説明

乳化型整髪料

【課題】良好な使用感で、ごわつき感、べたつき感がなく、セット力、再整髪性、セット力の持続性に優れる効果を有する乳化型整髪料を提供すること。
【解決手段】 次の成分(A)〜(D);(A)融点が60℃以上で105℃以下の油剤、(B)融点が35℃以上で60℃未満の油剤、(C)乳化剤、(D)炭素数6〜18の一価アルコールとサリチル酸とのエステルを含有し、成分(A)と成分(B)の含有質量比(B)/(A)が0.1〜10の範囲内である乳化型整髪料。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特定の融点を有する2種の油剤を特定の割合で含有し、更に乳化剤と炭素数6〜18の一価アルコールとサリチル酸とのエステルを含有する乳化型整髪料に関するものであり、更に詳しくは、良好な使用感で、ごわつき感のなさ、べたつき感のなさに優れ、スタイリング効果として、セット力、再整髪性、セット力の持続性にも優れる乳化型整髪料に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、整髪料には、求める使用感やスタイリング性、スタイリングの持続力、再整髪性、耐湿性などの機能、効果に応じて様々な成分が配合されてきた。
整髪料で、最も重要な機能であるスタイリング力を付与するために、皮膜形成性のある高分子や樹脂が汎用され、ジェルやスプレーやフォームなど様々な剤型に用いられてきた(例えば、特許文献1〜3参照)。
一方、固形油を配合して、スタイリング力を付与することも知られており、様々な油剤を組み合わせて配合したり、更に皮膜形成性のある高分子や樹脂も併用することが検討されてきた。また、近年では、固形油を配合した乳化剤型の整髪料が多く検討されてきている(例えば、特許文献4〜6参照)。
【特許文献1】特開平09−2922号公報
【特許文献2】特開平09−25220号公報
【特許文献3】特開平09−143038号公報
【特許文献4】特開2007−230926号公報
【特許文献5】特開2007−70233号公報
【特許文献6】特開2009−256257号公報
【0003】
皮膜形成性のある高分子や樹脂を配合した整髪料の特徴として、毛髪上に、固い皮膜を形成することより、優れたセット力やスタイリング持続効果を付与できるが、多量に配合すると、使用感として、ごわつき感があったり、再整髪性が悪くなり、洗髪性も悪くなる場合があった。一方、再整髪性の優れる整髪料として、皮膜形成性のある高分子や樹脂の代わりに、固形油を含有したものがあり、求める機能に応じて、固形油の種類や配合量を調整して用いられてきた。しかしながら、スタイリング力などの機能を高くすると固形油特有のべたつきが生じる場合があった。このため、整髪料の剤型として、油性剤型ではなく、乳化剤型にすることにより、使用感の改良が図られてきたが、十分な効果が得られない場合があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
固形油を配合した乳化剤型の整髪料において、べたつきの無い使用感を得るには、例えば、シリコーン油や被膜形成性の水溶性高分子を用いる方法などがある。シリコーン油を用いる方法は、シリコーン油の特性である滑らかさにより、べたつき感は抑制できるが、一方で、毛髪一本一本の毛髪表面の粘着性により、適度に毛髪が束状にまとまって、スタイリングできるような毛髪の束付き感が少なくなり、セット力や再整髪性を損なう場合があった。被膜形成性の水溶性高分子を用いる方法では、べたつき感が抑制されても、一方で、ごわつき感が生じてしまう場合があった。すなわち特許文献6のように融点の異なる複数の固形油を配合する技術も開示されているが、この場合においても被膜形成性のアクリル系ポリマー等を含有する必要があった。
従って、ごわつき感、べたつき感がなく、束付き感などのセット力に優れ、かつ再整髪性やセット力の持続性優れる乳化剤型の整髪料の開発が望まれていた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
かかる実情に鑑み、本発明者は鋭意検討した結果、融点が60℃以上で105℃以下の油剤と、融点が35℃以上で60℃未満の油剤と、乳化剤と、特定のエステル油である炭素数6〜18の一価アルコールとサリチル酸とのエステルとを含有し、さらに融点が60℃以上で105℃以下の該油剤に対し、融点が35℃以上で60℃未満の該油剤の含有質量比を特定範囲である0.1〜10とした乳化型整髪料が、良好な使用感で、ごわつき感、べたつき感が無く、セット力に優れ、更に再整髪性、セット力の持続性にも優れることを見出し、本発明を完成した。
【0006】
すなわち、本発明は、次の成分(A)〜(D);
(A)融点が60℃以上で105℃以下の油剤
(B)融点が35℃以上で60℃未満の油剤
(C)乳化剤
(D)炭素数6〜18の一価アルコールとサリチル酸とのエステル
を含有し、成分(A)と成分(B)の含有質量比(B)/(A)が0.1〜10の範囲内であることを特徴とする乳化型整髪料を提供するものである。
【0007】
また、成分(D)炭素数6〜18の一価アルコールとサリチル酸とのエステルの含有量が、0.01〜5質量%であることを特徴とする前記乳化型整髪料を提供するものである。更に、成分(E)として、高重合ポリエチレングリコールを含有することを特徴とする前記乳化型整髪料を提供するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の乳化型整髪料は、ごわつき感、べたつき感が無く、使用感に優れる。またスタイリング効果であるセット力に優れ、更に再整髪性、セット力の持続性にも優れる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明について詳細に説明する。なお、本明細書において、「〜」はその前後の数値を含む範囲を意味するものとする。
本発明の乳化型整髪料に用いられる成分(A)融点が60℃以上で105℃以下の油剤は、スタイリング効果であるセット力を付与する目的で含有される。融点は60℃以上とすることで、優位なセット力の効果をあげることができる。これは融点の高い油剤を用いることで可能となるが、105℃以上としてもその効果にはそれほど優位差はなくなることから、本発明においては、融点が60℃以上105℃以下の油剤である必要がある。また後述する成分(B)融点が35℃以上で60℃未満の油剤とを特定の割合で組み合わせて含有することにより、優れたセット力や再整髪性を付与する効果も有する。
【0010】
本発明の乳化型整髪料に用いられる成分(A)融点が60℃以上で105℃以下の油剤は、化粧品に使用可能なものであれば特に制限されず、炭化水素類、エステル類、ロウ類、油脂類、高級アルコール等が使用できる。具体的には固形パラフィンワックス、セレシンワックス、マイクロクリスタリンワックス、水添マイクロクリスタリンワックス、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、キャンデリラロウ炭化水素、キャンデリラロウエステルズ、ポリエチレンワックス、エチレン・プロピレン共重合体、合成ワックス、フィッシャートロプシュワックス、モンタンワックス、ミツロウ、ベヘニルアルコール等を例示することができ、これらの1種または2種以上を必要に応じて適宜選択して用いることができる。本発明においては、優れたセット力を得る上で、特にマイクロクリスタリンワックス、固形パラフィンワックス、ベヘニルアルコールが好ましい。
【0011】
成分(A)融点が60℃以上で105℃以下の油剤の含有量は、後述する前記の成分(A)、成分(B)の含有質量比の範囲内であれば、特に限定されないが、優れた効果を得るには、2〜40質量%(以下、%と略記する)が好ましく、5〜30%がより好ましい。
【0012】
本発明の乳化型整髪料に用いられる成分(B)融点が35℃以上で60℃未満の油剤は、スタイリング効果である再整髪性を付与する目的で含有される。また後述するが、成分(A)融点が60℃以上で105℃以下の油剤とを特定の割合で組み合わせて含有することにより、相乗的に特に優れたセット力や再整髪性を付与する効果も有する。
【0013】
本発明の乳化型整髪料に用いられる成分(B)融点が35℃以上で60℃未満の油剤は、化粧品に使用可能なものであれば特に制限されず、炭化水素類、エステル類、ロウ類、油脂類、高級アルコール、シリコーンワックス等が使用できる。具体的には、固形パラフィンワックス、ゲイロウ、ヤシ油やパーム油やヒマシ油などを水添して得られる硬化油、ワセリン、シアバター、ミリスチン酸セチル、パルミチン酸セチル、セチルアルコール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、ステアリル変性ポリシロキサン等を例示することができ、必要に応じて1種または2種以上を適宜選択して用いることができる。本発明においては、優れた再整髪性を得る上で、特に固形パラフィンワックス、ワセリン、セトステアリルアルコールが好ましい。
【0014】
成分(B)融点が35℃以上で60℃未満の油剤の含有量は、後述する前記の成分(A)、成分(B)の含有質量比の範囲内であれば、特に限定されないが、優れた再整髪性の効果を得るには、1〜40%が好ましく、2〜30%がより好ましい。
【0015】
本発明の乳化型整髪料に用いられる成分(A)油剤は、成分(A)と成分(B)の油剤の含有質量比(B)/(A)が0.1〜10の範囲内であることが必須である。成分(A)の油剤とを特定の割合で組み合わせて含有することにより、相乗的に特に優れたセット力や再整髪性を付与する効果も有する。更に、含有質量比(B)/(A)が0.3〜4の範囲内であるとより顕著な効果を得ることができる。また、含有質量比が、0.1未満であると、再整髪性が不十分な場合があり、10を越えるとセット力やセット力の持続性が悪くなる場合がある。
【0016】
本発明の乳化型整髪料に用いられる成分(C)乳化剤は、乳化型整髪料を構成する上で、必須の成分である。成分(C)乳化剤は、化粧品に使用可能なものであれば特に制限されず、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン性界面活性剤などを使用できる。これらは、必要に応じて1種または2種以上を適宜選択して用いることができる。
【0017】
アニオン性界面活性剤として具体的には、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等の脂肪酸の塩、アルキルベンゼン硫酸塩、アルキル硫酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、N−アシルアルキルタウリン塩、N−アシルタウリン塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸塩、N−アシルアミノ酸塩、N−アシル−N−アルキルアミノ酸塩等が例示することができ、必要に応じて1種または2種以上を適宜選択して用いることができる。これらの中でも、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸などの脂肪酸の塩、ココイルメチルタウリン塩、ラウロイルメチルタウリン塩、ミリストイルタウリン塩、パルミトイルメチルタウリン塩、ステアロイルメチルタウリン塩などのN−アシルメチルタウリン塩、N−ステアロイル−L−グルタミン酸塩、N−ヤシ油脂肪酸−L−グルタミン酸塩などのN−アシルアミノ酸塩から選ばれる1種又は2種以上であることが好ましい。更に上記塩の対塩基としては、ナトリウム、カリウム、アミノメチルプロパノール、モノエタノールアミン、トリエタノールアミンから選ばれる1種又は2種以上であることがより好ましい。
【0018】
ノニオン性界面活性剤として具体的には、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトールテトラ脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルポリグルコシド、N−アルキルジメチルアミンオキシド、ポリオキシエチレンコレステリルエーテル、ポリオキシエチレンフィトステリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等を例示することができ、必要に応じて1種または2種以上を適宜選択して用いることができる。これらの中でも、グリセリン脂肪酸エステルや、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、パルミチン酸ソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステルが、特に好ましい。
【0019】
両性界面活性剤として具体的には、アミノ酸タイプやベタインタイプのカルボン酸型、硫酸エステル型、スルホン酸型、リン酸エステル型のものが使用でき、例えば、N,N−ジメチル−N−アルキル−N−カルボキシルメチルアンモニウムベタイン、N,N−ジアルキルアミノアルキレンカルボン酸、N,N,N−トリアルキル−N−スルフォアルキレンアンモニウムベタイン、N,N−ジアルキル−N,N−ビス(ポリオキシエチレン硫酸)アンモニウムベタイン、2−アルキル−1−ヒドロキシエチル−1−カルボキシメチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、リン脂質等を例示することができ、必要に応じて1種または2種以上を適宜選択して用いることができる。
【0020】
カチオン性界面活性剤として具体的には、モノ長鎖アルキル型の第4級アンモニウム塩、ジ長鎖アルキル型の第4級アンモニウム塩またはエチレンオキサイド付加型の第4級アンモニウム塩、ジココイルエチルヒドロキシエチルメチルアンモニウム・メチル硫酸塩、ジステアロイルエチルヒドロキシエチルメチルアンモニウム・メチル硫酸塩等を例示することができ、必要に応じて1種または2種以上を適宜選択して用いることができる。
【0021】
本発明の乳化型整髪料に用いられる成分(C)乳化剤の中でも、優れた使用感、機能を得るには、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤が、特に好ましい。
成分(C)乳化剤の含有量は、特に限定されないが、1〜10%が好ましく、2〜7%がより好ましい。
【0022】
本発明の乳化型整髪料に用いられる成分(D)炭素数6〜18の一価アルコールとサリチル酸とのエステルは、整髪料としての再整髪性やセット力を損なうことなく、ごわつき感やべたつき感を軽減する目的で含有されるものである。
【0023】
本発明の乳化型整髪料に用いられる成分(D)炭素数6〜18の一価アルコールとサリチル酸とのエステルは、化粧品に使用可能なものであれば特に制限されず、具体的には、サリチル酸エチルヘキシル、サリチル酸イソデシル、サリチル酸ブチルオクチル、サリチル酸トリデシル、サリチル酸イソセチルなどを例示することができ、必要に応じて1種または2種以上を適宜選択して用いることができる。これらの中でも、優れた効果を得るには、サリチル酸エチルヘキシルが特に好ましい。
【0024】
本発明の乳化型整髪料に用いられる成分(D)炭素数6〜18の一価アルコールとサリチル酸とのエステルの含有量は、特に限定されないが、優れた使用感を得るには、0.01〜5%が好ましく、0.1〜3%が特に好ましい。
【0025】
本発明の乳化型整髪料には、成分(E)として、高重合ポリエチレングリコールを含有することも可能である。成分(E)の高重合ポリエチレングリコールは、セット力の持続性の向上や、べたつき感の抑制など使用感を更に向上させる効果を付与する目的で含有されものであり、油性成分である成分(A)と水性成分である水性成分(E)を併用することにより、乳化剤型において、特に優れる効果の持続を期待することが可能となる。
【0026】
成分(E)の高重合ポリエチレングリコールは、上記効果を有する高重合ポリエチレングリコールであれば特に限定されないが、特に、平均分子量が1万〜1000万の範囲にある高重合ポリエチレングリコールが好ましく、25万〜700万の範囲にあるものがより好ましい。高重合ポリエチレングリコールは必要に応じて平均分子量の異なる1種または2種以上を適宜選択して用いることができる。ここで、分子量の測定は、流体力学的測定法による分子量の平均値によって算出する。
【0027】
本発明の乳化型整髪料に用いられる成分(E)高重合ポリエチレングリコールの含有量は、特に限定されないが、優れた使用感を得るには、0.001〜1%が好ましく、0.01〜0.5%が特に好ましい。
【0028】
本発明の乳化整髪料は、上記必須成分の他に水を含有するが、化粧料に一般に用いられるものであれば、特に制限されない。水の他にも精製水、温泉水、深層水、或いは植物の水蒸気蒸留水でもよく、必要に応じて1種または2種以上を適宜選択して用いることができる。また含有量は、特に限定されず、適宜、他の成分量に応じて含有することができるが、概ね10〜70%の範囲で用いることができる。
【0029】
本発明の乳化型整髪料は、剤型として、O/W型、W/O型のいずれでも構わず、さらには、O/W/O型、W/O/W型等の多層型とすることも可能であるが、優れた使用感を得るには、O/W型が特に好ましい。
【0030】
本発明の整髪料には、上記成分(A)〜(E)以外の通常、化粧料に使用される成分、成分(A)、成分(B)以外の油剤、シリコーン油、紫外線吸収剤、成分(E)以外の水溶性高分子、増粘剤、多価アルコール、糖類、低級アルコール等の水性成分、抗菌剤、防腐剤、pH調整剤、清涼剤、ビタミン類、美容成分、香料、粉体等を本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。
【0031】
融点35℃未満の油剤として例えば、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ヘキシルドデカノール、オクチルドデカノール等の高級アルコール類、スクワラン、スクワレン、流動パラフィン等の炭化水素類、イソステアリン酸イソセチル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、2−エチルヘキサン酸セチル、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、オクタン酸セチル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、等のエステル油類、オレイン酸、リノール酸、イソステアリン酸等の脂肪酸類、低重合度ジメチルポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、ポリオキシアルキレン・アルキルメチルポリシロキサン・メチルポリシロキサン共重合体、アルコキシ変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、架橋型オルガノポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン、グリセリン変性ポリシロキサン、アミノ変性シリコーン等のシリコーン油が挙げられる。
【0032】
水溶性高分子としては、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムチン、デルマタン硫酸、ヘパリン及びケラタン硫酸から選ばれるムコ多糖類及びその塩、アラビアゴム、トラガカント、ガラクタン、キャロブガム、グアーガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、寒天、クインスシード、アルゲコロイド、トラントガム、ローカストビーンガム、ガラクトマンナン等の植物系高分子、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン等の微生物系高分子、デンプン、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子、メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ニトロセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末のセルロース系高分子、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子、ポリビニルメチルエーテル、カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマー等のビニル系高分子、ポリオキシエチレン系高分子、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体系高分子、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリエチレンイミン、ベントナイト、ラポナイト、ヘクトライト等の無機系水溶性高分子等がある。また、セット剤として汎用されるアニオン性高分子としては、例えばアクリル酸・アクリル酸エチル・N−tert−ブチルアクリルアミド共重合体、アクリル樹脂アルカノールアミン、ビニルメチルエーテル・マレイン酸エチル共重合体、ビニルメチルエーテル・マレイン酸ブチル共重合体、酢酸ビニル・クロトン酸共重合体等を例示することができる。また両性高分子としては、N−メタクリロイルエチルN,N−ジメチルアンモニウム・α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキル共重合体、アクリル酸ヒドロキシプロピル・メタクリル酸ブチルアミノエチル・アクリル酸オクチルアミド共重合体、アクリル酸・塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体等を例示することができる。カチオン性高分子としては、ビニルピロリドン・N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体ジエチル硫酸塩、塩化ジアリルジメチルアンモニウム・ヒドロキシエチルセルロース、塩化グリシジルトリメチルアンモニウム・ヒドロキシエチルセルロース、塩化ジメチルジアリルアンモニウム重合体、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体等が例示することができる。非イオン性高分子としては、例えばポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン・酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、ポリウレタン等を例示することができる。
【0033】
水性成分としては、グリセリン、ジグリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコ−ル、1,3−ブチレングリコール、低重合ポリエチレングリコール等の多価アルコール、エチルアルコール、イソプロパノール等の低級アルコール等がある。
【0034】
抗菌剤としては、安息香酸、安息香酸ナトリウム、サリチル酸、石炭酸、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、パラクロルメタクレゾール、ヘキサクロロフェン、塩化ベンザルコニウム、塩化クロルヘキシジン、トリクロロカルバニリド、感光素、ビス(2−ピリジルチオ−1−オキシド)亜鉛、イソプロピルメチルフェノール等が挙げられ、防腐剤としては、パラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール等が挙げられる。
【0035】
pH調整剤としては、乳酸、クエン酸、グリコール酸、コハク酸、酒石酸、リンゴ酸、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエタノールアミン、モノエタノールアミン等、清涼剤としては、L−メントール、カンフル等が挙げられる。
【0036】
ビタミン類としては、ビタミンA及びその誘導体、ビタミンB及びその誘導体、ビタミンC及びその誘導体、ビタミンE及びその誘導体、リノレン酸及びその誘導体等のビタミンF類;フィトナジオン、メナキノン、メナジオン、メナジオール等のビタミンK類;エリオシトリン、ヘスペリジン等のビタミンP類;その他、ビオチン、カルチニン、フェルラ酸等が挙げられる。
【0037】
美容成分としては、アミノ酸及びアミノ酸誘導体、ペプタイド類、ステロール類、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンの単独重合体、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンと疎水性モノマーとの共重合体などが挙げられる。具体的には、アミノ酸類としては、例えばグリシン、アラニン、バリン、イソロイシン、セリン、スレオニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アセチルグルタミン酸、アスパラギン、グルタミン、リジン、ヒドロキシリジン、アルギニン、シスチン、システイン、アセチルシステイン、メチオニン、フェニルアラニン、チロシン、プロリン、ヒドロキシプロリン、オルニチン、シトルリン、テアニン、トリメチルグリシン等が挙げられる。アミノ酸誘導体としては、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル・2−オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル・ベヘニル・2−オクチルドデシル)、N−ラウロイルサルコシンイソプロピル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジオクチルドデシル等が挙げられる。ペプタイド類としては、動物、魚、貝、植物、絹由来のいずれでもよく具体的には、コラーゲン及びその誘導体又はそれらの加水分解物、エラスチン及びその誘導体又はそれらの加水分解物、ケラチン及びその誘導体又はそれらの分解物、コムギタンパク及びその誘導体又はそれらの加水分解物、ダイズタンパク及びその誘導体又はそれらの加水分解物等が挙げられる。ステロール類としては、コレステロール、フィトステロール等が挙げられる。
【0038】
粉体としては、通常の化粧料に使用されるものであれば、その形状(球状、針状、板状、等)や粒子径(煙霧状、微粒子、顔料級等)、粒子構造(多孔質、無孔質等)を問わず、いずれのものも使用することができる。
【実施例】
【0039】
以下に実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。尚、これらは本発明を何ら限定するものではない。
【実施例1】
【0040】
実施例1(本発明品1〜14及び比較品1〜4):整髪料
下記表1に示す整髪料を下記製造方法により調製し、(イ)ごわつき感のなさ、(ロ)べたつき感のなさ、(ハ)セット力、(ニ)再整髪性、(ホ)セット力の持続性の各項目について、以下に示す評価方法及び判定基準により評価判定し、結果を併せて表1に示した。
【0041】
【表1】

【0042】
【表2】

【0043】
【表3】

【0044】
(製造方法)
A:成分1〜10を80℃に加熱し、混合する。
B:成分11〜15を80℃に加熱し、混合する。
C:BにAを添加し、乳化する。
D:Cを冷却する。
E:Dに成分16を添加し、均一混合して、整髪料(O/W型)を得た。
【0045】
〔評価項目(イ)〜(ニ)及び(ホ)の評価方法〕
人毛のウィッグ(カツラ)を、下記参考調製例のシャンプーAで洗髪し、同じく下記参考調製例のリンスBにて施術後、乾燥させた。次に、本発明品1〜9および比較品1〜4の試料3gを各々人毛ウィッグの毛に塗布し、スタイリングしたものについて(イ)ごわつき感のなさ、(ロ)べたつき感のなさ、(ハ)セット力について評価した。その後30℃、湿度80%で1時間静置後、(ニ)再整髪性、(ホ)セット力の持続性について評価した。これらの評価は専門評価者5名により以下の評価基準(I)に従って5段階に官能評価し、更に全専門評価者の評点の平均点を以下の判定基準(II)に従って判定した。
【0046】
評価基準(I)
[評価結果] :[評 点]
非常に良好 : 5点
良好 : 4点
普通 : 3点
やや不良 : 2点
不良 : 1点
判定基準(II)
[評点の平均点] :[判 定]
4.5以上 : ◎
3.5以上〜4.5未満 : ○
1.5以上〜3.5未満 : △
1.5未満 : ×
【0047】
参考調製例:シャンプーA
下記処方及び製法でシャンプーAを調製した。
(成分) (%)
1.テトラデセンスルホン酸ナトリウム 10
2.ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム 6
3.ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン 4
4.ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸トリエタノールアミン 3
5.ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 6
6.1,3−ブチレングリコール 2
7.カチオン化グアーガム 1
8.エデト酸二ナトリウム 0.2
9.防腐剤 0.1
10.香料 0.1
11.精製水 残量
(製法)
成分1〜11を70℃で均一に加熱混合し、後に冷却する。
【0048】
参考調製例:リンスB
下記処方及び製法でリンスを調製した。
(成分) (%)
1.セトステアリルアルコール 5
2.ミリスチン酸イソプロピル 2
3.塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 2
4.プロピレングリコール 5
5.ヒドロキシエチルセルロース 0.5
6.防腐剤 0.1
7.香料 0.1
8.精製水 残量
(製法)
成分1、2を70℃で均一に加熱混合し、加熱溶解した成分3〜6、8に添加し、乳化する。冷却後、成分7を添加する。
【0049】
表1の結果から明らかなように、本発明品1〜14の整髪料(O/W型)は、比較品1〜4に比べ、各成分の特性が十二分に発揮されるため、いずれもごわつき感、べたつき感がない優れた使用感で、セット力、再整髪性、セット力の持続性にも優れた良好なものであった。
一方、成分(A)に対する成分(B)の含有質量比が、0.01である比較品1は、べたつき感は、良好だが、ごわつき感があり、再整髪性が悪いものであった。また、成分(A)に対する成分(B)の質量比が、20.0である比較品2は、ごわつき感は良好だが、セット力、セット力の持続性に劣るものであった。また、成分(C)を含有しない比較品3は、セット力、セット力の持続性は良好だが、べたつき感のなさに劣るものであった。一方、成分(C)を含有せず、代わりにシリコーン油(ジメチルポリシロキサン)を含有した比較品4は、べたつき感のなさは良好であったが、再整髪性が劣るものであった。
【0050】
実施例2:ヘアワックス(O/W型)
(成分) (%)
1.カルナウバワックス(融点80℃) 2
2.キャンデリラワックス(融点70℃) 2
3.ミツロウ(融点65℃) 2
4.(エチレン/プロピレン)コポリマー(融点95℃)

5.ポリエチレンワックス(融点88℃) 2
6.セレシンワックス(融点76℃) 2
7.マイクロクリスタリンワックス(融点79℃) 1
8.パラフィンワックス(融点63℃) 1
9.ベヘニルアルコール(融点69℃) 1
10.セトステアリルアルコール(融点53℃) 2
11.パルミチン酸セチル(融点48℃) 2
12.パラフィンワックス(融点50℃) 1
13.ワセリン(融点50℃) 1
14.トリエチルヘキサノイン 5
15.流動パラフィン 5
16.オクチルトリアゾン 0.2
17.メトキシケイヒ酸エチルヘキシル 0.2
18.N−ステアロイル−L−グルタミン酸 2
19.N−ヤシ油脂肪酸−L−グルタミン酸 0.5
20.ポリオキシエチレンベヘニルエーテル(30E.O.) 0.5
21.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.) 0.5
22.ステアリン酸PEG−55 0.5
23.サリチル酸エチルヘキシル 0.5
24.精製水 残量
25.水酸化ナトリウム 0.3
25.1,3−ブチレングリコール 5
26.ジプロピレングリコール 1
27.グリセリン 1
28.高重合ポリエチレングリコール(分子量40万) 0.1
29.フェノキシエタノール 0.5
30.グリシン 0.2
31.加水分解ダイズペプチド 0.2
32.加水分解シルク 0.2
33.ポリメタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン 0.1
34.香料 0.1
【0051】
(製造方法)
A:成分1〜23を80℃に加熱し、混合する。
B:成分24〜29を80℃に加熱し、混合する。
C:BにAを添加し、乳化する。
D:Cを冷却する。
E:Dに成分30〜34を順次添加し、均一混合して、ヘアワックスを得た。
【0052】
実施例2のヘアワックス(O/W型)を実施例1と同様に評価したところ、ごわつき感のなさ、べたつき感のなさの使用感に優れ、セット力、再整髪性、セット力の持続性に優れたものであった。
【0053】
実施例3:ヘアクリーム(O/W型)
(成分) (%)
1.フィッシャートロプシュワックス(融点93℃) 3
2.コメヌカロウ(融点77℃) 3
3.モンタンロウ(融点70℃) 3
4.キャンデリラロウ炭化水素(融点65℃) 3
5.キャンデリラロウエステルズ(融点80℃) 2
6.セレシンワックス(融点76℃) 1
7.マイクロクリスタリンワックス(融点82℃) 1
8.パラフィンワックス(融点63℃) 1
9.ベヘニルアルコール(融点69℃) 1
10.セチルアルコール(融点49℃) 2
11.シアバター(融点38℃) 2
12.水添パーム油(融点48℃) 1
13.水添ヤシ油(融点45℃) 1
14.エチルヘキサン酸セチル 3
15.スクワラン 2
16.N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル
・2−オクチルドデシル) 0.1
17.N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル
・ベヘニル・2−オクチルドデシル) 0.2
18.ステアロイルメチルタウリンナトリウム 1.5
19.ミリストイルメチルタウリンナトリウム 0.5
20.トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン
(20E.O.) 0.5
21.モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン
(20E.O.) 0.5
22.モノパルミチン酸ソルビタン 0.5
23.サリチル酸エチルヘキシル 1
24.精製水 残量
25.クエン酸 0.1
25.プロピレングリコール 5
26.ソルビトール 1
27.ジグリセリン 1
28.高重合ポリエチレングリコール(分子量200万) 0.05
29.1,2−ペンタンジオール 0.5
30.プロリン 0.2
31.加水分解コンキオリン 0.2
32.加水分解コラーゲン 0.2
33.ポリクオタニウム−51 0.1
34.香料 0.1
【0054】
(製造方法)
A:成分1〜23を80℃に加熱し、混合する。
B:成分24〜29を80℃に加熱し、混合する。
C:BにAを添加し、乳化する。
D:Cを冷却する。
E:Dに成分30〜34を順次添加し、均一混合して、ヘアクリームを得た。
【0055】
実施例3のヘアクリーム(O/W型)を実施例1と同様に評価したところ、ごわつき感のなさ、べたつき感のなさの使用感に優れ、セット力、再整髪性、セット力の持続性に優れたものであった。
【0056】
実施例4:ヘアマットワックス(O/W型)
(成分) (%)
1.マイクロクリスタリンワックス(融点79℃) 8
2.パラフィンワックス(融点63℃) 5
3.ベヘニルアルコール(融点69℃) 5
4.パラフィンワックス(融点50℃) 5
5.ワセリン(融点50℃) 5
6.オクチルトリアゾン 0.5
7.ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル 0.1
8.オクトクリレン 0.1
9.ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニル
トリアジン 0.1
10.フィトステロール 0.1
11.コレステロール 0.1
12.ポリメチルシルセスキオキサン 1
13.結晶セルロース 1
14.タルク 5
15.マイカ 5
16.ジカプリン酸プロピレングリコール 5
17.ツバキ油 0.1
18.ステアリン酸 2.5
19.グリセリン脂肪酸エステル 0.5
20.トリセテアレス−4リン酸 0.5
21.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(40E.O.) 0.5
22.ステアリン酸PEG−40 0.5
23.サリチル酸エチルヘキシル 0.2
24.精製水 残量
25.水酸化カリウム 0.1
25.トリエタノールアミン 0.2
26.プロピレングリコール 5
27.ポリビニルピロリドン 0.5
28.高重合ポリエチレングリコール(分子量200万) 0.05
29.ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.05
30.メチルパラベン 0.2
31.ヒアルロン酸 0.2
32.カチオン化ヒアルロン酸 0.2
33.海藻エキス 0.1
34.香料 0.1
【0057】
(製造方法)
A:成分1〜23を80℃に加熱し、混合する。
B:成分24〜29を80℃に加熱し、混合する。
C:BにAを添加し、乳化する。
D:Cを冷却する。
E:Dに成分31〜34を順次添加し、均一混合して、ヘアマットワックスを得た。
【0058】
実施例4のヘアワックス(O/W型)を実施例1と同様に評価したところ、ごわつき感のなさ、べたつき感のなさの使用感に優れ、セット力、再整髪性、セット力の持続性に優れたものであった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の成分 (A)〜(D);
(A)融点が60℃以上で105℃以下の油剤
(B)融点が35℃以上で60℃未満の油剤
(C)乳化剤
(D)炭素数6〜18の一価アルコールとサリチル酸とのエステル
を含有し、成分(A)と成分(B)の含有質量比(B)/(A)が0.1〜10の範囲内であることを特徴とする乳化型整髪料。
【請求項2】
成分(D)炭素数6〜18の一価アルコールとサリチル酸とのエステルの含有量が、0.01〜5質量%であることを特徴とする請求項1記載の乳化型整髪料。
【請求項3】
さらに成分(E)として、高重合ポリエチレングリコールを含有することを特徴とする請求項1又は2記載の乳化型整髪料。


【公開番号】特開2012−149003(P2012−149003A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−8256(P2011−8256)
【出願日】平成23年1月18日(2011.1.18)
【出願人】(000145862)株式会社コーセー (734)
【Fターム(参考)】