容器本体２の口部４ａに形成されたねじ部２ｓに着脱可能に螺合する。装着筒６ａの上端には、天壁６ｂが一体に設けられている。天壁６ｂからは軸部６ｃが一体に垂下する。
【００２３】
軸部６ｃは、図３に示すように、筐体部５ｂの内周面（小径部５ｂ3の内周面）に嵌合保持される嵌合軸部６ｃ1を有する。嵌合軸部６ｃ1と、筐体部５ｂの内周面（小径部５ｂ3の内周面）とを嵌合させる構成としては、アダプタ５をキャップ６に対して着脱可能に仮セット（仮組み）できる構成であればよい。
【００２４】
本発明に従えば、嵌合軸部６ｃ1の外周面及び筐体部５ｂの内周面（小径部５ｂ3の内周面）を平滑な面としてのみ構成することも可能であるが、本形態では、嵌合軸部６ｃ1には、軸部６ｃから軸線Ｏ周りに周回する環状突起６ｐが一体に設けられている。環状突起６ｐは、小径部５ｂ3の内周面に全周に亘って形成された環状凹部５ｎに係止されることで嵌合保持されている。これにより、アダプタ５をキャップ６に対して強固に仮セット（仮組み）できる。
【００２５】
また、軸部６ｃは、嵌合軸部６ｃ1に環状壁部６ｃ2を介して一体に繋がる凸部６ｃ3を有する。凸部６ｃ3は、アダプタ５の下端筒部５ｃの内周面に圧入嵌合させることで、当該下端筒部５ｃの内周面を全周に亘って密封保持する凸部（以下、「シール凸部６ｃ3」）として機能する。これにより、嵌合軸部６ｃ1とシール凸部６ｃ3との間には、軸線Ｏ方向に沿って延在する環状の隙間Ｓ1が形成される。
【００２６】
このように、本形態では、キャップ６の天壁６ｂから垂下するシール凸部６ｃ3でアダプタ５の下端筒部５ｃの内周面を全周に亘って密封することから、容器本体２に充填された内容液が、アダプタ５に流入することを阻止することができる。
【００２７】
また、かかる構成によれば、従来のように、シール膜を用いることなく、キャップ６を締めるだけの簡単な作業で、容器本体２をアダプタ５とともに密封することができる。更に、キャップ６には、シール凸部６ｃ3から軸線Ｏ方向に沿って間隔（隙間）Ｓ1を空けてアダプタ５の筐体部５ｂの内周面を嵌合保持する嵌合軸部６ｃ1が設けられていることで、キャップ６に対してアダプタ５を予め、仮セットすることができる。これにより、容器本体２に内容液を充填した後、キャップ６をねじ込むだけでアダプタ５とともに密封状態に組み付けることができる。
【００２８】
加えて、キャップ６をねじ込んで密封するにあたり、パッキン等のシール材を設ければ、その押し潰し（弾性変形）に大きな力（トルク）を要するところ、本形態によれば、キャップ６に設けたシール凸部６ｃ3をアダプタ５の下端筒部５ｃの内周面に嵌合させるだけでよいため、キャップ６のねじ込みに要する力（トルク）を小さく（低く）抑えることができる。更に、かかる構成によれば、シール凸部６ｃ3と、嵌合軸部６ｃ1との間に軸線Ｏ方向に沿って延在する環状の隙間Ｓ1を形成することで、アダプタ５とキャップ６との接触面積が減少する分、キャップ６のねじ込みに要する力（トルク）を更に小さく（低く）抑えることができる。
【００２９】
更に、本形態に係るキャップ６は、容器本体２の口部に着脱可能に螺合するものであるため、キャップ６を緩めるだけの簡単な作業で、容器本体２をアダプタ５とともに開封することができる。
【００３０】
従って、本形態によれば、容器本体２の密封性を確保しつつ、生産性及び開封作業性に優れた、新規なポンプアダプタ付き密封容器を提供することができる。
【００３１】
更に、本形態のように、嵌合軸部６ｃ1に環状突起６ｐを設け、この環状突起６ｐをアダプタ５に形成した環状凹部５ｎに着脱可能に嵌合保持させれば、キャップ６に対するアダプタ５の仮セットをより強固に行うことができる。これにより、生産性を更に向上させることができる。
【００３２】
なお、符号６ｄは、軸線Ｏ周りに間隔を置いて配置された、軸線Ｏに沿って延在する複数の突条である。これにより、本形態に係る、軸部６ｃは、複数の突条６ｄを介してアダプタ５の大径部５ｂ1の外周面に嵌合保持される。これにより、仮セットを更に強固に行うことができる。
【００３３】
なお、ポンプユニット１０は、図２に一部断面で示すシリンダ（以下、「ポンプシリンダ」）１１を有する。ポンプシリンダ１１は、内溶液の充填空間Ｒ10を形成する本体１１ａを有し、この本体１１ａの先端部１１ｂが、吸入口Ａ10を形作る先端筒（以下、「先端筒１１ｂ」）としてなる。これにより、充填空間Ｒ10には、吸入口Ａ10を通して内溶液が充填される。なお、図２において、ポンプシリンダ１１の充填空間Ｒ10に内蔵された各構成（例えば、弾性部材（スプリング）、吸入弁等）は、簡略化のために図示を省略している。
【００３４】
図２において、符号１２は、ポンプシリンダ１１内に配置された図示せぬピストンとステム１３を介して繋がる押圧ヘッドである。これにより、ポンプユニット１０は、既存のポンプと同様、押圧ヘッド１２の押し込み及び復元の繰り返しにより、充填空間Ｒ10に吸入された内容液を外界に噴射させる。なお、押圧ヘッド１２は、ヘッド本体１２ａに設けたノズル本体１２ｂに噴射孔Ａ12を形成し、この噴射孔Ａ12をノズルピン１２ｃによって押圧ヘッド１２の押し込み及び復元に合せて開閉するように構成したものである。但し、本発明に従えば、押圧ヘッド１２は、ノズルピン１２ｃを設けることなく、ヘッド本体１２ａに噴射孔を形成したもの等、その構成は問わない。
【００３５】
また、ポンプユニット１０は、ポンプカバー１４を備える。ポンプカバー１４は、外筒１４ａと内筒１４ｂを有し、この内筒１４ｂの内側には、ねじ部１４ｓが形成されている。ねじ部１４ｓは、容器本体２の口部２ａ（４ａ）に形成されたねじ部２ｓに着脱可能に螺合する。また、ポンプシリンダ１１は、フランジ１５を有し、このフランジ１５をポンプカバー１４の裏面に設けた環状突起１４ｐに引っ掛けて係止することで、ポンプカバー１４に固定される。なお、外筒１４ａは、図示せぬ外容器（例えば、据え置き容器）の口部内側に着脱可能に嵌合させる。
【００３６】
図４及び５は、本発明である、ポンプアダプタ付き密封容器の第２の形態である。なお、以下の説明においては、第１の形態と異なる部分のみを説明し、同形態と同一の部分は、その説明を省略する。
【００３７】
本形態では、図５に示すように、軸部６ｃは、アダプタ５の筐体部５ｂの内周面（中径部５ｂ2の内周面）に嵌合保持される嵌合軸部６ｃ1と、この嵌合軸部６ｃ1よりも小径の中径部６ｃ2と、この中径部６ｃ2よりも小径の小径部６ｃ3を有し、この小径部６ｂ3が環状壁部６ｃ4を介してシール凸部６ｃ3に繋がる。
【００３８】
本形態では、嵌合軸部６ｃ1の外周面及び筐体部５ｂの内周面（中径部５ｂ2の内周面）が平滑な面としてのみ構成されている。これにより、キャップ６に対するアダプタ５の仮セットは、第１の形態とは異なり、嵌合軸部６ｃ1の外周面を筐体部５ｂの内周面（中径部５ｂ2の内周面）に嵌合させるだけで実現される。この場合、構成を簡素化できるため、生産性及び開封作業性に優れる。
【００３９】
図６は、本発明である、ポンプアダプタ付き密封容器の第３の形態である。本形態は、第２の形態に係る、キャップ６を、異なる容器本体２に適用したものである。本形態に係る、容器本体２は、デラミネーション容器に替えて、口部２ａ、胴部２ｂ及び底部２ｃで構成されたボトル形容器の内側に、軸線Ｏに沿って胴部２ｂの内周面を摺動可能な中皿２ｄを配置し、当該中皿２ｄと容器本体２との相互間に充填空間Ｒ1を形成したものである。
【００４０】
なお、本形態に係る、アダプタ５は、中皿２ｄの上昇によって内容液が圧送される底上げ容器である。このため、本形態では、内容液を吸入するためのパイプ２０が不要となる。このため、本形態では、内容液が吸入に係る、開口部Ａ5は、下端筒部５ｃの内周面で形作られている。
【００４１】
本形態に係る、容器本体２には、第１の形態に係る、キャップ６も適用させることができる。即ち、本発明に従う、キャップは、容器本体の口部に、ポンプアダプタを着脱可能に螺合させることができるものであれば、様々な形態の容器本体に適用させることができる。
【００４２】
上述したところは、本発明の一形態を示したにすぎず、本発明に従えば、種々の変更を加えることができる。例えば、キャップ６の軸部６ｃの外観形状は、アダプタ６（ポンプシリンダ１１）の外観形状に合わせて、適宜変更させることができる。また、キャップ６に対してアダプタ５を仮セットさせる構成は、嵌合軸部６ｃ1をアダプタ５の内周面に対して全周に亘って圧入嵌合させることで、シール性を合わせて付与する構成とすることができる。また、環状突起６ｐは、アダプタ５に設けることができる。
【産業上の利用可能性】
【００４３】
本発明は、内容物の充填空間を外界に通じさせる口部を有し、当該口部の内側に設けられたアダプタに、ポンプシリンダを収納する容器本体を、キャップを用いてアダプタとともに密封可能なポンプアダプタ付き密封容器であれば、様々なものに採用することができる。また、内容物についても、液体石鹸、シャンプー、リンス、化粧料等、液状物であればこれを問わない。
【符号の説明】
【００４４】
１ ポンプアダプタ付き密封容器
２ 容器本体
２ｄ 中皿（底上げ容器）
３ 内層体（二重容器）
４ 外層体（二重容器）
５ アダプタ
５ｎ 環状凹部（仮セット用凹部）
６ キャップ
６ａ 装着筒
６ｂ 天壁
６ｃ 軸部
６ｃ1 嵌合軸部
６ｃ3 シール凸部
６ｐ 環状突起（仮セット用突起）
１０ ポンプユニット
１１ ポンプシリンダ
【特許請求の範囲】
【請求項１】
内容物の充填空間を外界に通じさせる口部を有し、当該口部の内側に設けられたアダプタにポンプシリンダを収納する容器本体と、当該容器本体の口部に、アダプタとともに着脱可能に取り付けられるキャップとを備え、
前記アダプタが、容器本体の口部上端に配置されるフランジ部と、当該フランジ部から口部の内側を通って垂下するとともにその内側にシリンダの収納空間を形成する筐体部を有し、当該筐体部の下端部がシリンダの先端筒の外周面を嵌合保持する下端筒部としてなるアダプタであって、
前記キャップは、容器本体の口部を取り囲んで当該口部に着脱可能に螺合する装着筒と、当該装着筒の上端に設けられた天壁から垂下するとともに前記筐体部の内周面に嵌合保持される嵌合軸部と、当該嵌合軸部と一体に繋がって前記下端筒部の内周面を全周に亘って密封保持するシール凸部とを有し、
当該シール凸部と、前記嵌合軸部との間に軸線方向に沿って延在する環状の隙間を形成するものであることを特徴とするポンプアダプタ付き密封容器。
【請求項２】
請求項１において、前記嵌合軸部及び筐体部にそれぞれ、互いに着脱可能に係止される環状突起と環状凹部とを設けたことを特徴とするポンプアダプタ付き密封容器。
【請求項３】
請求項１又は２において、前記容器本体は、変形及び復元の可能な内層体と、この内層体を剥離可能に収納する外層体とを有する二重容器であることを特徴とするポンプアダプタ付き密封容器。
【請求項４】
請求項１又は２において、前記容器本体は、その内側に、軸線に沿って摺動可能な中皿を配置し、その相互間に充填空間を形成したものであることを特徴とするポンプアダプタ付き密封容器。
【請求項１】
内容物の充填空間を外界に通じさせる口部を有し、当該口部の内側に設けられたアダプタにポンプシリンダを収納する容器本体と、当該容器本体の口部に、アダプタとともに着脱可能に取り付けられるキャップとを備え、
前記アダプタが、容器本体の口部上端に配置されるフランジ部と、当該フランジ部から口部の内側を通って垂下するとともにその内側にシリンダの収納空間を形成する筐体部を有し、当該筐体部の下端部がシリンダの先端筒の外周面を嵌合保持する下端筒部としてなるアダプタであって、
前記キャップは、容器本体の口部を取り囲んで当該口部に着脱可能に螺合する装着筒と、当該装着筒の上端に設けられた天壁から垂下するとともに前記筐体部の内周面に嵌合保持される嵌合軸部と、当該嵌合軸部と一体に繋がって前記下端筒部の内周面を全周に亘って密封保持するシール凸部とを有し、
当該シール凸部と、前記嵌合軸部との間に軸線方向に沿って延在する環状の隙間を形成するものであることを特徴とするポンプアダプタ付き密封容器。
【請求項２】
請求項１において、前記嵌合軸部及び筐体部にそれぞれ、互いに着脱可能に係止される環状突起と環状凹部とを設けたことを特徴とするポンプアダプタ付き密封容器。
【請求項３】
請求項１又は２において、前記容器本体は、変形及び復元の可能な内層体と、この内層体を剥離可能に収納する外層体とを有する二重容器であることを特徴とするポンプアダプタ付き密封容器。
【請求項４】
請求項１又は２において、前記容器本体は、その内側に、軸線に沿って摺動可能な中皿を配置し、その相互間に充填空間を形成したものであることを特徴とするポンプアダプタ付き密封容器。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【公開番号】特開２０１３−６７４１４（Ｐ２０１３−６７４１４Ａ）
【公開日】平成２５年４月１８日（２０１３．４．１８）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１１−２０７８２６（Ｐ２０１１−２０７８２６）
【出願日】平成２３年９月２２日（２０１１．９．２２）
【出願人】（０００００１９５９）株式会社 資生堂 (1,748)
【出願人】（０００００６９０９）株式会社吉野工業所 (2,913)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２５年４月１８日（２０１３．４．１８）
【国際特許分類】
【出願日】平成２３年９月２２日（２０１１．９．２２）
【出願人】（０００００１９５９）株式会社 資生堂 (1,748)
【出願人】（０００００６９０９）株式会社吉野工業所 (2,913)
【Ｆターム（参考）】
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