説明

レジン注入形ケーブル接続用具

【課題】レジン中にボイドが残存したままレジンが硬化することを防止することができるレジン注入形ケーブル接続用具を提供する。
【解決手段】注入孔22およびその両側方の放圧孔22、24が上壁部に軸方向に沿って間欠的に形成されたケース16と、注入孔および放圧孔に接続される漏斗18とを具備し、ケーブル接続部をケース内に配置した後、注入孔に接続された漏斗からケース内にレジンを注入して硬化させるレジン注入形ケーブル接続用具10において、注入孔および放圧孔を、長径がケースの軸方向に沿った細長形状を有するものにするとともに、ケースの上壁部の内面に、注入孔および放圧孔に向けて上向傾斜するテーパ面21、23、25を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力ケーブル、制御ケーブル、計装ケーブル、通信ケーブル、耐火ケーブル、難燃ケーブル等の各種ケーブルの接続用具に関し、さらに詳述すると、ケーブルを圧着端子等により接続したケーブル接続部をケース内に配置した後、ケース内にレジン(樹脂)を注入して硬化させることにより、ケーブル接続部の保護、絶縁、防水等を行うレジン注入形ケーブル接続用具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ケーブルを接続したケーブル接続部をケース内に配置した後、ケース内にレジンを注入して硬化させることにより、ケーブル接続部の保護、絶縁、防水等を行うレジン注入形ケーブル接続用具が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
【0003】
【特許文献1】実開昭63−198192号公報
【特許文献2】特公平6−101895号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述したレジン注入形ケーブル接続用具では、ケース内へのレジン注入時に、レジンが空気を巻き込むことによってボイド(気泡)が発生し、このボイドがレジンに混入するため、発生したボイドを除去してレジン中に残存しないようにすることが、ケーブル接続部の保護、絶縁、防水等の点で重要である。ボイドが残存したままレジンが硬化した場合、ケーブル接続部の電気的特性が劣化したり、寿命が短くなったりする。
【0005】
しかし、従来、レジン注入形ケーブル接続用具において、ケース内へのレジン注入時にレジン中にボイドが混入し、ボイドが残存したままレジンが硬化することを防止するための十分な検討は行われていなかった。
【0006】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、レジン中にボイドが残存したままレジンが硬化することを効果的に防止することができるレジン注入形ケーブル接続用具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、前記目的を達成するため、注入孔およびその両側方の放圧孔が上壁部に軸方向に沿って間欠的に形成されたケースと、前記注入孔および前記放圧孔に接続される漏斗とを具備し、ケーブル接続部を前記ケース内に配置した後、前記注入孔に接続された前記漏斗から前記ケース内にレジンを注入して硬化させるレジン注入形ケーブル接続用具であって、前記注入孔および前記放圧孔は、長径がケースの軸方向に沿った細長形状を有するとともに、前記ケースの上壁部の内面には、前記注入孔および前記放圧孔に向けて上向傾斜するテーパ面が設けられていることを特徴とするレジン注入形ケーブル接続用具を提供する。
【0008】
レジン注入形ケーブル接続用具では、ケーブルのシースと絶縁体との段差部、および、導体接続部材の配置部分(ケーブル接続部)でボイドが生じやすく、このボイドがレジン中に多く混入する。本発明のケーブル接続用具では、注入孔からケース内へのレジン注入時には、注入孔の両側方の放圧孔から主にシースと絶縁体との段差部で発生したボイドが排出され、レジン注入完了後は、注入孔から主に導体接続部材部分で発生したボイドが排出される。このとき、本発明のレジン注入形ケーブル接続用具では、注入孔および放圧孔を、ケースの軸方向に沿って細長い形状のものとするとともに、ケースの上壁部内面に、注入孔および放圧孔に向けて上向傾斜するテーパ面を設けてあるので、注入孔および放圧孔からボイドが抜けやすくなる。
【0009】
本発明では、後述する実施形態に示すように、下記構成を好適に採用することができる。
1.ケースの注入孔および放圧孔は、ケースの軸方向に沿った長径が5〜30mmであり、ケースの径方向に沿った短径が1〜10mmである構成。
2.ケースの上壁部外面の注入孔および放圧孔の周囲に凸壁を突設し、注入孔および放圧孔に漏斗を接続するに当たり、漏斗内に凸壁を挿入する構成。
3.上記2において、注入孔および放圧孔に漏斗を接続するに当たり、漏斗内に前記凸壁を挿入するとともに、凸壁の下部を外部に露出させる構成。
4.ケースの内面に複数の半球状凸部からなるケーブル支持体を設ける構成。
【発明の効果】
【0010】
本発明のレジン注入形ケーブル接続用具は、レジン中にボイドが残存したままレジンが硬化することを効果的に防止して、ケーブル接続部の電気的特性が劣化したり、寿命が短くなったりすることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明に係るケーブル接続用具の一実施形態を示す一部断面正面図である。
【図2】図1のケーブル接続用具の図1A−A線に沿った断面図である。
【図3】図1のケーブル接続用具の上ケースを示す正面図である。
【図4】図1のケーブル接続用具の上ケースを示す平面図である。
【図5】図1のケーブル接続用具の上ケースを示す底面図である。
【図6】図1のケーブル接続用具の下ケースを示す平面図である。
【図7】図1のケーブル接続用具の下ケースを示す断面図である。
【図8】図1のケーブル接続用具の漏斗を示す底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明するが、本発明は下記例に限定されるものではない。図1は本発明に係るケーブル接続用具の一実施形態を示す一部断面正面図、図2は同ケーブル接続用具の図1A−A線に沿った断面図(ケーブルは図示せず)、図3は同ケーブル接続用具の上ケースの正面図、図4は同上ケースの平面図、図5は同上ケースの底面図、図6は同ケーブル接続用具の下ケースの平面図、図7は同下ケースの断面図、図8は同ケーブル接続用具の漏斗の底面図である。
【0013】
本例のケーブル接続用具10は、上ケース12および下ケース14からなるケース16と、漏斗(じょうご)18とを具備する。上ケース12および下ケース14はポリカーボネートからなり、漏斗18はポリプロピレンからなる。
【0014】
上ケース12は、軸長aが100〜120mm程度、最大外径bが20〜24mm程度、肉厚が0.5〜2.5mm程度の略逆舟形のもので、上壁部に第1の放圧孔20、注入孔22および第2の放圧孔24がこの順で軸方向に沿って間欠的に形成されている(符号は図4参照)。第1の放圧孔20、注入孔22および第2の放圧孔24は、いずれも、長径cが5〜30mm程度、より好ましくは8〜10mm程度(本例では具体的には9mm)、短径dが1〜10mm程度、より好ましくは1〜3mm程度(本例では具体的には2mm)のもので、長径cが上ケース12の軸方向に沿った細長形状を有する。なお、放圧孔20、24は、余分なレジンをケース16外に放出する孔である。
【0015】
また、上ケース12の上壁部の内面には、第1の放圧孔20、注入孔22および第2の放圧孔24に向けて上向傾斜するテーパ面21、23、25が設けられている
【0016】
上ケース12は、さらに、下記(1)〜(4)の構成を有する。
(1)上ケース12の上壁部外面の第1の放圧孔20、注入孔22および第2の放圧孔24の周囲には、漏斗18を取り付けるための凸壁26が突設されている。
(2)上ケース12の内面には、時計における2時および10時の位置付近に、ケーブル保持用の2個の半球状凸部28が突設されている。
(3)上ケース12の側壁部外面には、下ケースの係合片(後述)が挿入される四角形の係合凹部29が設けられているとともに、この係合凹部29の底面に、下ケースの係合孔(後述)に係合する四角形の係合凸部30が形成されている。
(4)上ケース12の両端部近傍には、ケーブルの径に合わせて上ケース12の両端を切断して、ケース16の内径を大きくするための薄壁部32が形成されている。
【0017】
下ケース14は、軸長および外径が上ケース12と等しい略舟形のものである。
【0018】
下ケース14は、さらに、下記(5)〜(7)の構成を有する。
(5)下ケース14の内面には、時計における4時および8時の位置付近に、ケーブル保持用の2個の半球状凸部34が突設されている。
(6)下ケース14の側壁部外面には、上ケース12の係合凹部29に挿入される四角形の係合片35が設けられているとともに、この係合片35に、上ケース12の係合凸部30が係合する四角形の係合孔36が形成されている。
(7)下ケース14の両端部近傍には、ケーブルの径に合わせて下ケース14の両端を切断してケース16の内径を大きくするための薄壁部38が形成されている。下ケース14の薄壁部38は、上ケース12の薄壁部32と連続するようになっている。
【0019】
上述した上ケース12および下ケース14は、上ケース12の係合凹部29に下ケース14の係合片35を挿入するとともに、上ケース12の係合凸部30を下ケース14の係合孔36に挿入することにより連結され、これにより筒状のケース16が形成される。
【0020】
漏斗18は、上側の四角容器状のレジン注入部40と、下側の細長形状のレジン排出部42と、レジン注入部40とレジン排出部42との間に設けられた傾斜壁部44とからなる。レジン排出部42のレジン排出口46は、長径が上ケース12の凸壁26の長径よりわずかに大きく、短径が上記凸壁26の短径よりわずかに大きい。漏斗18は、レジン排出口44からレジン排出部42内に上ケース12の凸壁26を挿入することにより、ケース16に取り付けられるものである。ケース16に漏斗18を取り付けた状態において、凸壁26の下部はレジン排出部42内に挿入されず、外部に露出している。
【0021】
本例のケーブル接続用具10を用いてケーブルを接続する場合、例えば下記工程(ア)〜(オ)を行う。なお、ケーブルの接続本数や導体の接続本数に制限はない。
(ア)図1に示すように、ケーブル50の導体52同士を、金属製圧着端子等の導体接続部材54を用いて接続する。なお、図1において、56はケーブル50のシース、58は絶縁体を示す。
(イ)ケース16内にケーブル50の接続部を配置する。この場合、導体接続部材54を注入孔22およびその周囲のテーパ面23のほぼ真下に配置する。また、シース56と絶縁体58との一方の段差部を第1の放圧孔20の周囲のテーパ面21のほぼ真下に配置し、他方の段差部を第2の放圧孔24の周囲のテーパ面25のほぼ真下に配置する。ケース16の両端部にはシース50を配置する。必要に応じ、ケース16の両端部からシース50にかけて、レジン流出防止のためにテープを巻き付ける。
(ウ)注入孔22に接続された漏斗18のレジン注入部40にレジン、例えば主剤および硬化剤を混合した2液硬化型レジンを注入し、このレジンを漏斗18のレジン排出口44からケース16内に注入する。この場合、余分なレジンは、第1の放圧孔20および第2の放圧孔24から漏斗18内に排出される。
(エ)レジンの注入が終了した後、所定時間放置してケース16内のレジンを硬化させる。
(オ)凸壁26の下端部をニッパー等の簡易な切断工具で切断し、漏斗18を除去する。
【0022】
本例のケーブル接続用具10は、下記(a)〜(e)に示す作用効果を奏する。
【0023】
(a)本例のケーブル接続用具を用いてケーブルを接続する場合、前記(ウ)の工程で、注入されたレジンが空気を巻き込むことにより、レジン中にボイドが発生する。特に、シースと絶縁体との段差部、および、導体接続部材の配置部分(ケーブル接続部)でボイドが多く発生する。これに対し、本例のケーブル接続用具では、両放圧孔を、ケースの軸方向に沿って細長い形状のものとするとともに、ケースの上壁部の内面に、放圧孔に向けて上向傾斜するテーパ面を設け、シースと絶縁体との段差部を放圧孔の周囲のテーパ面のほぼ真下に配置したので、レジン注入中およびレジン注入完了後に、シースと絶縁体との段差部で発生したボイドが、両放圧孔から効果的に排出される。また、本例のケーブル接続用具では、注入孔を、ケースの軸方向に沿って細長い形状のものとするとともに、ケースの上壁部の内面に、注入孔に向けて上向傾斜するテーパ面を設け、導体接続部材を注入孔およびその周囲のテーパ面のほぼ真下に配置したので、レジン注入完了後に、導体接続部材の配置部分で発生したボイドが、注入孔から効果的に排出される。
【0024】
すなわち、本例のケーブル接続用具は、注入孔および放圧孔の形状を、長径5〜30mm程度、より好ましくは8〜10mm程度、短径1〜10mm程度、より好ましくは1〜3mm程度と小さくすることで、レジンの注入スピードを調整し、これによりボイドの発生を抑制しているが、注入孔および放圧孔を小さくすると、ボイドがケースから抜けにくくなる。これに対し、本例のケーブル接続用具では、ケースへのレジン注入が完了した際、ボイドがケースの最上部に上がってくる原理より、ケース上壁部の注入孔および放圧孔を、ケースの軸方向に沿って細長い形状のものとするとともに、ケースの上壁部の内面に、注入孔および放圧孔に向けて上向傾斜するテーパ面を設けることにより、小さい注入孔および放圧孔からボイドが効果的に抜けるようにしてある。
【0025】
(b)従来のレジン注入形ケーブル接続用具では、注入孔および放圧孔が円形でその内径が15〜50mm程度と大きく、かつ、注入孔および放圧孔に漏斗のレジン排出部を挿入していたため、レジン硬化後に、漏斗を除去するために、ケースと漏斗との接続部分をナイフや鋸などで切断していた。これに対し、本例のケーブル接続用具は、注入孔および放圧孔が小さく、かつ、漏斗のレジン排出部内にケースの凸壁を挿入するとともに、凸壁の下部を外部に露出させて凸壁の下部と漏斗のレジン排出部とが重ならないようにしたので、凸壁の下端部をニッパー等の簡易な切断工具で切断することで漏斗を除去することができ、作業が容易になる。
【0026】
(c)従来のレジン注入形ケーブル接続用具では、注入孔および放圧孔に漏斗のレジン排出部を挿入していたため、施工時間短縮のために、レジンが完全に硬化する前に漏斗を注入孔および放圧孔から取り外した場合、ケース内でレジンのヒケが生じ、レジンによる絶縁物の厚みが薄くなる部分が生じるため、ケーブル接続部の電気的特性が劣化したり、寿命が短くなったりすることがあった。これに対し、本例のケーブル接続用具は、ケースの上壁部外面の注入孔および放圧孔の周囲に凸壁を突設し、注入孔および放圧孔に漏斗を接続するに当たり、漏斗内に凸壁を挿入するため、施工時間短縮のために、レジンが完全に硬化する前に漏斗を注入孔および放圧孔から取り外した場合でも、凸壁の中空部内にレジンが充填されているので、レジンのヒケが生じても、凸壁の中空部内にレジンが残存する。したがって、本例のケーブル接続用具では、レジンによる絶縁物の厚みが薄くなる部分が生じることがなく、ケーブル接続部の電気的特性が劣化したり、寿命が短くなったりすることを防止することができる。なお、レジンが完全に硬化した後は、凸壁の下端部をニッパー等の簡易な切断工具で切断すればよい。
【0027】
(d)レジン注入形ケーブル接続用具は、ケース内にケーブルを配置するが、そのケーブルが曲がった状態で配置されると、ケーブルのシース外面がケースの内面に接触する可能性があり、そうなると、ケース内にレジンを充填する際に、その接触部付近でボイドが飛躍的に発生しやすくなる。これは、レジンの流れをその部位が不正にすることが原因である。これに対し、本例のケーブル接続用具では、上ケースおよび下ケースの内面にそれぞれ2個の半球状凸部を突設し、ケースの内面に計4個の半球状凸部からなるケーブル支持体を設けることにより、これら半球状凸部をシース外面に当接させてシース外面がケース内面に接触することを防止し、余分なボイドの発生を抑制することができる。
【0028】
また、ケース内にケーブルが曲がった状態で配置されると、レジンによる絶縁物の厚みが薄くなる部分が生じ、ときには厚みがゼロの部分が生じるため、ケーブル接続部の電気的特性が劣化したり、寿命が短くなったりするが、本例のケーブル支持体によれば、このような不都合を防止することができる。さらに、本例のケーブル支持体は、半球状凸部からなるため、板状のケーブル支持体とは異なり、レジンの流動性を妨げないという作用効果を奏する。また、本例のケーブル支持体は、ケースの中心軸とケーブルの中心軸とを合致させることができるため、硬化後のレジンの肉厚が均一となり、ケーブル接続部の電気的特性を向上させることができる。なお、半球状凸部の個数に限定はなく、3〜10個程度の範囲から適宜選定すればよい。
【0029】
(e)本例のケーブル接続用具では、上下ケースを連結するためのロック機構部をケースの内側に設けてある。すなわち、上ケースの側壁部外面に係合凹部を設け、その底面に係合凸部を形成するとともに、下ケースの側壁部外面に係合片を設け、この係合片に係合孔を形成してある。そのため、ケーブル接続用具の最大外径を小さくすることができる。例えば、空港の照明を点灯させるために接続されるケーブルを通す管路は、最小で内径32mmである。従来のレジン注入形ケーブル接続用具では、最大径が32mmと同等または32mmを超えるため、上記管路にケーブル接続用具を通すことができなかったが、本例のケーブル接続用具では、ロック機構部をケースの内側に設けることにより、最大外径を22mm以下に抑えることができ、これによって前記管路にケーブル接続用具を通すことが可能となる。
【0030】
なお、本発明のケーブル接続用具は、上記実施形態に限定されるものではなく、ケース、漏斗の材質、形状、構造等は適宜設定することが可能である。例えば、前記実施形態では、ケースを上下分割型のものとしたが、一体型としてもよい。また、前記実施形態では、放圧孔の数を2個としたが、3個以上としてもよい。
【符号の説明】
【0031】
10 ケーブル接続用具
12 上ケース
14 下ケース14
16 ケース
18 漏斗
20 第1の放圧孔20
21 テーパ面
22 注入孔
23 テーパ面
24 第2の放圧孔
25 テーパ面
26 凸壁
28 半球状凸部
29 係合凹部
30 係合凸部
32 薄壁部
34 半球状凸部
35 係合片
36 係合孔
38 薄壁部
40 レジン注入部
42 レジン排出部
44 レジン排出口
50 ケーブル
52 導体
54 導体接続部材
56 シース
58 絶縁体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
注入孔およびその両側方の放圧孔が上壁部に軸方向に沿って間欠的に形成されたケースと、前記注入孔および前記放圧孔に接続される漏斗とを具備し、ケーブル接続部を前記ケース内に配置した後、前記注入孔に接続された前記漏斗から前記ケース内にレジンを注入して硬化させるレジン注入形ケーブル接続用具であって、前記注入孔および前記放圧孔は、長径がケースの軸方向に沿った細長形状を有するとともに、前記ケースの上壁部の内面には、前記注入孔および前記放圧孔に向けて上向傾斜するテーパ面が設けられていることを特徴とするレジン注入形ケーブル接続用具。
【請求項2】
前記注入孔および前記放圧孔は、ケースの軸方向に沿った長径が5〜30mmであり、ケースの径方向に沿った短径が1〜10mmである請求項1に記載のレジン注入形ケーブル接続用具。
【請求項3】
前記ケースの上壁部外面の前記注入孔および前記放圧孔の周囲に凸壁を突設し、前記注入孔および前記放圧孔に前記漏斗を接続するに当たり、前記漏斗内に前記凸壁を挿入するようにした請求項1または2に記載のレジン注入形ケーブル接続用具。
【請求項4】
前記注入孔および前記放圧孔に前記漏斗を接続するに当たり、前記漏斗内に前記凸壁を挿入するとともに、前記凸壁の下部を外部に露出させるようにした請求項3に記載のレジン注入形ケーブル接続用具。
【請求項5】
前記ケースの内面に複数の半球状凸部からなるケーブル支持体を設けた請求項1〜4のいずれか1項に記載のレジン注入形ケーブル接続用具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−229321(P2011−229321A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−98497(P2010−98497)
【出願日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【出願人】(591086843)古河電工産業電線株式会社 (40)
【出願人】(510113173)国光施設工業株式会社 (1)
【Fターム(参考)】