説明

作業機用空調機の外気導入装置

【課題】
業機用空調機の外気導入装置において、その設置スペースを省スペースとしながら、振動等が発生しても、プレフィルタおよびメインフィルタが確実に保持されて、塵埃等の空調機内部への侵入を防止する。
【解決手段】
作業機用空調機の外気導入装置12は、キャブの外壁近傍に配置され外気に含まれる粗塵をフィルタリングするプレフィルタ5をパッケージ化したプレフィルタパッケージ10と、プレフィルタパッケージの背面側に配置されプレフィルタがフィルタリングする粗塵よりも微細な塵をフィルタリングするフィルタ3とを備える。プレフィルタパッケージは、プレフィルタ固定板金プレート10aと、プレフィルタ固定板金プレートの前面側周囲部に配設されたシール部材10bと、シール部材に当接するプレフィルタと、プレフィルタの前面側に配置されたプレート10cとを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は作業機に搭載された空調機の外気導入装置に係り、特に建設機械に好適な空調機の外気導入装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プレフィルタとフィルタを有する鉄道車両のエアフィルターの例が、特許文献1に記載されている。この公報に記載のエアフィルターは、数度の交換使用に耐え、かつ長寿命で振動にも強く交換容易とするために、ケーシングと、プリーツ状に加工され不織布からなるフィルター部と、このフィルター部の前面に配置されたシート状のプレフィルターとを有している。そして、フィルター部は、ケーシングの内側にフィルター部の弾性により圧接して装着されている。
【0003】
プレフィルターとフィルターとを有するエアクリーナの例が、特許文献2に記載されている。この公報に記載のエアクリーナは、襞折されたメインフィルターと、メインフィルターより上流側に配置され空隙率の大きな不織布からなるプレフィルターと樹脂性フレームとを有するエレメントとを、収容・保持している。そして、フレームにはプレフィルターを取り付ける係止用突起が形成されており、係止用突起は、プレフィルターを貫通する軸部と、軸部の先端側に形成されプレフィルターの上流側に位置してプレフィルターを固定する先端径大部とを有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−51037号公報
【特許文献2】特開平10−85539号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に記載のエアフィルターは、鉄道車両の吸気用であるので、フィルター交換の容易さが重要な課題となっている。そのため、不織布で構成されたフィルター部は、このフィルター部を保持する枠型のケーシングに、フィルター部の有する弾性力で圧接されて装着されている。その結果、大きな振動が発生したりすると、加振力に起因するフィルター部を圧縮する力に、フィルター部の弾性復元力が負けて、ケーシングの枠とフィルター部間に僅かな隙間が生じるおそれがある。鉄道車両用なので、大振動が発生することがほとんど考えられないことと、走行環境が塵埃や粉塵が舞う中を走行するものではないことから、この僅かな隙間からの塵埃が内部へ侵入することについては、考慮されていない。
【0006】
一方本発明が対象とする作業機は、代表的には建設用機械であり、その作業環境では多大な粉塵や塵埃が発生する場合があり、さらに掘削等の機械では振動も多大であるから、この特許文献1に記載のようなフィルターを作業機に用いた場合に、フィルター部の弾性力だけで隙間無くフィルター部を維持することが困難である。それとともに、フィルターそのものを装置内に保持することが困難である。
【0007】
また、特許文献2に記載のエアクリーナ用のエレメントでは、プレフィルターをメインフィルタの前面に固定配置するために、メインフィルタからプレフィルタ側へ複数の係止部材を突出させている。しかしながら、この特許文献2に記載のエレメントでは特殊形状となり、準ライン生産の作業機ではエレメントの製作費用が増大する。それとともに、プレフィルタを固定するための流れ方向スペースが必要となる。これに対して本発明が対象とする作業機の場合には、キャブ周辺には僅かなスペースしかない状態であり、特許文献2に記載のようなプレフィルタを有する外気導入装置を配置することは、困難である。
【0008】
本発明は上記従来技術の不具合に鑑みなされたものであり、その目的は、作業機用空調機の外気導入装置において、設置スペースを省スペースとしながら、振動等が発生しても、プレフィルタおよびメインフィルタが確実に保持されて、塵埃等の空調機内部への侵入を防止することにある。本発明の他の目的は、作業機用空調機の外気導入装置において、塵埃等の空調機内部への侵入を防止しながら、プレフィルタおよびメインフィルタの交換を容易にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成する本発明の特徴は、外気を作業機のキャブ内に配置された空調機本体に導く作業機用空調機の外気導入装置において、キャブの外壁近傍に配置され外気に含まれる粗塵をフィルタリングするプレフィルタをパッケージ化したプレフィルタパッケージと、このプレフィルタパッケージの背面側に配置されプレフィルタがフィルタリングする粗塵よりも微細な塵をフィルタリングするフィルタとを備えたことにある。
【0010】
そしてこの特徴において、プレフィルタパッケージは、フィルタの外縁部に当接し中央部に開口が形成されたプレフィルタ固定板金プレートと、このプレフィルタ固定板金プレートの前面側周囲部に配設されたシール部材と、このシール部材に当接するプレフィルタと、このプレフィルタの前面側に配置され中央部に開口が形成されたプレートとをねじで固定して形成されていることが好ましい。
【0011】
さらに、外気導入装置は空調機本体に外気を導く空調機用ダクトを備え、この空調機用ダクトにプレフィルタパッケージを着脱自在に取り付けるのがよく、空調機用ダクトの先端部は、キャブの外壁の一部を構成する開閉自在なカバーの背面に設けたシューストリップに係合しており、カバーを開けてプレフィルタパッケージを着脱することを可能とするのがよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、作業機用空調機の外気導入装置において、プレフィルタの前面に押え板を配置し、その押え板を取り外し自在のねじ止めしてプレフィルタを押圧するようにしたので、設置スペースを省スペースとしながら、振動等が発生しても、プレフィルタおよびメインフィルタが確実に保持されて、塵埃等の空調機内部への侵入を防止できる。また、塵埃等の空調機内部への侵入を防止しながら、プレフィルタおよびメインフィルタの交換が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係る外気導入装置の一実施例の主要部の分解斜視図である。
【図2】図1に示した外気導入装置におけるプレフィルタの取り付けを説明する図である。
【図3】本発明に係る作業機の一実施例の側面図である。
【図4】図3に示した作業機の外気導入経路を説明する図である。
【図5】図3に示した作業機が備えるキャブ内の空調空気吹き出し部の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明に係る作業機用空調機の外気導入装置12の一実施例を、図面を用いて説明する。図1は、本発明に係る空調機の一実施例の分解斜視図であり、その主要部である外気導入装置12の部分を中心に示した図である。図2は、図1に示した外気導入装置12の取り付け状態を説明するための図であり、外気導入装置12を斜視図で示している。図3は、作業機20の一種であるホイールローダの側面図であり、図4はこの作業機20への外気の導入経路を、図5は作業機が備えるキャブ内のに配置された空調機本体と空調空気吹き出し部を示す図である。
【0015】
ホイールローダ20では、図3に示すように、作業者が搭乗するキャブ30が前端側に設けられ、後輪(車輪)31Rが下部に設けられた後部車体35と、この後部車体35の前方に左右に揺動可能に連結され下部に前輪(車輪)31Fが設けられた前部車体34とから車体33が構成されている。後部車体35のキャブよりも後方には、エンジン32や図示しない複数の油圧ポンプ等がボンネット内に格納されて配置されている。
【0016】
後部車体35と前部車体34との間には、前部車体を34を後部車体35に対して左右方向に揺動させる、一対の揺動シリンダ(図示せず)が設けられている。これにより、作業者は、車体33を前後方向に四輪走行させながら、前部車輪31F,31Rの揺動により走行方向を操舵できる。
【0017】
この作業機20には、上下方向に俯仰動可能に作業装置29が搭載されている。作業装置29では、基端側が前部車体34に俯仰動可能に取り付けられたアーム25の先端部に、バケット28が取り付けられている。バケット28はリンク24の一端部にも回動可能に接続されており、リンク24の他端部はベルクランク23に回動可能に接続されている。ベルクランク23は、バケットシリンダ22にその端部が回動可能に接続されている。また、アーム25はアームシリンダ21にその中間部が接続されている。
【0018】
このように形成した作業装置29では、アームシリンダ21の伸縮により、アーム25が上下方向に移動し、バケットシリンダ22の伸縮によりバケットがクラウド(上向きの回動)やダンプ(下向きの回動)動作を行う。そして、例えば掘削対象物である土石等を掘削し、トラック等の荷台に積み込むことが可能になる。
【0019】
この作業機20では、キャブ30の内部に、図示しないが、運転席と操作レバー装置と空調機ユニットとが設けられている。空調機ユニットは、運転席の後方に位置しており、内部に冷房用のエバポレータ、暖房用のヒータコア等を収容した空調機本体1と、この空調機本体1に送風する送風機1aと、送風機の吸込み側に接続され詳細を後述する空調機用ダクト2とを有している。
【0020】
また、作業者がキャブ30内に乗り込むためのドア36の後方であってキャブ30の外壁下部に、キャブ30内を空調する空気を空調機ユニットに取り込むための外気導入装置10が設けられている。この外気導入装置10周りの詳細を図4に示す。図4は、図3のA部拡大図(同図(a))およびそのB−B矢視断面図(同図(b))である。
【0021】
図4(a)に示すように、キャブ30の外壁を構成しヒンジ46の周りに開閉可能なカバー41には、水平方向に走るルーバー43が複数個形成されている。このルーバー43を挟んでヒンジ46とは、反対側にはカバー開閉用のノブ45が設けられている。ルーバー43は、図4(b)に示すように、下向きに曲がった形状をしており、雨滴44や塵埃がキャブ30の内部に侵入するのを防止している。
【0022】
カバー41は、キャブ外壁7に形成された開口を覆っており、背面側の外周部近傍に設けたシューストリップ6が、詳細を後述する外気導入装置12の先端部と嵌合して気密部を形成する。なお、カバーの背面側のほぼ全面にわたって、ルーバー43間に形成される外気取り入れ口42から導かれた外気に含まれる塵埃等の空調機本体1に侵入するのを防止するために、邪魔板47がルーバー43面から僅かの隙間をおいて、配置されている。
【0023】
外気導入装置12は、空調機本体1に接続する空調機用ダクト2と、この空調機用ダクト2に取り付けられたフィルタ3とを有している。フィルタ3の前面側である外気取り入れ口42側には固定用プレート10aが配置されており、フィルタ3を蝶ねじ4cで取り付け部材8に固定する。取り付け部材8の先端側は、上記シューストリップ6に嵌合する。
【0024】
図5に、キャブ30内部の空調配管系を示す。フィルタ3から外気導入ダクトを経て、外気が空調機本体1に導かれる。空調機本体は、送風機1aを有しており、キャブ30内部の空気を取り入れ口52から取り入れるとともに、外気を取り入れる。空調機本体で空調された空気は、空調機本体1に隣接する足元吹き出し口53から、その一部がキャブ30内の作業者の足元に吹き出される。
【0025】
また、足元吹き出し口53部に隣り合って設けられたリア吹き出しダクト54にも空調された空気の一部が導かれ、このリア吹き出しダクト54の先端部に設けられたリア吹き出し口55a、55bから作業機20の作業者の背面側に空調空気が吹き出される。さらに、リア吹き出しダクト54から作業者の前方へ空調空気を導くために、作業機20の操作部近辺に前方吹き出し立上ダクト56が設けられており、この立上ダクトの先端部には、前方から作業者へ空調空気を吹き出すための前方吹き出し口57a〜57cが設けられている。
【0026】
このように構成した作業機20の空調システムにおいて、本発明の特徴であるキャブ30内への塵埃や雨滴の侵入を防止するフィルタ部の詳細を、図1、2を用いて説明する。図1は、本発明に係る外気導入装置12の一実施例の主要部の分解斜視図(同図(a))および図1(a)のB−B矢視図(同図(b))であり、プレフィルタ部及びフィルタ部の図である。図2は、図1に示した外気導入装置12におけるプレフィルタ5の取り付けを説明する図であり、同図(a)はプレフィルタパッケージ10を組み込む前の図、同図(b)は、プレフィルタパッケージ10を空調機用ダクト2に取り付けた後にキャブ外壁7のカバー41を取り去った図である。
【0027】
空調機本体1には、空調機用ダクト2が気密に接続されており、空調機用ダクト2の前面側(外気取り入れ口42側)には、フィルタ3が収納される。本実施例では、フィルタ3は、プレフィルタパッケージ10が備えるプレフィルタ固定板金プレート10aを前面側に当接させている。そして、このプレフィルタ固定板金プレート10aに形成された開口部4qの長辺の一方側に複数の貫通穴4dを形成して蝶ねじ4cを通し、空調機用ダクト2の内部に取り付けたねじ部材4pのねじ穴4fに係合させて、フィルタ3を空調機用ダクト2に保持している。
【0028】
ところで、本発明ではフィルタ3の他にプレフィルタ5も取り付けて、さらに塵埃等がキャブ30の内部に侵入することを防止するとともに、プレフィルタ5の点検周期とフィルタ3の点検周期を変えることができるようにして、比較的大きな異物(粗塵埃)を簡単に取り出すようにしている。そのため、プレフィルター5の交換や点検、取出しが容易なように、プレフィルタをパッケージ化した。このプレフィルターパッケージ10について、以下に説明する。
【0029】
フィルタ3は従来と同様の方法で空調機用ダクト2に取り付けることが可能なように、プレフィルタ固定板金プレート10aの外形形状は従来どおりである。つまり、プレフィルタの開口部4qの形状及び外周部形状、厚み等を従来どおりとした。ただし、プレフィルタ5を固定するために、プレフィルタ固定板金プレート10aの上辺に、ナット形状部材4dが取り付けられたL字上部材4jを2個、幅方向に僅かな隙間を設けて取り付けている。また、プレフィルタ固定板金プレート10aの下辺には、幅方向端部が上方に折れ曲がったコの字型部材4kを取り付けている。このコの字型部材4kの幅方向中間部に複数のナット形状部材4eが取り付けられており、下方からねじ4bをねじ込むことが可能になっている。
【0030】
プレフィルタ固定板金プレート10aの前面側であって、開口部4qを囲むように、シール部材10bを取り付ける。シール部材10bは弾性変形しやすいウレタンやスポンジ等の樹脂で構成されている。このシール部材10bを取り付けた様子を図1(b)に示す。この図1(b)では、蝶ねじ4cが貫挿された状態を示している。
【0031】
プレフィルタ固定板金プレート10aの前面側であって、シール部材10bと当接させて、プレフィルタ5が配置されている。プレフィルタ5は、当然のことながらフィルタ3よりも目の粗い素材のものを使用している。プレフィルタ5の上辺中央部には、プレフィルタを位置決めするために突起4nが形成されており、この突起はプレフィルタ固定板金プレート10aに取り付けた2個のL字状部材4j間に形成された隙間に嵌合する。
【0032】
プレフィルタ5の前面には、中央部に開口4rが形成された枠型のプレート10cが配置される。この枠型のプレート10cの上辺には、複数個所貫通穴4gが形成されている。この貫通孔4gにねじ4aを貫挿し、プレフィルタ固定板金プレート10aに取り付けたナット形状部材4dにねじ込むことにより、プレフィルタ5は気密に固定される。
【0033】
なお、プレート10cの下辺は、背面側に折れ曲がっており、この折れ曲がり部4mに形成した複数の貫通穴4hにねじ4bを差し込み、プレフィルタ固定板金プレート10aの下辺に取り付けたナット状部材4eにねじ込むことにより、プレフィルタ5の上下方向の位置決めがなされる。ねじ4a、4bをねじ込むことにより、プレート10cおよびプレフィルタ5、シール部材10b、プレフィルタ固定板金プレート10aにより、薄型のプレフィルタパッケージ10が形成される。このようにプレフィルタパッケージ10を薄型にできるので、キャブ外壁7との間で僅かな空間しか取れない状態でも、外気を空調機本体1に導くことが可能になる。
【0034】
このように構成したプレフィルタパッケージ10を用いたフィルタ部の組み立て手順を、図2を用いて説明する。図2(a)は、プレフィルタパッケージ10の固定前の状態であり、図2(b)は固定後の状態である。フィルタ3は、背面側の傾斜部等を利用して空調機用ダクト2内に挿入されている。プレフィルタ固定板金プレート10aを取り付け部材8に当接させ、蝶ねじ4cを用いてプレフィルタパッケージ10を空調機用ダクト2に固定する。
【0035】
メンテナンス時は、図2(b)に示すように、キャブ外壁7部のカバー41を開け、蝶ねじ4cを取り外すだけで、簡単にプレフィルタパッケージ10を取り出すことができる。通常はこれだけで済むが、汚れが激しい場合等には、さらにフィルタ3を取り出す。その際、フィルタ3は空調機用ダクト2には固定されていないので、簡単に前方に引き出すことが可能になる。なお、プレフィルターパッケージ10と邪魔板47とは、外気が流通できる数10mmの隙間があればよく、プレフィルタ5を設けても外気導入装置の大型化は回避できる。
【0036】
以上の実施例においては、作業機としてホイールローダを取り上げたが、作業機はこれに限るものではなく、ブルドーザや油圧ショベルであってもよい。塵埃の発生しやすい環境で使用されるものであって、外気を取り入れて空調する作業機であれば、塵埃のキャブ内への侵入を大幅に低減できる。また、説明が容易なようにキャブ外壁のカバーを取り外して説明しているが、キャブ外壁のカバーは開けるだけで上記作業は可能である。
【符号の説明】
【0037】
1…空調機本体、2…空調機用ダクト、3…フィルタ、4a、4b…ねじ、4c…蝶ねじ、4d、4e…ナット状部材、4f…ねじ穴、4g、4h…貫通穴、4j…L字状部材、4k…コの字状部材、4m…折り曲げ部、4n…突起、4p…ねじ状部材、4q、4r…開口(部)、5…プレフィルタ、6…シューストリップ、7…キャブ外壁、8…取り付け部材、10…プレフィルタパッケージ、10a…プレフィルタ固定板金プレート、10b…シール部材、10c…プレート、12…外気導入装置、20…作業機(ホイールローダ)、21…アームシリンダ、22…バケットシリンダ、23…ベルクランク、24…リンク、25…アーム、28…バケット、29…作業装置、30…キャブ、31F、31R…車輪、32…エンジン、33…車体、34…前部車体、35…後部車体、36…ドア、41…カバー、42…外気取り入れ口、43…ルーバー、44…雨滴、45…ドアノブ、46…ヒンジ、47…邪魔板、51…床面、52…内気取り入れ口、53…足元吹き出し口、54…リア吹き出しダクト、55a、55b…リア吹き出し口、56…前方吹き出し立上ダクト、57a、57b、57c…前方吹き出し口。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外気を作業機のキャブ内に配置された空調機本体に導く作業機用空調機の外気導入装置において、前記キャブの外壁近傍に配置され外気に含まれる粗塵をフィルタリングするプレフィルタをパッケージ化したプレフィルタパッケージと、このプレフィルタパッケージの背面側に配置されプレフィルタがフィルタリングする粗塵よりも微細な塵をフィルタリングするフィルタとを備えたことを特徴とする作業機用空調機の外気導入装置。
【請求項2】
前記プレフィルタパッケージは、前記フィルタの外縁部に当接し中央部に開口が形成されたプレフィルタ固定板金プレートと、このプレフィルタ固定板金プレートの前面側周囲部に配設されたシール部材と、このシール部材に当接するプレフィルタと、このプレフィルタの前面側に配置され中央部に開口が形成されたプレートとをねじで固定して形成されていることを特徴とする請求項1に記載の作業機用空調機の外気導入装置。
【請求項3】
前記外気導入装置は前記空調機本体に外気を導く空調機用ダクトを備え、この空調機用ダクトに前記プレフィルタパッケージを着脱自在に取り付けたことを特徴とする請求項2に記載の作業機用空調機の外気導入装置。
【請求項4】
前記空調機用ダクトの先端部は、前記キャブの外壁の一部を構成する開閉自在なカバーの背面に設けたシューストリップに係合しており、前記カバーを開けて前記プレフィルタパッケージを着脱することを可能としたことを特徴とする請求項3に記載の作業機用空調機の外気導入装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−144190(P2012−144190A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−5149(P2011−5149)
【出願日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【出願人】(000005522)日立建機株式会社 (2,611)
【Fターム(参考)】