説明

不飽和カルボン酸無水物の連続的製造方法

ケテンを一般式(II):R−COOH (II)[式中、Rは2〜12個のC原子を有する不飽和の有機基を表す]の不飽和カルボン酸と、ケテンを一般式(II)のカルボン酸と反応させるための反応領域(1)、生成された粗製無水物混合物をさらに反応させるための反応領域(2)及び上部領域、中央部領域及び下部領域を備えた精留塔を有し、その塔底に不活性沸騰油が装入されている装置中で反応させることによる、一般式(I):R−C(O)−O−C(O)−R (I)[式中、Rは前記の意味を表す]の不飽和カルボン酸無水物の連続的製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、不飽和カルボン酸無水物の連続的製造方法、特に不飽和カルボン酸とケテンとの反応を記載する。
【0002】
DE-A-3510035には、蒸留塔の中央部での無水酢酸と不飽和カルボン酸との酸により触媒される無水物交換反応による不飽和カルボン酸無水物の連続的製造方法が記載されている。完全な反応を達成するために、無水酢酸はカルボン酸1Mol当たり0.1〜0.5Molの過剰量で使用され、その際、塔頂では酢酸と無水酢酸との混合物が生じ、つまり純粋な酢酸は得られない。
【0003】
更に、触媒により汚染された生成物が生成され、これはまず更なる方法工程で除去されなければならない。
【0004】
US-A- 4,857,239には、メタクリル酸無水物の製造方法が記載され、この場合、メタクリル酸と無水酢酸とのモル比は2.1〜3であり、重合防止剤が蒸留塔に添加される。実施例によるとこの方法は不連続的である。更に、過剰量で使用される出発材料が未使用で生じるという欠点がある。
【0005】
US-A-2003/0018217にはメタクリル酸無水物の不連続的製造方法が記載され、この場合、メタクリル酸対無水酢酸の初期のモル比は9〜11である。この生じる酢酸はすぐに搬出され、生じる反応器内容物は無水酢酸で満たされる。重合を防止するために、反応器中及び塔中に防止剤が添加される。これは完全には除去できない多くの副生成物を生成させる。
【0006】
課題は、使用した不飽和カルボン酸の完全な反応を達成し、かつ同時に生成された不飽和カルボン酸無水物が高い純度で得られる、不飽和カルボン酸無水物を連続的に製造するための改善された方法を提供することである。更に、重合は全ての領域で十分に回避され、かつこの反応の空時収率は高められる。
【0007】
本発明の主題は、一般式I
R−C(O)−O−C(O)−R (I)
[式中、Rは2〜12個のC原子を有する不飽和の有機基を表す]の不飽和カルボン酸無水物を、ケテンと一般式II R−COOH(II)[式中、Rは上記の意味を表す]の不飽和カルボン酸との反応により連続的に製造する方法において、
ケテンを一般式IIの不飽和カルボン酸と反応させるための反応領域(1)、
生成された粗製無水物混合物の更なる反応のための反応領域(2)及び
上部領域、中央部領域及び下部領域を備えた精留塔を有し、その塔底に不活性の沸騰油が装入されている装置中で、
a) 一般式IIの不飽和カルボン酸を反応領域(1)中に供給し、
b) 工程a)から得られた粗製無水物混合物を前記塔の外部又は内部にあるか又は反応領域(1)中に含まれる更なる反応領域(2)中に供給し、
c) 工程b)からの粗製無水物混合物を前記精留塔中で精製し、
d) 生じたカルボン酸を塔頂で引き出し、かつケテンを得るために再び返送し、
e) 反応していない出発材料及び生成された中間生成物を前記反応領域(1)及び/又は(2)に返送し、かつ
f) 式Iの生成物を前記精留塔の中央部領域と下部領域との間で得ることを特徴とする、不飽和カルボン酸無水物の連続的製造方法である。
【0008】
この技術的特徴により、出発材料の完全な反応と、生成物の高純度とが同時に達成され、かつ全ての領域において重合は十分に回避されることが達成される、それというのも、特に生じる不飽和無水物の塔底中での長い滞留時間が回避されるためである。
【0009】
本発明による方法のために適した不飽和カルボン酸は、2〜12、有利に2〜6、特に有利に2〜4個の炭素原子を有する不飽和の有機基を有する。適当なアルケニル基は、ビニル基、アリル基、2−メチル−2−プロペン基、2−ブテニル基、2−ペンテニル基、2−デセニル基、1−ウンデセニル基及び9,12−オクタデカジエニル基である。特に、ビニル基及びアリル基が有利である。
【0010】
特に有利なカルボン酸は、とりわけ(メタ)アクリル酸である。この(メタ)アクリル酸の概念はこの専門分野において公知であり、この場合、アクリル酸及びメタクリル酸の他に、前記の酸の誘導体でもあると解釈される。この誘導体には、特に、β−メチルアクリル酸(ブテン酸、クロトン酸)、α,β−ジメチルアクリル酸、β−エチルアクリル酸、α−クロロアクリル酸、α−シアンアクリル酸、1−(トリフルオロメチル)アクリル酸、並びにβ,β−ジメチルアクリル酸が属する。アクリル酸(プロペン酸)及びメタクリル酸(2−メチルプロペン酸)が有利である。
【0011】
本発明による方法のために適当なケテンは、一般式III R′−CR″=C=O(III)[式中、R′及びR″は同じ又は異なり、水素又はC1〜C4−アルキル基を表す]を有する。有利に、ケテンとしてCH2=C=Oが使用される。
【0012】
ケテンの製造は、一般的な専門文献、例えばH. Held, A. Rengstl及びD. Mayer著, Acetic Anhydride and Mixed Fatty Acid Anhydrides, Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistryの, 第6版, Wiley VCH, Weinheim, 2003, p.184-185から公知の慣用の方法により行われる。
【0013】
本発明による方法の場合に、反応体として使用されるケテンは、ケテン炉中で、通常の触媒、例えばトリエチルホスファートの存在で、一般式IV R′−CR″H−COOH (IV)[式中、R′及びR″は上記の意味を表す]のカルボン酸の熱分解により得られる。この熱分解は、一般に通常の温度及び圧力条件下で行われる。
【0014】
酢酸の熱分解が有利であり、その際、ケテンとしてCH2=C=Oが得られる。
【0015】
本発明による方法のために適した温度は、前記精留塔の外部に存在する反応領域又は反応器(1)を有し、その際、この領域は他の装置の構成要素と結合されている。
【0016】
得られたケテンは通常の方法で分離され、一般式II R−COOH(II)[式中、Rは前記の意味を有する]の不飽和カルボン酸と前記反応領域(1)で反応させる。得られた粗製無水物混合物を、反応領域又は反応器(2)中でさらに反応させる。この反応領域(2)は、精留塔の外部及び/又は内部及び/又は反応領域(1)中に含まれていてもよい。
【0017】
有利に前記反応領域(2)は、精留塔の内部又は外部に存在し、特に有利に外部に存在する。この反応領域(2)中には、有利に少なくとも1種の触媒が設けられている。
【0018】
反応体の、つまり式IIの不飽和カルボン酸対式IIIのケテンのモル比は、通常1:4〜8:1、有利に2:1である。
【0019】
この反応は、反応領域(2)において、有利に30〜120℃、特に有利に40〜100℃、殊に50〜80℃の範囲内の温度で実施される。この場合、反応温度は設定された系の圧力に依存する。塔の内部に反応領域(2)が配置されている場合、この反応は有利に5〜100mbar(絶対)、殊に10〜50mbar(絶対)、特に有利に20〜40mbar(絶対)の圧力範囲で実施される。
【0020】
反応領域(2)が前記塔の外部にあり、かつ反応領域(1)と別個に存在する場合、そこでは他の圧力条件及び温度条件を選択することができる。反応器(2)の反応温度を塔中及び反応領域(1)中の運転条件とは無関係に調節できることは有利である。
【0021】
この反応時間は反応温度に依存し;1回の通過の場合の反応領域(2)中の滞留時間は有利に0.5〜15分、特に有利に1〜5分である。
【0022】
ケテンCH2=C=Oと(メタ)アクリル酸とから(メタ)アクリル酸無水物を製造する場合に、反応領域(2)中の反応温度は有利に40〜100℃、特に有利に50〜90℃、更に特に有利に70〜85℃である。
【0023】
この反応混合物は、反応体の他に他の成分、例えば溶剤、触媒及び重合防止剤を有することができる。
【0024】
触媒が、精留塔の内部の反応領域(2)の内部に使用されている場合、前記触媒は精留塔の全ての領域に、有利に中央領域に設けられていることができる。
【0025】
しかしながら、有利に、前記触媒は、前記塔の外側に存在し、かつ反応領域(1)とは別個に配置された反応領域(2)が準備される。触媒領域のこの配置は有利であり、この場合、粗製無水物混合物は常に触媒領域を通過して導入される。それにより、式Iの不飽和カルボン酸無水物、例えば(メタ)アクリル酸無水物、並びに式IVのカルボン酸、例えば酢酸が連続的に得られ、前記カルボン酸はケテンを得るために返送される。
【0026】
有利に、この反応領域(2)中に不均一系触媒が使用される。不均一系触媒として、酸性固定床触媒、特に酸性イオン交換体(カチオン交換体)が特に適している。
【0027】
特に適した酸性イオン交換体には、特にカチオン交換樹脂、例えばスルホン酸基含有のスチレン−ジビニルベンゼンポリマーが属する。適当なカチオン交換樹脂は、Rohm&Haas社から商品名Amberlyst(R)、Dow社から商品名Dowex(R)及びLanxess社から商品名Lewatit(R)として、市場で入手することができる。
【0028】
触媒量(L)は、式Iの不飽和カルボン酸無水物の生産すべき量(L/h)の有利に1/10〜2倍、特に1/5〜1/2である。
【0029】
有利に使用可能な重合防止剤には、特に、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオナート、フェノチアジン、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジノオキシル(TEMPOL)、2,4−ジメチル−6−tert−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、パラ位が置換されたフェニレンジアミン、例えばN,N′−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、1,4−ベンゾキノン、2,6−ジ−tert−ブチル−アルファ−(ジメチルアミノ)−p−クレゾール、2,5−ジ−tert−ブチルヒドロキノン又は前記安定剤の2種以上の混合物が属する。フェノチアジンが特に有利である。
【0030】
防止剤の供給は、一般式IIの不飽和カルボン酸の供給流中に、前記反応領域(1)の前、前記反応領域(2)の前及び/又は精留塔中に、有利に塔頂に行うことができる。
【0031】
前記清留塔中では、不飽和カルボン酸無水物は目的生成物として中央部領域と下部領域との間で有利にガス状で引き出される。反応していない出発材料及び生成された中間生成物の返送は、反応領域に、例えばポンプを用いて行われる。
【0032】
塔底から高沸点物、例えば添加された防止剤を通常の方法によって、例えば薄膜型蒸発器又は蒸発する物質を前記精留塔内へ返送し、蒸発しない高沸点物を排出するような同様の課題を果たす装置を用いて排出することができる。
【0033】
本発明による方法のために、重合なしでの、生成された酸無水物の蒸留による分離を保証するために、沸騰油として、反応に関与する成分の沸点よりも高い沸点を有する、高沸点の不活性の熱に長時間安定の物質が使用される。しかしながら、生成された酸無水物の熱的負荷を低減するために、前記沸騰油の沸点は高すぎるのも好ましくない。重合しやすい目的生成物の長い滞留時間を避けるために、沸騰油が塔底中に存在する。
【0034】
一般に、前記沸騰油の沸点は常圧(1013mbar)で200〜400℃、特に240〜290℃である。
【0035】
適当な沸騰油は、特に、12〜20個の炭素原子を有する高級の鎖状の非分枝のパラフィン、芳香族化合物、例えばジフィル(Diphyl, ビフェニルオキシド75%とビフェニル25%とからなる共沸混合物)、アルキル置換フェノール又はナフタレン化合物、スルホラン(テトラヒドロ−チオフェン−1,1−ジオキシド)又はこれらの混合物である。
【0036】
適当な例は、次に記載する沸騰油である:
【化1】

【0037】
特に有利に、2,6−ジ−tert−ブチル−パラ−クレゾール、2,6−ジ−tert−ブチル−フェノール、スルホラン、ジフィル又はこれらの混合物が使用され、更に特に有利なのはスルホランである。
【0038】
本発明による粗製無水物混合物の精製のために、上部領域、中央部領域及び下部領域中にそれぞれ5〜15の分離段を有するすべての精留塔を使用することができる。有利に、上部領域中の分離段の数は10〜15であり、中央部及び下部の領域では8〜13である。この分離段の数とは、本発明の場合には、段塔の場合に段効率を乗じた棚段数か又は規則充填物を備えた塔又は不規則充填物を備えた塔の場合に理論段数を言う。
【0039】
棚段を有する精留塔の例は、バブルキャップトレー、シーブトレー、トンネルトレー、バルブトレー、スリットトレー、シーブ−スリットトレー、シーブバブルキャップトレー、ノズルトレー、遠心トレーのような精留塔を内容とし、不規則充填塔を有する精留塔の例は、ラッシッヒリング、レッシッヒリング、ポールリング、ベルルサドル、インターロックスサドルを有する精留塔を内容とし、規則充填物を有する精留塔の例は、メラパック(Sulzer)、ロンボパック(Kuehni)、モンツパック(Montz)、触媒ポケットを備えた規則充填物、例えばカタパック(Sulzer)のタイプを有する精留塔を内容とする。
【0040】
棚段の領域からなる、不規則充填物の領域からなる及び/又は規則充填物の領域からなる組み合わせを有する精留塔も同様に使用できる。
【0041】
有利に、不規則充填物及び/又は規則充填物を備えた精留塔が使用される。
【0042】
この精留塔は、このために適当な全ての材料から製造することができる。これには、特に特殊鋼又は不活性材料が属する。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明による方法の有利な実施態様を図1で図式的に記載する。
【0044】
ケテン(3)の製造は、慣用の方法により行われる。ケテン製造の詳細な記載は、例えばH. Held, A. Rengstl及びD. Mayer著, Acetic Anhydride and Mixed Fatty Acid Anhydrides, Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry, 第6版, Wiley VCH, Weinheim, 2003, p. 184-185に含まれている。
【0045】
引き続くケテンと(メタ)アクリル酸(=(M)AS)との反応は、反応領域(1)中で同様に慣用の方法(上記のH. Held et al著, p. 185 ff.参照)により行われる。粗製無水物混合物(4)は、他の反応領域(2)に供給される。前記反応体の温度は、この場合、供給路中の熱交換器(5)を介して調節することができる。
【0046】
この反応器(2)は、有利に固定床触媒を有する流動管状反応器である。固定床触媒として、有利に酸性イオン交換体が使用される。
【0047】
この反応器搬出流(6)を精留塔(7)中に、有利に前記塔の上部領域(7a)からの還流の下側に供給する。前記塔(7)中では、前記成分の分離が行われる。重合を避けるために、有利に塔頂に防止剤が及び(M)AS供給部中に供給される。
【0048】
上部領域(7a)中では低沸点の酢酸が中沸点物((M)AS、中間生成物)から分離され、塔頂で引き出され、ケテン製造のために再び返送される。前記塔の中央部領域(7b)では、(メタ)アクリル酸無水物(=(M)AAH)に対する中沸点物の分離が行われ、その際、中央部と底部との間で(M)AAHが有利にガス状で引き出される。前記塔の下部領域(7c)中で(M)AAHは塔底中に存在する沸騰油(8)から分離される。塔底に存在する高沸点物は、通常の方法(9)によって、例えば薄膜型蒸発器又は蒸発する物質を前記精留塔内へ返送しかつ蒸発しない高沸点物を排出するような同様の課題を果たす装置により排出することができる。
【0049】
上部領域(7a)から生じる液流は前記塔から完全に引き出され、循環流(10)として粗製無水物流(4)と一緒に前記反応器(2)に供給される。これとは別に循環流(10)は完全に又は部分的に前記反応領域(1)にも導管(11)を介して供給することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式I
R−C(O)−O−C(O)−R (I)
[式中、Rは2〜12個のC原子を有する不飽和の有機基を表す]の不飽和カルボン酸無水物を、ケテンと一般式II R−COOH(II)[式中、Rは上記の意味を表す]の不飽和カルボン酸との反応により連続的に製造する方法において、
ケテンを一般式IIの不飽和カルボン酸と反応させるための反応領域(1)、
生成された粗製無水物混合物の更なる反応のための反応領域(2)及び
上部領域、中央部領域及び下部領域を備えた精留塔を有し、その塔底に不活性の沸騰油が装入されている装置中で、
a) 一般式IIの不飽和カルボン酸を反応領域(1)中に供給し、
b) 工程a)から得られた粗製無水物混合物を前記塔の外部及び/又は内部にあるか及び/又は反応領域(1)中に含まれる更なる反応領域(2)中に供給し、
c) 工程b)からの粗製無水物混合物を前記精留塔中で精製し、
d) 生じたカルボン酸を塔頂で引き出し、かつケテンを得るために再び返送し、
e) 反応していない出発材料及び生成された中間生成物を前記反応領域(1)及び/又は(2)に返送し、かつ
f) 式Iの生成物を前記精留塔の中央部領域と下部領域との間で得ることを特徴とする、不飽和カルボン酸無水物の連続的製造方法。
【請求項2】
反応領域(2)中で不均一系触媒を使用することを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項3】
酸性固定床触媒を使用することを特徴とする、請求項2記載の方法。
【請求項4】
カチオン交換体を触媒として使用することを特徴とする、請求項2又は3記載の方法。
【請求項5】
前記反応領域(2)が前記塔の外部にだけ存在し、かつ反応領域(1)とは別個に存在することを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
式Iの不飽和カルボン酸無水物が(メタ)アクリル酸無水物であり、式CH2=C=Oのケテンと(メタ)アクリル酸との反応により製造されることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
沸騰油として、前記反応に関与する成分の沸点よりも高い沸点を有する、高沸点の不活性物質を使用することを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
沸騰油として2,6−ジ−tert−ブチル−パラ−クレゾール、2,6−ジ−tert−ブチル−フェノール、スルホラン又はジフィル又はこれらの混合物を使用することを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
【請求項9】
沸騰油としてスルホランを使用することを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
【請求項10】
塔底から高沸点成分を排出し、蒸発する物質を前記塔内へ返送することを特徴とする、請求項1から9までのいずれか1項記載の方法。

【図1】
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【公表番号】特表2009−541408(P2009−541408A)
【公表日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−517050(P2009−517050)
【出願日】平成19年3月14日(2007.3.14)
【国際出願番号】PCT/EP2007/052409
【国際公開番号】WO2007/147653
【国際公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【出願人】(390009128)エボニック レーム ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (293)
【氏名又は名称原語表記】Evonik Roehm GmbH
【住所又は居所原語表記】Kirschenallee,D−64293 Darmstadt,Germany
【Fターム(参考)】