説明

光ファイバセンサとこれを用いた測定方法

【課題】所望位置へ簡単に配設でき安価に実施できるうえ、配管など被測定物の歪や温度等を長期にわたって正確に測定できるようにする。
【解決手段】光ファイバセンサ(1)は、光ファイバ(2)と、その周囲に配置された連続繊維(3)と、連続繊維(3)に含浸された結合剤とを備える。光ファイバ(2)は、中間部を連続繊維(3)で製紐された筒状の紐体(5)内に収容してある。紐体(5)の内周長は光ファイバ(2)の外周長よりも長く、一部が光ファイバ(2)の外周面に当接され、残部が紐体(5)の内周面同士で互いに当接してある。紐体(5)の外周面に、紐体(5)の長さ方向に延びた着座面(16)が形成してある。着座面(16)を被測定物(14)の表面へ当接した状態で、固定部材(17)で光ファイバセンサ(1)を被測定物(14)側へ押圧して固定する。光ファイバ(2)の端部に測定器(15)を接続して、被測定物(14)の歪や温度を測定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、連続繊維で補強された光ファイバセンサに関し、さらに詳しくは、所望位置へ簡単に配設でき安価に実施できるうえ、配管など被測定物の歪や温度等を長期にわたって正確に測定できる、光ファイバセンサとこれを用いた測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
配管や構造物等に生じた歪やそれらの温度を測定するセンサとして、光ファイバにファイバブラッググレーティング(Fiber Bragg Grating、以下、FBGと略す)を形成した、光ファイバセンサが知られている。このFBGはグレーティング(回折格子)のピッチが張力や温度により変化すると、その変化に応じて、グレーティングから反射する光のピーク波長(ブラッグ波長)が変化すること、あるいはグレーティングを透過する光のスペクトル(ディップ光の中心波長)が変化することを利用するものである。この光ファイバのFBG形成部を配管等に取り付けておき、FBGに伝わった歪を測定することで、その配管等に生じた歪などが正確に測定される。
【0003】
上記の光ファイバセンサに用いられる光ファイバは、直径が例えば125μmの極めて細いグラスファイバにより形成されており、これをUV硬化樹脂や熱可塑性樹脂で被覆した状態でも直径が1mm以下と細く、構造物へ取り付ける際などの取扱いには、折れたり損傷を与えたりしないよう、十分に注意を払う必要があった。
【0004】
これを解消するため、アラミド繊維などの織物に光ファイバを編み込んで保護すること(例えば、特許文献1参照。)や、繊維材料を硬化樹脂で硬化させたテープ内に光ファイバを埋め込んで保護すること(例えば、特許文献2参照。)が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011−058835号公報
【特許文献2】特開2007−225785号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の従来技術は、上記の織物や繊維材料テープ内への光ファイバの組込み作業が容易でなく、光ファイバを折損する虞があるうえ、作業が煩雑である。
またこれらの光ファイバセンサは、被測定物の表面へ熱硬化型などの接着剤により固定されている。しかしこれらの接着剤は固くて伸度が低く、応力等で被測定物の寸法が変化した際、その寸法変化に対しこれらの接着剤が容易に追随できず、被測定物の寸法変化が光ファイバセンサへ伝わりにくい問題がある。また被測定物の寸法変化に接着剤が追随できないため、この接着剤が被測定物の表面から早期に剥離してしまう虞もある。例えば地震などで配管の伸縮部が大きく伸長したり、構造物にひび割れを生じると、その部分が剥離して光ファイバセンサが落下する虞があり、被測定物の歪や温度を測定できなくなる問題がある。さらに上記の接着剤は、経年変化により一層固化したり劣化したりして、被測定物から剥離してしまう問題もある。
【0007】
さらに上記の従来技術では、補強材として用いる高強度繊維の少なくとも一部を、光ファイバの長さ方向と同じ方向に揃えて配置している。これらの高強度繊維は伸度が低いことから、この高強度繊維が抵抗となって光ファイバが被測定物の変化に追随し難くなり、被測定物に生じた歪を正確に測定できない虞や、剥離を生じる虞がある。
【0008】
本発明はこれらの問題点を解消し、所望位置へ簡単に配設でき安価に実施できるうえ、配管など被測定物の歪や温度等を長期にわたって正確に測定できる、連続繊維で補強された光ファイバセンサと、これを用いた歪や温度等の測定方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は上記の課題を解決するために、例えば本発明の実施の形態を示す図1から図7に基づいて説明すると、次のように構成したものである。
即ち、本発明1は光ファイバセンサに関し、光ファイバ(2)と、その周囲に配置された連続繊維(3)と、その連続繊維(3)に含浸された結合剤とを備え、上記の光ファイバ(2)は、少なくとも長さ方向の中間部が上記の連続繊維(3)で製紐された筒状の紐体(5)内に収容してあり、上記の紐体(5)の内周長は上記の光ファイバ(2)の外周長よりも長く形成してあり、この紐体(5)の内周面は、一部が上記の光ファイバ(2)の外周面に当接され、残部が紐体(5)の内周面同士で互いに当接してあり、この紐体(5)の外周面に、紐体(5)の長さ方向に延びた着座面(16)が、被測定物(14)の表面へ当接可能に形成してあることを特徴とする。
【0010】
また、本発明2は光ファイバセンサを用いた測定方法に関し、上記の本発明1の光ファイバセンサ(1)の上記の着座面(16)を被測定物(14)の表面に当接させ、固定部材(17)によりこの光ファイバセンサ(1)を被測定物(14)側へ押圧してこの被測定物(14)の表面に固定し、上記の光ファイバセンサ(1)が有する光ファイバ(2)の少なくとも一端に測定器(15)を接続して、上記の被測定物(14)の歪や温度を測定することを特徴とする。
【0011】
本発明1にあっては、紐体の内周長は光ファイバの外周長よりも長く、従って紐体内の空間は光ファイバに比べて広く形成される。このため、この光ファイバは筒状の紐体内へ簡単に収容でき、これにより連続繊維からなる紐体で光ファイバセンサを確実に包み込むことができる。
【0012】
上記の紐体の内周長は光ファイバの外周長よりも長く、光ファイバの略全周面に紐体の内周面を当接させても紐体の周長に余剰部ができる。このため紐体の内周面は、一部が光ファイバの外周面に当接するとともに、上記の余剰部である残部は、紐体の内周面同士で互いに当接してある。上記の連続繊維には結合剤が含浸・固化されるので、上記の光ファイバは紐体内の所定位置に固定され、結合剤で固められた連続繊維からなる紐体でしっかりと保護される。そしてこの紐体の外周面には、上記の余剰部により、紐体の長さ方向に延びた着座面が形成される。
【0013】
上記の本発明2にあっては、上記の本発明1の光ファイバセンサを用いてあり、上記の着座面を被測定物の表面へ当接することで、この光ファイバセンサが所定位置に安定良く支持され、上記の固定部材で押圧することによりしっかりと固定される。
【0014】
上記の光ファイバセンサの固定には、前記の従来技術と異なって接着剤を使用する必要がないので、被測定物の歪などを正確に光ファイバセンサへ伝達できるうえ、接着剤の劣化等による剥離を生じる虞がなく、上記の固定部材により光ファイバセンサは長期に亘って被測定物の表面へしっかりと固定される。
また上記の光ファイバは連続繊維で製紐された紐体内に収容されており、従ってこの連続繊維は光ファイバの周囲へ螺旋状に配置されている。このため、紐体全体として伸長性があるので、光ファイバセンサは、被測定物の歪や温度変化等の挙動に対し、良好に追随する。そして上記の光ファイバの少なくとも一端に測定器が接続され、光ファイバに伝わった被測定物の歪や温度が、この測定器での操作により正確に測定される。
【0015】
上記の着座面は、上記の被測定物の表面のうち所定幅の範囲に当接できればよく、特定の形状に限定されない。例えば、上記の光ファイバの長さ方向と直交する断面において、この着座面を直線状に形成することができ、この場合は簡単に製造できて好ましい。
また上記の着座面は、光ファイバの長さ方向と直交する断面において、中央部が光ファイバ側へ突出した湾曲状に形成したものであってもよい。この場合は、被測定物の表面が平面上である場合はもとより、配管など被測定物の表面が曲面である場合にも、この着座面を安定良く当接できて好ましい。
【0016】
上記の光ファイバは、上記の光ファイバセンサのどの部位に配置されていてもよく、例えば、上記の着座面の一側縁に沿って配置したものであっても良い。しかしこの光ファイバは、長さ方向と直交する断面において、上記の着座面の中央部で直交する直線上に配設してあると、この光ファイバを挟んだ両側に、上記の着座面が翼状に形成され、光ファイバを被測定物の所定位置に一層しっかりと固定できて好ましい。
【0017】
上記の紐体内に配置する光ファイバは、1本であってもよく、複数本であっても良い。この光ファイバは、歪や温度を測定するセンサとして使用できるものであればよく、特定の構造のものに限定されないが、1又は複数のFBGを形成したものがセンサとして好ましく、特に複数のFBGを備える場合には、1本の光ファイバセンサを用いることで互いに離隔した複数部位で歪や温度を測定できて、より好ましい。
【0018】
上記の光ファイバが1又は複数のFBGを形成してある場合など、特定の部位がセンサとして機能する場合は、その特定部位を被測定物に固定してあればよい。この場合、センサとしては機能しない中間部分は、被測定物の変化に追随する必要がないので、上記の光ファイバセンサは、必ずしも全長に亘って被測定物の表面へ固定する必要がない。即ち、光ファイバセンサのうちセンサとして機能しない中間部分は、例えば配線カバー(モールダクト)などで覆うことで、被測定物に沿って配設してもよい。
【0019】
上記の被測定物が伸縮部を備えている場合、光ファイバのうちのセンサとして機能する部位をこの伸縮部に沿って配設し、この伸縮部を挟んだ両側でそれぞれ上記の光ファイバセンサを被測定物に固定すると、この伸縮部全体の変位をこの光ファイバセンサで正確に測定できて好ましい。
【0020】
上記の連続繊維は、特定の材質のものに限定されず任意の繊維材料であってもよいが、高強度繊維であると好ましく、例えばアラミド繊維、ポリエステル繊維、高強度ポリオレフィン繊維、強力ポリアミド繊維、強力ポリビニルアルコール繊維等の有機繊維や、例えば炭素繊維、ガラス繊維、セラミック繊維等の無機繊維などが挙げられ、単独であるいはこれらを組み合わせて用いることができる。
【0021】
中でも特に好ましいのは、アラミド繊維である。アラミド繊維は、パラ系アラミド繊維またはメタ系アラミド繊維に大別でき、具体的には、パラ系アラミド繊維として、ポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維や、コポリパラフェニレン−3,4’−ジフェニルエーテルテレフタルアミド繊維などが挙げられ、メタ系アラミド繊維として、例えば、ポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維などが挙げられる。本発明においては、パラ系アラミド繊維が好適に用いられ、中でも、ポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維は特に好適に用いられる。上記パラ系アラミド繊維の中でも、引張弾性率が90kN/mm以上であるアラミド繊維が、特に好適に用いられる。
【0022】
上記の結合剤は、連続繊維に含浸可能で、これらの連続繊維を一体的に結合して固化されるものであればよく、例えばエポキシ系、ポリエステル系、ビニルエステル系、フェノール系、ポリイミド系等の常温硬化性または熱硬化性樹脂等の有機系結合剤や、例えば水ガラスなど、アルカリ金属ケイ酸塩系、コロイダルシリカ系、リン酸塩系、セメント系等の常温硬化型または加熱硬化型の無機系結合剤、或いは、例えばタールなどの常温硬化型または加熱硬化型の有機・無機複合材料等を用いることができる。中でも特に好ましいのは、エポキシ樹脂である。特に上記の被測定物が、核融合炉施設や原子力発電施設など、放射線を多量に受ける虞がある場合は、エポキシ樹脂の中でも、放射線耐久性が90MGy以上であるエポキシ樹脂が特に好ましい。ここで、放射線耐久性が90MGy以上とは、サンプルに90MGy以上の放射線を照射した後の、そのサンプルの引張強度が90%保持されていることをいう。
【0023】
上記の筒状の紐体は、特定の太さや長さに限定されないが、筒の厚さが薄いと取扱い中に光ファイバを折損する虞があり、過剰に厚いと被測定物の歪等を光ファイバへ良好に伝達できない虞がある。このためその厚さは、結合剤を含浸させた状態で、例えば1〜10mm程度が好ましく、1〜5mm程度がさらに好ましい。
【0024】
また上記の着座面は、幅が広いほど被測定物の表面へ安定良く着座させることができて好ましいが、細い配管である場合など、被測定物の表面の曲率半径が小さい場合は、幅が狭いほど安定良く着座させることができて好ましい。このためこの光ファイバセンサの最大幅は、好ましくは5〜30mmに設定され、より好ましくは10〜20mm程度に設定される。
【0025】
上記の紐体は公知の手段を用いて製紐することができ、通常は組紐機(製紐機)を用いて行われ、例えば、丸打ちや角打ち等、任意の組紐に編成してもよいが、丸打ちであると紐体表面から光ファイバまでの寸法を均等にできるのでより好ましい。これらの製紐に用いる連続繊維からなるストランドの本数は、4本に限らず、8本、12本または16本等、所望の本数を用いることができる。
【0026】
上記の着座面の幅は、通常、上記の光ファイバの外径よりも広く形成され、例えば光ファイバセンサ全体の最大幅の90%以上であると、被測定物の表面へこの光ファイバセンサを安定した状態で当接できて好ましい。
【0027】
上記の光ファイバセンサは、取扱いや汎用性から直線状であると好ましいが、U字型や円弧状など、被測定物の配置や形状に応じて、任意の形状にすることができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明は上記のように構成され作用することから、次の効果を奏する。
(1)本発明1にあっては、光ファイバを筒状の紐体内へ収容するだけで、この紐体で確実に包み込むことができるので、きわめて簡単に光ファイバセンサを製造することができる。
【0029】
(2)光ファイバは紐体で包み込まれており、この紐体は連続繊維に含浸した結合剤で固められるので、この紐体により上記の光ファイバを確実に保護できる。
【0030】
(3)本発明2にあっては、光ファイバセンサは、着座面が被測定物の表面へ当接されるので、この着座面で安定良く支持でき、上記の固定部材で押圧するだけで、この光ファイバセンサを所望位置へしっかりと固定できる。しかも、前記の従来技術と異なって接着剤を用いる必要がないので、所望位置へ簡単に固定でき、且つ安価に実施できる。
【0031】
(4)光ファイバセンサは固定部材で固定されており、接着剤を用いる必要がないので、被測定物の歪などを正確に光ファイバセンサへ伝達できるうえ、接着剤の経年変化や劣化等による剥離が生じる虞がなく、長期にわたって光ファイバセンサを被測定物へしっかりと固定することができる。また、光ファイバを保護する紐体は伸長性があるので、光ファイバセンサは被測定物の歪や温度変化による挙動に良好に追随でき、優れたセンサ性能を安定して発揮できる。この結果、光ファイバセンサは、被測定物の歪や温度等を長期にわたって正確に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の第1実施形態を示し、図1(a)は配管に付設した光ファイバセンサの一部破断斜視図、図1(b)は図1(a)のB部を拡大した一部破断図である。
【図2】第1実施形態の、光ファイバセンサの断面図である。
【図3】第1実施形態の、光ファイバセンサの製造手順を示す、一部破断斜視図である。
【図4】第1実施形態の、光ファイバセンサを配管の伸縮部近傍に固定した、概略構成図である。
【図5】第1実施形態の、光ファイバセンサの中間部を配管に沿って付設した、概略構成図である。
【図6】本発明の第2実施形態の、固定部材近傍の光ファイバセンサの一部破断斜視図である。
【図7】本発明の変形例を示し、図7(a)は変形例1の光ファイバセンサの断面図、図7(b)は変形例2の光ファイバセンサの断面図、図7(c)は変形例3の光ファイバセンサの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、図面に基づいて本発明を具体的に説明する。
図1(a)に示すように、この第1実施形態の光ファイバセンサ(1)は、光ファイバ(2)と、その周囲に配置された連続繊維(3)と、その連続繊維(3)に含浸された結合剤とを備えており、被測定物(14)である配管の長さ方向に沿って配設してある。
上記の連続繊維(3)は互いに組み合わせて筒状の紐体(5)に製紐してあり、上記の光ファイバ(2)の長さ方向中間部を上記の筒状の紐体(5)内に収容したのち、この紐体(5)を扁平化してある。
【0034】
上記の光ファイバ(2)はコアとクラッドからなり、上記の紐体(5)に覆われた長さ方向の中間部に、複数のFBG(9)が形成してある。図1(b)に示すように、この光ファイバ(2)は、UV硬化樹脂による一次被覆層(10)と、熱可塑性樹脂による二次被覆層(11)とで被覆してある。この両被覆層(10・11)を有するものは、光ファイバ心線ともいう。上記の光ファイバは、通常、これらの被覆層を有するが、本発明の光ファイバはこの被覆層を省略したものであってもよい。そこで本明細書では、便宜上、この光ファイバ心線も含めて「光ファイバ」と称する。
【0035】
上記の連続繊維(3)は高強度繊維からなり、好ましくはパラ系アラミド繊維からなる。 一方、上記の結合剤は、エポキシ樹脂や水ガラス、タールなどが用いられ、好ましくはエポキシ樹脂が用いられる。これらの結合剤は、上記の紐体(5)内に光ファイバ(2)が収容されたのち、上記の連続繊維(3)に含浸され、その後固化される。
【0036】
上記の紐体(5)の外周面には、例えば図1における紐体(5)の下面に、長さ方向に延びる平坦な着座面(16)が形成してある。この着座面(16)は、上記の被測定物(14)の表面へ当接してあり、この状態で上記の光ファイバセンサ(1)が、固定部材である締結バンド(17)により締め付けてある。これにより光ファイバセンサ(1)が被測定物(14)側へ押圧され、被測定物(14)の表面に固定されている。なお、上記の締め付けによる光ファイバ(2)の損傷を防止するため、上記の締結バンド(17)と光ファイバセンサ(1)との間にスペーサ(4)が配置してある。ただし本発明では、締結バンド(17)を光ファイバセンサ(1)に適した形状とする等により、このスペーサ(4)を省略してもよい。
【0037】
上記の光ファイバ(2)の端部は、上記の紐体(5)の端部または端部近傍の編目から引き出されており、必要に応じて接続ボックス(6)内に収容され、この光ファイバ(2)の先端に、コネクタ等を介して測定器(15)が接続される。
【0038】
図2に示すように、上記の光ファイバセンサ(1)は、光ファイバ(2)の長さ方向と直交する断面において、上記の紐体(5)の内周が光ファイバ(2)の外周よりも長くなるように形成してある。上記の光ファイバ(2)の外周面には、上記の紐体(5)の内周面の一部が当接してあるが、紐体(5)の内周長は光ファイバ(2)の外周長よりも長いので、光ファイバ(2)の略全周面に紐体(5)の内周面が当接されても、紐体(5)の周長に余剰部ができる。この余剰部では、紐体(5)の内周面同士を互いに当接してあり、この余剰部により、上記の着座面(16)が紐体(5)の外周面に形成してある。
【0039】
上記の図2に示す断面形状において、上記の着座面(16)は直線状に形成してあり、この着座面(16)の中央部で直交する直線上に上記の光ファイバ(2)が配設してある。この光ファイバ(2)は、略全周面が紐体(5)の内周面に当接されており、この紐体(5)を構成する上記の連続繊維(3)には結合剤が含浸・固化されているので、この紐体(5)内の所定位置に固定され、この紐体(5)でしっかりと保護されるとともに、この紐体(5)と一体化されている。
【0040】
上記の光ファイバセンサ(1)は、具体的には、例えば次の手順で製造される。
図3に示すように、最初に上記の連続繊維(3)からなるストランド(12)を、任意の本数だけ用いて筒状の紐体(5)に製紐する。例えば、約6000デニールのパラ系アラミド繊維からなる、約72000デニールのストランド(12)を、例えば8本用いて丸打紐状に編成することにより、例えば直径約10mm程度の紐体(5)が製紐される。
【0041】
このとき図3に示すように、上記の製紐される紐体(5)の内部に光ファイバ(2)を配置しておいてもよい。あるいは、連続繊維(3)で筒状の紐体(5)を製紐したのち、その紐体(5)内に光ファイバ(2)を挿通してもよい。例えば上記の製紐の際、合成繊維などの導入用線材を内部に配置しておき、製紐したのち、この導入用線材の一端に光ファイバ(2)を連結し、他端を紐体(5)内から引き抜くことで、光ファイバ(2)を紐体(5)内へ案内し挿通することも可能である。
【0042】
次いで、得られた紐体(5)を扁平用成形ロール間に走行させて、光ファイバ(2)が幅方向の中央部に位置する状態で紐体(5)を扁平化させ、紐体(5)の内周面の一部を光ファイバ(2)の外周面の略全周に当接させるとともに、残部は内周面同士を互いに当接させ、この紐体(5)の外周面に、長さ方向へ延びた着座面(16)を形成する。
なお、光ファイバ(2)の端部は、紐体(5)の端部または端部近傍の編目から紐体(5)の外部へ引き出し、例えば可撓管で覆っておく。この可撓管の先端には前記の接続ボックス(6)を取り付けて、この接続ボックス(6)内に、可撓管の先端から飛び出した光ファイバ(2)の先端部を収容してもよい。また、光ファイバ(2)の先端には、必要に応じてコネクタが付設される。上記の接続ボックス(6)は、下記に説明する結合剤の含浸や硬化の処理の後で、可撓管の先端に取り付けてもよい。
【0043】
次いで、上記の光ファイバ(2)を収容した紐体(5)を、例えばエポキシ樹脂等の結合剤が収容された含浸槽に通過させて、この紐体(5)に結合剤を含浸させる。このとき結合剤が上記の可撓管内に浸入すると光ファイバ(2)が固結されて可撓性を失うので、この可撓管の基端側(紐体側)の端部は、合成樹脂等で閉塞しておくと好ましい。
【0044】
次いで、上記の紐体(5)の表面から余剰の結合剤をスクイズ等で拭い取り、この結合剤が含浸された紐体(5)に所望の張力を付与しながら走行させて、温度約80〜120℃程度に設定された第1加熱炉を通過させ、結合剤の粘度を下げると共に脱気、脱泡して、紐体(5)を構成する連続繊維(3)の周囲に結合剤を充分に含浸させる。次に、この紐体(5)の表面の余剰結合剤を第1加熱炉の出口側で拭い取ったのち、この紐体(5)を温度約120〜250℃程度に設定された第2加熱炉を通過させ、本硬化を行う。なお、前記の扁平用成形ロールによる紐体(5)の扁平化は、この本硬化の前に実施してもよい。
その後、この紐体(5)を温度約80℃程度以下に設定された冷却炉を通過させて常温まで冷却する。
【0045】
上記の手順により、直線状の光ファイバセンサ(1)が簡単に製造される。しかし、本発明では上記の光ファイバセンサ(1)を曲線状に形成してもよく、この場合は、上記の紐体(5)に結合剤を含浸させたのち、所望の形状をした成形枠にセットし、加熱炉で加熱して上記の結合剤を硬化させる。
【0046】
上記の光ファイバセンサ(1)は、前記の締結バンド(17)により被測定物(14)へしっかりと固定され、被測定物(14)の挙動に良好に追随する。例えば、この被測定物(14)が応力や温度により歪を生じると、その歪が光ファイバ(2)に伝わり、FBG(9)のピッチが変化する。従って、上記の接続ボックス(6)内の光ファイバ(2)の端部に、コネクタを介して測定器(15)を接続し、グレーティングからの反射光またはグレーティングの透過光を測定することで、この被測定物(14)に生じた歪や温度が正確に測定される。この測定は光ファイバ(2)の端部に測定器(15)を接続するだけでよいので、被測定物(14)に生じた歪等は任意のタイミングで、或いは連続的に、測定することができる。
【0047】
上記の光ファイバセンサ(1)は、金属製のセンサと異なって優れた電気抵抗率、電磁波透過性、磁化率等を有するうえ、優れた耐アルカリ性や耐熱性を備えており、さらに結合剤の材質を設定することで、優れた放射線耐久性等を備えることができる。また上記の連続繊維として上記のアラミド繊維や炭素繊維、ガラス繊維などの高強度繊維を用いると、これらの連続繊維は優れた引張強度と引張弾性率を備えるので、光ファイバセンサ(1)自体の強度や耐久性を高めることができる。
【0048】
上記の光ファイバセンサ(1)は、被測定物(14)の表面に締結バンド(17)で固定され、接着剤等を用いないので経年変化を受けることがなく、長期間にわたって被測定物(14)の表面へしっかりと固定される。しかも、上記の連続繊維(3)がアラミド繊維などの高強度繊維であると、この光ファイバセンサ(1)は優れた強度や耐久性を有する。このため、仮に被測定物(14)に大きな歪等を生じても、上記の連続繊維(3)からなる紐体(5)で保護された光ファイバ(2)は、被測定物(14)から離脱する虞がなく、長期にわたって優れたセンサ性能を安定して発揮することができる。
【0049】
例えば図4に示すように、上記の被測定物(14)が伸縮部(18)を備える場合には、この伸縮部(18)に沿って、上記の光ファイバセンサ(1)を固定することも可能である。この場合には、光ファイバ(2)のうちのセンサとして機能する部位、即ちFBG(9)が形成されている部位を、上記の伸縮部(18)に沿って配設し、この伸縮部(18)を挟んだ両側で、それぞれ締結バンド(17)により上記の光ファイバセンサ(1)を固定する。これにより、上記の伸縮部(18)全体の変位が上記の光ファイバセンサ(1)で正確に測定される。
【0050】
また上記の光ファイバ(2)は、FBG(9)が形成されている部位など、センサとして機能する部位が被測定物(14)に固定してあればよい。即ち、光ファイバセンサ(1)のうち、光ファイバ(2)がセンサとしては機能しない中間部分は、被測定物(14)の変化に追随する必要がないため、この被測定物(14)の表面にしっかりと固定する必要が無い。従ってこの場合は、例えば図5に示すように、光ファイバセンサ(1)のうちセンサとして機能する部分は、締結バンド(17)により被測定物(14)へしっかりと固定してあるが、センサとして機能しない中間部分は、配線カバー(19)などで覆うことで、被測定物(14)に沿って付設してある。
【0051】
上記の第1実施形態では、被測定物が配管である場合について説明した。しかし本発明の上記の被測定物は、特定の形状や構造のものに限定されず、柱や橋梁、壁面など、他の構造物であってもよい。また上記の実施形態では、固定部材として締結バンドを用いる場合について説明した。しかし本発明では、この固定部材の形状や構造は特定のものに限定されない。
【0052】
例えば図6に示す第2実施形態では、固定部材としてサドル(17)を用いており、このサドル(17)を被測定物(14)の表面にボルト等の締結手段(20)で取り付けることにより、光ファイバセンサ(1)を被測定物(14)の表面へ押圧固定してある。この第2実施形態では、固定部材(17)を被測定物(14)の周囲に捲回する必要がないので、壁面など幅広い表面を備えた被測定物(14)にも容易に適用することが可能である。
【0053】
上記の第1実施形態では、光ファイバセンサの長さ方向と直交する断面において、着座面を直線状に形成し、この着座面の中央部で直交する直線上に光ファイバを配設した。
しかし本発明では、光ファイバセンサの厚さや幅の寸法、断面形状などは特定のものに限定されず、例えば図7に示すさまざまな変形例のように、任意の形状を採用することが可能である。
【0054】
即ち、図7(a)に示す変形例1では、光ファイバセンサ(1)の幅(W0)が厚さ(T)とほぼ等しい寸法に設定してある。ただし、図7(a)において光ファイバセンサ(1)の下面に形成された着座面(16)は、上記の第1実施形態と同様、この光ファイバセンサ(1)の断面形状において直線状に形成してある。
【0055】
この変形例1では、着座面(16)の幅(w)が狭いので、被測定物が小径の配管など、被測定物の表面の曲率半径が小さい場合にも、この着座面(16)の全面を被測定物の表面に当接できる。しかもこの着座面(16)の幅(w)は、光ファイバ(2)の外径(d)よりも広く、例えば光ファイバセンサ(1)の幅(W0)の90%以上の寸法を備えるので、被測定物の表面へ安定良く当接させることができて、好ましい。
【0056】
図7(b)に示す変形例2では、光ファイバセンサ(1)の長さ方向と直交する断面において、着座面(16)は、中央部が光ファイバ(2)側へ突出した湾曲状に形成してある。
この変形例2では、被測定物の表面が上記の着座面(16)と同じ曲率半径である場合、この着座面(16)を被測定物の表面へ良好に当接できて好ましい。しかしこの変形例2の上記の着座面(16)は、被測定物の表面の曲率半径と異なっていてもよい。
【0057】
即ち、被測定物の表面が平面である場合など、その曲率半径が上記の着座面(16)の曲率半径より大きい場合、上記の着座面(16)は、両側縁が被測定物の表面に当接する。そして図外の固定部材により押圧することで着座面(16)が変形し、その中央部も被測定物の表面に当接する。この結果、光ファイバセンサ(1)が被測定物の表面に安定良く支持され、しっかりと固定される。
【0058】
また、被測定物の表面が、上記の着座面(16)の曲率半径より小さい場合、上記の光ファイバセンサ(1)を図外の固定部材で押圧することにより、光ファイバ(2)の両側で翼状に突出している部分が変形し、被測定物の表面に沿った形状となる。この結果、この場合も光ファイバセンサ(1)が被測定物の表面に安定良く支持され、しっかりと固定される。
【0059】
上記の各実施形態や変形例では、いずれも光ファイバセンサ(1)の断面において、着座面(16)の中央部で直交する直線上、即ち着座面(16)の垂直二等分線上に光ファイバ(2)を配置した。従って、光ファイバ(2)は幅方向の中央部に配置され、この光ファイバ(2)を挟んだ両側に、上記の着座面(16)が翼状に形成してある。
【0060】
しかし本発明では、例えば図7(c)に示す変形例3のように、上記の着座面(16)の一側縁に沿って、光ファイバ(2)を配置してもよい。この場合は、例えばこの光ファイバセンサ(1)の断面形状に応じたサドル状の固定部材(17)により、被測定物(14)の表面へ光ファイバセンサ(1)がしっかりと固定される。
【0061】
上記の各実施形態や変形例で説明した光ファイバセンサや、これを用いた測定方法、被測定物等は、本発明の技術的思想を具体化するために例示したものであり、光ファイバや連続繊維、結合剤、紐体、固定部材等は上記の実施形態や変形例のものに限定するものではなく、本発明の特許請求の範囲内において種々の変更を加え得るものである。
【0062】
例えば上記の実施形態ではいずれもFBGを形成した光ファイバを用いる場合について説明した。しかし本発明に用いる光ファイバは、構造物の歪や温度を測定できるものであればよく、例えばB−OTDR方式、OTDR方式、MDM方式、干渉方式、光学ストランド方式など、他の任意の方式に用いる光ファイバであってもよい。
【0063】
上記の実施形態では、連続繊維としてパラ系アラミド繊維を用い、結合剤としてエポキシ樹脂を用いる場合について説明した。しかし本発明では、上記の紐体を構成する上記の連続繊維や結合剤の材質はこれらのものに限定されず、連続繊維の太さやこれで構成したストランドの太さ、本数なども上記の実施形態のものに限定されない。
また本発明では、上記の光ファイバに形成するFBGの数や、紐体内に配置する光ファイバの本数を、それぞれ任意に設定することができ、これらも上記の実施形態のものに限定されない。
【0064】
また上記の第1実施形態では、光ファイバセンサが直線状であって、これを配管に沿って付設する場合について説明した。しかし本発明では、被測定物は曲線状のものや、広幅の表面を備えたものであってもよく、これらの場合、光ファイバセンサは、曲線状に形成されたものであってよい。例えば被測定物が曲管である場合は、その被測定物の表面に沿った形状に、型枠等で成形したものであってもよい。
【0065】
また上記の各実施形態では、固定部材が締結バンドやサドルである場合について説明した。しかし本発明に用いる固定部材は、光ファイバセンサを被測定物の表面へ押圧できるものであればよく、特定の形状や構造のものに限定されない。
さらに上記の実施形態では、被測定物が配管や柱、橋梁、壁面などの場合について説明した。しかし本発明の被測定物は、他の構造物であってもよく、これらの構造物のいずれの部位に光ファイバセンサを付設してもよいことは、言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明の光ファイバセンサは、所望位置へ簡単に配設でき安価に実施できるうえ、被測定物の歪や温度等を簡単に且つ正確に測定できるので、例えば原子力関連施設などをはじめ、さまざまな被測定物の歪や温度の測定に有用である。
【符号の説明】
【0067】
1…光ファイバセンサ
2…光ファイバ
3…連続繊維
4…スペーサ
5…紐体
6…接続ボックス
9…FBG
10…一次被覆層
11…二次被覆層
12…ストランド
14…被測定物
15…測定器
16…着座面
17…固定部材(締結バンド、サドル)
18…伸縮部
19…配線カバー
20…締結手段
d…光ファイバ(2)の外径
T…光ファイバセンサ(1)の厚さ
W0…光ファイバセンサ(1)の幅
w…着座面(16)の幅

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ファイバ(2)と、その周囲に配置された連続繊維(3)と、その連続繊維(3)に含浸された結合剤とを備え、
上記の光ファイバ(2)は、少なくとも長さ方向の中間部が上記の連続繊維(3)で製紐された筒状の紐体(5)内に収容してあり、
上記の紐体(5)の内周長は上記の光ファイバ(2)の外周長よりも長く形成してあり、
この紐体(5)の内周面は、一部が上記の光ファイバ(2)の外周面に当接され、残部が紐体(5)の内周面同士で互いに当接してあり、
この紐体(5)の外周面に、紐体(5)の長さ方向に延びた着座面(16)が、被測定物(14)の表面へ当接可能に形成してあることを特徴とする、光ファイバセンサ。
【請求項2】
上記の光ファイバ(2)の長さ方向と直交する断面において、上記の着座面(16)は直線状に形成してある、請求項1に記載の光ファイバセンサ。
【請求項3】
上記の光ファイバ(2)の長さ方向と直交する断面において、上記の着座面(16)は中央部が光ファイバ(2)側へ突出した湾曲状に形成してある、請求項1に記載の光ファイバセンサ。
【請求項4】
上記の光ファイバ(2)の長さ方向と直交する断面において、上記の光ファイバ(2)は上記の着座面(16)の中央部で直交する直線上に配設してある、請求項1から3のいずれかに記載の光ファイバセンサ。
【請求項5】
上記の光ファイバ(2)には、上記の紐体(5)で覆われた部位に1又は複数のFBG(9)が形成してある、請求項1から4のいずれかに記載の光ファイバセンサ。
【請求項6】
上記の連続繊維(3)が高強度繊維からなる、請求項1から5のいずれかに記載の光ファイバセンサ。
【請求項7】
請求項1から6のいずれかに記載の光ファイバセンサ(1)の上記の着座面(16)を被測定物(14)の表面に当接させ、固定部材(17)によりこの光ファイバセンサ(1)を被測定物(14)側へ押圧してこの被測定物(14)の表面に固定し、
上記の光ファイバセンサ(1)が有する光ファイバ(2)の少なくとも一端に測定器(15)を接続して、上記の被測定物(14)の歪や温度を測定することを特徴とする、光ファイバセンサを用いた測定方法。
【請求項8】
上記の光ファイバ(2)には、1又は複数のFBG(9)が形成してあり、この光ファイバ(2)の長さ方向における上記のFBG(9)を挟んだ両側を上記の固定部材(17)により被測定物(14)の表面に固定する、請求項7に記載の光ファイバセンサを用いた測定方法。
【請求項9】
上記の被測定物(14)が伸縮部(18)を備えており、光ファイバ(2)のうちのセンサとして機能する部位をこの伸縮部(18)に沿って配設し、この伸縮部(18)を挟んだ両側でそれぞれ上記の光ファイバセンサ(1)を被測定物(14)の表面に固定する、請求項7又は請求項8に記載の光ファイバセンサを用いた測定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−104700(P2013−104700A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−247046(P2011−247046)
【出願日】平成23年11月11日(2011.11.11)
【出願人】(505374783)独立行政法人日本原子力研究開発機構 (727)
【出願人】(000141060)株式会社関電工 (115)
【出願人】(598072180)ファイベックス株式会社 (24)
【出願人】(500152267)丸八株式会社 (12)
【Fターム(参考)】