説明

包装箱

【課題】ボトル飲料や缶飲料などの商品の包装に使用する包装箱の立面板の太鼓状の胴膨れを解消した包装箱の改良に関する。
【解決手段】この発明の包装箱は、一対の立面板に、該立面板の外周縁に沿って内側にほぼ同一間隔に離間した位置に直線または曲線からなる略長方形又は略正方形の押罫からなる座屈誘導枠線を形成し、該座屈誘導枠線のコーナー部と立面板の角部との間には立面板の外周縁と座屈誘導枠線との間の領域を外側に膨らむ方向にガイドする補助誘導線を設け、開封用の切始部を内フラップ片で、上下を塞ぐ一対の外フラップ片により形成される長穴内に設けたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ボトルや缶などの容器に収納された飲食料品やその他の商品の包装に使用するラップアラウンド式の包装箱の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ボトル飲料や缶飲料の包装箱として段ボール製のラップアラウンド式の包装箱が使用されている。
この種の包装箱30としては、例えば図7(a)(b)に示すように対向する長側面となる一対の立面板21、21’と、上面板22と下面板22’とを交互に設け、立面板21、21’の両端に内フラップ片23、23’を、上面板22と下面板22’の両端に外フラップ片24、24’を設けて短側面をなし、ブランクの端部となるように立面板21の外側に貼付代26を設けている。
そして、内外フラップ片23、23’、24、24’を重ね合わせて対向する一対の端面板とした胴部の上下に、上面板22と下面板22’とが配置され、上記胴部の立面板21、21’の中央に、胴部を上下に分割するためのカットテープTの切始部28が設けられている。
しかし、上記包装箱30は、積載時の荷重を主にペットボトルや缶などの収納物で受ける構造となっているため、内容品を包装後、パレット積載状態で複数段積上げて保管する際に、長期間の保管や高温多湿環境での保管では、積載荷重により段積み下部のケースの立面板が外側に膨らむ胴膨れ状態となり、ケースの変形や挫屈を引き起こし、さらに変形した場合は積上げたカートンが崩落する可能性もある。
また前述のように包装箱はペットボトルや缶などの収納物で積載荷重を保持するため、今後ボトル等の軽量化が進むと上記不具合は一層顕著になる。
【0003】
そこで、特開2003−146329(特許第4004273号)の包装箱では、各一対の立面板及び平面板を連設して、縦横に配列した複数の商品を巻き込み、各立面板及び平面板の両端縁にそれぞれ連設したフラップを貼り合せて封緘するラップアラウンド式の段ボール製包装箱において、一対の立面板に、その隅部から中央側へ向けて斜めに延びる部分と、これに続いてその中間で水平方向に延びる部分とを有する座屈誘導線を押罫により形成し、上下の座屈誘導線の水平部分の間に、これらの座屈誘導線から離して、開封用の切始部を設けた構成が開示されている。
これにより上記構成では、立面板に座屈誘導線を設けたので、荷重がかかっても座屈誘導線に沿って屈曲するので、不規則な座屈線が現れにくくなる。
しかし、上記構成では、上下の座屈誘導線で囲んだ水平部分の領域内に、これらから離して切目からなる開封用の切始部を設けるので、切目によって立面板の強度が弱まるという問題点があった。
そのため、座屈誘導線で囲む領域を狭めると扁平面の面積が減少して立面板の姿をきれいに保つことはできず、また切目を短くすると開封しづらくなるという欠点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−146329号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明は、上記事情に鑑みて創案されたものであって、その主たる課題は、座屈誘導枠線で囲まれる面を広くして胴膨れで太鼓状に変形するのを防ぐと共に、開封用の切始部を内フラップ片に形成して立面板の強度を損なわない包装箱を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は、上記課題を解決するために、請求項1の発明では、
包装箱の左右の側壁面となる一対の立面板と、上壁面及び底壁面となる一対の平面板が交互に連設され、各立面板の両端縁には内フラップ片が、各平面板の両端縁には外フラップ片がそれぞれ連設されて端壁面となるラップアラウンド式の包装箱において、
一対の立面板に、該立面板の中央を中心とし立面板の外周縁に沿って直線又は曲線で略平行に配置された略四角形の枠の押罫からなる座屈誘導枠線を形成してなり
前記立面板の外周縁の各角部から近接する座屈誘導枠線の各コーナー部まで延びる押罫の補助誘導線を設け、
開封用の切始部を内フラップ片で、上下を塞ぐ一対の外フラップ片により形成される長穴内に設けたことを特徴とする。
請求項2の発明では、
前記座屈誘導枠線が、立面板の外周縁の四辺からほぼ等間隔に内側に離間した長方形又は正方形であってコーナー部が直角又は円弧状に形成された押罫によって形成されていることを特徴とする。
また、請求項3の発明では、
前記座屈誘導枠線が、立面板の対角線上にコーナー部が形成され、補助誘導線は前記対角線に沿って延びていることを特徴とする。
更に、請求項4の発明では、
前記補助誘導線が、座屈誘導枠線のコーナー部と接し、またはコーナー部の近傍位置まで伸びていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
この発明の包装箱は、立面板に切目からなる開封用の切始部を設ける必要がないので、立面板の強度を損なうことがない。
また、座屈誘導枠線は立面板の中央を中心とした略四角形の枠(コーナー部は直角でも湾曲してもよい)の押罫からなり、上下の横線、左右の縦線はぞれぞれ立面板の外周縁からほぼ等間隔に離間した位置に設定されるので、立面板が外側に膨らんでも座屈誘導枠線で囲まれた領域をほぼ平行に移動させて扁平面を維持することができ、太鼓状に膨らむ胴部膨れを効果的に抑えることができる。
そして、開封用の切始部は内フラップ片に設けて端面板に配置するので、立面板の強度が損なわれることがなく、座屈誘導枠線を幅広く設定することが可能となる。
これにより立面板を広範囲に亘って座屈誘導枠線で囲むことができ、胴膨れの目立たない包装箱を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】実施例1の包装箱のブランクの展開図である。
【図2】同包装箱の斜視図である。
【図3】同包装箱の端面板側から見た立面板の胴膨れ状態の図である。
【図4】(a)は切始部、(b)は把持部を示す拡大図である。
【図5】(a)は立面板の外周縁から等間隔に内側に離間した座屈誘導枠線を示す端面図、(b)は対角線に沿って設けた座屈誘導枠線を示す図である。
【図6】(a)は座屈誘導枠線のコーナー部が円弧状からなっている包装箱の端面図、(b)は補助誘導線が座屈誘導枠線のコーナー部近傍まで伸びている包装箱の端面図である。
【図7】(a)従来例の包装箱のブランクの展開図、(b)同端面板側から見た立面板の胴膨れ状態の図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
この発明は、胴部の立面板に長方形または正方形の座屈誘導枠線を設け、そのコーナー部と立面板の角部とを補助誘導線で結ぶことで、立面板の座屈誘導枠線に囲まれた領域をほぼ平行に移動させて胴膨れの抑制を実現した。
【実施例1】
【0010】
[包装箱]
本実施例の包装箱10は、図1及び図2に示すように、1枚の段ボール等の厚紙製のブランク10’を折って四角筒状の箱型に組立てられるラップアラウンド式包装箱からなっている。
【0011】
このブランク10’は、包装箱の左右の側壁面となる一対の立面板1、1’と、上壁面及び底壁面となる一対の平面板2、2’が図中点線で示す折目を介して交互に連設され、各立面板1、1’の両端縁には内フラップ片3、3’が、各平面板2、2’の両端縁には外フラップ片4、4’がそれぞれ図中点線で示す折目を介して連設されている。
【0012】
また、一方の立面板1の外側縁に沿って図中点線で示す折目を介して貼付代6が連設されている。
なお、平面板2の中央の丸で囲った部分は段ボールの繊維の目の方向を示す。
【0013】
包装箱10は、ブランク10’上にボトル飲料などの収納物(図示せず)を配置し前記折目に沿って、立面板1、1’や平面板2、2’を折り曲げながら包み込むように収納した後、折り曲げた貼付代6が内側となるようにして上壁面となる平面板2の縁部(図中ハッチングで示す)を重ねて一体に接着して筒状の胴部を形成する。
【0014】
次いで、立面板1’の折目に沿って内フラップ片3’を開口の左右方向の一方の外側から内側に折り曲げ、対向する立面板1で同じ方向に延びる一対の内フラップ片3によって開口側を左右方向の他方の外側から塞ぐ。
【0015】
更に、対向する平面板2、2’で同じ方向に延びる外フラップ片4、4’を折目に沿って上下から前記内フラップ片3、3’の外側に重なるように内向きに折り曲げ、上下一対の外フラップ片4、4’を内フラップ片3、3’と重なり合った部分で接着して前記胴部の開口を塞ぐ端壁面を形成する。
【0016】
ここで、上下の外フラップ片4、4’は、その外端辺部が、中央で突出する凸片部4a、4a’と、該凸片部の基端側が円弧状に湾曲してから凸片部4a、4a’の先端辺と平行に左右方向の端部まで段違い状に延びる一対の長孔構成縁部4b、4b’とを有している。
【0017】
そこで上下の外フラップ片4、4’が折り曲げられることで、図2に示すように中央位置は前記一対の凸片部4a、4a’によって上下に略隙間無く接する中央連設部4Aが形成され、その両側には前記長孔構成縁部4b、4b’が上下に組み合わさって端部で開口する横倒U字状の長孔4Bが左右一対に形成される公知形状からなっている。
【0018】
[切始部]
各立面板1の延出方向に設けられた一対の内フラップ片3には、立面板1を挟んで対向する側の内フラップ片3に、それぞれ切始部8、8’が形成される。
該切始部8(8’も同じ)は、図4(a)に示すように、前記内フラップ片3の外端部より僅かに内側に離間した中央位置で、指を押し当てるための内向きの円弧状の切目からなる円弧部8aと、該円弧部8aの両端から立面板1側に向かって徐々に幅狭となる点線状の内ガイド切目8bと、円弧部8aの一方の端部から内フラップ片3の外端部に向かって延びる外ガイド切目8cとを有している。
この発明で切始部は、円弧部を円形としたり、直線状とする等、上記構成に限定されず、適宜、公知の切始部の構成を用いることができる。
【0019】
また、一方の内フラップ片3、3’から立面板1、1’を長手方向に通り抜け、他方の内フラップ片3、3’の端部まで中心線に沿って一連に続くカットテープ(図示せず)を裏面側に貼着しておき、前記内ガイド切目8bが切り取られた切片とカットテープの先端とが一連につながるように設定しておくことが好ましい。
【0020】
[座屈誘導枠線]
各立面板1、1’には、立面板1の中央を中心として周縁に沿って略同一間隔で内側に寄った長方形の座屈誘導枠線9が押罫により形成されている。
該座屈誘導枠線9は、箱組立時における上下の横線9a、9bと該上下の横線の端部間を結ぶ左右の縦線9c、9dとからなっており、立面板1の周縁近傍に配置されている。
【0021】
図示例では、立面板1が縦217mm、横404mmの長方形の場合、座屈誘導枠線9は、立面板1の上下及び左右縁部からそれぞれ平行に20mmの同一間隔で内側に移動した位置に配置されており、縦線9c、9dが177mm、横線9a、9bが356mmの長方形に設定される(図5(a)参照)。
この場合、座屈誘導枠線9の立面板1の外周縁部からの離間長さは前記20mmに限定されず、例えば15mmから50mmの範囲でもよく、この発明では数値は特に限定されるものではない。
【0022】
各縁部からほぼ等しい長さに設定することで、立面板1の外周縁から座屈誘導枠線9で囲まれた領域を広く設定でき、平行に外側へ移動させることができる。
上記実施例では、座屈誘導枠線9は長方形となるが、正方形であってもよい。
また、立面板1の縁部から平行に離間する長さも上記実施例に限定されない。
【0023】
図5(b)の座屈誘導枠線9は、横線9a、9bと縦線9c、9dの交点が立面板1の対角線上に位置するように設定されている。
従って、後述の補助誘導線7は、対角線に沿って延びている。
この場合も、4本の補助誘導線7は同じ長さとなり、対角線に沿ってガイドするので胴膨れを抑えることができる。
上記各実施例では座屈誘導枠線9を構成する各横線9a、9bと縦線9c、9dとは、それぞれ直線で形成した場合を図示したが、両端を前記直線の両端と一致させ緩やかに湾曲する曲線(図示せず)を用いてもよい。
【0024】
この曲線はその両端部より中央が座屈誘導枠線9の中心に近づくように湾曲する線が好ましいが、中央が外周縁に近づくように湾曲する線であってもよい。
また、座屈誘導枠線9を構成する横線と縦線は、直線と曲線の組合せであってもよい。
従って、座屈誘導枠線9は、正方形又は長方形を基調とするが、各線分は直線又は曲線から構成される略正方形又は略長方形であってもよい。
また、座屈誘導枠線9のコーナー部は、直角である場合を図示したが、図6(a)(b)に示すように円弧状に湾曲するものでもよい。
【0025】
[補助誘導線]
また、本実施例では、立面板1の各角部から近接する座屈誘導枠線9のコーナー部に傾斜してつながる4本の同じ長さの補助誘導線7が押罫により形成されている。
補助誘導線7は、座屈誘導枠線9のコーナー部に直接につながる場合を例示したが、図6(b)に示すように座屈誘導枠線9のコーナー部近傍まで伸びるが、直接に繋がらないものでもよい。
図示例では、コーナー部は円弧状の場合を示したが直角であってもよい。
また、包装箱の胴膨れは、収納物を特定することで予め想定しうるので、前記座屈誘導枠線9の長さは適宜実験的に最適値を定めることができる。
【0026】
これにより胴部の上下から荷重がかかると、立面板1は、その周縁が前記補助誘導線7に沿って斜めに折れ曲がる。
これにより、立面板1は外側に膨れるが、不規則な座屈線が現れることがなく、座屈誘導枠線9で囲まれた広範囲の領域は扁平面を維持することができるので太鼓状に膨らむことはなく、隣接する包装箱とも立面板相互がほぼ隙間なく接することができる。
【0027】
[把持用切目]
本実施例では、外フラップ片の一方、図示例では箱組立時の上部側の外フラップ片4に把持用切目5が形成されている。
この把持用切目5は、図4(b)に示すように、中央に設けられた縦線5aと、縦線5aの下端で僅かに隙間を空けて左右に伸びる一対の横線5b、5cと、縦線5aの上端より僅かに上方で小さな円弧状に形成された頂上線5dと、前記左右の横線5c、5cから外側に無かって斜めに立ち上がり上端が外側に円弧状に折れ曲がる側方線5e、5fと、該側方線5e、5fと前記頂上線5dとを結ぶ上部傾斜線5g、5hとからなっている。
この発明で把持用切目は、把持用に手指を挿入しうる切欠を形成しうるものであればよく、その位置も上部側又は下部側の外フラップ面のいずれでもよく、あるいは設けなくてもよい。
【0028】
[切欠]
また、把持用切目5を設けた場合には、内フラップ片3、3’の端部で前記把持用切目5と箱組立時に重なる個所には、該切目5に沿って押し込んだ際に障害とならないように略半円状の切欠11、11’を透設することが好ましい。
【0029】
[ジッパー線]
また、上面板には、上面を全面開封するためのジッパー線12を設けている。
このジッパー線12は、上部の平面板2の隅部から中央側へ向かってテーパー状に延びる部分13と、これに続いてその中間で平面板2の長手辺と平行に延びる左右一対の帯状部分14とを有し、該帯状部分14の中央に開封用のきっかけ線15を設けた形状からなっている。
【0030】
これにより、包装箱はジッパー線12に沿って上壁面となる平面板2を開封することもできるし、切始部8、8’に沿って包装箱10を上下に2分割してトレイとして使用することもできる。
上記ジッパー線の形状は、この発明で特に限定されるものではなく、その他公知の形状であってもよいし、設けなくてもよい。
その他、この発明はその要旨を変更しない範囲で種々設計変更しうること勿論である。
【符号の説明】
【0031】
1、1’ 立面板
2、2’ 平面板
3、3’ 内フラップ片
4、4’ 外フラップ片
6 貼付代
7、17 補助誘導線
8、8’ 切始部
9 座屈誘導枠線
10 包装箱
10’ ブランク
11、11’切欠
12 ジッパー線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
包装箱の左右の側壁面となる一対の立面板と、上壁面及び底壁面となる一対の平面板が交互に連設され、各立面板の両端縁には内フラップ片が、各平面板の両端縁には外フラップ片がそれぞれ連設されて端壁面となるラップアラウンド式の包装箱において、
一対の立面板に、該立面板の中央を中心とし立面板の外周縁に沿って直線又は曲線で略平行に形成された略四角形の枠の押罫からなる座屈誘導枠線を形成してなり
前記立面板の外周縁の各角部から近接する座屈誘導枠線の各コーナー部まで延びる押罫の補助誘導線を設け、
開封用の切始部を内フラップ片で、上下を塞ぐ一対の外フラップ片により形成される長穴内に設けたことを特徴とする包装箱。
【請求項2】
座屈誘導枠線が、立面板の外周縁の四辺からほぼ等間隔に内側に離間した長方形又は正方形であって、コーナー部が直角又は円弧状に形成された押罫によって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の包装箱。
【請求項3】
座屈誘導枠線が、立面板の対角線上にコーナー部が形成され、補助誘導線は前記対角線に沿って延びていることを特徴とする請求項2に記載の包装箱。
【請求項4】
補助誘導線が、座屈誘導枠線のコーナー部と接し、またはコーナー部の近傍位置まで伸びていることを特徴とする請求項1又は3に記載の包装箱。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−240941(P2011−240941A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−112707(P2010−112707)
【出願日】平成22年5月14日(2010.5.14)
【出願人】(506100990)日本トーカンパッケージ株式会社 (41)
【Fターム(参考)】