説明

伸延及び収縮組み立て品

【課題】外科手術中に、組織へのアクセスを容易にするため、軟組織を収縮させる改良された装置を提供する。
【解決手段】軟組織を基準面から収縮させることができる組み立て品40であり、この組み立て品は少なくとも1つの収縮要素51を含んでおり、この少なくとも1つの収縮要素51は、これの定着を可能にするための構造部を有する末端部を備えている。この組み立て品はまた、定着部に対して少なくとも1自由度の移動を可能にする、少なくとも1つの収縮要素の基端部50を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、伸延及び収縮組み立て品に関する。本発明はさらに、脊椎手術を含む、しかしこれに限定されることのない手術を含む用途において、軟組織の収縮のための改善された装置に関する。本発明はまた、収縮における機械的利点及び効率性を最適化し、収縮筋の望ましくない引張りに抵抗する、伸延及び収縮機能を実施する組み立て品を提供する。
【背景技術】
【0002】
脊椎手術、特に頸部手術を促進する組織の収縮に使用される、多数の組み立て品が存在する。
【0003】
一般的に実施されている多くの前頸処置は、典型的に、病に冒された円板材料の一部又は全部を除去するステップと、伸延装置によって隣接する椎骨を分離するステップと、除去した円板材料が占めていた空間内に移植骨又はケージあるいは人工円板を挿入するステップとが関与する、椎間結合である。この処置は、患者の正面から(前方体内固定)、又は背面から腰椎内において(後方体内固定)行うことができる。正面から行う場合には、収縮力の大きさを収縮装置のブレードによって縮小させることで、侵襲を可能な限り最小に留め、処置中の椎骨領域への接触を可能にするべく取り除かれる臓器、組織、脈管構造への妨害及び外傷を最小化することが重要である。後方手術の場合、挿入空間に余裕があり、収縮が必要なすなわち筋肉のような後方構造は感度が低いため、より大型の器具を利用することができる。
【0004】
周知の装置の一例方法により、米国特許第6,669,699号は、前頸固定手術に使用する伸延器具を開示している。椎骨間伸延器具は、湾曲した外面と平坦な内面をそれぞれ有する上方半部と下方半部を設けた、二枚貝型のヘッドを有する。このヘッドの末端側は蝶番留めされているため、ヘッドは基端側から開閉できる。この蝶番は分離式蝶番であるので、半部は蝶番軸周囲で相互に対して角度付けされるだけでなく、相互に対して垂直に分離することができる。伸延分離装置は、徐々に先細りした末端部と、検査器具の細長い軸を収容するための縦穴とを有するため、分離装置をシャフトに対して縦方向に移動することができる。分離装置を前方へ移動させると、先細りした上方面と下方面がヘッドの平坦な内面と係合し、ヘッドの蝶番軸の周囲で半部が角度付けされてヘッドが開口する。
【0005】
別の例では、米国特許第6,743,231号が、脊椎インプラント組み立て品の相対位置を、永久的な固定位置が決定されるまで一時的に固定するための一時的な脊椎固定装置及び方法を開示している。この開示された装置及び方法は、脊椎インプラント組み立て品の配置の容易さを拡張し、脊椎骨の位置決めの精密度を促進するものである。この装置は、脊椎手術に要するステップの数を減らし、術後の合併症発生の可能性を低減することができる。
【0006】
別の例では、米国特許第6,017,342号が、旋回可能に接続した2つのハンドルを有する圧縮及び伸延器具を開示している。操作時には、あご部が、例えば人間の骨のような物体と係合する。制御ネジが機械的に有利な配置を介してハンドルに接続しており、また、あご部を、物体と係合させるべく旋回させる。あご部を精密且つ正確に動作させるために、ネジとハンドルの間に耐摩擦接続部を設けている。一実施形態では、ネジが器具の軸になっており、別の実施形態ではネジは器具を横断している。これら両方に機械的利点がある。
【0007】
別の例では、2004年3月30日出願の米国特許第6,712,825号が、隣接した椎骨のような要素どうしを分離させる椎骨円板空間伸延装置を開示している。この伸延装置は、好ましくは単純な鋏形状又は複動式鋏形状のいずれかの鋏型伸延機構を有する。この伸延器は、伸延器が使用される患者及び状況に対応して別のブレードを使用できるように、伸延器のあご部から取り外せるようになっているブレードを含む。あご部は合致固定部を含み、ブレードは、合致固定部に関連して取り外すことができる合致部分を含む。開示されたこの発明の原理によれば、円板空間の伸延中にインプラントを挿入する技術を実施できるようにする脊椎円板伸延装置が提供される。好ましくは、ブレードが、隣接する椎骨本体の上方面及び下方面と接触している間に、インプラントが伸延装置ブレードどうしの間の円板空間内に滑入される。伸延装置は、前方又は前側方のアプローチに容易に使用できるように、可能な限り低侵襲性で、可能な限り低外傷性のものとして形成されている。そのため、伸延装置は、小さな切開部を介して人間の解剖学上の狭い空間内で使用できるような構造に成っている。この伸延装置は、旋回可能に接続した1対のハンドルを設けた鋏型構造を有する。伸延装置あご部が各ハンドルの末端部に結合しているため、両ハンドルを動かすことで両あご部が引き離され、これにより処置中の椎骨が離される。あご部を離す動作に要する空間をさらに縮小して、装置及び処置の侵襲性をさらに最小化するために、あご部とハンドルは複動式鋏型構造にて旋回可能に結合している。ハンドル、あご部、伸延装置機構は全て同一面上に配置することができるが、伸延中及びインプラントの挿入中に処置部位を見ることができるようにするために、少なくともハンドルを伸延装置あご部の平面の外に角度付けすることができる。
【0008】
伸延を維持するために、ハンドル付近又はハンドル内にロック機構を提供することが好ましい。このロック機構は、第1ハンドル上に搭載され、第2ハンドルを通過するスピンドル又はネジ山付きボルトを含んでいてよい。内部ネジ山付きのスピードナットがネジ山付きボルト上に回転可能に搭載されているために、ボルトに伴うスピードナットの動作が、第2ハンドルの、第1ハンドルから離れる動作を選択的に阻止し、これにより、椎骨が所望の伸延位置に維持される。
【0009】
伸延装置のブレードは、伸延装置の万能性を増加するように構造されており、伸延装置あご部に取り外し可能に結合している。そのため、所与の処置又は患者について、必要又は要望に応じブレードを交換することができる。
【0010】
別の実施形態では、伸延装置のブレードは、伸延装置機構の平面から出るように、段階的に湾曲している。この段階的な湾曲のために、あご部の末端部を、患者の身体内で、臓器や、主要血管を含む脈管構造への接触を最小限に留めながら安全に操作することが可能になる。さらに、段階的に湾曲したブレードは小さな開口部及び空間を介した操作可能性に富んでいるため、このような湾曲により、小さな切開からの挿入が可能になる。
【0011】
伸延装置組み立て品の別の例では、2004年5月25日出願の米国特許第6,740,119号は、椎骨どうしを、解剖学上の正しい空間が間に設けられるように伸延させる方法を開示しており、この方法は、解剖学上適切な椎骨間の距離が得られるまで、一連の進行的に幅広くなっている複数の円筒形スペーサ要素を、隣接する椎骨どうしの間の椎骨間空間内に連続的に挿入したり取り外したりするステップを含む。
【0012】
手術に幅広く用いられ、また、前脊椎手術に平常的に用いられている従来の自己保持式の収縮装置には固有の制限が存在する。典型的にこれらの収縮装置は2つのブレードを有し、これらのブレードは鋏型ハンドルの蝶番によって繋げられ、一端に歯を設けている。外科医が、望ましい露出を行うためにハンドルを圧縮すると、歯が組織内又は組織の下を握持し、組織に側方力を付加する。歯は、外傷部位の両側を握持し、収縮力の一様な分布によってこれを収縮させる。つまり、2つの側部、例えば前方(前部)頸部外傷部位の左側と右側を(気管、喉頭、ETチューブ、食道、甲状腺は1側部のみ)異なる抵抗力で収縮させた場合に、抵抗力が弱い側に過剰な力と収縮が付加され、これと対向するより抵抗力の強い側が収縮する。これは、従来の収縮装置が滑り、ねじれ、上昇してしまう理由の1つである。これらの収縮装置の歯を頚長筋の下(脊椎の隣)に位置決めすることは、ある程度までは効果があり、また、首の前方(前部)に収縮装置を固定する標準的な方法ではあるが、最初に収縮装置を正確な場所に固定することが難しい上に、通常、手術中に収縮装置の再位置決めを数回繰り返す必要がある。生体構造を傷付けないようにするために、歯はあまり鋭く、長くならないように設ける。従来の収縮装置が滑る第2の理由は、収縮力が、頂部、即ち外傷部位より或る距離で離れた外部から、外傷部位底部の収縮力を要する部位へと付加されるためである。この最も抵抗性の低い経路は上方に向いており、収縮装置が開放すると、ほんの僅かな曲げさえも、ブレードが外傷部位の外の最も抵抗性の低い経路を上方へ追随する際に力のベクトルを生じさせる傾向にあるため、収縮装置の望ましくない変位が生じ、その結果、収縮が弱まる。収縮装置が滑る第3の理由は、収縮力下にある組織の抵抗力が低下するためである。自己保持式の収縮装置は安定性を抵抗力に依存しているため、抵抗力が低下すると必然的に緩和が生じる。
【0013】
調整を繰り返すことによって、例えば嚥下障害や声のかすれといった不要な組織の損傷が、前頸手術の5〜10%の割合で生じる可能性があり、実際に生じている。さらにこれは時間の無駄であり、不要な出血も生じる。当業者は、このタイプの手術の最も上手くいかない部分は、収縮装置の位置決めと、この位置の維持であることを理解している。従来の収縮装置には、望ましくない上方への回転力に抵抗するために、鎖で押し下げているものや、重量を重くしているものもある。
【0014】
周知の収縮装置ブレードのいくつかは骨固定用の短い釘を有しており、この短い釘によって、ブレードの制限された動作を可能にする力点が作られる。別の収縮装置システムは、ピン又はネジによって、収縮装置ブレードを外傷部位内の骨に固定することを可能にする。いくつかの周知の収縮装置システムでは、外傷部位の外部に設けた、例えばシンセ社(Synthes(商標))製のシンフレーム(Synframe(商標))のような枠に取り付けた回転軸の周囲で、収縮装置ブレードが回転することができる。
【0015】
ホーマンズ(Hohmans(商標))、テイラー(Taylor(商標))収縮装置は、骨固定の効力を提供するために、骨内に打ち込んだ、又は適所に押し込んだ統合点を有する。これらは整形外科手術において幅広く用いられている。固定ピン用の管を組み込んだ、テイラー(Taylor(商標))タイプの収縮装置ブレードが知られている。また、R.バリー・ソレル医師(Dr R Barry Sorrells)により設計された臀部収縮装置システムのような、梃子タイプの収縮装置も知られている。さらに、ネジによる骨への固定手段を有する、収縮装置ブレード(1つ又は複数)用のレールシステムが知られている。またさらに、S.デビッド・スタルバーグ医師(Dr S David Stulberg)によって設計された、骨内に突き通した、又は打ち込んだピンのみを使用する臀部収縮装置システムも知られている。これらのいくつかは、若干の曲げ又は梃子状部分を設けているが、真の回転を許容するものではない。梃子状の収縮装置を固定するための外枠も知られている。例えば、S.デビッド・スタルバーグ医師(Dr S David Stulberg)によって設計された、補助(外科医)が不要な自己保持式の臀部手術収縮装置が知られている。
【特許文献1】米国特許第6,669,699号
【特許文献2】米国特許第6,743,231号
【特許文献3】米国特許第6,017,342号
【特許文献4】米国特許第6,712,825号
【特許文献5】米国特許第6,740,119号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
短い固定点を介して骨内に打ち込んだ場合には、回転を複数回行うことで緩和及び望ましくない引き込みが生じる。ピンが、骨内の奥深くにしっかりと固定されずに、単純な梃子点としての点上に位置している場合には、衝突があったり、補助の外科医がピンから注意を逸らすとピンが滑る傾向にある。したがって、従来技術の主な欠点は、使用時に固定を弱めることなく自由に回転できる収縮システムが存在しないことである。
【0017】
外傷部位の頭部及び尾部(頂部及び底部)のための収縮ブレードが従来の伸延ピン上を滑る前頸システムが知られている。この場合、側方(横方向)収縮装置を独立的に追加する必要がある。これらのブレードは緩く、ピンの軸周囲でしか回転できず(あまり実用的でない)、調整ができない。これらは、脊椎と平行する側方への収縮を提供できず、これは大きな問題である。この側方への収縮については、以降で説明する本発明でしか考慮されていない。
【0018】
頸部円板交換用のプロディスク(Prodisc(商標))前頸システムは伸延ネジを有し、この伸延ネジには、このネジの上を下方へ滑る伸延アームが設けられている。プロディスク(Prodisc(商標))の頂部には、ネジの基部に下方の圧力を印加して伸延アームを固定するためのネジキャップが使用されている。
【課題を解決するための手段】
【0019】
発明
本発明は、1つの形態において、伸延及び収縮組み立て品の改善を提供する。本発明はさらに、手術を含み、また脊椎手術を含むがこれに限定されない用途に用いるための、前述の従来の収縮装置の欠点を改善する、軟組織を収縮させる改良された装置を提供する。本発明はまた、機械的利点と収縮の効率性を最適化する伸延及び収縮機能と、望ましくない収縮装置の抜け出しを阻止する機能を実施する組み立て品を提供する。特に、本発明は、収縮装置のしっかりとした定着と、収縮力を調整するための収縮装置の縦方向及び回転的な調整とを可能にする組み立て品を提供する。
【0020】
本発明はさらに、収縮の効率を最適化し、望ましくない収縮装置の抜け出しを阻止しながら、伸延と収縮の両方において機械的利点を達成できるようにするために、伸延ピンと、これと協働するスリーブとを使用して行う椎骨の伸延と連係して、前述の収縮機能を実施する組み立て品に関する。
【0021】
本発明は手術への用途を参照して説明されているが、当業者は、本発明が、収縮のみにおいて、また、収縮と伸延の組み合わせにおいてより幅広い用途を有することを理解するだろう。
【0022】
外科手術中に、組織へのアクセスを容易にするために収縮装置が使用される。本発明は、1つの形態において、前述した従来技術の望ましくないずれを生じずに、しっかりした定着と、収縮装置ブレードのための基部と、外傷部位内でブレードを回転させるための安定した軸とを提供する、(直接又は間接的な)骨内固定の原理を採用している。
【0023】
本発明は、手術処置中に要求される少なくとも1つの収縮装置ブレードの可変選択的な回転を可能にする一方で、組織の露出と手術部位へのアクセスとを改善し、(組織に対する動作を制御及び低減することで)軟組織の損傷及び打撲傷その他を最小化する。本発明は、ブレードの安定性を維持する一方で、収縮圧を調整し、収縮装置により印加される組織圧を減少させることで、組織損傷を最小化する機能によって、周知の従来技術から傑出する。収縮装置を骨に直接又は間接的に固定する(定着させる)ことで、望ましくない滑りが阻止され、選択された回転量とは別の再調整が不要になる。また、手術外傷部内からの安定した回転軸は収縮圧に機械的利点を与え、これにより外科医の疲労が軽減される。回転を伴う骨固定は多数の異なる方法によって達成でき、またこれらは多くの解剖学上の状況に適用できる。
【0024】
以下で説明する、直接固定収縮装置組み立て品と、間接的に定着された収縮装置及び伸延の組み立て品とを含んだそれぞれの実施形態には、次の共通の特徴が存在する。
【0025】
1.骨への固定手段
2.固定点と収縮装置の間の接続(繋がり)
3.組織を収縮する手段(ブレード)
4.ブレードの骨への直接又は間接的な固定によって命じられた可変回転を行う機構。
【0026】
骨への固定、繋がり、ブレード、回転手段は、図1を参照して説明しているもののような直接的な収縮装置係合であってよく、また、固定は、複数の構成部品の様々な組み合わせによって達成された図20を参照して説明しているもののように間接的であってよい。
【0027】
本発明はこれの全ての形態において、主に脊椎及び整形外科手術にて骨固定が実行可能な全ての場合に適用でき、さらに、これ以外の手術分野への適用も可能である。
【0028】
本発明の別の目的は、最適な側部アームの定着、組織への負荷の印加、回転及び縦方向への調整を提供し、椎骨伸延ピンと共に使用することが可能な、改良された、創傷縁を収縮させるための組織収縮組み立て品を提供することである。
【0029】
本発明のさらなる目的は、伸延装置と収縮装置の挿入を効率的且つ単純に行う組み立て品を提供することである。ここまでに明述していない本発明のこれ以外の目的は、以下に開示する好ましい実施形態の説明によって明確に理解されるだろう。
【0030】
本発明はこれの最も広い形態において、
軟組織の創傷縁の収縮と椎骨の伸延とを組み合わせた組み立て品を備え、前記組み立て品は、
前記椎骨内に定着させた1対のピンと、
前記ピンと同心的に係合するスリーブと、
前記スリーブを介して前記ピンに伸延力を付加する手段と、
1本の前記ピンと係合できる凹部を含む第1端部と、合致する外形を介して第1収縮装置アームを取り外し可能に受容するための接続手段を含む第2端部とを有する、第1側部アームと、
前記ピンのもう1本と係合できる凹部を含んだ第1端部と、合致する外形を介して第2収縮装置アームを取り外し可能に受容する接続手段を含んだ第2端部とを有する、第2側部アームと、
を含んでおり、前記対応する接続手段のそれぞれにより、前記軟組織縁を収縮するべく前記収縮装置アームの各々を回転可能に調整することが可能になる。
【0031】
本発明は別の幅広い形態において、
軟組織の創傷縁を収縮させる組み立て品を備え、この組み立て品は、
椎骨内に定着させたピンと係合できる凹部を含んだ第1端部と、第1収縮装置アームを合致外形を介して取り外し可能に受容する接続手段を含んだ第2端部とを有する、第1側部アームと、
第2ピンと係合できる凹部を含んだ第1端部と、合致する外形を介して第2収縮装置アームを取り外し可能に受容する接続手段を含んだ第2端部とを有する、第2側部アームと、
を含んでおり、前記対応する接続手段のそれぞれにより、前記軟組織縁を収縮するべく前記収縮装置アームの各々を回転可能に調整することが可能になる。
【0032】
好ましい実施形態によれば、スリーブが前記ピンに同心的に係合しており、前記組み立て品はさらに、前記スリーブを介して前記ピンに伸延力を付加する手段を備えている。
【0033】
本発明は別の幅広い形態において、
隣接した椎骨の伸延と軟組織の収縮を可能にする組み立て品を備え、この組み立て品は、各椎骨に固定されたピンを介して椎骨に伸延負荷を印加する手段を備え、上記組み立て品はさらに、
前記椎骨内に定着させた前記第1ピンと係合できる凹部を含む第1端部と、合致外形を介して第1収縮装置アームを解放可能に受容する接続手段を含む第2端部とを有する第1側部アームと、
前記第2ピンと係合できる凹部を含む第1端部と、合致外形を介して第2収縮装置アームを解放可能に受容する接続手段を含む第2端部とを有する、第2側部アームと、
を含んでおり、上記対応する接続手段の各々によって、前記軟組織縁に付加された収縮力を調整するべく、それぞれの前記収縮装置アームを回転可能に調整することが可能になる。
【0034】
本発明は別の幅広い形態において、
1つの椎骨の伸延と軟組織の収縮のうち少なくとも一方を可能にする組み立て品を備え、この組み立て品は、
第1及び第2伸延ピンを介して前記椎骨に伸延負荷を印加する手段を備え、
第1側部アームを備えた第1収縮装置をさらに備え、前記第1側部アームは、椎骨内に定着させた前記第1ピンと係合できる凹部を含む第1端部と、合致外形を介して第1収縮装置アームを解放可能に受容する接続手段を含む第2端部とを有し、
第2側部アームを有する第2収縮装置をさらに備え、前記第2側部アームは、前記第2ピンと係合できる凹部を含む第1端部と、合致外形を介して第2収縮装置アームを解放可能に受容する接続手段を含む第2端部とを有し、
前記対応する接続手段の各々によって、前記軟組織縁に付加された収縮力を調整するべく、それぞれの前記収縮装置アームを回転可能に調整することが可能になる。
【0035】
本発明は別の幅広い形態において、
軟組織を収縮させる収縮組み立て品を備え、前記組み立て品は、
第1組のあご部を備え、前記第1組のあご部は、第1椎骨に取り付けた第1ピンを内部に受容する凹部を画定し、前記アーム周囲で回転できる第1収縮装置を上に受容及び保持するアームを含み、
第2組のあご部をさらに備え、前記第2組のあご部は、第2椎骨に取り付けた第2ピンを内部に受容する凹部を画定し、前記アーム周囲で回転可能な第2収縮装置を上に受容するアームを含む。
【0036】
本発明は別の幅広い形態において、
収縮組み立て品を備え、この収縮組み立て品は、
凹部を画定している1組のあご部を有する第1アームを含んだ第1部材と、
第1部材から延びている第2アームと、
第1収縮装置を受容し、取り外し可能に保持する手段を有する、前記第2アームと、
凹部を画定している1組のあご部を有する第1アームを含む第2部材と、
上記第2部材から延びている第2アームと、
第2収縮装置を受容し、取り外し可能に保持する手段を有する、上記第2部材上の第2アームと、を備えており、
上記第1部材の凹部が第1ピンと係合し、上記第2部材の凹部が第2ピンと係合すると、上記第1及び第2収縮装置の各々は、軟組織内の創傷縁を収縮し、また、上記収縮装置の各々は、上記第1及び第2部材の対応する上記第2アームに関連して回転的に調整されることができる。
【0037】
本発明は別の幅広い形態において、
創傷縁を収縮させる収縮装置組み立て品を備え、前記組み立て品は、
椎骨内に挿入した伸延装置ピンと係合するための凹部を含んだ第1端部を有する、第1収縮部材と、
前記第1収縮部材と一体に設けられ、前記創傷縁の1つを収縮させる第1収縮装置ブレードを備えた自由端部を含む、第2部材と、
椎骨内に挿入した伸延装置ピンと係合するための凹部を含んだ第1端部を有する、第2収縮部材と、
前記第2収縮部材と一体に設けられ、第2の創傷縁を収縮させるための第2収縮装置ブレードを備えた自由端部を含む、第2部材と、を備えている。
【0038】
本発明は別の幅広い形態において、
伸延及び収縮組み立て品を備え、この組み立て品は、
第1及び第2伸延ピンと、
各ピンに伸延力を伝達するために、上記ピンと同心的に係合するように適合されたスリーブ部材と、
第1及び第2収縮部材とを備え、
上記第1収縮部材は、上記ピンの1本と係合する凹部を画定する1組のあご部を有する第1アームと、上記第1部材から延びている第2アームとを有し、
上記第2アームは、軟組織の収縮を可能にするブレードを備え、
上記第2収縮部材は、上記ピンの2本目と係合する凹部を画定している1組のあご部を有する第1アームと、第2部材から延びている第2アームとを含み、
上記第2収縮部材の第2アームは、軟組織の収縮を可能にするブレードを備えており、
上記第1アームと第2アームの各々はこれらと合致する構造部を介して係合しており、この合致する構造部は、上記第1及び第2収縮装置の側方及び回転的な調整を可能にする。
【0039】
好ましい実施形態によれば、上記1組のあご部の各々は、共通の面に配置され、椎骨内に定着されたピンと係合する。
【0040】
一実施形態によれば、上記あご部は、上記第1及び第2アームの縦軸に対して垂直な配向に配置されている。一実施形態によれば、上記アームの各々は、第1及び第2収縮装置のそれぞれの上に設けられた構造部と係合する、複数の細長い薄板構造部を含む。
【0041】
好ましい一実施形態によれば、各アーム上の細長い薄板構造部は、上記アームの縦方向及び回転的な調整を可能にする合致係合を提供する。
【0042】
好ましい一実施形態によれば、各ブレードは、ブレードの配向を調整するように適合された器具を受容及び保持するための開口部を含む。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】一実施形態による収縮装置組み立て品の斜視図を示す。
【図2】別の収縮装置組み立て品の立面図を示す。
【図3】一実施形態による図2の収縮装置組み立て品のあごピンの拡大図を示す。
【図4】図3のあごピンの側面図を示す。
【図5】別の実施形態による収縮装置組み立て品の立面図を示す。
【図6】一実施形態による図5の収縮装置組み立て品のあごピンと肩部の拡大図を示す。
【図7】図6のあごピンの側面図を示す。
【図8】別の実施形態による収縮装置組み立て品の立面図を示す。
【図9】図8の収縮装置組み立て品のあご部の拡大図を示す。
【図10】図9の構造部の、あご部を拡大した状態の側面図である。
【図11】一実施形態による収縮装置組み立て品円錐形アンカーの斜視図を示す。
【図12】図11のアンカーの立面図を示す。
【図13】図11のアンカーの端面図を示す。
【図14】別の実施形態による収縮装置組み立て品カップ状アンカーの斜視図を示す。
【図15】図14のアンカーの立面図を示す。
【図16】図14のアンカーの端面図を示す。
【図17】別の実施形態による収縮装置組み立て品マッシュルーム形アンカーの斜視図を示す。
【図18】図17のアンカーの立面図を示す。
【図19】図17のアンカーの端面図を示す。
【図20】好ましい実施形態による協働するアンカーピンによって同時伸延が可能な収縮装置組み立て品の斜視図を示す。
【図21】接合部材によってアンカーピンに定着された収縮装置組み立て品収縮アームの斜視図を示す。
【図22】図21の収縮装置アームアンカーピンの拡大図を示す。
【図23】図22のアームアンカーピンの立面図を示す。
【図24】図22のアームアンカーピンの立面図を示す。
【図25】実質的に垂直配向に向いた、別の実施形態による収縮装置アームを示す。
【図26】図25の収縮装置アームを、垂直から右方向に回転させた状態で示す。
【図27】収縮装置アームが実質的に垂直配向に向いた状態にある、別の実施形態による収縮装置アームとアンカーピンの組み立て品を示す。
【図28】図27の収縮装置アームを、垂直から右方向に回転させた状態で示す。
【図29】図27、図28のアンカーピンを、収縮装置アームをアンカーヘッドから解放した状態で示す。
【図30】図31の収縮装置アームを、接合部材から分離させた状態で示す。
【図31】別の実施形態による収縮装置アームと接合部材の組み立て品を示す。
【図32】図31の接合部材の拡大図を示す。
【図33】別の実施形態による収縮装置アームと接合部材の組み立て品を示す。
【図34】図33の接合部材の拡大図を示す。
【図35】別の実施形態による収縮装置アームと接合部材の組み立て品を示す。
【図36】図35の接合部材の拡大図を示す。
【図37】別の実施形態による収縮装置アームとアンカーピンの組み立て品の組み立て分解図を示す。
【図38】図37で示したアンカーピンの斜視図を示す。
【図39】図38のアンカーピンの端面図を示す。
【図40】一実施形態による細長い薄板配置組み立て品を含んだ、省略されている収縮装置アームと接合部材を含む組み立て品の斜視図を示す。
【図41】収縮装置アームを、接合部材の平面に対して直角に配置した別の位置へ回転させた状態にある、図40の配列を示す。
【図42】図40の組み立て品の組み立て分解図を示す。
【図43】別の実施形態による収縮アームと定着組み立て品の組み立て分解図を示す。
【図44】図43の収縮アームと定着組み立て品の組み立て図を示す。
【図45】隔離した状態の収縮装置アームを示す。
【図46】アンカーの斜視図を示し、傾斜凹部を示している。
【図47】アンカーと係合した状態にある、図1で説明したタイプの収縮装置組み立て品の斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0044】
次に、本発明を、好ましい実施形態に従って、しかし実施形態を限定することなく、添付の図面を参照しながらより詳細に説明する。
【0045】
典型的に、1つの方法によれば、椎骨の頸部伸延を行うにはピンを使用し、これらを伸延する椎骨に一時的に固定する。一般的には2本のピンを用い、1本を対象の円板又は椎骨本体の上に、もう1本を下に固定する。従来、キャスパーシステム(Caspar System)では、これらのピンは伸延目的のみに、ピンの周囲に軸方向に勘合して関連する伸延機構と接続するためのスライド管を介して使用されてきた。1つの態様によれば、このピンの役割は、以下の役割の1つ又は複数を実施するべく拡大されてきた。ピンは、骨組み又は人工円板代替品のために脊椎の中央線を推定するためのX線マーカとして機能する。次に、周知の、及び一般に使用されているキャスパータイプの伸延装置を脊椎に固定する。しかし、伸延管の使用も知られており、この場合は、伸延管は対応するピンの上で滑動し、ネジ山領域に用いられるネジでピンに固定される。しかし、これはピンの基部においてぴったりとした六角形又は四角形嵌合(snug hex or square fit)を有するものではなく、丸く、丸ピンの長さに沿って伸延力を伝達するものである。これは、伸延が必要な脊椎骨に最適な負荷を伝達するのではなく、むしろ、負荷が必要な部位から離れたモーメントアームに負荷を加える。周知の、伸延力を付加する技術は、ピンに曲げ及び剪断力を付加し、この力をピンの下方から椎骨との係合点にまで伝達する。モーメントアームの減少、及びピン上の曲げモーメントの排除のために、椎骨に負荷が加えられる場所が近くなる程、伸延中に提供される機械的利点は大きくなるため、この目的を満たす組み立て品を提供することが望ましい。したがって、本発明によれば、剪断力は伸延させるピンの基部に付加される。
【0046】
本明細書全体にわたって、収縮装置アームは、側部アーム、収縮装置ブレード、収縮部材と同義に参照される。ブレードへの参照は、収縮装置又は収縮装置アームへの参照を含むものとして考慮される。
【0047】
以降で述べる本発明の様々な実施形態を完全に理解するために、骨固定方法論と、これに関連する装置及び組み立て品について、要約する。
【0048】
1.骨の固定
(1.1点骨固定)
これは、ネジ又は短い杭、あるいは杭/ネジの組み合わせによって達成できる。杭は、引き線が挿入線に対して傾斜している場合、また、分析がネジにとって望ましくない場合に有効である。複数のネジ又は杭を使用できる。ネジ又は杭の一部は、別の構成部品と係合及び結合していてよい。この部分はアンカーと呼ばれる。
【0049】
使用されるアンカー凹部形状(図面を参照)には、以下の非限定的な実施形態が含まれる。
【0050】
1.マッシュルーム形(先端部が拡大した円錐形)
2.円錐形
3.くぼみ
4.ブレード用のカップ
5.台座
6.ブレードに接続するための一体型の蝶番と側部アーム
7.1平面での回転を可能にする一体型の蝶番
8.ブレードに接続するための一体型の小型ボール及びシャフト付きソケット
(2.握持装置による2点固定)
b.2つの円錐点で貫通型(以下の図1を参照)
c.非貫通型、即ち、平坦面又は湾曲面を設けた別のクランプ留め装置
2.回転手段
a.以下の図1に示すように、回転のアンカー手段とブレード手段は一体構造である。
【0051】
b.アンカーには次の回転手段が組み込まれている。
【0052】
i.1つの面のみで回転が可能なブレードを取り付けるための、回転シャフトが造り付けられたアンカー。
【0053】
ii.複数の面での回転が可能なブレード固定を行うための、ボールとソケット、及びシャフトが造り付けられたアンカー。
【0054】
c.例えばくぼみ、マッシュルーム形、円錐形、カップを直接相互接続するアンカー/ブレード(図47、図28、図37、図44を参照)。
【0055】
d.一体型又は取り外し可能な蝶番のいずれかと共に回転できるようにする結合ブレード接点。図21、図31、図33、図35を参照。あるいは図20の後部cxシステムを参照。
【0056】
構成部品を結合する際の注意
・構成部品の様々な組み合わせには、構成部品どうしを固定する方法が含まれる点に注意する。
【0057】
a.所望の自由回転が許容されるが、緩み又は落下を生じる傾向にある別の平面での動作が制限される可能性がある。
【0058】
当業者には、望ましくない動作を制限するこの機構は追加的なものであり、以下に示す、安定性は低いがより単純な構成部品を容易に考案できることが明白であろう。
【0059】
回転開始後の持ち上げを防止し、側方動作を規制する平坦なヘッド(図43、図44、図45、図46)。
【0060】
■キーロック特徴(図27、図28、図29)と、頂部負荷ブレード及び側部負荷ブレードとを装備した改造されたカップ状部により、持ち上げと側方動作が防止され、回転が制限される。
【0061】
□改良されたコテージローフ(図37、図38)とトンネルブレード(図37)により、持ち上げと側方動作が防止される。
【0062】
b.次のような所望の地点におけるロック回転
□前部cxシステム(図20、図40から図42)内の側部アーム及びブレード上の細長い薄板。
【0063】
□ピンをロックするための凹部を設けた平坦なヘッド。収縮装置ブレードが或る角度、例えば30度回転すると、凹部が露出し、ピンを上からブレードの前部へ挿入できるようになる。このピンは容易に引き出すことができ、ブレードを自由に回転させることができるが、このピンの挿入により、ブレードの再回転がピンを除去するまで阻止される。この方法で収縮装置ブレードをロックすることは、ブレード用の外部ハンドルや、ブレードを外方へ引くための重量が不要であることを意味する。これにより、手術部位の周辺に配置される器具の数が減り、補助の必要性が完全に無くなるか、回避され、さらにレントゲンを容易にする(図43から図45)。
【0064】
c.固定されたアンカーの上からブレードを下ろして原位置で接合させるために用いることができる、「カチッ」と嵌め込む機構が知られている。したがって、収縮装置ブレードを適所に上からカチッと嵌め込むことができ、これは、構成部品どうしを滑合するよりも簡単であるが、一度滑合すれば、側路を滑らせない限り、直接の抜き出しに抵抗する。
【0065】
図1を参照すると、一実施形態による収縮装置組み立て品1の斜視図を示している。収縮装置組み立て品1は、概して、これと協働する、旋回ピン4で結合された鋏部材2、3を備えた鋏動作収縮装置である。組み立て品1は、鋏動作を実行する使用者の指を受容するための開口部6、7を含んだハンドル5によって動作される。ハンドル5はさらに、指ループ9、10の間の相対動作を可能にするブリッジ8を備えている。この相対動作を促進するために、ブリッジ8は、指ループ9、10の選択的な位置決めを可能にする、対向したラチェットを含むことが好ましい。鋏部材3は、内部に円錐形のあご部13を有する凹部12を備えた構造部11において終端している。図1、図20、図40中の組み立て品では、アーム2、3(図1を例にする)の接合部4と構造部14との間の平坦ブレードの一部が、収縮装置が軸18周囲で回転する際に組織を収縮するブレードとして機能する平坦面を構成している。地点4と構造部14の間の角度は、手術中の固定時に構造部14を明瞭に見えるようにするために設けられている。
【0066】
構造部14にて終端している鋏部材2は、内部に円錐形のあご部16を有する凹部15を備えている。あご部13、16は、共通の軸に沿って位置し、対向関係に配置されていることが好ましい。あるいは、あご部13、16を、平行する軸上に配置することもできる。あご部13、16は円錐型であり、また、骨内に直接係合するように適合された、あるいは、組み立て品1が軸17周囲で矢印18の回転方向に回転できるようにする定着部と係合するように適合された、鋭い先端において終端している。
【0067】
図2を参照すると、別の実施形態による収縮装置組み立て品20の斜視図を示す。収縮装置組み立て品20は通常、これと協働する、旋回ピン23で接合された鋏部材21、22を備える、鋏動作式の収縮装置である。組み立て品20は、鋏動作を実施する使用者の指を受容するための開口部25、26を含んだハンドル24で動作される。ハンドル24はさらに、指ループ19aと19bの間の相対動作を可能にするブリッジ27を備えている。これはさらに、部材21、22を適所にてロックするためのラチェット機構27aを設けている。鋏部材22は、内部に円錐形のあご部30を有する凹部29を備えた構造部28内で終端している。鋏部材21は、内部に円錐形のあご部33を有する凹部32を備えた構造部31内で終端している。あご部30、33は、共通の軸に沿って位置し、対向関係において配置されていることが好ましい。あご部30、33は円錐型であり、それぞれが、骨内に直接係合するように適合された、又は、軸34周囲で組み立て品20が回転できるようにする定着部と係合するように適合された、鋭い先端において終端している。
【0068】
図3は、図2の収縮装置組み立て品のあごピン30の拡大図を示す。図4は、図3のあごピン30の側面図を示す。
【0069】
図5を参照すると、別の実施形態による収縮装置組み立て品40の斜視図を示す。収縮装置組み立て品40は、一般には、これと協働する、旋回ピン43で接合された鋏部材41、42を備えた鋏動作収縮装置でもある。組み立て品40は、鋏動作を実行する使用者の指を受容するための開口部45、46を含む、ハンドル44で操作される。ハンドル44はさらに、指ループ45と46の間の相対動作を可能にするブリッジ47を備えている。ハンドル44はまた、ラチェット機構47aを含む。鋏部材42は、内部に円錐あご部50を有する凹部49を備えた構造部48にて終端している。鋏部材41は、内部に円錐あご部53を有する凹部52を備えた構造部51にて終端している。あご部50、53は円錐形であり、また、共通の軸に沿って位置し、対向関係にて配置されていることが好ましい。あご50、53のそれぞれは、軸54周囲での組み立て品40の回転を可能にする定着部と係合するように適合された鋭い先端にて終端している。組み立て品は、各円錐形のあご部50、53の基部にフランジ55、56を有することを特徴とする。フランジ55、56のそれぞれは肩部を形成し、組み立て品40が定着部と係合すると、この肩部の上に定着部が位置する。
【0070】
図6は、図5の収縮装置組み立て品のあごピン50とフランジ肩部55の拡大図を示す。図7は、図6のあごピン構造部48を拡大した側面図を示す。
【0071】
図8を参照すると、別の実施形態による収縮装置組み立て品60の斜視図を示す。収縮装置組み立て品60はさらに、一般には、これと協働する、旋回ピン63で接合された鋏部材61、62を備えた鋏動作収縮装置である。組み立て品60は、鋏動作を実行する使用者の指を受容するための開口部65、66を含んだハンドル64で操作される。ハンドル64はさらに、好ましくはラチェット調整部67aによる指ループ65、66間の相対動作を可能にするブリッジ67を備えている。鋏部材62は、内部にあご部70を有する凹部69を備えた構造部68内で終端している。鋏部材61は、内部にあご部73を有する凹部72を備える構造部71内で終端している。あご部70、73は、拡大したマッシュルーム形の点70a、73aをそれぞれ有しており、また、共通の軸に沿って位置し、対向関係にて配置されていることが好ましい。拡大したマッシュルーム形の点70a、73aは、軸74周囲で組み立て品60を回転させるべく定着部と係合するように適合されている。本質的に、組み立て品60は、丸いマッシュルーム形の構造部70a、73aを特徴とする。
【0072】
図9は、図8の収縮装置組み立て品60のあご部70の拡大図を示す。図10は、図9の構造部68の拡大あご部70の側面図を示す。
【0073】
図11は、一実施形態による収縮装置組み立て品の円錐形のアンカーの斜視図を示す。アンカー80は、基部82から垂下したアンカーピン81を備えている。基部82はアンカーヘッド83を支持する。軸84は、ピン81、ヘッド83と同一直線上にある。ヘッド83は円錐形の凹部85、86と、これに対して直角に配置された凹部87、88とを含む。アンカー80は、それぞれ図1、図2、図5の収縮装置組み立て品1、20、40との使用に理想的に適している。一実施形態によれば、ピン81は、骨の定着部内への貫通を促進する構造部89を含む。図12は、関連する符号を付した図11のアンカー80の立面図を示す。図13は、図11のアンカー80の端面図を示す。
【0074】
図14は、一実施形態による収縮装置組み立て品カップアンカーの斜視図を示す。アンカー90は、基部92から垂下したアンカーピン91を備えている。基部92は、アンカーヘッド93を支持している。軸94は、ピン91及びヘッド93と同一直線上にある。図示された全ての実施形態には、アンカーヘッドと同一直線上にある、アンカーを骨と係合させるための構造部が示されているが、アンカーピン又はネジはアンカーヘッドに対して或る角度を成していてよく、また、例えば股関節手術において寛骨臼カップ周囲の骨の構造がより垂直に向いている場合には、これを、アンカーを骨に固定するために使用できると考えられる。ネジを、ネジ回しと同一直線上にない方向に挿入するためのネジ回しが知られており、これを採用することができる。単純にアンカーのピン部分のはめ込みも考えられる。骨と係合する構造部が垂直でない場合でも、骨と係合するためのアンカーの構造部はアンカー自体の一部として、単純な蝶番構造又はボールとソケット構造内で回転し、アンカーヘッドを垂直にさせることも可能である。ヘッド93は、軸94を横断する縦軸96を有するカップ状凹部95を含む。一実施形態によれば、ピン91は、骨定着部内への貫通を促進するための構造部97を含む。アンカー90は、図43から図45に示すように収縮装置アームとの使用に適していることが理想的である。実際には、錐とネジ回しを使用して、あるいはピンの場合には直接ハンマーで打ちつけることによって、アンカー90が骨内の望ましい位置に挿入される。次に、図28に示すもののような収縮装置ブレードを横方向に滑り込ませてアンカーヘッド93と係合させると、これが、凹部がブレードの対応する丸い部分と係合した状態で凹部95内で回転することにより、回転が滑らかになり、持ち上げが阻止される。これによって、安定した可変回転が達成される。
【0075】
図15は、図14のアンカー90の立面図であり、図14に関連した符号が付されている。図16は、図14のアンカー90の端面図を示す。
【0076】
図17は、別の実施形態による収縮装置組み立て品のマッシュルーム形アンカー100の斜視図を示す。アンカー100は、基部102から垂下したアンカーピン101を備えている。基部102はアンカーヘッド103を支持している。軸104は、ピン101及びヘッド103と同一直線上にある。ヘッド103は凹部105、106と、これらに対して垂直に配置された凹部107、108を含む。アンカー100は、それぞれ図8、図9、図10の収縮装置組み立て品60との使用に適していることが理想的である。一実施形態によれば、ピン101は、骨定着部内への貫通を促進する構造部109を含む。図18は、図17のアンカー100の立面図を示しており、関連した符号が付されている。図19は図11のアンカー100の端面図を示す。
【0077】
図20は、アンカーピンと協働することで収縮及び伸延を同時に行うことができる、好ましい実施形態による収縮装置組み立て品の斜視図を示す。図20を参照すると、収縮及び伸延組み立て品110が提供され、この組み立て品110は、アンカーピン組み立て品115、116と係合する接合部材113、114内でそれぞれ終端する収縮装置アーム111、112を備えている。必要に応じて、様々な形状の収縮装置接合部材/側部アームを使用できる。収縮装置アーム111は第1自由端部117を備えており、この第1自由端部117は凹部118を含み、ブリッジ部材119と120の間に伸びている。ブリッジ部材119、120は、図示されていない操作器具に取り付けることが可能な空間121、122を画定している。この操作器具は、収縮装置アーム111の回転動作を促進する。収縮装置アーム112は第1自由端部123を備えており、この第1自由端部123は凹部124を含み、ブリッジ部材125と126の間に伸びている。ブリッジ部材125、126は、図示されていない操作器具を受容できる空間127、128を画定している。アーム111の場合と同様に、操作器具は、協働して対向する創傷縁の収縮を維持するアーム111と112のような、収縮装置アーム112の回転動作を促進する。手術中、使用時のアーム111、112は対向する軟組織の創傷縁に接して配置されることで、調整可能な回転収縮を維持及び促進する。アーム111はまた、ブレード領域129を備えており、このブレード領域129は構造部130内で終端し、構造部130は、内部に接合部材113の接合アーム132を受容及び保持するための凹部131を画定する。これによりアーム111は、接合アーム132周囲で選択的に回転できるようになる。さらに接合部材113は、定着部組み立て品115を受容及び保持するための凹部134を画定する2本のアームを有する分岐部分133を備えている。定着部組み立て品115は、鋭い部分137にて終端している先端136を有するアンカーピン135を備える。先端136は、骨内への貫通を促進するために、ネジ山状のネジ又はピン状であってよく、後端138は、先端137の骨貫通を促進するために、駆動部材138aを提供する。ピン135は、分岐部分133を圧縮する案内スリーブ139内に収容されている。基部138aとスリーブ139の端部139aの間には接合部材113が配置されている。案内スリーブ139には補助スリーブ140が接続しており、この補助スリーブ140の凹部141内に器具(図示せず)を受容させることで、例えば、通常はアーム111、112の回転軸と平行しているが、これに限定されない軸に沿った定着部組み立て品116、115の伸延、すなわち分離が促進される。
【0078】
アーム112はまた、ブレード領域112aを備えており、このブレード領域112aは構造部142にて終端し、構造部142は、接合部材114の接合アーム144を内部に受容及び保持する凹部143を画定する。これにより、アーム112が接合アーム114周囲で選択的に回転できるようになる。接合部材114はまた、分岐部分145を備えており、この分岐部分は、定着部組み立て品116を受容及び保持するための凹部146を画定している2本のアームを有する。定着部組み立て品116はアンカーピン147を備えており、このアンカーピンは、骨内への貫通を促進するために鋭い先端149にて終端している先端148と、駆動部材151を提供することで接合部材114を固定する152の145への圧縮を促進する後端150とを有する。ピン147は、分岐部分145と係合する案内スリーブ152内に収容されている。案内スリーブ152には補助スリーブ153が接続しており、この補助スリーブ153は、器具(図示せず)を凹部154内に受容することで、アーム111、112の回転軸と平行する軸に沿った定着部組み立て品116、115の伸延を促進する。スリーブ152及び139は各ピンの方形部分に係合する。また分岐要素133及び145は、ピン135及び147の方形部分の周囲に密着する。この接続により、構成要素の独立的な回転が阻止される。2つのスリーブとピンを外部伸延組み立て品と接合することによって、全ての構成要素の回転の組み合わせが阻止される。この伸延組み立て品(図示せず)は、凹部154、158を介して、図に示すように組み立て品と接合するか、あるいは、既存のキャスパーシステム(Caspar System)のように一体型に設けることができる。
【0079】
上述の組み立て品110では、外科医は、(骨の)伸延と(軟組織の)収縮の両方を選択的に実施することができる。この組み立て品によって、アーム111、112の回転軸と平行な軸に沿った伸延、及び選択的な対向するアーム111、112の回転調整を可能にし、また必要であれば、アーム111、112の片方又はもう片方を除去することができる。
【0080】
図21は、別の実施形態による接合部材162によってアンカーピン161に定着させた収縮アーム160を示す、部分収縮装置組み立て品の斜視図である。アーム160は、自由端部163とブレード領域164を備えており、ブレード領域164は、接合部材162の接合アーム167を内部に受容及び保持するための凹部166を画定する構造部165にて終端している。これにより、収縮アーム160は、接合アーム167の周囲で選択的に回転できるようになる。接合部材162はまた、2本のアームを有する分岐した部分168を備えており、この2本のアームは、鋭い先端171にて終端するアンカーピン161のヘッド170を取り外し可能に受容及び保持する凹部169を画定することにより、骨内への貫通を促進している。自由端部163は、ブリッジ部材173、174を保持する凹部172を含む。ブリッジ部材は、操作器具を受容するための開口部176、177を画定しており、これにより、アーム160の選択的な回転と、接合部材162又はアンカー161のいずれかからの取り外しとの両方が促進される。
【0081】
図22は、図21の収縮装置アームアンカーピン161の拡大図を示しており、図21に関連した符号が付されている。ヘッド170は、接合部材162の分岐した部分168を受容する凹部180を含む。分岐部分168は肩部181の上に位置し、ヘッド170の下面182に対してロックする。肩部181は任意であり、肩部181を取り外せば、162の分岐部分168を182と基部板170aの間にしっかりと位置決めすることができる。
【0082】
図23は、図22のアームアンカーピン161の立面図を示しており、図22に関連した符号が付されている。先端171はさらに、骨の貫通を促進するための構造部183を備えていてよい。図24は、図22のアームアンカーピン161の立面図である。回転を許容する機構でアンカーピン161に固定されたブレードのこの配列は、これらに限定はされないが、整形及び脊椎手術、及び骨固定が可能である場合において幅広い用途を有する。当業者には、このような装置の応用形が明瞭になるだろう。
【0083】
図25は、実質的に垂直配向に配置された、別の実施形態による収縮装置アーム190を示す。アーム190は、ロック中子192を含んだ構造部191にて終端している。図26は、垂直から右方向に回転させた状態にある、図25の収縮装置アーム190を示す。
【0084】
図27は、図25、図26の収縮装置アーム190が実質的に垂直な向きに置かれた状態にある、別の実施形態による収縮装置アームとアンカーピン組み立て品193を示す。アンカーピン組み立て品193は構造部191を受容するためのカップ状凹部194を備えており、この構造部により、カップ状凹部194とアーム190の間の相対回転が可能になる。図28は、図27の収縮装置アーム190を、垂直から右方向へ回転させた状態を示す。ピン組み立て品193はさらに、第1当接部195と第2当接部196を備え、これらの間には空間197が画定されている。図27では、ロック中子192は当接部195と係合し、空間197内に配置されている。これは、アーム190が垂直で、ピン199と縦整合している場合に生じる。アーム190が30度回転すると、ロック中子192が当接部196と係合する。そのため、当接部196は、アーム190に必要な最大回転範囲に従って構成することができる。アーム190は、図28の配置から図27に示す配置へと左方向に回転させることで、定着組み立て品193から解放することができる。アーム190を持ち上げ、横方向に滑らせることで、当接部195、196からロック中子192を解放することができる。図29は、収縮装置アーム190を備えた図27、図28のアンカーピン組み立て品193が、アンカーヘッド198の凹部194から解放された状態を示している。この配列により、構成部品をしっかりと繋ぐ一方で、所望の程度の回転が得られる。ブレードからアンカーへの頂部負荷及び側部負荷が得られる。
【0085】
図30は、接合部材202から分離された状態にある図31の収縮装置アーム201を示す。
【0086】
図31は、別の実施形態による収縮装置アームと接合部材の組み立て品200とを示す。組み立て品200は、収縮装置アーム201と接合部材202を備えており、収縮装置アーム201は実質的に垂直配向にある。アーム201は、自由端部203とブレード204を含む。端部203は、凹部206を画定する分岐部205を含む。凹部206はブリッジ部材207、208を含み、これらのブリッジ部材は操作器具(図示せず)を受容する凹部209、210を画定しており、操作器具は、使用時に軟組織を収縮させるためにアーム回転を促進する。ブレード部分204は、一部を切除して凹部212の内部を露出させた壁を有する凹部212を画定しながら、拡大した構造部211内で終端している。この切除によって、部材202、222の挿入及び取り外しが可能になり、さらに、一端中心決めされた後には同部材の回転も可能になる。凹部212は、接合部材202を受容及び保持する。
【0087】
図32は、図31の接合部材の拡大図を示す。接合部材202は、旋回アーム214を介して凹部212内に挿入できる。旋回アーム214は、これの両端の中間にブリッジ215を有することが好ましい。ブリッジ215は、アンカーピン(図示せず)と係合するループ216にて終端している。次に、アーム201を約30度回転することができるが、壁217(図30を参照)は、凹部212の所望の規制された回転を生じさせるために、ブリッジ215の回転を可能にする切欠部217aを含むことが理解されるだろう。凹部212は、別の回転度数(より高い又は低い)を達成するように構成することができる。
【0088】
図33は、別の実施形態による収縮装置アームと接合部材の組み立て品200とを示す。組み立て品220は収縮装置アーム221と接合部材222を備えており、この場合、収縮装置アーム221は省略されているが、実際には実質的に垂直な配向に向いている。ブレード部分223は、一部を切除して凹部225の内部を露出させる壁を有する凹部225を画定しながら、拡大した構造部224にて終端している。図34は、図33の接合部材の拡大図を示す。凹部225は旋回アーム226を受容及び保持し、この旋回アーム226の周囲で収縮装置アーム221が自由に旋回する。旋回アーム226の両端の中間に、アンカーピン(図示せず)と係合する開口サドル228にて終端するブリッジ227を有していることが好ましい。次に、アーム221は、旋回アーム226周囲で必要なだけ回転される。
【0089】
図35は、別の実施形態による収縮装置アームと接合部材の組み立て品230とを示す。組み立て品230は収縮装置アーム231と接合部材232を備え、図では収縮装置アーム231は省略されているが、実際には実質的に垂直な配向に向いている。ブレード部分233は、凹部235の内部を露出させるために一部が切除された壁を有する凹部235を画定しながら、拡大した構造部234にて終端している。図36は、図35の接合部材の拡大図を示す。凹部235は、旋回アーム236を受容及び保持し、この旋回アーム236の周囲で収縮装置アーム231が自由に回転する。旋回アーム236は好ましくは一端にブリッジ237を有し、このブリッジ237は、アンカーピン(図示せず)と係合する開口サドル238にて終端している。次に、収縮装置アーム231は、旋回アーム236の周囲で必要なだけ回転される。
【0090】
図37は、別の実施形態による収縮装置アームとアンカー部材の組み立て品240の組み立て分解図を示す。この組み立て品240は、収縮装置アーム241とアンカー部材242を備えている。アーム241は、自由端部243とブレード244を含む。端部243は、凹部246を画定する分岐部245を含む。凹部246は、凹部249、250を画定するブリッジ部材247、248を含んでおり、凹部249、250には、使用時に軟組織を収縮させるべくアームの回転を促進するための操作器具(図示せず)が受容される。ブレード部分244は、一部を切除して凹部252の内部を露出させる壁を有する凹部252を画定しながら、拡大した構造部251にて終端している。凹部252は、アンカー部材242を受容及び保持する。図38は、図37のアンカー部材242の拡大図を示す。アンカー部材242は、基部254上に搭載されたアンカーヘッド253を備えている。アンカーピン255は基部254から垂下し、使用時には骨を貫通する。アンカー部材242は、アンカーヘッド253を介してアーム241の凹部252内に挿入できる。アーム241は、これの回転を促進するために円筒形になっているアンカーヘッド253の周囲で回転する。ブレード部分244は分岐端部保持部256を含み、この分基端部保持部256はヘッド253を支えるための当接部分を提供する。図39は、図38のアンカーピンの端面図を示す。
【0091】
これらの応用形により、収縮装置ブレードを、これを取り付ける必要がある場所の近くに取り付けられるようになるため、しっかりした固定と回転が得られる。構造に応じた応用形が必要であるが、どれも原理は同じである。即ち、固定した回転軸は、創傷部位の内部から得られる。挿入する前の構成部品どうしを手術室勤務看護婦が分離及び組み立てるか、あるいは、別個に挿入した構成部品を原位置で接合することができる。分解することで、構成部品の清掃、滅菌、交換が促進される。医療用の様々な材料を用いた製造が考えられる。
【0092】
別の実施形態によれば、収縮組み立て品は、1本のピンを収縮装置ブレードの固定点として使用するが、第2のピンは使用しない。これには、伸延を使用したくない、又は使用できない外科医のために、伸延装置機構に接続されていない1本の管を用いるものである。
【0093】
収縮アームはまた、軟組織の創傷縁を収縮させるブレード部分と協働する側部アームとしても説明されている。
【0094】
収縮装置ブレード(当技術分野において、側部アームとも呼ばれる)と係合する接合部材の1つの面は平坦であるか、又は曲げ部を有していてよく、これにより、1つの部品が1つの面に位置し、別の部品が別の面に位置することで、分岐要素のあご部が脊椎の自然な輪郭に合致すると推測した面の数ミリ下にロッドを配置できるようになる。
【0095】
図40に示すタイプの平坦部材は可逆であり、頂部又は底部から使用できる。曲がった接合部材/側部アームもやはり可逆であるが、頂部左を底部右として使用できる、又はその逆のみである。外科医は、頂部の2本の側部アームを、すなわち1本を左に1本を右に使用するか、あるいは、頂部における1本の側部アームを1つの側部に、底部からの1本の側部アームを別の側部に使用するかを選択することができる。2つの円板レベルが関与した手術では、頂部から2つの接合部材/側部アームを使用し、底部から2つの接合部材/側部アームを使用して、より長い露出エリアを提供することが可能である。
【0096】
側部アームにより、断絶を防止する強力な接合を維持し、収縮装置ブレードの固定点を脊椎上の所望の位置に維持しながら、回転を実施することが可能になる。接合部材/側部アーム上のロッドとの、及び収縮ブレードの基部における収縮アーム上の管との、雄/雌接続が好ましい。外科医は、ロッド132、144上の細長い薄板(図40から図42)、及びこれと合致する収縮アーム111、112の130、142上の構造部によって、挿入中の望ましくない回転を回避しながら、挿入を容易にするべく収縮装置側部アームと収縮装置ブレードの間の角度を調整することができる。一旦挿入されたブレードは、細長い薄板と係合解除しながら、ロッドに沿って若干軸方向に引き出すことができる(以下を参照)。これにより、ブレード111、112を所望の位置へ回転させ、次に、適所にロックさせながら再挿入することが可能になる。これによって、任意の表面収縮装置機構の追加を回避することができる。
【0097】
一旦嵌着されるとネジ、側部アーム、ブレードの独立的な動作を防止する2本の管によって、収縮装置ブレード及び収縮装置接合部材側部アームの、ピンを回転させる傾向が阻止される。
【0098】
一実施形態によれば、細長い薄板を使用して、収縮装置アームと収縮装置ブレードの間の係合を行うが、これは非限定的な係合配列であり、当業者は、軸方向への解放及びロックに好ましく適応する別の係合形式と、選択的な回転とを採用できることを理解するだろう。例えば、ラチェット機構の使用が可能である。一実施形態によれば、収縮ブレードを細長い薄板によって引き込むことができるが、これは非限定的な配列として考慮されなければならない。平坦又は逸脱、開口又は閉鎖、細長い薄板を設けた又は設けていない、調整可能又は調整不能の全ての組み合わせを示しているわけではない。脊椎(及び、例えばこれ以外の、脊椎以外の整形外科的な身体部位)の異なるエリアを収容する様々な形状が考えられる。
【0099】
図40を参照すると、一実施形態による、省略された収縮装置アーム261と、細長い薄板配置組み立て品263を含んだ接合部材262とを含む、組み立て品260の斜視図を示している。図40は、接合部材262の水平面に対して斜角を成すアーム261を示す。図41は、アーム261を接合部材262の平面に対して直角にある別の位置へ回転させた状態にある、図40の配列を示す。図42は、図40の組み立て品260の組み立て分解図を示す。接合部材262は接合シャフト264を含み、この接合シャフト264は、自由端部265にて終端し、ぎざぎざ付きの面又は傾斜面を有する。部材262は、分岐部材266においてこの反対側にあたる、先述した配列に類似したアンカー(図示せず)と係合する端部にて終端している。シャフト264の上には、円周面268から延びた1列の放射状に配列された細長い薄板267が含まれている。
【0100】
アーム261は拡大領域269にて終端しており、拡大領域269は、シャフト264を軸方向に受容するよう適合された凹部271を画定する壁270を有する。壁270はこれの一端272に1列の放射状に配列された要素273を有し、この1列の放射状に配置された要素は、細長い薄板配列267の薄板と薄板の間の中間空間と整列して配列されている。この配列によって、図40、図41に示すような別の位置に回転された細長い薄板配列267からアーム261を選択的に解放することが可能になる。これにより、外科医は、細長い薄板267によって適所にしっかりと保持されたアーム261の安息角を選択的に位置決めすることができるようになる。アーム261の角度を再位置決めするために、アーム261は細長い薄板267から軸方向に解除され、回転され、その後再設置される。細長い薄板は、アーム261を収縮装置として使用している最中にこれに印加された回転負荷に強力に抵抗する。
【0101】
別の実施形態では、シャフト268上の細長い薄板の位置を反対側の端部265へと変更し、さらにこれに関連して、これと合致する外形部分を凹部271の他端へと変更でき、また、さらに別の実施形態では、ブレードは細長い薄板とシャフトを凹部内に含むことができることが理解されるだろう。別種の細長い薄板の合致を採用することもできる。
【0102】
細長い薄板の枚数と歯の角度は必要に応じて変更できる。組み立て品を使用する方法の一例では、外科医は、図20の伸延装置と収縮装置を組み合わせた組み立て品を、以下のレジームに従って組み立てることができる。典型的には、頸椎への前方進入法にこの組み立て品を採用できる。周知の技術に基づいた第1ステップでは、伸延する椎骨内にピンを挿入する。2本のピン135、147を離間させて設けて、例えば円板を交換する場合に、伸延し円板空間にアクセスできるようにすることが好ましい。図20で説明したもののような伸延装置ピンを、隣接する椎骨内に挿入する。外科医が、患者の構造に適応するように選択した第1収縮装置アーム111又は112を、先述したピンの第1ピンと直接又は間接的に係合できるようにすると、関連するロッドとブレードが脊椎の縦軸と平行に位置する。アーム111、112は、接合部材113、114のアーム132、144の上にそれぞれ搭載される。スリーブ139、152は、対応するピン135、147よりも上の位置に位置決めされる。図20を参照して説明したもののような収縮装置ブレード111又は112が事前に取り付けられていない場合には、この時点で、対応するスリーブ(130、142)を、合致する細長い薄板と係合するまで(又は他の機械的に等価な係合によって)、接合部材132、144の旋回アームに沿ってブレード上を滑らせて収縮装置ブレード111、112を取り付ける。収縮装置ブレードの配向は、反対側に位置するこれと対応し合致する細長い薄板に選択した円周(回転)係合に従って設定する。この時点で図20に示す状態に形成された組み立て品は、必要に応じて椎骨を伸延し、軟組織を収縮させる両方の機能を提供する。伸延は、ピン136、147と軸方向に係合するスリーブ又は管139、152を介して伸延力が付加された際に生じる。
【0103】
収縮の程度は、外科医が、細長い薄板を所定の位置にて係合させることで、収縮装置アーム111、112が軟組織縁どうしを必要なだけ離間させる安息角を成して設置されるようにすることで設定される。先述の説明が右側の伸延装置アームと収縮装置ブレードの組み立て品に関連する場合には、これに対応する左側部配列が存在するが、この左側部配列は、円板空間を通る横断線の周囲で右側に対して対称的であることが好ましい。また、先述の説明が左側の伸延装置アーム及び収縮装置ブレードに関連する場合には、これに対応する右側部配列が存在するが、この右側部配列もやはり、円板空間を通る横断線周囲で右側に対して対称的である。機械的利点を最適化し、ピンの曲げ負荷を排除するために、ピン136、147の基部に伸延力が付加される。上述したこの組み立て品によって、収縮装置、即ち側部収縮装置アーム及びブレードを取り除かずに、可変の伸延配置及び動作が可能になる。
【0104】
本発明の1つの態様によれば、収縮装置ブレードは、一度挿入されると、収縮装置ブレードの端部の先端が必要となる場所、又はこの付近に固定される。通常、これは傷の奥深い場所であるため、ブレードは、これに直接接続するネジやクランプ、又はこの他の握持装置によって、あるいは中間リンク装置を介して、その付近の骨表面にしっかりと固定される。
【0105】
多くの状況では、ブレードはこの固定装置との接続によって固定点の周囲で回転できるようになるが、これは次の理由のいずれかに起因する。例えばペンチを形成する半円スパイクのように固定点自体が回転できるため、あるいは、先に詳細に説明した頸部組み立て品のように固定した状態での回転を可能にする中間リンク装置を介するためである。この回転可能な固定によって、処置全体を通し、収縮装置ブレードを原位置に置いたままの状態で、外科医が別のエリアの作業中に圧力と収縮力を解除することが可能になるため、収縮装置ブレードの除去又は再配置を行わなくても組織損傷を減少させることが可能になる。自己保持のための収縮装置を解除することで、収縮装置が再挿入及び/又は再開口される度に、組織損傷の繰り返しが生じる。そのため、このシステムは組織損傷を減少させ、時間を節約する。さらにこれは、収縮装置を一度適切に挿入しさえすれば、収縮装置は原位置で固定されるため、緩みや外れが生じて再度位置決めを行う必要がなくなることを意味する。頸部組み立て品にて説明した固定装置は、骨に貫通させたねじ山を備えるピンを利用し、またこれは、この原理の第1実施形態である。
【0106】
図1で説明したもののような別の実施形態では、様々な固定装置を使用する。これらには、湾曲及び角度付けした、又は真直ぐな鋏型のハンドルの上に設けたペンチタイプのスパイクが含まれる。このスパイクは、不定形又は湾曲した骨表面を握持し、次に、収縮装置ブレードがこの装置のアーム又は蝶番に取り付けられた状態で、ペンチグリップの周囲で回転する。これは、平坦面が少ない場合、あるいは固定に使用できる骨に、ネジ固定を支持するのに十分な深さ又は強度がない場合の、後方腰椎手術の一実施形態で使用される。一実施形態では、図1の組み立て品は、腰椎骨本体内への横断工程の最初に、頂側部と底側部に直接固定される。回転ブレードは、椎弓根スクリューの配置を補助する収縮装置として機能する。骨アンカーを図47に示すように改造型装置と共に使用すれば、仙骨部位の椎弓根スクリューを使用する場合に仙骨の露出を補助することができる。骨アンカーを、図21、図27、図31、図37に示したブレードと直接使用すれば、複数の用途に用いることができる。カップ状アンカー(図14)によって、これと合致するブレード下方部分が、側部から係合/係合解除、即ち滑動後に自由回転を行えるようになる。上からの搭載、望ましくない動作の規制、ロック可能にするより複雑なバージョンには、動作の規制によってアンカーと対応するブレードとの間の接続の安定性が向上する、図28、図37、図44に示したものが含まれる。この構成部品の組み合わせは、組織収縮の目的で複数の用途に用いることができる。このようなアンカーは、伸延装置内の構成部品のみとして、あるいは図20に示す収縮装置を回転させる基部としての機能との組み合わせにて作用できる。
【0107】
図43は、別の実施形態による収縮アームと定着部組み立て品280の組み立て分解図を示す。組み立て品280は、末端部282を除き、先に説明した収縮装置アームと類似する外形特徴及び動作特徴を有する、収縮装置アーム281を備えている。アーム281は、図示されない調整器具を受容するように適合された凹部285、286を画定するブリッジ部材283、284を有する基端部を備えている。アーム281は、実質的に円筒形の端部288、289と、これらの間の平坦領域290とを備えた構造部287内の末端部282にて終端している。組み立て品280はまたアンカー291を備えており、このアンカー291は、凹部293を含み基部294上に支持されるアンカーヘッド292と、アンカーピン295とを有する。アンカーピン295は、骨内に打ち込まれるか、あるいはねじ込まれる。この組み立て品はまた、ロックピン297にて終端するロック板296を備えている。
【0108】
図44は、図43の収縮アームと定着部組み立て品280の組み立て図を示す。この配列では、アンカー291と係合したアーム281と、末端部282にある構造部287を介してアーム281と係合するロック板296とを設けた、組み立て品280を示している。凹部293から円筒形端部288、289が突出しており、これら円筒形端部の間の平坦領域290がこの凹部293と係合する。ロックピン297が傾斜凹部298(図43を参照)と係合することで、アーム281の回転がロックされる。アーム281をアンカー291から解除するには、凹部298からロックピン297を引き出すだけでよい。この配列の1つの利点は、アーム281を狭い溝内に挿入し、取り出せることである。別の利点は、アーム281を、より長い作業空間が必要であるシャフトからの横方向(軸方向)への解放を行わなくてよいことである。図45は、隔離した状態のアーム281を示す。この図から、実質的に円筒形の端部288は平坦領域299を有することがわかる。ヘッドが平坦なアンカーを骨に固定する。ブレードが区間290と共に凹部293の直上に位置決めされる。アンカーヘッド293内の凹部の開口部は、ブレードが設定角度で位置決めされた場合のみ、ブレード290の平坦区間の前縁と係合して適所へ滑ることができるようになっている。ブレードは完全に係合すると回転することができる。この回転量は、ブレードとアンカーヘッドの当接面を制限することによって規制される。この回転によって、区間290のより直径の大きな円形部分が凹部開口部の下へと移動され、この円形部分の持ち上げが防止される。この円形部分を取り除くには、入口位置へ戻し、ここから持ち上げるしかない。ブレードの下方面のより円形度が高い側部289は、係合後にこれが適所から滑脱することを防止する。これらは任意であり、さらなる側方向への自由を有することが望ましい場合には、ブレードの基部全体が平坦なヘッドを有していてよい。入口の角度は、侵入を容易にしながらも、収縮状態にある場合や、収縮が緩和された場合には落下を防止する角度であってよい。アンカーヘッド内の凹部は任意であり、合致するロックピン用のものである。ブレードが設定位置へ回転されると、凹部全体が露出し、ピンを挿入できるようになる。このピンの挿入によって、ブレードが、適所においてアンカーに対し完全にロックされる。ピン、凹部、ブレードの構成の応用形を用いれば、所望に応じた異なる回転度数でのロックが可能になる。この重要な追加によって、ブレードの位置を、外部重量又は連続した外部収縮圧力を付加することで維持する必要がなくなる。またこれは、手術処置中に必要な器具又は補助部が減少するため望ましい。ピンの挿入とブレードの取り付けを容易にする、ブレードに設けられているレール又は溝筋は単純な追加物であるため、当業者には明白である。
【0109】
図46は、傾斜凹部298を示すアンカー291の斜視図である。
【0110】
図47は、図1で説明したタイプの収縮装置組み立て品300の斜視図であり、この組み立て品はアンカー301と係合する。対向した円錐形のピン302、303は、アンカー301内の対応する凹部と係合する。
【0111】
当業者は、この原理の利用を、これ以外の、脊椎、筋骨格系、又は例えば頭部のような骨固定を使用できるあらゆる場所にわたる、異なる構造と収縮必要性に適合する多数の用途に用いることができることを理解するだろう。
【0112】
当業者はさらに、本明細書で幅広く説明した本発明の全体的な精神及び範囲から逸脱しない限り、本発明に様々な応用及び改造を加えられることを認識するだろう。このような改造により、重要な概念(収縮装置ブレードを、収縮臨界点又はこの付近に固定し、回転できるという概念)を適合させることで、脊椎の全長にわたる前方又は後方脊椎手術、整形外科に使用される、あるいはこれ以外の骨固定を用いることができる場所の手術訓練に使用される収縮装置を、追加できるようになる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軟組織の基準面からの収縮を可能にする組み立て品であって、
前記組み立て品は、少なくとも1つの収縮要素を含んでおり、前記少なくとも1つの収縮要素の各々は、
前記少なくとも1つの収縮要素の定着を可能にする構造部を有する末端部と、
前記定着部に対する少なくとも1自由度の動作を可能にする、前記少なくとも1つの収縮要素の基端部と、
を備える、組み立て品。
【請求項2】
前記少なくとも1つの収縮要素は、前記末端部の軸周囲又はこれの付近で回転できる、請求項1に記載の組み立て品。
【請求項3】
前記定着部は、手術部位における骨の係合を可能にする手段を含む、請求項2に記載の組み立て品。
【請求項4】
前記定着部は少なくとも1つの定着要素を含む、請求項3に記載の組み立て品。
【請求項5】
前記少なくとも1つの収縮要素の前記基端部に、回転を促進するための係合手段をさらに備える、請求項4に記載の組み立て品。
【請求項6】
前記少なくとも1つの定着要素は、骨と係合するピンを含む、請求項5に記載の組み立て品。
【請求項7】
前記少なくとも1つの収縮要素の前記末端部を、前記少なくとも1つの定着要素に接合するための接合部材をさらに備える、請求項6に記載の組み立て品。
【請求項8】
前記接合部材は、前記少なくとも1つの収縮要素の末端部と係合することで、前記少なくとも1つの収縮要素のための回転軸を提供する第1端部を備える、請求項7に記載の組み立て品。
【請求項9】
前記接合部材はさらに、前記骨と係合する前記ピンと係合する構造部を有する第2端部を備える、請求項8に記載の組み立て品。
【請求項10】
前記接合部材の前記第1端部は、前記収縮要素のための回転軸を提供する延長要素を備える、請求項9に記載の組み立て品。
【請求項11】
前記接合部材の前記第2端部は、前記ピンを受容し、これを取り外し可能な係合にて保持する分岐部分を含む、請求項10に記載の組み立て品。
【請求項12】
収縮要素は、前記第1部材を通る縦軸周囲で自由に回転できる、請求項11に記載の組み立て品。
【請求項13】
それぞれが別のアンカーピンと係合する2つの収縮部材を備える、請求項12に記載の組み立て品。
【請求項14】
前記アンカーピンのそれぞれは1つのスリーブによって保持される、請求項13に記載の組み立て品。
【請求項15】
前記ピンのそれぞれは骨定着部と係合する、請求項14に記載の組み立て品。
【請求項16】
相互に対向した2つの収縮要素があり、前記収縮要素の各々は、前記接合部材の前記第1端部の軸に対して直角を成す方向に回転できる、請求項15に記載の組み立て品。
【請求項17】
前記ピンを骨定着部内に固定することで、前記収縮装置が所定の距離に設置され、前記収縮装置が前記末端部の周囲で回転できるようになる、請求項16に記載の組み立て品。
【請求項18】
前記収縮装置の各々の回転を促進させる前記手段は握持ハンドルである、請求項17に記載の組み立て品。
【請求項19】
前記収縮装置の回転を促進させる前記手段は、前記回転を促進させる延長部材を受容する、前記収縮装置上の握持領域である、請求項17に記載の組み立て品。
【請求項20】
各々の骨アンカーピンは、前記骨を貫通する先端点を備える、請求項6に記載の組み立て品。
【請求項21】
2本のピンが前記末端部に配置され、前記収縮要素と一体に設けられている、請求項20に記載の組み立て品。
【請求項22】
前記各々のピンの前記先端点は対向関係にある、請求項21に記載の組み立て品。
【請求項23】
各々の骨アンカーピンは、前記収縮組み立て品に取り外し可能に嵌合している、請求項22に記載の組み立て品。
【請求項24】
前記骨アンカーピンはさらに、前記接合要素を受容するアンカーピンヘッドを備える、請求項23に記載の組み立て品。
【請求項25】
前記接合要素は前記アンカーピンの肩部と係合する、請求項24に記載の組み立て品。
【請求項26】
前記収縮組み立て品を組み立てる前に、前記アンカーピンは前記骨の内部へと移動される、請求項25に記載の組み立て品。
【請求項27】
前記アンカーピンは骨内に挿入されると、骨区画を伸延させることができる、請求項26に記載の組み立て品。
【請求項28】
前記収縮要素は収縮を可能にし、これに伴って、前記アンカーピンは伸延を可能にする、請求項26に記載の組み立て品。
【請求項29】
前記収縮要素は、収縮を増加又は減少させるために増分的に回転調節を行うことができる、請求項29に記載の組み立て品。
【請求項30】
収縮組み立て品において使用する収縮要素であって、少なくとも1つの収縮要素を備えており、前記少なくとも1つの収縮要素の各々は、
前記収縮要素を定着させる構造部を有する末端部と、
前記定着部に対して少なくとも1自由度移動でき、これにより軟組織の収縮を可能にする、前記少なくとも1つの収縮要素の基端部と、
を備える、収縮要素。
【請求項31】
前記要素は、前記末端部に位置した、又はこれの付近に位置した軸の周囲で回転できる、請求項30に記載の収縮要素。
【請求項32】
前記末端部は少なくとも1つの定着要素と係合する、請求項31に記載の収縮要素。
【請求項33】
前記基端部に、前記収縮要素の回転を促進するための係合手段をさらに備える、請求項32に記載の収縮要素。
【請求項34】
前記末端部に、接合部材と係合するための手段を有する、請求項34に記載の収縮要素。
【請求項35】
前記接合部材と係合する前記手段は、雄/雌接続、又は雌/雄接続を備える、請求項34に記載の収縮要素。
【請求項36】
回転を促進する前記手段は握持ハンドルである、請求項33に記載の収縮要素。
【請求項37】
前記握持ハンドルは使用者の指を受容するための開口部を有する、請求項36に記載の収縮要素。
【請求項38】
第1アームが第2アームと協働して鋏動作を形成する、請求項37に記載の収縮要素。
【請求項39】
前記第1アーム及び第2アームの末端部は対応するピン定着部にて終端している、請求項38に記載の収縮要素。
【請求項40】
前記ピン定着部は対向関係にて配置されている、請求項39に記載の収縮要素。
【請求項41】
前記鋏動作により、前記対向したピンが強制的に骨と係合させられる、請求項40に記載の収縮要素。
【請求項42】
前記ピンが骨内に固定されている場合、前記収縮要素は、前記対向したピンを通る軸の周囲で回転する、請求項41に記載の収縮要素。
【請求項43】
回転を促進する前記手段は、少なくとも1つの凹部が前記基端部である係合する握持器具である、請求項35に記載の収縮要素。
【請求項44】
少なくとも1つの収縮要素を含んだ収縮及び伸延組み立て品のための接合部材であり、前記少なくとも1つの収縮要素の各々は、
前記少なくとも1つの収縮要素の定着を可能にするための構造部を有する末端部と、
前記定着部に対して少なくとも1自由度移動することが可能な、前記少なくとも1つの収縮要素の基端部と、を備えており、
前記少なくとも1つの収縮要素は、前記末端部にある、又はこれの付近にある軸の周囲で回転することができる、接合部材。
【請求項45】
前記接合部材は、前記少なくとも1つの収縮要素の前記末端部を定着要素と接合させる、請求項44に記載の接合部材。
【請求項46】
前記接合部材は、前記少なくとも1つの収縮要素の末端部と係合する第1端部を備えており、これにより前記少なくとも1つの収縮要素のための回転軸が提供される、請求項45に記載の接合部材。
【請求項47】
前記接合部材は、前記骨と係合する前記ピンと係合する構造部を有する第2端部をさらに備える、請求項46に記載の接合部材。
【請求項48】
前記接合部材の前記第1端部は、前記収縮要素のための回転軸を提供する延長要素を備える、請求項47に記載の接合部材。
【請求項49】
前記接合部材の前記第2端部は、前記ピンを受容し、これを取り外し可能な係合状態にて保持する分岐部分を含む、請求項48に記載の接合部材。
【請求項50】
収縮要素は、前記第1部材を通る縦軸周囲で自由に回転できる、請求項49に記載の接合部材。
【請求項51】
手術中に、基準面からの軟組織の収縮を可能にする組み立て品用の定着部材であって、
前記組み立て品は少なくとも1つの収縮要素を含み、前記少なくとも1つの収縮要素は、
前記少なくとも1つの収縮要素の定着を可能にする構造部を有する末端部と、
前記定着部に対して少なくとも1自由度移動できる、前記少なくとも1つの収縮要素の基端部と、を備えており、
前記定着部は、前記構造部を受容する少なくとも1つのアンカーヘッドと、骨内固定を行うために骨を貫通できるピンとを備える、定着部材。
【請求項52】
前記ピンは、前記アンカーヘッドを支持する基部から垂下している、請求項51に記載の組み立て品。
【請求項53】
前記アンカーヘッドは、収縮装置のピンを受容するための少なくとも2つの凹部を含む、請求項52に記載の組み立て品。
【請求項54】
前記アンカーヘッドは立方体であり、前記アンカーピンは円錐形である、請求項53に記載の組み立て品。
【請求項55】
前記基部は、前記アンカーヘッドを保持する上方面を有する、請求項54に記載の組み立て品。
【請求項56】
前記凹部はマッシュルーム形である、請求項53に記載の組み立て品。
【請求項57】
前記アンカーヘッドは、前記少なくとも1つの収縮要素の前記末端部構造部を保持することができる凹部を画定するサドルを形成している、請求項52に記載の組み立て品。
【請求項58】
前記ピンは、骨への貫通及び固定を促進するための構造部を含む、請求項51、56、57に記載の組み立て品。
【請求項59】
手術中における軟組織の基準面からの収縮と、骨の伸延とを可能にする、収縮及び伸延組み立て品であって、
前記組み立て品は少なくとも1つの収縮要素を含み、前記少なくとも1つの収縮要素は、
前記少なくとも1つの収縮要素を定着させることができる構造部を有する末端部と、
前記定着部に対する少なくとも1自由度の少なくとも回転動作を可能にする、前記少なくとも1つの収縮要素の基端部と、
を備える、組み立て品。
【請求項60】
前記少なくとも1つの収縮要素は、前記末端部における、又はこれの付近における軸の周囲で回転可能である、請求項59に記載の組み立て品。
【請求項61】
前記定着部は、手術部位における骨の係合を可能にする手段を含む、請求項60に記載の組み立て品。
【請求項62】
前記定着部は少なくとも1つの定着要素を含む、請求項61に記載の組み立て品。
【請求項63】
前記少なくとも1つの収縮要素の前記基端部に、回転を促進するための係合手段をさらに備える、請求項62に記載の組み立て品。
【請求項64】
前記少なくとも1つの定着要素は、骨と係合するピンを含む、請求項63に記載の組み立て品。
【請求項65】
前記少なくとも1つの収縮要素の前記末端部を、前記少なくとも1つの定着要素と接合させる接合部材をさらに備える、請求項64に記載の組み立て品。
【請求項66】
前記接合部材は第1端部を備えており、前記第1端部は、前記少なくとも1つの収縮要素の末端部と係合することで、前記少なくとも1つの収縮要素のための回転軸を提供する、請求項65に記載の組み立て品。
【請求項67】
前記接合部材は、前記骨と係合する前記ピンと係合する構造部を有する第2端部をさらに備える、請求項66に記載の組み立て品。
【請求項68】
前記接合部材の前記第1端部は、前記収縮要素のための回転軸を提供する延長要素を備える、請求項67に記載の組み立て品。
【請求項69】
前記接合部材の前記第2端部は、前記ピンを受容し、これを取り外し可能な係合にて保持する分岐部分を含む、請求項68に記載の組み立て品。
【請求項70】
収縮要素は、前記第1部材を通る縦軸の周囲で自由に回転できる、請求項69に記載の組み立て品。
【請求項71】
別のアンカーピンとそれぞれ係合する2つの収縮部材を備える、請求項70に記載の組み立て品。
【請求項72】
前記アンカーピンはそれぞれ1つのスリーブに保持される、請求項71に記載の組み立て品。
【請求項73】
前記ピンの各々は骨定着部と係合する、請求項72に記載の組み立て品。
【請求項74】
2つの収縮要素を設けており、前記2つの収縮要素は相互に対向し、前記接合部材の前記第1端部の軸に対して直角な方向にそれぞれ回転できる、請求項73に記載の組み立て品。
【請求項75】
前記ピンが骨定着部内で固定されることで、前記収縮装置が所定の距離をもって設置され、前記収縮装置が前記末端部の周囲で回転できるようになる、請求項74に記載の組み立て品。
【請求項76】
前記各々の収縮装置の回転を促進する前記手段は握持ハンドルである、請求項75に記載の組み立て品。
【請求項77】
前記収縮装置の回転を促進する前記手段は、前記回転を促進する延長部材を受容する、前記収縮装置上の握持領域である、請求項75に記載の組み立て品。
【請求項78】
各々の骨アンカーピンは、前記骨を貫通する先端点を備える、請求項77に記載の組み立て品。
【請求項79】
前記末端部に配置され、前記収縮要素と一体に設けられた2本のピンを設ける、請求項78に記載の組み立て品。
【請求項80】
前記各ピンの前記先端点は対向関係にある、請求項79に記載の組み立て品。
【請求項81】
軟組織の創傷縁の収縮と椎骨の伸延を組み合わせた組み立て品であって、前記組み立て品は、
前記椎骨内に定着させた1対のピンと、
前記ピンと同心的に係合するスリーブと、
前記スリーブを介して前記ピンに伸延力を付加する手段と、
前記1本のピンと係合できる凹部を含む第1端部と、合致する外形を介して第1収縮装置アームを取り外し可能に受容するための接続手段を含む第2端部とを有する、第1側部アームと、
前記ピンのもう1本と係合できる凹部を含んだ第1端部と、合致する外形を介して第2収縮装置アームを取り外し可能に受容する接続手段を含んだ第2端部とを有する、第2側部アームと、を含んでおり、
前記対応する接続手段のそれぞれにより、前記軟組織縁を収縮するべく前記収縮装置アームの各々を回転可能に調整することが可能になる、組み立て品。
【請求項82】
スリーブが前記ピンに同心的に係合しており、前記組み立て品はさらに、前記スリーブを介して前記ピンに伸延力を付加する手段を備える、請求項80に記載の組み立て品。
【請求項83】
少なくとも1つの椎骨の伸延と軟組織の収縮を可能にする組み立て品であって、前記組み立て品は、
第1及び第2伸延ピンを介して前記椎骨に伸延負荷を印加する手段を備え、
第1側部アームを備えた第1収縮装置をさらに備え、前記第1側部アームは、椎骨内に定着させた前記第1ピンと係合できる凹部を含む第1端部と、合致外形を介して第1収縮装置アームを解放可能に受容する接続手段を含む第2端部とを有し、
第2側部アームを有する第2収縮装置をさらに備え、前記第2側部アームは、前記第2ピンと係合できる凹部を含む第1端部と、合致外形を介して第2収縮装置アームを解放可能に受容する接続手段を含む第2端部とを有し、
前記対応する接続手段の各々によって、前記軟組織縁に付加された収縮力を調整するべく、それぞれの前記収縮装置アームを回転可能に調整することが可能になる、組み立て品。
【請求項84】
軟組織を収縮させる収縮組み立て品であって、前記組み立て品は、
第1組のあご部を備え、前記第1組のあご部は、第1椎骨に取り付けた第1ピンを内部に受容する凹部を画定し、前記アーム周囲で回転できる第1収縮装置を上に受容及び保持するアームを含み、
第2組のあご部をさらに備え、前記第2組のあご部は、第2椎骨に取り付けた第2ピンを内部に受容する凹部を画定し、前記アーム周囲で回転可能な第2収縮装置を上に受容するアームを含む、収縮組み立て品。
【請求項85】
創傷縁を収縮させる収縮装置組み立て品であって、前記組み立て品は、
椎骨内に挿入した伸延装置ピンと係合するための凹部を含んだ第1端部を有する、第1収縮部材と、
前記第1収縮部材と一体に設けられ、前記創傷縁の1つを収縮させる第1収縮装置ブレードを備えた自由端部を含む、第2部材と、
椎骨内に挿入した伸延装置ピンと係合するための凹部を含んだ第1端部を有する第2収縮部材と、
前記第2収縮部材と一体に設けられ、第2の創傷縁を収縮させるための第2収縮装置ブレードを備えた自由端部を含む、第2部材と、
を備える、組み立て品。
【請求項86】
前記収縮部材は、前記アームの縦方向及び回転調整を可能にする合致係合を提供する細長い薄板構造部を含む、請求項85に記載の収縮装置組み立て品。
【請求項87】
少なくとも1つのブレードを備えた収縮組み立て品に使用される、収縮装置ブレード組み立て品であって、前記組み立て品は、
前記ブレードの末端部に取り外し可能に嵌合した接合部材と、
骨内に埋め込むことができ、前記接合部材と係合できる、少なくとも1つのピンを有するアンカーと、を含んでおり、
前記接合部材は、前記ブレード用の回転軸を提供し、選択された回転配置における前記ブレードの設置を可能にする、収縮装置ブレード組み立て品。
【請求項88】
前記接合部材は、前記接合部材の対応する合致外形部分を受容する外形部分を含む、請求項87に記載の収縮装置ブレード組み立て品。
【請求項89】
前記接合部材とアンカーは別個の構成部品である、請求項88に記載の収縮装置ブレード組み立て品。
【請求項90】
前記接合部材とアンカーは相互に一体的に取り付けられている、請求項88に記載の収縮装置ブレード組み立て品。
【請求項91】
前記ブレードが凹部内で回転できるようにするために、前記接合部材は、前記ブレードの末端部内に構造部を受容するサドル凹部を備える、請求項90に記載の収縮装置ブレード組み立て品。
【請求項92】
前記ブレードを前記凹部内で選択された回転配向にてロックするために前記凹部と係合する解放可能なロックピンをさらに備える、請求項91に記載の収縮装置ブレード組み立て品。
【請求項93】
前記ロックピンは傾斜凹部内に挿入され、前記サドル凹部と連絡する、請求項92に記載の収縮装置組み立て品。
【請求項94】
前記少なくとも1つのブレードはシャフトを介して前記接合部材と係合し、これにより回転軸が提供される、請求項88に記載の収縮装置組み立て品。
【請求項95】
前記シャフトは少なくとも1枚の細長い薄板を含んでおり、この細長い薄板は、これと対応する、前記シャフトに取り付けられたブレード上の細長い薄板構造部と合致する、請求項94に記載の収縮装置組み立て品。
【請求項96】
前記少なくとも1枚の細長い薄板は、前記ブレードを選択された回転配向にて、前記シャフトに対してロックする、請求項95に記載の収縮装置組み立て品。
【請求項97】
前記シャフト上の1列の細長い薄板構造部が、これに対応する前記ブレード上の構造部の列と係合する、請求項96に記載の収縮装置組み立て品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【公開番号】特開2013−78589(P2013−78589A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−243901(P2012−243901)
【出願日】平成24年11月5日(2012.11.5)
【分割の表示】特願2007−526116(P2007−526116)の分割
【原出願日】平成17年8月13日(2005.8.13)
【出願人】(507050207)
【Fターム(参考)】