説明

余熱低沸点発電システム

【課題】簡易な構成で、水蒸気発電システムを含むシステム全体のエネルギー効率を格段に高めつつ、水蒸気発電システムの復水処理と余熱の利用処理とをバランスよく行うことができる余熱低沸点発電システムを提供すること。
【解決手段】水蒸気発電システム10内の水蒸気タービンST出口から低圧復水器15までの管路から水蒸気タービンSTが排出した余熱水蒸気の一部を分離導入して熱交換を行う熱交換装置22と、水よりも低沸点の媒体を用い、熱交換装置22を介して加熱された低沸点の媒体によって発電機を駆動する低沸点媒体タービンTと、を備えた低沸点熱サイクルを形成し、水蒸気発電システム10に接続させた構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、簡易な構成で、水蒸気発電システムを含むシステム全体のエネルギー効率を格段に高めつつ、水蒸気発電システムの復水処理と余熱の利用処理とをバランスよく行うことができる余熱低沸点発電システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、汚泥などの焼却炉では、焼却炉からの排ガスの熱を熱源として、水蒸気発電装置や白煙防止装置などの各種装置を設置し、排熱の有効利用を図っている。
【0003】
ここで、特許文献1では、原子力を熱源とし、水蒸気によって駆動される蒸気タービンを有する水蒸気系と、蒸気タービンの排気で加熱された気体状の混合媒体によって駆動される混合媒体タービンを有する混合媒体系とを備えた発電プラントが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−257025号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上述した焼却炉に付設される水蒸気発電装置の水蒸気タービンから出力された水蒸気の余熱は復水器などで捨てられており、焼却システム全体のエネルギー効率向上を阻害しているという問題があった。
【0006】
また、復水器などで水蒸気の余熱を冷却するための冷却器および冷却ポンプなどを駆動するエネルギーを余分に必要としており、焼却システム全体のさらなるエネルギー効率の向上が要望されている。
【0007】
なお、先行文献1では、詳細には記載されていないが、復水器と熱交換機能とを一体化するものが記載されている。この場合、一体化した復水器の構成では、すべての余熱水蒸気の熱交換が行われるものと考えられるため、水蒸気発電装置の発電能力と熱交換装置を介して発電する発電装置の発電能力との配分が困難であり、水蒸気発電装置の発電状態に応じた高温水蒸気の復水処理と余熱の利用処理とをバランスよく行うことができない場合があった。
【0008】
この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、簡易な構成で、水蒸気発電システムを含むシステム全体のエネルギー効率を格段に高めつつ、水蒸気発電システムの復水処理と余熱の利用処理とをバランスよく行うことができる余熱低沸点発電システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明にかかる余熱低沸点発電システムは、水蒸気発電システム内の水蒸気発電タービン出口から復水器までの管路から該水蒸気発電タービンが排出した余熱水蒸気の一部を分離導入して熱交換を行う熱交換装置と、水よりも低沸点の媒体を用い、前記熱交換装置を介して加熱された低沸点の媒体によって発電機を駆動する低沸点発電タービンと、を備えた低沸点熱サイクルを形成し、前記水蒸気発電システムに接続されたことを特徴とする。
【0010】
また、この発明にかかる余熱低沸点発電システムは、上記の発明において、前記管路から前記復水器側への水蒸気流量と前記管路から前記熱交換装置側への水蒸気流量との配分調整を行う調整弁を備えたことを特徴とする。
【0011】
また、この発明にかかる余熱低沸点発電システムは、上記の発明において、前記外部の水蒸気発電システムの熱源からの排ガスを冷却処理する排煙処理装置が排出する高温排水を導入して熱交換を行う高温排水熱交換装置を、前記低沸点熱サイクル上に設けたことを特徴とする。
【0012】
また、この発明にかかる余熱低沸点発電システムは、上記の発明において、前記外部の水蒸気発電システムの低圧蒸気だめから蒸気の一部を抽気し、前記低沸点熱サイクル上であって前記低沸点発電タービンの前段に設けられた低圧蒸気熱交換装置によって、該抽気した蒸気と前記低沸点の蒸気との熱交換を行い、該低沸点の蒸気を過熱蒸気として前記低沸点発電タービンに送出することを特徴とする。
【0013】
また、この発明にかかる余熱低沸点発電システムは、上記の発明において、前記低沸点熱サイクルは、前記低沸点の媒体を用いたランキンサイクルであることを特徴とする。
【0014】
また、この発明にかかる余熱低沸点発電システムは、上記の発明において、前記低沸点熱サイクルは、前記低沸点の媒体と水との混合媒体を用いたカリーナサイクルであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
この発明によれば、水蒸気発電システム内の水蒸気発電タービン出口から復水器までの管路から該水蒸気発電タービンが排出した余熱水蒸気の一部を分離導入して熱交換を行う熱交換装置と、水蒸気よりも低沸点の媒体を用い、前記熱交換装置を介して加熱された低沸点の媒体によって発電機を駆動する低沸点発電タービンと、を備えた低沸点熱サイクルを形成し、前記水蒸気発電システムにカスケード接続しているので、簡易な構成で、水蒸気発電システムを含むシステム全体のエネルギー効率を格段に高めつつ、水蒸気発電システムの復水処理と余熱の利用処理とをバランスよく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は、この発明の実施の形態1にかかる余熱発電システムを含む焼却システムの構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、この発明の実施の形態2にかかる余熱発電システムを含む焼却システムの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付図面を参照してこの発明を実施するための形態について説明する。
【0018】
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1にかかる余熱発電システムを含む焼却システムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、この焼却システム1は、焼却炉2、ボイラ3、集塵装置4、排煙処理塔5、水蒸気発電システム10、および余熱低沸点発電システム20を有する。
【0019】
焼却炉2は、汚泥などの焼却対象物を焼却するものであり、ブロワ6から供給される空気と、必要に応じて供給される燃料とを用いて焼却対象物を燃焼させ、たとえば850℃程度の高温の燃焼ガスとしてボイラ3に出力する。焼却炉2は、流動焼却炉や循環焼却炉などによって実現されるが、その他の焼却方式で実現してもよい。
【0020】
ボイラ3は、水蒸気発電システム10の熱源となる。集塵装置4は、ボイラ3を介して送られる燃焼炉2の燃焼ガスから、燃焼灰を集塵し除去し、燃焼灰が除去された燃焼ガスを排煙処理塔5に送出する。なお、ボイラ3から送られる燃焼ガスの温度は、たとえば250〜300℃程度である。排煙処理塔5は、常温の水を給水して、集塵装置4から送られた燃焼ガスの温度をたとえば40〜50℃程度まで降下させ、ブロワ7を介して図示しない煙突から燃焼ガスを大気に放出する。この排煙処理塔が熱交換された水のうちの高温排水の熱は、余熱低沸点発電システム20に利用される。
【0021】
水蒸気発電システム10は、ボイラ3の燃焼ガスを熱源として、水を媒体とするランキンサイクルによって水蒸気タービンSTを駆動し、水蒸気タービンSTに結合された発電機14を駆動することによって発電するシステムである。
【0022】
ボイラ3は、循環する水を加熱して水蒸気に変換し、この変換された高温高圧状態の水蒸気は、スチームヘッダー11に入力される。スチームヘッダー11は、蒸気管寄せであり、ボイラ3からの水蒸気を一旦蓄積し、各配管に分配する。図1では、複数の配管を示していないが、水蒸気発電システム10以外のシステム等に対して水蒸気を供給する配管が結合されている。
【0023】
スチームヘッダー11から高圧蒸気だめ12に水蒸気が供給される。高圧蒸気だめ12は、水蒸気タービンSTの仕事量に対応し、必要な水蒸気を水蒸気タービンSTに供給して水蒸気タービンSTを駆動するとともに、余剰の水蒸気を高圧復水器13に送出して水蒸気のバランスをとる。たとえば、高圧蒸気だめ12は、水蒸気タービンSTが低負荷状態であったり、水蒸気タービンSTが必要とする水蒸気量よりも多い水蒸気がボイラ3側から供給された場合などに、高圧復水器13側に水蒸気を戻す。
【0024】
水蒸気タービンSTは、高圧蒸気だめ12から供給された高温高圧水蒸気が入口に入力されることによって駆動され、発電機14を駆動して発電させる。水蒸気タービンSTの出口からは、仕事済みの低温低圧状態の水蒸気(余熱水蒸気)が排出される。この余熱水蒸気は、調整弁10aを介して低圧復水器15に入力されるが、一部の余熱水蒸気は、調整弁10aとともに、調整弁10aの水蒸気タービンST側から分岐する配管途中に設けられた調整弁10bと、調整弁10aの低圧復水器15側から合流する配管途中に設けられた調整弁10cとを用いて、余熱低沸点発電システム10の熱交換装置22に供給される。この3つの調整弁10a〜10cは、流量調整弁であり、蒸気タービンST出口から排出される余熱水蒸気の低圧復水器15側と余熱低沸点発電システム20側とへの流量配分を行う。たとえば、水蒸気タービンSTの負荷が低い場合には、余熱低沸点発電システム20側への供給流量を多くして、余熱低沸点発電システム20の安定発電が行えるようにする。
【0025】
低圧復水器15は、冷却ポンプ15aおよび冷却器15bによって生成された冷却水によって、余熱水蒸気の温度をさげ凝縮させる。この凝縮によって水蒸気タービンST出口側は負圧状態となり、水蒸気タービンSTの変換効率を高めることができる。
【0026】
ここで、調整弁10b,10cを介して循環する余熱水蒸気も熱交換装置22によって熱交換が行われ、余熱水蒸気は低温化される。このため、低圧復水器15の復水能力は従来に比して小さくて済み、低圧復水器15の構成を簡易なものとすることができる。さらに、冷却ポンプ15aおよび冷却器15bの冷却能力および構成も小さくて済む。しかも、低圧復水器15で捨てていた余熱量を小さくすることができ、従来の低圧復水器15で捨てていた一部の余熱量を余熱低沸点発電システムで利用することができる。すなわち、従来の低圧復水器15で捨てていた熱エネルギーの一部を余熱低沸点発電システム20で有効利用することができるとともに、低圧復水器15の復水能力を実現する冷却ポンプ15a,15bの駆動エネルギーが減少するため、システム全体のエネルギー効率が相乗的に向上することになる。さらに、水蒸気発電システム10の水蒸気タービンSTから出力される余熱水蒸気が比較的高温状態である場合であっても、余熱水蒸気の低圧復水器15側への流量と熱交換装置22側への流量とを調整できるので、余熱水蒸気の復水処理と余熱の利用処理とをバランスよく行うことができる。
【0027】
復水タンク16は、ポンプ16aを介して低圧復水器15から供給される水と高圧復水器13から供給される水とを溜めておき、ポンプ16bを介して脱気器17に送出される。なお、復水タンク16の圧力バランスは、ポンプ16a,16bの駆動を制御することによって達成される。
【0028】
脱気器17は、入力された復水をさらに加熱し、水に溶け込んでいる酸素などの空気を除去する。脱気器17が空気を除去することによって、ボイラ3や配管などの腐食を防止できる。なお、減圧減温装置18は、高圧蒸気だめ12に溜められた水蒸気を減圧減温し、低圧蒸気だめ19に溜めておき、脱気器17は、この低圧蒸気だめ19の水蒸気を用いて加熱し、水を一旦揮発させ再凝縮させることで、水に溶存する空気を除去する。この脱気された水は、再びボイラ3に供給されて、水蒸気発電システム10のランキンサイクルを循環する。
【0029】
一方、余熱低沸点発電システム20は、上述した水蒸気発電システム10にカスケード接続されるシステムであり、水よりも低沸点の媒体を用いたランキンサイクルによって、低沸点媒体タービンTを駆動し、低沸点媒体タービンTに結合された発電機23を駆動することによって発電するシステムである。低沸点の媒体を用いるのは、余熱蒸気という低温熱源で容易に高圧蒸気を得ることができるからである。この低沸点の媒体は、たとえば、アンモニアや代替フロンである。アンモニアは、元々自然界に存在する無色透明の低沸点媒体で、その蒸発温度は、大気下で、−33.3℃、4.0MPaで、79.6℃であり、熱物性が良く、また、地球温暖化係数ゼロ、オゾン層破壊係数ゼロであり、環境負荷がほとんどなく、好ましい。
【0030】
余熱低沸点発電システム20は、水蒸気発電システム10側から供給される余熱水蒸気と、水よりも低沸点の媒体との熱交換を行う熱交換装置22を有する。また、この熱交換装置22の前段には、排煙処理塔5から供給される高温排水と低沸点の媒体との熱交換を行う熱交換装置21が配置されても良い。この排煙処理塔5から供給される高温排水を用いることによって、一層、焼却システム1全体のエネルギー効率を高めることができる。
【0031】
ポンプ25によって供給された低沸点の媒体であるアンモニアは、熱交換装置21,22を介して容易にアンモニア蒸気となり、この高圧のアンモニア蒸気は、低沸点媒体タービンTの入口に供給され、発電機23を駆動する仕事を行う。仕事済みのアンモニア蒸気は、低沸点媒体タービンTの出口から排出され、凝縮器24に入力され、アンモニア蒸気をアンモニア液にし、ポンプ25を介して循環される。
【0032】
また、低圧蒸気だめ19から抽気した蒸気を蒸気加熱器35に導くことで、低沸点媒体蒸気を過熱することができ効率を向上させることも可能である。
【0033】
この実施の形態1では、余熱低沸点発電システム20が水蒸気発電システム10にカスケード接続され、水蒸気タービンST出口から低圧復水器15までの管路から水蒸気タービンSTが排出した余熱水蒸気の一部を分離導入して熱交換するようにしているので、水蒸気発電システム10が捨てていた熱エネルギーを有効利用することができるとともに、低圧復水器15、冷却ポンプ15a、冷却器15bの構成および能力を小さくすることができ使用するエネルギーを低減できるため、焼却システム1全体のエネルギー効率を格段に向上させることができる。しかも、余熱低沸点発電システム20は、低沸点の媒体を用いて発電を行うようにしているので、熱エネルギーの小さい余熱水蒸気を用いる場合であっても、容易に蒸気化することができ、十分な発電を行うことができる。さらに、水蒸気発電システムの水蒸気タービンから出力される余熱水蒸気が比較的高温状態である場合であっても、余熱水蒸気の低圧復水器15側への流量と熱交換装置22側への流量とを調整できるので、余熱水蒸気の復水処理と余熱の利用処理とをバランスよく行うことができる。
【0034】
(実施の形態2)
上述した実施の形態1では、余熱低沸点発電システム20がアンモニアを用いたランキンサイクルを構成するようにしていたが、この実施の形態2では、余熱低沸点発電システム20に対応する余熱低沸点発電システム30が、低沸点媒体と水との混合媒体の一例であるアンモニアと水との混合媒体を用いたカリーナサイクルを構成するようにしている。
【0035】
図2は、この発明の実施の形態2にかかる余熱発電システムを含む焼却システムの構成を示すブロック図である。図2に示すように、この焼却システム101の余熱発電システム30は、余熱発電システム20の構成に加えて、気液分離器31が熱交換装置22と低沸点媒体タービンTとの間に設けられ、再生器32がポンプ25と熱交換装置21との間に設けられ、吸収器34が低沸点媒体タービンTと凝縮器24との間に設けられ、減圧弁33が再生器32と吸収器34との間に設けられる。
【0036】
カリーナサイクルは、低沸点の媒体としてのアンモニアと水との混合媒体を用い、蒸発・凝縮の過程で、それぞれ非等温蒸発・非等温凝縮(吸収)することにより、効率のよい熱回収を行うものである。
【0037】
気液分離器31は、熱交換装置22から入力された混合媒体に対して、高濃度アンモニア蒸気と、熱交換装置22で蒸発し切れなかった低濃度アンモニア水とに分離する。高圧状態の高濃度アンモニア蒸気は、低沸点媒体タービンTに送り込まれ、ランキンサイクルと同様に低沸点媒体タービンTを駆動する。一方、低濃度アンモニア水は、熱交換装置である再生器32に送られ、ポンプ25から循環される混合媒体と熱交換されて降温した低濃度アンモニア水は、減圧弁33を介して吸収器34に送られる。
【0038】
吸収器34では、低沸点媒体タービンT出口から排出される高濃度アンモニア蒸気と減圧弁33を介して入力された低濃度アンモニア水とが合流し、吸収器34内で、高濃度アンモニア蒸気は、冷却、減圧された低濃度アンモニア水によって一気に凝縮吸収される。この吸収によって、低沸点媒体タービンTの排気を負圧にし、タービン出力を向上させることができる。また、低圧蒸気だめ19から抽気した蒸気を蒸気加熱器35に導くことで、低沸点媒体蒸気を過熱することができ更に効率を向上させることも可能である。
【0039】
この実施の形態2では、余熱低沸点発電システムが低沸点と水との混合媒体を用いてカリーナサイクルを構成しているので、実施の形態1に比してさらにエネルギー効率を高めることができる。
【符号の説明】
【0040】
1,101 焼却システム
2 焼却炉
3 ボイラ
4 集塵装置
5 排煙処理塔
6,7 ブロワ
10 水蒸気発電システム
10a〜10c 調整弁
11 スチームヘッダー
12 高圧蒸気だめ
13 高圧復水器
14,23 発電機
15 低圧復水器
15a 冷却ポンプ
15b 冷却器
16 復水タンク
16a,16b ポンプ
17 脱気器
18 減圧減温装置
19 低圧蒸気だめ
20,30 余熱低沸点発電システム
21,22 熱交換装置
24 凝縮器
25 ポンプ
31 気液分離器
32 再生器
33 減圧弁
34 吸収器
35 蒸気加熱器
ST 水蒸気タービン
T 低沸点媒体タービン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水蒸気発電システム内の水蒸気発電タービン出口から復水器までの管路から該水蒸気発電タービンが排出した余熱水蒸気の一部を分離導入して熱交換を行う熱交換装置と、
水よりも低沸点の媒体を用い、前記熱交換装置を介して加熱された低沸点の媒体によって発電機を駆動する低沸点発電タービンと、
を備えた低沸点熱サイクルを形成し、前記水蒸気発電システムに接続されたことを特徴とする余熱低沸点発電システム。
【請求項2】
前記管路から前記復水器側への水蒸気流量と前記管路から前記熱交換装置側への水蒸気流量との配分調整を行う調整弁を備えたことを特徴とする請求項1に記載の余熱低沸点発電システム。
【請求項3】
前記外部の水蒸気発電システムの熱源からの排ガスを冷却処理する排煙処理装置が排出する高温排水を導入して熱交換を行う高温排水熱交換装置を、前記低沸点熱サイクル上に設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の余熱低沸点発電システム。
【請求項4】
前記外部の水蒸気発電システムの低圧蒸気だめから蒸気の一部を抽気し、前記低沸点熱サイクル上であって前記低沸点発電タービンの前段に設けられた低圧蒸気熱交換装置によって、該抽気した蒸気と前記低沸点の蒸気との熱交換を行い、該低沸点の蒸気を過熱蒸気として前記低沸点発電タービンに送出することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の余熱低沸点発電システム。
【請求項5】
前記低沸点熱サイクルは、前記低沸点の媒体を用いたランキンサイクルであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の余熱低沸点発電システム。
【請求項6】
前記低沸点熱サイクルは、前記低沸点の媒体と水との混合媒体を用いたカリーナサイクルであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の余熱低沸点発電システム。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−100726(P2013−100726A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−243639(P2011−243639)
【出願日】平成23年11月7日(2011.11.7)
【出願人】(507214083)メタウォーター株式会社 (277)
【Fターム(参考)】