説明

一塩基多型に基づく前立腺癌の検査方法

【課題】前立腺癌の発症リスクや発症を正確に検査する方法、及び該方法に用いられる検査試薬の提供。
【解決手段】5p15領域もしくはIRX4遺伝子、GPRC6A/RFX6遺伝子、13q22領域、C2orf43遺伝子、またはFOXP4遺伝子に存在する一塩基多型を分析し、該分析結果に基づいて前立腺癌の発症リスクおよび/または発症の有無を検査する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は前立腺癌の発症および/または罹患リスクを判定するための検査方法及び該検査方法に用いられる試薬に関する。
【背景技術】
【0002】
前立腺は、男性の骨盤内にあるクルミほどの大きさの精液を作る臓器である。前立腺癌は前立腺に発生する腫瘍であり、世界で最も発生頻度の高い癌の1つである。以前は日本人の前立腺癌の罹患率は低かったものの、食生活を含む生活の欧米化や人口の超高齢化に伴い、近年、その罹患者数は急激に増加しつつある。日本では、2020年には前立腺癌の罹患者数は8万人近くになり、肺癌に次いで、男性の癌で2番目に罹患者数が多くなると予想されている。また、前立腺癌による死亡者数は、2008年には約1万人であったが、2020年には2倍の2万人を超えるものと推測されている。同様に他のアジア諸国においても、その罹患者数は急激に増えつつある。
【0003】
前立腺癌は、男性ホルモンを抑制するホルモン療法、放射線療法、手術療法が奏功し、予後が比較的良い癌の1つとして知られている。前立腺癌の検診は、今日、前立腺で特異的に作られるタンパク質であるPSA(prostate-specific antigen)を検出することにより行われ、PSAの血清値が4ng/ml以上で異常値とされている。しかしながら、PSAの血清値は前立腺炎や前立腺肥大でも異常値を示し、また、血清値が低くても前立腺癌が認められることもあり、前立腺癌の発症リスク評価や診断には未だ問題が残っている。
【0004】
前立腺癌の危険因子としては、人種(アフリカ人>欧米人>アジア人の順に多い)、食生活、ホルモン環境、加齢などが重要視されているが、特定の危険因子は判明していない。しかしながら、前立腺癌の発症には遺伝的素因が深く関与していることが明らかとなりつつある。
【0005】
近年、ゲノムワイド相関解析(GWAS)によって前立腺癌の発症に関連する遺伝子や一塩基多型(SNPs)を同定する試みがなされている。結果として、染色体上の30以上の箇所において、前立腺癌の発症リスクに影響を与えるバリアントが同定されている(非特許文献1〜11)。しかしながら、GWASによる前立腺癌の解析は、欧米人に限られており、日本人等のアジア人やそれ以外の人種については行われていない。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】Gudmundsson, J. et al. Nat. Genet. 39, 631.637 (2007).
【非特許文献2】Yeager, M. et al. Nat. Genet. 39, 645.649 (2007).
【非特許文献3】Gudmundsson, J. et al. Nat. Genet. 39, 977.983 (2007).
【非特許文献4】Gudmundsson, J. et al. Nat. Genet. 40, 281.283 (2008).
【非特許文献5】Eeles, R.A. et al. Nat. Genet. 40, 316.321 (2008).
【非特許文献6】Thomas, G. et al. Nat. Genet. 40, 310.315 (2008).
【非特許文献7】Gudmundsson, J. et al. Nat. Genet. 41, 1022.1026 (2009).
【非特許文献8】Eeles, R.A. et al. Nat. Genet. 41, 1116.1121 (2009).
【非特許文献9】Yeager, M. et al. Nat. Genet. 41, 1055.1057 (2009).
【非特許文献10】Al Olama, A.A. et al. Nat. Genet. 41, 1058.1060 (2009).
【非特許文献11】Witte, J.S. Nat. Rev. Genet. 10, 77.82 (2009).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前立腺癌の発症リスクや発症を正確に検査する方法、及び該方法に用いられる検査試薬を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは上記課題の解決のために鋭意検討した結果、第5染色体短腕15領域もしくはIRX4遺伝子、GPRC6A/RFX6遺伝子、第13染色体長腕22領域、C2orf43遺伝子、またはFOXP4遺伝子に存在する一塩基多型(SNP)が前立腺癌と相関することを同定した。そして、これらの多型を調べることにより前立腺癌の発症リスクや発症の推定を正確に実施できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1]
以下の(1)〜(5)のいずれかの領域に存在する一塩基多型を分析し、該分析結果に基づいて前立腺癌を検査することを特徴とする、前立腺癌の発症および/または罹患リスクの判定方法。
(1)第5染色体短腕15領域またはIRX4遺伝子
(2)GPRC6A/RFX6遺伝子
(3)第13染色体長腕22領域
(4)C2orf43遺伝子
(5)FOXP4遺伝子
[2]
前記一塩基多型が、配列番号1、2、3、4、または5の塩基配列の塩基番号61番目の塩基に相当する塩基、または該塩基と連鎖不平衡の関係にある塩基における一塩基多型である、[1]に記載の方法。
[3]
配列番号1、2、3、4、または5の塩基配列において、塩基番号61番目の塩基を含む10塩基以上の配列、又はその相補配列を有する前立腺癌検査用プローブ。
[4]
配列番号1、2、3、4、または5の塩基配列において、塩基番号61番目の塩基を含む領域を増幅することのできる前立腺癌検査用プライマー。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、これまで予測が困難であった前立腺癌の発症リスク(罹患リスク)を正確かつ簡便に予測することができる。また、前立腺癌の発症を正確かつ簡便に判定することができる。したがって、本発明は前立腺癌の予防や早期治療に貢献するものである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】ヒト第2染色体短腕24領域(2p24領域)のケース−コントロール相関解析結果および連鎖不平衡(LD)マップを示す図。下向きの短い矢印は、GWASで同定されたマーカーSNPの位置を示す(以下、同じ)。
【図2】ヒト第5染色体短腕15領域(5p15領域)のケース−コントロール相関解析結果および連鎖不平衡(LD)マップを示す図。
【図3】ヒト第6染色体短腕21領域(6p21領域)のケース−コントロール相関解析結果および連鎖不平衡(LD)マップを示す図。
【図4】ヒト第6染色体長腕22領域(6q22領域)のケース−コントロール相関解析結果および連鎖不平衡(LD)マップを示す図。
【図5】ヒト第13染色体長腕22領域(13q22領域)のケース−コントロール相関解析結果および連鎖不平衡(LD)マップを示す図。
【図6】Aは、前立腺癌の被検者3001名と対照被検者5415名からなる集団のロジスティック回帰分析の結果を示す図。Bは、Aで用いた集団とは独立した、前立腺癌の被検者732名と対照被検者957名からなる集団のロジスティック回帰分析の結果を示す図。Cは、血清PSA値が10 ng/mL未満の症例のロジスティック回帰分析の結果を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<1>本発明の方法
本発明の方法は、ヒトの第5染色体短腕15領域もしくはIRX4遺伝子、GPRC6A/RFX6遺伝子、第13染色体長腕22領域、C2orf43遺伝子、またはFOXP4遺伝子に含まれるSNPを分析し、該分析結果に基づいて前立腺癌を検査することを特徴とする、前立腺癌の発症および/または罹患リスクの判定方法である。なお、本発明において、「検査」とは前立腺癌の発症リスクの検査及び前立腺癌の発症の有無の検査を含む。本発明の方法においては、SNPの分析結果を、前立腺癌の発症リスクおよび/または発症の有無と関連付ける。
【0013】
C2orf43遺伝子は、第2染色体のオープンリーディングフレーム43を意味する機能未知の遺伝子であり、ヒト第2染色体短腕24領域(2p24領域)に存在する。C2orf43遺伝子としては、具体的には、GenBank Accession No. NC_000002.11の20884818〜21022827の領域が挙げられる。
【0014】
C2orf43遺伝子に存在する具体的なSNPとしては、ヒトrs13385191を挙げることができる。ここで、rs番号はNational Center for Biotechnology InformationのdbSNPデータベース(http//www.ncbi.nlm.nih.gov/projects/SNP/)の登録番号を示す。rs13385191はGenBank Accession No. NT_015926.14の20751746番目の塩基におけるグアニン(G)/アデニン(A)の多型を意味し、この塩基がGである場合は前立腺癌の可能性または発症リスクが高い。また、アレルを考慮して解析した場合は、rs13385191がGG>GA>AAの順で前立腺癌の可能性または発症リスクが高い。
【0015】
ヒト第5染色体短腕15領域(5p15領域)とは、より具体的には、第5染色体の1.90〜1.99 Mbの領域を意味する。この領域に関わる遺伝子多型は、近傍のIRX4遺伝子の発現に関わるものである。したがって、IRX4遺伝子に存在するSNPを解析することによっても前立腺癌を検査することができる。IRX4遺伝子としては、具体的には、GenBank Accession No. NC_000005.9の1877541〜1882880の領域が挙げられる。
【0016】
5p15領域に存在する具体的なSNPとしては、ヒトrs12653946を挙げることができる。rs12653946はGenBank Accession No. NT_006576.15の1948829番目の塩基におけるシトシン(C)/チミン(T)の多型を意味し、この塩基がTである場合は前立腺癌の可能性または発症リスクが高い。また、アレルを考慮して解析した場合は、rs12653946がTT>TC>CCの順で前立腺癌の可能性または発症リスクが高い。
【0017】
FOXP4遺伝子は、FOXファミリーのサブファミリーPに属する転写因子をコードし、ヒト第6染色体短腕21領域(6p21領域)に存在する。FOXP4遺伝子としては、具体的には、GenBank Accession No. NC_000006.11の41514164〜41570122の領域が挙げられる。
【0018】
FOXP4遺伝子に存在する具体的なSNPとしては、ヒトrs1983891を挙げることができる。rs1983891はGenBank Accession No. NT_007592.14の41644405番目の塩基におけるシトシン(C)/チミン(T)の多型を意味し、この塩基がTである場合は前立腺癌の可能性または発症リスクが高い。また、アレルを考慮して解析した場合は、rs1983891がTT>TC>CCの順で前立腺癌の可能性または発症リスクが高い。
【0019】
GPRC6A/RFX6遺伝子は、ヒト第6染色体長腕22領域(6q22領域)に存在する。GPRC6A遺伝子は、Gタンパク質共役受容体(G protein-coupled receptor(GPCR))をコードし、性ホルモンの産生やメタボリック症候群に関連する。RFX6遺伝子は、RFXファミリーに属する転写因子をコードする。GPRC6A/RFX6遺伝子としては、具体的には、GenBank Accession No. NC_000006.11の117113248〜117253314の領域が挙げられる。より具体的には、GPRC6A遺伝子としては117113248〜117150198の領域が挙げられ、RFX6遺伝子としては117198376〜117253314の領域が挙げられる。
【0020】
GPRC6A/RFX6遺伝子に存在する具体的なSNPとしては、ヒトrs339331を挙げることができる。rs339331はGenBank Accession No. NT_025741.14の117316745番目の塩基におけるチミン(T)/シトシン(C)の多型を意味し、この塩基がTである場合は前立腺癌の可能性または発症リスクが高い。また、アレルを考慮して解析した場合は、rs339331がTT>TC>CCの順で前立腺癌の可能性または発症リスクが高い。
【0021】
ヒト第13染色体長腕22領域(13q22領域)とは、より具体的には、第13染色体の72.57〜72.68 Mbの領域を意味する。
【0022】
13q22領域に存在する具体的なSNPとしては、ヒトrs9600079を挙げることができる。rs9600079はGenBank Accession No. NT_024524.13の72626140番目の塩基におけるグアニン(G)/チミン(T)の多型を意味し、この塩基がTである場合は前立腺癌の可能性または発症リスクが高い。また、アレルを考慮して解析した場合は、rs9600079がTT>TG>GGの順で前立腺癌の可能性または発症リスクが高い。
【0023】
なお、rs13385191、rs12653946、rs1983891、rs339331、およびrs9600079について、SNP塩基及びその前後60bpの領域を含む合計121bpの長さの配列を、それぞれ配列番号1、2、3、4、および5に示した。61番目の塩基が多型を有する。
【0024】
本発明においては、上記塩基に相当する塩基を解析する。「上記塩基に相当する塩基」とは、上記領域における該当塩基を意味する。すなわち、「上記塩基に相当する塩基を解析する」ことには、仮に人種の違いなどによって上記配列がSNP以外の位置で若干変化したとしても、上記領域における該当塩基を解析することが含まれる。
【0025】
また、本発明において解析する塩基は上記のものに限定されず、上記の塩基と連鎖不平衡にある塩基の多型を分析してもよい。ここで「上記の塩基と連鎖不平衡にある塩基」とは、上記の塩基とr2>0.5、好ましくはr2>0.8、さらに好ましくはr2>0.9の関係を満たす塩基をいう。いずれも、リスクアレルのホモ接合体 > リスクアレルと非リスクアレルのへテロ接合体 > 非リスクアレルのホモ接合体の順で前立腺癌の可能性または発症リスクが高い。
【0026】
上記SNPの塩基の種類を調べ、得られた結果を上記のような基準に基づいて前立腺癌と関連付けることにより、前立腺癌を検査することができる。上記SNPは単独で解析されてもよいし、上記SNPの少なくとも1つを含む複数のSNPsをまとめて解析(ハプロタイプ解析)してもよい。例えば、上記SNPの複数をまとめて解析してもよいし、上記SNPの少なくとも1つと、前立腺癌と相関する既知のSNPとを組み合わせて解析してもよい。前立腺癌と相関する既知のSNPとしては、欧米人被検者で見出された31個のSNPsが挙げられる(表3(後述))。日本人の前立腺癌を検査する場合には、前立腺癌と相関する既知のSNPとして、日本人の前立腺癌と相関する19個のSNPsを用いることができる(表3(後述))。これらのSNPsの多型の種類や、前後の領域を含む塩基配列は、上記dbSNPデータベースで参照できる。また、前立腺癌と相関する既知のSNPとしては、これら既知のSNPsと連鎖不平衡にある塩基を解析してもよい。前立腺癌と相関する複数のSNPsをまとめて解析すれば、前立腺癌の検査の精度が向上する。なお、いずれのSNPも、二本鎖DNAのどちらの鎖を解析してもよい。例えば、IRX4遺伝子、C2orf43遺伝子、GPRC6A/RFX6遺伝子、またはFOXP4遺伝子の配列はセンス鎖を解析してもよいし、アンチセンス鎖を解析してもよい。
【0027】
SNPの解析に用いる試料としては、染色体DNAを含む試料であれば特に制限されないが、例えば、血液、尿等の体液サンプル、口腔粘膜などの細胞、毛髪等の体毛などが挙げられる。SNPの解析にはこれらの試料を直接使用することもできるが、これらの試料から染色体DNAを常法により単離し、これを用いて解析することが好ましい。
【0028】
SNPの解析は、通常の遺伝子多型解析方法によって行うことができる。例えば、シークエンス解析、PCR、ハイブリダイゼーション、インベーダー法などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0029】
シークエンス解析は通常の方法により行うことができる。具体的には、多型を示す塩基の5’側 数十塩基の位置に設定したプライマーを使用してシークエンス反応を行い、その解析結果から、該当する位置がどの種類の塩基であるかを決定することができる。なお、シークエンス反応の前に、あらかじめSNP部位を含む断片をPCRなどによって増幅しておくことが好ましい。
【0030】
また、SNPの解析は、PCRによる増幅の有無を調べることによって行うことができる。例えば、多型を示す塩基を含む領域に対応する配列を有し、かつ、3’末端が各多型に対応するプライマーをそれぞれ用意する。それぞれのプライマーを使用してPCRを行い、増幅産物の有無によってどのタイプの多型であるかを決定することができる。また、LAMP法(特許第3313358号明細書)、NASBA法(Nucleic Acid Sequence-Based Amplification;特許2843586号明細書)、ICAN法(特開2002−233379号公報)などによって増幅の有無を調べることもできる。その他、単鎖増幅法を用いてもよい。
【0031】
また、SNP部位を含むDNA断片を増幅し、増幅産物の電気泳動における移動度の違いによってどのタイプの多型であるかを決定することもできる。このような方法としては、例えば、PCR−SSCP(single-strand conformation polymorphism)法(Genomics. 1992 Jan 1; 12(1): 139-146.)が挙げられる。具体的には、まず、目的のSNPを含むDNAを増幅し、増幅したDNAを一本鎖DNAに解離させる。次いで、解離させた一本鎖DNAを非変性ゲル上で分離し、分離した一本鎖DNAのゲル上での移動度の違いによってどのタイプの多型であるかを決定することができる。
【0032】
さらに、多型を示す塩基が制限酵素認識配列に含まれる場合は、制限酵素による切断の有無によって解析することもできる(RFLP法)。この場合、まず、DNA試料を制限酵素により切断する。次いで、DNA断片を分離し、検出されたDNA断片の大きさによってどのタイプの多型であるかを決定することができる。
【0033】
また、ハイブリダイゼーションの有無を調べることによって多型の種類を解析することも可能である。すなわち、各塩基に対応するプローブを用意し、いずれのプローブにハイブリダイズするかを調べることによってSNPがいずれの塩基であるかを調べることもできる。
【0034】
このようにしてSNPがいずれの塩基であるかを決定することで、前立腺癌を検査するためのデータを得ることができる。
【0035】
<2>本発明の検査用試薬
本発明はまた、前立腺癌を検査するためのプライマーやプローブなどの検査試薬を提供する。このようなプローブとしては、上記SNP部位を含み、ハイブリダイズの有無によってSNP部位の塩基の種類を判定できるプローブが挙げられる。具体的には、配列番号1、2、3、4、または5において塩基配列の61番目の塩基を含む配列、又はその相補配列を有する10塩基以上の長さのプローブが挙げられる。プローブの長さは好ましくは、15〜35塩基であり、より好ましくは20〜35塩基である。
【0036】
また、プライマーとしては、上記SNP部位を増幅するためのPCRに用いることのできるプライマー、又は上記SNP部位を配列解析(シークエンシング)するために用いることのできるプライマーが挙げられる。具体的には、配列番号1、2、3、4、または5の塩基配列の61番目の塩基を含む領域を増幅したりシークエンシングしたりすることのできるプライマーが挙げられる。このようなプライマーの長さは10〜50塩基が好ましく、15〜35塩基がより好ましく、20〜35塩基がさらに好ましい。
【0037】
上記SNP部位をシークエンシングするためのプライマーとしては、上記塩基の5’側領域、好ましくは30〜100塩基上流の配列を有するプライマーや、上記塩基の3’側領域、好ましくは30〜100塩基下流の領域に相補的な配列を有するプライマーが例示される。PCRによる増幅の有無で多型を判定するために用いるプライマーとしては、上記塩基を含む配列を有し、上記塩基を3’側に含むプライマーや、上記塩基を含む配列の相補配列を有し、上記塩基の相補塩基を3’側に含むプライマーなどが例示される。
【0038】
なお、本発明の検査用試薬はこれらのプライマーやプローブに加えて、PCR用のポリメラーゼやバッファー、ハイブリダイゼーション用試薬などを含むものであってもよい。
【実施例】
【0039】
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。但し、本発明はこれらの実施例に限定されない。
【0040】
(1)前立腺癌と相関するSNPsの同定
前立腺癌感受性を決定する遺伝的変異を同定するために、日本人被検者を用いてゲノムワイド相関解析(GWAS)および追試(replication study)を行った。GWASとは、疾患等の表現型に関わる遺伝的変異を探索する遺伝統計学的手法である。例えば、ヒトゲノム全体を網羅するような数十万〜100万箇所のSNPsを用いて、ある疾患の患者(ケース)とその疾患にかかっていない被験者(コントロール)との間で、多型の頻度に差があるかどうかを統計的に検定することで、疾患と関連する遺伝的変異を見出すことができる。
【0041】
<被検者>
GWASおよび追試に用いた被検者の特徴を表1に示す。
【0042】
【表1】

【0043】
GWASおよび追試に用いる前立腺癌の被検者(ケース(Case))としては、東京大学医科学研究所のBioBank Japan (BBJ) (Nakamura, Y. The BioBank Japan Project. Clin Adv Hematol Oncol 5, 696-7 (2007)) に登録された前立腺癌患者群から、前立腺生検による病理学的評価に基づき、前立腺癌に罹患していると臨床的に診断された患者を選択して用いた。なお、GWASに用いた前立腺癌の被検者1583名の内、250名は前立腺癌の家族歴を有し、744名はグリーソンスコア(Gleason score)が8以上である。
【0044】
GWASに用いる対照被検者(コントロール(control))としては、BBJに登録された2480名の前立腺癌以外の疾患の患者、および大阪御堂筋ロータリークラブで募集した906名の健康なボランティアを用いた。追試に用いる対照被検者としては、これまでに前立腺癌以外の疾患のGWASに患者として用いた男性被検者を用いた。
【0045】
いずれの被検者も、アジア人集団に分類され、かつ、分集団が存在しないことは、主成分分析(PCA)により確認された。
【0046】
本研究は東京大学医科学研究所および理化学研究所横浜研究所の倫理委員会によって承認され、全ての参加者からインフォームドコンセントを得た。
【0047】
<統計解析>
GWASおよび追試において、常染色体上の各SNPと前立腺癌との相関は、遺伝モデルとしてadditive modelを用いて解析し、dominant modelおよびrecessive modelも参照した。X染色体上の各SNPと前立腺癌との相関は、2×2のカイ2乗検定により解析した。GWASと追試を組み合わせた統計解析は、同じ遺伝モデルに基づきMantel−Haenszel法により行った。
【0048】
<GWAS>
前立腺癌の被検者1594名の遺伝型は、Human610-Quad BeadChip(Illumina社)を用いて解析した。対照被検者3386名の遺伝型は、HumanHap550v3 Genotyping BeadChip(Illumina社)を用いて解析した。両チップで共通に利用できる510687個のSNPsについて相関解析を行った。
【0049】
GWASにより、染色体上の独立した8つの領域に、P<1.0×10-7で前立腺癌と有意に相関する37個のSNPsを同定した。この内、6つの領域にはすでに前立腺癌に関連するSNPsが報告されていたが、それに加えて、第5染色体短腕15領域(5p15領域)にrs12653946(P=8.3×10-10)が、第6染色体長腕22領域(6q22領域)にrs339331(P=6.0×10-8)が、前立腺癌に感受性のSNPsとして新たに見出された(表2)。
【0050】
【表2】

P値は、いずれも、genomic inflation factor(λ)に基づき補正したPGC値を意味する。
a:NCBIのヒトゲノムBuild 36の座標情報(NCBI Human Genome Build 36 coordinates)に基づく染色体上の位置。
b:SNPが位置する領域。なお、任意の遺伝子の転写開始点から20kb以内、あるいは最後のエクソンから10kb以内にSNPsが位置する場合には、SNPsは当該遺伝子に含まれるものとした。
c:GWASで用いた対照被検者での頻度に基づくメジャーアレル/マイナーアレル。
d:前立腺癌感受性をもたらすSNPアレル。
e:信頼区間(Confidence Interval;CI)95%でのアレルのオッズ比(Odds Ratio;OR)。
【0051】
<追試>
前立腺癌に感受性の箇所をさらに探索するため、前立腺癌の被検者3001名と対照被検者5415名を用いて追試を行った。前立腺癌の被検者の遺伝型は、multiplex-PCR invader assay(Third Wave Technologies)(Ohnishi, Y. et al. J Hum Genet 46, 471-7 (2001))により解析した。対照被検者の遺伝型は、Human610-Quad BeadChip(Illumina社)を用いて解析した。なお、被検者はいずれもGWASに用いた被検者とは独立である。
【0052】
追試に用いるSNPsとしては、GWASにおいて、3つの遺伝モデル(additive model、dominant model、およびrecessive model)の少なくとも1つで最小P<1.0×10-4となった263個のSNPsを選択した。これらP<1.0×10-4で前立腺癌と有意に相関する263個のSNPsの内、既知の80個を除いた183個のSNPsについて、これらSNPs間での連鎖不平衡係数(linkage disequilibium(LD)coefficient)(r2)を算出した。それぞれr2≧0.8の範囲で、P値の低い上位91個のSNPsを選択し、追試に供した。
【0053】
91個の内、3個のSNPsが、ボンフェローニ補正後のP<5.5×10-4を満たし、前立腺癌との有意な相関が再度確認された。当該3個のSNPsは、前記rs12653946およびrs339331、並びに第13染色体長腕22領域(13q22領域)のrs9600079であった。また、これら3個のSNPsは、GWASと追試を組み合わせると、PGC=3.9×10-18〜2.8×10-9で前立腺癌と有意に相関することが再度確認された。
【0054】
さらに、第2染色体短腕24領域(2p24領域)のrs13385191、および第6染色体短腕21領域(6p21領域)のrs1983891は、P<5.5×10-4を満たさなかったものの、P<0.05を満たした。GWASと追試を組み合わせると、rs13385191はPGC=7.5×10-8、rs1983891はPGC=7.6×10-8で、いずれもゲノムワイドな有意性(genome-wide significance)の閾値として設定されたP<1.0×10-7を満たしており前立腺癌と有意に相関することが確認された。
【0055】
以上より、前立腺癌に感受性の5個のSNPsが新規に見出された(表2)。また、これら5個のSNPsは、前立腺癌の家族歴を有さない被験者と比較して、前立腺癌の家族歴を有する被験者においてオッズ比(Odds Ratio; OR)が高くなる傾向が見られた。
【0056】
(2)前立腺癌感受性遺伝子の同定
前立腺癌の感受性遺伝子を探索するため、これら5個のSNPsが位置する領域のマッピング解析(連鎖不平衡(LD)パターンの解析)を行った。HapMapプロジェクトのフェーズ2の日本人のデータベース(JPT)に基づき、Haploview(Barrett, J. et al. Bioinformatics 21, 263.265 (2005))を用いて、これらSNPsの周辺領域に存在するマイナーアレル頻度(MAFs)≧0.05である全SNPsがr2>0.9で含まれるようタグSNPsを選択した。結果を図1〜5に示す。
【0057】
最も前立腺癌との相関が強いrs12653946(PGC=3.9×10-18)は、染色体の5p15領域に位置していた。36個のタグSNPsを用いて候補領域(第5染色体の1.90〜1.99 Mb)のマッピング解析を行ったところ、rs12653946の位置する20kbにわたる相関領域(associated region)が前立腺癌感受性領域として同定された(図2)。当該領域には既知の遺伝子は存在しないが、当該領域は近傍に存在するIRX4遺伝子の発現に関わっている。
【0058】
2番目に前立腺癌との相関が強いrs339331(PGC=1.6×10-12)は、染色体の6q22領域に位置し、具体的には、RFX6遺伝子のイントロン4に位置していた。59個のタグSNPsを用いて580kbの候補領域(第6染色体の117.0〜117.6 Mb)のマッピング解析を行ったところ、rs339331は、RFX6遺伝子とGPRC6A遺伝子の2遺伝子を含む200kbにわたる相関領域に位置することが明らかとなった(図4)。RFX6遺伝子は、RFXファミリーに属する転写因子をコードし、ほぼ膵臓のランゲルハンス島でのみ発現する(Aftab, S. et al. BMC Evol. Biol. 8, 226 (2008))。GPRC6A遺伝子は、Gタンパク質共役受容体(G protein-coupled receptor(GPCR))をコードし、精巣のライディッヒ細胞で強く発現する。GPRC6A遺伝子の雄ノックアウトマウスは、雌化が認められ、また、エストラジオールの血中濃度上昇とテストステロンの血中濃度低下を含むメタボリック症候群の症状を呈することが知られている(Pi, M. et al. PLoS One 3, e3858 (2008))。これらの性ホルモンは前立腺癌の発生(initiation)過程や進行(progression)過程と密接に関わっており、GPRC6A/RFX6遺伝子領域の遺伝的変異は、GPRC6Aを介した性ホルモン産生を変化させることにより前立腺癌感受性に影響している可能性がある。なお、GPRC6A遺伝子とRFX6遺伝子では、GPRC6A遺伝子の方が、前立腺癌感受性に影響している可能性が高いと考えられる。
【0059】
3番目に前立腺癌との相関が強いrs9600079(PGC=2.8×10-9)は、染色体の13q22領域に位置していた。36個のタグSNPsを用いて候補領域(第13染色体の72.57〜72.68 Mb)のマッピング解析を行ったところ、rs9600079は、35kbにわたる相関領域に位置することが明らかとなった(図5)。当該領域には、既知の遺伝子は存在しない。
【0060】
4番目に前立腺癌との相関が強いrs13385191(PGC=7.5×10-8)は、染色体の2p24領域に位置し、具体的には、C2orf43遺伝子のイントロン6に位置していた。C2orf43遺伝子とは、第2染色体のオープンリーディングフレーム43を意味し、機能未知の遺伝子である。45個のタグSNPsを用いて候補領域(第2染色体の20.72〜20.93 Mb)のマッピング解析を行ったところ、rs13385191の位置するC2orf43遺伝子の3’側の12.3kbにわたる相関領域が前立腺癌感受性領域として同定された(図1)。
【0061】
5番目に前立腺癌との相関が強いrs1983891(PGC=7.6×10-8)は、染色体の6p21領域に位置し、具体的には、FOXP4遺伝子のイントロン2に位置していた。候補領域(第6染色体の41.58〜41.74 Mb)のマッピング解析を行ったところ、rs1983891の位置する72kbにわたる相関領域が前立腺癌感受性領域として同定された(図3)。当該領域に含まれる遺伝子はFOXP4遺伝子のみであった。FOXP4遺伝子は、FOXファミリーのサブファミリーPに属する転写因子をコードし、胚発生、細胞周期制御、および腫瘍形成において重大な役割を担っている(Teufel, A. et al. Biochim. Biophys. Acta 1627, 147.152 (2003))。
【0062】
なお、欧米人被検者を用いた研究により前立腺癌と相関することが報告されている31個のSNPs(非特許文献1〜11)の内、19個のSNPsは日本人被検者を用いたGWASでも前立腺癌との相関が確認された(表3)。一方、残りの12個のSNPsは、日本人では前立腺癌との相関は確認されなかった。また、本実施例で見出された5個のSNPsは、欧米人被検者を用いた大規模な相関解析では見出されていなかったものであるが、それらのマイナーアレル頻度(MAFs)は日本人と欧米人とで顕著な差は認められなかった。これらのことから、日本人と欧米人とでは、前立腺癌感受性を決定する遺伝的変異と、マーカーとなるSNPsとの連鎖不平衡(LD)のパターンが異なっている可能性がある。よって、本実施例で見出された5個のSNPsおよびそれらと連鎖不平衡の関係にあるSNPsは、これらSNPsが前立腺癌と相関するいずれの人種においても有用であるが、特に、日本人の前立腺癌の検査に有用であると期待される。
【0063】
【表3】

「GWAS in Japanese population」は、日本人被検者を用いた本実施例のGWASおよび追試の結果を示す。濃く色付けしたSNPsは日本人においてP<1.6×10‐3で前立腺癌と有意な相関を示すもの、薄く色付けしたSNPsは日本人において1.6×10‐3<P<0.05で前立腺癌と有意な相関を示すものである。
a:データは既報(非特許文献1〜11)のものである。
b:各試験でのリスクアレル頻度。
c:HapMapデータベースから取得したリスクアレル頻度。
d:統計的検出力(statistical power)は、HapMapプロジェクトのJPTデータベースのマイナーアレル頻度に基づき、CaTS‐power calculatorにより算出した。
e:リスクアレル頻度およびオッズ比は、ステージ1とステージ2の試験結果を組み合わせたものである。
f:各SNPは、あらかじめ選択されたHapMapプロジェクトのフェーズ2のCEUデータベースのSNPsと強い連鎖不平衡(r2≧0.8)を示した。
(3)前立腺癌と相関するSNPsを用いた前立腺癌の罹患リスク予測
本願により新たに見出された上記5個と、既報の前立腺癌と相関する11個の計16個のSNPs(表4)を用いて、前立腺癌の罹患リスクの予測を行った。
【0064】
【表4】

【0065】
<方法>
前立腺癌と相関する16個のSNPs(表4)について、ロジスティック回帰モデル(Logistic regression model)によって、前立腺癌の罹患リスク診断モデルとして下記のような式を導きだした。式中で用いるパラメータについては表5に示す。
【0066】
【数1】

【0067】
【表5】

【0068】
このリスク診断モデルの精度を、モデルを構築した集団(追試で用いた前立腺癌の被検者3001名と対照被検者5415名からなる集団)の遺伝子多型情報と、該集団とは別の独立した集団の遺伝子多型情報を用いて評価をおこなった。
【0069】
<結果と考察>
上記の式を用いて、追試で用いた前立腺癌の被検者3001名と対照被検者5415名でのROCカーブを描くと、図6Aのようになり、AUC(Area Under the Curve)で0.665であった。つぎに、別の独立した732例の前立腺癌被検者および957例の男性対照被検者からなる集団について、16個の遺伝子多型の型判定を行い、上記の式を用いてロジスティック回帰分析を行い、各個人での前立腺癌リスクを検討した。ROCカーブを描くと図6Bのようになり、AUCで0.672であり、前立腺癌のリスク評価の再現性が得られた。また、前立腺癌の確定診断が比較的難しい(約80%が前立腺癌の診断が得られない)PSA値10ng/mL未満の症例について、同様の解析を行うと、AUCは0.659であり、同様の精度で前立腺癌のリスク評価が行えた(図6C)。
【0070】
血清PSA値の測定は、現在広く前立腺癌の検診に使われており、癌の診断マーカーとしては唯一信頼性が高いマーカーとされる。しかし、最近、PSA検診が最も普及し、前立腺癌の罹患者数が最も多いアメリカを中心にPSAの評価の見直しが唱えられている。まず、一般的に増殖が遅くて予後がよく、また、高齢での発生が多い前立腺癌においては、PSAスクリーニング導入による前立腺癌の生存率の延長が必ずしも確認されていない。また、一般的にPSAのカットオフ値は4.0 ng/mLであるが、4.0 ng/mL以下でも約20%に前立腺癌が発見されるとの報告があり、2 ng/ml以下でも10数%が前立腺癌を罹患しているとの報告もあり、PSAのカットオフ値がゆらいでいる。なお、10 ng/mL以上だと40%に前立腺癌が発見されるが、4〜10 ng/mLだと20%となる。このような特異性が低い診断方法で陽性になった人には、前立腺生検という侵襲的で入院を要するような精密検査が行われるのが現状である。
【0071】
前立腺癌と相関するSNPsを用いた前立腺癌のリスク診断モデルは、前立腺癌の検査に特に制限されず利用することができるが、特に、以下のような目的において有用である。
(1)PSA 4〜10 ng/mLのいわゆるグレーゾーンの症例に対して、遺伝子多型によるリスク診断を行い、侵襲的な前立腺生検を行うか否かの判断に用いる。また、前立腺生検陰性であった症例においても、遺伝子多型によるリスク診断を行い、以後のサーベイランスの頻度の決定の材料に用いる。
(2)Dutasterideなどの前立腺癌の予防プログラムがいくつか行われているが、遺伝子多型によるリスク診断によって、高リスク群を絞り込んで前立腺癌の予防プログラムを行い、効率的な前立腺癌予防を試みる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の(1)〜(5)のいずれかの領域に存在する一塩基多型を分析し、該分析結果に基づいて前立腺癌を検査することを特徴とする、前立腺癌の発症および/または罹患リスクの判定方法。
(1)第5染色体短腕15領域またはIRX4遺伝子
(2)GPRC6A/RFX6遺伝子
(3)第13染色体長腕22領域
(4)C2orf43遺伝子
(5)FOXP4遺伝子
【請求項2】
前記一塩基多型が、配列番号1、2、3、4、または5の塩基配列の塩基番号61番目の塩基に相当する塩基、または該塩基と連鎖不平衡の関係にある塩基における一塩基多型である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
配列番号1、2、3、4、または5の塩基配列において、塩基番号61番目の塩基を含む10塩基以上の配列、又はその相補配列を有する前立腺癌検査用プローブ。
【請求項4】
配列番号1、2、3、4、または5の塩基配列において、塩基番号61番目の塩基を含む領域を増幅することのできる前立腺癌検査用プライマー。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2012−157283(P2012−157283A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−19051(P2011−19051)
【出願日】平成23年1月31日(2011.1.31)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り NATURE GENETICS,September 2010,Volume 42,No.9 掲載日 2010年8月1日 掲載アドレス http://www.nature.com/ng/journal/v42/n9/index.html [刊行物等] 独立行政法人理化学研究所ホームページ 掲載日 2010年8月2日 掲載アドレス http://www.riken.go.jp/r−world/info/release/press/2010/index.html [刊行物等] 発行者名 日本癌学会 刊行物名 第69回 日本癌学会学術総会記事 発行日 平成22年8月23日 [刊行物等] 研究集会名 「オーダーメイド医療実現化プロジェクト」成果報告シンポジウム ゲノム研究最前線2010 −今後のオーダーメイド医療とは− 主催者 文部科学省 開催日 平成22年12月7日
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成22年度 文部科学省、科学技術試験研究「個人の遺伝情報に応じた医療の実現プロジェクト」産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(503359821)独立行政法人理化学研究所 (1,056)
【出願人】(511028010)
【出願人】(511027644)
【Fターム(参考)】