説明

容器の識別装置

【課題】容器情報を自動的に認識できるようにして、多量の容器を使用する場合の入力作業を簡略化すると共に、正確性を向上する。
【解決手段】識別装置Aは、識別対象である複数の試薬ボトル(容器)10を識別するために、試薬ボトルトレイ(収納手段)12、トレイセットセンサ(収納手段載置検出手段)14、エンコーダ(収納手段位置検出手段)(16)、試薬ボトル検出センサ(容器検出手段)18、及びバーコードリーダ(識別記号読み取り手段)20、を備え、トレイセットセンサ14の出力をトリガとしてエンコーダ(16)で検出された位置情報と、バーコードリーダ20で読み取った試薬ボトル10のバーコード(識別記号)(22)との対応により、どの位置に何の試薬ボトル10が配置されたかを識別する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多数の容器を誤りなく識別するのに好適な容器の識別装置に関する。
【背景技術】
【0002】
生化学等の分野において、血液等の検体や試薬等の液体を自動的に吸引し、分注して分析する分注分析装置が広く用いられている。この分注分析装置では、多種類の液体を対象として連続的に分注が実施される場合が少なくない。従って、分注分析装置の検査対象となる液体は、取違え等のミスを無くすために、一つ一つ正確に識別される必要がある。
【0003】
特許文献1では、試薬ボトルに付された識別記号(バーコード)を作業者が一つ一つハンディタイプのバーコードリーダで読み取る方法が開示されている。
【0004】
特許文献2においては、検体別に固有のマークが付された検体カップを検体ホルダに収容・配列すると共に、試薬別に固有のマークが付された試薬ボトルを試薬ホルダに収容・配列し、前記検体カップのマーク及び試薬ボトルのマークをマークリーダで読み取る方法が開示されている。
【0005】
特許文献3においては、回転式の試薬トレイ上に試薬容器をセットしながら、そのバーコードを読み取る方法が開示されている。
【0006】
【特許文献1】特開2000−266764号公報
【特許文献2】特開2001−74752号公報
【特許文献3】特許第3521142号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載されたようなハンディタイプの識別装置を使用する場合には、識別対象である試薬ボトルを取り違えたり、識別装置を試薬ボトルに衝突させて液体をこぼす等の人為的ミスが発生する恐れがあり、又、分注分析装置内部に手を入れる必要があるため、試薬の種類によっては危険を伴うこともあった。
【0008】
特許文献2に記載された技術は、マークやバーコードを読み取るだけであり、その際に試薬ボトルの位置を検出していなかったため、高精度な読み取りが困難な場合があった。
【0009】
特許文献3に記載された技術は、セット時に試薬トレイを回転させながら読み取るものであり、手作業でトレイ上にまとめてセットされた試薬容器のバーコードを後でまとめて読み取るものではなかった。
【0010】
このような従来の事情に鑑み、出願人は、過日、手作業でセットされた容器の識別記号をまとめて読み取って、容器を確実に識別することのできる容器識別装置を提案した(特願2005−223250:未公知)。
【0011】
この容器識別装置は、具体的な構成は後に詳述するが、複数の容器を収納手段内に並置して、装置に挿入するようにされた容器の識別装置において、収納手段の装置への挿入位置を検出するための収納手段位置検出手段と、容器を検出するための容器検出手段と、該容器検出手段の出力に応じて、容器の識別記号を読み取る識別記号読取り手段とを備え、収納手段位置検出手段で検出された位置情報と、前記識別記号読取り手段で読み取られた識別記号により、どの位置に何の容器が配置されたか識別することを特徴とするものである。
【0012】
本発明は、この出願人が提案した未公知先願技術に係る容器識別装置の更なる改良に関するもので、識別の一層の確実性及び正確性を担保することをその目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、複数の容器を識別する容器の識別装置であって、識別対象である前記複数の容器を並置・収納したまま装置内を移動可能な収納手段と、該収納手段の装置内への載置を検出する収納手段載置検出手段と、該収納手段載置検出手段の出力に応じて作動を開始し、前記収納手段の装置内での位置を検出する収納手段位置検出手段と、容器の通過を検出する容器検出手段と、該容器検出手段の出力に応じて当該容器に予め付された識別記号を読み取る識別記号読み取り手段と、を備え、前記収納手段位置検出手段で検出された位置情報と、前記識別記号読み取り手段で読み取られた当該容器の識別記号との対応により、どの位置に何の容器が配置されたかを識別する構成とすることにより、上記目的を達成したものである。
【0014】
未公知先願の容器識別装置によれば、容器の配列を自動的に読み取ることができ、多量の容器を使用する場合の識別作業を大幅に軽減でき、又該識別の正確性を向上できる。本発明では、この未公知先願に係る発明に対して、さらに該収納手段の装置内への載置を検出する収納手段載置検出手段を備え、該収納手段載置検出手段の出力をトリガとして収納手段の装置内での位置の検出作業を開始させるようにしたため、演算装置の負荷を増大させることなく、該収納手段の位置検出を一層正確に行うことができるようになる。
【0015】
なお、本発明においては、更に、前記収納手段の端部を検出する収納手段端部検出手段を備え、該端部の検出を基準にして前記収納手段位置検出手段にて収納手段の装置内での位置を検出するように構成すると、位置検出の始点の特定を誤りなく正確に行うことができる。
【0016】
また、この場合に、収納手段端部検出手段が、前記収納手段の端部の検出に特化した専用の検出手段として装備されていると、位置の検出ミスを一層低減することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、容器の配列を自動的に読み取ることができ、多量の容器を使用する場合の入力作業を軽減できる。又、装置への誤入力を防止することが可能となり、入力の正確性を向上できる。更に、作業者の容器収納手段セット動作により自動で読み取ることができ、収納手段をセットした後の読取り動作が不要となる。
【0018】
また、検出開始のトリガを適正に発生させることができ、演算装置の負荷を増大させることなく精密な位置検出をより正確に行なうことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下図面を参照して、本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。
【0020】
図1、図2は、それぞれ本発明の一実施形態に係る容器の識別装置の要部を見る角度を変えて示した構成図である。
【0021】
この識別装置Aは、識別対象である複数の試薬ボトル(容器)10を識別するためのもので、試薬ボトルトレイ(収納手段)12、トレイセットセンサ(収納手段載置検出手段)14、エンコーダ(収納手段位置検出手段)(図4参照)16、試薬ボトル検出センサ(容器検出手段)18、及びバーコードリーダ(識別記号読み取り手段)20、を主な構成要素として備える。
【0022】
識別装置Aは、これらの構成要素を有し、エンコーダ16で検出された位置情報と、バーコードリーダ20で読み取られた試薬ボトル10のバーコード(識別記号:図3参照)22との対応により、どの位置に何の試薬ボトル10が配置されたかを識別する。
【0023】
以下、具体的な構成をより詳細に説明する。
【0024】
前記試薬ボトル(容器)10には、検体に分注するための試薬が使用量のみ注入されている。図3(A)に示されるように、試薬ボトル10には、例えば左側面に前記バーコード22が付されている。バーコード22には試薬ボトル10の種類及び注入された試薬の種類等が情報として記載されている。試薬ボトル10の右側面には、図3(B)に示されるように、金属で構成された試薬ボトル検出プレート24が貼り付けられている。前記試薬ボトル検出センサ18は、該試薬ボトル検出プレート24を検出することによって当該試薬ボトル10を検出する。
【0025】
前記試薬ボトルトレイ(収納手段)12は、試薬ボトル10を並置・収納したまま試薬トレイレール26上に載置可能に構成されており、載置後、該試薬トレイレール26に沿って識別装置A内を矢印X方向に移動可能である。試薬ボトルトレイ12の先端部には金属製のスタートプレート30が設けられており、スタートプレートセンサ(収納手段端部検出手段)32によって該試薬ボトルトレイ12の先端部を検出可能である。この検出を基準として、エンコーダ16の位置検出が行われる(後述)。
【0026】
前記トレイセットセンサ(収納手段載置検出手段)14は、試薬ボトルトレイ12が識別装置A内の試薬トレイレール26上に載置されたことを検出するもので、具体的には、試薬ボトルトレイ12が装置に載置されたときにオンとなる接触または非接触スイッチにより構成されている。
【0027】
前記エンコーダ(収納手段位置検出手段)16は、光電式の一対のA相エンコーダ16A及びB相エンコーダ16Bから構成され、トレイセットセンサ14の出力を受けて作動を開始し、識別装置A内での試薬ボトルトレイ12の位置を検出する。エンコーダ16による具体的な位置検出構成を図4に示す。図4において、試薬ボトルトレイ12の下面には該試薬ボトルトレイ12の動きと共に直線運動するラックギヤ34が固定されている。一方、試薬トレイレール26側には該ラックギヤ34と噛合し、ラックギヤ34の直線運動を回転運動に変えるエンコーダギヤ36が取り付けられている。エンコーダギヤ36が組み込まれた回転軸30にはエンコーダプレート37が固定されている。エンコーダプレート37の回転は、試薬ボトルトレイ12の直線動に連動しているため、該エンコーダプレート37の回転をA相エンコーダ16A及びB相エンコーダ16Bにて検出することにより、試薬ボトルトレイ12の位置が検出可能である。B相エンコーダ16BはA相エンコーダ16Aに対して90°位相がずれており、これにより移動方向の正逆の認識が可能である。正逆の認識を必要としないときは、エンコーダ16は1個で足りる。
【0028】
前記試薬ボトル検出センサ(容器検出手段)18は、試薬ボトル10に付された前記試薬ボトル検出プレート24を検知する近接スイッチで、試薬ボトル10の通過(或いは存在)を検出可能である。
【0029】
前記バーコードリーダ(識別記号読み取り手段)20は、該試薬ボトル検出センサ18の出力に応じて、当該(検出された)試薬ボトル10に付されたバーコード22を読み取るようになっている。
【0030】
なお、符号40は、試薬トレイレール26の後端位置に配置されたレールエンドセンサを示している。レールエンドセンサ40は、前記スタートプレート30が到達したことを例えば光遮断によって検出するもので、これにより、試薬ボトルトレイ12が最後端位置まで移動してきたことを検出可能である。
【0031】
図5は、本実施形態における制御ブロック図である。図5において、符号50は前記試薬ボトルトレイ12の位置を認識すると共にバーコードリーダ20を制御するための中央演算装置である。中央演算装置50には、前記バーコードリーダ20、トレイセットセンサ14、試薬ボトル検出センサ18、レールエンドセンサ40、スタートプレートセンサ32等からの信号がそれぞれ入力される。
【0032】
符号52は、前記試薬ボトルトレイ12の位置を前記A相エンコーダ16A及びB相エンコーダ16Bの組合せにより増減するカウンタである。カウンタ52のリセット信号は、前述したようにスタートプレートセンサ32の出力をトリガとして発生される。符号54はランダムアクセスメモリ(RAM)、符号56は試薬ボトル10のカウンタ間隔値N、最大値M等が設定してあるリードオンリーメモリ(ROM)である。
【0033】
次に、図6の制御フロー、図7のタイムチャートを合わせて参照して、この識別装置Aの作用を説明する。
【0034】
先ず、検査をするための液体試薬が注入された数種類の試薬ボトル10を手作業で試薬ボトルトレイ12に並置・収納する。
【0035】
試薬ボトル10が並置・収納された試薬ボトルトレイ12を試薬トレイレール26へ載置すると、トレイセットセンサ14がオンとなる。これをステップS1により検出すると、ステップS2に進み、中央演算装置50はスタートプレートセンサ32と試薬ボトル検出センサ18の出力状態のポーリングを開始する(タイムポイントt1)。
【0036】
トレイセットセンサ14の出力をトリガとしてスタートプレートセンサ32と試薬ボトル検出センサ18の出力状態のポーリングを開始することのメリット等については、後に詳述する。
【0037】
ステップS3でスタートプレート30がスタートプレートセンサ32によって検出されたと判断されると、ここでカウンタ値が零にリセットされ、カウンタ52はこの時点からカウントアップ(インクリメント)を開始する(ステップS4:タイムポイントt2)。即ち、試薬ボトルトレイ12の移動に伴い、試薬ボトルトレイ12の下面に設置されたラックギヤ34とエンコーダギヤ36が噛み合ってエンコーダプレート37が回転すると、図7に例示する如く、試薬ボトルトレイ12の位置及び進行方向に応じた波形がA相エンコーダ16A及びB相エンコーダ16Bにより検出され、中央演算装置50の内部にて機能するカウンタ52のカウンタ値がカウントアップされる。試薬ボトルトレイ12の位置の認識はこのカウント値をベースとして行われる。なお、A相、B相の各エンコーダ16A、16Bの位相の違いにより、正方向及び逆方向の進行方向を考慮した認識ができる。
【0038】
試薬ボトルトレイ12が進んで、ステップS5で試薬ボトル検出センサ18がオンに換わったことが検出されると、最初の試薬ボトル10が通過したと判断して、この時のカウンタ値をRAM54に記録する(ステップS6:タイムポイントt3)。また、同時に、中央演算装置50は、バーコードリーダ20に読み取り実行信号を出力し、バーコードリーダ20から読み取ったバーコード内容を、シリアル通信によって受信する(ステップS7、S8)。なお、ステップS5の判定結果がNOであるときは、試薬ボトル検出プレート24が検出されていないということであり、識別すべき試薬ボトル10がその時点でバーコード読み取り位置に存在しないと判断して、カウントアップ(試薬ボトルトレイ12の移動)を続ける。このステップS5〜S8の作業は、ステップS9によってレールエンドセンサ40がオンになったと判定されるまで、新たな試薬ボトル10がステップS5によって検出されるたび(例えばタイムポイントt4参照)に繰り返される。
【0039】
バーコードリーダ20から読取り情報を受け取った中央演算装置50は、前記カウンタ値の情報とバーコード22の読取り情報とをセットで随時格納する。このようにして、エンコーダ16で検出された位置情報(カウンタ値の情報:試薬ボトルトレイ12の試薬トレイレール26上の位置に相当)と、バーコードリーダ20で読み取られた当該試薬ボトル10のバーコード22の読み取り情報(当該試薬ボトル10の種類及び注入された試薬の種類等の情報)との対応により、どの位置に何の試薬ボトル10が配置されたかを識別することができる。
【0040】
やがて、ステップS9でレールエンドセンサ40がオンとなったと判定されると(タイムポイントt5)、ステップS10に進んでその時のカウンタ値nを読み取り、カウンタ値nがM±5(Mは試薬トレイレール26のストロークから決まるカウンタ値の最大値)の範囲に入っているか否かがチェックされる。ステップS10での判定がNOである場合には、ステップS11に進んで試薬ボトルトレイ12の位置の認識エラーと判定してアラームを発生し、必要に応じてやり直しを行う。これは、例えば、センサの不具合等でカウントミスが発生した可能性があるためである。ステップS10においてカウンタ値nがM±5の範囲に収まっていると判断されたときには、正常に識別が完了したと判断してフローを終える。
【0041】
ここで、先ほどのトレイセットセンサ14の出力をトリガとしてスタートプレートセンサ32と試薬ボトル検出センサ18の出力状態のポーリングを開始することのメリット等について詳述する。
【0042】
トレイセットセンサ14は、これを省略し、例えば試薬ボトルトレイ12のスタートプレート30が検出されたことをトリガとして各種検出を実質的にスタートさせるように構成することも、理論上は可能である。しかしながら、スタートプレート30を検出した時点では、試薬ボトルトレイ12は既にある程度のスピードで移動していることになる。試薬ボトル10の検出を中央演算装置50のソフトウエア演算によって行う場合、試薬ボトルトレイ12の移動時には試薬ボトル検出センサ18の状態を頻繁にモニタ(ポーリング)するべく、ポーリングサイクルを短く設定する必要があるが、スタートプレート30が通過したことをトリガとしたのでは最初の試薬ボトル10の検出が間に合わない恐れがある。しかしながら、常時(予め)このポーリングサイクルを短縮するのは、演算処理の負荷が非常に大きくなってしまう。
【0043】
この点、本実施形態では、トレイセットセンサ14のオン、即ち試薬ボトルトレイ12が試薬トレイレール26に載置されたことが検出された時点でスタートプレートセンサ32と試薬ボトル検出センサ18の出力状態のポーリングを開始するようにしているため、演算処理の負荷を高めることなく、最初の試薬ボトル10から確実に検出することができる。
【0044】
また、本実施形態では、スタートプレート30の検出を、例えば試薬ボトル検出センサ18で兼用させるのではなく(前述の未公知先願では兼用されていた)、専用のスタートプレートセンサ32を設けるようにしているが、このことも、トレイセットセンサ14の設置と相俟って大きな相乗的効果をもたらしている。
【0045】
即ち、スタートプレート30は、この検出を、試薬ボトル検出センサ18に兼用させることも可能ではあるが、この場合、例えば試薬ボトルトレイ12のセットの仕方、あるいは、電源をオンとしたときの試薬ボトルトレイ12の載置状態によっては、スタートプレート30を正しく検出できない恐れがある。例としては、試薬ボトル10の試薬ボトル検出プレート24をスタートプレート30と誤認してしまうようなケースである。本実施形態では、トレイセットセンサ14のオンをトリガとしてポーリングを開始し、スタートプレート30を専用のスタートプレートセンサ32によって検出するようにしているため、カウンタ52の零リセット(計数の基点)をエラー無く正確に設定することができ、各試薬ボトル10の識別の信頼性を大きく向上させることができる。
【0046】
なお、上記実施形態においては、試薬ボトル(容器)10の識別記号がバーコード22とされ、バーコードリーダ20により識別記号を読み取るようにされていたが、識別記号読み取り手段は、これに限定されず、例えば、バーコードをICタグ情報等に置き換えることもできる。
【0047】
又、容器検出手段である試薬ボトル検出センサ18も、金属板と近接スイッチの組合せに限定されず、例えば反射板と光電スイッチの組合せに置き換えることもできる。
【0048】
又、収納手段位置検出手段であるエンコーダ16も、光電式の回転型エンコーダに限定されず、直線型のエンコーダや、可変抵抗等のアナログ位置情報読取り手段に置き換えることができる。
【産業上の利用可能性】
【0049】
上記実施形態のように、分注分析装置の試薬ボトルの識別を行なう分野のみならず、創薬スクリーン分野、バイオテクノロジー、医薬分野等で血液等の検体を数種類の試薬に反応させて分析を行なう分野など、その他多数の容器を誤りなく正確に識別する必要のあるさまざまな分野に広く適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の一実施形態に係る試薬ボトルの識別装置の全体構成を示す斜視図
【図2】同じく他の角度から見た部分斜視図
【図3】同実施形態で用いられる試薬ボトルを示す(A)左側面側から見た斜視図及び(B)右側面側から見た斜視図
【図4】同じくエンコーダ付近の詳細を示す斜視図
【図5】同じく制御ブロック図
【図6】同じく処理手順を示す流れ図
【図7】同じくバーコードの読取りタイミングを示すタイムチャート
【符号の説明】
【0051】
10…試薬ボトル(容器)
12…試薬ボトルトレイ(収納手段)
14…トレイセットセンサ(収納手段載置検出手段)
16…エンコーダ(収納手段位置検出手段)
18…試薬ボトル検出センサ(容器検出手段)
20…バーコードリーダ(識別記号読み取り手段)
22…バーコード(識別記号)
24…試薬ボトル検出プレート
26…試薬トレイレール
30…スタートプレート
32…スタートプレートセンサ(収納手段端部検出手段)
34…ラックギヤ
36…エンコーダギヤ
37…エンコーダプレート
40…レールエンドセンサ
50…中央演算装置
52…カウンタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の容器を識別する容器の識別装置であって、
識別対象である前記複数の容器を並置・収納したまま装置内を移動可能な収納手段と、
該収納手段の装置内への載置を検出する収納手段載置検出手段と、
該収納手段載置検出手段の出力に応じて作動を開始し、前記収納手段の装置内での位置を検出する収納手段位置検出手段と、
容器の通過を検出する容器検出手段と、
該容器検出手段の出力に応じて当該容器に付された識別記号を読み取る識別記号読み取り手段と、を備え、
前記収納手段位置検出手段で検出された位置情報と、前記識別記号読み取り手段で読み取られた当該容器の識別記号との対応により、どの位置に何の容器が配置されたかを識別する
ことを特徴とする容器の識別装置。
【請求項2】
請求項1において、更に、
前記収納手段の端部を検出する収納手段端部検出手段を備え、該端部の検出を基準にして前記収納手段位置検出手段にて収納手段の装置内での位置を検出する
ことを特徴とする容器の識別装置。
【請求項3】
請求項2において、
前記収納手段端部検出手段が、前記収納手段の端部の検出に特化した専用の検出手段として装備されている
ことを特徴とする容器の識別装置。

【図1】
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【図3】
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【図4】
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【図2】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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