説明

分析装置

【課題】装置の小型化を実現できる分析装置を提供すること。
【解決手段】本発明にかかる分析装置1は、各試薬庫へ補充する試薬ボトル30および、各試薬庫から回収された廃棄対象の試薬ボトル30を内部に収納する予備庫28を備えることによって、従来のように補充用の試薬ボトルと廃棄用の試薬ボトルとを保管するためにそれぞれ異なる予備保管庫と回収保管庫とを別個に設けた場合よりも分析装置全体を小型化することが可能になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、試薬ボトル内の試薬を用いて検体を分析する分析装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、血液や体液等の検体を自動的に分析する装置として、試薬が分注されたキュベットに検体を加え、キュベット内の試薬と検体の間で生じた反応を光学的に検出する分析装置が知られている。近年、分析処理中における試薬不足発生を防止するため、試薬ボトルを収納した試薬庫とは別個に、試薬庫へ補充する試薬ボトルを保管できる予備保管庫と、分析処理中に発生した廃棄ボトルを操作者によって取り出されるまで保管する回収保管庫と、この予備保管庫、回収保管庫および試薬庫との間で試薬ボトルを移送する移送機構とを設けることによって、試薬ボトルの補充および廃棄ボトルの回収を自動的に行なえるようにした分析装置が提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特許第2867619号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の分析装置では、補充用の試薬ボトルと廃棄用の試薬ボトルとを保管するためにそれぞれ異なる予備保管庫と回収保管庫とを別個に設けていることから、分析装置が大型化してしまい、分析装置全体を小型化することが困難であった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、装置の小型化を実現できる分析装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明にかかる分析装置は、試薬ボトル内の試薬を用いて検体を分析する分析装置であって、前記試薬ボトルを内部に収納する試薬庫と、前記試薬庫へ補充する試薬ボトルおよび前記試薬庫から回収された試薬ボトルを内部に収納する予備庫と、前記試薬庫と前記予備庫との間で前記試薬ボトルを移送する移送手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、この発明にかかる分析装置は、前記予備庫に収納された試薬ボトルのうち前記試薬庫から回収された試薬ボトルの位置を指示する指示手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0008】
また、この発明にかかる分析装置は、前記指示手段は、前記予備庫における試薬ボトルの各収納位置に応じてそれぞれ設けられた発光部材と、前記回収された試薬ボトルの収納位置に対応する前記発光部材を発光させる発光制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
また、この発明にかかる分析装置は、前記発光制御手段は、前記発光部材に対し、該発光部材に対応する収納位置に収納された試薬ボトルの回収目的に応じた発光方法で発光させることを特徴とする。
【0010】
また、この発明にかかる分析装置は、前記指示手段は、前記回収された試薬ボトルの位置の指示開始を入力する入力手段と、前記入力手段によって指示開始を入力された場合、前記予備庫に対して前記回収された試薬ボトルが所定位置に位置するように移送させる移送制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0011】
また、この発明にかかる分析装置は、前記指示手段は、前記移送手段に対し、前記予備庫の空きスペースを基準とした所定位置に前記回収された試薬ボトルが位置するように前記予備庫の試薬ボトルの並び替えを行なわせることを特徴とする。
【0012】
また、この発明にかかる分析装置は、前記指示手段は、前記回収された試薬ボトルの前記予備庫における位置を示す位置情報を出力する出力手段を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、試薬庫へ補充する試薬ボトルおよび試薬庫から回収された試薬ボトルを内部に収納する予備庫を備えることによって、試薬庫へ補充する試薬ボトルと試薬庫から回収された試薬ボトルとを保管するためにそれぞれ異なる予備庫を設ける場合よりも分析装置全体を小型化することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態である分析装置について、血液や尿などの検体に対して生化学分析を行なう分析装置を例に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付している。
【0015】
図1は、実施の形態にかかる分析装置の構成を示す模式図である。図1に示すように、本実施の形態にかかる分析装置1は、分析対象である検体および試薬を反応テーブル23内の各キュベットにそれぞれ分注し、分注したキュベット内で生じる反応を光学的に測定する測定機構2と、測定機構2を含む分析装置1全体の制御を行なうとともに測定機構2における測定結果の分析を行なう制御機構4とを備える。分析装置1は、これらの二つの機構が連携することによって複数の検体の生化学分析を自動的に行なう。
【0016】
測定機構2は、大別して検体移送部21、検体分注部22、反応テーブル23、第1試薬庫24、第1試薬分注部25、第2試薬庫26、第2試薬分注部27、予備庫28、攪拌部32、測光部33および洗浄部34を備える。
【0017】
検体移送部21は、血液を検体として収容した複数の検体容器21aを保持し、図中の矢印方向に順次移送する複数の検体ラック21bを備える。検体移送部21上の所定位置に移送された検体容器21a内の検体は、検体分注部22によって、反応テーブル23上に配列して搬送されるキュベットに分注される。
【0018】
検体分注部22は、鉛直方向への昇降および自身の基端部を通過する鉛直線を中心軸とする回転を自在に行なうアーム22aを備える。このアーム22aの先端部には、検体の吸引および吐出を行なう検体ノズルが取り付けられている。検体分注部22は、図示しない吸排シリンジまたは圧電素子を用いた吸排機構を備える。検体分注部22は、上述した検体移送部21の検体吸引位置に移送された検体容器21aの中から検体を吸引し、アーム22aを図中反時計回りに旋回させ、反応テーブル23の検体分注位置のキュベットに検体を吐出して分注を行なう。
【0019】
反応テーブル23は、検体や試薬の分注、キュベット内での検体、試薬の攪拌、洗浄または測光を行なうためにキュベットを所定の位置まで移送する。この反応テーブル23は、制御部41の制御のもと、図示しない駆動機構が駆動することによって、反応テーブル23の中心を通る鉛直線を回転軸として回動自在である。反応テーブル23は、上方に、各液体吐出位置や攪拌・洗浄位置に対応する箇所に孔がそれぞれ設けられた開閉自在な外蓋を備え、下方に恒温槽を備える。
【0020】
第1試薬庫24は、キュベット内に分注される2種類の試薬のうち、最初に分注される第1試薬が収容された試薬ボトル30を着脱自在に複数収納できる。第1試薬庫24は、制御部41の制御のもと、図示しない駆動機構が駆動することによって、第1試薬庫24の中心を通る鉛直線を回転軸として時計回りまたは反時計回りに回動自在であり、所望の試薬ボトルを第1試薬分注部25による試薬吸引位置まで移送する。第1試薬庫24の上方には、図示しない開閉自在な蓋が設けられている。また、第1試薬庫24は、保冷機能を備えている。
【0021】
試薬ボトル30の側面部には、試薬ボトル30に収容された試薬に関する試薬情報が記録された記憶媒体が付されている。たとえば、記憶媒体は、試薬ボトル30に収容された試薬が使用される分析項目、試薬の名称、開封後有効期限、収容する試薬容量、ロット情報、ボトル情報などを記憶する。この記憶媒体は、符号化された各種の情報を表示し光学的に読み取られるバーコード記号であるほか、所定周波数の電波を介して記憶する試薬情報の送信および記憶する試薬情報の書替えを行なうRFIDタグであってもよい。
【0022】
第1試薬庫24の外周部には、この記憶媒体を読み取る第1読取部24bが設けられている。第1読取部24bは、記憶媒体に対して赤外光または可視光を発し、記憶媒体からの反射光を処理することによって、記憶媒体の情報を読み取る。また、第1読取部24bは、記憶媒体を撮像処理し、撮像処理によって得られた画像情報を解読して、記憶媒体の情報を取得してもよい。また、第1読取部24bは、所定周波数の電波を介して、記憶媒体の情報の読み取りおよび記憶媒体の情報の書替えを行なってもよい。第1読取部24bは、読み取った記憶媒体の情報を、この記憶媒体が付された試薬ボトル30の第1試薬庫24内のポジションに対応づけて制御部41に出力する。
【0023】
第1試薬分注部25は、検体分注部22と同様に、キュベット内に分注される2種類の試薬のうち第1試薬の吸引および吐出を行なう試薬ノズルが先端部に取り付けられたアーム25aを備える。アーム25aは、鉛直方向への昇降および自身の基端部を通過する鉛直線を中心軸とする回転を自在に行なう。第1試薬分注部25は、第1試薬庫24上の試薬吸引位置に移動された試薬ボトル30内の試薬をノズルによって吸引し、アーム25aを図中時計回りに旋回させ、反応テーブル23上の所定位置に搬送されたキュベットに分注する。
【0024】
第2試薬庫26は、キュベット内に分注される2種類の試薬のうち、第1試薬の次に分注される第2試薬が収容された試薬ボトルを着脱自在に複数収納できる。第2試薬庫26は、第1試薬庫24と同様に、制御部41の制御のもと、時計回りまたは反時計回りに回動自在であり、所望の試薬ボトルを第2試薬分注部27による試薬吸引位置まで移送する。第2試薬庫26の上方には、図示しない開閉自在な蓋が設けられている。また、第2試薬庫26は、保冷機能を備えている。
【0025】
第2試薬庫26の外周部には、第1読取部24bと同様に、試薬ボトル30の側面に付された記憶媒体を光または所定周波数の電波を介して読み取る第2読取部26bが設けられている。第2読取部26bは、読み取った記憶媒体の情報を、この記憶媒体が付された試薬ボトル30の第2試薬庫26内のポジションに対応づけて制御部41に出力する。
【0026】
第2試薬分注部27は、第1試薬分注部25と同様に、第2試薬の吸引および吐出を行なう試薬ノズルが先端部に取り付けられたアーム27aを備える。アーム27aは、鉛直方向への昇降および自身の基端部を通過する鉛直線を中心軸とする回転を自在に行なう。第2試薬分注部27は、第2試薬庫26上の試薬吸引位置に移動された試薬ボトル30内の試薬をノズルによって吸引し、アーム27aを図中反時計回りに旋回させ、反応テーブル23上の所定位置に搬送されたキュベットに分注する。
【0027】
予備庫28は、第1試薬庫24または第2試薬庫26とは別個に設けられており、第1試薬庫24または第2試薬庫26へ補充する予備の試薬ボトル30を内部に収納する。また、予備庫28は、第1試薬庫24および第2試薬庫26から回収された試薬ボトルを内部に収納する。予備庫28は、複数の試薬ボトル30を着脱自在に複数収納できる。予備庫28は、第1試薬庫24または第2試薬庫26と同様に、制御部41の制御のもと、時計回りまたは反時計回りに回動自在であり、所望の試薬ボトル30を所定の位置まで移送する。予備庫28の上方には、図示しない開閉自在な蓋が設けられている。また、予備庫28は、保冷機能を備えている。
【0028】
予備庫28の外周部には、第1読取部24bおよび第2読取部26bと同様に、試薬ボトル30の側面に付された記憶媒体を光または所定周波数の電波を介して読み取る予備庫用読取部28bが設けられている。予備庫用読取部28bは、読み取った記憶媒体の情報を、この記憶媒体が付された試薬ボトル30の予備庫28内のポジションに対応づけて制御部41に出力する。
【0029】
ボトル移送部29は、第1試薬庫24と予備庫28との間または第2試薬庫26と予備庫28との間で、試薬ボトル30を移送する。ボトル移送部29は、図2に示すように、図示しない駆動機構によって、矢印Y5aのように鉛直方向への昇降および矢印Y5b自身の基端部を通過する鉛直線を中心軸とする回転を自在に行なう支柱29aと、この支柱29aに取り付けられ支柱29aの昇降動作および回転動作にしたがって昇降および回転するアーム29bを備える。このアーム29bの先端部には、試薬ボトル30を把持できるチャック部29c,29dが設けられている。チャック部29cは、制御部41の制御によって回転するカム29eと接続し、カム29eの回転にしたがって図中左右に動く。チャック部29dは、制御部41の制御によって回転するカム29fと接続し、カム29fの回転にしたがって図中左右に動く。
【0030】
ボトル移送部29は、図2の試薬ボトル30を把持する場合には、支柱29aを回転および支柱29aを降下させて、チャック部29c,29dを試薬ボトル30上部まで移動した後、カム29e,20fを回転させて左右に広がっていたチャック部29c,29dを矢印Y6,Y7のように閉じることによって試薬ボトル30を把持する。そして、ボトル移送部29は、支柱29aを上昇および支柱29aを回転させて、把持した試薬ボトル30を移送目的位置まで移送した後、支柱29aを降下させた後にカム29e,29fを回転させてチャック部29c,29dを左右に広げることによって、この試薬ボトル30の把持を解除する。
【0031】
攪拌部32は、キュベットに分注された検体と試薬との攪拌を行い、反応を促進させる。測光部33は、所定の測光位置に搬送されたキュベットに光を照射し、キュベット内の液体を透過した光を分光し、反応液に特有の波長の透過光量を測定する。この測光部33による測定結果は、制御部41に出力され、分析部43において分析される。洗浄部34は、図示しない洗浄ノズルによって、測光部33による測定が終了したキュベット内の混合液を吸引して排出するとともに、洗剤や洗浄水等の洗浄液を注入および吸引することで洗浄を行なう。この洗浄したキュベットは再利用されるが、検査内容によっては1回の測定終了後にキュベットを廃棄してもよい。
【0032】
つぎに、制御機構4について説明する。制御機構4は、制御部41と、入力部42と、分析部43と、記憶部44と、出力部45とを備える。測定機構2および制御機構4が備えるこれらの各部は、制御部41に電気的に接続されている。
【0033】
制御部41は、CPU等を用いて構成され、分析装置1の各部の処理および動作を制御する。制御部41は、これらの各構成部位に入出力される情報について所定の入出力制御を行ない、かつ、この情報に対して所定の情報処理を行なう。
【0034】
入力部42は、キーボード、マウス等を用いて構成され、検体の分析に必要な諸情報や分析動作の指示情報等を外部から取得する。入力部42は、図示しない通信ネットワークを介し、外部装置から検体の分析に必要な諸情報や分析動作の指示情報等を取得してもよい。分析部43は、図示しない測光部によって測定された測定結果をもとに、吸光度等を演算し検体内における検出対象物の濃度を求め、検体の成分分析等を行なう。記憶部44は、情報を磁気的に記憶するハードディスクと、分析装置1が処理を実行する際にその処理にかかわる各種プログラムをハードディスクからロードして電気的に記憶するメモリとを用いて構成され、検体の分析結果等を含む諸情報を記憶する。記憶部44は、CD−ROM、DVD−ROM、PCカード等の記憶媒体に記憶された情報を読み取ることができる補助記憶装置を備えてもよい。
【0035】
出力部45は、プリンタ、スピーカー等を用いて構成され、検体の分析結果を含む諸情報を出力する。出力部45は、ディスプレイによって構成された表示部46を備える。また、出力部45は、図示しない通信ネットワークを介し、外部装置に検体の分析結果を含む諸情報を出力してもよい。
【0036】
以上のように構成された分析装置1では、列をなして順次搬送される複数のキュベットに対して、検体分注部22が検体容器21a中の検体を分注し、第1試薬分注部25および第2試薬分注部27が試薬ボトル30中の試薬を分注した後、図示しない測光部が検体と試薬とを反応させた状態の検体の分光強度測定を行い、この測定結果を分析部43が分析することで、検体の成分分析等が自動的に行われる。
【0037】
この分析装置1においては、予備庫28は、第1試薬庫24または第2試薬庫26へ補充する試薬ボトル30、および、第1試薬庫24および第2試薬庫26から回収された試薬ボトル30を内部に収納している。このため、予備庫28には、これから各試薬庫へ補充する試薬ボトル30と、各試薬庫から回収された廃棄対象となる空ボトル、有効期限切れボトルとが混在する状態となる。ここで、分析装置1においては、予備庫28内に収納された試薬ボトル30のうち、各試薬庫から回収された廃棄対象である試薬ボトルがどこに位置するかを指示し、分析装置1の操作者が、試薬庫から回収された試薬ボトル30を容易に識別できるようにしている。
【0038】
具体的に、図3を参照して、図1に示す分析装置1における試薬ボトル回収処理の一例について説明する。図3に示すように、制御部41は、試薬庫から廃棄対象の試薬ボトル30を回収するボトル回収タイミングであるか否かを判断する(ステップS2)。制御部41は、たとえば、入力部42を介してボトル回収が指示された場合、または、予め設定された設定時間の場合に、ボトル回収タイミングであると判断する。たとえば、分析装置1の使用者の入力操作によってボトル回収処理が指示された場合のほか、前回ボトル回収時から一定期間この判断処理が行なわれていない場合や、分析装置1の立ち下げ指示時などに分析装置1が自動的に不足試薬判断処理を行なう場合もある。
【0039】
そして、制御部41は、ボトル回収タイミングであると判断するまでステップS2の判断処理を繰り返し、ボトル回収タイミングであると判断した場合(ステップS2:Yes)、ボトル移送部29に対して、回収対象の試薬ボトル30を予備庫28内に移送させる(ステップS4)。なお、各試薬庫内に収納された試薬ボトル30の位置情報は、第1読取部24b、第2読取部26bによって各試薬庫内の試薬ボトル30における情報媒体読取処理が事前に行なわれることによって、取得されている。
【0040】
次いで、制御部41は、ボトル移送部29から移送された回収対象の試薬ボトル30が予備庫28内のいずれのポジションに位置するかを判断するため、予備庫用読取部28bに対して、予備庫28内に収納されている試薬ボトル30に付された記憶媒体を読み取らせる予備庫内ボトル読取処理を行なう(ステップS6)。制御部41は、予備庫内ボトル読取処理において、予備庫28内の試薬トレイを回転させながら予備庫用読取部28bに読取処理を行なわせることによって、予備庫28のいずれのポジションにどの種別の試薬ボトル30が収納されているかを認識することができる。
【0041】
そして、制御部41は、この予備庫内ボトル読取処理の結果をもとに、各試薬庫から回収された試薬ボトルの予備庫28における位置を取得する(ステップS8)。そして、分析装置1は、操作者が試薬庫から回収された試薬ボトル30が予備庫28のどこのポジションにあるかを認識できるように、予備庫28に収納された試薬ボトル30のうち各試薬庫から回収された試薬ボトル30の位置を指示する回収ボトル位置指示処理を行なう(ステップS10)。
【0042】
図3に示す回収ボトル位置指示処理として、たとえば、制御部41は、表示部46に対して、回収された試薬ボトルの予備庫28における位置を示す位置情報を出力させる。具体的には、表示部46を構成するディスプレイ上には、図4に例示するように、回収された廃棄対象の試薬ボトルの予備庫28内の位置をマップ化したマップ画像Mが示された予備庫ボトル回収メッセージM1が表示出力される。このマップ画像Mにおいては、回収された廃棄対象の試薬ボトルが位置するポジションを他のポジションと異なる表示色で表示し、操作者が試薬庫から回収された試薬ボトル30が予備庫28のどこに位置するかを容易に認識できるようにしている。また、予備庫ボトル回収メッセージM1には、マップ画像Mとともに、回収された廃棄対象の試薬ボトルが位置するポジション番号を説明する記載が表示されている。
【0043】
分析装置1の操作者は、試薬庫から回収された廃棄対象の試薬ボトル30を予備庫28から取り出すときに、この予備庫ボトル回収メッセージM1を確認することによって、試薬庫から回収された試薬ボトル30が予備庫28のどのポジションにあるかを容易に認識することができる。
【0044】
さらに、この予備庫ボトル回収メッセージM1のマップ画像Mにおいては、回収された廃棄対象の試薬ボトルがあるポジションに加え、試薬ボトル30が収納されていない空きスペースについても、他のポジションおよび回収された廃棄対象の試薬ボトルがあるポジションとは異なる表示色で表示されている。分析装置1の操作者は、空きスペースについても所定の表示色で示した予備庫ボトル回収メッセージM1を確認することによって、予備庫28内における空きスペースの位置を基準に、空きスペースからいくつ分離れたポジションに、回収された試薬ボトル30が収納されているかを認識することができる。このため、操作者は、この空きスペースの位置を基準として、回収された試薬ボトル30の予備庫28における位置をさらに容易に認識することができる。
【0045】
このように、実施の形態においては、各試薬庫へ補充する試薬ボトル30および各試薬庫から回収された試薬ボトル30を内部に収納する予備庫28を備えることによって、従来のように補充用の試薬ボトルと廃棄用の試薬ボトルとを保管するためにそれぞれ異なる予備保管庫と回収保管庫とを別個に設けた場合よりも分析装置全体を小型化することが可能になる。
【0046】
また、分析装置1は、回収された試薬ボトル30の予備庫28における位置を示す位置情報を表示部46に表示出力させて、予備庫28に収納された試薬ボトル30のうち各試薬庫から回収された試薬ボトル30の位置を指示する。このため、予備庫28内に各試薬庫へ補充する試薬ボトル30と、各試薬庫から回収された廃棄対象となる空ボトル、有効期限切れボトルなどが混在する状態であっても、分析装置1の操作者は、分析装置1の指示内容を確認することによって、回収された試薬ボトル30の予備庫28における位置を容易に識別することができ、廃棄対象の試薬ボトル30を他の試薬ボトル30と間違えることなく予備庫28から取り出すことができる。
【0047】
なお、本実施の形態1においては、各試薬庫から予備庫28に回収される試薬ボトル30として、廃棄対象となる空ボトル、有効期限切れボトルを例に説明したが、これに限らず、使用途中の試薬ボトル30が予備庫28内に一時的に回収される場合もある。
【0048】
たとえば、予備庫28の試薬ボトル30を第1試薬庫24または第2試薬庫26に補充する場合であって補充先の試薬庫内に補充対象の試薬ボトル30を収納できるスペースがなかった場合には、ボトル移送部29に対して、補充先の試薬庫に収納された使用途中の試薬ボトル30のうちのいずれかを予備庫28内の空きスペースに一時的に移送させて、空いたスペースに予備庫28から補充対象の試薬ボトルを移送させる場合である。なお、試薬庫内から一時的に予備庫28内に移送された使用途中の試薬ボトル30は、試薬庫内に空きスペースが出た場合には、ボトル移送部29によって、再度試薬庫内に戻されることとなる。
【0049】
また、分析装置1の処理として、各試薬庫から試薬ボトル30を回収する場合について説明したが、分析装置1が予備庫28内の試薬ボトル30を各試薬庫に自動補充するのはもちろんである。具体的には、制御部41は、操作者によって試薬ボトル30がセットされた場合または一定の試薬補充判断タイミングであると判断した場合には、制御部41は、新たにセットされた試薬ボトル30の予備庫28内の位置を取得するため、予備庫用読取部28bに対して予備庫内ボトル読取処理を行わせる。そして、制御部41は、試薬庫内に補充すべき試薬ボトル30が予備庫28内にあると判断した場合には、ボトル移送部29に対して、補充すべき試薬ボトル30を、補充先の試薬庫に移送させて、試薬ボトル30の自動補充処理を行なう。
【0050】
また、実施の形態においては、回収ボトル位置指示処理として、回収された試薬ボトルの予備庫28における位置を示す位置情報を表示部46に表示出力させた場合を例に説明したが、もちろんこれに限らない。
【0051】
たとえば、図5に示すように、図1に示す予備庫28に代えて、試薬ボトル30の各収納位置、すなわち各ポジションに応じてLED2811〜2818がそれぞれ設けられた予備庫281とし、制御部41は、回収された試薬ボトル30が収納されたポジションに応じたLED2811〜2818を発光させて、操作者が試薬庫から回収された試薬ボトル30が予備庫28のどこに位置するかを認識できるようにしてもよい。たとえば、制御部41は、操作者が認識しやすいように、各試薬庫から回収された試薬ボトル30であって廃棄対象となる試薬ボトルが収納されているポジションP2,P7に応じたLED2812,2817を点滅表示させる。
【0052】
また、制御部41は、LED2811〜2818に対し、LED2811〜2818にそれぞれ対応する試薬ボトル30の回収目的に応じた発光方法で発光させて、予備庫28内の回収された試薬ボトル30がどのような目的で回収されたかを操作者が認識できるようにしてもよい。
【0053】
たとえば、制御部41は、各試薬庫から回収された試薬ボトル301,302,303のうち、空ボトルである試薬ボトル301が収容されているポジションP2に応じたLED2812を所定間隔で点滅点灯させることによって、この試薬ボトル301が空となったため回収されたことを指示する。
【0054】
また、制御部41は、廃棄対象となる有効期限切れである試薬ボトル302が収容されているポジションP7に応じたLED2817を、空ボトルに対応する点滅間隔よりも長い間隔で点滅点灯させることによって、この試薬ボトル302が有効期限切れのために回収されたことを指示する。
【0055】
そして、制御部41は、使用途中の試薬ボトルであって再度試薬庫内へ移送される試薬ボトル303が収容されているポジションP6に応じたLED2816を、点滅させずに点灯させることによって、この試薬ボトル303が再度試薬庫内で移送される試薬ボトルであることを指示する。なお、制御部41は、空きスペースSpであり試薬ボトル30を新たにセット可能であるポジションP3,P8に応じたLED2813,2818を点灯させないことによって、このポジションP3,P8には、新たに試薬ボトル30をセット可能であることを指示する。
【0056】
このように各試薬ボトルの使用状態に合わせてLED2811〜2818の発光方法を変えているため、操作者は、各LED2811〜2818の発光状態を確認することによって、このLED2811〜2818に対応したポジションの試薬ボトル30が、空ボトル、有効期限切れの試薬ボトル、または、再度試薬庫内で移送される試薬ボトルであるかを認識することができ、試薬ボトル取出し処理時のみならず分析装置1におけるメンテナンス時においても、予備庫28内の試薬ボトル30を適正に取り扱うことができる。
【0057】
なお、制御部41は、LED2811〜2818に対し、LED2811〜2818にそれぞれ対応する試薬ボトル30の回収目的に応じて点滅または点灯させた場合を例に説明したが、もちろんこれに限らず、LED2811〜2818にそれぞれ対応する試薬ボトル30の回収目的に応じた表示色で発光させて、予備庫28内の回収された試薬ボトル30がどのような目的で回収されたかを操作者が認識できるようにしてもよい。
【0058】
また、図6に示すように、予備庫282近傍に、回収された試薬ボトルの予備庫282における位置の指示開始を入力できるスイッチ2822を設けて、このスイッチ2822が押された場合、予備庫282外に取り付けられた目印2821に応じた所定位置に、回収された試薬ボトル30が位置するように移動させてもよい。スイッチ2822は、このスイッチ2822が操作者によって押圧された場合には、回収された試薬ボトルの予備庫282における位置の指示開始を制御部41に入力する。制御部41は、スイッチ2822によって、回収された試薬ボトルの位置の指示開始を入力された場合、予備庫282に対して、回収された試薬ボトル30が目印2821に近接するポジションP1に位置するように移送させる。
【0059】
具体的に、図6(1)に示すように、たとえば、予備庫282内に、各試薬庫から回収された試薬ボトル306,308がある場合を例に説明する。操作者は、回収された試薬ボトルを取り出すためにスイッチ2822を押す。このようにスイッチ2822が押圧された結果、予備庫282は、図6(1)に示すように、制御部41の制御のもと、矢印Y21のように回転して、図6(2)に示すように、ポジションP8にあった試薬ボトル308を目印2821に近接するポジションP1に位置するように移送する。そして、操作者は、ポジションP1に移送された試薬ボトル308を取り出し、次の試薬ボトル306を取り出す場合には、再度スイッチ2822を押す。再度スイッチ2822が押圧された結果、予備庫282は、図6(3)に示すように、制御部41の制御のもと、矢印Y22のように回転して、ポジションP7にあった試薬ボトル306を目印2821に近接するポジションP1に位置するように移送する。
【0060】
このように、分析装置1は、スイッチ2822が押されるたびに、目印2821に近接するポジションに、回収した試薬ボトル30を移送して、回収された試薬ボトル30の位置を指示してもよい。この場合、操作者は、目印2821に近接したポジションP1の試薬ボトル30が、回収された試薬ボトルであることを簡易に識別することができ、廃棄対象の試薬ボトル30を他の試薬ボトル30と間違えることなく予備庫282から取り出すことができる。
【0061】
また、分析装置1は、予備庫28内の空きスペースを基準とした所定位置に、回収された試薬ボトル30が位置するようにボトル移送部29に予備庫28内の試薬ボトルの並び替えを行なわせてもよい。
【0062】
具体的に、図7(1)の矢印Y31に示すように、たとえば、予備庫28内に収納された試薬ボトル311,313〜318のうち、各試薬庫から回収された試薬ボトルが試薬ボトル311,314,317である場合を例に説明する。なお、予備庫28には、常に一箇所が空きスペースとなるように、制御部41によって管理制御されており、この場合には、たとえばポジションP2が空きスペースSpとなっている。
【0063】
まず、図7(1)に示すように、制御部41は、ボトル移送部29に対して、ポジションP4の試薬ボトル314を、ポジションP2の空きスペースSpに移送させる。そして、図7(2)の矢印Y32に示すように、制御部41は、試薬ボトル314に対する移送処理によって新たに空きスペースSpとなったポジションP4に、ポジションP8の試薬ボトル318を移送させる。次に、図7(3)の矢印Y33に示すように、制御部41は、試薬ボトル318に対する移送処理によって次に空きスペースSpとなったポジションP8に、ポジションP2の試薬ボトル314を移送させる。
【0064】
この結果、図7(4)に示すように、ポジションP2の空きスペースSpの左側3箇所のポジションP1、P7,P8に、回収対象である試薬ボトル311,314,317が位置することとなる。この場合、操作者は、空きスペースSpの位置を目印として、各試薬庫から回収された試薬ボトル30の位置を簡易に認識することができる。
【0065】
さらに、制御部41は、表示部46に対して、図8に例示する予備庫ボトル回収メッセージM2を出力させて、操作者による試薬ボトル回収処理を支援してもよい。この予備庫ボトル回収メッセージM2には、回収された廃棄対象の試薬ボトルの予備庫28内の位置を所定の表示色で示すとともに、廃棄対象の試薬ボトルを示す表示色とは異なる表示色で空きスペースを示したマップ画像が表示される。たとえば、図7(4)に示す場合には、マップ画像のポジションP2に対応する領域を、空きスペースを示す黒色で表示し、その左側の3つのポジションP1,P8,P7に対応する領域を、廃棄対象の試薬ボトルを示す赤色で表示する。そして、予備庫ボトル回収メッセージM2には、マップ画像とともに、回収された廃棄対象の試薬ボトルが位置するポジション番号および空きスペースを基準とした位置情報も文章で表示されている。
【0066】
分析装置1の操作者は、この予備庫ボトル回収メッセージM2を確認することによって、試薬庫から回収された試薬ボトル30が予備庫28における空きスペースを基準としてどこに位置するかを容易に識別することができる。
【0067】
また、図7に示す場合と同様に、制御部41は、予備庫281に対し、予備庫281内の空きスペースを基準とした所定位置に、回収された試薬ボトル30が位置するようにボトル移送部29に予備庫281内の試薬ボトルの並び替えを行なわせてもよい。この場合、制御部41は、予備庫281内の試薬ボトルの並び替え後に、試薬庫から回収された試薬ボトルのポジションに対応するLED2811〜2818を点灯させてもよい。たとえば、図9に示すように、制御部41は、予備庫281内の試薬ボトルの並び替えによって、ポジションP2の空きスペースSpの左側3箇所のポジションP1、P7,P8に、回収対象である試薬ボトル311,314,317が位置した場合には、このポジションP1、P7,P8に対応するLED2811,2817,2818を点灯する。操作者は、目印となる空きスペースSpとともに、さらにLED2811〜2818の点灯を確認することによって、試薬庫から回収された試薬ボトル30が予備庫281のどこに位置するかを簡易かつ迅速に認識できる。
【0068】
また、実施の形態においては、円形の予備庫28,281,282を設けた分析装置を例に説明したが、もちろんこれに限らず、図10に示すように、箱型の予備庫128を設けた分析装置1aに対しても同様に適用可能である。
【0069】
この分析装置1aにおける測定機構2aは、上部にセットされた試薬ボトル30を図中上下にスライド移動できるコンベア128aを有し予備庫28,281,282と同様の保冷機能を有する予備庫128と、第1試薬庫24、第2試薬庫26および予備庫128間で試薬ボトル30を移送するボトル移送部229とを備え、制御機構4aは、分析装置1aの各構成部位の処理動作を制御する制御部41aを有する。予備庫128は、第1試薬庫24または第2試薬庫26へ補充する予備の試薬ボトル30および第1試薬庫24および第2試薬庫26から回収された試薬ボトルを内部に収納する。
【0070】
ボトル移送部229は、図10に示すように、第1試薬庫24、第2試薬庫26および予備庫128の間を接続するように図中上下に設けられたレール229aと、このレール229a下部を矢印Y9aのように移動可能であるレール229aと直交したレール229bとを備える。このレール229bには、試薬ボトル30を把持する把持部229cが設けられている。この把持部229cは、レール229b下部を矢印Y9bのように移動可能であり、さらに昇降可能である。
【0071】
そして、制御部41aは、図3に示す回収ボトル位置指示処理として、表示部46に対して、回収された試薬ボトルの予備庫128における位置を示す位置情報として、回収された廃棄対象の試薬ボトルの予備庫28内の位置をマップ化したマップ画像が示された予備庫ボトル回収メッセージM1を表示出力させてもよい。また、図10に示すように、制御部41aは、予備庫128近傍に、試薬ボトル30の各収納位置に応じてLED2811〜2818をそれぞれ設け、回収された試薬ボトル30が収納されたポジションに応じたLED2811〜2818を発光させて、操作者が試薬庫から回収された試薬ボトル30が予備庫128のどこに位置するかを認識できるようにしてもよい。また、図6と同様に、分析装置1aに目印2821およびスイッチ2822を設けて、制御部41aは、このスイッチ2822が押されるたびに、予備庫128に対して、目印2821に近接したポジションに回収された試薬ボトル30を移送させてもよい。また、図7と同様に、分析装置1aは、予備庫128内の空きスペースSpを基準とした所定位置に、回収された試薬ボトル30が位置するようにボトル移送部229に予備庫128内の試薬ボトルの並び替えを行なわせてもよい。
【0072】
また、実施の形態においては、予備庫28,281,282を、第1試薬庫24および第2試薬庫26と同一平面上に設置した場合を例に説明したが、予備庫28,281,282を、第1試薬庫24および第2試薬庫26の上部に設けることによって、さらに装置の小型化を図ってもよい。
【0073】
また、上記実施の形態で説明した分析装置1,1aは、あらかじめ用意されたプログラムをコンピュータシステムで実行することによって実現することができる。このコンピュータシステムは、所定の記憶媒体に記録されたプログラムを読み出して実行することで分析装置の処理動作を実現する。ここで、所定の記憶媒体とは、フレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、MOディスク、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカードなどの「可搬用の物理媒体」の他に、コンピュータシステムの内外に備えられるハードディスクドライブ(HDD)などのように、プログラムの送信に際して短期にプログラムを保持する「通信媒体」など、コンピュータシステムによって読み取り可能なプログラムを記録する、あらゆる記憶媒体を含むものである。また、このコンピュータシステムは、ネットワーク回線を介して接続した管理サーバや他のコンピュータシステムからプログラムを取得し、取得したプログラムを実行することで分析装置の処理動作を実現する。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】実施の形態にかかる分析装置の構成を示す模式図である。
【図2】図1に示すボトル移送部を説明する斜視図である。
【図3】図1に示す分析装置の試薬ボトル回収処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図4】図1に示す表示部の表示画面の一例を示す図である。
【図5】図1に示す予備庫の他の例を示す平面図である。
【図6】図1に示す予備庫の他の例における移送処理を説明する平面図である。
【図7】図1に示す予備庫の他の例における移送処理を説明する平面図である。
【図8】図1に示す表示部の表示画面の一例を示す図である。
【図9】図1に示す予備庫の他の例を示す平面図である。
【図10】実施の形態にかかる分析装置の他の構成を示す模式図である。
【符号の説明】
【0075】
1,1a 分析装置
2,2a 測定機構
4,4a 制御機構
21 検体移送部
21a 検体容器
21b 検体ラック
22 検体分注部
22a,25a,27a アーム
23 反応テーブル
24 第1試薬庫
24b 第1読取部
25 第1試薬分注部
26 第2試薬庫
26b 第2読取部
27 第2試薬分注部
28,128,281,282 予備庫
28b 予備庫用読取部
29,229 ボトル移送部
29a 支柱
29b アーム
29c,29dチャック部
29e,29f カム
30,301〜318 試薬ボトル
32 攪拌部
33 測光部
34 洗浄部
41,41a 制御部
42 入力部
43 分析部
44 記憶部
45 出力部
46 表示部
128a コンベア
229a,229b レール
229c 把持部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
試薬ボトル内の試薬を用いて検体を分析する分析装置であって、
前記試薬ボトルを内部に収納する試薬庫と、
前記試薬庫へ補充する試薬ボトルおよび前記試薬庫から回収された試薬ボトルを内部に収納する予備庫と、
前記試薬庫と前記予備庫との間で前記試薬ボトルを移送する移送手段と、
を備えたことを特徴とする分析装置。
【請求項2】
前記予備庫に収納された試薬ボトルのうち前記試薬庫から回収された試薬ボトルの位置を指示する指示手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の分析装置。
【請求項3】
前記指示手段は、
前記予備庫における試薬ボトルの各収納位置に応じてそれぞれ設けられた発光部材と、
前記回収された試薬ボトルの収納位置に対応する前記発光部材を発光させる発光制御手段と、
を備えたことを特徴とする請求項2に記載の分析装置。
【請求項4】
前記発光制御手段は、前記発光部材に対し、該発光部材に対応する収納位置に収納された試薬ボトルの回収目的に応じた発光方法で発光させることを特徴とする請求項3に記載の分析装置。
【請求項5】
前記指示手段は、
前記回収された試薬ボトルの位置の指示開始を入力する入力手段と、
前記入力手段によって指示開始を入力された場合、前記予備庫に対して前記回収された試薬ボトルが所定位置に位置するように移送させる移送制御手段と、
を備えたことを特徴とする請求項2に記載の分析装置。
【請求項6】
前記指示手段は、
前記移送手段に対し、前記予備庫の空きスペースを基準とした所定位置に前記回収された試薬ボトルが位置するように前記予備庫の試薬ボトルの並び替えを行なわせることを特徴とする請求項2に記載の分析装置。
【請求項7】
前記指示手段は、前記回収された試薬ボトルの前記予備庫における位置を示す位置情報を出力する出力手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載の分析装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−68993(P2009−68993A)
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−237689(P2007−237689)
【出願日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】