説明

冷陰極蛍光ランプ及びその製造方法

【課題】断面形状が少なくとも長径と短径で規定されるガラス管について、従来の設備を利用して屈曲させることができ、かつ高輝度の板面輝度を得ることを可能とする。
【解決手段】ガラス管1の略真円形の断面が少なくとも長径と短径とで規定される形状となるようにガラス管1を加工する際に、屈曲させる部分については屈曲させやすい略真円形のまま残すことで、略真円形のガラス管を屈曲させる従来の手法により屈曲加工できるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に液晶表示装置の背面照明用光源や小型照明用の光源として使用される冷陰極蛍光ランプおよびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
図16(a)は従来のU字型の冷陰極蛍光ランプの構成を示す平面図であり、同図(b)はその径方向側面図である。同図の冷陰極蛍光ランプは、断面が真円形のガラス管61の軸方向中央を加熱溶融してU字型に加工したものである。ガラス管61の内部には希ガスと水銀が封入され、内壁には蛍光体が塗布される。ガラス管61の両端内部には電極62a,62bがそれぞれ配置され、電極62a,62bにそれぞれ接続された導電線63a,63bがガラス管61の外部に延出した状態でガラス管61の端部に封着される。
【0003】
このようにU字型とした冷陰極蛍光ランプは、直下式バックライト装置に使用される場合、ランプ使用本数が直管型の半分になる利点がある。これにより、冷陰極蛍光ランプの冷陰極降下電圧やインバータ台数が半減するので、冷陰極蛍光ランプを組み込むバックライト装置の高効率化、低コスト化を図ることができる。
【0004】
このような冷陰極蛍光ランプは、モニターやTV等の液晶表示装置に主に用いられているが、近年の液晶表示装置の高精細化に伴って、高輝度・均一発光のバックライト装置が要求されている。
【0005】
このような背景から、バックライト装置の配光分布の均一化を図るために、ガラス管の断面形状を扁平としたパネル型の冷陰極蛍光ランプ、あるいは断面形状が楕円のバルブを用いた冷陰極蛍光ランプが知られている(例えば特許文献1,2参照)。これらの冷陰極蛍光ランプは、平面光源としてのバックライト装置に適したものである。
【特許文献1】特開平9−245736号公報
【特許文献2】特開平2−7348号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、扁平のパネル型冷陰極蛍光ランプは、放電空間での均一な陽光柱を形成して均一発光させることが難しく、大型パネルの出現が期待されている今日、いまだ実用化技術が確立できない現状にある。
【0007】
また、断面が楕円のバルブを使用して配光分布を均一化させることも考えられるが、楕円バルブの場合には、U字型等に屈曲させることは困難であり、屈曲させるために設備の変更が必要となる。
【0008】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、断面形状が少なくとも長径と短径で規定されるガラス管について、従来の設備を利用して屈曲させることができ、かつ高輝度の板面輝度を得ることが可能な冷陰極蛍光ランプ及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の本発明に係る冷陰極蛍光ランプは、ガラス管の内部に希ガスおよび水銀が封入され、ガラス管の両端部に電極を備えた冷陰極蛍光ランプにおいて、ガラス管の断面形状が少なくとも長径と短径で規定される直管部と、ガラス管の断面が略真円形の部分を屈曲させた屈曲部と、を有することを特徴とする。
【0010】
第2の本発明に係る冷陰極蛍光ランプの製造方法は、断面が略真円形のガラス管を、その断面形状が少なくとも長径と短径で規定される形状となるように、屈曲させる部分を除いて加工する工程と、ガラス管の断面が略真円形に残された部分を屈曲させる工程と、を有することを特徴とする。
【0011】
第1,第2の本発明にあっては、略真円形の断面が少なくとも長径と短径とで規定される形状となるようにガラス管を加工する際に、屈曲させる部分については屈曲させやすい略真円形のまま残すことで、断面が略真円形のガラス管を屈曲させる従来の手法で屈曲加工できるようになり、従来の設備をそのまま利用することができる。
【0012】
ここで、ガラス管は、U字型、L字型、コ字型のうちの少なくとも1つの形状となるように屈曲させることが望ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る冷陰極蛍光ランプおよびその製造方法によれば、断面形状が少なくとも長径と短径で規定されるガラス管について、従来の設備を利用して屈曲させることができ、輝度を向上させた冷陰極蛍光ランプを容易かつ抵コストで製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の最良の形態について図面を用いて説明する。
【0015】
図1は、本発明の原理を説明するための扁平(楕円)型ガラス管を用いた冷陰極蛍光ランプの構成を示す図である。すなわち、図1(a)は軸方向の平断面図、同図(b)は、そのA−A部の径方向断面図、同図(c)は軸方向の側断面図、同図(d)はそのB−B部の径方向断面図である。同図の冷陰極蛍光ランプは、ガラス管1の内壁面に蛍光体被膜が塗布され、ガラス管1の内部に希ガスおよび水銀が気密に封入され、ガラス管1の両端内部には一対の冷陰極からなる電極2a,2bを備える。電極2a,2bはニッケルからなる板状電極であり、それぞれ導電線3a,3bが接続される。導電線3a,3bはガラス管1の両端部に封着されており、電極2a,2bを固定するとともに、外部から供給されてきた電力を各電極2a,2bに供給する。
【0016】
ガラス管1の放電空間の断面形状は、少なくとも長径と短径を用いて規定され、その長径は1.2〜14.0mmの範囲、短径は0.7〜3.0mmの範囲である。すなわち、断面形状を真円形ではなく、細い扁平形や楕円形にすることで、拡散陽光柱が得られるようにして、輝度ムラを防ぐとともに導光板や拡散板への入射効率を向上させる。ガラス管1の放電空間の断面形状は、例えば楕円形や扁平形とする。ここでは、一例として放電空間の断面形状を先端から終端まで同一形状とする。
【0017】
図2は、扁平率を変えたときの相対全光束を示すグラフである。同グラフでは、一例として、放電空間の短径を3.0mmで一定にし、長径を変えることにより扁平率を変えた場合を示している。また、断面が真円形状(長径=短径)の全光束を100%とした。同グラフによると、長径が14.0mm(扁平率21%)よりも短い場合、すなわち扁平率が21%よりも高い場合には、長径を長くする(扁平率を低くする)ほど光束は向上するが、長径が15.0mm以上に長くなると(扁平率が20%以下になると)極端に光束が低下している。これは、長径が14.0mmの範囲までは陽光柱が拡散するが、15.0mm以上になる陽光柱が収縮し、一部の蛍光体被膜しか発光しなくなるためである。
【0018】
図3は、長径と短径について収縮陽光柱が発生しない範囲を示すグラフである。同図に示すように、長径について拡散陽光柱が形成される範囲、すなわち収縮陽光柱が発生しない範囲は14.0mm以下である。一方、長径を3.0mmよりも短くすることは製作上困難である。よって、長径は、3.0mm以上14.0mm以下の範囲で設定することが最適である。
【0019】
また、短径についてはバックライト装置の薄型化を図るため3.0mmを越えて長くすべきではなく、また0.7mmよりも短くすることは製作上困難である。よって、短径は、0.7mm以上3.0mm以下の範囲で設定することが最適である。
【0020】
また、希ガスは、60.0〜99.9%をネオンとし残部をアルゴンとする混合ガスを封入圧力6.5〜16.0kPaの範囲で封入する。これは、冷陰極蛍光ランプを効率よく点灯させるためには、封入されるガス種、ガス圧によりランプ温度を最適化する必要があるところ、発光効率が最適となる封入ガスの設定範囲を定めたものである。
【0021】
ここでは、一実施例として、長径を3.5mm(内寸法3.0mm)、短径を2.2mm(内寸法1.6mm)、扁平率62%の扁平形の冷陰極蛍光ランプを用いる。比較例の冷陰極蛍光ランプは、断面形状を直径が3.0mmの真円形とする。実施例、比較例ともにガラス管2の長さを200mmとし、ガラス管内にはアルゴン:ネオン=1:9とする混合ガスおよび水銀を8kPaの封入圧力で封入する。
【0022】
図4は、陽光柱の拡散状態を示す図であり、同図(a)は比較例、同図(b)は実施例の長径側、同図(c)は実施例の短径側をそれぞれ示す。同図は、実施例のように放電空間の断面形状を扁平にしても、比較例の断面形状が真円形の場合と比べて陽光柱の状態に大きな違いはなく、拡散陽光柱となっており、発光効率が低下する収縮陽光柱とはならないことを示している。
【0023】
以上の説明から明らかなように、細管のガラス管を所定の条件下で加工して扁平形状のガラス管にして所定の封入ガスと封入圧力の蛍光ランプを得ることにより、真円形状のガラスバルブによる蛍光ランプよりはるかに高輝度のランプを得られることが分かった。
【0024】
本発明は、この事実に着眼し、扁平ランプを容易に曲げ管に加工し得る技術を提案することにより、高輝度・均一化を達成し得る冷陰極蛍光ランプを提供するものである。
【0025】
以下、上記条件下の冷陰極蛍光ランプを使ったU字型、L字型、コ字型等の屈曲部を持った扁平管の実施形態を説明していく。
【0026】
[第1の実施の形態]
図5は、第1実施形態の冷陰極蛍光ランプの構成を示す図であり、同図(a)は平面図、同図(b)は径方向側面図である。同図の冷陰極蛍光ランプは、ガラス管1の内部に希ガスおよび水銀が封入され、ガラス管1の両端内部に電極2a,2bを備え、電極2a,2bにそれぞれ接続された導電線3a,3bがガラス管1の外部に延出した状態でガラス管1の端部に封着される。本冷陰極蛍光ランプの特徴は、ガラス管1の断面形状が少なくとも長径と短径とで規定される直管部5a,5bと、ガラス管1の断面が略真円形の部分を屈曲させた屈曲部6を備えたことにある。
【0027】
同図では、一例としてガラス管1を屈曲部6によりU字型に屈曲させた状態を示している。直管部5a,5bは、一例として扁平形である。また、本冷陰極蛍光ランプでは、従来の断面が真円形のガラス管に用いていた電極をそのまま利用できるように、電極2a,2bが配置されるガラス管1の両端部についても真円形のまま残してある。
【0028】
次に、本冷陰極蛍光ランプの製造方法について説明する。図6の工程図に示すように、まず断面が真円形の直管型ガラス管の屈曲させる部分と、電極を配置する部分の断面を真円形に残し、その他の部分を断面が扁平となるように加工する。この加工に際しては、例えばガラス管を加熱溶融し、対向配置された2枚の鋼鉄板をガラス管に押し付けることでガラス管を扁平形とする。
【0029】
続いて、ガラス管の内壁に蛍光体を塗布する。この場合、従来の断面が真円形のガラス管に使用していた粘性の低い蛍光体スラリーでは張力が大きく、扁平形のガラス管内壁に塗布することは困難であるため、スラリー粘性を上げるか、粘性の高い水溶性のバインダーを用いるようにする。
【0030】
続いて、ガラス管内部に希ガス及び水銀を封入するとともに、ガラス管の両端内部にそれぞれ電極を配置し、各電極に接続された導電線をガラス管の両端に気密に封着する。
【0031】
最後に、断面を真円形のまま残しておいた屈曲部を加熱溶融してガラス管がU字型となるように屈曲させる。この屈曲に際しては、例えば2つあるガラス管の直管部をチャック等にそれぞれ固定保持させ、このチャックを回動機構により回動させることで屈曲させる。
【0032】
次に、本冷陰極蛍光ランプの別の製造方法について説明する。図7の工程図に示すように、まず断面が真円形の直管型ガラス管の内壁に蛍光体を塗布し、ガラス管の両端部にそれぞれ電極を配置し、各電極に接続された導電線をガラス管の端部にそれぞれ封着する。
【0033】
続いて、ガラス管の屈曲させる部分と電極を配置した部分の断面を真円形のまま残し、その他の部分を断面が扁平となるように加工する。
【0034】
最後に、断面を真円形のまま残しておいた屈曲部を加熱溶融してガラス管がU字形となるように屈曲させる。
【0035】
後者の製造方法は、電極を封着する工程までは従来の断面が真円形状の冷陰極蛍光ランプの製造工程と同様であるが、電極を封着した後にガラス管を加熱して扁平形に加工するため、ランプ特性に大きな影響を与える電極の酸化防止対策が必要である。
【0036】
このように、図6,7を用いて製造方法の例を説明したが、いずれの場合もガラス管をU字形に屈曲させるための屈曲部は、屈曲前においては略真円形であるので、従来の真円形を屈曲させる手法で加工することができる。
【0037】
次に、本冷陰極蛍光ランプを適用したバックライト装置について説明する。図8の断面図に示すように、直下式のバックライト装置の筐体41内部において、複数の本冷陰極蛍光ランプは、その長径方向の発光面がバックライト装置の発光面42に対して略平行となるように配置される。
【0038】
次に、本冷陰極蛍光ランプを適用した効果について説明する。実施例の冷陰極蛍光ランプについては、U字型、直管部の長径を5.2mm、短径を2.0mm、屈曲部の屈曲前の直径を4mm、ランプの軸方向の長さを200mm、直管部間のピッチを20mmとした。比較例の冷陰極蛍光ランプは、U字型、断面形状を真円、その直径を4mm、ランプの軸方向の長さを200mmとした。また、バックライト装置は、10インチのものを使用し、冷陰極蛍光ランプは実施例と比較例でそれぞれ3灯使用した。このような実施例と比較例について、バックライト装置の消費電力を変えたときの板面輝度を測定した。
【0039】
図9のグラフに示すように、一例として消費電力を3灯合わせて18Wとしたときの板面輝度を比較すると、実施例は比較例に比べて効率が約12%向上することが確認された。
【0040】
したがって、本実施の形態によれば、ガラス管1の略真円形の断面が少なくとも長径と短径とで規定される形状となるようにガラス管1を加工する際に、屈曲させる部分については屈曲させやすい略真円形のまま残すことで、断面が真円形のガラス管を屈曲させる従来の手法で屈曲加工できるようになるので、従来の設備をそのまま利用することができる。これにより、設備を変更する必要がないので、高輝度の冷陰極蛍光ランプを容易かつ抵コストで製造することができる。
【0041】
なお、本実施の形態においては、直管部5a,5bの断面形状を扁平としたが、これに限られるものではない。例えば、楕円形や長方形としてもよい。
【0042】
また、本実施の形態においては、ガラス管をU字型に屈曲させたが、これに限られるものではない。他の実施形態で説明するように、L字型、コ字型、あるいはW字型としてもよい。
【0043】
[第2の実施の形態]
図10,図11は、第2実施形態の冷陰極蛍光ランプの構成を示す図であり、図10(a)は平面図、同図(b)はその径方向側面図、図11(a)は軸方向側面図、同図(b)はその径方向側面図である。本冷陰極蛍光ランプは、断面形状が長径と短径で規定される直管部5a,5bと、2つの屈曲部16a,16bを備え、ガラス管11をコ字型に屈曲させた構成である。本冷陰極蛍光ランプは、直下式のバックライト装置用のものであり、長径方向の発光面がコ字型面に対して平行に加工された構成である。直管部5a,5bの間は短ピッチとなっている。同図では直管部5a,5bの断面形状は扁平としているが、楕円、長方形等のいずれでもよい。
【0044】
なお、ガラス管の内部構造や両端部の電極の配置構造については図5と同様であるので、図5と同一物には同一の符号を付すものとし、ここでは重複した説明は省略する。また、本冷陰極蛍光ランプについても基本的には第1実施形態で説明した製造工程と同様の工程で製造できるので、製造工程についても説明は省略する。
【0045】
本冷陰極蛍光ランプにおいても、直管部5a,5bの断面形状を扁平等に加工する際に、屈曲させる部分については断面形状を略真円のまま残すことで、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0046】
[第3の実施の形態]
図12は、第3実施形態の冷陰極蛍光ランプの構成を示す図であり、同図(a)は平面図、同図(b)は径方向側面図である。本冷陰極蛍光ランプは、断面形状が長径と短径で規定される直管部25a,25b,28と、2つの屈曲部26a,26bを備え、ガラス管21をコ字型に屈曲させた構成である。本冷陰極蛍光ランプは、エッジ式のバックライト装置用のものであり、直管部25a,25b,28の長径方向の発光面がコ字型面に対して垂直に加工された構成である。直管部28は、屈曲部26a,26bの間に配置された部分であり、直管部25a,25b間のピッチを広くしている。同図では直管部25a,25b,28の断面形状は扁平としているが、楕円、長方形等のいずれでもよい。
【0047】
なお、ガラス管の内部構造や両端部の電極の配置構造については図5と同様であるので、図5と同一物には同一の符号を付すものとし、ここでは重複した説明は省略する。また、本冷陰極蛍光ランプについても基本的には第1実施形態で説明した製造工程と同様の工程で製造できるので、製造工程についても説明は省略する。
【0048】
本冷陰極蛍光ランプにおいても、直管部25a,25b,28の断面形状を扁平等に加工する際に、屈曲させる部分については断面形状を略真円のまま残すことで、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0049】
[第4の実施の形態]
図13は、第4実施形態の冷陰極蛍光ランプの構成を示す図であり、同図(a)は平面図、同図(b)は径方向側面図である。本冷陰極蛍光ランプは、断面形状が長径と短径で規定される直管部35a,35bと、1つの屈曲部36を備え、ガラス管31をL字型に屈曲させた構成である。
【0050】
図14は本冷陰極蛍光ランプをL字型に屈曲させる前の構成を示す平面図であり、同図(b)はその径方向側面図である。図15(a)は同じく冷陰極蛍光ランプをL字型に屈曲させる前の軸方向側面図であり、同図(b)はその径方向側面図である。
【0051】
本冷陰極蛍光ランプは、エッジ式のバックライト装置用のものであり、直管部35a,35bの長径方向の発光面がL字型面に対して垂直に加工された構成である。同図では、直管部35a,35bの断面形状は扁平としているが、楕円、長方形等のいずれでもよい。
【0052】
なお、ガラス管の内部構造や両端部の電極の配置構造については図5と同様であるので、図5と同一物には同一の符号を付すものとし、ここでは重複した説明は省略する。また、本冷陰極蛍光ランプについても基本的には第1実施形態で説明した製造工程と同様の工程で製造できるので、製造工程についても説明は省略する。
【0053】
本冷陰極蛍光ランプにおいても、直管部35a,35bの断面形状を扁平等に加工する際に、屈曲させる部分については断面形状を略真円のまま残すことで、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明の原理を説明するための扁平(楕円)型ガラス管を用いた冷陰極蛍光ランプの構成を示す図であり、同図(a)は軸方向の平断面図、同図(b)はそのA−A部の径方向断面図、同図(c)は軸方向の側断面図、同図(d)はそのB−B部の径方向断面図である。
【図2】扁平率を変えたときの相対全光束を示すグラフである。
【図3】長径と短径について収縮陽光柱が発生しない範囲を示すグラフである。
【図4】陽光柱の拡散状態を示す図であり、同図(a)は比較例、同図(b)は実施例の長径側、同図(c)は実施例の短径側をそれぞれ示す。
【図5】同図(a)は第1実施形態の冷陰極蛍光ランプの構成を示す平面図であり、同図(b)はその径方向側面図である。
【図6】第1実施形態の冷陰極蛍光ランプの製造工程を示す工程図である。
【図7】第1実施形態の冷陰極蛍光ランプの別の製造工程を示す工程図である。
【図8】冷陰極蛍光ランプを適用したバックライト装置の構成を示す断面図である。
【図9】実施例と比較例についてバックライト装置の板面輝度と消費電力との関係を示すグラフである。
【図10】同図(a)は第2実施形態の冷陰極蛍光ランプの構成を示す平面図であり、同図(b)はその径方向側面図である。
【図11】同図(a)は第2実施形態の冷陰極蛍光ランプの構成を示す軸方向側面図であり、同図(b)はその径方向側面図である。
【図12】同図(a)は第3実施形態の冷陰極蛍光ランプの構成を示す平面図であり、同図(b)はその径方向側面図である。
【図13】同図(a)は第4実施形態の冷陰極蛍光ランプの構成を示す平面図であり、同図(b)はその径方向側面図である。
【図14】同図(a)は第4実施形態の冷陰極蛍光ランプをL字型に屈曲させる前の構成を示す平面図であり、同図(b)はその径方向側面図である。
【図15】同図(a)は第4実施形態の冷陰極蛍光ランプをL字型に屈曲させる前の構成を示す軸方向側面図であり、同図(b)はその径方向側面図である。
【図16】同図(a)は従来の冷陰極蛍光ランプの構成を示す平面図であり、同図(b)はその径方向側面図である。
【符号の説明】
【0055】
1,11,21,31,61…ガラス管
2a,2b,62a,62b…電極
3a,3b,63a,63b…導電線
5a,5b…直管部,6…屈曲部
16a,16b…屈曲部
25a,25b,28…直管部
26a,26b,36…屈曲部
35a,35b…直管部
41…筐体,42…発光面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラス管の内部に希ガスおよび水銀が封入され、ガラス管の両端部に電極を備えた冷陰極蛍光ランプにおいて、
ガラス管の断面形状が少なくとも長径と短径で規定される直管部と、
ガラス管の断面形状が略真円形の部分を屈曲させた屈曲部と、
を有することを特徴とする冷陰極蛍光ランプ。
【請求項2】
前記屈曲部によりガラス管をU字型、L字型、コ字型のうちの少なくとも1つの形状となるように屈曲させたことを特徴とする請求項1記載の冷陰極蛍光ランプ。
【請求項3】
断面が略真円形のガラス管を、その断面形状が少なくとも長径と短径で規定される形状となるように、屈曲させる部分を除いて加工する工程と、
ガラス管の断面形状が略真円形に残された部分を屈曲させる工程と、
を有することを特徴とする冷陰極蛍光ランプの製造方法。
【請求項4】
ガラス管をU字型、L字型、コ字型のうちの少なくとも1つの形状となるように屈曲させることを特徴とする請求項3記載の冷陰極蛍光ランプの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2006−4660(P2006−4660A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−177080(P2004−177080)
【出願日】平成16年6月15日(2004.6.15)
【出願人】(000111672)ハリソン東芝ライティング株式会社 (995)
【Fターム(参考)】