説明

低濃度ガス供給装置

【課題】%レベルからpptレベルまで、広範囲な低濃度ガスを安定して効率的に調整できる低濃度ガス供給装置を提供する。
【解決手段】本発明の低濃度ガス供給装置(100)は、特定の揮発成分からなる揮発成分ガスを供給する揮発成分ガス供給手段(1)と、揮発成分ガスを希釈する希釈ガスを供給する希釈ガス供給手段(2)と、揮発成分ガスと希釈ガスを混合した混合ガスを供給する混合ガス供給手段(3)とを備え、混合ガスに基づいて揮発成分の低濃度ガスを供給する装置である。本発明に係る揮発成分ガス供給手段は、揮発成分の発生源である揮発源(V)を封入できる容器(21)と、この容器内へ希釈ガス(Go)を導入する希釈ガス導入管(22)と、希釈ガスの導入により容器内に発生した揮発成分ガス(Gv)を容器から導出する揮発成分ガス導出管(23)とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種の試料ガスの分析に必要となる低濃度な基準ガス等を供給できる低濃度ガス供給装置(システム)に関する。
【背景技術】
【0002】
試料ガス(サンプルガス)の臭気等を分析する際、それと比較する基準ガス等が必要になる。そして揮発成分を微量しか含まない試料ガスでも、臭気として十分に知覚されることから、試料ガスの正確な分析評価には、それと同程度な濃度(例えば、ppmレベル、ppbレベルさらにはpptレベル以下)の基準ガスが必要となる。
【0003】
低濃度な基準ガスは、所定濃度に調整された標準ガスを、清浄な空気や不活性ガス等で希釈して調製される。そして、濃度が特に低い基準ガスは、その標準ガスを複数回希釈することにより調製される。このような希釈装置(システム)が下記の特許文献等で提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特公昭57−45332号公報
【特許文献2】特公平7−16591号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の「比較臭気測定システムの二段希釈機構」では、希釈空気と揮発成分が混合された後のガス流路中に、圧力計、流量計等の測定機器や弁等が多数配置されている。このような機器類には揮発成分が付着し易く、付着した揮発成分は別の基準ガスを調製する際の汚染(コンタミネーション)原因となる。
【0006】
このため高純度な基準ガスを調製するには、その都度、流路中に配設された弁や測定機器などを交換するか、取り外して洗浄することが必要となる。しかし、測定機器などは高価な精密機器であり、交換や取り外しが容易ではなく、それらの洗浄には多くの工数や費用が必要となる。
【0007】
特許文献2に記載の「低濃度ガス混合物の製造装置」によれば、潜在的な汚染源となるマスフローコントローラや圧力レギュレーター等を混合流路中に配置していないため、高純度な基準ガスを安定して精製可能である。もっとも、特許文献2では、低濃度ガスの精製に必要な高濃度ガスとして、高価な標準ガスを用いている。この標準ガスは時間の経過と共に濃度が変化し、安定的ではない。また、ガス状態で安定して存在しない物質(成分)については、そもそも標準ガスを入手することができない。このため特許文献2の装置では、必要に応じて、所望濃度の基準ガスを効率的に安定して調製することは困難である。
【0008】
本発明はこのような事情に鑑みて為されたものであり、揮発成分を含有する低濃度ガスを安定して効率的に調製し得る低濃度ガス供給装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者はこの課題を解決すべく鋭意研究し、試行錯誤を重ねた結果、揮発成分ガスを発生させる揮発成分ガス供給手段と、揮発成分を含む混合ガスが流れる流路中に汚染源となり得る計測機器類を配置せずに所望する低濃度ガスが得られる混合ガス供給手段とを有する希釈装置(システム)を新たに思いついた。この成果を発展させることにより、以降に述べる本発明を完成するに至った。
【0010】
《低濃度ガス供給装置》
(1)本発明の低濃度ガス供給装置は、特定の揮発成分からなる揮発成分ガスを供給する揮発成分ガス供給手段と、該揮発成分ガスを希釈する希釈ガスを供給する希釈ガス供給手段と、該揮発成分ガスと該希釈ガスを混合した混合ガスを供給する混合ガス供給手段とを備え、該混合ガスに基づいて該揮発成分の低濃度ガスが供給され得る低濃度ガス供給装置であって、前記揮発成分ガス供給手段は、前記揮発成分の発生源である揮発源を封入できる容器と、該容器内へ前記希釈ガスを導入する希釈ガス導入管と、該希釈ガスの導入により該容器内に発生した該揮発成分ガスを該容器から導出する揮発成分ガス導出管とを有し、前記混合ガス供給手段は、前記希釈ガスを送入する第一希釈ガス送入管と、該第一希釈ガス送入管と前記揮発成分ガス導出管に接続され前記希釈ガスと前記揮発成分ガスを混合する一次混合器と、該一次混合器で得られた一次混合ガスを送出する一次混合ガス送出管とを有し、該一次混合ガスに基づき前記低濃度ガスが得られることを特徴とする。
【0011】
(2)本発明の低濃度ガス供給装置の場合、先ず、比較的高濃度な揮発成分ガスを安定して供給できる揮発成分ガス供給手段を備える。このため、予め所定の低濃度に調整された高価な標準ガスを用意する必要もなく、また低濃度ガスを調製するたびに所望する揮発成分ガスを発生させることができる。従って、揮発成分を含有した低濃度ガスを安定して効率的に得ることが可能となる。
【0012】
次に、こうして得られた揮発成分ガスは、本発明に係る混合ガス供給手段により、希釈ガスと所望の割合で混合され、希釈される。この混合ガス(一次混合ガス)またはそれをさらに希釈した混合ガス(二次混合ガス等)により、揮発成分を含む所望の低濃度ガスが得られる。
【0013】
(3)ところで、揮発成分ガス供給手段により供給される揮発成分ガスの濃度は、揮発源の容器内の状態(温度、圧力、希釈ガスの導入量、揮発源の特性、容器内の空間容積等)により定まり得る。もっとも、その濃度を直接的または間接的に測定できる揮発成分濃度測定器が設けられていると、より好ましい。このような揮発成分濃度測定器は、通常、汚染源とはならない。揮発成分濃度測定器は、揮発成分ガス導出管の傍系に接続されることが多く、採取された揮発成分は濃度測定時に燃焼して焼失することが多いためである。それ故、種々の位置に揮発成分濃度測定器を接続可能である。例えば、揮発成分濃度測定器は、揮発成分ガス導出管や種々(n次)の混合ガス送出管に接続され得る。但し、揮発成分濃度測定器は、揮発源または揮発成分ガスの供給源に近い揮発成分ガス導出管に接続されていると、より正確な濃度の混合ガスが得られて好ましい。
【0014】
混合ガス供給手段は、揮発成分ガスと希釈ガスが混合される一次混合器よりも下流側に、制御弁、流量計、圧力計等の制御測定機器類が配置されていないと好適である。言い換えると、一次混合器から前記低濃度ガスの供給口へ至る(直行)ガス流路中に、弁および測定機器が配置されていないと好適である。ここでいう「混合器から前記低濃度ガスの供給口へ至る(直行)ガス流路」は、低濃度ガスとなる混合ガスが、混合器から低濃度ガスの供給口へ至る主流路または最短流路を意味し、最終的に低濃度ガスとならないガス等が流れる傍系流路は除かれる。こうすることにより、成分や濃度等の異なる低濃度ガスを調製する際、コンタミネーションの恐れがある場合には、混合器やそれ連なる配管を交換するだけで、安価に、効率良く、高純度または高精度な低濃度ガスの調製が可能となる。
【0015】
また、混合ガス供給手段は、揮発成分ガスまたは混合ガスが流れる配管系統が容易に脱着できると好適である。低濃度ガスを調製する際、通常、配管系統にはさほど大きな内圧が作用しない。このため、例えば、配管の接続部には、簡単に接続・脱着できるワンタッチコネクター等を用いることが可能となる。
【0016】
《その他》
(1)本発明では、揮発成分ガスの種類や供給源数、希釈ガスの種類や供給源数、それらによる希釈段数(混合段数)等は問わない。例えば、本発明に係る低濃度ガスは、希釈段数が異なる複数種の揮発成分ガスが混合したものでもよい。なお、本願明細書では、n回希釈に係るガスや配管に、適宜「n次」(n:自然数)を付して呼称する。
【0017】
複数の揮発成分を同時に分析する場合、それら全ての成分を含んだ混合基準ガスがあると好ましい。本発明の低濃度ガス供給装置によれば、そのような混合基準ガスも容易に得ることができる。また、揮発成分は、その種類により蒸気圧が大きく異なり、それに応じて希釈倍率も大きく異なり得る。このような場合でも、本発明の低濃度ガス供給装置によれば、混合器の配置を調整したりすることにより、種々の揮発成分や希釈倍率等に対応した混合基準ガスを容易に得ることができる。
【0018】
(2)本発明の低濃度ガス供給装置は、低濃度ガスの具体的な濃度を問わないが、例えば、低濃度ガス全体に対する揮発成分ガスの体積比率(または揮発成分のモル比率)が、百分率(%)レベル(10−1〜10−3)、ppmレベル(10−4〜10−6)、ppbレベル(10−7〜10−9)さらにはpptレベル(10−10〜10−13)以下にも対応できる。特に、本発明の低濃度ガス供給装置は、汚染物質の影響が現れ易い低濃度(例えば、ppbレベル以下)の基準ガスの調製に適している。
【0019】
(3)特に断らない限り本明細書でいう「x〜y」は下限値xおよび上限値yを含む。本明細書に記載した種々の数値または数値範囲に含まれる任意の数値を新たな下限値または上限値として「a〜b」のような範囲を新設し得る。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明に係る揮発成分ガス供給手段の一形態を示す図である。
【図2】本発明に係る揮発成分ガスの揮発成分濃度測定器の一形態を示す図である。
【図3】本発明に係る混合ガス供給手段の第一例を示す図である。
【図4】その混合ガス供給手段の第二例を示す図である。
【図5】その混合ガス供給手段の第三例を示す図である。
【図6】その混合ガス供給手段の第四例を示す図である。
【図7】その混合ガス供給手段の第五例を示す図である。
【図8】排出された混合ガス中の揮発成分を除去する装置例を示す図である。
【図9】本発明の低濃度ガス供給装置の一実施例を示す配管系統図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
上述した本発明の構成要素に、以降に説明する内容から任意に選択した一つまたは二つ以上の構成要素を付加し得る。
【0022】
《希釈ガス供給手段》
希釈ガス供給手段は、例えば、空気や不活性ガス等からなる加圧ガス源からなる。この加圧ガス源から供給される希釈ガスは、例えば、圧力調整器によりそのガス圧力が調整されたり、フィルターで不純物が除去されたりして、揮発成分ガス供給手段や混合ガス供給手段へ供給される。ちなみに、このフィルターとして、希釈ガス中に含まれる水分(水蒸気)を除去する除湿用シリカゲルフィルター、希釈ガス中に含まれる揮発成分を除去する揮発成分除去用活性炭フィルターなどがある。なお、本明細書では、不純物を除去された希釈ガスを、適宜、「清浄ガス」という。
【0023】
《揮発成分ガス供給手段》
(1)揮発成分ガス供給手段は、例えば、図1に示すように、揮発成分の発生源である揮発源Vを封入できる容器21と、容器21内へ希釈ガス(清浄ガス)Goを導入する希釈ガス導入管22と、希釈ガスGoの導入により容器21内に発生した揮発成分ガス(ヘッドスペースガス)Gvを容器21から導出する揮発成分ガス導出管23から構成される。
【0024】
容器21は、揮発源Vを加熱または冷却して一定温度に保持し、揮発源Vから揮発成分を安定して発生させ得る恒温槽24により包囲されている。希釈ガス導入管22中には、上述の希釈ガス供給手段から供給される希釈ガスのガス圧力を調整する減圧弁25、そのガス流量を調整するマスフローコントローラー(適宜「MC」という。)26等が設けられる。減圧弁25およびマスフローコントローラ26により容器21へ導入される希釈ガスGoの圧力や流量が調整され、ひいては揮発成分ガス導出管23から導出される揮発成分ガスGvの圧力、流量(さらには濃度)が調整される。なお、本発明の実施に際して用いる弁類、計器類、制御機器類等は、電子式でも機械式でもよい。
【0025】
揮発源Vは、揮発成分に応じて、液体、固体、加圧された気体等が用いられる。また揮発源Vに応じて、揮発成分の発生方法には、上述したような恒温槽による加熱または冷却の他、バブリング、拡散を利用した発生方法等を用いることができる。
【0026】
(2)揮発成分ガスGvの濃度は、容器21に導入される希釈ガスGoを介して調整可能であるが、その濃度が直接的または間接的(希釈ガスとの混合後)に測定されると、所望する低濃度ガスを効率的に調製可能となる。このような濃度測定は、例えば、揮発成分ガス導出管に(直接的に)接続された揮発成分濃度測定器により行える。揮発成分濃度測定器は、例えば、図2に示すような全炭化水素計(THC)28である。この場合、揮発成分ガス導出管23に接続された抵抗管27により、濃度測定に必要な微量の揮発成分ガスGvがTHC28へ分取される。
【0027】
揮発成分濃度測定器として、ガスクロマトグラフィー(GC)等を用いてもよい。また抵抗管27は、流路途中にオリフィスを設けたオリフィス管でもよい。なお、抵抗管27やTHC28の位置には、他の計器やセンサー等を設けることもできる。
【0028】
ちなみに本発明の場合、揮発成分ガス導出管23を流れる揮発成分ガスGvの濃度は比較的高濃度であるため、上記のような測定器により正確に測定され得る。また図1および図2では、揮発成分が一種類の場合を示したが、本発明に係る低濃度ガスは、複数種の揮発成分が混在した場合でもよい。すなわち、本発明に係る揮発成分ガス供給手段は、複数種の揮発成分ガスを別個に供給可能なものでもよい。
【0029】
《混合ガス供給手段》
(1)混合ガス供給手段は、例えば、図3に示すように、希釈ガスGoを送入する第一希釈ガス送入管311と、第一希釈ガス送入管311と揮発成分ガス導出管23に接続され希釈ガスGoと揮発成分ガスGvを混合する一次混合器313と、一次混合器313で得られた一次混合ガスGm1を送出する一次混合ガス送出管314とから構成される。そして一次混合ガスGm1に基づき所望の低濃度ガスGsが調製される。
【0030】
この場合、第一希釈ガス送入管311内および一次混合ガス送出管314内のガス圧力は、一次混合器313の上流側にある第一希釈ガス送入管311に設けた第一圧力計(適宜「MM1」という。)312により測定可能である。このガス圧力の調整は、一次混合器313の下流側にある一次混合ガス送出管314の下流端に配設された第一ニードルバルブ316により可能である。ちなみに一次混合器313は、3つの配管を接続する三方コネクターからなる。以降述べる混合器についても同様である。
【0031】
(2)図3にはさらに、混合ガス供給手段により、一次混合ガスGm1が二次希釈されて二次混合ガスGm2となる場合について併せて示した。具体的には、一次混合器313の下流側にある一次混合ガス送出管314に接続された一次混合ガス調整管315と、この一次混合ガス調整管315と第二希釈ガス送入管321とに接続され、一次混合ガスGm1と希釈ガスGoを混合する二次混合器323と、二次混合器323で得られた二次混合ガスGm2を送出する二次混合ガス送出管324とから構成される。この場合、一次混合ガスGm1が希釈ガスGoでさらに希釈された二次混合ガスGm2に基づき、所望の低濃度ガスGsが調製される。
【0032】
第二希釈ガス送入管321および二次混合ガス送出管324のガス圧力は、二次混合器323の上流側にあり第二希釈ガス送入管321に設けた第二圧力計(適宜「MM2」という。)322により測定される。このガス圧力の調整は、二次混合器323の下流側にあり二次混合ガス送出管324に設けた第二ニードルバルブ326(図5参照)によりなされる。
【0033】
一次混合ガス調整管315を流れる一次混合ガスGm1の流量は、一次混合ガス調整管315の上下流端におけるガス圧力差、すなわち、一次混合ガス送出管314のガス圧力と二次混合ガス送出管324のガス圧力との差分により定まる。このガス圧力差は、第一希釈ガス送入管311内を流れる希釈ガスGoのガス圧力と第二希釈ガス送入管321内を流れる希釈ガスGoのガス圧力との差分にほぼ等しく、第一圧力計312と第二圧力計322の測定値から求まる。なお、一次混合ガス調整管315は、図3に示したような抵抗管でもよいし、前述したようなオリフィス管等でもよい。この点は、以降で説明する他の混合ガス調整管についても同様である。
【0034】
このような配管により、一次混合ガスGm1や二次混合ガスGm2の流路中に圧力計、マスフローコントローラ等を介在させることなく、一次混合ガス調整管315により一次混合ガスGm1の正確な分取が可能となる。そして異なる揮発成分の低濃度ガスを改めて調整する際、コンタミネーションの恐れがある場合には、一次混合器313から二次混合ガス送出管324に至る配管部分をユニットとして取り外し、その部分を清浄な新たな配管ユニットに替えるだけで、汚染物質の混入を防止しつつ低濃度ガスGsの調製が可能となる。
【0035】
以上のことから、本発明に係る混合ガス供給手段は、一次混合ガス送出管に接続され上流側と下流側のガス圧力差に基づいて一次混合ガスの分取量が調整される一次混合ガス調整管と、希釈ガスを送入する第二希釈ガス送入管と、第二希釈ガス送入管と一次混合ガス調整管に接続され希釈ガスと一次混合ガス調整管により分取された一次混合ガスとを混合する二次混合器と、二次混合器で得られた二次混合ガスを送出する二次混合ガス送出管とをさらに有し、二次混合ガスに基づき低濃度ガスが得られるものであると好適である。
【0036】
一次混合ガス調整管315は、さらに、一次混合ガス送出管314と二次混合ガス送出管324との間に複数配設されていてもよい。例えば、図4に示すように、一次混合ガス流量を変更できる一次混合ガス調整管315a、315bおよび315c(これらをまとめて「一次混合ガス調整管315」という。)を並列に配設する。一次混合ガス調整管315a、315b、315cの上流端を、それぞれ、一次混合ガス送出管314上に設けた三方弁314a、314b、314cに接続する。また一次混合ガス調整管315a、315b、315cの下流端を、それぞれ、第二希釈ガス送入管321に連なる二次混合器323a、323b、323cに接続する。
【0037】
ここで三方弁314a、314b、314cを切替(開閉)することにより、一次混合ガスGm1は、一次混合ガス調整管315a、315b、315cへ分流し、一次混合ガス送出管314と二次混合ガス送出管324の間のガス圧力差が同じでも、一次混合ガスGm1の分流量は最大で7通り変化し得るようになる。なお、三方弁314a、314b、314cは、例えば手動で切替られる。これらの点については、後述する他の三方弁についても同様である。
【0038】
ちなみに、一次混合ガス調整管315a、315b、315cが抵抗管からなる場合、それぞれを通過するガス流量は、その内径と長さを変更することにより、自在に調整可能である。例えば、各抵抗管が同内径なら、それらの管長を変更することにより、各抵抗管を流れるガス流量を容易に調整できる。同様に、一次混合ガス調整管315a、315b、315cがオリフィス管からなる場合なら、オリフィス径を変更することにより、それぞれを流れるガス流量を調整できる。これらの点については、後述する他の混合ガス調整管についても同様である。
【0039】
(3)混合ガス供給手段により、二次混合ガスGm2が三次希釈されて三次混合ガスGm3となる場合を図5に示した。具体的には、二次混合器323の下流側にある二次混合ガス送出管324に接続された一次混合ガス調整管325と、二次混合ガス調整管325と第三希釈ガス送入管331とに接続されて二次混合ガスGm2と希釈ガスGoを混合する三次混合器333と、三次混合器333で得られた三次混合ガスGm3を送出する三次混合ガス送出管334とから構成される。このとき、二次混合ガスGm2を希釈ガスGoでさらに希釈した三次混合ガスGm3に基づき、所望の低濃度ガスGsが調製される。
【0040】
第三希釈ガス送入管331および三次混合ガス送出管334のガス圧力は、三次混合器333の上流側に設けた第三圧力計(適宜「MM3」という。)332により測定される。そのガス圧力は、三次混合器333の下流側の圧力(背圧)に基づいて定まる。
【0041】
二次混合ガス調整管325を流れる二次混合ガスGm2の流量は、その二次混合ガス調整管325の上下流端におけるガス圧力差、すなわち、二次混合ガス送出管324のガス圧力と三次混合ガス送出管334のガス圧力との差分により定まる。このガス圧力差は、第二希釈ガス送入管321を流れる希釈ガスGoのガス圧力と第三希釈ガス送入管331を流れる希釈ガスGoのガス圧力との差分にほぼ等しい。このガス圧力差は第二圧力計(MM2)322と第三圧力計(MM3)332により測定される。
【0042】
この場合も、一次混合ガスGm1、二次混合ガスGm2および三次混合ガスGm3が流れる流路中に、圧力計、マスフローコントローラ等を介在させることなく、二次混合ガス調整管325によって二次混合ガスGm2の正確な分取が可能となる。そしてこの場合でも、異なる揮発成分の低濃度ガスを改めて調整する際、コンタミネーションの恐れがある場合には、一次混合器313から三次混合ガス送出管334に至る配管部分をユニットとして取り外し、その部分を清浄な新たな配管ユニットに替えるだけで、汚染物質の混入を防止しつつ低濃度ガスGsの調製が可能となる。
【0043】
以上のことから、本発明に係る混合ガス供給手段は、さらに、二次混合ガス送出管に接続され上流側と下流側のガス圧力差に基づいて二次混合ガスの分取量が調整される二次混合ガス調整管と、希釈ガスを送入する第三希釈ガス送入管と、第三希釈ガス送入管と二次混合ガス調整管に接続され該希釈ガスと二次混合ガス調整管により分取された二次混合ガスとを混合する三次混合器と、三次混合器で得られた三次混合ガスを送出する三次混合ガス送出管とを有し、三次混合ガスに基づき前記低濃度ガスが得られるものであると好適である。
【0044】
(4)揮発成分ガス供給手段により複数種の揮発成分ガスを発生させる場合、それら揮発成分ガスは、上述した第一希釈ガス送入管311から一次混合ガス送出管314に至る一次希釈混合ラインへ一緒に導入されても良いし、第二希釈ガス送入管321から二次混合ガス送出管324に至る二次希釈混合ラインと第三希釈ガス送入管331から三次混合ガス送出管334に至る三次希釈混合ラインとに分散して導入されてもよい。
【0045】
このような混合ガス供給手段の一例を図6に示した。すなわち、揮発源Vaに基づき発生した揮発成分ガスGvaは揮発成分ガス導出管23aを通じて一次希釈混合ライン上にある一次混合器313aに、揮発源Vb、Vcに基づき発生した揮発成分ガスGvb、Gvcは揮発成分ガス導出管23b、23cを通じて二次希釈混合ライン上にある二次混合器323b、323cに、揮発源Vdに基づき発生した揮発成分ガスGvdは揮発成分ガス導出管23dを通じて三次希釈混合ライン上にある三次混合器333dに、それぞれ導入される。こうして、揮発源または揮発成分ガスの種類毎に適切な濃度に希釈された低濃度ガスGsが容易に得られる。
【0046】
(5)さらに、一種類の揮発源および揮発成分ガスから、濃度の異なる複数種の低濃度ガスを得ることも可能である。このような混合ガス供給手段の一例を図7に示した。これは図3に示した混合ガス供給手段に、一次混合ガス送出管314に接続された一次混合ガス調整管315’と、一次混合ガス調整管315’および第一希釈ガス送入管321’に接続される二次混合器323’と、二次混合器323’で得られた二次混合ガスGm2’を送出する二次混合ガス送出管324’が追加されたものである。
【0047】
これにより低濃度ガスGsとは異なる濃度の低濃度ガスGs’を一次混合ガスGm1に基づいて得ることが可能となる。一次混合ガス調整管315’による一次混合ガスGm1の分取量は、一次混合ガス調整管315の場合と同様に、その上下流端のガス圧力差によって定まる。このガス圧力差は、第一圧力計312と第二圧力計322’のガス圧力差にほぼ等しい。
【0048】
(6)第一ニードルバルブ316や第二ニードルバルブ326等から、系外へ排出される余分な一次混合ガスGm1や二次混合ガスGm2等は、含有する揮発成分が除去されてから排気されると好ましい。例えば図8に示すように、ニードルバルブ(316)等から排出された混合ガスは、揮発成分を除去できる吸着材42を通過させてから排気されるとよい。必要に応じて、吸着材42の上流側にマスク41を設けたり、吸着材42の下流側に吸引ポンプ44を設けることにより、揮発成分の吸着除去を効率的に行うことができる。なお、混合ガスの排出口となるマスク41を吸着材42と分離しておくことにより、吸引ポンプ44によってニードルバルブの上流側のガス圧力が変動する事態を回避できる。
【0049】
このような揮発成分吸着除去手段は、排出される混合ガス中の揮発成分濃度が非常に低い場合等には必ずしも設ける必要はない。なお、活性炭などの物理的吸着材の他、化学的吸着材さらには触媒などを吸着材42に用いてもよい。また吸着材42により回収した揮発成分は再利用されると好ましい。
【0050】
《用途》
本発明の低濃度ガス供給装置は、各種の臭気分析、排気ガス分析、揮発成分分析等に必要な基準ガスの提供等に利用することができる。また臭いの調合、気相における複数成分の相互作用評価等にも利用できる。
【実施例】
【0051】
本発明に係る一実施例である低濃度ガス供給装置100を図9に示した。この低濃度ガス供給装置100は、基本的に、上述した希釈ガス供給手段、揮発成分ガス供給手段および混合ガス供給手段を組み合わせて構成したものである。従って、図1〜図8で示した部材と同じ部材には、基本的に、図9でも同符号を付し、それらに関する詳しい説明は適宜省略する。
【0052】
(1)低濃度ガス供給装置100は、希釈ガス供給手段を構成する希釈ガス供給部1と、揮発成分ガス供給手段を構成する揮発成分ガス供給部2と、混合ガス供給手段を構成する混合ガス供給部3とから主になる。
【0053】
希釈ガス供給部1は、希釈ガスの供給源であるボンベ(P)11と、ボンベ11から供給される希釈ガス圧を調整するレギュレータ(圧力調整器)12(図1に示した減圧弁25を兼ね得る。)と、レギュレータ12により一定の希釈ガス圧(希釈ガス圧力)に調整された加圧希釈ガスから水分(水蒸気)を除去する除湿用フィルター13と、除湿後の希釈ガスに含まれる各種の臭気源を除去する脱臭用フィルター14とにより構成される。これらにより、一定圧力に調整された清浄な希釈ガスGoが供給される。なお、上述した除湿用フィルター13にはシリカゲルを、脱臭用フィルター14には活性炭を用いた。なお、例えば、希釈ガスは空気や不活性ガス等であり、その供給源であるボンベ11は空気や不活性ガス等の標準ガスボンベである。標準ガスボンベを用いることにより、希釈ガス種を幅広く選択でき、また希釈ガスの安定供給が可能となる。勿論、希釈ガスの供給源として、加圧空気を供給できるポンプ等を用いてもよい。
【0054】
揮発成分ガス供給部2は、三種の揮発成分A、BおよびCを含む揮発成分ガスGva、Gvb、Gvcを独立して供給できる。例えば、揮発成分ガスGvaを発生させる部分は、希釈ガス供給部1から供給される希釈ガスGoの導入量を制御するマスフローコントローラ(MC)26aと、揮発成分Aを発生させる揮発源Vaを封入した容器21aと、マスフローコントローラ26aにより流量調整された一定圧の希釈ガスGoを容器21aへ導入する希釈ガス導入管22aと、容器21a内の揮発源Vaを一定温度に加熱する恒温槽24aと、希釈ガスGoの導入量および揮発源Vaの加熱に応じて容器21a内に生じるヘッドスペースガスを容器21aから導出する揮発成分ガス導出管23aと、揮発成分ガス導出管23aに接続された抵抗管27aと、抵抗管27aを介して揮発成分ガス導出管23a内から分取された揮発成分ガスGvaに基づいてその濃度を分析するTHC28aとからなる。このTHC28aで測定された濃度に応じて、適宜、マスフローコントローラ26aによる流量調整、恒温槽24aによる温度調整、その後の希釈割合等が決定される。ここでは揮発成分Aの場合について説明したが、揮発成分B、Cについても同様である。
【0055】
混合ガス供給部3は、3つの一次希釈混合ラインL1、二次希釈混合ラインL2、三次希釈混合ラインL3から構成されている。揮発成分Aを含む揮発成分ガス導出管23aは、一次希釈混合ラインL1にある一次混合器313に接続され、揮発成分Bを含む揮発成分ガス導出管23bは、二次希釈混合ラインL2にある二次混合器3230に接続され、揮発成分Cを含む揮発成分ガス導出管23cは、三次希釈混合ラインL3にある三次混合器3330に接続されている。
【0056】
一次希釈混合ラインL1へ供給される希釈ガスGoは、マスフローコントローラ310により流量調整され、第一希釈ガス送入管311へ送られる。この第一希釈ガス送入管311のガス圧力はマノメータ(MM1)312により測定される。一次混合器313の下流にある一次混合ガス送出管314には、三方弁314a、314b、314cが設けられており、それぞれに管長の異なる抵抗管315a、315b、315cの上流端が接続されている。これら抵抗管315a、315b、315cに作用する上流端側のガス圧力は、一次混合ガス送出管314の下流端に設けた第一ニードルバルブ316により調整される。
【0057】
二次希釈混合ラインL2へ供給される希釈ガスGoは、マスフローコントローラ320により流量調整され、第二希釈ガス送入管321へ送られる。この第二希釈ガス送入管321のガス圧力はマノメータ(MM2)322により測定される。第二希釈ガス送入管321に連なる二次混合器323a、323b、323cには、上記の抵抗管315a、315b、315cの下流端がそれぞれ接続される。
【0058】
さらに二次混合器3230の下流側にある二次混合ガス送出管324には、三方弁324a、324b、324cが設けられており、管長の異なる抵抗管325a、325b、325cの上流端がそれぞれ接続されている。そして、抵抗管315a、315b、315cの下流端側のガス圧力と抵抗管325a、325b、325cの上流端側のガス圧力は、二次混合ガス送出管324の下流端に設けた第二ニードルバルブ326により調整される。
【0059】
三次希釈混合ラインL3へ供給される希釈ガスGoは、マスフローコントローラ330により流量調整され、第三希釈ガス送入管331へ送られる。この第三希釈ガス送入管331のガス圧力はマノメータ(MM2)332により測定される。第三希釈ガス送入管331に連なる三次混合器333a、333b、333cには、上記の抵抗管325a、325b、325cの下流端がそれぞれ接続される。なお、マノメータ332と二次混合器333aとの間には、第三希釈ガス送入管331を流れる希釈ガスGoの湿度を調整可能な加湿ユニットが配設されている。
【0060】
(2)この低濃度ガス供給装置100を用いることにより、揮発成分A、B、Cの少なくとも一種以上を含む基準ガスを、広範囲で調製することが可能となる。具体的には、マスフローコントローラ26a等による希釈ガスGoの導入量調整、恒温槽24a等の温度設定、各希釈混合ラインへ送入される希釈ガスGoの流量、圧力(ガス圧力差)、各抵抗管の長さや内径および連通させる抵抗管の選択等により、様々な濃度の基準ガスGsが調製される。
【0061】
なお、図9には、揮発成分ガスGvaが一次混合器313、三方弁314c、抵抗管315c、二次混合器323c、三方弁324b、抵抗管325bおよび三次混合器333bを通じて希釈され、揮発成分ガスGvbが二次混合器3230、三方弁324b、抵抗管325bおよび三次混合器333bを通じて希釈され、揮発成分ガスGvcが三次混合器3330を通じて希釈される様子を例示した。ちなみに、各三方弁と各混合器は基本的に同構造でもよいが、本明細書では、混合ガスを特定の抵抗管へ分流(導出)させるものを三方弁、抵抗管から希釈ガス送入管へ混合ガスを導入させるものを混合器といっている。
【0062】
図9に示す場合に、各揮発成分ガスGva、Gvb、Gvcがそれぞれの割合で希釈されて、低濃度ガスが調製される例を次に示す。
〈設定条件〉
一次希釈混合ラインL1に供給される希釈ガスGo ・・・999ml/min
二次希釈混合ラインL2に供給される希釈ガスGo ・・・949ml/min
三次希釈混合ラインL3に供給される希釈ガスGo ・・・948ml/min
揮発成分ガスGvaの一次混合器313への導入量 ・・・ 1ml/min
揮発成分ガスGvbの二次混合器3230への導入量・・・ 50ml/min
揮発成分ガスGvcの三次混合器3330への導入量・・・ 50ml/min
抵抗管315cの流量 ・・・ 1ml/min
抵抗管325bの流量 ・・・ 2ml/min
【0063】
〈希釈倍率〉
上記の設定条件の場合、各揮発成分ガスの希釈倍率は次のように算出される。
揮発成分ガスGvaの希釈倍率
{(999+1)/1}×{(949+1+50)/1}
×{(948+2+50)/2}=5×10
揮発成分ガスGvbの希釈倍率
{(949+1+50)/50}×{(948+2+50)/2}=1×10
揮発成分ガスGvcの希釈倍率
(948+2+50)/50=20
【0064】
このように多段希釈することにより、pptレベルの低濃度ガスも容易に調製可能となる。また揮発成分ガスの導入位置を調整することにより、揮発成分ガスの種類ごとに希釈割合の異なる低濃度ガスを調製することも容易である。
【0065】
本実施例では、希釈ガスGoの供給源が共通の場合(すなわち希釈ガス供給手段が一つの場合)について説明したが、希釈ガスGoの供給源は揮発成分ガスの生成用、混合ガスの希釈用等、用途に応じて複数あってもよい。
【0066】
また本実施例では、揮発成分ガスが三種の場合を示したが、揮発成分ガスは一種でも二種でも四種以上でもよい。希釈段数も三段に限らず、一段でも二段でも四段以上でもよい。
【符号の説明】
【0067】
1 揮発成分ガス供給部
2 希釈ガス供給部
3 混合ガス供給部
100 低濃度ガス供給装置
Go 希釈ガス
Gv 揮発成分ガス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定の揮発成分からなる揮発成分ガスを供給する揮発成分ガス供給手段と、
該揮発成分ガスを希釈する希釈ガスを供給する希釈ガス供給手段と、
該揮発成分ガスと該希釈ガスを混合した混合ガスを供給する混合ガス供給手段とを備え、
該混合ガスに基づいて該揮発成分の低濃度ガスが供給され得る低濃度ガス供給装置であって、
前記揮発成分ガス供給手段は、
前記揮発成分の発生源である揮発源を封入できる容器と、
該容器内へ前記希釈ガスを導入する希釈ガス導入管と、
該希釈ガスの導入により該容器内に発生した該揮発成分ガスを該容器から導出する揮発成分ガス導出管とを有し、
前記混合ガス供給手段は、
前記希釈ガスを送入する第一希釈ガス送入管と、
該第一希釈ガス送入管と前記揮発成分ガス導出管に接続され前記希釈ガスと前記揮発成分ガスを混合する一次混合器と、
該一次混合器で得られた一次混合ガスを送出する一次混合ガス送出管とを有し、
該一次混合ガスに基づき前記低濃度ガスが得られることを特徴とする低濃度ガス供給装置。
【請求項2】
前記揮発成分ガス供給手段は、前記揮発成分ガスの濃度を測定できる揮発成分濃度測定器を備える請求項1に記載の低濃度ガス供給装置。
【請求項3】
前記一次混合器から前記低濃度ガスの供給口へ至るガス流路中に、弁および測定機器が配置されていない請求項1または2に記載の低濃度ガス供給装置。
【請求項4】
前記混合ガス供給手段は、さらに、
前記一次混合ガス送出管に接続され上流側と下流側のガス圧力差に基づいて前記一次混合ガスの分取量が調整される一次混合ガス調整管と、
前記希釈ガスを送入する第二希釈ガス送入管と、
該第二希釈ガス送入管と前記一次混合ガス調整管に接続され該希釈ガスと該一次混合ガス調整管により分取された一次混合ガスとを混合する二次混合器と、
該二次混合器で得られた二次混合ガスを送出する二次混合ガス送出管とを有し、
該二次混合ガスに基づき前記低濃度ガスが得られる請求項1または3に記載の低濃度ガス供給装置。
【請求項5】
前記混合ガス供給手段は、さらに、
前記二次混合ガス送出管に接続され上流側と下流側のガス圧力差に基づいて前記二次混合ガスの分取量が調整される二次混合ガス調整管と、
前記希釈ガスを送入する第三希釈ガス送入管と、
該第三希釈ガス送入管と前記二次混合ガス調整管に接続され該希釈ガスと該二次混合ガス調整管により分取された二次混合ガスとを混合する三次混合器と、
該三次混合器で得られた三次混合ガスを送出する三次混合ガス送出管とを有し、
該三次混合ガスに基づき前記低濃度ガスが得られる請求項4に記載の低濃度ガス供給装置。
【請求項6】
前記揮発成分ガス供給手段は、複数種の揮発成分ガスを別個に供給可能である請求項1または5に記載の低濃度ガス供給装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2013−61167(P2013−61167A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−198208(P2011−198208)
【出願日】平成23年9月12日(2011.9.12)
【出願人】(000003609)株式会社豊田中央研究所 (4,200)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】