説明

回転接続装置

【課題】可撓性平形ケーブルがスライド移動することによる異音発生を防止する。
【解決手段】相対的に回転可能に設けた内側ケース7と外側ケース9とで形成される環状空間に可撓性平形ケーブル10が渦巻き状に収容され、その渦巻き状をした平形ケーブル10の内面側に、その長手方向に沿って部分的に硬度調整用シート材11が取り付けられている。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車のステアリング等の回転部分に用いられる回転接続装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図5に示すように、自動車においては、ボディ1側で回転自在に支持されたステアリングシャフト2のステアリングホイール3に、エアーバック4やホーンスイッチ等が内蔵されたものがある。この場合、固定のボディ1側に対してステアリングホイール3側が回転するから、ボディ1側のワイヤハーネス17とステアリングホイール3側のエアーバック4等のワイヤハーネス18とが回転に伴って捻られるようになるので、各ワイヤハーネス17、18の電線を直接的に接続することができない。
【0003】このため、図6及び図7に示すように、ステアリングホイール3にピン部7aで回転不自在に取付るローター(内側ケース)7と、ボディ1側のベースケース8に回転不自在に取付るケース(外側ケース)9との間の環状空間に可撓性平形ケーブル(FFC…フレキシブルフラットケーブル)10をループ状に丸めて介設して、ローター7とケース9とをCリング11で相対回転可能に結合してなるステアリング用回転接続装置12が設けられている。
【0004】上記ボディ1側のベースケース8には、方向指示レバー13やワイパーレバー14等を有するコンビネーションスイッチ15が組み込まれると共に、この方向指示レバー13をステアリングホイール3の切り戻し時にOFF位置に戻すためのキャンセルボス16をステアリングホイール3にピン部16aで回転不自在に取り付けている。
【0005】そして、端末部材6a内において可撓性平形ケーブル10の導体の内端部に接続したワイヤハーネス6のコネクタ17bをエアーバック4等のワイヤハーネス18のコネクタ18aに嵌合すると共に、端末部材5a内において可撓性平形ケーブル10の導体の外端部に接続したワイヤハーネス5のコネクタ17cをボディ側のワイヤハーネス17のコネクタ17aに嵌合することにより、可撓性平形ケーブル10の巻き締まり性と巻き戻り性を利用して、ステアリングホイール3側のエアーバック4等のワイヤハーネス18とボディ1側のワイヤハーネス17とを電気的に接続するようになっている。図5中の7bは、内側ケース7に設けられたホルダーであり、このホルダー7bには端末部材6aが装着される。また、9bは外側ケース9に設けられたホルダーであり、このホルダー9bには端末部材5aが装着される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ローター7とケース9との間の環状空間に設けられた可撓性平形ケーブル10は、ステアリングホイール3の回転状況によって、図8(a)、(b)および(c)に示すように変化する。図8(a)はステアリングホイール3を右回転エンド位置にした状態を示し、図8(b)はステアリングホイール3を左回転エンド位置にした状態を、図8(c)はステアリングホイール3を途中位置にした状態を示す。
【0007】つまり、図8(a)に示すように、右回転エンド位置までステアリングホイール3を回転させた場合には、可撓性平形ケーブル10がローター7に巻き取られた状態となる。一方、図8(b)に示すように、左回転エンド位置までステアリングホイール3を回転させた場合には、可撓性平形ケーブル10がケース9の内面に張り付いた状態となる。そして、図8(c)に示すように、途中の位置までステアリングホイール3を回転させた場合には、可撓性平形ケーブル10が相互に接近する内側のケーブル部分と外側のケーブル部分との間に隙間を有する状態で渦巻き状となる。この場合の可撓性平形ケーブル10の巻き状態は、ステアリングホイール3を操作する都度異なり、一定状態になることは非常に希である。
【0008】したがって、図8(a)および(b)に示すように左右の回転エンド位置までステアリングホイール3を回転させた場合には、可撓性平形ケーブル10がローター7やケース9に殆ど固定された状態となり、支障はない。しかし、図8(c)に示すように、途中の位置までステアリングホイール3を回転させた場合には、可撓性平形ケーブル10が相互に接近する内側のケーブル部分と外側のケーブル部分との間に隙間を有する状態で渦巻き状となって一定状態とならないため、可撓性平形ケーブル10は容易にスライドして移動してしまう。
【0009】このため、自動車の走行に伴ってステアリング用回転接続装置12が振動する状態におかれると、可撓性平形ケーブル10のスライド移動により異音が発生するという問題がある。
【0010】本発明は、このような従来技術の課題を解決すべくなされたものであり、可撓性平形ケーブルがスライド移動することによる異音発生を防止することができる回転接続装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の回転接続装置は、相対的に回転可能に設けた内側ケースと外側ケースとで形成される環状空間に可撓性平形ケーブルが渦巻き状に収容された回転接続装置であって、渦巻き状をした平形ケーブルの内面側および外面側の少なくとも一方に、その長手方向に沿って部分的に所定形状をした硬度調整用シート材が取り付けられていることを特徴とする。
【0012】この構成にあっては、平形ケーブルがシート材取付け部分で硬く、その以外の部分が軟らかい。このため、渦巻き状をした平形ケーブルが内側ケースに巻き取られた状態と外側ケースに張り付いた巻き緩められた状態との途中状態において、図1や図3に示すように、シート材取付け部分がシート材の形状になり、一方シート材を取り付けていないケーブル部分が両側のシート材とその間の平形ケーブルの弾性力とに応じた形状になる。
【0013】よって、相互に近接する内、外側ケーブル部分の形状が異なって、両ケーブル部分がスポット的に当接する状態になり、平形ケーブルがスライド移動し難くなって異音発生が防止される。
【0014】この場合において、請求項2のように、前記硬度調整用シート材は直線状になっているものを用いている構成とすることができる。この構成にあっては、図1に示すような状態にできる。また、この状態は、請求項3のように、前記硬度調整用シート材は、前記渦巻き状をした平形ケーブルが前記外側ケースに巻き緩められた状態における曲率よりも小さい曲率に曲げられているものを用いている構成とすることでも確保される。
【0015】また、本発明の回転接続装置において、前記硬度調整用シート材は、前記渦巻き状をした平形ケーブルが前記内側ケースに巻き締められた状態における曲率よりも大きい曲率に曲げられているものを用いている構成とすることができる。
【0016】この構成とした場合には、図3のように、相互に近接する内、外側ケーブル部分の形状が異なって、両ケーブル部分がスポット的に当接する状態になり、平形ケーブルがスライド移動し難くなって異音発生が防止される。
【0017】なお、直線状のシート材と曲げられているシート材とは、混合して使用するようにしてもよい。
【0018】また、本発明の回転接続装置において、前記シート材は、その外表面に凹凸が設けられている構成とすることができる。
【0019】この構成にあっては、シート材の外表面に凹凸が存在するため、相互に近接する内、外側ケーブル部分が接触しても、その接触面積を小さくすることが可能となり、ケース内に潤滑グリースを塗布した場合に発生する別の異音を抑制することが可能になる。すなわち、ケース内に潤滑グリースを塗布した場合には、グリースの粘性により近接する内外ケーブル部分どうしが引っ付き、平形ケーブルの巻き締めや巻き緩めに伴って前記内外ケーブル部分が離れる際に、異音が発生する。これに対して、上述のようにシート材の外表面に凹凸を存在させて、相互に近接する内、外側ケーブル部分が接触する面積を小さくする場合には、近接する内外ケーブル部分どうしが引っ付き難くなり、その結果、内外ケーブル部分が離れる際に発生する異音を抑制することが可能になる。
【0020】このようにシート材の外表面に凹凸を設けて接触面積を小さくする場合は、シート材が直線状をしているときや、渦巻き状をした平形ケーブルが外側ケースに巻き緩められた状態における曲率よりも小さい曲率にシート材が曲げられているとき、請求項6のように、前記シート材はその外表面に凹凸が設けられ、該シート材が、渦巻き状をした平形ケーブルの内面側に取り付けられている構成とすることが好ましい。
【0021】一方、硬度調整用シート材が、渦巻き状をした平形ケーブルが内側ケースに巻き締められた状態における曲率よりも大きい曲率に曲げられているときは、請求項7のように、前記シート材はその外表面に凹凸が設けられ、該シート材が、渦巻き状をした平形ケーブルの外面側に取り付けられている構成とすることが好ましい。
【0022】このようにすることで、実質的に接触面積を小さくすることが可能になる。
【0023】また、本発明の回転接続装置において、前記シート材における外表面の凹部分が貫通穴となっている構成とすることが好ましい。
【0024】この構成とした場合には、凹部分が深くなり、潤滑グリースが凹部分に貯まっても、本発明の効果を長期間にわたり維持することが可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態を具体的に説明する。
(第1実施形態)図1は、第1実施形態に係る回転接続装置を示す平面図である。この図1は、図8(c)に対応し、ステアリングホイールを途中位置にした状態を示す。なお、図8と同一部分には同一番号を付している。
【0026】この回転接続装置は、相対的に回転可能に設けた内側ケース7と外側ケース9とで形成される環状空間に、可撓性平形ケーブル10が渦巻き状に収容されている。内側ケース7は、ステアリングホイールに回転不自在に取り付けられ、外側ケース9はボディ側のベースケースに回転不自在に取り付けられており、ステアリングホイールの回転により内側ケース7が外側ケース9に対して相対的に回転する。
【0027】上記渦巻き状をした平形ケーブル10の内端部は、内側ケース7に取り付けられた端末部材6aにおいて、外部のワイヤハーネスと電気的に接続されている。平形ケーブル10の外端部は、外側ケース9に取り付けられた端末部材5aにおいて、外部のワイヤハーネスと電気的に接続されている。
【0028】このような渦巻き状をした平形ケーブル10における内面側に、その長手方向に沿って適長離隔して部分的に硬度調整用シート材11が取付けられ、かつ、そのシート材11の平形ケーブル10とは反対側の外表面には、後述する凹凸が設けられている。
【0029】図2(a)は、上記シート材11が取り付けられた平形ケーブル10を示す正面図、(b)はその平面図、(c)は(b)のC−C線による正面断面図である。
【0030】シート材11は、例えば樹脂製の矩形板状をしたものであり、片面側に凸部(ハッチングを付している)11aと凹部11bとが約半々の千鳥状に配設された構成となっている。このシート材11は、凸部11aおよび凹部11bを外表面側にして平形ケーブル10に、例えば接着等されて取付けられている。
【0031】このように構成された第1実施形態の回転接続装置においては、平形ケーブル10が可撓性のものからなる故に、平形ケーブル10のシート材11取付け部分では硬く、その以外の部分が軟らかい。
【0032】このため、図1に示すようにステアリングホイールを回転させて、渦巻き状をした平形ケーブル10を内側ケースに巻き取られた状態と外側ケースに張り付いた状態との途中状態にし、これに伴って平形ケーブル10が相互に接近する内側のケーブル部分と外側のケーブル部分との間に隙間を有する状態で渦巻き状となっていても、平形ケーブル10におけるシート材取付け部分がシート材11の形状になり、一方シート材11を取り付けていない平形ケーブル10の部分が外側に突出した曲がった状態になる。
【0033】よって、内側の外側に曲がった平形ケーブル10部分が、近接する外側ケーブル部分にスポット的に当接する状態になるため、可撓性平形ケーブル10がスライド移動することによる異音発生を防止することができる。また、内側の外側に曲がった平形ケーブル10部分が、近接する外側ケーブル部分に設けたシート材11の凹凸にした外表面に当接するので、両ケーブル間での接触面積が小さくなる。その結果、内外ケーブル部分に、潤滑グリースが存在する状態であっても、内外ケーブル部分の引っ付く箇所が断片的かつ小面積化となる故に、その内外ケーブル部分が離れるときに異音を発生し難くできる。
【0034】なお、この構成にあっては、相互に当接する内外ケーブル部分における外側ケーブルの内面側に外表面を凹凸にしたシート材11が存在するように、各シート材11を取り付けることが重要である。
【0035】また、第1実施形態では、外表面に凹凸が形成された直線状のシート材11を用いているので、そのシート材11を平形ケーブル10の内面側に取り付けるようにしているが、接触面積の小面積化を考慮しない場合には、外表面をフラットに形成された直線状のシート材を用いると共に、そのシート材を平形ケーブルの内面側と外面側のいずれか一方に取り付ければよい。このようにしても、内側の外側に曲がった平形ケーブル10部分が、近接する外側ケーブル部分にスポット的に当接する状態になるため、可撓性平形ケーブル10がスライド移動することによる異音発生を防止することができる。
【0036】また、第1実施形態においては、平形ケーブル10の長手方向の全長にわたりシート材11を取り付けているが、本発明はこれに限らず、平形ケーブル10の長手方向の一部、たとえば中間領域にシート材11を取り付けるようにしてもよい。
【0037】また、第1実施形態においては、硬度調整用シート材11としては直線状になしたものを使用しているが、本発明はこれに限らない。例えば、硬度調整用シート材として、渦巻き状をした平形ケーブル10が外側ケースに巻き緩められた状態における曲率よりも小さい曲率に曲げられているものを使用してもよく、この構成のシート材を使用する場合にも同様の効果が得られることは勿論である。
(第2実施形態)図3は、第2実施形態に係る回転接続装置を示す平面図である。この図3は、図8(c)に対応し、ステアリングホイールを途中位置にした状態を示す。なお、図1と同一部分には同一番号を付している。
【0038】第2実施形態の回転接続装置は、渦巻き状をした平形ケーブル10における外面側に長手方向に沿って部分的に、湾曲した硬度調整用シート材12が取り付けられ、かつ、そのシート材12の外表面には第1実施形態と同様の凹凸が設けられている。
【0039】図4は、上記シート材12が取り付けられた平形ケーブル10を示す平面図である。
【0040】シート材12は、例えば樹脂製の矩形板状に形成したものを、例えばこの図示例では弓状に湾曲させたものであり、その湾曲部分の曲率は、渦巻き状をした平形ケーブル10が内側ケース7に巻き締められた状態における曲率よりも大きくなっている。シート材12の片面側は、図2(b)に示すように凸部12aと凹部12bとが約半々の千鳥状に配設された構成となっている。このシート材12は、凸部12aおよび凹部12bを外表面側にして平形ケーブル10の外面側に、例えば接着等されて取付けられている。
【0041】この構成の第2実施形態の回転接続装置にあっては、平形ケーブル10がシート材12取付け部分で硬く、その以外の部分が軟らかい。このため、渦巻き状をした平形ケーブル10が内側ケース7に巻き取られた状態と外側ケース9に張り付いた状態との途中状態において、図4に示すように、平形ケーブル10のシート材12取付け部分がシート材12の湾曲形状になり、その外側に湾曲したシート材12の一部が、その外側の平形ケーブル部分にスポット的に当接する状態になって(図3参照)、平形ケーブル10が一定の位置・姿勢に保持されることとなる。その結果、可撓性平形ケーブル10がスライド移動することによる異音発生を防止することができる。なお、シート材12を取り付けていないケーブル10部分は、図4に示すように両側のシート材12とその間の平形ケーブル10の弾性力とに応じた形状(自然状態)になる。この例では、両側のシート材12の間の平形ケーブル10は直線状になる。
【0042】また、この状態において、外側の平形ケーブル部分にスポット的に当接する外側に湾曲したシート材12の外表面が凹凸であるため、相互に近接する内、外側の両ケーブル間での接触面積が小さくなる。その結果、内外ケーブル部分に、潤滑グリースが存在する状態であっても、内外ケーブル部分の引っ付く箇所が断片的かつ小面積化となる故に、その内外ケーブル部分が離れるときに異音を発生し難くできる。
【0043】なお、上述した第2実施形態においては、外表面に凹凸が形成された弓状のシート材を用いているので、そのシート材を平形ケーブル10の外面側に取り付けるようにしているが、接触面積の小面積化を考慮しない場合には、外表面を平滑に形成された弓状のシート材を用いると共に、そのシート材を平形ケーブルの内面側と外面側のいずれか一方に取り付ければよい。このようにしても、内側の外側に曲がった平形ケーブル10部分が、近接する外側ケーブル部分にスポット的に当接する状態になるため、可撓性平形ケーブル10がスライド移動することによる異音発生を防止することができる。
【0044】また、第2実施形態においては、平形ケーブル10の長手方向の全長にわたりシート材12を取り付けているが、本発明はこれに限らず、平形ケーブル10の長手方向の一部、たとえば中間領域にシート材12を取り付けるようにしてもよい。
【0045】また、上述した第1、第2実施形態では、シート材11、12に凹凸を形成する凹部11b、12bと凸部11a、12aとが約半々の比率で形成しているが、本発明はこれに限らず、凹部と凸部との比率は任意に設定してもよい。
【0046】また、上述した第1、第2実施形態では、シート材11、12に凹凸を形成する凹部11b、12bが凸部11a、12aよりも薄肉の窪みとして形成されているが、本発明はこれに限らず、凹部11b、12bの部分が貫通穴として形成してもよい。この構成とした場合には、凹部11b、12bの部分が深くなり、グリースが凹部11b、12bの部分に貯まっても、本発明の効果を長期間にわたり維持することが可能となる。
【0047】また、上述した説明では本発明に係る回転接続装置を自動車のステアリング部に設ける場合を例に挙げて説明しているが、本発明は自動車のステアリング部に限らず、回転が伴う箇所であって、しかも振動などにより平形ケーブルが異音を発生する虞れのある箇所に、同様にして適用することが可能である。
【0048】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の回転接続装置は、渦巻き状をした平形ケーブルの内面側および外面側の少なくとも一方に、その長手方向に沿って部分的に所定形状をした硬度調整用シート材が取り付けられているので、平形ケーブルがシート材取付け部分で硬く、その以外の部分が軟らかいため、渦巻き状をした平形ケーブルが内側ケースに巻き取られた状態と外側ケースに張り付いた巻き緩められた状態との途中状態において、シート材取付け部分がシート材の形状になり、一方シート材を取り付けていないケーブル部分が両側のシート材とその間の平形ケーブルの弾性力とに応じた形状になる。よって、相互に近接する内、外側ケーブル部分の形状が異なって、両ケーブル部分がスポット的に当接する状態になり、平形ケーブルがスライド移動し難くなって異音発生が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る回転接続装置を示す平面図であり、ステアリングホイールを途中位置にした状態を示す。
【図2】(a)は、第1実施形態に係る回転接続装置を構成するシート材が取り付けられた平形ケーブルを示す正面図、(b)はそ平面図、(c)は(b)のC−C線による正面断面図である。
【図3】第2実施形態に係る回転接続装置を示す平面図であり、ステアリングホイールを途中位置にした状態を示す。
【図4】第2実施形態に係る回転接続装置を構成するシート材が取り付けられた平形ケーブルを示す平面図である。
【図5】回転接続装置を有するステアリング部の分解正面図である。
【図6】図5の組立て拡大正面断面図である。
【図7】ステアリング用回転接続装置の分解斜視図である。
【図8】従来のステアリング用回転接続装置を示す図であり、(a)はステアリングホイールを右回転エンド位置にした状態を示し、(b)はステアリングホイールを左回転エンド位置にした状態を、(c)はステアリングホイールを途中位置にした状態を示す。
【符号の説明】
7 内側ケース
9 外側ケース
10 平形ケーブル
11、12 シート材
11a、12a 凸部
11b、12b 凹部

【特許請求の範囲】
【請求項1】 相対的に回転可能に設けた内側ケースと外側ケースとで形成される環状空間に可撓性平形ケーブルが渦巻き状に収容された回転接続装置であって、渦巻き状をした平形ケーブルの内面側および外面側の少なくとも一方に、その長手方向に沿って部分的に所定形状をした硬度調整用シート材が取り付けられていることを特徴とする回転接続装置。
【請求項2】 前記硬度調整用シート材は直線状になっているものを用いていることを特徴とする請求項1に記載の回転接続装置。
【請求項3】 前記硬度調整用シート材は、前記渦巻き状をした平形ケーブルが前記外側ケースに巻き緩められた状態における曲率よりも小さい曲率に曲げられているものを用いていることを特徴とする請求項1に記載の回転接続装置。
【請求項4】 前記硬度調整用シート材は、前記渦巻き状をした平形ケーブルが前記内側ケースに巻き締められた状態における曲率よりも大きい曲率に曲げられているものを用いていることを特徴とする請求項1に記載の回転接続装置。
【請求項5】 前記シート材は、その外表面に凹凸が設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の回転接続装置。
【請求項6】 前記シート材はその外表面に凹凸が設けられ、該シート材が、渦巻き状をした平形ケーブルの内面側に取り付けられていることを特徴とする請求項2または3に記載の回転接続装置。
【請求項7】 前記シート材はその外表面に凹凸が設けられ、該シート材が、渦巻き状をした平形ケーブルの外面側に取り付けられていることを特徴とする請求項4に記載の回転接続装置。
【請求項8】 前記シート材における外表面の凹部分が貫通穴となっていることを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載の回転接続装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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