説明

冷蔵庫

【課題】冷蔵庫の設置状態によって超音波加湿手段が傾くとその到達距離や飛散範囲が所望の条件と異なるものになるという課題があった。
【解決手段】本発明の冷蔵庫は、ホーン部22の中心軸Xが水平面に対して上向きに角度αを有しているものであることよって、ホーン部22の先端部22bの方向が低くなる傾きで冷蔵庫が設置されたとしても、ホーン部22の中心軸Xのホーン部22の先端部22b側が下方向に傾斜することを防止するので、ミストが下方に向かって集中的に噴霧されることを防ぎ、より到達距離が長く拡散範囲が広い噴霧範囲を得ることができるのでより品質の高い霧化装置を備えた冷蔵庫を提供することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波振動により液体を霧化する超音波霧化装置を具備し、霧化した水分を、野菜等を貯蔵する貯蔵室の空間に供給する構成を具備した冷蔵庫に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、例えば冷蔵庫においては、冷蔵庫内の特に野菜容器内に霧化した水分を供給して、野菜の鮮度保存を長くする技術が提案されている。
【0003】
従来の霧化の方法としては、超音波霧化方式(例えば、特許文献1参照)や静電霧化方式等が知られている。
【0004】
図7は、特許文献1に記載された従来の冷蔵庫の超音波発信器を具備した霧化装置の断面図を示すものである。
【0005】
図7に示すように、冷蔵室と野菜室とを仕切る仕切板101には、第一の孔102が開いており、冷蔵室からの冷気が第一の孔102を通して野菜室に流入する。野菜容器蓋103には、第二の孔104が設けられており、この第二の孔104には、吸水材105およびこの吸水材105と接して配置された超音波加湿手段106を設け、霧化した液体が排出経路107を通って野菜室内に噴霧される。
【0006】
以上のように構成された冷蔵庫について、以下その動作を説明する。
【0007】
吸水材105は、シリカゲル・ゼオライト・活性炭等の吸水性の材料からなる。従って、野菜室に流れる空気中の液体は、吸水材105によって吸着される。
【0008】
そして野菜室を吸水材105に含まれる液体を噴霧する場合には、超音波加湿手段106を駆動する。これにより、吸水材105中の液体が霧化し、霧化した液体が排出経路107を経由して野菜室内に噴霧される。
【特許文献1】特開2004−125179号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記従来の構成では、液体が霧化した状態では、数十μmの微細ミストが排水経路内を通ることにより、微細ミストが凝集して、数百μmの大きさとなり、排水口(図示せず)から噴霧するミストが大粒となり、到達距離や拡散範囲の飛翔効果が低下するという課題を有していた。
【0010】
加えて、上記従来の構成では、冷蔵庫が設置される状態において、設置面の傾きに伴う超音波加湿手段106の傾きについては、考慮されていなかった。
【0011】
よって、特に超音波加湿手段106が垂直面である側壁や背面壁に設置される場合には、冷蔵庫の設置状態によって超音波加湿手段106が傾くとその到達距離や飛散範囲が所望の条件と異なるものになるという課題があった。
【0012】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、冷蔵庫が設置状態で傾きが発生した場合でも、噴霧されるミストが貯蔵室全域に拡散する到達距離および拡散範囲を確保することで所望の噴霧効果が得られ、貯蔵室に適した霧化の発生を可能とすることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記従来の課題を解決するために本発明の冷蔵庫は、貯蔵室を有する断熱箱体は、液体を霧化状態で供給する霧化装置を有し、前記霧化装置は、液体を貯留する液体保持容器を備えた貯留部と、霧を発生させるホーン部と、前記ホーン部の振動源となる圧電素子部と、前記圧電素子部の電源入力部となる電極部とを備え、前記ホーン部は垂直面に設置されるとともに前記ホーン部中心軸の前記ホーン部の先端部側が水平面に対して仰角の角度αを有しているものである。
【0014】
これによって、ホーン部の先端部の方向が低くなる傾きで冷蔵庫が設置されたとしても、ホーン部の中心軸が下方向に傾斜することを防止するので、ミストが下方に向かって集中的に噴霧されることを防ぎ、より到達距離が長く拡散範囲が広い噴霧範囲を得ることができる。
【0015】
また、冷蔵庫の設置の傾きによってホーン部の中心軸が下方向に傾斜した場合には、先端部へ供給された液体が重力によって落下しやすく霧化不良が発生するという懸念があるが、本発明ではホーン部の中心軸が下方向に傾斜することを防止するので、霧化不良を防いでより安定した噴霧量のミストを発生させることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の冷蔵庫は、冷蔵庫が設置状態で傾きが発生した場合でも、噴霧されるミストが貯蔵室全域に拡散する到達距離や拡散範囲等を確保できるので、所望の噴霧効果が得られ、貯蔵室に適した霧化の発生を可能とするので、霧化装置を備えた冷蔵庫の品質および信頼性をより向上させることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
請求項1に記載の発明は、貯蔵室を有する断熱箱体は、液体を霧化状態で供給する霧化装置を有し、前記霧化装置は、液体を貯留する液体保持容器を備えた貯留部と、霧を発生させるホーン部と、前記ホーン部の振動源となる圧電素子部と、前記圧電素子部の電源入力部となる電極部とを備え、前記ホーン部は垂直面に設置されるとともに前記ホーン部中心軸の前記ホーン部の先端部側が水平面に対して仰角の角度αを有しているものである。
【0018】
これによって、ホーン部の先端部側の方向が低くなる傾きで冷蔵庫が設置されたとしても、ホーン部の中心軸が下方向に傾斜することを防止するので、ミストが下方に向かって集中的に噴霧されることを防ぎ、より到達距離が長く拡散範囲が広い噴霧範囲を得ることができることで、より冷蔵庫の品質を向上させることが可能となる。
【0019】
また、冷蔵庫の設置の傾きによってホーン部の中心軸が下方向に傾斜した場合には、先端部へ供給された液体が重力によって落下しやすく霧化不良が発生するという懸念があるが、本発明ではホーン部の中心軸が下方向に傾斜することを防止するので、霧化不良を防いでより安定した噴霧量のミストを発生させることができることで、より冷蔵庫の信頼性を向上させることが可能となる。
【0020】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明に加え、ホーン部の先端部を液体保持容器に貯留された液体の液面に近接させるとともに、ホーン部への液体の供給はホーン部の先端部の少なくとも一部に貯留部の液体が表面張力により付着することによって行うものである。
【0021】
これによって、冷蔵庫が水平ではなく傾きを有して設置された場合には、水平面の変化に伴って、貯留される液体の液面も変化し、特にホーン部の先端部側が低くなるような角度で設置された場合には、ホーン部の先端部と液面との距離が増大し、その距離が貯留される液体の表面張力が及ばない範囲になる場合がある。こういった場合には、ホーン部の先端部に液体が供給されず霧化不良が発生する恐れがあるが、本発明ではホーン部の先端側の方向が低くなる傾きで冷蔵庫が設置されたとしても、ホーン部の中心軸が下方向に傾斜することを防止するので、霧化不良を防いでより安定した噴霧量のミストを発生させることができることで、より冷蔵庫の信頼性を向上させることが可能となる。
【0022】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明に加え、貯留部に備えられた液体保持容器に、所定角度傾斜した取付け面を形成し、前記取付け面にホーン部を固定することで、前記ホーン部が水平面に対して角度α傾斜するものである。
【0023】
これによって、霧化装置を、予め設定された角度に傾斜している取付け面に取付けることにより、ホーン部が水平面に対して角度αを有するように位置決めを行うことが可能となり、作業性がよいとともに、量産仕様において取付け状態が安定し、品質を確保することができる。
【0024】
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明に加え、貯留部に備えられた液体保持容器に、ホーン部を取付けた後、前記液体保持容器を断熱箱体へと取付けるものである。
【0025】
これによって、霧化装置を、予め設定された角度に傾斜している取付け面に取付けることにより、ホーン部が水平面に対して角度αを有するように位置決めを行った上で、設定固定が行えるため、作業性がよいとともに、量産仕様において取付け状態が安定し、品質を確保することができる。
【0026】
以下、本発明の実施の形態を、冷蔵庫を家庭等で用いられる冷蔵庫を例にし、また霧化に用いる液体を水とした場合について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
【0027】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における冷蔵庫を断面した側面図である。図2は、同実施の形態1における冷蔵庫の野菜室を断面した側面図である。図3は、同実施の形態1における冷蔵庫の野菜室に設けた霧化装置の要部正面図、図4は、図2のA−A線による霧化装置の断面正面図である。図5は、同実施の形態1における冷蔵庫の野菜室に設けた霧化部の側面からの断面図である。
【0028】
まず、図1を主体に冷蔵庫の主要な構成について説明する。冷蔵庫8は、断熱箱体9と、この断熱箱体9の内部を複数の貯蔵室に区画する仕切り壁10a、10b、10cと、区画された貯蔵室を密閉空間にするための扉11a、11b、11c、11dを主要構成としている。区画された各貯蔵室は、上から順に冷蔵室12、切替室13、野菜室15、冷凍室14の配列となっており、各室はそれぞれ異なる温度の貯蔵空間になっている。
【0029】
また、冷蔵庫8の各室を異なる温度に維持するための冷却手段として、圧縮機16、凝縮器(図示せず)、および膨張弁やキャピラリチューブ等で構成される減圧装置(図示せず)、蒸発器17、そして各構成部品を連結する配管、冷媒等で構成される冷凍サイクルが設けられている。
【0030】
さらに冷蔵庫8の内部には、蒸発器17で生成された低温空気を、各貯蔵室空間に搬送し、該貯蔵室空間で熱交換された空気を蒸発器17に回収するための風路18が設けられており、この風路18は、隔壁19により各貯蔵室と断熱されている。
【0031】
ここで、野菜室15は、長時間扉11cの開閉がなければ湿度約80%R.H以上(食品収納時)、一般的な温度(例えば、4〜6℃)の状態に維持されている。
【0032】
次に、図2、図3、図4および図5を用いて野菜室15および霧化部(霧化装置)21について説明する。
【0033】
野菜室15の中には、噴霧手段である霧化部21と、この霧化部21に水を供給するための水回収部20が設けられている。
【0034】
霧化部21は、ホーン部22、電極部24a、圧電素子部23、電極部24bで構成されたランジュバン型超音波振動子を用いている。そして、ホーン部22は、例えば、円柱状の基材を切削加工することにより、あるいは型等を用いた焼結加工等により、底面部22aが大径(断面積大)であり、その底面部22aから先端部22bに向けて断面積が小さい状態で延びる形状に加工されている。先端部22bは、本実施の形態1においては図3、図4に示す如く断面が矩形に形成されている。この形状は、矩形に限るものではなく、断面が円の形状であってもよい。
【0035】
先端部22bと底面部22aにおける断面積比は約1/5以下が好ましい。そして、特に先端部22bの側面形状は、圧電素子部23の周波数に大きく影響するため、霧化部21を構成する配列も、前面(手前)側よりホーン部22、電極部24a、圧電素子部23、電極部24bの順に配列され、各接続間をエポキシやシリコン系の接着剤で接着固定し、一体化された構成となっている。その結果、圧電素子22で発生する振動を、ホーン部22の先端面が最大振幅となるように増幅される構成となっている。
【0036】
霧化部21は、野菜室15内に取付けるための取付け部25を有する液体保持容器である水溜め部30を具備している。この水溜め部30である液体保持容器は、上部が開口した箱状に形成されており、取付け部25と対向する壁面30aには、貫通穴からなる噴霧口31が設けられている。噴霧口31は、貫通穴に限るものではなく、切欠きより形成することもできるが、かかる場合は、切欠きの上端を塞ぐ部材を設けることが好ましい。
【0037】
霧化部21は、図5に示す如く、取付け部25に設けられ、かつ底面部22aより小径の貫通穴25aにホーン部22を貫通させ、底面部22aを、Oリング等のシール性と吸振性を有する緩衝部材25bを介して貫通穴25aの周縁に取付けている。
【0038】
霧化部21の取付け部25への具体的な取付け手段は、接着あるいは緩衝材を介しての押さえ具による取付け等、周知の構成を用いることができる。
【0039】
また、霧化部21は、野菜室15内が多湿環境にある関係上、取付け部25の外側に露出している部分は、湿気および水分を吸収しにくい吸湿性の低い素材であるシリコン樹脂やエポキシ樹脂、アクリル樹脂等でコーティング21aがされており、吸湿による材料劣化を防いでいる。この外側に露出している部分とは、例えば図5に示すようにホーン部22の底面部22aや、圧電素子部23、電極部24a,24b、電気接続部24c,24dや接着剤23aなどである。本実施の形態では、これらのすべてをコーティングしているが、必要な効果に応じた箇所のみをコーティングするという選択もできる。
【0040】
例えば、特に野菜室15内等の多湿環境に設置し、さらに一般的に長期間に渡る連続使用が前提とされるために、接着剤23aの部分が水分を吸収することで劣化が発生するという課題があるため、接着剤が外側に露出している部分をコーティングする必要がある。この場合には、水分を吸収しにくい吸湿性の低い素材を選ぶことが望ましいが、特に振動が発生するホーン部22や圧電素子部23等を接着している部分の接着剤に関しては、あまり剛性が大きいと、疲労破壊等の劣化が発生する可能性があるため、吸振作用を有する柔軟性に富んだ素材である例えばシリコン樹脂を主成分とするものでコーティングした上で、その表面にさらに水分を吸収しにくい吸湿性の低い素材であるアクリル樹脂等でコーティングを行うことも効果的である。また、この際には吸振作用がありかつ吸湿性の低い素材でコーティングを行うとより望ましい。
【0041】
また、電極部24a,24bについては、半田や圧着等で接続された結合部を有するので、その結合部の錆防止や電食などの化学反応等による劣化を防ぐことが課題となるため、特に水分を吸収しにくい吸湿性の低い素材を選ぶことが望ましい。このように電極部24a、電極部24bと電気接続された電気接続部24c、電気接続部24dにコーティング21aを行うことで、半田や圧着等で接続された結合部の錆防止や電食などの化学反応等による劣化を防ぎ、電気接続部24c、電気接続部24bの断線、その他金属部との接触による短絡等も防ぐことができる。
【0042】
また、ホーン部22は、圧電素子部23で発生した超音波振動を良好に伝達する材料が好ましく、例えばアルミニウム、チタン、ステンレス等の金属が好ましい。さらに、ホーン部22は圧電素子の振幅で発生する熱エネルギーが伝達してくるので、この熱エネルギーを放熱できるような熱伝導性の良好な素材が望ましく、こういった素材で形成することによって、圧電素子部23の温度上昇を抑制・拡散することができ、圧電素子13のヒートアップによる故障等の不具合の発生を防止することができる。このような熱伝導性の良い素材としてはアルミニウム、チタン、ステンレス等の金属が望ましい。
【0043】
また、ホーン部22には圧電素子部23からの振動が伝達するので、ホーン部22の重量が重いと、ホーン部22の底面部22aの受ける振動エネルギーが大きくなり、底面部22aにコーティングを行った場合には、そのコーティングが繰り返し受ける振動によりはがれやすくなるという課題があるので、ホーン部22はより軽量部材の選択がよく、例えば、アルミニウムを主成分とする材料を選択することが好ましいが、冷蔵庫においては、ホーン部22の先端面22Fの振動エネルギーによる磨耗を抑制するために、耐摩耗性のある材料、例えば、ステンレスを主成分とするものを選択することが望ましい。また、このホーン部は振動を良好に伝達する材料で形成するとともに、ホーン部22の底面部22aに行うコーティングとしては、振動を吸収する防振作用のある材料で形成することで望ましい。このように、ホーン部を良振動伝達部材で形成することで、振動エネルギーのロスを低減し、より省エネルギーで霧化を行った上で、冷蔵庫本体への取り付け部分の近傍である底面部22a側においては防振部材を施すことで、取り付け部への振動伝達を低減し、冷蔵庫の信頼性をさらに向上させることが可能となる。
【0044】
なお、樹脂等でのコーティング21aに限らず、吸湿性の低い素材によって水分が内部へ侵入しにくい防水材料、例えば撥水性のある部材で覆われている、または撥水処理をすれば同様の機能を果たすことができる。
【0045】
また、取付け部25の外側に露出している部分を囲うカバー(図示せず)等で密閉構造をとることで、同様の効果が可能である。
【0046】
なお、本実施の形態では、ホーン部22の先端部への水の供給方法は、水溜め部30に保持された水にホーン部22の先端部を近接させて表面張力により供給しているが、上記のようなコーティング方法については本実施の水の供給方法に関らず適用することが可能であり、同様の効果を奏するものである。さらに、冷蔵庫への適用に限らず周囲が低温環境にさらされることで結露の問題が発生しやすい冷凍空調機器である例えばエアコン等にも適用できることは言うまでもない。
【0047】
ホーン部22は、熱伝導性の高い材質としており、例えばアルミニウム、チタン、ステンレス等の金属が好ましい。特に、軽量で加工が比較的容易であり、熱伝導性が高く、超音波伝達時における振幅の増幅性能等の点からすると、アルミニウムを主成分とする材料を選択することが好ましい。また、長寿命化の観点からではステンレスを主成分とするものを選択することが望ましい。これらの材質は、加工の点を含め、選択することができる。
【0048】
さらに、図5に示す如く、霧化部21は取付け部25とともに水平面に対して所定角度α傾斜した状態で野菜室15内に配置されている。この傾斜は、ホーン部22の先端面(先端部22bの最先端)22Fから飛散(噴射)される霧の到達距離および/または拡散範囲を確保するためのもので、本実施の形態1においては、水面(水平面)WFを基点にホーン部22の中心軸Xが約15°の仰角に設定しているが、この角度αは、野菜室15の高さ寸法、奥行寸法等に応じて任意に設定することができる。
【0049】
また、取付け部25は貯留部30に備えられた液体保持容器の底面部22aから液面方向に対して直角に延出しており、底面部22aより小径の貫通穴25a周縁には、ホーン部22の中心軸Xを所定角度α(約15°)傾斜させるための取付け面である凸部33が形成されている。この凸部33は、その表面が取付け部25の表面に対して所定角度α(約15°)の傾斜面に形成されており、したがって、ホーン部22は、その底面部22aをOリング等のシール性と吸振性を有する緩衝部材25bを介して凸部33に押し当てることにより、所定角度αを維持した状態で取付けることができる。凸部33の高さは約1〜2mmに設定しているが、この凸部33の高さは、野菜室15の高さ寸法、奥行寸法等に応じて任意に設定することができ、その高さを変更することにより、ホーン部22の液面WFに対する中心軸X角度αも変更される。
【0050】
このとき、ホーン部22は液体保持容器の垂直面である取付け部25に取付けられた後、断熱箱体に取付けられる。
【0051】
また、取付け部25には、図4に示す如くホーン部22の側面と平行に延出するガイド部(側面板部)32が設けられている。このガイド部32は、図4に示す如くホーン部22を挟む位置で、かつホーン部22を軸に左右対称位置に設けられており、本実施の形態1においては、ホーン部22より約1.5〜2.5mm離れて位置している。ガイド部32は、水溜め部30の底面、あるいは取付け部25と水溜め部30の双方に設けることもでき、また左右のいずれか一方にのみ設ける構成としてもよい。
【0052】
次に、霧化部21の水溜め部30へ霧化のための水を供給する構成について説明する。
【0053】
図2において、水回収部20は、仕切り壁10bの底部(野菜室15の上部)に設置され、アルミやステンレス等の高熱伝導性金属もしくは高熱伝導性と耐熱性を有する樹脂で構成された冷却板26と、冷却板26の一面に熱伝導可能に設けられた、例えばニクロム線等で構成された加熱ヒータや面状発熱体、PTCヒータ等の加熱手段27と、冷却板26の温度を調整するための冷却板温度検知手段28と、冷却板26を所定間隔介して覆う如く、手前から奥行に延びる水回収カバー29を具備している。
【0054】
水回収カバー29は、主に冷却板26に結露した水分(水滴)を受ける流路部29aと、霧化部21の水溜め30の上方に設けた供給部29bと、流路部29aへ水を注ぐための注水口29cを具備し、流路部29aは、供給部29bへ水が流れるように若干傾斜している。換言すると、水回収部20は、本発明の液体供給手段に相当し、冷却板26は、冷却手段に相当する。
【0055】
また、冷却板温度検知手段28は、加熱手段27の通電率を決定するための温度を検出するものである。
【0056】
さらに、霧化部21の取付け部25は、野菜室15の内壁に取付けることもできるが、本実施の形態1においては、水回収カバー29に、ネジ止め等の適宜手段にて取付けている。したがって、水溜め部30は、供給部29bとの位置関係等が精度よく保たれ、位置ずれ等に起因して、供給部29bの水が野菜室15内に滴下することも抑制できる。
【0057】
次に、図3、図4、図5を主体に霧化部21による霧化作用について説明する。
【0058】
水溜め部30に水を注ぎ続けることにより、水位WFが上昇し、やがて噴霧口31から溢れ出す。必要であれば、水溜め部30の下方に、溢れた水を受ける受け皿(図5の破線)35を設けることもできる。そして、その時点で注水を停止すると、水は表面張力が作用する時点で噴霧口31の底辺からYで示す分若干盛り上がり、その状態で水位WFが維持される。換言すると、噴霧口31の下端部は、所定の水位を維持する水位維持手段(液位維持手段)の機能を果たしている。
【0059】
この状態において、霧化部21は、そのホーン部22の先端面22Fにおいて約1/3から1/2の面積比で水が表面張力作用によって付着する如く、高さおよび角度αが設定されている。
【0060】
さらに詳述すると、ホーン部22の先端面22Fへの水の付着は、噴霧口31での表面張力作用に加えて、ガイド部32とホーン部22(先端部22b)の側面の間に発生する表面張力作用によるものである。
【0061】
すなわち、図4に示す如く、ガイド部32とホーン部22の間隔を約1.5〜2.5mmと狭く設定することにより、特にホーン部22の先端部22bには表面張力が生じやすく、その作用によって水の先端部22bへの付着が積極的に行われる。換言すれば、ガイド部32は、水溜め部30における水のホーン部22への付着を助成する、所謂表面張力補助部材としての機能を果たすものである。
【0062】
この状態で、霧化部21(超音波振動子)を高速で振動させることにより、先端22Fに付着した水が数μmから数十μmの粒子径となって霧化され、図5における矢印X1、X2で示す如く前方へ噴出(飛散)される。
【0063】
また、先端22Fから噴出される霧は、矢印X1、X2で示すように広範囲に亘るものであるが、その一部は、噴霧口31の周囲の壁によって遮られ、その結果、噴霧口31を通過する霧だけが野菜室15内における所定距離に到達する。これは、噴霧方向を規制してその方向を特定することに加えて、ホーン部22の中心から離れて飛散する霧は比較的粒子径が大きいこともあって、粒子径が大きい霧の野菜室15内への噴霧を抑制することを主な目的としている。換言すると、噴霧口31を具備する壁面30aは、下方に噴霧された比較的重く大粒が多く含まれるミストを野菜室15内へ噴霧しない噴霧量調整手段の機能を果たしている。
【0064】
したがって、野菜室15内へは、比較的小さな粒子径にまとまった質の霧が噴霧されることになるが、噴霧口31の寸法を適宜設定することにより、霧の質を維持しながら野菜室15の広さ(幅寸法)等に応じた噴霧が可能となる。
【0065】
そして、噴霧口31の周囲の壁によって遮られた霧は、その壁面30aに付着し、後続する霧によって水滴に成長して水溜め部30へ戻り、再び霧化に供される。
【0066】
上述の霧化部21による霧化作用によって水溜め部30へは適宜水が補給されているが、仮に水位WF変動し、低下すると、表面張力作用によってホーン部22の先端面22Fへの水の付着が行われなくなり、霧化作用が停止してしまう。
【0067】
家庭用の冷蔵庫においては、設置状態が水平面とは限らず、冷蔵庫の設置場所の傾きや転倒防止器具等による傾きも発生する可能性があるが、冷蔵庫の設置条件として、水平面に対して±3°以内の傾きで設置するという基準が設けられており、冷蔵庫の設置条件による傾きは最大でも3°であるといえる。
【0068】
上記のように、設置状態において傾きが発生した場合で、特に、ホーン部22の先端部22b側の方向が低くなる傾きで冷蔵庫が設置されたとしても、ホーン部22の中心軸Xの先端部22b側が下方向に傾斜することを防止するので、ミストが下方に向かって集中的に噴霧されることを防ぎ、より到達距離が長く拡散範囲が広い噴霧範囲を得ることができることで、より冷蔵庫の品質を向上させることが可能となる。
【0069】
また、冷蔵庫の設置の傾きによってホーンの中心軸Xが下方向に傾斜した場合には、先端部へ供給された液体が重力によって落下しやすく霧化不良が発生するという懸念があるが、本発明ではホーンの中心軸Xが下方向に傾斜することを防止するので、霧化不良を防いでより安定した噴霧量のミストを発生させることができることで、より冷蔵庫の信頼性を向上させることが可能となる。
【0070】
上記のような冷蔵庫の傾きに伴う霧化不良は、先端部22bへの液体の供給方法に限定されず、発生してくる課題であるが、本実施の形態のようにホーン部22の先端部22bを液体保持容器に貯留された液体の液面に近接させるとともに、ホーン部22への液体の供給はホーン部22の先端部22bの少なくとも一部に貯留部の液体が表面張力により付着することによって行う場合には、さらに次のような課題も発生する。
【0071】
本実施の形態のような液体の供給方法の場合には、冷蔵庫が水平ではなく傾きを有して設置された場合には、水平面の変化に伴って、貯留される液体の液面も変化し、特にホーン部22の先端部22b側が低くなるような角度で設置された場合には、先端部22bと液面との距離が増大し、その距離が貯留される液体の表面張力が及ばない範囲になる場合がある。こういった場合には、ホーン部22の先端部22bに液体が供給されず霧化不良が発生してしまうといった課題があった。これに対して、本発明ではホーンの先端側の方向が低くなる傾きで冷蔵庫が設置されたとしても、ホーン部22の中心軸Xの先端部22b側が下方向に傾斜することを防止するので、霧化不良を防いでより安定した噴霧量のミストを発生させることができることで、より冷蔵庫の信頼性を向上させることが可能となる。
【0072】
本実施の形態1においては、継続した水の補給として、水回収部20において、冷却板26から結露回収された水を水溜め部30へ供給するようにしている。
【0073】
また、冷却板26での結露回収が不十分である場合は、注水口29cから水を補給し、所定の水位WFを維持させることができる。
【0074】
次に、上記霧化部21を用いた野菜室15内の保湿について説明する。
【0075】
図2において、野菜室15内に保存されている野菜や果物の中には、通常、購入帰路時での蒸散あるいは保存中の蒸散によってやや萎れかけた状態のものが含まれている。そして、その保存環境は、外気温度の変動や扉開閉の影響、冷凍サイクルの運転状態により変動し、さらに保存環境が厳しく、蒸散が促進され、萎れやすくなっている。
【0076】
そこで、霧化部21を一定間隔、例えば1分間ON、9分間OFFのようなインターバルで駆動し、霧化発生の量を調整することにより、野菜室15内へ適量の霧(ミスト)を供給することができ、庫内をすばやく加湿することができる。
【0077】
例えば、冷蔵庫の野菜室15は、庫内温度が略3℃〜5℃に維持され、また庫内湿度は80%程度に維持されるのが一般的である。そのときの露点温度は1.8℃以下であり、この温度以下であれば、野菜室15内の水蒸気は凝縮し、液体(水粒)となる。
【0078】
換言すると、本実施の形態1の場合であれば、冷却板26の表面温度を露点温度以下にすることにより、冷却板26表面で庫内の水蒸気が結露し、水滴を得ることができる。具体的には、冷却板26に設置されている冷却板温度検知手段28によって表面の温度状態を把握し、予め演算された露点温度以下になるように加熱ヒータ24のON/OFF制御を行い、空気中の液体を冷却板26に結露させればよい。特に、ここでは図示しないが庫内に庫内温度検知手段(図示せず)や庫内湿度検知手段(図示せず)等を設けた構成であれば、演算により厳密に露点温度を、その庫内環境の変化に応じて割り出すことができる。また、仮に冷却板26の表面で氷や霜となった場合でも、加熱ヒータ24によって冷却板26の表面温度を融解温度まで上昇させることができるため、適度に液体を回収することができる。
【0079】
以上のようにして、野菜室15内の余分な水蒸気を冷却板26に結露させ、その結露を成長させて水滴とし、滴下する水を水回収カバー29で受け、供給部29bより霧化部21の水溜め部30に供給する。
【0080】
その結果、水溜め部30の水位WFが維持され、ガイド部32とホーン部22との間に表面張力が形成され、その作用によってホーン部22の先端面22Fに液体が供給される。
【0081】
この状態で高圧・発振回路により高電圧(例えば300〜400V)を所定の周波数(例えば80k〜210kHz)で発振させて電極部24a、電極部24bに印加すると、圧電素子部23は振動を起こし、ホーン部22の先端面22Fに付着した水を霧化し、噴霧口31を通過させて野菜室15内を高湿化する。
【0082】
以上のように、本実施の形態1においては、表面張力作用でホーン部22の先端面へ液体を付着させて、ホーン部22の先端面22Fから直接水を霧化させることで、霧化した水を搬送する搬送経路を削減でき、また、搬送経路内で一部が凝集し、大粒になって貯蔵室(野菜室15)内に水が溜まることなく、微細化したミストを貯蔵室(野菜室15)全域に噴霧し、最適な保湿維持機能を確保することができる。
【0083】
さらに、霧化部21におけるガイド部32は、ホーン部22で生成される霧の噴射方向を阻害しないため、噴射される霧の到達距離も確保でき、また、噴霧口31の形状等の設定と組み合わせることにより、野菜室15の容積等に応じた噴霧効果(到達距離、噴霧範囲等)が期待できるものである。
【0084】
また、液体の表面張力作用を利用したホーン部22の先端面22Fへの付着を、ホーン部22の先端から発生した霧を前方上斜め方向へ傾けて噴出を行うことができ、噴出された霧の噴霧効果(到達距離、噴霧範囲等)を確保することができる。
【0085】
(実施の形態2)
図6は、本実施の形態2における冷蔵庫の野菜室に設けた霧化部の側面からの断面図である。ここでも、先の実施の形態と同じ構成要件には同一の符号を付し、特に相違する部分について説明する。
【0086】
図6において、先の実施の形態と相違する部分は、取付け部25のホーン部22が延出する面25cを、貯留部30の底面部22aから水面(液面)WF方向に対して斜め方向に延出するように取付け部25を傾斜させた点である。
【0087】
そして、取付け部25におけるホーン部22が延出する面25cの裏面25dは、水面WFと直角となるように、その板厚が設定されている。
【0088】
さらに、取付け部25の板厚内には、ホーン部22が延出する面25cに対してその中心軸が直角となるように凹部34が形成されている。凹部34の底面には、水溜め部30内に開口する貫通穴25aが設けられている。この貫通穴25aは、ホーン部22の底面部22aの径より小径に設定されており、そして、凹部34より貫通穴25aにホーン部22を貫通させ、貫通穴25aと凹部34との間にOリング等のシール性と吸振性を有する緩衝部材25bを介在し、霧化部21を取付け部25に取付けている。換言すると、凹部34は、霧化部21を取付ける取付け面を形成している。
【0089】
霧化部21の取付け部25への具体的な固定構造は、先の実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
【0090】
ここで、ホーン部22が延出する面25cの傾斜角度θは、ホーン部22の取付け状態において、ホーン部22の中心軸Xが水面WFに対して、所定角度α(約15°)傾斜するように設定(θ≒105°)されており、したがって、ホーン部22は、その底面部22aをOリング等のシール性と吸振性を有する緩衝部材25bを介して凹部34の底面に押し当てることにより、所定角度αを維持した状態で取付けることができる。取付け部25における面25cの傾斜角度θは、ホーン部22の先端部22Fから飛散(噴射)される霧の到達距離を確保するためのもので、本実施の形態2においては水面(水平面)WFを基点に取付け部25が約105°(90°+約15°)の仰角に設定しているが、この角度θは、野菜室15の高さ寸法、奥行寸法等に応じて任意に設定することができる。
【0091】
そして、霧化部21による霧化作用は、実施の形態1と同様に、野菜室15内の余分な水蒸気を冷却板26に結露させ、その結露を成長させて水滴とし、滴下する水を水回収カバー29で受け、供給部29bより霧化部21のホーン部22もしくは水溜め部30に供給する。
【0092】
したがって、ホーン部22の振動によって先端面22Fに付着した水を霧化させることができる。
【0093】
その結果、水溜め部30の取付け部25を、面25cが傾斜するように延出することにより、水溜め部30の上部方向への容積が徐々に増加する構成となり、その結果、水溜め部30に溜める水(液体)の量を増やすことができ、水量が増えた状態で水溜め部30の水位WFが維持されることとなる。そして実施の形態1と同様に、ガイド部32とホーン部22との間に表面張力が形成され、その作用によってホーン部22の先端面22Fに水が付着し、ホーン部22の先端面22Fに付着した水を霧化し、この継続によって水溜め部30に溜まった水の量だけ噴霧を持続させる。
【0094】
したがって、貯水量が増加した分噴霧時間を長くすることができる。また、ホーン部22の先端面22Fに付着した水によって生成された霧を前方斜め上方向へ傾けて噴出を行うことができ、噴出された霧の噴霧効果(到達距離、噴霧範囲等)を更に確保することができる。
【0095】
また、取付け部25を形成する裏面25dは、水面WFと直角に延出しているため、この裏面25dを野菜室15の壁面に沿って、あるいは密着させて取付けることにより、霧化部21のホーン部22の先端部22bを実施の形態1と同様に水面WFに対して所定の角度α傾斜した状態で取付けることができる。
【0096】
したがって、冷蔵庫8の量産仕様においても、霧化部21の取付けが容易であり、特にホーン部22の傾斜角度維持も安定して行え、品質の低下も抑制することができる。
【産業上の利用可能性】
【0097】
本発明にかかる冷蔵庫は、家庭用又は業務用冷蔵庫の他に、蒸しパン等の如く、貯蔵品を高湿保存するショーケース等、貯蔵条件に高湿環境を要する物品の貯蔵装置に適用できるもので、一般保存から野菜等の食品の低温保存を行う流通分野に、さらにはインキュベータ等の如く貯蔵室内を一定の湿度環境に維持する医療用機器等の用途にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】本発明の実施の形態1における冷蔵庫の側面からの断面図
【図2】同実施の形態1における冷蔵庫の野菜室を断面した側面図
【図3】同実施の形態1における冷蔵庫の野菜室に設けた無化装置の要部正面図
【図4】図2のA−A線による霧化装置の断面正面図
【図5】同実施の形態1における冷蔵庫の野菜室に設けた霧化部の側面からの断面図
【図6】本発明の実施の形態2における冷蔵庫の野菜室に設けた霧化部の側面からの断面図
【図7】従来例を示す冷蔵庫の超音波霧化装置部の断面図
【符号の説明】
【0099】
8 冷蔵庫
9 断熱箱体
10a 仕切り壁
10b 仕切り壁
10c 仕切り壁
11a 扉
11b 扉
11c 扉
11d 扉
12 冷蔵室
13 切替室
14 冷凍室
15 野菜室(貯蔵室)
16 圧縮機
17 蒸発器
18 風路
19 隔壁
20 水回収部(液体供給手段)
21 霧化部(霧化装置)
22 ホーン部
22b 先端部
22F 先端面
23 圧電素子部
24a 電極部
24b 電極部
25 取付け部
26 冷却板(冷却手段)
27 加熱手段
28 冷却板温度検知手段
29 水回収カバー
29a 流路部
29b 供給部
29c 注入口
30 水溜め部(貯留部、液体保持容器)
30a 壁面(噴霧量調整手段)
31 噴霧口(液位維持手段)
32 ガイド部(側面板部)
33 凸部(取付け面)
34 凹部(取付け面)
X 中心軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
貯蔵室を有する断熱箱体は、液体を霧化状態で供給する霧化装置を有し、前記霧化装置は、液体を貯留する液体保持容器を備えた貯留部と、霧を発生させるホーン部と、前記ホーン部の振動源となる圧電素子部と、前記圧電素子部の電源入力部となる電極部とを備え、前記ホーン部は垂直面に設置されるとともに前記ホーン部中心軸の前記ホーン部の先端部側が水平面に対して仰角の角度αを有している冷蔵庫。
【請求項2】
ホーン部の先端部を液体保持容器に貯留された液体の液面に近接させるとともに、ホーン部への液体の供給はホーン部の先端部の少なくとも一部に貯留部の液体が表面張力により付着することによって行う請求項1に記載の冷蔵庫。
【請求項3】
貯留部に備えられた液体保持容器に、所定角度傾斜した取付け面を形成し、前記取付け面にホーン部を固定することで、前記ホーン部が水平面に対して角度α傾斜する請求項1または2に記載の冷蔵庫。
【請求項4】
貯留部に備えられた液体保持容器に、ホーン部を取付けた後、前記液体保持容器を断熱箱体へと取付ける請求項1から3のいずれか一項に記載の冷蔵庫。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−2589(P2009−2589A)
【公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−164623(P2007−164623)
【出願日】平成19年6月22日(2007.6.22)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】