説明

塗料組成物およびこれを用いたアルミニウムフィン材

【課題】熱交換器のフィン材に使用した際、長期間に亘って優れた親水性および汚染物質除去性を維持し得る塗料組成物およびこれを用いたアルミニウムフィン材を提供する。
【解決手段】スルホン酸基含有モノマーおよびカルボキシル基含有モノマーを含むアクリル系高分子体と、イオン性界面活性剤とを含有する塗料組成物であって、前記アクリル系高分子体に含まれる前記スルホン酸基含有モノマーの比率が、10〜50mol%であり、前記イオン性界面活性剤の含有量が、前記アクリル系高分子体の100重量部に対して0.01〜10重量部であり、前記塗料組成物のpHが、7未満であることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空調機等の熱交換器のフィン材に用いられる塗料組成物およびこれを用いたアルミニウムフィン材に関する。
【背景技術】
【0002】
空調機においては、地球温暖化や資源高騰問題等の顕在化によって、空調機の高効率化や小型化等の性能向上要請が高まりつつある。そのような要請から、空調機の熱交換器には、熱伝導性、加工性、耐食性などに優れることから、アルミニウム材が広く使用されている。そして、熱交換を効率的に行うため、また、スペースをコンパクトに抑えるために、熱交換器では、アルミニウムフィン材が狭い間隔に並設されている構造となっている。このため、空調機の運転時に、フィン材表面の温度が空気の露点以下となると、フィン材表面に付着した結露水が凝縮し、隣接するフィン同士間を閉塞させてしまうことがある。このとき、アルミニウムフィン材表面の親水性が低いと水の接触角が大きくなるため、付着した結露水は半球状となって、フィンの閉塞状態を一層悪化させる。その結果、熱交換機能が阻害されたり、風圧で結露水が空調機外に飛散する等の問題が従来から知られている。そのため、アルミニウムフィン材の表面に水ガラスなどの無機系表面処理剤を塗布することによって、フィン材表面に親水性を付与することが行なわれている。しかし、これらは環境中の臭気成分を吸着しやすく、運転開始時に臭気成分が脱離して臭気を発生する場合がある。
【0003】
このような問題を解決するために、特許文献1記載の技術では、アルミニウムの表面にクロメート皮膜を形成し、その上にアルミナゾル皮膜を形成して親水性を付与している。また、特許文献2記載の技術のように、親水性樹脂を主成分とした有機系の表面処理剤を用いる方法もある。親水性樹脂を主成分とした表面処理剤としては、アクリル系樹脂を使用したものが用いられる。
【0004】
しかしこれらの組成の塗料を用いても、使用される環境によっては、各種汚れが付着し本来の性能が失われてしまうことがある。特に調理時に発生する油滴等が付着した場合にはその影響が顕著である。付着する汚れの中でも、アルデヒド類等は比較的水に対して溶解度を持つので自然に結露水に溶解し落ちることになるが、油脂類(床ワックスや調理時に発生する油滴)などは水に殆ど溶解しないため、一旦塗膜表面に付着すると容易には落ちることは無い。油脂類を付着しづらくするために、塗膜の表面張力を極めて低くする方法も考えられるが、同時に表面が撥水性になってしまい、圧力損失が大きくなってしまう。また、塗膜中に界面活性作用を持つ物質を予め混入しておくことによって、油等の付着物質を落ちやすくする方法も考えられる。しかし、この方法では界面活性物質が全て溶出してしまった後はその作用が失われてしまう。
【0005】
このような問題を解決するために特許文献3には、油脂等の汚染物が付着しても冷房運転時の結露水によって汚染物質が洗い流され、その結果、長期にわたって親水性が低下することのない塗料組成物および熱交換器用フィンの技術が開示されている。具体的には、スルホン酸アルカリ金属塩を含む高分子体をフィン表面の塗膜中に含有させている。スルホン酸アルカリ金属塩を含む高分子体は、油脂類とは親和性が極めて低いため、油脂類がこびりつきづらく、また水との親和性にも優れたものである。このようなスルホン酸アルカリ金属塩の作用によって、特許文献3では、汚染物質(油脂類)を結露水によって洗い流している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平8−200983号公報
【特許文献2】特開平7−268274号公報
【特許文献3】特開2010−159379公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献3において使用されている親水性の塗料組成物は、スルホン酸基を持つ高分子体をアルカリ金属塩とするために、アンモニアやアミンを使用している。また、熱交換器は、熱媒体が通る銅管と主に熱交換が為されるアルミニウムフィン材が接した構造となっている。したがって、僅かでもアンモニアやアミン成分がアルミニウムフィン材の塗膜中に含まれた状態で熱交換器を使用すると、アンモニアやアミン成分が銅管に直接あるいは結露水等に溶出して接することとなり、銅管が腐食してしまう問題があった。そのため、特許文献3では、塗料組成物におけるスルホン酸金属塩の量を多くすることができないため、アルミニウムフィン材の親水性や汚染物質を洗い流す汚染物質除去性を十分なレベルにすることができないという問題がある。
【0008】
本発明は、前記問題に鑑みてなされたもので、熱交換器のフィン材に使用した際、長期間に亘って優れた親水性および汚染物質除去性を維持し得る塗料組成物およびこれを用いたアルミニウムフィン材を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するために、本発明に係る塗料組成物は、スルホン酸基含有モノマーおよびカルボキシル基含有モノマーを含むアクリル系高分子体と、イオン性界面活性剤とを含有する塗料組成物であって、前記アクリル系高分子体に含まれる前記スルホン酸基含有モノマーの比率が、10〜50mol%であり、前記イオン性界面活性剤の含有量が、前記アクリル系高分子体の100重量部に対して0.01〜10重量部であり、前記塗料組成物のpHが、7未満であることを特徴とする。
【0010】
このように、本発明に係る塗料組成物が、スルホン酸基含有モノマーおよびカルボキシル基含有モノマーを含むアクリル系高分子体と、イオン性界面活性剤とを含有し、所定のスルホン酸基含有モノマーの比率、イオン性界面活性剤の含有量およびpHであることよって、アルミニウムフィン材の親水性皮膜として用いると、アルミニウムフィン材の親水性や汚染物質除去性が向上し、さらにそれらの持続性が高まる。
【0011】
本発明に係るアルミニウムフィン材は、アルミニウム板と、このアルミニウム板の表面に形成された親水性皮膜とを備え、前記親水性皮膜が前記塗料組成物からなることを特徴とする。
【0012】
このように、前記塗料組成物からなる親水性皮膜を形成することによって、アルミニウムフィン材の親水性および汚染物質の除去性が向上し、さらにそれらの持続性が高まる。
【0013】
本発明に係るアルミニウムフィン材は、前記アルミニウム板と前記親水性皮膜との間に化成皮膜をさらに備え、前記化成皮膜が無機酸化物または有機−無機複合化合物からなることが好ましい。
【0014】
このように、前記アルミニウム板と前記親水性皮膜との間に、無機酸化物または有機−無機複合化合物からなる化成皮膜をさらに備えることによって、アルミニウムフィン材の耐食性が向上する。
【0015】
本発明に係るアルミニウムフィン材は、前記アルミニウム板と前記親水性皮膜との間に耐食性皮膜をさらに備え、前記耐食性皮膜が耐食性樹脂からなることが好ましい。
【0016】
このように、前記アルミニウム板と前記親水性皮膜との間に、耐食性樹脂からなる耐食性皮膜をさらに備えることによって、アルミニウムフィン材の耐食性が向上する。
【0017】
本発明に係るアルミニウムフィン材は、前記アルミニウム板と前記耐食性皮膜との間に化成皮膜をさらに備え、前記化成皮膜が無機酸化物または有機−無機複合化合物からなることが好ましい。
【0018】
このように、前記アルミニウム板と前記耐食皮膜との間に、無機酸化物または有機−無機複合化合物からなる化成皮膜をさらに備えることによって、アルミニウムフィン材の耐食性がより向上する。
【0019】
本発明に係るアルミニウムフィン材は、前記親水性皮膜の表面に潤滑性皮膜をさらに備え、前記潤滑性皮膜が潤滑性樹脂からなることが好ましい。
【0020】
このように、前記親水性皮膜の表面に潤滑性樹脂からなる潤滑性皮膜をさらに備えることによって、アルミニウムフィン材から熱交換器用フィンを製造する際のプレス成形性が向上する。
【0021】
本発明に係るアルミニウムフィン材は、前記親水性皮膜が、前記塗料組成物を前記アルミニウム板の表面に塗装後、130〜250℃で焼付け処理することによって形成されたものであることが好ましい。
【0022】
このように、前記塗料組成物をアルミニウム板の表面に塗装後、130〜250℃の焼付け処理により親水性皮膜が形成されることによって、前記親水性皮膜の密着性が高まり、親水性および汚染物質除去性がさらに向上し、それらの持続性がさらに高まる。
【発明の効果】
【0023】
本発明の塗料組成物およびこれを用いたアルミニムフィン材によれば、塗料組成物が所定のアクリル系高分子体とイオン性界面活性剤を含有し、その塗料組成物からなる親水性皮膜をアルミニウムフィン材が備えるため、アルミニウムフィン材における表面の親水性を長期間に亘って優れた状態で維持することができるようになる。従って、結露水によるフィン材同士間の閉塞等の不都合を低減することができ、効率的に熱交換可能な熱交換器を提供することができる。さらに、使用環境からの揮発性有機化合物等の撥水化物質等の汚染物がフィン材に付着しても、冷房運転時の結露水によって汚染物質が容易に洗い流されるという優れた汚染物質除去性を有し、その結果長期にわたって親水性が低下せず、通風抵抗が増加することなく、熱交換器としての能力低下を長期に防止することができる。
【0024】
また、本発明のアルミニウムフィン材によれば、親水性皮膜に加えて、化成皮膜、耐食性皮膜、潤滑性皮膜の少なくとも1つをさらに備えるため、優れた耐食性、プレス成形性が付加される。さらに、本発明のアルミニウムフィン材によれば、親水性皮膜を所定の塗布、焼付け処理によって形成するため、親水性、汚染物質除去性およびそれらの持続性がさらに優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】(a)〜(e)は、本発明に係るアルミニウムフィン材を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明に係る塗料組成物およびこれを用いたアルミニウムフィン材の実施形態について、適宜図面を参照して、詳細に説明する。
≪塗料組成物≫
本発明に係る塗料組成物は、スルホン酸基含有モノマーおよびカルボキシル基含有モノマーを含むアクリル系高分子体と、イオン性界面活性剤とを含有する。また、塗料組成物は、アクリル系高分子体に含まれるスルホン酸基含有モノマーの比率、イオン性界面活性剤の含有量、塗料組成物のpHが所定範囲内である。
【0027】
<アクリル系高分子体>
アクリル系高分子体で用いられるスルホン酸基含有モノマーとしては、特定の化学物質に限定されるものではないが、例えば、ビニルスルホン酸、メタリルスルホン酸、アリルスルホン酸、スルホエチルアクリレート、スチレンスルホン酸から選ばれる少なくとも1種などを用いることができる。
また、アクリル系高分子体で用いられるカルボキシル基含有モノマーも特定の化学物質に限定されるものではないが、例えば、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸から選ばれる少なくとも1種などを用いることができる。
当然のことながら、スルホン酸基含有モノマーとカルボキシル基含有モノマー以外に、親水性や汚染物質除去性などの期待される性能を阻害しない範囲で他のモノマーを含んでいてもよい。他のモノマーとしては、2−ヒドロキシアクリレート、2メトキシエチルアクリレート、アクリルアミドなどが挙げられる。
【0028】
アクリル系高分子体においては、スルホン酸基含有モノマーの比率は10〜50mol%である。スルホン酸基含有モノマーの比率をこの範囲とすることによって、塗料組成物をアルミニウムフィン材の親水性皮膜成分として使用した際、アルミニウムフィン材に親水性と汚染物質除去性を付与し、かつ、それらの性能を長期間に亘って持続させることが可能となる。
【0029】
スルホン酸基含有モノマーの比率が10mol%未満であると、前記の親水性と汚染物質除去性やそれら性能の持続性が発現しない。一方、スルホン酸基含有モノマーの比率が50mol%を超えると、アクリル系高分子体の重合が困難となり、たとえ重合に成功したとしても、分子量が低く、前記した性能を充分に発現させることができない。スルホン酸基含有モノマーの比率の好ましい範囲は20〜40mol%である。
【0030】
<イオン性界面活性剤>
イオン性界面活性剤とは、一般にイオン界面活性剤やイオン型界面活性剤等とも称されるもので、アニオン(性、型)界面活性剤、カチオン(性、型)界面活性剤、両性(両性イオン)界面活性剤の総称である。界面活性剤には、イオン性界面活性剤に対して、非イオン性界面活性剤(別称、ノニオン界面活性剤ともいう)がある。界面活性剤を熱交換器のアルミニウムフィン材を構成する親水性皮膜成分として使用した際、熱交換器の運転により生じたドレン水には、親水性皮膜成分としての界面活性剤も含まれることになる。ここで、界面活性剤として非イオン性界面活性剤を使用していた場合は、ドレンパンやドレンホース等のドレン水の流路に存在する樹脂部材を劣化させるクレージング現象を生じさせてしまう。したがって、使用する界面活性剤には、非イオン性界面活性剤の使用は好ましくなく、イオン性界面活性剤に限定される。
【0031】
イオン性界面活性剤は、親水性皮膜に期待される親水性や汚染物質除去性、およびそれら性能の持続性をより一層向上させるために必要な成分であり、その含有量は、前記アクリル系高分子体の100重量部に対して、0.01〜10重量部である。イオン性界面活性剤の含有量が0.01重量部未満の添加である場合、前記した親水性や汚染物質除去性はアクリル系高分子体によってのみ頼ることとなり、十分に発現しない。一方、イオン性界面活性剤の含有量が10重量部を超えて添加した場合、元々水に溶出しやすい界面活性剤の固形分比率が大きすぎることとなり、親水性皮膜の密着性が低下し、親水性や汚染物質除去性の持続性が著しく低下する。イオン性界面活性剤の含有量の好ましい範囲は0.1〜5重量部である。
【0032】
<塗料組成物のpH>
本発明に係る塗料組成物のpHは、7未満である。ここでpHが7以上であった場合、親水性皮膜の密着性の低下が認められ、アルミニウムフィン材の親水性、汚染物質除去性およびそれらの持続性が低下する。なお、塗料組成物の使用における安全性を考慮すると、pHのより好ましい範囲は3以上7未満である。ここで、アクリル系高分子体を含む塗料組成物は、その製造工程の特性上、pHが3未満の酸性になる可能性があるので、不都合な場合には任意のpHに調整してよい。
【0033】
塗料組成物のpHの調整は、アクリル系高分子体に含有されるスルホン酸基やカルボキシル基を、アルカリ金属水酸化物等のアルカリ金属化合物によって中和することでアルカリ金属塩とするか、アルカリ土類金属水酸化物等のアルカリ土類金属化合物によって中和することでアルカリ土類金属塩とするか、もしくは、その両方の手段を併用して、中和することで為される。なお、単に「スルホン酸基」や「カルボキシル基」と記載している場合、一部または全部がアルカリ金属塩やアルカリ土類金属になっている(Hがアルカリ金属やアルカリ土類金属により置換されている)スルホン酸基やカルボキシル基を含む意味である。また、アルカリ金属塩としては、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等が挙げられ、ナトリウム塩が好ましい。アルカリ土類金属塩としては、例えばカルシウム塩が挙げられる。
【0034】
ここでpH調整の手段として、アンモニアやアミンは添加しない。一般にはこれらの物質を添加することで中和する場合があるが、これらの物質を塗料組成物中に添加すると、たとえ後記する製造工程での焼付け処理によってその大部分が蒸発または分解したとしても、少量は親水性皮膜中に残留することとなる。その場合、フィン材と接触する銅管がアンモニアやアミンで腐食してしまうことになるので、アンモニアやアミンは使用しない。
【0035】
本発明に係る塗料組成物は、アクリル系高分子体およびイオン性界面活性剤の他に、塗装性や作業性等や塗膜物性等を改善するために、各種の水系溶媒や塗料添加物を添加してもよく、例えば、水溶性有機溶剤、架橋剤、表面調整剤、湿潤分散剤、沈降防止剤、酸化防止剤、消泡剤、防錆剤、抗菌剤、防カビ剤等の各種の溶剤や添加剤を、単独でまたは複合して配合してもよい。
【0036】
≪アルミニウムフィン材≫
図1(a)に示すように、本発明に係るアルミニウムフィン材(以下、適宜、フィン材とする)10は、アルミニウム板1と、アルミニウム板1の表面に形成された親水性皮膜2とを備える。
【0037】
<アルミニウム板>
アルミニウム板1は、純アルミニウムまたはアルミニウム合金からなり、熱伝導性および加工性に優れることから、好ましくはJIS H4000に規定される1000系のアルミニウム、より好ましくは合金番号1200のアルミニウムが好ましい。
なお、アルミニウム板1の板厚は0.06〜0.3mm程度のものが好ましい。板厚が0.06mm未満では、アルミニウム板1に必要とされる強度を確保することができず、一方、0.3mmを超えるとフィン材としての加工性が低下するからである。
【0038】
<親水性皮膜>
親水性皮膜2は、前記塗料組成物からなり、具体的にはアクリル系高分子体とイオン性界面活性剤を含有する樹脂塗料(塗料組成物)を用いて形成した塗膜である。親水性皮膜2が前記塗料組成物からなることによって、フィン材10に優れた親水性、汚染物質除去性およびそれらの持続性を付与することができる。また、親水性皮膜2は、後記するように、前記塗料組成物をアルミニウム板1の表面に塗布後、130〜250℃で焼付け処理することが好ましい。
【0039】
ここで、親水性皮膜2の付着量は、特に限定されるものではないが、好ましくは、アルミニウム板1の片面当たり、0.05g/m以上、5.0g/m以下である。この範囲にすることによって、皮膜量の調整を比較的容易に行なうことができ、塗装作業性や生産性を阻害することがなくなる。さらに、より好ましくは、0.3g/m以上、2.0g/m以下である。
【0040】
図1(b)に示すように、フィン材10Aは、前記フィン材10(図1(a)参照)において、アルミニウム板1と親水性皮膜2との間に化成皮膜3をさらに備えるものである。なお、アルミニウム板1、親水性皮膜2は、前記のとおりであるので、説明を省略する。
<化成皮膜>
化成皮膜3は、アルミニウム板1の表面に対し、リン酸クロメート処理、塗布型ジルコニウム処理等の無機酸化物処理、有機−無機複合化合物による処理等の公知の化成処理を施すことによって形成されるものである。化成皮膜3を形成させることによって、フィン材10Aの耐食性が向上する。また、化成皮膜3の付着量は、Cr換算で1〜100mg/mが好ましい。さらに、これらの化成処理は、前記親水性皮膜2を形成する前に行い、アルミニウム板1と親水性皮膜2との間に化成皮膜3を形成させる。なお、後記するフィン材10C、10Dにおいても、同様に、他の皮膜(耐食性皮膜4、親水性皮膜2、潤滑性皮膜5)を形成する前に行い、アルミニウム板1と耐食性皮膜4との間に化成皮膜3を形成させる(図1(d)、(e)参照)。
【0041】
図1(c)に示すように、フィン材10Bは、前記フィン材10(図1(a)参照)において、アルミニウム板1と親水性皮膜2との間に耐食性皮膜4をさらに備えるものである。なお、アルミニウム板1、親水性皮膜2は、前記のとおりであるので、説明を省略する。
【0042】
<耐食性皮膜>
耐食性皮膜4は、従来公知の樹脂塗料を用いて形成した塗膜である。樹脂塗料に使用される耐食性樹脂は、その種類は特に限定されるものではないが、例えば、ポリエステル系、ポリオレフィン系、エポキシ系、アクリル系、ウレタン系の各種樹脂やその架橋性樹脂が挙げられ、当然、これらのうちの1種または2種以上を混合したものを用いることとなる。
耐食性皮膜4の形成によって、フィン材10Bの耐食性が向上するので、熱交換器の耐久性を高めることができる。また、耐食性皮膜4は疎水性であるため、アルミニウム板1に水が浸透して、皮膜下腐食によって臭気を発生するのを抑制することができる。
【0043】
耐食性皮膜4の形成に用いる樹脂塗料は、前記耐食性樹脂以外に、塗装性や作業性等や塗膜物性等を改善するために、各種の水系溶媒や塗料添加物を添加してもよく、例えば、水溶性有機溶剤、架橋剤、界面活性剤、表面調整剤、湿潤分散剤、沈降防止剤、酸化防止剤、消泡剤、防錆剤、抗菌剤、防カビ剤等の各種の溶剤や添加剤を、単独でまたは複合して配合してもよい。
【0044】
フィン材10Bの耐食性皮膜4は、その付着量が特に限定されるわけではないが、0.01〜8.0g/mであることが好ましい。0.01g/m未満であると、フィン材10Bの耐食性を確保することができず、8.0g/mを超えると耐食性皮膜4が断熱層となって、熱交換の効率を悪くする恐れがあるからである。より好ましくは、0.5〜4.0g/mである。
【0045】
図1(d)に示すように、フィン材10Cは、前記フィン材10B(図1(c)参照)において、アルミニウム板1と耐食性皮膜4との間に化成皮膜3をさらに備えるものである。なお、アルミニウム板1、化成皮膜3、耐食性皮膜4および親水性皮膜2については、前記のとおりであるので、説明を省略する。
【0046】
図1(e)に示すように、フィン材10Dは、前記フィン材10C(図1(d)参照)において、親水性皮膜2の表面(アルミニウム板1と反対側の表面)に潤滑性皮膜5をさらに備えるものである。なお、アルミニウム板1、化成皮膜3、耐食性皮膜4、親水性皮膜2は前記のとおりであるので、説明を省略する。
【0047】
<潤滑性皮膜>
潤滑性皮膜5は、従来公知の樹脂塗料を用いて形成した塗膜である。樹脂塗料に使用される潤滑性樹脂は、その種類は特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースおよびカルボキシメチルセルロースのアルカリ金属塩よりなる群から選択される1種以上を含むもの等が挙げられる。ポリエチレングリコールとカルボキシメチルセルロースナトリウムとを併用すると、造膜性および潤滑性(プレス成形性)が一層良好となるため、より好ましい実施態様である。併用の際の比率は、質量比で、ポリエチレングリコール:カルボキシメチルセルロースナトリウムが5〜9:1〜5程度が好ましい。
【0048】
潤滑性皮膜5の形成によって、フィン材10Dの摩擦係数が低減するため、熱交換器製造時のプレス成形性が一段と向上する。なお、潤滑性皮膜5が親水性皮膜2の表面に形成されていても、潤滑性皮膜5は親水性を有することから、親水性皮膜2が発揮する機能(フィン材の親水性や汚染物質除去性の向上、それらの長期間の維持等)を低下させることはない。
【0049】
フィン材10Dの潤滑性皮膜5は、その付着量が特に限定されるわけではないが、0.01〜1.0g/mであることが好ましい。0.01g/m未満であると、フィン材10Dへの塗装が困難であり、1.0g/mを超えると、潤滑性皮膜5に期待される加工性がそれ以上は向上しにくく、不必要となるからである。より好ましくは、0.05〜0.6g/mである。
【0050】
潤滑性皮膜5の形成に用いる樹脂塗料は、前記潤滑性樹脂以外に、塗装性や作業性等や塗膜物性等を改善するために、各種の水系溶媒や塗料添加物を添加してもよく、例えば、水溶性有機溶剤、架橋剤、界面活性剤、表面調整剤、湿潤分散剤、沈降防止剤、酸化防止剤、消泡剤、防錆剤、抗菌剤、防カビ剤等の各種の溶剤や添加剤を、単独でまたは複合して配合してもよい。
【0051】
本発明に係るフィン材は、潤滑性皮膜5を備えたフィン材の構成を図1(e)に示したが、この構成に限らず、フィン材10(図1(a)参照)、フィン材10A(図1(b)参照)、フィン材10B(図1(c)参照)およびフィン材10C(図1(d)参照)の親水性皮膜2の各々の表面に潤滑性皮膜5が形成された構成(図示せず)であってもよい。また、本発明に係るフィン材は、アルミニウム板1の片面にのみ親水性皮膜2等が形成された構成(図1(a)〜(e))に限らず、アルミニウム板1の両面に親水性皮膜2等が形成された構成(図示せず)であってもよい。
【0052】
前記した本発明に係るフィン材は、親水性皮膜2の水に対する接触角、または親水性皮膜2の表面に潤滑性皮膜5が形成された状態での水に対する接触角が小さく、初期状態では10°以下である。従来の親水性皮膜は水と接触すると、接触角が次第に増大する(親水性が低下する)傾向にあったが、本発明の技術では、この接触角の増大を抑制することができた。このため、本発明のフィン材を用いて製造された熱交換器は、結露水は小さい接触角のままフィン表面に存在する。その後、重力で落下して除去されるため、長期間に亘って、通風抵抗の増大やこれに伴う熱交換性能の低下を引き起こすことがなくなった。さらには、熱交換器の使用環境によっては揮発性有機化合物に代表される撥水化物質が汚染物質としてフィン表面に付着することで、フィン材の親水性が低下し、前記したような通風抵抗の増大を引き起こす原因となっていたが、本発明のフィン材においては、その汚染物質の付着も抑制されるため、フィン材の親水性の低下を抑制することができた。
【0053】
≪アルミニウムフィン材の製造方法≫
フィン材10、10A〜10Dの製造方法については、特に限定されないが、例えば、アルミニウム板1、または、表面に化成皮膜3が形成されたアルミニウム板1に対し、各樹脂塗料を、ロールコート装置等を用いて、塗布、乾燥を繰り返し行うことで、耐食性皮膜4、親水性皮膜2、潤滑性皮膜5を形成させることができる。なお、化成皮膜3は従来公知の化成処理液でアルミニウム板1の表面を処理することで形成させることができる。
【0054】
ここで、親水性皮膜2の形成工程における樹脂塗料の乾燥では、オーブン等による加熱を行なう。加熱の好適到達温度(アルミニウム板1の到達温度)の範囲は、130〜250℃が好ましい。130℃よりも低い温度の場合、親水性皮膜2の密着性の低下が懸念される。また、乾燥に要する時間も長くなりやすく、生産性の低下の原因ともなりやすい。一方、250℃を超える温度の場合、親水性皮膜2の硬化が過剰となって、アクリル系高分子体中の分解が促進され、スルホン酸基やカルボキシル基が有効に性能を発揮しにくくなることが懸念される。加熱乾燥工程でのより好ましい到達温度範囲は、160〜220℃である。また、耐食性皮膜4、潤滑性皮膜5の形成工程における樹脂塗料の乾燥でも、オーブン等による加熱を行うが、その加熱温度(好適到達温度)は特に限定されない。
【0055】
なお、耐食性皮膜4、親水性皮膜2、潤滑性皮膜5の形成では、生産性の観点から、ロール状のアルミニウム板1に対し、ロールコート装置等を適用して、連続的に、脱脂、塗装、加熱、巻き取り等を行うことが推奨される。
【実施例】
【0056】
以下実施例によって本発明をさらに詳述するが、下記実施例は本発明を制限するものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施することは全て本発明に包含される。
【0057】
≪アルミニウムフィン材の製造≫
従来公知の製造方法により、純アルミニウム系のA1200(JIS H4000)からなるアルミニウム板(板厚0.10mm)を製造した。このアルミニウム板を、アルカリ性薬剤(日本ペイント社製「サーフクリーナー(登録商標)360」)で脱脂した。さらに、化成皮膜を形成する場合は、適宜、リン酸クロメート処理を行った。化成皮膜の付着量は、Cr換算で30mg/mとした。
【0058】
<親水性皮膜用の樹脂塗料(塗料組成物)の調製>
スルホン酸基含有モノマーおよびカルボキシル基含有モノマーからなり、所定の比率でスルホン酸基を含有するアクリル系高分子体を重合し、所定量のイオン性界面活性剤を含有し、pHを任意に調整した塗料組成物A〜Yを調製した。ここで、スルホン酸基含有モノマーとしてアリルスルホン酸を用い、カルボキシル基含有モノマーとしてアクリル酸を用いた。アクリル系高分子体中のスルホン酸基の比率、塗料組成物中のイオン性界面活性剤の含有量、塗料組成物のpHを表1に示す。なお、塗料組成物の塗装性や目標の付着量に応じて、適宜、イオン交換水で濃度を希釈した。なお、イオン性界面活性剤は、アニオン界面活性剤であるリン酸エステル型界面活性剤を使用した。そして、塗料組成物のpHの調整は、アクリル系高分子体のスルホン酸基やカルボキシル基を任意の割合でナトリウム塩に中和することや、イオン交換水の添加による希釈によって行なった。
【0059】
【表1】

【0060】
<耐食性皮膜用および潤滑性皮膜用樹脂塗料の調製>
耐食性皮膜用樹脂塗料は、ウレタン系樹脂塗料、エポキシ系樹脂塗料、ポリエステル系樹脂塗料のいずれかを用いた。潤滑性皮膜用樹脂塗料は、カルボキシメチルセルロースナトリウム20重量部(固形分)と、ポリエチレングリコール80重量部(固形分)とを混合して用いた。
【0061】
<各皮膜の形成>
アルミニウム板の表面に、化成皮膜、耐食性皮膜、親水性皮膜、潤滑性皮膜を表2に示した皮膜構成になるように形成して、アルミニウムフィン材を製造した。耐食性皮膜、親水性皮膜、潤滑性皮膜は、バーコーターを用いて塗工を行ない、その後、加熱乾燥して形成した。加熱乾燥は熱風乾燥炉を用いて適宜設定した条件で行なった。
【0062】
皮膜の形成は、化成皮膜、耐食性皮膜、親水性皮膜、潤滑性皮膜の順序で行った。耐食性皮膜の形成においては、塗工後の加熱乾燥温度はアルミニウム板の到達温度で160℃となるように実施し、その付着量は、0.5〜4.0g/mの範囲で適宜設定した。親水性皮膜の形成においては、塗工後の加熱乾燥温度はアルミニウム板の到達温度で120〜260℃の範囲で適宜調整し、その付着量は、0.3〜2.0g/mの範囲で適宜設定した。潤滑性皮膜の形成においては、塗工後の加熱乾燥温度はアルミニウム板の到達温度で160℃となるように実施し、その付着量は、0.05〜0.6g/mの範囲で適宜設定した。なお、到達温度はヒートシールテープで確認した。
【0063】
≪性能評価≫
下記の方法で性能評価を行い、結果を表2に併記した。
【0064】
<親水性>
アルミニウムフィン材を、流量が0.1リットル/分であるイオン交換水の流水に8時間浸漬した後、80℃で16時間乾燥する工程を1サイクルとして、5サイクル行った。その後、アルミニウムフィン材を室温に戻して、表面に約0.5μlの純水を滴下し、接触角測定器(協和界面科学社製:CA−05型)を用いて接触角を測定した。評価基準は以下の通りである。
◎(特に良好):接触角が20°未満
○(良好):接触角が20°以上、40°未満
△(概ね良好):接触角が40°以上、60°未満
×(不良):接触角が60°以上
【0065】
<汚染物質除去性>
汚染物質として、撥水化物質であるステアリン酸1gを6リットルの容量を有するデシケータの底部に入れ、この試薬の上部にフィン材から切り出した5cm×10cmの供試材を吊るした。その後、デシケータを100℃にて24時間加熱してから室温に放冷後に供試材を取り出し、純水に1分間浸漬して室温にて乾燥させた。以上の操作を5回繰り返した後に、接触角を測定した。評価基準は以下の通りである。
◎(特に良好):接触角が20°未満
○(良好):接触角が20°以上、40°未満
△(概ね良好):接触角が40°以上、60°未満
×(不良):接触角が60°以上
【0066】
<親水性皮膜の密着性(持続性)>
水で湿らせた布で塗膜の表面を10回擦った後の表面の水濡れ性を目視で観察して判定した。剥離なし、すなわち水濡れ性がほとんど変化なく目視で95%以上の良好な状態を◎(特に良好)、ほぼ剥離なし、すなわち水濡れ性が目視で80%以上95%未満の状態を○(良好)、幾分か剥離有り、すなわち水濡れ性が目視で50%以上80%未満に低下した状態を△(概ね良好)、大きく剥離、すなわち水濡れが目視で50%未満の状態を×(不良)とした。
【0067】
<耐食性>
JIS Z 2371に示された方法で、480時間の塩水噴霧試験を行い、表面の腐食の程度を確認し、規定のレイティングナンバ(Rating Number、以下R.N.と称す)で腐食程度の評価を実施した。R.N.9.8以上では◎(特に良好)、同9.5以上9.8未満では○(良好)、同9.3以上9.5未満では△(概ね良好)、同9.3未満では×(不良)とした。
【0068】
<加工性評価:摩擦係数>
バウデン式付着滑り試験機を用い、無塗油、荷重0.2kgf、移動速度4mm/秒の条件で摩擦係数を測定した。
【0069】
<加工性評価:プレス加工性>
フィン成形用のプレス成形機で、アルミニウムフィン材をフィンの形状に成形し、カラーの内面の焼き付きの有無を目視で評価した。評価基準は以下の通りである。
○(良好):カラーの内面に焼き付きが全く見られない
△(概ね良好):カラーの内面に軽微な焼き付きが見られる
×(不良):カラーの内面の全面で焼き付きが見られる
【0070】
【表2】

【0071】
表2から明らかなように、本発明の実施例(No.1〜22)は、親水性、汚染物質除去性、親水性皮膜の密着性(持続性)において、良好な性能を示した。また、耐食性、プレス加工性においても、良好な性能を示した。
【0072】
対して比較例においては、比較例(No.23)は使用した親水性皮膜用の塗料組成物のスルホン酸基の割合が10mol%未満であり、汚染物質除去性が低かった。比較例(No.24)は使用した親水性皮膜用の塗料組成物のスルホン酸基の割合が50mol%を超えており、親水性皮膜の密着性(持続性)が低かった。そのため汚染物質除去性も低かった。比較例(No.25)は使用した親水性皮膜用の塗料組成物中のイオン性界面活性剤の添加量が少なく、汚染物質除去性が低かった。比較例(No.26)は使用した親水性皮膜用の塗料組成物中のイオン性界面活性剤の添加量が過剰であり、親水性皮膜の密着性(持続性)が低かった。比較例(No.27)は使用した親水性皮膜用の塗料組成物のpHが7を超えており、親水性皮膜の親水性が低かった。
【符号の説明】
【0073】
1 アルミニウム板
2 親水性皮膜
3 化成皮膜
4 耐食性皮膜
5 潤滑性皮膜
10、10A、10B、10C、10D アルミニウムフィン材(フィン材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スルホン酸基含有モノマーおよびカルボキシル基含有モノマーを含むアクリル系高分子体と、イオン性界面活性剤とを含有する塗料組成物であって、
前記アクリル系高分子体に含まれる前記スルホン酸基含有モノマーの比率が、10〜50mol%であり、
前記イオン性界面活性剤の含有量が、前記アクリル系高分子体の100重量部に対して0.01〜10重量部であり、
前記塗料組成物のpHが、7未満であることを特徴とする塗料組成物。
【請求項2】
アルミニウム板と、このアルミニウム板の表面に形成された親水性皮膜とを備え、前記親水性皮膜が請求項1に記載の塗料組成物からなることを特徴とするアルミニウムフィン材。
【請求項3】
前記アルミニウム板と前記親水性皮膜との間に化成皮膜をさらに備え、前記化成皮膜が無機酸化物または有機−無機複合化合物からなることを特徴とする請求項2に記載のアルミニウムフィン材。
【請求項4】
前記アルミニウム板と前記親水性皮膜との間に耐食性皮膜をさらに備え、前記耐食性皮膜が耐食性樹脂からなることを特徴とする請求項2に記載のアルミニウムフィン材。
【請求項5】
前記アルミニウム板と前記耐食性皮膜との間に化成皮膜をさらに備え、前記化成皮膜が無機酸化物または有機−無機複合化合物からなることを特徴とする請求項4に記載のアルミニウムフィン材。
【請求項6】
前記親水性皮膜の表面に潤滑性皮膜をさらに備え、前記潤滑性皮膜が潤滑性樹脂からなることを特徴とする請求項2ないし請求項5のいずれか一項に記載のアルミニウムフィン材。
【請求項7】
前記親水性皮膜は、前記塗料組成物を前記アルミニウム板の表面に塗装後、130〜250℃で焼付け処理することによって形成されたものであることを特徴とする請求項2ないし請求項6のいずれか一項に記載のアルミニウムフィン材。

【図1】
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【公開番号】特開2012−72336(P2012−72336A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−220183(P2010−220183)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(000001199)株式会社神戸製鋼所 (5,860)
【Fターム(参考)】