説明

位置検出システム、端末装置及び位置検出プログラム

【課題】付近にある他の端末装置等で検出した位置を用いて位置検出を行うことができ、位置検出の確度を向上させることができる位置検出システム等を提供すること。
【解決手段】リクエスト側のユーザ端末装置10の情報送受信部41は、近くのユーザ端末装置10に対して、位置情報とGPSの電波強度の送信を求める。他のユーザ端末装置10の情報送受信部41は、各々のGPS受信部16からの位置情報と電波強度を、送信を求めたユーザ端末装置10宛に送信する。これを受信したユーザ端末装置10の座標算出部45は、受信した位置情報と電波強度及び近距離通信電波強度検知部42が検知した近距離無線通信の電波強度等に応じて、当該ユーザ端末装置10の位置を算出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばGPSを用いて携帯情報端末装置等の位置を検出する位置検出装置、携帯情報端末装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
GPSは、室内等の電波を受信できない環境下では、確度の高い位置検出を行うことができないが、GPSの電波を受信しなくても位置検出を可能にし、移動局の小型化と利便性の向上させた位置検出システムが知られている(例えば特許文献1)。
【0003】
また、電波の同時使用による回線混雑等のなんらかの理由により携帯電話の電波が使用できない状況下においてもお互いの場所を特定することができ、また、電波が使用できる状況下でも基地局の負荷も低減することができる技術が知られている(例えば特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−178042号公報
【特許文献2】特開2003−230173号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示された技術では、多くの基地局を必要するため、設置コストが高い問題があり、さらに、基地局がない場所では使えなかった。
【0006】
また、特許文献2に開示された技術では、他の端末の検出した位置が正確かどうかは分からず、また、基地局がない場所では使えなかった。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、付近にある他の端末装置等で検出した位置を用いて位置検出を行うことができ、位置検出の確度を向上させることができる位置検出システム、端末装置等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)上記課題を解決するための本発明の位置検出システムは、GPSにより当該端末装置の位置を検出する位置検出手段と、GPSの電波強度を検出する電波強度検出手段と、他の端末装置との間の通信を行う近距離通信手段と、他の端末装置からの位置情報送信リクエストを受信する受信手段と、当該受信手段が他の端末装置からの位置情報送信リクエストを受信した際に、前記位置検出手段が検出した位置と前記電波強度検出手段が検出した電波強度に応じた情報を前記他の端末装置に送信する送信手段と、を備えている。
【0009】
(2)また、本発明の位置検出システムは、GPSにより当該端末装置の位置を検出する位置検出手段と、GPSの電波強度を検出する電波強度検出手段と、他の端末装置との間の通信を行う近距離通信手段と、前記電波強度検出手段が受信した電波強度が所定の閾値以下である場合に、他の端末装置に位置情報送信リクエストを送信する送信手段と、他の端末装置からの位置と電波強度に応じた情報を受信する受信手段と、受信手段が受信した情報に応じて、当該端末装置の位置を算出する算出手段と、を有する端末装置を備えている。
【0010】
(3)また、本発明の位置検出システムは、前記近距離通信手段の電波強度を検知する近距離電波強度検知手段を備え、前記算出手段が、位置と電波強度に応じた情報を受信した他の端末装置との間の、前記近距離通信手段の電波強度に応じて、当該端末装置の位置を算出する、構成を有している。
【0011】
(4)また、本発明の位置検出システムは、前記算出手段が、前記位置と電波強度に応じた情報を受信した他の端末装置との間の、前記近距離通信手段の電波強度に応じた重み付けを行って、他の端末装置からの位置と電波強度に応じた情報から当該端末装置の位置を算出する、構成を有している。
【0012】
(5)また、本発明の端末装置は、GPSにより当該端末装置の位置を検出する位置検出手段と、GPSの電波強度を検出する電波強度検出手段と、他の端末装置との間の通信を行う近距離通信手段と、他の端末装置からの位置情報送信リクエストを受信する受信手段と、当該受信手段が他の端末装置からの位置情報送信リクエストを受信した際に、前記位置検出手段が検出した位置と前記電波強度検出手段が検出した電波強度に応じた情報を前記他の端末装置に送信する送信手段と、を有する。
【0013】
(6)また、本発明の端末装置は、GPSにより当該端末装置の位置を検出する位置検出手段と、GPSの電波強度を検出する電波強度検出手段と、他の端末装置との間の通信を行う近距離通信手段と、前記電波強度検出手段が受信した電波強度が所定の閾値以下である場合に、他の端末装置に位置情報送信リクエストを送信する送信手段と、他の端末装置からの位置と電波強度に応じた情報を受信する受信手段と、受信手段が受信した情報に応じて、当該端末装置の位置を算出する算出手段と、を有する。
【0014】
(7)また、本発明の位置検出プログラムは、近距離無線通信により、他の端末装置と通信を行う端末装置で実行される位置検出プログラムであって、当該端末装置を、GPSにより当該端末装置の位置を検出する位置検出手段と、GPSの電波強度を検出する電波強度検出手段と、他の端末装置との間の通信を行う近距離通信手段と、他の端末装置からの位置情報送信リクエストを受信する受信手段と、当該受信手段が他の端末装置からの位置情報送信リクエストを受信した際に、前記位置検出手段が検出した位置と前記電波強度検出手段が検出した電波強度に応じた情報を前記他の端末装置に送信する送信手段、として機能させる。
【0015】
(8)また、本発明の位置検出プログラムは、近距離無線通信により、他の端末装置と通信を行う端末装置で実行される位置検出プログラムであって、当該端末装置を、GPSにより当該端末装置の位置を検出する位置検出手段と、GPSの電波強度を検出する電波強度検出手段と、他の端末装置との間の通信を行う近距離通信手段と、前記電波強度検出手段が受信した電波強度が所定の閾値以下である場合に、他の端末装置に位置情報送信リクエストを送信する送信手段と、他の端末装置からの位置と電波強度に応じた情報を受信する受信手段と、受信手段が受信した情報に応じて、当該端末装置の位置を算出する算出手段、として機能させる。
【発明の効果】
【0016】
本発明では、電波強度検出手段が受信した電波強度が所定の閾値以下である場合に、送信手段が、他の端末装置に位置情報送信リクエストを送信し、受信手段が、他の端末装置からの位置と電波強度に応じた情報を受信し、算出手段が、受信手段が受信した情報に応じて、当該端末装置の位置を算出することにより、付近にある他の端末装置で検出した位置を用いて位置検出を行うことができる。これにより、位置検出の確度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る近距離無線通信システムの構成例を示すブロック図である。
【図2】近距離無線通信システムを構成するユーザ端末装置で実行される測位アプリケーションの機能の例を示す図である。
【図3】近距離無線通信システムの使用状況の例を示す概念図である。
【図4】各ユーザ端末装置間の通信の例を示すシーケンス図である。
【図5】正規化した電波強度と距離の関係を示す変換表の例を示す図である。
【図6】正規化した電波強度から求めた各ユーザ端末装置との距離の例を示す図である。
【図7】重み付けの処理の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の各実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0019】
なお、以下に説明する実施形態は、ユーザ端末装置間で近距離無線通信を行う近距離通信システムに、本発明を適用した場合の実施形態である。
【0020】
<構成>
まず、図1を用いてこの近距離通信システムの構成について説明する。なお、図1は、当該近距離通信システムの全体の構成を示す図である。
【0021】
この近距離通信システムは、ネットワーク1で接続され、携帯電話端末装置あるいはスマートフォン等の携帯情報端末装置等からなる複数のユーザ端末装置(端末装置)10を備えている。
【0022】
ユーザ端末装置10は、ネットワーク1を介して他のユーザ端末装置10等との通信を制御する通信処理部11と、当該ユーザ端末装置10の位置を検出する測位アプリケーション12と、この測位アプリケーション12等による画像等を表示する表示部13と、ユーザからの指示等を入力する入力部14と、スクリプト言語等で記述されたプログラム(アプリケーション)を実行するVM(Virtual Machine)、当該VM上で実行されるアプリケーションプログラムとハードウェアとのソフトウェアインタフェース(API)等からなる実行環境15と、GPS(Global Positioning Satellite)からの信号を受信してユーザ端末装置10の位置を検出するGPS受信部16とを備えている。入力部14は、例えば表示部13の表面に設けられたタッチパネルセンサ14a、ユーザ端末装置10の筐体に設けられたスイッチ14b、14c、14d等で構成されている。
【0023】
ネットワーク1は、例えばBluetooth(登録商標)あるいはWiFi等の近距離無線通信を行う無線通信ネットワークであり、基地局を介した通信あるいは各端末装置10間での直接通信を行うように構成されている。このネットワーク1上では、上位プロトコルとして、例えばTCP/IPプロトコルで通信を行うようになっており、通信処理部11は、通信パケットを、例えばポート毎に測位アプリケーション12、実行環境15等に振り分けるようになっている。
【0024】
測位アプリケーション12は、例えば、図2に示すように、他のユーザ端末装置10との情報の送受信を行う情報送受信部41と、通信処理部11が送受信する電波の強度を検知する近距離通信電波強度検知部42と、GPS受信部16が受信する電波の強度を検知するGPS電波強度検知部43と、他のユーザ端末装置10からの電波強度を示す情報に応じて距離を変換する電波強度距離変換部44と、当該ユーザ端末装置10の座標を算出する座標算出部45として機能する。
【0025】
また、実行環境15には、GPS受信部16に対する入出力機能として、位置情報を取得する位置検出部51と、GPSからの電波の強度を検出する電波強度検出部52とが実装されている。
【0026】
<動作>
次に、図3〜図7の各図を用いて本実施形態に係る近距離通信システムの動作を説明する。なお、この近距離通信システムでは、各々のユーザ端末装置10は、測位アプリケーション12によりリクエスト側あるいはレスポンス側のいずれかの処理を実行している。
【0027】
レスポンス側の処理を実行しているユーザ端末装置10は、情報送受信部41を介して他のユーザ端末装置10からの位置情報のリクエストを監視しており、当該リクエストがあると、位置検出部51と電波強度検出部52を介してGPS受信部16からの位置情報及び電波強度を取得し、これらに応じた情報を、リクエスト元のユーザ端末装置10に送信するようになっている。
【0028】
リクエスト側のユーザ端末装置10では、例えば地図表示、ナビゲーション表示等の他のアプリケーションからの位置情報の要求等に応じて、測位アプリケーション12によるリクエスト側の処理を開始する。
【0029】
例えば、図3に示すように、複数のユーザ端末装置10(同図中の符号A、B、C、D、Eに対応)が存在している状況を想定する。同図中の斜線でハッチングした部分は、建物内部等でGPSの電波強度が弱い領域を示している。この領域内にあるユーザ端末装置10では、GPSの電波強度が弱く誤差が激しいと考えられる。
【0030】
まず、リクエスト側の処理を実行するユーザ端末装置(以下、「自機」ともいう。)10では、情報送受信部41が、電波強度検出部52を介して、自己のGPS受信部16から電波強度を示す情報を取得する。取得した電波強度が所定の閾値より強い場合には、情報送受信部41は、位置検出部51を介してGPS受信部16が検出した位置情報を取得し、当該ユーザ端末装置10の現在位置として、位置情報を要求した他のアプリケーション等に提供する。
【0031】
一方、取得した電波強度が所定の閾値より弱い場合には、情報送受信部41は、例えば図4に示すように、近くのユーザ端末装置10に対して、位置情報とGPSの電波強度の送信を求めるリクエストをネットワーク1宛にブロードキャスト(例えばIPのサブネット宛等)する(S1)。
【0032】
このようなリクエストを受信した他のユーザ端末装置10(すなわち、他機のユーザ端末装置10で図4中のレスポンス側:B、C、D、E[図3中の符号に対応])の情報送受信部41は、各々のGPS受信部16からの位置情報とGPSの電波強度を取得し、当該GPSの電波強度が所定の閾値以上である場合には、リクエストを送信したユーザ端末装置10(図4中のリクエスト側:A[図3中の符号に対応])宛にGPSの位置情報及びGPSの電波強度を送信する。この図4に示す場合では、Eのユーザ端末装置10ではGPSの電波強度が所定の閾値未満であるため、GPSの位置情報及びGPSの電波強度は送信しないが、B、C、Dのユーザ端末装置10は、GPSの位置情報及びGPSの電波強度を送信する(S2、S3、S4)。
【0033】
次いで、他機の各ユーザ端末装置10からのGPSの位置情報及びGPSの電波強度を受信すると、自機のユーザ端末装置10の情報送受信部41は、受信した位置情報を電波強度距離変換部44及び座標算出部45に供給し、受信したGPSの電波強度を座標算出部45に供給する。ただし、3つ以上のユーザ端末装置10から送信された位置情報を受信できない場合には、自機の位置座標を算出することができないので、本動作を終了させる。
【0034】
次いで、近距離通信電波強度検知部42は、他機のユーザ端末装置10、すわなち、例えば、図3に示すB、C、Dのユーザ端末装置10からの近距離無線通信の電波強度($x)を検出し、検出した各近距離無線通信の電波強度($x)を電波強度距離変換部44に供給する。
【0035】
次いで、電波強度距離変換部44は、各ユーザ端末装置10の位置情報と対応する近距離無線通信の電波強度を取得すると、予め設定しておいた変換表に基づいて、リクエスト側の処理を実行するAのユーザ端末装置10から対応するB、C、Dのユーザ端末装置10までの距離を算出する。電波強度は、通信処理部11の特性に応じてユーザ端末装置10の機種毎に異なるため、例えば、図5に示すように、予めこの近距離通信システムで用いる機種毎の変換式を示す変換表を作成しておき、電波強度距離変換部44が、この変換表に基づいて、近距離通信電波強度検知部42が検知した電波強度を距離に変換する。
【0036】
次いで、距離を求めると、座標算出部45は、他機の位置情報及びGPSの電波強度と、電波強度距離変換部44によって算出された他機との距離と、に基づいて、自機のユーザ端末装置10の位置(すなわち、座標)を算出する。
【0037】
具体的には、座標算出部45は、他機の位置情報を中心とし、当該自機のユーザ端末装置10から他機の各ユーザ端末装置10までの距離を半径とした円を算出する。このとき、座標算出部45は、他機のユーザ端末装置10が3つ以上であって、近距離無線通信の電波強度が強い上位の3つの他機のユーザ端末装置10について算出された円が全て重なる場合には、その交点の位置座標を自機の位置として算出する。
【0038】
一方、座標算出部45は、他機のユーザ端末装置10が3つ以上であって、近距離無線通信の電波強度が強い上位の3つのユーザ端末装置10について算出された2つの円が重なり、かつ、一つの円が重ならない場合には、重なった2つの円の交点のうち、重ならなかった他機の中心を基準とした円の中心に近い交点の位置座標を自機の座標位置として算出する。
【0039】
他方、座標算出部45は、他機のユーザ端末装置10が3つ以上であって、近距離無線通信の電波強度が強い上位の3つのユーザ端末装置10について算出された円が全て重ならない場合には、各距離に対する重み付けを算出し、当該重み付けと、算出された円と、各ユーザ端末装置10の位置情報で示される中心と、に基づいて、自機の位置座標を算出する。
【0040】
例えば、ユーザ端末装置10のB,C,Dが他機の場合に、B、C、Dの位置(座標)に対する重み付けとしては、座標算出部45は、機器毎に予め設定しておいた変換表その他に基づいて、受信した他機のGPSの電波強度を正規化し、正規化されたGPSの電波強度分の距離を算出して当該重み付けを算出する。すなわち、座標算出部45は、正規化したGPSの電波強度、近距離無線通信の電波強度から求めた距離、各ユーザ端末装置10の位置(座標)が、図6の状態であると仮定すると、重み付けを、各々1/1.0(=1.0)、1/0.9(=1.111)、1/0.5(=2.0)と算出する。
【0041】
そして、座標算出部45は、図7に示すように、各々の端末の位置(座標)を中心とした円の中心を結んだ三角形の領域内であって円に属しない領域内を所定の間隔毎(10cm毎)の位置(スポット)において、各円の中心からの直線(以下、「中心線」という。)における円と交わる交点から当該各スポットまでの中心線における線分の長さの比が重み付けと同一または一番近い値になるスポットを自機の位置座標として算出する。
すなわち、図6及び図7に示す例では、座標算出部45は、Bにおける円の中心からスポットzまで引いた中心線bのBの円との交点oから当該スポットzまでの線分の長さと、Cにおける円の中心からスポットzまで引いた中心線cのCの円との交点pから当該スポットzまでの線分の長さと、Dにおける円の中心からスポットzまで引いた中心線dのDの円との交点rから当該スポットzまでの線分の長さとの比が1.0:1.111:2.0の距離となる点を、自機の位置座標として算出する。
【0042】
さらに、座標算出部45は、他機のユーザ端末装置10が3つ以上であって、近距離無線通信の電波強度が強い上位の3つのユーザ端末装置10について算出された円が全て重なるが、3つの円全てが交わる交点が存在しない場合には、すなわち、一の円に他の二つの円がそれぞれ交わる場合には、以下のように自機の位置座標を算出する。
【0043】
具体的には、座標算出部45は、受信した3つの他機のユーザ端末装置10におけるGPSの電波強度のうち、電波強度の高い上位2つのユーザ端末装置10のGPSの位置情報から算出された円の交点を求めるとともに、その2つの交点のうち、残り1つのユーザ端末装置(3つの他機のユーザ端末装置10のうち、最もGPSの電波強度が弱いユーザ端末装置)10のGPSの位置情報に基づいて算出された円の中心に近い方の交点を、自機の位置座標として算出する。
【0044】
次いで、座標算出部45は、算出した位置座標を位置情報を要求した他のアプリケーション等に提供する。
【0045】
<効果>
この実施形態の近距離通信システムでは、上述のように、付近にある他のユーザ端末装置10で検出した位置を用いて位置検出を行うことができ、位置情報の精度の向上に寄与することができる。さらに、この近距離通信システムでは、周囲のユーザ端末装置10のGPSの電波強度に応じた重み付けを行っているため、GPSの電波強度が強い(GPSによる位置の確度が高い)周囲のユーザ端末装置10の位置を反映させて、当該ユーザ端末装置10の位置を決めることができ、位置検出の確度の向上に寄与することができる。
【0046】
<変形例>
上述の説明では、本発明をユーザ端末装置10間で近距離無線通信を行う近距離通信システムに本発明を適用した場合について説明したが、ユーザ端末装置10として、近距離無線通信を行う機能を有するGPS機能付きカメラ、GPSを用いたナビゲーションシステム等を有する自動車等を用いてもよい。特に、自動車の場合には、屋外にある場合が多く、位置検出の確度の向上に寄与することができる。
【符号の説明】
【0047】
1 … ネットワーク
10 … ユーザ端末装置
11 … 通信処理部
12 … 測位アプリケーション
13 … 表示部
14 … 入力部
15 … 実行環境
16 … GPS受信部
41 … 情報送受信部
42 … 近距離通信電波強度検知部
43 … GPS電波強度検知部
44 … 電波強度距離変換部
45 … 座標算出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
GPSにより当該端末装置の位置を検出する位置検出手段と、
GPSの電波強度を検出する電波強度検出手段と、
他の端末装置との間の通信を行う近距離通信手段と、
他の端末装置からの位置情報送信リクエストを受信する受信手段と、
当該受信手段が他の端末装置からの位置情報送信リクエストを受信した際に、前記位置検出手段が検出した位置と前記電波強度検出手段が検出した電波強度に応じた情報を前記他の端末装置に送信する送信手段と、
を有する複数の端末装置、を備える位置検出システム。
【請求項2】
GPSにより当該端末装置の位置を検出する位置検出手段と、
GPSの電波強度を検出する電波強度検出手段と、
他の端末装置との間の通信を行う近距離通信手段と、
前記電波強度検出手段が受信した電波強度が所定の閾値以下である場合に、他の端末装置に位置情報送信リクエストを送信する送信手段と、
他の端末装置からの位置と電波強度に応じた情報を受信する受信手段と、
受信手段が受信した情報に応じて、当該端末装置の位置を算出する算出手段と、
を有する端末装置、を備える位置検出システム。
【請求項3】
請求項2に記載の位置検出システムにおいて、
前記近距離通信手段の電波強度を検知する近距離電波強度検知手段を備え、
前記算出手段が、位置と電波強度に応じた情報を受信した他の端末装置との間の、前記近距離通信手段の電波強度に応じて、当該端末装置の位置を算出する、位置検出システム。
【請求項4】
請求項3に記載の位置検出システムにおいて、
前記算出手段が、
前記位置と電波強度に応じた情報を受信した他の端末装置との間の、前記近距離通信手段の電波強度に応じた重み付けを行って、
他の端末装置からの位置と電波強度に応じた情報から当該端末装置の位置を算出する、位置検出システム。
【請求項5】
GPSにより当該端末装置の位置を検出する位置検出手段と、
GPSの電波強度を検出する電波強度検出手段と、
他の端末装置との間の通信を行う近距離通信手段と、
他の端末装置からの位置情報送信リクエストを受信する受信手段と、
当該受信手段が他の端末装置からの位置情報送信リクエストを受信した際に、前記位置検出手段が検出した位置と前記電波強度検出手段が検出した電波強度に応じた情報を前記他の端末装置に送信する送信手段と、
を有する端末装置。
【請求項6】
GPSにより当該端末装置の位置を検出する位置検出手段と、
GPSの電波強度を検出する電波強度検出手段と、
他の端末装置との間の通信を行う近距離通信手段と、
前記電波強度検出手段が受信した電波強度が所定の閾値以下である場合に、他の端末装置に位置情報送信リクエストを送信する送信手段と、
他の端末装置からの位置と電波強度に応じた情報を受信する受信手段と、
受信手段が受信した情報に応じて、当該端末装置の位置を算出する算出手段と、
を有する端末装置。
【請求項7】
近距離無線通信により、他の端末装置と通信を行う端末装置で実行される位置検出プログラムであって、
当該端末装置を、
GPSにより当該端末装置の位置を検出する位置検出手段と、
GPSの電波強度を検出する電波強度検出手段と、
他の端末装置との間の通信を行う近距離通信手段と、
他の端末装置からの位置情報送信リクエストを受信する受信手段と、
当該受信手段が他の端末装置からの位置情報送信リクエストを受信した際に、前記位置検出手段が検出した位置と前記電波強度検出手段が検出した電波強度に応じた情報を前記他の端末装置に送信する送信手段、
として機能させる位置検出プログラム。
【請求項8】
近距離無線通信により、他の端末装置と通信を行う端末装置で実行される位置検出プログラムであって、
当該端末装置を、
GPSにより当該端末装置の位置を検出する位置検出手段と、
GPSの電波強度を検出する電波強度検出手段と、
他の端末装置との間の通信を行う近距離通信手段と、
前記電波強度検出手段が受信した電波強度が所定の閾値以下である場合に、他の端末装置に位置情報送信リクエストを送信する送信手段と、
他の端末装置からの位置と電波強度に応じた情報を受信する受信手段と、
受信手段が受信した情報に応じて、当該端末装置の位置を算出する算出手段、
として機能させる位置検出プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−50325(P2013−50325A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−187143(P2011−187143)
【出願日】平成23年8月30日(2011.8.30)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】