説明

型枠装置

【課題】小型で製造コストを低く抑えても脱型が容易な型枠装置を提供すること。
【解決手段】定盤50上に配置される側枠30を利用して形成される空間内にコンクリートを流し込んで硬化させるためのコンクリート型枠装置20であって、前記側枠の移動を案内する案内手段を有するものにおいて、前記案内手段として、第1の案内手段21と、第2の案内手段22とを備えており、前記第1の案内手段が、前記定盤50の側方に向かって延びるレール31と、前記側枠30の底部に設けられ、回転して前記レール上を移動する車輪32とを有しており、前記第2の案内手段22が、前記定盤50側に設けられ、前記レールと平行に延びる案内ロッド58と、前記側枠底部に設けられ、前記案内ロッドに緊密に装着されて、該案内ロッドと協働して前記側枠の移動を案内するための移動支持体45とを有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリートを流し込んで硬化させ、梁や柱等を成形するためのコンクリート型枠装置に係り、特に、脱型構造を工夫したコンクリート型枠装置の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、定盤を利用して型枠を形成し、型内にコンクリートを打設して、硬化後に脱型するコンクリート型枠の構造には種々のものが知られている。
例えば、特許文献1に記載のものは、定盤10の側面に当接する側枠11,12の下方に軸受13,13を突設し、これら軸受13に枢軸15を通して、該枢軸15回りに側枠を回動させることにより、型枠の形成と、分解、ばらしを容易にするというものである(第3図、第4図参照)。
【0003】
しかしながら、特許文献1の構造では、ある程度小型のものに向いているが、例えば、マンションの柱や梁といった大掛かりなものを形成するための型枠装置における、大きくて重い側枠では、脱型などに際して回動させるのは困難である。
【0004】
そこで、大型の側枠を脱型する手法として、例えば図8、図9のような構造のものが知られている。
図8において、コンクリート型枠は、定盤1の側部に立設される側枠2を有している。
この側枠2は、かなりの重量があり、高さもありパネル状のものであるから、型枠を組んだり、これを脱型・分解したりする際には、その移動をガイドすることが好ましい。
このため、図8に示されているように、定盤1下方で、その側方に向かって延びるH型鋼材8の上に位置して、側枠2の下端に接続し、該H型鋼材8の長さ方向に長いベース部3が設けられている。
【0005】
このベース部3は斜めの補強材5が接続されて、側枠2が図の左右方向に倒れこむことを防止するとともに、その下端には長さ方向に複数並ぶガイドローラ4,4が設けられている。
図9は、図8のA−A断面図である。
図9に示すように、ガイドローラ4は、H型鋼材8の上に配置され、中央に突条を備えるガイドレール7に、ローラ溝をはめ込むことにより矢印方向にずれないようにされている。
これにより、図8の矢印で示すスライド方向に側枠2を移動させることができるようになっている。
側枠2は、このように脱型することで、傾いたり倒れたりすることなく、適切に脱型することができる。
なお、上記ベース部3およびガイドローラ4は、図8において、側枠2の紙面に垂直な方向に平行に所定間隔で多数組設けられている。
【0006】
【特許文献1】特開昭60−4006号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このように、図8のコンクリート型枠では、大型の側枠をずれなく適切に脱型することができるが、他方、このような構造であると製造コストが非常に大きくなってしまう。
具体的には、図8のコンクリート型枠では、ベース部3にそれぞれ複数のガイドローラ4,4を設けており、長さ寸法の大きな側枠ではこの案内機構を相当な数設ける必要がある。
例えば、長さ6ないし7メートル程度の側枠2では、ベース部3とガイドローラ4の案内機構を3組程度形成する必要がある。
特に、この案内機構では、図9に示すように、矢印方向への位置ずれを防止するためにH型鋼材8の上に、突条付きガイドレール7を設け、ローラ溝を備え車輪4を設備しなければならない。
しかも、図8において、背の高い側枠2の矢印T方向への倒れを防止するために、図9の符号9で示すように、車輪4側とガイドレール7側とにかけて設けられる断面L字状の補強材を備える必要があり、これらの点においても製造コストは非常に高くなってしまう。
さらに、図8で説明したように、側枠2は左右方向の倒れを防止するために補強材5が必要で、その分製造コストが上昇し、しかも図の左右方向の寸法が大きくなってしまうという欠点もある。
【0008】
本発明は、以上のような欠点を解消するためになされたものであり、小型で製造コストを低く抑えても脱型が容易な型枠装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的は、第1の発明にあっては、定盤上に配置される側枠を利用して形成される空間内にコンクリートを流し込んで硬化させるためのコンクリート型枠装置であって、前記側枠の移動を案内する案内手段を有するものにおいて、前記案内手段として、第1の案内手段と、第2の案内手段とを備えており、前記第1の案内手段が、前記定盤の側方に向かって延びるレールと、前記側枠の底部に設けられ、回転して前記レール上を移動する車輪とを有しており、前記第2の案内手段が、前記定盤側に設けられ、前記レールと平行に延びる案内ロッドと、前記側枠底部に設けられ、前記案内ロッドに緊密に装着されて、該案内ロッドと協働して前記側枠の移動を案内するための移動支持体とを有している型枠装置により、達成される。
【0010】
上記構成によれば、第1の案内手段の前記レール上を移動する車輪の作用により、側枠のレール方向の移動を容易にする。
しかも、第2の案内手段の前記案内ロッドと前記移動支持体とにより、前記移動方向に沿って側枠が移動する際に、該移動支持体は、前記案内ロッドに緊密に装着されていることから、位置ずれすることがなく、前記移動が案内される。
このように、側枠の移動に際して、これを案内する手段を、レールと車輪とによる第1の案内手段だけでなく、案内ロッドと移動支持体でなる第2の案内手段も併用するようにしたので、レールと車輪とによる第1の案内手段を多数設ける必要がなく、製造コストが低減される。
さらに、第2の案内手段の作用により、側枠の移動に際して、進行方向と交差する方向への位置ずれを生じることが防止されるから、第1の案内手段においても、車輪の横ブレを防止する機構が不要となり、一層製造コストが低減できる。
ここで、前記案内ロッドには、断面が円形の丸棒状のものの他、該案内ロッドに対して緊密に装着される移動支持体が、軸周方向へずれるのを防止するために、断面多角形のもの、あるいは断面が楕円形または長円形のものなどを採用することができる。
【0011】
第2の発明は、第1の発明の構成において、前記案内ロッドが前記定盤の裏面側に固定された筒状のガイドパイプであり、前記移動支持体が前記側枠の底部に固定され、前記ガイドパイプ内に挿脱されるシャフトであることを特徴とする。
上記構成によれば、前記案内ロッドが前記定盤の裏面側に固定された筒状のガイドパイプであり、前記移動支持体が前記側枠の底部に固定され、前記ガイドパイプ内に挿脱されるシャフトとすることで、側枠が移動する際に、前記シャフトの軸方向と交差する方向へ側枠がずれることを有効に防止することができる。
【0012】
第3の発明は、第2の発明の構成において、前記筒状のガイドパイプが、前記定盤の裏面側で長さ方向の2か所以上で固定されており、かつ、前記シャフトが、前記側枠の底部に対して、長さ方向の2か所以上で固定されていることを特徴とする。
上記構成によれば、前記筒状のガイドパイプが、前記定盤の裏面側で長さ方向の2か所以上で固定されていることにより、前記ガイドパイプの支持固定が確実となる。また、前記シャフトが、前記側枠の底部に対して、長さ方向の2か所以上で固定されていることにより、前記シャフトの側枠に対する支持固定が確実となる。
【0013】
第4の発明は、第1ないし3のいずれかの発明の構成において、前記側枠の長さ方向の両端部にのみ前記第1の案内手段が配置され、これらの間に、前記第2の案内手段を設けたことを特徴とする。
上記構成によれば、第2の案内手段を側枠に設けることにより、該側枠は、移動に際して、第2の案内手段のシャフトの軸方向から外れることが有効に防止できる。そして、側枠の長さ方向の両端部に第1の案内手段を設ければ、その車輪により側枠は容易に移動できる。このように、車輪を備える第1の案内手段を備えるのは側枠の両端部だけで済むことから、製造コストを確実に抑制することができる。
【発明の効果】
【0014】
以上説明したように、本発明によれば、容易に小型に構成でき、製造コストを低く抑えても脱型が容易な型枠装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の好適な実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
【0016】
図1および図2は、本発明の実施形態に係る型枠装置の概略斜視図であり、図1は型組みした状態を示し、図2は側枠を移動させて脱型する状態を示している。
図1および図2において、コンクリート型枠(以下、「型枠」という。)は、対向配置される側枠30,30と、これらの端部を塞ぐように配置される端板40,40の間で、定盤50上に形成される空間S内のコンクリートを流し込んで硬化させることにより、主として柱や梁となるコンクリート製の建築部品を形成するためのものである。
このため、側枠30,30は一方向に長い(図1の左右に長い)ほぼ矩形の板状体である。
なお、型枠20により、柱や梁だけでなく、床材料を形成することもある。
【0017】
端板40,40は、定盤50上に例えばボルト止め(図示せず)等することにより起立状態で固定されている。
側枠30は、その両端部が上記端板の側縁に対して、それぞれボルト止めされる他、定盤50の側面に対して以下に説明する構造により着脱されるようになっている。
すなわち、側枠30は図2に示すように矢印方向にスライドして脱型されるようになっており、この脱型に際して、第1の案内手段21と第2の案内手段と22により、その移動が案内されるようになっている。
本実施形態では、一方向に長い側枠30の両端部に第1の案内手段21,21が設けられており、これらの間に第2の案内手段22,22が設けられている。
【0018】
図3は図1のB−B線概略断面図であり、第1の案内手段21を示している。
図において、第1の案内手段21は、定盤50の外側において、該定盤50の側方に向かって、すなわちX方向に向かって延びるレール31を有している。
レール31は、図1からも理解されるように、下向きに解放されたアングル状の金属材であり、上面が平坦な面とされている。
このレール31上には、側枠30に設けた車輪32が載置されている。
【0019】
ここで、側枠30において説明すると、側枠30は、図1ないし図3を参照して理解されるように、側枠30自体は、金属、例えば鉄製のものであり、内側には側枠30と一体の長い矩形薄板でなる金属板57を有しており、成型の際に曲がらないように、型保持するため、縦方向に延びるリブ58が、長さ方向に沿って等間隔に溶接などの手段で接合されている。各リブ58は幅広の金属板で厚み方向に山と谷を設けるように折り曲げられた波板とされている。
【0020】
側枠30の金属板57は、リブ58の下端より下方に延長されていて、その外側に断面L字型のアングル材53を溶接などにより接合している。このアングル材53の垂直面は曲折されて補強リブ56とされている。アングル材53の水平面の下面には車輪32がX方向に移動可能に固定されている。
また、定盤50の下面には所定間隔でリブ付のアングル材でなる補強材51が取付けられている。
このような構成により、第1の案内手段21は、車輪32の機能により、側枠30が図2の矢印方向にスライドすることを容易にしている。なお、矢印のスライド方向はX方向と一致する。
【0021】
しかしながら、第1の案内手段において、車輪が載置されるレール31には、図9で説明したような従来構造に見られる突条付きガイドレールは不要であるため設けられておらず、車輪32のローラ面にもこのようなガイドレールの突条を受容するための溝も不要であるため設けられていない。また、図9で説明したような、車輪側とレール側とにかけて設けられる断面L字状の補強材も不要なのである。
すなわち、以下に説明するように、本実施形態では、第2の案内手段22の機能により、側枠30の長さ方向(Y方向)への位置ずれを生じないし、図8の矢印Tで示したような側枠の倒れの心配もないので、上記の複雑で費用がかかる手段を省略することができるのである。
【0022】
図4ないし図7は、第2の案内手段22の構成を示す拡大図であり、図4は、図1のC−C線概略断面図、図5(a)は型組みした状態の固定構造を示し、図5(b)は型をばらした状態を示し、図6は図4と同じ個所で脱型状態を示す概略断面図、図7は移動支持体の一部を拡大して示す図である。
図4において、定盤50の裏側には、案内ロッド58が設けられている。この案内ロッド58は、本実施形態では、X方向に延びるガイドパイプであり、内側が空洞の筒体で、側方に開口しており、その開口から側枠30の移動支持体45が挿入されるようになっている。
【0023】
定盤50側の案内ロッド58は、この場合円筒状のガイドパイプであり、X方向に長い長尺体である。案内ロッド58としてのガイドパイプは、円筒形に限らず、断面多角形の筒体でもよい。
この案内ロッド58は、定盤50の裏面に固定したアングル材などでなる補強材61と、これよりもX方向に所定距離ずれた位置において、前記定盤50の裏面に固定した補強材62とに対して、それぞれ溶接64、63の箇所で固定されている。
他方、移動支持体45であるシャフト52は、例えば、この実施形態では金属製の断面円形の丸棒であり、案内ロッド58内に挿入できるサイズの外径とされている。
ここで、シャフト52は、例えば鉄製であり、ガイドパイプである案内ロッド58も鉄 製である。
そして、側枠30の下部には、上記したアングル材53が固定されており、該アングル材53の外側端部に支持片54を垂下設して、該支持片54にシャフト52の端部を符号55の位置で溶接し、該シャフト52の長さ方向の内側の箇所56を、さらにアングル材53の垂直部に溶接している(図4参照)。
このように、シャフト52は、側枠30に対して、符号55,56で示す2箇所で固定しているので、固定構造が強固となり、くるいが生じにくい。
【0024】
図4のように、側枠30を定盤50に接近させて、その側面に当接させた後では、図5に示すように、側枠30を定盤50に対して固定する。
すなわち、図5(a)は側枠30を定盤50に固定した状態を示し、図5(b)は側枠30を定盤50に対して固定していない状態を示す。なお、図示の箇所は第1の案内手段21も第2の案内手段22も形成されていない箇所である。
すなわち、側枠30の金属板57の下部は、定盤50の裏面を超えて延出されており、その外側には、上記したアングル材53が取り付けられている。アングル材53の垂直部分は曲折されて補強のリブ53aを形成している。
また、定盤50の外側縁部には、裏面側にアングル状の補強材61が形成されており、該補強材61にも補強のリブ61aが形成されている。そして、アングル材53と補強材61の各リブ53a,61aの曲折した山折り部分の頂点にはボルト孔が形成されている。
【0025】
図4で説明したように、型枠20を組み上げる場合には、定盤50上に端板40,40を固定した後で、側枠30を定盤50の側縁に接近させる。
この時、側枠30側のシャフト52を案内ロッド58の中に挿入し、押しこむことで、側枠30は、水平位置と傾きを正しく調整されて定盤50の側面に導かれる。
そして、側枠30を定盤50の側縁部に当接させた状態において、図5(a)に示すように、アングル材53と補強材61とを重ねて、これらの各リブ53a,61aのビス孔にボルト66を通してナットを利用して締結することにより、側枠30は定盤50に対して固定される。
【0026】
次いで、図1の内部空間Sにコンクリートを流し込み、所定の硬化工程を経て、柱や梁などの建築材料となるコンクリート部品を成形したら、図6に示すように脱型する。
図5で説明したボルトを外して、図6に示すように側枠30を矢印方向へ移動させる。この際、図1、図3で説明した第1の案内手段21の車輪32がレール31上を回転することにより、側枠30の矢印方向の移動を容易にする。
これと同時に、第2の案内手段22にあっては、図6に示すように、側枠30に保持されたシャフト52が、案内ロッド58内を移動することになるので、側枠30の矢印方向、すなわちX方向の移動を許しながら、Y方向およびZ方向へのずれを確実に防止することができる。
これにより、側枠30の脱型が適切かつ容易に行われることになる。
【0027】
以上述べたように、本実施形態によれば、第1の案内手段21の作用により、側枠30の移動を容易にするとともに、第2の案内手段22の案内ロッド58とシャフト52とにより、図6のX方向に沿って側枠30が移動する際に、該シャフト52は、案内ロッド58に緊密に装着されていることから、位置ずれすることがない。
そして、側枠30の移動に際して、この移動を案内する手段を、レール31と車輪32とによる第1の案内手段21だけでなく、案内ロッド58と移動支持体としてのシャフト52でなる第2の案内手段22も併用するようにしたので、レールと車輪とによる第1の案内手段21を多数設ける必要がなく、製造コストが低減される。
【0028】
さらに、第2の案内手段22の作用により、側枠30の移動に際して、進行方向Xと交差するY方向およびZ方向への位置ずれを生じることが防止される。このため、第1の案内手段21を設けるに当たり、図9で説明したような、車輪4の横ブレを防止するための機構としてのガイドレール7やローラ溝等の複雑で高価な構成が不要となり、一層製造コストが低減できる。
【0029】
特に、この実施形態では、図1で説明したように、側枠30の長さ方向(Y方向)の両端部にのみ第1の案内手段21,21が配置され、これらの間に、第2の案内手段22,22を設けている。
そして、上述のように、第2の案内手段22を側枠30に設けることにより、該側枠30は、移動に際して、第2の案内手段22のシャフト52の軸方向から外れることが有効に防止できる。また、側枠30の長さ方向の両端部に第1の案内手段21,21を設ければ、その車輪により側枠は容易に移動できる。このように、車輪を備える第1の案内手段21を備えるのは側枠の両端部だけで済むことから、製造コストを一層確実に抑制することができる。
【0030】
ところで本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。
実施形態で説明した各構成はその一部を省略することができるし、さらに、説明しない他の構成と組み合わせることができる。
第2の案内手段22における案内ロッドとしては、実施形態で説明したような断面が円形の丸棒状のものの他、シャフト52が軸の周方向へずれるのを防止するために、断面多角形のもの、あるいは断面が楕円形または長円形のものなどを採用することができる。
側枠30は、図1において、長さ方向へ適宜接続して延長することができる。
図1において、側枠30の長さ方向の両端部にそれぞれ第1の案内手段21,21を設けた場合、その間には任意の数の第2の案内手段22を設けることができる。また、側枠30の長さ方向の両端部にそれぞれ第1の案内手段21,21を設け、その間に第2の案内手段22を設ける他、例えば、長さ方向の中央部に第1の案内手段21をさらに設けるようにしてもよい。
また、型枠20により、柱・梁に限らず、あらゆるPCaコンクリート部材(床・壁・階段等)を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の実施形態に係る型枠装置の概略斜視図。
【図2】本発明の実施形態に係る型枠装置の概略斜視図。
【図3】図1のB−B線概略断面図。
【図4】図1のC−C線概略断面図。
【図5】側枠と定盤の固定構造を示す説明図。
【図6】図1のC−C線概略断面図であり、脱型時を示す図。
【図7】側枠に設けた支持片を示す図。
【図8】従来の型枠の側枠案内手段の一例を示す図。
【図9】図8の案内手段のレールと車輪部分の部分拡大図。
【符号の説明】
【0032】
20・・・(コンクリート)型枠、21・・・第1の案内手段、22・・・第2の案内手段、30・・・側枠、31・・・レール、32・・・車輪、40・・・端板、45・・・移動支持体、50・・・定盤、52・・・シャフト、53・・・アングル材、57・・・金属板、58・・・案内ロッド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
定盤上に配置される側枠を利用して形成される空間内にコンクリートを流し込んで硬化させるためのコンクリート型枠装置であって、前記側枠の移動を案内する案内手段を有するものにおいて、
前記案内手段として、第1の案内手段と、第2の案内手段とを備えており、
前記第1の案内手段が、
前記定盤の側方に向かって延びるレールと、前記側枠の底部に設けられ、回転して前記レール上を移動する車輪とを有しており、
前記第2の案内手段が、
前記定盤側に設けられ、前記レールと平行に延びる案内ロッドと、前記側枠底部に設けられ、前記案内ロッドに緊密に装着されて、該案内ロッドと協働して前記側枠の移動を案内するための移動支持体とを有している
ことを特徴とする型枠装置。
【請求項2】
前記案内ロッドが前記定盤の裏面側に固定された筒状のガイドパイプであり、前記移動支持体が前記側枠の底部に固定され、前記ガイドパイプ内に挿脱されるシャフトであることを特徴とする請求項1に記載の型枠装置。
【請求項3】
前記筒状のガイドパイプが、前記定盤の裏面側で長さ方向の2か所以上で固定されており、かつ、前記シャフトが、前記側枠の底部に対して、長さ方向の2か所以上で固定されていることを特徴とする請求項2に記載の型枠装置。
【請求項4】
前記側枠の長さ方向の両端部にのみ前記第1の案内手段が配置され、これらの間に、前記第2の案内手段を設けたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の型枠装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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