説明

可搬型記憶装置

【課題】記憶している所定情報について高い安全性が得られるポータブル記憶装置を提供することを目的とする。
【解決手段】電子機器装置2を用いてポータブル記憶装置1に所定情報を記憶する際に、電子機器装置2の識別情報と電子機器装置2のユーザの指紋情報とをポータブル記憶装置1に登録する。その後、所定情報を読み出す等のために電子機器装置2にポータブル記憶装置1が接続されると、ポータブル記憶装置1は接続された電子機器装置2の識別情報とこの電子機器装置2のユーザの指紋情報とを取得する。そして、取得した識別情報と指紋情報とが、登録されている識別情報と指紋情報とに一致しない場合は、記憶している所定情報、識別情報、指紋情報をすべて消去する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可搬型記憶装置に関し、詳しくは、生体情報を使用してユーザの認証を行って情報へのアクセスを許可する可搬型記憶装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
利用希望者の指紋情報を取得し、当該取得した指紋情報と、あらかじめ登録している利用を許可するユーザの指紋情報とを照合し、取得した指紋情報が示す指紋パターンと登録している指紋情報が示す指紋パターンとが一致して利用希望者が認証された場合に、利用希望者による記憶装置へのアクセスを許可する可搬型記憶装置が発明されている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2004−110382号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1に記載されているような可搬型記憶装置では、可搬型という特性から、可搬型記憶装置の所有者が使用しない電子機器装置に対しても容易に接続することが可能であり、不正に取得された可搬型記憶装置に対して、指紋センサに付着した指紋の残留皮脂を利用したり、ゼラチンを利用したりするなどして成りすましが行われた場合には、指紋認証による保護が破られ、記憶している重要な情報が読み取られてしまい、情報の安全性に欠けるという問題がある。
【0004】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、記憶している情報について高い安全性が得られる可搬型記憶装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の可搬型記憶装置は、電子機器装置に着脱自在に接続され、登録された生体情報と外部から取得した生体情報とが同一の個体を示す場合に、電子機器装置による自装置へのアクセスを許可する可搬型記憶装置であって、電子機器装置の識別情報を記憶する識別情報記憶手段と、自装置における保存を目的とする所定情報を記憶する所定情報記憶手段と、自装置が電子機器装置に接続された際、又は、電子機器装置により自装置へのアクセスが要求された際に、自装置が接続された電子機器装置から取得した識別情報と前記識別情報記憶手段によって記憶されている識別情報とが一致するか否かを判定する識別情報判定手段と、前記識別情報判定手段による判定の結果、一致しない場合に、前記所定情報記憶手段に記憶されている所定情報を消去する消去手段とを備えることを特徴としている。
【0006】
この構成によれば、識別情報記憶手段により、電子機器装置の識別情報が記憶され、所定情報記憶手段により、自装置における保存を目的とする所定情報が記憶される。そして、識別情報判定手段により、自装置が電子機器装置に接続された際、又は、電子機器装置により自装置へのアクセスが要求された際に、自装置が接続された電子機器装置から取得した識別情報と識別情報記憶手段に記憶されている識別情報が一致するか否かが判定され、消去手段により、識別情報判定手段による判定の結果、電子機器装置から取得した識別情報と識別情報記憶手段に記憶されている識別情報が一致しない場合に、所定情報記憶手段に記憶されている所定情報が消去される。ここで、“所定情報”とは、電子機器装置等を用いてユーザによって使用される情報であり、保存を目的として可搬型記憶装置に記憶される情報である。また、“消去”とは、単に記憶手段における情報が記憶されている記憶領域の開放を意味するのではなく、情報を記憶している記憶領域を所定の値で上書きするなどし、元の情報を読み取ることができない状態にすることを意味する。さらに、“電子機器装置から取得した識別情報と識別情報記憶手段に記憶されている識別情報が一致しない場合”における、“一致しない場合”には、電子機器装置から識別情報が取得できない場合も含まれる。
【0007】
このように、自装置が電子機器装置に接続された際、又は、電子機器装置により自装置へのアクセスが要求された際に、自装置が接続されている電子機器装置から識別情報を取得し、この取得した識別情報と識別情報記憶手段に記憶されている識別情報とが一致するか否かを判定し、一致しないと判定した場合に、所定情報記憶手段に記憶されている所定情報が消去される。したがって、なりすましによって生体認証を誤動作させる等して可搬型記憶装置に記憶されている所定情報を取り出すために、所定情報を記憶させた電子機器装置以外の電子機器装置に可搬型記憶装置を接続してアクセスしようとすると、電子機器装置の識別情報が一致せず、所定情報が消去されるので、所定情報の安全性を高めることができる。
【0008】
請求項2に記載の可搬型記憶装置は、請求項1に記載の可搬型記憶装置において、登録された生体情報を記憶する生体情報記憶手段を更に備え、前記消去手段は、前記識別情報判定手段による判定の結果、一致しない場合に、前記生体情報記憶手段に記憶されている生体情報を消去することを特徴としている。
【0009】
この構成によれば、生体情報記憶手段により、登録された生体情報が記憶され、消去手段により、識別情報判定手段による判定の結果、電子機器装置から取得した識別情報と識別情報記憶手段に記憶されている識別情報が一致しない場合に、生体情報記憶手段によって記憶された生体情報が消去される。
【0010】
このように、識別情報判定手段による判定の結果、電子機器装置から取得した識別情報と識別情報記憶手段に記憶されている識別情報が一致しない場合に、生体情報記憶手段によって記憶された生体情報が消去されるので、所定情報を記憶させた電子機器装置以外の電子機器装置で可搬型記憶装置を使用して、生体情報が不正に読み出されることを防止することができる。
【0011】
請求項3に記載の可搬型記憶装置は、請求項2に記載の可搬型記憶装置において、前記識別情報判定手段による判定の結果、一致する場合に、外部から取得した生体情報と前記生体情報取得手段に記憶されている生体情報とが同一の個体を示すか否かを判定する生体情報判定手段と、前記生体情報判定手段による判定の結果、同一の個体を示す場合に、電子機器装置による自装置へのアクセスを許可する許可手段とを更に備えることを特徴としている。
【0012】
この構成によれば、生体情報判定手段により、識別情報判定手段による判定の結果、電子機器装置から取得した識別情報と識別情報記憶手段に記憶されている識別情報が一致する場合に、外部から取得した生体情報と生体情報記憶手段に記憶されている生体情報とが同一の個体を示すか否かが判定され、許可手段により、生体情報判定手段による判定の結果、外部から取得した生体情報と生体情報記憶手段に記憶されている生体情報とが同一の個体を示す場合に、電子機器装置による自装置(所定情報記憶手段等)へのアクセスが許可される。
【0013】
このように、電子機器装置から取得した識別情報と識別情報記憶手段に記憶されている識別情報が一致し、かつ、外部から取得した生体情報と生体情報記憶手段に記憶されている生体情報とが同一の個体を示す場合に、電子機器装置による自装置(所定情報記憶手段等)へのアクセスが許可されるので、所定情報の安全性を高めることができる。
【0014】
請求項4に記載の可搬型記憶装置は、請求項2又は3に記載の可搬型記憶装置において、自装置が接続された電子機器装置から識別情報を取得する識別情報取得手段と、自装置が接続された電子機器装置から所定情報を取得する所定情報取得手段と、外部から生体情報を取得する生体情報取得手段とを更に備え、前記識別情報記憶手段は、前記識別情報取得手段によって取得された識別情報を記憶し、前記所定情報記憶手段は、前記所定情報取得手段によって取得された所定情報を記憶し、前記生体情報記憶手段は、前記生体情報取得手段によって取得された生体情報を記憶することを特徴としている。
【0015】
この構成によれば、識別情報取得手段により、自装置が接続された電子機器装置から識別情報が取得され、所定情報取得手段により、自装置が接続された電子機器装置から所定情報が取得され、生体情報取得手段により、外部から生体情報が取得される。そして、識別情報記憶手段により、識別情報取得手段によって取得された識別情報が記憶され、所定情報記憶手段により、所定情報取得手段によって取得された所定情報が記憶され、生体情報記憶手段により、生体情報取得手段によって取得された生体情報が記憶される。したがって、所定情報を安全に保存することができる。
【0016】
請求項5に記載の可搬型記憶装置は、請求項1乃至4のいずれかに記載の可搬型記憶装置において、前記生体情報は、指紋情報であることを特徴としている。この構成によれば、生体情報は指紋情報であるので、2つの生体情報が同一の個体を示すか否かの判定を容易に行うことができるとともに、高い判定精度を得ることができる。
【発明の効果】
【0017】
請求項1に記載の可搬型記憶装置によれば、自装置が電子機器装置に接続された際、又は、電子機器装置により自装置へのアクセスが要求された際に、自装置が接続されている電子機器装置から識別情報を取得し、この取得した識別情報と識別情報記憶手段に記憶されている識別情報とが一致するか否かを判定し、一致しないと判定した場合に、所定情報記憶手段に記憶されている所定情報が消去される。したがって、なりすましによって生体認証を誤動作させる等して可搬型記憶装置に記憶されている所定情報を取り出すために、所定情報を記憶させた電子機器装置以外の電子機器装置に可搬型記憶装置を接続してアクセスしようとすると、電子機器装置の識別情報が一致せず、所定情報が消去されるので、所定情報の安全性を高めることができるという効果が得られる。
【0018】
請求項2に記載の可搬型記憶装置によれば、識別情報判定手段による判定の結果、電子機器装置から取得した識別情報と識別情報記憶手段に記憶されている識別情報が一致しない場合に、生体情報記憶手段によって記憶された生体情報が消去されるので、所定情報を記憶させた電子機器装置以外の電子機器装置で可搬型記憶装置を使用して、生体情報が不正に読み出されることを防止することができるという効果が得られる。
【0019】
請求項3に記載の可搬型記憶装置によれば、電子機器装置から取得した識別情報と識別情報記憶手段に記憶されている識別情報が一致し、かつ、外部から取得した生体情報と生体情報記憶手段に記憶されている生体情報とが同一の個体を示す場合に、電子機器装置による自装置(所定情報記憶手段等)へのアクセスが許可されるので、所定情報の安全性を高めることができるという効果が得られる。
【0020】
請求項4に記載の可搬型記憶装置によれば、識別情報取得手段により、自装置が接続された電子機器装置から識別情報が取得され、所定情報取得手段により、自装置が接続された電子機器装置から所定情報が取得され、生体情報取得手段により、外部から生体情報が取得される。そして、識別情報記憶手段により、識別情報取得手段によって取得された識別情報が記憶され、所定情報記憶手段により、所定情報取得手段によって取得された所定情報が記憶され、生体情報記憶手段により、生体情報取得手段によって取得された生体情報が記憶される。したがって、所定情報を安全に保存することができるという効果が得られる。
【0021】
請求項5に記載の可搬型記憶装置によれば、生体情報は指紋情報であるので、2つの生体情報が同一の個体を示すか否かの判定を容易に行うことができるという効果が得られるとともに、高い判定精度を得ることができるという効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の可搬型記憶装置の一例としてのポータブル記憶装置1と本実施形態に係るインターネットファクシミリ装置2とについて、図面に基づいて説明する。ポータブル記憶装置1は、USB(Universal Serial Bus)メモリのような記憶装置としての機能に加え、外部からユーザの指の指紋を読み取って指紋情報を生成する機能、及び、生成した指紋情報と自装置1が記憶している指紋情報とが同一の個体(ユーザ)を示す情報であるか否かを判定する機能を備えている。インターネットファクシミリ装置2は、印刷機能、複写機能、ファクシミリ送信機能、電子メール送信機能等を備えている。インターネットファクシミリ装置2のユーザは、これらの機能を利用する上での設定をユーザ毎に行うことができ、自己の設定内容を示す設定情報(所定情報の一例。)をポータブル記憶装置1に記憶することができる。
【0023】
ポータブル記憶装置1に記憶される設定情報をはじめとする所定情報(保存を目的としてポータブル記憶装置1に記憶される情報。)は、指紋認証によって保護されており、指紋認証によって認証されたユーザのみがポータブル記憶装置1に記憶されている所定情報にアクセスすることができる。
【0024】
図1は、ポータブル記憶装置1の構成例を示したブロック図である。このポータブル記憶装置1は、図1に示すように、制御部(MPU:Microprocessing Unit)111、ROM(Read Only Memory)112、RAM(Random Access Memory)113、アクセス制御部114、指紋読取部115、及び、USB通信部116を備えており、各部111乃至116は、バス117によって通信可能に接続されている。
【0025】
制御部111は、ROM112に記憶された制御プログラムに従ってポータブル記憶装置1の各部の動作を制御する。ROM112は、制御部111によりこのポータブル記憶装置1の各部の動作を制御するための前記制御プログラム等を記憶するメモリである。RAM113は、ポータブル記憶装置1の動作に用いる各種情報等を記憶するものである。アクセス制御部114は、RAM113に対するアクセスを制御するものであり、外部からのRAM113へのアクセスに対し、RAM113へのアクセスを許可し、又は、許可しないようにすることができる。
【0026】
指紋読取部115は、ユーザの指の指紋の凹凸を読み取るセンサを備え、当該センサによって読み取った指紋の凹凸に対応した電子情報(指紋情報)を生成するものである。指紋の凹凸を読み取るセンサは、感熱式、半導体式、光学式等、どのような方式でもよく、既存のセンサを用いることができる。また、このセンサは、エリア型でもライン型(スイープ型)でもよい。
【0027】
USB通信部116は、USBホストコントローラを備えた装置との間でUSB接続による通信を実現するためのものである。USB通信部116が備えるUSBポート116aに、USBケーブル3の一端が接続され、他端がインターネットファクシミリ装置2が備えるUSBポート223aに接続されることにより、ポータブル記憶装置1とインターネットファクシミリ装置2との間でUSB接続による通信が可能になる。
【0028】
図2は、インターネットファクシミリ装置2の構成例を示したブロック図である。このインターネットファクシミリ装置2は、図2に示すように、制御部(MPU)211、ROM212、RAM213、原稿読取部214、画像処理部215、コーデック(CODEC:Coder and Decoder)216、画像メモリ217、プリンタ218、操作部219、報知部220、FAX通信部221、LAN―I/F(Local Area Network Interface)222、及び、USBホストコントローラ223を備えており、各部211乃至223は、バス224によって通信可能に接続されている。
【0029】
制御部211は、ROM212に記憶された制御プログラムに従ってインターネットファクシミリ装置2の各部の動作を制御する。ROM212は、制御部211によりこのインターネットファクシミリ装置2の各部の動作を制御するための前記制御プログラム等を記憶するメモリである。また、ROM212には、インターネットファクシミリ装置2を他の装置と識別するための識別情報が記憶されている。RAM213は、インターネットファクシミリ装置2の動作に用いる各種情報等を記憶するものである。
【0030】
原稿読取部214は、原稿の画像を読み取って画像情報を生成するものであり、図示しないが、例えば、透明な原稿載置板に載置された原稿を読み取るフラット・ベッド・スキャナ(FBS:Flat Bed Scanner)や、原稿トレイに載置された原稿を読み取るべく、その原稿を搬送する自動原稿給送装置(ADF:Automatic Document Feeder)を備えている。
【0031】
画像処理部215は、原稿読取部214から出力された画像情報に対して、色調整、色空間変換、2値化等の処理を行うものである。コーデック216は、画像処理部215によって処理された画像情報を符号化(エンコード)し、また、符号化された画像情報を復号(デコード)するものである。コーデック216に入力された画像情報は、JPEG、MH、MR、MMR、JBIG方式等に基づいて符号化され、画像メモリ217に記憶される。
【0032】
プリンタ218は、画像メモリ217から読み出され、コーデック216によって復号された画像情報を印刷出力するものである。
【0033】
操作部219は、図示しないが、原稿読取部214に原稿の読み取り動作の開始を指示するためのスタートキー、ファクシミリ番号やコピー部数等を入力するためのテンキー、操作対象を指定するためのカーソルキー等の他、自装置2に対して各種の設定を行うためのその他の入力キーを備えている。報知部220は、各種の設定状態や自装置2の動作状態等を文字や図形等で表示するタッチパネル式の液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)や、点灯又は消灯で表示するLEDランプ、所定の警告音を鳴動するスピーカ等を備えている。
【0034】
FAX通信部221は、原稿の画像情報をファクシミリ送受信するものであり、図示しないが、モデム(MODEM:MOdulator-DEModulator)及びNCU(Network Control Unit)を備えている。モデムは、例えばITU−T(国際電気通信連合電気通信標準化部門)の勧告V.34規格又はこれと同様のものに従った送受信情報の変調及び復調を行うものである。NCUは、電話回線を制御して電話をかけたり、切ったりする回線網制御装置であり、図示しないPSTN(Public Switched Telephone Network)に接続される。PSTNには、G3ファクシミリ装置等が通信可能に接続され、インターネットファクシミリ装置2は、G3ファクシミリ装置等との間で画像情報をファクシミリ送受信することが可能である。
【0035】
LAN−I/F222は、インターネットファクシミリ装置2を図示しないLANに接続可能にするものである。LANには、パーソナルコンピュータ等が接続され、インターネットファクシミリ装置2はパーソナルコンピュータとの間で情報の通信が可能である。また、LANにはルータも接続されており、インターネットファクシミリ装置2は、ルータを介してインターネットとも接続される。したがって、インターネットファクシミリ装置2は、インターネットに接続される他のインターネットファクシミリ装置との間でインターネットファクシミリ送信を行うことも可能である。
【0036】
USBホストコントローラ223は、USBのホストコントローラ機能を実現するものである。USBホストコントローラ223に設けられたUSBポート223aに、USBケーブル3の一端が接続され、他端がポータブル記憶装置1のUSBポート116aに接続されることにより、インターネットファクシミリ装置2とポータブル記憶装置1とが通信可能に接続される。
【0037】
上述したようなポータブル記憶装置1とインターネットファクシミリ装置2とにおいては、インターネットファクシミリ装置2の設定情報をポータブル記憶装置1に記憶させる際に、インターネットファクシミリ装置2の識別情報がポータブル記憶装置1に登録されるとともに、ポータブル記憶装置1によって外部から取得されたユーザの指の指紋情報がポータブル記憶装置1に登録される。
【0038】
ポータブル記憶装置1は、インターフェースが汎用性のあるUSBであるため、インターネットファクシミリ装置2以外の電子機器装置、例えば、パーソナルコンピュータ等にも接続することが可能である。パーソナルコンピュータ等にポータブル記憶装置1が接続されると、ポータブル記憶装置1は、パーソナルコンピュータ等に対して識別情報の送信を要求する。そして、ポータブル記憶装置1は、パーソナルコンピュータ等から識別情報を受信しない場合や、受信した識別情報が登録されている識別情報と一致しない場合には、保存を目的として自装置に記憶される設定情報をはじめとする所定情報、並びに、登録されている指紋情報及び識別情報をすべて消去する。
【0039】
一方、ポータブル記憶装置1が接続された電子機器装置がインターネットファクシミリ装置2であり、ポータブル記憶装置1がインターネットファクシミリ装置2から受信する識別情報と自装置1に登録されている識別情報とが一致する場合には、保存を目的としてポータブル記憶装置1に記憶されている設定情報をはじめとする所定情報に対する当該インターネットファクシミリ装置2によるアクセスを許可する。なお、インターネットファクシミリ装置2と同種のインターネットファクシミリ装置であっても、識別情報がポータブル記憶装置1に記憶されている識別情報と異なる場合には、ポータブル記憶装置1に記憶されている設定情報等の所定情報、並びに、登録されている指紋情報及び識別情報が消去される。
【0040】
次に、図3を用いて、ユーザがインターネットファクシミリ装置2を使用してポータブル記憶装置1の利用を開始する場合、例えば、ポータブル記憶装置1にインターネットファクシミリ装置2の設定情報を記憶させる場合に、ポータブル記憶装置1の制御部111が実行する処理とインターネットファクシミリ装置2の制御部211が実行する処理との例を説明する。なお、制御部111と制御部211とは、互いに通信を行って連携して処理を実行するため、相手装置における処理を待つための待機が生じるが、図3では、説明の都合上、これらの待機の表記を省略する。また、図3に示す各処理の順序は図示するものに限定されるものではなく、処理の順序を変更しても本発明を実現できる場合には適宜に変更してもよい。さらに、ユーザは、インターネットファクシミリ装置2に対して、自分がインターネットファクシミリ装置2を使用する上での設定を行っており、このユーザの設定内容を示す設定情報がインターネットファクシミリ装置2のRAM213に記憶されているものとする。
【0041】
まず、ポータブル記憶装置1の制御部111は、自装置1が電子機器装置、つまり、インターネットファクシミリ装置2に接続されたか否かを判断する(S101)。接続されていないと判断すると(S101:NO)、接続されるまで待機する。一方、接続されたと判断すると(S101:YES)、自装置1のRAM113に、識別情報が登録(記憶)されているか否か、つまり、自装置1にすでに識別情報やユーザの指紋情報が登録されておりポータブル記憶装置1が使用されているか否かを判断する(S102)。
【0042】
識別情報が登録(記憶)されていない、つまり、自装置1が未使用であると判断すると(S102:NO)、自装置1に登録する識別情報の送信を要求する識別情報要求をインターネットファクシミリ装置2に送信する(S103)。
【0043】
インターネットファクシミリ装置2では、ポータブル記憶装置1から送信された識別情報要求を受信し(S201)、制御部211は、ROM212に記憶している識別情報を読み出してポータブル記憶装置1に送信する(S202)。
【0044】
ポータブル記憶装置1では、インターネットファクシミリ装置2から送信された識別情報を受信し(S104)、受信した識別情報をRAM113の所定の領域に記憶する。これにより、ポータブル記憶装置1にインターネットファクシミリ装置2の識別情報が登録される。次に、ユーザの指紋情報を取得する準備を行い、準備ができると、ユーザの指紋情報を取得する準備ができたことを示す指紋情報取得開始報告をインターネットファクシミリ装置2に送信する(S105)。
【0045】
インターネットファクシミリ装置2では、ポータブル記憶装置1から指紋情報取得開始報告を受信すると(S203)、ユーザに対してポータブル記憶装置1の指紋読取部115への指の指紋の入力を促すメッセージを、インターネットファクシミリ装置2の報知部220が備える液晶表示装置に表示する(S204)。
【0046】
ユーザは、液晶表示装置に表示されたメッセージに促されて、ポータブル記憶装置1の指紋読取部115に指をあてがい、指の指紋を入力する。
【0047】
ポータブル記憶装置1では、指紋読取部115によってユーザの指の指紋を読み取ることにより、ユーザの指紋情報を外部から取得し(S106)、取得した指紋情報をRAM113の所定の領域に記憶する。これにより、ユーザの指紋情報がポータブル記憶装置1に登録される。次に、インターネットファクシミリ装置2によるRAM113へのアクセスを許可し(S107)、アクセスの許可を示すアクセス許可報告をインターネットファクシミリ装置2に送信する(S108)。
【0048】
インターネットファクシミリ装置2では、ポータブル記憶装置1から送信されたアクセス許可報告を受信し(S205)、ポータブル記憶装置1へのアクセスが許可された旨をユーザに伝えるメッセージを報知部220が備える液晶表示装置に表示する(S206)。
【0049】
ユーザは、液晶表示装置に表示されたポータブル記憶装置1へのアクセスが許可された旨のメッセージを確認し、操作部219を使用して、インターネットファクシミリ装置2に記憶されている自己の設定情報をポータブル記憶装置1に転送して記憶させる操作を行う。
【0050】
インターネットファクシミリ装置2では、ユーザによる設定情報をポータブル記憶装置1に記憶させる操作に応じて、RAM213に記憶している設定情報を読み出してポータブル記憶装置1に送信する(S207)。
【0051】
ポータブル記憶装置1では、インターネットファクシミリ装置2から送信された設定情報を受信し(S109)、この受信した設定情報をRAM113の所定の領域に記憶して(S110)処理を終了する。
【0052】
インターネットファクシミリ装置2によるポータブル記憶装置1へのアクセスの許可は、ポータブル記憶装置1がインターネットファクシミリ装置2から取り外された場合や、一定時間、ポータブル記憶装置1へのアクセスが行われない場合に解除される。
【0053】
このようにして、インターネットファクシミリ装置2の識別情報と、ユーザの指紋情報とがポータブル記憶装置1に登録される。そして、インターネットファクシミリ装置2から送信されたユーザの設定情報は、ポータブル記憶装置1に記憶されて、指紋認証によって保護される。
【0054】
なお、ポータブル記憶装置1に識別情報を登録し、所定情報を記憶させる電子機器装置は、インターネットファクシミリ装置2に限らず、自装置の識別情報をポータブル記憶装置1に送信して登録することができる電子機器装置であれば、どのようなものであってもよい。したがって、ポータブル記憶装置1に記憶させる所定情報もインターネットファクシミリ装置2の設定情報に限らない。
【0055】
次に、図3及び図4を用いて、ポータブル記憶装置1に記憶された設定情報等の所定情報がインターネットファクシミリ装置をはじめとする電子機器装置2によって読み出される場合に、ポータブル記憶装置1の制御部111が実行する処理と電子機器装置2の制御部211が実行する処理との例を説明する。なお、制御部111と制御部211とは、互いに通信を行って連携して処理を実行するため、相手装置における処理を待つための待機が生じるが、図3及び図4では、説明の都合上、これらの待機の表記を省略する。また、図3及び図4に示す各処理の順序は図示するものに限定されるものではなく、処理の順序を変更しても本発明を実現できる場合には適宜に変更してもよい。なお、以下においては、ポータブル記憶装置1と接続される電子機器装置2がインターネットファクシミリ装置に限らないものとして説明する。
【0056】
まず、ポータブル記憶装置1の制御部111は、自装置1がインターネットファクシミリ装置をはじめとする電子機器装置2に接続されたか否かを判断する(S101)。接続されていないと判断すると(S101:NO)、接続されるまで待機する。一方、接続されたと判断すると(S101:YES)、自装置1のRAM113に、識別情報が登録(記憶)されているか否か、つまり、自装置1にすでに識別情報やユーザの指紋情報が登録されておりポータブル記憶装置1が使用されているか否かを判断する(S102)。
【0057】
識別情報が登録(記憶)されている、つまり、自装置1が使用されていると判断すると(S102:YES)、自装置1と接続されている電子機器装置2の識別情報の送信を要求する識別情報要求を電子機器装置2に送信する(S111)。
【0058】
電子機器装置2では、ポータブル記憶装置1から送信された識別情報要求を受信し(S301)、制御部211は、ROM212に記憶している自装置2の識別情報を読み出してポータブル記憶装置1に送信する(S302)。
【0059】
ポータブル記憶装置1では、自装置1が接続された電子機器装置2の識別情報を受信したか否か、つまり、電子機器装置2から識別情報が送信されたか否かを判断する(S112)。識別情報を受信していないと判断すると(S112:NO)、ステップ111(S111)において識別情報要求を送信してから所定の時間が経過したか否かを判断する(S113)。所定の時間が経過していない判断すると(S113:NO)、ステップ112(S112)に戻る。一方、所定の時間が経過したと判断すると(S113:YES)、自装置1が接続された電子機器装置2から識別情報が送信されることはない、つまり、電子機器装置2は、識別情報の送信処理に対応していないと判断する。この場合、電子機器装置2は、RAM113に記憶されている設定情報をはじめとする所定情報をポータブル記憶装置1に記憶させた装置ではなく、ポータブル記憶装置1が記憶している所定情報の使用を許可するべきでない。したがって、ポータブル記憶装置1のRAM113に記憶されている、ポータブル記憶装置1における保存を目的とする所定情報(設定情報を含む。)、識別情報、及び、指紋情報をすべて消去する(S120)。
【0060】
一方、電子機器装置2から識別情報を受信したと判断すると(S112:YES)、受信した識別情報とRAM113に登録(記憶)されている識別情報とが一致するか否かを判定する(S114)。2つの識別情報が一致しないと判断すると(S114:NO)、自装置1が接続されている電子機器装置2は、RAM113に記憶されている設定情報をはじめとする所定情報を自装置1に記憶させた装置ではないと判断する。この場合、この電子機器装置2に対してポータブル記憶装置1が記憶している所定情報の使用を許可するべきでない。したがって、ポータブル記憶装置1のRAM113に記憶されている、ポータブル記憶装置1における保存を目的とする所定情報(設定情報を含む。)、識別情報、及び、指紋情報をすべて消去する(S120)。
【0061】
一方、電子機器装置2から受信した識別情報とRAM113に登録(記憶)されている識別情報とが一致すると判断すると(S114:YES)、電子機器装置2のユーザの指から指紋情報を取得するための準備を行い、準備ができると、指紋情報を取得する準備ができたことを示す、指紋情報取得開始報告を電子機器装置2に送信する(S115)
【0062】
電子機器装置2では、ポータブル記憶装置1から送信された指紋情報取得開始報告を受信し(S303)、ユーザに対してポータブル記憶装置1の指紋読取部115への指の指紋の入力を促すメッセージを、電子機器装置2の報知部220が備える液晶表示装置に表示する(S304)。
【0063】
ユーザは、液晶表示装置に表示されたメッセージに促されて、ポータブル記憶装置1の指紋読取部115に指をあてがい、指の指紋を入力する。。
【0064】
ポータブル記憶装置1では、指紋読取部115によってユーザの指の指紋を読み取ることにより、ユーザの指紋情報を外部から取得する(S116)。そして、外部から取得したユーザの指紋情報と、RAM113に登録(記憶)されている指紋情報とが同一の個体(ユーザ)を示すか否かを判定する(S117)。つまり、外部から取得した指紋情報が示す指紋パターンと、自装置1に登録されている指紋情報が示す指紋パターンとが同一であるか否かを判定する。
【0065】
外部から取得した指紋情報と自装置1に登録されている指紋情報とが同一の個体(ユーザ)を示さないと判断すると(S117:NO)、当該ユーザは、ポータブル記憶装置1のRAM113に記憶されている設定情報をはじめとする所定情報を記憶させたユーザではないと判断する。この場合、当該ユーザに対しては、ポータブル記憶装置1が記憶している所定情報の使用を許可するべきでない。したがって、ポータブル記憶装置1のRAM113に記憶されている、ポータブル記憶装置1における保存を目的とする所定情報(設定情報を含む。)、識別情報、及び、指紋情報をすべて消去する(S120)。
【0066】
一方、外部から取得した指紋情報と自装置2に登録されている指紋情報とが同一の個体(ユーザ)を示すと判断すると(S117:YES)、当該ユーザは、ポータブル記憶装置1に設定情報をはじめとする所定情報を記憶させたユーザであると判断する。この場合、当該ユーザに対してポータブル記憶装置1が記憶している所定情報の使用を許可するべきである。したがって、当該ユーザによる当該電子機器装置2を使用した、ポータブル記憶装置1(RAM113)へのアクセスを許可する(S118)。そして、アクセスの許可を示すアクセス許可報告を電子機器装置2に送信する(S119)。
【0067】
電子機器装置2では、ポータブル記憶装置1から送信されたアクセス許可報告を受信し(S305)、ポータブル記憶装置1へのアクセスが許可された旨をユーザに伝えるメッセージを報知部220が備える液晶表示装置に表示する(S306)。
【0068】
ユーザは、液晶表示装置に表示されたポータブル記憶装置1へのアクセスが許可された旨のメッセージを確認し、操作部219を使用して、例えば、ポータブル記憶装置1に記憶されている自己のインターネットファクシミリ装置2についての設定情報の送信を要求するなど、ポータブル記憶装置1にアクセスする操作を行う。
【0069】
電子機器装置2によるポータブル記憶装置1へのアクセスの許可は、ポータブル記憶装置1が電子機器装置2から取り外された場合や、一定時間、ポータブル記憶装置1へのアクセスが行われない場合に解除される。
【0070】
このように、ポータブル記憶装置1が接続された電子機器装置2の識別情報とポータブル記憶装置1に登録されている識別情報とが一致し、かつ、ポータブル記憶装置1が取得したユーザの指紋情報とポータブル記憶装置1に登録されている指紋情報とが同一の個体(ユーザ)を示す場合にのみ、ポータブル記憶装置1が記憶している所定情報へのアクセスが許可され、それ以外の場合には、ポータブル記憶装置1が記憶している保存を目的とする所定情報や、登録されている識別情報及び指紋情報がすべて消去される。なお、ここで“消去”とは、単にRAM113上の情報が記憶されている記憶領域を開放するだけでなく、記憶している情報を所定の値で上書きするなどし、元の情報の読み取りが不可能な状態にすることを指す。
【0071】
以上に説明したように、本発明のポータブル記憶装置1によれば、保存を目的とする所定情報を記憶する際に、ポータブル記憶装置1が接続され、所定情報をポータブル記憶装置1に記憶しようとする電子機器装置2の識別情報を取得してポータブル記憶装置1に登録し、また、所定情報をポータブル記憶装置1に記憶させようとするユーザの指の指紋情報をポータブル記憶装置1に登録する。その後、ポータブル記憶装置1に記憶されている所定情報を読み出す等のために、ポータブル記憶装置1が電子機器装置2に接続されると、ポータブル記憶装置1は接続された電子機器装置2に対して識別情報を要求し、電子機器装置2から取得した識別情報がポータブル記憶装置1に登録されている識別情報と一致するか否かを判定する。2つの識別情報が一致しない場合には、ポータブル記憶装置1が記憶している所定情報、識別情報、指紋情報をすべて消去する。一方、2つの識別情報が一致する場合には、ポータブル記憶装置1が接続された電子機器装置2のユーザの指紋情報を取得し、取得した指紋情報とポータブル記憶装置1に登録されている指紋情報とが同一のユーザを示すか否かを判定する。そして、2つの指紋情報が同一のユーザを示さない場合には、ポータブル記憶装置1が記憶している所定情報、識別情報、指紋情報をすべて消去し、2つの指紋情報が同一のユーザを示す場合には、当該ユーザによる当該電子機器装置2を使用したポータブル記憶装置1へのアクセスを許可する。
【0072】
したがって、所定情報をポータブル記憶装置1に記憶したユーザが当該所定情報をポータブル記憶装置1に記憶する際に使用した電子機器装置2を用いる以外の方法でポータブル記憶装置1にアクセスする場合には、ポータブル記憶装置1に記憶している所定情報、識別情報、指紋情報を消去するので、当該電子機器装置2を用いる当該ユーザ以外の他者によって、所定情報や指紋情報等が不正に読み出されることを防止できるので、所定情報や指紋情報の安全性を高めることができる。
【0073】
なお、本発明の実施形態は上述の形態に限らず、種々に変更してもよく、例えば、上述の実施形態においては、生体情報として指紋情報を採用したが、生体情報は指紋情報に限らず、虹彩情報、声紋情報、静脈情報等であってもよい。
【0074】
また、上述の実施形態では、ポータブル記憶装置1が電子機器装置2に接続されたことを契機として、識別情報の判定や指紋情報の判定を開始したが、これに替えて、ポータブル記憶装置1が電子機器装置2に接続された後、電子機器装置2によってポータブル記憶装置1へアクセスの要求が行われたことを契機として識別情報の判定や指紋情報の判定を開始するようにしてもよい。この場合、識別情報の判定や指紋情報の判定の開始の契機が電子機器装置2によるポータブル記憶装置1へのアクセスの要求となる以外は、上述の実施形態で説明した内容と同じでよい。
【産業上の利用可能性】
【0075】
本発明は、例えば、生体情報を使用してユーザの認証処理を行って情報へのアクセスを許可する装置に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本発明に係る可搬型記憶装置の一例としてのポータブル記憶装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】本実施形態に係る電子機器装置の一例としてのインターネットファクシミリ装置の構成例を示すブロック図である。
【図3】インターネットファクシミリ装置2を使用してポータブル記憶装置1の利用を開始する場合に、ポータブル記憶装置1及びインターネットファクシミリ装置2において実行される処理の一例を示すフローチャートである。
【図4】ポータブル記憶装置1に記憶された情報がインターネットファクシミリ装置2によって読み出される場合に、ポータブル記憶装置1及びインターネットファクシミリ装置2において実行される処理の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0077】
1 ポータブル記憶装置(可搬型記憶装置)
111 制御部
113 RAM
114 アクセス制御部
115 指紋読取部
2 インターネットファクシミリ装置(電子機器装置)
211 制御部
213 RAM
219 操作部
220 報知部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器装置に着脱自在に接続され、登録された生体情報と外部から取得した生体情報とが同一の個体を示す場合に、電子機器装置による自装置へのアクセスを許可する可搬型記憶装置であって、
電子機器装置の識別情報を記憶する識別情報記憶手段と、
自装置における保存を目的とする所定情報を記憶する所定情報記憶手段と、
自装置が電子機器装置に接続された際、又は、電子機器装置により自装置へのアクセスが要求された際に、自装置が接続された電子機器装置から取得した識別情報と前記識別情報記憶手段によって記憶されている識別情報とが一致するか否かを判定する識別情報判定手段と、
前記識別情報判定手段による判定の結果、一致しない場合に、前記所定情報記憶手段に記憶されている所定情報を消去する消去手段とを備えることを特徴とする可搬型記憶装置。
【請求項2】
登録された生体情報を記憶する生体情報記憶手段を更に備え、
前記消去手段は、前記識別情報判定手段による判定の結果、一致しない場合に、前記生体情報記憶手段に記憶されている生体情報を消去することを特徴とする請求項1に記載の可搬型記憶装置。
【請求項3】
前記識別情報判定手段による判定の結果、一致する場合に、外部から取得した生体情報と前記生体情報取得手段に記憶されている生体情報とが同一の個体を示すか否かを判定する生体情報判定手段と、
前記生体情報判定手段による判定の結果、同一の個体を示す場合に、電子機器装置による自装置へのアクセスを許可する許可手段とを更に備えることを特徴とする請求項2に記載の可搬型記憶装置。
【請求項4】
自装置が接続された電子機器装置から識別情報を取得する識別情報取得手段と、
自装置が接続された電子機器装置から所定情報を取得する所定情報取得手段と、
外部から生体情報を取得する生体情報取得手段とを更に備え、
前記識別情報記憶手段は、前記識別情報取得手段によって取得された識別情報を記憶し、
前記所定情報記憶手段は、前記所定情報取得手段によって取得された所定情報を記憶し、
前記生体情報記憶手段は、前記生体情報取得手段によって取得された生体情報を記憶することを特徴とする請求項2又は3に記載の可搬型記憶装置。
【請求項5】
前記生体情報は、指紋情報であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の可搬型記憶装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−257131(P2007−257131A)
【公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−78458(P2006−78458)
【出願日】平成18年3月22日(2006.3.22)
【出願人】(000006297)村田機械株式会社 (4,916)
【Fターム(参考)】