商品情報処理システム
【課題】個々の牛肉商品ごとの識別コードを使用することなく、牛肉商品の個体識別番号を顧客に提供する。
【解決手段】値付け処理(ステップS3)において、牛肉商品の種類を示す「商品コード」と「個体識別番号」とが対応付けられて個体管理テーブルの一のレコードとしてストアコントローラ1に記憶される。また、精算処理(ステップS5)において、顧客が購入を希望する牛肉商品(精肉パック65)に付された値付ラベル73から「商品コード」が取得される。この「商品コード」に個体管理テーブルにて対応づけられた「個体識別番号」がストアコントローラ1から選択的に抽出され、レシート74に印刷される。これにより、パックIDなどの個々の牛肉商品(精肉パック65)ごとの識別コードを使用することなく、牛肉商品に係る「個体識別番号」を示したレシート74が顧客に提供される。
【解決手段】値付け処理(ステップS3)において、牛肉商品の種類を示す「商品コード」と「個体識別番号」とが対応付けられて個体管理テーブルの一のレコードとしてストアコントローラ1に記憶される。また、精算処理(ステップS5)において、顧客が購入を希望する牛肉商品(精肉パック65)に付された値付ラベル73から「商品コード」が取得される。この「商品コード」に個体管理テーブルにて対応づけられた「個体識別番号」がストアコントローラ1から選択的に抽出され、レシート74に印刷される。これにより、パックIDなどの個々の牛肉商品(精肉パック65)ごとの識別コードを使用することなく、牛肉商品に係る「個体識別番号」を示したレシート74が顧客に提供される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品の商品の情報を処理する商品情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
牛肉の安全性に対する信頼確保やBSE(牛海綿状脳症、いわゆる狂牛病)のまん延防止などを目的とした「牛の個体識別のための情報の管理及び伝達に関する特別処置法(いわゆる、牛トレーサビリティ法)」の公布を受け、近年、個体識別番号によって一元的に牛を管理し、牛肉商品に係る生産履歴などを消費者に提供する牛トレーサビリティシステムが確立されつつある。
【0003】
このような牛トレーサビリティシステムでは、牛肉商品を購入する消費者に対して、その牛肉商品の加工元となった牛の個体を識別する個体識別番号が照会指標として提供される。消費者は、家庭にある通信装置等を用いて所定のウェブサイトにアクセスし、個体識別番号を入力するなどにより、その牛肉商品の材料個体に係る生産履歴などを取得することが可能とされる。
【0004】
小売店舗において個体識別番号を消費者に提供する方法としては、精算処理時において領収書等として発行されるレシートに個体識別番号を記載する手法が提案されている。例えば、下記の特許文献1においては、個々の商品ごと(精肉パックごと)に固有の識別コード(パックID)を付与する一方で、パックIDと個体識別番号とを関連付けて記憶しておき、顧客が購入する商品に付されたパックIDから当該商品に係る個体識別番号を特定してレシートに印字する技術が開示されている。
【0005】
【特許文献1】特開2003−196743号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1の技術のように、個々の商品ごとに識別コードを付与すると、商品数と同数の多数の識別コードを管理する必要があることから、識別コードの管理が非常に複雑になるとともに、入力ミスなどの人為的ミスが生じる可能性も高くなる。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、個々の商品ごとの識別コードを使用することなく、商品の加工元となった材料個体を識別するための個体識別番号を顧客に提供できる商品情報処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、食品の商品の情報を処理する商品情報処理システムであって、商品の種類を示す商品コードと、当該商品の加工元となった材料個体を識別するための個体識別情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、顧客が購入を希望する商品の商品コードを取得する取得手段と、前記取得手段が取得した前記商品コードに対応付けられた前記個体識別情報のうち、所定の条件を満たす個体識別情報を選択する選択手段と、前記選択手段に選択された前記個体識別情報をレシートに印字する印字手段と、を備えている。
【0009】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の商品情報処理システムにおいて、前記記憶手段において、前記商品コードと前記個体識別情報とを対応付けた各レコードは、前記商品コードが示す商品を取り扱った時間を示す時間情報を含むものであり、前記選択手段は、前記時間情報が所定の条件を満たすレコードの前記個体識別情報のみを選択する。
【0010】
また、請求項3の発明は、請求項1または2に記載の商品情報処理システムにおいて、前記記憶手段において、前記商品コードと前記個体識別情報とを対応付けた各レコードは、前記商品コードが示す商品の在庫量を示す在庫情報を含むものであり、前記商品の販売量に基づいて前記在庫情報を調整する調整手段、をさらに備え、前記選択手段は、前記在庫情報が所定の条件を満たすレコードの前記個体識別情報のみを選択する。
【発明の効果】
【0011】
請求項1ないし3の発明によれば、商品の種類を示す商品コードと個体識別情報とを対応付けておき、顧客が購入を希望する商品の商品コードに対応付けられた個体識別情報をレシートに印字するため、個々の商品ごとの識別コードを使用することなく個体識別番号を顧客に提供できる。また、所定の条件を満たす個体識別情報のみがレシートに印字されるため、条件を設定することで必要な個体識別情報のみを顧客に提供できる。
【0012】
また、特に請求項2の発明によれば、時間情報が所定の条件を満たすレコードの個体識別情報のみがレシートに印字されるため、品質保持期限などに基づいて必要な個体識別情報を正確に顧客に提供できる。
【0013】
また、特に請求項3の発明によれば、在庫情報が所定の条件を満たすレコードの個体識別情報のみがレシートに印字されるため、在庫量に基づいて必要な個体識別情報を正確に顧客に提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
【0015】
<1.第1の実施の形態>
<1−1.システム概要>
図1は、第1の実施の形態に係る商品情報処理システムである店舗情報システム100の構成を示す図である。この店舗情報システム100は、牛肉商品を含む各種の商品を販売するスーパーマーケットなどの小売店舗に導入されるものである。店舗情報システム100は、牛肉商品以外の各種商品についての処理ももちろん可能であるが、以下では、個体識別番号の提供が必要となる牛肉商品に係る処理を中心に説明する。
【0016】
図に示すように、店舗情報システム100は、ストアコントローラ1と、検品装置2と、計量値付装置3と、複数のPOSターミナル4とを備えており、これらはLAN5を介して接続され、装置相互間でデータ通信が可能とされている。ストアコントローラ1は店舗情報システム100を統括的に管理する装置であり、検品装置2、計量値付装置3及びPOSターミナル4はそれぞれ牛肉商品を取り扱う処理の一部に使用される装置である。
【0017】
図2は、店舗において牛肉商品を取り扱う処理の入荷から販売までのおおまかな流れを示す図である。また、図3は、この処理における牛肉商品の形態の遷移を示す図である。以下、これらの図を参照して、牛肉商品を取り扱う処理の流れを簡単に説明する。
【0018】
牛肉商品は、カタ、ヒレなど生牛の各部位に相当する部分肉(ブロック肉)61として入荷される。入荷されるとまず、検品処理によって、発注データと入荷された部分肉61とが一致するかどうかが検査される(ステップS1)。次に、部分肉61は、挽肉や薄切り肉や角切り肉など種々の形態の精肉62に加工される(ステップS2)。加工された精肉62はトレー63に載せられて中間体商品64とされ、中間体商品64は搬送用の台車69等に載置される。
【0019】
次に、中間体商品64は、値付け処理により、計量及び包装されるとともに重量に応じた売価等を示す値付ラベルが貼付されて、販売に供するための精肉パック65とされる(ステップS3)。この精肉パック65は店舗の販売エリアに陳列され(ステップS4)、その後、消費者となる顧客が購入を希望する精肉パック65については、その売価を精算する精算処理がなされて顧客に販売されることになる(ステップS5)。
【0020】
このような処理のうち、検品処理(ステップS1)には検品装置2、値付け処理(ステップS3)には計量値付装置3、精算処理(ステップS5)にはPOSターミナル4がそれぞれ使用される。
【0021】
<1−2.各装置構成>
次に、ストアコントローラ1、検品装置2、計量値付装置3、及び、POSターミナル4のそれぞれの構成について説明する。
【0022】
図4は、ストアコントローラ1の構成を機能ブロックにて示す図である。ストアコントローラ1は、ハードウェアとしての構成は一般的なコンピュータと同様である。すなわち、ストアコントローラ1は、演算処理を行うCPU11と、基本プログラムを記憶するROM12と、演算処理の作業領域となるRAM13と、各種データを記憶するハードディスク14とをバスライン101に接続した構成となっている。さらに、ストアコントローラ1は、各種情報の表示を行うディスプレイ15と、キーボード及びマウス等の入力部16と、計時用のタイマ17と、LAN5を介して通信を行う通信部19とを備え、これらはそれぞれバスライン101に接続される。
【0023】
ハードディスク14には固有の処理プログラムが記憶されており、CPU11は、この処理プログラムに従って演算処理を行うことで、ストアコントローラ1としての各種機能を実現する。また、ハードディスク14には、商品マスタ81及び個体管理テーブル82が記憶される(詳細は後述。)。
【0024】
図5は、検品処理(ステップS1)に使用される検品装置2の構成を機能ブロックにて示す図である。検品装置2は、装置全体を制御する制御部20と、各種情報の表示を行う表示部25と、ユーザの操作や入力を受け付ける入力部26と、バーコードを読み取るバーコードリーダ27と、ラベルを印刷するラベル印刷部28と、LAN5を介して通信を行う通信部29とを備えて構成され、これらはそれぞれバスライン201に接続される。
【0025】
制御部20は、各種演算処理を行うCPU21と、制御用プログラム等を記憶するROM22と、演算処理の作業領域となるRAM23と、各種データを記憶する不揮発性メモリであるバッテリーバックアップされたSRAM24とを備えている。CPU21は、ROM22内の制御用プログラムに従って演算処理を行なうことで、装置各部の制御機能を実現する。また、SRAM24には、ストアコントローラ1の商品マスタ81と同一の商品テーブルがストアコントローラ1からのダウンロードにより記憶される。
【0026】
図6は、値付け処理(ステップS3)に使用される計量値付装置3の構成を機能ブロックにて示す図である。計量値付装置3は、装置全体を制御する制御部30と、各種情報の表示を行う表示部35と、ユーザの操作や入力を受け付ける入力部36と、バーコードを読み取るバーコードリーダ37と、商品の重量を計量する計量部311と、商品をラップフィルムで包装する包装部312と、値付ラベルを印刷して商品に貼付するラベル処理部38と、LAN5を介して通信を行う通信部39とを備えて構成され、これらはそれぞれバスライン301に接続される。
【0027】
制御部30は、各種演算処理を行うCPU31と、制御用プログラム等を記憶するROM32と、演算処理の作業領域となるRAM33と、各種データを記憶する不揮発性メモリであるバッテリーバックアップされたSRAM34とを備えている。CPU31は、ROM32内の制御用プログラムに従って演算処理を行なうことで、装置各部の制御機能を実現する。また、SRAM34には、ストアコントローラ1の商品マスタ81と同一の商品テーブルがストアコントローラ1からのダウンロードにより記憶される。
【0028】
図7は、精算処理(ステップS5)に使用されるPOSターミナル4の構成を機能ブロックにて示す図である。POSターミナル4は、装置全体を制御する制御部40と、各種情報の表示を行う表示部45と、ユーザの操作や入力を受け付ける入力部46と、バーコードを読み取るバーコードリーダ47と、領収書等としてのレシートを印刷するレシート印刷部48と、LAN5を介して通信を行う通信部49とを備えて構成され、これらはそれぞれバスライン401に接続される。
【0029】
制御部40は、各種演算処理を行うCPU41と、制御用プログラム等を記憶するROM42と、演算処理の作業領域となるRAM43と、各種データを記憶する不揮発性メモリであるバッテリーバックアップされたSRAM44とを備えている。CPU41は、ROM42内の制御用プログラムに従って演算処理を行なうことで、装置各部の制御機能を実現する。また、SRAM44には、ストアコントローラ1の商品マスタ81と同一の商品テーブルがストアコントローラ1からのダウンロードにより記憶される。
【0030】
<1−3.データ概要>
次に、ストアコントローラ1のハードディスク14に記憶されるデータについて説明する。前述したように、ストアコントローラ1のハードディスク14には、商品マスタ81及び個体管理テーブル82が記憶される(図4参照。)。
【0031】
商品マスタ81は、店舗内で扱われる商品の情報を統括的に管理するために使用されるデータである。前述のように、この商品マスタ81が定期的にダウンロードされることにより、検品装置2、計量値付装置3及びPOSターミナル4においては、商品マスタ81と同一のデータである商品テーブルが記憶される。この商品テーブルは、検品処理(図2:ステップS1)、値付け処理(ステップS3)、及び、精算処理(ステップS5)において参照されることになる。
【0032】
図8は、商品マスタ81の一例を示す図である。図に示すように、商品マスタ81は、複数のフィールド(列)を有するテーブル形式となっており、各レコード(行)81Rごとに「商品コード」、「商品名」、「単価」及び「販売期間」などが互いに関連付けられて登録されている。
【0033】
「商品コード」は、「牛ロース」や「牛ミンチ」などの商品の種類を識別する識別コードである。換言すれば、「商品コード」は、商品の種類を示す一の「商品名」に区分される商品群ごとに割り当てられるものである。したがって、「商品コード」は、個々の商品(牛肉商品における個々の精肉パック)を識別するためのパックIDではない。商品マスタ81の一のレコードは、商品の一の種類に係る情報を示していることになる。
【0034】
また、「単価」は、商品の所定の単位ごとの売価を示している。この単位は商品の種類に応じて決定され、商品が牛肉商品の場合にあっては、通常、100グラムなどの重量となっている。「販売期間」は、商品を販売すべき期間を示しており、商品の品質保持期限(賞味期限)などにより決定される。商品が牛肉商品の場合にあっては、部分肉61から精肉62に加工した加工日時から品質保持可能な期間が「販売期間」に示される。なお、本実施の形態の店舗では、「販売期間」を経過した商品は販売エリアから撤去されるようになっている。
【0035】
一方、個体管理テーブル82は、牛肉商品の材料個体としての牛を識別するための個体識別番号を管理するために使用されるデータである。図9は、個体管理テーブル82の一例を示す図である。図に示すように、個体管理テーブル82も、複数のフィールドからなるテーブル形式となっており、各レコード82Rごとに「加工日時」、「商品コード」及び「個体識別番号」が関連付けられて登録されている。
【0036】
<1−4.個体識別番号の管理概要>
次に、店舗情報システム100における牛肉商品の個体識別番号の管理手法について説明する。図10は、牛肉商品の個体識別番号の管理手法の概要を説明する図である。
【0037】
前述したように牛肉商品は部分肉61として店舗に入荷されるが、この部分肉61には部分肉ラベル71が貼付されている。この部分肉ラベル71には、当該部分肉61の材料個体としての牛を識別する個体識別番号がバーコードで印字されており、これにより牛肉商品(部分肉61)と個体識別番号との対応づけがなされている。
【0038】
検品処理(ステップS1)においては、部分肉ラベル71の個体識別番号を示すバーコードが、検品装置2のバーコードリーダ27によって読み取られる。そして、読み取られた個体識別番号は、検品装置2のラベル印刷部28によって新たなラベル72にバーコードとして印刷される。検品装置2から発行されたラベル72は「継承ラベル」と呼ばれ、中間体商品64が載置される台車69等に貼付される。このような継承ラベル72により、牛肉商品(中間体商品64)と個体識別番号との対応づけが維持される。
【0039】
続く値付け処理(ステップS3)においては、継承ラベル72の個体識別番号を示すバーコードが、計量値付装置3のバーコードリーダ37によって読み取られる。読み取られた個体識別番号は、商品コードとともに計量値付装置3からストアコントローラ1に送信される。一方で、精肉パック65に貼付するための値付ラベル73には、商品コード及び売価を示す一般的なバーコードが印刷される。
【0040】
ストアコントローラ1においては、計量値付装置3から送信された個体識別番号と商品コードとが関連付けられ、個体管理テーブル82の一のレコードとして記憶される。これにより、牛肉商品が精肉パック65として陳列されているときには、その個体識別番号はストアコントローラ1において管理される。
【0041】
精算処理(ステップS5)においては、精肉パック65に付されたバーコードがPOSターミナル4のバーコードリーダ47によって読み取られ、精肉パック65の商品コードがPOSターミナル4に取得される。そして、その商品コードに基づいてストアコントローラ1の個体管理テーブル82から必要な個体識別番号が選択され、選択された個体識別番号がPOSターミナル4のレシート印刷部48によりレシートに印字される。このレシートが消費者に受け渡されることにより、牛肉商品に係る個体識別番号が消費者に提供される。
【0042】
このように店舗情報システム100では、値付け処理(ステップS3)において個体識別番号がストアコントローラ1に送信され、精算処理(ステップS5)において個体識別番号がストアコントローラ1から選択的に取得されるようになっている。以下では、このような値付け処理(ステップS3)及び精算処理(ステップS5)の詳細についてそれぞれ説明する。
【0043】
<1−5.値付け処理>
図11は、値付け処理(ステップS3)の詳細な流れを示す図である。図11中において処理ST1はストアコントローラ1の処理、処理ST3は計量値付装置3の処理を示している。
【0044】
図11中に示す一連の値付け処理は、同一の商品コードの精肉パック65となるべき複数の中間体商品64に対してなされる。つまり、処理後に生成すべき精肉パック65の種類ごとに、図11中に示す一連の値付け処理が一回なされることとなる。以下、このような値付け処理の一回分の対象となる複数の中間体商品64からなるグループを「対象商品グループ」という。本実施の形態では、一の対象商品グループに含まれる全ての中間体商品64は、同一の部分肉61から加工される。以下、図11を参照して値付け処理の流れについて説明する。
【0045】
まず、当該処理後に生成すべき精肉パック65の「商品コード」が、作業員により入力部36を介して計量値付装置3に入力される(ステップST31)。続いて、対象商品グループの「加工日時」(部分肉61から精肉62に加工した日時)が、作業員により入力部36を介して計量値付装置3に入力される(ステップST32)。次に、対象商品グループを載置した台車69等に貼付された継承ラベル72のバーコードがバーコードリーダ37によって読み取られ、対象商品グループに係る「個体識別番号」が計量値付装置3に取得される(ステップST33)。
【0046】
次に、対象商品グループの一の中間体商品64が計量部311によって計量される(ステップST34)。続いて、当該中間体商品64が包装部312によりラップフィルムで包装される。また、このフィルム包装と平行して、中間体商品64から生成される精肉パック65の「売価」がCPU31により導出される。この「売価」は、ステップST31にて入力された「商品コード」に商品テーブルにおいて対応付けられた「単価」、及び、計量結果である「重量」に基づいて導出される。そして、「商品名」及び「売価」等を示す文字列と、ステップST31にて入力された「商品コード」及び「売価」を示すバーコードとが値付ラベル73にラベル処理部38により印刷される。印刷された値付ラベル73は、包装が完了した中間体商品64に対してラベル処理部38によって貼付され、これにより精肉パック65が生成される(ステップST35)。
【0047】
ステップST34,ST35の処理は、対象商品グループに含まれる全ての中間体商品64について繰り返される(ステップST36)。これにより、対象商品グループに含まれる全ての中間体商品64に関して計量、包装、及び、ラベル貼付がなされて、全ての中間体商品64が精肉パック65とされる。
【0048】
全ての中間体商品64についての処理が完了すると(ステップST36にてYes)、計量値付装置3は、ステップST31,ST32においてそれぞれ入力された「商品コード」及び「加工日時」、並びに、ステップST33において継承ラベル72から取得された「個体識別番号」を、ストアコントローラ1に送信し(ステップST37)、値付け処理を終了する。
【0049】
一方、ストアコントローラ1は、これらの「商品コード」、「加工日時」及び「個体識別番号」を受信すると(ステップST11)、これらを個体管理テーブル82の一のレコード82Rとして登録する(ステップST12)。
【0050】
このようにして個体管理テーブル82のレコード82Rは、図11に示す一連の値付け処理がなされるごとに1つ追加されることになる(図9参照。)。つまり、一の対象商品グループと、個体管理テーブル82の一のレコード82Rとが対応することになる。
【0051】
店舗の業務においては、ある「商品コード」に係る精肉パック65に関しての値付け処理は日常的に繰り返し行われる。このことから、個体管理テーブル82において、ある「商品コード」に係るレコード82Rも複数のものが存在することになる。図9の個体管理テーブル82の例では、「商品コード」が「12302」であるレコード82Rが、3つ以上存在している。また一方で、ある「商品コード」に係る精肉パック65の加工元となる部分肉61は順次変更される。したがって、通常、個体管理テーブル82の全体においては複数のレコード82Rによって、一の「商品コード」に関して複数「個体識別番号」が関連付けられることになる。
【0052】
<1−6.精算処理>
図12は、精算処理(ステップS5)の詳細な流れを示す図である。図12中において処理ST1はストアコントローラ1の処理、処理ST4はPOSターミナル4の処理を示している。図12に示す一連の精算処理は、一の顧客が購入を希望する商品群ごとになされるものである。以下、図12を参照して精算処理の流れについて説明する。
【0053】
まず、顧客が購入を希望する商品群のうちの一の商品に付された値付ラベル等のバーコードが、POSターミナル4のバーコードリーダ47によって読み取られ、これにより、当該商品の「商品コード」がPOSターミナル4に取得される。商品が牛肉商品(精肉パック65)の場合にあっては、根付ラベルのバーコードに「商品コード」と「売価」とが含まれることから、「商品コード」とともに「売価」もPOSターミナル4に取得される。そして、取得された「商品コード」に基づいてSRAM44内の商品テーブルが参照され、「商品名」等(PLU商品にあっては「売価(単価)」も含む)のレシート印字に必要なデータがCPU41により取得されて、RAM43に記憶される(ステップST41)。
【0054】
次に、商品が牛肉商品であるか否かが「商品コード」によって判定される(ステップST42)。このような牛肉商品を示す「商品コード」は、POSターミナル4のSRAM44などに予め記憶される。商品が牛肉商品でない場合は、そのまま処理はステップST45に進む。一方、商品が牛肉商品である場合は、当該牛肉商品の個体識別番号をレシートに印字する必要があるため、ストアコントローラ1から必要な個体識別番号を取得するための処理がなされる。
【0055】
すなわち、まず、ステップST41にて値付ラベルのバーコードから取得された「商品コード」がPOSターミナル4からストアコントローラ1に対して送信される(ステップST43)。送信された「商品コード」はストアコントローラ1に受信される(ステップST13)。
【0056】
この「商品コード」の受信に応答して、ストアコントローラ1では、個体管理テーブル82が参照され、個体管理テーブル82において当該「商品コード」が含まれるレコード82RがCPU11により抽出される。前述したように、個体管理テーブル82においては、「商品コード」が含まれるレコード82Rとして複数のものが存在するため、この処理によって複数のレコード82Rが抽出されることになる(ステップST14)。
【0057】
次に、商品マスタ81が参照されて、当該「商品コード」に対応付けられた「販売期間」がCPU11により取得される。一方で、タイマ17からその時点の日時(以下、「現在日時」という。)が取得される。前述したように、「加工日時」から「販売期間」を経過した牛肉商品は撤去される。したがって、「現在日時」から「販売期間」を逆算して得られる日時(以下、「限界日時」という。)より「加工日時」が前となる牛肉商品は販売されておらず、「加工日時」が「限界日時」以降となる牛肉商品のみが販売されていることになる。このため、「販売期間」及び「現在日時」が得られると、続いて、「限界日時」がCPUにより導出される。続いて、個体管理テーブル82から抽出された複数のレコード82Rのうちから、それらの「加工日時」がそれぞれ参照されて「加工日時」が「限界日時」以降となるレコード82RのみがCPU11により選択される(ステップST15)。
【0058】
このようにして選択されたレコード82Rに含まれる「個体識別番号」は、ストアコントローラ1からPOSターミナル4に対して返信される(ステップST16)。送信された「個体識別番号」はPOSターミナル4に受信されてRAM43に記憶され(ステップST44)、処理はステップST45に進む。
【0059】
以上のステップST41〜ST44の処理は、顧客が購入を希望する商品の一に係る処理である。このため、このステップST41〜ST44の処理は顧客が購入を希望する全ての商品に関して繰り返される(ステップST45)。これにより、全ての商品に関しての「商品コード」「商品名」「売価」等のデータがPOSターミナル4のRAM43に記憶されるとともに、牛肉商品に関しては「個体識別番号」がPOSターミナル4のRAM43に記憶されることになる。なお、一の牛肉商品に関して複数の「個体識別番号」が記憶されることもあり得る。
【0060】
全ての商品に関してのデータが得られると、次に、全ての商品に関しての「売価」の合計である「合計金額」がCPU41により演算される(ステップST46)。続いて、釣銭などの演算がなされた後(ステップST47)、レシート印刷部48により、精算結果がレシートとして印刷・発行されて(ステップST48)、精算処理が終了する。
【0061】
発行されたレシートには、一般的に記載される商品の「売価」等とともに、牛肉商品に関しての「個体識別番号」が記載される。図13は、POSターミナル4から発行されたレシート74の一例を示す図である。
【0062】
図に示すように、レシート74においては、顧客が購入した全ての商品の「商品名」及び「売価」並びに「合計金額」等の通常の精算結果を示す文字列74aとともに、牛肉商品に関しての「個体識別番号」を示す文字列74bも印刷される。上述したステップST15において複数の「個体識別番号」が抽出、選択された場合は、その一の牛肉商品に関しては複数の「個体識別番号」を示す文字列がレシートに印刷されることになる。図13の例においては、牛肉商品である「和牛ミンチ」に関しては、2つの「個体識別番号」すなわち「223345」「334456」が印刷されている。
【0063】
<1−7.まとめ>
以上、第1の実施の形態について説明したように、店舗情報システム100においては、値付け処理において牛肉商品の「商品コード」と「個体識別番号」とが対応付けられて個体管理テーブル82のレコードとして記憶される。そして、精算処理において、顧客が購入を希望する牛肉商品の「商品コード」に対応づけられた「個体識別番号」が選択的に抽出されてレシートに印刷される。このため、パックIDなどの個々の商品ごとの識別コードを使用することなく、牛肉商品に係る「個体識別番号」を示したレシートを顧客に提供できる。
【0064】
また、牛肉商品のための値付ラベルにおいては、「商品コード」及び「売価」を含む一般的なバーコードを使用することができ、「個体識別番号」を顧客に提供するために、「個体識別番号」や「パックID」などを示す特別なバーコード等(桁数を増加したバーコードも含む)を印刷する必要もない。さらに、牛肉商品の「個体識別番号」を顧客に提供するために、精算処理を行う作業員が、牛肉商品を取り扱う際に特別な作業を行う必要もない。作業員が、牛肉商品と他の商品とで異なる作業を行う必要があると、作業上においてミスが頻繁に発生するおそれがあるが、このようなミスが発生することもない。
【0065】
また、本実施の形態では、個体管理テーブル82において対象となる「商品コード」に対応づけられた「個体識別番号」のうち、「加工日時」が「限界日時」以降という所定の条件を満足するレコード82Rの「個体識別番号」のみが選択される。これにより、必要な「個体識別番号」のみを正確に顧客に提供することができることになる。
【0066】
<2.第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。第1の実施の形態においては「加工日時」に基づいて個体識別番号を選択するようにしていたが、第2の実施の形態においては個体管理テーブル82の各レコードに牛肉商品の在庫量を示す「在庫重量」が含まれており、この「在庫重量」に基づいて個体識別番号が選択されるようになっている。なお、本実施の形態の店舗情報システム100の構成及び動作は、第1の実施の形態とほぼ同様であるため、以下では、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0067】
図14は、本実施の形態の個体管理テーブル82の一例を示す図である。図に示すように、本実施の形態の個体管理テーブル82においては、「加工日時」、「商品コード」及び「個体識別番号」の他さらに「加工総重量」及び「在庫重量」が各レコード82Rごとに関連付けられて登録されている。ここで「加工総重量」とは、当該レコード82Rに対応する対象商品グループに含まれる全ての中間体商品64の重量の合計を示すものである。一方、「在庫重量」とは、当該レコード82Rに係る牛肉商品に関して店舗に在庫として存在する重量を示すものである。
【0068】
本実施の形態においても、このような個体管理テーブル82のレコード82Rは、値付け処理において追加される。図15は、本実施の形態の値付け処理の詳細な流れを示す図である。図15中において処理SP1はストアコントローラ1の処理、処理SP3は計量値付装置3の処理を示している。
【0069】
計量値付装置3におけるステップSP31〜SP36の処理は、図11に示すステップST31〜ST36の処理とほぼ同様である。したがってこの処理により、対象商品グループに含まれる全ての中間体商品64に関して計量、包装、及び、ラベル貼付がなされて、全ての中間体商品64が精肉パック65とされる。ただし、ステップSP34においては、中間体商品64の計量結果たる重量がRAM33に記憶され、その記憶状態が維持される。これにより、対象商品グループに含まれる全ての中間体商品64についての処理が完了した時点においては(ステップSP36にてYesのとき)、全ての中間体商品64の重量がRAM33に記憶されることになる。
【0070】
全ての中間体商品64についての処理が完了すると、RAM33に記憶された全ての中間体商品64の重量が合計されて「加工総重量」がCPU31により演算される(ステップSP37)。そして、「加工総重量」が導出されると、続いて、「商品コード」、「加工日時」、「個体識別情報」及び「加工総重量」が計量値付装置3からストアコントローラ1に送信される(ステップSP38)。
【0071】
送信されたこれらの「商品コード」、「加工日時」、「個体識別情報」及び「加工総重量」はストアコントローラ1において受信され(ステップSP11)、個体管理テーブル82の一のレコード82Rとして登録される(ステップSP12)。このとき、牛肉商品は精肉パック65とされたばかりで未販売のため、当該レコード82Rの「在庫重量」には「加工総重量」と同一の重量値が登録される。この「在庫重量」は、精肉パック65としての牛肉商品が顧客に販売されるとその販売された重量に基づいて調整されることになるが、このような調整は精算処理においてなされるようになっている。
【0072】
図16は、本実施の形態の精算処理の詳細な流れを示す図である。図16中において、処理SP1はストアコントローラ1の処理、処理SP4はPOSターミナル4の処理を示している。
【0073】
まず、第1の実施の形態の図12の処理と同様に、顧客が購入を希望する商品群のうちの一の商品に付されたバーコードが、POSターミナル4のバーコードリーダ47によって読み取られる。そして、これに基づいて、当該商品の「商品コード」、「商品名」及び「売価」がPOSターミナル4のRAM43に記憶される(ステップSP41)。
【0074】
次に、商品が牛肉商品(精肉パック65)であるかが判定され(ステップSP42)、商品が牛肉商品でない場合はそのまま処理はステップSP45に進む。一方で、商品が牛肉商品である場合は、個体識別番号をレシートに印字するために、ストアコントローラ1から個体識別番号を取得する処理がなされる。
【0075】
すなわち、まず、ステップSP41にて値付ラベルのバーコードから取得された「商品コード」及び「売価」がPOSターミナル4からストアコントローラ1に対して送信される(ステップSP43)。なお、図12の処理では「商品コード」のみを送信すると説明したが、本実施の形態では「商品コード」の他に「売価」も送信される。送信された「商品コード」及び「売価」は、ストアコントローラ1に受信される(ステップSP13)。
【0076】
この「商品コード」の受信に応答して、ストアコントローラ1では、個体管理テーブル82が参照され、個体管理テーブル82において当該「商品コード」が含まれるレコード82RがCPU11により抽出される(ステップSP14)。
【0077】
次に、個体管理テーブル82から抽出された複数のレコード82Rのうちから、それらの「在庫重量」がそれぞれ参照されて「在庫重量」が「0」でないレコード82RのみがCPU11により選択される(ステップSP15)。ここで、「在庫重量」が「0」とは、当該レコード82Rに係る牛肉商品の在庫が存在しないことを示している。このため、在庫が存在する牛肉商品に係るレコード82R、すなわち、「在庫重量」が「0」でないレコード82Rのみが選択される。
【0078】
このようにして選択されたレコード82Rに含まれる「個体識別番号」は、ストアコントローラ1からPOSターミナル4に対して返信される(ステップSP16)。送信された「個体識別番号」はPOSターミナル4に受信されてRAM43に記憶され(ステップSP44)、処理はステップSP45に進む。このようなステップSP41〜SP44の処理は顧客が購入を希望する全ての商品に関して繰り返され、全ての商品に関してのデータが取得される(ステップSP45)。
【0079】
全ての商品に関してのデータが得られると、以降のステップSP46〜SP48では、図12のステップST46〜ST48と同様の処理がPOSターミナル4においてなされる。これにより、POSターミナル4からは、商品の「売価」等とともに牛肉商品に関しての「個体識別番号」が記載されたレシート74(図13参照。)が発行されることになる。
【0080】
一方で、本実施の形態のストアコントローラ1は、「個体識別番号」をPOSターミナル4に送信した後(ステップSP16の後)において、個体管理テーブル82のレコード82Rの「在庫重量」を調整する処理を行う。
【0081】
すなわち、まず、販売された牛肉商品の重量(以下、「販売重量」という。)がCPU11によって導出される。この「販売重量」は、ステップSP13においてPOSターミナル4から受信した「売価」に基づいて逆算される。すなわち、ステップSP13において受信した「売価」を、ステップSP13において受信した「商品コード」に係る「単価」で除算することにより、「販売重量」が導出される。この演算に用いる「単価」については、商品マスタ81が参照される(ステップSP17)。
【0082】
「販売重量」が導出されると、ステップSP15において選択されたレコード82Rの「在庫重量」から「販売重量」がCPU11によって減算される。このような処理により、「販売重量」が実際の牛肉商品の販売量に基づいて調整されることになる(ステップSP18)。
【0083】
以上、第2の実施の形態について説明したように、本実施の形態では、個体管理テーブル82において対象となる「商品コード」に対応づけられた「個体識別番号」のうち、「在庫重量」が「0」でない所定の条件を満足するレコード82Rの「個体識別番号」のみが選択される。これにより、必要な「個体識別番号」のみを正確に顧客に提供することができることになる。
【0084】
また、「在庫重量」は、販売された牛肉商品の「売価」に基づいて調整される。したがって、本実施の形態においても、牛肉商品のための値付ラベルにおいては、「商品コード」及び「売価」を含む一般的なバーコードを使用することができ、「個体識別番号」を顧客に提供するために、牛肉商品の「重量」などを示す特別なバーコード等(桁数を増加したバーコードも含む)を印刷する必要もない。
【0085】
<3.変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、この発明は上記実施の形態に限定されるものではなく様々な変形が可能である。
【0086】
上記第1の実施の形態では、「加工日時」に基づいて個体識別番号を選択するようにしていたが、この選択に利用される時間情報は「加工日時」に限定されない。例えば、入荷した日時や、入荷元において加工した日時や出荷した日時など、商品を取り扱った時間を示す時間情報であればどのような情報であっても個体識別番号の選択に利用することができる。
【0087】
また、第2の実施の形態では、「在庫重量」に基づいて個体識別番号を選択するようにしていたが、この選択に利用される在庫情報は「在庫重量」に限定されず、例えば、在庫としての商品の個数(在庫数)などを利用してもよい。この場合においては、販売した商品の個数(販売数)に基づいて在庫数を調整すればよい。
【0088】
また、上記実施の形態では、「在庫重量」としきい値としての「0」とを比較することにより商品の在庫の有無を判断していたが、この判断に用いるしきい値としては「0」以上の所定の値を採用してもよい。
【0089】
また、時間情報と在庫情報との双方に基づいて、個体識別番号を選択するようにしてもよい。すなわち、時間情報が所定の条件を満足し、かつ、在庫情報が所定の条件を満足した個体管理テーブルのレコードの個体識別情報のみを選択するようにしてもよい。例えば、個体管理テーブルとして図14に示すものと同様のものを使用し、「加工日時」が「限界日時」以降であり、かつ、「在庫重量」が「0」でないレコード82Rの「個体識別情報」のみを選択するなどが考えられる。
【0090】
また、上述の説明は、主として牛肉商品を対象として説明していたが、もちろん、本発明に係る技術は、牛肉商品以外の他の食品商品にも適用することが可能である。例えば、牛肉と同様の畜産製品たる豚肉や鶏肉などの精肉商品、マグロなどの養殖水産物、及び、農産物等の生鮮食料品においては特に有効に本発明に係る技術を同様に適用することが可能である。
【0091】
また、商品の加工元となった材料個体を識別するための個体識別情報は、上述した個体識別番号のように数字を用いたものに限定されるものではなく、数字、文字、記号あるいはそれらの組合せなど、どのようなものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】店舗情報システムの構成を示す図である。
【図2】牛肉商品を取り扱う処理の流れを示す図である。
【図3】牛肉商品の形態の遷移を示す図である。
【図4】ストアコントローラの構成を機能ブロックにて示す図である。
【図5】検品装置の構成を機能ブロックにて示す図である。
【図6】計量値付装置の構成を機能ブロックにて示す図である。
【図7】POSターミナルの構成を機能ブロックにて示す図である。
【図8】商品マスタの一例を示す図である。
【図9】第1の実施の形態の個体管理テーブルの一例を示す図である。
【図10】牛肉商品の個体識別番号の管理手法の概要を説明する図である。
【図11】第1の実施の形態の値付け処理の詳細な流れを示す図である。
【図12】第1の実施の形態の精算処理の詳細な流れを示す図である。
【図13】レシートの一例を示す図である。
【図14】第2実施の形態の個体管理テーブルの一例を示す図である。
【図15】第2実施の形態の値付け処理の詳細な流れを示す図である。
【図16】第2実施の形態の精算処理の詳細な流れを示す図である。
【符号の説明】
【0093】
1 ストアコントローラ
2 検品装置
3 計量値付装置
4 POSターミナル
61 部分肉
64 中間体商品
65 精肉パック
72 継承ラベル
73 値付ラベル
74 レシート
82 個体管理テーブル
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品の商品の情報を処理する商品情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
牛肉の安全性に対する信頼確保やBSE(牛海綿状脳症、いわゆる狂牛病)のまん延防止などを目的とした「牛の個体識別のための情報の管理及び伝達に関する特別処置法(いわゆる、牛トレーサビリティ法)」の公布を受け、近年、個体識別番号によって一元的に牛を管理し、牛肉商品に係る生産履歴などを消費者に提供する牛トレーサビリティシステムが確立されつつある。
【0003】
このような牛トレーサビリティシステムでは、牛肉商品を購入する消費者に対して、その牛肉商品の加工元となった牛の個体を識別する個体識別番号が照会指標として提供される。消費者は、家庭にある通信装置等を用いて所定のウェブサイトにアクセスし、個体識別番号を入力するなどにより、その牛肉商品の材料個体に係る生産履歴などを取得することが可能とされる。
【0004】
小売店舗において個体識別番号を消費者に提供する方法としては、精算処理時において領収書等として発行されるレシートに個体識別番号を記載する手法が提案されている。例えば、下記の特許文献1においては、個々の商品ごと(精肉パックごと)に固有の識別コード(パックID)を付与する一方で、パックIDと個体識別番号とを関連付けて記憶しておき、顧客が購入する商品に付されたパックIDから当該商品に係る個体識別番号を特定してレシートに印字する技術が開示されている。
【0005】
【特許文献1】特開2003−196743号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1の技術のように、個々の商品ごとに識別コードを付与すると、商品数と同数の多数の識別コードを管理する必要があることから、識別コードの管理が非常に複雑になるとともに、入力ミスなどの人為的ミスが生じる可能性も高くなる。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、個々の商品ごとの識別コードを使用することなく、商品の加工元となった材料個体を識別するための個体識別番号を顧客に提供できる商品情報処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、食品の商品の情報を処理する商品情報処理システムであって、商品の種類を示す商品コードと、当該商品の加工元となった材料個体を識別するための個体識別情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、顧客が購入を希望する商品の商品コードを取得する取得手段と、前記取得手段が取得した前記商品コードに対応付けられた前記個体識別情報のうち、所定の条件を満たす個体識別情報を選択する選択手段と、前記選択手段に選択された前記個体識別情報をレシートに印字する印字手段と、を備えている。
【0009】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の商品情報処理システムにおいて、前記記憶手段において、前記商品コードと前記個体識別情報とを対応付けた各レコードは、前記商品コードが示す商品を取り扱った時間を示す時間情報を含むものであり、前記選択手段は、前記時間情報が所定の条件を満たすレコードの前記個体識別情報のみを選択する。
【0010】
また、請求項3の発明は、請求項1または2に記載の商品情報処理システムにおいて、前記記憶手段において、前記商品コードと前記個体識別情報とを対応付けた各レコードは、前記商品コードが示す商品の在庫量を示す在庫情報を含むものであり、前記商品の販売量に基づいて前記在庫情報を調整する調整手段、をさらに備え、前記選択手段は、前記在庫情報が所定の条件を満たすレコードの前記個体識別情報のみを選択する。
【発明の効果】
【0011】
請求項1ないし3の発明によれば、商品の種類を示す商品コードと個体識別情報とを対応付けておき、顧客が購入を希望する商品の商品コードに対応付けられた個体識別情報をレシートに印字するため、個々の商品ごとの識別コードを使用することなく個体識別番号を顧客に提供できる。また、所定の条件を満たす個体識別情報のみがレシートに印字されるため、条件を設定することで必要な個体識別情報のみを顧客に提供できる。
【0012】
また、特に請求項2の発明によれば、時間情報が所定の条件を満たすレコードの個体識別情報のみがレシートに印字されるため、品質保持期限などに基づいて必要な個体識別情報を正確に顧客に提供できる。
【0013】
また、特に請求項3の発明によれば、在庫情報が所定の条件を満たすレコードの個体識別情報のみがレシートに印字されるため、在庫量に基づいて必要な個体識別情報を正確に顧客に提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
【0015】
<1.第1の実施の形態>
<1−1.システム概要>
図1は、第1の実施の形態に係る商品情報処理システムである店舗情報システム100の構成を示す図である。この店舗情報システム100は、牛肉商品を含む各種の商品を販売するスーパーマーケットなどの小売店舗に導入されるものである。店舗情報システム100は、牛肉商品以外の各種商品についての処理ももちろん可能であるが、以下では、個体識別番号の提供が必要となる牛肉商品に係る処理を中心に説明する。
【0016】
図に示すように、店舗情報システム100は、ストアコントローラ1と、検品装置2と、計量値付装置3と、複数のPOSターミナル4とを備えており、これらはLAN5を介して接続され、装置相互間でデータ通信が可能とされている。ストアコントローラ1は店舗情報システム100を統括的に管理する装置であり、検品装置2、計量値付装置3及びPOSターミナル4はそれぞれ牛肉商品を取り扱う処理の一部に使用される装置である。
【0017】
図2は、店舗において牛肉商品を取り扱う処理の入荷から販売までのおおまかな流れを示す図である。また、図3は、この処理における牛肉商品の形態の遷移を示す図である。以下、これらの図を参照して、牛肉商品を取り扱う処理の流れを簡単に説明する。
【0018】
牛肉商品は、カタ、ヒレなど生牛の各部位に相当する部分肉(ブロック肉)61として入荷される。入荷されるとまず、検品処理によって、発注データと入荷された部分肉61とが一致するかどうかが検査される(ステップS1)。次に、部分肉61は、挽肉や薄切り肉や角切り肉など種々の形態の精肉62に加工される(ステップS2)。加工された精肉62はトレー63に載せられて中間体商品64とされ、中間体商品64は搬送用の台車69等に載置される。
【0019】
次に、中間体商品64は、値付け処理により、計量及び包装されるとともに重量に応じた売価等を示す値付ラベルが貼付されて、販売に供するための精肉パック65とされる(ステップS3)。この精肉パック65は店舗の販売エリアに陳列され(ステップS4)、その後、消費者となる顧客が購入を希望する精肉パック65については、その売価を精算する精算処理がなされて顧客に販売されることになる(ステップS5)。
【0020】
このような処理のうち、検品処理(ステップS1)には検品装置2、値付け処理(ステップS3)には計量値付装置3、精算処理(ステップS5)にはPOSターミナル4がそれぞれ使用される。
【0021】
<1−2.各装置構成>
次に、ストアコントローラ1、検品装置2、計量値付装置3、及び、POSターミナル4のそれぞれの構成について説明する。
【0022】
図4は、ストアコントローラ1の構成を機能ブロックにて示す図である。ストアコントローラ1は、ハードウェアとしての構成は一般的なコンピュータと同様である。すなわち、ストアコントローラ1は、演算処理を行うCPU11と、基本プログラムを記憶するROM12と、演算処理の作業領域となるRAM13と、各種データを記憶するハードディスク14とをバスライン101に接続した構成となっている。さらに、ストアコントローラ1は、各種情報の表示を行うディスプレイ15と、キーボード及びマウス等の入力部16と、計時用のタイマ17と、LAN5を介して通信を行う通信部19とを備え、これらはそれぞれバスライン101に接続される。
【0023】
ハードディスク14には固有の処理プログラムが記憶されており、CPU11は、この処理プログラムに従って演算処理を行うことで、ストアコントローラ1としての各種機能を実現する。また、ハードディスク14には、商品マスタ81及び個体管理テーブル82が記憶される(詳細は後述。)。
【0024】
図5は、検品処理(ステップS1)に使用される検品装置2の構成を機能ブロックにて示す図である。検品装置2は、装置全体を制御する制御部20と、各種情報の表示を行う表示部25と、ユーザの操作や入力を受け付ける入力部26と、バーコードを読み取るバーコードリーダ27と、ラベルを印刷するラベル印刷部28と、LAN5を介して通信を行う通信部29とを備えて構成され、これらはそれぞれバスライン201に接続される。
【0025】
制御部20は、各種演算処理を行うCPU21と、制御用プログラム等を記憶するROM22と、演算処理の作業領域となるRAM23と、各種データを記憶する不揮発性メモリであるバッテリーバックアップされたSRAM24とを備えている。CPU21は、ROM22内の制御用プログラムに従って演算処理を行なうことで、装置各部の制御機能を実現する。また、SRAM24には、ストアコントローラ1の商品マスタ81と同一の商品テーブルがストアコントローラ1からのダウンロードにより記憶される。
【0026】
図6は、値付け処理(ステップS3)に使用される計量値付装置3の構成を機能ブロックにて示す図である。計量値付装置3は、装置全体を制御する制御部30と、各種情報の表示を行う表示部35と、ユーザの操作や入力を受け付ける入力部36と、バーコードを読み取るバーコードリーダ37と、商品の重量を計量する計量部311と、商品をラップフィルムで包装する包装部312と、値付ラベルを印刷して商品に貼付するラベル処理部38と、LAN5を介して通信を行う通信部39とを備えて構成され、これらはそれぞれバスライン301に接続される。
【0027】
制御部30は、各種演算処理を行うCPU31と、制御用プログラム等を記憶するROM32と、演算処理の作業領域となるRAM33と、各種データを記憶する不揮発性メモリであるバッテリーバックアップされたSRAM34とを備えている。CPU31は、ROM32内の制御用プログラムに従って演算処理を行なうことで、装置各部の制御機能を実現する。また、SRAM34には、ストアコントローラ1の商品マスタ81と同一の商品テーブルがストアコントローラ1からのダウンロードにより記憶される。
【0028】
図7は、精算処理(ステップS5)に使用されるPOSターミナル4の構成を機能ブロックにて示す図である。POSターミナル4は、装置全体を制御する制御部40と、各種情報の表示を行う表示部45と、ユーザの操作や入力を受け付ける入力部46と、バーコードを読み取るバーコードリーダ47と、領収書等としてのレシートを印刷するレシート印刷部48と、LAN5を介して通信を行う通信部49とを備えて構成され、これらはそれぞれバスライン401に接続される。
【0029】
制御部40は、各種演算処理を行うCPU41と、制御用プログラム等を記憶するROM42と、演算処理の作業領域となるRAM43と、各種データを記憶する不揮発性メモリであるバッテリーバックアップされたSRAM44とを備えている。CPU41は、ROM42内の制御用プログラムに従って演算処理を行なうことで、装置各部の制御機能を実現する。また、SRAM44には、ストアコントローラ1の商品マスタ81と同一の商品テーブルがストアコントローラ1からのダウンロードにより記憶される。
【0030】
<1−3.データ概要>
次に、ストアコントローラ1のハードディスク14に記憶されるデータについて説明する。前述したように、ストアコントローラ1のハードディスク14には、商品マスタ81及び個体管理テーブル82が記憶される(図4参照。)。
【0031】
商品マスタ81は、店舗内で扱われる商品の情報を統括的に管理するために使用されるデータである。前述のように、この商品マスタ81が定期的にダウンロードされることにより、検品装置2、計量値付装置3及びPOSターミナル4においては、商品マスタ81と同一のデータである商品テーブルが記憶される。この商品テーブルは、検品処理(図2:ステップS1)、値付け処理(ステップS3)、及び、精算処理(ステップS5)において参照されることになる。
【0032】
図8は、商品マスタ81の一例を示す図である。図に示すように、商品マスタ81は、複数のフィールド(列)を有するテーブル形式となっており、各レコード(行)81Rごとに「商品コード」、「商品名」、「単価」及び「販売期間」などが互いに関連付けられて登録されている。
【0033】
「商品コード」は、「牛ロース」や「牛ミンチ」などの商品の種類を識別する識別コードである。換言すれば、「商品コード」は、商品の種類を示す一の「商品名」に区分される商品群ごとに割り当てられるものである。したがって、「商品コード」は、個々の商品(牛肉商品における個々の精肉パック)を識別するためのパックIDではない。商品マスタ81の一のレコードは、商品の一の種類に係る情報を示していることになる。
【0034】
また、「単価」は、商品の所定の単位ごとの売価を示している。この単位は商品の種類に応じて決定され、商品が牛肉商品の場合にあっては、通常、100グラムなどの重量となっている。「販売期間」は、商品を販売すべき期間を示しており、商品の品質保持期限(賞味期限)などにより決定される。商品が牛肉商品の場合にあっては、部分肉61から精肉62に加工した加工日時から品質保持可能な期間が「販売期間」に示される。なお、本実施の形態の店舗では、「販売期間」を経過した商品は販売エリアから撤去されるようになっている。
【0035】
一方、個体管理テーブル82は、牛肉商品の材料個体としての牛を識別するための個体識別番号を管理するために使用されるデータである。図9は、個体管理テーブル82の一例を示す図である。図に示すように、個体管理テーブル82も、複数のフィールドからなるテーブル形式となっており、各レコード82Rごとに「加工日時」、「商品コード」及び「個体識別番号」が関連付けられて登録されている。
【0036】
<1−4.個体識別番号の管理概要>
次に、店舗情報システム100における牛肉商品の個体識別番号の管理手法について説明する。図10は、牛肉商品の個体識別番号の管理手法の概要を説明する図である。
【0037】
前述したように牛肉商品は部分肉61として店舗に入荷されるが、この部分肉61には部分肉ラベル71が貼付されている。この部分肉ラベル71には、当該部分肉61の材料個体としての牛を識別する個体識別番号がバーコードで印字されており、これにより牛肉商品(部分肉61)と個体識別番号との対応づけがなされている。
【0038】
検品処理(ステップS1)においては、部分肉ラベル71の個体識別番号を示すバーコードが、検品装置2のバーコードリーダ27によって読み取られる。そして、読み取られた個体識別番号は、検品装置2のラベル印刷部28によって新たなラベル72にバーコードとして印刷される。検品装置2から発行されたラベル72は「継承ラベル」と呼ばれ、中間体商品64が載置される台車69等に貼付される。このような継承ラベル72により、牛肉商品(中間体商品64)と個体識別番号との対応づけが維持される。
【0039】
続く値付け処理(ステップS3)においては、継承ラベル72の個体識別番号を示すバーコードが、計量値付装置3のバーコードリーダ37によって読み取られる。読み取られた個体識別番号は、商品コードとともに計量値付装置3からストアコントローラ1に送信される。一方で、精肉パック65に貼付するための値付ラベル73には、商品コード及び売価を示す一般的なバーコードが印刷される。
【0040】
ストアコントローラ1においては、計量値付装置3から送信された個体識別番号と商品コードとが関連付けられ、個体管理テーブル82の一のレコードとして記憶される。これにより、牛肉商品が精肉パック65として陳列されているときには、その個体識別番号はストアコントローラ1において管理される。
【0041】
精算処理(ステップS5)においては、精肉パック65に付されたバーコードがPOSターミナル4のバーコードリーダ47によって読み取られ、精肉パック65の商品コードがPOSターミナル4に取得される。そして、その商品コードに基づいてストアコントローラ1の個体管理テーブル82から必要な個体識別番号が選択され、選択された個体識別番号がPOSターミナル4のレシート印刷部48によりレシートに印字される。このレシートが消費者に受け渡されることにより、牛肉商品に係る個体識別番号が消費者に提供される。
【0042】
このように店舗情報システム100では、値付け処理(ステップS3)において個体識別番号がストアコントローラ1に送信され、精算処理(ステップS5)において個体識別番号がストアコントローラ1から選択的に取得されるようになっている。以下では、このような値付け処理(ステップS3)及び精算処理(ステップS5)の詳細についてそれぞれ説明する。
【0043】
<1−5.値付け処理>
図11は、値付け処理(ステップS3)の詳細な流れを示す図である。図11中において処理ST1はストアコントローラ1の処理、処理ST3は計量値付装置3の処理を示している。
【0044】
図11中に示す一連の値付け処理は、同一の商品コードの精肉パック65となるべき複数の中間体商品64に対してなされる。つまり、処理後に生成すべき精肉パック65の種類ごとに、図11中に示す一連の値付け処理が一回なされることとなる。以下、このような値付け処理の一回分の対象となる複数の中間体商品64からなるグループを「対象商品グループ」という。本実施の形態では、一の対象商品グループに含まれる全ての中間体商品64は、同一の部分肉61から加工される。以下、図11を参照して値付け処理の流れについて説明する。
【0045】
まず、当該処理後に生成すべき精肉パック65の「商品コード」が、作業員により入力部36を介して計量値付装置3に入力される(ステップST31)。続いて、対象商品グループの「加工日時」(部分肉61から精肉62に加工した日時)が、作業員により入力部36を介して計量値付装置3に入力される(ステップST32)。次に、対象商品グループを載置した台車69等に貼付された継承ラベル72のバーコードがバーコードリーダ37によって読み取られ、対象商品グループに係る「個体識別番号」が計量値付装置3に取得される(ステップST33)。
【0046】
次に、対象商品グループの一の中間体商品64が計量部311によって計量される(ステップST34)。続いて、当該中間体商品64が包装部312によりラップフィルムで包装される。また、このフィルム包装と平行して、中間体商品64から生成される精肉パック65の「売価」がCPU31により導出される。この「売価」は、ステップST31にて入力された「商品コード」に商品テーブルにおいて対応付けられた「単価」、及び、計量結果である「重量」に基づいて導出される。そして、「商品名」及び「売価」等を示す文字列と、ステップST31にて入力された「商品コード」及び「売価」を示すバーコードとが値付ラベル73にラベル処理部38により印刷される。印刷された値付ラベル73は、包装が完了した中間体商品64に対してラベル処理部38によって貼付され、これにより精肉パック65が生成される(ステップST35)。
【0047】
ステップST34,ST35の処理は、対象商品グループに含まれる全ての中間体商品64について繰り返される(ステップST36)。これにより、対象商品グループに含まれる全ての中間体商品64に関して計量、包装、及び、ラベル貼付がなされて、全ての中間体商品64が精肉パック65とされる。
【0048】
全ての中間体商品64についての処理が完了すると(ステップST36にてYes)、計量値付装置3は、ステップST31,ST32においてそれぞれ入力された「商品コード」及び「加工日時」、並びに、ステップST33において継承ラベル72から取得された「個体識別番号」を、ストアコントローラ1に送信し(ステップST37)、値付け処理を終了する。
【0049】
一方、ストアコントローラ1は、これらの「商品コード」、「加工日時」及び「個体識別番号」を受信すると(ステップST11)、これらを個体管理テーブル82の一のレコード82Rとして登録する(ステップST12)。
【0050】
このようにして個体管理テーブル82のレコード82Rは、図11に示す一連の値付け処理がなされるごとに1つ追加されることになる(図9参照。)。つまり、一の対象商品グループと、個体管理テーブル82の一のレコード82Rとが対応することになる。
【0051】
店舗の業務においては、ある「商品コード」に係る精肉パック65に関しての値付け処理は日常的に繰り返し行われる。このことから、個体管理テーブル82において、ある「商品コード」に係るレコード82Rも複数のものが存在することになる。図9の個体管理テーブル82の例では、「商品コード」が「12302」であるレコード82Rが、3つ以上存在している。また一方で、ある「商品コード」に係る精肉パック65の加工元となる部分肉61は順次変更される。したがって、通常、個体管理テーブル82の全体においては複数のレコード82Rによって、一の「商品コード」に関して複数「個体識別番号」が関連付けられることになる。
【0052】
<1−6.精算処理>
図12は、精算処理(ステップS5)の詳細な流れを示す図である。図12中において処理ST1はストアコントローラ1の処理、処理ST4はPOSターミナル4の処理を示している。図12に示す一連の精算処理は、一の顧客が購入を希望する商品群ごとになされるものである。以下、図12を参照して精算処理の流れについて説明する。
【0053】
まず、顧客が購入を希望する商品群のうちの一の商品に付された値付ラベル等のバーコードが、POSターミナル4のバーコードリーダ47によって読み取られ、これにより、当該商品の「商品コード」がPOSターミナル4に取得される。商品が牛肉商品(精肉パック65)の場合にあっては、根付ラベルのバーコードに「商品コード」と「売価」とが含まれることから、「商品コード」とともに「売価」もPOSターミナル4に取得される。そして、取得された「商品コード」に基づいてSRAM44内の商品テーブルが参照され、「商品名」等(PLU商品にあっては「売価(単価)」も含む)のレシート印字に必要なデータがCPU41により取得されて、RAM43に記憶される(ステップST41)。
【0054】
次に、商品が牛肉商品であるか否かが「商品コード」によって判定される(ステップST42)。このような牛肉商品を示す「商品コード」は、POSターミナル4のSRAM44などに予め記憶される。商品が牛肉商品でない場合は、そのまま処理はステップST45に進む。一方、商品が牛肉商品である場合は、当該牛肉商品の個体識別番号をレシートに印字する必要があるため、ストアコントローラ1から必要な個体識別番号を取得するための処理がなされる。
【0055】
すなわち、まず、ステップST41にて値付ラベルのバーコードから取得された「商品コード」がPOSターミナル4からストアコントローラ1に対して送信される(ステップST43)。送信された「商品コード」はストアコントローラ1に受信される(ステップST13)。
【0056】
この「商品コード」の受信に応答して、ストアコントローラ1では、個体管理テーブル82が参照され、個体管理テーブル82において当該「商品コード」が含まれるレコード82RがCPU11により抽出される。前述したように、個体管理テーブル82においては、「商品コード」が含まれるレコード82Rとして複数のものが存在するため、この処理によって複数のレコード82Rが抽出されることになる(ステップST14)。
【0057】
次に、商品マスタ81が参照されて、当該「商品コード」に対応付けられた「販売期間」がCPU11により取得される。一方で、タイマ17からその時点の日時(以下、「現在日時」という。)が取得される。前述したように、「加工日時」から「販売期間」を経過した牛肉商品は撤去される。したがって、「現在日時」から「販売期間」を逆算して得られる日時(以下、「限界日時」という。)より「加工日時」が前となる牛肉商品は販売されておらず、「加工日時」が「限界日時」以降となる牛肉商品のみが販売されていることになる。このため、「販売期間」及び「現在日時」が得られると、続いて、「限界日時」がCPUにより導出される。続いて、個体管理テーブル82から抽出された複数のレコード82Rのうちから、それらの「加工日時」がそれぞれ参照されて「加工日時」が「限界日時」以降となるレコード82RのみがCPU11により選択される(ステップST15)。
【0058】
このようにして選択されたレコード82Rに含まれる「個体識別番号」は、ストアコントローラ1からPOSターミナル4に対して返信される(ステップST16)。送信された「個体識別番号」はPOSターミナル4に受信されてRAM43に記憶され(ステップST44)、処理はステップST45に進む。
【0059】
以上のステップST41〜ST44の処理は、顧客が購入を希望する商品の一に係る処理である。このため、このステップST41〜ST44の処理は顧客が購入を希望する全ての商品に関して繰り返される(ステップST45)。これにより、全ての商品に関しての「商品コード」「商品名」「売価」等のデータがPOSターミナル4のRAM43に記憶されるとともに、牛肉商品に関しては「個体識別番号」がPOSターミナル4のRAM43に記憶されることになる。なお、一の牛肉商品に関して複数の「個体識別番号」が記憶されることもあり得る。
【0060】
全ての商品に関してのデータが得られると、次に、全ての商品に関しての「売価」の合計である「合計金額」がCPU41により演算される(ステップST46)。続いて、釣銭などの演算がなされた後(ステップST47)、レシート印刷部48により、精算結果がレシートとして印刷・発行されて(ステップST48)、精算処理が終了する。
【0061】
発行されたレシートには、一般的に記載される商品の「売価」等とともに、牛肉商品に関しての「個体識別番号」が記載される。図13は、POSターミナル4から発行されたレシート74の一例を示す図である。
【0062】
図に示すように、レシート74においては、顧客が購入した全ての商品の「商品名」及び「売価」並びに「合計金額」等の通常の精算結果を示す文字列74aとともに、牛肉商品に関しての「個体識別番号」を示す文字列74bも印刷される。上述したステップST15において複数の「個体識別番号」が抽出、選択された場合は、その一の牛肉商品に関しては複数の「個体識別番号」を示す文字列がレシートに印刷されることになる。図13の例においては、牛肉商品である「和牛ミンチ」に関しては、2つの「個体識別番号」すなわち「223345」「334456」が印刷されている。
【0063】
<1−7.まとめ>
以上、第1の実施の形態について説明したように、店舗情報システム100においては、値付け処理において牛肉商品の「商品コード」と「個体識別番号」とが対応付けられて個体管理テーブル82のレコードとして記憶される。そして、精算処理において、顧客が購入を希望する牛肉商品の「商品コード」に対応づけられた「個体識別番号」が選択的に抽出されてレシートに印刷される。このため、パックIDなどの個々の商品ごとの識別コードを使用することなく、牛肉商品に係る「個体識別番号」を示したレシートを顧客に提供できる。
【0064】
また、牛肉商品のための値付ラベルにおいては、「商品コード」及び「売価」を含む一般的なバーコードを使用することができ、「個体識別番号」を顧客に提供するために、「個体識別番号」や「パックID」などを示す特別なバーコード等(桁数を増加したバーコードも含む)を印刷する必要もない。さらに、牛肉商品の「個体識別番号」を顧客に提供するために、精算処理を行う作業員が、牛肉商品を取り扱う際に特別な作業を行う必要もない。作業員が、牛肉商品と他の商品とで異なる作業を行う必要があると、作業上においてミスが頻繁に発生するおそれがあるが、このようなミスが発生することもない。
【0065】
また、本実施の形態では、個体管理テーブル82において対象となる「商品コード」に対応づけられた「個体識別番号」のうち、「加工日時」が「限界日時」以降という所定の条件を満足するレコード82Rの「個体識別番号」のみが選択される。これにより、必要な「個体識別番号」のみを正確に顧客に提供することができることになる。
【0066】
<2.第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。第1の実施の形態においては「加工日時」に基づいて個体識別番号を選択するようにしていたが、第2の実施の形態においては個体管理テーブル82の各レコードに牛肉商品の在庫量を示す「在庫重量」が含まれており、この「在庫重量」に基づいて個体識別番号が選択されるようになっている。なお、本実施の形態の店舗情報システム100の構成及び動作は、第1の実施の形態とほぼ同様であるため、以下では、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0067】
図14は、本実施の形態の個体管理テーブル82の一例を示す図である。図に示すように、本実施の形態の個体管理テーブル82においては、「加工日時」、「商品コード」及び「個体識別番号」の他さらに「加工総重量」及び「在庫重量」が各レコード82Rごとに関連付けられて登録されている。ここで「加工総重量」とは、当該レコード82Rに対応する対象商品グループに含まれる全ての中間体商品64の重量の合計を示すものである。一方、「在庫重量」とは、当該レコード82Rに係る牛肉商品に関して店舗に在庫として存在する重量を示すものである。
【0068】
本実施の形態においても、このような個体管理テーブル82のレコード82Rは、値付け処理において追加される。図15は、本実施の形態の値付け処理の詳細な流れを示す図である。図15中において処理SP1はストアコントローラ1の処理、処理SP3は計量値付装置3の処理を示している。
【0069】
計量値付装置3におけるステップSP31〜SP36の処理は、図11に示すステップST31〜ST36の処理とほぼ同様である。したがってこの処理により、対象商品グループに含まれる全ての中間体商品64に関して計量、包装、及び、ラベル貼付がなされて、全ての中間体商品64が精肉パック65とされる。ただし、ステップSP34においては、中間体商品64の計量結果たる重量がRAM33に記憶され、その記憶状態が維持される。これにより、対象商品グループに含まれる全ての中間体商品64についての処理が完了した時点においては(ステップSP36にてYesのとき)、全ての中間体商品64の重量がRAM33に記憶されることになる。
【0070】
全ての中間体商品64についての処理が完了すると、RAM33に記憶された全ての中間体商品64の重量が合計されて「加工総重量」がCPU31により演算される(ステップSP37)。そして、「加工総重量」が導出されると、続いて、「商品コード」、「加工日時」、「個体識別情報」及び「加工総重量」が計量値付装置3からストアコントローラ1に送信される(ステップSP38)。
【0071】
送信されたこれらの「商品コード」、「加工日時」、「個体識別情報」及び「加工総重量」はストアコントローラ1において受信され(ステップSP11)、個体管理テーブル82の一のレコード82Rとして登録される(ステップSP12)。このとき、牛肉商品は精肉パック65とされたばかりで未販売のため、当該レコード82Rの「在庫重量」には「加工総重量」と同一の重量値が登録される。この「在庫重量」は、精肉パック65としての牛肉商品が顧客に販売されるとその販売された重量に基づいて調整されることになるが、このような調整は精算処理においてなされるようになっている。
【0072】
図16は、本実施の形態の精算処理の詳細な流れを示す図である。図16中において、処理SP1はストアコントローラ1の処理、処理SP4はPOSターミナル4の処理を示している。
【0073】
まず、第1の実施の形態の図12の処理と同様に、顧客が購入を希望する商品群のうちの一の商品に付されたバーコードが、POSターミナル4のバーコードリーダ47によって読み取られる。そして、これに基づいて、当該商品の「商品コード」、「商品名」及び「売価」がPOSターミナル4のRAM43に記憶される(ステップSP41)。
【0074】
次に、商品が牛肉商品(精肉パック65)であるかが判定され(ステップSP42)、商品が牛肉商品でない場合はそのまま処理はステップSP45に進む。一方で、商品が牛肉商品である場合は、個体識別番号をレシートに印字するために、ストアコントローラ1から個体識別番号を取得する処理がなされる。
【0075】
すなわち、まず、ステップSP41にて値付ラベルのバーコードから取得された「商品コード」及び「売価」がPOSターミナル4からストアコントローラ1に対して送信される(ステップSP43)。なお、図12の処理では「商品コード」のみを送信すると説明したが、本実施の形態では「商品コード」の他に「売価」も送信される。送信された「商品コード」及び「売価」は、ストアコントローラ1に受信される(ステップSP13)。
【0076】
この「商品コード」の受信に応答して、ストアコントローラ1では、個体管理テーブル82が参照され、個体管理テーブル82において当該「商品コード」が含まれるレコード82RがCPU11により抽出される(ステップSP14)。
【0077】
次に、個体管理テーブル82から抽出された複数のレコード82Rのうちから、それらの「在庫重量」がそれぞれ参照されて「在庫重量」が「0」でないレコード82RのみがCPU11により選択される(ステップSP15)。ここで、「在庫重量」が「0」とは、当該レコード82Rに係る牛肉商品の在庫が存在しないことを示している。このため、在庫が存在する牛肉商品に係るレコード82R、すなわち、「在庫重量」が「0」でないレコード82Rのみが選択される。
【0078】
このようにして選択されたレコード82Rに含まれる「個体識別番号」は、ストアコントローラ1からPOSターミナル4に対して返信される(ステップSP16)。送信された「個体識別番号」はPOSターミナル4に受信されてRAM43に記憶され(ステップSP44)、処理はステップSP45に進む。このようなステップSP41〜SP44の処理は顧客が購入を希望する全ての商品に関して繰り返され、全ての商品に関してのデータが取得される(ステップSP45)。
【0079】
全ての商品に関してのデータが得られると、以降のステップSP46〜SP48では、図12のステップST46〜ST48と同様の処理がPOSターミナル4においてなされる。これにより、POSターミナル4からは、商品の「売価」等とともに牛肉商品に関しての「個体識別番号」が記載されたレシート74(図13参照。)が発行されることになる。
【0080】
一方で、本実施の形態のストアコントローラ1は、「個体識別番号」をPOSターミナル4に送信した後(ステップSP16の後)において、個体管理テーブル82のレコード82Rの「在庫重量」を調整する処理を行う。
【0081】
すなわち、まず、販売された牛肉商品の重量(以下、「販売重量」という。)がCPU11によって導出される。この「販売重量」は、ステップSP13においてPOSターミナル4から受信した「売価」に基づいて逆算される。すなわち、ステップSP13において受信した「売価」を、ステップSP13において受信した「商品コード」に係る「単価」で除算することにより、「販売重量」が導出される。この演算に用いる「単価」については、商品マスタ81が参照される(ステップSP17)。
【0082】
「販売重量」が導出されると、ステップSP15において選択されたレコード82Rの「在庫重量」から「販売重量」がCPU11によって減算される。このような処理により、「販売重量」が実際の牛肉商品の販売量に基づいて調整されることになる(ステップSP18)。
【0083】
以上、第2の実施の形態について説明したように、本実施の形態では、個体管理テーブル82において対象となる「商品コード」に対応づけられた「個体識別番号」のうち、「在庫重量」が「0」でない所定の条件を満足するレコード82Rの「個体識別番号」のみが選択される。これにより、必要な「個体識別番号」のみを正確に顧客に提供することができることになる。
【0084】
また、「在庫重量」は、販売された牛肉商品の「売価」に基づいて調整される。したがって、本実施の形態においても、牛肉商品のための値付ラベルにおいては、「商品コード」及び「売価」を含む一般的なバーコードを使用することができ、「個体識別番号」を顧客に提供するために、牛肉商品の「重量」などを示す特別なバーコード等(桁数を増加したバーコードも含む)を印刷する必要もない。
【0085】
<3.変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、この発明は上記実施の形態に限定されるものではなく様々な変形が可能である。
【0086】
上記第1の実施の形態では、「加工日時」に基づいて個体識別番号を選択するようにしていたが、この選択に利用される時間情報は「加工日時」に限定されない。例えば、入荷した日時や、入荷元において加工した日時や出荷した日時など、商品を取り扱った時間を示す時間情報であればどのような情報であっても個体識別番号の選択に利用することができる。
【0087】
また、第2の実施の形態では、「在庫重量」に基づいて個体識別番号を選択するようにしていたが、この選択に利用される在庫情報は「在庫重量」に限定されず、例えば、在庫としての商品の個数(在庫数)などを利用してもよい。この場合においては、販売した商品の個数(販売数)に基づいて在庫数を調整すればよい。
【0088】
また、上記実施の形態では、「在庫重量」としきい値としての「0」とを比較することにより商品の在庫の有無を判断していたが、この判断に用いるしきい値としては「0」以上の所定の値を採用してもよい。
【0089】
また、時間情報と在庫情報との双方に基づいて、個体識別番号を選択するようにしてもよい。すなわち、時間情報が所定の条件を満足し、かつ、在庫情報が所定の条件を満足した個体管理テーブルのレコードの個体識別情報のみを選択するようにしてもよい。例えば、個体管理テーブルとして図14に示すものと同様のものを使用し、「加工日時」が「限界日時」以降であり、かつ、「在庫重量」が「0」でないレコード82Rの「個体識別情報」のみを選択するなどが考えられる。
【0090】
また、上述の説明は、主として牛肉商品を対象として説明していたが、もちろん、本発明に係る技術は、牛肉商品以外の他の食品商品にも適用することが可能である。例えば、牛肉と同様の畜産製品たる豚肉や鶏肉などの精肉商品、マグロなどの養殖水産物、及び、農産物等の生鮮食料品においては特に有効に本発明に係る技術を同様に適用することが可能である。
【0091】
また、商品の加工元となった材料個体を識別するための個体識別情報は、上述した個体識別番号のように数字を用いたものに限定されるものではなく、数字、文字、記号あるいはそれらの組合せなど、どのようなものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】店舗情報システムの構成を示す図である。
【図2】牛肉商品を取り扱う処理の流れを示す図である。
【図3】牛肉商品の形態の遷移を示す図である。
【図4】ストアコントローラの構成を機能ブロックにて示す図である。
【図5】検品装置の構成を機能ブロックにて示す図である。
【図6】計量値付装置の構成を機能ブロックにて示す図である。
【図7】POSターミナルの構成を機能ブロックにて示す図である。
【図8】商品マスタの一例を示す図である。
【図9】第1の実施の形態の個体管理テーブルの一例を示す図である。
【図10】牛肉商品の個体識別番号の管理手法の概要を説明する図である。
【図11】第1の実施の形態の値付け処理の詳細な流れを示す図である。
【図12】第1の実施の形態の精算処理の詳細な流れを示す図である。
【図13】レシートの一例を示す図である。
【図14】第2実施の形態の個体管理テーブルの一例を示す図である。
【図15】第2実施の形態の値付け処理の詳細な流れを示す図である。
【図16】第2実施の形態の精算処理の詳細な流れを示す図である。
【符号の説明】
【0093】
1 ストアコントローラ
2 検品装置
3 計量値付装置
4 POSターミナル
61 部分肉
64 中間体商品
65 精肉パック
72 継承ラベル
73 値付ラベル
74 レシート
82 個体管理テーブル
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品の商品の情報を処理する商品情報処理システムであって、
商品の種類を示す商品コードと、当該商品の加工元となった材料個体を識別するための個体識別情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、
顧客が購入を希望する商品の商品コードを取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した前記商品コードに対応付けられた前記個体識別情報のうち、所定の条件を満たす個体識別情報を選択する選択手段と、
前記選択手段に選択された前記個体識別情報をレシートに印字する印字手段と、
を備えることを特徴とする商品情報処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の商品情報処理システムにおいて、
前記記憶手段において、前記商品コードと前記個体識別情報とを対応付けた各レコードは、前記商品コードが示す商品を取り扱った時間を示す時間情報を含むものであり、
前記選択手段は、前記時間情報が所定の条件を満たすレコードの前記個体識別情報のみを選択することを特徴とする商品情報処理システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の商品情報処理システムにおいて、
前記記憶手段において、前記商品コードと前記個体識別情報とを対応付けた各レコードは、前記商品コードが示す商品の在庫量を示す在庫情報を含むものであり、
前記商品の販売量に基づいて前記在庫情報を調整する調整手段、
をさらに備え、
前記選択手段は、前記在庫情報が所定の条件を満たすレコードの前記個体識別情報のみを選択することを特徴とする商品情報処理システム。
【請求項1】
食品の商品の情報を処理する商品情報処理システムであって、
商品の種類を示す商品コードと、当該商品の加工元となった材料個体を識別するための個体識別情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、
顧客が購入を希望する商品の商品コードを取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した前記商品コードに対応付けられた前記個体識別情報のうち、所定の条件を満たす個体識別情報を選択する選択手段と、
前記選択手段に選択された前記個体識別情報をレシートに印字する印字手段と、
を備えることを特徴とする商品情報処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の商品情報処理システムにおいて、
前記記憶手段において、前記商品コードと前記個体識別情報とを対応付けた各レコードは、前記商品コードが示す商品を取り扱った時間を示す時間情報を含むものであり、
前記選択手段は、前記時間情報が所定の条件を満たすレコードの前記個体識別情報のみを選択することを特徴とする商品情報処理システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の商品情報処理システムにおいて、
前記記憶手段において、前記商品コードと前記個体識別情報とを対応付けた各レコードは、前記商品コードが示す商品の在庫量を示す在庫情報を含むものであり、
前記商品の販売量に基づいて前記在庫情報を調整する調整手段、
をさらに備え、
前記選択手段は、前記在庫情報が所定の条件を満たすレコードの前記個体識別情報のみを選択することを特徴とする商品情報処理システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2006−72748(P2006−72748A)
【公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−255893(P2004−255893)
【出願日】平成16年9月2日(2004.9.2)
【出願人】(000147833)株式会社イシダ (859)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年9月2日(2004.9.2)
【出願人】(000147833)株式会社イシダ (859)
【Fターム(参考)】
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