説明

ミクロ断面加工方法

【課題】微小な特定箇所を劈開して断面を得ることができるミクロ断面加工方法の提供を提供する。
【解決手段】試料表面2aに、観察対象3が含まれる線状の断面予想位置3Lを決定する工程と、断面予想位置に対して、集束イオンビーム20Aを垂直または傾斜角を持って照射させ、断面予想位置の前方の位置で断面10を形成する工程と、断面の両端部に集束イオンビームを照射させ、断面予想位置より後方の位置まで延びる側面切込み12、12を形成する工程と、断面予想位置より後方の位置まで延びる底部切込み14を形成する工程と、側面切込みから断面予想位置に沿って集束イオンビームを照射させ、底部切込みに接続する楔16,16を形成する工程と、試料の断面予想位置より前方の部位2xに衝撃を加え、楔で挟まれた断面予想位置の近傍を劈開させ、劈開面Sを形成する工程とを有するミクロ断面加工方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば半導体デバイスの断面観察等に用いられ、集束イオンビームで試料を断面加工するミクロ断面加工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスや半導体レーザデバイスなどの微細パターンを有する試料はますます微細化が進んでいる。そのため、これらの試料をSEMにより断面観察する際、断面加工をFIB(集束イオンビーム)で行うのが一般的になり、最近では100nm以下のパターンの断面加工が必要になってきている。
そこで、断面観察用の試料を傾斜させて集束イオンビームを照射し、試料の断面を露出させた後、集束イオンビーム装置の走査イオン顕微鏡機能を用いて断面を観察(計測、分析)する技術が知られている(特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】特許2973211号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、FIBによる断面加工は、ビームに起因して試料にダメージを与えるため、ダメージに弱い材質や構造などの観察が困難であるという問題があった。特に、半導体のpn接合部分は、FIB加工や、アルゴンイオンによる仕上げ加工によるダメージで鮮明に見えなくなるという問題があった。
一方、試料にダメージを与えない方法として、従来から機械的な劈開で断面出しを行って、鮮明な断面SEM像を得る方法が知られている。しかし、微小な特定箇所を劈開することは非常に難しい。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、微小な特定箇所を劈開して断面を得ることができるミクロ断面加工方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するために、本発明のミクロ断面加工方法は、集束イオンビーム装置を用いて集束イオンビームを試料に照射し、試料の断面加工を行う方法であって、前記試料表面上に、観察対象が含まれる線状の断面予想位置を決定する加工予想位置決定工程と、前記断面予想位置に対して、前記集束イオンビームをその入射方向が前記試料表面に対して垂直または傾斜角を持って照射させ、前記断面予想位置の前方の位置で断面を形成する断面加工工程と、前記断面の両端部に前記集束イオンビームを照射させ、各両端部に前記断面予想位置より後方の位置まで延びる側面切込みを形成する側面切込み加工工程と、前記断面表面でかつ前記観察対象より深い位置に前記集束イオンビームを照射させ、前記断面予想位置より後方の位置まで延びると共に前記側面切込みに接続する底部切込みを形成する底部切込み加工工程と、前記側面切込みから前記断面予想位置に沿って前記集束イオンビームを照射させ、前記断面の両端部からそれぞれ内側に延び前記底部切込みに接続する楔を形成する楔加工工程と、前記試料の前記断面予想位置より前方の部位に衝撃を加え、前記楔で挟まれた前記断面予想位置の近傍を劈開させ、劈開面を形成する観察断面加工工程とを有する。
【0006】
このような構成とすると、試料の劈開を行う部位の周囲(側面及び底部)が側面切込み及び底部切込みによってすべて除去されると共に、楔を形成することにより断面予想位置に沿って劈開面が生じ易くなり、微小な領域であっても特定位置(断面予想位置近傍)を劈開することが可能となる。
【0007】
前記観察対象が前記試料表面に位置する場合に、前記集束イオンビームを照射する前に、前記観察対象を覆う保護膜を前記試料表面に形成する保護膜形成工程をさらに有してもよい。
このような構成とすると、集束イオンビームによる観察対象のダメージが抑制される。
【0008】
前記楔加工工程において、前記楔の先端を前記観察対象から0.5μm以上離間させてもよい。
このような構成とすると、集束イオンビームによる観察対象のダメージが抑制される。
【0009】
前記観察対象が前記試料内部に位置する場合に、前記加工予想位置決定工程の前に、前記観察対象の位置を前記試料表面に表示させる観察対象位置表示工程をさらに有してもよい。
このような構成とすると、集束イオンビーム装置でミクロ断面加工を行う際、断面予想位置を容易に観察して作業が容易となる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、微小な特定箇所を劈開して断面を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施形態に係るミクロ断面加工方法に用いることができる、集束イオンビーム装置100の全体構成を示すブロック図である。図1において、集束イオンビーム装置100は、真空室10と、イオンビーム照射系20と、電子ビーム照射系30と、アルゴンイオンビーム照射系40と、ナノピンセット50と、試料ステージ60と、二次荷電粒子検出器70と、マイクロプローブ80と、制御部90とを備えている。真空室10の内部は所定の真空度まで減圧され、集束イオンビーム装置100の各構成部分の一部又は全部が真空室10内に配置されている。
【0012】
又、試料ステージ60は、試料台61を移動可能に支持し、試料台61上には試料2が載置されている。そして、試料ステージ60は、試料台61を5軸で変位させることができる移動機構を有している。この移動機構は、試料台61を水平面に平行で且つ互いに直交するX軸及びY軸と、X軸及びY軸に直交するZ軸とに沿ってそれぞれ移動させるXYZ移動機構60bと、試料台61をZ軸回りに回転させるローテーション機構60cと、試料台61をX軸(又はY軸)回りに回転させるチルト機構60aとを備えている。試料ステージ60は、試料台61を5軸に変位させることで、試料2をイオンビーム(集束イオンビーム)20Aの照射位置に移動させ、試料2に所定の角度でイオンビーム20Aを照射させる。
【0013】
制御部90は、中央演算処理装置としてのCPUと、データやプログラムなどを格納する記憶部(RAMおよびROM)と、外部機器との間で信号の入出力を行う入力ポートおよび出力ポートとを備えるコンピュータで構成することができる。制御部90は、記憶部93に格納されたプログラムに基づいてCPUが各種演算処理を実行し、集束イオンビーム装置100の各構成部分を制御する。
又、制御部90は、二次荷電粒子検出器70で検出された二次荷電粒子を輝度信号に変換して試料表面を表す画像データを生成し、この画像データを基に試料画像を生成する。試料画像は、制御部90に接続された表示装置91に出力され、さらに表示装置91上で、オペレータがミクロ断面加工を行うことができるようになっている。
【0014】
また制御部90は、ソフトウェアの指令やオペレータの入力に基づいて試料ステージ60を駆動し、試料2の位置や姿勢を調整して試料2表面へのイオンビーム20Aの照射位置や照射角度を調整できるようになっている。また制御部90は、マイクロプロ−ブステージ81を駆動し、微小針等からなるマイクロプロ−ブ80の位置や姿勢を調整するようになっている。同様に、制御部90は、ピンセットステージ51及び挟持機構53を駆動し、ナノピンセット50の位置や姿勢を調整してナノピンセット50により試料2の把持を行えるようになっている。
なお、制御部90には、オペレータの入力指示を取得するキーボード等の入力手段92が接続されている。
【0015】
イオンビーム照射系20は、イオンを発生させるイオン源21と、イオン源21から流出したイオンを集束イオンビームに成形するとともに走査させるイオン光学系22とを備えている。イオンビーム鏡筒23を備えたイオンビーム照射系20から、真空室10内の試料ステージ60上の試料2に荷電粒子ビームであるイオンビーム20Aが照射される。このとき、試料2からは二次イオンや二次電子等の二次荷電粒子が発生する。この二次荷電粒子を、二次荷電粒子検出器70で検出して試料2の像が取得される。また、イオンビーム照射系20は、イオンビーム20Aの強度を増すことで、照射範囲の試料2をエッチング加工することも可能である。
イオン光学系22は、例えば、イオンビーム20Aを集束するコンデンサーレンズと、イオンビーム20Aを絞り込む絞りと、イオンビーム20Aの光軸を調整するアライナと、イオンビーム20Aを試料に対して集束する対物レンズと、試料上でイオンビーム20Aを走査する偏向器とを備えて構成される。
【0016】
電子ビーム照射系30は、電子を放出する電子源31と、電子源31から放出された電子をビーム状に成形するとともに走査する電子光学系32とを備えている。電子ビーム照射系30から射出される電子ビーム30Aを試料2に照射することによって、試料2からは二次電子が発生するが、この発生した二次電子を、二次荷電粒子検出器70で検出して試料2の像を取得することができる。ここで、電子ビーム鏡筒33から射出される電子ビーム30Aは、イオンビーム20Aと同一位置の試料2上に照射する。
なお、試料表面を表す試料画像を取得するため、イオンビーム20Aの照射による二次荷電粒子(二次イオンや二次電子)を用いてもよく、電子ビーム30Aの照射による二次荷電粒子(二次電子)を用いてもよい。但し、本発明においては、イオンビーム20Aの照射による試料のダメージを抑制するため、試料の観察は電子ビーム照射系30による二次電子を用いることが好ましい。
【0017】
アルゴンイオンビーム照射系40は、アルゴンイオン源41と、アルゴンイオン光学系42と、アルゴンイオンビーム鏡筒43とを備え、さらに、アルゴンイオンビームの照射位置を制御するビーム位置制御手段44を備えている。アルゴンイオンビーム照射系40からは、試料2をクリーニングするためのアルゴンイオンビームが照射される。
二次荷電粒子検出器70は、試料2へイオンビーム20A又は電子ビーム30Aが照射された際に、試料2から反射される二次荷電粒子(二次電子や二次イオン)を検出する。
【0018】
次に、本発明の実施形態に係るミクロ断面加工方法について説明する。
図2は、試料表面2a上に、観察対象3が含まれる線状の断面予想位置3Lを決定する加工予想位置決定工程を示す。断面予想位置3Lは、後述する劈開面となり得る断面の位置を示し、オペレータが表示装置91上で断面予想位置3Lの位置を指定する。制御部90は、表示装置91上における断面予想位置3Lの座標を取得して記憶すると共に、加工中に表示装置91に断面予想位置3Lを表示する。
試料2としては、例えば半導体デバイス等が挙げられる。又、観察対象3としては、例えば半導体デバイス内部の不良部分が挙げられる。
本発明によって加工される試料2の加工部(劈開面)の大きさは特に限定されないが、例えば、幅と深さとが数μm以下(例えば、1.5〜2μm以下)程度の領域を劈開することができる。
【0019】
又、観察対象3が試料表面2aに位置する場合には、イオンビーム20Aを照射する前に、観察対象3を覆う保護膜6を試料表面2aに形成してもよい(保護膜形成工程)。保護膜6は、例えば集束イオンビーム装置100の集束イオンビーム20Aの照射または電子ビーム30Aの照射と、ガス供給システム(図示せず)からのガス供給とによる局所ポジション機能を用い、カーボン、タングステン保護膜等を形成することができる。
一方、観察対象3が試料2内部に位置する場合には、加工予想位置決定工程の前に、観察対象3の位置を試料表面2aに表示させてもよい(観察対象位置表示工程)。観察対象3の位置は、例えば試料表面2aの2箇所にレーザマーカ4を刻印し、各レーザマーカ4を結ぶ線分を断面予想位置3Lとして制御部90に記憶させることができ、又、表示装置91で各レーザマーカ4を結ぶ線分をオペレータが認識することができる。又、CADリンケージを用いて、観察対象3の位置を試料表面2aに表示させてもよい。
観察対象位置表示工程により、後述する各種工程において、オペレータは表示装置91を見ながら、イオンビーム20aによるエッチング加工が断面予想位置3Lを越えないように調整することができる。
【0020】
次に、図3に示すように、断面予想位置3Lに対して、イオンビーム20Aをその入射方向が試料表面2aに対して垂直または傾斜角を持って照射させ、断面予想位置3Lの前方(イオンビーム20Aの入射側)の位置で断面10を形成する(断面加工工程)。
断面10は試料表面2aに対して直角にすることができ、試料表面2aから上記傾斜角を持って試料内部に向かって斜面が形成され、断面10に至っている。断面10の深さ10bは、試料表面2から観察対象3までの深さより深く、又、断面10は幅10aをなしている。
又、断面予想位置3Lが劈開面となるよう、断面予想位置3Lの前方(例えば、断面予想位置3Lより0.5μm〜数μm手前)までを断面加工して断面10を形成する。又、断面10の幅10aを、例えば劈開面とする幅より左右に数μmずつ大きくなるように断面加工を行うとよい。断面10の深さ10bは、例えば劈開面より数μm深くするとよい。
【0021】
次に、図4に示すように、断面10の両端部にイオンビーム20Aを照射させ、断面10の幅10a方向の各両端部に、断面予想位置3Lより後方の位置まで延びる側面切込み12、12をそれぞれ形成する(側面切込み加工工程)。
側面切込み12、12は、例えば断面予想位置3Lより0.5〜数μm後方(断面10より後ろ側)まで入れればよい。側面切込み12、12の深さは、観察対象3より例えば数μm程度深くすればよい。側面切込み12、12は断面10の底部に接続してもよく、断面10の底部より浅くてもよい。各側面切込み12の幅は、例えば0.5μm〜数μmとすることができる。
側面切込み12、12を入れることにより、後述する劈開を行う部位2xを試料2の本体から切り離して、劈開をし易くする。
【0022】
次に、図5に示すように、断面10の表面でかつ観察対象3より深い位置にイオンビーム20Aを照射させ、断面予想位置3Lより後方の位置まで延びると共に、各側面切込み12、12に接続する底部切込み14を形成する(底部切込み加工工程)。
これにより、後述する劈開を行う部位2xを試料2の底部から切り離し、この部位2xが試料2の後面のみで保持されることで、劈開をし易くする。
なお、底部切込み加工工程におけるイオンビーム20Aの照射角度は特に限定されないが、断面加工工程における照射角度とほぼ同一とすると加工がし易い。
【0023】
次に、図6に示すように、側面切込み12,12から断面予想位置3Lに沿ってイオンビーム20Aを照射させ、断面10の両端部からそれぞれ断面予想位置3Lに沿って内側に延び、かつ底部切込み14に接続する楔16、16をそれぞれ形成する(楔加工工程)。楔16は断面10の両端部から内側へ向かって尖るように形成する。
但し、楔16を形成する際にイオンビーム20Aが観察対象3にダメージを与えないよう、楔16の先端と観察対象3との距離16Sを0.5〜1μm程度離間させることが好ましい。
以上のように、劈開を行う部位2xの周囲(側面及び底部)がすべて除去されると共に、楔16を形成することにより断面予想位置3Lに沿って劈開面が生じ易くなり、微小な領域であっても特定位置(断面予想位置3L近傍)を劈開することが可能となる。
【0024】
図7は、図6のVII−VII線に沿う、楔加工工程が終了後の試料2の断面図を示す。図7に示すように、試料2の断面予想位置3Lより前方の部位2xの表面をマイクロプローブ80で叩いて衝撃を加えると、各楔16、16で挟まれ周囲(側面及び底部)がすべて除去されて浮いている部位2xが劈開して脱落する。
これにより、図8に示すように、断面予想位置3L近傍に劈開面Sが露出する(観察断面加工工程)。
なお、部位2xに衝撃を加える方法として、該部位2xをナノピンセット50で把持して上下左右にナノピンセット50を動かしてもよい。
以上にようにして、微小な(例えば、縦横数μm以下)特定箇所を劈開して断面を得ることができる。なお、劈開後の断面にイオンビーム20Aが照射されないよう、観察断面加工工程での試料2の観察を電子ビーム照射系30によって行うことが好ましい。
【0025】
本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の思想と範囲に含まれる様々な変形及び均等物に及ぶことはいうまでもない。
例えば、観察対象3が試料2の深部に存在し、劈開を行う部位が試料表面2aより深い部分に位置する場合、予め試料表面2aをイオンビーム20Aで削っておくとよい。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明に好適に用いられる集束イオンビーム装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】加工予想位置決定工程を示す上面図である。
【図3】断面加工工程を示す図である。
【図4】側面切込み加工工程を示す図である。
【図5】底部切込み加工工程を示す図である。
【図6】楔加工工程を示す図である。
【図7】図6のVII−VII線に沿う断面図である。
【図8】観察断面加工工程を示す図である。
【符号の説明】
【0027】
2 試料
2a 試料表面
2x 試料の断面予想位置より前方の部位
3 観察対象
10 断面
12 側面切込み
14 底部切込み
16 楔
20A 集束イオンビーム
100 集束イオンビーム装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
集束イオンビーム装置を用いて集束イオンビームを試料に照射し、試料の断面加工を行う方法であって、
前記試料表面上に、観察対象が含まれる線状の断面予想位置を決定する加工予想位置決定工程と、
前記断面予想位置に対して、前記集束イオンビームをその入射方向が前記試料表面に対して垂直または傾斜角を持って照射させ、前記断面予想位置の前方の位置で断面を形成する断面加工工程と、
前記断面の両端部に前記集束イオンビームを照射させ、各両端部に前記断面予想位置より後方の位置まで延びる側面切込みを形成する側面切込み加工工程と、
前記断面表面でかつ前記観察対象より深い位置に前記集束イオンビームを照射させ、前記断面予想位置より後方の位置まで延びると共に前記側面切込みに接続する底部切込みを形成する底部切込み加工工程と、
前記側面切込みから前記断面予想位置に沿って前記集束イオンビームを照射させ、前記断面の両端部からそれぞれ内側に延び前記底部切込みに接続する楔を形成する楔加工工程と、
前記試料の前記断面予想位置より前方の部位に衝撃を加え、前記楔で挟まれた前記断面予想位置の近傍を劈開させ、劈開面を形成する観察断面加工工程と
を有するミクロ断面加工方法。
【請求項2】
前記観察対象が前記試料表面に位置する場合に、前記集束イオンビームを照射する前に、前記観察対象を覆う保護膜を前記試料表面に形成する保護膜形成工程をさらに有する請求項1記載のミクロ断面加工方法。
【請求項3】
前記楔加工工程において、前記楔の先端を前記観察対象から0.5μm以上離間させる請求項1または2記載のミクロ断面加工方法。
【請求項4】
前記観察対象が前記試料内部に位置する場合に、前記加工予想位置決定工程の前に、前記観察対象の位置を前記試料表面に表示させる観察対象位置表示工程をさらに有する請求項1〜3のいずれかに記載のミクロ断面加工方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2010−190809(P2010−190809A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−37310(P2009−37310)
【出願日】平成21年2月20日(2009.2.20)
【出願人】(503460323)エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社 (330)
【Fターム(参考)】