説明

容器用ホルダ

【課題】複数の態様で陳列することが可能で、手で掴むのが容易であり、しかも装着対象である容器が不意に脱落するおそれが小さい容器用ホルダを提供する。
【解決手段】容器30の下端部を露出させた状態で胴体部33を囲み、胴体部を囲むことにより自身の形状を保持する、弾性材料からなり上下両端が開放する環状部11と、環状部の上縁部から上方に向かって延びる一対の上方延長部20、28の上部同士を接合することにより構成した上方接合部21と、上方接合部に穿設した貫通孔24、25と、上方延長部における上方接合部より下方に位置する部分を構成し、互いの対向面間に頭部34が位置したときに、環状部側に向かうにつれて両者の対向面間距離が徐々に大きくなりかつ自身の上縁部が上方接合部の下縁部と滑らかに連続する、弾性材料からなる一対の下方対向部22と、下方対向部に穿設した、頭部の一部が嵌合可能でかつ下縁部で頭部の下端部を支持する頭部支持孔23と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料水等を充填可能な容器に対して着脱可能で、手で持ち運んだり、小売店等に配置した商品陳列装置に陳列することが可能な容器用ホルダに関する。
【背景技術】
【0002】
ビンやペットボトル等の容器に被せて使用するホルダの従来例としては、例えば特許文献1に開示されたものがある。
このホルダはブランク板を折り曲げ加工した中空の角柱構造であり、底面パネルと、底面パネルの両側縁部から上方に延びる一対の側面パネルと、一対の側面パネルの上縁部どうしを接続する天面パネルと、を具備している。さらに底面パネルにはホルダの長手方向に並ぶ複数の貫通孔(受持孔)が穿設してあり、各貫通孔の周縁部からは該貫通孔の中心側に向かって延びる複数の舌片(係止片)が一体的に設けてある。
このホルダに対して着脱可能な容器は、ペットボトルと、ペットボトルの上端に装着したキャップとからなるものである。ペットボトルは、上端部に形成した雄ねじ溝と、雄ねじ溝の直下に形成した首部と、首部より下方に位置する部分を構成する首部より大径の胴体部と、を具備している。雄ねじ溝に対しては首部より大径であるキャップ(頭部)の内周面に形成した雌ねじ溝を螺合可能であり、キャップによってペットボトルの上端開口部を塞ぐことが出来る。
【0003】
当該容器のキャップを下方から貫通孔に近づけて、キャップを貫通孔を通してホルダの内部空間に挿入すると、キャップが各舌片を上方に持ち上げ、キャップの下端部(下端面)が舌片の先端(上端)より上方まで移動したときに起立した各舌片の先端(上端)がキャップの下端部(下端面)に係合する。
このような要領によって複数の容器の上部(キャップ)にホルダを取り付けると、各舌片によってキャップ(容器)が貫通孔の下方に抜け落ちるのが防止されるので、ホルダを手で掴むことにより、ホルダと一体化した複数の容器を持ち上げることが可能になる。
また、ホルダを取り付けた複数の容器は、その底面を小売店等に配置した商品陳列装置の水平な陳列板に載置して陳列することができる。
さらに手の指等で起立状態にある各舌片を倒して、各舌片の先端とキャップの下端部との係合(舌片の先端によるキャップの支持状態)を解除すれば、容器を対応する貫通孔の下方に引き出せる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−30820号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
小売店及び商品のメーカーとしては、商品である容器(の中に充填した飲料水や錠剤など)を複数の態様で陳列することにより、顧客の購買意欲を刺激して、商品を出来るだけ多く販売したいところである。しかし上記容器は、その底面を水平な陳列板に載置する態様でしか陳列することができない。
また舌片によってキャップを抜止した状態で支持しているが、貫通孔の周縁部と舌片の接続部には折り曲げ線(折り曲げ癖)が予め付けてあるので、起立状態にある舌片は比較的小さい力によってキャップとの係合を解除する方向に倒れてしまう。さらにホルダはペットボトルの下部がキャップと舌片の係合部を中心にして揺動するのを規制できない構造である。そのため商品(容器)を購入した顧客がホルダを手で把持したときに、意図せずに舌片とキャップとの係合が解除されてしまい、容器が対応する貫通孔から下方に抜け落ちるおそれがある。
さらに上記ホルダは手で掴みずらい形状であるため、ホルダを手で掴んで複数の容器を持ち運ぶのは決して容易でない。
【0006】
本発明は、複数の態様で陳列することが可能で、手で掴むのが容易であり、しかも装着対象である容器が不意に脱落するおそれが小さい容器用ホルダを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の容器用ホルダは、上端部を構成する頭部と、該頭部の下端部に接続する該頭部より小径の首部と、該首部の下端部に接続する該首部より大径である胴体部と、を備える容器に被せて使用する容器用ホルダであって、上記容器の下端部を露出させた状態で上記胴体部を囲み、該胴体部を囲むことにより自身の形状を保持する、弾性材料からなり上下両端が開放する環状部と、該環状部の上縁部の2カ所から上方に向かって延びる一対の上方延長部の上部同士を接合することにより構成した上方接合部と、該上方接合部に穿設した貫通孔と、上記上方延長部における上記上方接合部より下方に位置する部分を構成し、互いの対向面間に上記頭部が位置したときに、上記環状部側に向かうにつれて両者の対向面間距離が徐々に大きくなりかつ自身の上縁部が上記上方接合部の下縁部と滑らかに連続する、弾性材料からなる一対の下方対向部と、該下方対向部に穿設した、上記頭部の一部が嵌合可能でかつ下縁部で該頭部の下端部を支持する頭部支持孔と、を備えることを特徴としている。
【0008】
自由状態にあるときに自身の弾性力によって平板状となる弾性材料によって全体を構成してもよい。
例えば、上記弾性材料として紙を用いることが可能である。
【0009】
上記環状部内に複数の上記容器を一方向に並べて配置可能とし、上記下方対向部に複数の上記頭部支持孔を上記一方向に並べて穿設してもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明の容器用ホルダは、容器の下端部を露出させた状態で容器に装着するので、商品陳列装置の陳列板に容器の底面を載置する態様で容器を陳列できる。さらに上方接合部に貫通孔を穿設してあるので、商品陳列装置に設けた略水平な陳列用バーに貫通孔を嵌合する吊り下げ態様による陳列も可能である。
また手(指)を貫通孔に挿入することが可能なので、ホルダを手で掴むのが容易である。
さらに頭部支持孔を形成した一対の下方対向部の上下両縁部が、完全に形状が固定された上方接合部と、容器によって形状が保持された環状部とにそれぞれ接続しているので、一対の下方対向部の形状が保持され易い構造となっている。しかも弾性材料からなる一対の下方対向部には自由状態に戻ろうとする弾性力が生じ、かつ、一対の下方対向部の上縁部が上方接合部の下縁部と滑らかに連続している(折り曲げ癖がつけられてない)ので、一対の下方対向部に対して意図しない(あまり大きくない)外力が掛かっても、一対の下方対向部は頭部支持孔の下縁部による頭部の支持状態が維持されるように自身の形状を保持しようとする。しかも、容器の下部が頭部支持孔の下縁部と頭部の係合部を中心にして揺動するのを環状部が規制している。そのため、一対の下方対向部に対して意図しない(あまり大きくない)外力が掛かったとしても、容器がホルダから不意に脱落するおそれは小さい。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施形態の容器用ホルダの正面図である。
【図2】容器用ホルダの背面図である。
【図3】容器用ホルダの側面図である。
【図4】容器用ホルダの展開図である。
【図5】広げた容器用ホルダと3本の容器の分離状態における斜視図である。
【図6】3本の容器に対して容器用ホルダを装着し、容器を陳列板に陳列したときの斜視図である。
【図7】3本の容器に対して容器用ホルダを装着したときの側面図である。
【図8】3本の容器に対して容器用ホルダを装着し、容器用ホルダのバー係止孔を陳列用バーに嵌合して陳列したときの斜視図である。
【図9】商品陳列装置から取り外した(移動させた)容器用ホルダの前側上方延長部を破って、容器を容器用ホルダから取り出す様子を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照しながら本発明の一実施形態を説明する。
本実施形態の容器用ホルダ10は、図5〜図9に示した容器30(瓶31とキャップ34)に装着して使用するものである。
まず容器30の構造について簡単に説明する。容器30は、飲料や錠剤等を充填可能なガラス製の瓶31と、瓶31の上端部に対して着脱可能な金属製のキャップ34(頭部)と、を具備するものである。上端面が開口する瓶31は、上端部の周面に形成した雄ねじ溝(図示略)と、雄ねじ溝の直下に形成した首部32と、首部32より下方に位置する部分を構成する首部32より大径の胴体部33と、を具備している。首部32より大径であるキャップ34の内周面には雌ねじ溝(図示略)が形成してある。キャップ34は雌ねじ溝を瓶31の雄ねじ溝に対して螺合及び螺合解除することにより、瓶31の上端部に対して着脱できる。
【0013】
続いて容器用ホルダ10の詳しい構造について説明する。
容器用ホルダ10は弾性及び可撓性を有する厚紙を加工したものである。この厚紙は、自由状態にあるときに実質的に平板形状を維持する程度の弾性力を有している。
容器用ホルダ10を製造する際は、まずこの厚紙から図3に示す展開形状の容器用ホルダ10を切断装置(図示略)を用いて切り取る。切り取られた容器用ホルダ10は大きな構成要素として、環状部11と、前側上方延長部20と、後側上方延長部28と、を具備している。
環状部11の展開形状は略長方形であり、その2カ所に折り曲げ線12、13が形成してある。環状部11は折り曲げ線12を境にして前側被覆部14と後側被覆部15とに仕切られている。さらに折り曲げ線13を挟んで前側被覆部14と反対側に位置する部分には台形形状の接着部16が形成してある。また前側被覆部14の上部には下向き凸形状の切れ込み17が形成してあり、切れ込み17によって囲まれた部分は周囲から分離した把持部18を構成している。
前側被覆部14の上縁部に折り曲げ線19(折り曲げ癖)を介して連なる前側上方延長部20は略矩形形状であり、前側上方延長部20の上半部が上方接合部21を構成し、下半部が下方対向部22を構成している。下方対向部22には略台形形状をなす3つの頭部支持孔23が左右方向に並べて穿設してある。さらに上方接合部21の中央部には左右方向に延びる長孔24(貫通孔)と、長孔24の上縁部と連通する半円形状のバー係止孔25(貫通孔)と、が形成してある。さらに前側上方延長部20の下縁部(折り曲げ線19)の切れ込み17と連続する部位(2カ所)と左右両端の頭部支持孔23との間には、直線的に延びる2本のミシン目27が形成してある。
後側被覆部15の上縁部に折り曲げ線26(折り曲げ癖)を介して連なる後側上方延長部28は略矩形形状(外形形状は前側上方延長部20と同じ)であり、後側上方延長部28の上半部と下半部はそれぞれ上方接合部21と下方対向部22を構成している。また後側上方延長部28の下方対向部22には3つの頭部支持孔23が左右方向に並べて穿設してあり、上方接合部21の中央部には長孔24とバー係止孔25が形成してある。
【0014】
展開状態の容器用ホルダ10は、折り曲げ線12に沿って環状部11を折り曲げ、さらに折り曲げ線13に沿って折り曲げた接着部16を後側被覆部15の対向面(図4において二点鎖線で囲った部分)に接着し、さらに互いに対向する前側上方延長部20と後側上方延長部28の上方接合部21の対向面同士を接着することにより、図1〜図3等に示す容器用ホルダ10(完成体)となる。完成体の容器用ホルダ10は容器30に対して未装着の初期状態においては、前側被覆部14と後側被覆部15の対向面、及び、前側上方延長部20の下方対向部22と後側上方延長部28の下方対向部22の対向面が互いに接触するので、全体としては図1〜図3に示すように略平板状となる。
【0015】
続いて容器用ホルダ10を3本の容器30に対して装着する要領について説明する。
まずは手で容器用ホルダ10の前側被覆部14と後側被覆部15を前後方向に離間させて前側被覆部14と後側被覆部15の間に空間を形成し、さらに前側上方延長部20の下方対向部22と後側上方延長部28の下方対向部22を前後方向に離間させて前後の下方対向部22の間に空間を形成する。このとき前側上方延長部20の下方対向部22と後側上方延長部28の下方対向部22は上方から下方に向かうにつれて両者の対向面間距離が徐々に大きくなり、さらに下方対向部22の上縁部と上方接合部21の下縁部は側面視において緩やかな曲面をなしながら滑らかに連続する(図5〜図9参照)。また把持部18が前側被覆部14(切れ込み17)から前方に離間する(図7参照)。
次いでこの状態を維持したまま容器用ホルダ10を左右方向に並べた3本の容器30の直上に位置させる(図5参照)。そして容器用ホルダ10をそのまま下方に移動させて、環状部11の下端開口部を通して3本の容器30を環状部11の内部空間に挿入し、各容器30のキャップ34を前側上方延長部20の下方対向部22と後側上方延長部28の下方対向部22の間に形成された空間に挿入する。すると各容器30のキャップ34の前端部と後端部が対応する前後の頭部支持孔23を通して前側上方延長部20と後側上方延長部28の外側に突出し、各頭部支持孔23の下縁部がキャップ34の前端部及び後端部の直下に位置する。さらに環状部11の内周面が、3本の容器30(胴体部33)の前後両面、左側の容器30の左側面、及び、右側の容器30の右側面に接触するので、前側被覆部14と後側被覆部15が近づく方向に環状部11が変形するのが規制される。そのため環状部11は実質的に図5〜図8に示す形状に保持される。
【0016】
このようにして一体化した3本の容器30と容器用ホルダ10は、小売店等に設けた二種類の商品陳列装置に陳列可能である。
図6は商品陳列装置40に陳列した状態を示している。この商品陳列装置40は水平な陳列板41を具備しており、容器30と容器用ホルダ10の一体物は各容器30(瓶31)の底面を陳列板41の上面に載置して陳列することが可能である。
図8は商品陳列装置42に陳列した状態を示している。この商品陳列装置42は略垂直な起立板43と、起立板43の前面に突設した略水平な陳列用バー44とを具備している。容器30と容器用ホルダ10の一体物は、長孔24を陳列用バー44に嵌合(長孔24に陳列用バー44を挿入)して、バー係止孔25の内面を陳列用バー44の上半部に対して上方から係合することにより、陳列用バー44に対して吊り下げた状態で陳列することが可能である。
【0017】
また容器30と容器用ホルダ10の一体物は、長孔24に手(指)を入れることにより簡単に把持(持ち上げる)ことが可能である。従って商品陳列装置40や商品陳列装置42を設置した小売店を訪れた顧客は、長孔24を利用して容器用ホルダ10を把持することにより、容器用ホルダ10と容器30の一体物を商品陳列装置40の陳列板41から容易に上方に持ち上げたり、容器用ホルダ10と容器30の一体物を陳列用バー44から容易に取り外すことができる。
【0018】
さらに手で容器用ホルダ10を持ち上げると各容器30が自重によって下方に移動するものの、各容器30のキャップ34の前端部(の下面)と後端部(の下面)が対応する頭部支持孔23の下縁部に上方から係合する(頭部支持孔23の下縁部がキャップ34の下面を支持する)ので、各容器30が容器用ホルダ10から下方に脱落することはない。
しかも頭部支持孔23を形成した前後の下方対向部22の上下両縁部が、完全に形状が固定された上方接合部21と、容器30によって形状が保持された環状部11とにそれぞれ接続しているので、前後の下方対向部22は図5〜図8に示す形状に保持され易い構造となっている。さらに下方対向部22には自由状態に戻ろうとする弾性力が生じ、かつ、一対の下方対向部22の上縁部が上方接合部21の下縁部と滑らかに連続している(折り曲げ癖がつけられてない)ので、一対の下方対向部22に対して意図しない(あまり大きくない)外力が掛かっても、一対の下方対向部22は頭部支持孔23の下縁部によるキャップ34の支持状態が維持されるように自身の形状を保持しようとする。しかも容器30(胴体部33)が頭部支持孔23の下縁部とキャップ34の係合部を中心にして揺動するのを環状部11が規制している。そのため、(容器用ホルダ10を持ち上げた状態で)一対の下方対向部22に対して意図しない(あまり大きくない)外力が掛かったとしても、容器30が容器用ホルダ10から不意に脱落するおそれは小さい。
【0019】
さらに商品(容器用ホルダ10及び容器30)を購入した顧客が自宅等で容器30を容器用ホルダ10から簡単に取り出すことができる。即ち、図9に示すように、手で掴んだ把持部18を上方に引っ張りあげると、2本のミシン目27が下端から頭部支持孔23に接続する部位(上端)まで徐々に切断され、前側被覆部14と前側上方延長部20に跨る部分に略三角形状の取出用開口部29が形成される。そのため顧客は取出用開口部29を利用することにより、中央に位置する容器30を容器用ホルダ10の外側に簡単に取り出すことが可能である。
また残された左右の容器30を容器用ホルダ10から取り出したい場合は、下方対向部22の左側部又は右側部(取出用開口部29の周辺部)を前方に変形させることにより、左側又は右側に位置する頭部支持孔23の下縁部を対応するキャップ34の前端部より前方まで移動させる。すると(左側又は右側の)頭部支持孔23と取出用開口部29に跨る部分に大きな開口部が形成されるので、当該開口部を利用することにより左側又は右側に位置する容器30を簡単に取り出すことができる。
【0020】
以上、上記実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明は様々な変形を施しながら実施可能である。
例えば容器用ホルダ10の原材料は、可撓性を有し、かつ自由状態にあるときに実質的に平板形状を維持する程度の弾性力を有するものであれば、他の材料(例えば、ブランク板やPET等の合成樹脂材料)を利用することが可能である。
また前側上方延長部20及び後側上方延長部28に形成する頭部支持孔23の数は3つである必要はなく、一つであったり、3つ以上の複数であってもよい。
後側被覆部15に切れ込み17(把持部18)を形成すると共に後側上方延長部28にミシン目27を形成してもよい。また、前側被覆部14及び後側被覆部15に切れ込み17(把持部18)を形成すると共に前側上方延長部20及び後側上方延長部28にミシン目27を形成してもよい。さらに一つの前側上方延長部20(後側上方延長部28)に多数(例えば10個)の頭部支持孔23を形成する場合は、前側被覆部14(又は/及び後側被覆部15)に複数の切れ込み17(把持部18)を形成すると共に前側上方延長部20(又は/及び後側上方延長部28)に4本以上のミシン目27を形成してもよい。
さらに容器用ホルダ10を装着する容器は瓶31とキャップ34からなるものである必要はなく、例えば、ペットボトルとキャップからなるものであったり、全体を樹脂によって一体成形したもの等であってもよい。但しいずれの容器も、上端部を構成する頭部と、頭部の下端部に接続する頭部より小径の首部と、首部の下端部に接続する首部より大径の胴体部と、を具備する必要がある。
【符号の説明】
【0021】
10 容器用ホルダ
11 環状部
12 13 折り曲げ線(折り曲げ癖)
14 前側被覆部
15 後側被覆部
16 接着部
17 切れ込み
18 把持部
19 折り曲げ線(折り曲げ癖)
20 前側上方延長部
21 上方接合部
22 下方対向部
23 頭部支持孔
24 長孔(貫通孔)
25 バー係止孔(貫通孔)
26 折り曲げ線(折り曲げ癖)
27 ミシン目
28 後側上方延長部
29 取出用開口部
30 容器
31 瓶
32 首部
33 胴体部
34 キャップ(頭部)
40 商品陳列装置
41 陳列板
42 商品陳列装置
43 起立板
44 陳列用バー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上端部を構成する頭部と、該頭部の下端部に接続する該頭部より小径の首部と、該首部の下端部に接続する該首部より大径である胴体部と、を備える容器に被せて使用する容器用ホルダであって、
上記容器の下端部を露出させた状態で上記胴体部を囲み、該胴体部を囲むことにより自身の形状を保持する、弾性材料からなり上下両端が開放する環状部と、
該環状部の上縁部の2カ所から上方に向かって延びる一対の上方延長部の上部同士を接合することにより構成した上方接合部と、
該上方接合部に穿設した貫通孔と、
上記上方延長部における上記上方接合部より下方に位置する部分を構成し、互いの対向面間に上記頭部が位置したときに、上記環状部側に向かうにつれて両者の対向面間距離が徐々に大きくなりかつ自身の上縁部が上記上方接合部の下縁部と滑らかに連続する、弾性材料からなる一対の下方対向部と、
該下方対向部に穿設した、上記頭部の一部が嵌合可能でかつ下縁部で該頭部の下端部を支持する頭部支持孔と、
を備えることを特徴とする容器用ホルダ。
【請求項2】
請求項1記載の容器用ホルダにおいて、
自由状態にあるときに自身の弾性力によって平板状となる弾性材料によって全体を構成した容器用ホルダ。
【請求項3】
請求項2記載の容器用ホルダにおいて、
上記弾性材料が紙である容器用ホルダ。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項記載の容器用ホルダにおいて、
上記環状部内に複数の上記容器を一方向に並べて配置可能であり、
上記下方対向部に複数の上記頭部支持孔を上記一方向に並べて穿設した容器用ホルダ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−102838(P2013−102838A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−247079(P2011−247079)
【出願日】平成23年11月11日(2011.11.11)
【出願人】(591030341)株式会社システムコミュニケーションズ (10)
【Fターム(参考)】