説明

対称性添加剤を含有する粉体塗料

塗料組成物が、アミノプラスト架橋剤、アミノプラスト架橋剤との官能基反応性を有する固体ポリマー、および結晶質カルバメート−官能性添加剤の混合物の固体粒子を含有する。結晶質カルバメート−官能性添加剤は、少なくとも約30℃の融点を有し、かつ粉体塗料組成物の約15質量%までを占める。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に自動車両のための熱硬化性粉体塗料組成物に関する。
【0002】
背景技術
粉体塗料組成物はますます重要を増しており、それというのもこれらは硬化の際に周囲に対して極めてわずかに揮発性であるか、あるいは非揮発性の材料を放出するものであるためである。典型的には、任意のこのような放出は、硬化反応の副生成物、たとえばブロッキング剤または揮発性縮合生成物に限定される。粉体塗料は、化粧塗料および保護塗料の双方としての使用が見出されている。
【0003】
クリアコート−ベースコート複合塗膜は、塗料分野において広範囲に使用されているものであり、かつ好ましい光沢度、色の深み、イメージの明瞭性および/または特定のメタリック効果が顕著である。複合材料系は、特に、自動車工業において使用することで、画像の高い深みを有するミラー様の、光沢のある仕上がりを達成する。
【0004】
クリアコート−ベースコート複合塗膜を含むトップコートに関しては、好ましい色を提供することが重要である。電着塗装プライマーを使用する場合には、電着塗装プライマー層からアミンが、後に塗布される塗料層の熱硬化中に移動することによって、これらの層に望ましくない黄色化を生じさせる。移動および黄色化は、長い硬化時間および高い硬化温度に伴って増加するものであるので、短い硬化時間および低い硬化温度にすることが、後に塗布される塗料層の黄色化を回避するか、あるいは最小限にするのに好ましい。さらに、後に塗布される塗料層の黄色化は、アミノブロック基、たとえば、イソシアネートのアミノブロック基の揮発によってか、あるいは下層の水系組成物からの塩を形成するアミン、たとえば、水系ベースコート組成物の塩を形成するアミンの揮発によって生じうるものであって、この場合、これらは、ベースコート組成物上に塗布されるクリアコートの黄色化を生じうる。
【0005】
Ruthら、US特許6140430では、非晶質エポキシ樹脂、少量の結晶質エポキシ化剤、エポキシ基と反応性の硬化剤および触媒を含有するエポキシ粉体塗料が記載されている。結晶質エポキシ樹脂は、好ましくは90℃を上廻る融点を有する。これは、粉体塗料中に、硬化の間に塗料粘度を減少させるのに十分な量で含まれており、それによって、粉体粒子中にエントラップされた空気、いいかえれば、起泡として塗料中に曇りを生じさせるものを排除することができる。
【0006】
Clarkら、US特許5552487は、流れ調整剤およびレベリング剤としての30〜150℃の融点を有する結晶質化合物を含む、熱硬化性粉体塗料組成物を記載している。この特許では、結晶質化合物の例として、トリメチロールプロパン、ネオペンチルグリコール、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、2,4,6−トリフェニルフェノール、2,2’−ビフェノール、9−フェナントロールおよびパラ−クレゾールを提供する。
【0007】
カルバメート−および尿素−官能性材料は、近年、自動車用塗料において広範囲に使用されており、これにより、相対的に高い硬化温度を必要とする高価なブロック型ポリイソシアネート、あるいは水感受性であり塗布直前に塗料と混合しなければならない非ブロック型ポリイソシアネートを使用しないで、ポリウレタン塗料の耐久性を達成している。Harrisら、US特許6150465では、架橋成分、たとえばメラミンホルムアルデヒド樹脂を含む液相中に分散されたカルバメート−または尿素−官能性化合物を含有する固体粒子を含むスラリー塗料組成物を開示している。固体粒子のカルバメート−または尿素−官能性化合物は、40℃を上廻る高いガラス転移温度を有している。融点がシャープである場合には、たとえばHarrisによるカルバメートまたは尿素−官能性化合物のガラス転移は拡散し、温度範囲を超えて生じる。Ambroseら、US特許6316109では、アミノプラスト架橋剤での熱硬化中で生じるアルコール揮発の結果として生じる「ガス発生」の問題を論じている。
【0008】
発明の開示
本発明の自動車用外装のための塗料組成物は、アミノプラスト架橋剤、アミノプラスト架橋剤と官能基反応性を有する固体ポリマー、および結晶質カルバメート官能性添加剤との混合物の固体粒子を含有する。結晶質のカルバメート−官能性添加剤は、少なくとも約30℃の融点を有する。塗料組成物の硬化温度は、結晶質添加剤の融点を上廻るように選択される。塗料組成物は、好ましくは約25質量%まで、より好ましくは約15質量%までのカルバメート官能性添加剤を含有する。
【0009】
本発明に関して「カルバメート」の用語が使用される場合には、構造
【0010】
【化1】

[式中、RはHまたはアルキルであり、好ましくはRはHまたは1〜4個の炭素原子のアルキルであり、さらに好ましくはRはHである]を有する基に関する。
【0011】
塗料組成物は、良好なレベリングおよび平滑性を有する硬化塗料層を提供し、この場合、これらは、焼成工程および硬化工程における塗料の改善されたフローを生じる。結晶質添加剤はさらに脱ガス剤として役立ち、この場合、これらは特に、アミノプラスト架橋剤の反応の副生成物からのあわまたはポッピングを回避するのに有用である。
【0012】
本明細書中において使用される「A」および「an」は、対象物の「少なくとも一つ」が存在することを示し;このような対象物の複数個が場合によっては存在していてもよいものである。値において「約」が使用される場合には、算定または測定がその値においていくつかのわずかな誤差があってもよい(いくつかの値を確定する試みにおいて;値とほぼ同一;近似するの意)。このような理由から、「約」によって提供される誤差は、従来技術において通常認識されるものであり、したがって、本明細書中において使用される「約」は、値の5%までの考えられうる可変の範囲を示す。
【0013】
好ましい実施態様についての詳細
以下の好ましい実施態様の記載は、本発明を制限することを意図する性質のものではなく、その塗布または使用において単に例証するに過ぎないものである。
【0014】
アミノプラスト架橋剤は、固体ポリマーおよび結晶質のカルバメート官能性添加剤の双方と反応する。アミノプラスト架橋剤の有用な例は、これに制限されることはないが、グリコールウリルのアルデヒド縮合物であり、特に、その際、アルデヒドは、アセトアルデヒド、クロトンアルデヒド、ベンズアルデヒドまたはこれらの組み合わせ物であり;液体または半液体のエーテル化アミノプラスト樹脂と、尿素またはメラミンとホルムアルデヒドとの固体縮合ポリマーとの組合せ物(これらの開示についてはRenner、US特許5321103、参考のために示す);アミノプラストと、脂肪族アルコール、およびアルコールおよび/またはアミドを含有する材料との固体反応生成物(Isaksen、US特許3980733、4102943および4190715、参考のために示す);アミノプラストとカルバメート官能性材料との固体の非ゲル化反応生成物(Ohrbom、US特許577048およびSingh、US特許5665852、参考のために示す);アミノプラストと第2カルバメート官能性ポリエステルとの固体反応生成物(Ambrose、US特許6441103、参考のために示す);(アルコキシアルキル)アミノトリアジン化合物のベンゾキサジン基と、1個または複数個のアミノ基とを有する反応生成物および多価芳香族化合物(Ambroseら、US特許6316109、参考のために示す)を含む。アミノプラスト架橋剤は、塗料組成物中で、アミノプラスト架橋剤と反応性の基のそれぞれの当量に対して、約0.8〜2当量、好ましくは約0.9〜約1.2当量の量で含まれていてもよい。
【0015】
アミノプラスト架橋剤との官能基反応性を有する固体ポリマーは、好ましい貯蔵安定性を有する粉体塗料を提供するために、十分に高いガラス転移温度を有する。ガラス転移温度は、少なくとも約30℃、好ましくは少なくとも約60℃、および好ましくは少なくとも約65℃を有しているべきである。ガラス転移温度は典型的には約130℃まで、好ましくは約110℃まで、およびより好ましくは約90℃までである。アミノプラスト架橋剤との官能基反応性基は、これに制限されることはないが、ヒドロキシル、カルバメート、尿素、カルボキシル、無水物、エポキシド、フェノールおよびアミン官能性基を含む。勿論、ポリマーは、これらの官能性基の組合せ物を有していてもよい。
【0016】
ポリマーは、熱硬化性塗料組成物中で典型的に使用されるポリマーの任意の種類であってもよく、この場合、これに制限されることはないが、アクリル系ポリマー、ポリウレタンポリマー、ポリエステルポリマー、エポキシ等を含む。特に好ましくはポリエステルおよびカルバメート基および/またはヒドロキシル基を含有するアクリル系ポリマーである。このようなポリマーの製造は文献から公知であり、ここでさらに説明することはない。
【0017】
結晶質のカルバメート官能性添加剤は、少なくとも約50℃、より好ましくは少なくとも約80℃の融点を有する。結晶質のカルバメート官能性添加剤の適した例は、これに制限されることはないが、Cおよびより高い対称性を有する、これらの対称性カルバメート官能性化合物を含む。Cまたはより高い対称性を有するカルバメート官能性化合物は、式R(X)(式中、Xはカルバメート官能性基およびy≧を示す)によって示されてもよい。
【0018】
ここで使用しているように、対称性を有する分子とは、分子の特定部分が対称操作を介して他のものと交換されても、分子の同一性または配置が変更することはないものを意味する。
【0019】
対称操作は、分子の同等の部分を交換する幾何学的に定義された方法である。しかしながら、このような操作が対称操作である場合およびその場合にのみ、分子のアピアランスは、対称操作前と対称操作後のものにおいて全く同じである。したがって、本明細書中で記載される「対称」の用語は、三次元構造を有する分子に関するものであって、この場合、これらは、対称操作前と対称操作後とのものと同一である。別の方法では、以下を挙げることができる“[a]molecle posseses a symmetry element if the application of operation generated by the element leaves the molecule in an indistinguishable state”(Moleculer Symmetry and Group Theory, Alan Vincent, Wiley & Sons, NY, 1977 reprinted 1981, page 21(参考のためにのみ示す))。
【0020】
本出願は、固有の回転対称操作にのみ関する。固有の回転は、さらに“C”として分子を通しての軸についての単純な回転に関し、この場合、これらは2π/nの角度または360゜/nの角度による。分子は、固有の回転操作Cが実施された後にC対称要素を有するものとされ、その外観は、固有の回転C操作を実施する前のものとは、配座異性体とはかかわりなく区別できるものではない。別の方法において、分子は、Cの場合において、1個またはそれ以上のその配座異性体が、対称要素を有する場合には対称要素を有する。分子の任意の配座異性体に属する最も高い対称要素は、分子に対して挙げられる。
【0021】
すべての分子が、n=1であるCn対称を有することは好ましいが、本発明は、nが2またはそれ以上であるC対称を有するR基にのみ関する。Rは、要求されるC対称を有する脂肪族、脂環式または芳香族基含有構造であってもよい。さらにRは、Rの対称が保持される限りは、付加的な官能基を有していてもよい。たとえば、Rは、単結合、二重結合および/または三重結合を有する官能基を含有していてもよく、その際、C、H、S、O、Nの原子およびこれらの混合物を有する。付加的な官能基の例は、尿素、エーテル、エステル、カルボネート等を含む。
【0022】
付加的な官能基が存在しない場合には、R基の例は−C−および−C12−を含む。適した結晶質のカルバメート官能性添加剤の例は、これに限定されることはないが、
【0023】
【化2】

[式中、Xはそれぞれ、カルバメート基を含有する基である]を含む。
【0024】
付加的な官能基を含有するR基の例は、尿素、たとえば
【0025】
【化3】

エーテル、たとえばR−O−R−、および直鎖のカルボネート、たとえば
【0026】
【化4】

[前記式中、RおよびRは同一であり、かつ少なくとも4個の炭素を有するアルキレンまたはシクロアルキレン基から成る群から選択され、かつR’およびR’’は同一であり、かつ水素またはC〜C−アルキル基である]を含む。それぞれの場合において、RおよびRは末端カルバメート基に結合することが好ましい。
【0027】
およびRは、要求されることはないがC対称を有していてもよく、R(X)が要求されたCn対称を有する場合には、nは2またはそれ以上である。好ましくはR1およびRは4〜12個の炭素を有するアルキレン基であってもよく、かつ最も好ましくは4〜8個の炭素を有するアルキレン基であってもよい。RおよびR基の例は、−C−および−C12−を含む。特に好ましい基は−C12−である。
【0028】
適した結晶質のカルバメート−官能性添加剤の例は、これに制限されることはないが、対称性ポリイソシアネートとヒドロキシカルバメート化合物との反応生成物、たとえばエチレンジイソシアネート、1,3−ジイソシアナトプロパン、1,4−ブチレンジイソシアネート、ジフェニルメタン4,4’−ジイソシアネート、メチレンビス−4,4’−イソシアナトシクロヘキサン、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、1,12−ドデカメチレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、これらジイソシアネートのイソシアヌレート、トリイソシアネート、たとえば4,4’,4’’−トリフェニルメタントリイソシアネート、1,3,5−ベンゼントリイソシアネートおよび2,4,6−トルエントリイソシアネート等と、ヒドロキシエチルカルバメートまたはヒドロキシプロピルカルバメートまたはヒドロキシブチルカルバメートとの反応生成物である。適した結晶質のカルバメート−官能性添加剤は、
【0029】
【化5】

[式中、Rはアルキレン、シクロアルキレン、および芳香族基含有基から成る群から選択されていてもよい]である。
【0030】
好ましくは、RはC〜C12脂肪族基または環状脂肪族基を有していてもよい。好ましいR基はヘキサン基、ブタン基および1,4−ジメチルシクロヘキサン基である。最も好ましくは、Rはブチレンまたはヘキシレンであってもよい。
【0031】
結晶質カルバメート官能性添加剤は、粉体塗料中で、粉体塗料の溶融粘度を減少させるのに十分な量で、粉体塗料を硬化させるための温度で包含される(この場合、結晶質カルバメート官能性添加剤を含まないこと以外は同様の組成を有する比較のための粉体塗料の相対的溶融粘度である)。好ましくは、溶融粘度は、硬化した塗料におけるポッピングの欠陥を回避するための十分な量に減少させる。好ましい実施態様において、結晶質カルバメート官能性添加剤の十分な量が粉体塗料中に包含されることで、これらの特性の少なくとも1つにおいて好ましい改善を得る:塗膜の平坦性、塗膜の光沢性および/または塗料の金属調整。粉体塗料中の結晶質のカルバメート−官能性添加剤は、好ましくは、粉体塗料の貯蔵中において焼結を生じさせることなく、かつ粉体塗料の製造において溶融加工に適した量に制限される。粉体塗料中に包含される、結晶質のカルバメート官能性添加剤の最適化された量が、選択された特定の添加剤に依存し、かつ簡単な試験によって測定されてよいけれども、一般には、結晶質カルバメート官能性添加剤は、粉体塗料中に約5質量%〜約25質量%、好ましくは約5質量%〜約15質量%の量で含まれている。好ましくは、粉体塗料組成物中の結晶質のカルバメート官能性添加剤の量は、粉体塗料組成物が、好ましい貯蔵寿命を有する程度に選択される(すなわち、使用できなくなるほどの粉体の焼結が生じることのない好ましい期間に亘って)。
【0032】
固体アミノプラスト架橋剤の相対的な量およびアミノプラスト架橋剤と反応性の材料の組合せ物は、固体ポリマーおよび結晶質のカルバメート官能性添加剤を含み、それに反応性の材料のそれぞれの当量に対して、約0.5〜3.0当量のアミノプラスト架橋剤である。
【0033】
粉体塗料組成物中に他の材料、たとえば増量剤、顔料、塗膜を塗着させるためのレベリング剤、可塑剤、空気放出剤、たとえばベンゾイン、流動化剤、たとえばポリ(ブチルアクリレート)およびポリ(2−エチルヘキシルアクリレート)、ヒンダードアミン光安定化剤および紫外線吸収剤、抗酸化剤および/または触媒を混合することは好ましい。さらに、テクスチャリング剤(texuring agent)を、たとえば、テクスチャーの程度をより詳細に調整するために含んでいてもよい。
【0034】
顔料および増量剤は、塗料組成物の全量に対して40質量%までの典型的な量で使用されてもよい。使用される顔料は無機顔料であり、この場合、これらは金属酸化物、クロメート、モリブデート、ホスフェートおよびシリケートを包含する。使用することができる無機顔料および増量剤の例は、二酸化チタン、硫酸バリウム、カーボンブラック、オーカー、シエナ、アンバー、ヘマタイト、リモナイト、赤色酸化鉄、透明赤色酸化鉄、黒色酸化鉄、褐色酸化鉄、酸化クロムグリーン、クロム酸ストロンチウム、燐酸亜鉛、シリカ、たとえばヒュームドシリカ、炭酸カルシウム、タルク、バライト、フェロシアン化第二鉄アンモニウム(プルシアンブルー)、ウルトラマリン、クロム酸鉛、モリブデン酸鉛、アルミニウム顔料およびマイカフレーク顔料である。有機顔料が使用されてもよい。有用な有機顔料の例は、金属化および非金属化アゾレッド、キナクリドンレッドおよびバイオレット、ペリーレンレッド、銅フタロシアニンブルーおよびグリーン、カルバゾールバイオレット、モノアリリドおよびジアリリドイエロー、ベンズイミダゾロンイエロー、トルイルオレンジ、ナフトールオレンジ等である。
【0035】
ヒンダードアミン光安定化剤、紫外線吸収剤および抗酸化剤を、当業者に公知の方法および量で、上塗り塗料の耐久性を増大させるために添加し、かつ、上塗り塗料が外気に暴露される場合においては特に有用である。
【0036】
熱硬化性粉体塗料は、塗料組成物の成分の第一溶融混合によって製造することができる。この方法は、通常は遊星形ミキサ中での成分の乾燥混合およびその後の混合物の押出機中での適した温度での溶融混合を包含する。好ましくは、押出温度は、樹脂が溶融するのに十分に高い温度を選択し、良好な混合および顔料の湿潤を生じる粘度にするが、しかしながら、樹脂と架橋剤との間で共反応が生じる任意の顕著な量ほど高くはない。溶融混合は、通常は80〜130℃の範囲で実施する。
【0037】
その後に押出物を冷却し、かつ微粉砕させる。押出物は、微細なフレークまたは顆粒に粉砕されてもよく、その後に従来技術において使用される典型的な方法によって粉砕され、かつ篩いがけまたは他の手段によって分類される。最大粒径および粒度分布は、分級工程において調整され、かつ最終的な塗膜の平坦性に影響する。これらのパラメータに関する要求は、特定の使用および塗布方法に依存する。
【0038】
熱硬化性の粉体塗料組成物は、多くの異なる支持体上に塗布され、この場合、これらは、金属支持体、たとえばベアスチール、ホスフェートスチール、亜鉛メッキ鋼板またはアルミニウム;および非金属性支持体、たとえばプラスチックおよび複合材料を含む。さらに支持体は、その上にすでに他の塗料層を有する任意のこれらの材料であってよく、たとえば、粉体塗料組成物の塗布前に硬化されたか、あるいは硬化されていない電着プライマー層であってもよい。粉体塗料組成物は、コイル基板または成形基板に塗布されてもよく、たとえば自動車の車体、装置、サテライトディッシュ、ブラウングッズ(たとえばステレオケース)、コンピューターケース、オフィス家具およびオフィスマシーン、たとえばコピーマシーン、タイプライター、プリンター、ファイリングキャビネット、デスク、および本棚、ステイプラ、ホールパンチャー、ノン−スリップ(ノン−スキッド)外壁であり、この場合、これらは、テクスチャーされた仕上げを有するものであってもよく;建築的要素;および自動車車両構成部品に塗布されてもよい。
【0039】
塗布は、静電吹付けによってか、あるいは流動床を使用することによって実施されてもよい。静電吹付けが好ましい。塗料粉体は、1個またはそれ以上の管路で塗布され、硬化後のフィルム厚25〜400μmを提供する。支持体は、場合によっては粉体塗料組成物の塗布前に予め加熱され、均質かつより厚い粉体付着を促進することができる。粉体塗料は、コイル被覆中で塗布することができる。
【0040】
塗料組成物の支持体への塗布の後に、塗膜を、好ましくは不溶性のポリマー網を形成するための反応体を生じるのに十分な温度および十分な時間に亘って加熱することによって硬化させる。硬化温度は、通常は約145℃〜約205℃であり、かつ硬化の長さは通常は約15分から約60分であってもよい。好ましくは、塗膜を約150℃〜約180℃の温度で、約20〜30分に亘って硬化させる。加熱は、赤外線および/または熱対流型オーブン中で実施することができる。
【0041】
本発明の粉体塗料は、プライマー塗料組成物として処方されてもよく、この場合、これらは、着色されたキーとなるプライマー塗料組成物、単層トップコート塗料組成物、ベースコート塗料組成物、またはクリアコート塗料組成物を含む。ベースコート塗料組成物は、適切な顔料を含有し、この場合、これらは好ましい色および/または適切な効果を塗膜層に提供するものである。クリアコート塗料組成物は不透明の顔料を含むことはない。
【0042】
本発明の一つの実施態様において、本発明の複合塗料は、1個の層、好ましくはプライマー塗料層を有し、この場合、これらは、本発明の粉体塗料組成物の反応によって得られる。複合塗料はトップコートを有し、この場合、これらは、プライマー塗料層上に塗布されたベースコート層および、外側の、ベースコート塗料層上に塗布されたクリアコート層を含む。トップコート層、ベースコート層またはクリアコート層の一つは、本発明による粉体塗料組成物から得られ、これに加えて、またはこの代わりにプライマー層から得られてもよい。
【0043】
本発明によるプライマー塗料組成物は、直接的に、支持体またはプライマーの1個またはそれ以上の他の層、たとえば電着プライマー上に塗布される。塗布されたプライマー塗料組成物はその後に硬化され、プライマー塗料層を形成する。電着塗料プライマーまたはプライマーの他の第一の層は、本発明のプライマー塗料層と同様に、「ウエット・オン・ウエット」コーティングとして公知の方法で硬化される。本発明のプライマー塗料組成物から形成されたプライマー塗料層は、複合塗膜の最外プライマー層である。いくつかの塗布において、たとえば自動車内部のデックリッド、エンジンコンパートメント、内部フードおよびドアジャンブにおいて、本発明の粉体塗料組成物は、塗膜の最外層を形成し、その際、好ましくは、電着プライマーの硬化されたか、あるいは硬化されていない層上に塗布される。
【0044】
トップコート組成物は、プライマー塗料層上に塗布され、かつ硬化させることでトップコート層を形成する。この点での支持体は、その後に本発明による組成物からのプライマー塗料の少なくとも一つの層と、トップコートの少なくとも一つの層とを有する複合塗膜で被覆される。二者択一的に、トップコート層は、プライマー層に加えて、あるいはその代わりに、本発明による組成物由来のものであってもよい。好ましい実施態様において、プライマー層は、カラープラス−クリア(ベースコート−クリアコート)トップコートとして塗布されたトップコートで重ね塗りされる。ベースコート−クリアコートトップコートにおいて、着色塗料の下塗り層であるベートコートを、透明塗料であるクリアコートの外層で被覆する。ベースコート−クリアコート−トップコートは、魅力的な平坦性および光沢のある仕上がりおよび一般に改善された性能を提供する。
【0045】
架橋組成物は、このような層が本発明による組成物でない場合には、一つまたは複数個のトップコート層として好ましい。この型の塗料は従来公知であり、かつ水系組成物ならびに溶媒系組成物を含む。たとえば、トップコートは、US特許5474811によるクリアコートであってもよく、この場合、これらは、ベースコート組成物の層上にウエット・オン・ウエットで塗布される。ベースコートおよびクリアコート組成物中で有用であるべき従来公知のポリマーは、これに制限されることはないが、アクリル系ポリマー、ビニル系樹脂(vinyl)、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリエステル、アルキドおよびポリシロキサンを含む。アクリル系ポリマーおよびポリウレタンが好ましい。熱硬化性ベースコートおよびクリアコート組成物はさらに好ましく、かつこのために好ましいポリマーは、架橋可能な官能性基、たとえばカルバメート、ヒドロキシ、イソシアネート、アミン、エポキシ、アクリレート、ビニル、シラン、アセトアセテート等の一つまたはそれ以上の種を含有する。ポリマーは自己架橋性であってもよいか、あるいは、好ましくは、組成物は、架橋剤、たとえばポリイソシアネートまたは前記に示された種類のアミノプラスト樹脂を含むものであってもよい。一つの実施態様において、低い揮発性有機含分を有する水系ベースコート組成物および/またはクリアコート組成物を使用する。水系ベースコートおよび水系クリアコート組成物は、それぞれ好ましくは、約1.5未満、より好ましくは約1.3未満およびさらに好ましくは約0.7未満の揮発性有機含分を有する。
【0046】
本発明の複合塗膜のそれぞれの層を、従来公知の任意の多くの技術によって被塗物に塗布することができる。これらの技術は、たとえば、吹付け塗布、浸漬塗布、ロール塗布、カーテンコーティング等を含む。最初の電着プライマー層が、金属製基板に塗布される場合には、電着プライマーは電着塗装によって塗布される。自動車への適用に関しては、プライマー塗料層および1個または複数個のトップコート層は、好ましくは吹き付け塗布、特に静電吹き付け法によって塗布される。1mmまたはそれ以上の塗料層を、通常は、2種個またはそれ以上の塗料で塗布し、この場合、これらは、任意の溶剤または水性媒体を十分な時間に亘って蒸発させるか、あるいは塗布された層から「フラッシュ」により分離させる。フラッシュは、たとえば周囲温度または高められた温度であってもよく、フラッシュは、放射熱を使用してもよい。塗布された塗料は0.5〜3ミリまでの乾燥塗膜であって、かつ十分な塗膜の数を、好ましい最終的な塗膜の厚さを得るために塗布する。
【0047】
最外部のプライマー層は、トップコートを塗布する前に硬化されてもよい。硬化したプライマー層は、約0.5〜約2mm、好ましくは約0.8〜約1.2mmの厚さであってもよい。カラープラス−クリアトップコートは、通常はウエット−オン−ウエット法で塗布される。組成物は、前記のようにフラッシュによって分離された塗膜の形で塗布され、その際、フラッシュは、着色組成物の最後の塗膜と、透明な最初の塗膜との間におこなわれてもよい。その後に2個の塗料層を同時に硬化させる。好ましくは、硬化したベースコート層は0.5〜1.5mmの厚さであり、かつ硬化したクリアコート層は1〜3mm、より好ましくは1.6〜2.2mmの厚さである。二者択一的に、プライマー層およびトップコートは、「ウエット−オン−ウエット」で塗布することができる。たとえば、プライマー組成物を塗布することができ、その後に、塗布された層をフラッシュし;その後にトップコートを塗布し、かつフラッシュし;その後にプライマーとトップコートとを同時に硬化させる。再度、トップコートは、ウエット−オン−ウエットで塗布されたベートコート層とクリアコート層とを含む。本発明はさらに以下の実施例によって記載される。実施例は単に例証するものであって、前記に示し、請求されている本発明の範囲を任意に制限するものではない。すべての部は、別記しない限り質量部である。
【実施例】
【0048】
例1A:結晶質添加剤材料の製造
メチルエチルケトン無水物 38.9質量部と、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート40質量部との混合物を、不活性雰囲気下で63℃に加熱した。この温度で、ジラウリル錫ジブチレート 0.02質量部を最初に添加し、その後にヒドロキシエチルカルバメート 20.4質量部を連続的にわずかな増加分で添加した。反応温度は、ヒドロキシエチルカルバメート添加の間に、75℃に達した。反応温度を75℃で、すべてのヒドロキシエチルカルバメートが反応するまで維持した。少量の、0.7質量部のイソブタノールをその後に添加した。反応の完了後に、溶剤媒体および過剰量のイソブタノールを、真空蒸発によって除去し、硬質の結晶質固体生成物を得た。
【0049】
例1B:本発明による粉体塗料
以下の材料を、約1分に亘って乾燥混合した:実施例1Aからのもの125.2質量部、Powderlink1174 41.3質量部(Cytecから入手した固体のグリコールウリル材料)、Joncryl587 715.9質量部(S,C,Johnsonから入手したヒドロキシ−官能性ポリアクリレート)、ベンゾイン 4.7質量部、MTSI触媒 0.8質量部(Cytecから入手したブロック型スルホン酸触媒)、Resiflow PL−200(Estronから入手したもの)、PowderlinkSCA100 0.7質量部、二酸化チタン顔料 87.1質量部、カーボンブラック顔料 0.2質量部、および硫酸バリウム増量剤 16.7質量部。乾燥ブレンドを、250RPMで、ZSK−30二軸スクリュー押出機(Werner & Pfleidererから入手したもの)を介して加工し、この場合、この押出機は、第一帯域温度110℃および第2帯域温度120℃を有していた。押出物を冷却し、かつ粉体化し、その後に、200メッシュの篩いを用いて分級し、粉体塗料を製造した。
【0050】
粉体塗料を鋼板上に、静電吹き付けガンを用いて塗布した。塗布された塗料を熱対流型オーブン中で340°Fで、20分に亘って硬化させた。
【0051】
本発明は、これらの好ましい実施態様に対して詳細に記載されたが、しかしながらこれらの変法および改良は、本発明の目的および範囲においておこなわれうるものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アミノプラスト架橋剤、アミノプラスト架橋剤と官能基反応性を有する固体ポリマーおよび少なくとも約30℃の融点を有する結晶質カルバメート官能性材料の混合物の固体粒子を含有する、粉体塗料組成物。
【請求項2】
結晶質カルバメート官能性添加剤が、粉体塗料組成物の約25質量%までである、請求項1に記載の粉体塗料組成物。
【請求項3】
結晶質カルバメート官能性添加剤が、粉体塗料組成物の約15質量%までである、請求項1に記載の粉体塗料組成物。
【請求項4】
アミノプラスト架橋剤が、グリコールウリルと、アセトアルデヒド、クロトンアルデヒド、ベンズアルデヒドまたはこれらの組合せ物から成る群から選択されるものとの縮合物を含む、請求項1に記載の粉体塗料組成物。
【請求項5】
アミノプラスト架橋剤の当量と、アミノプラスト架橋剤と反応性の基の当量との割合が、アミノプラスト架橋剤と反応性の基の各当量に対して、約0.8〜約2当量のアミノプラスト架橋剤である、請求項1に記載の粉体塗料組成物。
【請求項6】
アミノプラスト架橋剤の当量と、アミノプラスト架橋剤と反応性の基の当量との割合が、アミノプラスト架橋剤と反応性の基の各当量に対して、約0.9〜約1.2当量のアミノプラスト架橋剤である、請求項1に記載の粉体塗料組成物。
【請求項7】
アミノプラスト架橋剤との官能基反応性を有する固体ポリマーが、約60℃〜約130℃の融点を有する、請求項1に記載の粉体塗料組成物。
【請求項8】
アミノプラスト架橋剤との官能基反応性を有する固体ポリマーが、約65℃〜約110℃の融点を有する、請求項1に記載の粉体塗料組成物。
【請求項9】
アミノプラスト架橋剤との官能基反応性を有する固体ポリマーが、ヒドロキシル、カルバメート、尿素、カルボキシル、無水物、エポキシド、フェノールおよびアミン基およびこれらの組合わせから選択された官能基を含有する、請求項1に記載の粉体塗料組成物。
【請求項10】
アミノプラスト架橋剤との官能基反応性を有する固体ポリマーが、カルバメート官能性ポリエステル、ヒドロキシル−官能性ポリエステル、カルバメート官能性アクリル系ポリマー、ヒドロキシル官能性アクリル系ポリマーおよびこれらの組合せ物から成る群から選択されたものを含む、請求項1に記載の粉体塗料組成物。
【請求項11】
結晶質カルバメート官能性材料が、少なくとも約50℃の融点を有する、請求項1に記載の粉体塗料組成物。
【請求項12】
結晶質カルバメート官能性材料が、少なくとも約80℃の融点を有する、請求項1に記載の粉体塗料組成物。
【請求項13】
結晶質カルバメート官能性材料が、Cまたはそれ以上の対称性を有する、請求項1に記載の粉体塗料組成物。
【請求項14】
結晶質カルバメート官能性材料が、
【化1】

[式中、Xはそれぞれの場合において、カルバメート基を含有する]から成る群から選択された構造を有する、請求項1に記載の粉体塗料組成物。
【請求項15】
結晶質カルバメート−官能性材料が、対称性ポリイソシアネートとヒドロキシカルバメート化合物との反応生成物から成る群から選択されたものを含む、請求項1に記載の粉体塗料組成物。
【請求項16】
結晶質カルバメート官能性材料が、
(1)エチレンジイソシアネート、1,3−ジイソシアナトプロパン、1,4−ブチレンジイソシアネート、ジフェニルメタン4,4’−ジイソシアネート、メチレンビス−4,4’−イソシアナトシクロヘキサン、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、1,12−ドデカメチレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、前記ジイソシアネートのイソシアヌレート、4,4’,4’’−トリフェニルメタントリイソシアネート、1,3,5−ベンゼントリイソシアネートおよび2,4,6−トルエントリイソシアネートから成る群から選択されたイソシアネート化合物と
(2)ヒドロキシエチルカルバメート、ヒドロキシプロピルカルバメート、ヒドロキシブチルカルバメートおよび前記組合せ物から成る群から選択されたヒドロキシカルバメート化合物との、
反応生成物から成る群から選択されたものを含む、請求項1に記載の粉体塗料組成物。
【請求項17】
結晶質カルバメート−官能性材料が、
【化2】

[式中、Rは、アルキレン、シクロアルキレンおよび芳香族基含有基から成る群から選択される]の構造を有する、請求項1に記載の粉体塗料組成物。
【請求項18】
カルバメート官能性材料を含まないことを除き同様の組成を有する粉体塗料組成物と比較して、好ましい硬化温度での粉体塗料の溶融粘度を減少させるために十分な量の結晶質カルバメート官能性材料を含む、請求項1に記載の粉体塗料組成物。
【請求項19】
溶融粘度を、硬化された塗膜中のポッピングの欠陥を回避するのに十分な値に減少させる、請求項18に記載の粉体塗料組成物。
【請求項20】
結晶質カルバメート官能性材料の十分な量を含有することで、カルバメート官能性材料を含まないことを除き同様の組成を有する粉体塗料組成物と比較して、請求項1に記載の粉体塗料組成物が、(a)より高い光沢性、(b)改善された金属調整および(c)増加した平坦性の少なくとも一つを有する塗膜を生じる、請求項1に記載の粉体塗料組成物。
【請求項21】
結晶質カルバメート官能性材料を約5〜約25質量%含有する、請求項1に記載の粉体塗料組成物。
【請求項22】
結晶質カルバメート官能性材料を約5〜約15質量%含有する、請求項1に記載の粉体塗料組成物。
【請求項23】
請求項1に記載の粉体塗料組成物を、支持体に塗布する工程を含む、支持体を被覆する方法。
【請求項24】
支持体が、金属、スチールコイル、リン酸塩処理されたスチール、プラスチック、複合材料およびその上にすでに他の被覆を有している前記支持体から成る群から選択されたものを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
粉体塗料組成物がプライマー層として塗布され、その際、方法は、さらにプライマー層上に少なくとも一つのトップコート層を塗布する工程を含む、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
粉体塗料組成物が、プライマー層上にトップコート層として塗布される、請求項23に記載の方法。
【請求項27】
粉体塗料組成物がベースコート層として塗布され、その際、方法は、さらに、ベースコート層上に少なくとも一つのクリアコート層を塗布する工程を含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
粉体塗料組成物がクリアコート層として塗布され、その際、方法は、さらに、粉体塗料組成物の下に直接的に少なくとも一つのベースコート層を塗布する工程を含む、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
請求項26に記載の方法によって製造された複合塗膜。

【公表番号】特表2006−502277(P2006−502277A)
【公表日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−543219(P2004−543219)
【出願日】平成15年7月25日(2003.7.25)
【国際出願番号】PCT/US2003/023221
【国際公開番号】WO2004/033569
【国際公開日】平成16年4月22日(2004.4.22)
【出願人】(591020700)ビー・エイ・エス・エフ、コーポレーション (53)
【氏名又は名称原語表記】BASF Corporation
【住所又は居所原語表記】3000 Continental Drive−North,Mount Olive, NJ 07828−1234, U.S.A
【Fターム(参考)】