説明

乳化化粧料

【課題】 アスコルビン酸グルコシドを有効成分として含有する美白化粧料において、使用時の感触と経時安定性が良好な乳化化粧料を提供すること。
【解決手段】 成分(a)アスコルビン酸グルコシド、成分(b)ポアクリルアミド、成分(c)ベヘニルアルコールを含有する乳化化粧料。更に、成分(d)HLB10以上の非イオン性界面活性剤を含有し、25℃での粘度が2000〜20000mPa・sである乳化化粧料。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乳化化粧料に関するものであり、更に詳しくは、アスコルビン酸グルコシドを有効成分として含有し、使用時の感触と経時安定性が良好な乳化化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、アスコルビン酸誘導体、アルブチン、コウジ酸、プラセンタエキス等の成分を美白成分として含有する化粧水、乳液、クリ−ム、パウダ−等の様々な剤型の化粧料が美白化粧料として提案されてきた。なかでもアスコルビン酸誘導体は、酸、塩、エステル等、多数の誘導体が検討されており、それらを有効成分とする商品も多数上市されている。
【0003】
そのアスコルビン酸誘導体の中でも、特にアスコルビン酸グルコシドは、水溶性であり非常に安定性が高いことが知られている(特許文献1参照)。しかしながら、アスコルビン酸グルコシドは、肌に塗布した時にはべたつきを感じることがあり、また安定性の面でも、処方成分中の水溶性高分子をゲル化させたり、エマルションを凝集させクリーミングを引き起こす等の問題を生じることも多々ある。これらを改良する目的で、例えば、アスコルビン酸グルコシドを含有する化粧料に、感触と安定性の向上のため、ポリシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体と非イオン界面活性剤または炭素原子数が12以上の高級脂肪酸を配合する乳化化粧料が提案されている(特許文献2参照。)。
【0004】
【特許文献1】特開平3−135992号
【特許文献2】特開2002−249665号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の技術では経時安定性は幾分向上するものの、特に30℃を超えるような高温に放置(例えば、夏場の保管など)された後、室温(例えば、20℃以下の温度)に戻るなどが繰り返されると、経時的に凝集が起こりキメの悪化や、増粘・ゲル化が生じ流動性が低下するなど、経時安定性での改善は不十分であり、また、のびが悪い、べたつきがあるなどといった使用感の点でも十分に満足させるものができていないのが現状である。そこで本発明では、アスコルビン酸グルコシドを有効成分として含有する乳化化粧料において、のびやべたつきなどの使用時の感触を向上させるとともに、経時安定性がより一層向上した美白化粧料を提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる実情に鑑み、本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、アスコルビン酸グルコシドを有効成分として含有し、更に、ポリアクリルアミドおよびベヘニルアルコールを含有する乳化化粧料が、使用時には水々しい感触を有し、べたつきがないなど使用感が良好で、且つ、高温放置後の凝集によるキメの悪化や増粘・ゲル化による流動性の低下などがないなどの経時安定性に優れる美白化粧料となることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち本発明は、次の成分(a)〜(c);
(a)アスコルビン酸グルコシド
(b)ポリアクリルアミド
(c)ベヘニルアルコール
を含有することを特徴とする乳化化粧料に関するものである。
更に、成分(a)の含有量が0.5〜3質量%である乳化化粧料に関するものである。また更には、成分(d)としてHLB10以上の非イオン性界面活性剤を含有する乳化化粧料に関するものである。また、25℃での粘度が2000〜20000mPa・sである乳化化粧料に関するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の乳化化粧料は、美白効果に優れ、べたつきがなく、特に高温放置後にも凝集、キメの悪化や、増粘・ゲル化、流動性の低下などがない、使用感、経時安定性に優れた乳化化粧料であった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の構成について説明する。
本発明に用いられる成分(a)のアスコルビン酸グルコシドは美白効果を目的として配合されるものである。なかでも、美白効果が容易に得られ、それ自身の安定性も良好である、α−グルコシル−L−アスコルビン酸が好ましく、特に好ましくは、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸である。
【0010】
本発明に用いられるアスコルビン酸グルコシドの含有量は、美白効果を得られる量であれば、特に限定されるものではないが、好ましくは0.5〜3質量%(以下、単に「%」と記す)である。この範囲にあると、美白効果に優れ、べたつきが抑制され、良好な経時安定性が得られることから好ましい。
【0011】
本発明に用いられる成分(b)のポリアクリルアミド(INCI名;POLYACRYAMIDE)は、アクリル酸あるいはアクリルアミドと2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸の架橋コポリマーであり、乳化化粧料の経時安定性を向上させ、水々しい感触、及びアスコルビン酸グルコシドのべたつきの抑制を得る目的として配合されるものである。このポリアクリルアミドは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、トリエタノールアミン、モノエタノールアミン等の中和剤による部分又は全体的に中和されて用いられる。このポリアクリルアミドは、例えばアゾビスイソブチロニトリル型の開始剤を用いてアクリル酸あるいはアクリルアミドと2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウムとをラジカル共重合し、架橋すること等により製造できる。ポリアクリルアミドとしては、例えば、イソパラフィン等の炭化水素や非イオン性界面活性剤と共に、水中に分散された組成物としても使用可能である。このような組成物は、具体的には、SEPPIC社製のセピゲル305、501等が市販品として挙げられる。本発明において、これらを一種又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
【0012】
本発明に用いられるポリアクリルアミドの含有量は、特に限定されるものではないが、べたつきがない使用感や、高温放置後での凝集、キメの悪化、増粘・ゲル化、流動性の低下などがない経時安定性の観点から、好ましくは0.005〜5%、より好ましくは0.05〜3%である。
【0013】
本発明に用いられる成分(c)のベヘニルアルコールは、炭素数22の高級アルコールであり、乳化化粧料の経時安定性を向上させ、水々しい感触、及びアスコルビン酸グルコシドのべたつきの抑制を得る目的として配合されるものである。本発明においては、ベヘニルアルコール以外の高級アルコールを組み合わせて用いることもできる。
【0014】
本発明に用いられるベヘニルアルコールの含有量は、特に限定されるものではないが、べたつきがない使用感や、高温放置後での凝集、キメの悪化、増粘・ゲル化、流動性の低下などがない経時安定性の観点から、好ましくは0.1〜5%、より好ましくは0.3〜2%である。
【0015】
本発明において、成分(b)及び成分(c)はそれぞれ単独でも使用感や経時安定性を向上させる効果を有するが、両成分を併用して用いることで、単独では得られ難かった、特に、使用時のべたつきや、高温放置後での凝集、キメの悪化、増粘・ゲル化、流動性の低下を相乗的に抑えることができるから特に好ましい。
【0016】
更に、本発明に用いられる成分(d)のHLB10以上の非イオン性界面活性剤は、乳化化粧料の乳化状態の改善と経時安定性を更に向上させる目的として配合されるものである。本発明に用いられる成分(b)HLB10以上の非イオン性界面活性剤は特に限定はされないが、例えば、ポリオキシエチレン(15)モノステアリン酸グリセリル、ポリオキシエチレン(15)モノオレイン酸グリセリルなどのポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル;モノミリスチン酸ヘキサグリセリル、モノラウリン酸デカグリセリル、モノステアリン酸デカグリセリルなどのポリグリセリン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレン(20)モノオレイン酸ソルビタン、ポリオキシエチレン(20)モノステアリン酸ソルビタン、ポリオキシエチレン(20)トリオレイン酸ソルビタンなどのポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレン(20)硬化ひまし油、ポリオキシエチレン(60)硬化ひまし油などのポリオキシエチレン硬化ひまし油;ポリオキシエチレン(15)コレステリルエーテル、ポリオキシエチレン(30)コレステリルエーテルなどのポリオキシエチレンコレステリルエーテル;ポリオキシエチレン(10)フィトステリルエーテル、ポリオキシエチレン(20)フィトステリルエーテルなどのポリオキシエチレンフィトステリルエーテル;モノラウリン酸ポリエチレングリコール(10)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(25)などのポリエチレングリコール脂肪酸エステル;ポリオキシエチレン(9)ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン(30)ベヘニルエーテル、ポリオキシエチレン(7)セチルエーテル、ポリオキシエチレン(20)ステアリルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル;ポリオキシエチレン(20)ポリオキシプロピレン(4)セチルエーテル、ポリオキシエチレン(30)ポリオキシプロピレン(6)テトラデシルエーテルなどのポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルを例示することができる。本発明において、HLB10以上の非イオン性界面活性剤は一種又は二種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル等が乳化性の観点から好ましいものとして挙げられる。
【0017】
また、本発明に用いられるHLB10以上の非イオン性界面活性剤の含有量は、特に限定されるものではないが、乳化状態や経時安定性の観点から、好ましくは0.1〜5%、より好ましくは0.3〜3%である。
【0018】
本発明の乳化化粧料の粘度は、B型回転粘度計を用い25℃において、2000〜20000mPa・sが好ましい。この粘度範囲であると、流動性に優れ、伸びが良く、べたつきも抑えられるなど使用性及び使用感が一層向上し特に好ましい。
【0019】
本発明の化粧料には、上記した必須成分の他に通常の化粧料に使用される成分、例えば、炭化水素、エステル、油脂、高級脂肪酸、シリコーン油、フッ素系油等の油性成分、成分(b)以外の水溶性高分子、アルコール類、ポリオール類等の水性成分、粉体、成分(d)以外の界面活性剤、紫外線吸収剤、保湿剤、酸化防止剤、金属イオン封鎖剤、美容成分、防腐剤、香料、清涼剤、pH調整剤等を本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。
【0020】
特に、本発明の乳化化粧料には、アスコルビン酸グルコシドの安定化、特に着色、変臭の抑制を目的として、金属イオン封鎖剤や酸化防止剤を配合することができる。金属イオン封鎖剤としては、例えば、アラニン、エデト酸またはその塩(例えば、エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムカルシウム、エチレンジアミン四酢酸三ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム等)、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、クエン酸塩、リン酸等が挙げられる。酸化防止剤としては、例えば、マンニトール、β−カロチン、アスタキサンチン、ルチンまたはその誘導体、レチノールまたはその誘導体、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ビタミンEまたはその誘導体、カテキンまたはその誘導体、没食子酸またはその誘導体、グルタチオンまたはその誘導体、活性酸素除去酵素(SOD)等が挙げられる。その含有量は、成分により異なるものであるが、0.0001〜20%程度が好ましい。
【0021】
本発明の乳化化粧料の用途は、乳液、美容液、マッサージ料、パック料、ハンドクリーム、ボディクリ−ム、日焼け止め料等のスキンケア化粧料、化粧用下地化粧料を例示することができ、その使用法は、手で使用する方法、不織布等に含浸させて使用する方法等が挙げられる。そのなかでも、乳液または美容液が特に好ましいものとして挙げられる。
【実施例】
【0022】
次に実施例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はこれによって何ら限定されるものではない。
【0023】
実施例1〜5および比較例1〜3:乳液
表1に示す組成および下記製法にて乳液を調製した。得られた乳液の(1)美白効果、
(2)使用感(べたつきのなさ)、(3)外観評価(キメの評価)、(4)増粘・ゲル化
評価(流動性の評価)について下記の方法により評価し結果を併せて、表1及び表2に示
した。
【0024】
【表1】

【0025】
【表2】

【0026】
(製法)
A:成分(1)〜(7)を70℃に加熱する。
B:成分(8)〜(10)を70℃に加熱後、Aに添加混合する。
C:あらかじめ溶解した成分(11)〜(15)をBに添加混合する。
D:Cを冷却後、成分(16)〜(18)を添加混合し、乳液を得た。
【0027】
(評価方法)
実施例1〜5および比較例1〜3の各試料について、(1)美白効果、(2)使用感(べ
たつきのなさ)、(3)外観評価(キメの評価)、(4)増粘・ゲル化評価(流動性の評価)
について、下記の方法により評価を行った。
【0028】
〔美白効果;試験方法、評価方法〕
専門評価パネル10名により、顔面に1日2回(朝晩)1ヶ月間、塗布した後の美白効果を下記基準にて5段階評価し、さらにその平均点から判定した。
【0029】
[評価基準]
5点:明らかに美白効果がある
4点:美白効果がある
3点:やや美白効果が見られる
2点:ほとんど美白効果が見られない
1点:まったく美白効果がみられない
[判定基準]
◎:平均点4.5点以上
○:平均点3.5点以上4.5点未満
△:平均点2.5点以上3.5点未満
×:平均点2.5点未満
【0030】
〔使用感;試験方法、評価方法〕
専門評価パネル10名により、顔面に塗布した際の使用感(べたつきのなさ)を下記基準にて5段階評価し、さらにその平均点から判定した。この美白効果及び使用感の評価結果は合わせて表1に示す。
【0031】
[評価基準]
5点:非常に良好
4点:良好
3点:普通
2点:不良
1点:非常に不良
[判定基準]
◎:平均点4.5点以上
○:平均点3.5点以上4.5点未満
△:平均点2.5点以上3.5点未満
×:平均点2.5点未満
【0032】
〔外観評価;試験方法、評価方法〕
40℃、30℃、5℃の恒温槽にサンプルをセットし、1週間放置後、各温度サンプルを20℃に戻したときの乳液のキメの状態を目視にて観察し、下記基準にて評価を行った。評価後、このサンプルを再度所定の恒温槽にセットし、同様の試験方法で、2週間後の状態と4週間後の状態を評価した。
【0033】
[判定基準]
◎:キメの悪化は全く見られない
○:ほとんどキメの悪化がみられない
△:若干キメの悪化がみられる
×:明らかにキメが悪化している
【0034】
〔増粘・ゲル化評価;試験方法、評価方法〕
乳液を細口ボトルに充填後、40℃、30℃、5℃の恒温槽にセットし、1週間放置後、各温度サンプルを20℃に戻したときの増粘・ゲル化の程度を流動性として下記基準にて評価を行った。評価後、このサンプルを再度所定の恒温槽にセットし、同様の試験方法で、2週間後の状態と4週間後の状態を評価した。なお、この外観評価、増粘・ゲル化評価の評価結果は合わせて表2に示す。
【0035】
[判定基準]
◎:容器を傾けるだけで容器からでる
○:軽く振ると容器からでる
△:容器からでにくく、強く振ればでる
×:容器からまったく出ない
【0036】
表1及び表2の結果から明らかなように、本発明に係わる実施例1〜5は、(1)美白効果、(2)使用感(べたつきのなさ)、(3)外観評価(キメの評価)、(4)増粘・ゲル化評価(流動性による評価)に優れた乳液であった。更に実施例1〜5は25℃の粘度が2000〜20000mPa・sの幅にあり、使用性および使用感が好ましい化粧料であった。
【0037】
実施例6:美容液
(成分) (%)
1.モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(HLB15) 0.5
2.セスキオレイン酸ソルビタン 0.5
3.ベヘニルアルコール 0.3
4.流動パラフィン 1.0
5.トリオクタン酸グリセリル 2.0
6.ホホバ油 1.0
7.スクワラン 1.0
8.精製水 残量
9.エデト酸二ナトリウム 0.1
10.メチルパラベン 0.2
11.フェノキシエタノール 0.5
12.グリセリン 5.0
13.乳酸ナトリウム 0.3
14.2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸 (注3) 2.0
15.ポリアクリルアミド (注1) 0.7
16.ポリアクリルアミド (注2) 0.3
17.カラギーナン 0.1
18.精製水 10.0
19.エタノール 3.0
20.香料 適量
(注1):セピゲル305 SEPPIC社製
(注2):セピゲル501 SEPPIC社製
(注3):林原生物化学研究所社製
【0038】
(製法)
A:成分(17)を70℃に加熱した成分(18)で膨潤する。
B:成分(1)〜(7)を70℃で加熱溶解する。
C:成分(8)〜(14)を70℃で加熱溶解後、Bに添加し、乳化する。
D:Cを室温まで冷却後、成分(15)、(16)とAを添加する。
E:Dに成分(19)、(20)を添加し、美容液を得た。
【0039】
実施例6の美容液は、25℃で6000mPa・sの粘度を有し、美白効果に優れ、のびが良く、べとつかず、高温放置後も、凝集、キメの悪化や増粘・ゲル化、流動性の低下などがなく使用感、経時安定性に優れた美容液であった。
【0040】
実施例7:マッサージ料
(成分) (%)
1.モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(HLB15) 0.5
2.モノステアリン酸ソルビタン 0.5
3.水素添加大豆リン脂質 0.2
4.ベヘニルアルコール 0.3
5.スクワラン 1.0
6.パルミチン酸セチル 0.3
7.ジカプリン酸プロピレングリコール 3.0
8.シリコーン油(10Pa・s) 1.0
9.精製水 残量
10.エデト酸二ナトリウム 0.05
11.メチルパラベン 0.2
12.グリセリン 5.0
13.リン酸一水素ナトリウム 0.3
14.水酸化ナトリウム 適量
15.2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸 (注2) 2.0
16.ポリアクリルアミド(注1) 0.5
17.カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.5
18.精製水 10.0
19.エタノール 5.0
20.香料 適量
(注1):セピゲル305 SEPPIC社製
(注2):林原生物化学研究所社製
【0041】
(製法)
A:成分(17)を70℃に加熱した成分(18)で膨潤する。
B:成分(1)〜(8)を70℃で加熱溶解する。
C:成分(9)〜(15)を70℃で加熱溶解後、Bに添加し、乳化する。
D:Cを室温まで冷却後、成分(16)とAを添加する。
E:Dに成分(19)、(20)を添加し、マッサージ料を得た。
【0042】
実施例7のマッサージ料は、25℃で9000mPa・sの粘度を有し、美白効果に優れ、伸び広がりに優れマッサージし易く、また、ふき取り簡単でマッサージ後もべとつかず、高温放置後も、凝集、キメの悪化や増粘・ゲル化、流動性の低下などがなく使用感、経時安定性に優れたマッサージ料であった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の成分(a)〜(c);
(a)アスコルビン酸グルコシド
(b)ポリアクリルアミド
(c)ベヘニルアルコール
を含有することを特徴とする乳化化粧料。
【請求項2】
成分(a)の含有量が0.5〜3質量%であることを特徴とする請求項1に記載の乳化化粧料。
【請求項3】
さらに、成分(d)としてHLB10以上の非イオン性界面活性剤を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の乳化化粧料。
【請求項4】
25℃の粘度が2000〜20000mPa・sであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかの1項に記載の乳化化粧料。

【公開番号】特開2006−117534(P2006−117534A)
【公開日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−303613(P2004−303613)
【出願日】平成16年10月19日(2004.10.19)
【出願人】(000145862)株式会社コーセー (734)
【Fターム(参考)】