説明

マルチキャリア通信の方法

複数のキャリアにデータをマッピングする技術的解決策を提供するために、本発明は、マルチキャリア通信の方法を提案する。所定のプロトコル層内で、送信機Txは、少なくとも1個のキャリア内で送信される少なくとも1個の中間ブロックをそれぞれのLCHに関してそれぞれ生成し、中間ブロックのそれぞれは、それぞれのキャリア内で送信されるそれぞれのLCHのデータのそれぞれのデータ区分内に含まれ、MAC層内で、MAC PDUそれぞれのキャリアに関して生成し、MAC PDUが、キャリア内で送信されるそれぞれの中間ブロックと、MAC PDUが属するLCHの識別情報とを含む。MAC層内で、受信機Rxは、それぞれのキャリアに対応するそれぞれのMAC PDUを受信し、所定の層内で、それぞれ、それぞれのLCHに関して、それぞれの中間ブロックが属するLCHの識別情報に従って、LCHの完全なデータを取得するために、LCHのそれぞれの中間ブロックを再結合させる。所定の層は、RLC層であってよく、またはMAC層であってもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信に関し、詳細には、マルチキャリア通信に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、マルチキャリア通信技術は、ますます広く研究されて適用されている。例えば、キャリアアグリゲーション(CA)は、システムパフォーマンスを高めるためのLTE−A(進化型ロングタームエボリューション)標準の主な技術として採用されている。現在の標準によれば、それぞれのコンポーネントキャリア(CC)の帯域幅が最高で20MHzである、最高で5個までのCCがLTE−Aによってサポート可能である。現在の標準では、非MIMOの場合、それぞれのCCに関して1個のトランスポートブロック(TB)が生成されることが合意されており、これは、LTE−A送信機に関して、1つの送信時間間隔(TTI)内で最高で5個までのTBが生成可能であり、ユーザ装置などの受信機は、1つのTTI内で最高で5個までのTBを同時に受信することが可能であることを意味する。
【0003】
この状況において、コンポーネントキャリアの利用率を最大化するために、送信機は、それぞれの論理チャネル(LCH)の送信されることになるデータを複数のコンポーネントキャリアにマッピングして、異なるトランスポートブロックを用いてそれらを送信することが可能であるべきである。しかし、論理チャネルの数は可変であり、送信されることになるデータの量は同じではない。LTE−Aのリリース8(R8)では、TBは、非MIMOの場合、1つのTTIに関してだけ生成されることが規定されている。したがって、現在の標準では、無線リンク制御(PLC)層内でバッファリングされるそれぞれのLCHのデータを通信のためにどのように異なるCCにマッピングするかに関する技術的な課題の解決策は存在しない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、それぞれのデータを通信のためにどのようにマルチキャリアに対してスケジューリングするかに関する技術的課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、マルチキャリアに基づいてデータを送信する方法であって、以下のステップ、すなわち、所定のプロトコル層内で、少なくとも1個のキャリア内で送信される少なくとも1個の中間ブロックをそれぞれの論理チャネルに関してそれぞれ生成するステップであって、少なくとも1個の中間ブロックのそれぞれが、1個のキャリア内で送信される1個の論理チャネルのデータの1個のデータ区分を含む、生成するステップと、媒体アクセス制御層内で、媒体アクセス制御層のプロトコルユニットをそれぞれのキャリアに関してそれぞれ作成するステップであって、プロトコルユニットが、前記キャリア内で送信されたそれぞれの中間ブロックと、それぞれの中間ブロックがそれぞれ属する論理チャネルの識別情報とを含む、作成するステップとを含む方法が提案される。
【0006】
したがって、本発明の別の態様によれば、マルチキャリアに基づいてデータを受信する方法であって、以下のステップ、すなわち、媒体アクセス制御層内で、それぞれのキャリアにそれぞれ対応する媒体アクセス制御層のプロトコルユニットを受信するステップであって、プロトコルユニットが、キャリア内で送信される少なくとも1個の論理チャネルの中間ブロックと、中間ブロックが属する論理チャネルの識別情報とを含み、それぞれの中間ブロックが1個のキャリア内で送信される1個の論理チャネルのデータの1個のデータ区分をそれぞれ含む、受信するステップと、所定のプロトコル層内で、それぞれ、それぞれの論理チャネルに関して、それぞれの中間ブロックが属する論理チャネルの識別情報に従って、論理チャネルの完全なデータを取得するために、論理チャネルのそれぞれの中間ブロックを再結合させるステップとを含む方法が提案される。
【0007】
上記の2つの態様は、現在の技術のギャップを埋め、データを送信のためにどのように複数のキャリアにマッピングするかに関する技術的な問題を解決する。
【0008】
本発明の第1の好ましい態様によれば、所定のプロトコル層は、無線リンク制御層であり、生成するステップは、それぞれのキャリアによってそれぞれ提供された通信リソースを媒体アクセス制御層から取得するステップと、それぞれのキャリアを用いて連続的に以下のステップ、すなわち、
キャリアの通信リソースと、それぞれの論理チャネルの優先順位とに従って、それぞれの論理チャネル内で送信されることになる最小送信データ量内にある、割り当てられていないデータを送信のためにキャリアに割り当てるステップと、キャリアの通信リソースが消費されたとき、そのステップを繰り返すために次のキャリアを使用するステップと、すべてのキャリアの通信リソースが消費されたとき、そのステップを終了し、それぞれの論理チャネルの最小送信データ量のすべてが割り当てられ、かつその通信リソースが消費されていないキャリアが依然として存在するとき、以下のサブステップ、すなわち、
キャリアの消費されていない通信リソースと、それぞれの論理チャネルの優先順位とに従って、それぞれの論理チャネル内で送信されることになる最小送信データ量を超える、割り当てられていないデータを送信のためにキャリアに割り当てるサブステップであって、キャリアの通信リソースが消費されたとき、すべてのキャリアの通信リソースが消費されるまで、または送信されることになるそれぞれの論理チャネルのデータ量のすべてが割り当てられるまで、そのステップを繰り返すために次のキャリアを使用するサブステップを実施するために、これらのキャリアを連続的に使用するステップとを実施するステップと、
それぞれの論理チャネルに関して、論理チャネルのデータが中間ブロックとして割り当てられる、少なくとも1個のコンポーネントキャリアにそれぞれ対応する、無線リンク制御層の少なくとも1個のデータユニットを生成するステップであって、それぞれのデータユニットが、キャリアに割り当てられた論理チャネルのデータのデータ区分を含み、論理チャネルのデータが複数のコンポーネントキャリアに割り当てられたとき、それぞれのデータユニットが、論理チャネルの完全なデータ内のデータ区分の位置情報をさらに含む、生成するステップとを含む。
【0009】
作成するステップは、それぞれ、それぞれのキャリアに関して、プロトコルユニットを作成するために、キャリアに対応する少なくとも1個の論理チャネルのデータユニットの併合を使用する。この好ましい態様は、それぞれのキャリアを単独で使用し、それぞれのLCHのデータをそれぞれのキャリアに割り当てるために、現在の割当てを再使用することが可能である。現在の規則を修正することは不要である。
【0010】
本発明の第2の好ましい態様によれば、所定のプロトコル層は、無線リンク制御層であり、生成するステップは、以下のステップ、すなわち、それぞれのキャリアによってそれぞれ提供された通信リソースを媒体アクセス制御層から取得するステップと、それぞれのキャリアによってそれぞれ提供された通信リソースに従って、それぞれの論理チャネルに関して、ある原理に基づいて、論理チャネルを送信しているデータのデータ区分を送信するために、少なくとも1個のキャリアを選択するステップであって、ある原理が、それぞれの論理チャネルのデータが複数のキャリア上で送信されるために分割される回数を最小限に抑えるためである、選択するステップとを含む。それぞれの論理チャネルに関して、少なくとも1個のキャリアにそれぞれ対応する無線リンク制御層の少なくとも1個のデータユニットを生成して、論理チャネルのデータ区分を中間ブロックとして送信するステップであって、データユニットが、送信のためにキャリアに割り当てられた論理チャネルのデータのデータ区分を含み、論理チャネルのデータが複数のコンポーネントキャリアに割り当てられたとき、それぞれのデータユニットが、論理チャネルの完全なデータのデータ区分の位置情報を含む、送信するステップ。作成するステップは、それぞれ、それぞれのキャリアに関して、キャリアのプロトコルユニットを作成するために、少なくとも2個のデータユニットの併合を使用するか、またはキャリアに対応する1個のデータユニットを使用する。この好ましい態様は、LCHのデータ区分が複数のキャリア内で送信する発生率を削減し、したがって、PLC、MAC層から生成されるオーバヘッドはより少ない。
【0011】
本発明の第3の好ましい態様によれば、所定のプロトコル層は、媒体アクセス制御層であり、無線リンク制御層内で、論理チャネルの完全なデータを含むデータユニットをそれぞれの論理チャネルに関してそれぞれ生成して、それぞれの生成されたデータユニットを媒体アクセス制御層に提供するステップ。
【0012】
それぞれ、それぞれのデータユニットに関して、生成するステップが、以下のステップ、すなわち、それぞれのキャリアによってそれぞれ提供された通信リソースに従って、ある原理に基づいて、論理チャネルのデータのそれぞれのデータ区分を送信するために、1個のキャリアまたは少なくとも2個のキャリアをそれぞれ選択するステップであって、ある原理が、それぞれの論理チャネルのデータが複数のキャリア上で送信されるために割り当てられる回数を最小限に抑えるためである、選択するステップと、論理チャネルのデータが少なくとも2個のキャリアによって送信されたとき、データユニットを中間ブロックに変換するか、そうでない場合、データユニットを中間ブロック自体として利用するステップとをさらに含み、
それぞれ、それぞれのキャリアに関して、作成するステップが、キャリアのプロトコルユニットを作成するために、少なくとも2個の中間ブロックの併合またはキャリアに対応する1個の中間ブロックを使用する。
【0013】
この好ましい態様は、MAC層が、キャリアマッピングに関してRLC PDUを使用して、キャリアアグリゲーションに関する適応調整を実施することを単に必要とし、RLC層は、RLC層に関する何の変更も必要とせずに、R8の規定に従って、それぞれのLCHに関して1個のRLC PDUを依然として生成する。さらに、この好ましい態様は、LCHのデータが複数の区分に分割される発生率を削減し、したがって、オーバヘッドはより少ない。
【0014】
第3の態様のさらなる好ましい実施形態では、変換するステップは、データユニット内の論理チャネルのデータを、少なくとも2個のキャリアに対応する、少なくとも2個のデータ区分に分割するステップと、データユニットのヘッド情報を複製して、ヘッド情報をそれぞれ少なくとも2個のデータ区分と併合させて、中間ブロックとして少なくとも2個の再セグメント化にするステップであって、それぞれの再セグメント化のヘッド情報にすべての再セグメント化におけるその再セグメント化の順序を示す情報が加えられる、再セグメント化にするステップとである。この実施形態は、現在の標準に対するさらなる変更を必要とせずに、キャリアマッピングを実現するために、現在の標準で提供されるRLC PDUの再セグメント化機構を使用する。
【0015】
第3の態様の別のさらなる好ましい実施形態では、変換するステップは、完全なデータユニットを、中間ブロックとして、少なくとも2個のキャリアにそれぞれ対応する、少なくとも2個の区分に分割するステップを含み、作成するステップにおいて、プロトコルユニットは、含まれた中間ブロックがデータユニットの区分であるかどうかを示す情報と、それが属するデータユニット内のデータユニットの区分の位置情報とを含む。この実施形態では、それぞれの中間ブロックに関して、オーバヘッドの増大は、先の実施形態におけるRLC PDUの完全なヘッドを複製するオーバヘッドの増大よりもより少ない。さらに、区分情報および位置情報は、RLC PDUに対する直接的な修正ではなく、MAC PDUのヘッド内に挿入され、これは、現在、業界で広く受け入れられているプロトコル層間の階層侵害の原理を満たす。
【0016】
以下の図面、上記の特徴、およびその他の特徴を参照して限定されない実施形態の詳細な説明を読むことによって、本発明の目的および利点は明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1の実施形態による、マルチキャリアに基づいてデータ通信を実施する送信機Txおよび受信機Rxのプロトコルスタックの流れ図である。
【図2】本発明の第2の実施形態による、マルチキャリアに基づいてデータ通信を実施する送信機Txおよび受信機Rxのプロトコルスタックの流れ図である。
【図3】本発明の第3の実施形態による、マルチキャリアに基づいてデータ通信を実施する送信機Txおよび受信機Rxのプロトコルスタックの流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図面において、同じまたは類似の図符号は、同じ構成要素または類似の構成要素を表す。
【0019】
以下の説明は、一例として、本発明の発明概念に基づくいくつかの実施形態を記述して、LTE−A標準におけるキャリアアグリゲーション技術を取り上げる。本発明はLTE−A標準およびCA技術に限定されず、任意のマルチキャリア通信技術に適用可能である点を理解されたい。
【0020】
それぞれのLCHのデータは、無線リンク制御(RLC)層のバッファ内でバッファリングされる。
【0021】
第1の実施形態
この実施形態は、LCHのデータをRLC層内で複数のCCにマッピングする。
【0022】
図1に示されるように、まず、ステップS10において、送信機TxのRLC層内で、少なくとも1個のキャリア内で送信される少なくとも1個の中間ブロックをそれぞれのLCHに関してそれぞれ生成し、少なくとも1個の中間ブロックのそれぞれは、それぞれのキャリア内で送信されるそれぞれの論理チャネルのデータのそれぞれのデータ区分を含む。
【0023】
詳細には、ステップS100において、RLC層は、それぞれのコンポーネントキャリアによってそれぞれ提供された通信リソースを媒体アクセス制御(MAC)層から取得する。
【0024】
次に、ステップS102において、それぞれのキャリアに対して独立して順番に、キャリアによって提供された通信リソースに従って、RLC層は、定義された原理に基づいて、LCHの割り当てられていないデータをキャリアに割り当てる。詳細には、説明のための一例として、CC1、CC2、CC3、CC4、およびCC5である5個のCCが取り上げられる。
【0025】
まず、コンポーネントキャリアCCを使用して、LCHの優先順位に従って、コンポーネントキャリアCCによって提供された通信リソースが消費されるまで、またはそれぞれのLCHの最小量の送信データのすべてが割り当てられるまで、高い値から低い値の優先順位でLCHの最小量の送信データを割り当てる。R8で規定された原理と同様である。
【0026】
コンポーネントキャリアCCによって提供された通信リソースが消費された場合、PLC層は、コンポーネントキャリアCCを使用する。LCHの優先順位に従って、コンポーネントキャリアCCによって提供された通信リソースが消費されるまで、またはそれぞれのLCHの最小量の送信データのすべてが割り当てられるまで、割り当てられていないLCHの最小量の送信データが割り当てられる。R8で規定された原理と同様である。
【0027】
コンポーネントキャリアCCによって提供された通信リソースが消費されたとき、PLC層は、上記のステップを繰り返すために、コンポーネントキャリアCC、CCおよびCCを使用して、コンポーネントキャリアCC、CC、およびCCによって提供された通信リソースが消費されるまで、または送信されることになるそれぞれのLCHの最小量のデータのすべてが割り当てられるまで、割り当てられていないLCHの最小量の送信データを割り当てる。
【0028】
コンポーネントキャリアCC、CC、およびCCの通信リソースが消費されたとき、割当てプロセスを終了し、それぞれのLCHの最小量の送信データのすべてが割り当てられ、かつその通信リソースが消費されていないコンポーネントキャリアが存在するとき、以下のサブステップを順番に実施するために、これらのキャリアを使用する。
【0029】
キャリアの消費されていない通信リソースと、それぞれの論理チャネルの優先順位とに従って、それぞれの論理チャネル内で送信されることになる送信データの最小量を超える、割り当てられていないデータを送信のためにキャリアに割り当て、キャリアの通信リソースが消費されたとき、すべてのキャリアの通信リソースが消費されるまで、または送信されることになるそれぞれの論理チャネルのデータ量のすべてが割り当てられるまで、そのステップを繰り返すために、次のキャリアを使用する。
【0030】
上記の割当てプロセスにおいて、それぞれのLCHのデータは、複数回割り当てられてよく、それぞれの割当てのデータ区分には、同じCC内または異なるCC内の他のデータ区分が割り当てられてよい点を理解されたい。LCHのデータが同じCC内で複数回割り当てられる場合、そのCC内で複数回割り当てられるそれぞれのデータは、LCHの完全なデータ内で連続的であるべきである。
【0031】
割当てプロセスの後で、ステップS104において、それぞれのLCHに関して、RLC層は、LCHのデータが割り当てられるCCに対応するRLCの少なくとも1個のデータユニットを生成し、それはRLC PDUと呼ばれる。それぞれのRLC PDUは、PDUの対応するヘッドと、CCに割り当てられたLCHのデータのデータ区分とを含む。
【0032】
1個のLCHのデータがすべて1個のCCに割り当てられると、RLC層は、R8の規定に従って、LCHのデータを含む(現在の標準によれば、PDUヘッドは、1など、1個のRLC PDU SNを含む)RLC PDUを生成し、
1個のLCHのデータの少なくとも1個のデータ区分が1個のCCに複数回割り当てられるとき、RLC層は、R8の規定に従って、LCHのデータ区分を含むRLC PDUを生成し、毎回割り当てられるデータは、割り当てられた順序に従って、連続的なデータ区分を形成し、
1個のLCHデータが、複数のCCに複数回割り当てられるとき、RLC層は、それらの複数のCCに対応する複数のRLC PDUをそれぞれ生成し、それぞれのRLC PDUは、LCHのデータが割り当てられるCCのデータ区分と、LCHの完全なデータ内のデータ区分の位置情報、例えば、LCHの完全なデータ内のデータ区分の通し番号とを含む(例えば、PDUヘッダ内に含まれた値は、それぞれ、1、2、3...のRLC PDU SNである)。
【0033】
これにより、それぞれのLCHのデータを複数のCCにマッピングすることが可能である。それぞれの生成されたRLC PDUは、この実施形態において、それぞれの中間ブロックとして取り上げられる。RLC層は、それぞれのRLC PDUをMAC層に提供する。RLC層は、それぞれのRLC PDUがどのCCに対応するかをやはりMAC層に知らせる。
【0034】
ステップS12において、MAC層は、それぞれ、それぞれのCCに関して、MAC PDUと呼ばれる、MAC層のプロトコルユニットを生成する。MAC PDUは、それぞれのLCHから生成されたRLC PDUからである、このCC内で送信されるすべてのRLC PDUを含み、CC内に複数のRLC PDUが存在するとき、MAC PDUは、複数のRLC PDUの併合を含むべきであり、CC内に1個のRLC PDUだけが存在するとき、MAC PDUは、そのRLC PDUを含むべきである。MAC PDUは、ヘッドのLCHフィールドなどの中に、それぞれのRLC PDUがそれぞれ属するLCHの識別情報を含む。MAC層は、それぞれのMAC PDUを物理(PHY)層に提供する。
【0035】
物理層内で、送信機Txは、5個のMAC PDUに対応する5個のトランスポートブロックTB、TB、TB、TB、およびTBを受信機Rxに送信する。受信機Rxの物理層は、それぞれのMAC PDUを受信機RxのMAC層に提供する。
【0036】
受信機Rx内で、ステップS14において、MAC層は、それぞれのCCに対応するそれぞれのMAC PDUをそれぞれ受信する。
【0037】
ステップS16において、MAC層は、それぞれのMAC PDU内に含まれたそれぞれのRLC PDUを抽出して、それぞれのRLC PDUと、RLC PDUが属するLCHの識別情報とをRLC層に提供する。
【0038】
その後で、ステップS18において、それぞれ、それぞれのLCHに関して、複数のデータ区分に分割されて、複数のRLC PDU内で移送されたLCHデータに関して、RLC層は、それぞれのRLC PDUが属するLCHの識別情報と、RLC PDUのヘッド内に含まれたLCHの完全なデータ内のデータ区分の位置情報とに従って、同じLCHに属しているそれぞれのデータ区分を併合させてLCHの完全なデータにする。複数のデータ区分に分割されていないLCHデータの場合、RLC層は、LCHの完全なデータを1個のRLC PDUから抽出する。RLC層は、LCHのそれぞれの完全なデータを後続の処理のために、より上位の層に送信する。
【0039】
この実施形態の利点は、それぞれ、それぞれのCCに関して、この実施形態は、R8で定義された割当てプロセスを使用することによって、CC内で送信するためにそれぞれのLCHのデータを割り当て、現在の標準を修正する必要なしに、それぞれのLCHのデータをそれぞれのCCにマッピングできることを含む。
【0040】
第2の実施形態
本実施形態は、LCHのデータをRLC層内で複数のCCにマッピングする。
【0041】
それぞれのLCHのデータをCCにマッピングする前に、好ましくは、RLC層は、TTI内で送信するそれぞれのLCHのデータの量をそれぞれ決定する。図2に示されるように、ステップS20において、RLC層は、CCにマッピングされたそれぞれのLCHのデータの量を計算する。
【0042】
好ましい実施形態では、RLC層は、それぞれのLCHの優先度に従って、CCにマッピングされたそれぞれのLCHのデータの量を計算する。
【0043】
まず、ステップS200において、RLC層は、それぞれのCCによって提供された全通信リソースをMAC層から取得する。
【0044】
その後、ステップ201において、全通信リソースと、それぞれのLCHの優先順位とに従って、RLC層は、通信リソースが消費されるまで、またはそれぞれのLCHの最小量の送信データのすべてが割り当てられるまで、それぞれのLCHの送信されることになる最小量の送信データを割り当てる。
【0045】
それぞれのLCHの最小量の送信データのすべてが割り当てられ、かつ通信リソースが依然として残っている場合、ステップS202は、通信リソースが消費されるまで、またはそれぞれのLCHの送信されることになるデータのすべてが割り当てられるまで、それぞれのLCHの優先順位に従って、それぞれのLCHの送信データの最小量を超える、送信されることになるデータを割り当てる。
【0046】
ステップS201および(もしあれば)ステップS202において割り当てられたそれぞれのLCHのデータの量は、TTI内で送信するためにCC内でマッピングされ得るデータの量である。
【0047】
次に、オーバヘッドを削減するために、それぞれのLCHのデータが送信されるために複数のCCに割り当てられる回数を最小限に抑える原理を利用して、それぞれのLCHに関して、ステップS21は、LCHのデータのデータ区分を送信するために、少なくとも1個のCCを選択する。
【0048】
その後、ステップS22において、それぞれのLCHに関して、RLC層は、少なくとも1個のCCに対応するLCHのデータ区分のRLC層の少なくとも1個のデータユニットを1個ずつ生成して送信し、それはRLC PDUと呼ばれる。
【0049】
1個のLCHのデータが全体として1個のCCに割り当てられるとき、R8規定に従って、LCHのデータを含んだRLC PDUが生成される。
【0050】
1個のLCHデータが複数のCCに割り当てられるとき、そのLCHデータは、複数のCCに対応する複数のRLC PDUをそれぞれ生成し、それぞれのRLC PDUは、CCに割り当てられたLCHのデータ区分と、LCHの完全なデータ内のデータ区分の位置情報、例えば、LCHの完全なデータ内のデータ区分の通し番号(例えば、RLC PDU SN)とを含む。
【0051】
それぞれのRLC PDUは、対応するRLC PDUの他のヘッド情報を依然として含む。
【0052】
これにより、それぞれのLCHのデータを複数のCCにマッピングすることが可能である。それぞれの生成されたRLC PDUは、本実施形態のそれぞれの中間ブロックとして取り上げられる。RLC層は、それぞれのRLC PDUをMAC層に提供する。RLC層は、それぞれのRLC PDUがどのCCに対応するかをやはりMAC層に伝える。
【0053】
次に、ステップS23において、MAC層は、それぞれ、それぞれのCCに関して、MAC PDUと呼ばれる、MAC層のプロトコルユニットを生成する。このMAC PDUは、それぞれのLCHに関して生成されたRLC PDUからである、このCC内で送信されるすべてのRLC PDUを含み、
CC内に複数のRLC PDUが存在するとき、MAC PDUは、それらの複数のRLC PDUの併合を含み、
CC内に1個のRLC PDUだけが存在するとき、MAC PDUは、そのRLC PDUを含み、
MAC PDUは、ヘッドのLCHフィールドなどの中に、それぞれのRLC PDUがそれぞれ属するLCHの識別情報を含む。MAC層は、それぞれのMAC PDUを物理(PHY)層に提供する。
【0054】
PHY層内で、送信機Txは、5個のMAC PDUに対応する5個のトランスポートブロックTB、TB、TB、TB、およびTBを受信機Rxに送信する。受信機RxのPHY層は、それぞれのMAC PDUを受信機RxのMAC層に提供する。
【0055】
受信機RxのMAC層内で、ステップS24において、それぞれのCCに対応するそれぞれのMAC PDUがそれぞれ受信される。
【0056】
ステップS23において、MAC層は、それぞれのMAC PDU内に含まれたそれぞれのRLC PDUを抽出して、それぞれのRLC PDUと、RLC PDUが属するLCHの識別情報とをRLC層に提供する。
【0057】
その後、ステップS26において、それぞれ、それぞれのLCHに関して、複数のデータ区分に分割されて、複数のRLC PDU内で移送されたLCHのデータに関して、RLC層は、それぞれのRLC PDUが属するLCHの識別情報と、RLC PDUのヘッド内に含まれたLCHの完全なデータ内のデータ区分の位置情報とに従って、同じLCHに属しているそれぞれのデータ区分を併合させてLCHの完全なデータにする。複数のデータ区分に分割されていないLCHのデータの場合、RLC層は、LCHの完全なデータを1つのRLC PDUから抽出する。RLC層は、LCHのそれぞれの完全なデータを後続の処理のために、より上位の層に送信する。
【0058】
この実施形態の利点は、RLC層が、LCHデータをCCにマッピングして、それぞれのLCHのデータが送信のために複数のCCに割り当てられる回数を最小限に抑える原理を利用することによって、マッピングCCに対応するRLC PDUを生成することを含む。第1の実施形態と比較して、この実施形態は、LCHデータが複数の区分に分割される発生率を削減し、これにより、RLC層内で生成されるヘッドオーバヘッドはより少ない。
【0059】
第3の実施形態
この実施形態は、LCHのデータをMAC層内で複数のCCにマッピングする。
【0060】
それぞれのLCHのデータがCCにマッピングされる前に、好ましくは、RLC層は、TTI内で送信するそれぞれのLCHのデータの量をそれぞれ決定する。第2の実施形態と同様に、図3に示されるように、ステップS30において、RLC層は、CCにマッピングされたそれぞれのLCHのデータの量を計算する。
【0061】
好ましい実施形態では、RLC層は、それぞれのLCHの優先度に従って、CCにマッピングされたそれぞれのLCHのデータの量を計算する。
【0062】
まず、ステップS300において、RLC層は、それぞれのCCによって提供された全通信リソースを媒体アクセス制御(MAC)層から取得する。
【0063】
その後、ステップS301において、全通信リソースと、それぞれのLCHの優先順位とに従って、RLC層は、通信リソースが消費されるまで、またはそれぞれのLCHの最小量の送信データのすべてが割り当てられるまで、それぞれのLCHの送信されることになる最小量の送信データを割り当てる。
【0064】
それぞれのLCHの最小量の送信データのすべてが割り当てられ、かつ通信リソースが依存として残っている場合、ステップS302は、通信リソースが消費されるまで、またはそれぞれのLCHの送信データの最小量を超える、送信されることになるデータのすべてが割り当てられるまで、それぞれのLCHの優先順位に従って、それぞれのLCHの送信データの最小量を超える、送信されることになるデータを割り当てる。
【0065】
ステップS301および(もしあれば)ステップS302において割り当てられたそれぞれのLCHのデータの量は、TTI内で送信のためにCCにマッピングされ得るデータの量である。
【0066】
次に、ステップS31において、RLC層は、R8の規定に従って、LCHの完全なデータを含む1個のRLC PDUをそれぞれのLCHに関してそれぞれ生成して、それぞれのRLC PDUをMAC層に提供する。
【0067】
その後、ステップS32において、それぞれのCCによって提供された通信リソースにそれぞれ従って、それぞれのLCHのデータが送信されるために複数CCに割り当てられる回数を最小限に抑える原理を利用して、MAC層は、それぞれのLCHに関してLCHデータのそれぞれのデータ区分を送信するために1個のCCまたは少なくとも2個のCCをそれぞれ選択する。
【0068】
次に、ステップS33において、それぞれのLCHに関して、LCHのデータが1個の単一のCC内で送信されるとき、LCHのRLC PDUは、中間ブロック自体として利用され、または、LCHのデータが少なくとも2個のCC内で送信されるとき、LCHのRLC PDUは、少なくともそれらの2個のCCにそれぞれ対応する複数の中間ブロックに変換される。この実施形態は、RLC PDUを複数の中間ブロックに変換するための2つの詳細な方法を提供する。
【0069】
方法1
MAC層は、変換のために、R8内で規定されたRLC PDU再セグメント化機構を使用する。
【0070】
詳細には、MAC層は、RLC PDU内のLCHの完全なデータを、少なくともそれらの2個のCCにそれぞれ対応する少なくとも2個のデータ区分に分割する。
【0071】
さらに、MAC層は、RLC PDUのヘッドを複製して、そのヘッドを少なくともそれらの2個のデータ区分のそれぞれと併合させて、それぞれ少なくとも2個の再セグメント化にし、MAC層は、再セグメント化インジケータビットを再セグメント化のヘッド内に設定する。同時に、MAC層は、すべての再セグメント化におけるその再セグメント化の順序を示す順序情報を追加し、例えば、元のRLC PDUに関するその再セグメント化の第1のビットのオフセットを追加して、この状況で生成されるMAC PDUのヘッド内の長さインジケータは、その再セグメント化の長さを示すために使用されることが可能であるか、または、その再セグメント化の第1のビットまたは最後のビットの位置を元のRLC PDU内に追加する。それぞれの再セグメント化は、キャリアマッピングを実現するために、それぞれの中間ブロックとして利用される。
【0072】
方法1の利点は、キャリアマッピングを実現するために、R8に規定されたRLC PDU再セグメント化機構を使用することによって、標準をあまり変更する必要がないことを含む。
【0073】
方法2
MAC層は、キャリアマッピングを実現するために、1個の完全なRLC PDUを少なくとも2個の中間ブロックとして少なくとも2個のCCにそれぞれ対応する少なくとも2個の区分に分割する。
【0074】
それぞれのCCに関して、MAC層は、CCのMAC PDUを生成するために、少なくとも2個の中間ブロックの併合またはCCに対応する1個の中間ブロックを使用する。MAC PDUは、それぞれの中間ブロックがそれぞれ属するLCHの識別情報を含む。MAC PDUが、1個のRLC PDUから分割された複数の中間ブロックのうちの1個を含むとき、MAC PDUは、中間ブロックに対応する以下の情報をさらに含むべきである。
中間ブロックが1個のRLC PDUから分割されていることを示す情報。この実施形態は、この情報を示すために、1個のMSI(MAC層セグメント化表示)フィールドをMAC PDUのヘッド内に作成する。フィールドの長さは1ビットである。
対応する完全なRLC PDU内の中間ブロックの位置を示す情報。この実施形態は、完全なRLC PDU内の中間ブロックの順序番号を示す1個のMSN(MAC層セグメント化数)フィールドをMAC PDUのヘッド内に作成する。LTE−A標準が最大限で5個のCCをサポートする場合、1個のRLC PDUを最大限で5個の中間ブロックに変換することが可能であり、したがって、MSNフィールドの長さは、5個の中間ブロックの順序番号を示すのに十分な3ビットである。MAC PDUのヘッドオーバヘッドを削減するために、MSIフィールドが設定されているときだけ、このフィールドは存在する。
対応する完全なRLC PDUのうちの最後の1つであることを示す情報。この実施形態は、この情報を示すために、1個のMSE(MAC層セグメント化終了)フィールドをMAC PDUのヘッド内に作成する。フィールドの長さは、1ビットである。MAC PDUのヘッドオーバヘッドを削減するために、MSIフィールドが設定されているときだけ、このフィールドは存在する。
【0075】
方法2の利点は、それぞれの中間ブロックに関して、RLC PDUの完全なヘッドを複製することによって、MAC PDUのヘッドオーバヘッドが最大限で、方法1内の増大されたオーバヘッドよりも少ない、5ビット増大することを含む。完全なRLC PDR内の中間ブロックの区分情報および位置情報は、RLC PDUを直接的に修正せずに、すべてMAC PDUのヘッド内に挿入され、これは、業界で広く受け入れられているレイヤ間の非侵害原理を満たす。
【0076】
ステップS34において、MAC層は、それぞれ、それぞれのCCに関して、MAC PDUと呼ばれる、MAC層のプロトコルユニットを生成する。MAC PDUは、それぞれのLCHから生成されたRLC PDUからの、CC内で送信されるすべてのRLC PDUを含み、CC内に複数のRLC PDUが存在するとき、MAC PDUは、それらの複数のRLC PDUの併合を含むべきであり、CC内に1個のRLC PDUだけが存在するとき、MAC PDUは、そのRLC PDUを含むべきであり、MAC PDUは、ヘッドのLCHフィールドなどの中に、それぞれのRLC PDUがそれぞれ属するLCHの識別情報を含む。MAC層は、それぞれのMAC PDUを物理(PHY)層に提供する。
【0077】
PHY層内で、送信機Txは、5個のMAC PDUに対応する5個のトランスポートブロックTB、TB、TB、TB、およびTBを受信機Rxに送信する。受信機RxのPHY層は、それぞれのMAC PDUを受信機RxのMAC層に提供する。
【0078】
受信機RxのMAC層は、ステップS35において、それぞれのCCにそれぞれ対応するそれぞれのMAC PDUを受信する。
【0079】
ステップS36において、受信機RxのMAC層は、それぞれのMAC PDU内に含まれたそれぞれの中間ブロックを抽出して、それぞれの中間ブロックに対応するLCHの識別に従って、それぞれのRLC PDUにそれぞれの中間ブロックを再結合させる。
【0080】
中間ブロックが1つの単一のRLC PDU自体であるとき、MAC層は、RLC PDUを獲得するために、中間ブロックを抽出する。
【0081】
RLC PDUを変換することによって中間ブロックが取得されるとき、MAC層は、中間ブロックのそれぞれを抽出して、中間ブロックをそれぞれのRLC PDUに変換する。詳細には、上記の方法1および方法2から変換された中間ブロックの場合、受信機RxのMAC層は、以下の変換方法を実施する。
【0082】
方法1
中間ブロックがRLC PDUの再セグメント化であるとき、それぞれのLCHに関して、MAC層は、すべての再セグメント化におけるそれぞれの再セグメント化の順序情報に従って、LCHの完全なデータにそれぞれの再セグメント化のデータ区分を再結合させて、1個のヘッドを生成し、RLC PDUにそのヘッドとLCHの完全なデータとを結合させる。
【0083】
方法2
中間ブロックがRLC PDUの区分である場合、MAC層は、MAC PDUのヘッド内に含まれた、それぞれの区分が属するRLC PDU内のそれぞれの区分の位置情報に従って、それぞれの完全なRLC PDUにそれぞれの区分を結合させる。
【0084】
MAC層が再結合によってそれぞれのRLC PDUを取得した後で、MAC層は、後続の処理のために、それぞれのRLC PDUをRLC層に送信する。
【0085】
この実施形態の利点は、MAC層だけが、キャリアマッピングに関してRLC PDUを使用して、CAに対する適応修正を行う必要があり、一方、RLC層は、何らの変更も必要とせずに、R8の規定に従って、それぞれのLCHに関して1個のRLC PDUを生成することである。
【0086】
本発明は、図面および上の記述において詳細に説明され、記述されているが、この説明および記述は、限定的である代わりに、説明的および例示的であり、本発明は、上記の実施形態に限定されない点を理解されたい。
【0087】
当業者は、本明細書、開示された内容、図面、および請求項を研究することによって、開示された実施形態のその他の変更を理解し、実施することが可能である。請求項において、「含む」という語は、その他の構成要素およびステップを除外せず、「a」という語は、複数を除外しない。本発明の実用的な適用例では、1つの構成要素は、請求項で引用される複数の技術的な特徴の機能を実施することが可能である。請求項内の任意の数字の参照符号は、その範囲の限定と理解され得ない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチキャリアに基づいてデータを送信する方法であって、以下のステップ、すなわち、
所定のプロトコル層内で、少なくとも1個のキャリア内で送信される少なくとも1個の中間ブロックをそれぞれの論理チャネルに関してそれぞれ生成するステップであって、前記少なくとも1個の中間ブロックのそれぞれが、キャリア内で送信される論理チャネルのデータのデータ区分を含む、生成するステップと、
媒体アクセス制御層内で、前記媒体アクセス制御層のプロトコルユニットをそれぞれのキャリアに関してそれぞれ作成するステップであって、前記プロトコルユニットが、前記キャリア内で送信されたそれぞれの中間ブロックと、前記それぞれの中間ブロックがそれぞれ属する論理チャネルの識別情報とを含む、作成するステップとを含む方法。
【請求項2】
前記所定のプロトコル層が、無線リンク制御層である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記生成するステップが、
前記それぞれのキャリアによってそれぞれ提供された通信リソースを前記媒体アクセス制御層から取得するステップと、
前記それぞれのキャリアを用いて連続的に以下のステップ、すなわち、
前記キャリアの前記通信リソースと、前記それぞれの論理チャネルの優先順位とに従って、前記それぞれの論理チャネル内で送信されることになる最小送信データ量内にある、割り当てられていないデータを送信のために前記キャリアに割り当てるステップと、前記キャリアの前記通信リソースが消費されたとき、前記ステップを繰り返すために、次のキャリアを使用するステップと、すべてのキャリアの前記通信リソースが消費されたとき、前記ステップを終了し、前記それぞれの論理チャネルの前記最小送信データ量のすべてが割り当てられ、かつその前記通信リソースが消費されていないキャリアが依然として存在するとき、以下のサブステップ、すなわち、
前記キャリアの前記消費されていない通信リソースと、前記それぞれの論理チャネルの前記優先順位とに従って、前記それぞれの論理チャネル内で送信されることになる前記最小送信データ量を除くデータ内にある、割り当てられていないデータを送信のために前記キャリアに割り当てるサブステップであって、前記キャリアの前記通信リソースが消費されたとき、すべてのキャリアの前記通信リソースが消費されるまで、または送信されることになる前記それぞれの論理チャネルのすべてのデータ量が割り当てられるまで、前記ステップを繰り返すために前記次のキャリアを使用するサブステップを実施するために、これらのキャリアを連続的に使用するステップとを実施するステップと、
前記それぞれの論理チャネルに関して、前記論理チャネルの前記データが前記中間ブロックとして割り当てられる、少なくとも1個のコンポーネントキャリアにそれぞれ対応する、前記無線リンク制御層の少なくとも1個のデータユニットを生成するステップであって、それぞれのデータユニットが、前記キャリアに割り当てられた前記論理チャネルの前記データの前記データ区分を含み、前記論理チャネルの前記データが複数のコンポーネントキャリアに割り当てられたとき、それぞれのデータユニットが、前記論理チャネルの完全なデータ内の前記データ区分の位置情報をさらに含む、生成するステップとを含み、
前記作成するステップが、それぞれ、前記それぞれのキャリアに関して、前記プロトコルユニットを作成するために、前記キャリアに対応する前記少なくとも1個の論理チャネルの前記データユニットの併合を使用する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記生成するステップが、以下のステップ、すなわち、
前記それぞれのキャリアによってそれぞれ提供された通信リソースを前記媒体アクセス制御層から取得するステップと、
前記それぞれのキャリアによってそれぞれ提供された前記通信リソースに従って、前記それぞれの論理チャネルに関して、ある原理に基づいて、前記論理チャネル内で前記データの前記データ区分を送信するために、少なくとも1個のキャリアを選択するステップであって、前記ある原理が、前記それぞれの論理チャネルの前記データが複数のキャリア上で送信されるために割り当てられる回数を最小限に抑えるためである、選択するステップと、
前記それぞれの論理チャネルに関して、少なくとも1個のキャリアにそれぞれ対応する前記無線リンク制御層の少なくとも1個のデータユニットを生成して、前記論理チャネルの前記データ区分を前記中間ブロックとして送信するステップであって、前記データユニットが、送信のために前記キャリアに割り当てられた前記論理チャネルの前記データの前記データ区分を含み、前記論理チャネルの前記データが複数のコンポーネントキャリアに割り当てられたとき、それぞれのデータユニットが、前記論理チャネルの完全なデータ内の前記データ区分の位置情報をさらに含む、送信するステップとをさらに含み、
前記作成するステップが、それぞれ、前記それぞれのキャリアに関して、前記キャリアの前記プロトコルユニットを作成するために、少なくとも2個のデータユニットの併合を使用するか、または前記キャリアに対応する1個のデータユニットを使用する、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記所定のプロトコル層が、媒体アクセス制御層であり、前記生成するステップの前に、前記方法が、以下のステップ、すなわち、
無線リンク制御層内で、前記論理チャネルの完全なデータを含む、データユニットを前記それぞれの論理チャネルに関してそれぞれ生成して、前記それぞれの生成されたデータユニットを前記媒体アクセス制御層に提供するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
それぞれ、前記それぞれのデータユニットに関して、前記生成するステップが、以下のステップ、すなわち、
前記それぞれのキャリアによってそれぞれ提供された前記通信リソースに従って、ある原理に基づいて、前記論理チャネルの前記データの前記それぞれのデータ区分を送信するために、1個のキャリアまたは少なくとも2個のキャリアをそれぞれ選択するステップであって、前記ある原理が、前記それぞれの論理チャネルの前記データが複数のキャリア上で送信されるために割り当てられる回数を最小限に抑えるためである、選択するステップと、
前記論理チャネルの前記データが少なくとも2個のキャリアによって送信されたとき、前記データユニットを前記中間ブロックに変換するか、そうでない場合、前記データユニットを前記中間ブロック自体として利用するステップとをさらに含み、
それぞれ、それぞれのキャリアに関して、前記作成するステップが、前記キャリアの前記プロトコルユニットを作成するために、少なくとも2個の中間ブロックの併合または前記キャリアに対応する1個の中間ブロックを使用する、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記変換するステップが、
前記データユニット内の前記論理チャネルの前記データを、前記少なくとも2個のキャリアにそれぞれ対応する、少なくとも2個のデータ区分に分割するステップと、
前記データユニットのヘッド情報を複製して、前記ヘッド情報をそれぞれ前記少なくとも2個のデータ区分と併合させて、前記中間ブロックとして少なくとも2個の再セグメント化にするステップであって、それぞれの再セグメント化の前記ヘッド情報にすべての再セグメント化における前記再セグメント化の順序示す情報が加えられる、再セグメント化にするステップとである、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記変換するステップが、
前記完全なデータユニットを、前記中間ブロックとして、前記少なくとも2個のキャリアにそれぞれ対応する、少なくとも2個の区分に分割するステップであり、
前記作成するステップにおいて、前記プロトコルユニットが、
前記含まれた中間ブロックが前記データユニットの区分であるかどうかを示す情報と、
それが属する前記データユニット内の前記データユニットの前記区分の前記位置情報とを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記生成するステップの前に、前記方法が、以下のステップ、すなわち、
無線リンク制御層内で、前記生成するステップにおいて使用され得る前記それぞれの論理チャネルのデータ量を計算するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記計算するステップが、
前記それぞれのキャリアによって提供された全通信リソースを前記媒体アクセス制御層から取得するステップと、
前記全通信リソースに基づいて、前記それぞれの論理チャネルの前記優先順位に従って、前記通信リソースが消費されるまで、または前記それぞれの論理チャネルの前記最小送信データ量のすべてが割り当てられるまで、前記それぞれの論理チャネルの送信されることになる前記最小送信データ量を割り当てるステップと、
前記それぞれの論理チャネルの前記送信データ最小量のすべてが割り当てられ、かつ前記通信リソースが依然として残っている場合、前記それぞれの論理チャネルの前記優先順位に従って、
前記通信リソースが消費されるまで、または送信されることになる前記それぞれの論理チャネル内のすべてのデータ量が割り当てられるまで、前記最小送信データ量を除く、前記それぞれの論理チャネルの送信されることになるデータ量を割り当てるステップとを含み、
割り当てられている前記それぞれの論理チャネルの前記データ量が、前記生成するステップにおいて使用され得るデータ量である、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
マルチキャリアに基づいてデータを受信する方法であって、以下のステップ、すなわち、
媒体アクセス制御層内で、それぞれのキャリアにそれぞれ対応する前記媒体アクセス制御層のプロトコルユニットを受信するステップであって、前記プロトコルユニットが、前記キャリア内で送信される少なくとも1個の論理チャネルの中間ブロックと、前記中間ブロックが属する前記論理チャネルの識別情報とを含み、それぞれの中間ブロックがキャリア内で送信される論理チャネルのデータのデータ区分をそれぞれ含む、受信するステップと、
所定のプロトコル層内で、それぞれ、前記それぞれの論理チャネルに関して、それぞれの中間ブロックが属する前記論理チャネルの前記識別情報に従って、前記論理チャネルの完全なデータを取得するために、前記論理チャネルのそれぞれの中間ブロックを再結合させるステップとを含む方法。
【請求項12】
前記所定のプロトコル層が、無線リンク制御層であり、前記中間ブロックが、前記無線リンク制御層のデータユニットであり、前記データユニットが、前記キャリアに割り当てられた論理チャネルの前記データのデータ区分を含み、前記データ区分が前記論理チャネルの前記データの複数のデータ区分のうちの1個であるとき、前記データユニットが、前記論理チャネルの前記完全なデータ内の前記データ区分の位置情報をさらに含み、
前記再結合させるステップの前に、前記媒体アクセス層内で、前記それぞれのプロトコルユニット内に含まれたそれぞれのデータユニットを抽出して、前記それぞれのデータユニットと、前記データユニットが属する論理チャネルの識別情報とを前記無線リンク制御層に提供し、
前記再結合させるステップが、それぞれのデータユニットが属する前記論理チャネルの前記識別情報と、前記論理チャネルの前記完全なデータ内の前記データユニットの前記データ区分の前記位置情報とに従って、前記同じ論理チャネルに属するそれぞれのデータ区分を併合させて前記論理チャネルの前記完全なデータにする、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記所定のプロトコル層が、媒体アクセス制御層であり、前記論理チャネルの前記データが少なくとも2個のキャリアによって送信されたとき、前記中間ブロックが、前記論理チャネルの前記データの前記無線リンク制御層の前記データユニットを変換することによって取得された少なくとも2個の中間ブロックのうちの1個であるか、そうでない場合、前記中間ブロックが前記データユニット自体であり、前記プロトコルユニットが、前記キャリア内で送信された中間ブロック、または前記少なくとも2個の中間ブロックの併合を含み、
前記媒体アクセス層内で、前記再結合させるステップが、前記それぞれのプロトコルユニット内に含まれたそれぞれの中間ブロックを抽出して、前記それぞれの中間ブロックが前記それぞれのデータユニットから変換されたとき、前記それぞれの中間ブロックをそれぞれのデータユニットに変換する、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記それぞれのデータユニットから変換された前記それぞれの中間ブロックが、前記それぞれのデータユニットの再セグメント化であり、前記再セグメント化が、前記論理チャネルの前記完全なデータのデータ区分と、前記無線リンク制御層のヘッド情報とを含み、前記ヘッド情報が、前記論理チャネルの前記データのすべての再セグメント化における前記再セグメント化の前記順序情報を含み、
前記媒体アクセス層内で、前記変換するステップが、それぞれ、前記それぞれの論理チャネルに関して、すべての再セグメント化における前記それぞれの再セグメント化の前記順序情報に従って、前記論理チャネルの前記完全なデータに前記データ区分を再結合させて、前記無線リンク制御層のヘッドを生成して、前記ヘッドと前記論理チャネルの前記完全なデータとを併合させて前記データユニットにすることである、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記データユニットを変換することによって取得された前記中間ブロックが、前記データユニットの区分であり、前記プロトコルユニットが、
前記中間ブロックが前記データユニットの前記区分であるかどうかを示す情報と、
それが属する前記データユニット内の前記データユニットの前記区分の位置情報とを含み、
前記媒体アクセス層内で、前記変換するステップが、それが属する前記データユニット内の前記それぞれの区分の前記位置情報に従って、前記区分を併合させて前記それぞれの完全なデータユニットにすることである、請求項13に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2013−516856(P2013−516856A)
【公表日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−547426(P2012−547426)
【出願日】平成22年1月8日(2010.1.8)
【国際出願番号】PCT/CN2010/070072
【国際公開番号】WO2011/082533
【国際公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【出願人】(391030332)アルカテル−ルーセント (1,149)
【Fターム(参考)】